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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A23N
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A23N
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A23N
管理番号 1396248
総通号数 16 
発行国 JP 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2023-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2021-06-04 
確定日 2022-09-26 
異議申立件数
訂正明細書 true 
事件の表示 特許第6803528号発明「生豆の情報提供方法、および生豆の情報を取得する端末装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6803528号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、〔2〜18〕について訂正することを認める。 特許第6803528号の請求項7〜13、16に係る特許を取り消す。 特許第6803528号の請求項1〜6、14、15、17、18に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6803528号の請求項1〜18に係る特許は、令和2年12月3日にその特許権の設定登録がされ、令和2年12月23日に特許掲載公報が発行された。本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和 3年 6月 7日受付:特許異議申立人 ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー(以下「異議申立人」という。)による請求項1〜18に係る特許に対する特許異議の申立て
令和 3年 9月17日付け:取消理由通知書(発送日:令和3年9月22日)
令和 3年11月22日 :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出
令和 3年12月 3日付け:訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)(発送日:令和3年12月8日)
令和 4年 1月14日 :異議申立人による意見書の提出
令和 4年 3月25日付け:取消理由通知書(決定の予告)(発送日:令和4年4月1日)

なお、令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)において、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者からは何ら応答がなかった。

第2 訂正の適否
1 訂正の内容
本件訂正請求は、特許第6803528号の特許請求の範囲を、令和3年11月22日付け訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求1、〔2〜18〕について訂正すること(以下「本件訂正」という。)を求めるものであって、その内容は以下の訂正事項1〜4のとおりである(なお、下線を付した箇所は訂正箇所である。)。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産に関連する付随情報を関連付けた属性情報を含み、」とあるのを、
「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を含み、」に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に
「前記付随情報を前記端末装置の出力装置に出力させるステップと」とあるのを、
「前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を前記端末装置の出力装置に出力させるステップと」に訂正する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項2に
「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報を関連付けた属性情報を保持しており、かつ、前記データベースからの情報の読み出しはサーバによって管理されており、」とあるのを、
「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を保持しており、かつ、前記データベースからの情報の読み出しはサーバによって管理されており、」に訂正する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項2に
「前記付随情報を出力する出力装置と」とあるのを、
「前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を出力する出力装置と」に訂正する。

2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1
ア 訂正の目的について
訂正事項1は、請求項1における「属性情報」について、「各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産に関連する付随情報を関連付けた」ものであるとしていたのを、「各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた」ものとすることにより、「属性情報」が「識別情報」、「制御情報」及び「付随情報」を含むことを限定するものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
本件特許明細書の段落【0067】には「属性情報テーブルは、複数のテーブルが、ある1つのキー(主キー)によって関連付けられたデータベースである。」、段落【0068】には「主キーは「生豆コード」によって関連付けられる。「生豆コード」は、生豆を一意に特定することができる識別情報である。」、段落【0071】には「CPU101は、生豆ごとに制御情報テーブルを用意する。制御情報テーブルには焙煎プロファイルを示す情報(制御情報)が格納される。」、段落【0080】には「CPU101は、生豆ごとに、付随情報のテーブルを用意する。付随情報は、各生豆の生産国、生産地、生産者、栽培環境、制御情報の作成者である焙煎士の氏名、焙煎士のコメントの情報の少なくとも一つを含む。」、段落【0088】には「生豆コードを主キーとして属性情報テーブルを生成する。表5は属性情報テーブルの例を示す。」とそれぞれ記載されている。
そして、本件特許明細書の段落【0089】における表5には、識別情報である「生豆コード」、制御情報である「焙煎プロファイル」及び付随情報である「生産地」などが含まれ、且つ、これらを関連付けた属性情報テーブルが記載されている。
よって、訂正事項1は、これらの記載に基づく訂正であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1は、上記アのように訂正前の請求項1における記載をさらに限定するものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。
したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合するものである。

(2)訂正事項2
ア 訂正の目的について
訂正事項2は、請求項1における、「前記端末装置の出力装置に出力させる」「前記付随情報」について、「前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた」ものであることを限定するものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
本件特許明細書の段落【0067】には「属性情報テーブルは、複数のテーブルが、ある1つのキー(主キー)によって関連付けられたデータベースである。」、段落【0068】には「主キーは「生豆コード」によって関連付けられる。「生豆コード」は、生豆を一意に特定することができる識別情報である。」、段落【0071】には「CPU101は、生豆ごとに制御情報テーブルを用意する。制御情報テーブルには焙煎プロファイルを示す情報(制御情報)が格納される。」、段落【0080】には「CPU101は、生豆ごとに、付随情報のテーブルを用意する。付随情報は、各生豆の生産国、生産地、生産者、栽培環境、制御情報の作成者である焙煎士の氏名、焙煎士のコメントの情報の少なくとも一つを含む。」、段落【0088】には「生豆コードを主キーとして属性情報テーブルを生成する。表5は属性情報テーブルの例を示す。」とそれぞれ記載されている。
そして、本件特許明細書の段落【0089】における表5には、識別情報である「生豆コード」、制御情報である「焙煎プロファイル」及び付随情報である「生産地」などが含まれ、且つ、これらを関連付けた属性情報テーブルが記載されている。
さらに、段落【0108】には「図14は、生豆の属性情報のダウンロードが完了した後にディスプレイ206上に表示されたボタン25を示す。後述のように、ボタン25にタッチすると、属性情報に基づいてユーザはその生豆の生産地等を確認でき」、段落【0120】には「ユーザがボタン41にタッチすると、CPU201は、属性情報から生産地、農園名、生産者名、栽培環境等を抽出して表示する。図19は、ディスプレイ206に表示された豆の詳細の説明50を示す。」と記載されており、図19には、生豆の生産地を示す「ブラジルXXX地区」の文字列の表示が図示されている。
よって、訂正事項2は、これらの記載に基づく訂正であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項2は、上記アのように訂正前の請求項1における記載をさらに限定するものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。
したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合するものである。

(3)訂正事項3
ア 訂正の目的について
訂正事項3は、請求項2における「属性情報」について、「各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報を関連付けた」ものであるとしていたのを、「各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた」ものとすることにより、「属性情報」が「識別情報」、「制御情報」及び「付随情報」を含むことを限定するものである。
したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
本件特許明細書の段落【0067】には「属性情報テーブルは、複数のテーブルが、ある1つのキー(主キー)によって関連付けられたデータベースである。」、段落【0068】には「主キーは「生豆コード」によって関連付けられる。「生豆コード」は、生豆を一意に特定することができる識別情報である。」、段落【0071】には「CPU101は、生豆ごとに制御情報テーブルを用意する。制御情報テーブルには焙煎プロファイルを示す情報(制御情報)が格納される。」、段落【0080】には「CPU101は、生豆ごとに、付随情報のテーブルを用意する。付随情報は、各生豆の生産国、生産地、生産者、栽培環境、制御情報の作成者である焙煎士の氏名、焙煎士のコメントの情報の少なくとも一つを含む。」、段落【0088】には「生豆コードを主キーとして属性情報テーブルを生成する。表5は属性情報テーブルの例を示す。」とそれぞれ記載されている。
そして、本件特許明細書の段落【0089】における表5には、識別情報である「生豆コード」、制御情報である「焙煎プロファイル」及び生産に関連する付随情報である「生産地」などが含まれ、且つ、これらを関連付けた属性情報テーブルが記載されている。
よって、訂正事項3は、これらの記載に基づく訂正であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項3は、上記アのように訂正前の請求項2における記載をさらに限定するものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。
したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合するものである。

(4)訂正事項4
ア 訂正の目的について
訂正事項4は、請求項2における、「出力装置」が「出力する」「前記付随情報」について、「前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた」ものであることを限定するものである。
したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
本件特許明細書の段落【0067】には「属性情報テーブルは、複数のテーブルが、ある1つのキー(主キー)によって関連付けられたデータベースである。」、段落【0068】には「主キーは「生豆コード」によって関連付けられる。「生豆コード」は、生豆を一意に特定することができる識別情報である。」、段落【0071】には「CPU101は、生豆ごとに制御情報テーブルを用意する。制御情報テーブルには焙煎プロファイルを示す情報(制御情報)が格納される。」、段落【0080】には「CPU101は、生豆ごとに、付随情報のテーブルを用意する。付随情報は、各生豆の生産国、生産地、生産者、栽培環境、制御情報の作成者である焙煎士の氏名、焙煎士のコメントの情報の少なくとも一つを含む。」、段落【0088】には「生豆コードを主キーとして属性情報テーブルを生成する。表5は属性情報テーブルの例を示す。」とそれぞれ記載されている。
そして、本件特許明細書の段落【0089】における表5には、識別情報である「生豆コード」、制御情報である「焙煎プロファイル」及び生産に関連する付随情報である「生産地」などが含まれ、且つ、これらを関連付けた属性情報テーブルが記載されている。
さらに、段落【0108】には「図14は、生豆の属性情報のダウンロードが完了した後にディスプレイ206上に表示されたボタン25を示す。後述のように、ボタン25にタッチすると、属性情報に基づいてユーザはその生豆の生産地等を確認でき」、段落【0120】には「ユーザがボタン41にタッチすると、CPU201は、属性情報から生産地、農園名、生産者名、栽培環境等を抽出して表示する。図19は、ディスプレイ206に表示された豆の詳細の説明50を示す。」と記載されており、図19には、生豆の生産地を示す「ブラジルXXX地区」の文字列の表示が図示されている。
よって、訂正事項4は、これらの記載に基づく訂正であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項4は、上記アのように訂正前の請求項2における記載をさらに限定するものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。
したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合するものである。

3 一群の請求項について
訂正前の請求項3〜18は、訂正前の請求項2を引用しているものであって、訂正事項3、4によって記載が訂正される請求項2に連動して訂正されるものである。したがって、訂正後の請求項2〜18は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。

4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正の訂正事項1〜4は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する
したがって、結論のとおり、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、〔2〜18〕について訂正することを認める。

第3 訂正発明
上記「第2 訂正の適否」のとおり、本件訂正が認められるから、本件訂正後の請求項1〜18に係る発明(以下「訂正発明1」〜「訂正発明18」といい、これらをまとめて「訂正発明」という。)は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1〜18に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
複数種類のコーヒーの生豆の情報を保持したデータベースを利用して、生豆の情報を提供する方法であって、
前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を含み、
ユーザの端末装置に、所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換された情報コードを読み取らせるステップと、
前記情報コードから前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報を抽出するステップと、
抽出した前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報に基づいて、前記端末装置に、前記所与の生豆の属性情報の要求を送信させるステップと、
前記要求の受信に応答して、前記データベースから、前記所与の生豆の属性情報を抽出するステップと、
抽出した属性情報を前記端末装置に送信するステップと、
送信された前記属性情報を前記端末装置に受信させるステップと、
前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信させるステップと、
前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を前記端末装置の出力装置に出力させるステップと
を包含する、情報提供方法。
【請求項2】
複数種類のコーヒーの生豆の情報を保持したデータベースを利用して、生豆の情報を取得する端末装置であって、
前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を保持しており、かつ、前記データベースからの情報の読み出しはサーバによって管理されており、
所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換され、配達されたコーヒーの生豆に付与された情報コードを、光学的、磁気的または無線通信によって読み取る読取装置と、
読み取られた前記情報コードに基づいて、前記所与の生豆の属性情報の要求を生成する処理回路と、
前記要求を前記サーバに送信し、
前記サーバから前記所与の生豆の属性情報を受信し、前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信する通信回路と、
前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を出力する出力装置と
を備えた端末装置。
【請求項3】
前記通信回路は、前記焙煎機における焙煎時間と焙煎温度との関係を示す温度プロファイル、および、前記焙煎時間と前記焙煎機のファンの回転数との関係を示す回転数プロファイルを含む前記制御情報を前記焙煎機に送信する、請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記情報コードは、前記所与の生豆の識別情報が変換されることによって生成されており、
前記処理回路は、前記情報コードを所与の生豆の識別情報に変換し、
前記通信回路は、前記要求とともに、前記処理回路によって変換された前記所与の生豆の識別情報を送信する、請求項2または3のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項5】
前記通信回路が前記サーバから受け取った前記属性情報を格納する記憶装置をさらに備えた、請求項4に記載の端末装置。
【請求項6】
前記記憶装置が、2以上の異なる種類の生豆の各々に関し前記属性情報を蓄積しているときにおいて、
前記処理回路は、前記所与の生豆の情報コードから変換された識別情報に基づいて、前記所与の生豆の属性情報を特定し、
前記通信回路は、特定された前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信する、請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
前記記憶装置に、2以上の異なる種類の生豆の各々に関し前記属性情報が蓄積されているときにおいて、
前記属性情報には、前記属性情報が入手された時刻を示すタイムスタンプが付与されており、
前記処理回路は、最新のタイムスタンプが付与された属性情報に含まれる前記制御情報を前記焙煎機に送信する、請求項5に記載の端末装置。
【請求項8】
前記処理回路は、前記情報コードから変換された識別情報と同じ識別情報を有する属性情報が前記記憶装置に格納されていない場合には、前記要求とともに、前記処理回路によって変換された前記所与の生豆の識別情報を送信する、請求項5に記載の端末装置。
【請求項9】
前記処理回路は、前記情報コードから変換された識別情報と同じ識別情報を有する属性情報が前記記憶装置に格納されている場合には、前記出力装置から、前記所与の生豆の属性情報が存在する情報を出力する、請求項8に記載の端末装置。
【請求項10】
前記出力装置は表示パネルであり、
前記出力装置はさらに、前記所与の生豆の属性情報を更新するか否かを選択するための表示を出力する、請求項9に記載の端末装置。
【請求項11】
前記出力装置は表示パネルであり、
前記表示パネルは前記付随情報を視覚的に出力する、請求項2から10のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項12】
前記出力装置はスピーカであり、
前記スピーカは、前記付随情報を音声によって出力する、請求項2から8のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項13】
前記通信回路は、前記データベースから、前記所与の生豆の情報を集約するサーバにアクセスするためのアクセス情報をさらに含む属性情報を受信し、前記アクセス情報に基づいて前記サーバにアクセスする、請求項2から12のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項14】
前記ユーザの指示を受け付ける入力インタフェース装置をさらに備え、
前記所与の生豆の属性情報は、互いに異なる、複数の、温度プロファイルおよび複数の回転数プロファイルの組を含み、
前記入力インタフェース装置は、温度プロファイルおよび回転数プロファイルの組に関する前記ユーザの選択を受け付け、
前記通信回路は、選択された温度プロファイルおよび回転数プロファイルの組を含む前記制御情報を前記焙煎機に送信する、請求項3に記載の端末装置。
【請求項15】
前記所与の生豆の属性情報は、前記複数の、温度プロファイルおよび回転数プロファイルの組の各々の推奨の程度を示す優先度情報をさらに保持しており、
前記出力装置は前記優先度情報に基づいて、最も推奨される温度プロファイルおよび複数の回転数プロファイルの組を少なくとも示す情報を出力する、請求項14に記載の端末装置。
【請求項16】
前記各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報として、各生豆の生産国、生産地、生産者、栽培環境、前記制御情報の作成者、前記作成者のコメントの情報の少なくとも一つを含む、請求項2から15のいずれかに1項に記載の端末装置。
【請求項17】
前記情報コードは、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報が変換されることによって生成されており、
前記処理回路は、前記情報コードを前記アドレス情報に変換し、
前記通信回路は、前記処理回路によって変換された前記アドレス情報に従って前記サーバにアクセスし、前記要求を送信する、請求項2または3のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項18】
前記通信回路が前記サーバから受け取った前記属性情報を格納する記憶装置をさらに備えた、請求項17に記載の端末装置。」

第4 特許異議申立理由及び取消理由の概要
1 特許異議申立理由(いずれも、令和3年9月17日付け取消理由通知書及び令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)において採用しなかった。)の概要は、次のとおりである。

申立理由1(新規性進歩性
本件特許の請求項1、2、4〜6、8〜11、16に係る発明は、本件特許の出願(優先日)前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、本件特許の請求項1、2、4〜6、8〜11、16に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。
また、本件特許の請求項1〜18に係る発明は、本件特許の出願(優先日)前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願(優先日)前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許の請求項1〜18に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。

申立理由2(サポート要件)
本件特許の請求項1〜18に係る特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号に該当し、取り消されるべきものである。

申立理由3(明確性
本件特許の請求項1に係る特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号に該当し、取り消されるべきものである。



<甲各号証>
甲第1号証:国際公開第2015/058531号
甲第2号証:韓国公開特許第10−2015−0131599号公報
甲第3号証:国際公開第2014/043652号
甲第4号証:米国特許出願公開第2014/0314921号明細書
甲第5号証:国際公開第2013/150091号
甲第6号証:国際公開第2015/110337号
甲第7号証:米国特許出願公開第2009/0130277号明細書
甲第8号証:国際公開第2011/089049号
なお、以下、上記「甲第1号証」ないし「甲第8号証」をそれぞれ「甲1」ないし「甲8」という。

(1)申立理由1(新規性進歩性)について
ア 請求項1、2、4〜6、8〜11、16
本件特許の請求項1、2、4〜6、8〜11、16に係る発明は、甲1に記載された発明である。

イ 請求項1、2、4〜6、8〜11、16
本件特許の請求項1、2、4〜6、8〜11、16に係る発明は、甲1に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

ウ 請求項3
本件特許の請求項3に係る発明は、甲1に記載された発明、甲2に記載された事項及び甲3に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

エ 請求項7
本件特許の請求項7に係る発明は、甲1に記載された発明及び甲4に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

オ 請求項12
本件特許の請求項12に係る発明は、甲1に記載された発明及び甲2、甲4に示された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

カ 請求項13
本件特許の請求項13に係る発明は、甲1に記載された発明及び甲5に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

キ 請求項14
本件特許の請求項14に係る発明は、甲1に記載された発明、甲2に記載された事項、甲3に記載された事項及び甲2、甲5に示された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

ク 請求項15
本件特許の請求項15に係る発明は、甲1に記載された発明、甲2に記載された事項、甲3に記載された事項、甲2、甲5に示された周知技術及び甲6、甲7に示された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

ケ 請求項17、18
本件特許の請求項17、18に係る発明は、甲1に記載された発明及び甲5、甲8に示された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

(2)申立理由2(サポート要件)について
本件特許の請求項1〜18に係る発明には、「生豆を焙煎する作業を通じてユーザの満足感を向上させる」という課題を解決する手段が反映されていない。
よって、本件特許の請求項1〜18に係る発明は、本件特許の発明の詳細な説明に記載されたものではない。

(3)申立理由3(明確性)について
本件特許の請求項1における「前記情報コードから前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報を抽出するステップ」、「前記要求の受信に応答して、前記データベースから、前記所与の生豆の属性情報を抽出するステップ」及び「抽出した属性情報を前記端末装置に送信するステップ」という各ステップの実行主体が不明確である。
よって、本件特許の請求項1に係る発明は、明確でない。

2 令和3年9月17日付け取消理由通知書で特許権者に通知した取消理由のうち、令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)で採用しなかった取消理由の概要は、次のとおりである。

理由1(進歩性
本件特許の請求項1〜5、11〜13、16〜18に係る発明は、本件特許の出願(優先日)前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願(優先日)前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許の請求項1〜5、11〜13、16〜18に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、同法第113条第2号に該当し、取り消すべきものである。



<令和3年9月17日付け取消理由通知書で採用した甲各号証>
甲第1号証:国際公開第2015/058531号
甲第2号証:韓国公開特許第10−2015−0131599号公報
甲第3号証:国際公開第2014/043652号
甲第4号証:米国特許出願公開第2014/0314921号明細書
甲第7号証:米国特許出願公開第2009/0130277号明細書
甲第8号証:国際公開第2011/089049号

(1)理由1(進歩性)について
ア 請求項1、2
本件特許の請求項1、2に係る発明は、甲2に記載された発明、甲4に記載された事項及び甲8に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

イ 請求項3〜5、11
本件特許の請求項3〜5、11に係る発明は、甲2に記載された発明、甲4に記載された事項、甲8に記載された事項及び甲7に示された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

ウ 請求項12
本件特許の請求項12に係る発明は、甲2に記載された発明、甲4に記載された事項、甲8に記載された事項、甲7に示された周知技術及び例示するまでもない周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

エ 請求項13、16
本件特許の請求項13、16に係る発明は、甲2に記載された発明、甲1に記載された事項、甲3に記載された事項、甲4に記載された事項、甲8に記載された事項、甲7に示された周知技術及び例示するまでもない周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

オ 請求項17、18
本件特許の請求項17、18に係る発明は、甲2に記載された発明、甲1に記載された事項、甲3に記載された事項、甲4に記載された事項、甲8に記載された事項、甲7に示された周知技術、例示するまでもない周知技術及び甲8に示された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

3 令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)で特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。

理由2(サポート要件)
本件特許の請求項7、11〜13、16に係る特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号に該当し、取り消すべきものである。

新たな取消理由(明確性
本件特許の請求項7〜13、16に係る特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号に該当し、取り消すべきものである。



(1)理由2(サポート要件)について
本件特許の発明の詳細な説明には、本件訂正後の請求項7における「前記記憶装置に、2以上の異なる種類の生豆の各々に関し前記属性情報が蓄積されているときにおいて、前記属性情報には、前記属性情報が入手された時刻を示すタイムスタンプが付与されており、前記処理回路は、最新のタイムスタンプが付与された属性情報に含まれる前記制御情報を前記焙煎機に送信する」という事項は実質的に開示されていない。
よって、訂正発明7、及び、訂正発明7を直接又は間接的に引用する訂正発明11〜13、16は、本件特許の発明の詳細な説明に記載されたものではない。

