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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1051344
異議申立番号 異議2000-74073  
総通号数 26 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-12-17 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-11-08 
確定日 2001-09-10 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3039765号「パチンコ機」の請求項1ないし3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3039765号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 (1)手続きの経緯
特許第3039765号の請求項1〜3に係る発明(以下「本件発明」という。)は、平成7年6月7日に特許出願され、平成12年3月3日に特許の設定登録がなされた。
これに対して、「町田彬」より特許異議の申立てがなされ、平成13年1月18日付で取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成13年4月3日に訂正請求がなされ、平成13年6月13日付で再度の取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成13年7月12日に、平成13年4月3日付け訂正請求を取り下げるとともに、新たな訂正請求がなされたものである。

(2)訂正の適否の判断
1.訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は、以下のa〜eのとおりである。
特許請求の範囲の訂正
a.請求項1を下記のとおりに訂正。
「【請求項1】遊技盤に通過ゲートと普通図柄変動表示器と電動開閉入賞口と特別図柄変動表示器と電動開閉大入賞口が設けられ、打球が通過ゲートを通過することにより普通図柄変動表示器の表示図柄が変動し所定の図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が短時間開放され、該電動開閉入賞口に打球が入賞すると前記特別図柄変動表示器に表示される複数列の図柄が変動し所定の図柄が揃うと大当たり状態となって電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得るようにしたパチンコ機であって、大当たり状態が終った後は特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限って前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口への打球の入賞を容易ならしめることで前記特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめるようにするとともに、該電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあり特別図柄変動表示器が図柄変動中に次の打球が該電動開閉入賞口に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させるようにしたことを特徴とするパチンコ機。」
b.請求項2および3を削除する。
発明の詳細な説明の訂正
c.段落【0004】を下記のとおりに訂正。
「【0004】【課題を解決するための手段】そのために本発明は、遊技盤に通過ゲートと普通図柄変動表示器と電動開閉入賞口と特別図柄変動表示器と電動開閉大入賞口が設けられ、打球が通過ゲートを通過することにより普通図柄変動表示器の表示図柄が変動し所定の図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が短時間開放され、該電動開閉入賞口に打球が入賞すると前記特別図柄変動表示器に表示される複数列の図柄が変動し所定の図柄が揃うと大当たり状態となって電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得るようにしたパチンコ機であって、大当たり状態が終った後は特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限って前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口への打球の入賞を容易ならしめることで前記特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめるようにするとともに、該電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあり特別図柄変動表示器が図柄変動中に次の打球が該電動開閉入賞口に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させるようにしたことを特徴とするパチンコ機。」
d.段落【0012】を下記のとおりに訂正。
「【0012】また、図7に特別図柄変動表示器25の図柄変動時間を制御するサブルーチンを示す。即ち、電動開閉入賞口23が長時間開放するときは特別図柄変動表示器25が頻繁に図柄変動するようになるので、図柄変動がスタートしてから停止するまでの所要時間がステップjに示したように普通は約7秒に設定されるものをステップiに示したように短縮に設定されるようにしている。この短縮モードは図柄変動の際中に次の打球が電動開閉入賞口23に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させることにより行なわれる。」
e.図7中の「図柄変動時間普通」と「図柄変動時間短縮」の記載を逆にする。
2.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、「特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめる」ための構成を「該電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあり特別図柄変動表示器が図柄変動中に次の打球が該電動開閉入賞口に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させる」と限定するものであるから特許請求の範囲の減縮に相当する。
上記訂正事項bは、請求項の削除であり、特許請求の範囲の減縮に相当する。
上記訂正事項cは、上記特許請求の範囲の訂正に整合させるために発明の詳細な説明の欄を訂正するものであり、明りょうでない記載の釈明に相当する。
上記訂正事項dは、発明の詳細な説明の記載の中で整合しない記載を整合させるために削除する訂正であり、明りょうでない記載の釈明に相当する。
上記訂正事項eは、発明の詳細な説明と整合しない図面の記載を整合させるために図面の記載を訂正するものであり、明りょうでない記載の釈明に相当する。
また、上記訂正事項a〜eは新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法第116号)附則第6条1項の規定によりなお従前の例によるとされる,特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

