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審決分類 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する H04N
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する H04N
管理番号 1402708
総通号数 22 
発行国 JP 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2023-10-27 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2023-04-06 
確定日 2023-07-24 
訂正明細書 true 
事件の表示 特許第7062539号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第7062539号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1について訂正することを認める。 
理由 第1 経緯
本件訂正審判に係る特許第7062539号(以下「本件特許」という。)は、平成30年7月12日に特許出願されたものであって、令和4年4月22日に特許権の設定登録がなされ、その後、令和5年4月6日に本件訂正審判の請求がされた。

第2 請求の趣旨、訂正の内容
1 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第7062539号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲の通り、訂正することを認める、との審決を求めるというものである。

2 訂正の内容
訂正の内容は、以下のとおりである。

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に、
「前記アプリケーション符号化方式が0x10である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、」
とあるのを
「前記アプリケーション符号化方式が0x1である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、」
と訂正する。

(2)訂正事項2
明細書の段落【0007】に、
「前記アプリケーション符号化方式が0x10である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、」
とあるのを
「前記アプリケーション符号化方式が0x1である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、」
と訂正する。

第3 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否について
請求人は、審判請求書の「6.(3)ア(ア)a」(第2ページ)において、訂正事項1が特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである旨主張しているので、まず、訂正事項1が「誤記又は誤訳の訂正」、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものといえるか、以下に検討する。

訂正前の特許請求の範囲の請求項1の「前記アプリケーション符号化方式が0x10である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、」との記載(以下「記載A」という。)は、文として明確なものであるし、技術的意味からしても「アプリケーション符号化方式」を示す値が「0x10」であることを特定する旨の文として明確なものである。
したがって、訂正事項1は「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであると認めることができない。

一方、誤記の訂正に関して、誤記の訂正とは、本来その意であることが明細書、特許請求の範囲又は図面の記載などから明らかな字句・語句に正すことをいい、訂正前の記載が当然に訂正後の記載と同一の意味を表示するものと客観的に認められるものをいう。
そして、誤記の訂正が認められるためには、訂正前の明細書、特許請求の範囲又は図面の記載に誤記が存在することが必要である。

記載Aは上述したとおり、文としては明確なものであるから、次に、記載Aが明細書及び図面の記載と整合するものであるか検討する。明細書及び図面には、アプリケーション符号化方式を示す値に関して、以下の記載がある。
なお、明細書及び図面において、アプリケーション符号化方式が「0x10」であることの記載は、【0007】において、上記訂正事項2に係る【請求項1】に合わせた記載があるのみであって、他に記載はない。

ア「【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「デジタル放送におけるMMTによるメディアトランスポート方式 標準規格」 ARIB STD-B60 1.12版 2018年4月12日改定、一般社団法人 電波産業会
【非特許文献2】「高度広帯域衛星デジタル放送運用規定 技術資料」 ARIB TR-B39 1.7版 2018年4月12日改定、一般社団法人 電波産業会」

イ「【0035】
図5は、アプリケーションサービス記述子のシンタックスを表した図である。
符号501に示すapplication_formatは、データコンテンツサービスで使用されるアプリケーション符号化方式を示している。
符号502に示すdocument_resolutionは、デーコンテンツの解像度を示している。
【0036】
図6Aは、非特許文献1および非特許文献2に規定されているアプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドで規定されている設定可能な値、およびdocument_resolutionフィールドで規定されている設定可能な値を示す一覧である。application_formatフィールドで規定されている設定可能な値は“0x1”(ARIB−HTML5)だけである。またdocument_resolutionフィールドで規定されている設定可能な値は、“0000”(1920x1080)、“0001”(3840x2160)、“0010”(7680x4320)である。
【0037】
図6Bは、拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドで設定可能な値とdocument_resolutionフィールドで設定可能な値の例を示す一覧である。
図6Bに示す拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドに設定可能な値の例は、アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドで規定されている設定可能な値に、例えば“0x2”(HTML−A)、“0x3”(HTML−B)を追加した例である。ここで、HTML−AとHTML−Bは、現状非特許文献1および非特許文献2で規定されているアプリケーション符号化方式であるHTML−5に対して、新たに規定されたアプリケーション符号化方式であるものとする。」

ウ「【0054】
図8は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTとその中に配置された拡張アプリケーションサービス記述子と、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が拡張MPTの中から取得した拡張アプリケーションサービス記述子との組み合わせの他の例を示した図である。
・・・(中略)・・・
【0060】
図8(A−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT801を解析し、配置されている2つの拡張アプリケーションサービス記述子802−1、802−2を、図4の402に示す記述子のデータが配置されるデータエリアに配置されている順番に解析した結果、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得した場合の例を示している。
【0061】
制御情報解析手段310は、例えば拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)802−2のapplication_formatフィールドに設定された値を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定された値を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはapplication_formatフィールドに設定された値とdocument_resolutionフィールドに設定された値の両方を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0062】
さらに制御情報解析手段310は、拡張MPT801に配置されている拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)802−2の配置の順序を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子を取得する際に判定してもよい。
【0063】
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)802−2のapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”でありdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。」

エ「【0079】
図9は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTとその中に配置される拡張アプリケーションサービス記述子と、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が拡張MPTの中から取得した拡張アプリケーションサービス記述子との組み合わせの他の例を示した図である。
・・・(中略)・・・
【0084】
図9(A−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT901を解析し、配置されている2つの拡張アプリケーションサービス記述子902−1,902−2を、図4の402に示した記述子のデータが配置されるデータエリアに配置されている順番に解析した結果、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得した場合の例を示している。
【0085】
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)902−2のapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”でありdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。」