(2)新たな取消理由(明確性)について
ア 制御情報を焙煎機に送信する主体が齟齬しているため、訂正発明7の範囲が不明確である。
よって、訂正発明7、及び、訂正発明7を直接又は間接的に引用する訂正発明11〜13、16は、明確でない。

イ 要求を送信する主体が齟齬しているため、訂正発明8の範囲が不明確である。
よって、訂正発明8、及び、訂正発明8を直接又は間接的に引用する訂正発明9〜13、16は、明確でない。

第5 甲各号証及び参考資料1について
1 甲1について
(1)甲1の記載
本件特許の優先日前に頒布された甲1には、次のような記載がある(翻訳は、異議申立人が提出した抄訳を参考に当審で作成したものである。なお、下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。以下同様。)。

「[28] As is best seen in Fig. 2, the network 12 has a network based server 14 and a database 16 under control of the server 14. The server 14 comprises at least one processor 18 and at least one memory 20. The server memory 20 stores machine code which, when executed by the processor 18, implements the methods of the invention as described herein. Whilst the database 16 is shown as a separate network based device to the server 14, it will be understood that the server 14 may host the database 16 in some embodiments. It will also be understood that the network 12 may include, in some embodiments, a plurality of network connected servers 14 and databases 16 and that these may be located at geographically diverse locations. In some embodiments, the plurality of servers 14 and databases 16 may be associated with respective third party entities. 」
([28] 図2で最もよく分かるように、ネットワーク12は、ネットワークベースのサーバ14と、サーバ14の制御下にあるデータベース16とを有する。サーバ14は、少なくとも一つのプロセッサ18および少なくとも一つのメモリ20を備える。サーバメモリ20は、プロセッサ18によって実行されると、本明細書に記載の本発明の方法を実施するマシンコードを記憶する。データベース16は、サーバ14とは別個のネットワークベースの装置として示されているが、いくつかの実施形態ではサーバ14がデータベース16の機能を有することが理解されよう。いくつかの実施形態では、ネットワーク接続された複数のサーバ14およびデータベース16をネットワーク12が含むことができ、これらの装置が地理的に多様な位置に配置され得ることも理解されよう。いくつかの実施形態では、複数のサーバ14およびデータベース16は、それぞれの第三者エンティティに関連付けられてもよい。)

「[33] The appliance 10 may comprise a plurality of input devices or interfaces including a user interface, a touch screen, a camera module, a face recognition module, a voice recognition module, and a bar code or QR code scanning module. The input modules enable a user to manually or automatically input information into the appliance 10 for various functions including as content of messages to be shared with other network connected devices 10, 22 including other appliances 10 whereby users of said appliances 10 can share information. For example, the QR scanning code module may be adapted to read bar codes, QR codes or any other form of printed code on the packaging, label or the like of the consumable product in order to obtain information concerning the identity of the product and one or more of its characteristics as hereinafter described. The voice recognition module may have the dual functions of enabling a user to enter spoken information concerning a coffee product into the appliance and to recognize a specific user’s voice in order that any use of the appliance is recorded for that user. In this way, the appliance 10 can offer an individual user experience to each user even though a plurality of users utilizes the same appliance. The camera module may be adapted to interoperate with the face recognition module to recognize individual users of the appliance 10 as well as to recognize information, written or pictorial, or other indicia which enable the appliance 10, either by itself or in cooperation with the server 14, to derive information about the identity of a coffee product and one or more of its characteristics.
[34] Referring again to Fig. 1, the communications module 30 of the coffee maker may be WiFiTM enabled to allow the coffee maker 10 to connect to the network 12 via a wireless connection through a wireless router 34, but it will be understood that the coffee maker 12 may connect to the network 12 through any suitable wireless or wired means including an Ethernet connection. The coffee maker 10 may also be enabled to communicate wirelessly with handheld electronic processing devices 36 such as smart phones or tablet computers or even to communicate with personal computers (PCs) or the like (not shown) to receive and/or share other parameters or information relating to the consumable product.
[35] One method of the invention enables third party entities such as producers, suppliers, distributors and sellers of the consumable product to upload information about the consumable product to the server 14 such that this information is accessible by users of domestic appliances such as the coffee maker 10. In order to make the information accessible to users of coffee makers 10, the information is stored by the server 14 in the database 16 in association with an identity of the coffee product and/or one or more characteristics of the coffee product. For example, an identity of the coffee product may comprise its brand name and/or the name of its manufacturer, distributor, supplier or seller. It is necessary that the identity is unique to avoid conflict between product information from different third party entities. In some embodiments, the server may be enabled to associate a unique identifier with each third party entity authorized to upload data to the network 12.
[36] The one or more characteristics of the coffee product may comprise one or more of the type of the coffee bean or ground coffee, its roast type, its grind size, its year or date of production.
[37] It is envisaged that each third party entity will upload a preferred or optimized set of control parameters for each permutation of its coffee products’ identities and/or characteristics where said sets of preferred or optimized control parameters are preferred or optimized specifically for the coffee maker device 10. As such, it is envisaged that the third party entity will be supplied with at least one such coffee maker appliance 10 to enable said third party entity to experiment with its coffee products to derive the preferred or optimized sets of control parameters. This device may also be used by the third party entity to upload data to the server 14.
[38] It will be understood that the number of preferred or optimized sets of control parameters received by the server 14 will grow enormously given the range of permutations of third party entities involved in the production, supply, distribution or sale of coffee products and the variations within those products from each third party entity. Furthermore, as the characteristics of many consumable products are affected by climate, growth conditions or the like, the products characteristics may change over time, e.g. by year, leading to a further escalation in the number of preferred or optimized sets of control parameters received by the server 14. Consequently, the scale of the preferred or optimized sets of control parameters is such that a user of a coffee maker 10 or similar consumable product processing appliance would have to expend considerable time in locating such information if it were not accessible in accordance with the method of the invention where such information is stored in a single network system and whereby, as will be explained below, the information can be automatically retrieved to a user’s coffee maker 10 with minimal effort by a user. 」
([33] 機器10は、ユーザインタフェース、タッチスクリーン、カメラモジュール、顔認識モジュール、音声認識モジュール、および、バーコードまたはQRコード(登録商標)のスキャンモジュールを含む複数の入力装置またはインタフェースを備えてもよい。ユーザは入力モジュールによって、他の機器10を含む他のネットワーク接続デバイス10、22と共有されるメッセージのコンテンツとして含む様々な機能のために情報を機器10に手動または自動で入力でき、それによって機器10のユーザは情報を共有できる。例えば、QRスキャンコードモジュールは、後述するように、製品の識別情報およびその1以上の特性に関する情報を取得するために、消耗品のパッケージ、ラベルなどに印刷されたバーコード、QRコード、または任意の他の形態のコードを読み取るように適合されてもよい。音声認識モジュールは、ユーザがコーヒー製品に関する発話情報を機器に入力することと、機器の任意の使用がそのユーザのために記録されるように特定のユーザの音声を認識することとを可能にする二重の機能を有してもよい。このようにして機器10は、複数のユーザが同じ機器を利用する場合であっても、各ユーザに個々のユーザ体験を提供できる。カメラモジュールは、顔認識モジュールと相互動作して、器具10の個々のユーザを認識するとともに、器具10が単独でまたはサーバ14と協働してコーヒー製品の識別およびその1以上の特性に関する情報を導出することを可能にする、言葉もしくは絵であらわされた情報、または他の印を認識するように適合されてもよい。
[34] 再び図1を参照すると、コーヒーメーカーの通信モジュール30は、コーヒーメーカー10が無線ルータ34を通じて無線接続経由でネットワーク12に接続できるようにWiFi(登録商標)に対応していてもよい。しかし、コーヒーメーカー12はイーサネット接続を含む任意の適切な無線または有線手段を介してネットワーク12に接続してもよいことが理解されよう。コーヒーメーカー10はスマートフォン、タブレットコンピュータなどの携帯電子処理装置36と無線で通信できてもよく、消費財に関する他のパラメータまたは情報を受信および/または共有するためにパーソナルコンピュータ(PC)など(図示せず)とも通信し得る。
[35] 本発明の一手法によれば、コーヒーメーカー10などの家庭用機器のユーザが消費財の情報にアクセスできるように、該消費財の製造者、供給者、流通業者、販売者などの第三者エンティティがその情報をサーバ14にアップロードできる。コーヒーメーカー10のユーザに情報をアクセス可能にするために、その情報はサーバ14によって、コーヒー製品の識別子および/またはコーヒー製品の1以上の特性と関連付けられてデータベース16に記憶される。例えば、コーヒー製品の識別子は、そのブランド名および/またはその製造者、販売者、供給者もしくは販売者の名前を含んでよい。識別子は、異なる第三者エンティティからの製品情報間の競合を回避するために一意でなければならない。いくつかの実施形態では、サーバは、ネットワーク12にデータをアップロードすることを許可された各第三者エンティティに一意の識別子を関連付けることができてもよい。
[36] コーヒー製品の1以上の特性は、コーヒー豆または挽かれたコーヒーのタイプ、その焙煎タイプ、その挽きサイズ、その製造の年または日付のうちの一つまたは複数を含み得る。
[37] 各第三者エンティティがコーヒー製品の識別子および/または特性の各並びについての制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットをアップロードすることが想定され、当該好ましいまたは最適化された制御パラメータのセットは、特にコーヒーメーカー装置10のために選択または最適化される。したがって、第三者エンティティに少なくとも一つのそのようなコーヒーメーカー機器10が供給され、該第三者エンティティがそのコーヒー製品を用いて実験して制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットを導出することを可能にすることが想定される。このデバイスはデータをサーバ14にアップロードするために第三者エンティティによって用いられてもよい。
[38] サーバ14によって受信される制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットの数は、コーヒー製品の生産、供給、分配または販売に関与する第三者エンティティの並びの範囲と、各第三者エンティティからのそれらの製品内の変動とを考慮すると、非常に増加することが理解されるであろう。さらに、多くの消費財の特性は天候、生育条件などの影響を受けるので、製品特性は、時間の経過と共に、例えば年ごとに変化し得、サーバ14によって受信される制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットの数のさらなる増加につながる。その結果、制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットの規模は、そのような情報が単一のネットワークシステムに記憶され、それによって、以下で説明するように、ユーザによる最小の労力でユーザのコーヒーメーカー10に情報を自動的に検索することができる本発明の方法に従ってアクセスできない場合に、コーヒーメーカー10または同様の消費財処理機器のユーザがそのような情報を見つけるのにかなりの時間を費やさなければならないようなものになる。)

「[42] A user of a coffee maker 10 may manually input information through the input interface 33 of the coffee maker 10 identifying the coffee product and/or one or more characteristics of said coffee product. Additionally or alternatively, the coffee maker 10 may be provided with a scanner or reader device 35 connected to the input interface 33 such that the coffee maker 10 can automatically recognize information relating to the coffee product from the packaging or an image of the product. The scanner 35 may comprise a bar code or Q code scanner or it may use image recognition means to compare received images of the product or its packaging with stored data relating to product images and/or packaging to thereby derive information relating to the product.
[43] In response to manually or automatically receiving product information, the appliance 10 automatically sends data relating to said information to the server 14. The server 14, upon receiving such data, processes it to retrieve the product information and to then retrieve a preferred or optimized set of control parameters for sending to the coffee maker 10.
[44] The step of manually inputting information relating to the coffee product or automatically recognizing information relating to the coffee product from the packaging or an image of the product may not occur entirely within the coffee maker 10. In preferred embodiments, data relating to initial product information received at the coffee maker 10 is automatically sent to the server 14 which processes the data to determine at least some of the product information which uniquely identifies the product and uses this to retrieve from the database 16 full product information which is then sent to the coffee maker 10. The received full product information (including characteristics) is displayed to the user of the coffee maker on the screen 33 and the user is invited to confirm said product information or make changes or corrections to it. In the event that the user makes changes, the step of identifying full product information may be repeated until the user confirms the displayed information. Once a user confirmation is received, the coffee maker 10 automatically sends data comprising said confirmation to the server 14 which then retrieves the preferred or optimized set of control parameters for the identified coffee product/characteristics.
[45] The set of preferred or optimized control parameters received at the coffee maker 10 may be used to automatically control the coffee maker 10. Alternatively, the set of control parameters may be displayed to a user and the user invited to confirm the set of parameters or to make changes thereto prior to operation of the appliance 10 to make coffee. The set of control parameters, whether modified or not by the user, are stored in the memory of the coffee maker 10. The set of control parameters, whether modified or not, may be stored in association with an identity of a user of the coffee maker 10. This is desirable where a number of different users utilize the same coffee maker 10 who each may have different preferences.
[46] Where a set of control parameters, whether modified or not, is stored in the appliance 10 in association with a unique identity and/or some unique characteristics of the coffee product, this set of control parameters can be retrieved from the memory 32 of the coffee maker 10 when next the identified user or another user inputs or presents the same coffee product information at the coffee maker 10 thereby negating the need to contact the server 14 for a preferred or optimized set of control parameters for the coffee product. Once again, the set of control parameters may be displayed to the user on the screen 33 for confirmation or modification. In the case where the subsequent user of the coffee maker 10 is another user rather than the original user then any modifications made by said another user may be stored in the memory of the coffee maker in association with said another user. 」
([42] コーヒーメーカー10のユーザは、コーヒーメーカー10の入力インタフェース33を介して、コーヒー製品および/または該コーヒー製品の1以上の特性を識別する情報を手動で入力してもよい。追加的にまたは代替的に、コーヒーメーカー10が製品のパッケージまたは画像からコーヒー製品に関する情報を自動的に認識できるように、コーヒーメーカー10は、入力インタフェース33に接続されたスキャナまたはリーダ装置35を備えてもよい。スキャナ35はバーコードスキャナまたはQコードスキャナを備えてもよいし、あるいは、画像認識手段を使用して、製品またはそのパッケージの受信画像を、製品画像および/またはパッケージに関する記憶データと比較し、これにより、製品に関する情報を導出してもよい。
[43] 製品情報を手動または自動で受信することに応答して、機器10はその情報に関するデータをサーバ14に自動的に送信する。サーバ14は、そのようなデータを受信すると、それを処理して製品情報を検索し、次いで、コーヒーメーカー10に送信するための制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットを検索する。
[44] コーヒー製品に関する情報を手動で入力するステップ、または、パッケージもしくは製品の画像からコーヒー製品に関する情報を自動的に認識するステップは、コーヒーメーカー10内で完全に行われなくてもよい。好ましい実施形態では、コーヒーメーカー10で受信された初期の製品情報に関連するデータがサーバ14に自動的に送信され、該サーバ14がそのデータを処理して、製品を一意に識別する製品情報の少なくとも一部を判定し、これを使用してデータベース16から完全な製品情報を検索し、次いで、完全な製品情報がコーヒーメーカー10に送信される。受信された完全な製品情報(特性を含む)は、スクリーン33上でコーヒーメーカーのユーザに向けて表示され、ユーザは、製品情報を確認するか、またはそれに対して変更もしくは訂正を行うように促される。ユーザが変更を行った場合には、完全な製品情報を識別するステップは、表示された情報をユーザが確認するまで繰り返されてもよい。ユーザ確認を受信すると、コーヒーメーカー10はその確認を含むデータをサーバ14に自動的に送信し、次いでそのサーバ14が、識別されたコーヒー製品/特性のための制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットを検索する。
[45] コーヒーメーカー10で受信される好ましいまたは最適化された制御パラメータのセットは、コーヒーメーカー10を自動的に制御するために使用されてもよい。あるいは、制御パラメータのセットはユーザに表示されてもよく、ユーザは、コーヒーを作るための機器10の動作の前に、パラメータのセットを確認するかまたはそれに変更を行うように促される。制御パラメータのセットは、ユーザによって変更されたか否かにかかわらず、コーヒーメーカー10のメモリに記憶される。制御パラメータのセットは、変更されてもされなくても、コーヒーメーカー10のユーザのアイデンティティに関連付けられて記憶されてもよい。これは、それぞれが異なる好みを持ち得る多数の様々なユーザが同じコーヒーメーカー10を利用する場合に望ましい。
[46] 制御パラメータのセットが、変更されているか否かにかかわらず、コーヒー製品の一意の識別情報および/またはいくつかの一意の特性に関連付けられて機器10に記憶される場合には、識別されたユーザまたは別のユーザが次に同じコーヒー製品情報をコーヒーメーカー10において入力または提示するときに、その制御パラメータのセットがコーヒーメーカー10のメモリ32から検索されてもよく、これによって、コーヒー製品のための好ましいまたは最適化された制御パラメータのセットについてサーバ14に連絡する必要がなくなる。制御パラメータのセットは、確認または修正のために改めてスクリーン33上でユーザに向けて表示されてもよい。コーヒーメーカー10の次のユーザが元のユーザではなく別のユーザである場合には、該別のユーザによって行われた任意の変更が、該別のユーザに関連付けられてコーヒーメーカーのメモリに記憶されてもよい。)

「[50] The application program executed by the processor 28 of the coffee maker 10 is preferably a social networking application hosted by the server 14 which enables a user of said appliance 10 to exchange information through said communications network 12 with any one or any combination of: the server 14; a third party entity network device 22; another appliance 10; or a user selected subset of all network connected appliances 10. The social networking application also allows users of coffee makers 10 to share other information with each other which may not be related to coffee products, but the primary purpose of the social networking application is to facilitate a community having a shared interest in a particular consumable product and to share and have access to knowledge about said product in a manner which is easily accessible and efficient compared to other means of accessing information.
[51] The coffee maker 10 may be configured to seek a user's feedback after a user has use the appliance 10 to make a coffee drink. This may comprise receiving a user's rating information for the product to be consumed and to send said rating information to any one or any combination of: the server 14; a third party entity network device 22; another appliance 10; or a user selected subset of all network connected appliances 10. The server 14 may be configured to publish rating information for coffee products and to display the (modified or updated) sets of control parameters for an identified coffee product in order of greatest ratings. In this embodiment, the server 14 may communicate a list of best rated sets of control parameters to a coffee maker appliance 10 and send the set of control parameters in response to a user's selection of one from the list of best rated sets of control parameters for a specific product. 」
([50] コーヒーメーカー10のプロセッサ28によって実行されるアプリケーションプログラムは、サーバ14によりホストされるソーシャルネットワーキングアプリケーションであることが好ましい。それにより前記機器10のユーザは前記通信網12を介してサーバ14、第3のネットワーク機器22、他の器具10、または全てのネットワークに接続された機器10のうち選択されたユーザと情報を交換することができる。ソーシャルネットワーキングアプリケーションにより、コーヒーメーカー10の使用者は、コーヒー製品に関連してもしなくてもよい他の情報を互いに共有することを可能になる。しかし、ソーシャルネットワーキングアプリケーションの主な目的は、特定の消耗品に共通の関心を有するコミュニティを容易にし、情報にアクセスする他の手段と比較して効率的な方法で前記商品に対する知識を共有し、知識へのアクセスができるようにすることである。
[51] コーヒーメーカー10は、ユーザ機器10をコーヒー飲料を作るために使用した後、ユーザのフィードバックを求めるように構成することができる。これは、消費された製品に対するユーザーの評価情報を受信することやサーバ14、第3のパーティーのエンティティネットワーク装置22、他の装置10又は全てのネットワークに接続された機器10のうち選択されたユーザと評価情報を送信することを含み得る。サーバ14は、コーヒー製品の格付け情報を公開するために、評価のために識別されたコーヒー製品についての制御パラメータの(修正されたまたは更新された)セットを表示するように構成することができる。この実施形態では、サーバ14は、制御パラメータの最良の評価セットのリストを通信し、コーヒーメーカー10に、特定の製品のための制御パラメータの最良の評価セットのリストからのユーザの選択に応答して、制御パラメータのセットを送信することができる。)



」(図1)



」(図2)

(2)甲1に記載された技術的事項
上記の(1)段落[50]、[51]、図1、2から、甲1には以下の事項(以下「甲1記載事項」という。)が記載されていると認められる。

「コーヒーメーカー10のプロセッサ28によって実行されるアプリケーションプログラムによりコーヒーメーカー10のユーザは通信網12を介してサーバ14やサーバ14以外の機器にアクセスしてコーヒー製品に関連する情報を互いに共有することが可能である点。」

(3)甲1に記載された発明
ア 上記(1)の段落[28]、[33]、[35]、[42]、[43]、[45]、[46]、図1、2から、甲1には以下の発明(以下「甲1発明A」という。)が記載されていると認められる。

「コーヒー製品の情報を記憶したデータベース16を利用して、コーヒー製品の制御パラメータのセットを、コーヒーメーカー10に送信するとともにユーザに向けて表示する方法であって、
コーヒーメーカー10が備えるスキャナ35に、バーコードなどのコードを読み取らせ、
コーヒーメーカー10に、読み取ったコードからコーヒー製品の識別情報を認識させ、
コーヒーメーカー10に、認識したコーヒー製品の識別情報をサーバ14に向けて送信させ、
データベース16が制御下にあるサーバ14に、受信したコーヒー製品の識別情報を検索させ、次いで、コーヒーメーカー10に送信するための制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットを検索させ、
サーバ14に、検索した制御パラメータのセットをコーヒーメーカー10に向けて送信させ、
送信された制御パラメータのセットをコーヒーメーカー10に受信させ、
制御パラメータのセットを、コーヒーメーカー10のスクリーン33上でユーザに向けて表示させる、
コーヒー製品の制御パラメータのセットを、コーヒーメーカー10に送信するとともにユーザに向けて表示する方法。」

イ 上記(1)の段落[28]、[33]、[35]、[42]、[43]、[45]、[46]、図1、2から、甲1には以下の発明(以下「甲1発明B」という。)が記載されていると認められる。