(3)特許異議の申立てについての判断
1.本件発明は上記(2)で示したように上記訂正が認められるから、本件発明は、上記訂正に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。
(上記(2)1.訂正a参照)
2.異議申立ての理由の概要
特許異議申立人町田彬は、証拠として
甲第1号証 特開平6-39092号公報、
甲第2号証 特開平4-132579号公報、
甲第3号証 パチンコ必勝ガイド1995 6.2号 平成7年6月2日発行、発行所:株式会社白夜書房、
甲第4号証 パチンコ攻略マガジン1995 5.27号 平成7年5月27日発行、発行所:株式会社双葉社、
甲第5号証 パチンコ攻略マガジン1995 5.13号 平成7年5月13日発行、発行所:株式会社双葉社、
甲第6号証 パチンコ攻略マガジン1995 3.23号 平成7年3月23日発行、発行所:株式会社双葉社、
甲第7号証 パチンコ攻略マガジン1995 3.9号 平成7年3月9日発行、発行所:株式会社双葉社、
及び甲第8号証 特開平5-3947号公報
を提出し、本件発明は、甲第1号証(又は甲第2号証)に出願前公知の甲第3号証〜甲第8号証を適用することにより、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当し、これにより特許を受けることができないものであるから、本件発明の特許は取り消すべき旨主張している。
3.甲号各証
甲号各証には、下記の事項が図面とともに記載されている。
(i)甲第1号証(特開平6-39092号公報)
「特別図柄表示装置3が表示する図柄の組み合せ態様が特定の態様となったとき、特別図柄表示装置3の始動手段を構成する普通電動役物5の遊技者に有利な第2状態の保持時間を延長し、上記特別図柄表示装置3が表示する図柄の組み合せ態様が特定の態様となったとき延長した普通電動役物5の第2状態保持時間を元に戻す。」(第1頁左欄【要約】の第4〜10行)、
「遊技者が発射した打球が流下する遊技部内に、複数の図柄を可変表示可能な特別図柄表示装置と、該特別図柄表示装置の可変表示を開始するための条件を創出する始動手段と、上記特別図柄表示装置が可変表示を停止したときの表示図柄の組み合せ態様に基づく特定条件の成立により遊技者に不利な第1状態と遊技者に有利な第2状態とに変換可能は変動入賞装置と、該変動入賞装置の第2状態を維持するための条件を創出する継続手段を少なくとも配設し、上記各装置を制御する制御手段を有するパチンコ機において、上記遊技部内に、遊技者に不利な第1状態と遊技者に有利な第2状態とに変換可能な普通電動役物と、該普通電動役物を第1状態から第2状態に変換させるための条件を創出する普通始動手段とを配設し、上記特別図柄表示装置の可変表示を開始するための条件を創出する始動手段を、上記普通電動役物により構成し、特別図柄表示装置が表示する図柄の組み合せ態様が所定の態様となったとき、普通電動役物が第2状態を保持する時間を変更するようにしたことを特徴とするパチンコ機。」(請求項1)、
「この発明は、特別図柄表示装置が表示する図柄の組み合せ態様に基づいて変動入賞装置が遊技者に不利な第1状態から遊技者に有利な第2状態に変換するパチンコ機に関する」(第2頁第1欄第25行〜第28行)、
「【作用】特別図柄表示装置が可視表示する図柄の組み合せが特定の表示態様のときに、開放時間制御信号を生起させ、この開放時間制御信号に基づいて、普通電動役物の開放時間を変更する。」(第2頁第2欄第25行〜第28行)、
「【実施例】以下、本発明を図面の実施例について説明すると、図1は遊技盤1を含むパチンコ機2の正面図であって、遊技盤1に形成した遊技部のほゞ中央に、特別図柄表示装置3を構成する中央役物4と、普通電動役物5及び普通図柄表示装置6を一体に構成した表示器付電動チューリップ7と、大入賞ロである変動入賞装置8を設けた大入賞口ユニット9を各々配設し、最下位置にはアウト口10が開設してあり、中央役物4の側方には普通図柄表示装置6の可変表示を開始するために、打球の通過或は入球を検出する普通始動スイッチを有する始動口ゲート11を、普通電動役物5を遊技者に不利な第1の状態から遊技者に有利な第2の状態に変換するための条件を創出する普通始動手段として配設してある。」(第2頁第2欄第30行〜第42行)、
「【0007】中央役物4は、取付基板4aの上方部分に鎧部4bを前面側に突出状に設けると共に天入賞口4cを設け、上記鎧部4bの下方には、特別図柄表示装置3が設けてある。この特別図柄表示装置3は、例えば、発光ダイオードや液晶等からなる図柄表示器具を横三連に配置してある。
【0008】また、大入賞ロユニット9は、ベース板9aに横長な開口部9bを開設すると共に、この開口部9bを開閉可能に覆うゲート板9cを軸着し、駆動源として大入賞ロンレノイド(図示せず)を設けて構成した変動入賞装置8を有し、この変動入賞装置8の下方には、前飾り部9dを設けて大入賞口入賞個数表示灯14を設けてある。上記開口部9bの中央には特定領域を形成し、この特定領域に流入する球を検出する継続スイッチ15を設ける。この継続スイッチ15は、後述する遊技者に有利な第2状態を維持するための条件を創出する継続手段を構成する。尚、図示していないがこの大入賞口ユニット9には、開口部9bに流入する球を全て検出可能なように開口部9bの下流側に10カウントスイッチが設けてある。
【0009】上記変動入賞装置8は、通常の状態においてはゲート板9cが起立状態にあり、遊技部を流下する打球が開口部9bへ流入できない遊技者に不利な第1状態にあるが、後述する特定条件が成立すると、大入賞口ソレノイドの駆動によりゲート板9cが前方に傾動して、開口部9bを開放すると共に遊技部を流下する球を開口部9bへ入賞球として取り込む、遊技者に有利な第2状態に変換する。尚、以後、このような変動入賞装置8を単に大入賞口と称する。」(第2頁第2欄第46行〜第3頁第3欄第24行)、
「【0010】図2ないし図4は、普通電動役物5及び普通図柄表示装置6を構成する表示器付の電動チューリップ7を示す。この表示器付電動チューリップ7の概略は、遊技盤1に取り付けるための取付ベース20、諸部品を取り付けるためのハウジング21、開閉自在な羽根部材22を軸着した前飾り23、羽根部材22の駆動源である普通電動ソレノイド24、普通図柄表示具を構成する例えば7セグメント発光ダイオードからなる所謂デジタル表示器6aなどからなる。」(第3頁第3欄第25行〜第33行)、
「【0026】打球が始動口ゲート11を通過して普通始動スイッチがオンすると、普通図柄表示装置6が図柄の変動表示を開始する。この普通図柄表示装置6の図柄は左右とも10種類ある。そして、所定時間(例えば5秒)が経過すると、普通図柄表示装置6は普通図柄左、普通図柄右の順に変動表示を停止する。この結果、停止した図柄の組み合せ態様が「77」のように、所謂「ゾロ目」となったときは、始動手段を構成する普通電動役物5が、後述する開放時間延長フラグがセットされていない場合は0.5秒間、セットされている場合には5秒間遊技者に有利な第2状態に変換する。即ち、普通電動役物5の普通電動ソレノイド24を0.5秒間又は5秒間励磁して、羽根部材22を開放するのである。従って、この状態のときに普通電動役物5である表示器付電動チューリップ7に流入する球は入賞球となる。」(第5頁第7欄第6行〜第20行)、
