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審決分類 |
審判 全部無効 (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降) 無効としない B32B 審判 全部無効 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 無効としない B32B |
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管理番号 | 1077334 |
審判番号 | 無効2000-35277 |
総通号数 | 43 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1983-08-11 |
種別 | 無効の審決 |
審判請求日 | 2000-05-23 |
確定日 | 2003-04-10 |
事件の表示 | 上記当事者間の特許第1795565号発明「包装材料をヒ-トシ-ルする方法及び装置」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1.手続きの経緯 本件特許第1795565号(以下、「本件特許」と言う。)に係る発明(以下、「本件発明」と言う。)は、昭和57年10月8日(優先権主張 1981年10月8日 スウェーデン国)に特許出願され、平成2年9月20日に特公平2-42055号として出願公告され、平成4年1月23日及び平成4年9月30日付けで手続補正がなされた後、平成5年10月28日に特許権の設定の登録がされた。 その後、本件特許に対し平成6年3月22日に特許無効の審判が請求され、平成7年1月26日及び平成7年12月31日付けで訂正請求がされたが、平成8年9月19日付けで、「平成4年9月30日付けの手続補正がされなかった特許出願について特許がされたものと見なす。」及び「平成7年1月26日付け訂正請求書は採用しない。」とした上で、「訂正を認める。本件審判の請求は、成り立たない。」と審決された。 さらにその後、本件特許に対し平成11年10月19日に、訂正の審判が請求され、平成12年3月23日付けで該訂正(本件発明のうち請求項3に係る発明を削除する訂正)を認める審決がなされている。 II.審判請求人の主張 1.主張の概要 審判請求人は、本件特許(甲第1号証)の明細書(平成7年12月31日付け訂正請求書に添付した明細書-甲第2号証)を平成11年10月19日付け審判請求書に添付した訂正明細書のとおり、すなわち、請求項3を削除する訂正(以下、該訂正を「本件訂正」と言い、請求項3に係る発明を「本件訂正に係る発明」という。)を平成11年審判第39085号審決(甲第3号証)は認めたが、この訂正は、特許法第126条第1項ただし書の規定に違反してされたものであるから、本件特許は特許法第123条第1項第7号(平成5年4月法律第26号)の規定により無効とすべきである旨主張している。 2.証拠等の記載事項 甲第4号証(「大辞泉」株式会社小学館、1995年12月1日発行、1810頁2欄16行)には、「訂正」の意味が「誤りを正しく直すこと」であると記載されている。 甲第5号証(「広辞苑(第3版)」株式会社岩波書店、昭和58年12月6日発行、1640頁3欄17行)には、「訂正」の意味が「誤りを正し改めること」であると記載されている。 甲第6号証(吉藤幸朔著/熊谷健一補訂「特許法概説(第13版)」株式会社有斐閣、1998年12月10日発行、606頁8〜18行及び608頁9〜10行)には、訂正審判の趣旨について「特許権が設定登録をされた後は,明細書は一種の権利書となるから,その内容はみだりに変更すべきではない。しかし,特許後において,1、特許請求の範囲が広過ぎたため,本来有効な特許部分をもちながら全体が無効であると主張される場合や,2、明細書もしくは図面の記載に誤りがあるか又は記載が明りようでないため誤解を生じ,特許が有効であるかどうか,又は特許発明の技術的範囲を広狭いずれに解釈すべきか等について関係者間において争いを生ずる場合がある。このような場合に,その不備をそのまま放置するときは,特許権者に酷であり,発明の保護を無視することとなるばかりでなく,第三者もまた不明確な権利の存在による係争問題に煩わされる等,かえって公益に反する結果を生ずる。 特許法は,以上の見地から,訂正審判制度を設け,第三者に不測の損害を与えない範囲において,特許権者に訂正の機会を与えることによって,発明の保護を図ろうとしている」、 「3)審決(同旨) 格別訂正しなくても権利解釈上不利な影響を与えると認められない誤記は,訂正審判の対象とならない(昭和45.9.14 参考集(1)549 頁(下水処理装置事件))。」と記載されている。 