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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する H04W 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する H04W |
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管理番号 | 1393032 |
総通号数 | 13 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2023-01-27 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2022-07-21 |
確定日 | 2022-10-21 |
訂正明細書 | true |
事件の表示 | 特許第7041231号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第7041231号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第7041231号は、平成28年12月20日に出願した特願2016−246387号の一部を、令和元年10月16日に新たな特許出願とした特願2019−189050号の一部を、令和2年11月12日に新たな特許出願としたものであって、令和4年3月14日に特許権の設定登録がなされ、その後、令和4年7月21日に本件訂正審判の請求がされたものである。 第2 請求の趣旨及び訂正の内容 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第7041231号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものであり、その訂正の内容は、次の本件訂正事項1ないし13のとおりである。(下線は、訂正箇所を示す。) 1.訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1における「前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置と、前記本部装置からの前記通話チャネルを中継する基地局装置と、前記基地局装置と無線フレームを介して接続される端末無線装置とを備え、」との記載を、「前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置と、前記本部装置からの前記通話チャネルを中継する基地局装置と、前記基地局装置と前記無線通信フレームを介して接続される端末無線装置とを備え、」に訂正する。 2.訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2における「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、基地局装置・・・であって、」との記載を、「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、本部装置と接続された基地局装置・・・であって、」に訂正する。 3.訂正事項3 特許請求の範囲の請求項2における「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、・・・と無線フレームを介して接続される端末無線装置であって、」との記載を、「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、・・・と前記無線通信フレームを介して接続される端末無線装置であって、」に訂正する。 4.訂正事項4 特許請求の範囲の請求項2における「バッテリーセービング状態のとき、あらかじめ設定された周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信し、」との記載を、「バッテリーセービング状態のとき、音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を前記本部装置が割り付ける第1の周期とは異なる、あらかじめ設定された第2の周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信し、」に訂正する。 5.訂正事項5 特許請求の範囲の請求項2における「前記周期ごとに受信した前記通話チャネルに音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、」との記載を、「前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、」に訂正する。 6.訂正事項6 特許請求の範囲の請求項2における「前記周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チヤネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、」との記載を、「前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チヤネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、」に訂正する。 7.訂正事項7 特許請求の範囲の請求項2における「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記周期の経過に関わらず、前記世代番号が割り付けられた前記通話チャネルを受信し、」との記載を、「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第2の周期の経過に関わらず、前記世代番号が割り付けられた前記通話チャネルを受信し、」に訂正する。 8.訂正事項8 特許請求の範囲の請求項3における「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置であって、」との記載を、「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、端末無線装置と前記無線通信フレームを介して接続される基地局装置と接続し、前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置であって、」に訂正する。 9.訂正事項9 特許請求の範囲の請求項3における「送信する前記無線通信フレームに前記音声情報が含まれない場合、あらかじめ設定された周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、」との記載を、「送信する前記無線通信フレームに前記音声情報が含まれない場合、前記端末無線装置がバッテリーセービング状態のときに間欠受信する第2の周期とは異なる、あらかじめ設定された第1の周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1 つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、」に訂正する。 10.訂正事項10 特許請求の範囲の請求項3における「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記周期の経過に関わらず、当該無線通信フレームの前記通話チャネルに前記世代番号を割り付ける、」との記載を、「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第1の周期の経過に関わらず、当該無線通信フレームの前記通話チャネルに前記世代番号を割り付ける、」に訂正する。 11.訂正事項11 明細書の段落[0011]における「前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置と、前記本部装置からの前記通話チャネルを中継する基地局装置と、前記基地局装置と無線フレームを介して接続される端末無線装置とを備え、」との記載を、「前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置と、前記本部装置からの前記通話チャネルを中継する基地局装置と、前記基地局装置と前記無線通信フレームを介して接続される端末無線装置とを備え、」に訂正する。 12.訂正事項12 明細書の段落[0012]における「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、基地局装置と無線フレームを介して接続される端末無線装置であって、」との記載を、「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、本部装置と接続された基地局装置と無線フレームを介して接続される端末無線装置であって、」に、「バッテリーセービング状態のとき、あらかじめ設定された周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信し、」との記載を、「バッテリーセービング状態のとき、音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を前記本部装置が割り付ける第1の周期とは異なる、あらかじめ設定された第2の周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信し、」に、「前記周期ごとに受信した前記通話チャネルに音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、」との記載を、「前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、」に、「前記周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チヤネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、」との記載を、「前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チヤネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、」に、「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記周期の経過に関わらず、前記世代番号が割り付けられた前記通話チャネルを受信し、」との記載を、「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第2の周期の経過に関わらず、前記世代番号が割り付けられた前記通話チャネルを受信し、」に、それぞれ訂正する。 13.訂正事項13 明細書の段落[0013]における「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置であって、」との記載を、「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、端末無線装置と前記無線通信フレームを介して接続される基地局装置と接続し、前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置であって、」に、「送信する前記無線通信フレームに前記音声情報が含まれない場合、あらかじめ設定された周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、」との記載を、「送信する前記無線通信フレームに前記音声情報が含まれない場合、前記端末無線装置がバッテリーセービング状態のときに間欠受信する第2の周期とは異なる、あらかじめ設定された第1の周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1 つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、」に、「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記周期の経過に関わらず、当該無線通信フレームの前記通話チャネルに前記世代番号を割り付ける、」との記載を、「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第1の周期の経過に関わらず、当該無線通信フレームの前記通話チャネルに前記世代番号を割り付ける、」に、それぞれ訂正する。 第3 当審の判断 1.訂正事項1について (1)訂正の目的について 訂正前の請求項1には「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システム」との記載がある。