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審決分類 |
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載 H01L 審判 一部申し立て 2項進歩性 H01L |
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管理番号 | 1398269 |
総通号数 | 18 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2023-06-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2022-07-08 |
確定日 | 2023-03-22 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | true |
事件の表示 | 特許第6994981号発明「プラズマ処理装置及び載置台の製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6994981号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項〔1〜5、8、9〕について訂正することを認める。 特許第6994981号の請求項1、3〜5、8、9に係る特許を維持する。 特許第6994981号の請求項2に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第6994981号の請求項1〜7に係る特許についての出願は、平成30年2月26日に出願され、令和3年12月16日にその特許権の設定登録がされ、令和4年1月14日に特許掲載公報が発行された。その後、その請求項1〜5に係る特許について、同年7月8日に特許異議申立人茂木早苗(以下「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審は、同年9月14日付けで取消理由を通知した。 特許権者は、その指定期間内である同年11月21日に意見書の提出及び訂正の請求を行い、その訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)に対して、申立人は、令和5年2月2日付けで意見書を提出した。 第2 訂正の適否についての判断 1 訂正の内容 本件訂正請求による訂正の内容は、以下のとおりである。 (1) 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「前記埋込部材は、前記第1の通孔に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔に配置された第2の埋込部材とを有し、」と記載されているのを、「前記埋込部材は、前記第1の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて前記第1の通孔内に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて前記第2の通孔内に配置された第2の埋込部材とを有し、」に訂正する(請求項1の記載を直接的及び間接的に引用する請求項4及び請求項5も同様に訂正する)。 (2) 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2を削除する。 (3) 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3に「前記第2の埋込部材の上端部の周縁に凹部が形成される、請求項2に記載のプラズマ処理装置。」と記載されているのを、独立形式に改め、「被処理体が載置される載置面及び前記載置面に対する裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材と、前記板状部材を支持する支持面を有し、前記第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台と、を有する載置台と、前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材と、を備え、前記埋込部材は、前記第1の通孔に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔に配置された第2の埋込部材とを有し、前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、互いに固定されておらず、前記第1の埋込部材は、上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有し、前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に伝熱ガス経路を通すように形成され、前記第2の埋込部材の上端部の周縁に凹部が形成される、プラズマ処理装置。」に訂正する(請求項3の記載を直接的及び間接的に引用する請求項8及び請求項9も同様に訂正する)。 (4) 訂正事項4 ア 訂正事項4−1 特許請求の範囲の請求項4に「前記第1の埋込部材の厚さは、前記板状部材の厚さ以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて「前記第1の埋込部材の厚さは、前記板状部材の厚さ以下である、請求項1に記載のプラズマ処理装置。」に訂正する。 イ 訂正事項4−2 特許請求の範囲の請求項4に「前記第1の埋込部材の厚さは、前記板状部材の厚さ以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。」とあるうち、請求項3を引用するものについて「前記第1の埋込部材の厚さは、前記板状部材の厚さ以下である、請求項3に記載のプラズマ処理装置。」に訂正し、新たに請求項8とする。 (5) 訂正事項5 ア 訂正事項5−1 特許請求の範囲の請求項5に「前記第1の埋込部材は、凸形状、下端部に近付く程幅が広くなる形状、上端部と下端部との間に最も幅の広い部分を有する形状、上端部と下端部との間に最も幅の狭い部分を有する形状のいずれかである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。」とあるうち、請求項1及び請求項4を引用するものについて「前記第1の埋込部材は、凸形状、下端部に近付く程幅が広くなる形状、上端部と下端部との間に最も幅の広い部分を有する形状、上端部と下端部との間に最も幅の狭い部分を有する形状のいずれかである、請求項1又は4に記載のプラズマ処理装置。」に訂正する。 イ 訂正事項5−2 特許請求の範囲の請求項5に「前記第1の埋込部材は、凸形状、下端部に近付く程幅が広くなる形状、上端部と下端部との間に最も幅の広い部分を有する形状、上端部と下端部との間に最も幅の狭い部分を有する形状のいずれかである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。」とあるうち、請求項3及び請求項4を引用するものについて「前記第1の埋込部材は、凸形状、下端部に近付く程幅が広くなる形状、上端部と下端部との間に最も幅の広い部分を有する形状、上端部と下端部との間に最も幅の狭い部分を有する形状のいずれかである、請求項3又は8に記載のプラズマ処理装置。」に訂正し、新たに請求項9とする。 (6) 一群の請求項、及び独立特許要件について 本件訂正請求は、一群の請求項[1〜5]に対して請求されたものである。 また、本件特許異議申立事件においては、訂正前の請求項1〜5が特許異議申立の請求の対象とされているので、訂正前の請求項1〜5に係る訂正事項1〜5に関して、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する特許法第126条第7項の独立特許要件は課されない。 2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項1について ア 訂正の目的の適否 訂正事項1は、訂正前の請求項1の「前記第1の通孔に配置された」と規定される「第1の埋込部材」について、「前記第1の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて」と、また、「前記第2の通孔に配置された」と規定される「第2の埋込部材」について、「前記第2の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて」と、発明を特定するための事項を直列的に付加するものである。 