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審決分類 |
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 H01M 審判 全部申し立て 2項進歩性 H01M 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 H01M |
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管理番号 | 1418248 |
総通号数 | 37 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2025-01-31 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2024-04-23 |
確定日 | 2024-11-08 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | true |
事件の表示 | 特許第7368638号発明「水冷ユニット、電池パック及び装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第7368638号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1−10〕について訂正することを認める。 特許第7368638号の請求項2、4ないし10に係る特許を維持する。 特許第7368638号の請求項1及び3に係る特許についての特許異議の申立を却下する。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第7368638号(以下「本件特許」という。)の請求項1〜10に係る特許についての出願は、2021年(令和3年)3月22日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2020年6月24日 中華人民共和国)を国際出願日とする出願であって、令和5年10月16日にその特許権の設定登録がされ、同年10月24日に特許掲載公報が発行された。その後の経緯は、以下のとおりである。 令和6年 4月23日 :特許異議申立人 金田 綾香(以下「申立人」という。)による特許異議の申立て 5月29日 :申立人による特許異議申立書の手続補正書 7月 4日付け:取消理由通知書 8月26日 :特許権者による訂正の請求、意見書の提出 以下、前記特許異議の申立てのために申立人により提出及び補正された特許異議申立書を、単に「申立書」という。また、前記訂正の請求のために特許権者により提出された訂正請求書を「請求書」といい、当該請求書による訂正を「本件訂正」という。 第2 訂正の適否についての判断 1 本件訂正の内容 (1)訂正事項は、以下のア〜クのとおりである。 ア 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1を削除する。 イ 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2に「前記内部キャビティは、前記冷却液の流れ方向において、対向して設置される第1の端と第2の端を有し、前記内部キャビティの第1の端は、前記冷却通路との連通に用いられ、前記内部キャビティの横断面積は、前記内部キャビティの第1の端から前記内部キャビティの第2の端まで徐々に減少する、請求項1に記載の水冷ユニット。」と記載されているのを、「電池を冷却するための水冷ユニットであって、冷却液を収容するための冷却通路を有する本体部と、前記本体部に接続され、前記冷却液を導入し又は排出するための連通キャビティを有する第1の接続部と、前記本体部と前記第1の接続部との間に設置され、前記冷却通路と前記連通キャビティとを連通させるための内部キャビティを有する第2の接続部と、を含み、前記内部キャビティは、前記冷却通路に近接する端面全体を介して前記冷却通路に連通し、前記内部キャビティの前記冷却通路寄りの端面の横断面積は前記連通キャビティの前記内部キャビティ寄りの端面の横断面積より大きく、前記内部キャビティは、前記冷却液の流れ方向において、対向して設置される第1の端と第2の端を有し、前記内部キャビティの第1の端は、前記冷却通路との連通に用いられ、前記内部キャビティの横断面積は、前記内部キャビティの第1の端から前記内部キャビティの第2の端まで徐々に減少する、水冷ユニット。」に訂正する。 ウ 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3を削除する。 エ 訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4に「請求項1〜3のいずれか一項に記載の水冷ユニット」と記載されているのを、「請求項2に記載の水冷ユニット」に訂〜3のいずれか一項に記載の水冷ユニット」と記載されているのを、「請求項2に記載の水冷ユニット」に訂正する。 カ 訂正事項6 特許請求の範囲の請求項6に「請求項1〜5のいずれか一項に記載の水冷ユニット」と記載されているのを、「請求項2、4〜5のいずれか一項に記載の水冷ユニット」に訂正する。 キ 訂正事項7 特許請求の範囲の請求項7に「請求項1〜6のいずれか一項に記載の水冷ユニット」と記載されているのを、「請求項2、4〜6のいずれか一項に記載の水冷ユニット」に訂正する(請求項7の記載を引用する請求項8も同様に訂正する)。 ク 訂正事項8 特許請求の範囲の請求項9に「請求項1〜8のいずれか一項に記載の水冷ユニットと、を含む電池パック」と記載されているのを、「請求項2、4〜8のいずれか一項に記載の水冷ユニット」に訂正する(請求項9の記載を引用する請求項10も同様に訂正する)。 (2)一群の請求項について 本件訂正は、訂正前の請求項1〜10についての訂正であり、訂正前の請求項2〜10は請求項1を直接又は間接的に引用するものであるから、本件訂正請求は一群の請求項〔1〜10〕に対して請求されたものである。 2 本件訂正の適否の判断 (1)訂正事項1及び3 請求項1及び3を削除するものであるから、「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 そして、請求項の削除は、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (2)訂正事項2 請求項1を引用する請求項2の記載を、請求項間の引用関係を解消し、当該請求項1を引用しないものとするものであるから、「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。 そして、この訂正の前後で請求項2の内容に変更はないから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (3)訂正事項4〜8 請求項1及び3の削除に伴い、これらを引用しないものとするものであり、多数項を引用している請求項の引用請求項数の削減に該当するといえるから、「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 そして、これらの訂正の前後で、請求項2を直接又は間接的に引用する請求項4〜10の内容に変更はないから、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 3 本件訂正についてのまとめ 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 したがって、本件特許の特許請求の範囲を、請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1〜10〕について訂正することを認める。 