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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  H04N
審判 全部申し立て 特29条の2  H04N
審判 全部申し立て 2項進歩性  H04N
管理番号 1053110
異議申立番号 異議2001-71297  
総通号数 27 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1994-04-15 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-04-27 
確定日 2001-10-29 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3104464号「画像データ処理装置」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3104464号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 [1]手続の経緯
本件特許3104464号の発明は、平成1年8月21日に出願された実願平1年96686号を特許法46条第1項の規定により、平成5年4月20日に特許出願に変更したものであって、平成12年9月1日にその特許の設定登録がなされ、その後、島田洋及び相原光政から特許異議の申立がなされ、取消理由が通知され、その指定期間内である平成13年9月21日に訂正請求がなされたものである。

[2]訂正の適否についての判断
[2-1]訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は、以下のとおりの訂正事項である。
(1)特許請求の範囲の請求項1を、
「【請求項1】 記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生する画像データ処理装置において、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段と、を具備したことを特徴とする画像データ処理装置。」と訂正する。
(2)発明の詳細な説明の項の【課題を解決するための手段】を、「すなわち本発明に係わる画像データ処理装置は、記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生するもので、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段とを備えて構成したものである。」と訂正する。
(3)発明の詳細な説明の項の【発明の効果】を、「以上のように本発明によれば、記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生するもので、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段とを備えて構成したので、複数の撮像記録された静止画データを再生する場合に、撮影日付の順序に従ってスムーズにデータ出力することが可能になる画像データ処理装置を提供できる。」と訂正する。

[2-2]訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
訂正事項(1)は、特許明細書の段落番号(0034)(0035)(0040)、図3及び図4の記載に基いて、特許明細書の特許請求の範囲の、「上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データの大小関係を判断する判断手段」を「上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段」と限定したものであるので、特許請求の範囲の減縮を行うものである。
訂正事項(2)及び(3)は、特許請求の範囲の訂正にともない、対応する箇所を訂正するものであり、明りょうでない記載の釈明に該当する。
よって、上記訂正は、特許明細書の記載に基づいて、特許請求の範囲を更に限定し、特許請求の範囲の減縮または明りょうでない記載の釈明に該当するものであって、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

[2-3]
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び第3項で準用する特許法第126条第2項ないし第3項、及び特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

[3]特許異議の申立についての判断
[3-1]申立の理由の概要
申立人相原光政は、証拠として、甲第1号証(特願平1-171070号(特開平3-36641号公報)、以下「先願明細書1」という。)を提出し、特許請求の範囲の請求項1に係る発明についての特許は、特許法第29条の2の規定に違反してなされたものであるので、特許を取り消すべきものと主張している。
また、申立人島田洋は、証拠として、甲第1号証(実願平1-29686号(実開平2-123786号)のマイクロフィルム、以下「先願明細書2」という。)、甲第2号証(特開昭63-173163号公報、以下「刊行物1」という。)および甲第3号証(特開昭63-286077号公報、以下「刊行物2」という。)を提出し、特許請求の範囲の請求項1に係る発明についての特許は、特許法第29条の2第29条第1項3号および第2項の規定に違反してなされたものであるので、特許を取り消すべきものと主張している。

[3-2]本件発明
上記訂正請求により訂正された訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、その請求項1に記載されたとおりのものである。
「【請求項1】上記[2-1]の(1)のとおり。」

[3-3]第29条の2、先願明細書1
(先願明細書1)
本件請求項1に係る発明に対して、当審が通知した取消理由で引用した、本件出願前の出願であってその出願後に出願公開された願書に最初に添付した明細書及び図面である上記先願明細書1には、「メモリカード」と「ディジタル電子スチルカメラ」と「再生装置」が記載され、上記「ディジタル電子スチルカメラ」は、メモリカードへの書込み制御を行うシステム制御部68と、日時データを含むMATデータをメモリカードに書き込むDIR・MAT情報書込み回路72とを備え、上記「再生装置」は、メモリカードより読み出したMATデータの整列を行い時系列テーブルを作成するシステム制御部214と、ディレクトリの番号を示すデータを撮影日時データの順に再配列した時系列テーブルと、時系列テーブルを参照して時系列再生を行うシステム制御部214とを備える旨が、記載されている。
