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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する A61F |
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管理番号 | 1393030 |
総通号数 | 13 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2023-01-27 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2022-03-30 |
確定日 | 2022-11-07 |
訂正明細書 | true |
事件の表示 | 特許第6955022号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第6955022号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第6955022号は、2018年(平成30年)3月14日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2017年(平成29年)3月14日 (US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、令和3年10月4日に設定登録がなされた。 その後、本件特許に対して、審判請求人(以下「請求人」という。)により、訂正審判(以下「本件訂正審判」という。)の請求が、令和4年3月30日になされたものである。 その後の経緯は、以下のとおりである。 令和4年8月3日付け:訂正拒絶理由の通知 令和4年9月2日 :請求人より意見書の提出 第2 請求の趣旨及び訂正の内容 本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許6955022号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正することを認める、との審決を求める。」というものであり、その訂正の内容は、以下のとおりである。 1 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項26に「ステント」と記載されているのを、「金属骨格」に訂正する(請求項26の記載を引用する請求項27〜28も同様に訂正する)。 2 訂正事項2 明細書の段落【0010】及び【0101】にそれぞれ「ステント」と記載されているのを、「金属骨格」に訂正する。 第3 当審の判断 1 訂正の目的について (1)訂正事項1 訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項26における、「・・・第1方向では、(b)(i)前記ステントは、第1の最大ステント外径を有し、(b)(ii)前記ステントは、前記ステントの長軸と平行に測定された第1のステントの長さであり、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は、前記圧縮二次状態にあり;第2方向では、(c)(i)前記ステント外径は、前記第1の最大ステント外径よりも長い、第2最大ステント外径を有し、(c)(ii)前記ステントは、前記第1のステントの長さよりも短い、第2のステントの長さを有し、・・・前記ステントの長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し;前記ステントの長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し;・・・」との記載を、「・・・第1方向では、(b)(i)前記金属骨格は、第1の最大金属骨格外径を有し、(b)(ii)前記金属骨格は、前記金属骨格の長軸と平行に測定された第1の金属骨格の長さであり、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は、前記圧縮二次状態にあり;第2方向では、(c)(i)前記金属骨格外径は、前記第1の最大金属骨格外径よりも長い、第2最大金属骨格外径を有し、(c)(ii)前記金属骨格は、前記第1の金属骨格の長さよりも短い、第2の金属骨格の長さを有し、・・・前記金属骨格の長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し;前記金属骨格の長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し;・・・」に訂正するものである。(下線は当審で付与した。以下同様。) (2)訂正事項2 ア 訂正事項2の1 訂正事項2の1は、明細書の段落【0010】における「・・・第1方向では、(b)(i)前記ステントは、第1の最大ステント外径を有し、(b)(ii)前記ステントは、前記ステントの長軸と平行に測定された第1のステントの長さを有し、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;第2方向では、(c)(i)前記ステントは、前記第1の最大ステント外径よりも長い第2最大ステント外径を有し、(c)(ii)前記ステントは、前記第1のステントの長さよりも短い第2のステントの長さを有し、・・・前記ステントの長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し;前記ステントの長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し;・・・」の記載を、「・・・第1方向では、(b)(i)前記金属骨格は、第1の最大金属骨格外径を有し、(b)(ii)前記金属骨格は、前記金属骨格の長軸と平行に測定された第1の金属骨格の長さを有し、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;第2方向では、(c)(i)前記金属骨格は、前記第1の最大金属骨格外径よりも長い第2最大金属骨格外径を有し、(c)(ii)前記金属骨格は、前記第1の金属骨格の長さよりも短い第2の金属骨格の長さを有し、・・・前記金属骨格の長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し;前記金属骨格の長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し;・・・」に訂正するものである。 イ 訂正事項2の2 訂正事項2の2は、明細書の段落【0101】における「・・・第1方向では、(b)(i)前記ステントは、第1の最大ステント外径を有し、(b)(ii)前記ステントは、前記ステントの長軸と平行に測定された第1のステントの長さを有し、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;第2方向では、(c)(i)前記ステントは、前記第1の最大ステント外径よりも長い第2の最大ステント外径を有し、(c)(ii)前記ステントは、前記第1のステントの長さよりも短い第2のステントの長さを有し、・・・前記ステントの長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し;前記ステントの長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し;・・・」との記載を、「・・・第1方向では、(b)(i)前記金属骨格は、第1の最大金属骨格外径を有し、(b)(ii)前記金属骨格は、前記金属骨格の長軸と平行に測定された第1の金属骨格の長さを有し、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;第2方向では、(c)(i)前記金属骨格は、前記第1の最大金属骨格外径よりも長い第2の最大金属骨格外径を有し、(c)(ii)前記金属骨格は、前記第1の金属骨格の長さよりも短い第2の金属骨格の長さを有し、・・・前記金属骨格の長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し;前記金属骨格の長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し;・・・」に訂正するものである。 (3)訂正事項2の1、及び、訂正事項2の2と請求項26の関係 特許請求の範囲には、一群の請求項〔1−25〕及び〔26−28〕が記載されているところ、訂正前の特許請求の範囲の請求項26は、「第1、第2、第3、及び第4の支柱を含む金属骨格」、「弁」及び「ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体」を含む旨の特定がされる一方、請求項1のように「窓」及び「外側導管」の特定がされていない「装置」に関するものであって、訂正前の明細書の段落【0010】、及び、訂正前の明細書の段落【0101】は、この訂正前の特許請求の範囲の請求項26の「装置」に係る技術的事項について記載したものであることが認められる。 したがって、訂正前の明細書の段落【0010】に対する訂正事項2の1、及び、訂正前の明細書の段落【0101】に対する訂正事項2の2は、いずれも、上記請求項26に対応するものである。 (4)訂正の目的の検討 ア 訂正前の特許請求の範囲の請求項26、訂正前の明細書の段落【0010】、及び、訂正前の明細書の段落【0101】には、いずれも「第1、第2、第3、及び第4の支柱を含む金属骨格・・・前記ステントは、・・・」と記載されているところ、「前記ステント」の記載より前には、「・・・支柱を含む金属骨格」は記載されているのに対して、「ステント」は記載されていないことから、「前記ステント」という記載を含む訂正前の記載に、過誤が含まれているものと認められる。 イ 訂正前の特許請求の範囲の請求項1、26、訂正前の明細書の段落【0010】、【0044】〜【0045】、【0072】、【0101】の記載、及び、図3A〜3Bからみて、「金属骨格」と「ステント」がいずれも「支柱」を含む支持構造に関連する記載であることをふまえると、上記アの過誤は、「前記ステント」という記載が正しく、「・・・支柱を含む金属骨格」が「・・・支柱を含むステント」の誤記(以下「誤記A」という。)であることか、又は、「・・・支柱を含む金属骨格」という記載が正しく、「前記ステント」が「前記金属骨格」の誤記(以下「誤記B」という。)であることのいずれかに起因すると理解できる。 ただし、いずれの誤記に起因する過誤であるかは、訂正前の特許請求の範囲の請求項26、訂正前の明細書の段落【0010】、及び、訂正前の明細書の段落【0101】の記載のみでは明らかでない。 ウ 上記(3)から、段落【0101】は、請求項26に対応する記載であることをふまえ、訂正事項2の2(訂正前の明細書の段落【0101】)について検討するに、訂正前の明細書の段落【0101】には、「例26:第1、第2、第3、及び第4の支柱を含む金属骨格;前記骨格内に含まれる弁;開放気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体であって、熱刺激に応じて圧縮二次状態から膨張一次状態に膨張するように構成されたSMP発泡体、を含む装置であって、」と記載されている。 また、訂正前の明細書の段落【0102】には、「例1a:第1、第2、第3、及び第4の支柱を含む構造的支持骨格;前記骨格内に含まれる弁;開放気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体であって、熱刺激に応じて圧縮二次状態から膨張一次状態に膨張するように構成されたSMP発泡体、を含む装置であって、」と記載されている。 