「コーヒー製品の情報を記憶したデータベース16を利用して、コーヒー製品の制御パラメータのセットを受信するコーヒーメーカー10であって、
データベース16が制御下にあるサーバ14は、受信したコーヒー製品の識別情報を検索し、次いで、コーヒーメーカー10に送信するための制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットを検索するものであり、
コーヒー製品のパッケージ、ラベルなどに印刷されたバーコードなどのコードを読み取るスキャナ35を備え、
読み取ったコードからコーヒー製品の識別情報を認識し、
認識したコーヒー製品の識別情報をサーバ14に向けて送信し、
サーバ14から制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットを受信し、
受信した制御パラメータのセットを表示するスクリーン33を備える、
コーヒーメーカー10。」

2 甲2について
(1)甲2の記載
本件特許の優先日前に頒布された甲2には、次のような記載がある。




([0001]本発明はコーヒーローストのためのシステムに関することで、特に最適のローストが成り立つようにコーヒーローストを制御するシステム及び方法に関する。)





([0006]生豆は、220〜230℃の温度で30分間焙煎される焙煎工程を介して700〜850の風味を生み出すコーヒー豆(Coffee Bean)と共に焙煎される。焙煎方法としては、伝統的な家庭用鍋焙煎(Pan Roasting)、および主にインスタントコーヒーを作るために使用される熱風焙煎(Hot Air Roasting)が挙げられる。最も一般的に使用されるドラム焙焼プロセスは4段階(例えば、生豆装填−乾燥−一次クラック−二次クラック)から成る。)




([0008]第2段階では、乾燥段階(Drying Phase)は、生豆を黄緑色を経て黄色に変え、生豆を風味のあるベーカリーのような香りに変える。この段階で、生豆が熱を吸収する(吸熱反応)間に70-90%近くの水が失われ、ドラム温度は徐々に上昇する。ダンパ(Damper;排気空調装置)によって、ドラム内部の熱および空気圧供給は均一である(加熱力は通常210℃を超えず、ダンパを30-50%開閉し、ドラム回転速度を約40-50回に維持すべきである)。)






([0027]前記のような目的を果たすために、本発明によるコーヒーロースト制御方法はスマート端末機器のコーヒーロースト制御に関することとして、
[0028]使用者からローストする原豆の情報を入力される段階と、自動または手動ローストに対する使用者の選択を入力される段階と、自動ローストが選択された場合、最適のロースト制御情報をロースト管理サーバー側に要請する過程と、前記要請された制御情報が受信されると、コーヒーロースターのロースト制御モジュール側に伝達する過程と、前記伝達した制御情報によってコーヒーロースターがローストを実行する過程と、前記使用者の選択が手動ローストの場合、使用者が入力した設定値によってコーヒーロースターがローストを実行する過程と、前記手動ローストが進行されるうちに前記ロースト制御モジュールがロースターの各種ローストデータを検出して保存する過程と、前記手動ローストが完了すると、スマート端末機器が前記ロースト制御モジュールのローストデータをロースト管理サーバー側で伝達する過程と、ロースト管理サーバーが前記伝達したローストデータをカッピングギロックと共に保存及び管理する過程を含んで成り立つ。
[0029]好ましくは、焙煎データを格納する過程は、コーヒー焙煎機の内部および外部の温度を検出するステップと、コーヒー焙煎機の外部の湿度を検出するステップと、コーヒー焙煎機内の排気部の風速を測定してダンパの開閉動作を実行するステップと、豆の急激な膨張によって発生されるクラック(crack)音を検出するステップ、焙煎実行ステップで検出される各検出データをメモリに保存するステップを含む。)




([0031]図1は本発明によるコーヒーロースト制御システムのブロック構成図である。
[0032]図1に図示されたように、本発明によるコーヒーロースト制御システムは、コーヒーロースター(100)、スマート端末機器(200)、ロースト管理サーバー(300)を含んで構成される。
[0033]前記コーヒーロースター(100)はコーヒー原豆をローストする装置として、一般的に操作パネル(未図示)、加熱部(未図示)、ロースト部(未図示)、冷却部(未図示)を含んで構成されて、ロースト制御モジュール(110)をさらに含んで構成される。
[0034]前記加熱部は一般的に原豆をローストする熱源を提供する構成要素として、燃焼用バーナーまたは電気ヒーターで成り立つ。
[0035]前記ロースト部は前記加熱部からの発生する火炎(flame)をチャンバ(chamber)で提供してその内部に収容されたコーヒー原豆を乾燥して適切な温度でローストして1、2次クラックを実行する構成要素である。
[0036]前記冷却部は一般的に、ロースター(100)外部に具備されて前記ローストされた原豆を一定時間冷やして冷却過程を実行する構成要素である。
[0037]前記操作パネルは使用者の手動操作のための各種入力ボタンを含む構成要素である。使用者は操作パネルを通じて、ローストのための制御情報(例:豆投入量に応じた乾燥、ロースト、そして冷却のための温度、時間など)を入力する。
[0038]操作パネルが外部と通信(例:有線またはコードレス通信)可能な別途の制御チップセットを具備する場合、前記ロースト制御モジュール(110)を通じてロースト管理サーバー(300)から最適のロースト制御情報(例:豆投入量に応じた乾燥、ロースト、そして冷却のための温度、時間など)を受信(入力)することができる。
[0039]前記操作パネルの制御チップセットがコードレス通信を支援する場合、近距離コードレス通信のためのモジュールを具備することができ、適用可能な近距離通信技術ではBluetooth(Bluetooth)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(IrDA、infrared Data Association)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBeeなどがある。そして、有線通信を支援する場合、直列通信ポートを具備することができる。
[0040]前記ロースト制御モジュール(110)は所定のセンサーを内蔵してロースター(100)の内外部温度及び湿度、ロースター排気風速、そしてクラック(crack)音を検出する構成要素である。ロースト制御モジュール(110)を通じて、コーヒーロースター(100)の各種ロースト状況が検出される。本発明のロースト制御モジュール(110)はスマート端末機器(200)と連動されて多様な種類のコーヒーロースターに汎用で適用可能であり、ロースター(100)に脱付着可能になるように具現されることが望ましい。
[0041]前記スマート端末機器(200)は前記ロースト制御モジュール(110)を通じてコーヒーロースター(100)のロースト状況をチェックして、使用者のローストスケジュールを管理する。スマート端末機器(200)は図6に図示されたように、ロースト制御モジュール(110)と連動して、リアルタイムでロースター(100)のロースト時間及び温度をチェックすることができるし、ロースト制御モジュール(110)の検出情報をディスプレイする。図6は本発明によるスマート端末機器のロースト手続き画面を示した例示図である。)




([0048]前記ロースト管理サーバー(300)は豆の種類別にロースト制御モジュールを制御するための所定の制御情報、豆在庫情報、ローストやカッピング(cupping)関連情報を保存する。ロースト管理サーバー(300)に接続した使用者は自分だけのロースト情報とカッピング(cupping)関連情報を記録/管理することができ、サーバー(300)に登録された他の使用者と最適のローストデータを共有して新しい情報をアップデートして多様な原豆に関するロースト情報を接することができる。)








([0065]制御部110wは、焙煎機100の操作パネルが外部と通信(例えば、有線及び無線通信)可能な別途の制御チップセットを含む場合には、焙煎管理サーバ300から受信される最適な焙煎制御情報(例えば、豆の投入量に応じた、乾燥、焙煎、冷却のための温度、時間)を操作パネルに送信することで、コーヒー焙煎機100において最適な焙煎を実現する。
[0066]図3は本発明のスマート端末機器に関するブロック構成図(block diagram)である。
[0067]本発明によるスマート端末機器(200)は携帯電話、スマートフォン(smart phone)、タブレットコンピューター、ノート型パソコン(notebook computer)、デジタル放送用端末機、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーションなどのような移動端末機と、デジタルTV、デスクトップコンピューターなどのような固定端末機であることができる。
[0068]以下の説明では前記スマート端末機器(200)がスマートフォン(smart phone)であることで仮定して説明する。しかし、以下の説明による構成は移動用のために特別に構成された構成要素を除いたら前記固定端末機にも適用されることもできることを本技術分野の当業者であれば容易に分かることができるはずである。
[0069]図3を参照して、機能的観点で本発明のスマート端末機器をよく見ると次のとおりである。
[0070]スマート端末機器(200)は無線通信部(110)、A/V(Audio/Video)入力部(220)、使用者入力部(230)、センシング部(240)、出力部(250)、メモリー(260)、インターフェース部(270)、制御部(280)及び電源供給部(290)などの構成要素を含むことができる。
[0071]前記無線通信部(210)はスマート端末機器(200)と無線通信システムの間のコードレス通信またはスマート端末機器(200)とスマート端末機器(200)が位置したネットワークの間のコードレス通信を実行する一つ以上の構成要素を含むことができる。例えば、無線通信部(210)は放送受信モジュール(211)、移動通信モジュール(212)、無線インターネットモジュール(213)、近距離通信モジュール(214)、そして位置情報モジュール(215)のうち、少なくとも一つを含むことができる。
[0072]前記近距離通信モジュール(214)は前記コーヒーロースター(100)と通信する通信モジュールをいう。適用可能な近距離通信技術では前記ロースター(100)の通信部(110n)と同様に、Bluetooth(Bluetooth)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(IrDA、infrared Data Association)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBeeなどがある。 そして、前記コーヒーロースター(100)との有線通信のために、直列通信ポートを具備することができる。
[0073]前記センシング部(240)はスマート端末機器(200)の位置、使用者接触有無、スマート端末機器の防衛、スマート端末機器の加速/減速などのようにスマート端末機器(200)の現状態を感知してスマート端末機器(200)の動作を制御するためのセンシング信号を発生させる。例えばスマート端末機器(200)がスライド形態の場合機器(200)のスライド状態をセンシングすることができる。また、電源供給部(290)の電源供給可否、インターフェース部(270)の外部機器結合可否などと関わるセンシング機能を担当する。
[0074]また、前記インターフェース部(270)はスマート端末機器(200)が外部クレードル(cradle)と連結される時前記クレードルからの電源がスマート端末機器(200)に供給される通路になるか、使用者によって前記クレードルで入力される各種命令信号がスマート端末機器(200)で伝達する通路になりうる。前記クレードルから入力される各種命令信号または前記電源は前記スマート端末機器(200)が前記クレードルに正確に装着されたことを認知するための信号に動作されることもできる。
[0075]前記出力部(250)は視覚、聴覚または触覚などと関わる出力を発生させるためのことで、ディスプレイ部(251)、音響出力モジュール(252)、アラーム部(253)などがここに含まれることができる。
[0076]前記ディスプレイ部(251)はスマート端末機器(200)で処理される情報を表示出力する。例えばスマート端末機器(200)が通話モードの場合通話に関わったUI(User Interface)またはGUI(Graphic User Interface)を表示する。そして図5と図6に図示されたように、前記サービスアプリ(app)の各種管理UI画面またはGUI画面(例:リアルタイムロースト画面、豆ストックコントロール画面、ローストスケジュール管理画面、カッピング記録管理画面など)を表示する。
[0077]ディスプレイ部(251)は液晶ディスプレイ(liquid crystal display)、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(thin film transistor−liquid crystal display)、有機発光ダイオード(organic light−emitting diode)、フレキシブルディスプレイ(flexible display)、3次元ディスプレイ(3D display)の中で少なくとも一つを含む。
[0078]そしてスマート端末機器(200)の具現形態によってディスプレイ部(251)は2個以上存在することができる。例えば、スマート端末機器(200)には複数のディスプレイ蒲が一つの面に離隔されるか一体に配置されることができるし、またお互いに違う面にそれぞれ配置されることもできる。
[0079]前記ディスプレイ部(251)とタッチ動作を感知するセンサー(以下、‘タッチセンサー’という)が相互レイヤー構造を成す場合(以下、‘タッチスクリーン’という)に、ディスプレイ部(251)は出力装置以外に入力装置でも使われることができる。タッチセンサーは、例えば、タッチフィルム、タッチシート、タッチパッドなどの形態を有することができる。
[0080]前記音響出力モジュール(252)は信号受信、通話モードまたは録音モード、音声認識モード、放送受信モードなどで無線通信部(210)から受信されるかメモリー(260)に保存されたオーディオデータを出力する。また、音響出力モジュール(252)はスマート端末機器(200)で遂行される機能(例えば、信号受信音、メッセージ受信音など)と関わる音響信号を出力する。このような音響出力モジュール(252)にはレシーバー(Receiver)、スピーカー(speaker)、ブザー(Buzzer)などが含まれることができる。
[0081]前記アラーム部(253)はスマート端末機器(200)のイベント発生を知らせるための信号を出力する。前記イベントの例では信号受信、メッセージ受信、キー信号入力、タッチ入力などがある。アラーム部(253)はオーディオ信号やビデオ信号以外に他の形態で例えば振動でイベント発生を知らせるための信号を出力することもできる。前記ビデオ信号やオーディオ信号はディスプレイ部(251)や音声出力モジュール(252)を通じて出力されることができて、それら(251、252)はアラーム部(253)の一部で分類されることもできる。
[0082]前記メモリー(260)は制御部(280)の処理及び制御のためのプログラムが保存されることもできて、入/出力されるデータ(例えば、フォンブック、メッセージ、静止映像、動画など)の臨時保存のための機能を実行することもできる。また、リアルタイムローストチェック、豆ストックコントロール、ローストスケジュール管理、カッピング記録管理などに関するサービスを提供する前記サービスアプリ(app)を保存する。
[0083]メモリー(260)はフラッシュメモリータイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリー(例えばSDまたはXDメモリーなど)、ラム(RAM、Random Access Memory)SRAM(Static Random Access Memory)、ロム(ROM、Read−Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、PROM(Programm−able Read−Only Memory)磁気メモリー、磁気ディスク、光ディスクの中で少なくとも一つのタイプの保存媒体を含むことができる。また、スマート端末機器(200)はインターネット(internet)上でメモリー(260)の保存機能を実行するウェブストレージ(web storage)を運営することもできる。
[0084]前記制御部(280)は機器(200)の各構成要素(210、320、230、240、250、260、270、290)と連動して、機器(200)の動作を制御する。
[0085]前記制御部(280)はソフトウェア的に具現可能であり、制御部(280)をソフトウェア的に具現したアプリケーション(例:サービスアプリ(app))はアンドロイドマーケットやアップストアなどのようなアプリケーション仕入先で提供されることができ、使用者は該当のアプリ(app、280)をあらかじめダウンロードして、スマート端末機器(200)にインストール(install)する。
[0086]制御部(280)は前記サービスアプリ(app)の処理情報と管理画面(例:リアルタイムロースト画面、豆ストックコントロール画面、ローストスケジュール管理画面、カッピング記録管理画面など)を前記ディスプレイ部(251)を通じて表示する。)




([0087]図4は本発明によるスマート端末機器のコーヒーローストサービスの手続きに関する流れ図である。本例示によるコーヒーロースター(100)は外部と通信(例:有線またはコードレス通信)可能な別途の制御チップセットを具備して自動または手動で最適のローストを実行する。
[0088]図4に図示されたように、本発明によるスマート端末機器(200)はまず、使用者から、原豆の種類、投入される原豆の量、結果物(ローストされた原豆)の味と香のようなローストする原豆関連情報を入力される。(S10)
[0089]そして、ロースト方法(例:自動または手動ロースト)に対する使用者の選択を入力される。(S20)
[0090]まず、使用者が自動ローストを選択した場合、スマート端末機器(200)は前記ロースト管理サーバー(300)側に、前記入力された原豆関連情報を転送して最適のロースト制御情報を要請する。(S30)
[0091]以後、ロースト管理サーバー(300)が前記要請された情報(例:最適のロースト制御情報)を送って来ると、その最適のロースト制御情報をコーヒーロースター(100)の前記ロースト制御モジュール(110)に伝達する。(S40〜S50)
[0092]そして、コーヒーロースター(100)は前記ロースト制御モジュール(110)に伝達されたロースト制御情報によって最適のローストを実行する。(S60)
[0093]万が一、前記過程(S20)で、使用者が手動ローストを選択した場合、スマート端末機器(200)は前記コーヒーロースター(100)側で、前記入力された原豆関連情報を転送してロースト遂行を要請する。
[0094]次に、コーヒーロースター(100)は操作パネルを通じて入力される使用者の設定値(例:豆投入量に応じた乾燥、ロースト、冷却のための温度及び時間などの設定値)によってローストを実行する。(S70)
[0095]そして、前記手動ローストが進行されるうちに前記ロースト制御モジュール(110)はコーヒーロースター(100)の内部及び外部温度を検出して、コーヒーロースター(100)の外部湿度を検出して、コーヒーロースター(100)内排気部の風速を測定してダンパの開閉動作を検出する。また、原豆の急激な膨張によって発生するクラック(crack)音を検出する。そして、ロースト遂行過程で検出されるこれら検出データをメモリー(110m)に保存する。(S80)
[0096]以後、前記手動ローストが完了すると、前記ロースト制御モジュール(110)のメモリー(110m)に保存された検出データはスマート端末機器(200)で伝達して、スマート端末機器(200)は図6に図示されたように、前記伝達したロースト制御モジュール(110)の検出データ(ローストデータ)をディスプレイする。(S90〜S100)前記伝達した検出データ(ローストデータ)をロースト管理サーバー(300)側に伝達する。(S110)
[0097]そして、前記検出データ(ローストデータ)を受信したロースト管理サーバー(300)はこれらローストデータが新しいデータなのか可否を判定して、新しいデータであることに判定されると、該当のローストデータを使用者のカッピングギロックと共に保存及び管理する。(S120〜S130))



」(図1)



」(図3)



」(図4)



」(図6)

(2)甲2に記載された技術的事項
上記(1)の各記載から、甲2には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。

ア 段落[0001], [0027], [0028], [0088], [0090], 図4の記載内容から、コーヒーロースト制御方法は、使用者からスマート端末機器(200)にローストする原豆の種類に関する情報が入力される段階と、スマート端末機器(200)がロースト管理サーバー(300)側に、入力された原豆の種類に関する情報を転送して最適のロースト制御情報を要請する段階を含む点。

イ 段落[0001], [0027], [0028], [0091]-[0092], 図4の記載内容から、コーヒーロースト制御方法は、スマート端末機器(200)からの要請に応じてロースト管理サーバー(300)が最適のロースト制御情報をスマート端末機器(200)に送って来る段階と、スマート端末機器(200)が最適のロースト制御情報を受信する段階と、スマート端末機器(200)がコーヒーロースター(100)に最適のロースト制御情報を伝達する段階と、コーヒーロースター(100)が伝達された最適のロースト制御情報によってローストを実行する段階とを含む点。

ウ 段落[0041], [0076], [0096], 図4, 図6の記載内容から、コーヒーロースト制御方法は、スマート端末機器(200)がディスプレイ部(251)にコーヒーロースター(100)の検出データを表示する段階を含む点。

エ 段落[0038], [0048], [0091]の記載内容から、ロースト管理サーバー(300)は豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存している点。

オ 段落[0031], [0032], 図1の記載内容から、スマート端末機器(200)は、コーヒーロースター(100)、ロースト管理サーバー(300)とともにコーヒーロースト制御システムを構成するものである点。

カ 段落[0070], 図3の記載内容から、スマート端末機器(200)は、無線通信部(210)、出力部(250)、メモリー(260)、及び、制御部(280)を含む点。

キ 段落[0071], [0072]の記載内容から、スマート端末機器(200)の無線通信部(210)は、スマート端末機器(200)とネットワークの間のコードレス通信を実行するものであり、また、スマート端末機器(200)とコーヒーロースター(100)との間で通信するものである点。

ク 段落[0075]の記載内容から、スマート端末機器(200)の出力部(250)には、ディスプレイ部(251)、音響出力モジュール(252)、アラーム部(253)が含まれる点。

ケ 段落[0079]の記載内容から、スマート端末機器(200)のディスプレイ部(251)は、出力装置以外に入力装置でも使うことができる点。

コ 段落[0088]の記載内容から、スマート端末機器(200)には、使用者から原豆の種類に関する情報が入力される点。

サ 段落[0090], 図4の記載内容から、スマート端末機器(200)は、ロースト管理サーバー(300)側に、入力された原豆の種類に関する情報を転送して最適のロースト制御情報を要請するものである点。

シ 段落[0091], 図4には、ロースト管理サーバー(300)はスマート端末機器(200)に対して最適のロースト制御情報を送って来ることが記載されていることから、スマート端末機器(200)は、ロースト管理サーバー(300)が送って来た最適のロースト制御情報を受信するものである点。

ス 段落[0091], [0092], 図4の記載内容から、スマート端末機器(200)は、最適のロースト制御情報をコーヒーロースター(100)に伝達し、最適のロースト制御情報によってコーヒーロースター(100)にローストを実行させるものである点。

セ 段落[0041], [0076], [0096], 図4, 図6の記載内容から、スマート端末機器(200)は、ディスプレイ部(251)にコーヒーロースター(100)の検出データを表示する点。

ソ 段落[0038]の記載内容から、最適のロースト制御情報は、豆投入量に応じた乾燥、ロースト、そして冷却のための温度、時間の情報を含んでいる点。

タ 段落[0082]の記載内容から、スマート端末機器(200)のメモリー(260)は、入/出力されるデータの臨時保存のための機能を実行することができる点。

チ 段落[0075], [0080]の記載内容から、スマート端末機器(200)の出力部(250)は、音響出力モジュール(252)を含み、音響出力モジュール(252)はオーディオデータや音響信号を出力する点。

ツ 段落[0048]の記載情報から、ロースト管理サーバー(300)では、サーバー(300)に登録された他の使用者と最適のローストデータを共有して新しい情報をアップデートして多様な原豆に関するロースト情報を接することができる点。

