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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  F27D
管理番号 1068910
異議申立番号 異議2001-73306  
総通号数 37 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-01-23 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-12-10 
確定日 2002-09-24 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3174434号「ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁不定形耐火物ライニング施工方法」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3174434号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第3174434号(以下、「本件」という。)の請求項1に係る特許は、平成5年7月6日に特許出願され、平成13年3月30日にその特許権の設定登録がなされ、その後、田中秀幸から特許異議の申立てがなされ、平成14年5月24日(発送日)に取消しの理由が通知され、平成14年7月23日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
本件に係る訂正請求は、次のAないしCの訂正事項をその内容とするものである。
A.【特許請求の範囲】の記載について
「【請求項1】 水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出ねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、前記フィンと型枠パネルとの間に不定形耐火物を鋳込み充填する工程と、不定形耐火物が硬化後、前記フォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程と、からなる水管壁ライニング方法。」とあるのを、
「【請求項1】 ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出ねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、前記フィンと型枠パネルとの間にSiCキャスタブルを鋳込み充填する工程と、このSiCキャスタブルが硬化後、前記の丸セパレータを残し、前記のフォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程とからなる、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁不定形耐火物ライニング施工方法。」と訂正する。

B.【発明の詳細な説明】の記載について
(B-1)
明細書の段落【0001】(本件特許公報第1頁第2欄第9行)の記載について、以下のとおり訂正する。
「・・・水管壁のライニング方法に関する。」とあるのを、
「・・・水管壁の不定形耐火物ライニング方法に関する。」と訂正する。

(B-2)
明細書の段落【0007】(本件特許公報第2頁第3欄第19行)の記載について、以下のとおり訂正する。
「・・・不定形耐火物のライニング施工が容易化・・・」とあるのを、
「・・・ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物ライニング施工が容易化・・・」と訂正する。

(B-3)
明細書の段落【0008】(本件特許公報第2頁第3欄第23〜42行)の記載について、以下のとおり訂正する。
「【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出のねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、前記フィンと型枠パネルとの間に不定形耐火物を鋳込み充填する工程と、不定形耐火物が硬化後、前記フォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程と、からなる。」とあるのを、
「【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、
所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出のねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、
前記フィンと型枠パネルとの間にSiCキャスタブルを鋳込み充填する工程と、このSiCキャスタブルが硬化後、前記の丸セパレータを残し、前記のフォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程と、からなる。」と訂正する。

(B-4)
明細書の段落【0009】(本件特許公報第2頁第3欄第43〜49行)の記載について、以下のとおり訂正する。
「【0009】
不定形耐火物としては熱伝導率が高く、かつ耐蝕性、耐スポール性に優れるものが良い。例えばSiC、Al2O3、又はこれらを多く含有するものが良く、特にSiCが好ましい。」とあるのを、
「【0009】
不定形耐火物としては熱伝導率が高く、かつ耐蝕性、耐スポール性に優れるものが良く、例えばSiC、Al2O3、又はこれらを多く含有するものが良く、特にSiCが好ましいので、SiCキャスタブルを選択した。」と訂正する。

(B-5)
明細書の段落【0026】(本件特許公報第3頁第6欄第3〜8行)の記載について、以下のとおり訂正する。
「【0026】
【発明の効果】本発明によれば、水管壁のライニング施工にフォームタイを利用することにより、造壁作業が容易化されるとともに、脱型後は丸セパレータが不定形耐火物内に残ってスタッドとしての役目を果すので、ライニング施工体の強度、耐久性が向上する。」とあるのを、
「【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁のライニング施工にフォームタイを利用することにより、造壁作業が容易化されるとともに、脱型後は丸セパレータが不定形耐火物内に残ってスタッドとしての役目を果すので、ライニング施工体の強度、耐久性が向上する。」と訂正する。

C.【発明の名称】の記載について
明細書の【発明の名称】の記載について、「水管壁ライニング方法」とあるのを、
「ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁不定形耐火物ライニング施工方法」と訂正する。