そして、訂正前の明細書の段落【0103】では、上記段落【0101】〜【0102】の記載について、「したがって、全ての骨格が金属であるわけではない。あるものはポリマー等から形成されうる。」との説明が記載されている。 エ ここで、上記段落【0103】の記載は、上記段落【0101】が「金属骨格」に限定する一方で、上記段落【0102】の「骨格」が「金属」に限定されておらず、非金属骨格が許容されていることを確認的に示す意味であると理解できるところ、当該段落【0103】の記載は、上記アの過誤が上記誤記B(「前記ステント」が「前記金属骨格」の誤記)に起因する場合にはこれを正せば意味をなすものの、上記誤記A(「・・・支柱を含む金属骨格」が「・・・支柱を含むステント」の誤記)に起因する場合はこれを正しても意味をなさない。 オ したがって、訂正前の明細書の段落【0101】に記載された「ステント」が、上記誤記Bの「金属骨格」の誤記であることは明らかである。 同様に、訂正前の明細書の段落【0101】に対応する、訂正前の特許請求の範囲の請求項26、及び、訂正前の明細書の段落【0010】も、それらに記載された「ステント」が、「金属骨格」の誤記であることは明らかである。 キ 以上のことから、訂正事項1、訂正事項2の1、及び、訂正事項2の2は、いずれも、誤記の訂正を目的とするものといえる。 (5)小括 以上のとおり、訂正事項1〜2は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する、誤記の訂正を目的とするものである。 2 特許請求の範囲の拡張・変更の存否について (1)訂正事項1 上記1において検討したとおり、訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項26に記載された誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 (2)訂正事項2 訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項26の解釈に影響を与え得る訂正であるが、上記1において検討したとおり、訂正事項2は、明細書の段落【0010】及び【0101】に記載された誤記の訂正を目的とし、訂正後の同段落は訂正後の請求項26と対応した内容となるものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 (3)小括 上記(1)〜(2)のとおり、訂正事項1〜2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 3 新規事項の有無について (1)訂正事項1 上記1において検討したとおり、訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項26〜28に記載された誤記の訂正を目的とするものであって、「第1、第2、第3、及び第4の支柱を含む金属骨格」は、訂正前の請求項26並びに段落【0010】及び【0101】に記載されているから、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項1は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (2)訂正事項2 上記1において検討したとおり、訂正事項2は、明細書の段落【0010】及び【0101】に記載された誤記の訂正を目的とするものであって、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項2は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (3)小括 上記(1)〜(2)のとおり、訂正事項1〜2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。 4 独立特許要件について 訂正後の特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を発見することはできない。 したがって、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第4 むすび 以上のとおり、訂正事項1〜2は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】弁周辺の空間を密閉する形状記憶ポリマー発泡体 【技術分野】 【0001】 優先権:本出願は、2017年3月14日に出願された発明の名称が「Shape Memory Polymer Foams to Seal Space Around Valves」である米国仮特許出願第62/471,131号に対する優先権を主張し、その内容は本明細書に参照援用する。 技術分野:本発明は、医療機器分野、特に弁に関する。 【背景技術】 【0002】 心臓弁(例、大動脈弁又は僧帽弁)を置換する手術は、僧帽弁、大動脈弁、肺弁、又は三尖弁の狭窄又は逆流等の様々な理由で行われる。この手術では、損傷した弁を除去し人工弁に置換する。当該弁置換術は典型的には心臓切開手術である。しかし、ある患者にとっては、低侵襲の手術か、弁の代わりにカテーテルを留置する方法も選択肢のひとつである。人工弁は、(人工物質で作られた)機械でも、動物組織で作製されてもよい。 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 弁周辺漏出又は人工弁周辺漏出(Paravalvular or paraprosthetic leak PVL)は、従来の(外科的)アプローチ又は経カテーテル(TAVI)アプローチによる、人工心臓弁の移植に関連する合併症である。弁周辺漏出又は人工弁周辺漏出とは、密閉が不適切であった結果、移植された弁の構造と心臓組織との間のチャンネルを通って血液が漏出することをいう。PVLの多くは三日月形、楕円形又は円形であり、当該軌跡は平行、垂直又は蛇行状である。小規模で非有意である噴出を含めたPVLの発生率は20%に達すると推定される。また、PVLは大動脈弁よりも僧帽弁(最大20%)で多い。 【課題を解決するための手段】 【0004】 (a)(i)第1、第2、第3、及び第4の支柱、並びに(a)(ii)第1、第2、第3、第4、及び第5の窓を含むステント;ステント内に含まれる弁;開放気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体であり、前記SMP発泡体は熱刺激に応じて圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成され;かつ、前記ステントを含む外側導管;を含む装置であって、ここで、(b)(i)前記第1及び第3の窓は、前記第1支柱を共有し、かつともに前記第1支柱に直接隣接し、(b)(ii)前記第2及び第3の窓は、前記第2支柱を共有し、かつともに前記第2支柱に直接隣接し、(b)(iii)前記第4及び第3の窓は、前記第3支柱を共有し、かつともに前記第3支柱に直接隣接し、(b)(iv)前記第5及び第3の窓は、前記第4支柱を共有し、前記第4支柱に直接隣接し;前記SMP発泡体は、実質的に前記第3窓の第1面の少なくとも80%を覆い、前記第3窓には互いに対向する第1面と第2面があり;(c)(i)前記第1及び第2の支柱は前記SMP発泡体を固定連結するが、(c)(ii)前記第3及び第4の支柱は前記SMP発泡体を固定連結せず;第1方向では、(d)(i)前記ステントは、第1の最大ステント外径を有し、(d)(ii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に平行に測定された第1の窓の長さを有し、(d)(iii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に直角に測定され、前記ステントの短軸に平行に測定された第1の窓の幅を有し、かつ(d)(iv)前記SMP発泡体は圧縮二次状態にあり;第2方向では、(e)(i)前記ステントは、第1の最大ステント外径よりも長い第2の最大ステント外径を有し、(e)(ii)前記第3の窓は、前記第1の窓の長さよりも短い第2の窓の長さを有し、(e)(iii)前記第3窓は、前記第1の窓の幅よりも広い第2の窓の幅を有し、かつ(e)(iv)前記SMP発泡体は、前記膨張一次状態にあり;前記SMP発泡体を固定連結する前記第1及び第2の支柱及び固定連結しない前記第3及び第4の支柱に応じて、前記装置が前記第1方向から前記第2方向に移行する場合、前記SMP発泡体は、前記第1及び第2の支柱に依存するが、前記第3及び第4の支柱には依存せずに移動するように構成される、装置。 【0005】 前記SMP発泡体を前記第1及び第2の支柱に連結する接着剤を備える、当該装置。 【0006】 前記SMP発泡体は、実質的に前記第3窓の第1面の大部分を覆うが、前記第1、第2、第4及び第5窓のいずれの面の大部分をも覆わず;前記第3窓は、前記第1、第2、第4及び第5窓の各々に直接隣接し;前記第3窓と前記第1、第2、第4及び第5窓のいずれかとの間に他のステント窓は存在しない、上記いずれかに記載の装置。 【0007】 さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体であって、当該さらなるSMP発泡体が、熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成され;ここで前記さらなるSMP発泡体は、実質的に互いに対向する前記第1面と第2面がある前記第4窓の第1面を覆い;前記第3支柱は前記さらなるSMP発泡体を固定連結し;前記第1方向では、前記さらなるSMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;前記第2方向では、前記さらなるSMP発泡体は、前記膨張一次状態にある、上記いずれかに記載の装置。 【0008】 さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体であって、前記さらなるSMP発泡体が、熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成され;ここで、前記さらなるSMP.発泡体は、前記ステントに含まれて互いに対向する前記第1面と第2面がある第6窓の第1面を実質的に覆い;前記さらなるSMP発泡体は前記第3窓を実質的に覆わず;前記SMP発泡体は実質的に前記第6窓を実質的に覆わず;前記第6窓に含まれるさらなる支柱は前記さらなるSMP発泡体を固定連結し;前記第1方向では、前記さらなるSMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;前記第2方向では、前記さらなるSMP発泡体は前記膨張一次状態にある、上記いずれかに記載の装置。 【0009】 ステントの短軸に平行な第1平面は、前記SMP発泡体、前記第1及び第2の支柱、並びに前記第1、第2及び第3の窓と交差し;ステントの短軸に平行な第2平面は、前記SMP発泡体、前記第3及び第4の支柱、並びに前記第3、第4及び第5の窓と交差し;前記第1平面は第3及び第4の支柱のいずれとも交差せず;前記第1平面は第4窓及び第5窓のいずれとも交差せず;前記第2平面は第1支柱と第2支柱のいずれとも交差せず;前記第2平面は第1の窓と第2の窓のいずれとも交差しない、(1)〜(23)のいずれか一項に記載の装置。 (25)前記第1、第2、第3、及び第4の支柱は各々、ニチノール、コバルトクロム、及びステンレス鋼の少なくとも1つを含む、上記いずれかに記載の装置。 