(3)甲2に記載された発明
ア 上記(1)、(2)アないしエから、甲2には以下の発明(以下「甲2発明A」という。)が記載されていると認められる。

「コーヒーロースト制御方法であって、
使用者からスマート端末機器(200)にローストする原豆の種類に関する情報が入力される段階と、
スマート端末機器(200)がロースト管理サーバー(300)側に、入力された原豆の種類に関する情報を転送して最適のロースト制御情報を要請する段階と、
スマート端末機器(200)からの要請に応じて、ロースト管理サーバー(300)が最適のロースト制御情報をスマート端末機器(200)に送って来る段階と、
スマート端末機器(200)が最適のロースト制御情報を受信する段階と、
スマート端末機器(200)がコーヒーロースター(100)に最適のロースト制御情報を伝達する段階と、
コーヒーロースター(100)が伝達された最適のロースト制御情報によってローストを実行する段階と、
スマート端末機器(200)がディスプレイ部(251)にコーヒーロースター(100)の検出データを表示する段階とを含み、
ロースト管理サーバー(300)は豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存している、
コーヒーロースト制御方法。」

イ 上記(1)、(2)エないしツから、甲2には以下の発明(以下「甲2発明B」という。)が記載されていると認められる。

「コーヒーロースター(100)、ロースト管理サーバー(300)とともにコーヒーロースト制御システムを構成するスマート端末機器(200)であって、
無線通信部(210)、出力部(250)、メモリー(260)、及び、制御部(280)を含み、
無線通信部(210)は、スマート端末機器(200)とネットワークの間のコードレス通信を実行するものであり、また、スマート端末機器(200)とコーヒーロースター(100)との間で通信するものであり、
出力部(250)には、ディスプレイ部(251)、音響出力モジュール(252)、アラーム部(253)が含まれ、
ディスプレイ部(251)は、出力装置以外に入力装置でも使うことができ、
ロースト管理サーバー(300)は豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存しており、
スマート端末機器(200)は、使用者から原豆の種類に関する情報が入力され、
ロースト管理サーバー(300)側に、入力された原豆の種類に関する情報を転送して最適のロースト制御情報を要請し、
ロースト管理サーバー(300)が送って来た最適のロースト制御情報を受信し、
最適のロースト制御情報をコーヒーロースター(100)に伝達し、最適のロースト制御情報によってコーヒーロースター(100)にローストを実行させ、
ディスプレイ部(251)にコーヒーロースター(100)の検出データを表示するものであって、
最適のロースト制御情報は、豆投入量に応じた乾燥、ロースト、そして冷却のための温度、時間の情報を含んでおり、
メモリー(260)は、入/出力されるデータの臨時保存のための機能を実行することができ、
出力部(250)は、音響出力モジュール(252)を含み、音響出力モジュール(252)はオーディオデータや音響信号を出力し、
ロースト管理サーバー(300)では、ロースト管理サーバー(300)に登録された他の使用者と最適のローストデータを共有して新しい情報をアップデートして多様な原豆に関するロースト情報を接することができる、
スマート端末機器(200)。」

3 甲3について
(1)甲3の記載
本件特許の優先日前に頒布された甲3には、次のような記載がある。

「[0044] The integrated beverage system 12 can include an internet connection and can upload and download information to/from computer servers, such as servers 16, 18, 20, that can be attached to the internet. These servers can be owned and maintained by a company selling the integrated beverage system 12, which can provide consumers with a variety of functions. A website can also be associated with the integrated beverage system 12 that can have information to educate the consumer about the coffee beans and the provenance/terroir of the coffee beans in pods. This information can include professional tasting ratings, user generated feedback forums on taste, and information about the source of each pod. The website can allow for the auctioning or trading of coffee pods, can verify the pods for authenticity, or can include any other suitable information.
[0045] Containers, pods, packages, or any other suitable coffee bean retainer can be sold with optimized preparation recipes encoded as described herein. However, the consumer may choose to experiment with process parameters to suit individual taste. The user can decide to upload their personal recipe for a specific pod to the website for free access by all, or may choose to upload the recipe and charge others for access. The website can handle the transaction and can take a percentage of the sale price for facilitating the transaction. Chefs or celebrities can create branded recipes specific to each type of pod or package. 」
([0044] 統合飲料システム12は、インターネット接続を含んでよく、インターネットに接続可能なサーバ16、18、20などのコンピュータサーバとの間で情報をアップロードおよびダウンロードできる。これらのサーバは、消費者に様々な機能を提供できる統合飲料システム12を販売する企業によって所有および管理されてもよい。ウェブサイトはまた、コーヒー豆とポッド内のコーヒー豆の出所/環境とを顧客に提供するための情報を持つことができる一体型飲料システム12に関連付けられてもよい。この情報は、専門的な味の評価と、味についてのユーザのフィードバックの掲示板と、各ポッドの発信元に関する情報を含むことができる。ウェブサイトで、コーヒーポッドのオークションまたは取引が可能であってもよいし、ポッドの真正性が検証されてもよいし、または任意の他の適切な情報があってもよい。
[0045] 箱、ポッド、パッケージ、またはコーヒー豆を保持する任意の他の好適な物品は、本明細書に記載されるようにコード化された最適な調整レシピと共に販売されてもよい。しかしながら、消費者は個々の好みに合うように処理パラメータを用いて試すことを選択できる。ユーザは、特定のポッドについての個人的なレシピをウェブサイトにアップロードして誰でも自由にアクセスできるようにすることを決定でき、あるいは、そのレシピをアップロードして、他者にアクセスのための料金を請求することを選択してもよい。ウェブサイトは取引を処理することができ、取引を促進するために販売価格から手数料を取ることができる。シェフまたは有名人は、ポッドまたはパッケージのそれぞれのタイプに特有のブランドレシピを作成することができる。)

「[0058] Referring to FIG. 5, the integrated beverage system 400 can have an array of sensors 418 built in to measure process parameters along with feedback control systems to optimize the performance of each step described herein. For Roasting 112, such sensors can include a camera/color sensor to determine color change of beans during roasting, a humidity/water sensor to measure the water content in the roasting chamber, humidity sensor for ambient local air, a carbon monoxide sensor, a carbon dioxide sensor to measure CO2 emission during roasting, an optical spectroscopy system to measure chemical emissions during roasting, a temperature and time measurement along with roast profile control, a microphone sensor to listen for noise emissions during roasting, a gas chromatography or mass spectrometer to measure molecular species during roasting, or any other suitable sensor.
[0059] Roasting 112 can include roasting of coffee grounds in single serve portions with the green coffee grounds provided in small pods. The roasting can occur within a few minutes and can roast, for example, from about 0.1 to about 2 grams, from about 2 to about 10 grams, or from about 10 to about 50 grams of grounds. The composition of the gas in the roasting chamber can be controlled as desired to be air, or some other mix of gases to aid in roasting. The integrated beverage system 400 can rapidly rise in temperature from ambient temperature of approximately 20 degrees Celsius to several hundred degrees Celsius in a precisely controlled manner. An ultrafast heater temperature increase ramp rate can be utilized that can be in the range of from about 1 to about 10 C/second, from about 10 to about 50 C/sec, from about 50 to about 100 C/sec, from about 100 to about 200 C/sec, from about 200 C/sec and higher, or combinations thereof. At the end of Roasting 112, the temperature can be rapidly cooled and the temperature decrease ramp rate can be in the range of from about 0.1 to about 10 C/second, from about 10 to about 50 C/sec, from about 50 to about 100 C/sec, from about 100 to about 200 C/sec, or combinations thereof. The overall time for roasting can be in the range of from about 1 to about 30 seconds, from about 30 to about 60 seconds, from about 60 to about 90 seconds, from about 90 to about 120 seconds, from about 120 to about 300 seconds, or any other suitable time. Roasting 112 can include a rapid heating method to roast the grounds and this heat can be applied by convection, conduction, radiation, or by any other suitable system or mechanism. Roasting can occur at temperature ranges of from about 200 to about 250 Celsius, from about 250 to about 300C, from about 300 to about 350C, from about 350 to about 400C, from about 400 to about 500C, or other such high temperature as desired. After Roasting 112, it may be desirable to rapidly quench the grounds (i.e., rapidly cool down the grounds) to stop the ongoing processes in the grounds due to latent heat inside the grounds. This may be done in one of several ways including, for example, water immersion quenching or forced air quenching of the beans or grounds. The water used to brew the coffee can serve to quench the heat of the beans, where the water used for brewing can be just under 100 Celsius in contrast to the several hundred degree Celsius roast temperature.
[0060] Roasting 112 can include a heating method that can enable the rapid temperature rise of the grounds. Referring to FIG. 5, a roasting system 414 can include an electrical resistor heating element 420 and a motor 422 associated with a fan (not shown) that can be used to heat and blow air into a chamber 424, where this air can heat the coffee beans through convective heating. It will be appreciated that Roasting 112 can include any suitable heating system or method such as laser heating, where a laser of specific wavelength, spot size, and power level can be directed via an optical system to the green coffee grounds, which can absorb the radiation and heat up. Laser heating of green coffee grounds can be used to rapidly roast green coffee beans. The use of a laser can allow for direct heating of the grounds without heating up the air or other space around the grounds. Laser heating may provide very precise delivery of heat to the grounds since the heat source can be removed when the laser is turned off or blocked. The laser can be operated in a continuous mode, pulsed mode or some sequential combination of these modes to provide the exact dose of thermal energy to optimize Roasting 112. The grounds can be agitated mechanically or with air to move them into the path of the laser beam. The laser beam delivery system can be mounted on a mechanical system to move the beam across the array of coffee grounds to be roasted. Optical systems can be used to distribute the laser light uniformly across the grounds, or can be used to create a desired illumination profile across the coffee grounds. The laser used for illumination can be a diode laser, a diode laser single emitter, an array of diode laser single emitters, a diode laser bar, a diode laser stack of bars, or any other suitable laser or combination of lasers. The laser diodes can operate in the visible wavelength range, the near infrared wavelength range, or other infrared wavelength ranges, for example. The laser wavelength of operation can be chosen to correspond with specific spectral absorption features of the coffee grounds. A potential benefit of operating in the near infrared wavelength range is the commercial availability of high power laser diodes that have been developed for other applications. Roasting 112 can also be performed using a combination of heating methods that can include the laser radiation method along with convective resistive heating. In another embodiment of optical heating methods, a light emitting diode (LED) can be used instead of the laser light source with an appropriate optical system to direct the light from LED to the coffee grounds. In another embodiment, microwave energy can be used to rapidly heat and roast the grounds. 」
([0058] 図5に示すように、統合飲料システム400は、本明細書に記載の各ステップの性能を最適化するためのフィードバック制御システムと共に処理パラメータを測定するために組み込まれたセンサ418の配列を有してもよい。焙煎112については、そのようなセンサは、焙煎中の豆の色の変化を判定するためのカメラ/色センサと、焙煎チャンバ内の水分量を測定するための湿度/水センサと、周囲の局所の空気についての湿度センサと、一酸化炭素センサと、焙煎中のCO2放出を測定するための二酸化炭素センサと、焙煎中の化学物質の放出を測定するための光学分光システムと、焙煎プロファイル制御と連動する温度および時間測定と、焙煎中の雑音の発生を検知するためのマイクロホンセンサと、焙煎中の分子種を測定するためのガスクロマトグラフィまたは質量分析計と、任意の他の好適なセンサとを含み得る。
[0059] 焙煎112は、小さいポッド内に収容された生のコーヒー粉を用いて、1杯分のコーヒー粉を焙煎するステップを含んでもよい。焙煎は数分の間に行うことができ、例えば、約0.1〜約2グラム、約2〜約10グラム、または約10〜約50グラムの粉末を焙煎することができる。焙煎を助けるために、焙煎チャンバ内のガスの組成は空気または他の何らかのガス混合物であるように所望に応じて制御されてもよい。統合飲料システム400は、正確に制御された方法で、約20℃の周辺温度から数百℃まで急速に温度を上げることができる。約1〜約10C/秒、約10〜約50C/秒、約50〜約100C/秒、約100〜約200C/秒、約200C/秒以上、またはこれらの組み合わせの範囲であり得る、超高速ヒータの温度上昇ランプレートが用いられてもよい。焙煎112の終わりに温度を急速に冷却してもよく、温度低下ランプレートは約0.1〜約10C/秒、約10〜約50C/秒、約50〜約100C/秒、約100〜約200C/秒、またはそれらの組合せの範囲であり得る。焙煎のための全体の時間は、約1〜約30秒、約30〜約60秒、約60〜約90秒、約90〜約120秒、約120〜約300秒の範囲、または任意の他の適切な時間であり得る。焙煎112は粉末を焙煎するための急速加熱方法を含んでもよく、この熱は対流、伝導、放射によって、または任意の他の適切なシステムもしくは仕組みによって加えることができる。焙煎は、約200〜約250℃、約250〜約300℃、約300〜約350℃、約350〜約400℃、約400〜約500℃の温度範囲、または他の所望のこのような高温で行うことができる。焙煎112の後、粉末を急速に急冷して(すなわち、粉末を急速に冷却して)、粉末内部の潜熱により粉末中で進む変化を止めることが望ましい場合がある。これは例えば、豆または粉末の水浸漬急冷または強制空気急冷のようないくつかの方法のうちの一つで行うことができる。コーヒーを抽出するために用いられる水は、豆の熱を急冷する役割を果たすことができ、抽出のための水は、数百度の焙煎温度とは対照的に、100℃をわずかに下回る程度でもよい。
[0060] 焙煎112は粉末の急速な温度上昇を可能にする加熱方法を含んでもよい。図5に示すように、焙煎システム414は、電気抵抗加熱要素420と、空気を加熱してチャンバ424内に吹き込むために利用できるファン(図示せず)に関連付けられたモータ422とを含むことができ、この空気は対流加熱によってコーヒー豆を加熱できる。焙煎112はレーザ加熱などの任意の適切な加熱システムまたは方法を含むことができ、特定の波長、スポットサイズ、および出力レベルを有するレーザを光学システム経由で生のコーヒー粉に向け、これにより放射を吸収して加熱できることが理解されよう。生のコーヒー粉のレーザ加熱は、生のコーヒー豆を急速に焙煎するために利用できる。レーザを用いることで、空気または粉末の周囲の他の空間を加熱することなく粉末を直接に加熱することができる。レーザが切られるかまたは遮断されたときに熱源を除去できるので、レーザ加熱は粉末への非常に正確な熱の伝達を提供できる。レーザを連続モード、パルスモード、またはこれらのモードのいくつかの連続的な組み合わせで動作させて、焙煎112を最適化するための熱エネルギの正確な量を提供することができる。粉末を機械的にまたは空気で撹拌して、粉末をレーザビームのコースに移動させることができる。レーザビーム送出システムは、焙煎されるコーヒー粉末の固まりの全体にわたってビームを移動させるために、機械システムに取り付けられてもよい。光学システムを用いて、粉末全体にわたって均一にレーザ光を分配したり、コーヒー粉末の全体にわたって所望の照射プロファイルを生成したりすることができる。照射に使用されるレーザは、ダイオードレーザ、ダイオードレーザ単一エミッタ、ダイオードレーザ単一エミッタのアレイ、ダイオードレーザバー、バーのダイオードレーザスタック、または任意の他の好適なレーザもしくはレーザの組み合わせであり得る。レーザダイオードは、例えば、可視波長範囲、近赤外波長範囲、または他の赤外波長範囲で稼働できる。稼働でのレーザ波長は、コーヒー粉の特定のスペクトル吸収特性に対応するように選択可能である。近赤外波長範囲での稼働の潜在的な利点は、他の用途のために開発された高出力レーザダイオードを商業的な利用可能性である。対流抵抗加熱と共にレーザ放射法を行うような複数の加熱方法の組合せによって焙煎112を行うこともできる。光学的加熱方法の別の実施形態では、適切な光学系を有するレーザ光源の代わりに用いて、発光ダイオード(LED)を用いてLEDからの光をコーヒー粉に向けてもよい。別の実施形態では、マイクロ波エネルギを用いて粉末を急速に加熱して焙煎することができる。)

「[0074] Referring to Figures 12A and 12B, the container 1000 can be configured such that each bean of a plurality of unroasted coffee beans 900 can be individually roasted by an integrated coffee system 12. The container 1000 can include a base 1002 that can engage with a lid 1004 such that a plurality of unroasted coffee beans 900 can be retained therebetween. The plurality of unroasted coffee beans 900 can reside within a plurality of cavities 1006 that can be defined by a tray 1008. Referring to Figure 12B, the tray 1008 can rest upon a thick film substrate 1010 that can include a plurality of thick film heaters 1012, where each of the thick film heaters 1012 can be configured to be in close proximity with each of the plurality of beans 900 held within the tray 1008. During operation, air can be forced through an intake 1014 in the base 1002 such that the plurality of thick film heaters 1012 can heat the local air to turn roast the plurality of unroasted coffee beans 900. The lid 1004 can include an exhaust 1016 that can be used to expel smoke or the like. It will be appreciated that any configuration for a container that can roast beans individually is contemplated. In an example embodiment, the container 1000 can be purchased as a contained unit where the container 1000 can be inserted into the integrated beverage system 12. After roasting, the container 1000 can be mechanically and automatically opened or otherwise emptied such that the roasted beans can be transferred to a grinding mechanism. The roasted beans can be removed, for example, by tipping over the container 1000, using a high fan speed associated with a heating element to eject the beans, or a vacuum that could be used to suction the beans out of the container 1000. In an alternative embodiment, single-bean roasting can be accomplished by having a common fan system and a common heating system that can blow hot air towards beans that can be arranged in pockets as shown in Figure 12A. In such an embodiment, an independent mechanical shutter can be positioned below each bean in the array that can allow air to flow to the bean when the shutter is open or can obstruct air flow when the shutter is closed such that roast control on an individual bean can be provided. 」
([0074] 図12Aおよび図12Bを参照すると、コンテナ1000は、複数の未焙煎コーヒー豆900のそれぞれを統合型コーヒーシステム12によって個別に焙煎できるように構成されてもよい。コンテナ1000は、複数の未焙煎コーヒー豆900を保持できるように蓋1004と係合可能な基部1002を備えてもよい。複数の未焙煎コーヒー豆900は、トレイ1008によって画定され得る複数のキャビティ1006内に存在してもよい。図12Bを参照すると、トレイ1008は、複数の厚膜ヒータ1012を備え得る厚膜基板1010上に置くことができ、それぞれの厚膜ヒータ1012は、トレイ1008内に保持された複数の豆900の各々に近接するように構成されてもよい。動作中には、複数の厚膜ヒータ1012が付近の空気を加熱して複数の未焙煎コーヒー豆900を焙煎できるように、基部1002の取入口1014に空気が通される。蓋1004は煙などを排出するために利用可能な排出口1016を備えてもよい。豆を個別に焙煎できるコンテナの任意の構成を考えられることが理解されよう。例示的な実施形態では、コンテナ1000を統合飲料システム12に挿入することができる収容ユニットとしてコンテナ1000を購入可能である。焙煎後、容器1000は、焙煎された豆が粉砕機構に移ることができるように、機械的にかつ自動的に開けられてもよいし空にされてもよい。焙煎された豆は、豆を排出するための加熱要素と連携した高いファン速度、または容器1000から豆を吸い出すために使用され得る吸引器を使用して、例えば容器1000をひっくり返すことによって移されてもよい。別の実施形態では、図12Aに示すように、ポケット内に配置され得る豆に向けて熱風を吹き付けることができる共通のファンシステムおよび共通の加熱システムを有することで単一豆焙煎を実現できる。そのような実施形態では、独立した機械的シャッターをアレイ内の各豆の下に配置することができ、そのアレイは、シャッターが開いているときに空気が豆へと流れ、またはシャッターが閉じているときに空気の流れを遮断可能であり、これにより個々の豆に対する焙煎制御を提供できる。)

(2)甲3に記載された技術的事項
上記の(1)から、甲3には以下の事項(以下「甲3記載事項」という。)が記載されていると認められる。

「統合飲料システム12は、インターネットによりサーバ16、18、20などの複数のコンピュータサーバに接続され、ウェブサイトによりコーヒー豆の味についてのユーザのフィードバックの掲示板にアクセスすることができる点。」

4 甲4について
(1)甲4の記載
本件特許の優先日前に頒布された甲4には、次のような記載がある。

「[0002] This invention relates generally to the field of coffee preparation, and more specifically to a new and useful method for brewing coffee in the field of coffee preparation. 」
([0002] 本発明は、一般に、コーヒーの作製の技術分野に関し、より詳細には、コーヒー調製の分野では、コーヒーを抽出するための新規で有用な方法に関する。)