(2)訂正の目的の適否、新規事項の追加の有無及び拡張・変更の存否
A.【特許請求の範囲】の記載についての訂正事項
前記(1)A.【特許請求の範囲】の記載についての訂正事項のうち、「水管壁」の所属に関しては、段落【0001】【産業上の利用分野】の記載「本発明は、ゴミ焼却炉、ボイラー等における水管壁・・・に関する。」を根拠として、また、「不定形耐火物」の種類に関しては、段落【0009】の記載「不定形耐火物としては熱伝導率が高く、かつ耐蝕性、耐スポール性に優れるもの・・・例えばSiC、・・・ 、又はこれらを多く含有するものが良く、特にSiCが好ましい」及び段落【0020】の記載「・・・フィン5とベニヤ板4との間にSiCキャスタブル10を鋳込む。」を根拠として、それぞれ「ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁」及び「SiCキャスタブル」に限定的に減縮するものである。
また、前記(1)A.【特許請求の範囲】の記載についての訂正事項のうち、「丸セパレータ」の配置・残留に関しては、段落【0012】及び段落【0026】の記載「脱型後は丸セパレータが不定形耐火物内に残ってスタッドとしての役目を果す」、段落【0022】の記載「脱型後は、図7に示すようにコン2を外した跡が凹部17となるが、この凹部17には丸セパレータ1の雄ねじ部12が突出している。」及び段落【0023】の記載「以後、この丸セパレータ1及びナット18は耐火物を支持するスタッドの役目を果す訳である」を根拠として、さらに「ライニング方法」に関しては、段落【0007】の記載「不定形耐火物のライニング施工が容易化される・・・」を根拠として、それぞれ「前記の丸セパレータを残し、前記のフォームタイ本体、・・・を取り外して」及び「不定形耐火物ライニング施工方法」と明りょうでない記載を釈明するものである。
したがって、以上の点は、特許法第120条の4第2項第1号の規定における特許請求の範囲の減縮及び同第3号の規定における明りようでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

B.【発明の詳細な説明】の記載についての訂正事項及びC.【発明の名称】の記載についての訂正事項
前記(1)B.【発明の詳細な説明】の記載についての訂正事項(B-1)ないし(B-5)及び前記(1)C.【発明の名称】の記載についての訂正事項は、前記(1)A.【特許請求の範囲】の記載についての訂正事項、すなわち特許請求の範囲の減縮及び明りようでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正、と整合するように発明の詳細な説明の記載を訂正するものであるから、明りようでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、いずれも、新規事項の追加に該当せず、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であって、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

(3)むすび
したがって、上記A.ないしC.の訂正事項は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項で準用する第126条第2項及び第3項の規定に適合するので、訂正を認める。

3.特許異議の申立てについての判断
(1)申立ての理由の概要
特許異議申立人田中秀幸(以下、「異議申立人」という。)は、本件の【請求項1】に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、その出願前日本国内または外国において頒布された刊行物1〜5に記載された発明(後記(3)引用刊行物に記載された発明を参照。)に基づいて、その出願前にその発明の属する分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきであると主張する。

(2)本件発明
前記2.のとおり訂正が認められるから、本件発明は、本件に係る訂正明細書の【特許請求の範囲】【請求項1】に記載されたとおりのものである。(前記2.(1)訂正の内容A.参照。)

(3)引用刊行物に記載された発明
当審で通知した取消しの理由で引用した刊行物1ないし5には、各々、以下のような事項が記載されている。

刊行物1:実公平2-7432号公報(特許異議申立人田中秀幸(以下、「異議申立人」という。)の提出した甲第1号証)

摘示事項1-1 : 「本考案は、キヤスタブルで施工される各種工業炉の炉壁、なかでも、一般廃棄物焼却炉、あるいは、各種ボイラーの水管壁の構造に関し、・・・炉壁冷却部構造を提供することにある。」(第1頁第1欄第22行〜同第2欄第3行)

