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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する C12Q 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する C12Q |
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管理番号 | 1014494 |
審判番号 | 審判1999-39071 |
総通号数 | 11 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1991-12-26 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 1999-09-09 |
確定日 | 2000-04-19 |
事件の表示 | 特許第2955759号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第2955759号発明の明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
I.本件審判請求の要旨は、特許第2955759号の明細書を、本件審判請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正することを求めるものである。 その訂正の内容は、次のとおりである。 (1)特許明細書中、特許請求の範囲第1項を次のごとく訂正する。 「1.試料中の特異的核酸標的分子を増幅することにより、該特異的核酸標的分子を検出する方法であって、 (a)試料を、標的分子の各鎖に関し過剰の少なくとも2つのオリゴヌクレオチドで、ハイブリッド形成条件下に処理すること、 i)ここでオリゴヌクレオチドは、標的分子の各鎖に対して十分に相補的となるように選択して、それとハイブリッド形成条件下でハイブリッド形成し、 ii)2つのオリゴヌクレオチドが標的分子の1の鎖にハイブリッド形成する場合において、1またはそれ以上の塩基のギャップが2つのオリゴヌクレオチド間に存在し、 iii)オリゴヌクレオチドは、その間のギャップが、そのギャップを充たすために4種より少ない種類の塩基を必要とするように選択され、 (b)段階(a)で形成されたギャップを、ギャップ中の塩基に相補的な1またはそれ以上の塩基で充たし、ギャップを充たす塩基を互いに及び2つの隣接するハイブリッド形成したオリゴヌクレオチドと結合して結合オリゴヌクレオチド生成物を生成させ、 (c)段階(b)のハイブリッド形成した結合オリゴヌクレオチド生成物を変性条件下処理して、結合オリゴヌクレオチド生成物を標的分子から分離し、1本鎖分子を生成すること、 (d)段階(c)で生成した1本鎖分子を、過剰の少なくとも2つのオリゴヌクレオチド補体対でハイブリッド形成条件下に処理し、 i)ここで各オリゴヌクレオチド補体対は、互いに、標的分子の各鎖に、及び結合オリゴヌクレオチド生成物に十分に相補的となるように選択して、それらとハイブリッド形成条件下でハイブリッド形成する2つのオリゴヌクレオチドからなり、 ii)2つのオリゴヌクレオチドが標的分子の各鎖に及び結合オリゴヌクレオチド生成物の各鎖にハイブリッド形成する場合において、1またはそれ以上の塩基のギャップが2つのオリゴヌクレオチド間に存在し、 iii)オリゴヌクレオチドは、その間のギャップが、そのギャップを充たすために4種より少ない種類の塩基を必要とするように選択され、 (e)段階(d)で形成されたギャップを、ギャップ中の塩基に相補的な1またはそれ以上の塩基で充たし、ギャップを充たす塩基を互いに及び隣接するハイブリッド形成したオリゴヌクレオチドと結合させ、これにより付加的結合オリゴヌクレオチド生成物を生成させ、標的分子を増幅させること、及び (f)結合オリゴヌクレオチド生成物を検出すること、の段階を含む。」 (2)特許明細書中、特許請求の範囲第15項を次のごとく訂正する。 「15.