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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 A63F
審判 査定不服 その他 取り消して特許、登録 A63F
管理番号 1060767
審判番号 不服2000-8922  
総通号数 32 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-02-23 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-06-15 
確定日 2002-07-23 
事件の表示 平成10年特許願第174007号「パチンコ機」拒絶査定に対する審判事件〔平成11年2月23日出願公開、特開平11-47398、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許をすべきものとする。 
理由 一、手続の経緯、及び本願発明
本願は、平成1年12月29日に出願された特願平1-344060号の特許出願を基礎とする国内優先権を主張して平成2年10月15日に出願された特願平2-277196号の特許出願の一部を分割出願した特願平10-142210号の、さらにその出願の一部を分割出願した特願平10-174007号に係り、本願特許出願の発明は、平成14年6月7日付けの手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。
「【請求項1】遊技球の貸出に関する情報が記録されたカードをカード読取り装置に挿入することによって遊技球が貸し出し可能なパチンコ機において、該パチンコ機の前面には、別々の排出口を介して排出される貸出遊技球と景品球とを受け入れ且つ受け入れたパチンコ球を発射位置へ一個ずつ導くための上面が開口して前方に突出している打球供給皿と、該打球供給皿から溢れた余剰景品球を貯留する下部球受皿と、を設けると共に、遊技球を貸し出すための単一の操作スイッチや前記カード読取り装置に挿入したカードを返却するための操作スイッチや投入された前記カードに記録された金額を表示する表示器を前記カード読取り装置から分離した位置であって手前側上方から見たときに視認され易い前記打球供給皿に設けたことを特徴とするパチンコ機。」(以下、これを「本願発明」という。)

二、当審が通知した拒絶理由の概要
当審が通知した拒絶理由の概要は、次のとおりのものである。
(理由1):本願発明は、その出願前日本国内において頒布された刊行物である特開昭64-34390号公報(以下、これを「引用刊行物1」という。)及び同実願昭62-3090号(実開昭63-111184号)のマイクロフィルム(以下、これを「引用刊行物2」という。)にそれぞれ記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
(理由2):本願発明と、特願平10-142210号特許出願の特許請求の範囲の請求項1に記載の発明(以下、これを「引用発明」という。)とは同一の発明であり、しかも、両者の出願日が同日であるので、本願発明は、特許法第39条第2項の規定に違反しているから、特許を受けることができない。

三、当審の判断
(1)理由1について
上記引用刊行物1及び引用刊行物2には、平成14年6月7日付けの手続補正書により補正されたところの本願発明の「遊技球を貸し出すための単一の操作スイッチや前記カード読取り装置に挿入したカードを返却するための操作スイッチや投入された前記カードに記録された金額を表示する表示器を前記カード読取り装置から分離した位置であって手前側上方から見たときに視認され易い前記打球供給皿に設けたこと」の構成について、その記載も示唆もなく、かつ、前記構成が当業者に自明の事項であるとも、或いは、本願特許出願時の周知技術であるとも認められない。そして、前記構成により明細書に記載の格別の効果を奏するものと認められる。
したがって、本願発明が、上記引用刊行物1及び引用刊行物2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない。
(2)理由2について
上記引用発明には、平成14年6月7日付けの手続補正書により補正されたところの本願発明の「遊技球を貸し出すための単一の操作スイッチや前記カード読取り装置に挿入したカードを返却するための操作スイッチや投入された前記カードに記録された金額を表示する表示器を前記カード読取り装置から分離した位置であって手前側上方から見たときに視認され易い前記打球供給皿に設けたこと」の構成について、その記載がない。また、前記構成が当業者に自明の事項であるとも、或いは、本願特許出願時の周知技術であるとも認められない。
したがって、本願発明が、前記引用発明と同一の発明であるということができない。

四、むすび
以上のとおり、この出願の請求項1に係る発明は、原査定の理由によっては拒絶すべきものとすることはできない。
そして、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2002-07-05 
出願番号 特願平10-174007
審決分類 P 1 8・ 5- WY (A63F)
P 1 8・ 121- WY (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 土屋 保光澤田 真治  
特許庁審判長 藤井 俊二
特許庁審判官 佐藤 昭喜
松川 直樹
発明の名称 パチンコ機  
代理人 今崎 一司  

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