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審決分類 |
審判 訂正 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張 訂正する B60W 審判 訂正 特120条の4、2項訂正請求(平成8年1月1日以降) 訂正する B60W 審判 訂正 (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降) 訂正する B60W 審判 訂正 特許請求の範囲の実質的変更 訂正する B60W 審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する B60W 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する B60W |
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管理番号 | 1389348 |
総通号数 | 10 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2022-10-28 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2022-04-22 |
確定日 | 2022-07-12 |
訂正明細書 | true |
事件の表示 | 特許第6857418号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第6857418号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1〜3〕について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判に係る特許第6857418号(以下「本件特許」という。)の請求項1〜3に係る特許についての出願は、平成27年9月29日(優先権主張 平成26年9月30日 日本国)を国際出願日とする特願2016−552064号の一部を平成30年10月29日に新たな特許出願である特願2018−203031号とし、さらにその一部を令和元年11月6日に新たな特許出願としたものであって、令和3年3月24日にその特許権の設定登録がされ、その後、令和4年4月22日に本件訂正審判が請求されたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6857418号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1〜3について訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 訂正の内容 本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)は、特許法第126条第3項の規定に従い、一群の請求項を構成する請求項1〜3を訂正単位とするものであって、その内容は次のとおりである。 <訂正事項1> 本件訂正前の請求項1に「前記高度自動化モードにおいて実行するように設定されている前記自動制御機能は、前記自動発進/停止制御、前記車線維持制御、前記車間距離制御、前記車線変更制御、前記右左折制御、前記衝突抑止制御、及び前記車両を目標駐車位置に駐車させる駐車制御、のうちのいずれか1以上を含む、」と記載されているを「前記自動発進/停止制御、前記車線維持制御、前記車間距離制御、」と「前記衝突抑止制御、」を削除し、「前記高度自動化モードにおいて実行するように設定されている前記自動制御機能は、前記車線変更制御、前記右左折制御、及び前記車両を目標駐車位置に駐車させる駐車制御、のうちのいずれか1以上を含む、」と訂正する。 第4 当審の判断 1 訂正事項1について (1)訂正の目的 訂正事項1に係る訂正は、訂正前にあった「前記高度自動化モードにおいて実行するように設定されている前記自動制御機能」が含む自動制御機能の選択肢から「前記自動発進/停止制御、前記車線維持制御、前記車間距離制御、」と「前記衝突抑止制御、」を削除するものであって、訂正前に記載された択一的記載の要素の削除に該当するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項1に係る訂正は、訂正前にあった択一的記載の要素を削除するものであり、本件特許の明細書の【0092】には「なお、どのレベルでどの自動制御機能を実行させるかについては、図3Aに例示した内容に限定されない。例えば、レベルが1つ上がる毎に実行される自動制御機能が1つずつ増えていくことは必須ではない。どのレベルでどの自動制御機能を実行させるかについては適宜決めてもよい。また、自動制御機能が上述した7種類であることもあくまでも一例であり、自動制御機能の数や各自動制御機能の具体的内容は適宜決めてもよい。」と記載され、また、同【0094】には「本実施形態の車両1は、通常は、運転モードが基本モードに設定されている。一方、自動運転起動SW42を押すと、一定条件下で、運転モードが高度自動化モードとなる。なお、車線変更制御、右左折制御、及び駐車制御を実行するよう設定されている場合は、目的地(駐車制御の場合は目標駐車位置)を設定してもよい。具体的には、経路案内機能を立ち上げ、タッチパネルを介して目的地を入力してもよい。目的地が設定されている場合の自動運転は、基本的には、経路案内機能との協働により、自車両の位置を確認しながら、演算された目的地までのルートに沿うように行われる。」とも記載されていることから、当該訂正は、新たな技術的事項を導入するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正でないこと 訂正事項1によって本件請求項1に係る技術的事項は減縮されているから、訂正事項1に係る訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではなく、特許法第126条第6項に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。 そして、訂正事項1は、訂正前にあった択一的記載の要素を削除することで、特許請求の範囲を減縮するものであるから、本件訂正後の請求項1に係る発明も、訂正前の請求項1に係る発明と同様、新規性・進歩性を有している。また、本件訂正に起因する記載不備も認められない。したがって、当該発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見出せない。 また、本件訂正後の請求項1を引用する本件訂正後の請求項2〜3に係る発明についても、本件訂正後の請求項1に係る発明と同様に特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由はない。 したがって、本件訂正後における特許請求の範囲の請求項1〜3に係る発明は特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第3項、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両に搭載される自動運転制御装置であって、 前記車両の周囲の情報である周囲情報を取得するように構成された周囲情報取得部と、 前記車両の運転モードを、基本モード、及び、前記周囲情報に基づいて運転動作を自動で実行する自動制御機能の種類の多さを示す自動運転レベルが前記基本モードよりも高い高度自動化モード、の何れか一方に設定するように構成された運転モード設定部と、 前記運転モード設定部により設定された前記運転モードに基づき、その運転モードにおいて実行するように設定されている前記自動制御機能を実行するように構成された自動制御部と、 ドライバーの操作に応じて、前記基本モード、及び前記高度自動化モードにおける前記自動運転レベルを設定するレベル設定部と、 を備え、 前記基本モードは、前記自動制御機能を実行しない運転モード、若しくは、前記車両を発進又は停止させる自動発進/停止制御、前記車両を車線に沿って走行させる車線維持制御、他車両と前記車両との車間距離を制御する車間距離制御、前記車両に車線変更を行わせる車線変更制御、前記車両に右折又は左折を行わせる右左折制御、前記車両と障害物との衝突を抑止するために前記車両の操舵、及び制動又は停止を行う衝突抑止制御、のうちのいずれか1以上を含む前記自動制御機能を実行するように設定されている運転モードであり、 前記高度自動化モードにおいて実行するように設定されている前記自動制御機能は、前記車線変更制御、前記右左折制御、及び前記車両を目標駐車位置に駐車させる駐車制御、のうちのいずれか1以上を含む、 自動運転制御装置。 【請求項2】 請求項1に記載の自動運転制御装置であって、 前記レベル設定部は、前記基本モードにおける前記自動運転レベルを、最高の前記自動運転レベルを除き、且つ、前記高度自動化モードにおける前記自動運転レベルよりも低い範囲内で設定可能であり、 前記レベル設定部は、前記高度自動化モードにおける前記自動運転レベルを、最低の前記自動運転レベルを除き、且つ、前記基本モードにおける前記自動運転レベルよりも高い範囲内で設定可能である、 自動運転制御装置。 【請求項3】 請求項1又は2に記載の自動運転制御装置を備えた車両。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2022-06-09 |
結審通知日 | 2022-06-14 |
審決日 | 2022-06-29 |
出願番号 | P2019-201651 |
審決分類 |
P
1
41・
854-
Y
(B60W)
P 1 41・ 832- Y (B60W) P 1 41・ 851- Y (B60W) P 1 41・ 856- Y (B60W) P 1 41・ 855- Y (B60W) P 1 41・ 841- Y (B60W) |
最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
水野 治彦 |
特許庁審判官 |
沼生 泰伸 鈴木 充 |
登録日 | 2021-03-24 |
登録番号 | 6857418 |
発明の名称 | 自動運転制御装置及び車両 |