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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する C07C |
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管理番号 | 1393964 |
総通号数 | 14 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2023-02-24 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2022-10-04 |
確定日 | 2022-12-05 |
訂正明細書 | true |
事件の表示 | 特許第7120549号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第7120549号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1〜6〕について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第7120549号(以下「本件特許」という。)は、2017年12月14日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2016年12月15日 (US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする外国語特許出願である特願2019−530506号(以下「本件特許に係る出願」という。)の請求項1〜15に係る発明について、令和4年8月8日に特許権の設定登録がされたものである。 その後、令和4年10月4日に本件訂正審判の請求がされた。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第7120549号の特許請求の範囲を、本審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1〜6について訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。 第3 訂正の内容 本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下の訂正事項1のとおりである。 なお、訂正前の請求項1〜6について、請求項2〜6は、それぞれ請求項1の記載を直接的に又は間接的に引用しており、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。したがって、訂正前の請求項1〜6に対応する訂正後の請求項1〜6に係る本件訂正は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項について請求されたものである。 <訂正事項1> 特許請求の範囲の請求項1のR10の定義として「1−C4−ハロアルキル」とあるのを、「C1−C4−ハロアルキル」に訂正する。 請求項1をこのように訂正することにより、請求項1を直接的に引用する請求項2〜6も同様に訂正する。 (下線は訂正による変更箇所を示す。) 第4 当審の判断 1 訂正事項1について (1) 訂正の目的について ア 訂正事項1は、訂正前の請求項1の式(If): の化合物における置換基「R5−f」の選択肢の1つである、「 (矢印は、Eとの結合位置を示す)」の「Ring D」が、場合により1〜3個の置換基「R10」によって置換されていてもよいとされているところ、当該置換基「R10」の選択肢として列記された置換基のうち、「C1−C4−アルキル」と「C1−C4−アルコキシ」の間に、「1−C4−ハロアルキル」と記載されているのを、「C1−C4−ハロアルキル」に訂正するものである(下線は訂正による変更箇所を示す。)。 請求人は、当該訂正事項について、誤記又は誤訳の訂正を目的とするものである旨を主張しており(審判請求書3頁下から5〜2行)、訂正前の請求項1のR10の定義における「1−C4−ハロアルキル」は、炭素原子を示す「C」が欠落しており、「C1−C4−ハロアルキル」の誤記であることは明らかである旨を主張している(審判請求書4頁4〜7行)。 そこで、当該訂正事項が誤記の訂正を目的とするものであるか検討する。 「誤記の訂正」とは、本来その意であることが、特許請求の範囲、明細書又は図面などから明らかな内容の字句、語句に正すことをいい、訂正前の記載が当然に訂正後の記載と同一の意味を表示するものと客観的に認められるものをいうと解される。 そこで、上記「1−C4−ハロアルキル」との記載が明らかな誤りであって、当該記載が当然に「C1−C4−ハロアルキル」の意味であるといえるか否かについて、以下検討する。 訂正前の請求項1の上記「1−C4−ハロアルキル」なる事項について、「C4−ハロアルキル」との部分をみると、炭素数4のハロアルキルを意味するものと理解できるが、「1−C4−ハロアルキル」なる記載では、どのような構造のハロアルキルを意味するのか技術的に不明であり、そのような置換基を有することになる上記式(If)の化合物の構造を明確に理解することができない。 したがって、上記「1−C4−ハロアルキル」なる記載は、当業者にとって技術的に正しい記載であるかどうかという疑念を十分に生じさせるものといえる。 そのため、当該記載の意味するところについて、本件特許の設定登録時の明細書(以下、「本件特許明細書」という。)の記載、及び本件特許の設定登録時の特許請求の範囲の記載を参酌することとする。 イ(ア) 本件特許明細書の段落【0038】〜【0042】には、 「【0038】 ・・・ 6.式(If): 【0039】 ・・・ 【0040】 [式中、 R5−fは、Ring Bであり、・・・、又は 【0041】 ・・・ 【0042】 (矢印は、Eとの結合位置を示す)であり; ・・・ Ring Dは、場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよい、・・・であり;・・・; R10は、・・・、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、・・・であり; ・・・である。] の化合物である、・・・。」(下線は当審合議体による。