【0010】 第1、第2、第3、及び第4の支柱を含む金属骨格;前記骨格内に含まれる弁;開放気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体であって、熱刺激に応じて圧縮二次状態から膨張一次状態に膨張するように構成されたSMP発泡体、を含む装置であって、ここで、(a)(i)前記第1及び第2の支柱は前記SMP発泡体を固定連結し、かつ(a)(ii)前記第3及び第4の支柱は前記SMP発泡体を固定連結せず;第1方向では、(b)(i)前記金属骨格は、第1の最大金属骨格外径を有し、(b)(ii)前記金属骨格は、前記金属骨格の長軸と平行に測定された第1の金属骨格の長さを有し、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;第2方向では、(c)(i)前記金属骨格は、前記第1の最大金属骨格外径よりも長い第2最大金属骨格外径を有し、(c)(ii)前記金属骨格は、前記第1の金属骨格の長さよりも短い第2の金属骨格の長さを有し、(c)(iii)前記SMP発泡体は前記膨張一次状態にあり;前記SMP発泡体を固定連結する前記第1及び第2の支柱及び固定連結しない前記第3及び第4の支柱に応じて、前記装置が前記第1方向から前記第2方向に移行する場合、前記SMP発泡体は、前記第1及び第2の支柱に依存するが、前記第3及び第4の支柱には依存せずに移動するように構成され;前記金属骨格の長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し;前記金属骨格の長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し;前記第1平面は、前記第3及び前記第4の支柱のいずれとも交差せず;前記第2平面は、前記第1及び前記第2の支柱のいずれとも交差しない、装置。 【0011】 本発明の実施形態の特徴及び利点は、添付の特許請求の範囲、以下の1又はそれ以上の例示の実施形態の詳細な説明、及び対応する図面から明らかになるであろう。適当と考えられる場合には、対応するか又は類似のする要素を示すために、図中の参照標識が繰り返されている。 【図面の簡単な説明】 【0012】 【図1】 一実施形態におけるステントの窓を実質的に覆う形状記憶ポリマー(SMP)発泡体を含む。 【図2A】 一実施形態における半径方向に圧縮されたSMP発泡体を示す。 【図2B】 半径方向に膨張したSMP発泡体を示す。 【図3】 一実施形態における半径方向に圧縮されたSMP発泡体を示す。 【図3】 患者へ送達されるためのステントの圧縮後の半径方向に圧縮された発泡体及びステントを示す。 【図4】 一実施形態における放射線不透明性モノリシックSMP発泡体リングを含む。これはまた、当該実施形態のための機械加工能(すなわち、発泡体を種々の形状及び大きさに形成する能力)を示す。 【図5】 一実施形態における低密度発泡体マトリックスを示す。 【図5】 放射線不透明性(radio−opacity)にドープされた高密度発泡体を示す。 【図6A】 膨張したSMP発泡体を示す。 【図6B】 圧着/圧縮時のSMP発泡体を示す。 【図6C】 圧着/圧縮時のSMP発泡体を示す。 【図7】 実施形態の機械加工能を示す様々な形状及び大きさを示す。 【発明を実施するための形態】 【0013】 ここで図面を参照するが、図面では同様の構造に末尾に同様の参照記号を供するかもしれない。本明細書に含まれる図面は概略図であり、様々な実施形態の構造をより明確に示す。したがって、例えば写真での製造された構造の実際の外観は、図示した実施形態のクレームされた構造を依然として組み込むものの、異なるように見えるかもしれない。さらに、図面は、例示された実施形態を理解するために有用な構造のみを示すかもしれない。当該技術分野で公知のさらなる構造は、図面の明確性を維持するために含まれないことがある。「実施形態」、「種々の実施形態」等の用語は記載される実施形態を示すが、全ての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、又は特徴を含むわけではない。いくつかの実施形態には、他の実施形態について記載された、いくつか若しくはすべての特徴があるか又はなくてもよい。「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語は、共通の対象物を記載し、参照される類似の対象物の異なる例示をも示す。当該形容詞は、記載された対象物が、所与の順列、又は時間的、空間的、順位付けやその他の方法で記載されていることを暗示するものではない。用語「接続された」は、素子が互いに直接的に物理的又は電気的に接触することを示してよく、「連結された」とは、素子が互いに協働するか又は相互作用することを示してよく、しかしそれらが直接的な物理的又は電気的に接触するか又はしいないかを示してよい。 【0014】 本明細書で扱われる実施形態の多くは弁周辺漏出に関する。しかし、当該実施形態はより一般的には、移植弁が心臓弁、末梢静脈弁又はその他の弁にかかわらず当該弁が関与する漏出に関する。 【0015】 出願人は慣用的に用いられている例えば、PET(ダクロン;Dacron)「スカート」を用いて傍弁腔を満たして組織の一体化を促進させることを決心した。しかしながら、出願人は、さらに、当該技術では弁周辺空間を容量的に充填することも組織の一体化を促進することも適切に行えないことを見出した。本明細書に記載される実施形態は、形状記憶ポリマー(SMP)発泡体を用いて弁周辺の空間を充填して組織の一体化を促進する。 【0016】 例えば、一実施形態としては、弁周辺の流れを低下させて装置の周辺組織への組込みを促進する、心臓弁のアニュラスの周辺に組み込まれたSMP発泡体の使用があげられる。より具体的には、SMP発泡体は、不適切に固定されたか、断面が異常か又は石灰化病変に対する並置(apposition)が不十分でありえる弁の周辺の間隙を膨張させて充填する。例えば、当該発泡体を半径方向に膨張すると当該装置の周辺に容積充填がもたらされる。これは、外科的移植された弁に適用され、当該発泡体の形状記憶能は血管内弁送達に特に有用である。 【0017】 本明細書の実施形態の多くは、SMP発泡体の半径方向圧縮(及びその後のSMP発泡体の半径方向膨張)に関するが、他の実施形態では軸方向圧縮/膨張及び/又は円周方向圧縮/膨張を用いてよい。 【0018】 ひとたび移植が行われると、当該発泡体は弁周辺からの漏出を遮断し、組織統合を促進して持続的閉塞を達成する。当該発泡体の多孔性形態は、急性血栓形成及び装置の密封を促進する。当該血栓は経時的に一体化した組織に置換されて、持続可能な密閉と周辺組織への装置の一体化が実現する。 【0019】 一実施形態としては、弁に接着されたモノリシック発泡体アニュラスがあげられる。例えば、図4の当該発泡体アニュラスを参照されたい。接着としては、当該発泡体を介して弁支持支柱を織ること(例えば、図1を参照)、当該弁支持支柱を当該発泡体に接着すること、及び/又は当該弁支持支柱をポリマー(ポリウレタン等)フィルムでコーティングすること、並びに当該発泡体を当該ポリマーフィルムに接着することがあげられる。当該発泡体を当該弁支持構造体に付着させると、当該発泡体が脱落したり、下流に移動して血管を閉塞するのを確実に防げる。 【0020】 図2Bに示すように、一実施形態としては、当該装置に接着された独立発泡体「スケール」があげられる。 【0021】 一実施形態では、ニチノールワイヤはポリマー発泡体(図1及び3A参照)を介して装着(thread)される。当該ワイヤ構造は発泡体を介して装着された後、共に接合されて支持構造を形成する。 【0022】 一実施形態では、SMP「スケール」の底部は、ニチノールフレームには結合されない(図1、3A及び3Bを参照)。発泡体「スケール」の実施形態としては、異方性歪み(例えば、図3Bを参照)を調節して、当該弁支持構造が半径方向圧縮の間に送達カテーテル内に受け入れる。例えば、当該支持構造の各窓は、周方向軸線に沿って縮小する(例えば、ニチノール窓の移動を示す図3Aの「水平」矢印を参照)が、軸方向に伸長する(例えば、ニチノール窓の移動を示す図Aの「垂直」矢印を参照)。換言すれば、当該スケールの底部は自由であり、当該発泡体が破裂につながりうる著しい張力を受けることはない。 【0023】 一実施形態では、当該SMP「スケール」としては、隣接する支持支柱を溶接してつなぐための窓(図1のSMP発泡体の上部ボイドを参照)があげられる。 【0024】 他のスケールとしては、図5A、5B、6A、6B、6C、及び7があげられる。図5A〜7に示される当該発泡体形状ファクタは、支持構造の各「窓」内で充填する異なる程度の領域を示す。発泡体形状ファクタを変えると、圧縮後の半径方向の圧縮及びスケールの折り畳みの程度が変化しうる。平坦な発泡体スケールが半径方向に圧縮されると、カテーテルバルーンと同様に折り畳まれて、送達中に適切に配置される圧着断面積が最小限となる。 【0025】 上記の多くの実施形態は、弁の密閉、特に心臓弁の密閉に関するが、他の実施形態はそれに限定されず、例えば、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトの密閉等であってよい。 【0026】 一実施形態としては、、ポリウレタンSMPを形成する、1又はそれ以上のポリオール(例えば、HPED及び/又はTEA)と、1又はそれ以上のジイソシアネート(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、及び/又はイソホロンジイソシアネート)との反応で得られる発泡体があげられる。実施形態としては、HDI、TMHDI、イソホロンジイソシアネート、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ブタンジオール、ブチンジオール、N,N,N’,N’テトラキス(ヒドロキシプロピレン)エチレンジアミンのいくつかの組み合わせによって合成される、ポリウレタンSMP発泡体があげられる。 【0027】 他の実施形態としては、X線可視SMP発泡体があげられる。例えば、一実施形態としては、ポリウレタンSMPを形成する、1又はそれ以上のポリオール(例えば、5−アミノ−2,4,6−トリヨードイソフタル酸;3−メチル−1,5−ペンタンジオール;2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール;ヘキサントリオール;ブタントリオール)と1又はそれ以上のジイソシアネート(例えば、HDI)との反応で得られる発泡体があげられる。 【0028】 実施形態は、装置の搬送中に発泡体を確実に保護する様々な手段を提供する。 【0029】 一実施形態では、弁は大口径のカテーテル/シースを通して送達され、これにより、大規模送達「ラムロッド」(膨張装置からの著しい摩擦を調整しうる)がを可能になり、当該カテーテル/シースから弁が展開される。発泡体が支持構造体に接着されるため(例えば、発泡体は、支柱に接着又は窓の全域を横切って局所的に接着されてよい)、当該発泡体は送達中に剪断されない。 【0030】 経カテーテルのある実施形態では、発泡体の膨張は遅延型である。例えば、当該装置は、体温よりも十分に低温で保存でき、かつ、ひとたび体温に達すると(発泡体の湿潤Tgを超えてよい)、膨張時間が高速になるようプログラムされてよい。当該発泡体は、その水分可塑化状態で貯蔵してよい。 【0031】 (経カテーテル的移植とは対照的に)外科的移植は、当該発泡体について体温か又はそれより高温で作動してよい。 【0032】 いくつかの実施形態(例えば、経カテーテル又は外科的移植)では、準備終了時に温生理食塩水を用いて発泡体を膨張させる。 