4 本件手続についての補足 本件訂正は、前記1及び2のとおりであって、一部の請求項の削除のみの場合に実質的に該当する(請求項1及び3の削除、これに伴う引用請求項数の削減)と認められるから、特許法第120条の5第5項ただし書に規定された「特別の事情があるとき」に該当するため、申立人に意見書を提出する機会を与えないこととした。 第3 訂正後の本件発明 前記第2、3のとおり、本件訂正は認められ、請求項1及び3は削除されたから、本件訂正後の請求項2、4〜10に係る発明(以下、それぞれ「本件発明2」、「本件発明4」〜「本件発明10」といい、これらを総称して「本件発明」という。)は、それぞれ、請求書に添付された特許請求の範囲の請求項2、4〜10に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項2】 電池を冷却するための水冷ユニットであって、 冷却液を収容するための冷却通路を有する本体部と、 前記本体部に接続され、前記冷却液を導入し又は排出するための連通キャビティを有する第1の接続部と、 前記本体部と前記第1の接続部との間に設置され、前記冷却通路と前記連通キャビティとを連通させるための内部キャビティを有する第2の接続部と、 を含み、 前記内部キャビティは、前記冷却通路に近接する端面全体を介して前記冷却通路に連通し、 前記内部キャビティの前記冷却通路寄りの端面の横断面積は前記連通キャビティの前記内部キビティ寄りの端面の横断面積より大きく、 前記内部キャビティは、前記冷却液の流れ方向において、対向して設置される第1の端と第2の端を有し、前記内部キャビティの第1の端は、前記冷却通路との連通に用いられ、前記内部キャビティの横断面積は、前記内部キャビティの第1の端から前記内部キャビティの第2の端まで徐々に減少する、水冷ユニット。」 「【請求項4】 前記第2の接続部は、 前記本体部に接続される第1のセグメントと、 前記第1のセグメントと前記第1の接続部との間に接続される第2のセグメントと、 を含む請求項2に記載の水冷ユニット。 【請求項5】 前記第2の接続部は、前記本体部と一体成形される請求項2に記載の水冷ユニット。 【請求項6】 前記内部キャビティの前記連通キャビティ寄りの端面の横断面積は、前記本体部の前記内部キャビティ寄りの端面の横断面積以下である請求項2、4〜5のいずれか一項に記載の水冷ユニット。 【請求項7】 前記本体部は、対向して設置される第1のプレートと第2のプレートを有し、前記第1のプレートの前記第2のプレートに面する側面及び/又は前記第2のプレートの前記第1のプレートに面する側面に、前記冷却通路を構成するための溝が設けられる請求項2、4〜6のいずれか一項に記載の水冷ユニット。 【請求項8】 前記第2の接続部は、前記第1のプレートの前記第2のプレートから離間する側面及び/又は前記第2のプレートの前記第1のプレートから離間する側面に設けられる請求項7に記載の水冷ユニット。 【請求項9】 複数の電池と、複数の前記電池を冷却するための請求項2、4〜8のいずれか一項に記載の水冷ユニットと、を含む電池パック。 【請求項10】 電池を使用する装置であって、前記装置に電気エネルギーを供給する請求項9に記載の電池パックを含む、装置。」 第4 取消理由通知に記載した取消理由について 1 取消理由の概要 当審が令和6年7月4日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。 (1)訂正前の請求項1、3、5、7〜10に係る発明は、甲第1号証(特表2020−510534号公報)に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、訂正前の請求項1、3、5、7〜10に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。 (2)本件特許は、発明が明確でないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 具体的には、訂正前の請求項3を引用する訂正前の請求項4は発明が明確でなく、当該請求項4を直接又は間接的に引用する訂正前の請求項6〜10についても、発明が明確でない。 2 当審の判断 (1)特許法第29条第1項第3号について 前記第2、3のとおり、本件訂正は認められ、訂正前の請求項1及び3は削除され、本件発明5、7〜10は訂正前の請求項1及び3を引用しないものとされたため、取消理由の対象とした発明が存在しないものとなった。 (2)特許法第36条第6項第2号について 前記第2、3のとおり、本件訂正は認められ、訂正前の請求項3は削除され、本件発明4は訂正前の請求項3を引用しないものとされたから、本件発明4は明確であり、本件発明4を直接又は間接的に引用する本件発明6〜10についても発明が明確であるから、本件特許は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たす。 第5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について 1 申立ての理由の概要 申立書に記載された申立理由及び証拠方法のうち、取消理由通知で採用しなかったものは、次のとおりである。 (1)申立理由 理由1 訂正前の請求項2、4〜10に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であって、特許法第29条第1号第3号に該当するから、訂正前の請求項2、4〜10に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。(特許法第113条第2号) 理由2 訂正前の請求項2〜4に係る発明は、甲第1号証〜甲第3号証に記載された発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、訂正前の請求項2〜4に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。(特許法第113条第2号) 理由3 本件の特許請求の範囲の記載は、訂正前の請求項6に係る発明が明確でなく、当該請求項6を直接又は間接的に引用する訂正前の請求項7〜10に係る発明も明確ではないから、本件特許は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。(特許法第113条第4号) (2)証拠方法 甲第1号証 特表2020−510534号公報 甲第2号証 特開2008−232386号公報 甲第3号証 「輸送現象」、産業図書株式会社、昭和56年5月30日初版、p.76−79 以下、申立人が提出した「甲第1号証」〜「甲第3号証」を、それぞれ「甲1」〜「甲3」という。 2 理由1及び2についての判断 理由1(新規性)及び理由2(進歩性)の有無を判断するために、まず、以下の(1)において甲1発明の認定を行い、以下の(2)において甲3技術の認定を行う。次いで、以下の(3)において本件発明2(なお、訂正前の請求項2に係る発明は、本件発明2に相当する。)と甲1発明との対比を行い、以下の(4)において本件発明2と甲1発明との相違点について判断し、以下の(5)に小括する。 