「[0019] Alternatively, as shown in FIG. 2, one or more Blocks of first method S100 can be execute on a discrete computing device in communication with the coffee brewing machine 100. In one example in which the coffee brewing machine 100 is a residential coffee brewing machine, a user can open a native application (or an application within a web browser) executing on his mobile computing device (e.g., a smartphone, a tablet) to scan a QR code printed on a coffee bag, and the native application can transmit data extracted from the QR code to a remote server to retrieve the coffee brewing recipe and then upload the received recipe to the user's coffee brewing machine, such as over Wi-Fi, cellular, or Bluetooth communication protocol. Alternatively, the native application can trigger the remote server to push the recipe directly to the coffee brewing machine 100. The coffee brewing machine 100 can then execute other Blocks of first method S100 to brew the coffee bean according to the received recipe and/or brewing parameters. In this example, the native application can also handle wired or wireless communications with the coffee brewing machine 100 to track and store a serial number, a model number, age, total hours of use, gallons of water used, actual and target temperature of the boiler 130 and the brew chamber 140 in the coffee brewing machine 100, and/or other information pertaining to the coffee brewing machine 100. The native application can similarly access local information, such as time, weather, humidity, temperature, and location from sensors integrated into the mobile computing device (e.g., a thermistor, a global positioning system (GPS) sensor) and/or downloaded from a local weather tower or an online weather database. The native application can thus adjust brewing parameters for the upcoming brew cycle based on machine and environmental information. However, the mobile computing device and the coffee brewing machine 100 can cooperate in any other way to execute Blocks of first method S100. 」
([0019] あるいは、図2に示すように、第1の方法の1つまたは複数のブロックは、コーヒー抽出機100と通信する個別のコンピューティングデバイス上で実行することができる。コーヒー抽出機100は、家庭用コーヒー抽出機である一例では、ユーザは、自身のモバイルコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット)上で実行中のネイティブアプリケーション(またはウェブブラウザ内のアプリケーション)を開き、コーヒーバッグに印刷されたQRコードをスキャンすると、QRコードから抽出されたデータを遠隔サーバに送信するコーヒー抽出レシピを検索し、その後、ユーザのコーヒー抽出機に、Wi-Fi、携帯電話またはブルートゥース通信プロトコルを介して、受信されたレシピをアップロードすることができる。あるいは、ネイティブアプリケーションは、レシピを直接コーヒー抽出機100に送るよう遠隔サーバをトリガすることができる。コーヒー抽出機100は、第1の方法の他のステップを実行し、受信したレシピおよび/または抽出パラメータにしたがってコーヒー豆を抽出することができる。この実施例では、ネーティブアプリケーションはまた、コーヒー調製マシン100に関連するシリアル番号、モデル番号、年齢は、全使用時間、使用される水のガロン、コーヒー抽出機100のボイラー130及び煎出チャンバ140の実際の温度と目標、及び/又は他の情報を追跡し、記憶するコーヒー抽出機100と無線又は有線で通信を処理することができる。ネイティブアプリケーションは、同様に、モバイルコンピューティングデバイスと一体化されたセンサ(例えば、サーミスタ、全地球測位システム(GPS)センサ)から得られる、及び/又は局所的な天候塔またはオンライン気象データベースからダウンロードされる、時間、天気、湿度、気温、温度、場所といった地域の情報にアクセスすることができる。ネイティブアプリケーションは、こうして、機械及び環境情報に基づいて次の抽出サイクルのための抽出パラメータを調節することができる。しかし、モバイルコンピューティング装置、およびコーヒー抽出機100は、任意の他の方法で協働する第1の方法のステップS100を実行することができる。)

「[0021] Block S110 of first method S100 recites receiving a coffee source identifier. Generally, Block S110 functions to collect data identifying the coffee bean to be brewed and to pass these data to Block S120, which selects a particular brew recipe corresponding to the coffee bean for an upcoming brew cycle on the coffee brewing machine 100.
[0022] In one implementation, Block S110 automatically identifies a coffee bean from data collected from the packaging containing the coffee bean. In particular, in this implementation, Block S110 identifies the coffee bean that is to be brewed in the upcoming brew cycle by extracting identifying information directly from the coffee bean packaging such as from a one-pound coffee bag or from a coffee tin containing whole coffee beans or coffee grounds. As described below, Block S110 can cooperate with Block S120 to extract or retrieve a recipe for the coffee directly from the packaging containing the coffee bean. Alternatively, Block S110 can retrieve a coffee source identifier such as a serial number or address unique to the packaging, the coffee bean roast batch, or to the roaster supplying the coffee bean and Block S120 can reference the coffee source identifier to a local or remote database of coffee beans to identify the specific coffee bean and to retrieve the corresponding recipe. 」
([0021] 第1の方法S100のステップS110は、コーヒー供給源識別子を受信することを説明する。一般に、ステップS110は、抽出されるコーヒー豆を識別するデータを収集し、これらのデータをステップS120に受け渡すように機能する。ステップS120ではコーヒー抽出機100での次の抽出サイクルのためにコーヒー豆に対応する特定の調理レシピを選択する。
[0022] 一実施形態において、ステップS110は、コーヒー豆を収容するパッケージから収集されたデータからコーヒー豆を自動的に識別する。特に、この実施形態において、ステップS110は、次の抽出サイクルで抽出されるコーヒー豆を、袋と缶といったコーヒー豆又は挽いたコーヒーのパッケージから直接識別する。以下に説明するように、ステップS110、S120と協働して、コーヒー豆をパッケージから直接コーヒーのためのレシピを抽出するか又は取り出すことができる。また、ステップS110は、コーヒー供給源の識別子、たとえば、固有のシリアル番号や特有のアドレス、コーヒー豆の焙煎バッチなどを取得することができ、また、ステップS120は、特定のコーヒー豆を識別して対応するレシピを検索するために、コーヒー豆のローカルデータベースまたはリモートデータベースに、コーヒー供給源識別子を参照することができる。)

「[0034] As in the foregoing example process flow, Block S110 can receive the identifier directly from a tag or other wireless transmitter arranged on the coffee packaging, or Block S110 can extract the identifier from the coffee packaging, such as by implementing machine vision techniques to read a code from an image of the packaging as described above. Block S120 can then apply the identifier to a local or remote database of recipes to retrieve a particular recipe specific to the coffee bean selected for the upcoming brew cycle. In this implementation, because the recipe is stored electronically and separate from the coffee packaging (e.g., on a remote server), the roaster can update, modify, or tweak the recipe over time, and Block S120 can retrieve the current (i.e., most up-to-date) recipe specific to the beans to be roasted. Similarly, as in the second method described below, when the roaster enters or modifies a brew recipe for a particular coffee bean, the new or updated brew recipe can be pushed automatically to existing coffee brewing machines, such as to specific coffee brewing machines affiliated (e.g., through contract) with the roaster and/or designated for brewing the particular coffee bean. 」
([0034] 前述の例示的なプロセスフローのように、ブロックS110は、コーヒーパッケージ上に配置されたタグまたは他の無線送信機から直接に識別子を受信でき、またはブロックS110は、上述のようにパッケージの画像からコードを読み取るためのマシンビジョン技法を実装することなどによって、コーヒーパッケージから識別子を抽出できる。ブロックS120は、次の抽出サイクルのために選択されたコーヒー豆に特有の特定のレシピを取り出すために、レシピのローカル又はリモートデータベースに識別子を適用できる。この実装では、レシピがコーヒーパッケージとは別個に電子的(例えば遠隔サーバ上に)記憶されるので、ロースタは経時的にレシピを更新、修正、または微調整することができ、ブロックS120は、焙煎される豆に固有の現在の(すなわち最新の)レシピを検索できる。同様に、以下に説明する第2の方法のように、ロースタが特定のコーヒー豆の抽出レシピを入力または修正すると、新規のまたは更新された抽出レシピを、ロースタと(例えば契約によって)提携したおよび/または特定のコーヒー豆を抽出するように指定された特定のコーヒー抽出機などの既存のコーヒー抽出機に自動的にプッシュ配信できる。)

「[0076] Furthermore, Blocks S142, S170 S172, S174, and/or S180, etc. can additionally or alternatively deliver audible and/or visual prompts for inputting brew parameters (e.g., a final brew volume) and for guiding manual realization of brew parameters (e.g., filter type, agitation, dispensing of fluid from the brew chamber 140) through an external electronic device in communication with the coffee brewing machine 100. For example, the coffee brewing machine 100 can communication with a nearby mobile computing device (e.g., a smartphone, a tablet) over Wi-Fi or Bluetooth communication protocol, and Blocks S142, S170 S172, S174, and S180 can deliver audible and visual prompts to a user through a speaker 114 and the display 112 (e.g., a touchscreen), respectively, integrated into the mobile computing device. In this example, Blocks S142, S170 S172, S174, and/or S180 can also receive inputs from the user via the mobile computing device, such as through a touchscreen integrated into the mobile computing device. However, Blocks of first method S100 can interface with any other actuator (e.g., display, speaker) within or outside the coffee brewing machine 100 to communicate data to the user and to receive inputs from the user. 」
([0076] さらに、ブロックS142、S170、S172、S174、および/またはS180などは、追加的または代替的に、抽出パラメータ(例えば最終抽出量)を入力し、コーヒー抽出機100と通信する外部電子デバイスを介して抽出パラメータ(例えば、フィルタタイプ、撹拌、抽出チャンバ140からの液体の分配)の手動設定を案内するための音声および/または視覚プロンプトを配信できる。例えば、コーヒー抽出機100はWi-FiまたはBluetooth通信プロトコルを介して近くのモバイルコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット)と通信することができ、ブロックS142、S170、S172、S174、およびS180は、モバイルコンピューティングデバイスに組み込まれたスピーカ114およびディスプレイ112(例えば、タッチスクリーン)のそれぞれを介してユーザに音声および視覚プロンプトを配信できる。この例では、ブロックS142、S170、S172、S174、および/またはS180は、モバイルコンピューティングデバイスに組み込まれたタッチスクリーンを通してなど、モバイルコンピューティングデバイスを介してユーザ入力を受信できる。しかし、第1の方法S100のブロックは、コーヒー抽出機100の内部または外部の任意の他のアクチュエータ(例えば、ディスプレイ、スピーカ)と相互に作用し合って、ユーザにデータを通信し、ユーザ入力を受信することができる。)



」(図2)

(2)甲4に記載された技術的事項
上記の(1)から、甲4には以下の事項(以下「甲4記載事項」という。)が記載されていると認められる。

「コーヒー抽出機100と通信するモバイルコンピューティングデバイスを用いてコーヒーを抽出する方法において、
モバイルコンピューティングデバイスが、コーヒーバッグに印刷されたQRコードをスキャンするステップと、
モバイルコンピューティングデバイスが、QRコードからコーヒー豆を識別するデータを抽出するステップと、
モバイルコンピューティングデバイスが、コーヒー豆を識別するデータを遠隔サーバに送信し、データベースを参照して、コーヒー抽出レシピを検索するステップと、
モバイルコンピューティングデバイスが、ユーザのコーヒー抽出機100に受信されたレシピをアップロードするステップと、
コーヒー抽出機100が、受信したレシピにしたがってコーヒー豆を抽出するステップとを含む点。」

5 甲5の記載
本件特許の優先日前に頒布された甲5には、次のような記載がある。

「According to a first aspect, the invention concerns a beverage dispenser presenting at least one identification code , said identification code being readable by a mobile telecommunication device and said device having access to Internet. The identification code provides information about an Internet address, preferably about an URL (Uniform Resource Locator) address. The identification code is preferably a QRTM code. Yet any other code able to provide information about an Internet address can be used like, for example codes like Data Matrix, Microsoft Tag (High Capacity Color Barcode), Aztec, Trillcode, Quickmark, Shotcode, mCode, Beetagg, ... Usually the identification code is printed on a label attached on the dispenser or is drawn on the dispenser. The code is preferably positioned on the dispenser in a place that is immediately visible place for a consumer. 」(第1ページ第28行〜第2ページ第3行)
(第1の態様によれば、本発明は、少なくとも一つの識別コードを提示する飲料ディスペンサに関し、該識別コードはモバイル通信デバイスによって読み取り可能であり、デバイスはインターネットにアクセスする。識別コードは、インターネットアドレス、好ましくはURL(Uniform Resource Locator)アドレスに関する情報を提供する。識別コードはQR(登録商標)コードが好ましい。インターネットアドレスに関する情報を提供できるさらに他の任意のコード、例えば、Data Matrix, Microsoft Tag (High Capacity Color Barcode), Aztec, Trillcode, Quickmark, Shotcode, mCode, Beetaggなどのコードを利用できる。識別コードは通常、ディスペンサに取り付けられたラベルに印刷されるか、またはディスペンサに描かれる。コードはディスペンサ上の、消費者がすぐ見ることができる場所に配置されることが好ましい。)

「Figure 1 illustrates a beverage dispenser 1 . The dispenser presents input means 11 , preferably buttons, for selecting different type of beverages and a dispensing area 12 in which a drinking cup 6 can be placed for receiving the ordered beverage. The dispenser presents on its front face an identification code presenting the form of a two-dimensional barcode, preferably a QRTM code 2. The identification code 2 can be read by a mobile telecommunication device like a cell phone 3 preferably by means of the camera 31 of the cell phone. The cell phone comprises a QRTM code decoder to get access to an Internet address associated to the QRTM code. The cell phone 3 can get a communication with Internet 4 based on the QRTM code as illustrated in Figure 2. The Internet site linked to the QRTM code is also in communication with a server 5 and at least one database 6 that can store information about the dispenser such as :
- information about the beverage susceptible to be dispensed by the dispenser 1, like compositions of the beverage ingredients, origins of the ingredients, nutritional information about the dispensed beverages. If the dispenser is able to dispense different types of coffees, the consumer can have access on detailed information about the strength, the taste, the aroma of the different coffees to make his choice. These information can indicate to the customer for each input means 11 which beverage can be prepared and provide corresponding details about said beverage as illustrated in Figure 3.
- information about recipes for preparing beverages from different beverage ingredient, e..g by selecting the production of different beverages in a specific order (e.g. production of a cappuccino be first selecting the production of frothed milk and then selecting the production of a coffee and its dispensing in the frothed milk). For example the order of selection of the input means 1 1 can be successively presented on the cell phone. 」(第3ページ第23行〜第4ページ第10行)
(図1は飲料ディスペンサ1を示す。ディスペンサは、異なるタイプの飲料を選択するための入力手段11、好ましくはボタンと、注文された飲料を受けるために飲用カップ6を置くことができるディスペンス領域12とを提供する。ディスペンサはその前面に、2次元バーコードの形式、好ましくはQR(登録商標)コード2の形式を示す識別コードを提示する。識別コード2は、携帯電話3のような移動通信装置によって、好ましくは携帯電話のカメラ31によって読み取ることができる。携帯電話は、QR(登録商標)コードに関連付けられたインターネットアドレスにアクセスするためのQRコードデコーダを備える。図2(a)に示すように、携帯電話3はQRコードに基づいてインターネット4に接続できる。QR(登録商標)コードにリンクされたインターネットサイトは、サーバ5と、以下のようなディスペンサに関する情報を記憶することができる少なくとも一つのデータベース6とも接続する。
−飲料原料の組成、原料の出所、分配される飲料に関する栄養情報などのような、ディスペンサ1によって分配されることが多い飲料に関する情報。ディスペンサが様々な種類のコーヒーを分配できる場合、消費者は様々なコーヒーの強さ、味、香りに関する情報に接して自身の選択を行うことができる。これらの情報は、各入力手段11についてどの飲料を調整できるかを顧客に示すことができ、図3に示すように、その飲料に対応する詳細情報を提供できる。
−異なる飲料原料から飲料を調整するためのレシピに関する情報。例えば、それぞれの飲料を特定の順序で生成することの選択(例えば、カプチーノの製造は、泡立てられたミルクの生成を最初に選択し、次に、コーヒーの生成と泡立てられたミルクへのその分配とを選択する)。例えば、入力手段11の選択の順序は携帯電話上で連続的に提示され得る。)

6 甲6の記載
本件特許の優先日前に頒布された甲6には、次のような記載がある。

「Sensing can be used to control the final roasting step based on, for example, color sensing. However, depending on the type and partially roasted status of the beans, the ideal final color may differ. Thus, according to a general solution all beans will be roasted to a common level, whereas the ideal solution is to roast each partially roasted bean variety to its optimum level. Especially for coffee beans, the character will vary each year. The ideal or recommended roasting method is studied each year after the beans are harvested. The professional roasters who provide the partially roasted bean or the final roasted bean know the ideal roasting target. If this ideal target could be "updated" for the final roasting by the consumer device, consumers could enjoy coffee made from ht roasted beans. 」(第14ページ第26〜34行)
(感知は、例えば色感知に基づいて最終焙煎工程を制御するために使用することができる。しかしながら、豆の種類および部分的に焙煎された豆の状態に応じて、理想的な最終色は変わり得る。したがって、一般的な解決策によればすべての豆は共通のレベルまで焙煎されるが、理想的な解決策は、部分的に焙煎された豆の品種のそれぞれをその最適なレベルまで焙煎することである。特にコーヒー豆の場合にはその特徴は毎年変化する。理想的なまたは推奨される焙煎方法は、豆が収穫された後に毎年検討される。部分焙煎豆または最終焙煎豆を提供するプロの焙煎者は理想的な焙煎目標を知っている。この理想的な目標が消費者装置による最終的な焙煎のために「更新」され得る場合には、消費者は、焙煎された豆から作られたコーヒーを楽しむことができる。)

7 甲7について
(1)甲7の記載
本件特許の優先日前に頒布された甲7には、次のような記載がある。

「[0014] The scope of the present invention also includes a method for roasting coffee beans in a coffee-roasting device, the device comprising a bean input hopper for introducing coffee beans, a roasting chamber for roasting the introduced coffee beans, a release chute for releasing the coffee beans out of the roasting chamber, an air-circulating device for circulating air through the roasting chamber, a heat source for roasting the coffee beans, an emissions control device for removing roast emission products from the circulating air, a cooling tray for cooling roasted coffee beans released from the roasting chamber, and a control module for controlling operation of the coffee-roasting device. The control module includes a processing unit, an input device, and a memory device for storing one or more coffee roasting instruction sets. The method of operation includes obtaining an amount of coffee beans; entering coffee bean related information into the input device of the control module; selecting a roast profile instruction set corresponding to the coffee bean type, roast information, and the amount of coffee beans for roasting; inserting the amount of coffee beans into the coffee-roasting device; roasting the amount of coffee beans according to the roast profile instruction set; and transferring the roasted coffee beans to a cooling area for cooling the roasted coffee beans. The coffee bean related information includes, for example, a type of the coffee bean to be roasted, a desired level of roast, and an amount of coffee beans to be roasted. 」
([0014] 本発明の範囲は、コーヒー焙煎装置においてコーヒー豆を焙煎するための方法も含み、その装置は、コーヒー豆を案内するための豆投入ホッパと、案内されたコーヒー豆を焙煎するための焙煎チャンバと、コーヒー豆を焙煎チャンバから放出するための放出シュートと、焙煎チャンバを通して空気を循環させるための空気循環装置と、コーヒー豆を焙煎するための熱源と、循環空気から焙煎排出生成物を除去するための冷却トレイと、焙煎コーヒー焙煎装置の動作を制御するための制御モジュールとを備える。制御モジュールは、処理ユニットと、入力デバイスと、一以上のコーヒー焙煎命令セットを記憶するためのメモリデバイスとを含む。動作方法は、或る量のコーヒー豆を取得するステップと、コーヒー豆関連情報を制御モジュールの入力装置に入力するステップと、コーヒー豆の種類、焙煎情報、および焙煎するコーヒー豆の量に対応する焙煎プロファイル命令セットを選択するステップと、その量のコーヒー豆をコーヒー焙煎装置に挿入するステップと、焙煎プロファイル命令セットに従ってその量のコーヒー豆を焙煎するステップと、焙煎されたコーヒー豆を冷却するために該焙煎されたコーヒー豆を冷却領域に移すステップとを含む。コーヒー豆関連情報は、例えば、焙煎されるコーヒー豆の種類と、焙煎の所望レベルと、焙煎されるコーヒー豆の量とを含む。)

「[0050] According to one embodiment, once the information has been inputted, the coffee-roasting device 10 allows the user to select the type of roast desired. Once all of the necessary information has been inputted, the coffee-roasting device 10 selects the corresponding roast profile instruction set (e.g., instructions for a roasting process performed by the coffee-roasting device to roast a particular type of coffee bean to a particular roast level) and begins the roasting process. In one embodiment of the present invention, the device stores a plurality of roast profile instruction sets, each of which corresponds to a particular type of coffee bean or coffee bean blend and desired roast profile. The roast profile instruction sets are stored in the memory of the control module 100. A roast profile instruction includes the necessary instructions to operate the coffee-roasting device 10 to roast a particular type and amount of coffee bean to a particular roast level. For example, the instructions sets include a required roasting temperature and roasting time for roasting, for example. For a coffee-roasting device 10 according to an embodiment of the present invention that provides a constant roast temperature, the roast profiles may only include information such as roasting time. However, roast profile instruction sets may include other information in addition to roast time and temperature, such as information to start and stop the one or more blowers 60, time to start and stop the heating element, etc. It is within the scope of the invention to include within a roast profile instruction set any and all information necessary to operate the coffee-roasting device 10 to roast a given amount of a particular coffee bean type or coffee bean blend to a desired roast profile. 」
([0050] 一実施形態によれば、情報が入力されると、コーヒー焙煎装置10により、ユーザは、所望のタイプの焙焼を選択する。すべての必要な情報が入力された後、コーヒー焙煎装置10は、焙煎プロファイル命令セット(例えば、コーヒーロースティング装置により実行される特定の種類のコーヒー豆を焙煎する、焙煎処理のための命令)を選択して、焙煎処理を開始する。本発明の一実施形態では、装置は、焙煎プロファイル命令セットを含み、その各々は、コーヒー豆又はコーヒー豆のブレンドおよび所望の焙煎プロファイルの特定の種類に対応して複数記憶している。焙煎プロファイル命令セットは、制御モジュール100のメモリに記憶される。焙煎プロファイル命令は、必要な命令がコーヒー焙煎装置10を操作して、特定の種類及び量のコーヒー豆を焙煎する、焙煎の程度とされている。例えば、命令は、焙煎のために必要な焙煎温度および焙焼時間を含んで設定する。本発明の一実施形態に係るコーヒー焙煎装置10は、一定の焙煎温度を提供し、焙煎プロファイルは焙煎時間のような情報を含むだけでよい。しかし、焙煎プロファイル命令セットは、焙煎時間および温度に加えて、送風機60を始動及び停止する情報、加熱要素を始動させ停止させる時間などの他の情報を含んでもよい。本発明の範囲内である、焙煎プロファイルを指示する設定、並びにコーヒーの焙煎装置10を操作して、特定のコーヒー豆又はコーヒー豆ブレンド物の一定量を所望の焙煎プロファイルにするのに必要なすべての情報内に含める。)

