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審決分類 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G06Q
審判 全部申し立て 2項進歩性  G06Q
管理番号 1401719
総通号数 21 
発行国 JP 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2023-09-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2023-06-06 
確定日 2023-08-24 
異議申立件数
事件の表示 特許第7185256号発明「仮設資機材の管理システム、その制御方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第7185256号の請求項1〜13に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第7185256号の請求項1〜13に係る特許についての出願(優先権主張 平成29年6月9日)は、平成30年6月8日に特許出願され、令和4年11月29日にその特許権の設定登録がされ、同年12月7日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、特許異議申立人 小宮山侑生(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされたものである。

第2 本件発明
特許第7185256号の請求項1〜13の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1〜13に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。(以下、それぞれ、「本件発明1」などという。1A、1B、・・・13Dなどの符号は申立人が付与したものを援用した。)

【請求項1】
(1A)携帯型情報端末とサーバとが通信可能に構成される仮設資機材の管理システムであって、
(1B)前記携帯型情報端末は、
(1B1)仮設資機材に付帯された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報を前記サーバに送信する端末側送信手段を備え、
(1C)前記サーバは、
(1C1)前記端末側送信手段により送信された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報を受信するサーバ側受信手段と、
(1C2)前記サーバ側受信手段により受信した個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報に基づいて、仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計するように制御するサーバ側制御手段と、
(1D)を備えることを特徴とする仮設資機材の管理システム。
【請求項2】
(2A)前記携帯型情報端末は、
(2B)前記仮設資機材が存在する位置情報を取得する取得手段を備え、
(2C)前記取得手段は、前記携帯型情報端末に設けられた操作部を介して入力または選択された情報に基づいて位置情報を取得する
(2D)ことを特徴とする請求項1に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項3】
(3A)前記位置情報は、フロアの情報および棟の情報の少なくとも何れか一方の情報を含む
(3B)ことを特徴とする請求項2に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項4】
(4A)前記携帯型情報端末は、
(4B)前記仮設資機材が存在する位置情報としての緯度経度の情報を取得する取得手段を備え、
(4C)前記サーバ側制御手段は、前記サーバ側受信手段により受信した緯度経度の情報から棟を特定し、特定した棟ごとに集計するように制御する
(4D)ことを特徴とする請求項1に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項5】
(5A)前記携帯型情報端末は、
(5B)前記仮設資機材が存在する位置情報としての高度情報を取得する取得手段を備え、
(5C)前記サーバ側制御手段は、前記サーバ側受信手段により受信した高度情報からフロアを特定し、特定したフロアごとに集計するように制御する
(5D)ことを特徴とする請求項1または4に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項6】
(6A)前記サーバは、
(6A1)前記サーバ側制御手段により集計された集計情報を送信するサーバ側送信手段を備え、
(6B)前記携帯型情報端末は、
(6B1)前記サーバ側送信手段により送信された集計情報を受信する端末側受信手段と、
(6B2)前記端末側受信手段により受信した集計情報を表示する表示手段と、
(6C)を備えることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項7】
(7A)前記表示手段は、前記端末側受信手段により受信した集計情報に基づいて、仮設資機材の種類ごとの数を表示する
(7B)ことを特徴とする請求項6に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項8】
(8A)前記表示手段は、前記端末側受信手段により受信した集計情報に基づいて、仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を表示する
(8B)ことを特徴とする請求項6に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項9】
(9A)前記サーバは、
(9A1)前記サーバ側制御手段により集計された集計情報を送信するサーバ側送信手段を備え、
(9B)前記携帯型情報端末は、
(9B1)前記サーバ側送信手段により送信された集計情報を受信する端末側受信手段と、
(9B2)前記端末側受信手段により受信した集計情報に基づいて、棟ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を表示する表示手段と、
(9C)を備えることを特徴とする請求項4に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項10】
(10A)前記サーバは、
(10A1)前記サーバ側制御手段により集計された集計情報を送信するサーバ側送信手段を備え、
(10B)前記携帯型情報端末は、
(10B1)前記サーバ側送信手段により送信された集計情報を受信する端末側受信手段と、
(10B2)前記端末側受信手段により受信した集計情報に基づいて、フロアごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を表示する表示手段と、
(10C)を備えることを特徴とする請求項5に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項11】
(11A)前記サーバ側制御手段は、個体識別情報に関連付けられたレンタル会社ごとに仮設資機材の数を集計するように制御する
(11B)ことを特徴とする請求項1ないし10の何れか1項に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項12】
(12A)前記携帯型情報端末は、
(12B)前記仮設資機材に付帯された個体識別情報を取得する個体識別情報取得手段を備え、
(12C)前記個体識別情報取得手段は、前記携帯型情報端末に設けられた操作部を介して入力されること、または、前記携帯型情報端末に設けられた撮影手段を介して撮影されることにより個体識別情報を取得する
(12D)ことを特徴とする請求項1ないし11の何れか1項に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項13】
(13A)携帯型情報端末とサーバとが通信可能に構成される仮設資機材の管理システムにおける制御方法であって、
(13B)前記携帯型情報端末は、
(13B1)仮設資機材に付帯された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報を前記サーバに送信する端末側送信ステップを有し、
(13C)前記サーバは、
(13C1)前記端末側送信ステップにより送信された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報を受信するサーバ側受信ステップと、
(13C2)前記サーバ側受信ステップにより受信した個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報に基づいて、仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計するように制御するサーバ側制御ステップと、
(13D)を有することを特徴とする仮設資機材の管理システムの制御方法。

第3 申立理由の概要
申立人は、概略以下のとおり主張している。
(1)特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない旨の主張について
(ア)本件発明1〜12について
請求項1の「仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計する」の記載について
上記記載では、「仮設資機材が存在する位置ごと」、「仮設資機材の種類ごと」が(a):択一的記載であるか、(b):双方が一致した場合であるか、(c):前記(a)(b)双方を指すのか、明らかではない。
上記に関連して、請求項7の「仮設資機材の種類ごとの数を表示する」の記載について、請求項1の特定事項が択一的記載であった場合であって、「仮設資機材が存在する位置ごと」が選択された場合、「仮設資機材の種類ごとの数を表示する」ことは矛盾する。
また、請求項1の記載を引用する本件発明2ないし12、請求項7の記載を引用する本件発明11、12についても同様である。
したがって、本件発明1〜12に係る特許は特許法第36条第6項第2号の規定する要件を満たしていない、旨の主張。
(イ)本件発明8〜12について
請求項8の「仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を表示する」、
請求項9の「棟ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を表示する」、
請求項10の「フロアごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を表示する」、
の記載について
上記記載では、「仮設資機材が存在する位置ごと」・「仮設資機材の種類ごと」、「棟ごと」・「仮設資機材の種類ごと」、及び「フロアごと」・「仮設資機材の種類ごと」の、それぞれが、(a):択一的記載であるか、(b):双方が一致した場合であるか、(c):前記(a)(b)双方を指すのか、明らかではない。
また、上記(ア)の請求項7について指摘したのと同様、請求項8ないし請求項10は間接的に請求項1の記載を引用するものであるが、請求項1の特定事項が択一的記載であった場合であって、「仮設資機材が存在する位置ごと」が選択された場合、「仮設資機材の種類ごとの数を表示する」ことは矛盾する。
さらに、請求項8の記載を引用する本件発明11、12についても同様である。
したがって、本件発明8〜12に係る特許は特許法第36条第6項第2号の規定する要件を満たしていない、旨の主張。
(ウ)本件発明13について
請求項13の「仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計する」の記載について
上記記載では、「仮設資機材が存在する位置ごと」、「仮設資機材の種類ごと」が(a):択一的記載であるか、(b):双方が一致した場合であるか、(c):前記(a)(b)双方を指すのか、明らかではない。
したがって、本件発明13に係る特許は特許法第36条第6項第2号の規定する要件を満たしていない、旨の主張。

(2)特許法第29条第2項の規定に違反している旨の主張について
申立人、は証拠として、
1.特開平9−58819号公報(以下、「甲1」という。)
2.国際公開第02/11007号(以下、「甲2」という。)
3.特開2006−178845号公報(以下、「甲3」という。)
4.特開2005−225595号公報(以下、「甲4」という。)
5.特開2016−222455号公報(以下、「甲5」という。)
を提出し、概略、本件発明1、2、6〜8、11〜13は、甲1を主引例とし、甲1に記載された発明に甲2〜甲4に記載された技術を適用することにより、また、本件発明3〜5、9、10は、甲1を主引例とし、甲1に記載された発明に甲2〜甲5に記載された技術を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、本件発明1〜13に係る特許を取り消すべきものである旨、主張している。

第4 各甲号証の記載
(1)甲1(特開平9−58819号公報)には、以下のとおりの記載がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 管理センタに設置され、管理情報を記憶する記憶装置及び外部機器に対する情報通信機能を備えた管理用データベースと、
現在地を計測するGPSユニットと、各保管物に対応した保管コードの登録、削除を行なう登録ユニットと、計測位置情報及び管理情報等を表示する表示部と、上記管理用データベースとの間で情報の送受信を行なう通信ユニットとからなり、各保管利用者により使用される携帯型登録装置と、
屋外保管エリアへの保管物の搬入時は、保管場所で上記携帯型登録装置から保管物の保管コードを入力することにより、上記GPSユニットで現在地を計測し上記入力された保管コードと共に上記管理用データベースに送信して登録する手段と、
上記保管物の搬出時は、搬出する保管物の保管コードを上記携帯型登録装置から入力することにより、上記管理用データベースに登録されている保管場所情報を読出して表示部に表示すると共に、GPSユニットにより計測された現在地情報を表示部に表示して利用者を保管場所へガイドする手段と、
上記携帯型登録装置から保管物の搬出情報を入力することにより、上記管理用データベースに登録されている対応管理情報を削除する手段とを具備したことを特徴とする屋外保管物管理システム。

