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審決分類 審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備  G01N
審判 全部申し立て 4項(5項) 請求の範囲の記載不備  G01N
審判 全部申し立て 2項進歩性  G01N
管理番号 1044840
異議申立番号 異議2000-70670  
総通号数 22 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1997-05-06 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-02-15 
確定日 2001-05-16 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2938815号「電解生成処理水のpH値を表示する方法および電解生成水pH表示装置」の請求項1、2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2938815号の請求項1ないし2に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2,938,815号の発明は、平成1年(1989)9月8日に出願された特願平1-234223号特許出願を原出願として、平成8年(1996年)9月5日に分割出願されたものである。そして、平成11年6月11日に設定登録された。
本件特許について、申立人河野繁夫より特許異議の申立があり、取消理由が通知され、訂正請求書が平成12年10月23日に提出された。
2.訂正請求の適否の検討
前記訂正請求書による請求の適否について以下検討する。
本件訂正は、つぎの訂正事項からなる。
(1)請求項1の「原水の電解前の電気伝導度と電解後の処理水の電気伝導度とのEC差を測定」の文を「原水の電解前の電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度とのEC差を測定」と訂正する。
(2)請求項2の「電解生成水pH表示装置」を「電解生成処理水pH表示装置」と訂正する。
(3)請求項1及び請求項2における「末満」を「未満」に訂正する。
(4)段落【0005】の「原水の電解前の電気伝導度と電解後の処理水の電気伝導度とのEC差を測定」の文を「原水の電解前の電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度とのEC差を測定」と訂正する。
(5)段落【0005】及び【0006】の「末満」を「未満」に訂正する。
(6)段落【0011】の「式15」を「式1」に訂正する。
(7)段落【0036】の「EC電極16」「EC電極17」を、「EC電極14」「EC電極15」に訂正する。
3. 訂正の目的;記載事項の範囲;拡張・変更
[訂正事項(1)、(2)、(4)について]
上記訂正事項(1)は、請求項1において、「電解後の処理水」を「陽極室の出口側の処理水」に訂正し、訂正事項(2)は、請求項2において「電解生成水」を「電解生成処理水」に訂正し、訂正事項(4)は、発明の詳細な説明の「電解後の処理水」を「陽極室の出口側の処理水」に訂正するもので、いずれも明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。
[訂正事項(3)、(5)〜(7)について]
上記訂正事項(3)、(5)〜(6)は、誤記の訂正を目的とするものである。
そして、上記訂正事項(1)〜(7)は、、いずれも願書に添付した明細書の記載事項の範囲内の事項であり、実質上特許請求の範囲を拡張するものでなく、また、変更するものでもない。
4. 訂正適否の検討結果
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律116号。以下「平成6年改正法」という。)附則6条1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年改正法による改正前の特許法126条1項ただし書、2項及び3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
5. 本件特許発明
上記訂正は認められるから、本件特許は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1〜請求項2に記載された各発明に係るものである。
本件の各発明は、訂正明細書の特許請求の範囲に記載された次のとおりのものである
「 【特許請求の範囲】
【請求項1】 陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とを形成した電解槽内に原水を流して電気分解をするとともに、所望のpH値の処理水を製造する方法において、上記原水の電解前の電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度とのEC差を測定し、次式(A)、(B)により電解生成処理水のpH値を算出し、表示する方法。
