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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  E21D
管理番号 1073224
異議申立番号 異議2002-70259  
総通号数 40 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2000-02-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2002-02-04 
確定日 2003-01-15 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3202195号「異形断面用分岐シールド掘進機」の請求項1ないし4に係る発明についての特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3202195号の請求項1に係る発明についての特許を維持する。 
理由 〔1〕手続の経緯
本件特許第3202195号の請求項1〜4に係る発明についての出願は、平成10年8月19日に特許出願され、平成13年6月22日にその発明について特許権の設定登録がなされ、その後、請求項1〜4に係る発明についての特許に対し、比嘉道子より特許異議の申立てがなされ、請求項1〜4に係る発明についての特許に対し、取消しの理由が通知され、その指定期間内の平成14年8月28日に訂正請求がなされた。

〔2〕訂正請求について
1 訂正の内容
訂正請求の趣旨は、特許第3202195号の明細書及び図面を訂正請求書に添付した訂正明細書及び図面のとおり訂正することを求めるものであり、訂正の内容は以下のとおりである。
訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1の「異形断面掘削手段を備える」との記載を、「異形断面掘削手段を備え、前記各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための分岐シールド用シールドジャッキを備え、各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成される」と訂正する。
訂正事項b
特許請求の範囲の【請求項2】、【請求項3】及び【請求項4】を削除する。
訂正事項c
明細書の段落【0007】の「異形断面掘削手段を備える」(本件特許公報3欄50行)との記載を、「異形断面掘削手段を備え、前記各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための分岐シールド用シールドジャッキを備え、各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成される」と訂正する。
訂正事項d
明細書の段落【0009】の記載「本発明において、………姿勢制御を容易に行うことができる。」(本件特許公報4欄15〜32行)を、「また、各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされているので、掘進時におけるシールド機の姿勢制御を容易に行うことができる。しかも、分岐シールド用シールドジャッキを、分岐後におけるシールド機の推進用と、分岐前における当該分岐シールド掘進機の胴部の姿勢制御用とに兼用できるので、これによっても構造を簡易化することができる。」
訂正事項e
明細書の段落【0030】〜【0033】の「図7には、………正面図が示されている。」(本件特許公報7欄43行〜8欄23行)との記載を、「図7には本発明の第3実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の水平断面図が示され、図8には同分岐シールド掘進機の正面図が示されている。」と訂正する。
訂正事項f
明細書の段落【0036】〜【0040】の「(第5実施例)………前記各実施例においては、」(本件特許公報8欄36行〜9欄16行)」との記載を、「前記各実施例においては、」と訂正する。
訂正事項g
明細書の【図面の簡単な説明】の「図8は、………水平断面図である。」(本件特許公報10欄7〜14行)との記載を、「図8は、第3実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の正面図である。」と訂正する。
訂正事項h
明細書の【図面の簡単な説明】の「【符号の説明】………胴部」(本件特許公報10欄15〜36行)を、「【符号の説明】1,21,41 分岐シールド掘進機(本シールド) 2,2C 分岐シールド 3,24 後胴 4,4A 力ッタヘツド 6 オーバーカッタ 7,22 前胴 8 中胴 9 取付けブラケット 10分岐シールド用シールドジャッキ 11 取付けブラケット 12 本シールド用シールドジャッキ 15,18 固定ブラケット 16 分岐シールド用アーティキュテートジャッキ 17,20 セグメント 23 屈曲部」と訂正する。
訂正事項i
図7を訂正する。
訂正事項j
図8を訂正する。
訂正事項k
図9、図10及び図11を削除する。

2 訂正の適否
