ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 B65D 審判 全部申し立て 特39条先願 B65D 審判 全部申し立て 2項進歩性 B65D |
---|---|
管理番号 | 1393045 |
総通号数 | 13 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2023-01-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2020-12-24 |
確定日 | 2022-08-26 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | true |
事件の表示 | 特許第6738568号発明「ポリエチレン樹脂フィルム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6738568号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1〜13〕について訂正することを認める。 特許第6738568号の請求項1〜13に係る特許を維持する。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第6738568号の請求項1〜13に係る特許についての出願は、平成23年5月31日を出願日とする特願2011−122064号の出願の一部を、平成27年10月27日に新たな特許出願として出願された特願2015−210636号の出願の一部を、さらに平成28年8月26日に新たな特許出願として出願した特願2016−166061号の出願の一部を、さらに平成29年7月24日に新たな特許出願として出願した特願2017−142954号の一部を、さらに令和元年6月21日に新たな特許出願として出願されたものであって、令和2年7月22日にその特許権の設定登録(特許掲載公報発行日:令和2年8月12日)がされた。 本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。 令和2年12月24日 :特許異議申立人アクシス国際特許業務法人(以下「申立人」という。)による請求項1〜13に係る特許に対する特許異議の申立て 令和3年 2月10日 :申立人による特許異議申立書を対象とした手続補正書の提出 令和3年 6月30日付け:取消理由通知書 令和3年 8月31日 :特許権者による意見書の提出及び訂正の請求 令和3年11月17日付け:訂正拒絶理由通知 令和3年12月22日 :特許権者による意見書の提出 令和4年 3月25日付け:取消理由通知書(決定の予告) 令和4年 5月30日 :特許権者による意見書の提出及び訂正の請求(以下「本件訂正請求」といい、訂正そのものを「本件訂正」という。) なお、当審から令和4年6月3日付けで申立人に対して訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)を、期間を指定して行ったが、当該期間内に申立人からは何らの応答もなかった。 また、本件訂正請求がされたことにより、上記令和3年8月31日にされた訂正の請求は、特許法第120条の5第7項の規定により取り下げられたものとみなす。 第2 本件訂正の適否 1 本件訂正の内容 本件訂正の内容は、訂正箇所に下線を付して示すと、以下のとおりである。 本件訂正前の請求項1に記載された「単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。」を、「単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム(但し、前記包装材用ポリエチレン樹脂フィルムの総重量に基づいてバージン石油系材料の含有量が15重量%未満のものを除く)。」に訂正する(請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する請求項2〜13も同様に訂正する。以下「訂正事項」という。)。 2 一群の請求項 本件訂正前の請求項1〜13は、請求項2〜13が、本件訂正前の請求項1の記載を引用する関係にあるから、本件訂正は、一群の請求項〔1〜13〕について請求されたものである。 3 本件訂正の適否 本件訂正は、本件訂正前の請求項1の「単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム」について限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 本件訂正により、訂正前の請求項1の「単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム」から除かれる「前記包装材用ポリエチレン樹脂フィルムの総重量に基づいてバージン石油系材料の含有量が15重量%未満のもの」は、本件訂正前の「単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム」に既に含まれていたものであるから、本件訂正は新たな技術的事項を導入しないものであるので、本件訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、本件訂正は、本件訂正前の請求項1に係る発明の発明特定事項をさらに限定するものであり、また、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 4 小括 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項並びに第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1〜13〕について訂正することを認める。 