一方、「前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置と、前記本部装置からの前記通話チャネルを中継する基地局装置と、前記基地局装置と無線フレームを介して接続される端末無線装置とを備え、」に記載される無線フレームは、該無線通信フレームと同じものであるか、異なるものであるか、異なる場合にはどのような関係か不明確である。 これに対して、訂正事項1により、「前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置と、前記本部装置からの前記通話チャネルを中継する基地局装置と、前記基地局装置と前記無線通信フレームを介して接続される端末無線装置とを備え、」に訂正されることによって、該無線フレームが、これより前に記載された「無線通信フレーム」であることが明確になる。 したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 訂正事項1は、請求項1における用語の不統一を正すものであって、新たな技術事項を追加するものではないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項1は、請求項1における用語の不統一を正すものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。 2.訂正事項2について (1)訂正の目的について 訂正後の請求項2に係る発明は、訂正事項2により、「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、本部装置と接続された基地局装置・・・であって、」とすることによって、該基地局装置が「本部装置と接続された」と限定するものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法第126条第1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項2は特許法第126条第1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 願書に添付した図1及び図4、及び各図に関連する記載からは、基地局装置が本部装置と接続されたものであることが見て取れる。 したがって、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項2は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項2に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件について 請求項2に係る訂正は、訂正前の請求項2に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項2に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 したがって、訂正事項2は特許法第126条第7項に適合するものである。 3.訂正事項3について (1)訂正の目的について 訂正前の請求項2には「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて」との記載がある。一方、「・・・と無線フレームを介して接続される端末無線装置であって、」に記載される無線フレームは、無線通信システムの一部である端末無線装置で用いられるものであるものの、該無線フレームが該無線通信フレームと同じものであるか、異なるものであるか、異なる場合にはどのような関係か不明確である。 これに対して、訂正事項3により、「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、・・・と前記無線通信フレームを介して接続される端末無線装置であって、」に訂正されることによって、該無線フレームが、これより前に記載された「無線通信フレーム」であることが明確になる。 したがって、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 訂正事項3は、請求項2における用語の不統一を正すものであって、新たな技術事項を追加するものではないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項3は、請求項2における用語の不統一を正すものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。 4.訂正事項4について (1)訂正の目的について 訂正後の請求項2に係る発明は、訂正事項4により、「バッテリーセービング状態のとき、音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を前記本部装置が割り付ける第1の周期とは異なる、あらかじめ設定された第2の周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信し、」とすることによって、「あらかじめ設定された周期」を「音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を前記本部装置が割り付ける第1の周期とは異なる、あらかじめ設定された第2の周期」と限定するものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法第126条第1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項4は特許法第126条第1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 願書に添付した明細書の段落【0039】に「1番目のスロットを制御チャネル120のマッピング領域とし」と記載されているから、図に120とあるスロットは制御チャネルを表すものであり、制御チャネル120は、音声情報が含まれないチャネルであることは自明である。そして、段落【0041】に「無線フレーム群1000の場合に、1セット中で1番目の無線フレームの通話チャネルと2番目の無線フレームの通話チャネルとを世代番号通知情報マッピング領域とし、それぞれ、世代番号通知チャネル100をマッピングする。」と記載され、段落【0044】に「通話チャネル130には、世代番号通知情報、音声情報ともにマッピングされない。」と記載され、段落【0073】に「ひとつの通話チャネル上で、世代番号通知チャネルと音声情報が割り付けられた通話チャネルとは同時に送信できないものとする。」と記載され、段落【0074】に「世代番号通知チャネルとは、通話チャネル上で報知情報の世代番号を通知するチャネルである。」と記載されている。そうすると、無線フレーム群1000が含む、制御チャネル120、世代番号通知チャネル100、通話チャネル130はいずれも音声情報を含むものではないから、該無線フレーム群1000は音声情報が含まれない無線通信フレームであり、1セット中で1番目の無線フレームの通話チャネルと2番目の無線フレームの通話チャネルとを世代番号通知情報マッピング領域とするものであるから、無線フレーム群1000の1セットは、音声情報が含まれない無線通信フレームにおける通話チャネルのうちの少なくとも1つの通話チャネルは報知情報の世代番号を通知するものである。 そして、「音声情報が含まれない前記無線通信フレーム」が段落【0071】の「1セット、すなわち、25フレームが1秒である定周期とする。そして、図6に例示されるように、たとえば、1セット中で1番目の無線フレームの通話チャネル、および、2番目の無線フレームの通話チャネルは、世代番号通知チャネル100としてマッピングされる」との記載及び図6から、無線フレーム群1000の1セットの周期である第1の周期が25フレームであるのに対して、段落【0075】には、「次に、図6を参照しつつ、端末無線装置30のバッテリーセービング動作について説明する」と記載され、段落【0076】には、「上記の一定時間が経過した後、すなわち、図6においては間欠受信の周期が経過した後、端末無線装置30は、セービング状態を解除する。なお、図6においては、間欠受信の周期は、2セット、すなわち、50フレーム分の無線フレームに対応する。」と記載されているから、間欠受信の周期が第1の周期とは異なる第2の周期であるといえる。 また、段落【0054】に「通信制御部12は、システム管理部14の制御によって、報知情報の生成と、報知情報の世代番号の更新および管理とを行う。」と記載され、図4からも明らかなように、通信制御部12は、本部装置が有するものであるから、報知情報の世代番号は、本部装置が割り付けるものであるから、音声情報が含まれない無線通信フレームにおける通話チャネルのうちの少なくとも1つの通話チャネルに報知情報の世代番号の割り付けは、本部装置が行うものである。 そうすると、「バッテリーセービング状態のとき、音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を前記本部装置が割り付ける第1の周期とは異なる、あらかじめ設定された第2の周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信」することは、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載されていた事項であるといえる。 したがって、訂正事項4は、願書に添付した明細書、特許請求の範4囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項4は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項2に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項4は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件について 請求項2に係る訂正は、訂正前の請求項2に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項2に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 したがって、訂正事項4は特許法第126条第7項に適合するものである。 5.訂正事項5について (1)訂正の目的について 訂正事項5は、訂正事項4の「あらかじめ設定された周期」が「あらかじめ設定された第2の周期」と特定されることで、請求項2の「前記周期ごとに受信した前記通話チャネルに音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、」の前記周期が不明瞭となるため、「前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、」とすることで前記周期を明瞭にする形式的な訂正であり、特許法第126条第1項ただし書3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 上記(1)で述べたように、訂正事項5は形式的な訂正にすぎないから、訂正事項5は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項5は、上記(1)で述べたように、形式的な訂正にすぎないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。 よって、訂正事項5は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 6.訂正事項6について (1)訂正の目的について 訂正事項6は、訂正事項4の「あらかじめ設定された周期」が「あらかじめ設定された第2の周期」と特定されることで、請求項2の「前記周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チヤネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、」の前記周期が不明瞭となるため、「前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チヤネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、」とすることで前記周期を明瞭にする形式的な訂正であり、特許法第126条第1項ただし書3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 上記(1)で述べたように、訂正事項6は形式的な訂正にすぎないから、訂正事項6は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項6は、上記(1)で述べたように、形式的な訂正にすぎないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。 