摘示事項1-2 : 「施工時には、作業者があらかじめフイン4に固設されたナツト5にアンカー部材8のボルト9を、所要の位置(施工厚)までねじ込めばよい。次に、アンカー部材8の内側に施工枠(図示せず)を取付け、フイン4および水管3とアンカー部材8の間に周知のキヤスタブルあるいは流し込み材などの不定形耐火物11を定法により充填、または、吹付施工すればよい。」(第2頁第4欄第11〜18行)

摘示事項1-3 : 「壁面の表層部までの支持が行え、表層部のハクリ脱落、及び平行キレツの防止が可能となつた。」(第3頁第5欄第4〜6行)

摘示事項1-4 : 第1図から「水管の間に設けられたフインにナツトが固設され、該ナツトにアンカー部材のボルトをねじ込む技術」が看取される。(第3頁第1図)

刊行物2:特公昭57-20554号公報(異議申立人の提出した甲第2号証)

摘示事項2-1 : 「この不定形耐火物の被覆方法は、第1図に示すごとく水冷パイプ1の外面にステンレス鋼などのYスタツド2を多数植設し、該スタツドを基準にして型枠6を水冷パイプ1の外部に配設し、上記型枠と水冷パイプとのすき間に不定形耐火物7を流し込んで乾燥させている。」(第1頁第2欄第6〜12行)

摘示事項2-2 : 「水冷パイプ1の外面にYスタツド2を多数溶接して設けるとともに、支持棒4の先端に円筒形の耐火物3を固着し、上記スタツド2より長尺のアンカー5を、上記水冷パイプ1の外面に適宜個所に溶接して設ける。ついで、水冷パイプ1の外部に所定の間隔をもつて配設した型枠6をアンカー5により固定した状態で、水冷パイプ1と型枠6との間に不定形耐火物7を流し込んで乾燥させた後、型枠6を取外して水冷パイプの外面を不定形耐火物で覆うのである。」(第1頁第2欄第31行〜第2頁第3欄第4行)

摘示事項2-3 : 第1図ないし第6図から「水冷パイプの外面にスタツドまたはアンカーを植設し、それに型枠を配設して、水冷パイプと型枠との間に不定形耐火物を流し込んで、水冷パイプに不定形耐火物を被覆する技術」が看取される。(第2〜3頁)

刊行物3:「建築施工」昭和57年2月25日実教出版株式会社発行(異議申立人の提出した甲第3号証)

摘示事項3-1 : 「鉄筋コンクリート工事は、型わく工事・鉄筋工事・コンクリート工事に分けられる。」(第113頁第13〜14行)

摘示事項3-2 : 「型わく工事は、図5-20のような順序で行われ、現場作業は、加工→組立→取りはずしの一連の作業が繰り返される。」(第113頁第23行〜第114頁第1行)

摘示事項3-3 : 「図5-22 ばた材と緊結材の例」から「フォームタイ、ばた材、木製コーン、めがね座金及び合板せき板を利用した、建築施工における型枠工事の技術」が看取される。(第115頁)

摘示事項3-4 : 「垂直部分(柱・壁・はり側)の型わくは、コンクリートの側圧(・・・)に耐える強度と剛性を必要とする・・・その構造は、・・・、ばたを縦横2重(内ばたと外ばた)にあて、内側に寄るのを防ぐためセパレーターを用い、外側に開かないよう、コンクリートの側圧に応じて鉄線・ボルト・フォームタイなどを用いて緊結する。」(第118頁第8〜14行)

刊行物4:実開平3-87192号公報(異議申立人の提出した甲第4号証)