甲第7号証(昭和40年審判第8498号審決、左欄28〜35行及び右欄20〜26行)は、訂正審判事件に係る審決であり、「当審では、本件審判請求に対し昭和45年5月28日付けの通知書をもつて、前記2つの事項の訂正は、格別訂正をしなくとも権利解釈上本件登録実用新案の要旨を不明瞭にするものではなく、訂正審判を請求してまで訂正をする必要があるものとは認められないので、実用新案法第39条第1項の各号のいずれにも該当しない旨の訂正拒絶理由を通知した。」、 「結局、このような2つの訂正事項は、いずれも本件登録実用新案の権利解釈上格別不利な影響を与えるものではなく、訂正審判制度が権利解釈について不利な影響を受ける恐れがあるものを救済するために設けられているものと解されるから、これらの事項の訂正が必要不可欠の訂正とは認められない。」と記載されている。 甲第8号証(特許庁編「工業所有権法逐条解説(第15版)」社団法人発明協会、平成11年8月30日発行、309頁7〜13行)には、特許法において訂正審判について規定している条文に関し、「本条の訂正審判は、主として当該特許について一部に瑕疵がある場合に、その瑕疵のあることを理由に全部について無効審判を請求されるおそれがあるので、そうした攻撃に対して備える意味において瑕疵のある部分を自発的に事前に取り除いておこうとする者のための制度である。(そのほか不明瞭な記載があると、とかく侵害事件などをおこしやすいので記載を明瞭にして争いを事前に防ぐため訂正審判を請求する場合などもある)。 訂正審判は、特許後に権利の一部が無効である場合にその部分の削除等を認めることにより発明の保護を図る制度として認められているものである・・」と記載されている。 甲第9号証(特許庁審判部編「審判便覧(改訂第7版)」社団法人発明協会、平成10年3月28日発行、[54-00]の1頁2〜7行)には、訂正の審判の制度の趣旨に関し、「特許について無効理由がある場合には、それを理由とする無効審判の請求に対して特許が無効にされることを防ぎ、又は無効審判の請求をされることを予防し、また、その特許について不明確な部分がある場合には、とかく侵害事件を起こしたりして、第三者の利益に関係してくるので、その不明確な部分を明確にする必要がある。訂正の審判の制度は、このような場合に特許権者が自発的に願書に添付した明細書又は図面を訂正する権利を保証するものである。」と記載されている。 甲第10号証(「工業所有権法 上 特許法 第二版 中山信弘著」株式会社弘文堂、平成10年9月30日発行、252頁終わりから1行〜253頁5行)には、訂正審判の意義について「訂正審判とは、特許権者が登録後に、明細書または図面を自ら訂正するための審判である。特許権は登録によりその内容が確定し、かつ明細書は権利の範囲を画するものであるから、みだりにその内容を変更してはならないことは言うまでもない。しかし、登録後に、無効理由を含んでいたり、記載に誤りがあったり、記載が明瞭でないことが判明することもある。特許の一部に瑕疵があるためにそのような特許全体を無効とすることは特許権者にとって酷であり、他方、不明確・不明瞭な特許は権利範囲があいまいであり、それを放置しておくことは第三者にとっても好ましくない。そこで、権利者と社会一般との利益の調和点として、訂正審判の規定が設けられた。」と記載されている。 甲第11号証(「特許法」社団法人発明協会、橋本良朗著、1997年6月発行、152頁6〜14行には、訂正の審判に関して「特許権の内容は,明細書・図面の記載によって定められるものであるから,その変更は権利の変動をもたらし,権利の安定性の面からは望ましくない。 しかし,軽微であっても記載に不備がある場合には,内容を不明瞭にすることもあり,無用の争いを生じることもある。さらに,特許後に特許発明が公知技術を含んでいることが発見された場合,そのままで放置すると,せっかく特許として保護される発明が含まれているのに全体として無効とされ,特許権者に酷になることも起こり得る。したがって,公益と特許権者との利害調和を図って,第三者の既得権を損なわない範囲で明細書・図面を訂正することが認められている。これが訂正の審判(特126条)制度である。」と記載されている。 また、特許法第126条第1項には、以下のように規定されている。 「特許権者は、特許異議の申立て又は第126条第1項の審判が特許庁に係属している場合を除き、願書に添付した明細書又は図面の訂正をすることについて審判を請求することができる。ただし、その訂正は、次に掲げる事項を目的とするものに限る。 一 特許請求の範囲の減縮 二 誤記又は誤訳の訂正 三 明りようでない記載の釈明」 3.本件特許を無効とすべき具体的理由 審判請求人が主張する本件特許を無効とすべき具体的理由は、下記のとおりである。 (i) 特許法第126条第1項の「願書に添付した明細書又は図面の訂正」や「ただし、その訂正」における「訂正」の意味するところは、大辞泉(甲第4号証)及び広辞苑(甲第5号証)を挙げるまでもなく、「誤りを正しく直すこと」、「誤りを正し改めること」に他ならず、従って、誤り(瑕疵)がないものを訂正することは論理的に不可能であるから、”誤りを正しく直すことのない訂正”は、そもそも特許法第126条に規定する訂正の審判の対象外のものである。(審判請求書第6頁9〜21行) (ii)特許法第126条の立法の趣旨は、甲第6、8〜11号証に説明されているように、「特許明細書はみだりにその内容を変更してはならないが、本来有効な特許部分をもちながら、特許の一部に瑕疵がある場合に、第3者に不測の損害を与えない範囲において、その瑕疵を治癒する訂正の機会を認め、発明の保護を図る」ことにあるが、本件発明にはその特許が無効とされるような瑕疵がない。 そして、本件訂正は、本件特許に係る出願の一部を新たな出願とした特願平4-262343号(以下、「子出願」という。)を適法な分割出願としようとしてなされたものであることは明らかであり、本件発明自体の瑕疵の訂正を目的とするものではないので、本件訂正は、適切な訂正請求として認められるべきではない。(審判請求書第6頁22行〜第8頁8行) (iii)本件訂正を認容した平成11年審判第39085号審決(甲第3号証)に基づいて、本件特許に係る子出願が適切な分割出願になると、新たに本件訂正に係る発明と同一の優先日を有し本件訂正に係る発明よりも拡張されあるいは変更された権利範囲を有する特許が作出されることになる。 このような新たな権利の作出は、本件請求人をも含め第3者に不測の損害を与えるものであるから、本件訂正は、適切な訂正請求として認められるべきではない。(審判請求書第8頁9行〜第9頁20行) (iv)「請求項の削除」と「特許請求の範囲の減縮」は文言上からして異なる概念であり、特許法第17条の2第4項においても個別に規定をしている。 従って、請求項を削除する訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号〜第3号のいづれにも該当しないので、本件訂正は特許法第126条第1項ただし書の規定に違反してされたものである。(審判請求書第9頁21行〜第10頁26行) (v)特許権者は、本件訂正に係る特許に基づいて権利行使をしているうえに、子出願を適法な分割出願としたいのであれば子出願の対応する請求項を削除する訂正を請求すべきであるので、本件訂正の請求は権利の濫用である。(審判請求書第10頁27行〜第T2頁3行) III.本件訂正に係る発明 本件訂正に係る発明は、下記の事項により特定されるとおりのものである。 「積層材料(10、11)をヒートシールするための装置にして、各積層材料は、熱可塑性材料層(3)と、導電性材料層(4)と、繊維質材料の支持層(1)とを有し、かつ各積層材料は、その一表面を覆いかつ該積層材料の融点より低い融点の熱可塑性材料の外層(3)を有し、 前記熱可塑性材料層(3)を、中央シール帯域(13)およびその両側シール帯域(14)に沿って互いに重ね合わせるとともに、該両シール帯域(13、14)以内で互いに接触させ、 前記積層材料同士(10、11)を、両シール帯域(13、14)内で細長いシールジョー(5)と対向ジョー(12)との間で圧して加熱し、溶融した熱可塑性材料を冷却固化させるようにして、前記積層材料同士(10、11)をヒートシールするための装置において、 前記シールジョ-(5)は、 前記熱可塑性材料層(3)を含む前記積層材料(10、11)を、前記両シール帯域(13、14)に沿って、前記対向ジョー(12)に対して押し付けるための平らな押圧表面を有する本体(6)と、 該本体(6)の平らな押圧表面に形成された溝と、 該構内に嵌合され、且つ前記本体(6)の平らな押圧表面に一致するようにされた作用面(8)を有し、前記熱可塑性材料を溶融材料にするように前記熱可塑性材料層(3)を加熱するための導電性加熱棒(7)とを含み、 前記細長いシールジョーの作用面(8)は、前記両側シール帯域(14)に沿って、前記熱可塑性材料層(3)の一つに押し付けられるようになっており、かつ、 前記作用面(8)には、該作用面から突出する断面がほぼ矩形の平らな先端面を有する突条(9)が設けられ、 前記加熱棒(7)に高周波電力を印加するとともに、前記中央シール帯域(13)以内において、前記突条(9)の先端面で前記熱可塑性材料層(3)を互いに押しつけるようになっており、これにより、前記熱可塑性材料層(3)は、前記シール帯域(13、14)内で溶融して、溶融した熱可塑性材料が前記導電性材料層(4)の表面より流出されるが、これが、前記シール帯域(13、14)の外側の前記熱可塑性材料層(3)の溶融していない部分によりせき止められるようになっていることを特徴とする積層材料のヒートシール装置。」 IV.主張の検討 1.主張(i)について 特許法第126条第1項は、同項ただし書第1号ないし3号に掲げる事項を目的とする訂正に限り、その訂正をすることについて審判を請求できる旨規定している。 