【0033】 従来のダクロンスカートの代わりに発泡体を用いる場合、一実施形態は、潤滑性シース(例えば、PTFEで作製されたシース)中に発泡体があり、外科医は、この装置の展開準備完了時に当該シースを除去する。これにより、例えば、PTFEは多くのPUカテーテルより滑りやすく/抵抗が少ないことを考慮すると、当該発泡体に対するせん断力を最小限に抑制できよう。 【0034】 実施形態としては、低密度及び/又は高密度発泡体があげられる。実施形態では、密度は、圧着直径を最小化して(例えば、密度を高くすると、発泡体圧着能が低下する)、発泡体の機械的強度のバランスをとるのに用いられる(例えば、密度が高いと、せん断/引裂きが低下する)。一実施形態としては、孔径が50〜1500ミクロンである発泡体があげられる。 【0035】 いくつかの実施態様では、発泡体は主容器内に決して展開しない。例えば、当該発泡体は、支持構造に十分に接着され、管腔外側に半径方向に膨張する。弁に発泡体が付着した弁が心室を損傷することがあってはならない。例えば、一実施形態では、発泡体が半径方向に内側から主血管内に展開するのを防ぐのに機械的拘束が用いられる。例えば、弁は、発泡体の内側への膨張を防止しうる。他の例として、発泡体と装置の内側チャネルとの間に配置されたポリマー膜は、発泡体が内側へ膨張するのを妨げうる。 【0036】 実施形態には全てが同一でないスケールを含んでよい。例えば、一実施形態としては、複数行のスケールを含み、そのいくつかはハーフスケールであってよく、他はフルスケールであってよい。行は、2つの異なるパターンのスケール内で及び/又はスケールの大きさを入れ替えてよい。 【0037】 一実施形態では、ダクロンスカート及びSMP発泡体を共に用いる。例えば、ダクロンスカートは、捲縮発泡体に折り重なるような「シース」のように作用して送達を促進する。 【0038】 複数の実施形態では、異なる圧力環境下(例えば、静脈圧対動脈圧)で用いられうる。当該実施形態では、互いに異なる孔サイズ/形成因子を用いうる。 【0039】 複数の実施形態ではまた、下肢大静脈等の静脈弁置換装置の弁周辺漏出に対処しうる。 【0040】 図1は、第1、第2、第3、及び第4の支柱101、102、103、104を含むステントがあるシステム100を含む。ステントは、さらに、第1、第2、第3、第4、及び第5の窓111、112、113、114、115を含む。弁121は、ステント内に含まれる(図2Bに最もよく見える)。開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体131は、熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成され、外側導管は当該ステントを含む。図1では、第1及び第3の窓111、113は第1支柱101を共有し、ともに第1支柱に直接隣接する。第2及び第3の窓112、113は第2支柱102を共有し、ともに第2支柱に直接隣接する。第4及び第3の窓113、113は第3支柱103を共有し、ともに第3支柱に直接隣接する。第5及び第3の窓115、113は第4支柱104を共有し、ともに第4支柱に直接隣接する。支柱101、103は、単一のモノリシック長のワイヤに含まれてよく、それらは、他の「支柱」を構成するが、当該用語は本明細書で用いられる「支柱」を表す。 【0041】 図1では、SMP発泡体131は、実質的に、第3窓の第1面の少なくとも80%を覆う。この「面」は、図1の実施形態では、おそらく95%(又はそれ以上)不明瞭であり、面は主として、支柱101、102、103、104によって形成される。 【0042】 一実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の支柱としては、各々ニチノール等の形状記憶金属があげられる。しかしながら、他の実施形態はそれに限定されず、ステンレス鋼又は他の金属があげられてよい。当該非形状のメモリ金属は、バルーン又は他の膨張性装置により展開されてよい。他の実施形態としては外科的移植弁があげられる。 【0043】 図1では、第1及び第2の支柱101、102はSMP発泡体を固定連結し、第3及び第4の支柱103、104はSMP発泡体を固定連結しない。当該配置の適用可能性は以下のように拡張される。すなわち、発泡体131は支柱103に接触してもよいが、支柱103に「固定」されておらず、支柱103がステントの延長のためにゆがむ場合、発泡体131は必ずしも当該支柱と共に移動しない。しかし、発泡体131は支柱101に固定され、支柱101の移動に伴って移動する。換言すれば、発泡体131の運動は支柱101に依存し、支柱103には依存しない。 【0044】 第1方向(例えば、システムが医療施設に出荷される包装中の場合)では、ステントの外径は、第1最大ステント外径である。図3Bに示すように、窓313(図1の窓113に類似)の長さは、ステントの長軸341に対して平行に測定された第1窓長341である。また、窓はステントの長軸に直交し、当該窓の長さはステントの短軸343に平行に測定された第1窓幅342’である。SMP発泡体331は圧縮二次状態にある。 【0045】 第2方向では、ステントの外径は、第1最大ステント外径342’より長い第2最大ステント外径342である。これは、(移植の準備ができたステントに)ステントが圧迫され(おそらく折り畳まれて)て、ステントの軌跡がを縮小するためである。その場合、ステントは、軸341に沿って延長されえ、軸343に沿ってネッキング(狭窄)をおこす。その結果、窓313の窓長は、第1窓長340’より短い第2窓長340である。また、窓313の幅は、第1窓幅342’より広い第2窓幅342である。SMP発泡体は第2方向では膨張一次状態にある。 【0046】 窓313の長さの変化とは対照的に、SMP発泡体331の体長は、圧縮状態と膨張状態では(少なくとも一部の実施形態では)同じである。例えば、長さ344’は、実質的に長さ344と同じである(+/3%)。ある実施形態では、発泡体の幅は、圧縮状態と膨張状態で同じであってよい(図3A及び3Bでは幅が変わって見えるが、ある実施形態では、発泡体の幅は変わらない)。システムの折り畳み又はひだが発生する前は、発泡体の長さ及び幅を一貫させることが考慮される。いくつかの実施形態では、発泡体331は(図3Aのページ内へ)半径方向にのみ圧縮され、(軸341に沿った)軸方向又は(概ね軸343に沿った)円周方向へ圧縮/膨張されることはほとんど又は全くない。 【0047】 出願人は、このような「圧着(Crimping)ダイナミクス」が存在し、金属ステントがSMP発泡体よりも大きく変形(すなわち、軸方向に)しうる問題が重要であることに着目した。さらに、出願人は、ニチノール等の金属は歪み能が比較的低い(例えば4%)が、SMP発泡体の歪み能は比較的高いことに着目した。すなわち、金属ステントが軸方向に(軸341に沿って)著しく変形する場合、変形はSMP発泡体の軸方向変形よりも大きくなりうる。例えば、SMP発泡体は軸方向変形がほとんどないか、全くない場合がある。従って、半径方向に圧縮されたSMP発泡体は、金属窓長差340”(340’−340=340”)の程度にまでは変形しえない。様々な実施形態では、発泡体の軸方向延長は、軸方向差340”の0、5、10、15、又は20%でありうる。 【0048】 当該圧着ダイナミクスに応答して、一実施形態は、発泡体331をステントのいくつかの支柱に固定するが、他の支柱には固定しない。例えば、図1において、SMP発泡体131は、支柱101、102を位置151、151’及び152、152’で固定連結する。位置151、151’及び152、152’では、支柱101、102はSMT発泡体131を繰り返し貫通して発泡体131をステントに固定する。換言すると、支柱101は、少なくとも1の位置(例えば、位置151)でSMP発泡体131を貫通し、その結果、第1支柱は、SMP発泡体の第1面(図1では前面)からSMP発泡体の第2面(図1では見えない後面)まで横断して、第1及び第2の面が互いに対向する。SMT発泡体131の下半分は、支柱103、104に固定して取り付けられていないことに留意されたい。SMP発泡体131に固定連結される第1及び第2の支柱101、102及びSMP発泡体に固定連結されない第3及び第4の支柱103、104に応答して、SMP発泡体は、第1及び第2の支柱に応じて移動するように構成され、装置が第1方向から第2方向に移行する場合には第3及び第4の支柱から独立して移動する。例えば、図3A及び3Bでは、発泡体331は、支柱301、302が軸341に沿って上下に移動する場合に、上下に(又は軸341に沿って上下に)動くであろう。しかしながら、支柱303、304による下方への極端なたわみは、発泡体が支柱303、304の動きにほとんど依存しないので、SMT発泡体331のセルを破損又は損傷しないであろう。 【0049】 発泡体131の種々の支柱への連結について、SMT発泡体は、他の方法でもステントに連結できる。例えば、一実施形態では、接着剤(例えば、Dymax 203A−CTH−Fを用いて、ニチノール支柱をSMP発泡体のポリウレタンに連結するUVエポキシ溶接部)は、SMP発泡体131を第1及び第2の支柱101、102に連結する。接着剤は、長さ161、162に沿って塗布されてよいが、長さ161’、162’には存在されず、支柱103、104にも存在されない。接着剤は、発泡体131と支柱との間にあるため図1では見えない。領域161’、162’、103、104に接着剤が確実に適用されないようにするために当該領域にマスキングを用いてよい。マスキング(例えば、酸化物又は窒化物)は、いくつかの実施形態では、その後のプロセス後半で除去されうる。 【0050】 一実施形態では、接着剤としては、第1支柱101に直接接触して、第1支柱に固定して取り付けられた未発泡ポリウレタンコーティングがあげられる。SMP発泡体131は、ポリウレタンコーティングに直接接触し、ポリウレタンコーティングに固定接着する。その結果、ポリウレタンコーティングは、SMP発泡体131を第1支柱101に固定接着する。従って、ポリウレタン発泡体が他のポリウレタンへ接着すると、接着剤と発泡体との間の接着がより強固になる。例えば、未発泡ポリウレタンコーティングとしてはニートポリウレタンがあげられる。 【0051】 一実施形態では、ポリウレタンコーティングは硬化熱硬化性樹脂である。しかしながら、他の実施形態では、ポリウレタンコーティングは熱可塑性である。一実施形態によると、ポリウレタンコーティングの化学組成はSMP発泡体と化学組成と等しい。したがって、発泡体と接着剤との間の接着は「似ている(like to like)」ため、信頼性が高い。例えば、SMP発泡体及び接着剤コーティングはともに、1又はそれ以上のポリオール(例えば、HPED及び/又はTEA)と1又はそれ以上のジイソシアネート(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、及び/又はイソホロンジイソシアネート)との間の反応から得られうる。 【0052】 一実施形態では、ポリウレタンコーティングはSMPである。SMPコーティングの化学組成はSMP発泡体の化学組成と同じでありうる。一実施形態では、SMPコーティングは発泡して第2発泡体(外側発泡体131)をステント支柱に連結する第1発泡体(内側発泡体)をもたらす。 【0053】 さらに、発泡体131の構成について、一実施形態では、SMP発泡体はヨウ素と共有結合されて、X線画像化(すなわち、放射線不透明性)下で可視化される発泡体を形成する。また、放射線不透明性に関して、一実施形態では、SMP発泡体はポリ(ウレタン−ウレア−アミド)である。一実施形態では、ヨウ素としてはトリヨードベンゼンモノマーがあげられる。 【0054】 上記のように、圧縮状態では、発泡体131は、ステントの長軸141及びステントの短軸143にともに直交する半径155に沿って半径方向に圧縮される。