第3 本件発明 上記第2のとおり本件訂正が認められたことから、本件特許の請求項1〜13に係る発明(以下「本件発明1」等という。)は、本件訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲の請求項1〜13に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。 「【請求項1】 バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるバイオマス由来の高密度ポリエチレンと、化石燃料由来のエチレンを含むモノマーが重合してなる化石燃料由来のポリエチレンとを含む樹脂組成物からなる単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムであって、 前記樹脂組成物が、前記バイオマス由来の高密度ポリエチレンを前記樹脂組成物全体に対して5質量%以上含んでなり、前記樹脂組成物のバイオマス度が48%以下である、単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム(但し、前記包装材用ポリエチレン樹脂フィルムの総重量に基づいてバージン石油系材料の含有量が15重量%未満のものを除く)。 【請求項2】 前記樹脂組成物が、0.91〜0.96g/cm3の密度を有する、請求項1に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。 【請求項3】 前記樹脂組成物が、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定したときに、1〜30g/10分のメルトフローレートを有する、請求項1または2に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。 【請求項4】 前記樹脂組成物が、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、および着色顔料から選択される1種または2種以上の添加剤を含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。 【請求項5】 前記樹脂組成物が、5〜50質量%の前記バイオマス由来の高密度ポリエチレンと、10〜50質量%の前記化石燃料由来の低密度ポリエチレンとからなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムの製造方法で あって、 前記樹脂組成物を押出成形することを特徴とする、製造方法。 【請求項7】 前記押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われる、請求項6に記載の製造方法。 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、包装製品。 【請求項9】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、シート成形品。 【請求項10】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、ラベル材料。 【請求項11】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、蓋材。 【請求項12】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、ラミネートチューブ。 【請求項13】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、袋。」 第3 令和4年3月25日付け取消理由の通知(決定の予告)について 1 取消理由の概要 当審が令和4年3月25日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。 本件特許の請求項1〜13に係る発明は、引用文献1に記載された発明、引用文献1ないし引用文献3に記載された事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものである。 (以下、甲第1号証等の証拠を「甲1」等と略記する。) <引用文献等一覧> 引用文献1:米国特許出願公開第2011/0120902号明細書 引用文献2:杉山英路ら、「地球環境に優しい『サトウキビ由来のポリエチレン』」、コンバーテック、株式会社加工技術研究会、2009年(平成21年)8月15日、第37巻、第8号、通巻437号、第63〜67ページ(甲8) 引用文献3:特開2004−34602号公報 2 当審の判断 (1)証拠の記載 ア 引用文献1 引用文献1には、日本語に訳すと次の事項が記載されている(下線は注目すべき箇所に当審が付した。