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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C09D
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  C09D
管理番号 1024279
異議申立番号 異議1999-72919  
総通号数 15 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1989-05-16 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-07-30 
確定日 2000-08-23 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2853121号「塗料用樹脂組成物」の特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2853121号の特許を維持する。 
理由 1.手続きの経緯
本件特許第2853121号発明は、昭和62年11月9日に特許出願され、平成10年11月20日に特許の設定登録がなされたものである。その後、高瀬潔及び森下省吾によって特許異議の申立がなされたため、当審において審理のうえ、取消理由を通知したところ、その意見書の提出指定期間内である平成12年5月2日に訂正請求がなされた。
2.訂正の内容
本件訂正請求は、本件特許明細書を、訂正明細書のとおり、次の事項について訂正することを求めるものである。
〈訂正事項a〉特許請求の範囲の第1項を削除し、第2項を独立請求項1とするとともに、イソボルニル(メタ)アクリレート(1)の量「2〜95重量%」を「5〜95重量%」と訂正する。
〈訂正事項b〉発明の詳細な説明中の該当する個所を、訂正事項aの特許請求の範囲の訂正に整合するように訂正する。
3.訂正の適否
i)訂正事項aは、訂正前の第1項を削除するとともに、イソボルニル(メタ)アクリレート(1)の量を「5〜95重量%」に限定する訂正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
訂正事項bは、発明の詳細な説明を、訂正事項aと整合させるための訂正であるから、訂正事項aと一体の訂正である。
ii)前記訂正において、イソボルニル(メタ)アクリレート(1)の配合下限を5重量%とした点は、特許公報2頁4欄35〜44行の「イソボルニル(メタ)アクリレートは、・・・2〜95重量%なる範囲内が適切であり、就中、5〜75重量%なる範囲内が適切である。」とする記載からみて、明細書に記載した事項の範囲内のものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、または変更するものでもない。
iii)つぎに、訂正後における本件発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて以下に検討する。
iii-1)訂正後の本件発明は、次のとおりのものである。
【請求項1】 イソボルニル(メタ)アクリレート(1)の5〜95重量%と、水酸基含有ビニル系モノマー(2)の1〜50重量%とを基本とし、10重量%以下のカルボキシル基含有ビニル系モノマー(3)と、80重量%以下の共重合性不飽和基含有樹脂(4)とのいずれか一方あるいは此等の(3)および(4)なる各成分の双方と、上記(1)〜(4)なる各成分と共重合可能な其の他のビニル系モノマー(5)の4〜97重量%を、全体が100重量%となるように選んで、ラジカル発生剤の存在下で共重合させて得られる、数平均分子量が(Mn)が3,000〜30,000で、かつ、重量平均分子量が(Mw)/数平均分子量(Mn)が1.8〜25なるアクリル系共重合体(A)と、ポリイソシアネート(B)と、有機溶剤(C)とから成り、有機溶剤(C)が、7〜70℃なるアニリン点または混合アニリン点を有する非極性有機溶剤と、極性有機溶剤とを、重量比で以て、該非極性有機溶剤/該極性有機溶剤=100/0〜40/60となるように配合せしめたものである、しかも、該アクリル系共重合体(A)と、ポリイソシアネート(B)との配合比が、当量比で以て、OH/NCO =1/(0.2 〜1.8)となるように配合せしめることを特徴とする、塗料用樹脂組成物。
iii-2)本件の特許異議申立において、申立人高瀬潔(「申立人A」という。)は、甲第1号証及び2号証を提出して、本件の訂正前の請求項1及び2(第1項及び2項)の発明は、甲第1号証に記載された発明であり、また、甲第1号証及び2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は、特許法29条1項及び2項の規定に違反したなされたものであって取り消されるべきである、と主張した。
また、申立人森下省吾(「申立人B」という。)は、甲第1号証及び2号証を提出して、本件の訂正前の請求項1及び2(第1項及び2項)の発明は、甲第1号証に記載された発明であり、また、甲第1号証及び2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は、特許法29条1項及び2項の規定に違反したなされたものであって取り消されるべきである、と主張した。
iii-3)当審においては、本件の訂正前の請求項1及び2(第1項及び2項)の発明は、刊行物1(申立人Aが提出した甲第1号証)及び2(申立人Aが提出した甲第2号証、申立人Bが提出した甲第1号証)に記載された発明に該当し、また、刊行物1〜3(刊行物3;申立人Bが提出した甲第2号証)に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められることを理由に、本件特許は、特許法29条1項及び2項の規定に違反してなされたものであるから取り消されるべきである、とする取消理由を通知した。
iii-4)各証拠刊行物には次のとおりの事項が記載されている。
刊行物1(特開昭56-98266号公報・・・申立人Aの甲第1号証)には、初期硬化性に優れたウレタン塗料用組成物(1頁左下欄下5行)として、「(1) 重合性有機スズ化合物・・・0.0001〜10重量%、(2) 水酸基含有重合性単量体・・・5〜50重量%、(3) (1)、(2)以外の重合性単量体・・・100-{(1)+(2)重量%} からなる重合体にポリイソシアネートをOH/NCO=1/0.5〜1/15(当量比)になるように配合してなる塗料用組成物。」が記載されている(特許請求の範囲)。当該重合体においては、有機スズ化合物を導入した結果として、従来の課題であった速硬化性を改善することができたものであり(1頁左下欄下3行〜右下欄下1行)、とくに、「Mn(数平均分子量)=1000〜8000,・・・Mw(重量平均分子量)/Mn=1.7〜3.7、・・・のものが好ましい。Mnが1000以下であれば、タレ易く、塗膜物性が十分出ないし、出そうとすればOH価を高くしなければならず、塗膜が脆くなったり、塗料価格が高くなったりして好ましくない。Mnが8000以上になると塗膜物性は問題ないが、塗面の外観、メタルの戻りムラ、肌、光沢、肉持感などに欠陥が現れる。Mw/Mn比は分子量分布の挙動をあらわし、溶剤離れの難易にかかわりがあり、Mw/Mn<1.7であると溶剤離れをよくするのには有効であるが、現在の公知の溶液重合法ではなかなか難しく、一方、Mw/Mn>3.7になると溶剤離れが悪くなり、塗装作業性、メタルの戻りムラ、ツヤ、肉持感などに不都合なことが多くなるので好ましくない。」(3頁左下欄下4行〜右下欄11行)。また、実施例5には、「n‐ブチルメタクリレート480部、スチレン150部、ジブチルフマレート80部、ジブチルチンマレート0.1部、メチルメタアクリレート60部、β‐ヒドロキシエチルメタクリレート190部、イソボルニルメタクリレート25重量部、アクリル酸14.9部からモノマ-混合物1000部を作成した。四つ口フラスコにキシレン100部、酢酸ブチル200部を仕込んで120℃に昇温し、120℃になれば、先に作成したモノマー混合物1000部、キシレン230部、酢酸ブチル138部、AIBN25部、ジターシャリブチルパーオキシド10部、ターシャリブチルパーオクテート50部から成る混合物を7時間かけて滴下したのち120℃で10時間保持した。不揮発分60.1%、粘度S、OH価50,酸価6.3、Mn=3500、Mw/Mn=2.6,Tg=42℃の樹脂溶液をえた。得られた樹脂溶液100部、バーノックDN-950 30部(OH/NCOの当量比=1)及び酸化チタン44.4部を用いて、以下、実施例1と同様にして塗料を得た。この塗料の物性を第2表に示す。」、比較例5には、「実施例5に於てモノマー混合物として、n‐ブチルメタクリレート50部、スチレン150部、ジブチルフマレート80部、β-ヒドロキシエチルメタクリレート190部、アクリル酸15部、メチルメタクリレート317.5部、ブチルアクリレート172.5部、イソボルニルメタクリレート25部を用いる他は実施例(3)(実施例(5)の誤記)と同様にして、不揮発分59.8%、粘度T、OH価50、酸価6.4、Mn=3500、Mw/Mn=2.6、Tg=42℃の樹脂溶液をえた。以下、実施例(5)と同様にして塗料を得た。この塗料の物性を第2表に示す。」と記載されている。