これは、図2A(圧縮)及び2B(半径方向に膨張)でよりよく観察される。 【0055】 様々な実施形態では、1又はそれ以上の発泡体セグメントを様々な方法で用いる。 【0056】 例えば、図1では、SMP発泡体131は、実質的に窓113の面の大部分を覆うが、第1、第2、第4、及び第5の窓111、112、114、及び115のいずれかの面の大部分を覆うことはない。図1の実施形態では、窓113は、第1、第2、第4、及び第5の窓111、112、114、115の各々に直接隣接する。窓114と、窓111、112、114、115のいずれかとの間に他にステント窓はない。 【0057】 例えば、図2AはSMP発泡体131を開示する。さらに、図2Aは、さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体132を含み、当該SMP発泡体は、熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成される。発泡体132は、第4窓215の第1面を実質的に覆い、第4窓には互いに対向する第1面と第の面がある。第4支柱104の少なくとも一部は、さらなるSMP発泡体132を固定連結する(ただし、発泡体131は連結しない)。第1方向では、当該さらなるSMP発泡体は圧縮二次状態にあり、第2方向では、当該さらなるSMP発泡体は膨張一次状態にある。 【0058】 一実施形態では、発泡体131は、発泡体131が境界131’に延びるようにわずかに拡大されてよい。その結果、当該拡大SMP発泡体131及び当該さらなるSMP発泡体132は、互いに重なり合い(重なる領域は領域133を参照)、軸(ページに向かう軸を示すドット155’を参照)が当該SMP発泡体131及び当該さらなるSMP発泡体132の両方に交差する。軸155’は、ステントの長軸141及びステントの短軸143に直交する。 【0059】 図2Aで観察されるように、SMP発泡体131には第1表面領域がある。さらなる発泡体132には第2表面領域がある。第1表面領域は第2表面領域よりも少なくとも20%広い。しかしながら、他の実施形態では、1の発泡体セグメントは、他の発泡体セグメントよりも表面領域が30、40、50、60、70、80、90%以上広くてよい。 【0060】 図2Bの実施形態では、発泡体131は、発泡体135と共存する。さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体135は、熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態に膨張するように構成される。さらなるSMP発泡体135は、実質的に、ステントに含まれる第6窓216の第1面を覆うが、第6窓には互いに対向する第1面及び第2面がある。他のSMP発泡体135は実質的に第3窓113を覆わない。SMP発泡体131は実質的に第6窓216を覆わない。さらなる支柱201は、第6窓216に含まれて、さらなるSMP発泡体135を(支柱101が発泡体131を連結する方法と同様に)固定的に連結する。第1方向では、当該さらなるSMP発泡体135は圧縮二次状態にあり、第2方向では、当該さらなるSMP発泡体は膨張一次状態にある。 【0061】 また、図1について、ステント短軸143に平行な第1平面157が、SMP発泡体131、第1及び第2の支柱101、102、並びに第1、第2及び第3の窓111、112、113と交差する。ステント短軸に平行な第2平面158は、SMP発泡体131、第3及び第4の支柱103、104、並びに第3、第4及び第5の窓113、114、115と交差する。第1平面157は第3及び第4の支柱103、104のいずれとも交差しない。第1平面157は第4及び第5の窓114、115のいずれとも交差しない。第2平面158は第1及び第2の支柱101、102のいずれとも交差しない。第2平面158は第1窓111及び第の窓112のいずれとも交差しない。 【0062】 図1の実施形態では、第1支柱101は、第1接合部108で第2支柱102を連結する。軸109(ページに入るドットを参照)は、第1接合部と交差するが、SMP発泡体131とは接触しない。軸109は、当該ステントの長軸141及び当該ステントの短軸143と直交する。上記のように、支柱101は発泡体131を介して「装着されて」よく、その後、支柱101、102が互いに連結(例えぼ、溶接)される。従って、側壁107、107’があるウインドウ又は空隙は、連結(例えば、溶接)が当該既存の発泡体131から干渉されずにおこるように形成されうる。 【0063】 上記「外側導管」について、実施形態は、発泡体/ステントシステムを展開するために導管(例えば、チューブ、シース、スカート、カテーテル)を用いうる。一実施形態では、外側導管としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、押出PTFE(ePTFE)又はSMP発泡体でのせん断力を制限する他の比較的低摩擦材料があげられる。 【0064】 いくつかの実施形態としては、上記「外側導管」に加えて又はその代わりに、他の導管があげられうる。例えば、一実施形態としては、弁とSMP発泡体との間の内側導管(ポリウレタン膜等の)があげられうる。例えば、ダクロンスカート(又はポリウレタンスカート等の種々の実施形態におけるいかなる種々のポリマースカート/導管)は、弁とステントとの間にありえ、SMP発泡体が主血管(例えば、大動脈)内で確実に膨張しないように機能しうる。他の実施形態では、内側導管はステントとSMP発泡体との間にあってよい。接着剤は、当該発泡体を内側導管に連結しうる。内側導管は、支柱に連結されてよい。このように、発泡体は、接着剤及び内側導管を介して支柱に連結される。一実施形態では、未発泡SMP接着剤は、SMP発泡体(接着剤と同じ化学組成である)を、ステントに連結された非形状メモリ内導管(例えば、ポリウレタン内導管)に接着する。 【0065】 図4に示すように、一実施形態としては、モノリシックSMP発泡体リングを含むSMP発泡体があげられる。当該SMP発泡体リングは、ステントの外側にあり、ステントを取り囲んでよい。当該リングとしては、ステントが折り畳まれて移植時のプロファイルが最小限になる場合に、リングの制御されて反復可能な崩壊を促進する、折り目又はプリーツがあげられうる。リングの上半分の部分は支柱に固定されてもよいが、当該リングの下半分は支柱に固定されなくてもよく、これにより、ステントが軸方向に伸張される場合に下半分が過度に伸張されない。図4の実施形態は小型で末梢血管(例えば、静脈用の弁)に適しうるが、他の実施形態は心臓弁等を取り囲むように大型でよい。 【0066】 以下の例は、さらなる実施形態に関する。 【0067】 例1:(a)(i)第1、第2、第3、及び第4の支柱、並びに(a)(ii)第1、第2、第3、第4、及び第5の窓を含むステントと;前記ステント内に含まれる弁と;気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体であって、前記SMP発泡体は、熱刺激に応じて圧縮二次状態から膨張一次状態に膨張するように構成されている、気泡ポリウレタン熱硬化性ポリマー(SMP)発泡体と;外側導管とを備える装置であって、ここで;(b)(i)前記第1及び第3の窓は前記第1支柱を共有し、かつともに前記第1支柱に直接隣接し、(b)(ii)前記第2及び第3の窓は前記第2支柱を共有し、かつともに前記第2支柱に直接隣接し、(b)(iii)前記第4及び第3の窓は前記第3支柱を共有し、かつともに前記第3支柱に直接隣接し、(b)(iv)前記第5及び第3の窓は前記第4支柱を共有し、前記第4支柱に直接隣接し;前記第3窓には互いに対向する第1面と第2面があり、前記SMP発泡体は前記第3窓の第1面の、実質的に少なくとも80%を覆い;(c)(i)前記第1及び第2の支柱は前記SMP発泡体を固定連結するが、(c)(ii)前記第3及び第4の支柱は前記SMP発泡体を固定連結せず;第1方向では、(d)(i)前記ステントは、第1のステント最大外径を有し、(d)(ii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に平行に測定された第1の窓の長さを有し、(d)(iii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に直角に測定され、前記ステントの短軸に平行に測定された第1の窓の幅を有し、かつ(d)(iv)前記SMP発泡体は圧縮二次状態にあり;第2方向では、(e)(i)前記ステントは、第1最大ステント外径よりも長い第2最大ステント外径を有し、(e)(ii)前記第3の窓は、前記第1の窓の長さよりも短い第2の窓の長さを有し、(e)(iii)前記第3の窓は、前記第1の窓の幅よりも広い第2の窓の幅を有し、かつ(e)(iv)前記SMP発泡体は、前記膨張一次状態にあり;かつ、前記SMP発泡体を固定連結する前記第1及び第2の支柱及び固定連結しない前記第3及び第4の支柱に応じて、前記装置が前記第1方向から前記第2方向に移行する場合、前記SMP発泡体は、前記第1及び第2の支柱に依存するが、前記第3及び第4の支柱には依存せずに移動するように構成される、装置である。 【0068】 他の実施形態では、SMP発泡体は、第3窓の第1面を実質的に少なくとも50、60、70、90%覆う。 【0069】 例1の他の形態では、(a)(i)第1、第2、第3、及び第4の支柱、並びに(a)(ii)第1、第2、第3、第4、及び第5の窓を含むステントと;前記ステント内に含まれる弁と;気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体であって、前記SMP発泡体は、熱刺激に応じて圧縮二次状態から膨張一次状態に膨張するように構成されている、気泡ポリウレタン熱硬化性ポリマー(SMP)発泡体と;外側導管とを備える装置であって、ここで;(b)(i)前記第1及び第3の窓は前記第1支柱を共有し、かつともに前記第1支柱に直接隣接し、(b)(ii)前記第2及び第3の窓は前記第2支柱を共有し、かつともに前記第2支柱に直接隣接し、(b)(iii)前記第4及び第3の窓は前記第3支柱を共有し、かつともに前記第3支柱に直接隣接し、(b)(iv)前記第5及び第3の窓は前記第4支柱を共有し、前記第4支柱に直接隣接し;前記第3窓には互いに対向する第1面と第2面があり、前記SMP発泡体は前記第3窓の第1面の、実質的に少なくとも80%を覆い;前記第1、第2、第3、及び第4の支柱は各々形状記憶金属を含み;(c)(i)前記第1及び第2の支柱は前記SMP発泡体を固定連結するが、(c)(ii)前記第3及び第4の支柱は前記SMP発泡体を固定連結せず;第1方向では、(d)(i)前記ステントは、第1のステント最大外径を有し、(d)(ii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に平行に測定された第1の窓の長さを有し、(d)(iii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に直角に測定され、前記ステントの短軸に平行に測定された第1の窓の幅を有し、かつ(d)(iv)前記SMP発泡体は圧縮二次状態にあり;第2方向では、(e)(i)前記ステントの外径は、第1の最大ステント外径よりも長い第2の最大ステント外径を有し、(e)(ii)前記第3窓は、前記第1の窓の長さよりも短い第2の窓の長さを有し、(e)(iii)前記第3の窓は、前記第1の窓の幅よりも広い第2の窓の幅を有し、かつ(e)(iv)前記SMP発泡体は、前記膨張一次状態にあり;かつ、前記SMP発泡体を固定連結する前記第1及び第2の支柱及び固定連結しない前記第3及び第4の支柱に応じて、前記装置が前記第1方向から前 記第2方向に移行する場合、前記SMP発泡体は、前記第1及び第2の支柱に依存するが、前記第3及び第4の支柱には依存せずに移動するように構成される、装置である。 