よって、訂正事項6は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 7.訂正事項7について (1)訂正の目的について 訂正事項7は、訂正事項4の「あらかじめ設定された周期」が「あらかじめ設定された第2の周期」と特定されることで、請求項2の「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記周期の経過に関わらず、前記世代番号が割り付けられた前記通話チャネルを受信し、」の前記周期が不明瞭となるため、「前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第2の周期の経過に関わらず、前記世代番号が割り付けられた前記通話チャネルを受信し、」とすることで前記周期を明瞭にする形式的な訂正であり、特許法第126条第1項ただし書3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 上記(1)で述べたように、訂正事項7は形式的な訂正にすぎないから、訂正事項7は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項7は、上記(1)で述べたように、形式的な訂正にすぎないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。 よって、訂正事項7は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 8.訂正事項8について (1)訂正の目的について 訂正後の請求項3に係る発明は、訂正事項8により、「通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、端末無線装置と前記無線通信フレームを介して接続される基地局装置と接続し、前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置であって、」とすることによって、該本部装置が、「端末無線装置と無線通信フレームを介して接続される基地局装置と接続」するものであることを限定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法第126条第1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項8は特許法第126条第1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 願書に添付した図1からは、本部装置が、基地局装置と接続されるものであり、端末無線装置と基地局装置が無線で接続されるものであることが見て取れる。また、特許請求の範囲である請求項3には「無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システム」と記載されているから、本部装置が、端末無線装置と無線通信フレームを介して接続される基地局装置と接続するものであることは願書に添付された明細書等に記載した事項といえる。 したがって、訂正事項8は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項8は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項3に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項8は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件について 請求項3に係る訂正は、訂正前の請求項3に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項3に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 したがって、訂正事項8は特許法第126条第7項に適合するものである。 9.訂正事項9について (1)訂正の目的について 訂正後の請求項3に係る発明は、訂正事項9により、「送信する前記無線通信フレームに前記音声情報が含まれない場合、前記端末無線装置がバッテリーセービング状態のときに間欠受信する第2の周期とは異なる、あらかじめ設定された第1の周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、」とすることによって、「あらかじめ設定された周期」を「前記端末無線装置がバッテリーセービング状態のときに間欠受信する第2の周期とは異なる、あらかじめ設定された第1の周期」と限定したものであると限定したものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法第126条第1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項9は特許法第126条第1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 願書に添付した明細書の段落【0039】に「1番目のスロットを制御チャネル120のマッピング領域とし」と記載されているから、図に120とあるスロットは制御チャネルを表すものであり、制御チャネル120は、音声情報が含まれないチャネルであることは自明である。そして、段落【0041】に「無線フレーム群1000の場合に、1セット中で1番目の無線フレームの通話チャネルと2番目の無線フレームの通話チャネルとを世代番号通知情報マッピング領域とし、それぞれ、世代番号通知チャネル100をマッピングする。」と記載され、段落【0044】に「通話チャネル130には、世代番号通知情報、音声情報ともにマッピングされない。」と記載され、段落【0073】に「ひとつの通話チャネル上で、世代番号通知チャネルと音声情報が割り付けられた通話チャネルとは同時に送信できないものとする。」と記載され、段落【0074】に「世代番号通知チャネルとは、通話チャネル上で報知情報の世代番号を通知するチャネルである。」と記載されている。そうすると、無線フレーム群1000が含む、制御チャネル120、世代番号通知チャネル100、通話チャネル130はいずれも音声情報を含むものではないから、該無線フレーム群1000は音声情報が含まれない無線通信フレームであり、1セット中で1番目の無線フレームの通話チャネルと2番目の無線フレームの通話チャネルとを世代番号通知情報マッピング領域とするものであるから、無線フレーム群1000の1セットは音声情報が含まれない無線通信フレームにおける通話チャネルのうちの少なくとも1つの通話チャネルは報知情報の世代番号を通知するものである。 そして、「音声情報が含まれない前記無線通信フレーム」が段落【0071】に「1セット、すなわち、25フレームが1秒である定周期とする。そして、図6に例示されるように、たとえば、1セット中で1番目の無線フレームの通話チャネル、および、2番目の無線フレームの通話チャネルは、世代番号通知チャネル100としてマッピングされる」との記載及び図6から、無線フレーム群1000の1セットの周期である第1の周期が25フレームであるのに対して、段落【0075】には、「次に、図6を参照しつつ、端末無線装置30のバッテリーセービング動作について説明する」と記載され、段落【0076】には、「上記の一定時間が経過した後、すなわち、図6においては間欠受信の周期が経過した後、端末無線装置30は、セービング状態を解除する。なお、図6においては、間欠受信の周期は、2セット、すなわち、50フレーム分の無線フレームに対応する。」と記載されているから、端末無線装置がバッテリーセービング状態のときに間欠受信する周期が第1の周期とは異なる第2の周期であるといえる。 そうすると、「送信する無線通信フレームに音声が含まれない場合、端末無線装置がバッテリーセービング状態のときに間欠受信する第2の周期とは異なる、あらかじめ設定された第1の周期ごとに無線通信フレームにおける通話チャネルのうちの少なくとも1つの通話チャネルに報知情報の世代番号を割り付け」るものとすることは、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載されていた事項であるといえる。 したがって、訂正事項9は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項9は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項3に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項9は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件について 請求項3に係る訂正は、訂正前の請求項3に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項3に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 したがって、訂正事項9は特許法第126条第7項に適合するものである。 10.訂正事項10について (1)訂正の目的について 訂正事項10は、訂正事項9の「あらかじめ設定された周期」が「あらかじめ設定された第1の周期」と特定されることで、請求項3の「あらかじめ設定された周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、」のあらかじめ設定された周期が不明瞭となるため、「あらかじめ設定された第1の周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、」とすることであらかじめ設定された周期を明瞭にする形式的な訂正であり、特許法第126条第1項ただし書3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 上記(1)で述べたように、訂正事項10は形式的な訂正にすぎないから、訂正事項10は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項10は、上記(1)で述べたように、形式的な訂正にすぎないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。 よって、訂正事項10は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 11.訂正事項11について (1)訂正の目的について 訂正事項11に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正により本件特許請求の範囲の請求項1を訂正することに伴い、明細書の段落【0011】の記載を、本件特許請求の範囲の記載と整合するように訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 訂正事項11は、本件特許請求の範囲の請求項1に対応する明細書の段落【0011】について訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項11に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正と同等の理由により、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項11は、特許請求の範囲の請求項1に対応する明細書の段落【0011】について、訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項に係る訂正は、訂正事項1と同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。 12.訂正事項12について (1)訂正の目的について 訂正事項12に係る訂正は、訂正事項2ないし7に係る訂正により本件特許請求の範囲の請求項2を訂正することに伴い、明細書の段落【0012】の記載を、本件特許請求の範囲の記載と整合するように訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 訂正事項12は、本件特許請求の範囲の請求項2に対応する明細書の段落【0012】について訂正事項2ないし7と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項12に係る訂正は、訂正事項2ないし7に係る訂正と同等の理由により、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項12は、特許請求の範囲の請求項2に対応する明細書の段落【0012】について、訂正事項2ないし7と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項に係る訂正は、訂正事項2ないし7と同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。 