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場などの屋外の広いスペースで保管物を管理する屋外保管物管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場などの屋外の広いスペースで、概ね1m以上の大型の品物を保管する場合、棚や柵、ポール、地面上の白線等によって、保管スペースを区分し、番地付けを行ない、保管物には連絡先などを記載した荷札を付け、台帳による管理を実施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】屋外で保管されるものは、大型の場合が多く、大きさ形状も様々である。このため目的の保管物に対する保管場所を管理する必要がある。場所の管理には、保管場所の番地付けが必要で、壁や棚、天井などが利用できる屋内とは異なり、離れた位置から目標を探せるようにするには、整地した上でマーキングしたり、柱を立てるなど目印になる構造物の設置が必要であった。また、複数の部署で使用する場合、管理を一元化する必要があるが、保管物の登録方法などのルールを利用者に徹底するのは困難で混乱が起き易い。
【0004】本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、保管スペースの整地や目印の設置といった設備の整備や新設を基本的には必要とせず、また、利用ルールも簡易になり、管理の省力化を図り得る屋外保管物管理システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る屋外保管物管理システムは、管理センタに設置され、管理情報を記憶する記憶装置及び外部機器に対する情報通信機能を備えた管理用データベースと、現在地を計測するGPSユニットと、各保管物に対応した保管コードの登録、削除を行なう登録ユニットと、計測位置情報及び管理情報等を表示する表示部と、上記管理用データベースとの間で情報の送受信を行なう通信ユニットとからなり、各保管利用者により使用される携帯型登録装置と、屋外保管エリアへの保管物の搬入時は、保管場所で上記携帯型登録装置から保管物の保管コードを入力することにより、上記GPSユニットで現在地を計測し上記入力された保管コードと共に上記管理用データベースに送信して登録する手段と、上記保管物の搬出時は、搬出する保管物の保管コードを上記携帯型登録装置から入力することにより、上記管理用データベースに登録されている保管場所情報を読出して表示部に表示すると共に、GPSユニットにより計測された現在地情報を表示部に表示して利用者を保管場所へガイドする手段と、上記携帯型登録装置から保管物の搬出情報を入力することにより、上記管理用データベースに登録されている対応管理情報を削除する手段とを具備したことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る屋外保管物管理システムを示す全体構成図である。本発明は、図1に示すように主に管理用データベース1、携帯型登録装置2、及びGPS(Global Positioning System )衛星3の3点から構成される。上記管理用データベース1は、管理センタ例えば保管場所管理棟9に1台設置される。携帯型登録装置2は、利用者4が携帯して使用するもので、複数台用意される。なお、各携帯型登録装置2は、例えば独自のアドレスあるいは異なる通信チャンネル等が設定され、管理用データベース1と個々にデータの送受信ができるようになっている。また、図1において、5は屋外保管エリア8内の保管場所、6はこの保管場所5に保管される保管物、7は保管物6を搬入あるいは搬出するためのトラック等の車両である。
【0007】上記携帯型登録装置2は、詳細を図2に示すようにGPS衛星3からの電波を受信して現在地(経緯度)を計測するGPSユニット11、保管物6の保管コードを登録する登録ユニット12、管理用データベース1との間で通信を行なう通信ユニット13からなっている。上記登録ユニット12は、キー入力部14及び表示部15を備えている。キー入力部14は、コード入力用のキーの他、登録キー、搬出キー等を備えている。管理用データベース1は、例えばパーソナル・コンピュータを用いて構成されるもので、通信装置及び記憶装置を備えており、携帯型登録装置2から送られてくる保管物6の保管コード等の管理情報を通信装置で受信して記憶装置に登録する。上記管理用データベース1は、複数台の携帯型登録装置2に対して同時に応答することが可能である。
【0008】次に上記実施形態の動作を図3ないし図5のフローチャートを参照して説明する。図3は、保管物の搬入登録手順を示すフローチャートである。物品を保管しようとする利用者4は、まず、保管物6にそれぞれ固有の保管コードを付番する(ステップA1)。この保管コードは、重複がなければ特に制約はなく、運用する場所や目的に応じて自由に決めることができる。利用者4は、車両7等により保管物6を屋外保管エリア8に搬入し(ステップA2)、保管場所管理棟9で携帯型登録装置2を受け取る(ステップA3)。ここでは、便宜的に保管場所管理棟9としたが、利用者4が利用し易い場所であれば、専用の管理棟を設けなくても良い。
【0009】利用者4は、保管物6を置くことのできる空きスペース、即ち保管場所5を探し、荷下ろしを行なう(ステップA4)。利用者4は、保管物6を置く保管場所5の付近で、携帯型登録装置2を使用して登録作業を行なう(ステップA5)。
【0010】図5(a)は、携帯型登録装置2による登録作業及び処理内容を示したものである。まず、保管物6に付した保管コードをキー入力部14のキー操作により入力し(ステップC1)、次いで登録キーを押す(ステップC2)。この登録キーが押されると、GPSユニット11が作動し、GPS衛星3からの電波を受信して現在地(経緯度)を計測する(ステップC3)。そして、上記キー入力部14より入力された保管コード及びGPSユニット11により計測された現在地の経緯度情報を登録情報として通信ユニット13より管理用データベース1へ送信する(ステップC4)。管理用データベース1は、上記携帯型登録装置2から送られてきた登録情報を受信し、保管物6の管理情報として記憶装置に格納する。
【0011】上記のように携帯型登録装置2を使用して、図3のステップA5に示す保管物登録作業を行なうと、GPS衛星3を利用した経緯度の計測が行なわれ(ステップA6)、保管コード及び経緯度情報からなる登録情報が管理用データベース1に送られて登録される(ステップA7)。
【0012】その後、未だ保管する物があるか否かを判断し(ステップA8)、他にも保管する物があればステップA4に戻って保管場所(空きスペース)5を探す所から実行する。そして、全ての保管物6の登録を終了すると、利用者4は保管エリア8から退場し、携帯型登録装置2を保管場所管理棟9に返却する(ステップA9)。
【0013】次に保管物6の搬出手順について図4のフローチャートを参照して説明する。保管物6を移動または搬出する際は、管理用データベース1で保管コードを前もって検索しておくか、あるいは保管場所管理棟9で携帯型登録装置2を受け取る際に保管コードを検索する(ステップB1)。利用者4は、保管場所管理棟9で携帯型登録装置2を受け取り(ステップB2)、携帯型登録装置2の通信ユニット13を利用して管理用データベース1から搬出する保管物6が保管されている保管場所5の経緯度情報を得、現在地を確認しつつ保管場所5へ移動する(ステップB3)。すなわち、携帯型登録装置2を受け取った利用者4は、図5(b)に示すようにキー入力部14より搬出する保管物6の保管コードを入力する(ステップD1)。保管コードが入力されるとGPSユニット11が作動し、GPS衛星3を利用して現在地の経緯度を計測し(ステップD2)、登録ユニット12の表示部15に表示する(ステップD3)。この現在地の表示は、利用者4の移動に伴って逐次更新される。また、上記キー入力部14より入力された保管コードは、通信ユニット13より管理用データベース1へ送信される(ステップD4)。管理用データベース1は、携帯型登録装置2から保管コードが送られてくると、その保管コードにより記憶装置を検索し、その保管コードに対する経緯度情報を読出して返信する。携帯型登録装置2は、管理用データベース1から返信される保管物6の保管場所5を示す経緯度情報を通信ユニット13で受信し(ステップD5)、表示部15に表示する(ステップD6)。
【0014】利用者4は、上記のようにして携帯型登録装置2の表示部15に表示された現在地及び保管物6の位置を示す経緯度情報を参照し、両者の経緯度のずれが小さくなる方向に移動する。このように表示部15に表示される現在情報を参照しながら移動することにより、目的とする保管場所5に容易に到達することができる。そして、目的の保管場所5に着いたなら、携帯型登録装置2により「搬出」を申告する(ステップB4)。すなわち、図5(c)に示すようにキー入力部14より、搬出物の保管コードを入力し(ステップE1)、搬出キーを押す(ステップE2)。この搬出キーが押されると、通信ユニット13より搬出物の保管コード及び搬出指示情報からなる搬出情報を管理用データベース1に送信する(ステップE3)。管理用データベース1は、携帯型登録装置2から送られてくる搬出情報を受信すると、記憶装置に登録されている管理情報を削除する。
【0015】上記のように管理用データベース1に「搬出」を申告した利用者4は、保管物6の搬出作業を行なう(ステップB5)。別の場所で再度保管する場合は、上記したように携帯型登録装置2を使用して新たな保管場所を管理用データベース1に再度登録する。そして、他に搬出物があるか否かを判断し(ステップB6)、搬出物があればステップB3から作業を繰り返して実行する。全ての搬出作業を終了した後、利用者4は保管エリア8から退場し、携帯型登録装置2を保管場所管理棟9に返却する(ステップB7)。以上で保管物の搬出作業を終了する。
【0016】なお、上記実施形態では、携帯型登録装置2は、キー入力部14により登録操作を行なう場合について示したが、バーコードを利用して保管コードを入力するようにしてもよい。保管物6にバーコードを貼り付けておき、このバーコードをバーコード読取り装置により読取って登録処理を行なうことにより、物品の特定がより確実となり、且つ、入力ミスも防止することができる。
【0017】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、GPSユニットを利用することで、保管エリアのどこに保管物をおいても登録することができ、地面へのマーキングや、目印となる構造物の設置が不要となる。また、GPSユニットで計測した位置データと保管物の傍で入力した保管コードをそのまま登録するので、利用者の記憶に頼る必要がなく、間違いが生じにくい。更に、GPSユニットを利用して現在地を計測することにより、保管場所に迅速に行くことができる。また、保管物の搬出や移動の際も、同じ管理用データベースで登録することができるので、保管のルールが簡素化され、利用者の不注意による間違いが減少する。従って、保管物の管理が容易になり、省力化を図ることができる。