pH値が4.11未満の場合は
Y=5.43-0.94X(A)〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
pH値が4.11以上の場合は
Y=2.84-0.31X(B)〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
【請求項2】 陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とが形成された電解槽と、その電解槽の陽極室と陰極室に原水を供給する原水供給手段と、電解槽の陽極と陰極間に電圧を印加する電源手段と、原水の入口側電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度とのEC差を測定し、次式(A)、(B)により電解生成処理水のpH値を算出し、表示する手段とを有することを特徴とする電解生成処理水pH表示装置。
pH値が4.11未満の場合は
Y=5.43-0.94X(A)〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
pH値が4.11以上の場合は
Y=2.84-0.31X(B)〔Y=log(EC差)、X=pH値〕」
3. 本件特許発明の概要
本件明細書の発明の詳細な説明によれば、本件特許発明の概要は、次のとおりである。
【従来の技術】
本願発明者らは、原水を電気分解し、陽極側から酸性水を、陰極側からアルカリ性水を製造する方法及びその装置に関し、既に、特願昭63-3790号(特開平1-180293号)、特願昭63-51765号(特開平1-228589号)、特願昭63-149861号(特開平1-317592号)にて、電解槽内を隔膜で陽極室と陰極室で仕切り、両極室に導入した水道水などの原水を電気分解することで無菌の処理水を生成することを発明した。
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この種の従来の処理水の製造には、安定したpH値を有する酸性水およびアルカリ水を生成する必要があり、この種の従来の方法および装置においては、生成の最中に、そのpH値を測定することは困難であった。すなわち、pH値を測定するには、イオン電極法などのpH計測器によるのが一般的であり、この計測に際しては、被測定箇所を必ず電場内において行わなければならず、このため、強い電圧を印加する電解の場合には、その処理の途中でpH値を測定すること自体ができなかった。殊に、リアルタイムに、そのpH値を計測することは及びもつかなかった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とを形成した電解槽内に原水を流して電気分解し、前記原水の電解前の電気伝導度と電解後の処理水の電気伝導度との差を求め、所定の手順に従って、リアルタイムに電解生成水pHを計測し、表示する電解生成処理水のpH値を表示する方法および電解生成水pH表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1には、陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とを形成した電解槽内に原水を流して電気分解をするとともに、所望のpH値の処理水を製造する方法において、上記原水の電解前の電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度との差(EC差)を測定し、次式(A)、(B)により電解生成処理水のpH値を算出し、表示することを特徴とする。
pH値が4.11未満の場合は
Y=5.43-0.94X(A)〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
pH値が4.11以上場合は
Y=2.84-0.31X(B)〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、原水と処理水の電気伝導度(EC)差を測定することにより、電場内でのpH測定を可能にし、電解の最中であっても、リアルタイムに、生成される処理水のpH値を表示することができる。
4. 申立人の申立の概要
申立人の申立の概要は以下のとおりである。
4.1 記載要件不備の申立
「 本件請求項1、請求項2には、下記(1)〜(4)の点で、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が理解し難い内容や実質的に発明の詳細な説明に記載された以外のものが記載されている。したがって、本件出願は、特許法36条4項および6項の要件を満たしていない。
(1) 陰極水ないしアルカリ性水
本件特許発明で言う「電解生成処理水」とは、発明の詳細な説明の記載事項「酸性水またはアルカリ性の水のpHを適確に・・・表示する」(本件特許公報2頁3欄7行〜8行参照)又は「生成した酸性水及びアルカリ性水のpHをリアルタイムに表示する」(本件特許公報3欄、40〜41行)から、「酸性水およびアルカリ性の両生成水」を指すものと見られる。
ところが、発明の詳細な説明の項には、アルカリ性の陰極水に関する技術内容を開示した表現はない。