(対比・判断)
本件請求項1に係る発明と先願明細書1に記載された発明とを対比すると、先願明細書1の「ディジタル電子スチルカメラと再生装置」「日時データ」「DIR・MAT情報書込み回路」「システム制御部214」は、それぞれ本件請求項1に係る発明の「画像データ処理装置」「日付データ」「日付データ記録手段」「判断手段」に相当している。
しかしながら、本件請求項1に係る発明は、「記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と」を構成要件として具備するものであるのに対し、上記先願明細書1に記載された発明は、ディジタル電子スチルカメラと再生装置からなる画像データ処理装置が、ディジタル電子スチルカメラ側の日付データ記録手段と再生装置側の判断手段からなるものであるので、本件請求項1に係る発明の構成に欠くことのできない事項である上記構成要件を備えておらず、自明の事項でもない。
よって、本件請求項1に係る発明は、先願明細書1に記載された発明であるとすることはできない。

[3-4]第29条の2、先願明細書2
(先願明細書2)
本件請求項1に係る発明に対して、申立人島田洋が提出した、本件出願前の出願であってその出願後に出願公開された願書に最初に添付した明細書及び図面である上記先願明細書2には、「逐次変化するカレンダ情報を生成するカレンダ情報生成手段と、このカレンダ情報生成手段で生成されるカレンダ情報の内容を初期設定するカレンダ情報初期設定手段と、所定の書込指令により前記カレンダ情報生成手段で生成されているカレンダ情報を光ディスク上の記録可能な領域に記録するカレンダ情報記録制御手段と、ディスク再生信号からカレンダ情報を読み取るカレンダ情報読取手段と、このカレンダ情報読取手段で読み取られたカレンダ情報を保持するカレンダ情報メモリ手段と、このカレンダ情報メモリ手段に保持されたカレンダ情報を表示手段に表示する表示制御手段とを具備してなる光ディスク記録再生装置。」(実用新案登録請求の範囲)が記載され、「このディスク再生カレンダ情報をシステムコントローラ29に入力して、特定の日付に記録した情報のサーチや日付順のソート再生を行うこともできる。」(明細書14頁7〜10行)と記載されている。
(対比・判断)
本件請求項1に係る発明と先願明細書2に記載された発明とを対比すると、本件請求項1に係る発明は、上記構成要件を具備するものであるのに対し、上記先願明細書2に記載された発明は、日付順のソート再生を行うための具体的な構成が記載されていないので、本件請求項1に係る発明の上記構成要件を備えておらず、自明の事項でもない。
よって、本件請求項1に係る発明は、先願明細書2に記載された発明であるとすることはできない。

[3-5]第29条第1項3号及び第2項
(刊行物1)
申立人島田洋が提出した刊行物1には、「複数の情報を例えばファイル形式で記憶している電子ファイリング装置等から所望の情報を検索する情報検索装置」(公報1頁右下欄2から4行)に関し、「画像情報等を記憶する光ディスク装置15」(公報2頁右下欄1〜2行)、「検索すべき情報等を記憶する磁気ディスク装置18」(公報2頁右下欄5〜6行)、「表示順序を所望の順序で並び替えることができるソート機能も有し、ソート指定用キーとして例えば日付のキーワードを入力すると、日付順に表示することもできるのである」(公報3頁右下欄18行〜4頁左上欄1行)、「表示指定キー番号およびソート指定キー番号が入力されると、これらのキー番号のキーワードを有するすべてのタイトルがデータベースのタイトル表から読み出され、メインメモリ21に記憶される」(公報4頁左下欄12〜16行)および「ソート指定キー番号のキーワードに従って並び替えが行われる」(公報4頁右下欄2〜3行)と記載されている。
(対比・判断)
本件請求項1に係る発明と、刊行物1に記載された発明と対比すると、刊行物1の「情報検索装置」「光ディスクまたは磁気ディスク」「光ディスク装置」「磁気ディスク装置」は、それぞれ本件請求項1に係る発明の「画像データ処理装置」「記憶媒体」「画像データ記録手段」「日付データ記録手段」に対応している。
本件請求項1に係る発明は、上記構成要件を具備するものであるのに対し、上記刊行物1に記載された発明は、順番記憶手段とこれに記憶された順番で静止画データを再生する再生手段について具体的に記載がなく、日付データ記録手段と判断手段の構成において異なっているので、本件請求項1に係る発明の構成に欠くことのできない事項である上記構成要件については記載もなく、示唆もない。
また、記録データの順序で読み出し表示再生する点が公知であることを示すために異議申立において引用された刊行物2にも、上記構成要件は記載されてないし示唆もない。
上記構成要件について、いずれの刊行物にも記載されておらず、刊行物1〜2に記載されたものを組み合わせても具体的な上記構成要件を得ることはできない。そして、上記構成要件により、「複数の撮像記録された静止画データを再生する場合に、撮影日付の順序に従ってスムーズにデータ出力することが可能になる」という明細書記載の顕著な効果を奏している。
よって、本件請求項1に係る発明は刊行物1に記載された発明と同一ではなく、また刊行物1ないし2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。

[4]むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立の理由及び証拠によっては、本件請求項1に係る発明の特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1に係る発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
画像データ処理装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生する画像データ処理装置において、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段と、を具備したことを特徴とする画像データ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、撮像された画像データを記録し再生する電子スチルカメラ等の画像データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、静止画データを撮像記録するカメラには、銀塩フィルムに対し光学像を露光するフィルムカメラや、あるいは、固体撮像素子により撮像された静止画データをフロッピディスクに記録するフロッピカメラ等が実用化されている。
【0003】