オ「



カ「



キ「



まず、本件特許の「アプリケーション符号化方式」を示す値として、「拡張アプリケーションサービス記述子」に設定可能な値について検討する。
上記イ、オによれば、アプリケーション符号化方式を示す値は、アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドに設定される値により示されるところ、本件特許が先行技術文献としてあげる非特許文献1および非特許文献2では、当該フィールドに“0x1”(ARIB−HTML5)だけ設定可能である。
一方、本件特許では、拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドに設定可能な値として、“0x1”(ARIB−HTML5)に加えて、新たに“0x2”(HTML−A)、“0x3”(HTML−B)を追加することが記載されているが、“0x10”を追加することは記載がない。
したがって、拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドに「0x1」を設定可能であることは記載されているが、記載Aのように「0x10」を設定することは記載がない。

次に、拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドにどのような値が設定されたものの中から、「最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子」を取得するのかについて検討する。
上記ウ、エ、カ、キによれば、受信した拡張MPTから取得する「所望の拡張アプリケーションサービス記述子」として、
・application_formatフィールドに設定された値が“0x1”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子
・application_formatフィールドに設定された値が“0x1”でありdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子
が記載されている。
これらの記載は、本件訂正後の「前記アプリケーション符号化方式が0x1である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、」という事項とも整合している。

以上から、構成Aにおける「0x10」との記載は、「0x1」の明らかな誤記であるといえる。
よって、請求項1に記載されている「前記アプリケーション符号化方式が0x10である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、」との記載を「前記アプリケーション符号化方式が0x1である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、」と訂正するものである訂正事項1は、上記明らかな誤記を訂正するものであり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。

(2)新規事項の追加の有無について
上記1のとおり、訂正事項1は、明らかな誤記を訂正するものであって、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)の記載に基づくものであり、当初明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではないから、当初明細書等に記載した事項の範囲においてされたものであり、特許法第126条第5項に規定する要件に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記1のとおり、訂正事項1は、明らかな誤記を訂正するものであって、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないということができるから、特許法第126条第6項に規定する要件に適合するものである。

(4)独立特許要件について
上記1のとおり、訂正事項1は、明らかな誤記を訂正するものであって、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由はないから、特許法第126条第7項に規定する要件に適合するものである。

2 訂正事項2について
訂正事項2についての訂正は、訂正事項1についての訂正に伴い、本件訂正後の請求項1に係る発明と本件特許明細書の記載を整合させるものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記又は誤訳の訂正と同項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
また、訂正事項2についての訂正内容は、訂正事項1についての訂正内容と実質的に同じであり、上記(1)において検討したとおりの理由により、本件特許の願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものであって、なおかつ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は、変更するものではないことは明らかである。

