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審決分類 審判 一部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A61K
審判 一部申し立て 2項進歩性  A61K
管理番号 1388377
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2022-09-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2021-08-24 
確定日 2022-07-01 
異議申立件数
訂正明細書 true 
事件の表示 特許第6832665号発明「水性製剤」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6832665号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1〜6]について訂正することを認める。 特許第6832665号の請求項3〜6に係る特許を維持する。 特許第6832665号の請求項1に係る特許についての特許異議の申立てを却下する 
理由 第1 手続の経緯

本件特許(特許第6832665号)は、平成28年9月29日に出願され(特願2016−192286号)、令和3年2月4日にその特許権の設定登録(請求項の数8)がされ、同年同月24日に特許掲載公報が発行された。
その後、令和3年8月24日に、本件請求項1、3〜6に係る特許に対し、特許異議申立人 相澤千佳(以下「申立人」という。)により、特許異議の申立てがなされた。
以降の手続の経緯の概要は次のとおりである。
令和3年10月27日付け 取消理由通知
同年12月24日 意見書・訂正請求書の提出(特許権者による先の訂正)
令和4年 3月 1日 意見書の提出(申立人)
同年 4月 1日付け 取消理由通知(決定の予告)
同年 6月 6日 意見書・訂正請求書の提出(特許権者)

なお、令和4年6月6日付けの訂正請求による訂正は、一部の請求項の削除、及び、当該削除される請求項を引用する請求項から当該削除請求項の記載部分を削除する訂正であるし、先の訂正の請求後に、すでに申立人に対して意見書の提出の機会を与えていることから、特許法120条の5第5項ただし書き所定の特別の事情があると認め、申立人に対し、再度の同項所定の意見書を提出する機会は与えていない。

第2 訂正の適否についての判断

1 請求の趣旨及び訂正の内容

(1)請求の趣旨
令和4年6月6日提出の訂正請求書により特許権者が行った訂正請求は、「特許第6832665号の特許請求の範囲を本請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1〜6について訂正することを求める」ことを請求の趣旨とするものである。
そして、上記訂正請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。

(2)訂正の内容
ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。

イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に「更に、アズレンスルホン酸及び/又はその塩を含有する、請求項1に記載の水性製剤。」と記載されているのを、独立形式に改め、「第四級アンモニウム塩、ホスホコリン基含有重合体、グリセリン、モノテルペン、ヒドロキシエチルセルロース、並びにアズレンスルホン酸及び/又はその塩を含有する、水性製剤。」に訂正する。
(当審注:訂正前の請求項3〜6は、訂正前の請求項2を直接あるいは間接的に引用しているが、後述2(2)に記載のとおり、上記訂正事項2による訂正の前後で、請求項2に係る発明の実質はなんら変更されていないから、訂正前の請求項2を直接あるいは間接的に引用する部分の請求項3〜6に係る発明は、本件訂正により内容の変更はなされていない。)

ウ 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3に「請求項1又は2に記載の水性製剤。」とあるのを、請求項1の削除(訂正事項1)に伴い、「請求項2に記載の水性製剤。」に訂正する。

エ 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項4に「請求項1〜3のいずれかに記載の水性製剤。」とあるのを、請求項1の削除(訂正事項1)に伴い、「請求項2又は3に記載の水性製剤。」に訂正する。

オ 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項5に「請求項1〜4のいずれかに記載の水性製剤。」とあるのを、請求項1の削除(訂正事項1)に伴い、「請求項2〜4のいずれかに記載の水性製剤。」に訂正する。

カ 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項6に「請求項1〜5のいずれかに記載の水性製剤。」とあるのを、請求項1の削除(訂正事項1)に伴い、「請求項2〜5のいずれかに記載の水性製剤。」に訂正する。

なお、本件訂正は、訂正前の請求項1〜6についてのものであるところ、訂正前の請求項2〜6は、訂正前の請求項1を直接又は間接的に引用するものであるから、訂正前の請求項1〜6は、一群の請求項に該当するものであり、訂正前の請求項1〜6について訂正する訂正事項1〜6は、一群の請求項に対してされたものである。

2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否

(1)訂正事項1について
訂正事項1は、訂正前の請求項1を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。
そして、訂正事項1は、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(2)訂正事項2について
訂正事項2は、訂正前の請求項2の記載が訂正前の請求項1の記載を引用する記載であったものを、請求項1との引用関係を解消して独立形式の請求項へ改めるものであるから、「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。そして、訂正前後で請求項2に係る発明の実質はなんら変更されておらず(上記1(2)イの(当審注))、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、また、新規事項の追加にも該当しない。