(2) 式の選択
本件特許発明は(A)、(B)の式のいずれかにより電解生成処理水のpH値を算出しようとするものであるが、(A)式、(B)式のどちらを選択するかはpH値できまるという。すなわち、pH値が4.11未満の場合は(A)式を用い、pH値が4.11.以上の場合は(B)式を使うという。ところが、このpH値4.11をどのように測定/算出するかの記載がない。
(3) 「生成水」の定義
本件特許発明は、「電解生成処理水のpH値を表示する方法」および「電解生成水pH表示装置」に関するものである。「生成処理水」については定義が記載されているので理解は容易であるが、「生成水」の定義の記載はない。
(4) 「表示する手段」
請求項2には「表示する手段を有する」との記載がある。原出願明細書には、「出力24でpH値をアナログ表示やデジタル表示するようにする」(公開公報5頁左下欄7行〜8行参照)との記載は認められるものの、「表示する手段」の記載はない。
「表示する手段」は、本件分割出願明細書に初めて出現したものであるから、本件特許発明は、平成8年9月4日に出願したものと見倣すべきものである。 」
4.2 29条2項違反の申立
「 引用刊行物
(1) 刊行物1:
特開平 2-149395号公報
(2) 刊行物2:
特開昭63-305987号公報
(3) 刊行物3:
特開昭51-082802号公報
本件特許の出願日前に出願もしくは頒布された刊行物1、刊行物2および刊行物3に記載された発明等の内容に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項に規定により特許を受けることができない。」
5. 記載要件不備の申立について
記載要件不備の申立について検討する。
(1) 陰極水、アルカリ水について
前記訂正事項aに示すように、本件請求項1の「電解後の処理水」は、「陽極室の出口側の処理水」に訂正され、陰極水ないしアルカリ水についてのものでないことが明りょうにされた。この結果、異議申立人の指摘する問題点(1)は、解消した。
(2) 式(A)、式(B)の選択について
図3に示されるように、log(EC)値は、pH値と実質的に1対1対応である。
外見上、log(EC)値に対して、2つのpH値が対応する様に見える場合があるが、そのうちの1つのpH値は、式(A)について4.11未満であるか、式(B)について4.11以上であり、適正な値である。その他の1つのpH値は、この逆である。
そうすると、式(A)又は式(B)を選択するために、あらかじめそのpHが4.11未満か4.11以上かを、測定前に決定する必要はない。
(3) 「生成水」の定義について
前記訂正事項bに示すように、本件請求項2の「電解生成水」は、「電解生成処理水」に訂正された。この結果、異議申立人の指摘する問題点(3)は、解消した。
(4) 「表示する手段」について
願出願明細書には、異議申立人が指摘するとおり、「出力24でpH値をアナログ表示やデジタル表示するようにする。」という記載がある。アナログ表示やデジタル表示するためには、当然表示手段が必要であるから、「表示する手段」は、原明細書のこの個所に実質的に開示されているというべきである。
(5) 検討結果
以上検討したところによれば、記載要件不備の申立は、理由がない。
そして、本件の出願日が原出願日に遡及しない旨の申立人の主張も妥当でない。
6. 引用刊行物の記載事項
(1) 刊行物1の記載事項
刊行物1には下記の事項が記載されている。
(1a) 殺菌水の製造(3頁左下欄20行〜右下欄5行)
「 塩化ナトリウム水溶液を有隔膜電解して、アノード側に生成する残留塩素濃度の高い水を、希釈用原水及び/またはカソード側に生成するアルカリ水で混合希釈することにより、殺菌に適した残留塩素濃度とpHを有する殺菌水を製造する。」
(1b) 殺菌水製造装置(3頁右下欄7行〜19行、第1図〜第3図)
「 (刊行物1発明の)殺菌水製造装置は、電解用直流電源(17):アノード(13)とカソード(14)及び両電極間の間に隔膜(16)を有し、アノード室とカソード室とに分離された電解槽(2):原水導入管(3)から供給される原水と、塩化ナトリウム水溶液添加手段(10,11)から供給される塩化ナトリウム水溶液とを混合して成る被電解水を、該アノード室とカソード室に供給する導入管(5):該アノードとカソード室のそれぞれから生成水を取り出す導出管(18,19):該アノード室から取り出された生成水と、該原水導入管(3)から分岐させた希釈用原水導管(24)から供給される原水及び/または前記カソード室から取り出される生成水とを混合希釈する手段(26)を有する。」
(1c) pH測定装置33(5頁左上欄10行〜15行、第4図〜第6図)
「 第4図〜第6図は、第1図〜第3図の装置に殺菌水の残留塩素濃度及びpHの自動制御回路を設けた装置を示す。
すなわち、混合希釈部26に接続される殺菌水吐出管27の流路に、残留塩素濃度測定装置30及びpH測定装置33を配設する。」
(2) 刊行物2の記載事項
刊行物2には下記の事項が記載されている。
(2a) 殺菌水の製造装置(特許請求の範囲第4項、第6図)