第4 むすび
以上のとおり、本件訂正は特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであって、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】放送信号送信装置の送受信方法
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、放送信号の送受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高度BSデジタル放送および高度広帯域CSデジタル放送におけるマルチメディアサービスとは、字幕サービス、文字スーパーサービス、データコンテンツサービスの総称であり、非特許文献1および非特許文献2の運用規定に従って行われる。
マルチメディアサービスの1つであるデータコンテンツサービスとは、映像・音声による放送サービスに、HTML等のアプリケーション機能を同時に提供する放送サービスの1つである。
【0003】
データコンテンツサービスは、放送信号に含まれる制御情報の1つであるのMPT(MMT Package Table)の中にアプリケーションサービス記述子を配置することで、当該放送信号の番組にデータコンテンツサービスが付加されていることを示す。アプリケーションサービス記述子は、サービスに関連するアプリケーションのエントリー情報等を記述する記述子である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「デジタル放送におけるMMTによるメディアトランスポート方式標準規格」 ARIB STD−B60 1.12版 2018年4月12日改定、一般社団法人 電波産業会
【非特許文献2】「高度広帯域衛星デジタル放送運用規定 技術資料」 ARIB TR−B39 1.7版 2018年4月12日改定、一般社団法人 電波産業会
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アプリケーションサービス記述子は、非特許文献2にあるようにデータコンテンツサービスが付随する放送サービスのMPTのMPT記述子領域に、1つのみ必ず配置する運用になっている。
しかし将来、アプリケーションサービス記述子のフィールドの1つであるアプリケーションフォーマットのバージョンアップなどデータコンテンツサービスの高機能化が行われた場合、テレビジョン受信装置の能力に応じたデータコンテンツサービスを提供するためには、MPTのMPT記述子領域には、アプリケーションサービス記述子を複数配置することが考えられる。
【0006】
そこで本発明の実施形態の放送信号の送受信方法は、データコンテンツサービスの高機能化に対応するMPTやアプリケーションサービス記述子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態は、放送番組の映像信号と音声信号と、前記放送番組にアプリケーション機能を付与した制御情報とをMMT・TLV方式で多重した放送信号を送信し受信する送受信方法において、送信側は、前記放送信号を、前記アプリケーションのAIT(アプリケーション制御情報テーブル)を取得可能なロケーション情報、前記アプリケーション機能で使用されるアプリケーション符号化方式、前記アプリケーション機能で使用されるデータコンテンツの解像度の情報を含むアプリケーションサービス記述子をMPT(MMTPackageTable)に含めて生成した前記制御情報を含め、かつ前記アプリケーションサービス記述子設定可能な値を拡張するための拡張アプリケーションサービス記述子を拡張MPT(MMTPackageTable)に含めて送信し、受信側は、前記放送信号を受信し、前記放送信号に含まれる前記制御情報の中に拡張アプリケーションサービス記述子が配置されているかを判断し、前記制御情報の中に拡張アプリケーションサービス記述子が配置されている場合には、前記放送信号に含まれる前記制御情報から前記拡張アプリケーションサービス記述子を解析し、前記アプリケーション符号化方式が0xlである拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、取得した拡張アプリケーションサービス記述子の前記ロケーション情報、前記アプリケーション符号化方式および前データコンテンツの解像度を用いて、前記アプリケーション機能を制御する送受信方法である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る放送信号送信装置、コンテンツサーバ、放送信号受信装置、通信ネットワークのシステム全体の構成例を示す図である。
【図2】図2は、放送信号送信装置の構成を概略的に示した図である。
【図3】図3は、放送信号受信装置の構成を概略的に示した図である。
【図4】図4は、MPTのシンタックスを表している図である。
【図5】図5は、アプリケーションサービス記述子のシンタックスを表している図である。
【図6A】図6Aは、非特許文献1および非特許文献2に規定されているアプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドで規定されている設定可能な値、およびdocument_resolutionフィールドで規定されている設定可能な値を示す一覧である。
【図6B】図6Bは、拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドで設定可能な値とdocument_resolutionフィールドで設定可能な値の例を示す一覧である。
【図7】図7は、放送信号送信装置の制御情報生成手段が生成した拡張MPTとその中に配置された拡張アプリケーションサービス記述子と、放送信号受信装置の制御情報解析手段が拡張MPTの中から取得した拡張アプリケーションサービス記述子との組み合わせの例を示した図である。
【図8】図8は、放送信号送信装置の制御情報生成手段が生成した拡張MPTとその中に配置された拡張アプリケーションサービス記述子と、放送信号受信装置の制御情報解析手段が拡張MPTの中から取得した拡張アプリケーションサービス記述子との組み合わせの他の例を示した図である。
【図9】図9は、放送信号送信装置の制御情報生成手段が生成した拡張MPTとその中に配置された拡張アプリケーションサービス記述子と、放送信号受信装置の制御情報解析手段が拡張MPTの中から取得した拡張アプリケーションサービス記述子との組み合わせの他の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る放送信号送信装置(手段)100、サーバ120、放送信号受信装置140、通信ネットワーク180のシステム全体の構成例を示す図である。
符号100は、放送番組を放送する放送信号送信装置(放送局とも呼ぶ)であり、放送番組サーバ101および第1の基本機能102を備える。放送信号送出装置100は、各放送事業者の番組を集約して通信衛星150にアップリンクする地上局であってもよい。
【0010】
放送番組サーバ101は、放送局100として放送する番組のデータ、番組の名称、放送日時、内容の説明等を予め保存しておくエリアである。放送番組サーバ101は、各放送事業者から送られてきた番組等のデータを保存するサーバであってもよい。
第1の基本機能102は、放送局100の基本的な機能であり、放送する番組の映像データや音声データ等を符号化(エンコードとも言う)し、制御情報であるSI(Signaling Information)信号を含めて多重化して放送信号として送出する機能を持つ。制御信号であるSIは、TLV(Type Length Value)パケットまたはMMT(MPEG Media Transport)の制御信号である。また放送信号の多重化方式は、非特許文献1に記載のMMT・TLV方式を準拠するものとする。
【0011】
符号120は、データコンテンツサービスを行うためのコンテンツサーバである。放送信号受信装置140は、放送信号に含まれているMH−AIT(MH−Application Information Table)等のSIをもとに、データコンテンツサービスを実行するためにコンテンツサーバ120にアクセスし、必要なコンテンツをダウンロードする。
【0012】
符号140はユーザの放送信号受信装置(手段)(テレビジョン受信装置と呼んでもよい)であり、第2の基本機能141、制御手段142を含む。また放送信号受信装置140は、周辺機器と接続するためのI/Fを介して、表示手段160やHDD(Hard Disk Drive)162等と接続可能である。
【0013】
符号141は、第2の基本機能である。第2の基本機能141は、テレビジョン受信装置としての基本的な機能であり、放送局100から送られてくる放送信号を受信し、放送信号に含まれる符号化された映像信号(映像ストリームとも呼ぶ)、符号化された音声信号(音声ストリームとも呼ぶ)、字幕データおよびSI信号を分離し、映像信号および音声信号をデコードしたり、字幕データを受信したり、SI信号を解析したりする機能を持つ。
【0014】
符号142は、放送信号受信装置140の全体的な動作を制御する制御手段である。また制御手段142は、テレビジョン受信装置140に接続されている周辺機器、例えば表示手段160、スピーカ161、テレビジョン受信装置140にバインドされているHDD(Hard Disk Drive)162、との接続やデータの送受信の管理も行う。
【0015】
符号160は、第2の基本機能141で受信した放送信号に含まれる映像を表示する表示手段である。表示手段160は、第2の基本機能141で受信した放送信号に含まれる音声を出力するスピーカ161を内蔵していてもよい。なお、表示手段160に内蔵されているスピーカ161は、USB等のI/Fにより接続された外部のスピーカであってもよい。
【0016】