以下同様。)。 「技術分野 [0001] 本発明は、バージン石油系化合物を実質的に含まない持続可能な物品に関する。本物品は、各々再生可能な材料、リサイクル材料、粉砕再生材料又はこれらの混合物から作製される、容器、キャップ及びラベルを包含する。本物品は、少なくとも2年の品質保持期間を有し、典型的なリサイクルシステムに従って完全にリサイクルすることができる。 背景技術 [0002] プラスチック包装は、全てのポリマー製品のうちのほぼ40%を占め、そのほとんどは、パーソナルケア物品(例えば、シャンプー、コンディショナー及び石鹸ボトル)用の包装、及び家庭用の包装(例えば、洗濯洗剤及びクリーニング組成物用)など、消費者製品のために使用される。プラスチック包装用途向けの、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート及びポリプロピレンなどのポリマーを製造するのに使用される材料の大部分は、モノマー(例えば、エチレン、プロピレン、テレフタル酸、エチレングリコール)から得られ、これらは石油、天然ガス及び石炭などの化石系の再生不能資源から得られる。・・・ [0004] 当該技術分野における現在のプラスチック包装は、再生可能な材料から得られるポリマーから部分的に構成され得るが、この現在の包装は、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンなどの少なくとも一部のバージン石油系材料を含む少なくとも1つの構成要素(例えば、容器、キャップ、ラベル)を含有する。現在のプラスチック包装の中で、バージン石油系化合物を実質的に含まず、100%持続可能であり、100%リサイクル可能であり、一方で、少なくとも2年の品質保持期間を有するものは全く存在しない。 [0005] 現在のプラスチック包装はまた、リサイクルの際に困難に直面し得る。典型的なリサイクル手順の最初の数工程において一般的に使用される比重分離プロセスは、密度に基づいて混合物中のポリマーを分離するために使用される。水よりも密度が高いポリエチレンテレフタレートなどのポリマーは溶液の底に沈み、一方、水よりも密度が低いポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリマーは溶液の上部に浮上する。・・・」 「[0010] 更に、本発明のこの態様の物品は、インク(例えば、大豆系、植物系又はこれらの混合物)と、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約93%、より好ましくは少なくとも約95%、例えば、約100%のバイオベースの含有量を有するポリエチレン、消費者使用後にリサイクルされたポリエチレン(PCR−PE)、産業廃棄物からリサイクルされたポリエチレン(PIR−PE)、紙及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含む基材と、からなるラベルを含む。ラベルがポリエチレン又はポリプロピレンからなる場合には、ラベルは、約1g/mL未満の密度を有する。・・・」 「[0020] 本発明の物品は、バージン石油系原料から製造された同様の物品と同じ外観及び感触、バージン石油系原料から製造された物品と同様の性能特性(例えば、同様の落下及び天井荷重)を有し、同様に(例えば、物品をリサイクルすることにより)処分することができるので、有利であり、更には、本発明の物品は、バージン石油系原料に由来する物品よりも、持続可能性が改善されている。」 「持続可能、リサイクル可能な物品 [0026] 本明細書に記載の発明は、少なくとも約2年の品質保持期間を有し、100%リサイクル可能であり、バージン石油系材料を実質的に含まない(すなわち、物品の総重量に基づいて約10重量%未満、好ましくは約5重量%未満、より好ましくは約3重量%未満のバージン石油系材料)、持続可能な物品に関する。本明細書で使用するとき、「バージン石油系」は、石油、天然ガス又は石炭などの石油原料から誘導され、産業的にも又は消費者の廃棄物の流れを通してのいずれでもリサイクルされていない材料を指す。 [0027] 本発明の持続可能な物品は、容器、キャップ及びラベルを含み、これらの構成要素は各々再生可能な材料、リサイクル可能な材料、粉砕再生材料又はこれらの混合物から得られる。・・・ [0028] 再生可能な材料の例としては、バイオポリエチレン、バイオポリエチレンテレフタレート及びバイオポリプロピレンが挙げられる。本明細書で使用するとき、特に指示がない限り、「ポリエチレン」は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及び超低密度ポリエチレン(ULDPE)を包含する。 ・・・ [0029] 本明細書で使用するとき、「リサイクルされた」材料は、消費者使用後にリサイクルされた(PCR)材料、産業廃棄物からリサイクルされた(PIR)材料及びこれらの混合物を包含する。・・・一部の実施形態では、ラベルは、容器からリサイクルされた高密度ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレートからなる。 ・・・」 「[0037] BRASKEMは、サトウキビからの高密度ポリエチレン(HDPE)及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の製造を実証した(HDPE製造についてHostalen/Basell技術を使用、LLDPEについてはSpherilene/Basell技術を使用)。これらの触媒により(一部のケースでは)、バイオポリエチレンの加工性を優れたものにすることができ、他のプロセスにより製造される現行の樹脂よりも優れた調和性を有する製品が得られる。」 「[0045] C.ラベル [0046] 本発明のこの態様におけるラベルは、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約93%、より好ましくは少なくとも約95%、例えば、約100%のバイオベースの含有量を有するポリエチレン、消費者使用後にリサイクルされたポリエチレン(PCR−PE)、産業廃棄物からリサイクルされたポリエチレン(PIR−PE)、紙及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含む基材からなる。このポリエチレンとしては、LDPE、LLDPE又はHDPEを挙げることができる。・・・」 「[0071] ラベルがポリエチレン又はポリプロピレンからなる場合には、ラベルは、約1g/mL未満の密度を有する。ラベルがポリエチレンテレフタレート、フランジカルボン酸のポリエステル又はこれらの混合物からなる場合には、ラベルは、約1g/mLを超える密度を有する。」 「物質のバイオベースの含有量の評価 [0086] 本明細書で使用するとき、「バイオベースの含有量」は、生成物中の総有機炭素の重量(質量)の百分率としての、物質中のバイオ炭素の量を指す。例えば、ポリエチレンは、その構造単位中に2個の炭素原子を含有する。エチレンが再生可能資源由来である場合、ポリエチレンのホモポリマーは炭素原子の全てが再生可能資源に由来することになるため、理論上は100%のバイオベースの含有量を有する。ポリエチレンのコポリマーもまた、エチレン及びコモノマーの両方が各々再生可能資源由来である場合、理論上は100%のバイオベースの含有量を有し得る。コモノマーが再生可能資源に由来しない実施形態では、HDPEは典型的には、わずか約1重量%〜約2重量%の再生不能なコモノマーを含むことになり、100%より若干低い理論上のバイオベースの含有量を有するHDPEをもたらす。・・・」 「[0135] C.ラベル [0136] 本発明のラベルは、フィルム押出を使用して形成することができる。フィルム押出では、熱可塑性材料を溶融し、連続外形に形成する。一部の実施形態では、多層フィルムを共押出する。フィルム押出及び共押出は、当業者に既知の任意の方法により行うことができる。」 「実施例5 [0150] 以下の例は、本発明のポリエチレン及びポリプロピレンラベルを形成するのに好適な組成物の代表例である。一部の好ましい実施形態では、インクは、前述のように、再生可能資源に由来する。 1BRASKEMによる開発段階(development grade) 2KW/PCA製の101〜150 3BRASKEMによる開発段階(development grade) 4WELLMARK製のWM054」 以上より、特に実施例5のCに着目して総合すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。 <引用発明1> 「少なくとも約90%のバイオベースの含有量を有するBRASKEMによる開発段階のバイオPE59重量%と、リサイクルされたPE40重量%と、インク1重量%の混合物からなるポリマーからなり、フィルム押出を使用して形成される単層のラベル。」 イ 引用文献2 引用文献2には、次の事項が記載されている。 (ア)「1.はじめに 私たち人類は、あらゆる利便性を追求した結果、社会は豊かになった。しかしその半面、大量消費→大量廃棄した結果、〇1(当審注:原文は直後の数字を○で囲んだもの。以下同様。)資源、エネルギーの不足、〇2CO2(炭酸ガス)の増加による地球温暖化等の問題が明確になってきた。 ・・・ 当社は、南米・ブラジルのBraskem社と共同で、プラスチック類の中で最も多く生産されているポリエチレンを従来の石油由来から植物由来にするため、2006年より技術開発に着手した。次いで07年にパイロットプラントにて技術検証を行い、08年に商業化が決定した。10年にプラントが完成予定であり、11年初旬より年間20万トンのポリエチレンの生産が開始される予定である。 ポリエチレン原料を従来の石油系原料から再生可能なサトウキビ(バイオマス系)に置き換えることは、植物の生育時のCO2吸収と燃焼時の排出が同一(カーボンニュートラル)になり、地球上のCO2を増やさないので地球環境にやさしく、また石油資源利用の節約にも貢献する。」(63ページ左欄1〜末行) (イ)「2.サトウキビ由来ポリエチレンの製造工程 サトウキビ由来ポリエチレンの製造フローを図1に示す。サトウキビ畑より刈り取ったサトウキビを圧延ローラーで糖液を加熱濃縮して結晶化する粗糖分(砂糖原料)と残糖液(廃糖蜜)を遠心分離器により分離する。