「【0092】上記のようなパチンコゲームによれば、遊技者が発射した打球が始動口ゲート11を通過すると、普通図柄表示装置6が可変表示を開始し、所定時間経過後に可視表示する図柄が当りの場合には、普通電動役物5の羽根部材22が開放する。この普通電動役物5は、特別図柄表示装置3の始動手段として機能し、普通電動役物5に設けた特別図柄スイッチに打球が作用すると、特別図柄表示装置3が可変表示を開始し、所定時間経過後に可視表示する図柄の組み合せ態様が所定の組み合せの場合には、大入賞口を開放し、更に図柄の組み合せが特定の図柄、例えば「777」のときには、大当り終了後、次の大当りが発生するまで普通電動役物5の開放時間が0.5秒から5秒に延長されるので、普通電動役物5への入賞数が増加し、図柄の組み合せからみた大当りになる確率は変化していないのであるが、単位時間当りの特別図柄スイッチの検出回数が増加する。従って、特別図柄表示装置3の作動回数が増加するため、大当りが短時間に集中して発生することも可能であって、大当りが連続して発生する期待感を高め、興趣に富んだパチンコ遊技が可能となる。」(第14頁第25欄第8行〜第27行)、
「また、上記実施例では特別図柄の組み合せが特定の組み合せであった場合、その大当りの終了後,次の大当りが発生するまでの間、普通電動役物5の開放時間を延長しているが、これに限らず、特定の組み合せによる大当り終了後複数回大当りが発生するまでの間、普通電動役物5の開放時間を延長してもよいし、特定の組み合せによる大当りの終了後、次にまた特定の組み合せによる大当りが発生するまでの間、普通電動役物5の開放時間を延長してもよいし、特定の組み合せによる大当りの終了後、特定の組み合せ以外の組み合せによる大当りが発生するまでの間、普通電動役物5の開放時間を延長してもよい。」(第14頁第25欄第40行〜第26欄第1行)、
「特別図柄表示装置が表示する図柄の組み合せ態様が所定の態様となったとき、普通電動役物が第2状態を保持する時間を変更するようにしたので、大当りを短時間に集中して発生させることが可能になり、短時間で多大な利益を獲得する可能性があり、興趣に富んだパチンコ機を提供する。また、遊技者と遊技店の利益バランスを図ることも容易であって、健全なパチンコ遊技が可能である。」(第14頁第26欄第21行〜第28行)。
以上の記載から甲第1号証には下記のような発明が記載されているものと認められる。
「遊技盤1に形成した遊技部のほゞ中央に、特別図柄表示装置3を構成する中央役物4と、普通電動役物5及び普通図柄表示装置6を一体に構成した表示器付電動チューリップ7と、大入賞ロである変動入賞装置8を設けた大入賞口ユニット9を各々配設し、最下位置にはアウト口10が開設してあり、中央役物4の側方には普通図柄表示装置6の可変表示を開始するために、打球の通過或は入球を検出する普通始動スイッチを有する始動口ゲート11を、普通電動役物5を遊技者に不利な第1の状態から遊技者に有利な第2の状態に変換するための条件を創出する普通始動手段として配設してあり、遊技者が発射した打球が始動口ゲート11を通過すると、普通図柄表示装置6が可変表示を開始し、所定時間経過後に可視表示する図柄が当りの場合には、普通電動役物5の羽根部材22が0.5秒間開放する。この普通電動役物5は、特別図柄表示装置3の始動手段として機能し、普通電動役物5に設けた特別図柄スイッチに打球が作用すると、特別図柄表示装置3が可変表示を開始し、所定時間経過後に可視表示する図柄の組み合せ態様が所定の組み合せの場合には、大入賞口ソレノイドの駆動によりゲート板9cが前方に傾動して、開口部9bを開放すると共に遊技部を流下する球を開口部9bへ入賞球として取り込む、遊技者に有利な第2状態に変換するパチンコ機であって、更に図柄の組み合せが特定の図柄、例えば「777」のときには、大当り終了後、次の大当りが発生するまで普通電動役物5の開放時間が0.5秒から5秒に延長されるので、普通電動役物5への入賞数が増加し、図柄の組み合せからみた大当りになる確率は変化していないのであるが、単位時間当りの特別図柄スイッチの検出回数が増加する。従って、特別図柄表示装置3の作動回数が増加することを特徴とするパチンコ機。」(以下、「甲第1号証に記載の発明」という。)
(ii)甲第2号証(特開平4-132579号公報)
「入賞領域を形成した遊技部を有する遊技盤と、上記遊技盤に設けられて、遊技者にとって不利な第1状態と遊技者にとって有利な第2状態とに変換可能な変動入賞装置と、上記遊技盤に設けられて、遊技者にとって不利な第1状態と遊技者にとって有利な第2状態とに変換可能な補助変動入賞装置と、上記遊技部内に設けられた特定領域を流下する打球を検出する特定入賞検出手段と、上記遊技部内に設けられた補助特定領域を流下する打球を検出する補助特定入賞検出手段と、上記特定入賞検出手段が特定入賞球を検出することに基づく特定条件が満たされると、上記変動入賞装置を所定期間遊技者にとって有利な第2状態に変換する変動入賞装置駆動制御手段と、遊技状態が予め設定された遊技状態になったことを検出する特定遊技状態検出手段と、上記特定遊技状態検出手段が特定遊技状態を検出した状態と、特定遊技状態を検出していない状態とで、異なる解放時間を決定する解放時間決定手段と、上記解放時間決定手段によって決定された解放時間に応じて、補助変動入賞装置を遊技者にとって有利な第2状態に変換する補助変動入賞装置駆動制御手段と、を備えていることを特徴とするパチンコ機。」(特許請求の範囲)、
「本発明は、補助変動入賞装置を有し、補助特定領域を流下する打球を検出することに基づく所定条件が満たされると、補助変動入賞装置が第2状態に変換されるパチンコ機に関する」(第1頁右欄第13行〜第16行)、
「更に、上記入賞球通過口93の前面側に位置する前面板106には例えば7セグメントよりなる可変表示器107を設けてあり、遊技盤6の適所(第2図においては変動入賞装置11の左右両側)に設けた補助特定入賞具108,108内に形成した補助特定領域を流下する打球が補助特定入賞検出器109,109によって検出されることに伴って、電気的制御装置110が上記可変表示器107を変換表示させるのである。そして、該可変表示器107に停止表示された図柄が予め定められた特定の識別情報(例えば「7」)であった場合には、所定条件に応じて補助変動入賞装置12を遊技者にとって有利な第2状態に変換させる。」(第5頁右下欄第14行〜第6頁左上欄第6行)、
「そして、第2状態に変換された変動入賞装置11へ入賞した入賞球が特別入賞口45へ入賞し、この特別入賞球を特別入賞検出器48が検出すると、特別遊技の権利が発生」(第6頁左下欄第1行〜第4行)、
「上記のようにして行われる特別遊技は、変動入賞装置11が所定回数(例えば18回)第1状態と第2状態とに変換されるか、変動入賞装置11内へ入賞した球が所定個数(例えば10個)に達するか、最先の条件が成立するまでを1サイクルとし、該サイクル中に球が特別入賞口45(V入賞口または継続入賞口)に入賞することによってサイクルの更新が行われ、該サイクルの継続更新回数が所定回数(例えば16回)になるまで特別遊技を継続できる。」(第6頁左下欄第13行〜右下欄第2行)、
「しかして、上記開放時間決定手段126は例えば2種類の計時手段たる第1タイマ128(例えば0.5秒)及び第2タイマ129(例えば6秒)を備えるものとしてあり、当該パチンコ機1が特定遊技状態にあるか否かで、ソレノイド99を駆動させる時間を計時するためのタイマを選択し、上記補助変動入賞装置駆動制御手段127の作動時間を異らしめるのである。ここで、第1、第2タイマ128,129の選択要件である特定遊技状態を、例えば特別遊技状態の継続時間中と設定すると、上記変動入賞装置駆動制御手段114内に設けた特別遊技制御手段116が特定遊技状態検出手段として機能することとなり、該特別遊技制御手段116から特別遊技状態検出信号が入力されている間(特別遊技状態が起生されている間)だけ、開放時間決定手段126は第2タイマ129を選択し、6秒間継続して補助変動入賞装置12を遊技者にとって有利な第2状態に変換するのである。」(第7頁右上欄第3行〜第20行)、