以上の甲1の記載によれば、甲1には以下のとおりの発明が開示されている。(以下、「引用発明」という。)

管理センタに設置され、管理情報を記憶する記憶装置及び外部機器に対する情報通信機能を備えた管理用データベースと、(請求項1)
現在地を計測するGPSユニットと、各保管物に対応した保管コードの登録、削除を行なう登録ユニットと、計測位置情報及び管理情報等を表示する表示部と、上記管理用データベースとの間で情報の送受信を行なう通信ユニットとからなり、各保管利用者により使用される携帯型登録装置とを有し、(請求項1)
管理用データベースは、パーソナル・コンピュータを用いて構成されるもので、通信装置及び記憶装置を備えており、携帯型登録装置から送られてくる保管物の保管コード等の管理情報を通信装置で受信して記憶装置に登録し、(【0007】)
屋外保管エリアへの保管物の搬入時は、保管場所で上記携帯型登録装置から保管物の保管コードを入力することにより、上記GPSユニットで現在地を計測し上記入力された保管コードと共に上記管理用データベースに送信して登録する手段と、(請求項1)
上記保管物の搬出時は、搬出する保管物の保管コードを上記携帯型登録装置から入力することにより、上記管理用データベースに登録されている保管場所情報を読出して表示部に表示すると共に、GPSユニットにより計測された現在地情報を表示部に表示して利用者を保管場所へガイドする手段と、(請求項1)
上記携帯型登録装置から保管物の搬出情報を入力することにより、上記管理用データベースに登録されている対応管理情報を削除する手段とを具備したことを特徴とする屋外保管物管理システム(請求項1)において、
GPSユニットは、GPS衛星からの電波を受信して現在地(経緯度)を計測し、(【0007】)
保管物を搬入あるいは搬出するためにトラック等の車両を利用するものであって、(【0006】)
保管物にそれぞれ固有の保管コードを付番し、この保管コードは、重複がなければ特に制約はなく、(【0008】)
上記登録する手段による登録は、保管物にバーコードを貼り付けておき、このバーコードをバーコード読取り装置により読取って登録処理を行なう、(【0016】)
屋外保管物管理システム。(請求項1)

(2)甲2(国際公開第02/11007号)には、以下のとおりの記載がある。

(ア)技術分野
本発明は、機械や物品のレンタル業務を支援するためのコンピュータ処理システム及びその処理方法に関する。
技術背景
建設車両のレンタルを例に取り以下説明するが、本明細書の説明は建設車両以外の機械や物品のレンタルにもあてはまるものである。
建設車両のレンタル会社は、通常、異なる場所に複数の支店を配し、各支店がそれぞれ独自に、複数台の建設車両を保有し整備し運用するという営業形態を採用している。本社は、車両の管理や保全や運用は個々の各支店に任せ、支店の営業成績や経理情報を主として管理している。各支店や本社の業務処理を支援するためのコンピュータシステムも導入されているであろう。しかし、従来のそうしたコンピュータシステムは当然に、上述した営業形態に適合した機能、つまり、各支店ごとの車両管理機能、或いは、本社での営業成績や経理情報の管理機能しかもたないはずである。
また、営業員は、顧客から引き合いが合ったとき、それぞれの出先場所から支店のオフィスに電話をかけるなどして、オフィスの担当員に現在の車両運用状況を問い合わせたり、車両のレンタル予約を依頼したりしている。
また、車両を顧客に貸し出した後、顧客から戻って来るまでは、何処でどのように使われているか、調子は良好か否かなどの車両の現況について、顧客から報告のない限り、レンタル会社がそれを知ることはできない。
従来のレンタル会社が抱える一つの問題は、会社全体として最も高い効率での車両のレンタルや搬送などの運用ができない点である。これは、支店毎に独立した運営を行う営業形態に起因している。例えば、A支店では或る機種に多くの引き合いが来て車両が不足しているにもかかわらず、B支店では同じ機種に引き合いがなく車両が車庫で遊んでいるというケースが発生し得る。また、A支店が先の顧客から車両を受けとって、次の顧客へ貸出そうとするとき、その車両を先の顧客の現場からA支店の車庫へ戻すより、B支店の車庫へ戻して次の顧客の現場へ送った方が、搬送の距離や時間やコストがより小さくなるという場合があっても、現実には貸出し元のA支店の車庫にその車両を戻すという非効率な運用を行っている。
また、別の問題は、顧客のニーズに迅速に対応することが難しい点である。その原因の一は、上述した支店毎に独立した営業形態のために、会社全体での最適な車両振り当てを顧客に対しできないからである。もう一つの原因は、営業員が、支店オフィスに電話をかけない限り、車両の運用状況を把握したり、レンタル予約を入れたりすることができず、そうした情報処理を何処からでも何時でも直接に営業員が行える手段がないからである。
(1頁3行−2頁14行)

(イ)発明の開示
本発明の第1の観点に従うレンタルシステムは、複数のレンタル品の情報を管理する基幹サーバシステムと、この基幹サーバシステムと通信接続することが可能な業務システムとを備える。そして、基幹サーバまたは業務システムが、レンタル品の顧客との授受を管理する管理手段を有する。さらに、業務システムが、レンタル品について
(1) 前記基幹サーバシステムが管理する情報を表示する手段と
(2) 顧客からのレンタル注文を受付ける手段
を有している。
このレンタルシステムによれば、基幹サーバシステムが、レンタル会社が保有する複数のレンタル品を一元的に管理しており、業務システムは、基幹サーバシステムで一元管理されているレンタル品の情報を表示して、その表示された情報に基づいて、顧客からの注文に最適なレンタル品を選んで顧客に提供することができる。結果として、効率的なレンタル品の運用が可能である。
好適な実施形態では、レンタル品の情報は、レンタル品の商品名をベースとして基幹サーバシステムに蓄積されている。よって、レンタル品の商品名を検索キーにして、その商品名をもつ全てのレンタル品の情報を検索して表示することができる。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムが、レンタル品の場所間の移動のスケジュールを処理する手段を有している。この手段により、レンタル品を前の顧客から返却されて次の顧客へ貸し渡すための移動スケジュールが処理できるので、移動スケジュールが無駄の少ない効率的なものになるよう、レンタル品をどの顧客に何時貸し出すかという点を判断してコントロールできるようになる。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムで管理されているレンタル品の情報が、レンタル品の貸し出し中または運搬中の情報を含んでいる。そのため、あるレンタル品について顧客から引き合いがあったとき、そのレンタル品が貸し出し中か運搬中かの情報を表示して、引き合いに応じることができるかを迅速に判断することができる。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムで管理されているレンタル品の情報が、レンタル品の貸し出し期間の情報を含んでいる。そのため、あるレンタル品について顧客から引き合いがあったとき、そのレンタル品が貸し出し中又は貸し出し予約済みであっても貸し出し期間が分るため、いつ返却されるか予測できるので、引き合いに応じることができるかを的確に判断することができる。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムで管理されているレンタル品の情報が、レンタル品の入出庫情報を含んでいる。そのため、あるレンタル品について顧客から引き合いがあったとき、そのレンタル品が入庫したか出庫したかの情報を表示して、引き合いに応じることができるかを迅速に判断することができる。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムで管理されているレンタル品の情報が、レンタル品の位置情報を含んでいる。また、この位置情報を随時または定期的に更新する手段が備えられている。そのため、あるレンタル品について顧客から引き合いがあったとき、そのレンタル品の位置情報を表示して、引き合いに応じることができるかを迅速に判断することができる。また、あるレンタル品についてメンテナンスが必要になったとき、そのレンタル品の位置情報を表示して、サービスマンを派遣するなど必要な措置をとることができる。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムで管理されているレンタル品の情報が、レンタル品の稼動状況を表す情報を含んでいる。そのため、各レンタル品の稼動情報を表示して、稼動が多すぎて過度に消耗したりすることがないように、レンタル品の運用をコントロールすることが可能となる。このことは、レンタル品を後に中古品市場へ出したときの品質保証を容易にする。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムで管理されているレンタル品の情報が、レンタル品たる機械のエンジン油圧またはエンジン回転数または作業機油温または作業機油圧またはラジエータ水温または作業機負荷に関する情報を含んでいる。これらの情報を表示することで、レンタル品のメンテナンスや修理が必要か否かの判断が可能となる。
好適な実施形態では、業務システムが、基幹サーバシステムと随時に無線通信接続することが可能な携帯情報処理システム(例えば、携帯電話)を有している。各営業員が携帯情報処理システムを携帯して、それにレンタル品の情報を表示することで、場所や時間に制限されずに顧客のニーズに迅速に対応擦ることが可能となる。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムが、レンタル品の情報(例えば、顧客からの注文情報など)を随時にまたは定期的に更新する手段を有する。これにより、業務システムでは、常にレンタル品の最新の情報を表示することができる。
好適な実施形態では、業務システムが、顧客からの注文引き合いの情報を受付ける手段を有している。
好適な実施形態では、レンタル品は、位置情報と現在の稼働状態情報を検出するセンサシステムを有している。そして、基幹サーバシステムは、レンタル品のセンサシステムと遠隔無線通信網を通じて通信可能であり、レンタル品のセンサシステムより随時または定期的にレンタル品の最新の位置情報と稼働状態情報を受信して、基幹サーバシステムが管理するレンタル品の位置情報と稼働状態情報を更新している。これにより、業務システムやメンテナンスシステムが、レンタル品の現在の位置と現在の稼働状態とを実質的に実時間で把握することが可能となり、顧客からの引合いへの対応やメンテナンスなどを迅速、的確かつ効率よく行うことが可能となる。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムで管理されているレンタル品の情報が、レンタル品の品種と空き状態と自動振り当て規制の有無を示すデータを含んでいる。そして、顧客からの注文を受け、基幹サーバシステム内の情報に基づいて複数のレンタル品の中から顧客の要求に合うレンタル品を検索し、検索されたレンタル品の中のいずれかを顧客からの注文を割り当てる注文処理システムが設けられている。
好適な実施形態では、上記注文処理システムが、複数のレンタル品の中から任意のレンタル品を指定して、指定したレンタル品について、基幹サーバシステム内の前記自動振り当て規制の有無を示すデータを更新する自動振り当て制御システムを有している。
好適な実施形態では、上記自動振り当て制御システムが、前記検索されたレンタル品の中から前記顧客からの注文に振り当てられるレンタル品を選定する方法として、自動的に選定する方法とオペレータがマニュアルで選定する方法のいずれを採用するかを制御する。このように、注文が来さえすれば自動的に無制限に貸し出すようにするか、自動的な貸出しを制限して、オペレータの判断で貸出しを許可するか否かを決めるのかを、各レンタル品ごとに制御することで、各レンタル品のトータルの稼動時間や仕様量や消耗度合いを調節できる。その結果、各レンタル品を一定期間後に中古品市場へ出したとき、その品質を一定水準にすることができ、中古品の顧客に対して品質保証ができるようになる。品質保証ができる結果として、各レンタル品について、それを中古市場に出す時期よりずっと以前の時点で、中古品の顧客から購入予約を受けることも可能である。
好適な実施形態では、基幹サーバシステムが、レンタル品の画像情報を記憶する手段を有している。この画像情報は、レンタル品が顧客に貸し出される時または返却される時に、そのレンタル品を撮影して得た写真データである。このように、各レンタル品が顧客へ貸し出されるときや顧客から返却されたときに撮影した写真データを保管することで、レンタル中にレンタル品の損傷が生じたか否かの判断が正確に行え、そのような事故への適切な対応が採り易くなる。更に、そのレンタル品を後に中古品市場へ出したときに、中古品の顧客に対して、それらの写真データを中古品の品質保証の証拠として提供することができるので、高い信頼を得ることできる。
本発明の第2の観点に従うレンタルシステムは、複数のレンタル品の情報を管理する基幹サーバシステムと、この基幹サーバシステムと通信接続することが可能な業務システムとを備える。基幹サーバシステムには、レンタル品の現在の位置情報と、現在の稼働状態情報と、メンテナンス履歴またはメンテナンススケジュールに関するメンテナンス情報が記憶されている。また、メンテナンス実施部門にはメンテナンスシステムが設けられている。このメンテナンスシステムは、基幹サーバシステムと通信接続することが可能で、基幹サーバシステムに記憶された位置情報と稼働情報とメンテナンス情報を取得して表示する手段を備える。
このレンタルシステムによれば、メンテナンス実施部門では、どのレンタル品についても、それが現在在庫中であるか顧客にレンタル中であるかに関わらず、現在の位置情報と現在の稼動状態情報とメンテナンス情報を随時に参照することができる。そのため、メンテナンス実施部門では、各レンタル品のメンテナンスの必要性の判断や、メンテナンス作業のスケジューリングや、サービスマンを派遣する必要がある場合には誰を何処へ派遣すべきかなのかなどの判断を、容易且つ適切に行うことができる。
(3頁10行−7頁下から2行)