(3)訂正事項3〜6について
訂正事項3〜6は、訂正事項1において請求項1が削除されたことに伴い、請求項1を引用する訂正前の請求項3〜6のそれぞれにおいて引用請求項から請求項1を削除する訂正に相当し、請求項3〜6における引用請求項の一部を削除することになるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。
そして、訂正事項3〜6は、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(4)独立特許要件について
特許異議申立てのなされた請求項1、3〜6については、特許法第120条の5第9項において読み替えて準用する同法第126条第7項に規定する要件(いわゆる独立特許要件)は課されない。
また、特許異議申立てのなされていない請求項2に関し、上記訂正事項2は、「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正であるから、独立特許要件は課されない。

3 まとめ

以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号又は第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、特許請求の範囲を、令和4年6月6日提出の訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1〜6〕について訂正することを認める。

第3 本件訂正後の本件特許の請求項1〜6に係る発明

上記第2で述べたとおり、本件訂正は認められるので、本件特許の請求項1〜6に係る発明は、令和4年6月6日提出の訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1〜6に記載された事項により特定される次のとおりのものである。なお、本件特許の請求項7、8に係る発明は後述の申立理由の対象となっていないので、記載を省略する。

「【請求項1】
(削除)
【請求項2】
第四級アンモニウム塩、ホスホコリン基含有重合体、グリセリン、モノテルペン、ヒドロキシエチルセルロース、並びにアズレンスルホン酸及び/又はその塩を含有する、水性製剤。
【請求項3】
前記第四級アンモニウム塩が、塩化セチルピリジニウム、及び/又は塩化ベンザルコニウムである、請求項2に記載の水性製剤。
【請求項4】
前記モノテルペンが、メントール及び/又はカンフルである、請求項2又は3に記載の水性製剤。
【請求項5】
前記ホスホコリン基含有重合体が、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体である、請求項2〜4のいずれかに記載の水性製剤。
【請求項6】
医薬品、化粧料、皮膚洗浄料、又は口腔ケア製品である、請求項2〜5のいずれかに記載の水性製剤。」

第4 特許異議申立書に記載された申立理由及び取消理由通知書(決定の予告)に記載した取消理由の概要

1 特許異議申立書に記載された申立理由

申立人は、特許異議申立書(以下「申立書」という。)において、特許権の設定登録時の請求項1、3〜6に係る特許を取り消すべき理由として、概略以下の申立理由1及び2を主張している。また、証拠方法として、下記の(3)で甲1〜甲4として記載したとおりの甲第1〜4号証を提出した。さらに、令和4年3月1日提出の意見書に添付して以下の参考資料1〜3を提出した。

(1)申立理由1(甲1の実施例3−7に記載された発明に基づく進歩性欠如)
請求項1、3〜6に係る発明は、本件特許の出願前に、日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明である、以下の甲1の実施例3−7に記載の発明(甲1−1発明)並びに甲1及び甲4の記載に基づいて、本件特許の出願前にその発明の属する技術の分野おける通常の知識を有する者(当業者)が容易に発明をすることができたものであるし、また、上記甲1−1発明並びに甲1、甲2及び甲4の記載に基づいて、本件特許の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるし、さらに、上記甲1−1発明並びに甲1、甲3及び甲4の記載に基づいて、本件特許の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものである。
したがって、請求項1、3〜6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、請求項1、3〜6についての特許は、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。

(2)申立理由2(甲1の実施例6−2に記載された発明に基づく進歩性欠如)
請求項1、3〜6に係る発明は、本件特許の出願前に、日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明である、以下の甲1の実施例6−2に記載の発明(甲1−2発明)並びに甲1及び甲4の記載に基づいて、本件特許の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるし、また、上記甲1−2発明並びに甲1、甲2及び甲4の記載に基づいて、本件特許の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるし、さらに、上記甲1−2発明並びに甲1、甲3及び甲4の記載に基づいて、本件特許の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものである。
したがって、請求項1、3〜6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、請求項1、3〜6についての特許は、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。