上記訂正について検討すると、訂正事項aは、特許請求の範囲の請求項1において、「異形断面掘削手段を備え、前記各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための分岐シールド用シールドジャッキを備え、各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成される」との事項を付加し、シールド機に関する事項を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、また、この訂正は、願書に添付した明細書の特許請求の範囲の請求項4、段落【0021】、【0024】及び図面の記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものであり、しかも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
訂正事項bは、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、また、訂正事項c〜kは、特許請求の範囲の訂正に伴い、特許請求の範囲の記載と詳細な説明の記載及び図面等との整合を図るためにする訂正であるから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。そして、訂正事項b〜kは、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものであり、しかも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、上記訂正事項a〜kの訂正は、特許法120条の4第2項ただし書、同条3項で準用する特許法126条2項及び3項の規定に適合するので、本件訂正を認める。

〔3〕特許異議の申立てについて
1 異議申立ての理由の概要
異義申立人は、甲第1〜第3号証を提出して、請求項1及び2に係る発明は、甲第1号証に記載された発明に基いて、請求項3及び4に係る発明は、甲第1〜第3号証に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1〜4に係る発明についての特許は、特許法29条2項の規定に違反してなされたものであるから、取り消されるべきである旨主張する。

甲第1号証:特開平3-197796号公報
甲第2号証:「シールド掘進機」奥村機械製作株式会社
甲第3号証:特許第2815420号公報

2 本件発明
本件特許第3202195号の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものと認める。
「【請求項1】前部にカッタヘッドを有するシールド機を複数基並設してなり、それら複数基のシールド機のうちの少なくとも1基のシールド機が当該分岐シールド掘進機から分岐発進するように構成される異形断面用分岐シールド掘進機であって、各カッタヘッドは、各シールド機の分岐前には隣接カッタヘッドと協働して異形断面を掘削可能で、各シールド機の分岐後には個別に異形断面を掘削可能な異形断面掘削手段を備え、前記各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための分岐シールド用シールドジャッキを備え、各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成されることを特徴とする異形断面用分岐シールド掘進機。」

3 甲各号証の記載事項
異議申立人が提出した甲第1号証(当審で通知した取消理由に引用した引用例1)には、以下の記載がある。
a「本発明は……断面ほぼ四角形のトンネルを掘削することができ、且つ幅の広い並走部分をシールド工法によって断面ほぼ矩形状に掘削し、さらに分岐している複数の道路も続けてシールド工法により断面ほぼ四角形に掘削できるようにした……シールド掘進機を提供することを目的とするものである。」(2頁右上欄10〜17行)
b「第1図ないし第3図において1,2はそれぞれシールド機であって、密接して並設されている。」(2頁右下欄19〜20行)
c「スキンプレート3前部の対角位置には、1対の回動軸5,6が設けてあって、回動軸5,6の先端には、地山を切削する多数のビット7を取付けたカターアーム8,9の基端が固着されている。回動軸5,6は、第1図に示す原動機10、減速機11により往復回動されるようになっていて、カッターアーム8,9はそれぞれ……回動軸5,6を中心として四半分の円形状に往復回動し、スキンプレート3の前面の地山を、スキンプレート3の断面形状と同じ断面で掘削することができるようになっている。そしてシールド機1の内周後部には、推進装置として推進用ジャッキ12が取付けられており、さらにセグメント26をスキンプレート3の内周で組立てるエレクタ13が取付けられている。」(3頁左上欄10行〜右上欄5行)
d「第1図に示すようにシールド機1,2の後方には反力体23が設けられている。反力体23は前方にある2機のシールド機1,2の断面形状を合わせた2機分の断面形状を有するもので、……シールド機1,2の密接されている壁面の位置に中間壁24が設けられている。そして反力体23の前端は第1図に示すようにスキンプレート3,4の内部に挿入され、推進用ジャッキ12,21の後端に接している。また反力体23の内周後部には推進装置として推進用ジャッキ25が取付けられており、さらにセグメント26を反力体23の後部内周で組立てるエレクタ27が取付けられている。」(3頁左下欄9行〜右下欄7行)