以下同様。) と記載されており、式(If)の化合物における置換基「R10」の選択肢として、「C1−C4−アルキル」と「C1−C4−アルコキシ」の間には、「1−C4−ハロアルキル」なるものは記載されておらず、「C1−C4−ハロアルキル」という記載が存在する。 (イ) また、本件特許の設定登録時の特許請求の範囲の請求項7、10〜13及び15(いずれも独立請求項)には、それぞれ、 「式(If): ・・・ [式中、 R5−fは、Ring Bであり、・・・、又は ・・・ (矢印は、Eとの結合位置を示す)であり; ・・・ Ring Dは、場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよく; ・・・; R10は、・・・、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、・・・である] の化合物・・・」 という共通の記載があり、いずれの請求項にも、式(If)の化合物における置換基「R10」の選択肢として、「C1−C4−アルキル」と「C1−C4−アルコキシ」の間に、「1−C4−ハロアルキル」なるものは記載されておらず、「C1−C4−ハロアルキル」という記載が存在する。 (ウ) 訂正前の請求項1の式(If)の化合物における置換基「R10」を含めた全ての可変の置換基の定義と、上記(イ)で述べた本件特許の設定登録時の請求項7、10〜13及び15に記載の式(If)の化合物における全ての可変の置換基の定義を対照すると、置換基「R10」の選択肢のうち、「C1−C4−アルキル」と「C1−C4−アルコキシ」の間に記載されているものが、訂正前の請求項1の式(If)の化合物では、「1−C4−ハロアルキル」であるのに対し、本件特許の設定登録時の請求項7、10〜13及び15の式(If)の化合物では、「C1−C4−ハロアルキル」である点のみが異なっている。 また、訂正前の請求項1の式(If)の化合物は、上記(ア)で述べた本件特許明細書に記載の式(If)の化合物を対照すると、Ring D等の選択肢がより具体的に特定されており、本件特許明細書に記載の式(If)の化合物に包含される関係にあるところ、置換基「R10」の選択肢については、「C1−C4−アルキル」と「C1−C4−アルコキシ」の間に記載されているものが、訂正前の請求項1の式(If)の化合物では、「1−C4−ハロアルキル」であるのに対し、本件特許明細書に記載の式(If)の化合物では、「C1−C4−ハロアルキル」である点のみが異なっている。 (エ) 本件特許の設定登録時の請求項7、10〜13及び15に記載の式(If)の化合物、並びに、本件特許明細書に記載の式(If)の化合物における、上記「C1−C4−ハロアルキル」との記載は、炭素数1〜4のハロアルキルを意味するものと技術的に明確に理解できる。 これに対して、上記アで述べたとおり、訂正前の請求項1の「1−C4−ハロアルキル」なる記載は、当業者にとって技術的に正しい記載であるかどうかという疑念を生じさせるものであるところ、本件特許の設定登録時の請求項7、10〜13及び15に記載の式(If)の化合物、及び本件特許明細書に記載の式(If)の化合物において、置換基「R10」の選択肢の対応する箇所に、「C1−C4−ハロアルキル」という技術的に明確な記載があることを参酌すれば、訂正前の請求項1における「1−C4−ハロアルキル」なる記載は明らかな誤りであり、当該記載は当然に「C1−C4−ハロアルキル」の意味であるといえる。 また、訂正前の請求項1における「1−C4−ハロアルキル」なる記載の前後には、「C1−C4−アルキル」及び「C1−C4−アルコキシ」という記載があり、部分的にみると「1−C4−」という共通する記載が含まれているところ、これらは、それぞれ炭素数1〜4のアルキル及び炭素数1〜4のアルコキシを意味するから、これらの記載からみても、上記「1−C4−ハロアルキル」なる記載は、明らかな誤りであり、正しくは当然に炭素数1〜4のハロアルキルを意味する「C1−C4−ハロアルキル」と記載されるべきであったといえる。 これらのことは、請求項1の記載を直接的に又は間接的に引用する請求項2〜6についても同様である。 ウ したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。 (2) 新規事項の追加の有無について 上記第1のとおり、本件特許に係る出願は、外国語特許出願(特許法第184条の4第1項に規定する外国語でされた国際特許出願)であるから、誤記又は誤訳の訂正を目的とする訂正事項1に係る訂正は、特許法第184条の19の規定により読み替えて適用する同法第126条第5項の規定により、国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面(以下「国際出願時明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものでなければならない。 上記(1)で述べたとおり、訂正事項1に係る訂正は、誤りであることが明らかな記載を、本来その意であることが明らかな記載に正すものであり、訂正事項1に係る「C1−C4−ハロアルキル」という事項が導き出された根拠には、本件特許明細書の段落【0038】〜【0042】に記載された式(If)の化合物における置換基「R10」の選択肢として、「C1−C4−アルキル」と「C1−C4−アルコキシ」の間に、「C1−C4−ハロアルキル」という記載があることが含まれる(上記(1)イ(ア)、(ウ)、(エ))。 そして、本件特許の国際出願日における国際出願の明細書の8頁下から5行〜9頁14行には、本件特許明細書の段落【0038】〜【0042】に対応する事項が記載されており、「compound of formula (If)」における置換基「R10」の選択肢として、「C1-C4-alkyl」と「C1-C4-alkoxy」の間に、「C1-C4-haloalkyl」という記載がある。 そうすると、訂正事項1に係る訂正は、本件特許の国際出願時明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許の国際出願時明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第184条の19の規定により読み替えて適用する同法第126条第5項の規定に適合する。 (3) 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について 上記(1)で述べたとおり、訂正事項1に係る訂正は、誤りであることが明らかな記載を、本来その意であることが明らかな記載に正すものであり、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明のカテゴリーや対象を変更するものでもないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4) 独立特許要件について 上記(1)で述べたとおり、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とする訂正であるから、同条第7項に規定する、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならないとの要件(いわゆる独立特許要件)を満たす必要があるところ、当該訂正後の請求項1〜6に係る発明について、見直すべき新たな事情は存在せず、当該訂正により同法第36条第4項第1号及び第6項(第4号を除く。)に規定する要件を満たさなくなるものでもない。 したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第5 むすび 以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同法第184条の19の規定により読み替えて適用する同法第126条第5項並びに同法第126条第6項及び第7項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 式(If): 【化1】 [式中、 R5−fは、Ring B、又は 【化2】 (矢印は、Eとの結合位置を示す)であり; Ring Bは場合により1〜3個のR8によって置換されていてもよく、 Ring Bは 【化3】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Ring Cは、場合により1〜3個のR9によって置換されていてもよく; Ring Dは、場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよく; 【化4】 は 【化5】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Eは、−C(O)NH−であり; R4−Cは、ハロ、SF5、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、又はC1−C4−ハロアルキルチオであり; R8は、ハロゲン、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキル−SO2−、C1−C4−アルキル−SO2NH−、アミノ、又はシクロアルキルであり; R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシであり; R10は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシである] の化合物、又はその薬学的に許容される塩。 【請求項2】 式(Ic−1−1): 【化6】 [式中、すべての記号は請求項1に定義されたとおりである] の化合物である、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。 【請求項3】 Ring Bが 【化7】 [式中、矢印はEとの結合位置を表し、その各々は1〜3個のR8によって任意に置換されていてもよい。] である請求項1又は請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。 【請求項4】 式(Id−1−1): 【化8】 [式中、 R4−dは、ハロ、SF5、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、又はC1−C4−ハロアルキルチオであり; 他の記号は請求項1で定義されたとおりである] の化合物である、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。 【請求項5】 【化9】 が、 【化10】 [式中、矢印はEとの結合位置を表し、Ring Cに対応する環は場合により1〜3個のR9によって置換されていてもよく、Ring Dに対応する環は場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよい] の化合物である、請求項1又は請求項4に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。 【請求項6】 化合物が、 (1)N−[2−メトキシ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−カルボキサミド、 (2)N−[2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−カルボキサミド、 (3)N−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−カルボキサミド、 (4)N−[2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ニコチンアミド、 (5)N−[2−メトキシ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ベンズアミド、 (6)N−[[2−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−カルボキサミド、 (7)N−[[2−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−カルボキサミド、もしくは、 (8)N−[[2−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]−1−メチルベンゾトリアゾール−5−カルボキサミド、 又はその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物。 