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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 B60J |
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管理番号 | 1074861 |
異議申立番号 | 異議2002-71342 |
総通号数 | 41 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1996-10-15 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2002-05-21 |
確定日 | 2003-03-12 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 特許第3243968号「自動車のシール構造」の請求項1ないし4に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第3243968号の請求項1ないし3に係る特許を取り消す。 同請求項4に係る特許を維持する。 |
理由 |
1.請求項1〜4に係る発明 本件特許第3243968号(平成7年3月31日出願、平成13年10月26日設定登録。)の請求項1〜4に係る発明は、特許査定時の明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1〜4に記載されたとおりのものであると認める。 2.申立て理由の概要 申立人宮首一生は、証拠として甲第1号証(実開平6-74446号公報)、甲第2号証(実開平5-44650号公報)を提出して、請求項1〜4に係る発明は特許法第29条第2号の規定に違反してなされたものであるから、特許を取り消すべき旨主張している。 3.請求項1〜3に係る発明について これに対して、当審で請求項1〜3に係る発明について、平成14年10月1日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者からは何らの応答もない。 そして、上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件の請求項1〜3に係る発明についての特許は、この取消理由によって取り消すべきものである。 4.請求項4に係る発明について 申立人が提出した甲第1号証及び甲第2号証、即ち、前記刊行物1(実願平5-15387号(実開平6-74446号)のCD-ROM)、刊行物2(実願平3-105275号(実開平5-44650号)のCD-ROM)のいずれにも、請求項4に記載された「一般部のリップおよび端末部のリップには一連に上記折曲げ線を形成し、該折曲げ線を上記のひれ状のリップの終端部でリップ先端線に徐々に近づく形状とした」構成が記載されていない。 申立人はこの構成に関して、当業者が適宜設計上選択しうる範疇にあると主張するが、請求項4の発明は、上記の構成により、明細書に記載された「折曲げ線24bは、リップ終端部23の上部ではリップ先端線と若干離れた位置にあり、ドアシールウエザストリップ40の端末部41が覆われる下部へ向けてなだらかな線をなしてリップ先端線に近づくから、先端縁を押すと折曲げ線24bで折曲げられるとともに終端部23全体が円弧状に湾曲するから、上記端末部41に密着してこれを包む。またオープニングトリム50とリップ22との合せ線60はリップ22の終端に至るまで凹凸のないなだらかな線をなす。また終端部23は折曲げ線24bで曲げられてオープニングトリム50と圧接しているから、組付作業時、または経時により終端部23の先端縁の一部または全部がオープニングトリム50の上にはみ出してしくるおそれはない。従ってガラスシールウエザストリップ20とドアシールウエザストリップ40の合せ部のシール性が良好であり、かつ車室内からの見栄えもよい。」(【0016】)という、刊行物1,2の発明から想到し得ない格別な作用効果を奏するのであるから、申立人の主張を採用することはできない。 したがって、請求項4に係る発明は、引用刊行物1,2に記載された発明から当業者が容易に発明をすることができたものではない。 5.むすび 以上のとおり、請求項1〜3に係る発明は、上記刊行物1及び2に記載の発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1〜3に係る発明の特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、同法第113条第2項に該当し、取り消されるべきものである。 また、請求項4に係る発明の特許については、申立人の主張する理由及び証拠によって取り消すことはできず、他にも取消しの理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2003-01-22 |
出願番号 | 特願平7-100098 |
審決分類 |
P
1
651・
121-
ZC
(B60J)
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最終処分 | 一部取消 |
前審関与審査官 | 柳田 利夫 |
特許庁審判長 |
蓑輪 安夫 |
特許庁審判官 |
ぬで島 慎二 尾崎 和寛 |
登録日 | 2001-10-26 |
登録番号 | 特許第3243968号(P3243968) |
権利者 | 豊田合成株式会社 |
発明の名称 | 自動車のシール構造 |