e「第1図……のシールド掘進機によって第7図に示す並走部分dを掘削する場合について説明する。……シールド機1,2、反力体23は第1図に示す状態に組付けられることになる。この状態でシールド機1のカッターアーム8,9及びシールド機2のカッターアーム17,18を同時に往復回動させて地山を掘削し、エレクタ27でセグメント26を反力体23の断面形状に組立て、組立てられたセグメント26の前端に推進用ジャッキ25を当てて伸長させることにより、並走部分d……を構築することができる。2つの道路b,cが分岐する箇所まで並走部分dの構築が完了すると、シールド機1のカッターアーム8,9を往復回動させて地山を掘削し、第6図に示すようにエレクタ13でセグメント29をスキンプレート3の断面形状に組立て、組立てられたセグメント29の前端に推進用ジャッキ12を当てて伸長させることにより、シールド機1は反力体23から離れて前進し、道路bを構築することができる。上記による道路bの構築と同時に、他方のシールド機2のカッターアーム17,18を往復回動させて地山を掘削し、エレクタ22でセグメント30をスキンプレート4の断面形状に組立て、組立てられたセグメント30の前端に推進用ジャッキ21を当てて伸長させながらシールド機2の方向を次第に変えることにより、シールド機2は反力体23から離れて前進し、道路cを構築することができる。」(3頁右下欄8行〜4頁右上欄11行)
以上の記載及び第1図〜第7図によれば、引用例1には、
「前部に2つのカッターアームを有するシールド機を2基並設してなり、それら2基のシールド機がシールド掘進機から分岐発進するように構成される四角形断面用シールド掘進機であって、各カッターアームは、各シールド機の分岐前には隣接カッターアームと協働して四角形断面を掘削可能で、各シールド機の分岐後には、個別に四角形断面を掘削可能な四角形断面掘削手段を備え、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための推進用ジャッキを備える四角形断面用シールド掘進機」
が記載されていると認められる。

同甲第2号証には、シールドジャッキと中折ジャッキを備えた、胴部が屈曲可能な中折れ構造のシールド掘進機、が開示されていると認められる。

同甲第3号証(同引用例2)には、図面とともに以下の記載がある。
a「本発明はシールド掘進機に係り、特に掘進方向前部に掘削部を有すると共に後方部にテールシール部を有するシールドフレームにおいて、シールドフレームの軸長を可変することのできる機長短縮可能なシールド掘進機に関するものである。」(1頁右欄3〜7行)
b「この掘進機4には第1図および第2図に示すように、シールドフレーム11が設けられ、……特に、シールドフレーム11は掘進方向前後に掘削部側フレーム14とテールシール部側フレーム15とに分割されて形成され、これらフレーム14,15はその分割部14a,15bが互いに重ね合わされて機長方向に伸縮自在に連結される。すなわち、シールドフレーム11が掘進時において伸長され立坑挿入時等の格納時においては短縮されて掘進機4の機長が伸縮自在に調整されるようになっている。」(2頁右欄12〜25行)
c「第8図から第11図までは機長方向に伸縮自在なシールドフレーム11を有する中折れ式の掘進機4を示したものである。第8図に示すように、シールドフレーム11は……掘削部側フレーム14と、テールシール部13を有するテールシール部側フレーム15とに分割形成されると共に、これらフレーム14,15がその分割部14a,15aを互いに重ね合わせて機長方向に伸縮自在に連結される。シールドフレーム11内には掘削部側フレーム14の内壁から前部ガーダ部31がフランジ状に延出されると共にテールシール部側フレーム15から後部ガーダ部32が前部ガーダ部に臨んで延出され、これらガーダ部31,32にはシールドフレーム11の軸心を折り曲げるための中折れジャッキ33の両端部が連結されている。……したがって、中折れジャッキ33が伸長するときには後部ガーダ部32を含むテールシール部側フレーム15を固定側として掘削部側フレーム14が中折れすることになる。また、シールドジャッキ16が伸長して掘進機4が前進するときには掘削部側フレーム14とテールシール部側フレーム15とが中折れジャッキ33で連結されて一体的に推進されることになる。」(3頁右欄23行〜4頁左欄10行)

4 対比・判断
本件発明と甲第1号証記載の発明とを対比すると、本件発明の「異形断面」は、本件明細書中の「矩形断面のような異形断面」(段落【0008】)との記載や、矩形状の胴部を有する分岐シールド2(段落【0015】)の正面図である第2図に四角形の胴部が描かれていることからみて、四角形断面を含むものと解されるから、甲第1号証記載の発明の「四角形断面」は、本件発明の「異形断面」に相当する。また、本件発明における「シールド機を複数基並設してなり、それら複数基のシールド機のうちの少なくとも1基のシールド機が当該分岐シールド掘進機から分岐発進するように構成される」は、本件明細書に第1実施例、第3実施例〜第6実施例として示されているような、シールド機を2基並設し、2基とも分岐発進する態様のものを含むものと解されるから、甲第1号証記載の発明の「シールド機を2基並設してなり、それら2基のシールド機がシールド掘進機から分岐発進するように構成される」は、本件発明の「シールド機を複数基並設してなり、それら複数基のシールド機のうちの少なくとも1基のシールド機が当該分岐シールド掘進機から分岐発進するように構成される」に相当する。そして、甲第1号証記載の発明の「2つのカッターアーム」、「推進用ジャッキ」及び「四角形断面用シールド掘進機」は、それぞれ本件発明の「カッタヘッド」、「分岐シールド用シールドジャッキ」及び「異形断面用分岐シールド掘進機」に相当することは明らかであるから、両者は、