13.訂正事項13について (1)訂正の目的について 訂正事項13に係る訂正は、訂正事項8ないし10に係る訂正により本件特許請求の範囲の請求項3を訂正することに伴い、明細書の段落【0013】の記載を、本件特許請求の範囲の記載と整合するように訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 訂正事項13は、本件特許請求の範囲の請求項3に対応する明細書の段落【0013】について訂正事項8ないし10と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項13に係る訂正は、訂正事項8ないし10に係る訂正と同等の理由により、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 訂正事項13は、特許請求の範囲の請求項3に対応する明細書の段落【0013】について、訂正事項8ないし10と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項に係る訂正は、訂正事項8ないし10と同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。 第4 むすび 以上のとおりであるから、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号又は第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】無線通信システム、端末無線装置、および、本部装置 【技術分野】 【0001】 本願明細書に開示される技術は、無線通信を行う無線通信システムにおける技術に関するものである。 【背景技術】 【0002】 時分割多元接続方式(time division multiple access、すなわち、TDMA)方式のデジタル無線通信システムは、本部装置、基地局装置、および、端末無線装置などを備える。そして、TDMA方式のデジタル無線通信システムは、移動する個人が端末無線装置を有する、または、移動する車両などに端末無線装置を搭載することによって、主として既存の通信網との間または端末無線装置間の音声通信を行う無線通信システムである。 【0003】 当該デジタル無線通信システムに採用されるTDMA方式では、一般的に制御チャネル (以下、制御CHと称する場合がある)を用いて、システム動作をする上で必要な情報である報知情報を端末無線装置に対して報知する技術が知られている。 【0004】 報知情報は、本部装置から、複数の無線フレームを使ってサイクリックに、すなわち、周期的に発信される信号である。端末無線装置は、無線回線を介して上記の報知情報を自局に取り込む。そして、端末無線装置は、取り込まれた報知情報が1周期分に達した後に動作する。 【0005】 報知情報を受信するため、端末無線装置は、たとえば、特許文献1に例示されるように、通話チャネル(以下、通話CHと称する場合がある)以外に上記の制御チャネルを常時受信する必要がある。 【0006】 また、端末無線装置が常時報知情報を受信し続けることを避けるために、たとえば、特許文献2に例示されるように、報知情報の内容が変化した場合にだけ端末無線装置に警告チャネル(以下、警告CHと称する場合がある)を送信するという方法を採用する場合もあった。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0007】 【特許文献1】特開2000−115068号公報 【特許文献2】特開平11−317978号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 従来のTDMA方式のデジタル無線通信システムは上記のように構成されているため、たとえば、特許文献1に例示される場合では、端末無線装置は、通話チャネル以外の制御チャネルも連続的に受信する必要がある。そのため、端末無線装置の消費電力が増加し、バッテリーの持ち時間が短くなるという問題があった。 【0009】 また、たとえば、特許文献2に例示される場合では、無線フレーム内の1スロットが警告チャネルに占有されることとなるため、通話チャネルの利用効率が悪くなるという課題があった。また、たとえば、特許文献2に例示される場合では、端末無線装置が別途警告チャネルを受信する必要があるため、端末無線装置における制御動作が複雑となる。そのため、端末無線装置の消費電力が増加し、バッテリーの持ち時間が短くなるという問題があった。 【0010】 本願明細書に開示される技術は、以上に記載されたような問題を解決するためになされたものであり、端末無線装置における消費電力を抑えつつ、報知情報を受信することができる無線通信技術に関するものである。 【課題を解決するための手段】 【0011】 本願明細書に開示される技術の第1の態様は、通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システムであり、前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置と、前記本部装置からの前記通話チャネルを中継する基地局装置と、前記基地局装置と前記無線通信フレームを介して接続される端末無線装置とを備え、前記端末無線装置は、前記制御チャネルに割り付けられる報知情報の更新に伴って変更される番号である世代番号を保持し、前記本部装置は、前記報知情報の前記世代番号を管理し、前記制御チャネルに前記報知情報を割り付け、送信する前記無線通信フレームに音声情報が含まれる場合、当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルに前記音声情報を割り付け、送信する前記無線通信フレームに前記音声情報が含まれない場合、第1の周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、前記基地局装置は、前記本部装置からの前記通話チャネルを中継し、前記端末無線装置は、バッテリーセービング状態のとき、第2の周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信し、前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チャネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第1の周期の経過に関わらず、前記通話チャネルに前記世代番号が割り付けられる。 【0012】 本願明細書に開示される技術の第2の態様は、通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、本部装置と接続された基地局装置と前記無線通信フレームを介して接続される端末無線装置であって、前記制御チャネルに割り付けられる報知情報の更新に伴って変更される番号である世代番号を保持し、バッテリーセービング状態のとき、音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を前記本部装置が割り付ける第1の周期とは異なる、あらかじめ設定された第2の周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信し、前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チャネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第2の周期の経過に関わらず、前記世代番号が割り付けられた前記通話チャネルを受信し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チャネルに割り付けられた前記報知情報を受信する。 【0013】 本願明細書に開示される技術の第3の態様は、通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、端末無線装置と前記無線通信フレームを介して接続される基地局装置と接続し、前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置であって、前記制御チャネルに報知情報を割り付け、前記報知情報の更新に伴って変更される番号である世代番号を管理し、送信する前記無線通信フレームに音声情報が含まれる場合、当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルに前記音声情報を割り付け、送信する前記無線通信フレームに前記音声情報が含まれない場合、前記端末無線装置がバッテリーセービング状態のときに間欠受信する第2の周期とは異なる、あらかじめ設定された第1の周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第1の周期の経過に関わらず、当該無線通信フレームの前記通話チャネルに前記世代番号を割り付ける。 【発明の効果】 【0014】 本願明細書に開示される技術の第1の態様によれば、端末無線装置における消費電力を抑えつつ、報知情報を受信することができる。すなわち、端末無線装置は、少なくとも通話チャネルを監視しておき、通話チャネルに世代番号が割り付けられ、かつ、当該世代番号が更新された世代番号である場合に制御チャネルを受信すれば、報知情報の更新に対応することができる。 【0015】 本願明細書に開示される技術の第2の態様によれば、端末無線装置における消費電力を抑えつつ、報知情報を受信することができる。すなわち、端末無線装置は、少なくとも通話チャネルを監視しておき、通話チャネルに世代番号が割り付けられ、かつ、当該世代番号が更新された世代番号である場合に制御チャネルを受信すれば、報知情報の更新に対応することができる。 【0016】 本願明細書に開示される技術の第3の態様によれば、端末無線装置における消費電力を抑えつつ、報知情報を受信することができる。すなわち、端末無線装置は、少なくとも通話チャネルを監視しておき、通話チャネルに世代番号が割り付けられ、かつ、当該世代番号が更新された世代番号である場合に制御チャネルを受信すれば、報知情報の更新に対応することができる。 【0017】 本願明細書に開示される技術に関する目的と、特徴と、局面と、利点とは、以下に示される詳細な説明と添付図面とによって、さらに明白となる。 【図面の簡単な説明】 【0018】 【図1】実施の形態に関する、無線通信システムの全体構成を概略的に例示する図である。 【図2】実施の形態に関する、TDMAフレームの構成を例示する図である。 【図3】実施の形態に関する、無線通信システムにおける下り回線送信タイミングを例示する図である。 【図4】実施の形態に関する、本部装置の構成および基地局装置の構成を概念的に例示するブロック図である。 【図5】実施の形態に関する、端末無線装置の構成を概念的に例示するブロック図である。 【図6】実施の形態に関する、無線通信システムにおける下り回線送信タイミングと端末無線装置のバッテリーセービングとの関係を例示する図である。 【図7】実施の形態に関する、本部装置の動作を例示するフローチャートである。 【図8】実施の形態に関する、端末無線装置の動作を例示するフローチャートである。 【図9】実施の形態に関する、無線通信システムにおける、下り回線送信タイミングと端末無線装置のバッテリーセービングとの関係を例示する図である。 【図10】実施の形態に関する、制御チャネル内の報知情報を無線フレームごとに分割した場合の構成を例示する図である。 【図11】実施の形態に関する、無線通信システムにおける下り回線送信タイミングと端末無線装置のバッテリーセービングとの関係を例示する図である。 【発明を実施するための形態】 【0019】 以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。 【0020】 なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化がなされるものである。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。 