よって、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の有無 訂正事項1は、願書に添付した明細書の段落0034の「第1の埋込部材221の径は、貫通孔210aの孔径よりも小さい。第2の埋込部材220の径は、貫通孔210bの孔径よりも小さい。これにより、第1の埋込部材221及び第2の埋込部材220は、ガス供給管210の内壁と所定の間隔を設けて配置され、貫通孔210a及び貫通孔210bの内部に伝熱ガス経路が設けられる。」との記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。 よって、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第120の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項1は、訂正前の発明特定事項の「第1の埋込部材」及び「第2の埋込部材」を、減縮するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しないから、特許法第120の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 (2) 訂正事項2について 訂正事項2は、請求項2を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 また、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 (3) 訂正事項3について 訂正事項3は、訂正前の請求項3を独立形式に改めるものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。 また、訂正事項3は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 (4) 訂正事項4について ア 訂正事項4−1について 訂正事項4−1は、訂正前の請求項1〜3のいずれか一項を引用すると規定された請求項4を、請求項1のみを引用すると規定する訂正であって、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 また、訂正事項4−1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 イ 訂正事項4−2について 訂正事項4−2は、訂正前の請求項1〜3のいずれか一項を引用すると規定された請求項4を、請求項3のみを引用すると規定する訂正であって、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 また、訂正事項4−2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 (5) 訂正事項5について ア 訂正事項5−1について 訂正事項5−1は、訂正前の請求項1〜4のいずれか一項を引用すると規定された請求項5を、請求項1、4のみを引用すると規定する訂正であって、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 また、訂正事項5−1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 イ 訂正事項5−2について 訂正事項5−2は、訂正前の請求項1〜4のいずれか一項を引用すると規定された請求項5を、請求項3、4のみを引用すると規定する訂正であって、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 また、訂正事項4−2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 3 まとめ 上記のとおり、訂正事項1〜5に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1、4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1〜5、8、9〕について訂正することを認める。 第3 本件訂正請求による訂正後の本件発明 本件訂正請求により訂正された訂正後の請求項1〜5、8、9に係る発明(以下、順に「本件発明1」〜「本件発明5」、「本件発明8」、「本件発明9」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1〜5、8、9に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。(下線は、訂正特許請求の範囲の記載のとおり。) 「【請求項1】 被処理体が載置される載置面及び前記載置面に対する裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材と、前記板状部材を支持する支持面を有し、前記第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台と、を有する載置台と、 前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材と、を備え、 前記埋込部材は、前記第1の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて前記第1の通孔内に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて前記第2の通孔内に配置された第2の埋込部材とを有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、互いに固定されておらず、 前記第1の埋込部材は、上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有する、 プラズマ処理装置。 【請求項2】 (削除) 【請求項3】 被処理体が載置される載置面及び前記載置面にする裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材と、前記板状部材を支持する支持面を有し、前起第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台と、を有する載置台と、 前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材と、を備え、 前記埋込部材は、前記第1の通孔に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔に配置された第2の埋込部材とを有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、互いに固定されておらず、 前記第1の埋込部材は、上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、前記第1の通孔及び前起第2の通孔の内部に伝熱ガス経路を通すように形成され、 前記第2の埋込部材の上端部の周縁に凹部が形成される、 プラズマ処理装置。 【請求項4】 前記第1の埋込部材の厚さは、前記板状部材の厚さ以下である、 請求項1に記載のプラズマ処理装置。 【請求項5】 前記第1の埋込部材は、凸形状、下端部に近付く程幅が広くなる形状、上端部と下端部との間に最も幅の広い部分を有する形状、上端部と下端部との間に最も幅の狭い部分を有する形状のいずれかである、 請求項1又は4に記載のプラズマ処理装置。 【請求項8】 前記第1の埋込部材の厚さは、前記板状部材の厚さ以下である、 請求項3に記載のプラズマ処理装置。 【請求項9】 前記第1の埋込部材は、凸形状、下端部に近付く程幅が広くなる形状、上端部と下端部との間に最も幅の広い部分を有する形状、上端部と下端部との間に最も幅の狭い部分を有する形状のいずれかである、 請求項3又は8に起載のプラズマ処理装置。」 第4 取消理由通知に記載した取消理由について 1 取消理由の概要 本件訂正前の請求項1、2、4、5に係る特許に対して、当審が令和4年9月14日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。 (1) 取消理由1(新規性) 請求項1、2、4、5に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の甲第1号証に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、請求項1、2、4、5に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。 (2) 取消理由2(進歩性) 請求項1、2、4、5に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の甲第1号証に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1、2、4、5に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 甲第1号証 米国特許出願公開第2017/352568号明細書 2 甲第1号証(甲1)の記載と引用発明 (1) 甲第1号証(甲1)の記載 甲第1号証(以下「甲1」という。)には次の記載がある。(下線は、引用箇所を示すため当審において付加した。) ア 「SUMMARY [0008] An electrostatic chuck is described to carry a workpiece for processing such as high power plasma processing. In embodiments, the chuck includes a top plate to carry the workpiece, the top plate having an electrode to grip the workpiece, a cooling plate under the top plate to cool the top plate, a gas hole through the cooling plate and the top plate to feed a gas to the workpiece through the top plate, and an aperture-reducing plug in the cooling plate gas hole to conduct gas flow through the hole. ・・・(中略)・・・ [0021] FIG. 3 is a partial cross-sectional side view diagram of an ESC showing the top layer 208 and puck 206 of FIG. 2. ・・・(中略)・・・ [0023] The gas hole 213 extends through the top plate 208, the base plate 220, the insulation plate 222, the ground plate 224 and the support plate 226 to connect to a gas line 232 that supplies gas under pressure. The gas is supplied to the gas line by a regulated cooling gas source 236 such as a tank and pump or any other type of source. As mentioned above, the cooling gas may be helium, nitrogen, or any other suitable inert gas with a high thermal conductivity. Any of the gas holes whether central or peripheral may have the same or a similar appearance and the illustrated hole represents either type.」(当審訳:「概要 [0008] 大電力プラズマ処理などの処理のためにワークピースを支持する静電チャックが記載されている。実施形態において、チャックは、ワークピースを支持するための上部プレートであって、ワークピースを保持するための電極を有する上部プレートと、上部プレートの下の、上部プレートを冷却するための冷却プレートと、上部プレートを通ってワークピースにガスを供給するための、冷却プレートと上部プレートとを貫通するガス孔と、孔を通ってガス流を導くための、冷却プレートのガス孔内の開口縮小プラグとを、含む。 ・・・(中略)・・・ [0021] 図3は、図2の上部層208及びパック206を示す、ESCの部分断面側面図である。 ・・・(中略)・・・ [0023] ガス孔213は、加圧下でガスを供給するガスライン232に接続するために、上部プレート208、ベースプレート220、絶縁プレート222、接地プレート224、及び支持プレート226を貫通して延びる。ガスは、タンク及びポンプなどの調整された冷却ガス供給源236、又は他の任意の種類の供給源によって、ガスラインに供給される。上述のように、冷却ガスは、ヘリウム、窒素、又は、高い熱伝導性を有する他の任意の適切な不活性ガスであってよい。中央又は周辺のいずれのガス孔も、同一または類似の外観を有することができ、図示の孔は、いずれかのタイプを表す。」) イ 「[0024] FIG. 4 is an enlarged partial cross-sectional side view diagram of the gas hole 213 in the base plate 222 or cooling plate and the top plate 208. The dielectric puck 208 is attached to the conductive cooling plate 220 using an adhesive 252. The base plate has a dielectric coating on the top surface between it and the adhesive. This reduces any arcing between the base plate and the top plate. The puck supports the workpiece (not shown) such as a wafer during plasma processing and other processes. In some embodiments, the cooling plate has a DC voltage applied to reduce the voltage potential between the puck and the cooling plate. The center of the cooling plate has a fitting for a gas line 232 which extends through a hole 233 in the cooling plate through which the cooling gas is provided from below the cooling plate into a gas channel 240 in the cooling plate. The gas channel is covered by a solid cover 260 that is attached over the channel. The cover may be aluminum like the cooling plate that is e-beam welded in place. The channel is open to a hole 258 through the cover 260 that feeds the gas into a first porous plug 242 in the cooling channel. The porous plug in the cooling channel conducts the gas into a second porous plug 246 in the puck. The porous plug in the puck couples the gas under pressure into a central hole 250 through the top of the puck toward the wafer back side. If there are more cooling gas holes, then the channel may extend to those holes with corresponding holes in the cover to pass gas through to corresponding porous plugs.」