摘示事項4-1 : 「従来のボイラー水管壁耐火構造は第9図に示す様に、例えば直径73mm程度の水管1を約100mm間隔で設け、該水管同志を連結するフィン2の表面に高さ約50mm直径約10mm程度のYスタッド3を千鳥状に配設した缶体の炉内側に常法によりキャスタブル等の不定形耐火物4を60〜100mmの厚さに施工した、ボイラー水管壁耐火構造が採用されている。尚、図示していないが、各種形状のスタッド3をフィン2に限らず水管1に同様に配設することも従来から行われている。」(第1頁下から2行〜第2頁第9行)

刊行物5:「第七版 最新建築施工」1994年2月25日技法堂出版株式会社発行(異議申立人の提出した甲第5号証)

摘示事項5-1 : 「フォームタイ form tie 型枠は、側圧に耐えるように、ばたを通してフォームタイ(緊結材)で緊結する。フォームタイは、セパレータseparator(型枠の間隔を保持するもの)と組になっている。」(第88頁第21〜25行)

(4)対比・判断
本件発明と刊行物1に記載された発明(以下、「引用発明1」という。)とを対比する。
刊行物1における「一般廃棄物焼却炉、あるいは、各種ボイラーの水管壁」、「水管の間に設けられたフイン」及び「施工枠」は、それぞれ、本件発明の「ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁」、「水管同士を連結したフィン」及び「型枠パネル」に相当するから、本件発明と引用発明1は、「ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物のライニング施工方法であって、別部材の一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに固設し、型枠パネルを取り付け、前記フィンと型枠パネルとの間にキャスタブルを充填する工程を有する点」で一致するが、前者が「セパレータ、コン、土木建築造壁用フォームタイ、押え部材、リブ座金を利用して、所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出ねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、キャスタブルが硬化後、前記の丸セパレータを残し、前記のフォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程とを有する」のに対し、後者は「ナツト、アンカー部材のボルトを利用して、施工時には、あらかじめフィンに固設されたナツトにアンカー部材のボルトをねじ込み、次に、型枠パネルを取付ける」点(相違点1)、前者がキャスタブルとして「SiCキャスタブル」を特定するのに対し、後者はキャスタブルとして特定のものに限定するものではなく、周知のキャスタブルを用いる点(相違点2)で、両者は相違する。