「前部にカッタヘッドを有するシールド機を複数基並設してなり、それら複数基のシールド機のうちの少なくとも1基のシールド機が当該分岐シールド掘進機から分岐発進するように構成される異形断面用分岐シールド掘進機であって、各カッタヘッドは、各シールド機の分岐前には隣接カッタヘッドと協働して異形断面を掘削可能で、各シールド機の分岐後には個別に異形断面を掘削可能な異形断面掘削手段を備え、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための分岐シールド用シールドジャッキを備える異形断面用分岐シールド掘進機」である点で一致し、以下の点で相違する。
相違点
本件発明では、各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ、各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成されるのに対し、甲第1号証記載の発明では、各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされておらず、また、各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成されているのか不明である。

そこで、上記相違点について検討する。
甲第3号証には、シールド掘進機の胴部を掘削部側フレーム14とテールシール部側フレーム15とに分割して形成し、両者間に中折れジャッキ33を設け、テールシール部側フレーム15を固定側として掘削部側フレーム14が中折れする構造(本件発明の「胴部が屈曲可能な中折れ構造」に相当する。)が記載され、さらに、上記シールド掘進機の胴部にシールドジャッキ16を設けることが記載されているが、上記シールドジャッキ16は、シールド掘進機を推進するためのジャッキであることが記載されているにすぎず、分岐シールド掘進機のシールド機に使用されたときに、分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するジャッキを兼用することは記載されていないし、示唆もされていない。したがって、本件発明の「各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ」との事項は、甲第1号証記載の発明におけるシールド機に甲第3号証記載のシールド掘進機を適用することにより、当業者が容易に想到し得たことであるとしても、「各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成され」との事項は、当業者が容易に想到し得たことということはできない。
また、甲第2号証には、甲第3号証と同様に、シールドジャッキと中折ジャッキを備えた、胴部が屈曲可能な中折れ構造のシールド掘進機、が開示されているにすぎず、相違点における本件発明の「各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成され」との事項は、開示されていないし、示唆もされていない。
そして、本件発明は、相違点における事項を有することにより、訂正明細書記載の作用、効果を奏するものである。
したがって、本件発明は、甲第1〜第3号証記載の発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。

〔4〕むすび
以上のとおりであるから、異議申立人の主張する理由及び提出した証拠方法によっては、本件発明についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
異形断面用分岐シールド掘進機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 前部にカッタヘッドを有するシールド機を複数基並設してなり、それら複数基のシールド機のうちの少なくとも1基のシールド機が当該分岐シールド掘進機から分岐発進するように構成される異形断面用分岐シールド掘進機であって、
各カッタヘッドは、各シールド機の分岐前には隣接カッタヘッドと協働して異形断面を掘削可能で、各シールド機の分岐後には個別に異形断面を掘削可能な異形断面掘削手段を備え、
前記各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための分岐シールド用シールドジャッキを備え、