(当審訳:「[0024] 図4は、ベースプレート222又は冷却プレート、及び上部プレート208内のガス孔213の拡大部分断面側面図である。誘電体パック208が、接着剤252を用いて、導電性冷却プレート220に取り付けられている。ベースプレートは、上面に、それと接着剤との間において誘電体コーティングを有する。これにより、ベースプレートと上部プレートの間のアーク放電を減少させる。パックは、プラズマ処理、及び他の処理中にウエハなどのワークピース(図示せず)を支持する。いくつかの実施形態では、冷却プレートは、パックと冷却プレートとの間の電位差を下げるためにDC電圧が印加されている。冷却プレートの中心は、冷却プレートの孔233を通って延びるガスライン232用の取り付け具を有し、それを通って冷却ガスが、冷却プレートの下方から冷却プレート内のガスチャネル240に供給される。ガスチャネルは、チャネルの上に取り付けられる、中実のカバー260によって覆われている。カバーは、冷却プレートのようにアルミニウムとすることができ、所定位置に電子ビーム溶接されている。チャネルは、冷却チャネル内の第1の多孔性プラグ242にガスを供給するように、孔258からカバー260を貫通するように開口している。冷却チャネル内の多孔性プラグは、パック内の第2の多孔性プラグ246にガスを導く。パック内の多孔性プラグは、加圧下のガスを、パックの頂部からウエハ裏側に向かって中央孔250に結合する。より多くの冷却ガス孔がある場合、チャネルは、対応する多孔性プラグを通してカバー内の対応する孔にガスを通過させるように、それらの孔まで拡張させることができる。」) ウ 「[0029] The porous plug in the top plate has a tapered shape to guide the gas to the gas hole 213. The base 248 of the top plate plug 246 is narrower or about the same size as the top of the plug 242 in the cooling plate. The top 244 of the top plate plug is narrower than the base and it guides the gas into an upper central hole 250 through the top of the top plate that leads to the gas hole 213. The gas hole is placed close to the back side of the workpiece to promote thermal conduction between the workpiece and the top plate. While the plug 246 is shown as having a stepped shape with a narrower diameter after the step, the plug may have multiple steps, a narrowing conical diameter, or a combination or different tapering effects.」(当審訳:「[0029] 上部プレート内の多孔性プラグは、ガスをガス孔213に導くためのテーパー形状を有する。上部プレートプラグ246の基部248は、冷却プレート内のプラグ242の頂部よりも狭いか、又は、ほぼ同じサイズである。上部プレートプラグの頂部244は、基部よりも狭く、ガスを、ガス孔213に通じ、上部プレートの頂部を貫通する、上側中央孔250に導く。ガス孔は、ワークピースと上部プレートとの間の熱伝導を促進するために、ワークピースの裏側の近くに配置される。プラグ246は、段差の後に、より狭い直径を有する段差形状を有するように示されているが、プラグは、複数の段差、狭くなる円錐直径、又は、組み合わせ、もしくは、異なるテーパリング効果を有することができる。」) エ 「[0031] The two porous plugs may be made from the same or a different porous dielectric material. A variety of different ceramics may be used, however, there may also be other suitable materials. As examples, the plugs may be made of porous ceramic materials, such as aluminum nitride (AlN) aluminum oxide (Al2O3), polyetheretherketone (PEEK), VELSEL(RTM.), or any other suitable material. The porosity of the material is selected to allow a desired gas flow rate during use. If the porosity is not enough to provide a sufficient gas flow rate, then one or more small vertical tubes may be drilled through the plug.」(当審訳:「[0031] 2つの多孔性プラグは、同一又は異なる多孔性誘電体材料で作製されてよい。様々な異なるセラミックスが使用されるが、他の適切な材料もあり得る。例として、プラグは、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(AL2O3)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、VELSEL(登録商標)の多孔性セラミック材料や、他の任意の適切な材料で作られてよい。材料の気孔率は、使用中に所望のガス流量を可能にするように選択される。気孔率が十分なガス流量を提供するのに十分でない場合は、1又はより多くの小さな垂直チューブが、プラグを通して掘削されてもよい。」) オ 「FIG.3(図3) 」 カ 「FIG.4(図4) 」 (2) 引用発明 ア 甲1の段落0023には、図3について「the base plate 220, the insulation plate 222」(ベースプレート220、絶縁プレート222)と記載されている。そして、甲1の図4には「222」が示されていないことからすると、甲1の段落0024の「the base plate 222 or cooling plate」(ベースプレート222又は冷却プレート)との記載は、「the base plate 220 or cooling plate」(ベースプレート220又は冷却プレート)の誤記と認められる。 イ 甲1の図4によると、第2の多孔性プラグ246は誘電体パック(上部プレート)208を貫通するガス孔213に配置され、また、第1の多孔性プラグ242は、ベースプレート(導電性冷却プレート)220を貫通するガス孔213に配置されているといえる。 ウ 甲1の図4によると、第2の多孔性プラグ246、及び、第1の多孔性プラグ242は互いに固定されていないといえる。 エ 以上を踏まえると、甲1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているといえる。 「ガス孔213が貫通し、プラズマ処理中にウエハなどのワークピースを支持する誘電体パック(上部プレート)208(段落0023、0024)と、 ガス孔213が貫通し、誘電体パック208が接着剤252を用いて取り付けられているベースプレート(導電性冷却プレート)220(段落0023、0024)と、 第1の多孔性プラグ242、及び、パック内の第2の多孔性プラグ246(段落0024)と、 を備えるESC(段落0021)であって、 第2の多孔性プラグ246は誘電体パック(上部プレート)208を貫通するガス孔213に配置され、また、第1の多孔性プラグ242は、ベースプレート(導電性冷却プレート)220を貫通するガス孔213に配置され(上記イ)、 第2の多孔性プラグ246、及び、第1の多孔性プラグ242は互いに固定されておらず(上記ウ)、 上部プレートプラグ246の頂部244は、基部よりも狭い(段落0029)、 大電力プラズマ処理などの処理のためにワークピースを支持する静電チャック(段落0008)。」 