【0021】 また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。 【0022】 〈第1の実施の形態〉 以下、本実施の形態に関する本部装置、端末無線装置、および、無線通信システムについて説明する。 【0023】 〈無線通信システムの構成について〉 図1は、本実施の形態に関する無線通信システムの全体構成を概略的に例示する図である。図1に例示されるように、無線通信システムは、本部装置10と、基地局装置20と、基地局装置21と、端末無線装置30とを備える。 【0024】 本部装置10は、複数の基地局装置を収容し、かつ、無線通信システムを制御する装置である。基地局装置20、および、基地局装置21は、端末無線装置30と無線回線で介してそれぞれ接続される。そして、基地局装置20、および、基地局装置21は、端末無線装置30と本部装置10との間で音声信号を中継し、また、無線回線の制御を行う。 【0025】 エリア200は、基地局装置20の通信可能な領域である。また、エリア200は、基地局装置21からの電波干渉を受けない領域である。 【0026】 エリア210は、基地局装置21の通信可能な領域である。また、エリア210は、基地局装置20からの電波干渉を受けない領域である。 【0027】 エリア300は、基地局装置20および基地局装置21の両方と通信可能な領域である。 【0028】 当該無線通信システムは、主としてプレストークの音声通信を行うシステムである。当該無線通信システムにおいては、端末無線装置30から送信された上り音声信号は本部装置10によって折り返され、すべての基地局、すなわち、基地局装置20および基地局装置21の両方へ下り音声信号として送信される。 【0029】 ここで、上り信号とは、端末無線装置30、基地局装置20または基地局装置21、本部装置10の順に伝達される信号である。また、下り信号とは、本部装置10、基地局装置20または基地局装置21、端末無線装置30の順に伝達される信号である。 【0030】 当該無線通信システムにおいて、端末無線装置30は、他の端末無線装置30(ここでは、図示しない)から出力され、かつ、本部装置10によって折り返された音声信号、すなわち、他の端末無線装置30から出力された、本部装置10経由の下り音声信号を受信するために、音声情報が割り付けられるチャネルである通話チャネルを監視する。そして、端末無線装置30は、報知情報を取り込む場合には、制御チャネルを受信する。 【0031】 本部装置10は、報知情報をサイクリックに、すなわち、周期的に制御チャネルを用いて送信し続ける。端末無線装置30は、必要な時にだけ制御チャネルを受信することによって、報知情報の収集を行う。 【0032】 〈通信フォーマットについて〉 次に、本実施の形態に関する無線通信システムにおける通信フォーマットについて説明する。 【0033】 図2は、本実施の形態に関する無線通信フレームとしてのTDMAフレームの構成を例示する図である。無線回線において1フレームが40msである構成とする。25フレームで1秒となる。 【0034】 1フレーム内は、上り回線および下り回線それぞれに10msのスロットが4つ設けられる。すなわち、4スロットで1フレームを構成する。なお、1フレームを構成するスロットの数は、4つに限られるわけではなく、他の数であってもよい。図2においては、Slot1、Slot2、Slot3、および、Slot4が4つのスロットに対応する。 【0035】 また、25フレームで1セットを構成する。なお、1セットを構成する無線フレームの数は、25に限られるわけではなく、他の数であってもよい。 【0036】 ひとつのスロットは、制御チャネル、または、通話チャネルとして使用される。また、たとえば、プレストークの通話チャネルは、送信スロットと受信スロットとでそれぞれ2スロット、すなわち、20msのオフセットを有する。 【0037】 通話チャネルには、ユーザー情報である音声情報などがマッピングされる、すなわち、割り付けられる。一方で、制御チャネルには、制御情報である報知情報などがマッピングされる。 【0038】 たとえば、端末無線装置30からSlot1で送信された上り信号は、本部装置10で次のフレームのSlot1の下り信号に配置され、かつ、端末無線装置30に折り返ってくる。 【0039】 1フレーム中で、何番目のスロットを通話チャネルのマッピング領域、すなわち、通話チャネルマッピング領域とし、何番目のスロットを制御チャネルのマッピング領域、すなわち、制御チャネルマッピング領域とするかについては、あらかじめ設定される。たとえば、図3では、1無線フレーム中で、1番目のスロットを制御チャネル120のマッピング領域とし、2番目のスロットを通話チャネルのマッピング領域とする。 【0040】 なお、図3は、本実施の形態に関する無線通信システムにおける、下り回線送信タイミングを例示する図である。 【0041】 また、1セット中で、何番目の無線フレームの通話チャネルマッピング領域を世代番号通知情報、すなわち、世代番号通知チャネルのマッピング領域とするかについては、あらかじめ設定される。ここで、世代番号とは、報知情報の更新に伴って変更される番号である。世代番号は、通話チャネルを受信する端末無線装置30に保持される。また、世代番号通知情報のマッピング領域、すなわち、世代番号通知チャネルのマッピング領域を、世代番号通知情報マッピング領域とも称する。たとえば、図3では、下り音声情報が含まれない無線フレーム群1000の場合に、1セット中で1番目の無線フレームの通話チャネルと2番目の無線フレームの通話チャネルとを世代番号通知情報マッピング領域とし、それぞれ、世代番号通知チャネル100をマッピングする。あるいは、世代番号通知情報がマッピングされた通話チャネル100としても良い。あるいは、2つの領域を用いて世代番号通知チャネル100をマッピングしても良い。 【0042】 下り音声情報が含まれる無線フレーム群1001の場合には、あらかじめ定められた通話チャネルマッピング領域に通話チャネルをマッピングする。すなわち、図3の場合では、すべての無線フレームにおける2番目のスロットそれぞれに、通話チャネル110をマッピングする。あるいは、音声情報がマッピングされた通話チャネル110としてもよい。 【0043】 一方で、下り音声情報が含まれない無線フレーム群1000の場合、通話チャネルマッピング領域に音声情報をマッピングしない。ただし、あらかじめ定められた世代番号通知情報マッピング領域に、世代番号通知情報、すなわち、世代番号通知チャネル100をマッピングする。 【0044】 また、通話チャネル130には、世代番号通知情報、音声情報ともにマッピングされない。通話チャネル130には、例えば、本部装置と端末無線装置とが同期を取るための同期ワードなどがマッピングされても良い。 【0045】 図4は、本実施の形態に関する本部装置の構成および基地局装置の構成を概念的に例示するブロック図である。 【0046】 基地局装置20は、無線中継所などに配置される。基地局装置20は、基地局制御部22と、無線部24とを備える。基地局装置21は、無線中継所などに配置される。基地局装置21は、基地局制御部26と、無線部28とを備える。 【0047】 無線部24および無線部28は、送受信機能を有する中継用の無線設備である。無線部24および無線部28は、本部装置10と端末無線装置30との間、および、端末無線装置30同士の間の双方向の無線通信を中継するために設置される。 【0048】 基地局制御部22は、無線部24の監視および無線部24の制御を行うための設備である。基地局制御部26は、無線部28の監視および無線部28の制御を行うための設備である。 【0049】 基地局制御部22および基地局制御部26は、記憶装置、外部のCD−ROM、外部のDVD−ROM、または、外部のフラッシュメモリーなどに格納されたプログラムを実行するものであってもよい。すなわち、たとえば、中央演算処理装置(central processing unit、すなわちCPU)、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor、すなわちDSP)であってもよい。 【0050】 また、基地局制御部22および基地局制御部26は、専用のハードウェアであってもよい。すなわち、たとえば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、集積回路(application specific integrated circuit、すなわちASIC)、field−programmable gate array(FPGA)またはこれらを組み合わせた回路であってもよい。 【0051】 本部装置10は、中央施設などに配置される。本部装置10は、システム管理部14と、通信制御部12とを備える。 【0052】 システム管理部14は、無線通信システム全体の監視、および、無線通信システムの動作制御を行うための設備である。具体的には、システム管理部14は、無線通信システムを構成するそれぞれの機器の状態監視、または、各種制御の設定を行う。 【0053】 また、システム管理部14は、無線通信システム内の通信回線の監視、および、無線通信システム内の通信回線の制御も行う。具体的には、システム管理部14は、無線回線で使用するチャネルの構成、または、チャネルの割り付け方式などの設定を行う。 【0054】 通信制御部12は、システム管理部14において設定されたチャネルの割り付け方式にしたがって、それぞれの無線フレームにおけるスロットにチャネルの割り付けを行う。また、通信制御部12は、システム管理部14の制御によって、報知情報の生成と、報知情報の世代番号の更新および管理とを行う。また、通信制御部12は、端末無線装置30から基地局装置を経由して受信される上り音声信号を、端末無線装置30に向けて折り返す。 【0055】 図5は、本実施の形態に関する端末無線装置の構成を概念的に例示するブロック図である。図5に例示されるように、端末無線装置30は、無線部32と、制御部34とを備える。 【0056】 無線部32は、制御部34からの送信データをデジタル信号/アナログ信号変換し、かつ、当該送信データをアンテナ32Dへ出力する送信部32Bと、アンテナ32Dで受信した信号をアナログ信号/デジタル信号変換し、かつ、当該信号を制御部34へ出力する受信部32Cと、アンテナ32Dと送信部32Bとの間、および、アンテナ32Dと受信部32Cとの間を中継する送受信切り替え部32Aとを備える。 【0057】 制御部34は、変調部34Aと、チャネルCODE部34Cと、復調部34Bと、チャネルDECODE部34Dと、監視制御部34Eと、操作表示部34Fと、音声処理部34Gと、音声インターフェイス部34Hとを備える。 【0058】 制御部34は、記憶装置、外部のCD−ROM、外部のDVD−ROM、または、外部のフラッシュメモリーなどに格納されたプログラムを実行するものであってもよい。すなわち、たとえば、CPU、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPであってもよい。 【0059】 また、制御部34は、専用のハードウェアであってもよい。すなわち、たとえば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらを組み合わせた回路であってもよい。 【0060】 端末無線装置30が基地局装置からの下り信号を受信する場合、受信部32Cで受信された受信データは、復調部34Bで復調処理される。そして、チャネルDECODE部34Dにおいて当該受信データからマッピングされた情報を抽出し、監視制御部34Eにおいてデータの確認およびデータの解析を行う。 【0061】 ここでいうデータの確認およびデータの解析とは、音声情報の有無、報知情報の世代番号、または、その他の制御情報の確認および解析などをいう。音声情報を受信した場合は、音声処理部34Gにおいて当該データが処理され、さらに、音声インターフェイス部34H、具体的にはスピーカーなどにおいて出力される。 【0062】 端末無線装置30から基地局装置に向けて上り音声信号を送信する場合、音声インターフェイス部34H、具体的にはマイクなどから入力された音声信号は、音声処理部34Gにおいて処理される。そして、当該音声信号は、監視制御部34Eに入力される。 【0063】 そして、監視制御部34Eにおいてデータの確認およびデータの解析が行われた後、チャネルCODE部34Cにおいて、データを規定のチャネル構成にマッピング処理する。その後、変調部34Aで当該データの変調処理を行い、送信信号を無線部32に出力する。 【0064】 本実施の形態に関する無線通信システムは、主としてプレストークの音声通信を行う無線通信システムである。したがって、端末無線装置30は、他の端末無線装置30からの下り音声信号の有無を監視する。 