(ウ)発明を実施するための最良の形態
図1は、建設車両のレンタル会社を支援するための本発明の一実施形態にかかるレンタルシステムの全体的システム構成を示す。
このシステムは、レンタル会社内の情報処理を行うコンピュータシステム(以下、レンタル会社システムという)100と、レンタル品たる多数の建設車両101、101、…と、これらの建設車両101、101、…の位置や稼動状態などを遠隔で把握するTMS(Tele-Management System)メールサーバ300とを備える。
建設車両101、101、…とTMSメールサーバ300とは、例えば衛星通信システム200のような非常に広域で場所を選ばない無線通信システムを通じて、原則として何処に建設車両101、101、…が居ようとも、何時でも、通信できるようになっている。建設車両101、101、…の各々は、GPS装置や、車両内各部の状態を把握する各種のセンサを搭載しており、GPS装置が把握した現在位置や、各種センサが把握した稼動情報(稼動時間、故障・異常内容、エンジン油圧、エンジン回転数、作業機油温、作業機油圧、ラジエータ水温、作業機負荷など)を、衛星通信システム200を通じて、TMSメールサーバ300を随時に通知することができる。
TMSサーバ300とレンタル会社システム100は、例えばインターネット400のようなコンピュータ間通信網を通じて、何時でも通信できるようになっている。TMSメールサーバ300は、建設車両101、101、…の最新の位置情報や稼動情報を収集し、それを例えば電子メールの形でレンタル会社システム100に随時に又は定期的に通知する。
レンタル会社システム100は、会社建物内に配備された各種のコンピュータ105〜112と、営業員102、102、…がそれぞれ携帯する携帯情報処理端末、例えば携帯電話103、103…及びPDA(Personal Digital Assistants)104、104、…とを備える。なお、図示のシステム構成は一例に過ぎず、他の構成が採用可能であることは言うまでもない。例えば、各営業員102は携帯電話103とPDA104の2台の装置を携帯するが、それは、本願の出願時点で携帯電話103は情報処理及び表示機能において不充分な面があり、PDA104は通信機能において不充分な面があるためであり、よって、両機能に十分優れた携帯端末が将来利用可能になればそれ1台で十分である。
レンタル会社システム100のファイヤウォール105の内側では、メールサーバ106が、TMSメールサーバ300から送られてくる建設車両101、101、…の最新の位置情報や稼動情報を記述した電子メール(以下、TMSメールという)を受信し蓄積する。TMSデータ処理サーバ107が、メールサーバ106に蓄積されたTMSメールを受け取り、その電子メールから建設車両101、101、…の最新の位置情報や稼動情報を表すデータ(以下、TMSデータという)を取り出し、そのTMSデータを基幹サーバ108に送る。
基幹サーバ108は、レンタル会社システム100が必要とする全てのデータを蓄積したデータベースを有する。このデータベースに蓄積されているデータ(以下、マスタデータという)の詳細は後に説明する。基幹サーバ108は、TMSデータを受信すると、それを用いて、建設車両101、101、…の位置情報や稼動情報に関するマスタデータを更新する。基幹サーバ108は、社内ネットワークを通じて、このレンタル会社がもつ多数の支店の各々に配備された支店サーバ111、111、…と接続されており、支店サーバ111、111、…に対してそれぞれの支店の業務で必要となるマスタデータを定期的又は随時に送信する。基幹サーバ108は、また、社内ネットワークを通じて、このレンタル会社の本部に設置された本部サーバ113とも接続されており、本部サーバ113に対して本部の業務で必要となるマスタデータを定期的又は随時に送信する。支店や本部の業務の詳細については、後に説明する。
携帯電話コンテンツサーバ109が基幹サーバ108に接続されている。携帯電話コンテンツサーバ109は、例えばインターネット400を通じて、営業員102、102、…がもつ携帯電話103、103、…のウェブブラウザと通信することができ、それにより、それら携帯電話103、103、…のウェブブラウザに各種のデータを所定形式の携帯電話コンテンツとして送信したり、そのウェブブラウザから所定のデータを受信したりすることができる。
携帯電話コンテンツとして携帯電話103、103、…に提供できるデータの種類には、例えば、各建設車両のレンタルの空き状況や予約状況、各顧客の貸出し実績、各建設車両の稼動率、各レンタル契約の状況、出庫車両の状況などがある。携帯電話コンテンツサーバ109は、まず、各営業員102の携帯電話103から特定の携帯電話コンテンツに対する検索要求を受け、次に、その要求された携帯電話コンテンツに必要な最新のマスタデータの検索要求を基幹サーバ108に送り、続いて、基幹サーバ108から検索結果のデータを受け取り、そして、その最新データを基に要求された携帯電話コンテンツを作成して、その携帯電話コンテンツをその営業員102の携帯電話103に送信して表示させる。
また、携帯電話コンテンツサーバ109が各営業員102の携帯電話103から受信するデータには、特定の建設車両に対するレンタルの仮予約データがある。携帯電話コンテンツサーバ109は、その仮予約データを受けると、それを基幹サーバ108へ送る。
レンタル会社の各支店では、支店サーバ111が、基幹サーバ108からダウンロードした最新のマスタデータを保有しており、この支店サーバ11に接続された何台かの端末コンピュータ112、112、…の各々には、支店業務を行うための支店業務アプリケーションが搭載されている。支店業務アプリケーションは、必要なマスタデータを支店サーバ111から端末コンピュータ112にダウンロードして、そのデータにアクセスしながら業務処理を行う。その業務処理の詳細は後に説明する。
また、支店の各端末コンピュータ112には、各営業員102、102、…がもつPDA104、104、…を随時に接続することができる。各PDA104には、営業員102の出先での業務を支援するPDA業務アプリケーションが搭載されている。このPDA業務アプリケーションは、PDA104が端末コンピュータ112に接続されたとき、端末コンピュータ112から例えば車両情報、債権情報、顧客情報などの所定種類のデータをダウンロードし、また、例えば休車情報、受入点検情報、受注伺い情報などの営業員102の活動でPDA104に入力されたデータを端末コンピュータ112にアップロードする。例えば、各営業員102、102、…は、毎日の始業時に各々のPDA104、104、…を各端末コンピュータ112に接続して最新の情報の端末コンピュータ112からダウンロードし、また、毎日の終業時に各々のPDA104、104、…を端末コンピュータ112に接続してその日の営業で入力したデータを端末コンピュータ112にアップロードする。
端末コンピュータ112に入力されたデータ(支店業務アプリケーションの業務処理で入力されたデータや、PDA104、104、…からアップロードされたデータ)で、基幹サーバ108のマスタデータに反映されるべきデータは、随時に又は定期的に支店サーバ111を介して基幹サーバ108へアップロードされ、そのデータに基づいて基幹サーバ108内のマスタデータが更新される。
この会社の本部では、本部サーバ113に何台かの端末コンピュータ114が接続されている。端末コンピュータ114に搭載された本部用の業務アプリケーションを用いて、本部での業務処理が行われる。本部での業務処理で端末コンピュータ114に入力されたデータのうち、基幹サーバ108のマスタデータに反映されるべきデータは、随時に又は定期的に本部サーバ113を介して基幹サーバ108へアップロードされ、そのデータに基づいて基幹サーバ108内のマスタデータが更新される。
さらに、レンタル会社システム100は、建設車両の特定自主検査や修理などのメンテナンスなどを行う社外のメンテナンス機関のサーバ115との接続されている。
以上のような構成をもつレンタルシステムによれば、レンタル会社がもつ全ての建設車両101、101、…の情報(例えば、現在位置、稼動情報、レンタル空き状況や予約状況、メンテナンス履歴など)が、レンタル会社システム100内の基幹サーバ108で一元的に管理されており、その情報は常に最新のものに更新されている。そして、その情報を、どの支店の端末コンピュータ112からでも、どの営業員103のPDA104又は携帯電話103からでも参照して、それに基づいて営業活動を実施することができる。
その結果、全ての建設車両101、101、…を効率良く運用することが可能になる。何故なら、従来の営業形態に存在していた支店間の障壁が無くなるので、全ての営業員が、全ての支店に置いてある全ての建設車両についても営業を行うことができ、しかも、全ての建設車両の中から、顧客の要求に適合し且つ配車の面でも有利な状態(例えば、現在位置、稼動状態及びレンタル状況)にある車両を選択して受注することができるからである。
また、本実施形態のシステムによれば、顧客のニーズに営業員が迅速に対応することが可能になる。何故なら、上述したように、顧客の要求に適合し且つ配車の面でも有利な状態にある車両を全車両の中から選択できると共に、PDAや携帯電話を活用して何時でも何処でも各車両の現在状態をチェックすることができ、適当な車両が見つかれば携帯電話から仮予約を入れることができるからである。
(13頁7行−18頁6行)