各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成されることを特徴とする異形断面用分岐シールド掘進機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば矩形断面のような異形断面を掘削するとともに、複数基のシールド機を分岐して発進可能な異形断面用分岐シールド掘進機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、シールド掘進機を用いるトンネルの施工工事においては、円筒状のスキンプレートの前方に設けられる円盤状のカッタヘッドにより地山を掘削しつつ、機内でセグメントを組立て、このセグメントに反力を取ってシールドジャッキを伸長させることで、前記スキンプレートと略同径のトンネルを掘削するようにされている。
【0003】
ところで、最近、トンネルの利用範囲の拡大に伴って、例えば地下鉄の駅舎と駅舎間トンネルとを同時に掘削する場合のように、径の異なるトンネルを連続して掘削することのできるシールド掘進機への要請が高まってきている。従来、このような要請を満たすものとして、断面円形で大径の親シールド機の内部にやはり断面円形で小径の子シールド機を配し、親シールド機による掘削に連続して子シールド機による掘削を行うようにした所謂親子シールド掘進機が提案されている。また、特許第2750361号公報に開示されているように、幅方向または高さ方向に長く延設された長円形状の掘削断面トンネルから2本の円形断面トンネルを分岐させて形成するようにした分岐型シールド掘進機も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記親子シールド掘進機の場合、親シールド機および子シールド機による掘削断面がいずれも円形であるために、この親子シールド掘進機を例えば地下鉄の駅舎に利用される横幅の広い断面を掘削するような用途に用いた場合に、この駅舎部の上下に不要な空間が生じてしまうという問題点がある。
【0005】
一方、前記公報に開示されている分岐型シールド掘進機の場合、長円形状の掘削断面トンネルを掘削するのに、2つのカッタヘッドの中間部にそれらカッタヘッドで掘削された残りの部分の地山を掘削する別の掘削装置を設ける必要があって、構造が複雑にならざるを得ないという問題点がある。また、この分岐型シールド掘進機においては、分岐後の掘削断面が円形断面に限られているために、その掘削断面形状の自由度が低いという問題点もある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、簡単な構造により、分岐前においても分岐後においても任意断面のトンネルを掘削することのできる異形断面用分岐シールド掘進機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、本発明による異形断面用分岐シールド掘進機は、
前部にカッタヘッドを有するシールド機を複数基並設してなり、それら複数基のシールド機のうちの少なくとも1基のシールド機が当該分岐シールド掘進機から分岐発進するように構成される異形断面用分岐シールド掘進機であって、
各カッタヘッドは、各シールド機の分岐前には隣接カッタヘッドと協働して異形断面を掘削可能で、各シールド機の分岐後には個別に異形断面を掘削可能な異形断面掘削手段を備え、
前記各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための分岐シールド用シールドジャッキを備え、
各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成されることを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る異形断面用分岐シールド掘進機によれば、複数基並設してなるシールド機が分岐する前においては、互いに隣接する複数のカッタヘッドが協働して、各カッタヘッドに設けられる異形断面掘削手段により例えば矩形断面のような異形断面の掘削がなされ、また各シールド機の分岐後においては、各シールド機毎の異形断面掘削手段により例えば矩形断面のような異形断面の掘削がなされる。このように大きな異形断面トンネルの掘削に対しても、またそれに連続する小さな異形断面の掘削に対しても共通のカッタヘッド並びに異形断面掘削手段が用いられるので、構造を簡易化することができるとともに、所望の最適断面形状トンネルの掘削を容易に行うことができる。
【0009】
また、各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされているので、掘進時におけるシールド機の姿勢制御を容易に行うことができる。しかも、分岐シールド用シールドジャッキを、分岐後におけるシールド機の推進用と、分岐前における当該分岐シールド掘進機の胴部の姿勢制御用とに兼用できるので、これによっても構造を簡易化することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による異形断面用分岐シールド掘進機の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0011】
(第1実施例)
図1には本発明の第1実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の水平断面図が示され、図2には同分岐シールド掘進機の正面図が示されている。
【0012】