「なお、特定遊技状態の設定は特定遊技状態に限らず、例えば特別遊技が終了した時点から次回の特別遊技が開始されるまでの間を特定遊技状態と設定したり、特別遊技の発生後あるいは終了後における所定条件の成立(例えば所定時間の経過やセーフ球、アウト球、打込球が所定数に達する等)までを特定遊技状態としたり、これらの条件を複合的に組み合わせる等して、適宜に設定すればよい。」(第7頁左下欄第1行〜第9行)、
「また、以上に説明した実施例は、球が始動口に入賞することを条件として変動入賞装置14の可動球受け部材がソレノイドの駆動によって遊技者にとって不利な第1状態から遊技者にとって有利な第2状態に所定回数(例えば1回、または2回)変換し、この第2状態に変換したときに球が特別入賞口45(V入賞口や継続入賞口を含む)に入賞することで特別遊技が開始される所謂第2種のパチンコ機(所謂ハネモノタイプ)であるが、本発明は、この遊技内容に限定されるものではない。例えば、球が始動口として機能する入賞口に入賞することにより別遊技の権利が発生し、複数の可変表示器を備える可変表示装置によって行った別遊技で、各可変表示器の表示図柄が賞態様を形成した場合に特別遊技の権利が発生し、特別遊技の開始に伴って第2状態に変換される変動入賞装置の変換時間が所定時間(例えば30秒)になるか、この第2状態中に変動入賞装置に入賞した入賞球数が所定数(例えば10個)に達するか、最先の条件が満たされた時点で変動入賞装置を第1状態に復帰させるまでを“1サイクル”とし、当該サイクル中に継続入賞球が検出されることに基づいて、所定回数(例えば16回)までサイクルを継続更新させる、所謂第1種のパチンコ機であってもよい。この様なパチンコ機においても、上記実施例と同様に、特別遊技の開始或いは終了を特定遊技状態の発生と設定したり、各所定条件を複合的に組み合わせることによって、特定遊技状態を適宜に定めればよい。」(第8頁左下欄第5行〜右下欄第14行)。
(iii)甲第3号証(パチンコ必勝ガイド1995 6・2号 平成7年6月2日発行、発行所:株式会社白夜書房)
「70回転まで時短機能つき連チャン率は歴代NO.1!」(第64頁見出し)、
「E・レディー2、7ショックと続けて大ヒットしたニューギンの「大当り後0回転までデジタル回転時間短縮機能」が、まさむらに続いて京楽からも登場した。しかも先の3機種より多い70回転までの時短機能を引っさげて。」(第64頁第1段目第1行〜第7行)、
「大当り後70回転まで時短機能付」(第64頁基本データ表備考欄)、
「大当り後はお待ちかねの時短タイムで、70回転するまでメインデジタルの回転時間が通常時の10.1〜11.2秒から最短2.3秒に。合わせて小当りも、確率自体は変わらないが、その間は電チュー開放時間が最長5秒にアップする(通常時は0.5秒)」(第64頁第2段目第9行〜第15行)。
(iv)甲第4号証(パチンコ攻略マガジン1995 5.27号 平成7年5月27日発行、発行所:株式会社双葉社)
「大当り後50回転までの連チャンチャンスあり」(頁数不明:特許申立人提出の甲第4号証の2頁目第68頁基本データ表備考欄)、
「そう、「E・レディー2」や「S・ショック」にあった例の「大当り後50回転のチャンス」がこの台にもしっかりと搭載されているのだ。このチャンスはおお当たり後メインデジタルが50回転する間は小デジの回転時間に時短が働き、その間は極力持ち玉を減らさないという仕組みになっている。」(同頁第3段目第2行〜第10行)、
「ニューギンお得意の「大当り後の50回転チャンス」は、本当に「チャンス」なのか…?チャンスといっても所詮はオマケ 小デジの回転時間を短縮することによって、電チューの開放率を高め、結果持ち玉を減らさずにメインデジタルの回転率を上げるという、ニューギンがあみ出した「合法的連チャンシステム」が、この大当たり後のチャンスだ。この間にアップしているのは小デジの回転時間だけだが、もともと小デジの確率が4分の1と高い為、これに時短機能がプラスされると確かに確変中を思わせる電チューの動きが見られるが、実際は小デジの回転率や電チューの玉の拾いの悪さから(ホールにもよるが)一概にチャンスといいがたいものがある。各デジタルの確率と回転時間 メインデジタル この確率で50回転以内に当たる理論値は約15%。噂では、この間もは率がアップしているのでは…?という話もあるが、今の所それは未確認だ。理論上では大当り後50回転以内に当る理論値は約15%だが…」(第69頁第1段目〜第2段目)。
(v)甲第5号証(パチンコ攻略マガジン1995 5.13号 平成7年5月13日発行、発行所:株式会社双葉社)
「連チャンのチャンスは大当り終了後60回転まで増大!」(頁数不明:特許申立人提出の甲第5号証の2頁目上段見出)
「備考 大当り終了後60回転まで電チューの短縮あり」(同頁基本データ表備考欄)、
「大当り終了後60回転するまでは電チューがパコパコ開くのだ!」(同頁下段見出し)、
「ここのところ、あまりバッとした機種を出していなかったまさむらから(スミマセン)、なにやら前評判がやたらといい機種が登場した。それこそが「アステカ」である。一体全体、どう評判がいいのかというと、ニューギンのエキサイトレディー2やセプンショックでお馴染みの、大当り終了後の電チューパコパコサービスがあるのである。しかも、ニューギンの50回転に対し、アステカは10回多い60回転までとなっている。実質的な連チャン率は、なんと22.08%にまでなる!これなら、前評判が高いのも、うなづけるっていうもんだ。」(同頁第1段目第1行〜第16行)、
「これまでニューギンから、エキサイトレディー2やセブンシヨックなどといった、大当り終了後50回転のサービス有りという機種があった。しかし、ここで紹介しているアステカは、大当り終了後60回転まで電チューの停止時間短縮が行なわれるのである。こういった機能は、規定などが無いのであろうか?いつしか、大当り終了後1000回転まで時間短縮なんて機種を作ってもらいたいもんだ。」(同頁左欄第1行〜第7行)、
「しかも、この機種はニューギンのそれらの機種とは違って、大当り終了後60回転のサービス中にも、しっかりとリーチアクシヨンがあるので、その辺でも楽しめる。ちなみに、この時の画面の色は赤となっている。」(頁数不明:特許申立人提出の甲第5号証の3頁目第12行〜第24行)。
(vi)甲第6号証(パチンコ攻略マガジン1995 3.23号 平成7年3月23日発行、発行所:株式会社双葉社)
「この合法連チャンとは、エキサイトレディー2の様に、大当り終了後50回転する間までは、小デジタルの停止時間が短縮されるモノを指すのである。」(第14頁第1段目第5行〜第9行)、
「この連チャンとは、あくまでも大当り終了後50回転以内のモノを指す。」(第14頁第1段目第15行〜第2段目第1行)。
(vii)甲第7号証(パチンコ攻略マガジン1995 3.9号 平成7年3月9日発行、発行所:株式会社双葉社)
「まず、大当り後の50回転は小当りデジタルとメインデジタルに超時間短縮機能がつきます。つまり持ち玉を減らさずに、脅威的な速さでゲームを消化することができるわけです。」(第6頁第1段目第13行〜第2段目第1行)、
「ここで、よくある「理論値表」を思い出してみてください。よく「1〜50回転までの理論値は15%」とか書いてあるでしょう?アレがミソなのです!つまりこの機種の場合は、その50回転の消化が異常に早く、しかも持ち玉を減らさないですむので、この「レディチャンス」が実質的な連チャンシステムになるというわけなのです。」(第6頁第2段目第3行〜第12行)。