図1の例では、表示手段160は、テレビジョン受信装置140と別体として記載しているが、テレビジョン受信装置140の1機能としてテレビジョン受信装置140と一体であってもよい。
図2は、放送信号送信装置(手段)100の構成を概略的に示した図である。放送信号送信装置100は、放送局サーバ101に蓄えられている放送番組を放送信号で送信するために、番組の映像データや音声データ等を符号化して放送信号して送出する。
【0017】
符号210は、放送局サーバ101に蓄えられている番組のデータ放送用データを符号化(エンコードとも言う)するデータ放送エンコーダである。データ放送エンコーダ210は、放送する番組を放送局サーバ101から読み出すと、読み出した番組のデータ放送用データをエンコードする。
【0018】
符号211は、放送局サーバ101に蓄えられている番組の映像データを符号化(エンコードとも言う)する映像エンコーダである。映像エンコーダ211は、放送する番組を放送局サーバ101から読み出すと、読み出した番組の映像データをエンコードする。
【0019】
符号212は、放送局サーバ101に蓄えられている番組の音声データを符号化する音声エンコーダである。音声エンコーダ212は、放送する番組を放送局サーバ101から読み出すと、読み出した番組の音声データをエンコードする。
符号213は、放送局サーバ101に蓄えられている番組の字幕データを符号化する字幕エンコーダである。字幕エンコーダ213は、放送する番組を放送局サーバ101から読み出すと、読み出した番組の字幕データをエンコードする。
【0020】
符号214は、TLVパケットおよびMMTの制御情報を生成する制御情報生成手段である。非特許文献3に記載のように、TLVパケットの制御信号とは、IPパケットの多重に関する制御情報(TLV−SIとも呼ばれる)であり、選局のための情報やIPアドレスとサービスの対応情報を提供する。またMMTの制御情報とは、MMTのパッケージの構成や放送サービスに関連する制御情報(MMT−SIとも呼ばれる)である。制御情報生成手段は、映像エンコーダ211、音声エンコーダ212、字幕エンコーダ213がエンコード対象とした番組に関する制御情報を含むTLVパケットおよびMMTの制御情報の信号を生成する。
【0021】
符号215は、データ放送エンコーダ210から出力されたエンコードされたデータ放送用データ、映像エンコーダ211から出力されたエンコードされた映像データ、音声エンコーダ212から出力されたエンコードされた音声データ、字幕エンコーダ213から出力されたエンコードされた字幕データを、CASモジュール216と連携してスクランブルするスクランブラである。
【0022】
符号216は、スクランブラ215がスクランブルする際に使用するキーを生成するCASモジュールである。
符号217は、データ放送エンコーダ210がデータ放送用データをエンコードすることで生成したデータ放送ストリーム、映像エンコーダ211が映像データをエンコードすることで生成した映像ストリーム、音声エンコーダ212が音声データをエンコードすることで生成した音声ストリーム、字幕エンコーダ213が字幕データをエンコードすることで生成した字幕ストリーム、制御情報生成手段214で生成された制御情報をMMT・TLV方式で多重するマルチプレクサである。多重化手段217は、映像ストリーム、音声ストリーム、字幕ストリーム、TLVパケットおよびMMTの制御情報を多重化したTLVストリームを生成する。
【0023】
符号218は、放送信号を放送信号として送出する送信手段である。送信手段218は、マルチプレクサ217が生成したTLVストリームを、16APSKなどの変調や誤り訂正符号化などの伝送路符号化処理を行い放送信号として送出する。
図3は、放送信号受信装置(手段)140の構成を概略的に示した図である。
【0024】
放送信号受信装置140は、放送信号を受信する受信機能である第2の基本機能141と制御手段142を含む。
符号141は、第2の基本機能である。第2の基本機能141は、放送チューナ301、デマルチプレクサ302、デスクランブラ303、CASモジュール304、データ放送エンジン305、映像デコーダ306、音声デコーダ307、字幕デコーダ308、制御情報解析手段310、データ放送エンジン309、GUI320を含む。
【0025】
符号301は、放送信号で送られてきた放送信号(TLVストリーム)を受信するチューナである。チューナ301で受信した放送信号は、デマルチプレクサ302に入力される。
デマルチプレクサ302は、多重化されているTLVストリームを映像ストリーム、音声ストリーム、データ放送ストリーム、字幕ストリーム、制御情報に分離する。デマルチプレクサ304は、分離した映像ストリーム、音声ストリーム、データ放送ストリーム、字幕ストリームをデスクランブラ303に、制御情報であるSI信号を制御情報解析手段309にそれぞれ入力する。
【0026】
デスクランブラ303は、入力された映像ストリーム、音声ストリーム、データ放送ストリーム、字幕ストリームを、CASモジュール304と連携してデスクランブルする。デスクランブラ303は、デスクランブルした映像ストリームを映像デコーダ306に、音声ストリームを音声デコーダ307に、データ放送ストリームをデータ放送エンジン305に、字幕ストリームを字幕デコーダ308にそれぞれ入力する。
【0027】
CASモジュール304は、デスクランブラ303でデスクランブルする際に使用するキーを生成する。
データ放送エンジン305は、入力されたデータ放送ストリームの受信処理を行い、合成器326に送る。合成器326に送れたデータ放送用のデータは、映像データ等と合成され、表示手段160に表示される。
【0028】
映像デコーダ306は、入力された映像ストリームをデコードし、表示手段160に表示する信号を生成する。
音声デコーダ306は、入力された音声ストリームをデコードし、スピーカ161に出力する信号を生成する。
字幕デコーダ308は、字幕ストリームをデコードし、表示手段160に表示する信号を生成する。
【0029】
デコードされた映像信号および字幕信号およびデータ放送用信号は、合成器326で合成され表示手段160に出力される。またデコードされた音声信号は、スピーカ161に出力される。
制御情報解析手段310は、放送信号の制御情報であるSI信号の解析を行う。制御情報解析手段310は、SI信号の解析を行うと、その解析結果を制御手段142に送る。
【0030】
符号142は、放送信号受信装置140の全体的な動作を制御する制御手段である。制御手段142は、通信ネットワークとのI/FであるネットワークI/F331および外部機器との接続I/Fである外部入力I/F332の制御も行う。
先に説明したように映像・音声による放送サービスに、HTML等のアプリケーション機能を同時に提供するデータコンテンツサービスを行う場合、SI信号の1つであるMPT(MNT Package Table)にアプリケーションサービス記述子を必ず1つ配置することが非特許文献2に規定されている。
【0031】
図4は、MPTのシンタックスを表している図である。
符号401に示すasset_descriptors_lengthのフィールドは、符号402に示すエリアのサイズを示している。
符号402に示すfor(j=0;j<M;j++) {asset_descriptors_byte}のフィールドは、記述子のデータが配置されるデータエリアである。記述子はデータエリアに、j=0からM−1までのM(Mは整数)個配置することが可能である。
【0032】
非特許文献2の規定では、放送信号送信装置が映像・音声による放送サービスに、HTML等のアプリケーション機能を同時に提供するデータコンテンツサービスを行う場合、MPTのデータエリア402に、アプリケーションサービス記述子を1つのみ必ず配置して放送信号として送信する。
【0033】
放送信号受信装置は、受信した放送信号に含まれるMPTに配置されているアプリケーションサービス記述子を認識した場合、送られてきた放送信号に、HTML等のアプリケーション機能が同時に提供されていることを認識することができる。
しかしデータコンテンツサービスの高機能化が行われた場合、データコンテンツサービスにいろいろなバージョンが存在し、また放送信号受信装置のデータコンテンツサービスの各バージョンへの対応能力もまちまちとなることが想定される。
【0034】
そこで本発明の実施形態の放送信号の送信装置または受信装置は、データコンテンツサービスの高機能化に対応する、拡張アプリケーションサービス記述子を生成する機能、および解析する機能を備える。また本発明の実施形態の放送信号の受信装置は、MPTに複数の拡張アプリケーションサービス記述子を配置可能とする拡張MPTを生成する機能、および解析する機能を備える。
【0035】
図5は、アプリケーションサービス記述子のシンタックスを表した図である。
符号501に示すapplication_formatは、データコンテンツサービスで使用されるアプリケーション符号化方式を示している。
符号502に示すdocument_resolutionは、デーコンテンツの解像度を示している。
【0036】
図6Aは、非特許文献1および非特許文献2に規定されているアプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドで規定されている設定可能な値、およびdocument_resolutionフィールドで規定されている設定可能な値を示す一覧である。application_formatフィールドで規定されている設定可能な値は“0x1”(ARIB−HTML5)だけである。またdocument_resolutionフィールドで規定されている設定可能な値は、“0000”(1920x1080)、“0001”(3840x2160)、“0010”(7680x4320)である。
【0037】