【0065】 図6は、本実施の形態に関する無線通信システムにおける、下り回線送信タイミングと端末無線装置のバッテリーセービングとの関係を例示する図である。 【0066】 端末無線装置30は、通話チャネルを受信し、通話チャネルに音声情報がマッピングされているか否かを判断する。音声情報がマッピングされていると判断した場合、すなわち、図6における無線フレーム群1001のような場合には、端末無線装置30は、音声信号の受信処理を行う。 【0067】 一方で、通話チャネルに音声情報がマッピングされていないと判断した場合は、すなわち、図6における無線フレーム群1000のような場合には、端末無線装置30は、世代番号通知情報がマッピングされているか否か判断する。世代番号通知情報がマッピングされている場合は、端末無線装置30は、端末無線装置30に保持している世代番号と受信した世代番号通知情報とを比較する。比較の結果、同じであった場合は、あらかじめ設定された間欠受信のタイミングまで、セービング状態を維持する。図6における無線フレーム群1002は、端末無線装置30の通話チャネルの受信タイミングを示す。世代番号通知情報を受信し、端末無線装置30に保持している世代番号と受信した世代番号通知情報とを比較し、同じであると判断した端末無線装置30は、セービング状態を維持し、通話チャネル130を受信しなくても良い。なお、通話チャネル130には、世代番号通知情報、音声情報ともにマッピングされない。通話チャネル130には、例えば、本部装置と端末無線装置とが同期を取るための同期ワードなどがマッピングされても良い。 【0068】 ただし、通話チャネルに音声情報がマッピングされていない場合でも、通話チャネルに世代番号通知情報、すなわち、世代番号通知チャネルがマッピングされていることを確認した場合、監視制御部34Eは、端末無線装置30が現在保持している報知情報の世代番号と、受信した通話チャネルにおいてマッピングされた、世代番号チャネルの世代番号とを比較する。図6における無線フレーム群1003は、端末無線装置30の監視制御部34Eが、現在保管している報知情報の世代番号と、受信した通話チャネルにおいてマッピングされた、世代番号チャネルの世代番号とを比較し、異なると判断する場合、すなわち更新されていると判断する場合の、通話チャネル(世代番号通知チャネル)および制御チャネルの受信タイミングを示す。 【0069】 監視制御部34Eが保管している世代番号と受信した世代番号チャネルの世代番号とが異なる場合は、監視制御部34Eは、前回監視制御部34Eが報知情報を受信した後に報知情報が更新されたと判断する。その後、端末無線装置30は、制御チャネルを受信し、更新された報知情報を取り込む。すなわち、図6の無線フレーム群1003における、制御チャネルを受信する。 【0070】 〈無線通信システムの動作について〉 次に、本実施の形態に関する無線通信システムの動作について説明する。 【0071】 まず、本部装置10から送信する下り回線の無線フレームタイミングは、図3に例示される場合と同様に、1セット、すなわち、25フレームが1秒である定周期とする。そして、図6に例示されるように、たとえば、1セット中で1番目の無線フレームの通話チャネル、および、2番目の無線フレームの通話チャネルは、世代番号通知チャネル100としてマッピングされる。ただし、世代番号通知チャネル100としてマッピングされる通話チャネルは、1つの無線フレーム中に少なくとも1つあればよい。 【0072】 音声信号が送信される通話状態になると、通話チャネルは世代番号通知チャネルとしてはマッピングされず、25フレームすべてに音声情報が割り付けられた通話チャネルとしてマッピングされる。 【0073】 なお、無線フレームフォーマットの構成次第では、世代番号通知のような制御情報と音声情報とを同時に送信することも可能であるが、本実施の形態における説明の便宜上、ひとつの通話チャネル上で、世代番号通知チャネルと音声情報が割り付けられた通話チャネルとは同時に送信できないものとする。 【0074】 世代番号通知チャネルとは、通話チャネル上で報知情報の世代番号を通知するチャネルである。端末無線装置30は、世代番号通知チャネルにおける世代番号に基づいて、端末無線装置30に保持している報知情報が最新のものか否かを判定する。そして、端末無線装置30は、当該報知情報の取り込み要否を判断する。 【0075】 次に、図6を参照しつつ、端末無線装置30のバッテリーセービング動作について説明する。一般的に、端末無線装置30は、受信すべき信号がなくなった時点からセービングに入り、一定時間セービング状態を維持する。 【0076】 上記の一定時間が経過した後、すなわち、図6においては間欠受信の周期が経過した後、端末無線装置30は、セービング状態を解除する。なお、図6においては、間欠受信の周期は、2セット、すなわち、50フレーム分の無線フレームに対応する。 【0077】 また、端末無線装置30は、この時点で世代番号に変化がなければ、再びセービング状態となることによって、バッテリーを長持ちさせている。 【0078】 セービング状態の時間を長くすればするほど、セービングの効果は高くなる。しかしながら、報知情報の取り込みは遅くなる。 【0079】 次に、報知情報に変化がある場合の端末無線装置30の動作について説明する。周期的にセービング状態を繰り返している端末無線装置30は、通話チャネルにマッピングされた世代番号通知チャネルが送信されるタイミングを見計らってセービング状態を解除する。 【0080】 次に、端末無線装置30は、世代番号通知チャネルから報知情報の世代番号を取得する。そして、端末無線装置30は、端末無線装置30に保持している世代番号と世代番号チャネルの世代番号とを比較することによって、端末無線装置30に保持している報知情報が最新のものか否かを判別する。 【0081】 世代番号通知チャネルから取得した世代番号に変化があれば、端末無線装置30は、端末無線装置30に保持している報知情報が最新のものではないと判別する。そして、端末無線装置30の監視制御部34Eは、受信スロットを通話チャネルから制御チャネルに変更する。すなわち、図6の無線フレーム群1003に例示されるように、次の無線フレームから、制御チャネルの報知情報を取り込む。 【0082】 端末無線装置30は、新しい報知情報、具体的には、報知情報の1周期分を取り込んだ後、残りの間欠受信の周期が経過するまで再びセービング状態に入る。なお、図6においては、報知情報の1周期が1セットであるものとして記載されている。 【0083】 次に、報知情報に変化がない場合の端末無線装置30の動作について説明する。端末無線装置30は、通話チャネルにマッピングされた世代番号通知チャネルから報知情報の世代番号を取得する。 【0084】 そして、世代番号通知チャネルから取得した世代番号に変化がなければ、すなわち、端末無線装置30に保持している世代番号と世代番号チャネルの世代番号とが同一であれば、端末無線装置30は、図6の無線フレーム群1002に例示されるように、次の無線フレームから再びセービング状態に入る。そして、端末無線装置30は、通話がなければ、残りの間欠受信の周期が経過するまでの間ずっとセービング状態のままとなる。 【0085】 次に、図7を参照しつつ、本部装置10の動作について説明する。ここで、図7は、本実施の形態に関する本部装置の動作を例示するフローチャートである。 【0086】 まず、本部装置10は、端末無線装置30からの上り音声信号の受信の有無を判別する(ステップST01を参照)。 【0087】 そして、上り音声信号の受信があった場合は、本部装置10は、受信した音声信号における音声情報を通話チャネルにマッピングする。そして、本部装置10は、通話チャネルにマッピングされた音声情報を端末無線装置30へ折り返し送信する(ステップST02を参照)。そして、処理を終了する。 【0088】 一方で、上り音声信号の受信がない場合、本部装置10は、更新すべき報知情報の有無を判別する(ステップST03を参照)。そして、更新すべき報知情報がある場合、本部装置10は、報知情報の世代番号を更新する(ステップST04を参照)。一方で、更新すべき報知情報がない場合、ステップST05へ進む。ここで、更新すべき報知情報とは、たとえば、キャリア情報、すなわち、搬送波周波数情報、送受信スロット情報、通信系情報などである。 【0089】 次に、本部装置10は、世代番号を通話チャネルにマッピングする(ステップST05を参照)。なお、ステップST04で報知情報の世代番号が更新された場合には、更新された世代番号を通話チャネルにマッピングする。そして、本部装置10は、端末無線装置30へ当該情報を送信する。 【0090】 次に、図8を参照しつつ、端末無線装置30の動作について説明する。ここで、図8は、本実施の形態に関する端末無線装置の動作を例示するフローチャートである。 【0091】 まず、端末無線装置30は、通話チャネルを受信し、通話チャネル内に含まれている情報を解析する(ステップST101を参照)。次に、端末無線装置30は、受信した通話チャネルに音声情報がマッピングされているか否かを判別する(ステップST102を参照)。 【0092】 受信した通話チャネルに音声情報がマッピングされている場合は、端末無線装置30は、音声処理を行う。そして、その後、端末無線装置30は、音声インターフェイス部34Hを介して音声信号を出力する(ステップST103を参照)。 【0093】 一方で、受信した通話チャネルに音声情報がマッピングされていない場合は、端末無線装置30は、受信した通話チャネルにマッピングされている世代番号が、更新されたものであるか否かを判別する(ステップST104を参照)。 【0094】 報知情報の世代番号の更新があった場合は、端末無線装置30の監視制御部34Eは、下り回線における受信チャネルを通話チャネルから制御チャネルに変更する。そして、端末無線装置30は、報知情報を再度取得する(ステップST106を参照)。そうすることによって、システム変更に対応することができる。 【0095】 一方で、報知情報の世代番号の更新がない場合は、端末無線装置30は、セービング状態での動作を継続する(ステップST105を参照)。 【0096】 以上に説明された本実施の形態における動作によって、たとえば、以下の効果が得られる。 【0097】 本部装置10は、報知情報の世代番号の更新を管理する。そして、本部装置10は、制御チャネルで送信している報知情報を更新した場合には、世代番号を通話チャネルにマッピングする。 【0098】 端末無線装置30は、通話チャネルにおいて世代番号の変化を検出した場合に、制御チャネルから報知情報を収集することができる。 【0099】 このように構成したことによって、端末無線装置30の受信動作の負荷が軽減することができる。また、報知情報の取り込みとバッテリーセービングとの最適化を実現することができる。 【0100】 通話チャネルマッピング領域に世代番号通知情報、すなわち、世代番号通知チャネルをマッピングすることによって、端末無線装置30は、少なくとも通話チャネルマッピング領域を受信することで、他の端末無線装置30からの音声信号の折り返し信号を受信することができる。また、同時に、端末無線装置30は、報知情報の更新が発生したことも知ることができる。 【0101】 また、世代番号通知情報のマッピング領域、すなわち、世代番号通知チャネルのマッピング領域には、下り音声情報が含まれる場合には世代番号通知情報をマッピングせず、通話チャネルをマッピングする。これによって、端末無線装置30が当該世代番号通知情報のマッピング領域を監視することによって、他の端末無線装置30からの音声信号の折り返し信号を受信することができる。また、同時に、端末無線装置30は、報知情報の更新が発生したことも知ることができる。 【0102】 〈第2の実施の形態〉 本実施の形態に関する本部装置、端末無線装置、および、無線通信システムについて説明する。以下の説明においては、以上に記載された実施の形態で説明された構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略するものとする。 【0103】 第1の実施の形態では、通話がない場合、すなわち、音声情報が通話チャネルに含まれない場合を例にして、端末無線装置30の受信動作の負荷が軽減することができる効果、および、報知情報の取り込みとバッテリーセービングとの最適化を実現することができる効果がそれぞれ示された。本実施の形態では、さらに、通話がある時、すなわち、音声情報が通話チャネルに含まれる場合を例にして説明する。 【0104】 図9は、本実施の形態に関する無線通信システムにおける、下り回線送信タイミングと端末無線装置のバッテリーセービングとの関係を例示する図である。本部装置10から送信する下り回線の無線フレームタイミング、および、端末無線装置30のバッテリーセービング動作については、第1の実施の形態に例示された場合と同様である。 