(viii)甲第8号証(特開平5-3947号公報)
「【目的】可変表示ゲームの当り確率が変動するパチンコ遊技において、可変表示ゲームが遊技者に有利な当り確率で行われているときに、可変表示部の作動時間を短縮させて、遊技者に早期に大当りの発生の機会を与えることができるパチンコ遊技機を提供することを目的とする。」(第1頁要約の目的欄)、
「【0015】上記のようにこの実施例では補助可変表示ゲームでの当り確率が可変表示ゲームの推移に従って変化するようになっている。そこで現在の補助可変表示ゲームの当り確率が遊技者に有利なものか、逆に不利なものかを遊技者に知らせるため、前記可変表示装置20の左側で、前記有効乱数表示ランプL4aに隣接する位置に補助有効乱数表示ランプL4cが設けられており、また前記可変表示装置20の右側で、前記有効乱数表示ランプL4bに隣接する位置には補助有効乱数表示ランプL4dが設けられている。」(第4頁第6欄第46行〜第5頁第7欄第5行)、
「【0044】特別遊技の最終サイクルが終了した後は、遊技者は遊技球の始動入賞口5あるいは特定入賞口9への入賞を狙い、再び右打ちを行う。ところで特別遊技の最終サイクルが終了した時点で可変表示ゲームの当り確率は遊技者に有利な確率、例えば1/100に変更されるように制御される。これは遊技者が有利となるような当り確率のもとで遊技を行うように遊技を進行させた場合には、大当り後の可変表示ゲームにおいて連続的に大当りを発生させ易くし、更に多大な利益を獲得するチャンスを与えるためである。同時に補助可変表示ゲームの当り確率も遊技者に有利な確率、例えば1/5に変更されるように制御される。これは補助可変表示ゲームで当りが発生する可能性を高め、前記補助変動入賞装置70の可動部710の作動回数を増加させることにより前記可変表示部21の変動回数を増やし大当り発生の可能性を高めるためである。【0045】そして特別遊技の最終サイクルが終了すると同時に、前記有効乱数表示ランプL4aと前記補助有効乱数表示ランプL4cとが同時に消灯され、前記補助有効乱数表示ランプL4bと前記補助有効乱数表示ランプL4dとが同時に点灯される。」(第8頁第14欄第4行〜第24行)、
「【0047】前記特別予備遊技状態での可変表示ゲームの制御内容は先述した可変表示ゲームの制御内容と略同一であるが、前記可変表示部21の作動時間が短縮されるように制御されている点が異なる。これは特別遊技が終了した後は補助可変表示ゲームにおいて当り確率が高くなったことにより可変表示ゲームを行う可変表示部21がより多く作動されることになるので、前記可変表示部21の作動時間を短縮させ、始動入賞口4への入賞記憶がオーバーフローすることを防止し、前記可変表示部21の作動回数を増加させて早期に連続して大当りを発生させるためである。【0048】具体的には、最初の特別遊技が開始されるまでの可変表示ゲームでは、一律に前記可変表示部21が作動してから約5秒以上経過した後に左図柄表示部22、中図柄表示部23、右図柄表示部24の順に停止するが、特別予備遊技状態では前記可変表示部21が作動してから約1秒以上経過した時点で各表示部22,23,24が順次停止する。【0049】特別予備遊技状態で大当りが発生し、連続して特別遊技が開始された時点で、可変表示ゲームでの当り確率は遊技者に不利な確率に復帰され、また補助可変表示ゲームの当り確率も遊技者に不利な確率に復帰されるとともに、前記可変表示部21の作動時間も約5秒以上に復帰される。」(第8頁第14欄第35行〜第9頁第15欄第8行)。
4.対比・判断
(i)本件発明と甲第1号証に記載の発明とを比較する。
甲第1号証に記載の発明の、
「始動口ゲート11」、「普通図柄表示装置6」、「普通電動役物5」、「特別図柄表示装置3」、「大入賞口ユニット9」、「図柄が当りの場合」、「図柄の組み合せ態様が所定の組み合せの場合」、「大入賞口ソレノイドの駆動によりゲート板9cが前方に傾動して、開口部9bを開放すると共に遊技部を流下する球を開口部9bへ入賞球として取り込む、遊技者に有利な第2状態」、「普通電動役物5の開放時間が0.5秒から5秒に延長されるので、普通電動役物5への入賞数が増加」、「特別図柄表示装置3の作動回数が増加する」は、
本件発明における、
「通過ゲート」、「普通図柄変動表示器」、「電動開閉入賞口」、「特別図柄変動表示器」、「電動開閉大入賞口」、「所定の図柄にて停止」、「所定の図柄が揃うと大当たり状態」、「電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得る」、「電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口への打球の入賞を容易ならしめる」、「特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめる」
にそれぞれ相当するから、
両者は、
「遊技盤に通過ゲートと普通図柄変動表示器と電動開閉入賞口と特別図柄変動表示器と電動開閉大入賞口が設けられ、打球が通過ゲートを通過することにより普通図柄変動表示器の表示図柄が変動し所定の図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が短時間開放され、該電動開閉入賞口に打球が入賞すると前記特別図柄変動表示器に表示される複数列の図柄が変動し所定の図柄が揃うと大当たり状態となって電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得るようにしたパチンコ機であって、大当たり状態が終った後は前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口への打球の入賞を容易ならしめることで前記特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめるようにしたことを特徴とするパチンコ機。」
で一致するが、
(イ)本件発明では、大当たり状態が終った後は「特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限って」前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口への打球の入賞を容易ならしめるのに対して、甲第1号証に記載の発明では、大当り終了後、「次の大当りが発生するまで」普通電動役物5の開放時間が0.5秒から5秒に延長される点、
(ロ)本件発明では、該電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあり特別図柄変動表示器が図柄変動中に次の打球が該電動開閉入賞口に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させているのに対して、甲第1号証に記載の発明では、このように構成されていない点、
でそれぞれ相違している。

(4) 当審の判断
上記相違点(ロ)について検討すると、相違点(ロ)に関しては、甲第2号証には記載されていない。
また甲第3号証〜甲第8号証には大当り後所定回転まではメインデジタル、小デジタルの回転時間、電チュー、あるいは可変表示部の作動時間、を短縮する機能についての記載はあるものの、いずれも「該電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあり特別図柄変動表示器が図柄変動中に次の打球が該電動開閉入賞口に入賞した場合」に「残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止」させるものではないことから、甲第1号証〜甲第8号証のいずれにも、上記相違点(ロ)に係る記載はなく、また、このような構成を示唆する記載もない。