この廃糖蜜を適切な濃度まで水で希釈して酵母菌により発酵させエタノールを作る。次にバイオエタノールを300〜400℃に加熱してアルミナ等の触媒により分子内脱水反応させると高い収率でエチレンが生成される。生成物にはエチレン以外に水分、有機酸、一酸化炭素等の不純物が含まれるので必要な純度までエチレンを精製して、次の工程のポリエチレン重合プラントへ導入する。ポリエチレン重合プラントで重合触媒によりエチレンを高分子化(重合)してポリエチレンを生産する。」(63ページ中欄1〜21行) (ウ)「3.サトウキビ由来ポリエチレンの同等性 当社とBraskem社は共同でトリウンフォ工場内の研究開発センターで図2にある試験設備により同等性を評価した。 (1)エチレン 試験設備にバイオマス由来エタノールを導入し、出来上がったエチレンの成分分析を行った結果、従来の石油由来エチレンとの品質同等性を確認した。 (2)ポリエチレン 試験重合機に石油系エチレンとバイオマス系エチレンをそれぞれ投入し、同1条件でポリエチレン重合し、出来上がったポリマーの同等性を検討した。この結果を表1に示す。多少の数値上の差異はあるが、テスト重合機の条件設定に影響されていると考えられ、基本的にはいずれの用途グレードとも石油系、バイオマス系の品質は同等であることが確認できた。」(63ページ右欄4〜末行) (エ)「 」(64ページ表1) (オ)「4.サトウキビ由来ポリエチレンの生産概要と生産予定グレード サトウキビ由来ポリエチレンはBraskem社のトリウンフォ工場で、2011年から高密度ポリエチレン(HDPE)と直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を合わせて年産20万トン生産される計画である。・・・ 表2に生産予定の代表的なグレードを示すが、今後、ユーザーニーズにより変わる可能性がある。」(64ページ左欄1行〜右欄6行) (カ)「 」(64ページ表2) ウ 引用文献3 引用文献3には、次の事項が記載されている。 「【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、表面光沢が小さく、柔らかくてしなやかな感触を有する積層体に関する。とりわけ意匠性に優れた外観を有する多層容器に関する。」 「【0021】 このようなエチレン・極性モノマー共重合体としては、成形加工性、機械的強度などを考慮すると、MFRが0.1〜100g/10分、とくに0.2〜50g/10分のものを使用するのが好ましい。」 (2)本件発明1について ア 対比 本件発明1と引用発明1とを対比する。 引用発明1の「BRASKEMによる開発段階のバイオPE」は、本件発明1の「バイオマス由来の」「ポリエチレン」に相当する。 以下、同様に、 「ポリマー」は「樹脂組成物」に、 「単層」は「単層」に、 「BRASKEMによる開発段階のバイオPE59重量%」は、「前記樹脂組成物が、前記バイオマス由来の」「ポリエチレンを前記樹脂組成物全体に対して5質量%以上含んでなり」に、 「ラベル」は「包装材用ポリエチレン樹脂フィルム」にそれぞれ相当する。 そうすると、本件発明1と引用発明1とは、次の点で一致し、相違する。 [一致点1] 「バイオマス由来のポリエチレンを含む樹脂組成物からなる単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムであって、前記樹脂組成物が、前記バイオマス由来のポリエチレンを前記樹脂組成物全体に対して5質量%以上含んでなる単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。」 [相違点1−1] バイオマス由来のポリエチレンに関し、本件発明1は、「バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してな」り、「高密度」であるのに対し、引用発明1は、不明である点。 [相違点1−2] 樹脂組成物に関し、本件発明1は、「化石燃料由来のエチレンを含むモノマーが重合してなる化石燃料由来のポリエチレン」を含み、かつ、「(但し、前記包装材用ポリエチレン樹脂フィルムの総重量に基づいてバージン石油系材料の含有量が15重量%未満のものを除く)」のに対し、引用発明1は、「リサイクルされたPE」を含む点。 [相違点1−3] 樹脂組成物に関し、本件発明1は、「バイオマス度が48%以下である」のに対し、引用発明1は、バイオマス度が不明である点。 イ 判断 事案に鑑み、相違点1−2について検討する。 引用発明1の「リサイクルされたPE」について、引用文献1には、「本明細書に記載の発明は、少なくとも約2年の品質保持期間を有し、100%リサイクル可能であり、バージン石油系材料を実質的に含まない(すなわち、物品の総重量に基づいて約10重量%未満、好ましくは約5重量%未満、より好ましくは約3重量%未満のバージン石油系材料)、持続可能な物品に関する。本明細書で使用するとき、「バージン石油系」は、石油、天然ガス又は石炭などの石油原料から誘導され、産業的にも又は消費者の廃棄物の流れを通してのいずれでもリサイクルされていない材料を指す。」