ここで、上記カメラには、撮影した日付を同時記録するものがあるが、上記フィルムカメラの場合、日付データはフィルムに対し直接写し込まれている。また、フロッピカメラの場合には、フロッピディスクのある記録トラックを日付データ記録用のトラックとして用い、静止画データの記録トラック数に対応させてその日付データの書込みを行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記フィルムカメラでは、フィルムの巻き上げ順に必然的に撮影日付が進むことになるが、上記フロッピカメラでは、一度記録した静止画データを消去することができるため、この静止画データの消去と撮影記録とが繰返されると、該静止画データの再生時において、撮影日付が前後して出力されてしまう。
【0005】
本発明は上記のような問題点に鑑みなされたもので、複数撮像記録された静止画データを再生する場合に、撮影日付の順序に従ってデータ出力することが可能になる画像データ処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明に係わる画像データ処理装置は、記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生するもので、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段とを備えて構成したものである。
【0007】
【作用】
つまり、例えばフロッピディスク(記憶媒体)のインデックストラックに記録した各静止画データに対応する撮像日付データは、一旦、日付データ記録手段に記録される。その撮像日付順が日付データの大小関係により判断され、上記静止画データの記録トラックNoが日付データに基づいて整理されて順序記憶部に記憶されるので、この記憶された整理後のトラックNo基き、上記フロッピディスクに対する入出力磁気ヘッドを移動制御すれば、該フロッピディスクに記録された複数の静止画データは撮像日付順に順次出力再生されることになる。
【0008】
【実施例】
以下図面により本発明の一実施例を説明する。図1は本発明の画像データ処理装置を搭載した電子スチルカメラにおける第1電子回路の構成を示すブロック図である。
【0009】
図2は本発明の画像データ処理装置を搭載した電子スチルカメラにおける第2電子回路の構成を示すブロック図である。上記図1及び図2において、10は制御部であり、この制御部10は、レリーズスイッチ及び動作命令キー11におけるレリーズスイッチや再生キー、あるいは記録/再生モードのモード切換えキーのスイッチ及びキー操作に応じて回路各部の動作を制御する。
【0010】
例えば記録モードにおいて、撮像部12は、撮像レンズ等の光学系、及びCCDイメージセンサを備え、ユーザがファインダを通して捕えた被写体像を該イメージセンサの画素領域に光学的に結像させるもので、この撮像部12により得られる静止画データの撮像信号はデコーダ13に出力される。
【0011】
このデコーダ13は、入力された撮像信号を輝度信号(Y)と色差信号(R-Y)(B-Y)とに分離するもので、このデコーダ13からの輝度信号(Y)と色差信号(R-Y)(B-Y)とは、何れもFM変調部14に供給される。このFM変調部14は、デコーダ13から入力される各信号(Y)(R-Y)(B-Y)をそれぞれFM変調して重畳するもので、このFM変調部14により変調重畳された画像信号は、スイッチ回路15を介して磁気ディスク装置16に出力され、その磁気ヘッドを通してフロッピディスクに記録される。
【0012】
この場合、磁気ディスク装置16のフロッピディスクは、例えば50トラックの記録領域を有し、1〜49トラックにはその個々のトラックに静止画データが書込まれ、また、50トラック目(インデックストラック)には、該静止画データの個々の記録トラックに対応して撮像日付データが書込まれる。
【0013】
ここで、磁気ディスク装置16における磁気ヘッドのトラック間移動制御は、制御部10からのヘッド制御信号によりヘッド移動制御部17を介して行なわれる。
【0014】
一方、上記被写体像の撮像記録処理が終了した後の再生モードにおいて、上記磁気ディスク装置16のフロッピディスクに記録された画像信号は、スイッチ回路18を介し復調部19に出力される。
【0015】
この復調部19は、磁気ディスク装置16によりフロッピディスクから読出される画像信号を復調し、輝度信号(Y)と色差信号(R-Y)(B-Y)とに分離するもので、この復調部19からの復調画像信号はエンコーダ20に与えられ、NTSC(National Television System Commitee)方式のビデオ信号Videoに変換されて、例えばモニタテレビのビデオ再生端子に出力される。
【0016】
ここで、スイッチ回路15,18は、それぞれ上記磁気ディスク装置16のフロッピディスクにおけるインデックストラックに対し、撮像日付データの書込み及び読出しを行なう際に、制御部10からのスイッチ制御信号により切換えられるもので、上記インデックスデータは、制御部10との間でデータ信号処理部21を通して書込み/読出し処理される。
【0017】
制御部10には、西暦,日付データをカウントする日付カウンタ22、及び上記フロッピディスクのインデックストラックに対する撮像日付データが記憶される日付データ記憶部23が接続され、この日付データ記憶部23におけるアドレス制御は、アドレス制御部24によりフロッピディスクの個々の静止画記録トラックに対応させて指定される。
【0018】
つまり、日付データ記憶部23には、フロッピディスクの1〜49トラックに個々に対応する日付データ記憶アドレスを有し、そのそれぞれに上記日付カウンタ22のカウントデータに基づく撮像日付データが書込まれる。
【0019】
一方、制御部10と日付データ記憶部23との間のデータ転送ラインには、第1及び第2レジスタ25a,25bが接続される。この第1及び第2レジスタ25a,25bは、それぞれ上記アドレス制御部24により指定される日付データ記憶部23のメモリアドレスに応じた撮像日付データを格納するもので、この第1及び第2レジスタ25a,25bに格納された各撮像日付データは、第1比較部26に送られ、該第1レジスタ25aに格納された日付データが、第2レジスタ25bに格納された日付データ以下であるか否かが比較判断される。この第1比較部26からの比較結果データは制御部10に出力される。
【0020】
また、アドレス制御部24には、制御部10からのカウンタ制御信号によりカウント動作するトラックNoカウンタ27からのカウントデータが与えられ、このトラックNoカウンタ27にはトラックNo記憶部28が接続される。
【0021】
そして、制御部10には最終トラックNo記憶部29が接続され、上記トラックNoカウンタ27におけるカウントトラックNoと該最終トラックNo記憶部29における最終トラックNoとは、第2比較部30で比較される。