試料中の特異的核酸標的分子を増幅することにより、該特異的核酸標的分子を検出する方法であって、 (a)試料を、標的分子の各鎖に関し過剰の少なくとも2つのオリゴヌクレオチドで、ハイブリッド形成条件下に処理すること、 i)ここでオリゴヌクレオチドは、標的分子の各鎖に十分に相補的となるように選択して、それとハイブリッド形成条件下でハイブリッド形成し、 ii)2つのオリゴヌクレオチドが標的分子の1の鎖にハイブリッド形成する場合において、1より多い塩基のギャップが2つのオリゴヌクレオチド間に存在し、 iii)オリゴヌクレオチドは、その間のギャップが、そのギャップを充たすために4種より少ない種類の塩基を必要とするように選択され、 (b)段階(a)で形成されたギャップを、ギャップ中の塩基に相補的な塩基で充たし、ギャップを充たす塩基を互いに及び2つの隣接するハイブリッド形成したオリゴヌクレオチドと結合して結合オリゴヌクレオチド生成物を生成させ、 (c)段階(b)のハイブリッド形成した結合オリゴヌクレオチド生成物を変性条件下処理して、結合オリゴヌクレオチド生成物を標的分子から分離し、1本鎖分子を生成すること、 (d)段階(c)で生成した1本鎖分子を、過剰の少なくとも2つのオリゴヌクレオチド補体対でハイブリッド形成条件下に処理し、 i)ここで各オリゴヌクレオチド補体対は、互いに、標的分子の各鎖に、及び結合オリゴヌクレオチド補体対は、互いに、標的分子の各鎖に、及び結合オリゴヌクレオチド生成物に十分に相補的となるように選択し、それらとハイブリッド形成条件下でハイブリッド形成する2つのオリゴヌクレオチドからなり、 ii)2つのオリゴヌクレオチドが標的分子の各鎖に及び結合オリゴヌクレオチド生成物の各鎖にハイブリッド形成する場合において、1より多い塩基のギャップが2つのオリゴヌクレオチド間に存在し、 iii)オリゴヌクレオチドは、その間のギャップが、そのギャップを充たすために4種より少ない種類の塩基を必要とするように選択され、 (e)段階(d)で形成されたギャップを、ギャップ中の塩基に相補的な塩基で充たし、ギャップを充たす塩基を互いに及び隣接するハイブリッド形成したオリゴヌクレオチドと結合させ、これにより付加的結合オリゴヌクレオチド生成物を生成させ、標的分子を増幅させること、及び (f)結合オリゴヌクレオチド生成物を検出すること、の段階を含む。」 (3)特許明細書中、特許請求の範囲第21項を次のごとく訂正する。 「21.オリゴヌクレオチドがオリゴデオキシリボヌクレオチドである、請求項20のキット。」 II.そこで、まず訂正事項(1)及び(2)について検討するに、訂正前の請求項1及び15の(d)ii)に記載の、「2つのオリゴヌクレオチドが標的分子の各鎖にハイブリッド形成する場合」とは、「2つのオリゴヌクレオチド」が「標的分子の各鎖」のみにハイブリッド形成する場合と「2つのオリゴヌクレオチド」が「標的分子の各鎖」及び「結合オリゴヌクレオチド生成物の各鎖」にハイブリッド形成する場合の2つの態様が考えられるところ、上記訂正は、「2つのオリゴヌクレオチドが標的分子の各鎖に及び結合オリゴヌクレオチド生成物の各鎖にハイブリッド形成する場合」、すなわち、後者の場合に限定したといえるので、上記訂正は特許請求の範囲の減縮に該当する。 また、訂正事項(3)について検討するに、「オリゴデオキシリポヌクレオチド」は、「オリゴデオキシリボヌクレオチド」の誤記であることは明らかであるから、上記訂正は、誤記の訂正に該当する。 そして、これらの訂正は新規事項に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、または変更するものではなく、しかも、訂正後の特許請求の範囲の各請求項に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 III.したがって、本件審判請求は、特許法126条1項1号及び2号に掲げる事項を目的とし、かつ同条2項から4項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2000-03-29 |
出願番号 | 特願平1-508126 |
審決分類 |
P
1
41・
852-
Y
(C12Q)
P 1 41・ 851- Y (C12Q) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 鵜飼 健、中木 亜希 |
特許庁審判長 |
徳廣 正道 |
特許庁審判官 |
藤田 節 佐伯 裕子 |
登録日 | 1999-07-23 |
登録番号 | 特許第2955759号(P2955759) |
発明の名称 | 核酸配列を増幅及び検出する方法 |
代理人 | 的場 ひろみ |
代理人 | 高野 登志雄 |
代理人 | 中島 俊夫 |
代理人 | 有賀 三幸 |