【請求項7】 治療上有効量の式(If): 【化11】 [式中、 R5−fは、Ring B、又は 【化12】 (矢印は、Eとの結合位置を示す)であり; Ring Bは場合により1〜3個のR8によって置換されていてもよく、 Ring Bは 【化13】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Ring Cは、場合により1〜3個のR9によって置換されていてもよく; Ring Dは、場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよく; 【化14】 は 【化15】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Eは、−C(O)NH−であり; R4−cは、ハロ、SF5、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、又はC1−C4−ハロアルキルチオであり; R8は、ハロゲン、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキル−SO2−、C1−C4−アルキル−SO2NH−、アミノ、又はシクロアルキルであり; R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシであり; R10は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシである] の化合物の又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。 【請求項8】 TREK−1、TREK−2、又はTREK−1及びTREK−2チャネル機能障害に関連した障害の治療及び/又は予防剤である、請求項7に記載の医薬組成物。 【請求項9】 TREK−1、TREK−2、又はTREK−1及びTREK−2チャネル機能障害に関連した障害が、疼痛、鼻炎、心房細動、急性呼吸窮迫症候群、急性肺傷害、過活動膀胱、脳虚血、癲癇、筋萎縮性側索硬化症、神経変性疾患、敗血症、膵臓癌、クッシング症候群、常染色体優性多発性嚢胞腎、骨折、骨粗鬆症、側頭葉てんかん、統合失調症、大腸炎、又は依存である、請求項8に記載の医薬組成物。 【請求項10】 心房細動のための治療剤及び/又は予防剤であって、当該治療剤及び/又は予防剤が式 (If): 【化16】 [式中、 R5−fは、Ring B、又は 【化17】 (矢印は、Eとの結合位置を示す)であり; Ring Bは場合により1〜3個のR8によって置換されていてもよく、 Ring Bは 【化18】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Ring Cは、場合により1〜3個のR9によって置換されていてもよく; Ring Dは、場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよく; 【化19】 は 【化20】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Eは、−C(O)NH−であり; R4−cは、ハロ、SF5、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、又はC1−C4−ハロアルキルチオであり; R8は、ハロゲン、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキル−SO2−、C1−C4−アルキル−SO2NH−、アミノ、又はシクロアルキルであり; R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシであり; R10は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシである] の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み、β−遮断薬又はジゴキシンから成る群より選ばれる少なくとも1つの物質と組み合わせて投与される、治療剤及び/又は予防剤。 【請求項11】 疼痛のための治療剤及び/又は予防剤であって、当該治療剤及び/又は予防剤が式(If): 【化21】 [式中、 R5−fは、Ring B、又は 【化22】 (矢印は、Eとの結合位置を示す)であり; Ring Bは場合により1〜3個のR8によって置換されていてもよく、 Ring Bは 【化23】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Ring Cは、場合により1〜3個のR9によって置換されていてもよく; Ring Dは、場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよく; 【化24】 は 【化25】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Eは、−C(O)NH−であり; R4−cは、ハロ、SF5、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、又はC1−C4−ハロアルキルチオであり; R8は、ハロゲン、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキル−SO2−、C1−C4−アルキル−SO2NH−、アミノ、又はシクロアルキルであり; R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシであり; R10は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシである] の化合物、又はその薬学的に許容される塩を含み、アセトアミノフェン、非ステロイド抗炎症薬、オピオイド、抗鬱剤、抗癲癇薬、N−メチル−D−アスパラギン酸アンタゴニスト、筋弛緩剤、不整脈治療剤、ステロイド、及びビホスホネートから成る群より選ばれる少なくとも1つの物質と組み合わせて投与される、治療剤及び/又は予防剤。 