【0022】
この第2比較部30は、トラックNoカウンタ27において順次カウントされるフロッピディスクのトラックNoが最終記録トラックNoを越えたか否かを比較判断するもので、この第2比較部30からの比較判断信号は制御部10に出力される。
【0023】
上記トラックNo記憶部28は、上記第1比較部26における第1レジスタ25aと第2レジスタ25bとの日付データの比較結果が、「第1レジスタ>第2レジスタ」となる場合のトラックNoカウンタ27におけるトラックNoを記憶するもので、このトラックNo記憶部28に記憶されたトラックNoデータは制御部10に接続された順序記憶部31に与えられる。
【0024】
つまり、上記日付データ記憶部23,アドレス制御部24,第1レジスタ25a,第2レジスタ25b,第1比較部26,トラックNoカウンタ27,トラックNo記憶部28,最終トラックNo記憶部29,第2比較部30では、フロッピディスクの各記録トラックにおける最小日付データを有するトラックNoを得るもので、上記順序記憶部31には、アドレスカウンタ32によりそのメモリアドレスが進められる毎に、小さい日付データから順次大きな日付データを有するトラックNoが書込まれる。
【0025】
また、制御部10には、フロッピディスクにおける静止画記録枚数を記憶する枚数記憶部33が接続され、この枚数記憶部33と上記アドレスカウンタ32との間には第3比較部34が接続される。
【0026】
この第3比較部34は、フロッピディスクにおける静止画データの総記録枚数と順序記憶部31において日付データの小さい順に書込まれるトラックNoの数とを比較し、順序記憶部31における書込みトラック数、つまりアドレスカウンタ32のカウントデータが、静止画記録枚数を越えたか否かを比較判断するもので、この第3比較部34からの比較判断信号は制御部10に出力される。
【0027】
次に、上記構成による電子スチルカメラの動作について説明する。図3は上記電子スチルカメラにおける撮像記録処理を示すフローチャートである。
【0028】
すなわち、被写体像の撮像を行なうのに、モード切換えキーを操作して撮像記録モードを設定すると、制御部10はレリーズスイッチ及び動作命令キー11からのモード切換えキー操作信号に応じて記録モードに設定される。
【0029】
すると、制御部10は磁気ディスク装置16にディスク装置制御信号を供給し、フロッピディスクのインデックストラックに記録される各静止画記録トラックの日付データを読出し、スイッチ回路18→データ信号処理部21を介して日付データ記憶部23に転送記憶させる(ステップR1)。
【0030】
ここで、カメラ電源のオフ操作又はフロッピディスクのイジェクト操作が無ければ、制御部10からヘッド移動制御部17を通して、磁気ディスク装置16によりフロッピディスクの空きトラックがサーチされる(ステップR2,R3)。
【0031】
そして、上記空きトラックがサーチされると、ヘッド移動制御部17を通して磁気ディスク装置16の磁気ヘッドがフロッピディスクの空きトラック位置に移動設定される(ステップR4,R5)。
【0032】
この時、アドレス制御部24により、上記フロッピディスクの空きトラックに対応する日付データ記憶部23のメモリアドレスがセットされる(ステップR6)。
【0033】
この後、ユーザによりファインダを通して被写体像が捕えられレリーズスイッチが操作されると、撮像部12により得られた撮像信号が、デコーダ13を介して輝度信号(Y)と色差信号(R-Y)(B-Y)とに分離され、FM変調部14を介してFM変調,重畳された後、スイッチ回路15を通して磁気ディスク装置16に送られ、予めセットされた磁気ヘッドを介してフロッピディスクの空きトラックに対し静止画撮像データとして記録される(ステップR7,R8)。
【0034】
この時、上記撮像データの記録を行なったフロッピディスクトラックに対応する日付データ記憶部23のメモリアドレスに対し、日付カウンタ22からその撮像日付データが書込まれる(ステップR9)。
【0035】
一方、上記ステップR7において、レリーズスイッチが操作されない状態で、しかもカメラ電源がオフされるか又はフロッピディスクのイジェクト操作が行なわれた場合には、日付データ記憶部23に記憶される各静止画記録トラックに対応する撮像日付データは、制御部10からデータ信号処理部21及びスイッチ回路15を介して、磁気ディスク装置16に転送され、再びフロッピディスクのインデックストラックに書込まれる(ステップR7→R10,R11)。
【0036】
また、上記ステップR2において、カメラ電源のオフ操作又はフロッピディスクのイジェクト操作が行なわれた場合、あるいは上記ステップR4において、フロッピディスクの空きトラックがサーチされない場合には、上記ステップR11に進み、日付データ記憶部23に記憶される各静止画記録トラックに対応する撮像日付データが、制御部10からデータ信号処理部21及びスイッチ回路15を介して、磁気ディスク装置16に転送され、再びフロッピディスクのインデックストラックに書込まれることになる。
【0037】
こうして、上記被写体像の撮像を行なうと、フロッピディスクの空きトラックに対して静止画撮像データが記録されると共に、該フロッピディスクのインデックストラックには、上記静止画記録トラックに対応して撮像日付データが記録される。
【0038】
図4は上記電子スチルカメラにおける撮像データの再生処理を示す前半フローチャートである。図5は上記電子スチルカメラにおける撮像データの再生処理を示す後半フローチャートである。
【0039】
すなわち、上記撮像データの再生を行なうのに、モード切換えキーを操作して撮像データ再生モードを設定すると、制御部10はレリーズスイッチ及び動作命令キー11からのモード切換えキー操作信号に応じて再生モードに設定される。
【0040】
すると、制御部10は磁気ディスク装置16にディスク装置制御信号を供給し、フロッピディスクのインデックストラックに記録される各静止画記録トラックの日付データを読出し、スイッチ回路18→データ信号処理部21を介して日付データ記憶部23に転送記憶させる(ステップP1)。
【0041】
ここで、フロッピディスクにおける静止画記録トラックは1〜5トラック、この1〜5トラックに対応してインデックストラックに記録された日付データは、それぞれ同一年月で「トラック1:6日」「トラック2:7日」「トラック3:7日」「トラック4:3日」「トラック5:4日」とする。
【0042】
すると、日付データ記憶部23における最終トラックNo、この場合「トラック5」が制御部10に読出され最終トラックNo記憶部29に転送記憶される(ステップP2)。また、同様にして、静止画記録枚数、この場合「5枚」が枚数記憶部33に記憶される(ステップP3)。
【0043】