なお、本件発明2について、後の参照の便宜のために、以下のとおり分説し、「発明特定事項A」のようにして参照する。 【請求項2】 A 電池を冷却するための水冷ユニットであって、 B 冷却液を収容するための冷却通路を有する本体部と、 C 前記本体部に接続され、前記冷却液を導入し又は排出するための連通キャビティを有する第1の接続部と、 D 前記本体部と前記第1の接続部との間に設置され、前記冷却通路と前記連通キャビティとを連通させるための内部キャビティを有する第2の接続部と、 E を含み、 F 前記内部キャビティは、前記冷却通路に近接する端面全体を介して前記冷却通路に連通し、 G 前記内部キャビティの前記冷却通路寄りの端面の横断面積は前記連通キャビティの前記内部キビティ寄りの端面の横断面積より大きく、 H 前記内部キャビティは、前記冷却液の流れ方向において、対向して設置される第1の端と第2の端を有し、前記内部キャビティの第1の端は、前記冷却通路との連通に用いられ、前記内部キャビティの横断面積は、前記内部キャビティの第1の端から前記内部キャビティの第2の端まで徐々に減少する、 I 水冷ユニット。 (1)甲1発明の認定 ア 甲1の記載 甲1には、次の事項が記載されている。なお、下線は、甲1発明の認定に使用する箇所を示すことを目的に、当審で付した。 「【請求項27】 コネクタまたは受容開口部は、少なくとも1つの金属部から突き出ており、前記コネクタおよび/または前記受容開口部は、前記少なくとも1つの金属部から一体的に形成される、請求項25または26に記載の冷却板。 【請求項28】 コネクタが、受容開口部の周りの領域での溶接により、少なくとも1つの金属部に取り付けられるか挿入される、請求項25〜27のいずれか一項に記載の冷却板。」 「【請求項32】 車両用のバッテリーシステムであって、バッテリーと、それに接続された請求項25〜31のいずれか一項に記載の冷却板とを備える、バッテリーシステム。 【請求項33】 電気自動車であって、前記電気自動車を駆動するための電気モータと、請求項32に記載のバッテリーシステムとを備える、電気自動車。」 「【0020】 冷媒回路を作成するために、金属部間の空洞は、冷媒を供給および/または除去するための1つまたは複数の開口部を含むことができる。 【0021】 この目的のために、第1の実施形態では、コネクタは、少なくとも1つの金属部から、すなわち、特に金属部の平面から突出することができ、コネクタは金属部から一体に形成されている。コネクタは、例えばレーザ切断、貫通開口部、および貫通開口部の縁をエンボス加工および/または深絞り加工することにより、スタンピングまたはその他の切断で形成することができる。別個のコネクタ用の受容開口部も同様に作成できる。 【0022】 前述の受容開口部は、別個のコネクタを受け入れることを可能にする。このコネクタは、好ましくは、円盤状またはフランジ状のエンドピースを備え、貫通開口部の周りの領域、特に円盤状またはフランジ状のエンドピースを介して、特に受容開口部に隣接している領域の金属部に溶接される。 【0023】 第2の実施形態では、そのような受容開口部またはそのようなコネクタは、金属部の平面の貫通開口部の周りではなく、冷却板の縁領域に形成されることが可能である。(・・・後略・・・)」 「【0034】 さらに、金属部は、材料自体から一体的に形成されるか、外部/追加の構成要素として取り付けられるコネクタを備えることが提供され得る(上記参照)。ここで、コネクタの異なる配置(金属部の主平面/表面に垂直、またはこの平面の縁領域にあり、実質的にそれに平行)に言及する。」 「【0039】 製造方法の過程でしばしば言及される前述の特徴は、主に電気自動車のバッテリーまたは他の再充電可能なバッテリーを冷却するための冷却板に関する。現在の冷却板に関するこれらのすべての特徴の個別の列挙は、繰り返しを防ぐためにのみ回避され、方法に関して最初に定式化されたものを含むあらゆる特徴は、これが範囲設定に役立つと思われる場合、必要に応じて、冷却板、バッテリーシステム、または電気自動車に関する装置の特徴に変換できる。本特徴は、該当する場合、この方法に直接適用でき、および/または本請求項のプロダクトバイプロセスの特徴として適用でき、これは、付随する方法請求項のすべての特徴に適用される。 【0040】 冷却板の1つの改良によれば、冷却板には、溶接中の入熱を低減するために、断続的なシームが少なくとも部分的に設けられている。同様に、コネクタは、少なくとも1つの金属部から突出するか、またはカップと組み合わせて、例えば、受容開口部を設けることができ、コネクタまたは受容開口部が、金属部から一体的に形成される。特に、そのような受容開口部が存在する場合、金属部のそのような受容開口部に別個のコネクタを挿入または固定するか、溶接により挿入または固定することが可能である。」 「【0061】 図1Aおよび1Bは、本発明による冷却板およびその上に位置するそれぞれの車両駆動バッテリー17の斜視図を示す。図1Aおよび図1Bでは、例えば、冷却板のバッテリーへの平坦接続が確保されているという点で、バッテリーでの冷却作用が最適化されている。さらに、個々の冷却板は各々、冷媒伝導に関して単層設計、すなわち、液体を伝導するための単一の空洞を有することが好ましいことに留意されたい。さらに、いくつかの冷却板が、車両の設置スペースを可能な限り最良の方法で利用し、低い高さで、バッテリー全体を全面にわたって可能な限り最大限に冷却するように、互いに隣り合って水平に配置される。しかしながら、本発明は、ちょうど1つの冷却板が使用される実施形態もカバーする。 【0062】 図1Aのバッテリーシステム38は、下に位置する冷却板1a〜1dを備えるバッテリー17を示し、個々の冷却板1a〜1dは、冷却板の平面内またはこの平面の下で接合される。図1Bに示されたバッテリーシステム38'は、バッテリー17の下に冷却板1a'〜1d'を示し、これらの冷却板は、コネクタ22、22'および冷却板1a'〜1d'の見えている面上の管によって流体伝導方式で互いに接続されている。どちらの場合も、互いに隣り合って水平に配置されたすべての冷却板に対して単一の冷媒回路が可能になる。いずれの場合にも、2つの小さな冷却板が外側に配置され、2つの大きな冷却板が1つの設置状況の例として中央に配置され、図1Bでは、サブ冷却板間に媒体接続部またはコネクタ22、22'がある。これは、特に、設置スペースの制約が存在するときに、つまり、単一の大きな板または複数の全て同一の板を設置できない場合に設けられる。さらに、そのようなモジュール設計により、標準化された冷却板の選択に限定した使用が可能になる。 【0063】 図2Aは、2つの実質的に板状の金属部2aおよび2bを断面図で示す。これらの金属部は、鏡面8に対して左右に反転した実質的に相補的な形状を有する。これらの板を左右に反転させる必要はない。接合可能な共有の接触面が存在することが重要である。図2Bからわかるように、これらの金属部のうちの1つだけが凹部を含むことも可能である。板状部分2aおよび2bは、凹凸のあるトポグラフィーを有する。複数の相互に接続されたトンネル29のシステムで構成される空洞3は、金属部の間に、互いに向かい合う金属部の表面に接して配置される。チャネル29a、29bは、この目的のために個々の金属部2a、2bに一体的に形成されている。図2Bの例示的な実施形態のトンネル29は、金属部2bに直接接する単一のチャネル29aによって形成される。