3 当審の判断 (1) 対比 本件発明1と引用発明とを対比する。 ア プラズマ処理装置 「大電力プラズマ処理などの処理のためにワークピースを支持する静電チャック」の発明である引用発明は、「プラズマ処理装置」といえる点で本件発明1と共通する。 イ 板状部材 (ア) 引用発明の、プラズマ処理における「ウエハなどのワークピース」は、本件発明1の「被処理体」に相当する。 (イ) 引用発明の、誘電体パック(上部プレート)208は、「ウエハなどのワークピース」を支持する載置面、及び、ベースプレート(導電性冷却プレート)220と取り付けられる、載置面に対する裏面を有する板状部材といえる。 (ウ) ガス孔213が貫通している引用発明の誘電体パック(上部プレート)208は、載置面と裏面を貫通する「第1の通孔」が形成されているといえる。 (エ) 以上を踏まえると、引用発明の「ガス孔213が貫通し、プラズマ処理中にウエハなどのワークピースを支持する誘電体パック(上部プレート)208」は、本件発明1の「被処理体が載置される載置面及び前記載置面に対する裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材」に相当する。 ウ 基台 (ア) 引用発明のベースプレート(導電性冷却プレート)220は誘電体パック208が接着剤252を用いて取り付けられる支持面を有しているといえる。 (イ) 引用発明のベースプレート(導電性冷却プレート)220を貫通するガス孔213は、誘電体パック(上部プレート)208を貫通するガス孔213と連通する「第2の通孔」といえる。 (ウ) 以上を踏まえると、引用発明の「ガス孔213が貫通し、誘電体パック208が接着剤252を用いて取り付けられているベースプレート(導電性冷却プレート)220」は、本件発明1の「前記板状部材を支持する支持面を有し、前記第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台」に相当する。 エ 載置台 引用発明の誘電体パック(上部プレート)208とベースプレート(導電性冷却プレート)220が、プラズマ処理を施すウエハなどのワークピースの載置台として機能することは明らかである。 オ 埋込部材 (ア) 「第2の多孔性プラグ246は誘電体パック(上部プレート)208を貫通するガス孔213に配置され、また、第1の多孔性プラグ242は、ベースプレート(導電性冷却プレート)220を貫通するガス孔213に配置され」る引用発明の「第1の多孔性プラグ242」と「第2の多孔性プラグ246」は、それぞれ本件発明1の「前記第2の通孔に配置された第2の埋込部材」と「前記第1の通孔に配置された第1の埋込部材」に対応する。 また、引用発明の「第1の多孔性プラグ242」及び「第2の多孔性プラグ246」は、本件発明1の「前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材」と対応する。 (イ) 引用発明において、互いに固定されていない「第2の多孔性プラグ246、及び、第1の多孔性プラグ242」は、「互いに固定されておらず」といえる点で本件発明1の「前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材」と一致する。 (ウ) 「上部プレートプラグ246の頂部244は、基部よりも狭い」から、引用発明の上部プレートプラグ246は、「上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有する」点で、本件発明1の「前記第1の埋込部材」と一致する。 (エ) 以上により、引用発明は、 「前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材と、を備え、 前記埋込部材は、前記第1の通孔に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔に配置された第2の埋込部材とを有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、互いに固定されておらず、 前記第1の埋込部材は、上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有する」点で本件発明1と一致する。 カ 一致点・相違点 以上を踏まえると、本件発明1と引用発明とは次の点で一致し、相違する。(以下、本件発明1と引用発明との相違点を「相違点1」という。) (ア) 一致点 「被処理体が載置される載置面及び前記載置面に対する裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材と、前記板状部材を支持する支持面を有し、前記第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台と、を有する載置台と、 前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材と、を備え、 前記埋込部材は、前記第1の通孔に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔に配置された第2の埋込部材とを有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、互いに固定されておらず、 前記第1の埋込部材は、上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有する、 プラズマ処理装置。」 (イ) 相違点1 本件発明1が、「前記第1の通孔」と「第1の埋込部材」との関係、及び「前記第2の通孔」と「第2の埋込部材」との関係について、それぞれ「前記第1の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて前記第1の通孔内に配置された」及び「前記第2の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて前記第2の通孔内に配置された」と特定しているのに対し、引用発明の「第1の多孔性プラグ242」と「第2の多孔性プラグ246」が、それぞれ「ベースプレート(導電性冷却プレート)220を貫通するガス孔213」と「誘電体パック(上部プレート)208を貫通するガス孔213」の内壁と、ガス経路となる間隔を設けて配置される点が特定されていない点。 (2) 相違点1の検討 甲1の、2つの多孔性プラグについての「材料の気孔率は、使用中に所望のガス流量を可能にするように選択される。気孔率が十分なガス流量を提供するのに十分でない場合は、1又はより多くの小さな垂直チューブが、プラグを通して掘削されてもよい。」(段落0031)との記載によると、引用発明は、「第1の多孔性プラグ242」及び「第2の多孔性プラグ246」の気孔、又は、プラグを通して掘削された垂直チューブをガス経路として、十分なガス流量を提供するものである。 そうすると、甲1には、「第1の多孔性プラグ242」と「ベースプレート(導電性冷却プレート)220を貫通するガス孔213」の内壁との間、及び「第2の多孔性プラグ246」と「誘電体パック(上部プレート)208を貫通するガス孔213」の内壁との間に新たなガス経路を設ける必要性が示唆されているとはいえない。 したがって、引用発明において、「ベースプレート(導電性冷却プレート)220を貫通するガス孔213」の内壁と、ガス経路となる間隔を設けて「第1の多孔性プラグ242」を配置すること、及び、「誘電体パック(上部プレート)208を貫通するガス孔213」の内壁と、ガス経路となる間隔を設けて「第2の多孔性プラグ246」を配置する動機付けがあるとはいえないから、相違点1に係る本件発明1の構成は、引用発明に基づいて当業者が容易に想到し得た事項とはいえない。 (3) 申立人の意見について ア 申立人は令和5年2月2日付け意見書で次の主張をした。 「しかし、例えば、埋込部材の挿入を容易にするために、埋込部材と貫通孔との間にクリアランス(隙間)を設けることは、甲第1号証に基づいて当業者が適宜なしうる事項に過ぎません。そして、このようなクリアランス(隙間)は、訂正後の請求項1に記載された「伝熱ガス経路」に相当します。 つまり、「伝熱ガス経路」を設けることは、甲第1号証に基づいて当業者が適宜なしうる事項に過ぎません。 