そこで、これらの相違点について検討する。
(相違点1)
刊行物3における「ばた材」、「コーン」、「めがね座金」及び「合板せき板」は、それぞれ、本件発明の「押さえ部材」、「コン」、「リブ座金」及び「型枠パネル」に相当するから、刊行物3には、建築施工における型枠工事の一般的技術として、垂直部分の型枠パネルに、コンクリートの側圧に耐える強度と剛性を有せしめるべく、ばた材を縦横2重にあて、内側に寄るのを防ぐためセパレータを用い、外側に開かないよう、コンクリートの側圧に応じてフォームタイを用いて緊結する技術が記載され(摘示事項3-4)、特に当該セパレータの両端においては、各々、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを垂直状態で相互に対向させ、次いで前記コンの突出ねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に当該型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する手順により組み立てたことを示唆する図面が記載されている(摘示事項3-3)。
しかしながら、土木建築工事において前記ねじ式フォームタイを使用する造壁技術は、本件特許明細書にも記載されている(本件特許公報第2頁第4欄段落【0013】及び第3頁【図3】)とおり、本件発明の前提技術ではあるが、当該技術をゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物のライニング施工に適用することについては同刊行物3には記載がない。
本件発明は、土木建築工事のねじ式フォームタイを使用した造壁技術を、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物のライニング施工に適用するものであるが、その適用に際しては、型枠パネル間に水管及びフィンが介在することとなるため、ねじ式フォームタイを使用した造壁技術をそのまま転用するのは不可能であり、次のような技術的に解決すべき問題点が存在する。すなわち、従来の鋳込み充填でさえ枠掛け、脱型作業が繁雑であったこと(本件特許公報第2頁第3欄段落【0005】)に加え、型枠パネルの内側にセパレーターを渡す構造を維持する単純な適用を実現する場合であっても、フィンに当該セパレーターを通すための孔を設ける対応策が必要となり、施工方法としての工程数が増えること、フィンに設ける通孔の面積分だけフィン自体の表面積が減少して冷却効果が損なわれることが考えられる。また、焼却炉またはボイラーの水管壁のライニングにおいては、水管から炉内面までの距離が小さいため、キャスタブル層の厚さの変動は冷却効果の低下をもたらすのみならず、水管の損傷の原因にもなるので、水管及びフィンと型枠との正確な位置決めが求められるところ、キャスタブルを鋳込む際の充填圧により水管及びフィンの位置が動いてしまう問題があり、これを防ぐべく冷却手段と型枠との相対的な位置決めを正確に行うことは容易ではないこと、が考えられる。
しかも、脱型後の水管壁ライニング施工体に関し、従来の支持部材であるスタッドによる作用と同様のスタッド機能を有せしめることにも配慮した(例えば本件明細書段落【0012】、【0024】〜【0026】)結果、本件明細書(段落【0007】)に記載のとおり、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物ライニング施工が容易化されるとともに、ライニング施工体の強度及び耐久性を向上させ得る水管壁ライニング方法を提供することを目的としたものである。
そして、所要長さに切断した丸セパレーターの一端をフィンに植設する手段を採用することにより、前記問題点を解決し、目的を達成したものが本件発明である。
したがって、土木建築工事のねじ式フォームタイを使用した造壁技術、水管壁ライニング施工体におけるスタッド構造が、それぞれ公知事項ではあっても、刊行物1及び3には、いずれにも、前者を後者に適用することについての記載はなく、まして適用するに際しての上記問題点の記載もなく、その解決手段としての「所要長さに切断した丸セパレーターの一端をフィンに植設する手段」の採用を示唆するところもない以上、相違点1に係る構成を刊行物1及び3に記載された発明に基づいて当業者が容易になし得たものということはできない。
また、刊行物2、4及び5にも、上記適用に関する記載はなく、適用するに際しての上記問題点の記載もなく、その解決手段としての「所要長さに切断した丸セパレーターの一端をフィンに植設する手段」の採用を示唆するところもない。
本件発明は、相違点1に係る構成を採用することにより、明細書記載のとおりの作用・効果を奏するものであるから、上記相違点2を検討するまでもなく、本件発明は、刊行物1ないし5に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。