刊行物2(特開昭61-60763号公報・・・申立人Aの甲第2号証、申立人Bの甲第1号証)には、「バインダーとしてのヒドロキシル基含有付加ポリマー及び硬化剤に基づく液状の硬化しうるコーティング組成物において、付加ポリマーがイソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート・・・から選ばれた一又は二以上の多環モノマーから部分的に構成されるポリマーであり、該付加ポリマーは600〜15000の数平均分子量及び30〜320のヒドロキシル価を持つことを特徴とするコーティング組成物。」(特許請求の範囲1.)、「付加ポリマーが、3〜80重量%の一又は二以上の多環モノマー、0〜97重量%の一又は二以上のモノアクリル及び/又はモノメタクリルエステル、及び0〜30重量%の一又は二以上のアルケン性不飽和カルボン酸、残部の一又は二以上の他の付加重合しうるモノマーから構成される特許請求の範囲第1項記載のコーティング組成物。」(特許請求の範囲4.)が記載されている。同発明は、「より高い、たとえば約10%高い固形分含量を持つコーティング組成物を提供する」ことを目的とする(2頁右上欄11〜12行)。付加ポリマーは、「一又は二以上の多環モノマーのポリマーであり、所望により一又は二以上の、1〜20個の炭素原子及び1〜6個のヒドロキシル基を持つヒドロキシ化合物のモノアクリル又はモノメタクリルエステル;アルケン性不飽和カルボン酸又はその無水物、・・・;付加重合しうるモノマーたとえば・・・スチレン、・・・又はアルケン性不飽和ポリエステル又はアルキド樹脂を含む。」ものであり(4頁左下欄6〜19行)、「3〜80重量%の・・・多環モノマー、0〜97重量%の・・・ヒドロキシ又はエポキシ官能性(メタ)アクリルエステルを含むモノアクリル及び/又はメタクリルエステル、及び0〜30重量%・・・の一又は二以上のアルケン性不飽和カルボン酸エステル、残部の、・・・他の付加重合しうるモノマーから構成されることが好ましい。」(4頁右下欄下2行〜5頁左上欄9行)。付加ポリマーの調製は、「有機溶剤中で、・・・遊離ラジカル開始剤の存在下で、・・・行うことができる。・・・適当な溶剤の例としては、脂肪族及び芳香族炭化水素、たとえばトルエン、キシレン、石油エーテル、・・・が挙げられる。」(5頁左上欄下4行〜右上欄13行)。「硬化しうるコーティング組成物はまた、付加ポリマーのための硬化剤を含む。通常の硬化剤は、・・・イソシアネート」であり(5頁左下欄下5行〜1行)、「反応性基対付加ポリマーの反応性基のモル比が0.2〜1.7の範囲・・・にあるような量で、コーティング組成物中に含まれる。」(6頁右上欄6〜9行)。実施例1、14及び15の内容は次のとおりである。「実施例1 撹拌装置、・・・を備えられた反応容器で、2175gのSolvesso 100(商標)、1035gのクメンヒドロペルオキシドの混合物を還流温度(160〜165℃)に加熱することによりアクリレート樹脂を作った。これに・・・705gのイソボルニルアクリレート、705gのメチルメタクリレート、1635.2gのブチルアクリレート、373.6gのスチレン、72.6gのメタクリル酸、876.3gのヒドロキシプロピルアクリレート、及び96.1gのtert.ブチルペルベンゾエート、の混合物を加えた。得られた混合物に、さらに270gのSolvesso 100を加えた。・・・得られた付加ポリマーは、・・・1.2×103のMn、2.3×103のMwを持った。作られたアクリレート樹脂溶液の557.8g、低分子量の高度に反応性の、ブタノールーエーテル化メラミンホルムアルデヒド樹脂・・・のn-ブタノール中70重量%の554.2g、シリコンオイル・・・のキシレン中2重量%溶液の27.0g、及びジペンテンの81.5gを混合することにより無色のコーティング組成物を作った。」、「実施例14 実施例Aで述べた反応容器で、215gのブチルアセテートを沸点に加熱した。これに、105分間かけて、240.2gのブチルアクルレート、411.8gの実施例Gで作ったモノマー、11.9gのメタクリル酸、347.6gのヒドロキシエチルメタクリレート、28.3gの第一オクチルメルカプタン、4.8gの第三ブチルペルベンゾエート、3.0gのジー第三ブチルペルオキシド及び15.0gのブチルアセテートの混合物を加えた。69.8重量%の固形分含量、・・・を持つ約1500gのアクリレート樹脂溶液を得た。得た付加ポリマーは、・・・2.2×103のMn、4.9×103のMwを持った。」、「実施例15 実施例14を繰返した。但し、加えた混合物は、411.8gのイソボルニルアクリレートを411.8gの実施例Gで作ったモノマーの代わりに用いた。69.6重量%の固形分含量、・・・を持つ約1500gのアクリレート樹脂溶液を得た。得た付加ポリマーは、・・・2.1×103のMn、4.7×103のMwを持った。」
また、14頁右上欄下7行〜左下欄17行には、実施例13〜15及び比較例4及び5で得た付加ポリマーに基づく、2成分系での白色顔料含有コーティング組成物のテストとして、「90gの二酸化ルチルチタン、表4に示す量のアクリレート樹脂溶液(実施例13〜15又は比較例4,5で作られた)、40部のキシレン、30部のブチルアセテート、30部の2-メトキシプロピルアセテートより成る溶剤20gを混合し、混合物を<10μmの細かさに挽くことによって、白色コーティング組成物を作った。挽いた混合物100gに、シリコンオイル(バイエル社のBaysilon-A(商標)として入手できる)のキシレン中1重量%溶液の3.0g、上述したアクリレート樹脂溶液の62.3g、及び3分子のヘキサメチレンジイソシアネートと1分子の水の付加物(バイエル社のDesmodur-N75(商標)として入手できる)のキシレン中75重量%溶液の44.1gを加えた。次に、このペイントを上述の溶剤混合物で、・・・希釈した。得た白色コーティング組成物を、・・・予備処理した鋼パネルに施与した。次に、パネルを23℃、50%相対湿度で硬化した。」。
刊行物3(特開昭62-215662号公報・・・申立人Bの甲第2号証)には、「(A)(1)水酸基を有するビニル系モノマー 1〜50%、
(2)カルボキシル基を有するビニル系モノマー 0〜5%、(3)共重合性不飽和結合含有ポリエステル樹脂 0〜80%、(4)炭素数4〜8の側鎖アルキル基を有するビニル系モノマー 10〜80%、(5)(1)〜(4)群の各コモノマーと共重合可能なビニル系モノマー 4〜49%、を、全体が100%になるように選んで、ラジカル発生剤の存在下、アニリン点が7〜70℃の非極性有機溶剤中で共重合させて得られる、・・・数平均分子量(Mn)が4000〜20000、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)比が1.8〜10である共重合体に、OH/NCO=1/(0.2〜1.5)(当量比)になる様に、(B)・・・イソシアヌレート環を有するアニリン点が7〜70℃の非極性有機溶剤に可溶なポリイソシアネートを配合して成る非極性有機溶剤に可溶な共重合体とポリイソシアネート及び非極性有機溶剤とから成ることを特徴とする旧塗膜もしくは下地等を侵しにくい塗料用樹脂組成物。」が記載され(特許請求の範囲)、「本発明の塗料用樹脂組成物を実用に供した場合には自動車補修用とか建築外装用などの用途に於ては極性溶剤におかされ易い塗膜を形成済みの材料に塗り重ねる場合あるいは補修する際、本発明の塗料用樹脂組成物では、極性溶剤を含む塗料を塗布した際にみられるリフテイング(ちぢみ)を発生せず、平滑で商品価値の高い良好な塗膜を与えるし、極性溶剤におかされ易しポリカーボネートなどの耐溶剤の劣るプラスチック素材では、ソルベントクラツクの発生などのトラブルが起りにくくなる。又、使用する非極性有機溶剤を光化学不活性で、毒性の低いものを使用すれば従来の毒性の強い極性溶剤を用いる場合に比較して著しく作業環境が改善され、低公害化されると共に、性能面の著しい改善も可能となる。」(8頁右上欄下4行〜左下欄11行)と記載されている。
iii-5)そこで、訂正後の本件発明(以下、「本件発明」という。)と各証拠刊行物に記載された発明とを対比・検討する。
a)刊行物1に記載の発明との対比・検討
刊行物1の発明は、特徴的な添加成分である有機スズ化合物を配合することによって、初期硬化性を改善するというものであるから、本件発明とは目的・構成において相違する。同刊行物には、比較例5として、有機スズ化合物を含有しない塗料が記載されているものの、同塗料におけるイソボルニルメタクリレートの量は2.5重量%であるから、本件発明における5〜95重量%とは一致せず、両塗料は組成において相違する。しかも、同刊行物中の第2表に掲載された比較例5の物性と、本件明細書の表-2に記載された本件発明の塗料用樹脂組成物による塗膜物性とを比較すれば、本件発明が有意に優れることは明らかであるから、同刊行物に、本件発明の構成と有利な効果の関係が示唆されているものとは認められない。
したがって、本件発明は、刊行物1に記載された発明に該当せず、また、同刊行物に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることもできない。
b)刊行物2に記載の発明との対比・検討
刊行物2には、本件発明のモノマー(1)に相当するイソボルニルアクリレートのほか、モノマー(2)〜(5)に相当するモノマー成分が任意に配合されるモノマー成分として一覧的に記載されている。しかし、それらの一覧的に記載されたモノマー成分のうち、とくに、本件発明のモノマー(3)及び/または(4)に相当するモノマー成分を必須的に配合することまでの示唆はなされていない。確かに、刊行物2の実施例15に記載された付加ポリマーは、本件発明とモノマー成分組成において一致するが、当該付加ポリマーの数平均分子量は本件発明の規定範囲を下回り、その他のいずれの実施例におけるポリマーも、本件発明の規定範囲より小さい数平均分子量を有するものである。また、本件発明が、乾燥性、溶解性、硬度、重ね塗り性、肉持感等に優れ、耐溶剤性の弱い素材に対する影響も少ない塗料用樹脂組成物を提供するものであるのに対し、刊行物2の発明は、高い固形分含量を持つコーティング組成物を提供するものであるから、両者は発明の目的において一致しているものとはし得ない。