図6Bは、拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドで設定可能な値とdocument_resolutionフィールドで設定可能な値の例を示す一覧である。
図6Bに示す拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドに設定可能な値の例は、アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドで規定されている設定可能な値に、例えば“0x2”(HTML−A)、“0x3”(HTML−B)を追加した例である。ここで、HTML−AとHTML−Bは、現状非特許文献1および非特許文献2で規定されているアプリケーション符号化方式であるHTML−5に対して、新たに規定されたアプリケーション符号化方式であるものとする。
【0038】
また拡張アプリケーションサービス記述子のdocument_resolutionフィールドに設定可能な値の例は、アプリケーションサービス記述子のdocument_resolutionフィールドで規定されている設定可能な値に、例えば0011(11520x6480)を追加した例である。
【0039】
このように拡張アプリケーションサービス記述子は、アプリケーションサービス記述子に対して、application_formatフィールドに設定可能な値を拡張したもの、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定可能な値を拡張したものである。拡張アプリケーションサービス記述子は、アプリケーションサービス記述子に対して、application_formatフィールドあるいはdocument_resolutionフィールド以外の他のフィールドにおいても、設定可能な値を拡張してもよい。
【0040】
また拡張MPTは、MPTに対して、図4の符号402に示す記述子のデータを配置エリアに、図6Bで定義された拡張アプリケーションサービス記述子を配置する数を、1つだけでなく複数まで拡張したものである。
このように本発明の実施形態の放送信号の送信装置または受信装置は、拡張アプリケーションサービス記述子および拡張MPTを生成する機能解析する機能を有し、これによりデータコンテンツサービスの高機能化に対応(例えば、新たな(より高度な)サービスに対応した受信装置は新たな(より高度な)サービスに対応し、従来のサービスのみに対応した受信装置は従来のサービスに対応する等)することが可能となる。
【0041】
以下本発明の実施形態の放送信号の送信装置または受信装置が生成する拡張アプリケーションサービス記述子および拡張MPTの具体的な例、ならびに解析する拡張アプリケーションサービス記述子および拡張MPTの具体的な例を示す。
図7は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTとその中に配置された拡張アプリケーションサービス記述子と、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が拡張MPTの中から取得した拡張アプリケーションサービス記述子との組み合わせの例を示した図である。
【0042】
図7(A−1)は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)702を1つ配置した拡張MPT701を生成した例を示している。
また図7(A−2)は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、受信した拡張MPT701に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)702を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得した例を示している。
【0043】
符号701は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTを示している。
符号702は、制御情報生成手段214が、拡張MPTに配置した拡張アプリケーションサービス記述子を示している。括弧内の2つの数値のうち左側の数値703−1は、制御情報生成手段214が拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドに設定した値である“0x1”、右側の数値703−2は、制御情報生成手段214が拡張アプリケーションサービス記述子のdocument_resolutionフィールドに設定した値である“0001”を示している。なお括弧内の2つの数値の意味は、以下の拡張アプリケーションサービス記述子の説明においても同様とする。
【0044】
放送信号送信装置100は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)702を配置した拡張MPT701を含む制御情報を放送信号に多重して、放送信号受信装置140に送出する。
放送信号受信装置140は、受信した放送信号に含まれる制御情報の中の拡張MPTおよび拡張アプリケーションサービス記述子を解析し、条件を満たす拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得する。
【0045】
図7(A−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT701を解析し、配置されている拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)702の各フィールドの値を解析した結果、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)702を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得した場合の例を示している。
【0046】
制御情報解析手段310は、例えば拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)702のapplication_formatフィールドに設定された値を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定された値を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはapplication_formatフィールドに設定された値とdocument_resolutionフィールドに設定された値の両方を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0047】
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)702のapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”の場合に、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”の場合に、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”でありdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である場合に、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0048】
図7(B−1)は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)712を1つ配置した拡張MPT711を生成した他の例を示している。
また図7(B−2)は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、受信した拡張MPT711に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)712を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得しない例を示している。
【0049】
符号711は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTを示している。
符号712は、制御情報生成手段214が、拡張MPTに配置した拡張アプリケーションサービス記述子を示している。
放送信号送信装置100は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)712を配置した拡張MPT711を含む制御情報を放送信号に多重して、放送信号受信装置140に送出する。
【0050】
放送信号受信装置140は、受信した放送信号に含まれる制御情報の中の拡張MPTおよび拡張アプリケーションサービス記述子を解析し、条件を満たす拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得する。
【0051】
図7(B−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT711を解析し、配置されている拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)712の各フィールドの値を解析した結果、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)712を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得しない場合の例を示している。
【0052】
制御情報解析手段310は、例えば拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)のapplication_formatフィールドに設定された値を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子でないと判定した例である。