そして、トラックNoカウンタ27が制御部10によりリセットされた後、このトラックNoカウンタ27におけるカウントデータ(この場合、トラック「1」)がトラックNo記憶部(レジスタ)28に格納される(ステップP4,P5)。
【0044】
この時、アドレス制御部24は、上記トラックNoカウンタ27に格納されるトラックNo「1」に対応して、日付データ記憶部23のメモリアドレスを指定し、この日付データ記憶部23の指定アドレスに記憶される日付データ、この場合、
トラック「1」に対応する日付データ「6日」が第1レジスタ25aに格納される(ステップP6)。
【0045】
ここで、トラックNoカウンタ27のカウントデータが(+1)されてトラック「2」となり、このカウントデータ「2」が上記最終トラックNo記憶部29に予め記憶される最終トラックNo「5」を越えたか否か、つまり、全記録トラックに対する日付データのサーチが済んだか否か、第2比較部30において比較判断される(ステップP7,P8)。
【0046】
この場合、ステップP8では、現カウンタトラックNo「2」、最終トラックNo「5」であるので「No」と判断され、そのトラックNo「2」に対し、最小日付データであることを示す選択フラグが立てられているか否か判断される(ステップP9)。そして、現カウンタトラックNo「2」に対応する日付データ記憶部23の日付「7日」が第2レジスタ25bに格納される(ステップP10)。
【0047】
すると、第1レジスタ25aに格納された静止画記録トラックの日付データは、第2レジスタ25bに格納された静止画記録トラックの日付データ以下か否か比較判断される(ステップP11)。
【0048】
この場合、第1レジスタ25aには、トラックNo「1」に対応する「6日」が、また第2レジスタ25bにはトラックNo「2」に対応する「7日」が格納されているので、上記ステップP11では「Yes」と判断され、再びステップP7に戻る。
【0049】
この後、ステップP7〜P11に進むと、第1レジスタ25aには、トラックNo「1」に対応する「6日」が、また第2レジスタ25bにはトラックNo「3」に対応する「7日」が格納されているので、再び「Yes」と判断されステップP7に戻る。
【0050】
さらに、ステップP7〜P11に進むと、第1レジスタ25aには、トラックNo「1」に対応する「6日」が、また第2レジスタ25bにはトラックNo「4」に対応する「3日」が格納されているので「No」と判断され、そのトラックNo「4」がトラックNoカウンタ27から読出されトラックNo記憶部28に格納される(ステップP12)。そして、上記第2レジスタ25bに格納されている日付データ(この場合「3日」)が第1レジスタ25aに対し転送格納され(ステップP13)、再びステップP7に戻る。
【0051】
ここで、ステップP7〜P11に進むと、第1レジスタ25aには、トラックNo「4」に対応する「3日」が、また第2レジスタ25bにはトラックNo「5」に対応する「4日」が格納されているので「Yes」と判断されステップP7に戻る。
【0052】
さらに、ステップP7において、トラックNoカウンタ27のカウントデータが(+1)されてトラック「6」になると、第2比較部30では、最終トラック「5」を越えたと比較判断されるので、ステップP8において「Yes」と判断され、上記ステップP12において予めトラックNo記憶部28に格納した最小日付データを有するトラックNo(この場合「4」)が順序記憶部31に転送記憶される(ステップP14)。
【0053】
すると、上記トラックNo記憶部28におけるトラックNo「4」に対応する日付データ記憶部23のメモリアドレスが、アドレス制御部24により指示され、そのメモリアドレスに対して選択フラグが立てられる(ステップP15,P16)。
【0054】
この時、アドレスカウンタ32におけるカウントデータが(+1)されて、順序記憶部31におけるトラックNoメモリアドレスが進められると共に、このアドレスカウンタ32のカウントデータが枚数記憶部33において記憶される静止画記録トラック数(この場合「5」)を越えたか否か、つまり順序記憶部31において全静止画記録トラックの日付データの小さい順の書込み処理が終了したか否かが、第3比較部34において比較判断される(ステップP17,P18)。
【0055】
この場合、枚数記憶部33に記憶される静止画記録トラック数は「5」、アドレスカウンタ32のカウントデータは「2」であるので、ステップP18では「No」と判断され上記トラックNoカウンタ27がリセットされ、そのトラック指示Noが「1」とされる(ステップP19)。すると、このトラック指示Noに対応する日付データ記憶部23の日付データに選択フラグが立てられているか否か判断される(ステップP20)。
【0056】
この場合、トラックNo「1」に対応する日付データ「6日」には、選択フラグは立てられていないので、ステップP20では「No」と判断され、前記ステップP5に戻る。
【0057】
この時、トラックNoカウンタ27からトラックNo記憶部28に対して、再びトラックNo「1」が転送記憶され、このトラックNo「1」に対応する日付データ「6日」が日付データ記憶部23から第1レジスタ25aに転送格納される(ステップP5,P6)。
【0058】
そして、ステップP7〜P11の処理が繰返され、トラックNo「1」の日付データ「6日」に対するトラックNo「2」,トラックNo「3」それぞれの日付データ「7日」との比較判断が行なわれた後、ステップP7においてトラックNoカウンタ27のトラックNoがトラック「4」にカウントアップされると、このトラックNo「4」に対応する日付データ記憶部23内の日付データ「3日」には、予めステップP16において選択フラグが立てられているので、ステップP9において「Yes」と判断され、ステップP7に戻る。
【0059】
この時、トラックNoカウンタ27のトラックNoがトラック「5」にカウントアップされ、その日付データ「4日」が第2レジスタ25bに格納されると(ステップP7〜P10)、第1比較部26では、上記第1レジスタ25aの日付データ「6日」より小さいと比較判断され、今度はトラックNo「5」がトラックNoカウンタ27から読出されトラックNo記憶部28に転送格納される(ステップP11,P12)。
【0060】
そして、上記第2レジスタ25bに記憶されるトラック「5」に対応する日付データ「4日」が第1レジスタ25aに転送格納された後、再びトラックNoカウンタ27におけるカウントデータがトラック「6」にカウントアップされる(ステップP13→P7)。
【0061】
すると、第2比較部30では、最終トラック「5」を越えたと比較判断されるので、ステップP8において「Yes」と判断され、上記ステップP12において予めトラックNo記憶部28に格納した第2の最小日付データを有するトラックNo(この場合「5」)が順序記憶部31に転送記憶される(ステップP14)。