「[0052] In operation, according to an embodiment of the present invention, the coffee-roasting device 10 of the system receives input on a bean type, weight or volume, and desired roast profile. The user of the system selects a bean type (e.g., package of beans) and inputs the type and weight information (e.g., by keypad or automatic input via scanning of a barcode; weight information may always be the same via use of uniform package sizes). The user then inputs or selects a desired roast profile (e.g., dark or French Roast). In some embodiments, only certain roast profiles are enabled for some bean types, for example, to protect against improper or inadvertent mis-roasting. 」
([0052] 動作中において、本発明の一実施形態によれば、システムのコーヒー焙煎装置10は、豆の種類と、重量または体積と、および所望の焙煎プロファイルとに関する入力を受信する。システムのユーザは豆の種類(例えば、豆のパッケージ)を選択し、種類及び重量情報を入力する(例えば、キーパッドにより、またはバーコードスキャンによる自動入力によって入力する。重量情報は、統一されたパッケージサイズの利用により常に同じであり得る)。次いでユーザは所望の焙煎プロファイル(例えば、ダークまたは「フレンチロースト」)を入力または選択する。いくつかの実施形態では、例えば、不適切なまたは不注意による誤焙煎を防ぐために、いくつかの豆の種類について特定の焙煎プロファイルのみが有効にされる。)

(2)甲7に記載された技術的事項
上記の(1)から、甲7には以下の事項(以下「甲7記載事項」という。)が記載されていると認められる。

「制御モジュール100のメモリに焙煎プロファイル命令セットを記憶したコーヒー焙煎装置10において、
焙煎プロファイル命令セットは、焙煎時間および温度に加えて、送風機60を始動及び停止する情報を含む点。」

8 甲8について
(1)甲8の記載
本件特許の優先日前に頒布された甲8には、次のような記載がある。


「The two-dimensional barcode comprises information in binary format including: product information, authentication data, brewing parameter settings, URL and combinations thereof. 」(第5ページ第22〜24行)
(二次元バーコードは二値化形式の情報を備えるが、これは、製品情報、認証データ、抽出パラメータ設定、URL、それらの組合せを含む。)


「In a possible mode, the 2-D barcode comprises an URL (Uniform Resource Locator) address enabling to connect the user via a display and communication means to a website, such as the website of the capsule's supplier. The communication means may be a mobile telecommunication device such as a mobile phone, PDA, etc., with digital camera function or it may be embedded in the beverage producing device. For this, the beverage producing device comprises a communication unit configured for accessing the website via an internet transmitter and an internet browser. Therefore, information services such as up-to-date commercial offers, advertisings or product information can be easily displayed or capsule ordering services (e.g., on a virtual store hosted on the website) can be offered to the user through the display. 」(第11ページ第3〜12行)
(取り得るモードにおいて、二次元バーコードは、ディスプレイおよび通信手段を介してユーザをウェブサイト(例えば、カプセル供給者のウェブサイト)につなげるULR(ユニフォーム・リソース・ロケーター)アドレスを含んでもよい。通信手段は、携帯電話機、PDA等の、デジタルカメラ機能を搭載した携帯通信装置でもよいし、飲料製造装置に内蔵されてもよい。このために飲料製造装置は、インターネット送信機およびインターネットブラウザを介してウェブサイトにアクセスする為に構成された通信ユニットを備える。そのため、最新のコマーシャルの提供、広告、製品情報のような情報サービスが容易に表示可能であり、カプセル注文サービスを(例えば、ウェブサイトで開催される仮想店舗で)ディスプレイを通じてユーザに提供し得る。)


「As illustrated in figure 3, the beverage producing device comprises capsule identification and control means 9 whose function is to identify, set parameters of the beverage producing device and optionally provides information and added value services to the user such as oriented access to internet. These means comprises a control unit 10, such as a central controller or several controllers, a digital camera 11, optionally, a display 12 which can be linked together or be integrated in one or several units and a communication unit 19. The control unit 10 is to be regarded in a general sense as including one or several units including processors, memories, programs and algorithms, input-output interfaces capable of running the different modules and units of the identification and control means as well as the brewing system of the device such as the heater, pumps, etc. Separate control modules may be designed to isolate the communication control from the control of the brewing system. The programs and algorithms may include decoding applications for the camera. 」(第11ページ第24行〜第12ページ第6行)
(図3に例示されているように、飲料製造装置は、カプセル識別及び制御手段9を備え、その機能は、飲料製造装置の設定パラメータを識別し、任意で、インターネットに対する志向性アクセスのような情報及び付加価値サービスを使用者に与える。これらの手段は、制御ユニット10(例えば、中央制御器または幾つかの制御器)、デジタルカメラ11,オプションでディスプレイ12を備え、これらは共にリンク可能あるいは一つ又は複数のユニットに結合可能であり、さらに、通信ユニット19を備える。制御ユニット10は、一般感覚では、一つ以上のユニットを含み、これらは、ヒータ、ポンプなどのような装置の抽出システムと同様、識別及び制御手段の異なるモジュール及びユニットで動作可能な入出力インタフェース、プロセッサ、メモリ、プログラム、アルゴリズムを含むと考えられる。分離型制御モジュールは、抽出システムの制御から通信制御を分離するように設計されてもよい。プログラム及びアルゴリズムは、カメラ用復号化アプリケーションを含んでもよい。)


「As already mentioned, after capsule identification by the camera 11 (figure 3), product information is decoded and the control unit can command a message on the display 12 related to this product information, such as the name of the beverage and/or such decoded information can initiate a program displaying additional information contained in a memory of the control unit or information retrieved by the communication unit 19 from a remote date base. Such additional information could be commercials, nutritive information, information concerning the geographical origin of the coffee or tea ingredients, etc. 」(第14ページ第26〜33行)
(既に言及されたように、カメラ11によるカプセルの識別(図3)の後、製品情報が復号化され、制御ユニットは、この製品情報(そのような飲料の表記)に関連したメッセージをディスプレイ12で命じることができ、更に/又は、そのような復号化された情報が、制御ユニットのメモリ内に含まれる追加情報や、遠隔データベースから通信ユニット19により検索された情報を表示するプログラムを開始することができる。そのような追加情報は、商業上の、栄養に関する情報、コーヒーや茶などの原料の地理的原産地に関する情報などである。)


「As illustrated in figure 9, the product information as well as URL contained in the code can also be read by a mobile telecommunication terminal 40 before insertion of the capsule in the beverage producing device. For this, the mobile telecommunication terminal requires a digital camera 42 and a decoding application which can be downloaded by the user onto the terminal or preloaded. The loading application is configured to read the 2-D barcode on the capsule and decode usable information therefrom. It should be noted that only certain bits of the code can be made accessible to the user as others can be confidential or useless. Thereby, algorithms or software for selecting relevant data from the code is provided in the terminal. Such algorithms or software can be downloaded as part of the decoding application. Various applications already exist to decode matrix code such as Kaywa reader and the like. Softwares can also be tailored with menus and submenus, graphics, images, movies, avatars, etc., for displaying various services in a more attractive or intuitive manner.
The invention provide the user's benefits in that he/she can obtain product information, e.g., nutritive content, product recipes, etc., such as before inserting the capsule in the beverage producing device, or access relevant websites if the terminal has an internet browser and transmitter. For instance, this straight and rapid link to websites enables to achieve a transaction such as ordering new capsules or accessories, or participate to contests, promotions, or access a client's call after sale or call centres, etc. 」(第15ページ第20行〜第16ページ第7行)
(図9に例示されているように、コードに含まれるURLと製品情報は、飲料製造装置にカプセルを挿入する前に、モバイルデータ通信端末40により読み取り可能でもある。このため、モバイルデータ通信端末は、デジタルカメラ42及び復号化アプリケーションが必要になり、復号化アプリケーションは、使用者により、端末にダウンロード或いは予めロードしておくことが可能である。ローディングアプリケーションは、カプセル上の2-Dバーコードを読み取り、それから使用可能な情報を復号化するように構成されている。他は秘密状態または使用されないので、コードのうち一定のビットだけが、使用者にアクセス可能であることに留意されたい。そのために、コードから関連データを選択する為のアルゴリズムやソフトウェアが、端末に準備される。そのようなアルゴリズムやソフトウェアは、復号化アプリケーションの一部として、ダウンロード可能である。様々なアプリケーションが、Kaywa読み取り器等のようなマトリクスコードを復号化する為に存在する。また、ソフトウェアは、メニュー及びサブメニュー、グラフィクス、画像、映像、アバター等を用いて適合され、様々なサービスを、より魅力的かつ直観的な方法で表示可能になる。本発明は、使用者が飲料製造装置にカプセルを挿入する前に製品情報(例えば、栄養の中味、製品レシピ等)を得たり、端末がインターネット用ブラウザ及び送信器を有する場合、関連したウェブサイトにアクセスできるという使用者の利益を提供する。例えば、この直接かつ素早いウェブサイトへの接続は、新しいカプセルや付属品の注文のような取引の達成、或いは、コンテスト、プロモーションへの参加、販売後の電話又はコールセンタ又は販売後の使用者の電話にアクセスを可能にする。)




」(図3)




」(図9)

(2)甲8に記載された技術的事項
ア 上記の(1)ウ、エ、カから、甲8には以下の事項(以下「甲8記載事項A」という。)が記載されていると認められる。

「制御ユニット10、通信ユニット19、ディスプレイ12を備える飲料製造装置において、
制御ユニット10が、通信ユニット19を介して、遠隔データベースから製品情報に基づき、コーヒーや茶などの原料の地理的原産地に関する情報を検索し、検索された情報をディスプレイ12に表示させる点。」

イ 上記の(1)オ、キから、甲8には以下の事項(以下「甲8記載事項B」という。)が記載されていると認められる。

「カプセル1上の2-DバーコードにURLの情報が含まれ、カプセル1に関連した情報を提供するウェブサイトにアクセスできるようにした点。」

9 参考資料1の記載
異議申立人による令和4年1月14日提出の意見書とともに提出され、本件特許の優先日前に頒布された特表2016−521139号公報(以下「参考資料1」という。)には、次のような記載がある。

「【0016】
一態様では、一貫した味の特性を有するコーヒー飲料を準備する方法は、特定の焙煎バッチのコーヒー豆に固有の一連のブリューパラメータを用いてコーヒー飲料を特性化するステップを含む。以下に詳細に開示するように、ブリューパラメータには、とりわけ、グラインドサイズ、水と粉砕物の比率、パッキング圧力(エスプレッソコーヒー飲料の場合)、水の温度、滞留時間、抽出圧力、撹拌時間が含まれる。産地(例えば畑)が同じでかつ同時に焙煎された特定の「バッチ」のコーヒー豆には同じ特性化が適用されるという仮定の下に、特定の焙煎バッチのコーヒー豆のほんの一部を、ブリューパラメータを決定するための特性化に用いることができる。よって、ブリューパラメータは、当該バッチのコーヒー豆の、直接的に特性化されなかった部分とともに用いられ得る。
【0017】
別の態様では、特定の焙煎バッチのコーヒー豆のためのブリューパラメータをデータベースに格納し、特定のバッチのコーヒー豆に割り当てられた識別子に関連付けることができる。ユーザは、この識別子を用いて、格納されているブリューパラメータにアクセスすることができる。例えば、ユーザは、コーヒーの袋に貼り付けられた識別子をウェブサイトに入力することによってブリューパラメータを検索することができる。あるいは、ユーザは、携帯機器(例えばスマートフォン)を用いてコーヒー豆の袋のコード化された識別子を読み取り、ブリューパラメータを得ることができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、ユーザがコードを読み取ってブリューパラメータを得ることができるように、ブリューパラメータはコーヒー豆の袋の上に直接コード化される。他の実施形態では、ソフトウェアは、使っているコーヒーメーカの種類や作りたいコーヒー飲料の種類(例えばカプチーノ)に関するユーザからの入力を受信し、ブリューパラメータを用いて得られるブリュー条件を提供することになる。「ブリュー条件」は、ブリューイングに影響を及ぼすブリューパラメータ以外のパラメータ、例えば、市販の特定のグラインダのための設定値や、所望のコーヒー飲料を作るために用いることができるレシピなどを含む。「ブリュー条件」は、コーヒー豆を特性化するブリューパラメータに基づいて決定される。」

「【0034】
さらに別の実施形態では、ブリューパラメータはデータベースに格納され、ユーザによってアクセスされる。特性化された各焙煎バッチのコーヒー豆に識別子が割り当てられる。コーヒー豆バッチの識別子ごとに、様々な種類のコーヒーメーカ(例えば、フレンチプレス、エアロプレス(登録商標)、エスプレッソ)について様々な風味カテゴリーに対するブリューパラメータがデータベースに入力されている。ブリューパラメータデータベースは、他のデータ、例えば、一般的に用いられているコーヒーメーカのリストや、異なるブランド及びモデルの各々とともに用いられる任意のブリューパラメータ補正値などを含むこともできる。また、1つの一連の最良のブリューパラメータについての一致が見られる代わりに、「モデルコーヒー飲料」を決定するためにプロのテイスタが必要であるとすれば、それぞれのプロのテイスタが最も好むパラメータを別々に保存して識別することができる。このように、経験とともに、コーヒーを入れる人は、自身が普段どのテイスタの選択を好んでいるかが分かっており、当該テイスタのモデル飲料に関連付けられたブリューパラメータを選択することになる。さらに、ブリューパラメータが時間とともに変化する場合、例えば焙煎された豆の鮮度が落ちたときなどに、補正されたブリューパラメータにアクセスすることができるように、データベースは、データ及びタイムテーブルを含むことができる。
【0035】
各ブリュー条件に関連付けられたブリューパラメータに加えて、例えば特定の器具のための関連する設定値のテーブル(表)を(例えばルックアップテーブルに)格納することができる。
【0036】
さらに、特定の焙煎バッチの焙煎コーヒー豆、例えば、品種、産地、焙煎バッチ及び焙煎日、追加的な記述内容(すなわち、コーヒー豆の色及び)、「消費」期限、焙煎コーヒー豆に関する追加的な助言、推奨される方法などに関連している他の情報に識別子をリンクさせることができ、これらの情報は、ブリューパラメータデータベースに格納したりリンクさせたりすることができる。データベースは、必要に応じて更新可能である。」

第6 当審の判断
1 当審の判断の概要
下記2で述べるように、令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)で特許権者に通知した取消理由である、理由2(サポート要件)及び新たな取消理由(明確性)には、理由があると判断する。
下記3及び4で述べるように、令和3年9月17日付け取消理由通知書で特許権者に通知した取消理由のうち、令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)で採用しなかった取消理由である、理由1(進歩性)、及び、すべての特許異議申立理由には、理由がないと判断する。

2 令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)で特許権者に通知した取消理由についての当審の判断
(1)理由2(サポート要件)について
ア 訂正発明7、11〜13、16について
本件訂正後の請求項7には、「前記記憶装置に、2以上の異なる種類の生豆の各々に関し前記属性情報が蓄積されているときにおいて、前記属性情報には、前記属性情報が入手された時刻を示すタイムスタンプが付与されており、前記処理回路は、最新のタイムスタンプが付与された属性情報に含まれる前記制御情報を前記焙煎機に送信する」と記載されている。
この点に関して、本件特許の発明の詳細な説明を参照すると、以下のように記載されている。
「図17は、ユーザ端末装置200のストレージ208のデータ構造の一例を示す。生豆コードに相当するIDとして「BDC−0001」の属性情報35および36が併存している。ただし属性情報35が入手されたタイムスタンプ35aと、属性情報36が入手されたタイムスタンプ36aとは異なっており、属性情報36の方がより新しい。本実施の形態では、属性情報が更新される、とは、最新の属性情報を取得する、という意味でのみ用いている。属性情報の書き換えは行われず、タイムスタンプが異なる、別個のデータファイルとして管理されている。なお、タイムスタンプは、端末装置200によって属性情報が受信された時刻であってもよいし、ストレージ208に書き込まれた時刻であってもよい。なお、端末装置200は、属性情報が更新されると、元のデータファイルを書き換えてもよい。」(段落【0117】)
しかし、「BDC−0001」という共通の生豆コードに関して2つの属性情報35および36が併存しているのであるから、段落【0117】、図17に開示されているケースは、請求項7における「2以上の異なる種類の生豆の各々に関し前記属性情報が蓄積されているとき」には相当しない。
そして、本件特許の発明の詳細な説明の他の箇所を参照しても、請求項7における「前記記憶装置に、2以上の異なる種類の生豆の各々に関し前記属性情報が蓄積されているときにおいて、前記属性情報には、前記属性情報が入手された時刻を示すタイムスタンプが付与されており、前記処理回路は、最新のタイムスタンプが付与された属性情報に含まれる前記制御情報を前記焙煎機に送信する」という事項は実質的に開示されていない。
つまり、訂正発明7は、蓄積された種類Aの生豆の属性情報のうち、最新のタイムスタンプが付与された属性情報に含まれる制御情報と、蓄積された種類Bの生豆の属性情報のうち、最新のタイムスタンプが付与された属性情報に含まれる制御情報とが併せて同時に焙煎機に送信されるか、もしくは、蓄積された前記複数種類A、Bの生豆の属性情報に含まれる制御情報のうち、生豆の種類にかかわらず、最新の時刻を示すタイムスタンプが付与された属性情報に含まれる制御情報のみが焙煎機に送信される、例えば、種類Aの生豆に関する制御情報を送信しようとすると、種類Bの生豆に関する制御情報を送信してしまう場合などがあるものであるが、このようなものは本件特許の発明の詳細な説明には記載も示唆もされておらず、このようなものに一体どのような技術的意義があるのかについても、本件特許の発明の詳細な説明には記載も示唆もされていない。
よって、訂正発明7、及び、訂正発明7を直接又は間接的に引用する訂正発明11〜13、16は、本件特許の発明の詳細な説明に記載されたものではない。

イ 意見書における特許権者の主張について
理由2(サポート要件)は、令和3年9月17日付け取消理由通知書でも特許権者に通知されており、その際に、特許権者は、令和3年11月22日提出の意見書において、「本件特許の請求項7に係る特許発明(特許発明7ともいう)は、発明の詳細な説明の段落[0146]に記載された、発明の課題を解決するための手段が反映されていることから、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えているものではない」と主張している。
しかしながら、本件特許の段落【0146】には、単に請求項7の記載と形式的に同じ記載がなされているにすぎず、訂正発明7の技術的意義などを実質的に開示するものではない。
よって、特許権者の上記主張は採用できない。

ウ 理由2(サポート要件)について、令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)で通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者からは何ら応答がなかった。
そして、理由2(サポート要件)は妥当なものであると認められるから、訂正発明7、11〜13、16は、発明の詳細な説明に記載されたものではない。

エ 理由2(サポート要件)についてのまとめ
上記ア〜ウのとおり、本件特許の請求項7、11〜13、16に係る特許は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号に該当し、取り消すべきものである。

(2)新たな取消理由(明確性)について
ア 訂正発明7、11〜13、16について
本件訂正後の請求項7には「前記処理回路は、」「前記制御情報を前記焙煎機に送信する」と記載されているが、請求項7が間接的に引用する請求項2には「読み取られた前記情報コードに基づいて、前記所与の生豆の属性情報の要求を生成する処理回路」と別に、「前記制御情報を焙煎機に送信する通信回路」が記載されている。
つまり、制御情報を焙煎機に送信する主体が、請求項2の上記記載では「通信回路」であるのに対し、請求項7の上記記載では「処理回路」である点で技術的に明らかな齟齬があるため、訂正発明7の範囲が不明確である。
よって、訂正発明7、及び、訂正発明7を直接又は間接的に引用する訂正発明11〜13、16は明確でない。

イ 訂正発明8〜13、16について
本件訂正後の請求項8には「前記処理回路は、」「前記要求とともに、」「識別情報を送信する」と記載されているが、請求項8が間接的に引用する請求項2には「読み取られた前記情報コードに基づいて、前記所与の生豆の属性情報の要求を生成する処理回路」と別に、「前記要求を前記サーバに送信し、」「前記制御情報を焙煎機に送信する通信回路」が記載されている。
つまり、要求を送信する主体が、請求項2の上記記載では「通信回路」であるのに対し、請求項8(当審注:令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)では、「請求項7」と記載していたが、前後の文脈から、「請求項8」の誤記であることは明らかである。)の上記記載では「処理回路」である点で技術的に明らかな齟齬があるため、訂正発明8の範囲が不明確である。
よって、訂正発明8、及び、訂正発明8を直接又は間接的に引用する訂正発明9〜13、16は明確でない。

ウ 新たな取消理由(明確性)について、令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)で通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者からは何ら応答がなかった。
そして、新たな取消理由(明確性)は妥当なものであると認められるから、訂正発明7〜13、16は、明確でない。

エ 新たな取消理由(明確性)についてのまとめ
上記ア〜ウのとおり、本件特許の請求項7〜13、16に係る特許は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号に該当し、取り消すべきものである。