「 陽極19と陰極20とを有し、両電極の間に隔膜47が形成され、陽極室51と陰極室52とに区画された電解槽18と、この電解槽18の前記陽極室51および前記陰極室52のそれぞれに水を導入する導入管11と、前記電解槽18の陽極室51および陰極室52のそれぞれから水を取出す陽極室側導出管23aおよび陰極室側導出管23bと、前記導入管11の経路に共鳴構造を有する水溶性の有機化合物を添加する有機化合物添加手段16,17とを備えていることを特徴とする殺菌水の製造装置。」
(2b) ECセンサ(特許請求の範囲第5項、第5図)
「 特許請求の範囲第4項において、前記導入管11の前記有機化合物添加手段16,17よりも上流側を通る水の電気伝導度を検知する第1ECセンサ14と、前記導出管を通る水の電気伝導度を測定する第2ECセンサ25とが設けられた殺菌水の製造装置。」
(2c) 電気伝導度の上昇(3頁左上欄5行〜13行)
刊行物2発明において、「水は電解槽において電解処理されることにより、その電気伝導度が高められる傾向があり、電気伝導度の上昇が殺菌効果のひとつの指標となっている。したがって、導入管を通る電解処理前の水の電気伝導度を第1ECセンサで検知し、また、導出管を通る電解処理後の水の電気伝導度を第2ECセンサで検知し、両者の電気伝導度を比較することにより、その殺菌効果を直ちに確認することができる。」
(2d) 陽極室側導出管を通る水(4頁右上欄16行〜19行)
「 本発明の第2の態様においては、第2ECセンサによって、陽極室側導出管を通る水および/または陰極室側導出管を通る水の電気伝導度が検知される。」
(2e) 電気伝導度とを比較判断(5頁左上欄15行〜右下欄16行、第2図)
「 第1ECセンサ14から得られた電気伝導度と第2ECセンサ25から得られた電気伝導度とを比較判断して、殺菌効果が充分でないと判断されたときには、電圧調節回路39や流量制御回路40に信号を送り、電解槽に印加する電圧や水の流量を自動的に変化させるようにすることもできる。・・・第2図は上記の殺菌水の製造装置に適用される電気回路を示すブロック図である。」
(2f) 電解槽への印加電圧(8頁左下欄18行〜右下欄10行、第6図)
「 そして、導入管11は、上記よりもさらに下流側において、陽極室側導入管11aと陰極室側導入管11bとに分岐している。・・・電解槽18は、陽極19と陰極20とを有し、陽極19を囲むように隔膜47が形成され、この隔膜47によって陽極室51と陰極室52とに区画されている。・・・陽極19および陰極20には、電源21から電圧調整回路22を介して直流電流が印加されるようになっている。」
(2g) 殺菌効果(9頁右上欄8行〜19行)
「 上記の装置を用いて、酢酸の添加濃度を1500ppmとし、電解槽への印加電圧を変化させ、陽極室51の水を殺菌水として取出し、その殺菌効果を測定した結果を第7図に示す。第7図において、縦軸は殺菌効率(%)を表わし、横軸は第1ECセンサ14と第2ECセンサ25との電気伝導度の差・・・を表わしている。このように、第1ECセンサ14と第2ECセンサ25との電気伝導度の差が大きくなるほど殺菌効率は向上し、有効な殺菌効果を得るためには、上記電気伝導度の差が150・・・以上なければならないことがわかる。」
(3) 刊行物3の記載事項
刊行物3には下記の事項が記載されている。
(3a) ボイラー給水のpH制御方法(特許請求の範囲、図面)
「 ボイラー給水系統2の1個所Aから、サンプリングした試料水Bの第1の電気伝導度と、該試料水をカチオン樹脂層を通過せしめて脱塩させた後Cの第2の電気伝導度とを測定し、その差および給水流量の変化に対応させてpH調整剤の注入量を調節することを特徴とするボイラー給水のpH制御方法。」
(3b) 従来のpH測定(1頁右欄2行〜4行)
「 通常の工業プロセスでは管路や、タンクに流れる液のpHを測定する場合、検出部にはガラス電極、比較電極を装着している。」
(3c) 電気伝導度の差によってpH値を推定(2頁左上欄8行〜14行)
刊行物3発明は、「このような点を考慮して従来のpH測定を行わず給水の電気伝導度と、カチオン樹脂による脱塩処理後の給水の電気伝導度とを測定し、これ等電気伝導度の差によってpH値を推定し制御を行うもので、特に純水に近いボイラー給水の如きpH9付近における制御を行うことができる。」
(3d) pH値と電導度との関係(2頁左下欄18行〜右下欄1行、表)
「また、制御装置の稼働率も従来法の63%から77%と大巾に向上した。尚、pH値と電気伝導度計10,13による電導度との関係値を示す表を次に示す。
表(略) 」
7. 29条2項違反の申立についての検討
29条2項違反の申立について以下検討する。
7.1 刊行物1について
刊行物1は、平成2年6月7日に公開された公開特許公報であり、本件特許の出願日前に頒布された刊行物ではない。そして、刊行物1に記載された発明は、29条1項の各号のいずれにも該当するものでない。
したがって、刊行物1に記載された発明に基づいて当業者が本件発明を容易に発明できるか否かを検討する必要はない。
なお、刊行物1に記載された発明は、本件発明の特徴である、原水と電解生成処理水の電気伝導度(EC)差を測定によりpHを算出する構成、を有するものではないから、本件発明と同一の先願発明ではないことは明らかである。