本実施例の分岐シールド掘進機(以下、「本シールド」という。)1は、互いに並設される2基のシールド機(以下、「分岐シールド」という。)2,2と、これら分岐シールド2,2の後方に設けられてそれら分岐シールド2,2の発進時に反力受けとなる後胴3とにより構成されている。
【0013】
各分岐シールド2,2は、矩形状の胴部の前方にカッタヘッド4が設けられてなり、このカッタヘッド4が図示されない揺動駆動機構によって揺動駆動されることにより地山を掘削するように構成されている。すなわち、このカッタヘッド4においては、4本のスポーク5,5,5,5が、互いに隣接するスポーク同士のなす角度が90°になるように配置されるとともに、各スポーク5の先端部にオーバーカッタ6が内蔵され、矩形状の胴部のコーナー部近傍でそれらオーバーカッタ6をスポーク5の先端部から突出させることで、そのコーナー部の地山の掘削を行うようにされている。なお、本実施例におけるカッタヘッド3の揺動駆動機構並びにオーバーカッタ6等が本発明における異形断面掘削手段に相当する。
【0014】
また、前記分岐シールド2における矩形状の胴部は、前胴7とその前胴7の後方に連設される中胴8とに分割形成され、この中胴8の後方に前記後胴3が連設される構成とされている。
【0015】
前記前胴7は、矩形状のスキンプレートを形成する本体部7aと、この本体部7aの後方側に連設される段下がり部7bとにより構成され、この段下がり部7bの後端部に屈曲可能に介挿される取付けブラケット9に、本シールド1の姿勢制御ジャッキを兼ねる分岐シールド用シールドジャッキ10が装着されてなる構成とされている。また、前記後胴3は、各分岐シールド2,2における矩形状のスキンプレートの外形をつなげた形状の矩形状の本体部3aと、この本体部3aの前方側に連設される段下がり部3bとにより構成され、前記本体部3aの内周面に突設される取付けブラケット11に本シールド用シールドジャッキ12が装着されてなる構成とされている。ここで、分岐シールド用シールドジャッキ10のスプレッダ10aと後胴3の段下がり部3bの前端面とは、本シールド1による掘進時には図示されない連結部材により連結されている。
【0016】
一方、前記中胴8は、前記前胴7の段下がり部7bおよび前記後胴3の段下がり部3bの外周側に配されるとともに、後端部にテールシール14が装着されてなり、その外周面が、前胴7の本体部7aおよび後胴3の本体部3aの各外周面と面一になるようにされている。なお、この中胴8は、本シールド1による掘進時には固定ブラケット15により前記取付けブラケット9に固定されている。
【0017】
また、前記前胴7の後端部に設けられる取付けブラケット9とその前胴7の段下がり部7bとの間には分岐シールド用アーティキュレートジャッキ16が装着されている。
【0018】
このような構成において、本シールド1並びに分岐シールド2によるトンネルの構築は次のような手順にしたがって行われる。
【0019】
(1)本シールド1による大矩形断面トンネルの構築
まず、図1に示されるように、分岐シールド用シールドジャッキ10と後胴3とを連結部材(図示せず)により連結し、中胴8を固定ブラケット15により前胴7側の取付けブラケット9に固定して、分岐シールド2,2と後胴3とを合体させた状態にし、この合体状態の本シールド1を立坑内の所定の発進箇所から発進させる。この本シールド1の発進に際しては、各カッタヘッド4,4を揺動駆動機構により揺動駆動させ、かつオーバーカッタ6を所定の揺動角度範囲においてスポーク5の先端部から突出させて矩形断面の掘削を行う。また、このカッタヘッド4,4の駆動に併せて後方に本シールド用セグメント17を矩形状に巻き立て、このセグメント17の前端面に反力を取って本シールド用シールドジャッキ12を伸長させることで、本シールド1を推進させる。このようにセグメント17の巻き立て、本シールド用シールドジャッキ12の伸長操作および収縮操作の各工程の繰り返しによって大矩形断面トンネルの構築を行う。なお、この本シールド1の掘進中においては、分岐シールド用シールドジャッキ10を伸縮操作することで、後胴3の段下がり部3bと中胴8との間で屈曲させることができ、これによって本シールド1の姿勢制御を行うことが可能である。
【0020】
(2)分岐シールド2による小矩形断面トンネルの構築
分岐点に到達すると、図3に示されているように、中胴8と前胴7側とを固定している固定ブラケット15を取り外し、中胴8と後胴3の段下がり部3bとの間を固定ブラケット18により固定する。
【0021】
次に、図4に示されているように、分岐シールド2の掘進準備として、分岐シールド用シールドジャッキ10を伸長させて、中胴(分岐シールドのテール部)8に対して前胴7を伸長させる、言い換えれば分岐シールド2のテレスコピック部19を摺動させた後、中胴8の前端部を前胴7側の取付けブラケット9に固定する。
【0022】
この後、図5に示されているように、分岐シールド2を本掘進させるために、カッタヘッド4を揺動駆動させつつ、反力受けとしての後胴3の段下がり部3b前方に分岐シールド用のセグメント20を巻き立て、このセグメント20の前端面に反力を取って分岐シールド用シールドジャッキ10を伸長させることで、分岐シールド2を推進させる。こうして、各分岐シールド2,2が個別に小矩形断面トンネルの構築を行っていく。なお、この分岐シールド2の掘進中においては、分岐シールド用アーティキュレートジャッキ16を伸縮操作することで、前胴7の段下がり部7bと取付けブラケット9との間、言い換えれば前胴7の段下がり部7bと中胴8との間で屈曲させることができ、これによって各分岐シールド2の姿勢制御を行うことが可能である。