すなわち、刊行物2に、本件発明における構成要素の全てを有する塗料組成物が実質的に開示されているものとすることはできないから、本件発明は、刊行物2に記載された発明に該当しない。また、上記諸点を勘案すれば、本件発明が、刊行物2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることもできない。
c)刊行物1〜3に記載の発明相互の組み合わせと本件発明との対比・検討
刊行物3には、本件発明とは構成モノマー成分の相違する塗料用樹脂組成物における、非極性有機溶剤使用のメリットが記載されているに止まるから、同刊行物の記載事項を、上記した刊行物1及び2の記載事項と組み合わせてみても、本件発明が容易に想到し得るものとは認められない。
iii-6)したがって、上記各証拠刊行物の存在に拘わらず、本件の訂正後の請求項1の発明は、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。
iv)以上のとおり、上記訂正は、特許法120条の4 2項の規定に適合し、また、同3項で準用する同126条2項から4項の規定に適合するから、適法なものとして認めることとする。
4.特許異議の申立て
本件の特許異議申立における申立人の主張は、〈3.iii-2)〉に記載のとおりであるところ、訂正後の本件請求項1の発明が当該理由によって取り消すことができないことは、〈3.iii-5)〉に記載のとおりである。
5.むすび
以上のとおり、上記訂正は適法なものとして請求のとおりに認められ、また、訂正された本件の請求項1の発明に係る特許は、特許異議申立ての理由、及び当審において通知した取消理由によって、取り消すことができない。
また、他に本件の請求項1の発明に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
塗料用樹脂組成物
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 イソボルニル(メタ)アクリレート(1)の5〜95重量%と、水酸基含有ビニル系モノマー(2)の1〜50重量%とを基本とし、10重量%以下のカルボキシル基含有ビニル系モノマー(3)と、80重量%以下の共重合性不飽和基含有樹脂(4)とのいずれか一方あるいは此等の(3)および(4)なる各成分の双方と、上記(1)〜(4)なる各成分と共重合可能な其の他のビニル系モノマー(5)の4〜97重量%を、全体が100重量%となるように選んで、ラジカル発生剤の存在下で共重合させて得られる、数平均分子量が(Mn)が3,000〜30,000で、かつ、重量平均分子量が(Mw)/数平均分子量(Mn)が1.8〜25なるアクリル系共重合体(A)と、ポリイソシアネート(B)と、有機溶剤(C)とから成り、有機溶剤(C)が、7〜70℃なるアニリン点または混合アニリン点を有する非極性有機溶剤と、極性有機溶剤とを、重量比で以て、該非極性有機溶剤/該極性有機溶剤=100/0〜40/60となるように配合せしめたものである、しかも、該アクリル系共重合体(A)と、ポリイソシアネート(B)との配合比が、当量比で以て、OH/NCO=1/(0.2〜1.8)となるように配合せしめることを特徴とする、塗料用樹脂組成物。
【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野>
本発明は、新規な塗料用樹脂組成物に関し、さらに詳しくはイソボルニル(メタ)アクリレートを必須成分とするアクリル系共重合体とポリイソシアネートをビヒクルの主成分とする、乾燥性、硬度、研ぎ性、溶解性、肉持感、重ね塗り性に優れ、更に使用する溶剤の種類、組成によっては旧塗膜とか耐溶剤性の劣る被塗素材に悪影響を与えない自動車補修用、自動車部品用、オートバイ用、建築外装用、ルーフ用、木工用、一般金属用などに適する塗料用樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
これまでにも、アクリルウレタン塗料は、塗膜性能に優れているという処から、乗用車、オートバイ、バス、トラック、鉄道車両、家電製品などの金属部分、プラスチック部分をはじめとして産業機械、建築物、プラント、構築物、木工製品、プラスチック製品、鋼製調度品などの塗装、補修塗装などに多用されている。しかしながら従来の塗料では、乾燥性が悪いので全面あるいは部分的に再塗装する場合、たとえば1コート目にメタリック塗料やエナメル塗料を塗装し、2コート目にクリヤー塗料を塗装する2コート仕上げなどでは、1コート目のアルミ粒子やエナメル層が2コート目に混じりこんだり(戻りムラ)、リフティングしたりして所定の仕上がりがえられないため、長時間乾燥させたり、長時間かけてゆっくりと2コート目を塗装する必要がある。又、強制乾燥した場合でも再塗装しようとすると1晩以上の乾燥が必要であるし、プライマーサーフェーサーやサンディングシーラーなどでは、塗装して硬化させた後、次の研磨工程に入るまでに長時間かけないとサンディング出来ず、サンディングの可能になる迄の時間のみじかいものの開発が切望されている。ところでこれらの欠点を改良するためにジブチルチンジラウレートなどの硬化促進剤を使用したり、ニトロセルロースやセルロースアセテートブチレート、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体などを大量に添加することがよく知られているが、硬化促進剤を使用した場合ではポットライフが短くなったり、耐候性や光沢が悪くなり易く、ニトロセルロースを大量に添加した塗料は屋外曝露中に黄変やワレを生じ易く、セルロースアセテートブチレートを大量に添加した塗料は光沢、塗り肌、耐水性などが悪くなり易いなどの欠点があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように、従来型の技術に従う限りは、どうしても、乾燥性、溶解性、硬度、重ね塗り性ならびに肉持感などにも優れるし、とりわけ、耐溶剤性の弱い素材に対する影響も少ないというような、極めて実用性の高い塗料用樹脂組成物を提供することは、頗る困難であった。
したがって、本発明が解決しようとする問題点は、一にかかって、とりわけ、乾燥性、溶解性、硬度、重ね塗り性ならびに肉持感などにも優れるし、しかも、耐溶剤性の弱い素材に対する影響も少ないというような、極めて実用性の高い塗料用樹脂組成物を提供することにある。
<問題点を解決するための手段>
本発明者らは、上述の様な状況に鑑みて、常温乾燥又は強制乾燥に於て速やかに硬化し、長時間の乾燥時間を必要とせず、すぐに再塗装してもチヂミやリフティングを起さず、2コート仕上げの場合には1コート目のアルミ粒子やエナメル層の戻りムラも起らず、又、使用する溶剤組成によっては旧塗膜や耐溶剤性の弱い被塗素材を侵さずその上、耐候性、硬度、耐水性、耐ガソリン性、耐薬品性、非極性溶剤への溶解性、肉持感、研ぎ性などに優れ、自動車補修、建築外装用、木工用、プラスチック用、自動車用、オートバイ用などの最高級の仕上がりを必要とする塗装を可能とする塗料用樹脂組成物について鋭意検討を行なった結果、イソボルニル(メタ)アクリレートを必須成分とするアクリル系共重合体をポリイソシアネートと組合わせると、上記の目的が達成出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、基本的には、イソボルニル(メタ)アクリレート(1)の5〜95重量%と、水酸基含有ビニル系モノマー(2)の1〜50重量%とを基本とし、10重量%以下のカルボキシル基含有ビニル系モノマー(3)と、80重量%以下の共重合性不飽和基含有樹脂(4)とのいずれか一方あるいは此等の(3)および(4)なる各成分の双方と、上記(1)〜(4)なる各成分と共重合可能な其の他のビニル系モノマー(5)の4〜97重量%とを、全体が100重量%となるように選んで、ラジカル発生剤の存在下で共重合させて得られる、数平均分子量が(Mn)が3,000〜30,000で、かつ、重量平均分子量が(Mw)/数平均分子量(Mn)が1.8〜25なるアクリル系共重合体(A)と、ポリイソシアネート(B)と、有機溶剤(C)とから成り、有機溶剤(C)が、7〜70℃なるアニリン点または混合アニリン点を有する非極性有機溶剤と、極性有機溶剤とを、重量比で以て、該非極性有機溶剤該極性有機溶剤=100/0〜40/60となるように配合せしめたものである、しかも、該アクリル系共重合体(A)と、ポリイソシアネート(B)との配合比が、当量比で以て、OH/NCO=1/(0.2〜1.8)となるように配合せしめることから成る、とりわけ、乾燥性、硬度、研ぎ性、溶解性、肉持感ならびに重ね塗り性などに優れた塗料用樹脂組成物を提供しようとするものである。
ここに於て(1)成分として使用するイソボルニル(メタ)アクリレートは、乾燥性、硬度、耐候性、溶解性(非極性有機溶剤への溶解性)、研ぎ性、相溶性、顔料分散性などの効果がえられるもので、5重量%未満の場合には、該イソボルニル(メタ)アクリレートの使用効果が達成され得難くなって来るし、一方、95重量%を超えて余りにも多くなる場合には、塗膜のもろさなどが目立つようになって来るので、いずれの場合も好ましくない。そのためにも、5〜95重量%なる範囲内が適切であり、就中、5〜75重量%なる範囲内が適切である。