(5)むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件の【請求項1】に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件の【請求項1】に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁不定形耐火物ライニング施工方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出ねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、前記フィンと型枠パネルとの間にSiCキャスタブルを鋳込み充填する工程と、このSiCキャスタブルが硬化後、前記の丸セパレータを残し、前記のフォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程とからなる、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁不定形耐火物ライニング施工方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ゴミ焼却炉、ボイラー等における水管壁の不定形耐火物ライニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種水管壁のライニング構造として、在来、不定形耐火物をスタッド支持した構造、及びSiC系れんがのパネル構造等が知られている。
【0003】
前者の例としては実開平3-87192号があり、これは水管同士を連結したフィンにスタッドを植設し、そのスタッドの先端にセラミックスのキャップを被せ、不定形耐火物で埋設したものである。
これによりスタッドの延命、ひいては炉壁ライフの延命を図っている。
【0004】
また、後者の例としては特開平4-227401号があり、これはSiC系れんがのブロックをボルト止めによりパネル状に張り合わせるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の不定形耐火物施工において、鋳込み充填では枠掛け、脱型作業が極めて繁雑であった。そこで、この点の解消のために吹き付け施工が行われているが、リバウンドロスが多い、施工体の緻密性に欠ける等の欠点を免れ得ない。
【0006】
また、後者のSiC系れんがパネル工法では、パネリング作業の繁雑さ、コスト高等の問題がある。
【0007】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物ライニング施工が容易化されるとともに、ライニング施工体の強度及び耐久性を向上させ得る水管壁ライニング方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、
所定長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出のねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、
前記フィンと型枠パネルとの間にSiCキャスタブルを鋳込み充填する工程と、このSiCキャスタブルが硬化後、前記の丸セパレータを残し、前記のフォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程と、からなる。
【0009】
不定形耐火物としては熱伝導率が高く、かつ耐蝕性、耐スポール性に優れるものが良く、例えばSiC、Al2O3、又はこれらを多く含有するものが良く、特にSiCが好ましいので、SiCキャスタブルを選択した。
【0010】
フォームタイ、特に丸セパレータの材質は一般材のSC材、SS材でも良いが、耐火物用として耐熱、耐蝕面からSUS材が特に好ましい。
【0011】
丸セパレータの取付本数は、水管壁の規模、サイズ、注入スピードなどにより適宜決定されるが、9本/m2程度が適当である。
【0012】
【作用】
水管壁のライニング施工にフォームタイを利用することにより、造壁作業が容易化されるとともに、脱型後は丸セパレータが不定形耐火物内に残ってスタッドとしての役目を果す。
【0013】
【実施例】
本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
図3は、土木建築工事においてねじ式フォームタイを使用した造壁用型枠態様を示したもので、1は中央部にスパナかけ部14を有する丸セパレータ、2はコン、3はフォームタイ本体、35はリブ座金、34はナットである。そして、4は型枠パネルであるベニヤ板、8、9は押えパイプで、8はたて端太、9はよこ端太であり、両ベニヤ板4、4間の空間20にコンクリートを鋳込み造壁する。
【0014】
本発明はこのフォームタイの片側半分を利用するもので、図4〜6によりフォームタイをさらに詳細に説明する。