3 令和3年9月17日付け取消理由通知書で特許権者に通知した取消理由のうち、令和4年3月25日付け取消理由通知書(決定の予告)で採用しなかった取消理由についての当審の判断
(1)理由1(進歩性)について
ア 訂正発明1について
(ア)対比
訂正発明1と甲2発明Aとを、その機能、構造または技術的意義を考慮して対比する。
甲2発明Aの「原豆」は、訂正発明1の「生豆」に、
甲2発明Aの「使用者」は、訂正発明1の「ユーザ」に、
甲2発明Aの「原豆の種類に関する情報」は、訂正発明1の「各生豆を一意に特定する識別情報」に、
甲2発明Aの「コーヒーロースター(100)」は、訂正発明1の「焙煎機」に、
甲2発明Aの「最適のロースト制御情報」は、豆の種類別にロースト管理サーバー(300)で保存されているものであって、最適のロースト制御情報によってコーヒーロースター(100)がローストを実行することを踏まえると、訂正発明1の「焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報」に、
甲2発明Aの「スマート端末機器(200)」は、訂正発明1の「端末装置」に、
甲2発明Aの「ディスプレイ部(251)」は、訂正発明1の「出力装置」に、それぞれ相当する。
また、訂正発明1の「属性情報」には「焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報」が含まれることを踏まえると、甲2発明Aの「スマート端末機器(200)がロースト管理サーバー(300)側に、入力された原豆の種類に関する情報を転送して最適のロースト制御情報を要請する段階」と、訂正発明1の「抽出した前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報に基づいて、前記端末装置に、前記所与の生豆の属性情報の要求を送信させるステップ」とは、「所与の生豆の識別情報に基づいて、端末装置に、所与の生豆の焙煎方法を示す制御情報の要求を送信させるステップ」である限りにおいて一致する。
また、甲2発明Aにおいて、「ロースト管理サーバー(300)は豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存し」ていること、及び、「スマート端末機器(200)からの要請に応じて、ロースト管理サーバー(300)が最適のロースト制御情報をスマート端末機器(200)に送って来る」こと、並びに、データベースサーバは要求に応じてデータベースから情報を抽出するものであるという技術常識を踏まえると、甲2発明Aの「ロースト管理サーバー(300)」が、各生豆を一意に特定する識別情報と焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報とを含む情報であって、当該識別情報と当該制御情報とを関連付けた情報を含むデータベースを有し、スマート端末機器(200)からの要請に応じて、データベースから最適のロースト制御情報を抽出してスマート端末機器(200)に送信していることは明らかである。
そうすると、甲2発明Aの「ロースト管理サーバー(300)は豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存している」ことと、訂正発明1の「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を含」むこととは、「データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、および、焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報を含む情報であって、当該識別情報と当該制御情報とを関連付けた情報を含む」という限りにおいて一致する。
また、甲2発明Aの「スマート端末機器(200)からの要請に応じて、ロースト管理サーバー(300)が最適のロースト制御情報をスマート端末機器(200)に送って来る段階」と、訂正発明1の「前記要求の受信に応答して、前記データベースから、前記所与の生豆の属性情報を抽出するステップと、抽出した属性情報を前記端末装置に送信するステップ」とは、「要求の受信に応答して、データベースから、所与の生豆の焙煎方法を示す制御情報を抽出するステップと、抽出した焙煎方法を示す制御情報を端末装置に送信するステップ」という限りにおいて一致する。
また、甲2発明Aの「スマート端末機器(200)が最適のロースト制御情報を受信する段階」と、訂正発明1の「送信された前記属性情報を前記端末装置に受信させるステップ」とは、「送信された制御情報を端末装置に受信させるステップ」である限りにおいて一致する。
また、甲2発明Aの「スマート端末機器(200)がコーヒーロースター(100)に最適のロースト制御情報を伝達する段階」と、訂正発明1の「前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信させるステップ」とは、「制御情報を焙煎機に送信させるステップ」である限りにおいて一致する。
また、甲2発明Aの「スマート端末機器(200)がディスプレイ部(251)にコーヒーロースター(100)の検出データを表示する段階」と、訂正発明1の「前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を前記端末装置の出力装置に出力させるステップ」とは、「情報を端末装置の出力装置に出力させるステップ」である限りにおいて一致する。
そして、甲2発明Aでは、豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存したデータベースを有するロースト管理サーバー(300)から最適のロースト制御情報を抽出してコーヒーロースター(100)に伝達することから、甲2発明Aの「コーヒーロースト制御方法」は、訂正発明1の「複数種類のコーヒーの生豆の情報を保持したデータベースを利用して、生豆の情報を提供する方法」であるといえる。
また、甲2発明Aでは、「使用者から原豆の種類に関する情報が入力される」ことで「コーヒーロースター(100)が伝達された最適のロースト制御情報によってローストを実行する」ことから、「コーヒーロースター(100)」は「使用者」によって使用されているといえる。

してみれば、訂正発明1と甲2発明Aは、以下の点で一致する一方、以下の各点で相違する。

<一致点>
「複数種類のコーヒーの生豆の情報を保持したデータベースを利用して、生豆の情報を提供する方法であって、
データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、および、焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報を含む情報であって、当該識別情報と当該制御情報とを関連付けた情報を含み、
所与の生豆の識別情報に基づいて、端末装置に、所与の生豆の焙煎方法を示す制御情報の要求を送信させるステップと、
要求の受信に応答して、データベースから、所与の生豆の焙煎方法を示す制御情報を抽出するステップと、
抽出した焙煎方法を示す制御情報を端末装置に送信するステップと、
送信された焙煎方法を示す制御情報を端末装置に受信させるステップと、
焙煎方法を示す制御情報を焙煎機に送信させるステップと、
情報を端末装置の出力装置に出力させるステップと
を包含する、情報提供方法。」

<相違点1>
「生豆の識別情報」の入力に関して、訂正発明1では、「ユーザの端末装置に、所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換された情報コードを読み取らせるステップ」と「前記情報コードから前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報を抽出するステップ」とを有しているのに対して、甲2発明Aでは、「使用者からスマート端末機器(200)にローストする原豆の種類に関する情報が入力される段階」を有している点。

<相違点2>
訂正発明1では、
「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を含み、」
「情報提供方法」が、「ユーザの端末装置に、所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換された情報コードを読み取らせるステップと、
前記情報コードから前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報を抽出するステップと、
抽出した前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報に基づいて、前記端末装置に、前記所与の生豆の属性情報の要求を送信させるステップと、
前記要求の受信に応答して、前記データベースから、前記所与の生豆の属性情報を抽出するステップと、
抽出した属性情報を前記端末装置に送信するステップと、
送信された前記属性情報を前記端末装置に受信させるステップと、
前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信させるステップと、
前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を前記端末装置の出力装置に出力させるステップと
を包含する」のに対し、
甲2発明Aでは、
「コーヒーロースト制御方法」が、「使用者からスマート端末機器(200)にローストする原豆の種類に関する情報が入力される段階と、
スマート端末機器(200)がロースト管理サーバー(300)側に、入力された原豆の種類に関する情報を転送して最適のロースト制御情報を要請する段階と、
スマート端末機器(200)からの要請に応じて、ロースト管理サーバー(300)が最適のロースト制御情報をスマート端末機器(200)に送って来る段階と、
スマート端末機器(200)が最適のロースト制御情報を受信する段階と、
スマート端末機器(200)がコーヒーロースター(100)に最適のロースト制御情報を伝達する段階と、
コーヒーロースター(100)が伝達された最適のロースト制御情報によってローストを実行する段階と、
スマート端末機器(200)がディスプレイ部(251)にコーヒーロースター(100)の検出データを表示する段階とを含み、
ロースト管理サーバー(300)は豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存している」点。

<相違点3>
訂正発明1の「焙煎機」は「ユーザが所有する」ものであるのに対して、甲2発明Aの「コーヒーロースター(100)」は「使用者」に使用されるものではあるものの、使用者が所有するものであるか否かは不明である点。

(イ)判断
事案に鑑み、まず、相違点2について検討する。相違点2は、「属性情報」に関係する一体不可分な複数の点が組み合わさったものであるが、その中でも特に、以下の点(以下「相違点2’」という。)に着目して検討する。

<相違点2’>
データベースに含まれる情報がどのような情報であるか、また、データベースに含まれる情報を焙煎機及び出力装置へ提供する際に端末装置が受信する情報がどのような情報であるかについて、
訂正発明1では、「識別情報」と「制御情報」と「付随情報」とが、お互いに関連付けられた上で、これら3つの情報を含む属性情報の形でデータベースに含まれており、端末装置は、3つの情報を含む属性情報の形で、ひとまとめにして「制御情報」と、「付随情報」とを受信することとなり、端末装置は、受信した属性情報に含まれる「制御情報」を焙煎機に送信するとともに、受信した属性情報に含まれる「付随情報」を端末装置の出力装置に出力させるのに対し、
甲2発明Aでは、「原豆の種類に関する情報」と「最適のロースト制御情報」とが、お互いに関連付けられた上で、これら2つの情報を含む情報の形でロースト管理サーバー(300)に保存されているものの、訂正発明1の「付随情報」に相当する情報が「原豆の種類に関する情報」及び「最適のロースト制御情報」に関連付けられてロースト管理サーバー(300)に保存されているとまではいえず、また、スマート端末機器(200)は、「最適のロースト制御情報」しか受信しないため、スマート端末機器(200)は、受信した「最適のロースト制御情報」をコーヒーロースター(100)に伝達するに留まり、訂正発明1の「付随情報」に相当する情報を受信したりディスプレイ部(251)に表示させたりするとまではいえない点。

甲8記載事項Aからは、訂正発明1の「識別情報」に相当する情報と「地理的原産地に関する情報」とが、お互いに関連付けられた上で、これら2つの情報を含む情報の形で「遠隔データベース」に含まれているとはいい得るとしても、訂正発明1の「制御情報」に相当する情報が、訂正発明1の「識別情報」に相当する情報及び「地理的原産地に関する情報」に関連付けられて「遠隔データベース」に含まれているとまではいえない。また、「制御ユニット10」は、「地理的原産地に関する情報」しか受信しないといえ、「制御ユニット10」は、受信した「地理的原産地に関する情報」を「ディスプレイ12」に表示させるに留まり、訂正発明1の「制御情報」に相当する情報を受信したり送信したりするとまではいえない。
つまり、甲2発明Aにおいて、甲8記載事項Aを参酌しても、訂正発明1における、「識別情報」と「制御情報」と「付随情報」との3つの情報を含む属性情報をデータベースに含ませることには、当業者といえども容易に想到することができない。さらに、訂正発明1における、端末装置が、「制御情報」と「付随情報」という、提供しようとする複数の情報をひとまとめにして受信することにも、当業者は容易に想到することができない。
また、相違点2’に係る訂正発明1の発明特定事項は、甲4記載事項にも開示がない。
そして、訂正発明1において、端末装置が「属性情報」を受信することにより、「制御情報」と「付随情報」という、提供しようとする複数の情報を一度にまとめて得ることができるという効果を発揮することは、その構成上、明らかである。
よって、相違点2における相違点2’以外の点及び他の相違点について検討するまでもなく、訂正発明1は、甲2発明A、甲4記載事項、及び、甲8記載事項Aに基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

イ 訂正発明2について
(ア)対比
訂正発明2と甲2発明Bとを、その機能、構造または技術的意義を考慮して対比する。
甲2発明Bの「コーヒーロースター(100)」は、訂正発明2の「焙煎機」に、
甲2発明Bの「原豆」は、訂正発明2の「生豆」に、
甲2発明Bの「原豆の種類に関する情報」は、訂正発明2の「各生豆を一意に特定する識別情報」に、
甲2発明Bの「最適のロースト制御情報」は、豆の種類別にロースト管理サーバー(300)で保存されているものであって、最適のロースト制御情報によってコーヒーロースター(100)がローストを実行することを踏まえると、訂正発明2の「焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報」に、
甲2発明Bの「ディスプレイ部(251)」は、訂正発明2の「出力装置」に、それぞれ相当する。
また、甲2発明Bにおいて、「ロースト管理サーバー(300)」は「豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存」するものであること、及び、甲2における、スマート端末機器(200)からの要請に応じて、ロースト管理サーバー(300)が最適のロースト制御情報をスマート端末機器(200)に送って来る旨の記載(上記第5の2(2)イを参照。)、並びに、データベースサーバは要求に応じてデータベースから情報を抽出するものであるという技術常識を踏まえると、甲2発明Bの「ロースト管理サーバー(300)」が、各生豆を一意に特定する識別情報と焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報とを含む情報であって、当該識別情報と当該制御情報とを関連付けた情報を含むデータベースを有し、スマート端末機器(200)からの要請に応じて、データベースから最適のロースト制御情報を抽出してスマート端末機器(200)に送信していることは明らかである。そうすると、甲2発明Bの「ロースト管理サーバー(300)」は、訂正発明2の「データベースからの情報の読み出し」を「管理」する「サーバ」に相当する。
また、甲2発明Bの「ロースト管理サーバー(300)は豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存して」いることと、訂正発明2の「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を保持しており、かつ、前記データベースからの情報の読み出しはサーバによって管理されて」いることとは、「データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、および、焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報を含む情報であって、当該識別情報と当該制御情報とを関連付けた情報を保持しており、かつ、データベースからの情報の読み出しはサーバによって管理されて」いるという限りにおいて一致する。
また、端末装置における情報処理は制御部によってなされることは技術常識であることを踏まえると、甲2発明Bにおいて、ロースト管理サーバー(300)側に最適のロースト制御情報を要請するにあたって、送信される信号が制御部(280)で生成されることは明らかであるから、甲2発明Bの「制御部(280)」は、訂正発明2の「処理回路」に相当する。
また、訂正発明2の「属性情報」には「焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報」が含まれること、及び、訂正発明2の「配達されたコーヒーの生豆に付与された情報コード」は「所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換され」たものであることを踏まえると、甲2発明Bの「スマート端末機器(200)」の「制御部(280)」が、ロースト管理サーバー(300)側に入力された原豆の種類に関する情報を転送して最適のロースト制御情報を要請するにあたって送信される信号を生成することと、訂正発明2の「端末装置」の「処理回路」が「読み取られた前記情報コードに基づいて、前記所与の生豆の属性情報の要求を生成する」こととは、「端末装置の処理回路が、所与の生豆の識別情報に基づいて、所与の生豆の焙煎方法を示す制御情報の要求を生成する」という限りにおいて一致する。
また、甲2発明Bの「無線通信部(210)」は、「スマート端末機器(200)とネットワークの間のコードレス通信を実行するものであり、また、スマート端末機器(200)とコーヒーロースター(100)との間で通信するものであ」ることを踏まえると、スマート端末機器(200)におけるロースト管理サーバー(300)側への原豆の種類に関する情報の転送やロースト管理サーバー(300)からの最適のロースト制御情報の受信、最適のロースト制御情報のコーヒーロースター(100)への伝達はいずれも無線通信部(210)によってなされていることは明らかであり、甲2発明Bの「無線通信部(210)」は、訂正発明2の「通信回路」に相当する。
また、甲2発明Bの「スマート端末機器(200)」の「無線通信部(210)」が「ロースト管理サーバー(300)側に、入力された原豆の種類に関する情報を転送して最適のロースト制御情報を要請」することと、訂正発明2の「端末装置」の「通信回路」が「前記所与の生豆の属性情報の要求」「を前記サーバに送信」することとは、「端末装置の通信回路が、所与の生豆の焙煎方法を示す制御情報の要求をサーバに送信する」という限りにおいて一致する。
また、甲2発明Bの「スマート端末機器(200)」の「無線通信部(210)」が「ロースト管理サーバー(300)が送って来た最適のロースト制御情報を受信」することと、訂正発明2の「端末装置」の「通信回路」が「前記サーバから前記所与の生豆の属性情報を受信する」こととは、「端末装置」の「通信回路」が「サーバから制御情報を受信する」という限りにおいて一致する。
また、甲2発明Bの「スマート端末機器(200)」の「無線通信部(210)」が「最適のロースト制御情報をコーヒーロースター(100)に伝達」することは、訂正発明2の「端末装置」の「通信回路」が「前記制御情報を焙煎機に送信する」ことに相当する。
甲2発明Bの「スマート端末機器(200)」の「ディスプレイ部(251)」が「コーヒーロースター(100)の検出データを表示」することと、訂正発明2の「端末装置」の「出力装置」が「前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を出力する」こととは、「端末装置の出力装置が情報を出力する」という限りにおいて一致する。
そして、甲2発明Bの「スマート端末機器(200)」は、豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存したデータベースを有するロースト管理サーバー(300)から最適のロースト制御情報を受信するものであることからみて、甲2発明Bの「スマート端末機器(200)」は、訂正発明2の「複数種類のコーヒーの生豆の情報を保持したデータベースを利用して、生豆の情報を取得する端末装置」であるといえる。
さらに、甲2発明Bの「スマート端末機器(200)」の「ディスプレイ部(251)」は、「出力装置以外に入力装置でも使うことができ」るものであり、また「スマート端末機器(200)」に「使用者から原豆の種類に関する情報が入力され」ることから、スマート端末機器(200)における原豆の種類に関する情報の入力がディスプレイ部(251)によってなされていることは明らかである。
また、甲2発明Bでは、「使用者から原豆の種類に関する情報が入力され」ることで「最適のロースト制御情報によってコーヒーロースター(100)にローストを実行させ」るから、「コーヒーロースター(100)」は「使用者」によって使用されているといえる。

してみれば、訂正発明2と甲2発明Bは、以下の点で一致する一方、以下の各点で相違する。

<一致点>
「複数種類のコーヒーの生豆の情報を保持したデータベースを利用して、生豆の情報を取得する端末装置であって、
データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、および、焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報を含む情報であって、当該識別情報と当該制御情報とを関連付けた情報を保持しており、かつ、データベースからの情報の読み出しはサーバによって管理されており、
所与の生豆の識別情報に基づいて、所与の生豆の焙煎方法を示す制御情報の要求を生成する処理回路と、
所与の生豆の焙煎方法を示す制御情報の要求をサーバに送信し、
サーバから焙煎方法を示す制御情報を受信し、焙煎方法を示す制御情報を焙煎機に送信する通信回路と、
情報を出力する出力装置と
を備えた端末装置。」

<相違点4>
「生豆の識別情報」を入力するための手段に関して、訂正発明2では、「所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換され、配達されたコーヒーの生豆に付与された情報コードを、光学的、磁気的または無線通信によって読み取る読取装置」を有しているのに対して、甲2発明Bでは、「出力装置以外に入力装置でも使うことができ」る「ディスプレイ部(251)」により「使用者から原豆の種類に関する情報が入力され」る点。

<相違点5>
訂正発明2では、
「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を保持しており、かつ、前記データベースからの情報の読み出しはサーバによって管理されており、」
「端末装置」が、「所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換され、配達されたコーヒーの生豆に付与された情報コードを、光学的、磁気的または無線通信によって読み取る読取装置と、
読み取られた前記情報コードに基づいて、前記所与の生豆の属性情報の要求を生成する処理回路と、
前記要求を前記サーバに送信し、
前記サーバから前記所与の生豆の属性情報を受信し、前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信する通信回路と、
前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を出力する出力装置と
を備え」るのに対し、
甲2発明Bでは、
「ロースト管理サーバー(300)は豆の種類別に最適のロースト制御情報を保存しており、
スマート端末機器(200)は、使用者から原豆の種類に関する情報が入力され、
ロースト管理サーバー(300)側に、入力された原豆の種類に関する情報を転送して最適のロースト制御情報を要請し、
ロースト管理サーバー(300)が送って来た最適のロースト制御情報を受信し、
最適のロースト制御情報をコーヒーロースター(100)に伝達し、最適のロースト制御情報によってコーヒーロースター(100)にローストを実行させ、
ディスプレイ部(251)にコーヒーロースター(100)の検出データを表示するものであって、
最適のロースト制御情報は、豆投入量に応じた乾燥、ロースト、そして冷却のための温度、時間の情報を含んでおり、
メモリー(260)は、入/出力されるデータの臨時保存のための機能を実行することができ、
出力部(250)は、音響出力モジュール(252)を含み、音響出力モジュール(252)はオーディオデータや音響信号を出力し、
ロースト管理サーバー(300)では、ロースト管理サーバー(300)に登録された他の使用者と最適のローストデータを共有して新しい情報をアップデートして多様な原豆に関するロースト情報を接することができる」点。

<相違点6>
訂正発明2の「焙煎機」は「ユーザが所有する」ものであるのに対して、甲2発明Bの「コーヒーロースター(100)」は「使用者」に使用されるものではあるものの、「使用者」が所有するものであるか否かは不明である点。

(イ)判断
事案に鑑み、まず、相違点5について検討する。相違点5は、「属性情報」に関係する一体不可分な複数の点が組み合わさったものであるが、その中でも特に、以下の点(以下「相違点5’」という。)に着目して検討する。

<相違点5’>
データベースが保持する情報がどのような情報であるか、また、データベースが保持する情報を焙煎機及び出力装置へ提供する際に端末装置が受信する情報がどのような情報であるかについて、
訂正発明2では、「識別情報」と「制御情報」と「付随情報」とが、お互いに関連付けられた上で、これら3つの情報を含む属性情報の形でデータベースに保持されており、端末装置は、3つの情報を含む属性情報の形で、ひとまとめにして「制御情報」と、「付随情報」とを受信することとなり、端末装置は、受信した属性情報に含まれる「制御情報」を焙煎機に送信するとともに、受信した属性情報に含まれる「付随情報」を端末装置の出力装置に出力させるのに対し、
甲2発明Bでは、「原豆の種類に関する情報」と「最適のロースト制御情報」とが、お互いに関連付けられた上で、これら2つの情報を含む情報の形でロースト管理サーバー(300)に保存されているものの、訂正発明2の「付随情報」に相当する情報が「原豆の種類に関する情報」及び「最適のロースト制御情報」に関連付けられてロースト管理サーバー(300)に保存されているとまではいえず、また、スマート端末機器(200)は、「最適のロースト制御情報」しか受信しないため、スマート端末機器(200)は、受信した「最適のロースト制御情報」をコーヒーロースター(100)に伝達するに留まり、訂正発明2の「付随情報」に相当する情報を受信したりディスプレイ部(251)に表示させたりするとまではいえない点。