次いで(2)成分として使用する水酸基含有ビニル系モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ-2-ヒドロキシエチルフマレート、モノ-2-ヒドロキシエチル-モノブチルフマレートまたは、ポリプロピレングリコールあるいはポリエチレングリコートモノ(メタ)アクリレート、さらにはこれらとε-カプロラクトンとの付加物、あるいは「プラクセルFMまたはFAモノマー」〔ダイセル化学(株)製の、カプロラクトン付加モノマー〕の如きα,β-エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸もしくはシトラコン酸の如き不飽和モノ-もしくはジカルボン酸をはじめ、これらのジカルボン酸と1価アルコールとのモノエステル類などのα,β-エチレン性不飽和カルボン酸類、あるいは前記α,β-不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル類とマレイン酸、こはく酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ベンゼントリカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸、「ハイミック酸」〔日立化成工業(株)製品〕テトラクロルフタル酸もしくはドデシニルこはく酸の如きポリカルボン酸の無水物との付加物などの各種の不飽和カルボン酸と、「カージュラE」(オランダ国シェル社製分岐状合成脂肪酸のグリシジルエステル)、やし油脂肪酸グリシジルエステルもしくはオクチル酸グリシジルエステルの如き1価カルボン酸のモノグリシジルエステルまたはブチルグリシジルエーテル、エチレンオキシドもしくはプロピレンオキシドの如きモノエポキシ化合物との付加物あるいはこれらとε-カプロラクトンとの付加物:ヒドロキシエチルビニルエーテルなどがある。
これらのものは得られるアクリル系共重合体(A)に架橋点としての機能を付与するために使用されるもので、1〜50重量%、就中、5〜40重量%なる範囲が適当である。使用量が1重量%以下では十分な架橋点がえられないし、50重量%以上では、架橋点が多くなりすぎて硬化時の歪応力が大きくなり、かえって付着性の低下をきたし易くなるし、溶解力の弱い溶剤系になると分離したり、白濁したりするようになるので好ましくない。
次に(3)成分として使用するカルボキシル基含有ビニル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸もしくはシトラコン酸の如き不飽和モノ-もしくはジカルボン酸をはじめ、これらのジカルボン酸と1価アルコールとのモノエステル類などのα,β-エチレン性不飽和カルボン酸類;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ-2-ヒドロキシエチルフマレート、モノ-2-ヒドロキシエチル-モノブチルフマレートまたはポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートの如きα,β-不飽和カルボン酸ヒドロアルキルエステル類とマレイン酸、こはく酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ベンゼントリカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸、「ハイミック酸」〔日立化成工業(株)製品〕、テトラクロルフタル酸もしくはドデシニルこはく酸の如きポリカルボン酸の無水物との付加物などがある。
前記カルボキシル基含有ビニル系モノマー(3)は、後述する(B)成分であるポリイソシアネート成分を配合したさいに内部触媒作用を示すことが多く、塗料の保存安定性が短くなることから、これらのものを使用する場合には素材への付着性向上、他樹脂との相溶性向上などの効果を考慮して、その使用量は0〜10重量%、就中、0.2〜5重量%の範囲にとどめておくことが好ましい。
次いで、(4)成分として使用する共重合性不飽和基含有樹脂は、得られるアクリル系共重合体(A)成分の、とりわけ、顔料分散性を、一層、優れたものにしたり、塗装時不揮発分のアップ化や、非極性有機溶剤への溶解性の向上などを図ることを、主たる目的としているというものであり、該共重合性不飽和基含有樹脂として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、ポリエステル系樹脂、アクリル系共重合体、石油樹脂系、ロジン・エステル系またはポリエーテル系などであるが、本発明の場合には、とりわけ、ポリエステル系樹脂(油変性タイプをも含む。)またはアクリル系共重合体なとの使用が望ましく、中でも、硬化塗膜の諸物性を考慮したような場合には、該共重合性不飽和基含有樹脂それ自体の構造の中に、不飽和基のほかに、出来るだけ、水酸基をも有しているという形のものの方が、一層、望ましい結果が得られるということである。
この様なポリエステル樹脂やアクリル系共重合体としては、特公昭45-22011号公報、同46-20502号公報、同44-7134号公報、特開昭48-78233号公報、同50-58123号公報などで知られている様に共重合性不飽和基を有する原料成分を必須として、他の原料成分と反応させて得られる樹脂骨格中に共重合性不飽和基を保有せしめたもの、あるいは特公昭49-47916号公報、同50-6223号公報などの様にまず共重合性不飽和基をもたない飽和ポリエステルを得たのち、その飽和ポリエステル中に存在する水酸基又はカルボキシル基などの官能基、あるいはさらにジエポキシ化合物を反応させて導入したエポキシ基などを利用して、これら官能基と反応性を有する官能基とビニル基をもった化合物、例えば、(メタ)アクリル酸クロライドのように酸クロライド基とビニル基を有するもの、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基とビニル基を有するもの、ビニルメトキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシランなどのアルコキシシラノール基とビニル基を有するもの、無水マレン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの酸無水基とビニル基を有するもの、フマル酸、(メタ)アクリル酸などのカルボキシル基とビニル基を有するもの、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート〜ヘキサメチレンジイソシアネート等モル付加物、イソシアネートエチルメタクリレートなどのイソシアネート基とビニル基を有するものなどのビニル系モノマーを飽和ポリエステルに付加させてえられる水酸基と共重合性不飽和基をもったものなどや、予め、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基などの官能基を有するビニル系モノマーを必須成分として共重合を行ない、これらの官能基を有するアクリル系共重合体に前記した飽和ポリエステルに共重合性不飽和基を導入したのと同様に、アクリル系共重合体中に含有される官能基との反応性を有する官能基とビニル基をもった化合物、例えば、(メタ)アクリル酸クロライドのような酸クロライド基とビニル基を有するもの、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基とビニル基を有するもの、ビニルメトキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシランなどのアルコキシシラノール基とビニル基を有するもの、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの酸無水基とビニル基を有するもの、フマル酸、(メタ)アクリル酸などのカルボキシル基とビニル基を有するもの、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート-ヘキサメチレンジイソシアネート等モル付加物、イソシアネートエチルメタクリレートなどのイソシアネート基とビニル基を有するものなどのビニル系モノマーをアクリル共重合体に付加させてえられる水酸基と共重合性不飽和基をもったものなどが適当である。
このようなポリエステル樹脂はオクチル酸、ラウリル酸、ステアリン酸もしくは「バーサティック酸」(シウル社製の合成樹脂酸)の如き飽和脂肪酸;オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオステアリン酸もしくはりシノール酸の如き不飽和脂肪酸;「パモリン200もしくは300」(米国ハーキュレス社製の合成乾性脂肪酸)、支那桐油(脂肪酸)、あまに油(脂肪酸)、脱水ひまし油(脂肪酸)、トール油(脂肪酸)もしくは綿実油(脂肪酸)、大豆油(脂肪酸)、オリーブ油(脂肪酸)、サフラワー油(脂肪酸)、ひまし油(脂肪酸)もしくは米糖油(脂肪酸)の如き(半)乾性油(脂肪酸);または水添やし油脂肪酸、やし油脂肪酸もしくはパーム油脂肪酸の如き不乾性油(脂肪酸)などの油又は脂肪酸から選ばれる1種または2種以上の混合物を使用して、あるいは使用しないでエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチメロールプロパン、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,2,6-ヘキサントリトール、ペンタエリスリトールまたはソルビトールの如き多価アルコールの1種または2種以上と、安息香酸、p-t-ブチル安息香酸、(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、テトラクロロ(無水)フタル酸、ヘキサクロロ(無水)フタル酸、テトラブロモ(無水)フタル酸、トリメリット酸、「ハイミック酸」、(無水)こはく酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸、アジピン酸、セバチン酸またはしゅう酸なとのカルボン酸の1種または2種以上とを常法により、さらに必要に応じて、トーレシリコーンSH-6018〔トーレシリコーン(株)製品〕、X-22-160AS、KR-212,213〔信越化学(株)製品〕の様な反応性シリコーン樹脂、「カージュラE」なとの脂肪酸のグリシジルエステルのようなモノエポキシ化合物、「エピクロン 200 もしくは 400」「エピコート 828 もしくは 1001」のようなポリエポキシ化合物、あるいはトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートもしくは4,4´-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などのジイソシアネート類、これらのジイソシアネート類と上記多価アルコールや水との付加反応により得られるポリイソシアネート類、またはジイソシアネート類同士の(共)重合により得られるイソシアヌル環を有するポリイソシアネート類の1種または2種以上で前記多価アルコールやカルボン酸の一部を置き換えて、常法により反応させて得られるようなものが適当である。