空洞3またはトンネル29のシステムは、金属部2a、2bの縁領域27a、27bの周りに実質的に周囲に延びる溶接接合部7によって液密方式で囲まれ、図2Aおよび2Bには示されていないが、冷媒を供給および/または除去するための開口部が設けられる。」 「【0069】 本発明による冷却板は、特に、遮水性に高い要求を課しながらも、製造するのに費用効果が高いことを特徴とする。」 「【0086】 この目的のために、2つの板は、好ましくは、レーザビーム溶接装置に隙間なく互いに配置され、その後互いに溶接される。さらに、しかしながら、機械的安定性も向上する。さらに、冷却される構成要素上への、そのような「平面」冷却板の搭載を改善することが可能であり、接触の問題はあまり起こらない。さらに、冷媒チャネルの領域において溶接接合部を明確に方向づけることで、溶接接合部によって媒体の流れを制御できることに留意されたい。これは、冷却板の空洞内を流れる冷却媒体が、さらに均一な熱分布を達成するために、また冷却板の効率を向上させるために調整されることを意味する。 【0087】 図4Aは、2つの金属部2aおよび2bがそれぞれ内部空洞3を囲む冷却板の例を示し、その内部には、流体制御を目的におよび/または作動圧力下の「膨張」を防ぐために、島18の領域に溶接接合部が設けられる。設置のために、冷却板はボルト21を有する。等電位化のために、タブ30が設けられている。開口部19によって、流体の供給および除去が可能になる。これらの流体用開口部19は、冷却板の縁領域に取り付けられる別個のコネクタ22用の受容開口部20として設計されている。 【0088】 図4Bは、図4Aの細部の断面図を示す。ここで、2つの金属部2aおよび2bの縁領域の受容開口部20に挿入された別個のコネクタ22を再びよく見ることができる。したがって、コネクタの貫通開口部は、実際の流体用開口部19として機能する。」 「【0091】 次に、図5は、まだ接合されていない冷却板1の例を示し、金属部2a(A)には型押しされたチャネルが設けられ、部分2b(B)はエンボス加工/変形なしで設計され、つまり平面のみである。流体用開口部19は、平面金属部2bに設けられ、それぞれの領域は、エンボス加工された金属部2aの流体用開口部の反対側に位置する小さな部分に分割される構造を何も含まず、これにより、より大きな「湖」が流体用開口部19に隣接する空洞3の領域において接合冷却板1に形成される。この例は、実際のトンネルまたは冷媒チャネルが互いに平行に延びるように設計されており、より具体的には、全体的にU字形の経路がもたらされ、トンネルがU字形の屈曲領域において合流するように設計されている。 【0092】 図6A〜図6Cは、金属部2aおよび2bが、例えば縁溶接接合部によって端面においても互いに溶接されている組み立てられたバージョンを示している。さらに、別の金属部2cが部分2bに溶接されている。次いで、このプロファイル板金2cに別個のコネクタ22が再び適用される。上記のすべての接合部は、レーザ溶接によって行われる。 【0093】 図7A〜7Dは、金属部2aまたは2bに溶接されたコネクタ22の例を示す。図7Aでは、コネクタ22は、二重シーム12を介して、コネクタの開口部19の周囲および金属部2aの開口部の周囲に同心円状に金属部2aに溶接される。二重シーム12の代わりに、単一のシーム、すなわち12aのみが同様に可能であるため、ここでは外側のシーム12bは固体形態で示されていない。コネクタは、金属部2aの開口部におけるコネクタ22の位置決めを簡素化するために、少なくとも1つの延長部22aを備えている。延長部は、示されているように周辺機器として設計できるが、個々の部分のみで構成することもできる。」 「【0095】 図7Cでは、コネクタは下部に向かってかなり長くなっており、これにより、対向する金属部2bへの溶接が可能になる。したがって、コネクタ22は、それぞれ連続する単一のシーム16'、16によって、金属部2aと金属部2bの両方に溶接される。コネクタ22の下部領域の凹部19aにより、コネクタ22を介して空洞3に流体を供給したり、空洞3から流体を除去したりすることができる。代替として、コネクタ22と金属部2bとの間の溶接接合部も省くことができる(すなわち、図7Cでは溶接シーム16がない)。」 「【0097】 図8Aは、図4Cの受容開口部20の周りの領域の概略的な詳細を示す。受容開口部20は、互いに離れるように湾曲している金属部2aおよび2bの縁領域27a、27bの2つの部分26a、26bにまたがっている。参照番号35は、後で受容開口部20とそこに収容されたコネクタとの間の接触領域となるものを示す。矢印31は、両側の理想的な円形から逸脱した金属部2aと2bの界面の領域を示している。(・・・後略・・・) 【0098】 図8Bは、図8Aの変形を表し、上述の残存する空洞/残存する隙間31が最小に低減され、その結果、理想的な円形形状から逸脱する領域31'は無視できるほど小さく、または存在しないことさえある。(・・・後略・・・) 【0099】 図8Cは、湾曲部26aの領域において金属部2aに、湾曲部の周りに完全に延びるエンボス加工が存在し得ることを示し、この領域が半円形であり、または2つの金属部が重なり合って置かれた後、断面図では、完全な円形であることを確実にする。(・・・後略・・・)」 「【0102】 図10Aは、金属部2aおよび2bの断面の概略例を再び示している。金属部2aと一体であり、空洞3に向かって流体用開口部19を露出するコネクタ22'がここに示されている。 【0103】 図10Bは、別個のコネクタ22が設けられた実施形態を示しており、このコネクタ22は、金属部2aのプレハブカップ23に導入され、そこに溶接されている。重ね合わせ溶接40は、コネクタ22の軸方向に対して斜めに導入され、なぜなら、このようにして、隣接する要素がレーザビームを妨げないからである。プレハブカップ23は、ここで受容開口部20を形成し、多くの先行する例示的な実施形態とは対照的に、受容開口部20は、ここでは単一の金属部2aから形成される。受容開口部を作成するために、最初に貫通開口部が導入され、その後、貫通開口部を囲む領域が成形作業にかけられる。 【0104】 図10Cは、溶接によって取り付けられた別個のコネクタ22を備える冷却板の特に単純な実施形態を示している。金属部2aは、コネクタ22が挿入される円筒形の受容開口部20を備える。取り付けおよび封止は、コネクタ22の軸方向に垂直に延びる周辺溶接シーム41によって実現され、溶接シームは再び重ね合わせ溶接として設計されている。この溶接シーム41の代替として、またはそれに加えて、受容開口部には、同じものをフライス加工し、後にコネクタをねじ込むことなどにより、ねじ山を設けることができる。この目的のために、コネクタには既に相補的なねじ山を備えることができ、または、コネクタブランクをねじ込むと、自己切断方式でねじ山が提供される。別の方法として、雄ねじが設けられたコネクタをねじ込むことにより、受容開口部20のジャケットに自己切断方式でねじ山を作成することも可能である。いずれにせよ、ねじ接合部は、接着/はんだ付けおよび/または溶接、特にレーザ溶接によってさらに固定することができる。」 「【図5B】 ![]() 」 「【図6B−6C】 ![]() 」 「【図10B】 ![]() 」 ・申立書第18頁の「(ア−23)図10B(申立人が本件発明1に対応する構成についてテキスト等を適宜挿入したもの)」、申立書第19頁の「(ア−24)図10B(申立人が本件発明2に対応する構成についてテキスト等を適宜挿入したもの)」を併せて参照のこと。 ・【図10B】において、金属部2aと図示されない金属部2bとの間に、図示されない空洞3があることは明らかである(必要であれば、【図10A】を参照のこと)。 ・【図10B】より、コネクタ22は、一端に流体用開口部19が設けられ、他端にプレハブカップ23の受容開口部20を通して導入された開口部が設けられており、前記流体用開口部19及び前記開口部の間に、空洞(以下「コネクタ22の空洞部」という。)を有していることが見てとれる。 ・【図10B】より、プレハブカップ23は、(図示されない)空洞3とコネクタ22の空洞部とを繋ぐ空洞(以下「プレハブカップ23の空洞部」という。)を有していることが見てとれる。 ・【図10B】より、プレハブカップ23の空洞部は、その(図示されない)空洞3寄りの端部の幅全体を介して(図示されない)空洞3と繋がっていることが見てとれる。 ・【図10B】より、プレハブカップ23の空洞部の(図示されない)空洞3寄りの端部の幅(図中、左右方向の長さ)は、コネクタ22の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの端部の幅(図中、左右方向の長さ)より大きいことが見てとれる。 ・【図10B】より、プレハブカップ23の空洞部の幅(図中、左右方向の長さ)は、(図示されない)空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部に向かって、空洞3寄りの端部近傍で徐々に減少し、その後に一定となり、コネクタ22の空洞部寄りの端部近傍で徐々に減少していることが見てとれる。 イ 甲1に記載された発明 特に、甲1に記載の図10Bに示される実施形態に着目すると、前記アによれば、甲1には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。なお、後の参照の便宜のため、甲1発明を以下のa〜nに分説し、「構成a」のようにして参照する。 「a バッテリーを冷却するための冷却板であって、(【0039】) b 冷媒伝導に関して液体を伝導するための空洞を有し、(【0061】) c 接合可能な共有の接触面が存在する2つの実質的に板状の金属部2aおよび2bを有し、(【0063】) d 複数の相互に接続されたトンネル29のシステムで構成される空洞3は、金属部の間に、互いに向かい合う金属部の表面に接して配置され、(【0063】) e 空洞3は、冷媒を供給および/または除去するための開口部が設けられ、(【0063】) f 遮水性が高く、(【0069】) g プレハブカップ23は受容開口部20を形成し、受容開口部20は単一の金属部2aから形成され、(【0103】) h コネクタ22は、金属部2aのプレハブカップ23に導入され、そこに溶接されており、(【0103】) i コネクタ22は、一端に流体用開口部19が設けられ、他端にプレハブカップ23の受容開口部20を通して導入された開口部が設けられており、前記流体用開口部19及び前記開口部の間に、空洞(コネクタ22の空洞部)を有しており、(図10B) j プレハブカップ23は、空洞3とコネクタ22の空洞部とを繋ぐ空洞(プレハブカップ23の空洞部)を有しており、(図10B) k プレハブカップ23の空洞部は、その空洞3寄りの端部の幅全体を介して空洞3と繋がっており、(図10B) l プレハブカップ23の空洞部の空洞3寄りの端部の幅は、コネクタ22の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの端部の幅より大きく、(図10B) m プレハブカップ23の空洞部の幅は、空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部に向かって、空洞3寄りの端部近傍で徐々に減少し、その後に一定となり、コネクタ22の空洞部寄りの端部近傍で徐々に減少している、(図10B) n 冷却板。」 (2)甲3技術の認定 ア 甲3の記載 甲3には次の事項が記載されている。 「 ![]() ![]() ![]() ![]() 」 イ 甲3に記載された技術 前記アの、特に「(c)断面積が急に拡大する場合」及び「(e)拡がり管」の記載によれば、甲3には、次の技術(以下「甲3技術」という。)が記載されていると認められる。 「流体が流れる円管の断面積がS1からS2へ急に拡大する場合、摩擦損失係数は(S2/S1−1)2で表され、拡がり管では、摩擦損失係数はξ(S2/S1−1)2で表され、補正係数ξは拡がり角θが大きくなるほど、すなわち、断面積の拡がりが急なほど大きいこと。」 (3)本件発明2と甲1発明との対比 本件発明2と甲1発明とを対比する。 ア 発明特定事項A「電池を冷却するための水冷ユニットであって、」、発明特定事項I「水冷ユニット。」について (ア)甲1発明の「バッテリーを冷却するための冷却板」(構成a)は、本件発明2の「電池を冷却するための」「ユニット」に相当する。 (イ)甲1発明の「冷却板」は「冷媒伝導に関して液体を伝導するための空洞を有し」ており(構成b)、「遮水性が高」い(構成f)ことから、前記「液体」は水であると認められるところ、「冷却」は水冷であるといえる。 (ウ)前記(ア)及び(イ)によれば、本件発明2と甲1発明とは、「電池を冷却するための水冷ユニット」である点で一致する。 イ 発明特定事項B「冷却液を収容するための冷却通路を有する本体部と、」、発明特定事項E「を含み、」について (ア)甲1発明の「2つの実質的に板状の金属部2aおよび2b」を「接合可能な共有の接触面」(構成c)で接合したものが、本件発明2の「本体部」に相当する。 (イ)甲1発明の「冷媒伝導に関して液体を伝導するための空洞」(構成b)は、本件発明2の「冷却液を収容するための冷却通路」に相当する。 (ウ)甲1発明は「空洞3は、金属部の間に、互いに向かい合う金属部の表面に接して配置され」る(構成d)ので、前記(ア)及び(イ)によれば、本件発明2と甲1発明とは、「冷却液を収容するための冷却通路を有する本体部」を含む点で一致する。 ウ 発明特定事項C「前記本体部に接続され、前記冷却液を導入し又は排出するための連通キャビティを有する第1の接続部と、」、発明特定事項E「を含み、」について (ア)甲1発明の「コネクタ22」は、「金属部2aのプレハブカップ23に導入され、そこに溶接され」る(構成h)、つまり、金属部2aに接続されるから、前記イ(ア)によれば、本件発明2の「本体部に接続され」るといえるので、本件発明2の「第1の接続部」に相当する。 (イ)甲1発明の「コネクタ22」は「一端に流体用開口部19が設けられ、他端にプレハブカップ23の受容開口部20を通して導入された開口部が設けられており」(構成i)、「コネクタ22の空洞部」は「プレハブカップ23の空洞部」を介して「空洞3」と繋がっている(構成j)。そして、「空洞3は、冷媒を供給および/または除去するための開口部が設けられ」ている(構成e)ことから、「コネクタ22」の「流体用開口部19」及び「開口部」は「冷媒を供給および/または除去するため」のものと認められるところ、「流体用開口部19」と「開口部」の間に位置する「コネクタ22の空洞部」も「冷媒を供給および/または除去するため」のものといえるので、当該「コネクタ22の空洞部」が、本件発明2の「冷却液を導入し又は排出するための連通キャビティ」に相当する。 (ウ)前記(ア)及び(イ)によれば、本件発明2と甲1発明とは、「前記本体部に接続され、前記冷却液を導入し又は排出するための連通キャビティを有する第1の接続部」を含む点で一致する。 