(上記(1)ア [0026])と記載されており、引用発明1の「リサイクルされたPE」は、100%リサイクルされたPEのみならず、約10重量%未満のリサイクルされていないバージン石油系材料を含み得るものの、引用発明1は、上記したとおり「100%リサイクル可能であり、バージン石油系材料を実質的に含まない・・・、持続可能な物品に関する」ものであり、バージン石油系材料を実質的に含まないことを前提としており、含むとした場合であっても上限約10重量%未満とするものであるから、当該上限値以上のバージン石油系材料を用いることの示唆はなく、むしろ阻害事由があるといえる。そうすると、引用発明1において、単層のラベルの総重量に基づいてバージン石油系材料の含有量が15重量%を超えるものとすることは、当業者にとって容易に想到し得たといえるものではない。この判断は他の証拠を考慮しても変わるものではない。 したがって、引用発明1において、相違点1−2に係る本件発明1の発明特定事項を備えたものとすることは、当業者が引用発明1に基づいて容易に想到し得たものではない。 そうすると、他の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、引用文献1に記載された発明、引用文献1ないし引用文献3に記載された事項及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3)本件発明2〜13について 本件発明2〜13は、本件発明1の発明特定事項をすべて含み、さらに限定を加えるものであるから、上記(2)と同じ理由により、引用文献1に記載された発明、引用文献1ないし引用文献3に記載された事項及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (4)小括 以上のとおり、本件発明1〜13は、引用文献1に記載された発明、引用文献1ないし引用文献3に記載された事項及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定に該当せず、したがって、請求項1〜13に係る特許は、同法第113条第2号に該当しない。 第4 取消理由の通知(決定の予告)において採用しなかった特許異議申立理由について 1 新規性について (1)申立理由の概要 本件特許の出願時の明細書等に記載された事項は、分割直前の曽孫出願(特願2017−142954号)の明細書等に記載された事項の範囲内のものではなく、本件特許に係る出願は分割が適法になされていないから、本件特許に係る出願の出願日は、もとの特許出願のとき(平成23年5月31日)にしたものとはみなされず、現実の出願日(令和元年6月21日)である。 したがって、本件特許の請求項1〜13に係る発明は、本件特許の原出願である曽孫出願の公開公報である甲1(特開2017−226849号公報)に記載された発明であり、特許法第29条第1甲第3号に該当し、特許を受けることができない。 (2)当審の判断 本件特許の分割直前の曽孫出願の明細書に記載された実施例等における「積層フィルム」は、例えば、実施例1(【0069】)では、樹脂フィルムである「PETフィルム」上にポリエチレンからなる樹脂を押し出したものであるから、「樹脂フィルム」といえる。そうすると、本件特許の明細書に記載された積層された「樹脂フィルム」は、分割直前の曽孫出願の明細書等に記載されたものである。 また、本件特許の分割直前の曽孫出願の明細書の【0063】には、「また、樹脂フィルムは、単層のフィルムとして用いてもよいし、複数枚をラミネートして積層フィルムとして用いてもよい。」と記載されており、「包装材用ポリエチレン樹脂フィルム」として「単層」のものも把握できる。 本件特許の出願の明細書等に記載された事項は、分割直前の曽孫出願の明細書等に記載された事項の範囲内のものであるから、申立人の上記(1)の主張は前提において誤っている。 2 同日出願について (1)申立理由の概要 本件特許が適法に分割されたものであったとしても、本件特許の請求項1、2に係る発明は、同日出願された親出願である特願2011−122064号(特許第5862055号:甲2の1)の請求項1、2係る発明と同一と認められ、かつ、同出願に係る発明は特許されており協議を行うことができないものであるから、特許法第39条第2項の規定に違反して特許されたものであるので、その特許は、取り消されるべきものである。 (2)当審の判断 本件発明2は、請求項1の記載を引用するものであるが、引用せずに記載すると「バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるバイオマス由来の高密度ポリエチレンと、化石燃料由来のエチレンを含むモノマーが重合してなる化石燃料由来のポリエチレンとを含む樹脂組成物からなる単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムであって、前記樹脂組成物が、前記バイオマス由来の高密度ポリエチレンを前記樹脂組成物全体に対して5質量%以上含んでなり、前記樹脂組成物のバイオマス度が48%以下であり、前記樹脂組成物が、0.91〜0.96g/cm3の密度を有する、単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム(但し、前記包装材用ポリエチレン樹脂フィルムの総重量に基づいてバージン石油系材料の含有量が15重量%未満のものを除く)。」