(エ)図3に示すように、各支店では、顧客から引き合いがあったときなどの随時に、在庫紹介の処理(S2)を行うことができる。この処理S2では、任意の機種の車両について、在庫中か予約中か修理中かなどの空き状態、出庫ポイント、仕様、自動振り当て規制がかかっているか否かなどの各種状態を確認することができる。
また、外出している営業員は、外出先で顧客から引き合いがあったときなどの随時に、携帯電話によるリアルタイム検索及び仮予約の処理(S5)を行うことができる。この処理S5では、携帯電話からレンタル会社システムの携帯電話コンテンツサーバに接続することにより、任意の機種の現在の在庫車両(自動振り当て規制がかかっていない車両のみ)を検索して確認したり、その結果に基づいて、特定の車両に対して仮予約を発したりすることができる。
(26頁下から2行−27頁9行)

(オ)図15は、図3のステップS2の「在庫照会」の処理の流れを示す。図16及び図17は、この処理で用いるユーザインタフェース画面を示す。
支店の端末コンピュータに表示された図16に示すようなメニュー画面で、オペレータが「受注/伺い 出庫 入庫」及び「機械状況照会」を順にクリックすると、システムが図17に示すような機械状況照会画面(どのエントリフィールドもブランクになっているもの)を表示する。そして、図15のステップS110で、オペレータが図17の機械状況照会画面に検索キーとして照会したい機種の機械コード(例えば、「PC200」)又は照会したい車両の管理番号などを入力すると、ステップS11で、システムが、入力された検索キーに該当する全ての車両のレコードを機番マスタテーブル120から抽出して、そのレコード内容を図17に示すように機械状況照会画面に表示する。表示された各車両のレコード内容には、空き状態(在庫中か、予約済みか、仮予約中か、修理中か、出庫中か)や、自動振り当て制限の有無(図17の例では、「空き」の表示マークの色で示す)や、管理番号や、仕様や、出庫ポイントなどが含まれているので、ステップ112でオペレータは、この画面上で予約を所望する車両について、空き状態や自動振り当て制限の有無などを確認する。その結果、所望車両が「在庫中」でなければ(ステップS113で「なし」)、どのように対応するかを検討する。また、所望車両が「在庫中」であれば(ステップS113で「あり」)、その所望車両に自動振り当て規制がかかっていれば(ステップS114で「あり」)、図3のステップS3の「伺い書作成(自動振り当て規制の場合)『仮予約』」の処理に進み、その所望車両に自動振り当て規制がかかってなければ(ステップS114で「なし」)、図3のステップS6の「伺い書作成(自動振り当て規制なしの場合)『予約』」の処理に進む。
(30頁下から7行−31頁16行)

(カ)図26は、図3のステップS5の「携帯電話によるリアルタイム検索及び仮予約」の処理の流れを示す。図27は、営業員の携帯電話に表示される携帯電話コンテンツの画面の種類とその遷移を示す。なお、図27で、白丸印が左に付いている事項は、画面への入力項目である。
図26に示す「携帯電話によるリアルタイム検索及び仮予約」の処理は、前述したように、外出先で営業員が携帯電話を用いて、車両の空き状況を参照したり車両の仮予約を行ったりするための処理である。
この処理に入るために、営業員はまず、携帯電話に図27に示すメニュー画面300を表示させ、そのメニュー画面300中の「[1]空き状況&予約」を選択することで、「車両状況照会」画面302を表示させる。そして、図26のステップS150で、営業員は、検索条件として機械コード(つまり、機種)などを「車両状況照会」画面302に入力する。すると、図26のステップS151で、システムが、機番マスタテーブル120、伺い基本情報テーブル125、仮予約テーブル151、出庫テーブル133及び入庫テーブル136などを参照して、入力された検索条件に合致し、且つ、在庫中であって自動振り当て規制がかかっていない車両を抽出し、それらの車両の台数(保有機数)を支店毎に集計して、その集計結果を図27の「店舗別車両状況表示」画面304として作成して、これを携帯電話に送り表示させる。
次に、図26のステップS152で、営業員が、「店舗別車両状況表示」画面304上で出庫する支店を選択する。すると、図26のステップS153で、システムが、機番マスタテーブル120、伺い基本情報テーブル125、仮予約テーブル151、出庫テーブル133及び入庫テーブル136などを参照して、選択された支店に保有されていて、且つ、在庫中で自動振り当て規制のかかっていない車両を抽出し、それら車両の管理番号のリストを図27の「店舗別車両詳細情報表示」画面305として作成して、これを携帯電話に送り表示させる。
次に、図26のステップS154で、営業員が、「店舗別車両状況表示」画面305上で仮要約したい車両の管理番号を選択する。すると、次に、その選択した管理番号の車両について図27の「管理番号別車両詳細情報表示」画面306が出るので、営業員はその画面306に、担当者コードや出庫予定地などを入れて入力を完了する。すると、図27の「仮予約確認」画面307が出るので、営業員はその画面307上で「OK」を選択する。すると、システムが、入力された事項を基に、携帯予約レコード及び仮予約レコードを作成して携帯予約テーブル152及び仮予約テーブル151にそれぞれ登録する。
(35頁7行−36頁15行)







以上の記載によれば、甲2には以下の技術事項が記載されている。

機械や物品のレンタル業務を支援するためのコンピュータ処理システムにおいて、(ア)
レンタル品の情報は、レンタル品の商品名をベースとして基幹サーバシステムに蓄積され、レンタル品の商品名を検索キーにして、その商品名をもつ全てのレンタル品の情報を検索して表示することができ、(イ)
基幹サーバシステムで管理されているレンタル品の情報が、レンタル品の位置情報を含み、(イ)
「在庫紹介」の処理では、任意の機種の車両について、在庫中か予約中か修理中かなどの空き状態、出庫ポイント、仕様、自動振り当て規制がかかっているか否かなどの各種状態を確認することができ、(エ)
また、「在庫照会」の処理は、機械状況照会画面に検索キーとして照会したい機種の機械コードなどを入力すると、システムが、入力された検索キーに該当する全ての車両のレコードを機番マスタテーブルから抽出して、そのレコード内容を機械状況照会画面に表示するものであり、(オ)
在庫中であって自動振り当て規制がかかっていない車両を抽出し、それらの車両の台数(保有機数)を支店毎に集計して、その集計結果を「店舗別車両状況表示」画面として作成し表示する、(カ)
技術。

(3)甲3(特開2006−178845号公報)には、以下のとおりの記載がある。

【請求項1】
レンタル機材置き場に置かれた個々のレンタル機材のそれぞれに付された固有の識別コードを入力するための機材入力手段および無線の通信手段を有する携帯端末装置と、
前記レンタル機材のレンタルのための情報が記憶されたデータベースと、
前記通信手段を介した前記携帯端末装置からの指令を受けて前記データベースの情報を読み出すサーバと、
前記機材入力手段により入力されたレンタル機材の識別コードと前記サーバにより読み出された情報とに基づき、前記レンタル機材が貸し出し可能か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を前記携帯端末装置を介して報知する報知手段とを備えることを特徴とするレンタル管理システム。