【0062】
すると、上記トラックNo記憶部28におけるトラックNo「5」に対応する日付データ記憶部23のメモリアドレスが、アドレス制御部24により指示され、そのメモリアドレスに対して選択フラグが立てられる(ステップP15,P16)。
【0063】
この時、アドレスカウンタ32におけるカウントデータが(+1)されて、順序記憶部31におけるトラックNoメモリアドレスが進められると共に、このアドレスカウンタ32のカウントデータが枚数記憶部33において記憶される静止画記録トラック数(この場合「5」)を越えたか否か、つまり順序記憶部31において全静止画記録トラックの日付データの小さい順の書込み処理が終了したか否かが、第3比較部34において比較判断される(ステップP17,P18)。
【0064】
この場合、枚数記憶部33に記憶される静止画記録トラック数は「5」、アドレスカウンタ32のカウントデータは「3」であるので、ステップP18では「No」と判断され上記トラックNoカウンタ27がリセットされ、そのトラック指示Noが「1」とされる(ステップP19)。
【0065】
すると、このトラック指示Noに対応する日付データ記憶部23の日付データに選択フラグが立てられているか否か判断される(ステップP20)。この場合、トラックNo「1」に対応する日付データ「6日」には、選択フラグは立てられていないので、ステップP20では「No」と判断され、前記ステップP5に戻る。
【0066】
この時、トラックNoカウンタ27からトラックNo記憶部28に対して、再びトラックNo「1」が転送記憶され、このトラックNo「1」に対応する日付データ「6日」が日付データ記憶部23から第1レジスタ25aに転送格納される(ステップP5,P6)。
【0067】
そして、ステップP7〜P11の処理が繰返され、トラックNo「1」の日付データ「6日」に対するトラックNo「2」,トラックNo「3」それぞれの日付データ「7日」との比較判断が行なわれた後、ステップP7においてトラックNoカウンタ27のトラックNoがトラック「4」にカウントアップされると、このトラックNo「4」に対応する日付データ記憶部23内の日付データ「3日」には、予めステップP16において選択フラグが立てられているので、ステップP9において「Yes」と判断され、ステップP7に戻る。
【0068】
さらに、ステップP7においてトラックNoカウンタ27のトラックNoがトラック「5」にカウントアップされると、このトラックNo「5」に対応する日付データ記憶部23内の日付データ「4日」には、予めステップP16において選択フラグが立てられているので、ステップP9において「Yes」と判断され、ステップP7に戻る。
【0069】
すると、再びトラックNoカウンタ27におけるカウントデータがトラック「6」にカウントアップされる(ステップP7)。これにより、第2比較部30では、最終トラック「5」を越えたと比較判断されるので、ステップP8において「Yes」と判断され、上記ステップP5において予めトラックNo記憶部28に格納した第3の最小日付データを有するトラックNo(この場合「1」)が順序記憶部31に転送記憶される(ステップP14)。
【0070】
すると、上記トラックNo記憶部28におけるトラックNo「1」に対応する日付データ記憶部23のメモリアドレスが、アドレス制御部24により指示され、そのメモリアドレスに対して選択フラグが立てられる(ステップP15,P16)。
【0071】
この時、アドレスカウンタ32におけるカウントデータが(+1)されて、順序記憶部31におけるトラックNoメモリアドレスが進められると共に、このアドレスカウンタ32のカウントデータが枚数記憶部33において記憶される静止画記録トラック数(この場合「5」)を越えたか否か、つまり順序記憶部31において全静止画記録トラックの日付データの小さい順の書込み処理が終了したか否かが、第3比較部34において比較判断される(ステップP17,P18)。
【0072】
この場合、枚数記憶部33に記憶される静止画記録トラック数は「5」、アドレスカウンタ32のカウントデータは「4」であるので、ステップP18では「No」と判断され上記トラックNoカウンタ27がリセットされ、そのトラック指示Noが「1」とされる(ステップP19)。すると、このトラック指示Noに対応する日付データ記憶部23の日付データに選択フラグが立てられているか否か判断される(ステップP20)。
【0073】
この場合、トラックNo「1」に対応する日付データ「6日」には、上記ステップP16において選択フラグが立てられたので、ステップP20では「Yes」と判断され、トラックNoカウンタ27のカウントデータがトラック「2」にカウントアップされる(ステップP21)。この場合、トラックNo「2」に対応する日付データ「7日」には、選択フラグは立てられていないので、ステップP20では「No」と判断され、前記ステップP5に戻る。
【0074】
この時、トラックNoカウンタ27からトラックNo記憶部28に対して、トラックNo「2」が転送記憶され、このトラックNo「2」に対応する日付データ「7日」が日付データ記憶部23から第1レジスタ25aに転送格納される(ステップP5,P6)。
【0075】
そして、ステップP7〜P11の処理により、トラックNo「2」の日付データ「7日」に対するトラックNo「3」の日付データ「7日」との比較判断が行なわれた後、ステップP7においてトラックNoカウンタ27のトラックNoがトラック「4」にカウントアップされると、このトラックNo「4」に対応する日付データ記憶部23内の日付データ「3日」には、予めステップP16において選択フラグが立てられているので、ステップP9において「Yes」と判断され、ステップP7に戻る。
【0076】
さらに、ステップP7においてトラックNoカウンタ27のトラックNoがトラック「5」にカウントアップされると、このトラックNo「5」に対応する日付データ記憶部23内の日付データ「4日」には、予めステップP16において選択フラグが立てられているので、ステップP9において「Yes」と判断され、ステップP7に戻る。
【0077】
すると、再びトラックNoカウンタ27におけるカウントデータがトラック「6」にカウントアップされる(ステップP7)。これにより、第2比較部30では、最終トラック「5」を越えたと比較判断されるので、ステップP8において「Yes」と判断され、上記ステップP5において予めトラックNo記憶部28に格納した第4の最小日付データを有するトラックNo(この場合「2」)が順序記憶部31に転送記憶される(ステップP14)。
【0078】