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)のapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”以外の場合は、所望の拡張アプリケーションサービス記述子でないと判定してもよい、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0000”以外の場合に、所望の拡張アプリケーションサービス記述子でないと判定してもよい、あるいはapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”でありdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0000”である組み合わせの場合以外は、所望の拡張アプリケーションサービス記述子でないと判定してもよい。
【0053】
拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)712を所望の拡張アプリケーションサービス記述子でないと判定した制御情報解析手段310は、受信した放送信号に含まれる拡張MPTの中に拡張アプリケーションサービス記述子が配置されていない、と判断する。つまり放送信号受信装置140は、受信した放送信号にはデータコンテンツサービスが提供されていないと判断することができる。
【0054】
図8は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTとその中に配置された拡張アプリケーションサービス記述子と、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が拡張MPTの中から取得した拡張アプリケーションサービス記述子との組み合わせの他の例を示した図である。
【0055】
図8(A−1)は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1と拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)802−2の2つを配置した拡張MPT801を生成した例を示している。
【0056】
また図8(A−2)は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、受信した拡張MPT801に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得した例を示している。
【0057】
符号801は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTを示している。
符号802−1、802−2は、制御情報生成手段214が、拡張MPTに配置した2つの拡張アプリケーションサービス記述子を示している。括弧内の2つの数値は図7の場合と同様である。
【0058】
放送信号送信装置100は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1および拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)802−2を配置した拡張MPT801を含む制御情報を放送信号に多重して、放送信号受信装置140に送出する。
【0059】
放送信号受信装置140は、受信した放送信号に含まれる制御情報の中の拡張MPTおよび拡張アプリケーションサービス記述子を解析し、条件を満たす拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得する。
【0060】
図8(A−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT801を解析し、配置されている2つの拡張アプリケーションサービス記述子802−1、802−2を、図4の402に示す記述子のデータが配置されるデータエリアに配置されている順番に解析した結果、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得した場合の例を示している。
【0061】
制御情報解析手段310は、例えば拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)802−2のapplication_formatフィールドに設定された値を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定された値を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはapplication_formatフィールドに設定された値とdocument_resolutionフィールドに設定された値の両方を判定することで、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0062】
さらに制御情報解析手段310は、拡張MPT801に配置されている拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)802−2の配置の順序を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子を取得する際に判定してもよい。
【0063】
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)802−2のapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”でありdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0064】
制御情報解析手段310が判定する、拡張MTPに配置された拡張アプリケーションサービス記述子の順序は、最初だけでなく、例えば最後であってもよい。例えば制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)802−2のapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”でありdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最後に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)802−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0065】
図8(B−1)は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)812−1と拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)812−2の2つを配置した拡張MPT811を生成した他の例を示している。
【0066】
また図8(B−2)は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、受信した拡張MPT811に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)812−2を、所望の拡張アプリケーションサービスとして取得した例を示している。
【0067】
符号811は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTを示している。
符号812−1、812−2は、制御情報生成手段214が、拡張MPTに配置した2つの拡張アプリケーションサービス記述子を示している。
放送信号送信装置100は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)812−1および拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)812−2を配置した拡張MPT811を含む制御情報を放送信号に多重して、放送信号受信装置140に送出する。
【0068】
放送信号受信装置140は、受信した放送信号に含まれる制御情報の中の拡張MPTおよび拡張アプリケーションサービス記述子を解析し、条件を満たす拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得する。
【0069】
図8(B−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT811を解析し、配置されている2つの拡張アプリケーションサービス記述子812−1、812−2を、図4の402に示した記述子のデータが配置されるデータエリアに配置されている順番に解析した結果、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)812−2を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得した場合の例を示している。
【0070】
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)812−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)812−2のdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)812−2を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0071】