【0070】 例1の他の形態では、(a)(i)第1、第2、第3、及び第4の支柱、並びに(a)(ii)第1、第2、第3、第4、及び第5の窓を含むステントと;ステント内に含まれる弁と;開放気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体であり、前記SMP発泡体はすでに圧縮二次状態から膨張一次状態まで膨張され、;かつ、前記ステントを含む外側導管と;を含む装置であって、ここで、(b)(i)前記第1及び第3の窓は前記第1支柱を共有し、かつともに前記第1支柱に直接隣接し、(b)(ii)前記第2及び第3の窓は前記第2支柱を共有し、かつともに前記第2支柱に直接隣接し、(b)(iii)前記第4及び第3の窓は前記第3支柱を共有し、かつともに前記第3支柱に直接隣接し、(b)(iv)前記第5及び第3の窓は前記第4支柱を共有し、前記第4支柱に直接隣接し;前記第3窓には互いに対向する第1面と第2面があり、前記SMP発泡体は前記第3窓の第1面の、実質的に少なくとも80%を覆い;(c)(i)前記第1及び第2の支柱は前記SMP発泡体を固定連結するが、(c)(ii)前記第3及び第4の支柱は前記sMP発泡体を固定連結せず;第1方向では、(d)(i)前記ステントは、第1のステント最大外径を有し、(d)(ii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に平行に測定された第1の窓の長さを有し、(d)(iii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に直角に測定され、前記ステントの短軸に平行に測定された第1の窓の幅を有し;第2方向では、(e)(i)前記ステントは、第1の最大ステント外径よりも長い第2最大ステント外径を有し、(e)(ii)前記第3の窓は、前記第1の窓の長さよりも短い第2の窓の長さを有し、(e)(iii)前記第3の窓は、前記第1の窓の幅よりも広い第2の窓の幅を有する、装置である。 【0071】 従って、いくつかの実施形態では、製品は、SMP発泡体がすでに圧縮状態から非圧縮状態に移行(例えば、既に可塑化されている)されている状態で出荷されてよい。 【0072】 本明細書で検討されるいくつかの実施形態では窓及び支柱が扱われるが、実施形態はいかなる1の形態の支持構造に限定されるものではない。金属又はポリマーの支持体骨格は、PVLを低減又は防止するのにSMP発泡体から利益をうる実行可能な選択肢である。さらに、SMP発泡体の下半分の部分は支持構造に結合されうるのに対し、SMP発泡体の上半分の部分は支持構造に結合されない。これにより、半径方向に圧縮されたSMP発泡体を損傷することなく、(一例として)支持構造を延長しうる。 【0073】 例では、熱刺激に応じたSMP発泡体の一次状態への移行を扱ってきたが、SMP発泡体は、体温、温食塩水溶液、体外又は体内に供給される場を介する電磁刺激、光ファイバーケーブル由来の光、発泡体に近接するワイヤを介して供給される電流との相互作用等に基づいて刺激されうる。 【0074】 いくつかの実施形態では、SMP発泡体がヒドロゲルに置換されてよい。 【0075】 例2:前記圧縮状態において、前記第1発泡体は、前記ステントの前記長軸及び前記ステントの前記短軸に共に直交する半径に沿って半径方向に圧縮される、例1に記載の装置である。 【0076】 例3:前記SMP発泡体は圧縮状態で、第1の発泡体の長さを有し、前記第1の発泡体の長さは前記ステントの長軸に平行に測定され;前記SMP発泡体の膨張状態で、第2の発泡体の長さを有し、;前記第1の発泡体の長さは前記第2の発泡体の長さと実質的に等しい、例2に記載の装置である。 【0077】 例4:前記第1支柱は、前記SMP発泡体の第1面から前記SMP発泡体の第2面へ横断するように少なくとも1の位置で前記SMP発泡体を貫通し、かつ、前記第1及び第2の面が互いに対向する、例2に記載の装置である。 【0078】 例5:前記第1支柱が第1接合部で前記第2支柱に連結し;軸は前記第1接合部と交差するが、SMP発泡体には接触せず;前記軸は前記ステントの長軸に直交し;かつ、前記軸は前記ステントの短軸に直交する、例2に記載の装置である。 【0079】 例6:前記SMP発泡体を前記第1及び第2の支柱に連結する接着剤を含む、例2に記載の装置である。 【0080】 例7:前記接着剤は、前記第1支柱に直接接触して固定接着される未発泡ポリウレタンコーティングを含み;前記SMP発泡体は前記ポリウレタンコーティングに直接接触して固定接着され;ここで、前記ポリウレタンコーティングは、前記SMP発泡体を前記第1支柱に固定接着する、例6に記載の装置である。 【0081】 例8:前記ポリウレタンコーティングが硬化熱硬化性樹脂である、例7に記載の装置である。 【0082】 例9:前記ポリウレタンコーティングが熱可塑性である、例7に記載の装置である。 【0083】 例10:前記ポリウレタンコーティングの化学組成が前記SMP発泡体の化学組成と等しい、例7に記載の装置である。 【0084】 例11:ポリウレタンコーティングがSMPである、例10に記載の装置である。 【0085】 例12:前記弁と前記SMP発泡体との間に内側導管を含む、例6に記載の装置である。 【0086】 例えば、当該内側導管としては、当該ステント支柱の上に堆積された熱可塑性ポリウレタン膜があげられる。その後、当該SMP発泡体は、接着剤で膜に接着されうる。上記のとおり、前記接着剤としてはポリウレタンがあげられうる。すなわち、一実施形態としては、(膜がステントに接着する場合に)ポリウレタンSMP発泡体をポリウレタン膜に接着するポリウレタン接着剤があげられる。 【0087】 例13:前記外側導管としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)があげられる、例2に記載の装置である。 【0088】 例14:前記SMP発泡体がヨウ素に共有結合される、例2に記載の装置である。 【0089】 例15:前記SMP発泡体がポリ(ウレタン−ウレア−アミド)である、例14に記載の装置である。 【0090】 例16:前記ヨウ素がトリヨードベンゼンモノマーに含まれる、例14に記載の装置である。 【0091】 例17:前記SMP発泡体が、1又はそれ以上のポリオールと1又はそれ以上のジイソシアネートとの反応で得られる、例2に記載の装置である。 【0092】 例18:前記SMP発泡体は、前記第3窓の第1面の大部分を実質的に覆うが、前記第1、第2、第4及び第5窓のいずれの面の大部分をも覆わず;前記第3窓は、前記第1、第2、第4及び第5窓の各々に直接隣接し;前記第3窓と前記第1、第2、第4及び第5窓のいずれかとの間に他のステント窓は存在しない、例2に記載の装置である。 【0093】 例19:さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体が、熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成され;ここで前記さらなるSMP発泡体は、実質的に互いに対向する前記第1面と第2面がある前記第4窓の第1面を覆い;前記第3支柱は前記さらなるSMP発泡体を固定連結し; 前記第1方向では前記さらなるSMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;前記第2方向では、前記さらなるSMP発泡体は前記膨張一次状態にある、例2に記載の装置である。 【0094】 例20:前記SMP発泡体と前記さらなるSMP発泡体は、軸が前記SMP発泡体と前記さらなるSMP発泡体と共に交差するように互いに重なり合い;前記軸はステントの長軸に直交し;前記軸はステントの短軸に直交する、例19に記載の装置である。 【0095】 さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体が、熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成され;ここで、前記さらなるSMP発泡体は、前記ステントに含まれて互いに対向する前記第1面と第2面がある第6窓の第1面を実質的に覆い;前記さらなるSMP発泡体は前記第3窓を実質的に覆わず;前記SMP発泡体は実質的に前記第6窓を実質的に覆わず;前記第6窓に含まれるさらなる支柱は前記さらなるSMP発泡体を固定連結し;前記第1方向では、前記さらなるSMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;前記第2方向では、前記さらなるSMP発泡体は前記膨張一次状態にある、例2に記載の装置である。 【0096】 例22:前記SMP発泡体の表面領域は第1表面領域であり;前記さらなる発泡体の表面領域は第2表面領域であり;前記第1表面領域が第2表面領域より少なくとも20%広い、例21に記載の装置である。 【0097】 例22は、スケール又はSMP発泡体セグメントの大きさが異なる例に対処するが、他の例として、密度、圧縮、多孔性等が異なるSMP発泡体セグメントがあげられる。例えば、より高密度の発泡体は弁アニュラスに直接隣接されてよく、その一方で、より低密度の発泡体により軸方向にサンドイッチされてもよい。これにより、より高密度の発泡体が、弁アニュラスから取り除かれた領域には存在しない上昇力に耐えうる。 【0098】 例23:前記SMP発泡体は、モノリシックSMP発泡体リングを含み;前記SMP発泡体リングは前記ステントの外側にあり、前記ステントを囲む、例2に記載の装置である。 【0099】 例24:ステントの短軸に平行な第1平面は、前記SMP発泡体、前記第1及び第2の支柱、並びに前記第1、第2及び第3の窓と交差し;ステントの短軸に平行な第2平面は、前記SMP発泡体、前記第3及び第4の支柱、並びに前記第3、第4及び第5の窓と交差し;前記第1平面は第3及び第4の支柱のいずれとも交差せず;前記第1平面は第4の窓及び第5の窓のいずれとも交差せず;前記第2平面は第1の支柱と第2の支柱のいずれとも交差せず;前記第2平面は第1の窓と第2の窓のいずれとも交差しない、例2に記載の装置である。 【0100】 例25:前記第1、第2、第3、及び第4の支柱は各々、ニチノール、コバルトクロム及びステンレス鋼の少なくとも1つを含む、例2に記載の装置である。 【0101】 例26:第1、第2、第3、及び第4の支柱を含む金属骨格;前記骨格内に含まれる弁;開放気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体であって、熱刺激に応じて圧縮二次状態から膨張一次状態に膨張するように構成されたSMP発泡体、を含む装置であって、ここで、(a)(i)前記第1及び第2の支柱は前記SMP発泡体を固定連結し、かつ(a)(ii)前記第3及び第4の支柱は前記SMP発泡体を固定連結せず ;第1方向では、(b)(i)前記金属骨格は、第1の最大金属骨格外径を有し、(b)(ii)前記金属骨格は、前記金属骨格の長軸と平行に測定された第1の金属骨格の長さを有し、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;第2方向では、(c)(i)前記金属骨格は、前記第1の最大金属骨格外径よりも長い第2の最大金属骨格外径を有し、(c)(ii)前記金属骨格は、前記第1の金属骨格の長さよりも短い第2の金属骨格の長さを有し、(c)(iii)前記SMP発泡体は前記膨張一次状態にあり;前記SMP発泡体を固定連結する前記第1及び第2の支柱及び固定連結しない前記第3及び第4の支柱に応じて、前記装置が前記第1方向から前記第2方向に移行する場合、前記SMP発泡体は、前記第1及び第2の支柱に依存するが、前記第3及び第4の支柱には依存せずに移動するように構成され;前記金属骨格の長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し;前記金属骨格の長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し;前記第1平面は、前記第3及び前記第4の支柱のいずれとも交差せず;前記第2平面は、前記第1及び前記第2の支柱のいずれとも交差しない、装置である。 