すると、上記トラックNo記憶部28におけるトラックNo「2」に対応する日付データ記憶部23のメモリアドレスが、アドレス制御部24により指示され、そのメモリアドレスに対して選択フラグが立てられる(ステップP15,P16)。
【0079】
この時、アドレスカウンタ32におけるカウントデータが(+1)されて、順序記憶部31におけるトラックNoメモリアドレスが進められると共に、このアドレスカウンタ32のカウントデータが枚数記憶部33において記憶される静止画記録トラック数(この場合「5」)を越えたか否か、つまり順序記憶部31において全静止画記録トラックの日付データの小さい順の書込み処理が終了したか否かが、第3比較部34において比較判断される(ステップP17,P18)。
【0080】
この場合、枚数記憶部33に記憶される静止画記録トラック数は「5」、アドレスカウンタ32のカウントデータは「5」であるので、ステップP18では「No」と判断され上記トラックNoカウンタ27がリセットされ、そのトラック指示Noが「1」とされる(ステップP19)。
【0081】
すると、このトラック指示Noに対応する日付データ記憶部23の日付データに選択フラグが立てられているか否か判断される(ステップP20)。この場合、トラックNo「1」に対応する日付データ「6日」には、上記ステップP16において選択フラグが立てられたので、ステップP20では「Yes」と判断され、トラックNoカウンタ27のカウントデータがトラック「2」にカウントアップされる(ステップP21)。
【0082】
また、トラックNo「2」に対応する日付データ「7日」には、上記ステップP16において選択フラグが立てられたので、ステップP20では「Yes」と判断され、トラックNoカウンタ27のカウントデータがトラック「3」にカウントアップされる(ステップP21)。
【0083】
この場合、トラックNo「3」に対応する日付データ「7日」には、選択フラグは立てられていないので、ステップP20では「No」と判断され、前記ステップP5に戻る。この時、トラックNoカウンタ27からトラックNo記憶部28に対して、トラックNo「3」が転送記憶され、このトラックNo「3」に対応する日付データ「7日」が日付データ記憶部23から第1レジスタ25aに転送格納される(ステップP5,P6)。
【0084】
そして、ステップP7〜P9の処理により、トラックNo「4」及びトラックNo「5」それぞれの選択フラグの確認が行なわれた後、再びステップP7においてトラックNoカウンタ27におけるカウントデータがトラック「6」にカウントアップされる。これにより、第2比較部30では、最終トラック「5」を越えたと比較判断されるので、ステップP8において「Yes」と判断され、上記ステップP5において予めトラックNo記憶部28に格納した第5の最小日付データを有するトラックNo(この場合「3」)が順序記憶部31に転送記憶される(ステップP14)。
【0085】
ここで、順序記憶部31には、フロッピディスクにおける静止画記録トラックのトラックNoが、その日付データ順「3日」→「4日」→「6日」→「7日」に、トラック「4」→「5」→「1」→「2」→「3」と配列格納されたことになる。
【0086】
この後、上記トラックNo記憶部28におけるトラックNo「3」に対応する日付データ記憶部23のメモリアドレスが、アドレス制御部24により指示され、そのメモリアドレスに対して選択フラグが立てられる(ステップP15,P16)。
【0087】
この時、アドレスカウンタ32におけるカウントデータが(+1)されて、順序記憶部31におけるトラックNoメモリアドレスが進められると共に、このアドレスカウンタ32のカウントデータが枚数記憶部33において記憶される静止画記録トラック数(この場合「5」)を越えたか否か、つまり順序記憶部31において全静止画記録トラックの日付データの小さい順の書込み処理が終了したか否かが、第3比較部34において比較判断される(ステップP17,P18)。
【0088】
この場合、枚数記憶部33に記憶される静止画記録トラック数は「5」、アドレスカウンタ32のカウントデータは「6」であるので、ステップP18では「Yes」と判断され、該アドレスカウンタ32のカウントデータがリセットされ、順序記憶部31における先頭メモリアドレスのトラックNo(この場合「4」)が指示される(ステップP22)。
【0089】
ここで、カメラ電源のオフ操作、又はフロッピディスクのイジェクト操作が成されない状態で、再生キーが操作されると、順序記憶部31において示される先頭のトラックNo(この場合「4」)に基づきヘッド移動制御部17が制御され、磁気ディスク装置16における磁気ヘッドが、フロッピディスクのトラック「4」位置に移動設定される(ステップP23〜P25)。
【0090】
すると、上記磁気ディスク装置16において、フロッピディスクのトラック「4」に記録された静止画データが読出され、スイッチ回路18、復調部19を介してエンコーダ20からNTSC方式のビデオ信号として出力再生される(ステップP26)。
【0091】
これにより、まず、フロッピディスクのトラック「4」に記録された、撮像日付が「3日」の静止画像が再生されることになる。この後、カメラ電源のオフ操作、又はフロッピディスクのイジェクト操作が成されない状態で、さらに再生キーが操作されると、アドレスカウンタ32がカウントアップされ、順序記憶部31における2番目のトラックNo(この場合「5」)が指示される(ステップP27〜P29)。
【0092】
すると、上記磁気ディスク装置16において、フロッピディスクのトラック「5」に記録された静止画データが読出され、スイッチ回路18、復調部19を介してエンコーダ20からNTSCビデオ信号として出力再生される(ステップP26)。
【0093】
これにより、上記「3日」に撮像された静止画像の再生に続いて、フロッピディスクのトラック「5」に記録された、撮像日付が「4日」の静止画像が再生されることになる。
【0094】
この後さらに、再生キーを繰返し操作すると、ステップP27〜P29→P25,P26の処理が繰返し実行され、フロッピディスクのトラック「1」に記録された撮像日付が「6日」の静止画像、トラック「2」に記録された撮像日付が「7日」の静止画像、と順次撮像日付順にフロッピディスクに記録された静止画データが出力再生されるようになる。
【0095】
したがって、上記構成の電子スチルカメラによれば、フロッピディスクのインデックストラックに記録した各静止画データに対応する撮像日付データを、一旦、日付データ記憶部23に読出すと共に、その撮像日付順に静止画記録トラックを順序記憶部31にて整理記憶させるので、この順序記憶部31に記憶されたトラックNoに基き、磁気ディスク装置16の磁気ヘッドを移動制御すれば、フロッピディスクに記録された複数の静止画データが撮像日付順に順次出力再生されるようになる。