7.2 本件請求項1発明と刊行物2発明との対比
ここで、本件請求項1発明と刊行物2発明とを対比する。
刊行物2には、陽極19と陰極20間を隔膜47で仕切って、陽極室51と陰極室52とに区画された電解槽18内に、原水を流して電気分解するとともに、処理水を製造することが記載されている。
刊行物2には、「導入管を通る電解処理前の水の電気伝導度を第1ECセンサで検知し、また、導出管を通る電解処理後の水の電気伝導度を第2ECセンサで検知し、両者の電気伝導度を比較すること」が記載されている(前記(2c)参照)。第2センサは、陽極室側導出管を通る水の電気伝導度を検知する(前記(2d)参照)。
7.3 一致点
そうすると、本件請求項1発明と刊行物2発明とは、次の点で一致する。
(一致点)
陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とを形成した電解槽内に原水を流して電気分解をするとともに、処理水を製造する方法において、上記原水の電解前の電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度とのEC差を測定する方法。
7.4 相違点
そして、本件請求項1発明と、刊行物2発明とは、次の点で一応相違する。
(相違点1)
本件請求項1発明では、「所望のpH値の処理水」を製造するのに対し、刊行物2発明では、「殺菌水」を製造するものである点。
(相違点2)
本件請求項1発明では、「(測定したEC差から、)式(A)、(B)により電解生成処理水のpH値を算出し、表示する」のに対し、刊行物2発明では、「(測定したEC差から、)殺菌効果の判定する」ものである点。
(相違点3)
本件請求項1発明では、原水に添加物を添加することは必須の構成となっていないのに対し、刊行物2発明では、「共鳴構造を有する水溶性の有機化合物を添加すること」が必須の構成となっている点。
7.5 相違点についての検討
そこで、これらの相違点について検討する。
本件特許発明は、従来の電解処理水製造装置では、pH値測定が困難であったのを、原水と処理水の電気伝導度(EC)差を測定することにより、電場内でのpH測定を可能にし、電解の最中であっても、リアルタイムに、生成される処理水のpH値を表示することができるようにしたものである(前記3.参照)。
刊行物2発明では、前述したように、原水と電解生成処理水の電気伝導度(EC)差を測定することは記載されているが、これによりpHを算出することは記載されていない。
刊行物3には、ボイラー給水の電気伝導度と、カチオン樹脂による脱塩処理後の給水の電気伝導度とを測定し、これら電気伝導度の差によってpH値を推定することが記載されているが(前記(3c)参照)、原水と電解生成処理水の電気伝導度(EC)差を測定することによりpH値を測定することは記載されていない。
したがって、本件請求項1発明は、刊行物2〜刊行物3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものということはできない。
7.6 本件請求項2の発明について
本件請求項1発明について検討したのと同様の理由により、本件請求項2発明は、刊行物2〜刊行物3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものということはできない。
7.7 29条2項違反の申立の検討結果
以上検討したところによれば、29条2項違反の申立は、理由がない。
8. むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由によっては本件発明についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律116号)附則14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、上記のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
電解生成処理水のpH値を表示する方法および電解生成水pH表示装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とを形成した電解槽内に原水を流して電気分解をするとともに、所望のpH値の処理水を製造する方法において、上記原水の電解前の電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度とのEC差を測定し、次式(A)、(B)により電解生成処理水のpH値を算出し、表示する方法。
pH値が4.11未満の場合は
Y=5.43-0.94X(A) 〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
pH値が4.11以上の場合は
Y=2.84-0.31X(B) 〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