そして本件発明は、かかる構成により、「特別図柄変動表示器の図柄変動が頻繁に行なわれるようにしたので、再び停止図柄が揃って大当たりが出やすいようになり引き続き有利にパチンコゲームを続けることができるようになり興趣を増大させる効果がある」(特許明細書第3頁第6欄第20〜24行)という顕著な効果を奏するものである。
したがって、本件発明は、甲第1号証〜甲第8号証に記載の発明から当業者が容易に想到し得たということはできない。

(5)むすび
以上のとおりであるから、甲第1号証乃至甲第8号証によっては、本件発明についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
パチンコ機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技盤に通過ゲートと普通図柄変動表示器と電動開閉入賞口と特別図柄変動表示器と電動開閉大入賞口が設けられ、打球が通過ゲートを通過することにより普通図柄変動表示器の表示図柄が変動し所定の図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が短時間開放され、該電動開閉入賞口に打球が入賞すると前記特別図柄変動表示器に表示される複数列の図柄が変動し所定の図柄が揃うと大当たり状態となって電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得るようにしたパチンコ機であって、大当たり状態が終った後は特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限って前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口ヘの打球の入賞を容易ならしめることで前記特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめるようにするとともに、該電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあり特別図柄変動表示器が図柄変動中に次の打球が該電動開閉入賞口に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させるようにしたことを特徴とするパチンコ機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技盤に設けられた図柄変動表示器の図柄が揃うことによっていわゆる大当たり状態となり一時に多数の賞球が獲得できるパチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遊技盤に設けられた通過ゲートを打球が通過すると7セグメントの発光表示器からなる普通図柄表示器に表示される図柄、例えば数字が4→6→8→3→5→7の順に変動し、数秒後に3〜7のいずれかの数字で停止し、その停止した数字が一定の確率で偶然性をもって例えば3または5または7となった場合に、チューリップと称される電動開閉入賞口が短時間(例えば約0.4秒間)開いて該電動開閉入賞口へ打球が入り易くなり、該入賞口に打球が入ると、CRT,カラー液晶表示装置等の電子ディスプレイからなる特別図柄変動表示器に数字,記号,その他の図柄が3列にて上から下に流れる如くに変動表示され定時間後にその図柄が左側列,右側列,中央列の順に停止して数百分の1の確率で偶然にも例えば「555」,「777」等に予め決められた図柄に揃うと、いわゆる大当たり状態となって遊技盤下部に設けられた電動開閉大入賞口が一定時間または一定個数の打球が入賞するまで開放され、遊技者は一時に多数の賞球を得ることができるように構成されたパチンコ機は知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記パチンコ機では、電動開閉大入賞口が閉じていわゆる大当たり状態が終ってしまうと、再び大当たりを勝ちとるのが容易でなくその間に遊技者はその持球をなくしてしまうおそれもあった。そこで本発明はいったん大当たりが発生したらその大当たり状態が終わった後も一定の条件のもとにその遊技者に何らかの特典を与え有利にパチンコゲームが続行できるようにして興趣を増大させようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、遊技盤に通過ゲートと普通図柄変動表示器と電動開閉入賞口と特別図柄変動表示器と電動開閉大入賞口が設けられ、打球が通過ゲートを通過することにより普通図柄変動表示器の表示図柄が変動し所定の図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が短時間開放され、該電動開閉入賞口に打球が入賞すると前記特別図柄変動表示器に表示される複数列の図柄が変動し所定の図柄が揃うと大当たり状態となって電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得るようにしたパチンコ機であって、大当たり状態が終った後は特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限って前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口ヘの打球の入賞を容易ならしめることで前記特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめるようにするとともに、該電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあり特別図柄変動表示器が図柄変動中に次の打球が該電動開閉入賞口に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させるようにしたことを特徴とする。
【0005】
【作用】
大当たり状態が終った後は、普通図柄変動表示器の表示が所定の単一図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が大当たり発生前よりも長時間開放され、該電動開閉入賞口へ打球が入り易くなるので、特別図柄変動表示器の図柄変動が頻繁になる。このため大当たりが発生し易くなる。
【0006】
【実施例】
次に図面に従い本発明に係るパチンコ機の一実施例を説明する。図1にこのパチンコ機の遊技盤1の正面を示す。図中2は天入賞口、3は左肩入賞口、4は右肩入賞口、5は左袖入賞口、6は右袖入賞口で、これらの各入賞口はいわゆる普通入賞口であって打球が入賞する毎に一定個数の賞球が遊技者に払い出される。7,8,9,10は風車、11,12,13,14は装飾ランプである。15はアウト穴である。
【0007】
20,21は遊技盤1面上を落下する打球が内部を通過することによりセンサが作動し電気信号を出力する通過ゲート、22は7セグメントの発光表示器からなる普通図柄変動表示器、23は一対の翼片24,24がソレノイドの作動により開閉する電動開閉入賞口、25はカラー液晶ディスプレイからなる特別図柄変動表示器、26は長方形状の扉板27がソレノイドの作動により前方に開かれることにより打球を極めて入り易くする電動開閉大入賞口で、該電動開閉大入賞口26の内部中央にはさらにVゾーンと称される特定入賞口28が設けられている。
なお29,29…は通過ゲート20,21を打球が通過したことを記憶しそのことを点灯により表示する打球通過記憶表示ランプ、30,30…は電動開閉入賞口23に打球が入賞したことを記憶しそのことを点灯により表示する打球入賞記憶表示ランプである。