又、前記した共重合性不飽和基含有アクリル系共重合体としては、前述した、あるいは後述する様なビニル系モノマー類の中から適宜、モノマーを選択して所望のモノマー組成にて常法により共重合させてえられるようなものが適当である。
当該ポリエステル樹脂およびアクリル系共重合体は、それぞれ、単独使用でも、2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
これらの共重合性不飽和基含有樹脂(4)なる成分は、80重量%を超えないという範囲内で以て使用されるが、勿論、約1重量%以上の使用量でさえあれば、当該成分の効果が発現されるというものであり、好ましくは、1〜70重量%なる範囲内が適切である。
勿論、別の成分たるカルボキシル基含有ビニル系モノマー(3)の使用を、一切、欠如した場合において、当該(4)成分の使用量が約1重量%未満の場合には、極端に言えば、全く使用しないという場合には、当該成分の効果が発現され得ないということであるが、一方、80重量%を超えて余りにも多くなるという場合には、どうしても、反応中にゲル化したり、とりわけ、耐候性などが低下して来るようになり易くなるので、いずれの場合も好ましくない。
(5)成分として使用する(1)〜(4)の各成分と共重合可能なビニル系モノマーとしては、
(イ):スチレン、α-メチルスチレン、p-t-ブチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族系ビニル系モノマー、
(ロ):メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、i-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、i-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレートまたはアルコキシアルキル(メタ)アクリレートの如き(メタ)アクリレート類;マレイン酸、フマル酸もしくはイタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸と1価アルコールとのジエステル類;酢酸ビニル、安息香酸ビニル、「ベオバ」(シエル社製ビニルエステル)の如きビニルエステル類;「ビスコート8F,8FM,17FM,3Fもしくは3FM」〔大阪有機化学(株)製含フッ素系アクリルモノマー〕、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジ-パーフルオロシクロヘキシルフマレートまたはN-i-プロピルパーフルオロオクタンスルホンアミドエチル(メタ)アクリレートの如き(パー)フルオロアルキル基含有のビニルエステル類、ビニルエーテル類、(メタ)アクリレート類もしくは不飽和ポリカルボン酸エステル類などの含フッ素重合性化合物;あるいは(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルもしくはフッ化ビニリデンなどのオレフィン類などの官能基をもたないビニル系モノマー類がある。その他に使用出来るものとしては、
(ハ):(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N‐tert-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アルコキシ化N-メチロール化(メタ)アクリルアミド類などのアミド結合含有ビニル系モノマー類、
(ニ):ジアルキル〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕ホスフェート類もしくは(メタ)アクリロイロキシアルキルアシッドホスフェート類、ジアルキル〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕ホスファイト類もしくは(メタ)アクリロイロキシアルキルアシッドホスファイト類なとが挙げられ、さらには上記(メタ)アクリロイロキシアルキルアシッドホスフェート類、又はアシッドホスファイト類のアルキレンオキシド付加物、グリシジル(メタ)アクリレートやメチルグリシジル(メタ)アクリレートなどエポキシ基含有ビニル系モノマーとリン酸又は亜リン酸あるいはこれらの酸性エステル類とのエステル化合物、3-クロロ-2-アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレートなどのリン原子含有ビニル系モノマー類、
(ホ):ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類がある。
前記のアミド結合含有ビニル系モノマー類(ハ)、リン原子含有ビニル系モノマー類(ニ)、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類(ホ)などはいづれもアクリル系共重合体に内部触媒能付与とか、素材への付着性、他樹脂との相溶性、顔料分散性などを向上させたい場合に使用するもので、これらを単独あるいは併用して用いることが可能であり、その使用量は使用効果の点からリン原子含有ビニル系モノマー類は0.05〜5重量%、アミド結合含有ビニル系モノマー類とジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類は0.05〜10重量%の範囲で使用すればよい。
さらに(5)成分として用いられるその他のビニル系モノマーとしては
(へ):グリシジル(メタ)アクリレート、(β-メチル)グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテルもしくはα,β-エチレン性不飽和カルボン酸類またはモノ-2-(メタ)アクリロイルオキシモノエチルフタレートの如き水酸基含有ビニルモノマーと前記ポリカルボン酸無水物との等モル付加物の如き各種の不飽和カルボン酸に、「エピクロン200,400,441,850もしくは1050」〔大日本インキ化学工業(株)製エポキシ樹脂〕、「エピコート 828,1001もしくは1004〕(シエル社製エポキシ樹脂)、「アラルダイト6071もしくは6084」(スイス国チバ・ガイギー社製エポキシ樹脂)、「チッソノックス 221」〔チッソ(株)製エポキシ化合物〕または「デナコール EX-611」〔長瀬産業(株)製エポキシ化合物〕の如き、1分子中に少くとも2個のエポキシ基を有する各種のポリエポキシ化合物を等モル比で付加反応させて得られるエポキシ基含有重合性化合物とか、
(ト):ビニルエトキシシラン、α-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、KR-215、X-22-5002〔信越化学(株)製品〕などのシリコン系モノマー類などがある。
又、耐候性を一層向上させる目的で、例えばT-37,LA-82〔アデカアーガス化学(株)製品〕などの重合性の紫外線吸収剤や光安定剤を共重合させることも出来る。
前記(5)成分としての各種のモノマー類は、(1)〜(4)成分との兼合いや、共重合性とか、塗装作業性、光沢、硬度、可撓性、耐候性、乾燥性、耐溶剤性、相溶性、稀釈性、溶解性、ポットライフなどの面から各モノマー成分の使用量とその組合わせを4〜97重量%の範囲で決定すればよい。特にスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族系ビニル系モノマーは、耐候性、耐黄変性が要求されるようなときにはその使用量は、40重量%以下、就中、35重量%以下に抑えておく方が好ましい。
また加水分解性のアルコキシ基を有するビニルエトキシシランの様なシリコン系モノマーの場合、余り多量に使用するとゲル化することがあるので、その様なモノマーを使用する場合には、使用量は10重量%以下、就中、5重量%以下に抑えておく方が好ましい。
本発明で用いるアクリル系共重合体(A)成分の製造は、前記した各原料(1)〜(5)成分を用いて、公知慣用の共重合反応法あるいはグラフト共重合反応法を駆使して遂行できるものであり、そのさいアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ベンゾイルパーオキシド(BPO)、t-ブチルパーベンゾエート(TBPB)、t-ブチルハイドロパーオキシド、ジ-t-ブチルパーオキシド(DTBPO)、クメンハイドロパーオキシド(CHP)などのラジカル発生重合触媒を単独又は数種類を混合して使用する。