【技術分野】
【0001】
本発明は、レンタル機材の出庫を管理するレンタル管理システムおよびレンタル管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
レンタル会社が所有する建設車両などのレンタル機材のレンタル状況や予約状況、メンテナンス状況等をコンピュータを用いて管理するようにしたシステムが知られている(特許文献1参照)。これによれば建設車両のレンタル状況や予約状況をデータベースに登録し、この情報を社内ネットワークを介して各営業所のコンピュータ端末により取得することで予約の受付や機材の貸し出しを行う。
【0003】
【特許文献1】国際公開番号WO2002/011007
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、レンタル機材を貸し出す際には、通常、レンタル会社の社員が倉庫に行き、レンタル機材を確認する作業が必要である。ところが、倉庫には同一の機材が多数あるため、どの機材がレンタル可能であるのかを即座に認識することができず、確認の作業が煩雑であった。

【0007】
−第1の実施の形態−
以下、図1〜図11を参照して本発明によるレンタル管理システムの第1の実施の形態について説明する。 図1は、第1の実施の形態に係るレンタル管理システムの概略構成を示す図である。レンタル会社の各営業所には、レンタル予約の受付や在庫の確認などの処理を行うコンピュータ端末11と、このコンピュータ端末11における処理を出力するプリンタ12とが設置されている。各コンピュータ端末11は、社内LAN等のネットワーク15を介してレンタル管理サーバ13にそれぞれ接続されている。サーバ13からの情報は、端末コンピュータ11だけでなく、無線装置14を介して携帯端末(PDA)16により取得することもできる。
【0008】
第1の実施の形態では、レンタル管理システムを建設作業用レンタル機材の出庫管理に適用する。建設現場などでは現場単位で機材をレンタルすることが多く、複数種類の機材がまとめてレンタルされる。その一例として図では油圧ショベル17,発電器18,鉄板19を示している。これらの機材17〜19は倉庫などの営業所のレンタル機材置き場に種別毎に分類して格納されている。各機材17〜19にはそれぞれRFIDタグ(無線ICタグ)が取り付けられ、RFIDタグには識別コードとして固有のID番号(機材ID)が付されている。なお、RFIDタグの代わりにバーコードを用いてもよく、機材17〜19にID番号を直接刻印するようにしてもよい。
【0009】
携帯端末16の構成を図2に示す。携帯端末16は、演算部161と、RFIDタグから機材IDを読み取るID読み取り部162と、アンテナ164を介してサーバ13と通信するためのデータ通信部163と、演算部161の演算結果を表示する表示部165と、スイッチ操作等により各種指令を入力する入力部166とを有する。表示部165をタッチパネルとして指令を入力することもできる。演算部161では後述するような出庫管理に関する処理を行う。
【0010】
レンタル管理サーバ13は、図3に示すようにレンタル顧客の情報を管理する顧客管理データベース131と、レンタル予約を管理する予約管理データベース132と、レンタル機材毎の貸出情報やメンテナンス情報を管理する機材管理データベース133とを有する。各データベース131〜133に記憶されたデータの一例をそれぞれ図4〜図6に示す。
【0011】
図4に示すように、顧客管理データベース131には顧客のID番号(顧客ID)と顧客名および住所等が記憶されている。図5に示すように、予約管理データベース132には予約番号とそれに対応する顧客IDおよび予約された機材のID番号(予約機材ID)が記憶されている。図6に示すように、機材管理データベース133には各営業所が保有する全ての機材のID番号とその機材の機種、号機、現在の在庫状況、貸出状態、貸出開始日、貸出終了日、機械状態、メンテナンス予定、および各機材に取付可能なアタッチメント機材のID番号(対応アタッチメントID)等が記憶されている。なお、機材管理データベース133にはその機材と同程度の仕様,能力を有する代替品の情報も記憶されている。
【0012】
図7は、営業所におけるレンタル予約の手順を示すフローチャートである。まず、ステップS1で電話、fax、電子メール等により、顧客からレンタルを希望する機材とそのレンタル期間等のレンタル予約を受ける。次いで、ステップS2でコンピュータ端末11を用いてサーバ13にアクセスし、レンタル予約を受けた機材の有無、現在の貸し出し状態、レンタル期間の貸し出しが可能か否か等の確認を行う。この場合、予約を受けた営業所の在庫状況だけでなく、他の営業所の在庫状況も確認し、流用できるものがあるか否かを併せて確認する。

【0017】
図10は第1の実施の形態に係る携帯端末16の演算部161で実行される出庫管理用プログラムの処理を示すフローチャートである。なお、出庫管理用プログラムは予め携帯端末16に格納されている。
【0018】
まず、ステップS11で携帯端末16に顧客情報が入力されたか否かを判定する。顧客情報としては顧客を特定するための情報、例えば顧客ID,顧客の電話番号,顧客名等であり、入力部166の操作により携帯端末16に入力される。ステップS11が肯定されるとステップS12に進み、その顧客情報をデータ通信部163からアンテナ164,無線装置14を介してサーバ13に送信するとともに、顧客情報に対応した予約情報(図8,図9の情報)をデータベース132,133から取得し、内部メモリに記憶する。次いで、ステップS13で、データベース132,133から取得した情報のうち、例えば機種名,号機等を表示部165に表示する。
【0019】
ステップS14では、レンタル会社の社員が倉庫に行ってレンタル機材のRFIDタグから機材IDを取得したか否か、すなわちID読み取り部162により機材IDが読み取られた否かを判定する。ステップS14が肯定されるとステップS15に進み、その機材IDがステップS12で取得した機材IDに含まれているか否か、すなわち予約された機材であるか否かを判定する。ステップS15が否定されるとステップS21に進み、表示部165に警告を表示し、ステップS14に戻る。これにより社員はその機材が予約された機材であるか否かを認識することができ、誤った機材を貸し出すことを防止できる。

【0045】
上記実施の形態では、建設現場で用いる機材をレンタルする例について説明したが、レンタカー等をレンタルする場合にも本発明を同様に適用可能である。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。




以上の記載によれば、甲3には以下の技術事項が記載されている。

レンタル機材置き場に置かれた個々のレンタル機材のそれぞれに付された固有の識別コードを入力するための機材入力手段および無線の通信手段を有する携帯端末装置と、(請求項1)
前記レンタル機材のレンタルのための情報が記憶されたデータベースと、(請求項1)
前記通信手段を介した前記携帯端末装置からの指令を受けて前記データベースの情報を読み出すサーバと、(請求項1)
前記機材入力手段により入力されたレンタル機材の識別コードと前記サーバにより読み出された情報とに基づき、前記レンタル機材が貸し出し可能か否かを判定する判定手段と、(請求項1)
前記判定手段の判定結果を前記携帯端末装置を介して報知する報知手段と、(請求項1)
を備えることを特徴とするレンタル管理システムにおいて、(請求項1)
レンタル予約を受けた機材の有無、現在の貸し出し状態、レンタル期間の貸し出しが可能か否か等の確認を行う場合、予約を受けた営業所の在庫状況だけでなく、他の営業所の在庫状況も確認し、流用できるものがあるか否かを併せて確認することが可能な、(【0012】)
技術。

(4)甲4(特開2005−225595号公報)には、以下のとおりの記載がある。

【0001】
本発明は、どの位置にどの製品が保管されているかを調査して記録し、必要時に表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
予め用意されている複数の保管位置に複数の製品を保管する場合、どの保管位置にどの製品が保管されているかを調査して記録することが求められることがある。例えば倉庫内に保管されている製品群を管理するために、どの保管位置にどの製品が保管されているのかを把握しておく必要がある。
保管位置が予め定められていないこともある。例えば、自動車運搬船で多数の自動車を輸送する場合、広大なデッキに自動車を隙間なく並べて保管していく。自動車のサイズは種々様々であることから、保管位置を予め決めておくことができない。予め自動車毎の保管位置を予定しておいても、自動車のサイズによっては複数の保管位置に跨って保管されることもあれば、2台用の保管位置内に2台以上の自動車が保管されることもある。製品ごとの保管位置が予め決められておらず、保管して始めて製品毎の位置が決定されるような場合には、どの位置にどの製品が保管されているのかを調査して記録しておく作業が面倒となる。
特許文献1には、自動車運搬船の保管位置を特定する情報と、その保管位置に保管されている自動車を特定する情報を関連付けて入力することによって、どの保管位置にどの自動車が保管されているか示す自動車配置情報データベースを完成する技術が開示されている。

【0012】
本実施例では、自動車運搬船の運搬デッキに積載された自動車群について、どの位置にどの自動車が保管されたのかを調査して記憶して表示する装置とその方法を説明する。本発明が、自動車運搬船の運搬デッキ以外の保管場や、自動車以外の製品に適用できることは自明である。

【0016】
船積み作業が開始され、自動車がデッキ内に搬入されると、図3にレイアウト表示されるように自動車が運び込まれて固定される。自動車運搬船の運搬デッキは多層階に別れており、ここではそのうちの一つの階の運搬デッキのある区画の一部を示している。大枠は運搬デッキの輪郭、破線で区切られたスペースは個々の自動車を保管すべき保管スペース、保管スペース内の小枠は自動車を表している。それぞれの保管スペースには固有のアドレスが付与されている。
個々の自動車には搬入されるべき運搬デッキの階が決定されているが、どの区画のどの保管スペースに保管すべきかは決定されていない。予め保管スペースを予定しておいても、自動車のサイズによって複数の保管スペースに跨って保管されることもあれば、2台用の保管スペース内に2台以上の自動車が保管されることもある(但し、図3では1台用の保管スペースに1台ずつ保管された例を示している)。このため個々の自動車を保管すべき保管スペースは、搬入の際に熟練した搬入作業者によって決定される。したがって、搬入された時点では、どの保管スペースにどのIDの自動車が持ち込まれて固定されたのかの全容は判明していない。このため、図1の読取ユニット210がRFIDラベル202から読取った情報を、読取制御・認識装置220から集計・表示装置2の保管位置/自動車ID情報作成部26に入力する。保管位置/自動車ID情報作成部26は入力された情報に基づいて、各自動車の保管スペースと自動車IDを対応付けた情報を作成する。これにより、どの保管スペースにどのIDの自動車が固定されたのかの全容が明らかとなる。