甲8記載事項Aからは、訂正発明2の「識別情報」に相当する情報と「地理的原産地に関する情報」とが、お互いに関連付けられた上で、これら2つの情報を含む情報の形で「遠隔データベース」に保持されているとはいい得るとしても、訂正発明2の「制御情報」に相当する情報が、訂正発明2の「識別情報」に相当する情報及び「地理的原産地に関する情報」に関連付けられて「遠隔データベース」に保持されているとまではいえない。また、「制御ユニット10」は、「地理的原産地に関する情報」しか受信しないといえ、「制御ユニット10」は、受信した「地理的原産地に関する情報」を「ディスプレイ12」に表示させるに留まり、訂正発明2の「制御情報」に相当する情報を受信したり送信したりするとまではいえない。
つまり、甲2発明Bにおいて、甲8記載事項Aを参酌しても、訂正発明2における、「識別情報」と「制御情報」と「付随情報」との3つの情報を含む属性情報をデータベースに保持させることには、当業者といえども容易に想到することができない。さらに、訂正発明2における、端末装置が、「制御情報」と「付随情報」という、提供しようとする複数の情報をひとまとめにして受信することにも、当業者は容易に想到することができない。
また、相違点5’に係る訂正発明2の発明特定事項は、甲4記載事項にも開示がない。
そして、訂正発明2において、端末装置が「属性情報」を受信することにより、「制御情報」と「付随情報」という、提供しようとする複数の情報を一度にまとめて得ることができるという効果を発揮することは、その構成上、明らかである。
よって、相違点5における相違点5’以外の点及び他の相違点について検討するまでもなく、訂正発明2は、甲2発明B、甲4記載事項、及び、甲8記載事項Aに基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

ウ 訂正発明3〜5、11〜13、16〜18について
訂正発明3〜5、11〜13、16〜18は、訂正発明2を直接又は間接的に引用するものであるから、訂正発明3〜5、11〜13、16〜18と甲2発明Bとを対比すると、少なくとも相違点5において相違する。
また、相違点5に係る訂正発明2の発明特定事項は、甲1記載事項、甲3記載事項、甲7記載事項、及び、甲8記載事項Bのいずれにも開示がない。
そうすると、訂正発明3〜5、11〜13、16〜18は、甲2発明B、甲4記載事項、甲8記載事項A、甲7記載事項に示された周知技術、例示するまでもない周知技術、甲1記載事項、甲3記載事項、及び、甲8記載事項Bに示された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

エ 意見書における異議申立人の主張について
異議申立人は、令和4年1月14日提出の意見書において、概ね、甲8記載事項Aの認定が妥当であるという旨、及び、甲2発明Aへの甲8記載事項Aの適用において、付随情報を、データベースに含まれている属性情報において制御情報に関連付け、制御情報とともに属性情報に含ませることが単なる設計事項にすぎないという旨を主張している。
また、当該設計事項にすぎないという旨の根拠として、甲1の段落[35]〜[38]、[42]〜[44]及び参考資料1の段落【0016】〜【0018】、【0034】〜【0036】を挙げている。
しかしながら、上記第5における1、9の記載を見ても、甲1の段落[35]〜[38]、[42]〜[44]及び参考資料1の段落【0016】〜【0018】、【0034】〜【0036】には、相違点2’に係る訂正発明1の発明特定事項又は相違点5’に係る訂正発明2の発明特定事項のうち、「識別情報」と「制御情報」と「付随情報」との3つの情報を含む属性情報をデータベースに含ませることについてまでは記載されているといい得たとしても、端末装置が、「制御情報」と「付随情報」という、提供しようとする複数の情報をひとまとめにして受信することについてまでは、開示がない。
よって、異議申立人の上記主張は、上記ア〜ウにおける判断の結果を左右するものではない。

オ 理由1(進歩性)についてのまとめ
上記ア〜エのとおりであるから、本件特許の請求項1〜5、11〜13、16〜18に係る特許は、令和3年9月17日付け取消理由通知書で特許権者に通知した取消理由のうち、理由1(進歩性)によっては取り消すことはできない。

4 特許異議申立理由についての当審の判断
(1)申立理由1(新規性進歩性)について
ア 訂正発明1について
(ア)対比
訂正発明1と甲1発明Aとを対比すると、少なくとも、以下の点において両者は相違する。

<相違点7>
訂正発明1では、「情報提供方法」が、「前記端末装置に、前記所与の生豆の属性情報の要求を送信させるステップ」と、「前記要求の受信に応答して、前記データベースから、前記所与の生豆の属性情報を抽出するステップ」と、「抽出した属性情報を前記端末装置に送信するステップ」と、「送信された前記属性情報を前記端末装置に受信させるステップと、」を包含するのに対して、甲1発明Aでは、「方法」が、「コーヒーメーカー10に、認識したコーヒー製品の識別情報をサーバ14に向けて送信させ」、「データベース16が制御下にあるサーバ14に、受信したコーヒー製品の識別情報を検索させ、次いで、コーヒーメーカー10に送信するための制御パラメータの好ましいまたは最適化されたセットを検索させ」、「サーバ14に、検索した制御パラメータのセットをコーヒーメーカー10に向けて送信させ」、「送信された制御パラメータのセットをコーヒーメーカー10に受信させ」るものである点。

(イ)判断
相違点7には、データベースとの間で互いに情報を送受信し合う主体が、訂正発明1では端末装置であるのに対し、甲1発明Aではコーヒーメーカー10である点が含まれている。そして甲1発明Aは、コーヒーメーカー10を主体としてデータベース16との間で情報の送受信をさせることに主眼があるものであるから、甲1発明Aにおいてこの主体を変更することは、甲1発明Aの基本とする構成を根底から覆す変更を強いるものである。よって、甲1発明Aにおいて、相違点7に係る訂正発明1の発明特定事項とすることには、当業者にとって動機があるとはいえない。
よって、他の相違点について検討するまでもなく、訂正発明1は、甲1発明Aではなく、また、甲1発明Aに基いて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。

イ 訂正発明2について
(ア)対比
訂正発明2と甲1発明Bとを対比すると、少なくとも、以下の点において両者は相違する。

<相違点8>
訂正発明2は、「端末装置」の発明であるのに対し、甲1発明Bは、「コーヒーメーカー10」の発明である点。

(イ)判断
相違点8は、発明の対象物についての相違点であり、甲1発明Bは、コーヒーメーカー10を主体としてデータベース16との間で情報の送受信をさせることに主眼があるものであるから、甲1発明Bにおいてこの主体を変更することは、甲1発明Bの基本とする構成を根底から覆す変更を強いるものである。よって、甲1発明Bにおいて、相違点8に係る訂正発明2の発明特定事項とすることには、当業者にとって動機があるとはいえない。
よって、他の相違点について検討するまでもなく、訂正発明2は、甲1発明Bではなく、また、甲1発明Bに基いて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。

ウ 訂正発明3〜18について
訂正発明3〜18は、訂正発明2を直接又は間接的に引用し、訂正発明2の構成をすべて包含するものであるから、訂正発明3〜18と甲1発明Bとを対比すると、少なくとも相違点8において相違する。
そうすると、訂正発明4〜6、8〜11、16は、甲1発明Bではない。また、訂正発明3〜18は、甲1発明B、甲2に記載された事項、甲3に記載された事項、甲4に記載された事項、甲2、甲4に示された周知技術、甲5に記載された事項、甲2、甲5に示された周知技術、甲6、甲7に示された周知技術及び甲5、甲8に示された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

エ 異議申立書における異議申立人の主張について
異議申立人は、異議申立書において、甲1には、「携帯電子処理装置36に、前記所与の生豆の属性情報の要求を送信させ」、「抽出した属性情報を前記携帯電子処理装置36に送信」し、「送信された前記属性情報を前記携帯電子処理装置36に受信させる」という事項を含む「甲1発明(1)」、及び、「携帯電子処理装置36」が、「前記所与の生豆の属性情報の要求を生成する処理回路と、」「前記要求を前記サーバ14に送信し、」「前記サーバ14から前記所与の生豆の属性情報を受信」する「通信回路」を備えるという事項を含む「甲1発明(2)」が記載されていると主張している(第32ページ第10行〜第33ページ第21行)。
しかしながら、上記第5の1の記載を見ても、甲1には、これらの事項の開示がない。甲1の段落[34]には、「コーヒーメーカー10はスマートフォン、タブレットコンピュータなどの携帯電子処理装置36と無線で通信できてもよく、消費財に関する他のパラメータまたは情報を受信および/または共有するためにパーソナルコンピュータ(PC)など(図示せず)とも通信し得る。」という旨が記載されているが、当該記載からは、携帯電子処理装置36が主体となってデータベース16との間で情報の送受信をするという旨である上記各事項は把握できない。
よって、異議申立人の上記主張は採用できない。

オ 申立理由1(新規性進歩性)についてのまとめ
上記ア〜エのとおりであるから、本件特許の請求項1〜18に係る特許は、申立理由1(新規性進歩性)によっては取り消すことはできない。

(2)申立理由2(サポート要件)について
ア 訂正発明1について
訂正発明1が解決しようとする課題は、本件特許明細書の段落【0008】によると、「生豆に応じた焙煎機の制御情報を取得する際のユーザの利便性を向上させ、生豆を焙煎する作業を通じてユーザの満足感を向上させる技術を提供する」ことであると認められる。
そして、段落【0030】には「焙煎士が決定した焙煎プロファイルを用意し、ユーザが所有する端末装置200から焙煎プロファイルを焙煎機300に設定する。これにより、手軽に、かつ適切な焙煎を行うことができ、生豆を焙煎する作業を通じてユーザの満足感を向上させることができる」、段落【0031】には「また、後述のように、属性情報6には、焙煎プロファイル2の他、種々の情報が含まれる。種々の情報の例は、その生豆の生産地、生産者、焙煎士に関する情報(具体的には、農薬証明、輸出入事項(業者、日付)、パッケージ日(製造日)が含まれる)である生豆に関する付随情報、サーバに接続するためのアクセス情報、複数の焙煎プロファイルが含まれる場合に焙煎士が特におすすめする焙煎プロファイルを示す優先度情報である。ユーザは、端末装置200を利用してこれらの情報を参照することができる。これにより、ユーザはその生豆について深く知ることができ、より深くコーヒーを愉しむことができる」とそれぞれ記載されている。
これらの記載によると、訂正発明1における、「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を含」むこと、「前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信させるステップ」及び「前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を前記端末装置の出力装置に出力させるステップ」により、「生豆を焙煎する作業を通じてユーザの満足感を向上させる」という課題が解決されるものといえる。
申立理由2は、段落【0160】を根拠とし、「生豆を焙煎する作業を通じてユーザの満足感を向上させる」という課題が、「ユーザが、たとえば制御情報を焙煎機に送信した後にサーバにアクセスし、その生豆や制御情報に関する評価や、コメントなどを、容易に、サーバに送信」する構成を具備することで初めて実現される、という趣旨のものであるが、上記のとおりであるから、当該構成を具備していなくとも、訂正発明1が解決しようとする上記課題は訂正発明1により解決されている。
よって、訂正発明1は、発明の課題が解決できることを当業者が認識できるように記載された範囲を超えているとはいえない。

イ 訂正発明2について
訂正発明2が解決しようとする課題は、訂正発明1が解決しようとする上記課題と同じである。
そうすると、上記アと同様に、訂正発明2における「前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を保持して」いること、及び、「端末装置」が「前記サーバから前記所与の生豆の属性情報を受信し、前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信する通信回路と、」「前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を出力する出力装置と」「を備え」ることにより、「生豆を焙煎する作業を通じてユーザの満足感を向上させる」という課題が解決されるものといえる。
よって、訂正発明2は、発明の課題が解決できることを当業者が認識できるように記載された範囲を超えているとはいえない。

ウ 訂正発明3〜18について
訂正発明3〜18は、訂正発明2を直接又は間接的に引用し、訂正発明2の構成をすべて包含するものであるから、訂正発明2と同様に、発明の課題が解決できることを当業者が認識できるように記載された範囲を超えているとはいえない。

エ 申立理由2(サポート要件)についてのまとめ
上記ア〜ウのとおりであるから、本件特許の請求項1〜18に係る特許は、発明の詳細な説明に記載したものであり、申立理由2(サポート要件)によっては取り消すことはできない。

(3)申立理由3(明確性)について
ア 訂正発明1について
申立理由3(明確性)は、本件特許の請求項1における「前記情報コードから前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報を抽出するステップ」(以下「ステップA」という。)、「前記要求の受信に応答して、前記データベースから、前記所与の生豆の属性情報を抽出するステップ」(以下「ステップB」という。)及び「抽出した属性情報を前記端末装置に送信するステップ」(以下「ステップC」という。)という各ステップをどの装置が実行するかが特定されておらず、これらのステップの実行主体が不明確であるという趣旨のものである。以下、これら各ステップについて検討する。
(ア)ステップAについて
ステップAは、「前記情報コード」から情報を抽出する処理についてのステップであるところ、ここでいう「前記情報コード」とは、ステップAの前段階である「ユーザの端末装置に、所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換された情報コードを読み取らせるステップ」において、ユーザの端末装置が読み取ったものであるといえる。
そうすると、請求項1に明示的な特定はなくとも、ステップAの実行主体がユーザの端末装置であることを把握することができる。

(イ)ステップB及びCについて
ステップB及びCは、総合すると、「前記要求の受信」に応答してデータベースから情報を抽出し、当該抽出した情報を端末装置に送信する処理についてのステップであるところ、ここでいう「前記要求の受信」とは、ステップB及びCの前段階である「前記端末装置に、前記所与の生豆の属性情報の要求を送信させるステップ」において端末装置から送信されてきた要求の受信であるといえる。
そうすると、請求項1に明示的な特定はなくとも、ステップB及びCの実行主体が、端末装置との間での要求ないし情報の送受信、及び、データベースへのアクセス、が可能な装置であることを把握することができる。そして、本件特許明細書の段落【0026】〜【0027】には、このような装置の具体例として、DBサーバ100が例示されている。

(ウ)よって、訂正発明1は、明確でないとはいえない。

イ 申立理由3(明確性)についてのまとめ
上記アのとおりであるから、本件特許の請求項1に係る特許は、明確であり、申立理由3(明確性)によっては取り消すことはできない。

第7 むすび
上記「第6 当審の判断」によれば、本件特許の請求項7、11〜13、16に係る特許は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号に該当し、取り消すべきものである。
また、本件特許の請求項7〜13、16に係る特許は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号に該当し、取り消すべきものである。
そして、本件特許の請求項1〜6、14、15、17、18に係る特許は、特許異議申立書に記載した特許異議申立理由及び取消理由通知書に記載した取消理由によっては取り消すことはできず、他に本件特許の請求項1〜6、14、15、17、18に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
別掲 (行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この決定に対する訴えは、この決定の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のコーヒーの生豆の情報を保持したデータベースを利用して、生豆の情報を提供する方法であって、
前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を含み、
ユーザの端末装置に、所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換された情報コードを読み取らせるステップと、
前記情報コードから前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報を抽出するステップと、
抽出した前記所与の生豆の識別情報または前記アドレス情報に基づいて、前記端末装置に、前記所与の生豆の属性情報の要求を送信させるステップと、
前記要求の受信に応答して、前記データベースから、前記所与の生豆の属性情報を抽出するステップと、
抽出した属性情報を前記端末装置に送信するステップと、
送信された前記属性情報を前記端末装置に受信させるステップと、
前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信させるステップと、
前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を前記端末装置の出力装置に出力させるステップと
を包含する、情報提供方法。
【請求項2】
複数種類のコーヒーの生豆の情報を保持したデータベースを利用して、生豆の情報を取得する端末装置であって、
前記データベースは、少なくとも、各生豆を一意に特定する識別情報、ユーザが所有する焙煎機による各生豆の焙煎方法を示す制御情報、および、各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報を含む属性情報であって、前記識別情報と前記制御情報と前記付随情報とを関連付けた属性情報を保持しており、かつ、前記データベースからの情報の読み出しはサーバによって管理されており、
所与の生豆の識別情報、および、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報、の一方が変換され、配達されたコーヒーの生豆に付与された情報コードを、光学的、磁気的または無線通信によって読み取る読取装置と、
読み取られた前記情報コードに基づいて、前記所与の生豆の属性情報の要求を生成する処理回路と、
前記要求を前記サーバに送信し、
前記サーバから前記所与の生豆の属性情報を受信し、前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信する通信回路と、
前記属性情報に含まれる前記付随情報であって、前記制御情報に関連付けられた前記付随情報を出力する出力装置と
を備えた端末装置。
【請求項3】
前記通信回路は、前記焙煎機における焙煎時間と焙煎温度との関係を示す温度プロファイル、および、前記焙煎時間と前記焙煎機のファンの回転数との関係を示す回転数プロファイルを含む前記制御情報を前記焙煎機に送信する、請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記情報コードは、前記所与の生豆の識別情報が変換されることによって生成されており、
前記処理回路は、前記情報コードを所与の生豆の識別情報に変換し、
前記通信回路は、前記要求とともに、前記処理回路によって変換された前記所与の生豆の識別情報を送信する、請求項2または3のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項5】
前記通信回路が前記サーバから受け取った前記属性情報を格納する記憶装置をさらに備えた、請求項4に記載の端末装置。
【請求項6】
前記記憶装置が、2以上の異なる種類の生豆の各々に関し前記属性情報を蓄積しているときにおいて、
前記処理回路は、前記所与の生豆の情報コードから変換された識別情報に基づいて、前記所与の生豆の属性情報を特定し、
前記通信回路は、特定された前記属性情報に含まれる前記制御情報を焙煎機に送信する、請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
前記記憶装置に、2以上の異なる種類の生豆の各々に関し前記属性情報が蓄積されているときにおいて、
前記属性情報には、前記属性情報が入手された時刻を示すタイムスタンプが付与されており、
前記処理回路は、最新のタイムスタンプが付与された属性情報に含まれる前記制御情報を前記焙煎機に送信する、請求項5に記載の端末装置。
【請求項8】
前記処理回路は、前記情報コードから変換された識別情報と同じ識別情報を有する属性情報が前記記憶装置に格納されていない場合には、前記要求とともに、前記処理回路によって変換された前記所与の生豆の識別情報を送信する、請求項5に記載の端末装置。
【請求項9】
前記処理回路は、前記情報コードから変換された識別情報と同じ識別情報を有する属性情報が前記記憶装置に格納されている場合には、前記出力装置から、前記所与の生豆の属性情報が存在する情報を出力する、請求項8に記載の端末装置。
【請求項10】
前記出力装置は表示パネルであり、
前記出力装置はさらに、前記所与の生豆の属性情報を更新するか否かを選択するための表示を出力する、請求項9に記載の端末装置。
【請求項11】
前記出力装置は表示パネルであり、
前記表示パネルは前記付随情報を視覚的に出力する、請求項2から10のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項12】
前記出力装置はスピーカであり、
前記スピーカは、前記付随情報を音声によって出力する、請求項2から8のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項13】
前記通信回路は、前記データベースから、前記所与の生豆の情報を集約するサーバにアクセスするためのアクセス情報をさらに含む属性情報を受信し、前記アクセス情報に基づいて前記サーバにアクセスする、請求項2から12のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項14】
前記ユーザの指示を受け付ける入力インタフェース装置をさらに備え、
前記所与の生豆の属性情報は、互いに異なる、複数の、温度プロファイルおよび複数の回転数プロファイルの組を含み、
前記入力インタフェース装置は、温度プロファイルおよび回転数プロファイルの組に関する前記ユーザの選択を受け付け、
前記通信回路は、選択された温度プロファイルおよび回転数プロファイルの組を含む前記制御情報を前記焙煎機に送信する、請求項3に記載の端末装置。
【請求項15】
前記所与の生豆の属性情報は、前記複数の、温度プロファイルおよび回転数プロファイルの組の各々の推奨の程度を示す優先度情報をさらに保持しており、
前記出力装置は前記優先度情報に基づいて、最も推奨される温度プロファイルおよび複数の回転数プロファイルの組を少なくとも示す情報を出力する、請求項14に記載の端末装置。
【請求項16】
前記各生豆の生産および焙煎に関連する付随情報として、各生豆の生産国、生産地、生産者、栽培環境、前記制御情報の作成者、前記作成者のコメントの情報の少なくとも一つを含む、請求項2から15のいずれかに1項に記載の端末装置。
【請求項17】
前記情報コードは、前記所与の生豆の属性情報を格納したサーバのアドレス情報が変換されることによって生成されており、
前記処理回路は、前記情報コードを前記アドレス情報に変換し、
前記通信回路は、前記処理回路によって変換された前記アドレス情報に従って前記サーバにアクセスし、前記要求を送信する、請求項2または3のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項18】
前記通信回路が前記サーバから受け取った前記属性情報を格納する記憶装置をさらに備えた、請求項17に記載の端末装置。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2022-08-18 
出願番号 P2018-529791
審決分類 P 1 651・ 113- ZDA (A23N)
P 1 651・ 537- ZDA (A23N)
P 1 651・ 121- ZDA (A23N)
最終処分 08   一部取消
特許庁審判長 松下 聡
特許庁審判官 西村 泰英
河内 誠
登録日 2020-12-03 
登録番号 6803528
権利者 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明の名称 生豆の情報提供方法、および生豆の情報を取得する端末装置  
代理人 道坂 伸一  
代理人 鎌田 健司  
代理人 新居 広守  
代理人 保坂 一之  
代理人 寺谷 英作  
代理人 長谷川 芳樹  
代理人 鎌田 健司  
代理人 新居 広守  
代理人 寺谷 英作  
代理人 野村 幸一  
代理人 戸津 洋介  
代理人 阿部 寛  
代理人 野村 幸一  
代理人 道坂 伸一  

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