図8(C−1)は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)822−1と拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)822−2の2つを配置した拡張MPT821を生成した他の例を示している。
【0072】
また図8(C−2)は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、受信した拡張MPT821に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)822−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)822−2のいずれも、所望の拡張アプリケーションサービスとして取得しない場合の例を示している。
【0073】
符号821は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTを示している。
符号822−1、822−2は、制御情報生成手段214が、拡張MPTに配置した拡張アプリケーションサービス記述子を示している。
放送信号送信装置100は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)822−1および拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)822−2を配置した拡張MPT821を含む制御情報を放送信号に多重して、放送信号受信装置140に送出する。
【0074】
放送信号受信装置140は、受信した放送信号に含まれる制御情報の中の拡張MPTおよび拡張アプリケーションサービス記述子を解析し、条件を満たす拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得する。
【0075】
図8(C−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT821を解析し拡張MPT821に配置されている2つの拡張アプリケーションサービス記述子822−1、822−2を、図4の402に示した記述子のデータが配置されるデータエリアに配置されている順番に解析した結果、いずれの拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得しない場合の例を示している。
【0076】
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドに“0x1”、document_resolutionフィールドに“0000”が設定されている場合に、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定し、それ以外の設定値組み合わせをもつ拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子でないと判定してもよい。
【0077】
このように制御情報解析手段310は、拡張MPTに複数の拡張アプリケーションサービス記述子が配置されている場合、図4の402に示した記述子のデータが配置されるデータエリアに配置されている順番に解析を行い、予め決められた条件に合う拡張アプリケーションサービス記述子が出現するまで、くり返し解析を行い、所望の拡張アプリケーションサービス記述子を取得することができる。
【0078】
図8の例は、拡張MPTに配置する複数の拡張アプリケーションサービス記述子のdocument_resolutionフィールドの値が異なる場合の例であるが、拡張MPTに配置する複数の拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドの値が異なっていてもよい。
【0079】
図9は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTとその中に配置される拡張アプリケーションサービス記述子と、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が拡張MPTの中から取得した拡張アプリケーションサービス記述子との組み合わせの他の例を示した図である。
【0080】
図9(A−1)は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1と拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)902−2の2つを配置した拡張MPT901を生成した例を示している。
【0081】
また図9(A−2)は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、受信した拡張MPT901に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービスとして取得した例を示している。
【0082】
符号901は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTを示している。
符号902−1、902−2は、制御情報生成手段214が、拡張MPTに配置した2つの拡張アプリケーションサービス記述子を示している。
放送信号送信装置100は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1および拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)902−2を配置した拡張MPT901を含む制御情報を放送信号に多重して、放送信号受信装置140に送出する。
【0083】
放送信号受信装置140は、受信した放送信号に含まれる制御情報の中の拡張MPTおよび拡張アプリケーションサービス記述子を解析し、条件を満たす拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得する。
【0084】
図9(A−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT901を解析し、配置されている2つの拡張アプリケーションサービス記述子902−1,902−2を、図4の402に示した記述子のデータが配置されるデータエリアに配置されている順番に解析した結果、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得した場合の例を示している。
【0085】
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)902−2のapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい、あるいはapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”でありdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0086】
制御情報解析手段310が判定する、拡張MTPに配置された拡張アプリケーションサービス記述子の順序は、最初だけでなく、例えば最後であってもよい。例えば制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)902−2のapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”でありdocument_resolutionフィールドに設定された値が“0001”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最後に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)902−1を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0087】
図9(B−1)は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)912−1と拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)912−2の2つを配置した拡張MPT911を生成した他の例を示している。
【0088】
また図9(B−2)は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、受信した拡張MPT911に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)912−2を、所望の拡張アプリケーションサービスとして取得した例を示している。
【0089】
符号911は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTを示している。
符号912−1、912−2は、制御情報生成手段214が、拡張MPTに配置した2つの拡張アプリケーションサービス記述子を示している。
放送信号送信装置100は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)912−1および拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)912−2を配置した拡張MPT911を含む制御情報を放送信号に多重して、放送信号受信装置140に送出する。
【0090】
放送信号受信装置140は、受信した放送信号に含まれる制御情報の拡張MPTおよび拡張アプリケーションサービス記述子を解析し、条件を満たす拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得する。