であるのに対し、親出願の請求項1に係る発明は、「バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるバイオマス由来のポリオレフィンと、化石燃料由来のエチレンと化石燃料由来のエチレンおよび/またはα−オレフィンとを含むモノマーが重合してなる化石燃料由来のポリオレフィンと、を含んでなる樹脂組成物からなる包装製品用樹脂フィルムであって、前記樹脂組成物が、前記バイオマス由来のエチレンを前記樹脂組成物全体に対して5質量%以上含んでなり、前記樹脂組成物が、0.91〜0.918g/cm3の密度を有する、包装製品用樹脂フィルム。」である。 そうすると、両者が同一でないことは明らかである。 3 進歩性について (1)申立理由の概要 本件特許の請求項1〜13に係る発明は、甲3〜甲7に記載された発明、及び甲3〜甲16に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものである。 甲3:特開2010−242082号公報 甲4:特開2006−348197号公報 甲5:特開平2−67345号公報 甲6:特開平10−53225号公報 甲7:特開平9−176336号公報 甲9の1:国際公開第2010/12946号 甲9の2:特表2011−529522号公報 甲10:「特集 自動車・複写機で採用進むバイオポリエチレンも登場」、日経バイオテク 12−20 2010、日経BP社、2010年12月20日、第3〜8ページ 甲11:「バイオポリエチレンの試験生産がスタート、2011年・20万t供給に変更なし」、日経バイオテク 11−22 2010、日経BP社、2010年11月22日、第17ページ 甲12:特表2010−511634号公報 甲13:特表2011−506628号公報 甲14:ブラスケム社(Braskem社)の製品カタログ、2011年(平成23年)11月 甲15:加藤哲也、「直鎖状ポリエチレンの物性」、高分子、1981年(昭和56年)10月、30巻、10月号、757〜759ページ 甲16:特開2002−187962号公報 (2)当審の判断 ア 本件発明1について (ア)甲3を主引例とする進歩性について 甲3に記載された発明と本件発明1とは、次の点で一致し、かつ、相違する。 [一致点] 「エチレンを含むモノマーが重合してなる高密度ポリエチレンと、エチレンを含むモノマーが重合してなるポリエチレンとを含む樹脂組成物からなるポリエチレン樹脂フィルム。」 [相違点2−1] 「エチレンを含むモノマーが重合してなる高密度ポリエチレンと、エチレンを含むモノマーが重合してなるポリエチレンとを含む樹脂組成物」に関して、本件発明1は「バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるバイオマス由来の高密度ポリエチレンと、化石燃料由来のエチレンを含むモノマーが重合してなる化石燃料由来のポリエチレンとを含む樹脂組成物」であって、「前記樹脂組成物が、前記バイオマス由来の高密度ポリエチレンを前記樹脂組成物全体に対して5質量%以上含んでなり、前記樹脂組成物のバイオマス度が48%以下であ」り、「但し、前記包装材用ポリエチレン樹脂フィルムの総重量に基づいてバージン石油系材料の含有量が15重量%未満のものを除く」のに対して、甲3に記載された発明は「高密度ポリエチレン樹脂(A)と高圧法低密度ポリエチレン樹脂からなるポリエチレン樹脂組成物」である点。 [相違点2−2] 本件発明1は「単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム」であるのに対して、甲3に記載された発明は「フィルム」である点。 相違点2−1について検討する。 引用文献1([0026]、[0028])には、バイオPEと、リサイクルされたPEと、物品の総重量に基づいて約10重量%未満のバージン石油系材料のPEを材料とすることは記載されているものの、同文献は、バージン石油系材料を実質的に含まないことを前提としており、含むとした場合であっても上限約10重量%未満とするものであるから、当該上限値以上のバージン石油系材料を用いることの示唆はなく、むしろ阻害事由があるといえる。そうすると、甲3に記載された発明に引用文献1に記載された事項を適用したとしても、「除く」ことによって、当該適用されたものは、本件発明1の範囲に含まれないものである。 したがって、相違点2−1に係る本件発明1の発明特定事項は、当業者が甲3に記載され発明、並びに甲3〜甲16及び引用文献1に記載された事項に基づいて容易に想到し得たものではない。 よって、他の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、甲3に記載され発明、並びに甲3〜甲16及び引用文献1に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (イ)甲4〜甲7を主引例とする進歩性について 甲4〜甲7に記載された発明についても、本件発明1に対して少なくとも上記相違点2−1と同様の点で相違し、相違点2−1についてした検討と同様、当該相違点に係る本件発明1の発明特定事項は、当業者が甲4〜甲7に記載され発明、並びに甲3〜甲16及び引用文献1に記載された事項に基づいて容易に想到し得たものではない。 