(3)証拠方法
・甲1:国際公開第2016/031461号
・甲2:特表2014−532698号公報
・甲3:特開平6−80539号公報
・甲4:日本医薬品添加剤協会編集「医薬品添加物事典」、1994年1月14日 第1版発行、株式会社薬事日報社、p.105の「ヒドロキシエチルセルロース」の項目
・参考資料1:新村出編集「広辞苑 第六版」、2011年1月11日 第2刷発行、(株)岩波書店、p.830「グリセリン」の項目
・参考資料2:日本医薬品添加剤協会編集「医薬品添加物事典」、1994年1月14日 第1版発行、株式会社薬事日報社、p.15の「エタノール」の項目
・参考資料3:玉虫文一ら編集「岩波理化学辞典 第3版」、1975年4月30日 第6刷発行、(株)岩波書店、p.136〜137「エチルアルコール」の項目

2 取消理由通知(決定の予告)の概要

本件訂正前の請求項1、3〜6に係る発明(令和3年12月24日提出の訂正請求書により訂正された特許請求の範囲)に対して、当審が令和4年4月1日付けで特許権者に通知した取消理由通知(決定の予告)の概要は、以下のとおりである。

(1)取消理由1(進歩性欠如)
請求項1、3〜6に係る発明は、本件特許の出願前に、日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明である、以下の甲1に記載の発明、甲1の記載及び本件特許の出願前の周知技術に基づいて、あるいは、甲1に記載された発明、甲1及び甲2の記載、並びに本件特許の出願前の周知技術に基づいて、本件特許の出願前にその発明の属する技術の分野おける通常の知識を有する者(当業者)が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1、3〜6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
したがって、請求項1、3〜6についての特許は、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。

<引用文献>
・甲1:国際公開第2016/031461号
・甲2:特表2014−532698号公報
・周知技術文献1:大木道則ら編集「化学大辞典」、第1版、1989年10月20日 第1刷発行、(株)東京化学同人、p.113「アルコール」の項目の下から7〜4行、
・周知技術文献2:日本医薬品添加剤協会編集「医薬品添加物事典 2007」、2007年発行、株式会社薬事日報社、p.401〜402の用途別索引の「溶剤」の項目、
・周知技術文献3:蔵多淑子ら編集「化粧品原料辞典」、平成3年11月29日発行、(株)日本ケミカルズら、p.43「イソプロピルアルコール」の項目、p.380「ブタノール」の項目及びp.392「ヘキシルアルコール」の項目
・周知技術文献4(参考資料3):玉虫文一ら編集「岩波理化学辞典 第3版」、1975年4月30日 第6刷発行、(株)岩波書店、p.136〜137「エチルアルコール」の項目

(なお、上記、甲1及び甲2は、それぞれ、申立人が特許異議申立てに際し、特許異議申立書に添付して証拠方法として提出した、甲第1号証及び甲第2号証である。)

(2)取消理由2(明確性要件違反)

請求項1、3〜6についての特許は、特許請求の範囲の記載が以下の点で特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してなされたものであり、同法第113条第4号に該当し、取り消されるべきものである。

ア 請求項1に係る発明の水性製剤は、「グリセリン」及び「炭素数2〜6の低級アルコール」を含有するものとして特定されている。
そして、医薬品化学分野において、「低級アルコール」と「多価アルコール」を異なるものとして記載する場合も知られているし、本件特許明細書の記載によれば、請求項1に係る発明の水性製剤に含有される「炭素数2〜6の低級アルコール」には、「グリセリン」は含まれないと解される。
一方で、一般的には、グリセリンは、低級アルコールに相当する化合物として認識されているから、かかる一般的な認識を踏まえるに、請求項1に係る発明の「炭素数2〜6の低級アルコール」には、「グリセリン」が包含されるとも解される。
そうすると、結果として、請求項1に係る発明の水性製剤に含有される「炭素数2〜6の低級アルコール」に、「グリセリン」が含まれるのか否かが明らかではないから、請求項1に係る発明は明確ではない。

イ 仮に、請求項1に係る発明の水性製剤に含有される「炭素数2〜6の低級アルコール」に「グリセリン」が含まれる場合、請求項1に係る発明の水性製剤には既に「グリセリン」が含まれているにもかかわらず、「炭素数2〜6の低級アルコール」として「グリセリン」をさらに含む水性製剤と、「炭素数2〜6の低級アルコール」としての「グリセリン」は含まない水性製剤が「水性製剤」という物としてどのように異なるのかが明らかではないから、その点でも請求項1に係る発明は明確ではない。