【0023】
以上のように、本実施例によれば、本シールド1によるトンネル構築においては、互いに隣接する2つの分岐シールド2,2のカッタヘッド4,4が協働して矩形断面を掘削することができ、また各分岐シールド2,2への分岐後においては、個別の分岐シールド2,2によりやはり矩形断面を掘削することができる。この場合、形成された大矩形断面トンネルと小矩形断面トンネルとの間が段付きになることがなく、しかも補助掘削装置を用いずに、分岐の前後において同じカッタヘッドを用いて矩形断面の掘削を行うことができる。また、各分岐シールド2,2の胴部がテレスコピック構造とされていて、本シールド1として掘進する際には胴部が最小長さに縮められているので、本シールド1の機長を短くすることができる。さらに、本シールド1並びに分岐シールド2が屈曲可能な中折れ構造とされているので、本シールド1として掘進する際もしくは分岐シールド2として掘進する際のいずれの場合にも、掘進時におけるシールド機の姿勢制御を容易に行うことができる。
【0024】
(第2実施例)
図6には、本発明の第2実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の水平断面図が示されている。
【0025】
前記第1実施例では、本シールド1から2基の分岐シールド2が分岐発進していくものについて説明したが、本第2実施例の分岐シールド掘進機においては、片方の分岐シールド2のみ分岐型とされ、他方のシールド2Aは本シールド21に一体型とされている。なお、本実施例において、第1実施例と共通する部分には図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとし、以下、本実施例に特有の構成等を中心に説明することとする。
【0026】
本実施例においては、シールド2Aの胴部が、前胴22とその前胴22の後方に屈曲部23を介して連設される後胴24(後胴3と一体形成)とに分割形成されている。そして、この後胴24に本シールド用シールドジャッキ12が装着されるとともに、この後胴24の前端部と前胴22との間に方向修正ジャッキ25が装着されており、第1実施例における分岐シールド用シールドジャッキ10並びに分岐シールド用アーティキュレートジャッキ16は設けられていない。
【0027】
このように構成されているので、本シールド21の掘進中においては、分岐シールド用シールドジャッキ10の伸縮操作と方向修正ジャッキ25の伸縮操作によって本シールド21の姿勢制御が行われる。これ以外の、本シールド21による掘進工程並びに分岐シールド2による掘進工程は第1実施例と同様であるのでその詳細な説明は省略する。
【0028】
(第3実施例)
図7には本発明の第3実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の水平断面図が示され、図8には同分岐シールド掘進機の正面図が示されている。
【0029】
本実施例において、カッタヘッド4Aにおける矩形断面掘削手段の構成が異なる以外は第1実施例のものと同様の構造である。本実施例のカッタヘッド4Aは、矩形状の枠体42と、この枠体42内に設けられてその枠体42を支持する4つの支軸43,43,43,43と、これら各支軸43に対して偏心位置に設けられる回転支軸44,44,44,44とにより構成されている。このカッタヘッド4Aにおいては、各回転支軸44を同期させて回転させることで枠体42が揺動しながら回転し、これによってその枠体42に装着されたカッタにより矩形断面トンネルの掘削が行われるようになっている。
【0030】
前記各実施例においては、1つの大矩形断面掘削用の本シールドから、1つもしくは2つの小矩形断面掘削用の分岐シールドが発進していくものについて説明したが、本シールド内から3つ以上の分岐シールドが発進していくような実施例も可能である。この場合、例えば3連の分岐シールドを有する構造において、中央の分岐シールドを本シールドと一体型とし、左右の2つの分岐シールドを分岐発進させるようにすることもできる。
【0031】
前記各実施例においては、本シールド、分岐シールドをともに矩形断面掘削用Bのものとしたが、これら各シールドは、矩形断面以外の楕円、繭形等の他の異形断面を掘削する形式のものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明の第1実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の水平断面図である。
【図2】
図2は、第1実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の正面図である。
【図3】
図3は、第1実施例の分岐工程説明図(1)である。
【図4】
図4は、第1実施例の分岐工程説明図(2)である。
【図5】
図5は、第1実施例の分岐工程説明図(3)である。
【図6】