【0105】 次に、本実施の形態に関する無線通信システムの動作について説明する。下り回線で、音声情報がマッピングされた通話チャネルを受信すると、端末無線装置30は、セービング状態を解除する。 【0106】 本部装置10からは、送信する下り回線において通話終了後に世代番号通知チャネルを続けて送信する。すなわち、本部装置10は、音声情報が含まれる無線通信フレームの後に連続して送信される、音声情報が含まれない無線通信フレームにおいて、少なくとも1つの通話チャネルに報知情報の世代番号を割り付ける。本部装置10は、通話終了後に間欠受信周期が経過したか否かに関係なく、連続して通話チャネルに報知情報の世代番号を割り付ける。また、端末無線装置30は、間欠受信の周期が経過したか否かに関係なく、世代番号通知チャネルである通話チャネルを、通話終了後に続けて受信する。 【0107】 そうすることによって、たとえば、図9に例示される無線フレーム群1004のように、世代番号通知チャネル内の世代番号に変化があれば、端末無線装置30が、通話終了後に続けて報知情報を取り込むことができる。 【0108】 動作の比較のために、図9に例示される無線フレーム群1005のように通話終了後に通知チャネルを送信しない場合の、無線通信システムの動作を参照する。 【0109】 図9に例示される無線フレーム群1005のような場合には、通話終了後に間欠受信の周期が経過するまで、端末無線装置30はセービング状態となる。そのため、端末無線装置30が世代番号通知チャネルを受信するのは、次のセービング状態の解除のタイミングとなる。 【0110】 したがって、当該時間分、すなわち、間欠受信の1周期分だけ、端末無線装置30による報知情報の取り込みが遅れる。 【0111】 次に、バッテリーセービングの効果の観点で、図9における無線フレーム群1004と、図9における無線フレーム群1005とを比較する。 【0112】 端末無線装置30が受信する無線フレーム数は、図9における無線フレーム群1004と、図9における無線フレーム群1005とで同数である。しかしながら、図9における無線フレーム群1004では、1回のセービング動作の解除中に連続して世代番号通知チャネルを取り込むことができる。そのため、セービング動作の回数、すなわち、セービングのON/OFF切り替えの回数は、図9における無線フレーム群1005よりも図9における無線フレーム群1004の方が少なくなる。したがって、図9における無線フレーム群1004の方がセービング効果が高くなる。 【0113】 以上のように、本部装置10が通話終了後に続けて世代番号を報知することによって、端末無線装置30では通話の開始から連続して世代通知番号を受信することができる。また、世代番号通知チャネル内の世代番号に変化があれば、端末無線装置30は、世代通知番号に続けて報知情報を取り込むことができる。 【0114】 そのため、セービングの切り替え回数が軽減することができる。また、報知情報の取り込みとバッテリーセービングとの最適化を実現することができる。 【0115】 〈第3の実施の形態〉 本実施の形態に関する本部装置、端末無線装置、および、無線通信システムについて説明する。以下の説明においては、以上に記載された実施の形態で説明された構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略するものとする。 【0116】 本実施の形態では、バッテリー持ち時間を改善する場合を例にして説明する。 【0117】 図10は、制御チャネル内の報知情報をカテゴリーに分割した場合の構成を例示する図である。本部装置10は、各カテゴリーの報知情報を図10における無線フレーム番号の制御チャネルにマッピングして端末無線装置30に送信する。 【0118】 次に、本実施の形態に関する無線通信システムの動作について説明する。図11は、本実施の形態に関する無線通信システムにおける、下り回線送信タイミングと端末無線装置のバッテリーセービングとの関係を例示する図である。 【0119】 図11の無線フレーム群1006においては、1セット中の1番目の無線フレーム中で、2番目のスロットを世代番号通知チャネル100のマッピング領域とし、1セット中の2番目の無線フレーム中で2番目のスロットを世代番号通知チャネル100のマッピング領域とする。 【0120】 また、図11における無線フレーム群1007は、通話終了後に世代番号通知チャネルが送信される場合の、通話チャネル、世代番号通知チャネルおよび制御チャネルの受信タイミングを示す。 【0121】 なお、本部装置10から送信する下り回線の無線フレームタイミング、および、端末無線装置30のバッテリーセービング動作については、第1の実施の形態に例示された場合、および、第2の実施の形態に例示された場合と同様である。 【0122】 本実施の形態では、報知情報のカテゴリーごとに世代番号を通知する。 【0123】 第1の実施の形態および第2の実施の形態に例示された手順と同様の手順で、世代番号の変化を検出すると、端末無線装置30は、報知情報を取り込むために制御チャネルを受信する。 【0124】 端末無線装置30は、受信した世代番号通知チャネル中のカテゴリー毎の世代番号が更新されているか否かを判断し、更新されていると判断したカテゴリーの報知情報がマッピングされる無線フレームの制御CHを受信する。図11には、カテゴリー番号「1」、カテゴリー番号「2」の報知情報に更新があった場合を図示している。図11における無線フレーム群1007に例示されるように、再度取得すべき報知情報がどの無線フレームで送信されるかを判断することができる。すなわち、どのカテゴリーの世代番号が更新されたかを判断することで、変更のあった報知情報が送信される無線フレームを判断することができる。したがって、端末無線装置30は、更新が必要な報知情報の種類、すなわち、世代番号の変化があった報知情報の種類を特定し、当該種類の報知情報が含まれる無線フレームタイミングに合わせて受信動作を行うことができる。そして、端末無線装置30は、報知情報の種類ごとに、世代番号の比較を行うことができる。なお、変化があった報知情報を取り込んだ後、端末無線装置30は、セービング状態に入る。 【0125】 そのため、端末無線装置30は、更新が不要な報知情報、すなわち、世代番号の変化がなかった報知情報が送信される無線フレームタイミングでは、セービング状態に入ることができる。 【0126】 以上の動作によって、本実施の形態に関する無線通信システムによれば、端末無線装置30のバッテリー持ち時間を改善することができる。 【0127】 〈以上に記載された実施の形態によって生じる効果について〉 次に、以上に記載された実施の形態によって生じる効果を例示する。なお、以下の説明においては、以上に記載された実施の形態に例示された具体的な構成に基づいて当該効果が記載されるが、同様の効果が生じる範囲で、本願明細書に例示される他の具体的な構成と置き換えられてもよい。 【0128】 また、当該置き換えは、複数の実施の形態に跨ってなされてもよい。すなわち、異なる実施の形態において例示されたそれぞれの構成が組み合わされて、同様の効果が生じる場合であってもよい。 【0129】 以上に記載された実施の形態によれば、本部装置は、報知情報の世代番号を管理する管理部と、無線通信を制御する通信制御部12とを備える。そして、通信制御部12は、制御チャネル120に報知情報を割り付ける。そして、通信制御部12は、送信する無線通信フレームに音声情報が含まれる場合、当該無線通信フレームにおける通話チャネル110に音声情報を割り付ける。そして、通信制御部12は、送信する無線通信フレームに音声情報が含まれない場合、当該無線通信フレームにおける通話チャネル110のうちの少なくとも1つの通話チャネル110に報知情報の世代番号を割り付ける。ここで、管理部は、たとえば、システム管理部14に対応するものである。 【0130】 このような構成によれば、端末無線装置30における消費電力を抑えつつ、報知情報を受信することができる。すなわち、端末無線装置は、少なくとも通話チャネル110を監視しておき、通話チャネル110に世代番号が割り付けられ、かつ、当該世代番号が更新された世代番号である場合に制御チャネル120を受信すれば、報知情報の更新に対応することができる。そのため、端末無線装置30における動作制御が複雑とはならない。また、端末無線装置30が制御チャネル120を常に監視しておく必要はないため、端末無線装置30のバッテリー持ち時間を改善することができる。 【0131】 なお、これらの構成以外の本願明細書に例示される他の構成については適宜省略することができる。すなわち、少なくともこれらの構成を備えていれば、以上に記載された効果を生じさせることができる。 【0132】 しかしながら、本願明細書に例示される他の構成のうちの少なくとも1つを以上に記載された構成に適宜追加した場合、すなわち、以上に記載された構成としては記載されなかった本願明細書に例示される他の構成を以上に記載された構成に追加した場合でも、同様に以上に記載された効果を生じさせることができる。 【0133】 また、以上に記載された実施の形態によれば、管理部は、報知情報が更新された場合に、報知情報の世代番号を更新する。そして、通信制御部12は、送信する無線通信フレームに音声情報が含まれない場合、当該無線通信フレームにおける通話チャネル110のうちの少なくとも1つの通話チャネル110に更新された報知情報の世代番号を割り付ける。ここで、管理部は、たとえば、システム管理部14に対応するものである。このような構成によれば、端末無線装置30は、少なくとも通話チャネル110を監視しておき、通話チャネル110に世代番号が割り付けられ、かつ、当該世代番号が更新された世代番号である場合に制御チャネル120を受信すれば、報知情報の更新に対応することができる。そのため、端末無線装置30における動作制御が複雑とはならない。また、端末無線装置30が制御チャネル120を常に監視しておく必要はないため、端末無線装置30のバッテリー持ち時間を改善することができる。 【0134】 また、以上に記載された実施の形態によれば、報知情報は、複数の種類に分類される。そして、管理部は、更新された報知情報の種類ごとに、対応する世代番号を更新する。ここで、管理部は、たとえば、システム管理部14に対応するものである。このような構成によれば、端末無線装置30は、更新が必要な報知情報の種類、すなわち、世代番号の変化があった報知情報の種類を特定し、当該種類の報知情報が含まれる無線フレームタイミングに合わせて受信動作を行うことができる。そして、端末無線装置30は、報知情報の種類ごとに、世代番号の比較を行うことができる。そのため、端末無線装置30は、更新が不要な報知情報、すなわち、世代番号の変化がなかった報知情報が送信される無線フレームタイミングでは、セービング状態に入ることができる。したがって、端末無線装置30のバッテリー持ち時間を改善することができる。 【0135】 また、以上に記載された実施の形態によれば、通信制御部12は、音声情報が含まれる無線通信フレームと連続する音声情報が含まれない無線通信フレームにおける通話チャネル110のうちの少なくとも1つの通話チャネル110に、報知情報の世代番号を割り付ける。このような構成によれば、世代番号に変化があれば、端末無線装置30が、通話終了後に続けて報知情報を取り込むことができる。したがって、端末無線装置30による報知情報の取り込みが遅れることを防ぐことができる。また、セービングのON/OFF切り替えの回数が少なくなるため、端末無線装置30のセービング効果が高まる。 【0136】 以上に記載された実施の形態によれば、端末無線装置において、報知情報の世代番号を保持する。そして、端末無線装置は、少なくとも、通話チャネル110を受信する受信部32Cと、受信部32Cの動作を制御する受信制御部とを備える。受信制御部は、通話チャネル110に報知情報の世代番号が割り付けられた場合、端末無線装置30が保持する報知情報の世代番号と、通話チャネル110に割り付けられた報知情報の世代番号とを比較し、端末無線装置30が保持する報知情報の世代番号と、通話チャネル110に割り付けられた報知情報の世代番号とが異なる場合、受信部32Cに、制御チャネル120に割り付けられた報知情報を受信させる。ここで、受信制御部は、たとえば、監視制御部34Eに対応するものである。 【0137】 このような構成によれば、端末無線装置30における消費電力を抑えつつ、報知情報を受信することができる。すなわち、端末無線装置は、少なくとも通話チャネル110を監視しておき、通話チャネル110に世代番号が割り付けられ、かつ、当該世代番号が更新された世代番号である場合に制御チャネル120を受信すれば、報知情報の更新に対応することができる。 【0138】 なお、これらの構成以外の本願明細書に例示される他の構成については適宜省略することができる。