エ 発明特定事項D「前記本体部と前記第1の接続部との間に設置され、前記冷却通路と前記連通キャビティとを連通させるための内部キャビティを有する第2の接続部と、」、発明特定事項E「を含み、」について (ア)甲1発明の「プレハブカップ23」は、「単一の金属部2aから形成され」(構成g)、「コネクタ22」が「導入され、」「溶接され」ている(構成h)から、板状の金属部2aおよび2bを接合したものとコネクタ22との間に位置するところ、前記イ(ア)及びウ(ア)によれば、本件発明2の「前記本体部と前記第1の接続部との間に設置され」るといえるので、本件発明2の「第2の接続部」に相当する。 (イ)甲1発明の「プレハブカップ23の空洞部」は、「空洞3とコネクタ22の空洞部とを繋ぐ」(構成j)ので、前記イ(イ)及びウ(イ)によれば、本件発明2の「前記冷却通路と前記連通キャビティとを連通させるための内部キャビティ」に相当する。 (ウ)前記(ア)及び(イ)によれば、本件発明2と甲1発明とは、「前記本体部と前記第1の接続部との間に設置され、前記冷却通路と前記連通キャビティとを連通させるための内部キャビティを有する第2の接続部」を含む点で一致する。 オ 発明特定事項F「前記内部キャビティは、前記冷却通路に近接する端面全体を介して前記冷却通路に連通し、」について (ア)甲1発明は、「プレハブカップ23の空洞部は、その空洞3寄りの端部の幅全体を介して空洞3と繋がって」いる(構成k)ことが特定されている。 (イ)ここで、冷媒が流れる通路について、その横断面(冷媒の流れ方向に垂直に通路を切った時に観察される通路の断面)の形状を円形とすることは、ごく普通のことであり、甲1においても記載ないし示唆されている(例えば、【図5B】より、流体用開口部19の横断面が円形であることが見てとれる。【図6C】より、コネクタ22の横断面が円形であることが見てとれる。【0093】には「コネクタ22は、」「コネクタの開口部19の周囲および金属部2aの開口部の周囲に同心円状に金属部2aに溶接される。」とあり、コネクタの開口部19及び金属部2aの開口部の横断面が円状であることが示唆されている。【0097】〜【0099】には、受容開口部20の断面は円形が理想的であることが記載されている。【0104】には、図10Cに示される受容開口部20が円筒形である(つまり、受容開口部20の横断面が円形である)ことが記載されている。)。 (ウ)そして、前記(イ)(特に、甲1には、コネクタ22(の開口部19)や受容開口部20の横断面を円形とすることが記載ないし示唆されていること)を踏まえれば、甲1の図10Bにおけるコネクタ22(の開口部19)や受容開口部20の横断面は円形である蓋然性が高いといえる。 (エ)また、甲1の【図10B】は、その横断面が円形であるコネクタ22の流体用開口部19の中心及び受容開口部20の中心を含む任意の平面で切った時の断面図であるといえる。 (オ)すると、甲1発明の「プレハブカップ23の空洞部は、その空洞3寄りの端部の幅全体を介して空洞3と繋がって」いることは、「プレハブカップ23の空洞部は、その空洞3寄りの」端面「全体を介して空洞3と繋がって」いるということができる。 (カ)前記イ(イ)及びエ(イ)、前記(ア)〜(オ)によれば、本件発明2と甲1発明とは、「前記内部キャビティは、前記冷却通路に近接する端面全体を介して前記冷却通路に連通」する点で一致する。 カ 発明特定事項G「前記内部キャビティの前記冷却通路寄りの端面の横断面積は前記連通キャビティの前記内部キャビティ寄りの端面の横断面積より大きく、」について (ア)甲1発明は、「プレハブカップ23の空洞部の空洞3寄りの端部の幅は、コネクタ22の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの端部の幅より大き」い(構成l)ことが特定されている。 (イ)そして、前記オ(イ)〜(エ)を踏まえると、「プレハブカップ23の空洞部の空洞3寄りの端部の幅」は「プレハブカップ23の空洞部の空洞3寄りの」横断面が円形である端面の直径といえ、「コネクタ22の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの端部の幅」は「コネクタ22の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの」横断面が円形である端面の直径といえる。 (ウ)ここで、「端部の幅」が大きいと、横断面が円形である端面の直径が大きいこととなり、横断面が円形である端面の横断面積が大きいこととなることは、明らかである。 (エ)すると、甲1発明の「プレハブカップ23の空洞部の空洞3寄りの端部の幅は、コネクタ22の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの端部の幅より大き」いことは、「プレハブカップ23の空洞部の空洞3寄りの」端面の横断面積は、「コネクタ22の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの」端面の横断面積「より大き」いということができる。 (オ)前記イ(イ)、ウ(イ)、エ(イ)、前記(ア)〜(エ)によれば、本件発明2と甲1発明とは、「前記内部キャビティの前記冷却通路寄りの端面の横断面積は前記連通キャビティの前記内部キャビティ寄りの端面の横断面積より大き」い点で一致する。 キ 発明特定事項H「前記内部キャビティは、前記冷却液の流れ方向において、対向して設置される第1の端と第2の端を有し、前記内部キャビティの第1の端は、前記冷却通路との連通に用いられ、前記内部キャビティの横断面積は、前記内部キャビティの第1の端から前記内部キャビティの第2の端まで徐々に減少する、」について (ア)甲1発明は、「プレハブカップ23の空洞部の幅は、空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部に向かって、空洞3寄りの端部近傍で徐々に減少し、その後に一定となり、コネクタ22の空洞部寄りの端部近傍で徐々に減少している」(構成m)ことが特定されている。 (イ)ここで、プレハブカップ23の空洞部は、「空洞3とコネクタ22の空洞部とを繋ぐ」ものである(構成j)から、その「空洞3寄りの端部」と「コネクタ22の空洞部寄りの端部」とは、冷媒の流れ方向において対向していることは明らかであり、空洞3に繋がる「空洞3寄りの端部」を「第1の端」と呼び、「コネクタ22の空洞部寄りの端部」を「第2の端」と呼ぶことは任意である。 (ウ)そして、前記オ(イ)〜(エ)、前記カ(イ)及び(ウ)を踏まえると、甲1発明の「プレハブカップ23の空洞部の幅は、空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部に向かって、空洞3寄りの端部近傍で徐々に減少し、その後に一定となり、コネクタ22の空洞部寄りの端部近傍で徐々に減少している」ことは、「プレハブカップ23の空洞部の」横断面積は、「空洞3寄りの端部近傍で徐々に減少し、その後に一定となり、コネクタ22の空洞部寄りの端部近傍で徐々に減少している」ということができる。 そうすると、甲1発明の「プレハブカップ23の空洞部の」横断面積は、空洞3寄りの端部近傍及びコネクタ22の空洞部寄りの端部近傍を除く大となっているから、「プレハブカップ23の空洞部の」横断面積は、「空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部」まで徐々に減少しているとはいえない。 (エ)前記イ(イ)及びエ(イ)、前記(ア)〜(ウ)によれば、本件発明2と甲1発明とは、「前記内部キャビティは、前記冷却液の流れ方向において、対向して設置される第1の端と第2の端を有し、前記内部キャビティの第1の端は、前記冷却通路との連通に用いられ」る点で共通する。 