本発明で使用する有機溶剤(C)としては、アニリン点又は混合アニリン点が7〜70℃、就中、8〜65℃の範囲にある非極性有機溶剤が好ましく、その代表的な例としては、トルエン(混合アニリン点8.8℃)、キシレン(混合アニリン点10.8℃)、ソルベツソ100(混合アニリン点13.5℃:エクソン化学製品)、ソルベツソ150(混合アニリン点16℃:同)スワゾール100(混合アニリン点24.6℃:丸善石油製品)、スワゾール200(混合アニリン点29.4℃:同)、スワゾール310(混合アニリン点43.6℃:同)、スワゾール1000(混合アニリン点12.7℃:同)、スワゾール1500(混合アニリン点16.5℃:同)、エッソナフサNo.3(アニリン点58℃:エクソン化学製品)、エッソナフサNo,5(アニリン点55℃:同)、エッソナフサNo.6(アニリン点43℃:同)、ハウス(アニリン点15℃:シェル化学製品)、ロウス(アニリン点44℃:同)、ペガソール ARO-80(混合アニリン点25℃:モービル石油製品)、ペガソール R-100(混合アニリン点14℃:同)、ペガソール R-150(混合アニリン点16℃:同)、ペガソール1725N(アニリン点56℃:同)、ペガソール3040(アニリン点56℃:同)、ペガソール AN-45(アニリン点44℃:同)、ペガソール1725(アニリン点56℃:同)、メチルシクロヘキサン(アニリン点40℃)、エチルシクロヘキサン(アニリン点44℃)などの比較的溶解力の弱い非極性の芳香族系炭化水素脂肪族系炭化水素、ナフテン系炭化水素系の有機溶剤が挙げられる。これらの単独もしくは少くとも2種以上を混合して使用すればよい。
又、本発明では前記非極性有機溶剤と極性有機溶剤を併用することが出来る極性有機溶剤の代表的な例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテートなどのエステル系溶剤類、エーテルエステル系溶剤類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤などのイソシアネート基と反応する官能基を有さない溶解力の強いものが好ましい。
前記非極性有機溶剤と極性有機溶剤との配合比率は、乾燥性、塗装作業性、被塗素材の耐溶剤性の強弱、仕上り外観、塗装粘度、使用用途など塗料として要求される性能の要求度合によって異なるが、最終塗料系に於て非極性有機溶剤/極性有機溶剤=100/0〜40/60(重量比)となる範囲で適宜選択すればよい。この場合、溶剤系としては非極性有機溶剤のみで製造したアクリル系共重合体溶液に稀釈シンナーとしてさらに非極性有機溶剤を使用して稀釈、塗料化してもよいし、前記した配合比率の範囲に入る様に極性有機溶剤で稀釈、塗料化してもよい。又、逆に極性有機溶剤のみで製造したアクリル系共重合体溶液に前記した配合比率になる様に稀釈シンナーとして非極性有機溶剤を使用して稀釈、塗料化としてもよいし、非極性有機溶剤と極性有機溶剤との併用系にてアクリル系共重合体溶液を製造し、前記した配合比率になる様に非極性有機溶剤及び/又は極性有機溶剤で稀釈、塗料化してもよい。
得られるアクリル系重合体(A)の数平均分子量(▲Mn▼)が300未満では耐候性、乾燥性、硬度、耐溶剤性などの塗膜物性が劣るし、30000を越えると前記した様な塗膜物性は良好であるが、非極性溶剤への溶解性、肉持感、仕上り外観、レベリング性などが悪くなるので好ましくない。従って▲Mn▼=3000〜30000、就中、5000〜20000程度の範囲にあるのが好ましい。又、重量平均分子量(▲Mw▼)/数平均分子量(▲Mn▼)1.8未満であると耐候性、乾燥性、耐溶剤性、可撓性、顔料分散性などが劣るし、25を超えると顔料分散性は良くなっても塗装作業性、稀釈性、塗装時不揮発分、ポットライフなどで不都合が起り易くなるのでいづれも好ましくない。従って▲Mw▼/▲Mn▼は1.8〜25、より一層、顔料分散性良好なることを所望するならば3〜20なる範囲が適当である。
本発明において硬化剤として使用されるポリイソシアネート(B)としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族系ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネートなどの脂肪族系ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン-2,4(または2,6)-ジイソシアネート、4,4´-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3-(イソシアネートメチル)シクロヘキサンなどの脂環族系ジイソシアネート;あるいはこれらのジイソシアネートとエチレングリコール、ポリエーテルポリオール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカプロラクトンポリオール等)、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコールやイソシアネート基と反応する官能基を有する低分子量のポリエステル樹脂(油変性タイプを含む)やアクリル系共重合体、水などとの付加物またはビューレット体;ジイソシアネート同志の共重合体(オリゴマー);あるいは2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート〜ヘキサメチレンジイソシアネート等モル付加物、イソシアネートエチルメタクリレートなどのイソシアネート基と共重合性不飽和基を有するビニル系モノマーを必須成分とした共重合体;特開昭61-72013号公報で開示されている様なC2〜C8のアルキレン、シクロアルキレン及びアラルキレンジイソシアネート類とC10〜C40のジオールとをイソシアヌレート化触媒の存在下で反応させてえられるイソシアヌレート環を有する非極性有機溶剤に可溶なポリイソシアネートなどが挙げられるが、非極性有機溶剤の使用量の多い、いわゆる弱溶剤形塗料系に於ては特開昭61-72013号公報で開示されている様な非極性有機溶剤に可溶なポリイソシアネートを使用するとより好ましい結果が得られる。
前記(A)成分のアクリル系共重合体と(B)成分のポリイソシアネートとの配合比は塗膜性能の点から、OH/NCO=1/0.2〜1/1.8(当量比)、就中、1/(0.5〜1.5)になる様に配合するのが好ましい。OH1当量に対してNCOが0.2当量未満であると所定の塗膜物性が出ないし、1.8当量を越えると塗膜物性は十分出るが、高湿度下では発泡のおそれがあるし、塗料価格の点でも好ましくない。
本発明の塗料用樹脂組成物は、自動車補修用、ルーフ用、建築外装用などの極性溶剤におかされ易い塗膜を形成済みの材料に塗り重ねる際あるいは補修する際、極性溶剤の使用量を少くするか、皆無にすると、極性溶剤を含む塗料を塗布した際にみられるリフティング(ちぢみ)を発生せず、平滑で商品価値の高い良好な塗膜を与えるし、サンディングシーラーやプライマーサーフェーサー用としては研ぎ性に優れ、サンディング可能時間も短縮されるし、極性溶剤におかされ易いポリカーボネートなどの耐溶剤性の劣るグラステックス素材ではソルベントクラックの発生などのトラブルが起りにくくなる。
又、自動車、オートバイなどの2トーン仕上げや補修などでは再塗装間隔が非常に短かくてすむし、使用する非極性有機溶剤を光化学不活性で、毒性の低いものを使用すれば従来の毒性の強い極性溶剤を用いる場合に比較して著しく作業環境が改善され、低公害化されると共に、性能面の著しい改善も可能となる。
又、本発明に於ては、常温乾燥、強制乾燥、アミン気流中で硬化させるあるいはべーポキュアシステムやVICシステムなど、いづれの硬化条件でも適用出来るし、顔料分散剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、硬化促進剤等、通常、該業界で公知となっている塗料用添加剤を慣用量使用することが出来ることはいうまでもないし、本発明の塗料用樹脂組成物に相溶して可溶なものであれば性能を改良する目的で、可塑剤、他の樹脂、例えばアクリル系共重合体、繊維素系化合物、アクリル化アルキド樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂等を適宜併用することも出来るし、顔料を混合してエナメル塗料として、混合しないでクリヤー塗料として使用出来る。塗装は、スプレーあるいはローラーなどのような、公知慣用の方法で以て行なうことが出来る。
〔発明の効果〕
本発明の塗料用樹脂組成物は、とりわけ、乾燥性、溶解性、硬度、重ね塗り性ならびに肉持感などにも優れるものであるし、しかも、耐溶剤性の弱い素材に対する影響も少ないというような、極めて実用性の高いものである。
したがって、本発明の塗料用樹脂組成物は、前述したような広範なる用途に適用し、利用することが出来る。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によって具体的に説明する。尚、例中の部及び%はいずれも重量基準である。
製造例1〔共重合性不飽和結合含有樹脂(4)の合成〕
攪拌装置、温度計、反応生成水除去装置、N2ガス導入管を備えた四ツ口フラスコにイソフタル酸513部、無水マレイン酸19部、アジピン酸106部、ネオペンチルグリコール391部、トリメチロールプロパン83部、ペンタエリスリトール30部、消泡剤0.005部を仕込んで180℃に昇温し、同温度に2時間保持したのち、3時間かけて220℃まで昇温し、N2ガス雰囲気下で酸価が9以下になるまで同温度に保持してから、不揮発分が約60%となるようにトルエン/酢酸ブチル=85/15(重量比)で稀釈して不揮発分60%、粘度U、酸価5.0、OH価72の不飽和結合含有ポリエステル樹脂(4-1)を得た。
製造例2〔同上〕