【0008】
上記のように遊技盤1に設けられた各機器は図2に示したブロック図を示したようにCPU,RAM,ROMおよびI/Oからなるマイクロコンピュータに接続され該マイクロコンピュータと電気信号が授受されることにより作動する。即ち、通過ゲート20または通過ゲート21を打球が通過すると普通図柄変動表示器22に表示される数字が4→6→8→3→5→7の順に高速で変動し数秒後に3〜8のいずれかの不特定な数字で停止する。そしてその停止した数字が偶然にも予め決められた3または5または7であった場合は電動開閉入賞口23のソレノイドの作動により翼片24,24を短時間(約0.5秒間)開かしめ該電動開閉入賞口23へ打球が多少入賞し易くなるようにしている。
【0009】
電動開閉入賞口23に打球が入賞するとそれを検知するセンサからの信号がCPUに入力され特別図柄変動表示器25に図3に示したような0〜9の数字、および、島,花,カモメ,飛行機,ペンギン等のキャラクタの図柄がその順に3列にて上から下へ流れるように循環表示される。図4にこのように図柄変動表示がされているときの背景画の一例としての南国の海岸風景を示す。そして、その図柄変動は変動表示がスタートしてから約7秒経過後に左側列,右側列,中央列の順に停止する。そして図5に示したようにその停止図柄が数百分の1の確率をもって偶然にも「000」,「111」,「222」………「777」,「島島島」………のように横一列に同一図柄が揃うと、大当たり状態となり電動開閉大入賞口26の扉板27がソレノイドの作動により開かれて該電動開閉大入賞口26に打球がきわめて入り易い状況をもたらすと同時に装飾ランプ11,12,13,14が点滅し、スピーカー(図示せず)から効果音が発せられ特別図柄変動表示器25には大当たりの祝勝表示がなされる。そして、電動開閉大入賞口26に打球が10個入るかまたは29秒経過すると該扉板27は閉じるがその間にVゾーンと称される特定入賞口28に打球が入ったことが検出されることにより、また開いて打球を再び入り易くする。このような扉板27の開閉は最高で16回繰り返される。従ってこの大当たり状態の一時期に遊技者は多数の賞球を得ることができる。
【0010】
しかして本発明では、上記のような大当たり状態が終った後は、特別図柄変動表示器の図柄の変動・停止が所定回数(この実施例では70回)に限って開閉時間延長モードとなり、電動開閉入賞口23の翼片24の開放時間を延長(この実施例では約0.5秒間から約5秒間に延長)させることにより該電動開閉入賞口23に打球が入賞し易くする。即ち、図6のフローチャートのステップdに示したように、開放時間延長モードかどうかの判別部を電動開閉入賞口23の開放時間を制御するサブルーチンに設けている。そして、通過ゲート20または通過ゲート21を打球が通過し(ステップa)、普通図柄変動表示器22の変動表示時間が経過し(ステップb)、その停止図柄が3または5または7であるかどうかが判別され(ステップc)た後、このステップdにて上記開放時間延長モードであるかどうかがさらに判別され、開放時間延長モードにあるときはステップeにて電動開閉入賞口23が約5秒間開放されることとなり、開放時間延長モードにないときは従来どおりステップfにて電動開閉入賞口23が約0.5秒間のみ開放される。
【0011】
また、開放時間延長モードにあるときは、図4に示した背景画が夕やけ時のように赤味がかかって表示されることにより、遊技者にそのことが知らされ、現状は遊技者にとって有利な条件でパチンコゲームが進められる状況であることを知らせる。
【0012】
また、図7に特別図柄変動表示器25の図柄変動時間を制御するサブルーチンを示す。即ち、電動開閉入賞口23が長時間開放するときは特別図柄変動表示器25が頻繁に図柄変動するようになるので、図柄変動がスタートしてから停止するまでの所要時間がステップjに示したように普通は約7秒に設定されるものをステップiに示したように短縮に設定されるようにしている。この短縮モードは図柄変動の際中に次の打球が電動開閉入賞口23に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させることにより行なわれる。
【0013】
こうして特別図柄変動表示器25の図柄変動・停止が頻繁に行なわれるようになり、その回数が70回に達すると電動開閉入賞口23の開放時間延長モードは終わりとなり、普通の短かい開放時間モードに戻る。
【0014】
【発明の効果】
このように本発明のパチンコ機は、いったん大当たりが発生すればその状態が終っても特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限り電動開閉入賞口の開放時間が長くなることによって該電動開閉入賞口ヘの打球の入賞を容易ならしめ特別図柄変動表示器の図柄変動が頻繁に行なわれるようにしたので、再び停止図柄が揃って大当たりが出やすいようになり引き続き有利にパチンコゲームを続けることができるようになり興趣を増大させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係るパチンコ機の一実施例を示す遊技盤の正面図。
【図2】
本発明の一実施例を示すパチンコ機のゲーム制御系のブロック図。
【図3】
本発明の一実施例を示すパチンコ機の特別図柄変動表示器の変動図柄図。
【図4】
本発明の一実施例を示すパチンコ機の特別図柄変動表示器の背景図。
【図5】
本発明の一実施例を示すパチンコ機の特別図柄変動表示器の大当たり時の表示図。
【図6】
本発明の一実施例を示すパチンコ機における電動開閉入賞口の開放時間延長処理の制御系フローチャート。
【図7】
本発明の一実施例を示すパチンコ機における特別図柄変動表示器の図柄変動時間の制御系フローチャート。
【符号の説明】
1 遊技盤
20 通過ゲート
21 通過ゲート
22 普通図柄変動表示器
23 電動開閉入賞口
25 特別図柄変動表示器
26 電動開閉大入賞口
【図面】

 
訂正の要旨 訂正の要旨
特許第3039765号発明の明細書中特許請求の範囲
「【請求項1】遊技盤に通過ゲートと普通図柄変動表示器と電動開閉入賞口と特別図柄変動表示器と電動開閉大入賞口が設けられ、打球が通過ゲートを通過することにより普通図柄変動表示器の表示図柄が変動し所定の図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が短時間開放され、該電動開閉入賞口に打球が入賞すると前記特別図柄変動表示器に表示される複数列の図柄が変動し所定の図柄が揃うと大当たり状態となって電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得るようにしたパチンコ機であって、大当たり状態が終った後は特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限って前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口ヘの打球の入賞を容易ならしめることで前記特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめるようにしたことを特徴とするパチンコ機。」とあるのを、特許請求の範囲の減縮を目的として、