すなわち、少なくともこれらの構成を備えていれば、以上に記載された効果を生じさせることができる。 【0139】 しかしながら、本願明細書に例示される他の構成のうちの少なくとも1つを以上に記載された構成に適宜追加した場合、すなわち、以上に記載された構成としては記載されなかった本願明細書に例示される他の構成を以上に記載された構成に追加した場合でも、同様に以上に記載された効果を生じさせることができる。 【0140】 また、以上に記載された実施の形態によれば、受信制御部は、通話チャネル110に報知情報の更新された世代番号が割り付けられた場合、受信部32Cに、制御チャネル120に割り付けられた報知情報を受信させる。ここで、受信制御部は、たとえば、監視制御部34Eに対応するものである。このような構成によれば、端末無線装置30は、少なくとも通話チャネル110を監視しておき、通話チャネル110に世代番号が割り付けられ、かつ、当該世代番号が更新された世代番号である場合に制御チャネル120を受信すれば、報知情報の更新に対応することができる。そのため、端末無線装置30における動作制御が複雑とはならない。また、端末無線装置30が制御チャネル120を常に監視しておく必要はないため、端末無線装置30のバッテリー持ち時間を改善することができる。 【0141】 また、以上に記載された実施の形態によれば、報知情報は、複数の種類に分類される。そして、受信制御部は、通話チャネル110に報知情報の世代番号が割り付けられた場合、報知情報の種類ごとに、端末無線装置30が保持する報知情報の世代番号と、通話チャネル110に割り付けられた報知情報の世代番号とを比較する。ここで、受信制御部は、たとえば、監視制御部34Eに対応するものである。このような構成によれば、端末無線装置30は、更新が必要な報知情報の種類、すなわち、世代番号の変化があった報知情報の種類を特定し、当該種類の報知情報が含まれる無線フレームタイミングに合わせて受信動作を行うことができる。そして、報知情報を取り込んだ後、端末無線装置30は、セービング状態に入ることができる。したがって、端末無線装置30は、更新が不要な報知情報、すなわち、世代番号の変化がなかった報知情報が送信される無線フレームタイミングでは、セービング状態に入ることができるため、端末無線装置30のバッテリー持ち時間を改善することができる。 【0142】 また、以上に記載された実施の形態によれば、無線通信システムにおいて、端末無線装置30は、報知情報の世代番号を保持する。そして、本部装置10は、報知情報の世代番号を管理する管理部と、無線通信を制御する通信制御部12とを備える。そして、通信制御部12は、制御チャネル120に報知情報を割り付ける。そして、通信制御部12は、送信する無線通信フレームに音声情報が含まれる場合、当該無線通信フレームにおける通話チャネル110に音声情報を割り付ける。そして、通信制御部12は、送信する無線通信フレームに音声情報が含まれない場合、当該無線通信フレームにおける通話チャネル110のうちの少なくとも1つの通話チャネル110に報知情報の世代番号を割り付ける。また、端末無線装置30は、少なくとも、通話チャネル110を受信する受信部32Cと、受信部32Cの動作を制御する受信制御部とを備える。そして、受信制御部は、通話チャネル110に報知情報の世代番号が割り付けられた場合、端末無線装置30が保持する報知情報の世代番号と、通話チャネル110に割り付けられた報知情報の世代番号とを比較し、端末無線装置30が保持する報知情報の世代番号と、通話チャネル110に割り付けられた報知情報の世代番号とが異なる場合、受信部32Cに、制御チャネル120に割り付けられた報知情報を受信させる。ここで、管理部は、たとえば、システム管理部14に対応するものである。また、受信制御部は、たとえば、監視制御部34Eに対応するものである。このような構成によれば、端末無線装置30における消費電力を抑えつつ、報知情報を受信することができる。すなわち、端末無線装置30は、少なくとも通話チャネル110を監視しておき、通話チャネル110に世代番号が割り付けられ、かつ、当該世代番号が更新された世代番号である場合に制御チャネル120を受信すれば、報知情報の更新に対応することができる。 【0143】 〈以上に記載された実施の形態における変形例について〉 以上に記載された実施の形態では、それぞれの構成要素の寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載する場合があるが、これらはすべての局面において例示であって、本願明細書に記載されたものに限られることはないものとする。 【0144】 したがって、例示されていない無数の変形例、および、均等物が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの実施の形態における少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。 【0145】 また、矛盾が生じない限り、以上に記載された実施の形態において「1つ」備えられるものとして記載された構成要素は、「1つ以上」備えられていてもよいものとする。 【0146】 さらに、以上に記載された実施の形態におけるそれぞれの構成要素は概念的な単位であって、本願明細書に開示される技術の範囲内には、1つの構成要素が複数の構造物から成る場合と、1つの構成要素がある構造物の一部に対応する場合と、さらには、複数の構成要素が1つの構造物に備えられる場合とを含むものとする。 【0147】 また、以上に記載された実施の形態におけるそれぞれの構成要素には、同一の機能を発揮する限り、他の構造または形状を有する構造物が含まれるものとする。 【0148】 また、本願明細書における説明は、本技術に関するすべての目的のために参照され、いずれも、従来技術であると認めるものではない。 【0149】 また、以上に記載された実施の形態で記載されたそれぞれの構成要素は、ソフトウェアまたはファームウェアとしても、それと対応するハードウェアとしても想定され、その双方の概念において、それぞれの構成要素は「部」または「処理回路」などと称される。 【符号の説明】 【0150】 10 本部装置、12 通信制御部、14 システム管理部、20,21 基地局装置、22,26 基地局制御部、24,28,32 無線部、30 端末無線装置、32A 送受信切り替え部、32B 送信部、32C 受信部、32D アンテナ、34 制御部、34A 変調部、34B 復調部、34C チャネルCODE部、34D チャネルDECODE部、34E 監視制御部、34F 操作表示部、34G 音声処理部、34H 音声インターフェイス部、100 世代番号通知チャネル、110 通話チャネル、120 制御チャネル、200,210,300 エリア、1000,1001,1002,1003,1004,1005,1006,1007 無線フレーム群。 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システムであり、 前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置と、前記本部装置からの前記通話チャネルを中継する基地局装置と、前記基地局装置と前記無線通信フレームを介して接続される端末無線装置とを備え、 前記端末無線装置は、 前記制御チャネルに割り付けられる報知情報の更新に伴って変更される番号である世代番号を保持し、 前記本部装置は、 前記報知情報の前記世代番号を管理し、 前記制御チャネルに前記報知情報を割り付け、 送信する前記無線通信フレームに音声情報が含まれる場合、当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルに前記音声情報を割り付け、 送信する前記無線通信フレームに前記音声情報が含まれない場合、第1の周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、 前記基地局装置は、 前記本部装置からの前記通話チャネルを中継し、 前記端末無線装置は、 バッテリーセービング状態のとき、第2の周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信し、 前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、 前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チャネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、 前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第1の周期の経過に関わらず、前記通話チャネルに前記世代番号が割り付けられる、 無線通信システム。 【請求項2】 通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介して、プレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、本部装置と接続された基地局装置と前記無線通信フレームを介して接続される端末無線装置であって、 前記制御チャネルに割り付けられる報知情報の更新に伴って変更される番号である世代番号を保持し、 バッテリーセービング状態のとき、音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を前記本部装置が割り付ける第1の周期とは異なる、あらかじめ設定された第2の周期ごとに前記通話チャネルを間欠受信し、 前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに音声情報が割り付けられている場合、音声処理を行い、 前記第2の周期ごとに受信した前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号が割り付けられている場合、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チャネルに割り付けられた前記報知情報を受信し、 前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第2の周期の経過に関わらず、前記世代番号が割り付けられた前記通話チャネルを受信し、 前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とを比較し、前記端末無線装置が保持する前記世代番号と、前記通話チャネルに割り付けられた前記世代番号とが異なると判断すると前記制御チャネルに割り付けられた前記報知情報を受信する、 端末無線装置。 【請求項3】 通話チャネルと制御チャネルとを備える無線通信フレームを介してプレストークの音声通信を行う無線通信システムにおいて、端末無線装置と前記無線通信フレームを介して接続される基地局装置と接続し、前記通話チャネルおよび前記制御チャネルの割り付けを行う本部装置であって、 前記制御チャネルに報知情報を割り付け、 前記報知情報の更新に伴って変更される番号である世代番号を管理し、 送信する前記無線通信フレームに音声情報が含まれる場合、当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルに前記音声情報を割り付け、 送信する前記無線通信フレームに前記音声情報が含まれない場合、前記端末無線装置がバッテリーセービング状態のときに間欠受信する第2の周期とは異なる、あらかじめ設定された第1の周期ごとに当該無線通信フレームにおける前記通話チャネルのうちの少なくとも1つの前記通話チャネルに前記報知情報の前記世代番号を割り付け、 前記音声情報が含まれる前記無線通信フレームと連続する前記音声情報が含まれない前記無線通信フレームにおいて、前記第1の周期の経過に関わらず、当該無線通信フレームの前記通話チャネルに前記世代番号を割り付ける、 本部装置。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2022-09-27 |
結審通知日 | 2022-09-30 |
審決日 | 2022-10-12 |
出願番号 | P2020-188465 |
審決分類 |
P
1
41・
851-
Y
(H04W)
P 1 41・ 853- Y (H04W) |
最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
齋藤 哲 |
特許庁審判官 |
中木 努 本郷 彰 |
登録日 | 2022-03-14 |
登録番号 | 7041231 |
発明の名称 | 無線通信システム、端末無線装置、および、本部装置 |
代理人 | 吉竹 英俊 |
代理人 | 有田 貴弘 |
代理人 | 有田 貴弘 |
代理人 | 吉竹 英俊 |