【請求項2】 陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とが形成された電解槽と、その電解槽の陽極室と陰極室に原水を供給する原水供給手段と、電解槽の陽極と陰極間に電圧を印加する電源手段と、原水の入口側電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度とのEC差を測定し、次式(A)、(B)により電解生成処理水のpH値を算出し、表示する手段とを有することを特徴とする電解生成処理水pH表示装置。
pH値が4.11未満の場合は
Y=5.43-0.94X(A) 〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
pH値が4.11以上の場合は
Y=2.84-0.31X(B) 〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水道水、井戸水、海水などの原水を隔膜を介して電気分解し、陽極側から酸性水を、陰極側からアルカリ性水を製造する方法及びその装置にかかり、陽極側から製造される酸性水又はアルカリ性水のpHを的確に、リアルタイムに表示する方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本願発明者らは、原水を電気分解し、陽極側から酸性水を、陰極側からアルカリ性水を製造する方法及びその装置に関し、既に、特願昭63-3790号(特開平1-180293号)、特願昭63-51765号(特開平1-228589号)、特願昭63-149861号(特開平1-317592号)にて、電解槽内を隔膜で陽極室と陰極室で仕切り、両極室に導入した水道水などの原水を電気分解することで無菌の処理水を生成することを発明した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この種の従来の処理水の製造には、安定したpH値を有する酸性水およびアルカリ水を生成する必要があり、この種の従来の方法および装置においては、生成の最中に、そのpH値を測定することは困難であった。すなわち、pH値を測定するには、イオン電極法などのpH計測器によるのが一般的であり、この計測に際しては、被測定箇所を必ず電場内において行わなければならず、このため、強い電圧を印加する電解の場合には、その処理の途中でpH値を測定すること自体ができなかった。殊に、リアルタイムに、そのpH値を計測することは及びもつかなかった。
【0004】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とを形成した電解槽内に原水を流して電気分解し、前記原水の電解前の電気伝導度と電解後の処理水の電気伝導度との差を求め、所定の手順に従って、リアルタイムに電解生成水pHを計測し、表示する電解生成処理水のpH値を表示する方法および電解生成水pH表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1には、陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とを形成した電解槽内に原水を流して電気分解をするとともに、所望のpH値の処理水を製造する方法において、上記原水の電解前の電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度との差(EC差)を測定し、次式(A)、(B)により電解生成処理水のpH値を算出し、表示することを特徴とする。
pH値が4.11未満の場合は
Y=5.43-0.94X(A) 〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
pH値が4.11以上場合は
Y=2.84-0.31X(B) 〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
【0006】
また、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載の電解生成処理水のpH値を表示する方法において用いる装置であって、陽極と陰極間を隔膜で仕切って陽極室と陰極室とが形成された電解槽と、その電解槽の陽極室と陰極室に原水を供給する原水供給手段と、電解槽の陽極と陰極間に電圧を印加する電源手段と、原水の入口側電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度との差を測定し、次式(A)、(B)により電解生成処理水のpH値を算出し、表示する手段とを有することを特徴とする。
pH値が4.11未満の場合は
Y=5.43-0.94X(A) 〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
pH値が4.11以上場合は
Y=2.84-0.31X(B) 〔Y=log(EC差)、X=pH値〕
【0007】
【発明の実施の形態】
上記構成によれば、生成した酸性水及びアルカリ性水のpH値を直接測定する代わりに出入口の電気伝導度差を検出し、その差に基づいてpH値をリアルタイムに表示することができる。
【0008】
【実施例】