ウ 請求項1を直接あるいは間接的に引用する発明である請求項3〜6に係る発明についても同様である。

第5 取消理由通知(決定の予告)における取消理由1及び2についての当審の判断

1 取消理由1について
取消理由1は、本件訂正前の請求項1及びこれを引用する請求項3〜6に係る特許に対して通知されたものであり、本件訂正前の請求項2に係る特許に対しては通知されていなかったところ、本件訂正により、請求項1が削除され、請求項3〜6も、取消理由が通知されていない請求項2を直接あるいは間接的に引用するものとなった。
そうすると、本件訂正後の請求項3〜6に係る特許については、取消理由1には理由がないことは明らかである。

2 取消理由2について
申立理由2は、本件訂正前の請求項1及び請求項1を引用する請求項3〜6において、水性製剤が、「グリセリン」に加えて、本願出願時の技術常識からみてグリセリンを包含するとも解釈可能な「炭素数2〜6の低級アルコール」を含有するものとして特定されていたことに起因する記載不備であるところ、本件訂正によって、請求項1は削除され、請求項1を引用する請求項3〜6においても請求項1が引用請求項から削除され、本件訂正後の請求項3〜6の発明特定事項には、「炭素数2〜6の低級アルコール」は含まれていない。
よって、本件訂正後の請求項3〜6に係る特許についての申立理由2が解消したことは明らかである。

第6 取消理由通知(決定の予告)において採用しなかった特許異議申立理由(申立理由1及び2)についての当審の判断

申立理由1及び2は、本件特許の設定登録時の請求項1及びこれを引用する請求項3〜6に係る特許に対して申立てられたものであり、請求項2に係る特許に対しては申立てられていなかったところ、本件訂正により、請求項1が削除され、請求項3〜6に係る発明から、請求項1を引用する発明も削除され、申立理由ではなかった請求項2を直接あるいは間接的に引用する発明に限定された。
よって、本件訂正後の請求項3〜6に係る特許についての取消理由1及び2に理由がないことは明らかである。

第7 むすび

以上のとおりであるから、請求項3〜6に係る特許は、令和4年4月1日付け取消理由通知(決定の予告)に記載した取消理由及び当該取消理由通知(決定の予告)において採用しなかった特許異議申立理由によっては、取り消すことができない。
また、他に請求項3〜6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
さらに、特許異議の申立ての対象であった請求項1は、本件訂正により削除されたので、請求項1に係る特許についての特許異議の申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。





 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(削除)
【請求項2】
第四級アンモニウム塩、ホスホコリン基含有重合体、グリセリン、モノテルペン、ヒドロキシエチルセルロース、並びにアズレンスルホン酸及び/又はその塩を含有する、水性製剤。
【請求項3】
前記第四級アンモニウム塩が、塩化セチルピリジニウム、及び/又は塩化ベンザルコニウムである、請求項2に記載の水性製剤。
【請求項4】
前記モノテルペンが、メントール及び/又はカンフルである、請求項2又は3に記載の水性製剤。
【請求項5】
前記ホスホコリン基含有重合体が、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体である、請求項2〜4のいずれかに記載の水性製剤。
【請求項6】
医薬品、化粧料、皮膚洗浄料、又は口腔ケア製品である、請求項2〜5のいずれかに記載の水性製剤。
【請求項7】
モノテルペン及びヒドロキシエチルセルロースを有効成分とする、
第四級アンモニウム塩、ホスホコリン基含有重合体、及びグリセリンを含む水性製剤における第四級アンモニウム塩の析出を抑制するために使用される析出抑制剤。
【請求項8】
第四級アンモニウム塩、ホスホコリン基含有重合体、及びグリセリンを含む水性製剤における第四級アンモニウム塩の析出を抑制する析出抑制方法であって、
水性製剤に、第四級アンモニウム塩、ホスホコリン基含有重合体、及びグリセリンと共に、モノテルペン及びヒドロキシエチルセルロースを配合する、析出抑制方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2022-06-21 
出願番号 P2016-192286
審決分類 P 1 652・ 121- YAA (A61K)
P 1 652・ 537- YAA (A61K)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 前田 佳与子
特許庁審判官 原田 隆興
渕野 留香
登録日 2021-02-04 
登録番号 6832665
権利者 小林製薬株式会社
発明の名称 水性製剤  
代理人 田中 順也  
代理人 水谷 馨也  
代理人 迫田 恭子  
代理人 水谷 馨也  
代理人 田中 順也  
代理人 迫田 恭子  

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