ただし、本件発明2は、「前記内部キャビティの横断面積は、前記内部キャビティの第1の端から前記内部キャビティの第2の端まで徐々に減少する」のに対し、甲1発明は、「プレハブカップ23の空洞部の」横断面積が一定となる部分を有しており、「プレハブカップ23の空洞部の」横断面積は、「空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部」まで徐々に減少することが特定されていない。 ク 一致点及び相違点 前記ア〜キによれば、本件発明2と甲1発明の一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点> 「 電池を冷却するための水冷ユニットであって、 冷却液を収容するための冷却通路を有する本体部と、 前記本体部に接続され、前記冷却液を導入し又は排出するための連通キャビティを有する第1の接続部と、 前記本体部と前記第1の接続部との間に設置され、前記冷却通路と前記連通キャビティとを連通させるための内部キャビティを有する第2の接続部と、 を含み、 前記内部キャビティは、前記冷却通路に近接する端面全体を介して前記冷却通路に連通し、 前記内部キャビティの前記冷却通路寄りの端面の横断面積は前記連通キャビティの前記内部キビティ寄りの端面の横断面積より大きく、 前記内部キャビティは、前記冷却液の流れ方向において、対向して設置される第1の端と第2の端を有し、前記内部キャビティの第1の端は、前記冷却通路との連通に用いられる、水冷ユニット。」 <相違点> 本件発明2は、「前記内部キャビティの横断面積は、前記内部キャビティの第1の端から前記内部キャビティの第2の端まで徐々に減少する」のに対し、甲1発明には、その点が特定されていない点。 (4)本件発明2と甲1発明との相違点についての判断 前記(3)クで示した相違点について、以下、検討する。 ア 前記(3)キ(ウ)のとおり、甲1には、プレハブカップ23の空洞部の幅は、空洞3寄りの端部近傍及びコネクタ22の空洞部寄りの端部近傍を除く大部分が「一定」であることが記載されている。 イ 金属板をプレス成形する際に、折り曲げ箇所に(不可避的な)加工丸みが生じることが技術常識であることを踏まえると、甲1の【図10B】において、プレハブカップ23の空洞部の幅は、空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部に向かって、空洞3寄りの端部近傍で徐々に減少し、その後に一定となり、コネクタ22の空洞部寄りの端部近傍で徐々に減少していることが見てとれるのは、プレハブカップ23を、成形作業にかけることで、単一の金属部2aから形成する(甲1の【0103】)際に、空洞3寄りの端部近傍及びコネクタ22の空洞部寄りの端部近傍に(不可避的な)加工丸みが生じていることを表しているにすぎないと認められる。 そうすると、甲1の【図10B】において、プレハブカップ23の空洞部の幅は、空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部まで(実質的に)一定であると解するのが妥当である。 ウ 前記ア及びイによれば、甲1には、プレハブカップ23の空洞部の幅を、空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部まで徐々に減少させることについて、記載も示唆もない。 よって、当該相違点は、当業者といえども、甲1発明から容易に想到し得たものとは認められない。 エ 甲3技術(前記(2)イ)は、流体が流れる円管の断面積を拡大する際に、拡がり管により徐々に断面積を拡げて摩擦損失係数を小さくするものである。 オ 甲1発明は、「冷媒を供給および/または除去するための開口部が設けられ」(構成e)、「プレハブカップ23の空洞部の空洞3寄りの端部の幅は、コネクタ22の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの端部の幅より大き」い(構成l)から、冷媒を除去するための開口部が設けられたものは、冷媒の流れ方向において、冷媒が流れる部分の幅が、プレハブカップ23の空洞部の空洞3寄りの端部の幅からコネクタ22の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの端部の幅へと小さくなる、すなわち、冷媒が流れる部分の断面積が縮小するものである。一方、冷媒を供給するための開口部が設けられたものは、冷媒が流れる部分の断面積が拡大するものである。 カ 前記エ及びオによれば、流路断面積を縮小する(場合を包含する)甲1発明に対し、流路断面積を拡大する際の甲3技術を適用する動機付けがない。 一方、流路断面積を拡大する(場合を包含する)甲1発明に対し、甲3技術を適用しても、甲1発明において流路断面積が急に拡大する部分(コネクタ22(の空洞部のプレハブカップ23の空洞部寄りの端部)とプレハブカップ23(の空洞部のコネクタ22の空洞部寄りの端部)との間)を拡がり管で接続するにとどまり、流路断面積が一定の部分であるプレハブカップ23(の空洞部)の流路断面積を変える(流路断面積を空洞3寄りの端部からコネクタ22寄りの端部まで徐々に減少する)構成に至らない。 よって、当該相違点は、当業者といえども、甲1発明及び甲3技術から容易に想到し得たものとは認められない。 キ 申立人は、当該相違点について、以下のとおり主張する。 (ア)甲1発明と一致する。(申立書の32頁13行〜33頁4行) 前記(3)キ(ウ)のとおり、当該相違点は甲1に記載されていないので、当該主張は採用できない。 (イ)当業者が適宜選択し得る設計事項である。(申立書の33頁22〜25行) 前記ア〜ウのとおり、甲1には、プレハブカップ23の空洞部の幅を、空洞3寄りの端部からコネクタ22の空洞部寄りの端部まで徐々に減少させることについて、記載も示唆もなく、そうすることの動機がない。 申立人の主張のとおり、垂直に伸びる壁の長さ(プレハブカップ23の空洞部の幅が一定である部分の長さ)を調整することは設計事項であるとしても、甲1発明において、その長さをゼロにすることは想定されていない(このとき、プレハブカップ23は形成されないこととなる)ため、当該相違点の構成に至らない。 したがって、当該主張は採用できない。 (ウ)甲3記載の事項を甲1発明に適用することにより、当業者が容易になし得るものである。(申立書の33頁26行〜34頁16行) 前記エ〜カのとおりであるから、当該主張は採用できない。 ク 本件発明2と甲1発明との相違点についての小括 前記ア〜カによれば、本件発明2と甲1発明との相違点は、甲1発明ないし甲1発明及び甲3技術から容易に想到し得たものではない。 また、当該相違点は、その他の証拠及び技術常識によっても容易に想到し得たものではない。 (5)理由1及び2についての小括 ア 本件発明2と甲1発明とは、前記(3)クに示した相違点を有するから、本件発明2は、甲1発明であるとは認められない。 そして、本件発明4〜10は、本件発明2の発明特定事項を全て備え、さらに別の発明特定事項を備えるものである。 そうすると、本件発明4〜10と甲1発明とは、少なくとも前記(3)クに示した相違点を有するから、本件発明4〜10は、甲1発明であるとは認められない。 以上によれば、理由1には理由がない。 イ 前記(4)クによれば、本件発明2は、甲1発明ないし甲1〜甲3に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとは認められない。 