【0102】 例1a:第1、第2、第3、及び第4の支柱を含む構造的支持骨格;前記骨格内に含まれる弁;開放気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体であって、熱刺激に応じて圧縮二次状態から膨張一次状態に膨張するように構成されたSMP発泡体、を含む装置であって、ここで、(a)(i)前記第1及び第2の支柱は前記SMP発泡体を固定連結し、かつ(a)(ii)前記第3及び第4の支柱は前記SMP発泡体を固定連結せず;第1方向では、(b)(i)前記ステントは、第1の最大ステント外径を有し、(b)(ii)前記ステントは、前記ステントの長軸と平行に測定された第1のステ ントの長さを有し、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;第2方向では、(c)(i)前記ステントは、前記第1最大ステント外径よりも長い第2最大ステント外径を有し、(c)(ii)前記ステントは、前記第1のステントの長さよりも短い第2のステントの長さを有し、(c)(iii)前記SMP発泡体は前記膨張一次状態にあり;前記SMP発泡体を固定連結する前記第1及び第2の支柱及び固定連結しない前記第3及び第4の支柱に応じて、前記装置が前記第1方向から前記第2方向に移行する場合、前記SMP発泡体は、前記第1及び第2の支柱に依存するが、前記第3及び第4の支柱には依存せずに移動するように構成され;前記ステントの長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し;前記ステントの長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し;前記第1平面は、前記第3及び前記第4の支柱のいずれとも交差せず;前記第2平面は、前記第1及び前記第2の支柱のいずれとも交差しない、装置である。 【0103】 したがって、全ての骨格が金属であるわけではない。あるものはポリマー等から形成されうる。 【0104】 例2a:接着剤が、前記第1及び第2の支柱及び前記SMP発泡体と直接接触して、前記SMP発泡体を前記第1及び第2の支柱の各々に直接接着するが;前記第3及び第4の支柱のいずれも、前記SMP発泡体に直接接触する接着剤に直接接触しない、例1aに記載の装置である。 【0105】 例3a:前記第1及び第2の支柱と接触する膜を含み、ここで、前記SMP発泡体の上半分内の位置は、膜及び前記SMP発泡体に直接接触する接着剤を介して前記膜に直接接着し;前記SMP発泡体の下半分は、いかなる接着剤を介しても前記膜に直接接着せず、前記装置が第1方向から第2方向に移行する場合に前記膜上を滑るように構成される、例1aに記載の装置である。 【0106】 例4a:前記圧縮状態において、前記第1発泡体は、前記ステントの前記長軸及び前記ステントの前記短軸に共に直交する半径に沿って半径方向に圧縮される、例1a〜3aのいずれか1つに記載の装置である。 【0107】 例5a:前記SMP発泡体は圧縮状態で第1発泡体であり、前記第1発泡体の長さは前記ステントの長軸に平行に測定され;前記SMP発泡体の膨張状態における長さは第2発泡体の長さであり;前記第1発泡体の長さは前記第2発泡体の長さと実質的に等しい、例4aに記載の装置である。 【0108】 例6a:前記第1支柱は、前記SMP発泡体の第1面から前記SMP発泡体の第2面へ横断するように少なくとも1の位置で前記SMP発泡体を貫通し、かつ、前記第1及び第2の面が互いに対向する、例4aに記載の装置である。 【0109】 例7a:前記第1支柱が第1接合部で前記第2支柱に連結し;軸は前記第1接合部と交差するが、SMP発泡体には接触せず;前記軸は前記ステントの長軸に直交し;かつ、前記軸は前記ステントの短軸に直交する、例4aに記載の装置である。 【0110】 例8a:前記SMP発泡体を前記第1及び第2の支柱に連結する接着剤を含む、例1aに記載の装置である。 【0111】 例9a:前記接着剤は、前記第1支柱に直接接触して固定接着される未発泡ポリウレタンコーティングを含み;前記SMP発泡体は前記ポリウレタンコーティングに直接接触して固定接着され;ここで、前記ポリウレタンコーティングは、前記SMP発泡体を前記第1支柱に固定接着する、例2a〜8aのいずれかに記載の装置である。 【0112】 例10a:ポリウレタンコーティングが硬化熱硬化性樹脂である、例9aに記載の装置である。 【0113】 例11a:ポリウレタンコーティングが熱可塑性である、例9aに記載の装置である。 【0114】 例12a:前記ポリウレタンコーティングの化学組成が前記SMP発泡体の化学組成と等しい、例9aに記載の装置である。 【0115】 例13a:前記ポリウレタンコーティングがSMPである、例12aに記載の装置である。 【0116】 例14a:前記弁と前記SMP発泡体との間に内側導管を含む、例4aに記載の装置である。 【0117】 例えば、当該内側導管としては、当該ステント支柱の上に堆積された熱可塑性ポリウレタン膜があげられる。その後、当該SMP発泡体は、接着剤で膜に接着されうる。上記のとおり、前記接着剤としてはポリウレタンがあげられうる。すなわち、一実施形態としては、(膜がステントに接着する場合に)ポリウレタンSMP発泡体をポリウレタン膜に接着するポリウレタン接着剤があげられる。 【0118】 例15a:前記外側導管はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、例4aに記載の装置である。 【0119】 例16a:前記SMP発泡体がヨウ素に共有結合される、例4aに記載の装置である。 【0120】 例17a:前記SMP発泡体がポリ(ウレタン−ウレア−アミド)である、例16aに記載の装置である。 【0121】 例18a:前記ヨウ素がトリヨードベンゼンモノマーに含まれる、例16aに記載の装置である。 【0122】 例19a:前記SMP発泡体が、1又はそれ以上のポリオールと1又はそれ以上のジイソシアネートとの反応で得られる、例4aに記載の装置である。 【0123】 例20a:前記SMP発泡体は、前記第3窓の第1面の大部分を実質的に覆うが、前記第1、第2、第4及び第5窓のいずれの面の大部分をも覆わず;前記第3窓は、前記第1、第2、第4及び第5窓の各々に直接隣接し;前記第3窓と前記第1、第2、第4及び第5窓のいずれかとの間に他のステント窓は存在しない、例4aに記載の装置である。 【0124】 例21a:さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体であって、前記さらなるSMP発泡体が、熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成され;ここで前記さらなるSMP発泡体は、実質的に互いに対向する前記第1面と第2面がある前記第4窓の第1面を覆い;前記第3支柱は前記さらなるSMP発泡体を固定連結し;前記第1方向では前記さらなるSMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;前記第2方向では前記さらなるSMP発泡体は、前記膨張一次状態にある、例21aに記載の装置である。 【0125】 例22a:前記SMP発泡体と前記さらなるSMP発泡体は、軸が前記SMP発泡体と前記さらなるSMP発泡体と共に交差するように互いに重なり合い;前記軸はステントの長軸に直交し;前記軸はステントの短軸に直交する、例21aに記載の装置である。 【0126】 例23aは、さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体が、熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成され;ここで、前記さらなるSMP発泡体は、前記ステントに含まれて互いに対向する前記第1面と第2面がある第6窓の第1面を実質的に覆い;前記さらなるSMP発泡体は前記第3窓を実質的に覆わず;前記SMP発泡体は実質的に前記第6窓を実質的に覆わず;前記第6窓に含まれるさらなる支柱は前記さらなるSMP発泡体を固定連結し;前記第1方向では、前記さらなるSMP発泡体は前記圧縮二次状態にあり;前記第2方向では、前記さらなるSMP発泡体は前記膨張一次状態にある、例4aに記載の装置である。 【0127】 例24a:前記SMP発泡体の表面領域は第1表面領域であり;前記さらなる発泡体の表面領域は第2表面領域であり;前記第1表面領域が第2表面領域より少なくとも20%広い、例23aに記載の装置である。 【0128】 例25a:前記SMP発泡体は、モノリシックSMP発泡体リングを含み;前記SMP発泡体リングは前記ステントの外側にあり、前記ステントを囲む、例4aに記載の装置である。 【0129】 例26a:前記第1、第2、第3、及び第4の支柱は各々、ニチノール、コバルトクロム及びステンレス鋼の少なくとも1つを含む、例4aに記載の装置である。 【0130】 本発明の実施形態の上記説明は、例示及び説明のために提示されてきた。開示の詳細な形態は排他的でなく、本発明はこれに限定されない。本明細書及び特許請求の範囲のには 、説明ためにのみ用いられる用語、例えば、左、右、上、下、の上に、の下に、上部、底部に、第1、第2等が含まれるが、これらは限定的に解釈されるべきでない。例えば、相対的に垂直な位置を示す用語は、基板の側面がその基板の「頂部」表面である状況いい、基板の「頂部」側面が標準的な基準フレームの「底部」側よりも低くても用語「頂部」の意味の範囲内にあるように、基板は実際にはいかなる方向であってもよい。本明細書の(特許請求の範囲に含まれる)用語「上」は、特に明記しない限り、第2層「上」の第1層が直接第2層上にあることや第2層と直接接触することも示すものではなく、当該第1層と当該第2層の間に第3層又は他の構造物が存在してよい。本明細書に記載された装置又は製品の実施形態は、多数の配置及び方向で製造、使用又は輸送されうる。当業者であれば、上記の教示から多くの改良及び変更が可能であることを理解しうる。当業者であれば、図面に示された様々な構成要素の様々な等価な組み合わせ及び置換を認識するであろう。すなわち、本発明の範囲は、当該詳細な説明によって限定されるのではなく、本明細書に添付された特許請求の範囲によって限定されることが意図される。 