【0024】
以上のようにして保管位置/自動車ID情報DB28が整備されると、図1の集計・表示処理部14が、表示指示入力部12から入力された表示指示に従って、表示部16において表示を行う。集計・表示処理部14は、必要に応じて、自動車情報DB10の情報や、保管位置/自動車ID情報DB28の情報を利用する。
例えば、表示指示入力部12から自動車の保管状態の全容をレイアウト表示する指示が入力されると、表示部16において図7のように表示する。各自動車の保管位置(保管スペース)が示され、各自動車の枠の中には自動車IDが示されている。入力指示によって、図3の保管スペースを示す破線の枠を併せて表示することも可能である。
入力指示によって、自動車を種類、揚港等の属性毎に異なる色で識別化して表示することも可能である。
自動車IDと共に、搬出する順番を表示することもできる。運搬デッキ内に満載された自動車は、所定の順番でないと搬出作業ができず、この順番を表示する必要がある場合がある。
また、運搬デッキ毎、区画毎に、保管された自動車の台数や総重量を表示する指示が入力されると、集計・表示処理部14が集計を行い、表示部16において図8のように表示する。112では運搬デッキ毎、区画毎に、保管された自動車のIDと個数(台数)と総重量が示されており、114では運搬船全体で保管された自動車の総個数(台数)と総重量が示されている。
入力指示によって、自動車の種類、揚港等の属性毎に集計を行って台数や総重量を表示することも可能である。
このように自動車情報DB10の情報や、保管位置/自動車ID情報DB28の情報を利用することで、目的に応じて便宜な形態で表示を行うことが可能となる。


以上の記載によれば、甲4には以下の技術事項が記載されている。

どの位置にどの自動車が保管されたのかを調査して記憶して表示する装置において、(【0012】)
自動車が搬入される自動車運搬船の運搬デッキは、多層階に別れており、一つの階の運搬デッキは区画に分かれ、さらに、区画は個々の自動車を保管すべき保管スペース(【0016】)を有し、
運搬デッキ毎、区画毎に、保管された自動車の台数や総重量を表示する指示が入力されると、集計・表示処理部が集計を行い、表示部において表示することが可能であり、(【0024】)
入力指示によって、自動車の種類、揚港等の属性毎に集計を行って台数や総重量を表示することも可能である、(【0024】)
目的に応じて便宜な形態で表示を行うことが可能な、(【0024】)
技術。

(5)甲5(特開2016−222455号公報)には、以下のとおりの記載がある。

【0001】
本発明は、倉庫内の製品の荷役作業を決定する荷役作業決定装置および荷役作業決定方法に関するものである。

【0041】
(倉庫の構成)
つぎに、本発明の実施の形態にかかる荷役作業決定装置1によって操業が制御される複数の倉庫100の構成について説明する。図1に示す複数の倉庫100は、製鉄所等の工場または物流センターの敷地内に設置される。これら複数の倉庫100の各々は、製鉄所等の工場で製造された各製品(具体的には鉄鋼製品)を保管して、製造ロット毎に分類される各製品を物流ロット毎に分類し管理するロット調整を行うためのバッファとしての役割を担う。
【0042】
図2は、本発明の実施の形態における倉庫の一構成例を示す図である。図2には、複数の倉庫100のうちの1棟の倉庫100aを上方から見た図が示されている。なお、倉庫100aのクレーン制御用計算機103は、図1に示し、図2において図示を省略している。図3は、倉庫内における製品の保管状態の一例を示す図である。図3には、倉庫100a内に段積みされた製品200を側方から見た図が示されている。

【0058】
このような在庫情報は、上述したように、対象倉庫を含む複数の倉庫100の各々に現在保管中の製品200の少なくとも保管位置を示す情報、すなわち、倉庫毎の最新のものである。具体的には、図4に示すように、在庫情報は、各製品200の現時点における最新の保管位置を示す位置情報として、棟番号、列番号、番地、および段番号を含む。棟番号は、複数の倉庫100のうちの1棟を識別する情報であり、複数の倉庫100の各々に割り振られる。列番号は、上述した架台101の列位置を識別する列番号L(図2参照)であり、番地は、上述した架台101毎の固定台101aの位置を識別する番地A(図3参照)である。段番号は、上述した架台101上の製品200の配置段を識別する段番号i(図3参照)である。これらの位置情報の組み合わせにより、製品200を保管する倉庫と、この倉庫内における製品200の保管位置とが識別可能になる。

以上の記載によれば、甲5には以下の技術事項が記載されている。

倉庫内の製品の荷役作業を決定する荷役作業決定装置において、(【0001】)
在庫情報は、対象倉庫を含む複数の倉庫の各々に現在保管中の製品の少なくとも保管位置を示す倉庫毎の最新の情報であって、(【0058】)
在庫情報は、各製品の現時点における最新の保管位置を示す位置情報として、棟番号、列番号、番地、および段番号を含み、(【0058】)
これらの位置情報の組み合わせにより、製品を保管する倉庫と、この倉庫内における製品の保管位置とが識別可能になる、(【0058】)
技術。

第5 判断
(1)特許法第36条第6項第2号の規定する要件を満たしていない、旨の主張について
上記第3(1)(ア)〜(ウ)の主張は、いずれも、
「仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数」(請求項1)、
「仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数」(請求項8)、
「棟ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数」(請求項9)、
「フロアごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数」(請求項10)、
「仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数」(請求項13)
の記載における「かつ」の意味が明確でないことを根拠として、本件発明1〜13に係る特許は特許法第36条第6項第2号の規定する要件を満たしていないと主張するものである。
上記主張について検討する。
発明の詳細な説明には、以下のとおりの記載がある。

【0034】
S203では、管理サーバ200の制御部201はデータベース206に格納された商品管理DB800に基づいて、スマートフォン100から受信した個体識別番号の情報から仮設資機材の種類(商品)を特定する。制御部201は特定した仮設資機材の種類ごと(商品ごと)に数をカウントして集計する。更に、制御部201はスマートフォン100から受信したフロアの情報および棟の情報に基づいて仮設資機材の種類ごと、かつ、棟およびフロアごとに数をカウントして集計する。制御部201はカウントした数を集計して集計表を作成する。集計表は、集計情報の一例に対応する。
なお、制御部201はデータベース206に格納された商品管理DB800に基づいて、スマートフォン100から受信した個体識別番号の情報から業者を特定する。制御部201は特定した業者がS202において認証した業者と一致している場合のみカウントし、一致していない場合にはカウントしないようにする。したがって、担当者が、異なる業者が使用している仮設資機材の2次元コードを誤って撮影した場合にカウントされることを防止することができる。
また、管理サーバ200の制御部201は一度カウントした個体識別番号を不揮発性メモリ103あるいは揮発性メモリ104に記録し、同一の個体識別番号の情報を受信した場合にはカウントをしないようにする。したがって、担当者が同じ仮設資機材の2次元コードを2回以上撮影したり、異なる担当者が同一の仮設資機材の2次元コードを撮影したりしても、数が重複してカウントされることを防止することができる。
【0035】
図15は、制御部201がカウントして集計した集計表160の一例を示す図である。
図15に示す集計表160には、業者ごとにレンタルしている仮設資機材における、商品名161、貸出数162、実施数163、未実施数164、進捗率165、今回実施数166が集計される。貸出数162は、当該業者に貸出している総数である。制御部201は商品管理DB800のうち商品名802および業者名805等でフィルタをかけることで貸出数を取得し、取得した貸出数を出力する。実施数163は、スマートフォン100から受信した個体識別番号の情報に基づいて仮設資機材の種類ごとにカウントした数である。ここでは、実施数163の内訳として、棟およびフロアごとに数を出力している。制御部201はスマートフォン100から受信したフロアの情報および棟の情報に基づいて棟およびフロアごとにカウントした数も出力する。未実施数164は、貸出数162から実施数163を減算した数である。進捗率165は、実施数163を貸出数162で除算して100を乗算した値である。制御部201は未実施数164および進捗率165を算出して出力する。今回実施数166は、S104において担当者が撮像部102による2次元コードの撮影を開始してから、S105において撮影を終了するまでにおいて、仮設資機材の種類ごとにカウントした数である。すなわち、棚卸は、担当者が時間を空けてあるいは日にちを空けて行う場合があり、制御部201は今回カウントした数を出力する。制御部201はスマートフォン100から例えばログアウトした情報を受信した場合には、今回実施数166をリセットし、リセットするまでは今回実施数166にカウントした数を加算する。

これらの記載によれば、「仮設資機材の種類ごと、かつ、棟およびフロアごとに数をカウント」することは、個体識別番号の情報に基づいて仮設資機材の種類ごとにカウントした数である実施数163の内訳として、棟およびフロアごとに(数を)カウントすることであることは明らかであり、この点で明確である。
すなわち、本件発明において、「仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数」などの記載で特定される事項は、「かつ」の前に記載された条件と「かつ」の後に記載された条件とを共に満たす仮設資機材の数であることは明白であるから異議申立人の主張は採用することができない。
そして、上記のとおり、「かつ」の前後で特定される事項は択一的ではないのであるから、「かつ」の前後で特定される事項が択一的記載であった場合を前提とした異議申立人の主張も採用することはできない。
以上のことから、本件発明1〜13は、いずれも特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たすものである。