以下本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1(a)において、1は電解槽で、隔膜2で陽極室3と陰極室4とに仕切られると共にその3、4にそれぞれ内壁と一体または別個に陽極5及び陰極6が設けられる。この陽極室3と陰極室4には、水道水、井戸水などの原水を供給する原水供給手段7が接続される。すなわち、陰極室4の下部に原水供給管8が接続され、その分岐管10が陽極室4の下部に接続されて原水供給手段7が形成される。
【0009】
陽極室3と陰極室の上部にはそれぞれ陽極処理水(酸性水)の排出管11と陰極処理水(アルカリ性水)の排出管12が接続される。陽極5と陰極6には原水を電気分解するための出力電圧可変な直流電源13が接続され、原水供給手段7より、電解槽1内の陽極室3と、陰極室4内に原水が供給され、直流電源13より陽極5と陰極6との間に直流電圧が印加されて、原水が電気分解され、酸性の処理水が陽極排水管11より排水され、また、アルカリ性の処理水が陰極排水管12より排水される。
【0010】
また、前記原水供給管8には、原水の電気伝導度を測定するEC電極14が設けられ、また陽極処理水の配管11には、陽極処理水の電気伝導度を測定するEC電極15が設けられ、本実施例においては、これら二つのEC電極14、15を設けることによって、その電解槽に供給される原水の電気伝導度と、陽極室から排水される処理水の電気伝導度を測定、比較することにより、電気分解しながらも、生成される酸性水またはアルカリ性水のpH値をリアルタイムに表示する方法およびその装置を提供せんとするものである。
【0011】
次に、このようなEC電極を用いた場合に、pH値とEC値との関係を説明する。
原水の電気伝導度(EC)値を測定する。そして、その原水を前記電解槽1で電気分解すると、電解後陽極室3より吐水される処理水(酸性水)のpH値は、原水のpH値より低下し、EC値は、原水のEC値より、上昇する。
したがって、この関係に着目すると、電解処理において、pH値とEC値との関係を下記のように関連式を導くことにより、pH値に換算することができる。
原水と電解生成水においてのEC値とpH値との関連式は次のようになる。
すなわち、原水の電気伝導率Kは、式1で示される。
【0012】
【式1】

【0013】
そして、これは、原水中の電解質物質の電離によって生ずるイオン種とその濃度により決定される。
原水のpH値は、いわゆる中性領域にあるので、H=OH:10-7M/lで求められ、したがって、このイオン濃度では、原水のEC値は、電解質物質の電離によるイオンのものといえる。
次に原水を電解するとすると、この電解においては、電解に必要な通電量Q(クローン)は、次式に示すように電流iと時間tの積で表される。
Q=i・t (2)
また、電流iは式2のようにも表される。
【0014】
【式2】

【0015】
また、当量イオン伝導率λiとイオン移動度Uiとの関係は次式で表され、
Ui=λi/F (4)
原水の電気伝導率Kは(1)式に(4)式を代入して、式3に表すことができ、
【0016】
【式3】

【0017】
(3)式と(5)式より関数Kの変数は、
【0018】
【式4】

【0019】
となり、電極間の電圧と電流によって決まることになる。
また、変数Σ|Zi|Ci・λiのうち、陽イオン部分(式5で示す。)は、隔膜を通して、陰極側に、陰イオン部分(式6で示す。)は、陽極側に移動するが、各種イオンの当量イオン伝導率とイオン移動度は、陰イオンの方が僅かに高い値を示すが、原水に含まれていると考えられるイオン種は、OHイオンを除いた場合は、ほぼ同じ値になる。
【0020】
【式5】

【0021】
【式6】

【0022】
よって、式7が成り立ち、電解前と電解後でのEC値が異なるのは、陽極側ではH+の濃度、陰極側ではOH+濃度の変化によることがわかる。
【0023】
【式7】

【0024】
それゆえに、電解前のEC値をK1とし、電解後のEC値をK2とすると、式8が成り立つ。
【0025】
【式8】

【0026】
つまり、K2-K1をEC差とすると、EC差とHは相関性があるので式9が成立する。
【0027】
【式9】

【0028】
なお、いくつかの計測をした結果、陽極室より吐出される処理水のEC差と、pH値との間には、一定の相関性があることを知りえた。
すなわち、図1の電解槽を用いて、水道水(EC68μs/cm、pH6.65)を電解して、EC差とその時のpH値のデータを表1に示し、また、このデータを図2のグラフに示した。
【0029】
【表1】

【0030】
この際の試験方法としては、電解前の前記水道水のECを市販されているEC計で測定し、その値を電解前の原水のEC値とし、電解槽で電解した後(電解槽1に負荷する電解電流を可変することにより)、陽極室3から吐水された処理水のpH値を市販のpH計で測定し、その値を、生成された処理水のEC値をEC計で測定し、この値を電解後のEC値とした。
そして、電解後のECから電解前のECを引いた値をEC差とした。
このような測定および所定の関係を導くことにより、pH値とEC値とは、一定の相関性があることが知りえた。
【0031】
また、次に、水道水(EC68μs/cm、pH6.65)で、硫酸を希釈し、各pH値においてのEC値及びEC差を調べた。すなわち、電解溶液(例えば硫酸等)を、水道水で希釈して、各pH値におけるEC値とEC差を表2にし、図3に、このデータをグラフで示した。