図6は、本発明の第2実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の水平断面図である。
【図7】
図7は、本発明の第3実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の水平断面図である。
【図8】
図8は、第3実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の正面図である。
【符号の説明】
1,21,41 分岐シールド掘進機(本シールド)
2,2C 分岐シールド
3,24 後胴
4,4A カッタヘッド
6 オーバーカッタ
7,22 前胴
8 中胴
9 取付けブラケット
10 分岐シールド用シールドジャッキ
11 取付けブラケット
12 本シールド用シールドジャッキ
15,18 固定ブラケット
16 分岐シールド用アーティキュレートジャッキ
17,20 セグメント
23 屈曲部
【図面】








 
訂正の要旨 訂正の要旨
特許第3202195号の明細書及び図面を、特許請求の範囲の減縮を目的として下記訂正事項a、bのとおり、明瞭でない記載の釈明を目的として下記訂正事項c〜kのとおり訂正する。
訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1の「異形断面掘削手段を備える」との記載を、「異形断面掘削手段を備え、前記各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための分岐シールド用シールドジャッキを備え、各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成される」と訂正する。
訂正事項b
特許請求の範囲の【請求項2】、【請求項3】及び【請求項4】を削除する。
訂正事項c
明細書の段落【0007】の「異形断面掘削手段を備える」(本件特許公報3欄50行)との記載を、「異形断面掘削手段を備え、前記各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされ、分岐発進されるシールド機は、その分岐後にセグメントに反力を取って当該シールド機を推進させるための分岐シールド用シールドジャッキを備え、各シールド機の分岐前には前記分岐シールド用シールドジャッキの伸縮操作により当該分岐シールド掘進機の胴部を屈曲させて姿勢制御するように構成される」と訂正する。
訂正事項d
明細書の段落【0009】の記載「本発明において、………姿勢制御を容易に行うことができる。」(本件特許公報4欄15〜32行)を、「また、各シールド機は、胴部が屈曲可能な中折れ構造にされているので、掘進時におけるシールド機の姿勢制御を容易に行うことができる。しかも、分岐シールド用シールドジャッキを、分岐後におけるシールド機の推進用と、分岐前における当該分岐シールド掘進機の胴部の姿勢制御用とに兼用できるので、これによっても構造を簡易化することができる。」
訂正事項e
明細書の段落【0030】〜【0033】の「図7には、………正面図が示されている。」(本件特許公報7欄43行〜8欄23行)との記載を、「図7には本発明の第3実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の水平断面図が示され、図8には同分岐シールド掘進機の正面図が示されている。」と訂正する。
訂正事項f
明細書の段落【0036】〜【0040】の「(第5実施例)………前記各実施例においては、」(本件特許公報8欄36行〜9欄16行)」との記載を、「前記各実施例においては、」と訂正する。
訂正事項g
明細書の【図面の簡単な説明】の「図8は、………水平断面図である。」(本件特許公報10欄7〜14行)との記載を、「図8は、第3実施例に係る異形断面用分岐シールド掘進機の正面図である。」と訂正する。
訂正事項h
明細書の【図面の簡単な説明】の「【符号の説明】………胴部」(本件特許公報10欄15〜36行)を、「【符号の説明】1,21,41 分岐シールド掘進機(本シールド) 2,2C 分岐シールド 3,24 後胴 4,4A カッタヘツド 6 オーバーカッタ 7,22 前胴 8 中胴 9 取付けブラケット 10分岐シールド用シールドジャッキ 11 取付けブラケット 12 本シールド用シールドジャッキ 15,18 固定ブラケット 16 分岐シールド用アーティキュテートジャッキ 17,20 セグメント 23 屈曲部」と訂正する。
訂正事項i
図7を訂正する。
訂正事項j
図8を訂正する。
訂正事項k
図9、図10及び図11を削除する。
異議決定日 2002-12-18 
出願番号 特願平10-232494
審決分類 P 1 651・ 121- YA (E21D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 深田 高義  
特許庁審判長 鈴木 公子
特許庁審判官 藤原 伸二
安藤 勝治
登録日 2001-06-22 
登録番号 特許第3202195号(P3202195)
権利者 鹿島建設株式会社 株式会社小松製作所
発明の名称 異形断面用分岐シールド掘進機  
代理人 井上 勉  
代理人 井上 勉  
代理人 井上 勉  

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