また、本件の明細書には、「伝熱ガス経路」を設けることによる効果について、記載されていません。 訂正事項1に関連する本件の明細書の記載は、以下の通りです。 「次に、図5(b)に示すように、貫通孔210a及び貫通孔210bに埋込部材219を挿入する。埋込部材219は、貫通孔210a及び貫通孔210bとの間に伝熱ガス経路となる所定の隙間を有するように、ガス供給管210の内部に配置される。これにより、第1の埋込部材221は、貫通孔210aに配置され、第2の埋込部材220は、貫通孔210bに配置される。」(本件の明細書の段落【0049】) このように「伝熱ガス経路」を設けることは、埋込部材を挿入するステップとして記載されているのみであって、「隙間」を設けることで部材挿入を容易とすることは当業者が適宜なしうる設計的な事項にすぎず、進歩性を有する技術的な特徴とは認められないと思料いたします。 (2)以上のことから、訂正後の請求項1及びこれに従属する請求項4、5は、取消理由通知書に記載された甲第1号証に記載の発明により進歩性を有さず、取り消されるべきものです。」(意見書2ページ6行〜3ページ4行) イ 申立人の主張を検討する。 引用発明は、誘電体パック208が、接着剤252を用いて、導電性冷却プレート220に取り付けられるもの(甲1段落0024)であって、甲1の図4によると、「第1の多孔性プラグ242」と「ベースプレート(導電性冷却プレート)220を貫通するガス孔213」との境界の上部(誘電体パック208側)には、接着剤252が存在する。 そうすると、引用発明において、「第1の多孔性プラグ242」を配置し易くするために、「ベースプレート(導電性冷却プレート)220を貫通するガス孔213」との間にクリアランス(間隔)を設けたとしても、当該クリアランス(間隔)の上部(誘電体パック208側)は、接着剤252で覆われガス経路とはならないから、相違点1に係る本件発明1の構成とはならない。 したがって、相違点1は容易想到とはいえず、申立人の主張は採用できない。 (4) 本件発明1、4、5についてのまとめ 以上のとおり、本件発明1は、引用発明とは同一でなく、また、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとはいえないから、本件発明1についての取消理由1(新規性)、取消理由2(進歩性)は理由がない。 また、本件発明4、5はいずれも本件発明1を引用し、その構成をすべて含む発明であり、本件発明1と同様に、引用発明とは同一でなく、また、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではないから、本件発明4、5についての取消理由1(新規性)、取消理由2(進歩性)も、本件発明1と同様に理由がない。 第5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について 1 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由 申立人は、当審において取消理由を通知しなかった訂正前の請求項3について、甲第1号証及び甲第2号証(特開2006−344766号公報)の記載に基づいて容易に発明をすることができたという次の主張をした。 「これらの記載及び図3、図4、図5、図7Bによれば、甲第2号証には、プラズマ処理装置に使用される基板サセプタ6が、保持板23と、電極板24と、保持板23を貫通する上側収容孔31の内部に収容されたノズル部材43と、電極板24を貫通する下側収容孔39の内部に収容された入口部材47と、を備え、入口部材47の高さ方向中央よりも下側には直径D4を僅かに大きくした拡径部47cを設けることが記載されている。 上図に破線で示したように、入口部材47は、拡径部47cを設けることによって形成された段差を有する。この段差よりも上側の部分は、拡径部47cの上端部の周縁に形成された凹部とみなすことができる。 つまり、甲第2号証には、以下の特徴が記載されている。 「I 前記第2の埋込部材の上端部の周縁に凹部が形成される、」 ・・・(中略)・・・ (特許法第29条第2項) (ア)本件特許発明3について説明する。 甲第2号証には、「I 前記第2の埋込部材の上端部の周縁に凹部が形成される、」が記載されている。 したがって、当業者であれば、甲第1号証及び甲第2号証の記載に基づいて、本件特許発明3を容易に発明することができる。」(特許異議申立書13ページ18行〜14ページ18行) 2 当審の判断 (1) 対比 本件発明3と引用発明とを対比する。 ア 訂正前の請求項1に係る発明特定事項について 上記「第4の3(1)ア〜オ」のとおり、引用発明は、 「被処理体が載置される載置面及び前記載置面にする裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材と、前記板状部材を支持する支持面を有し、前起第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台と、を有する載置台と、 前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材と、を備え、 前記埋込部材は、前記第1の通孔に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔に配置された第2の埋込部材とを有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、互いに固定されておらず、 前記第1の埋込部材は、上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有する、 プラズマ処理装置。」である点で本件発明3と一致する。 イ 訂正前の請求項2に係る発明特定事項について 甲1の「ガスは、タンク及びポンプなどの調整された冷却ガス供給源236、又は他の任意の種類の供給源によって、ガスラインに供給される。上述のように、冷却ガスは、ヘリウム、窒素、又は、高い熱伝導性を有する他の任意の適切な不活性ガスであってよい。」(段落0023)との記載によると、引用発明のガス孔213は、伝熱ガスといえる冷却ガスを通すものである。 そうすると、引用発明は、「前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、前記第1の通孔及び前起第2の通孔の内部に伝熱ガス経路を通すように形成され」る点で本件発明3と一致する。 ウ 一致点・相違点 以上を踏まえると、本件発明3と引用発明とは次の点で一致し、相違する。(以下、本件発明3と引用発明との相違点を「相違点3」という。) (ア) 一致点 「被処理体が載置される載置面及び前記載置面にする裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材と、前記板状部材を支持する支持面を有し、前起第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台と、を有する載置台と、 前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材と、を備え、 前記埋込部材は、前記第1の通孔に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔に配置された第2の埋込部材とを有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、互いに固定されておらず、 前記第1の埋込部材は、上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、前記第1の通孔及び前起第2の通孔の内部に伝熱ガス経路を通すように形成され、 プラズマ処理装置。」 (イ) 相違点3 本件発明3は「前記第2の埋込部材の上端部の周縁に凹部が形成される」点が特定されているのに対し、引用発明の「第1の多孔性プラグ242」は、その上端部の周縁に凹部が形成されていない点。 (2) 相違点3の検討 ア 甲第2号証(甲2)の記載 甲第2号証(特開2006−344766号公報、以下「甲2」という。)には次の記載がある。(下線は、引用箇所を示すために当審において付加した。) 「【0001】 本発明は、ドライエッチング装置、スパッタ装置、及びCVD装置等のプラズマ処理装置に関する。 ・・・(中略)・・・ 【0010】 本発明は、基板下面側に伝熱ガスを供給するプラズマ処理装置において、基板下面側での異常放電の発生を防止することを課題とする。 ・・・(中略)・・・ 【0029】 (第1実施形態) 図1は本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置である反応イオンエッチング型のドライエッチング装置1を示す。このドライエッチング装置1は、基板2上に形成されたプラチナ、金、インジウム、ニッケル等の貴金属のような難エッチング性の材料からなる層のエッチングに適している。 【0030】 ドライエッチング装置1は、その内部に基板2が配置される真空容器ないしはチャンバ3を備える。チャンバ3内の上部には上部電極4が配設されている。また、チャンバ3内の下部には、高周波電圧が印加される下部電極及び基板2の保持台として機能する基板サセプタ6が配設されている。上部電極4とチャンバ3は接地されている。一方、基板サセプタ6が備える後述の電極板24は、プラズマ発生のための高周波電源7に電気的に接続されている。難エッチング性の材料をエッチングするために、高周波電源7は高電圧を基板サセプタ6に印加する。詳細には、高周波電源7から基板サセプタ6に印加される電力の周波数は500kHz程度であり、印加される電圧は3〜4kV程度に達する。また、基板サセプタ6が備える後述の静電吸着用電極8A,8Bは、直流電源9A,9Bに電気的に接続されている。 ・・・(中略)・・・ 【0034】 次に、図2から図5を参照して基板サセプタ6を説明する。図3に詳細に示すように、基板サセプタ6は、上面23aに基板2を静電吸着により保持する保持板(絶縁板部材)23と、上面24aに保持板23が固定された電極板(金属板部材)24とを備える。また、基板サセプタ6は、チャンバ3の底部に配置され、その上に保持板23及び電極板24が載置される台座部材26と、台座部材26に対して保持板23及び電極板24を固定するための枠体27,28とを備える。さらに、基板サセプタ6は、平面視で保持板23のみが露出するように電極板24と枠体27,28の上部を覆う環状板29を備える。 ・・・(中略)・・・ 【0036】 図2から図5を参照すると、保持板23には平面視での中心の位置、及びこの中心に対して点対称である4箇所に上面23aから下面23bまで貫通する上側収容孔(第1の収容孔)31が形成されている。従って、本実施形態では合計5個の上側収容孔31が保持板23に形成されている。図5に明瞭に示すように、上側収容孔31は、保持板23の上面23a側に位置する孔本体32と、下面23b側に位置する座ぐり部33とを備える。孔本体32は座ぐり部33はいずれも平面視で円形である。孔本体32の直径D1よりも座ぐり部33の直径D2が大きい。詳細には、孔本体32の直径D1が4mm以上6mm以下程度であるのに対して、座ぐり部33の直径D2は8mm以上10mm以下程度である。孔本体32の直径D1は、後述するノズル部材43の直径D3(図6B参照)に対応している。座ぐり部33の直径D2は、後述する入口部材47の直径D4(図7B参照)に対応している。 ・・・(中略)・・・ 【0039】 電極板24には保持板23の上側収容孔31と対応する位置に上面24aから下面24bまで貫通する下側収容孔(第2の収容孔)39が形成されている。本実施形態では、下側収容孔39は平面視で円形であり、直径D5は保持板23に形成された上側収容孔31の座ぐり部33の直径D2と同一である。座ぐり部33と同様に、下側収容孔39の直径D5は後述する入口部材47の直径D4(図7B参照)に対応している。 ・・・(中略)・・・ 【0042】 基板サセプタ6は、保持板23の5個の上側収容孔31にそれぞれ収容されたノズル部材(第1のガス供給部材)43を備える。ノズル部材43は、伝熱ガス給排装置16から供給される伝熱ガスの隙間14(図4参照)への供給口として機能する。 ・・・(中略)・・・ 【0046】 基板サセプタ(下部電極)6は、電極板24の5個の下側収容孔39にそれぞれ収容された入口部材(第2のガス供給部材)47を備える。入口部材47は、伝熱ガス給排装置16からの伝熱ガスがノズル部材43へ向かう流路として機能する。 【0047】 入口部材47は絶縁性材料であるセラミック製である。図7A及び図7Bを併せて参照すると、入口部材47は全体として細長い円柱状である。入口部材47は、座ぐり部33及び下側収容孔39の直径D2,D5と対応する直径D4を有する。入口部材47の高さ方向中央よりも下側には直径D4を僅かに大きくした拡径部47cが設けられている。 ・・・(中略)・・・ 【0050】 図4を参照すると、ノズル部材43は、上端面43a及び高さ方向の中央部分を含む大部分が保持板23に形成された上側収容孔31の孔本体32内に収容されている。しかし、ノズル部材43の下端面43b付近は、座ぐり部33内に突出している。入口部材47は、下端面47b及び高さ方向の中央部分を含む大部分が電極板24に形成された下側収容孔39内に収容されている。しかし、入口部材47の上端面47a付近は座ぐり部33に収容されている。入口部材47の上端面47aに形成された嵌合孔49に、ノズル部材43の下端面43b付近が嵌め込まれている。 【0051】 ノズル部材43及び入口部材47を保持板23及び電極板24に対して固定する絶縁性接着剤層52が形成されている。詳細には、ノズル部材43の外周面43cと上側収容孔31の孔本体32の周壁32aとの空隙、入口部材47の上端面47aと上側収容孔31の座ぐり部33の底壁33aとの空隙、入口部材47の上端面47a側の外周面47dと座ぐり部33の周壁33bとの空隙、及び入口部材47の外周面47dと下側収容孔39の周壁39aとの空隙に、絶縁性接着剤層52が設けられている。本実施形態では、絶縁性接着剤層52はシリコン系接着剤からなる。絶縁性接着剤層52は、ノズル部材43及び入口部材47の固定に加え、後に詳述するように異常放電の発生を防止する絶縁材として機能を有する。 ・・・(中略)・・・ 【0064】 前述のように、基板2に対する静電吸着力を高めること、第1ガス供給孔の孔壁間での異常放電防止すること等を考慮して、上端面43a及び下端面43bの面積が小さいノズル部材43に微小な直径d1の上側ガス供給孔44を可能な限り多数設けている。そのため、複数の上側ガス供給孔44のうち最もノズル部材43の外周面43c側に形成されたものと、ノズル部材43の外周面43cとが近接する。図6Bを参照すると、本実施形態では最も外周面43cに近接する上側ガス供給孔44と外周面43cとの距離αは0.6mm程度である。そのため、電極板24に高周波電圧が印加されているプラズマ処理中は、ノズル部材43の外周面43cが帯電する。図4を参照すると、ノズル部材43の外周面43cのうち特に下端面43bと隣接する部位71が強く帯電する。この部位71と、導電体である電極板24とその上面24aに形成された金属系接着剤層41が下側収容孔39に臨む部位72との間で異常放電が発生しやすい。特に、本実施形態では難エッチングの材料をエッチングするために電極板24に高電圧を印加しているので、部位71がより強く帯電し、部位71,72間の異常放電が発生しやすい。図4に示すように、部位71,72をつなぐ経路73は、ノズル部材43の外周面43cと嵌合孔49の周壁49aの間、入口部材47の上端面47aと上側収容孔31の座ぐり部33の底壁33aとの空隙、入口部材47の外周面47dと座ぐり部33の周壁33bとの空隙、及び入口部材47の外周面47dと下側収容孔39の周壁39aとの空隙を含む。 【0065】 本実施形態では、部位71,72をつなぐ経路73に含まれる入口部材47の上端面47aと上側収容孔31の座ぐり部33の底壁33aとの空隙、入口部材47の外周面47dと座ぐり部33の周壁33bとの空隙、及び入口部材47の外周面47dと下側収容孔39の周壁39aとの空隙に絶縁性接着剤層52を設けている。この絶縁性接着剤層52を設けたことにより部位71,72間の電位差が低減される。また、絶縁性着剤層52で充填されているので、これらの部位71,72をつなぐ経路73に含まれる空隙に伝熱ガスが侵入しない。従って、部位71,72との間での局所的な異常放電の発生を防止できる。」 「【図4】 【図5】 」 イ 甲2発明 (ア) 段落0029,0030、0046によると、甲2には プラズマ処理装置であるドライエッチング装置1に配設された、基板2の保持台として機能する基板サセプタ(下部電極)6が備える入口部材(第2のガス供給部材)47であって、伝熱ガス給排装置16からの伝熱ガスがノズル部材43へ向かう流路として機能する入口部材(第2のガス供給部材)47が記載されているといえる。 (イ) 甲2の段落0047には、「入口部材47の高さ方向中央よりも下側には直径D4を僅かに大きくした拡径部47cが設けられている」ことが記載されている。 