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)(i)第1、第2、第3、及び第4の支柱、並びに(a)(ii)第1、第2、第3、第4、及び第5の窓を含むステントと;前記ステント内に含まれる弁と;熱刺激に応じて圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成された、開放気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体と;かつ、前記ステントを含む外側導管と;を含む装置であって、ここで、(b)(i)前記第1及び第3の窓は前記第1支柱を共有し、かつともに前記第1支柱に直接隣接し、(b)(ii)前記第2及び第3の窓は前記第2支柱を共有し、かつともに前記第2支柱に直接隣接し、 (b)(iii)前記第4及び第3の窓は前記第3支柱を共有し、かつともに前記第3支柱に直接隣接し、(b)(iv)前記第5及び第3の窓は前記第4支柱を共有し、前記第4支柱に直接隣接し;前記第3窓には互いに対向する第1面と第2面があり、前記SMP発泡体は前記第3窓の第1面の実質的に少なくとも80%を覆い;(c)(i)前記第1及び第2の支柱は前記SMP発泡体を固定連結するが、(c)(ii)前記第3及び第4の支柱は前記SMP発泡体を固定連結せず;第1方向では、 (d)(i)前記ステントは、第1のステント最大外径を有し、(d)(ii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に平行に測定された第1の窓の長さを有し、(d)(iii)前記第3の窓は、前記ステントの長軸に直角に測定され、前記ステントの短軸に平行に測定された第1の窓の幅を有し、かつ(d)(iv)前記SMP発泡体は圧縮二次状態にあり;第2方向では、(e)(i)前記ステントは、前記第1の最大ステント外径よりも長い第2の最大ステント外径を有し、 (e)(ii)前記第3の窓は、前記第1の窓の長さよりも短い第2の窓の長さを有し、(e)(iii)前記第3の窓は、前記第1の窓の幅よりも広い第2の窓の幅を有し、かつ(e)(iv)前記SMP発泡体は、前記膨張一次状態にあり;前記SMP発泡体を固定連結する前記第1及び第2の支柱、及び前記SMP発泡体を固定連結しない前記第3及び第4の支柱に応じて、前記装置が前記第1方向から前記第2方向に移行する場合、前記SMP発泡体は、前記第1及び第2の支柱に依存するが、前記第3及び第4の支柱には依存せずに移動するように構成される、装置。 【請求項2】 前記圧縮状態において、前記SMP発泡体は、前記ステントの前記長軸及び前記ステントの前記短軸に共に直交する半径に沿って半径方向に圧縮される、請求項1に記載の装置。 【請求項3】 前記SMP発泡体は圧縮状態で、第1の発泡体の長さを有し、前記第1の発泡体の長さは、前記ステントの長軸に平行に測定され;前記SMP発泡体は、膨張状態で、第2の発泡体の長さを有し;前記第1の発泡体の長さは前記第2の発泡体の長さと実質的に等しい、請求項1又は2に記載の装置。 【請求項4】 前記第1支柱は、前記SMP発泡体の第1面から前記SMP発泡体の第2面へ横断するように少なくとも1の位置で前記SMP発泡体を貫通し、かつ、前記第1及び第2の面が互いに対向する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。 【請求項5】 前記第1の支柱は、第1接合部で前記第2支柱に連結し;前記ステントの長軸及び短軸に直交するような軸は、前記第1接合部と交差するが、SMP発泡体には接触しない、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。 【請求項6】 前記SMP発泡体を前記第1及び第2の支柱に連結する接着剤を含む、請求項1〜3及び5のいずれか一項に記載の装置。 【請求項7】 前記接着剤は、前記第1の支柱に直接接触して固定接着される未発泡ポリウレタンコーティングを含み;前記SMP発泡体は前記ポリウレタンコーティングに直接接触して固定接着され;前記ポリウレタンコーティングは、前記SMP発泡体を前記第1の支柱に固定接着する、請求項6に記載の装置。 【請求項8】 前記ポリウレタンコーティングは、硬化熱硬化性樹脂である、請求項7に記載の装置。 【請求項9】 前記ポリジレタンコーティングは、熱可塑性である、請求項7に記載の装置。 【請求項10】 前記ポリウレタンコーティングの化学組成は、前記SMP発泡体の化学組成と等しい、請求項7に記載の装置。 【請求項11】 前記ポリウレタンコーティングは、SMPである、請求項7〜10のいずれか一項に記載の装置。 【請求項12】 前記弁と前記SMP発泡体との間に内側導管を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置。 【請求項13】 前記外側導管はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。 【請求項14】 前記SMP発泡体は、ヨウ素に共有結合する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の装置。 【請求項15】 前記SMP発泡体は、ポリ(ウレタン−ウレア−アミド)である、請求項14に記載の装置。 【請求項16】 前記ヨウ素は、トリヨードベンゼンモノマーに含まれる、請求項14に記載の装置。 【請求項17】 前記SMP発泡体は、1又はそれ以上のポリオールと1又はそれ以上のジイソシアネートとの反応で得られる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の装置。 【請求項18】 前記SMP発泡体は、前記第3の窓の第1面の大部分を実質的に覆うが、前記第1、第2、第4及び第5の窓のいずれの面の大部分は覆わず; 前記第3の窓は、前記第1、第2、第4及び第5の窓の各々に直接隣接し; 前記第3の窓と前記第1、第2、第4及び第5の窓との間に他のステント窓は存在しない、 請求項1〜17のいずれか一項に記載の装置。 【請求項19】 熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成される、さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体; 前記さらなるSMP発泡体は、互いに対向する前記第1面と第2面がある前記第4窓の第1面を実質的に覆い; 前記第3支柱は前記さらなるSMP発泡体を固定連結し; 前記第1方向では、前記さらなるSMP発泡体は、前記圧縮二次状態にあり;かつ、 前記第2方向では、前記さらなるSMP発泡体は、前記膨張一次状態にある、 請求項1〜18のいずれか一項に記載の装置。 【請求項20】 前記SMP発泡体と前記さらなるSMP発泡体は、軸が前記SMP発泡体と前記さらなるSMP発泡体と共に交差するように互いに重なり合い; 前記軸はステントの長軸に直交し; 前記軸はステントの短軸に直交する、請求項19に記載の装置。 【請求項21】 熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態へ膨張するように構成される、さらなる開放気泡ポリウレタン熱硬化性SMP発泡体であって、; 前記さらなるSMP発泡体は、前記ステントに含まれて互いに対向する前記第1面と第2面がある第6窓の第1面を実質的に覆い; 前記さらなるSMP発泡体は前記第3窓を実質的に覆わず; 前記SMP発泡体は実質的に前記第6窓を実質的に覆わず; 前記第6窓に含まれるさらなる支柱は、前記さらなるSMP発泡体を固定連結し; 前記第1方向では、前記さらなるSMP発泡体は、前記圧縮二次状態にあり; 前記第2方向では、前記さらなるSMP発泡体は、前記膨張一次状態にある、 請求項1〜18のいずれか一項に記載の装置。 【請求項22】 前記SMP発泡体は、第1表面領域を有し; 前記さらなる発泡体は、第2表面領域を有し; 前記第1表面領域が第2表面領域より少なくとも20%広い、請求項21に記載の装置。 【請求項23】 前記SMP発泡体は、モノリシックSMP発泡体リングを含み; 前記SMP発泡体リングは前記ステントの外側にあり、前記ステントを囲む、 請求項1〜22のいずれか一項に記載の装置。 【請求項24】 ステントの短軸に平行な第1平面は、前記SMP発泡体、前記第1及び第2の支柱、並びに前記第1、第2及び第3の窓と交差し; ステントの短軸に平行な第2平面は、前記SMP発泡体、前記第3及び第4の支柱、並びに前記第3、第4及び第5の窓と交差し; 前記第1平面は、前記第3及び第4の支柱のいずれとも交差せず; 前記第1平面は、前記第4及び第5の窓のいずれとも交差せず; 前記第2平面は、前記第1及び第2の支柱のいずれとも交差せず; 前記第2平面は、前記第1及び第2の窓のいずれとも交差しない、 請求項1〜23のいずれか一項に記載の装置。 【請求項25】 前記第1、第2、第3、及び第4の支柱は各々、ニチノール、コバルトクロム及びステンレス鋼の少なくとも1つを含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の装置。 【請求項26】 第1、第2、第3、及び第4の支柱を含む金属骨格と; 前記骨格内に含まれる弁と;かつ、 熱刺激に応じて、圧縮二次状態から膨張一次状態に膨張するように構成された、開放気泡ポリウレタン熱硬化性形状記憶ポリマー(SMP)発泡体と; を含む装置であって、ここで、 (a)(i)前記第1及び第2の支柱は、前記SMP発泡体を固定連結し、かつ(a)(ii)前記第3及び第4の支柱は前記SMP発泡体を固定連結せず; 第1方向では、(b)(i)前記金属骨格は、第1の最大金属骨格外径を有し、(b)(ii)前記金属骨格は、前記金属骨格の長軸と平行に測定された第1の金属骨格の長さであり、かつ(b)(iii)前記SMP発泡体は、前記圧縮二次状態にあり; 第2方向では、(c)(i)前記金属骨格外径は、前記第1の最大金属骨格外径よりも長い、第2最大金属骨格外径を有し、(c)(ii)前記金属骨格は、前記第1の金属骨格の長さよりも短い、第2の金属骨格の長さを有し、(c)(iii)前記SMP発泡体は、前記膨張一次状態にあり; 前記SMP発泡体を固定連結する前記第1及び第2の支柱、及び前記SMP発泡体を固定連結しない前記第3及び第4の支柱に応じて、前記装置が前記第1方向から前記第2方向に移行する場合、前記SMP発泡体は、前記第1及び第2の支柱に依存するが、前記第3及び第4の支柱には依存せずに移動するように構成され; 前記金属骨格の長軸に直交する第1平面は、前記SMP発泡体と前記第1及び第2の支柱とを交差し; 前記金属骨格の長軸に直交する第2平面は、前記SMP発泡体と前記第3及び第4の支柱とを交差し; 前記第1平面は、前記第3及び前記第4の支柱のいずれとも交差せず; 前記第2平面は、前記第1及び前記第2の支柱のいずれとも交差しない、装置。 【請求項27】 接着剤が、前記第1及び第2の支柱及び前記SMP発泡体と直接接触して、前記SMP発泡体を前記第1及び第2の支柱の各々に直接接着するが; 前記第3及び第4の支柱のいずれも、前記SMP発泡体に直接接触する接着剤に直接接触しない、請求項26に記載の装置。 【請求項28】 前記第1及び第2の支柱と接触する膜を含み、 前記SMP発泡体の上半分内の位置は、前記膜及び前記SMP発泡体に直接接触する接着剤を介して前記膜に直接接着し; 前記SMP発泡体の下半分は、いかなる接着剤を介しても前記膜に直接接着せず、前記装置が第1方向から第2方向に移行する場合に前記膜上を滑るように構成される、請求項26に記載の装置。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2022-10-11 |
結審通知日 | 2022-10-14 |
審決日 | 2022-10-25 |
出願番号 | P2019-550680 |
審決分類 |
P
1
41・
852-
Y
(A61F)
|
最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
刈間 宏信 |
特許庁審判官 |
中里 翔平 田々井 正吾 |
登録日 | 2021-10-04 |
登録番号 | 6955022 |
発明の名称 | 弁周辺の空間を密閉する形状記憶ポリマー発泡体 |
代理人 | 伊東 忠重 |
代理人 | 伊東 忠彦 |
代理人 | 大貫 進介 |
代理人 | 伊東 忠彦 |
代理人 | 大貫 進介 |
代理人 | 伊東 忠重 |