(2)特許法第29条第2項の規定に違反している旨の主張について
(ア)本件発明1について
本件発明1と引用発明とを対比する。
(a)引用発明の「管理用データベース」は、「パーソナル・コンピュータを用いて構成され」、「通信装置及び記憶装置を備え」、「携帯型登録装置から送られてくる保管物の保管コード等の管理情報を通信装置で受信して記憶装置に登録」することで、携帯型登録装置から送られてくる管理情報を記憶・管理しているから、携帯型登録装置からみて、サーバといい得るものである。
(b)引用発明の「携帯型登録装置」は、「現在地を計測するGPSユニット」、「各保管物に対応した保管コードの登録、削除を行なう登録ユニット」、「計測位置情報及び管理情報等を表示する表示部」、「上記管理用データベースとの間で情報の送受信を行なう通信ユニット」等を備えた装置であるから「携帯型情報端末」と称し得るものである。
(c)引用発明の「保管物」は、保管される物品であるといえるところ、本件発明1の「仮設資機材」も「物品」であるから、この点で共通する。
(d)引用発明の「屋外保管物管理システム」は、「管理用データベース」、「携帯型登録装置」、を有し、「管理用データベース」と「携帯型登録装置」は情報の送受信が可能であるから、本件発明1の「携帯型情報端末とサーバとが通信可能に構成される仮設資機材の管理システム」と「携帯型情報端末とサーバとが通信可能に構成される物品の管理システム」である点で共通する。
(e)引用発明の携帯型登録装置は、「屋外保管エリアへの保管物の搬入時は、保管場所で上記携帯型登録装置から保管物の保管コードを入力することにより、上記GPSユニットで現在地を計測し上記入力された保管コードと共に上記管理用データベースに送信」するものであって、「上記登録する手段による登録は、保管物にバーコードを貼り付けておき、このバーコードをバーコード読取り装置により読取って登録処理を行なう」から、本件発明1の「前記携帯型情報端末は」「仮設資機材に付帯された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報を前記サーバに送信する端末側送信手段を備え」と、「前記携帯型情報端末は」「物品に付帯された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された物品が存在する位置情報を前記サーバに送信する端末側送信手段を備え」ている点で共通する。
(f)引用発明では、「屋外保管エリアへの保管物の搬入時は、保管場所で上記携帯型登録装置から保管物の保管コードを入力することにより、上記GPSユニットで現在地を計測し上記入力された保管コードと共に上記管理用データベースに送信して登録」しているから「管理用データベース」は、携帯型登録装置から、保管物の保管コードと上記GPSユニットで計測された現在地の情報を受信しているから、この点で、本件発明1の「前記サーバは」、「前記端末側送信手段により送信された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報を受信するサーバ側受信手段(を備え)」と「前記サーバは」、「前記端末側送信手段により送信された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された物品が存在する位置情報を受信するサーバ側受信手段(を備え)」の点で共通する。
(g)引用発明は、「前記サーバ側受信手段により受信した個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報に基づいて、仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計するように制御するサーバ側制御手段」を備えていない点で、本件発明1と相違する。
(h)まとめ(一致点・相違点)
以上まとめると、本件発明1と引用発明とは、以下の一致点で一致し、以下の相違点で相違する。

一致点

携帯型情報端末とサーバとが通信可能に構成される物品の管理システムであって、
前記携帯型情報端末は、
物品に付帯された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された物品が存在する位置情報を前記サーバに送信する端末側送信手段を備え、
前記サーバは、
前記端末側送信手段により送信された個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された物品が存在する位置情報を受信するサーバ側受信手段と、
を備えることを特徴とする物品の管理システム。

相違点1
「物品」が、本件発明1では「仮設資機材」であるのに対し、引用発明では「保管物」である点

相違点2
本件発明1は「前記サーバ側受信手段により受信した個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報に基づいて、仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計するように制御するサーバ側制御手段」をサーバが備えているのに対し、引用発明は、当該特定事項を備えていない点

(i)判断
事案に鑑みて、相違点2について判断する。
上記相違点2について申立人は、以下のとおり主張している。
「つぎに甲1発明は、「保管物6」を管理する「屋外保管物管理システム」であるが、そのような「管理システム」を実際に実用に供するためには、単に「屋外保管物管理システム」に対して情報を入力できるようにするだけではなく、管理をたすけるための、管理の対象となるものに付与された識別子や検索キーに基づいて検索や集計を行う機能を設ける必要があること、そして、そのような検索や集計を行う機能は実際の管理業務における必要性に合わせて設計されなければならないことは、例を挙げるまでもなく、きわめてよく知られている。(これら二つをあわせて、以下「周知事項2」という。)」(特許異議申立書66頁下から12行−6行)
「上記周知事項2にも示したように、甲第1発明を実用に供するためには、管理をたすけるための、管理の対象となるものに付与された識別子や検索キーに基づいて集計を行う機能を設ける必要があり、しかも、そのような機能をサーバ側に設けることも例を挙げるまでもなくよく行われているところ、そのような集計を行う機能として、甲第2発明のように「照会したい機種で検索する在庫紹介をする」ことや、甲第3発明のように「複数の営業所」、すなわち、営業所の場所(ないしは、営業所の近傍にある保管場所)ごとの在庫状況を検索することや、甲第4発明のように「区画毎」に検索すること、「自動車の種類等の属性毎に集計」をすることを組み合わせて採用し、上記相違点(2)のように構成することは、当業者が容易になしえたことにすぎない。」(特許異議申立書67頁下から9行−最下行)

しかしながら、引用発明は、【0003】、【0004】、【0017】に
「屋外で保管されるものは、大型の場合が多く、大きさ形状も様々である。このため目的の保管物に対する保管場所を管理する必要がある。場所の管理には、保管場所の番地付けが必要で、壁や棚、天井などが利用できる屋内とは異なり、離れた位置から目標を探せるようにするには、整地した上でマーキングしたり、柱を立てるなど目印になる構造物の設置が必要であった。また、複数の部署で使用する場合、管理を一元化する必要があるが、保管物の登録方法などのルールを利用者に徹底するのは困難で混乱が起き易い。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、保管スペースの整地や目印の設置といった設備の整備や新設を基本的には必要とせず、また、利用ルールも簡易になり、管理の省力化を図り得る屋外保管物管理システムを提供することを目的とする。」
「以上詳記したように本発明によれば、GPSユニットを利用することで、保管エリアのどこに保管物をおいても登録することができ、地面へのマーキングや、目印となる構造物の設置が不要となる。また、GPSユニットで計測した位置データと保管物の傍で入力した保管コードをそのまま登録するので、利用者の記憶に頼る必要がなく、間違いが生じにくい。更に、GPSユニットを利用して現在地を計測することにより、保管場所に迅速に行くことができる。また、保管物の搬出や移動の際も、同じ管理用データベースで登録することができるので、保管のルールが簡素化され、利用者の不注意による間違いが減少する。従って、保管物の管理が容易になり、省力化を図ることができる。」
と記載されるように、保管物が保管されている場所の登録に際し、「保管スペースの整地や目印の設置といった設備の整備や新設を基本的には必要とせず」、「保管場所に迅速に行くことができる」ことを目的・効果とするものであり、そもそも、甲1発明において、「個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報に基づいて、仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計する」ことは想定していない。
また、甲2〜甲4には
「車両の台数(保有機数)を支店毎に集計して、その集計結果を「店舗別車両状況表示」画面として作成し表示する」(甲2)
「レンタル予約を受けた機材の有無、現在の貸し出し状態、レンタル期間の貸し出しが可能か否か等の確認を行う場合、予約を受けた営業所の在庫状況だけでなく、他の営業所の在庫状況も確認し、流用できるものがあるか否かを併せて確認することが可能(に表示する)」(甲3)
「運搬デッキ毎、区画毎に、保管された自動車の台数や総重量を表示する指示が入力されると、集計・表示処理部が集計を行い、表示部において表示することが可能であり、
入力指示によって、自動車の種類、揚港等の属性毎に集計を行って台数や総重量を表示することも可能である、
目的に応じて便宜な形態で表示を行うことが可能」(甲4)
であることがそれぞれ記載されているものの、「前記サーバ側受信手段により受信した個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報に基づいて、仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計する」ことは記載がない。
したがって、申立人が主張する「周知事項2」は、引用発明において想定されておらず、また、上記「周知事項2」を実現するに際して、本件発明1のように「前記サーバ側受信手段により受信した個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報に基づいて、仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計する」ことも甲2〜甲4に記載されていない。
したがって、当該主張は採用することができず、本件発明1は甲1に記載された発明及び甲2〜甲4に記載された技術事項に基づき当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。

(イ)本件発明2〜12について
本件発明2〜12は、本件発明1の記載を引用し、さらに限定する構成を付加したものであるから、上記(ア)で検討した相違点を有するものであり、本件発明1について判断したのと同様の理由により、本件発明2、6〜8、11、12は、甲1発明及び甲2〜甲4記載の事項に基づいて、また、本件発明3〜5、9、10は、甲1発明及び甲2〜甲5記載の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。

(ウ)本件発明13について
本件発明13は、本件発明1の「仮設資機材の管理システム」の構成を「仮設資機材の管理システムの制御方法」としたものであり、上記相違点2に対応する「前記サーバ側受信ステップにより受信した個体識別情報、前記個体識別情報が付帯された仮設資機材が存在する位置情報に基づいて、仮設資機材が存在する位置ごと、かつ、仮設資機材の種類ごとの数を集計するように制御するサーバ側制御ステップ」の構成を備えているから、本件発明1について検討したのと同様、甲1に記載された発明及び甲2〜甲4に記載された技術事項に基づき当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。

第6 むすび
したがって、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件発明1〜13に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1〜13に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2023-08-16 
出願番号 P2018-110470
審決分類 P 1 651・ 121- Y (G06Q)
P 1 651・ 537- Y (G06Q)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 佐藤 智康
特許庁審判官 古川 哲也
渡邊 聡
登録日 2022-11-29 
登録番号 7185256
権利者 ジー・オー・ピー株式会社
発明の名称 仮設資機材の管理システム、その制御方法  
代理人 南林 薫  

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