丸セパレータ1は前記スパナかけ部14で切断したもので、基端部にはフランジ状のストッパ13と雄ねじ部12が形成されている(図4)。
【0015】
コン2は、一端に雌ねじ部21を、他端に雄ねじ部22を、中央部に角ナット部26をそれぞれ設けた芯金25と、外周面がテーパ面24に形成されたプラスチック製のフランジ部材23とが一体化されたものである(図5)。なお、コン2は全体を金属で一体に形成してもよい。
【0016】
フォームタイ本体3には、図6に示すように一端に雌ねじ部31とフランジ部32が、他側に雄ねじ部33が、それらの間にスパナかけ部37がそれぞれ形成されている。また、リブ座金35は中央部に上記雄ねじ部33が挿通する孔38を有し、かつ片側に一対の凹部36が形成されている。
【0017】
次に本発明のライニング方法を図1、図2、図7〜9を参照して説明する。まず丸セパレータ1の先端部11を、水管6を連結したフィン5に溶接16等により強固に植設する。なお、丸セパレータ1の先端部11は、その取り付けをより強固にするため、L字形に形成して溶接面を大きくするのが望ましい。
【0018】
次いで、丸セパレータ1の雄ねじ部12にコン2の雌ねじ部21をストッパー13まで捩じ込み、該コン2の他端雄ねじ部22にベニヤ板4の予め開けてある孔を挿通した後、フォームタイ本体3の雌ねじ部31をコン2の雄ねじ部22に捩じ込み、コン2のフランジ部材23とフォームタイ本体3のフランジ部32との間にベニヤ板4を挟み込んで固定する。
【0019】
しかる後、ベニヤ板の外側に押え部材であるたて端太8とよこ端太9を配設し、リブ座金35の凹部36をよこ端太9にあてがい、フォームタイ本体3の雄ねじ部33にナット34を締め込んで型枠を形成、補強する。
【0020】
以上の型枠形成が終了したら、フィン5とベニヤ板4との間にSiCキャスタブル10を鋳込む。この鋳込みにおいて、型枠の下部及び/又は下部近傍から圧送注入する方法を採用したところ、スタッド群等の障害物の多い複雑で狭い施工空間にも拘らず、巣の無い均質な組織体が得られた(この点については別途特許出願中)。なお、図1において、7は水管壁バック鉄皮、30は断熱キャスタブルである。
【0021】
キャスタブル10の硬化後、上記と逆手順で脱型して行く。ここで、コン2の取り外しは、角ナット部26にボックススパナを嵌め込んで捩じると、テーパ面24も相俟って容易に取り外すことができる。
【0022】
脱型後は、図7に示すようにコン2を外した跡が凹部17となるが、この凹部17には丸セパレータ1の雄ねじ部12が突出している。そこで、この雄ねじ部12にナット18を捩じ込み、キャスタブル10硬化壁部の固定に役立てる。さらに、該凹部17にモルタルを塗り込んで埋める。
【0023】
以後、この丸セパレータ1及びナット18は耐火物を支持するスタッドの役目を果たす訳であるが、丸セパレータ1には予めセラミックススリーブ15(図7)、特に熱伝導率の高いSiCスリーブを装着すると、スタッドの延命及び壁の損耗抑制に役立てることができる。
【0024】
以上、水管壁のライニング方法の実施例を述べたが、ライニング部は図8、図9に示すように本来の支持部材であるスタッド19群と組み合わせ構造にすることはもちろんである。該スタッド19の取付本数は、使用時の耐火物の亀裂、振動、衝撃があっても剥離や欠け落ちが起きないように多いほど良いが、一般的には613本/m2、少なくて327本/m2、即ち300〜700本/m2が好適である。
【0025】
なお、鉄製のスタッド19にはセラミックスキャップ15aあるいはセラミックススリーブを装着しておくと、装着しない場合に較べて、壁の剥離損耗が少ないと同時にスタッド19の腐食も抑制され、壁全体の延命に繋がる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁のライニング施工にフォームタイを利用することにより、造壁作業が容易化されるとともに、脱型後は丸セパレータが不定形耐火物内に残ってスタッドとしての役目を果たすので、ライニング施工体の強度、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明方法による施工直後の水管壁の断面図である。
【図2】
図1のA方向矢視図である。
【図3】
土木建築工事におけるフォームタイによる型枠形成を示す側面図である。
【図4】
本発明方法における丸セパレータの側面図である。
【図5】
同、コンの一部を断面した側面図である。
【図6】
同、フォームタイ本体の側面図である。
【図7】
本発明による水管壁の脱型後の断面図である。
【図8】
本発明によるスタッド取付状態を示す断面図である。
【図9】
同、不定形耐火物施工前の正面図である。
【符号の説明】
1 丸セパレータ
2 コン
22 雄ねじ部
3 フォームタイ本体
32 フランジ部
34 ナット
35 リブ座金
4 ベニヤ板
5 フィン
6 水管
7 鉄皮
8 たて端太
9 よこ端太
10 SiCキャスタブル
30 断熱キャスタブル
 