【0096】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生するもので、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段とを備えて構成したので、複数撮像記録された静止画データを再生する場合に、撮影日付の順序に従ってスムーズにデータ出力することが可能になる画像データ処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の画像データ処理装置の一実施例に係わる電子スチルカメラにおける第1電子回路の構成を示すブロック図。
【図2】
本発明の画像データ処理装置の一実施例に係わる電子スチルカメラにおける第2電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】
上記電子スチルカメラにおける撮像記録処理を示すフローチャート。
【図4】
上記電子スチルカメラにおける撮像データの再生処理を示す前半フローチャート。
【図5】
上記電子スチルカメラにおける撮像データの再生処理を示す後半フローチャート。
【符号の説明】
10…制御部、11…レリーズスイッチ及び動作命令キー、12…撮像部、13…デコーダ、14…FM変調部、15、18…スイッチ回路、16…磁気ディスク装置、17…ヘッド移動制御部、19…復調部、20…エンコーダ、21…データ信号処理部、22…日付カウンタ、23…日付データ記憶部、24…アドレス制御部、25a…第1レジスタ、25b…第2レジスタ、26…第1比較部、27…トラックNoカウンタ、28…トラックNo記憶部、29…最終トラックNo記憶部、30…第2比較部、31…順序記憶部、32…アドレスカウンタ、33…枚数記憶部、34…第3比較部。
 
訂正の要旨 訂正の要旨
(訂正事項1)
特許請求の範囲の請求項1において、
「記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生する画像データ処理装置において、
上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、
上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、
上記記憶媒体に記録された日付データの大小関係を判断する判断手段と、
この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、
この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段と、
を具備したことを特徴とする画像データ処理装置。」

「記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生する画像データ処理装置において、
上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、
上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、
上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と、
この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、
この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段と、
を具備したことを特徴とする画像データ処理装置。」
と訂正する。
(訂正事項2)
明細書の「課題を解決するための手段」の記載において
「すなわち本発明に係わる画像データ処理装置は、記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生するもので、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データの大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段とを備えて構成したものである。」

「すなわち本発明に係わる画像データ処理装置は、記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生するもので、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段とを備えて構成したものである。」と訂正する。
(訂正事項3)
明細書の「発明の効果」の記載において
「以上のように本発明によれば、記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生するもので、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データの大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段とを備えて構成したので、複数撮像記録された静止画データを再生する場合に、撮影日付の順序に従ってスムーズにデータ出力することが可能になる画像データ処理装置を提供できる。」

「以上のように本発明によれば、記憶媒体に複数の静止画データを記録し再生するもので、上記記憶媒体に複数の静止画データを記録する画像データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された各静止画データに対応した日付データを日付データ記憶部を介して該記憶媒体に記録する日付データ記録手段と、上記記憶媒体に記録された日付データを上記日付データ記憶部に読み出し、大小関係を判断する判断手段と、この判断手段により得られた日付データの大小関係に応じた順番を記憶する順番記憶手段と、この順番記憶手段に記憶された順番で上記記憶媒体に記録された静止画データを再生する再生手段とを備えて構成したので、複数撮像記録された静止画データを再生する場合に、撮影日付の順序に従ってスムーズにデータ出力することが可能になる画像データ処理装置を提供できる。」と訂正する。
異議決定日 2001-10-11 
出願番号 特願平5-93220
審決分類 P 1 651・ 16- YA (H04N)
P 1 651・ 113- YA (H04N)
P 1 651・ 121- YA (H04N)
最終処分 維持  
前審関与審査官 藤内 光武鈴木 明  
特許庁審判長 谷川 洋
特許庁審判官 橋本 恵一
小林 秀美
登録日 2000-09-01 
登録番号 特許第3104464号(P3104464)
権利者 カシオ計算機株式会社
発明の名称 画像データ処理装置  

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