【請求項12】 (a)式(lf): 【化26】 [式中、 R5−fは、Ring B、又は 【化27】 (矢印は、Eとの結合位置を示す)であり; Ring Bは場合により1〜3個のR8によって置換されていてもよく、 Ring Bは 【化28】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Ring Cは、場合により1〜3個のR9によって置換されていてもよく; Ring Dは、場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよく; 【化29】 は 【化30】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Eは、−C(O)NH−であり; R4−cは、ハロ、SF5、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、又はC1−C4−ハロアルキルチオであり; R8は、ハロゲン、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキル−SO2−、C1−C4−アルキル−SO2NH−、アミノ、又はシクロアルキルであり; R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシであり; R10は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシである] の化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び(b)TREK−1、TREK−2、又はTREK−1及びTREK−2チャネル機能障害に関連した障害を治療及び/又は予防するための指示書、を含むキット。 【請求項13】 TREK−1、TREK−2、又はTREK−1及びTREK−2チャネル機能障害に関連した障害のための治療剤及び/又は予防剤であって、当該治療剤及び/又は予防剤が 式(If): 【化31】 [式中、 R5−fは、Ring B、又は 【化32】 (矢印は、Eとの結合位置を示す)であり; Ring Bは場合により1〜3個のR8によって置換されていてもよく、 Ring Bは 【化33】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Ring Cは、場合により1〜3個のR9によって置換されていてもよく; Ring Dは、場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよく; 【化34】 は 【化35】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Eは、−C(O)NH−であり; R4−cは、ハロ、SF5、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、又はC1−C4−ハロアルキルチオであり; R8は、ハロゲン、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキル−SO2−、C1−C4−アルキル−SO2NH−、アミノ、又はシクロアルキルであり; R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシであり; R10は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシである] の化合物、又はその薬学的に許容される塩を含む、治療剤及び/又は予防剤。 【請求項14】 TREK−1、TREK−2、又はTREK−1及びTREK−2チャネル機能障害に関連した障害が、疼痛、鼻炎、心房細動、急性呼吸窮迫症候群、急性肺傷害、過活動膀胱、脳虚血、癲癇、筋萎縮性側索硬化症、神経変性疾患、敗血症、膵臓癌、クッシング症候群、常染色体優性多発性嚢胞腎、骨折、骨粗鬆症、側頭葉てんかん、統合失調症、大腸炎、又は依存である、請求項13に記載の剤。 【請求項15】 TREK−1、TREK−2、又はTREK−1及びTREK−2チャネル機能障害に関連した障害のための治療剤及び/又は予防剤の製造のための、式(If): 【化36】 [式中、 R5−fは、Ring B、又は 【化37】 (矢印は、Eとの結合位置を示す)であり; Ring Bは場合により1〜3個のR8によって置換されていてもよく、 Ring Bは 【化38】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Ring Cは、場合により1〜3個のR9によって置換されていてもよく; Ring Dは、場合により1〜3個のR10によって置換されていてもよく; 【化39】 は 【化40】 (矢印はEとの結合位置を表す)であり; Eは、−C(O)NH−であり; R4−cは、ハロ、SF5、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、又はC1−C4−ハロアルキルチオであり; R8は、ハロゲン、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキル−SO2−、C1−C4−アルキル−SO2NH−、アミノ、又はシクロアルキルであり; R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシであり; R10は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシ、又はC1−C4−ハロアルコキシである] の化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2022-11-07 |
結審通知日 | 2022-11-10 |
審決日 | 2022-11-25 |
出願番号 | P2019-530506 |
審決分類 |
P
1
41・
852-
Y
(C07C)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
井上 典之 |
特許庁審判官 |
齊藤 真由美 野田 定文 |
登録日 | 2022-08-08 |
登録番号 | 7120549 |
発明の名称 | TREK(TWIK関連Kチャネル)チャネルのアクチベータ |
代理人 | 池田 達則 |
代理人 | 中島 勝 |
代理人 | 池田 達則 |
代理人 | 渡辺 陽一 |
代理人 | 青木 篤 |
代理人 | 渡辺 陽一 |
代理人 | 中村 和美 |
代理人 | 中島 勝 |
代理人 | 三橋 真二 |
代理人 | 青木 篤 |
代理人 | 中島 勝 |
代理人 | 中村 和美 |
代理人 | 池田 達則 |
代理人 | 中村 和美 |
代理人 | 渡辺 陽一 |
代理人 | 中村 和美 |
代理人 | 青木 篤 |
代理人 | 青木 篤 |
代理人 | 三橋 真二 |
代理人 | 中島 勝 |
代理人 | 渡辺 陽一 |
代理人 | 三橋 真二 |
代理人 | 三橋 真二 |
代理人 | 池田 達則 |