そして、図4及び図5において、拡径部47cに対する「入口部材47の外周面47dの部分」は、上端部の周縁に形成された凹部といい得る。 (ウ) 図4及び段落0051、0064、0065によると、甲2に記載された拡径部47cに対する「入口部材47の外周面47dの部分」は、座ぐり部33の周壁33bとの空隙、及び、下側収容孔39の周壁39aとの空隙に、絶縁性接着剤層52を設けることによって異常放電の発生を防止するための構成であるといえる。 (エ) そうすると、甲2には次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されているといえる。 「プラズマ処理装置であるドライエッチング装置1に配設された、基板2の保持台として機能する基板サセプタ(下部電極)6が備える入口部材(第2のガス供給部材)47であって、 伝熱ガス給排装置16からの伝熱ガスがノズル部材43へ向かう流路として機能し、 座ぐり部33の周壁33bとの空隙、及び、下側収容孔39の周壁39aとの空隙に、絶縁性接着剤層52を設けることによって異常放電の発生を防止するための凹部が上端部の周縁に形成された入口部材47。」 ウ 相違点3の検討 相違点3に係る、第2の埋込部材の上端部の周縁に形成される凹部は、「第2の埋込部材220の切欠き220aにより、第1の埋込部材221と第2の埋込部材220とがずれた状態においても、ガス供給管210内の伝熱ガス経路が確保される。これにより、ウェハWの裏面に伝熱ガスを十分に供給することができる。」(本件明細書段落0043)との機能を実現する構成である。 それに対して、甲2発明の、入口部材47の上端部の周縁に形成された凹部は、座ぐり部33の周壁33bとの空隙、及び、下側収容孔39の周壁39aとの空隙に、絶縁性接着剤層52を設けることによって異常放電の発生を防止するための構成であるから、引用発明の第1の多孔性プラグ242の構成として甲2発明の事項を採用したとしても、凹部は絶縁性接着剤層52で塞がれることになるから、本件発明3の上記機能を実現することはできない。 また、甲2発明のうち、絶縁性接着剤層52を省いた入口部材47の形状のみを採用することは、本件発明3を見た上での後知恵といわざるを得ない。 したがって、相違点3は、引用発明及び甲2発明に基づいて、当業者が容易に想到し得るものではないから、取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由は理由がない。 また、本件発明8、9は、いずれも本件発明3を引用し、その構成をすべて含む発明であるから、本件発明3と同様に、引用発明及び甲2発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 第6 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1、3〜5、8、9に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1、3〜5、8、9に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 また、本件請求項2に係る特許は、上記のとおり、訂正により削除された。これにより、異議申立人による特許異議の申立てについて、本件請求項2に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 被処理体が載置される載置面及び前記載置面に対する裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材と、前記板状部材を支持する支持面を有し、前記第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台と、を有する載置台と、 前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材と、を備え、 前記埋込部材は、前記第1の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて前記第1の通孔内に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔の内壁と、伝熱ガス経路となる間隔を設けて前記第2の通孔内に配置された第2の埋込部材とを有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、互いに固定されておらず、 前記第1の埋込部材は、上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有する、 プラズマ処理装置。 【請求項2】 (削除) 【請求項3】 被処理体が載置される載置面及び前記載置面に対する裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材と、前記板状部材を支持する支持面を有し、前記第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台と、を有する載置台と、 前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に配置された埋込部材と、を備え、 前記埋込部材は、前記第1の通孔に配置された第1の埋込部材と、前記第2の通孔に配置された第2の埋込部材とを有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、互いに固定されておらず、 前記第1の埋込部材は、上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有し、 前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材は、前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に伝熱ガス経路を通すように形成され、 前記第2の埋込部材の上端部の周縁に凹部が形成される、 プラズマ処理装置。 【請求項4】 前記第1の埋込部材の厚さは、前記板状部材の厚さ以下である、 請求項1に記載のプラズマ処理装置。 【請求項5】 前記第1の埋込部材は、凸形状、下端部に近付く程幅が広くなる形状、上端部と下端部との間に最も幅の広い部分を有する形状、上端部と下端部との間に最も幅の狭い部分を有する形状のいずれかである、 請求項1又は4に記載のプラズマ処理装置。 【請求項6】 上端部の幅よりも下側に幅の広い部分を有する第1の埋込部材の下端部に形成された凸部を第2の埋込部材の上端部に形成された凹部に嵌め込んだ埋込部材を用意し、 被処理体が載置される載置面及び前記載置面に対する裏面を有し、前記載置面と前記裏面を貫通する第1の通孔が形成された板状部材と、前記板状部材を支持する支持面を有し、 前記第1の通孔に連通する第2の通孔が形成された基台と、を有する載置台に前記埋込部材を挿入し、 前記埋込部材を、前記第1の通孔及び前記第2の通孔の内部に伝熱ガス経路を設けるように配置し、 前記埋込部材を配置後に前記載置台からの応力により前記凸部を前記第1の埋込部材から分断させて前記第1の埋込部材及び前記第2の埋込部材を互いに固定されていない状態にする、 載置台の製造方法。 【請求項7】 請求項6に記載の載置台の製造方法により製造された前記載置台を有するプラズマ処理装置。 【請求項8】 前記第1の埋込部材の厚さは、前記板状部材の厚さ以下である、 請求項3に記載のプラズマ処理装置。 【請求項9】 前記第1の埋込部材は、凸形状、下端部に近付く程幅が広くなる形状、上端部と下端部との間に最も幅の広い部分を有する形状、上端部と下端部との間に最も幅の狭い部分を有する形状のいずれかである、 請求項3又は8に記載のプラズマ処理装置。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2023-03-07 |
出願番号 | P2018-032364 |
審決分類 |
P
1
652・
121-
YAA
(H01L)
P 1 652・ 113- YAA (H01L) |
最終処分 | 07 維持 |
特許庁審判長 |
瀧内 健夫 |
特許庁審判官 |
鈴木 聡一郎 松永 稔 |
登録日 | 2021-12-16 |
登録番号 | 6994981 |
権利者 | 東京エレクトロン株式会社 |
発明の名称 | プラズマ処理装置及び載置台の製造方法 |
代理人 | 伊東 忠重 |
代理人 | 伊東 忠重 |
代理人 | 伊東 忠彦 |
代理人 | 伊東 忠彦 |