そして、本件発明4は、本件発明2の発明特定事項を全て備え、さらに別の発明特定事項を備えるものである。 そうすると、本件発明4と甲1発明とは、少なくとも前記(3)クに示した相違点を有し、当該相違点については前記(4)のとおりであるから、本件発明4も、甲1発明ないし甲1〜甲3に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとは認められない。 以上によれば、理由2には理由がない。 3 理由3についての判断 理由3(明確性要件違反)の有無を判断する。 (1)本件発明6の明確性要件についての判断 以下、本件の特許請求の範囲の記載は、本件発明6が明確であるか否かについて検討する。 ア 本件発明6を特定する発明特定事項の記載は、いずれも明確である。 イ 本件発明6の発明特定事項である「前記内部キャビティの前記連通キャビティ寄りの端面の横断面積は、前記本体部の前記内部キャビティ寄りの端面の横断面積以下である」との記載は、それ自体で明確であり、内部キャビティの連通キャビティ寄りの端面の横断面積は、本体部の内部キャビティ寄りの端面の横断面積以下であることが、明確に把握できると認められる。 ウ 前記ア及びイに加えて、本件発明6はその範囲が明確であるから、本件発明6は明確であると認められる。 (2)本件発明7〜10の明確性要件についての判断 請求項7〜10が直接又は間接的に引用する本件発明6は、前記(1)のとおり明確である。 また、請求項7〜10で特定される発明特定事項の記載は、いずれも明確である。 よって、請求項6を直接又は間接的に引用する本件発明7〜10は明確であると認められる。 (3)申立人の主張についての判断 申立人は、本件発明6の明確性要件について、以下のとおり主張する。 本件明細書の【0067】、【0042】の記載に基づくと、「構成要件6Aの「本体部の前記内部キャビティ寄りの端面」とは、第1のプレート311における内部キャビティ寄りの端面を意味するのか、第2のプレート312における内部キャビティ寄りの端面を意味するのか、本体部31の全体の内部キャビティ寄りの端面を意味するのか、内部キャビティ331の冷却通路314寄りの端面を意味するのか、何れの端面を意味するのか不明確なので、本件発明6の技術的な範囲が明確に特定されているとは認められない。」(申立書45頁19行〜46頁11行) 以下、当該主張について検討する。 本件発明6の発明特定事項である「本体部の前記内部キャビティ寄りの端面」との記載は、それ自体で明確であり、本体部の内部キャビティ寄りの端面であることが、明確に把握できると認められる。 そして、請求項6が引用する請求項2には、「冷却液を収容するための冷却通路を有する本体部」、「前記冷却通路と前記連通キャビティとを連通させるための内部キャビティ」、「前記内部キャビティは、前記冷却通路に近接する端面全体を介して前記冷却通路に連通し」との記載があることから、本体部の内部キャビティ寄りの端面とは、本体部の(冷却通路に連通する)内部キャビティ(の冷却通路に近接する端面)寄りの端面を意味することが、(本件明細書の記載を参酌するまでもなく)明確である。 したがって、当該主張は採用できない。 (4)理由3についての小括 前記(1)〜(3)によれば、本件の特許請求の範囲の記載は、本件発明6、請求項6を直接又は間接的に引用する本件発明7〜10が明確であると認められる。 以上によれば、理由3には理由がない。 第6 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び申立書に記載した特許異議申立理由によっては、請求項2、4〜10に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項2、4〜10に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 請求項1及び3に係る特許は、本件訂正により削除された。これにより、申立人による特許異議の申立てについて、請求項1及び3に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 (削除) 【請求項2】 電池を冷するための水冷ユニットであって、 冷却液を収容するための冷却通路を有する本体部と、 前記本体部に接続され、前記冷却液を導入し又は排出するための連通キャビティを有する第1の接続部と、 前記本体部と前記第1の接続部との間に設置され、前記冷却通路と前記連通キャビティとを連通させるための内部キャビティを有する第2の接続部と、 を含み、 前記内部キャビティは、前記冷通路に近接する端面全体を介して前記冷却通路に連通し、 前記部キャビティの前記冷却通路寄りの端面の横断面積は前記連通キャビティの前記内部キャビティ寄りの端面の横断面積より大きく、 前記内部キャビティは、前記冷却液の流れ方向において、対向して設置される第1の端と第2の端を有し、前記内部キャビティの第1の端は、前記冷却通路との連通に用いられ、前記内部キャビティの横断面積は、前記内部キャビティの第1の端から前記内部キャビティの第2の端まで徐々に減少する、水冷ユニット。 【請求項3】 (削除) 【請求項4】 前記第2の接続部は、 前記本体部に接続される第1のセグメントと、 前記第1のセグメントと前記第1の接続部との間に接続される第2のセグメントと、を含む請求項2に記載の水冷ユニット。 【請求項5】 前記第2の接続部は、前記本体部と一体成形される請求項2に記載の水冷ユニット。 【請求項6】 前記内部キャビティの前記連通キャビティ寄りの端面の横断面積は、前記本体部の前記内部キャビティ寄りの端面の横断面積以下である請求項2、4〜5のいずれか一項に記載の水冷ユニット。 【請求項7】 前記本体部は、対向して設置される第1のプレートと第2のプレートを有し、前記第1のプレートの前記第2のプレートに面する側面及び/又は前記第2のプレートの前記第1のプレートに面する側面に、前記冷却通路を構成するための溝が設けられる請求項2、4〜6のいずれか一項に記載の水冷ユニット。 【請求項8】 前記第2の接続部は、前記第1のプレートの前記第2のプレートから離間する側面及び/又は前記第2のプレートの前記第1のプレートから離間する側面に設けられる請求項7に記載の水冷ユニット。 【請求項9】 複数の電池と、複数の前記電池を冷却するための請求項2、4〜8のいずれか一項に記載の水冷ユニットと、を含む電池パック。 【請求項10】 電池を使用する装置であって、前記装置に電気エネルギーを供給する請求項9に記載の電池パックを含む、装置。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2024-10-29 |
出願番号 | P2022-560360 |
審決分類 |
P
1
651・
537-
YAA
(H01M)
P 1 651・ 121- YAA (H01M) P 1 651・ 113- YAA (H01M) |
最終処分 | 07 維持 |
特許庁審判長 |
千葉 輝久 |
特許庁審判官 |
馬場 慎 衣鳩 文彦 |
登録日 | 2023-10-16 |
登録番号 | 7368638 |
権利者 | 寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司 |
発明の名称 | 水冷ユニット、電池パック及び装置 |
代理人 | 弁理士法人岡田国際特許事務所 |
代理人 | 弁理士法人岡田国際特許事務所 |