よって、本件発明1は、甲4〜甲7に記載され発明、並びに甲3〜甲16及び引用文献1に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 イ 本件発明2〜13について 本件発明2〜13は、本件発明1の発明特定事項をすべて含み、さらに限定を加えるものであるから、上記アと同じ理由により、甲3〜甲7に記載された発明、並びに甲3〜甲16及び引用文献1に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 第5 むすび 以上のとおり、取消理由通知(決定の予告)に記載した取消理由、及び特許異議申立書に記載された特許異議申立理由によっては、請求項1〜13に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1〜13に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるバイオマス由来の高密度ポリエチレンと、化石燃料由来のエチレンを含むモノマーが重合してなる化石燃料由来のポリエチレンとを含む樹脂組成物からなる単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムであって、 前記樹脂組成物が、前記バイオマス由来の高密度ポリエチレンを前記樹脂組成物全体に対して5質量%以上含んでなり、前記樹脂組成物のバイオマス度が48%以下である、単層の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム(但し、前記包装材用ポリエチレン樹脂フィルムの総重量に基づいてバージン石油系材料の含有量が15重量%未満のものを除く)。 【請求項2】 前記樹脂組成物が、0.91〜0.96g/cm3の密度を有する、請求項1に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。 【請求項3】 前記樹脂組成物が、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定したときに、1〜30g/10分のメルトフローレートを有する、請求項1または2に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。 【請求項4】 前記樹脂組成物が、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、および着色顔料から選択される1種または2種以上の添加剤を含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。 【請求項5】 前記樹脂組成物が、5〜50質量%の前記バイオマス由来の高密度ポリエチレンと、10〜50質量%の前記化石燃料由来の低密度ポリエチレンとからなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルム。 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムの製造方法であって、 前記樹脂組成物を押出成形することを特徴とする、製造方法。 【請求項7】 前記押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われる、請求項6に記載の製造方法。 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、包装製品。 【請求項9】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、シート成形品。 【請求項10】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、ラベル材料。 【請求項11】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、蓋材。 【請求項12】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、ラミネートチューブ。 【請求項13】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材用ポリエチレン樹脂フィルムを備える、袋。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2022-08-17 |
出願番号 | P2019-115794 |
審決分類 |
P
1
651・
4-
YAA
(B65D)
P 1 651・ 121- YAA (B65D) P 1 651・ 113- YAA (B65D) |
最終処分 | 07 維持 |
特許庁審判長 |
久保 克彦 |
特許庁審判官 |
藤井 眞吾 藤原 直欣 |
登録日 | 2020-07-22 |
登録番号 | 6738568 |
権利者 | 大日本印刷株式会社 |
発明の名称 | ポリエチレン樹脂フィルム |
代理人 | 宮嶋 学 |
代理人 | 中村 行孝 |
代理人 | 浅野 真理 |
代理人 | 柏 延之 |
代理人 | 宮嶋 学 |
代理人 | 柏 延之 |
代理人 | 中村 行孝 |
代理人 | 浅野 真理 |