図9(B−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT911を解析し、配置されている2つの拡張アプリケーションサービス記述子912−1,912−2を、図4の402に示した記述子のデータが配置されるデータエリアに配置されている順番に解析した結果、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)912−2を所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得した場合の例を示している。
【0091】
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)812−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)812−2のapplication_formatフィールドに設定された値が“0x1”である拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)812−2を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定してもよい。
【0092】
図9(C−1)は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)922−1と拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)922−2の2つを配置した拡張MPT921を生成した他の例を示している。
【0093】
また図9(C−2)は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、受信した拡張MPTに配置された拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)822−1、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)822−2のいずれも、所望の拡張アプリケーションサービスとして取得しない場合の例を示している。
【0094】
符号921は、放送信号送信装置100の制御情報生成手段214が生成した拡張MPTを示している。
符号922−1、922−2は、制御情報生成手段214が、拡張MPTに配置した拡張アプリケーションサービス記述子を示している。
放送信号送信装置100は、拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)922−1および拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)922−2を配置した拡張MPT921を含む制御情報を放送信号に多重して、放送信号受信装置140に送出する。
【0095】
放送信号受信装置140は、受信した放送信号に含まれる制御情報を解析し条件を満たす場合は、拡張MPT921に含まれている拡張アプリケーションサービス記述子(AS−1)922−1あるいは拡張アプリケーションサービス記述子(AS−2)922−2のいずれかを、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得する。
【0096】
図9(C−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPTを解析し、配置されている2つの拡張アプリケーションサービス記述子のいずれもが、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得しない場合の例を示している。
【0097】
図9(C−2)の例は、放送信号受信装置140の制御情報解析手段310が、拡張MPT921を解析し拡張MPT921に配置されている2つの拡張アプリケーションサービス記述子922−1、922−2を、図4の402に示した記述子のデータが配置されるデータエリアに配置されている順番に解析した結果、いずれの拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子として取得しない場合の例を示している。
【0098】
具体的には例えば、制御情報解析手段310は、拡張アプリケーションサービス記述子のapplication_formatフィールドに“0x1”、document_resolutionフィールドに“0000”が設定されている場合に、所望の拡張アプリケーションサービス記述子と判定し、それ以外の設定値組み合わせをもつ拡張アプリケーションサービス記述子を、所望の拡張アプリケーションサービス記述子でないと判定してもよい。
【0099】
放送信号送信装置100の制御情報生成手段214は、拡張MPTに拡張アプリケーションサービス記述子を複数配置する場合、その配置の順序は任意に決めることができる。
例えば非特許文献2に記載のapplication_formatフィールドの記載の値である、“0x1”(ARIB−HTML5)が設定されている拡張アプリケーションサービス記述子は、記述子データの配置エリア402の先頭に配置してもよい。このような拡張アプリケーションサービス記述子の配置の順序にすることで、アプリケーション符号化方式としてARIB−HTML5のみをサポートする放送信号受信装置において、確実にデータコンテンツサービスを提供することが可能となる。
【0100】
また例えば非特許文献2に記載のapplication_formatフィールドの記載の値である、“0x1”(ARIB−HTML5)が設定されている拡張アプリケーションサービス記述子は、記述子データの配置エリア402に1つだけ配置するようにしてもよい。あるいはまた、“0x1”(ARIB−HTML5)が設定されている拡張アプリケーションサービス記述子は、記述子データの配置エリア402の先頭に1つだけ配置するようにしてもよい。このようなapplication_formatフィールドに設定された値により拡張アプリケーションサービス記述子の配置の数や順序を決める等、特定のフィールドの値に応じて配置の数や順序を決めてもよい。このようにすることで、データコンテンツサービスに対して、放送信号受信装置各々が持つ種々の対応能力にも適用可能、拡張MTPおよび拡張アプリケーションnサービス記述子の提供が可能となる。
【0101】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。さらにまた、請求項の各構成要素において、構成要素を分割して表現した場合、或いは複数を合わせて表現した場合、或いはこれらを組み合わせて表現した場合であっても本発明の範疇である。また請求項を制御ロジックとして表現した場合、コンピュータを実行させるインストラクションを含むプログラムとして表現した場合、及び前記インストラクションを記載したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として表現した場合でも本発明の装置を適用したものである。また、使用している名称や用語についても限定されるものではなく、他の表現であっても実質的に同一内容、同趣旨であれば、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0102】
100・・・放送信号送信装置、120・・・サーバ、140・・・放送信号受信装置。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送番組の映像信号と音声信号と、前記放送番組にアプリケーション機能を付与した制御情報とをMMT・TLV方式で多重した放送信号を送信し受信する送受信方法において、
送信側は、
前記放送信号を、前記アプリケーションのAIT(アプリケーション制御情報テーブル)を取得可能なロケーション情報、前記アプリケーション機能で使用されるアプリケーション符号化方式、前記アプリケーション機能で使用されるデータコンテンツの解像度の情報を含むアプリケーションサービス記述子をMPT(MMTPackageTable)に含めて生成した前記制御情報を含め、かつ前記アプリケーションサービス記述子設定可能な値を拡張するための拡張アプリケーションサービス記述子を拡張MPT(MMTPackageTable)に含めて送信し、
受信側は、
前記放送信号を受信し、
前記放送信号に含まれる前記制御情報の中に拡張アプリケーションサービス記述子が配置されているかを判断し、
前記制御情報の中に拡張アプリケーションサービス記述子が配置されている場合には、前記放送信号に含まれる前記制御情報から前記拡張アプリケーションサービス記述子を解析し、
前記アプリケーション符号化方式が0xlである拡張アプリケーションサービス記述子のうち最初に配置された拡張アプリケーションサービス記述子を取得し、
取得した拡張アプリケーションサービス記述子の前記ロケーション情報、前記アプリケーション符号化方式および前データコンテンツの解像度を用いて、前記アプリケーション機能を制御する送受信方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2023-06-26 
結審通知日 2023-06-29 
審決日 2023-07-14 
出願番号 P2018-132496
審決分類 P 1 41・ 852- Y (H04N)
P 1 41・ 853- Y (H04N)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 畑中 高行
特許庁審判官 五十嵐 努
板垣 有紀
登録日 2022-04-22 
登録番号 7062539
発明の名称 放送信号の送受信方法  
代理人 弁理士法人スズエ国際特許事務所  
代理人 弁理士法人スズエ国際特許事務所  

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