訂正の要旨 訂正の要旨
本件訂正請求は、次のAないしCの訂正事項をその内容とする。
A.訂正事項【特許請求の範囲】の記載について
(訂正事項a-1)
限定的減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的として、
「【請求項1】 水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出ねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、前記フィンと型枠パネルとの間に不定形耐火物を鋳込み充填する工程と、不定形耐火物が硬化後、前記フォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程と、からなる水管壁ライニング方法。」とあるのを、
「【請求項1】 ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出ねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、前記フィンと型枠パネルとの間にSiCキャスタブルを鋳込み充填する工程と、このSiCキャスタブルが硬化後、前記の丸セパレータを残し、前記のフォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程とからなる、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁不定形耐火物ライニング施工方法。」と訂正する。
B.訂正事項【発明の詳細な説明】の記載について
明りょうでない記載の釈明を目的として、
(B-1)
明細書の段落【0001】(本件特許公報第1頁第2欄第9行)の記載について、
「・・・水管壁のライニング方法に関する。」とあるのを、
「・・・水管壁の不定形耐火物ライニング方法に関する。」と訂正し、
(B-2)
明細書の段落【0007】(本件特許公報第2頁第3欄第19行)の記載について、
「・・・不定形耐火物のライニング施工が容易化・・・」とあるのを、
「・・・ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物ライニング施工が容易化・・・」と訂正し、
(B-3)
明細書の段落【0008】(本件特許公報第2頁第3欄第23〜42行)の記載について、
「【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出のねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、前記フィンと型枠パネルとの間に不定形耐火物を鋳込み充填する工程と、不定形耐火物が硬化後、前記フォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程と、からなる。」とあるのを、
「【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁における不定形耐火物のライニング施工に、土木建築造壁用ねじ式フォームタイを利用したライニング方法であって、
所要長さに切断した丸セパレータの一端を、水管壁の水管同士を連結したフィンに植設し、該丸セパレータの他端に、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、軸方向にテーパ面を形成したコンを螺合させた後、該コンより突出しているねじ部に、型枠パネルの予め開けた孔を挿通して該型枠パネルを前記フィンと対向させ、次いで前記コンの突出のねじ部にフォームタイ本体を螺合させて、その一端のフランジ部と前記コンとの間に型枠パネルを挟持固定し、しかる後、型枠パネルの外側に押え部材を配設し、前記フォームタイ本体の他端側に取り付けたリブ座金で、該押え部材を押えて型枠を形成・補強する工程と、
前記フィンと型枠パネルとの間にSiCキャスタブルを鋳込み充填する工程と、このSiCキャスタブルが硬化後、前記の丸セパレータを残し、前記のフォームタイ本体、押え部材、型枠パネル及びコンを取り外して脱型する工程と、からなる。」と訂正し、
(B-4)
明細書の段落【0009】(本件特許公報第2頁第3欄第43〜49行)の記載について、
「【0009】不定形耐火物としては熱伝導率が高く、かつ耐蝕性、耐スポール性に優れるものが良い。例えばSiC、Al2O3、又はこれらを多く含有するものが良く、特にSiCが好ましい。」とあるのを、
「【0009】
不定形耐火物としては熱伝導率が高く、かつ耐蝕性、耐スポール性に優れるものが良く、例えばSiC、Al2O3、又はこれらを多く含有するものが良く、特にSiCが好ましいので、SiCキャスタブルを選択した。」と訂正し、
(B-5)
明細書の段落【0026】(本件特許公報第3頁第6欄第3〜8行)の記載について、
「【0026】
【発明の効果】本発明によれば、水管壁のライニング施工にフォームタイを利用することにより、造壁作業が容易化されるとともに、脱型後は丸セパレータが不定形耐火物内に残ってスタッドとしての役目を果すので、ライニング施工体の強度、耐久性が向上する。」とあるのを、
「【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁のライニング施工にフォームタイを利用することにより、造壁作業が容易化されるとともに、脱型後は丸セパレータが不定形耐火物内に残ってスタッドとしての役目を果すので、ライニング施工体の強度、耐久性が向上する。」と訂正する。
C.【発明の名称】の記載について
明りょうでない記載の釈明を目的として、
明細書の【発明の名称】の記載について、「水管壁ライニング方法」とあるのを、
「ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁不定形耐火物ライニング施工方法」と訂正する。
異議決定日 2002-08-30 
出願番号 特願平5-166628
審決分類 P 1 651・ 121- YA (F27D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 長者 義久  
特許庁審判長 徳永 英男
特許庁審判官 板谷 一弘
柿沢 恵子
登録日 2001-03-30 
登録番号 特許第3174434号(P3174434)
権利者 黒崎播磨株式会社 三菱重工業株式会社
発明の名称 ゴミ焼却炉またはボイラーの水管壁不定形耐火物ライニング施工方法  
代理人 渡辺 一豊  
代理人 和田 肇  
代理人 渡辺 一豊  
代理人 渡辺 一豊  

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