脱水ヒマシ油脂肪酸382部、無水マレイン酸5部、無水フタル酸349部、ネオペンチルグリコール134部、トリメチロールプロパン98部、ペンタエリストリール100部、消泡剤0.005部を仕込み、溶剤としてスワゾール310を使用する他は製造例1と同様にして、不揮発分60%、粘度U、酸価3.6、OH価54、油長40%の脱水ヒマシ油変性の不飽和結合含有ポリエステル樹脂(4-2)を得た。
製造例3〔同上〕
攪拌装置、温度計、N2ガス導入管を備えた四ツ口フラスコにトルエン300部、酢酸ブチル500部を仕込み、115℃に昇温し、115℃でスチレン200部、メチルメタクリレート300部、ブチルメタクリレート417部、β-ヒドロキシエチルアクリレート58部、トルエン200部、t-ブチルパーオクトエート30部、ジ-t-ブチルパーオキシド5部から成る混合物を4時間かけて滴下し、約15時間、115℃に保持したのち、無水マレイン酸25部を投入して、さらに115℃で、酸価が約7になるまで保持して、不揮発分50%、粘度Y、酸価75の不飽和基含有アクリル系共重合体(4-3)を得た。
製造例4〔同上〕
製造例3で使用したのと同様な四ツ口フラスコにトルエン300部、酢酸ブチル500部を仕込み115℃に昇温し、115℃でブチルメタクリレート460部、イソボルニルアクリレート300部、β-ヒドロキシエチルメタクリレート140部、メタクリル酸20部、ブチルアクリレート80部、トルエン233部、t-ブチルパーオクトエート30部、t-ブチルパーベンゾエート5部から成る混合物を4時間かけて滴下したのち、115℃で約15時間保持してから、90℃に降温した。次いでハイドロキノン0.03部、グリシジルメタクリレート33部、2-メチルイミダゾール0.1部を加えて、酸価が1以下になるまで90℃で保持して、不揮発分50%、粘度U、酸価0.9およびOH価35の不飽和基含有アクリル系共重合体(4-4)を得た。
製造例5〔アクリル系共重合体(A)の合成〕
攪拌装置、温度計、不活性ガス導入口、コンデンサーを備えた四ツ口フラスコにハウス700部を仕込み、120℃に昇温し、120℃でスチレン150部、メタクリル酸8部、メチルメタクリレート21部、β-ヒドロキシエチルメタクリレート140部、n-ブチルメタクリレート200部、イソボルニルメタクリレート481部、ハウス300部、t-ブチルパーベンゾエート10部、ジ-t-ブチルパーオキシド5部、t-ブチルパーオクトエート30部から成る混合物を4時間かけて滴下し、滴下が終了した後、約15時間、120℃で保持して、不揮発分50%、粘度U、酸価3.0、OH価30、▲Mw▼/▲Mn=2.0のアクリル系共重合体(A-1)を得た。
製造例6(同上)
製造例5と同様の反応容器に、不飽和結合含有ポリエステル樹脂(4-1)の34部と、キシレンの400部および酢酸イソブチルの400部と、t-ブチルパーオクトエートの5部と、β-ヒドロキシエチルアクリレートの14.0部、アクリル酸の10部、メチルメタクリレートの150部、スチレンの20部、エチルメタクリレートの310部、t-ブチルメタクリレートの100部、イソブチルアクリレートの200部およびイソボルニルメタクリレートの50部からなるモノマー混合物の150部を仕込んで、90℃にまで昇温した。
次いで、30分間のあいだ、同温度に保持してから、30分間で、115℃にまで昇温した。
115℃に達した処で、モノマー混合物の残り830部と、トルエンの186部と、t-ブチルパーオクトエートの20部、アゾビスイソブチロニトリルの5部およびt-ブチルパーペンゾエートの5部とからなる混合物を、4時間かけて滴下した。
滴下終了後は、同温度の115℃に、約10時間のあいだ保持するということによって、不揮発分が50%で、粘度がYで、酸価が4.0で、OH価が35で、かつ、▲Mw▼/▲Mn▼=4.9なるアクリル系共重合体(A-2)を得た。
製造例7(同上)
製造例5と同様の反応容器に、不飽和結合含有ポリエステル樹脂(4-1)の333部および不飽和結合含有ポリエステル樹脂(4-2)の500部と、t-ブチルパーオクトエートの5部と、フマル酸の2部と、ハウスの367部とを仕込み、さらに、ビニル系モノマーとしては、それぞれ、β-ヒドロキシエチルアクリレートの10部、メタクリル酸の8部、スチレンの100部、n-ブチルメタクリレートの180部、i-ブチルメタクリレートの100部およびイソボルニルメタクリレートの100部を用い、残りの溶剤として、スワゾール310の300部を、重合開始剤として、t-ブチルパーオクトエートの15部を用いるというように変更した以外は、製造例6と同様にして、不揮発分が50%で、粘度Wで、酸価が4.8で、OH価が28で、かつ、▲Mw▼/▲Mn▼=9.0なるアクリル系共重合体(A-3)を得た。
製造例8〔同上〕
製造例5に於て使用したと同様な四ツ口フラスコに、トルエン700部を仕込み、ビニル系モノマーとして、β-ヒドロキシエチルメタクリレート100部、β-ヒドロキシエチルアクリレート50部、メタクリル酸20部、メチルメタクリレート230部、n-ブチルメタクリレート200部、i-ブチルメタクリレート200部、イソボルニルアクリレート200部を用い、残りの溶剤としてトルエン300部を用いる他は製造例5と同様にして不揮発分50%、粘度W、酸価6.5、OH価34、▲Mw▼/▲Mn▼=2.3のアクリル系共重合体(A-4)を得た。
製造例9〔同上〕
製造例5に於て使用したと同様な四ツ口フラスコに、不飽和結合含有ポリエステル樹脂(4-2)1083部、t-ブチルパーオクトエート8部、ロース267部を仕込み、ビニル系モノマーとしてエチルメタクリレート100部、n-ブチルメタクリレート110部、β-ヒドロキシエチルメタクリレート90部、イソボルニルアクリレート50部を用い、残りの溶剤としてロース200部、酢酸ブチル100部、重合開始剤として、t-ブチルパーベンゾエート15部、ジ-t-ブチルパーオキシド5部、t-ブチルパーオクトエート20部を用いる他は製造例6と同様にして、不揮発分50%、粘度V、酸価2.0、OH価50、▲Mw▼/▲Mn▼=15のアクリル系共重合体(A-5)を得た。
製造例10〔同上〕
製造例5に於て使用したと同様な四ツ口フラスコに、不飽和結合含有アクリル樹脂(4-1)250部、キシレン475部、酢酸ブチル100部を仕込み、ビニル系モノマーとしてβ-ヒドロキシエチルアクリレート310部、アクリル酸9部、メチルメタクリレート170部、シクロヘキシルメタクリレート100部、ブチルアクリレート86部、イソボルニルアクリレート200部を用い、残りの溶剤としてキシレン300部を用いる他は製造例6と同様にして、不揮発分50%、粘度Z、酸価4.5、OH価75、▲Mw▼/▲Mn▼=3.0のアクリル系共重合体(A-6)を得た。
製造例11〔同上〕
製造例5に於て使用したと同様な四ツ口フラスコに、不飽和結合含有アクリル樹脂(4-2)400部、トルエン300部、ナフサ3号200部を仕込み、ビニル系モノマーとしてエチルメタクリレート50部、プラクセルFM-1〔ラクトン付加水酸基含有モノマー:ダイセル化学(株)〕287部、n-ブチルメタクリレート73部、イソボルニルアクリレート100部、イソボルニルメタクリレート200部、2-エチルヘキシルメタクリレート100部を用い、残りの溶剤としてトルエン300部、重合開始剤として、t-ブチルパーベンゾエート15部、ジ-t-ブチルパーオキシド5部、t-ブチルパーオクトエート25部を用いる他は製造例6と同様にして、不揮発分50%、粘度W、酸価0.9、OH価40、▲Mw▼/▲Mn▼=3.4のアクリル系共重合体(A-7)を得た。
製造例12〔同上〕
製造例5に於て使用したと同様な四ツフラスコに、不飽和結合含有ポリエステル樹脂(4-1)34部、不飽和結合含有アクリル樹脂(4-2)200部、ハウス586部を仕込み、ビニル系モノマーとしてT-37〔UV吸収性モノマー:アデカアーガス化学(株)製品〕10部、LA-82(同)10部、メタクリル酸8部、β-ヒドロキシエチルアクリレート22部、n-ブチルアクリレート210部、イソボルニルメタクリレート110部、イソボルニルアクリレート510部を用い、残りの溶剤としてスワゾール310300部、重合開始剤としてt-ブチルパーベンゾエート15部、ジ-t-ブチルパーオキシド10部、t-ブチルパーオクトエート35部を用いる他は製造例6と同様にして、不揮発分50%、粘度W、酸価4.6、OH価、20、および▲Mw▼/▲Mn▼=6.2なるアクリル系共重合体(A-8)を得た。
製造例13〔同上〕
製造例5に於て使用したと同様な四ツ口フラスコに、トルエン500部、ナフサ3号200部を仕込み、100℃に昇温し、100℃でスチレン150部、メタクリル酸8部、2-エチルヘキシルアクリレート200部、β-ヒドロキシエチルメタクリレート140部、n-ブチルメタクリレート100部、イソボルニルメタクリレート402部、ナフサ3号300部、t-ブチルパーベンゾエート10部、ジ-t-ブチルパーオキシド5部、t-ブチルパーオクトエート30部から成る混合物を4時間かけて滴下し、滴下が終了した後、約15時間、100℃で保持して、不揮発分50%、粘度U、酸価3.0、OH価30、▲Mw▼/▲Mn▼=2.1のアクリル系共重合体(A-9)を得た。
製造例14〔特開昭61-72013号公報に開示された方法によるポリイソシアネート(B)の合成〕
攪拌器、窒素ガス導入管、空冷管および温度計を備えた容量51のガラス製四ツ口フラスコに、窒素ガス雰囲気下に、ヘキサメチレンジイソシアネート(バイエル社製品、商品名デスモジュールH)3500部および12-ヒドロキシステアリルアルコール(ヘンケル社製、商品名ロクサノール、純度約80%)716.3部を仕込んだ。
次に、フラスコに油浴を付し、攪拌しながら65℃に昇温したところ、フラスコの内容物は均一液となった。引き続き同じ温度に2時間保持した後、55℃の温度に降温した。