【0032】
【表2】

【0033】
上記の試験例1、2のデータを比較し、知り得ることは、水道水及び電解溶液おけるEC差は、pH3.0と2.0との間では、ほとんど差のない同数値で表され、また、pH3.0以上では、近似的数値で表されることが知り得た。また、水道水、井戸水、海水(食塩等を含んだ水)等を電解し、生成された水のpH値は、電解前のEC値と、電解後のEC値とを測定することにより、生成水のpH値を求めることができることを知りえた。
【0034】
また、図3において、直線A及び直線Bを数式化すると、
直線Aは、式(A)で、直線Bは、式(B)で示される。
Y=5.43-0.94X (A)
〔Y=log(EC差),X=pH値〕
直線Bは、
Y=2.84-0.31X (B)
となり、
A線とB線の交点は(4.11,1.57)となり、pH値を算出する場合には、pH4.11を分岐点として、pH4.11以上の場合は、上記(B)式を用いて、近似的なlog(EC差)を算出し、電解後のEC値を知ることができる。また、pH4.11未満では、pH2.0程度までは、上記(A)式を用いて、log(EC差)を算出し、電解後のEC値を知ることができる。
【0035】
このことから、上記(A)式(B)式を用いてEC差を知ることができれば、電解後の処理水のpH値は、容易に算出できることとなる。
したがって、上記の算出方法を用いれば、電解の最中であっても容易に生成される処理水のpH値を求めることができる。
【0036】
次に原水と処理水の電気伝導度差(EC差)から処理水のpHを表示する装置を図4により説明する。
図4において原水のEC電極14と処理水のEC電極15とで発振器20に接続した交流ブリッヂ21を形成し、その出力を電位差増幅器22に入力し、この電位差を直流電流電圧変換回路23にて直流電圧に変換する。得られた出力24をコントロール回路25に入力する。
コントロール回路25には、上述した試験例1、2のデータを計算し、求められた電圧値からpH値を表示回路26に出力し、その時点の処理水のpH値をアナログ表示やデジタル表示で表示することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、原水と処理水の電気伝導度(EC)差を測定することにより、電場内でのpH測定を可能にし、電解の最中であっても、リアルタイムに、生成される処理水のpH値を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施例を示す装置図である。
【図2】
本発明において処理水のpH値とEC値との関係を示す説明図である。
【図3】
本発明において処理水のpH値とEC値との関係を示す説明図である。
【図4】
本発明における直流電流の電源回路図である。
【符号の説明】
1・・・電解槽
2・・・隔膜
3・・・陽極室
4・・・陰極室
5・・・陽極
6・・・陰極
7・・・原水供給手段
13・・直流電源
14、15・・EC電極
16、17・・EC測定槽
 
訂正の要旨 訂正の要旨
本件訂正は、つぎの訂正事項(1)〜(7)からなる。
(1)明りょうでない記載の釈明を目的として、請求項1の「原水の電解前の電気伝導度と電解後の処理水の電気伝導度とのEC差を測定」の文を「原水の電解前の電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度とのEC差を測定」と訂正する。
(2)明りょうでない記載の釈明を目的として、請求項2の「電解生成水pH表示装置」を「電解生成処理水pH表示装置」と訂正する。
(3)誤記の訂正を目的として、請求項1及び請求項2における「末満」を「未満」に訂正する。
(4)明りょうでない記載の釈明を目的として、段落【0005】の「原水の電解前の電気伝導度と電解後の処理水の電気伝導度とのEC差を測定」の文を「原水の電解前の電気伝導度と陽極室の出口側の処理水の電気伝導度とのEC差を測定」と訂正する。
(5)誤記の訂正を目的として、段落【0005】及び【0006】の「末満」を「未満」に訂正する。
(6)誤記の訂正を目的として、段落【0011】の「式15」を「式1」に訂正する。
(7)誤記の訂正を目的として、段落【0036】の「EC電極16」「EC電極17」を、「EC電極14」「EC電極15」に訂正する。
異議決定日 2000-12-20 
出願番号 特願平8-255577
審決分類 P 1 651・ 121- YA (G01N)
P 1 651・ 531- YA (G01N)
P 1 651・ 532- YA (G01N)
最終処分 維持  
前審関与審査官 豊永 茂弘鈴木 俊光  
特許庁審判長 伊坪 公一
特許庁審判官 住田 秀弘
後藤 千恵子
登録日 1999-06-11 
登録番号 特許第2938815号(P2938815)
権利者 松尾 至明 三浦電子株式会社
発明の名称 電解生成処理水のpH値を表示する方法および電解生成水pH表示装置  
代理人 大滝 均  
代理人 大滝 均  

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