「【請求項1】遊技盤に通過ゲートと普通図柄変動表示器と電動開閉入賞口と特別図柄変動表示器と電動開閉大入賞口が設けられ、打球が通過ゲートを通過することにより普通図柄変動表示器の表示図柄が変動し所定の図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が短時間開放され、該電動開閉入賞口に打球が入賞すると前記特別図柄変動表示器に表示される複数列の図柄が変動し所定の図柄が揃うと大当たり状態となって電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得るようにしたパチンコ機であって、大当たり状態が終った後は特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限って前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口ヘの打球の入賞を容易ならしめることで前記特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめるようにするとともに、該電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあり特別図柄変動表示器が図柄変動中に次の打球が該電動開閉入賞口に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させるようにしたことを特徴とするパチンコ機。」
と訂正する。
特許第3039765号発明の明細書中特許請求の範囲
「【請求項2】電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあるとき遊技者にそれを表示する手段を備えた請求項1に記載のパチンコ機。」「【請求項3】電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあるとき特別図柄変動表示器の図柄変動から停止に至る所要時間を短縮させるようにした請求項1または2に記載のパチンコ機。」とあるのを、特許請求の範囲の減縮を目的として削除する。
特許第3039765号発明の明細書の記載を平成13年7月12日付訂正明細書のとおり、すなわち、明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書原本における、段落【0004】を下記のとおりに訂正。
「【0004】【課題を解決するための手段】そのために本発明は、遊技盤に通過ゲートと普通図柄変動表示器と電動開閉入賞口と特別図柄変動表示器と電動開閉大入賞口が設けられ、打球が通過ゲートを通過することにより普通図柄変動表示器の表示図柄が変動し所定の図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が短時間開放され、該電動開閉入賞口に打球が入賞すると前記特別図柄変動表示器に表示される複数列の図柄が変動し所定の図柄が揃うと大当たり状態となって電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得るようにしたパチンコ機であって、大当たり状態が終った後は特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限って前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口への打球の入賞を容易ならしめることで前記特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめるようにしたことを特徴とする。また本発明は上記パチンコ機において、電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあるとき遊技者にそれを表示する手段を備えたことを特徴とする。さらに本発明は上記パチンコ機において、電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあるとき特別図柄変動表示器の図柄変動から停止に至る所要時間を短縮させるようにしたことを特徴とする。」を、
「【0004】【課題を解決するための手段】そのために本発明は、遊技盤に通過ゲートと普通図柄変動表示器と電動開閉入賞口と特別図柄変動表示器と電動開閉大入賞口が設けられ、打球が通過ゲートを通過することにより普通図柄変動表示器の表示図柄が変動し所定の図柄にて停止するごとに電動開閉入賞口が短時間開放され、該電動開閉入賞口に打球が入賞すると前記特別図柄変動表示器に表示される複数列の図柄が変動し所定の図柄が揃うと大当たり状態となって電動開閉大入賞口が開放され一時に多数の打球が容易に入賞し得るようにしたパチンコ機であって、大当たり状態が終った後は特別図柄変動表示器の図柄変動が所定回数あるまでに限って前記電動開閉入賞口の開放時間を延長し該電動開閉入賞口ヘの打球の入賞を容易ならしめることで前記特別図柄変動表示器の図柄変動を頻繁に行なわしめるようにするとともに、該電動開閉入賞口が開放時間延長モードにあり特別図柄変動表示器が図柄変動中に次の打球が該電動開閉入賞口に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させるようにしたことを特徴とするパチンコ機。」と訂正。
特許第3039765号発明の明細書の記載を平成13年7月12日付訂正明細書のとおり、すなわち、明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書原本における、段落【0012】を下記のとおりに訂正。
「【0012】また、図7に特別図柄変動表示器25の図柄変動時間を制御するサブルーチンを示す。即ち、電動開閉入賞口23が長時間開放するときは特別図柄変動表示器25が頻繁に図柄変動するようになるので、図柄変動がスタートしてから停止するまでの所要時間がステップjに示したように普通は約7秒に設定されるものをステップiに示したように短縮に設定され0.5秒〜7秒で停止するようにしている。この短縮モードは図柄変動の際中に次の打球が電動開閉入賞口23に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させることにより行なわれる。」
を、
「【0012】また、図7に特別図柄変動表示器25の図柄変動時間を制御するサブルーチンを示す。即ち、電動開閉入賞口23が長時間開放するときは特別図柄変動表示器25が頻繁に図柄変動するようになるので、図柄変動がスタートしてから停止するまでの所要時間がステップjに示したように普通は約7秒に設定されるものをステップiに示したように短縮に設定されるようにしている。この短縮モードは図柄変動の際中に次の打球が電動開閉入賞口23に入賞した場合に残り1秒間程を図柄変動させるだけで早目にその図柄変動を切り上げて停止させることにより行なわれる。」と訂正。
特許第3039765号発明の図面の記載を平成13年7月12日付訂正明細書のとおり、すなわち、明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書原本における、図7中の図柄変動時間普通」と「図柄変動時間短縮の記載を逆に訂正。
異議決定日 2001-08-09 
出願番号 特願平7-167015
審決分類 P 1 651・ 121- YA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 土屋 保光  
特許庁審判長 村山 隆
特許庁審判官 藤井 靖子
松川 直樹
登録日 2000-03-03 
登録番号 特許第3039765号(P3039765)
権利者 京楽産業株式会社
発明の名称 パチンコ機  
代理人 伊藤 浩二  
代理人 伊藤 浩二  

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