イソシアヌレート化触媒としての、N,N,N-トリメチル-N-2-ヒドロキシプロピルアンモニウムp-t-ブチルベンゾエートの20%ブチルセロソルブ溶液の3.4部を分割して加え、引き続いて、60どの温度で、3時間のあいだ反応を続行せしめたのち、モノクロル酢酸の7%キシレン溶液の3.4部を加えて、イソシアヌレート化触媒を失効せしめ、それにより、イソシアヌレート化反応を終了させた。
反応混合物を室温に冷却した後、その1000部を分子蒸溜にかけ、蒸溜残渣としてイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート549.4部(転化率55.0%)と留出物としてヘキサメチレンジイソシアネート450.0部(回収率45.0%)を得た。
得られたイソシアヌレート環を有するボリイソシアネートを、非極性溶剤であるハウス(シェル化学製石油炭化水素系溶剤、アニリン点15℃)で75%濃度に希釈し、透明なポリイソシアネート溶液(B)732.2部を得た。
かくして得られたポリイソシアネート溶液(B)は、不揮発分75.1%、ガードナー色数1以下、ガードナー粘度E〜F、イソシアネート含有率11.2%、分子量953であり、希釈溶剤ハウスに対する希釈率は1000%以上であった。
実施例1〜9及び比較例1〜4
以上の様にして合成した共重合体(A-1)〜(A-9)について表-1の様な配合にて塗料化を行なった。塗料化はサンドミルで60分間練肉した。
この様にしてえられた塗料について、稀釈シンナーとして実施例1〜9ではハウス/キシレン/ナフサ3号=50/40/10(重量比)なる溶剤を、また比較例1〜4ではキシレン/酢酸ブチル=50/50(重量比)なる溶剤を用いて、フォードカップで12〜13秒に稀釈したものをスプレー塗装し、60℃×40分焼付後、常温で7日間硬化させた塗膜について以下の試験を行い、物性評価を行なった。尚、試験項目(1)〜(4)及び(7)については、ボンデ#144処理ダル鋼板に乾燥塗膜が40μmになる様に塗装し、60℃×40分焼付後、常温で7日間放置した塗板について評価した。結果を表-2に示す。
(試験項目)
(1)光沢:60゜グロス。
(2)硬度:鉛筆による傷つき硬度。
(3)付着性:50℃×98%RHのブリスターボックスに240時間曝露した後の2次付着性(碁盤目付着)。
(4)耐ガソリン性:日石レギュラーガソリンに常温で2時間浸漬後の塗面状態を判定。
(5)リフティング性:
▲A▼のケース:塗膜イ/塗膜ロ/塗膜ハ/鋼板
イ→新しい補修塗膜⇒実施例(1)〜(9)、比較例(1)〜(4)が該当。
ロ→ラッカー型プライマーサーフェサー⇒このケースではここがリフティングを起こす。
ハ→架橋形の旧塗膜(ウレタン系、熱硬化アクリル系、熱硬化ポリエステル系等)
このケースではハの上にロを塗装したのち、60℃×40分で強制乾燥し、1日後に#400耐水ペーパーで研磨してから脱脂したものの上にイを塗装するとロがリフティングを起こす。この場合口としてニューワンコート〔イサム塗料(株)製品〕を使用した。
▲B▼のケース:塗膜イ/塗膜ロ/塗膜ハ/鋼板
イ→新しい補修塗膜⇒実施例(1)〜(9)、比較例(1)〜(4)が該当
ロ→架橋形プライマーサーフェサー
ハ→ラッカー形旧塗膜(NCラッカー、変性アクリルラッカー、ストレートアクリルラッカー、ハイソリッドラッカー等)⇒このケースではここがリフティングを起こす。
このケースではハの上にロを塗装したのち、60℃×40分で強制乾燥し、1日後に#400耐水ペーパーで研磨してから脱脂したものの上にイを塗装するとハがリフティングを起こす。この場合ロとして、「ハイプラサーフ 2C」〔イサム塗料(株)製品〕を使用した。
▲C▼のケース:塗膜イ-▲1▼/塗膜イ-▲2▼/塗膜ロ/スレート板イ-▲1▼→トップコート(2コート目)→1コート目を塗装後、30℃で約6時間放置したのち同じものを2コート目として塗装する。⇒実施例(1)〜(9)、比較例(1)〜(4)が該当。
イ-▲2▼→トップコート(1コート目)⇒このケースではここがリフティングを起こす。
ロ→マスチック塗料層
(マスチック塗料の配合)
NS-100〔炭酸カルシウム、日東粉化(株)製品〕 144部
タイペークR-550〔酸化チタン、石原産業(株)製品〕 1.5部
デモールEP〔分散剤、花王(株)製品〕 3部
ノイゲンEA-120〔乳化剤、第一工薬(株)製品〕 1.5部
エチレングリコール 3部
SNデフォーマー154〔消泡剤、サンノプコ(株)製品〕 1.5部
28%アンモニア水 1部
水 24部
2%ハイメトローズ90 SH-15000〔増粘剤、信越化学(株)製品〕 18.6部
ボンコート3650〔大日本インキ化学工業(株)製アクリルエマルジョン〕
104.6部
セルトップHP-103〔増粘剤、興人(株)製品〕 1.1部
(6)被塗素材に対する塗料の使用溶剤の影響:ソルベントクラックの発生の程度を、目視により評価判定する。
(7)耐候性:宮崎で1年間曝露後の光沢保持率。
(8)補修性:ABS樹脂板に表-1の塗料を、乾燥膜厚で10〜60μmになるようにスプレー塗装にて傾斜塗りし、60℃×40分焼付する。その後、常温で30〜40分間放置し、該塗膜上に同じ塗料で乾燥膜厚が40μmになるようにスプレー塗装し、60℃×40分焼付して、乾燥後の塗面状態を目視判定する。
(9)メタルの戻りムラ:アタリディック47-567〔大日本インキ化学工業(株)製アクリルポリオール、不揮発分50%、OH価30〕/バーノック DN-950系のメタリックベース〔アルミペーストとして東洋アルミ(株)製のアルペースト1700NLをPWC10%になるように配合したもの〕をブリキ板にスプレー塗装し、常温で40分間放置したのち、表-1に示す塗料配合(ただし、タイペーク CR-93の使用を欠如した形のクリヤー塗料なる塗料配合によった。)で配合し、所定のシンナーで、各々スプレー粘度まで稀釈した塗料を該金板の一部に流しぬりして硬化させたのち、アルミ粒子の流動状態を目視判定する。
(10)乾燥性:指触乾燥性(ガラス板上)。
(11)塗装時固型分:所定のシンナーを用いてフォードカップNo.4で11〜12秒に稀釈したときの固形分で、この値が高いほど肉持感が高いこと、溶剤への稀釈性のよいことを示す。
(12)アクリル系共重合体(A)のスワゾール310に対するトレランス:アクリル系共重合体(A)1gに対する稀釈率(%)で表わす。
(13)顔料分散性:
カーボンブラック…三菱カーボンMA-100〔三菱化成(株)製品〕PWC3%
キナクリドンレッド…ファーストゲンスーパーレッドYE〔大日本インキ化学工業(株)製品〕 PWC10%
フタロシアニンブルー…ファーストゲンブルーNK〔大日本インキ化学工業(株)製品〕 PWC10%
上記顔料を用いて上記PWCでサンドミルにて60分間練肉した原色エナメルベースと表-1の練肉配合の白エナメルとをTiO2/カーボンブラック=98/2(重量比)、TiO2/キナクリドンレッド又はフタロシアニンブルー=95/5(重量比)になる様に混合し、所定量のバーノック DN-980〔大日本インキ化学工業(株)製のポリイソシアネート;詳細は後渇することにする。〕およびシリコーンオイル KF-69〔信越化学工業(株)製品〕を配合したのち、キシレン/酢酸ブチル=50/50(重量比)溶剤でスプレー粘度まで稀釈してスプレー塗装し、指触乾燥後、その一部に同一塗料を流しぬりして硬化させ、スプレー部分と流し塗り部分との色差を比較して判定した。

*1)アタリディック A-801-P:大日本インキ化学工業(株)製アクリルポリオール、不揮発分50%、OH価50、溶剤トルエン/酢酸ブチル
*2)アタリディック 52-614:大日本インキ化学工業(株)製アクリルポリオール、不揮発分50%、OH価17.5、溶剤キシレン/酢酸ブチル
*3)アタリディック A-808:大日本インキ化学工業(株)製アクリルポリオール、不揮発分50%、OH価20、溶剤キシレン/酢酸ブチル
*4)タイペーク CR-93:石原産業(株)製酸化チタン
*5)チヌビン 328:チバ・ガイギー社製紫外線吸収剤
*6)チヌビン 770:チバ・ガイギー社製光安定剤
*7)シンナー:ハウス/キシレン/ナフサ3号=50/40/10(重量比)なる溶剤
*8)シンナー:キシレン/酢酸ブチル=50/50(重量比)なる溶剤
*9)バーノック DN-950:大日本インキ化学工業(株)製ヘキサメチレンジイソシアネート-トリメチロールプロパン付加ポリイソシアネート、不揮発分75%、NCO12.5%
*10)バーノック DN-980:大日本インキ化学工業(株)製ヘキサメチレンジイソシアネート系イソシアヌレート形ポリイソシアネート、不揮発分75%、NCO15%


 
訂正の要旨 訂正の要旨
〈訂正事項a〉特許請求の範囲の第1項を削除し、第2項を独立請求項1とするとともに、イソボルニル(メタ)アクリレート(1)の量「2〜95重量%」を「5〜95重量%」と訂正する。
〈訂正事項b〉発明の詳細な説明中の該当する個所を、訂正事項aの特許請求の範囲の訂正に整合するように訂正する。
異議決定日 2000-07-31 
出願番号 特願昭62-282898
審決分類 P 1 651・ 113- YA (C09D)
P 1 651・ 121- YA (C09D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小林 均  
特許庁審判長 花田 吉秋
特許庁審判官 谷口 操
胡田 尚則
登録日 1998-11-20 
登録番号 特許第2853121号(P2853121)
権利者 大日本インキ化学工業株式会社
発明の名称 塗料用樹脂組成物  
代理人 高橋 勝利  
代理人 小田嶋 平吾  
代理人 江角 洋治  
代理人 小田島 平吉  
代理人 高橋 勝利  
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