従って、同項ただし書第1号ないし3号に掲げる事項を目的とする訂正である限り、その訂正をすることについて審判を請求することは認められるとするのが相当であり、例え一般的に「訂正」とは「誤りを正し改めること」等の意味であっても、同項ただし書第1号ないし3号に掲げる事項を目的とすることに加えて、更に、その特許に「正し改めるべき誤り」があるか否か、等についてまで考慮すべきではない。 よって、主張(i)は採用できない。 2.主張(ii)について 訂正の審判を請求することの適否を判断するにあたり、同項ただし書第1号ないし3号に掲げる事項を目的とすることに加えて、更に、その特許に特許権が無効とされるような瑕疵があるか否か、等についてまで考慮すべきではないことは、上記「1.主張(i)について」で検討したとおりである。 また、甲第6号証において引用している審決(甲第7号証)に示されているのは、誤記であることが当業者であれば明白に理解できる程度のものであって、該誤記により登録請求の範囲の解釈が変わるものでは無い場合の誤記の訂正に関して、「格別訂正しなくても権利解釈上不利な影響を与えると認められない誤記は,訂正審判の対象とならない」(甲第6号証)と判断され、当該訂正は実用新案法第39条第1項各号のいずれの事項をも目的としたものではないので、本件審判の請求は成り立たない、と審決されたものであり、特許請求の範囲の請求項を削除する訂正に関するものではない。 従って、本件訂正の審判を請求することの適否を判断するにあたり、甲第6号証において引用している審決を参酌する必要はない。 よって、主張(ii)は採用できない。 3.主張(iii)について 上記「1.主張(i)について」で検討したように、特許法第126条第1項ただし書第1号ないし3号に掲げる事項を目的とする訂正である限り、その訂正をすることについて審判を請求することは認められるとするのが相当であり、同項ただし書第1ないし3号に掲げる事項を目的とすることに加えて、更に、他の出願の事情などについてまで考慮すべきではない。 このことは、子出願についても同様であって、子出願が特許される際の権利範囲の適否は、当該子出願の審査または審理において判断されるべきものであり、本件訂正の審判を請求することの適否を判断するに当たって考慮されるべき事項ではない。 なお、本件訂正が特許法第126条第4項の規定に適合しているか否かの判断においては、子出願の特許は考慮される。 従って、主張(iii)も採用できない。 4.主張(iv)について 「請求項の削除」は、特許請求の範囲にある複数の請求項の内の一部の請求項を削除することであるから、「特許請求の範囲の減縮」の概念に含まれるとするのが相当である。(参考;「審判便覧(改訂第7版)」の[54-10]の2.『特許請求の範囲の減縮』の項には訂正の可否決定上の判断及び事例に関し、「また、請求項の削除などの特許請求の範囲の欄の実質的な減縮についても「特許請求の範囲の減縮」として取り扱う。」と記載されている。) なお、特許法第17条の2第4項(平成5年4月法律26号で追加)の規定は、「補正を、すでに行った審査結果を有効に活用できる範囲のものとすること」(特許庁編「工業所有権法逐条解説」(第13版)53一54頁参照。)を目的としたものであり、特許法第126条第1項の規定とは立法の趣旨を明らかに異にするので、特許法第126条第1項ただし書第1号の規定の解釈に際し、特許法第17条の2第4項の規定を考慮する必要はない。 従って、主張(iv)は採用できない。 5.主張(v)について 本件訂正の審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1ないし3号に掲げる事項を目的とする適法なものであるから、権利の濫用にあたるとは認められない。 従って、主張(v)も採用できない。 V.結び 以上のとおりであるから、審判請求人の主張する理由及び証拠方法によっては、本件特許を無効とすることはできない。 また、他に本件特許を無効とする理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-03-13 |
結審通知日 | 2001-03-23 |
審決日 | 2001-04-03 |
出願番号 | 特願昭57-177486 |
審決分類 |
P
1
112・
841-
Y
(B32B)
P 1 112・ 851- Y (B32B) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 紀 俊彦 |
特許庁審判長 |
山口 昭則 |
特許庁審判官 |
蔵野 雅昭 仁木 由美子 |
登録日 | 1993-10-28 |
登録番号 | 特許第1795565号(P1795565) |
発明の名称 | 包装材料をヒ-トシ-ルする方法及び装置 |
代理人 | 岸本 瑛之助 |
代理人 | 久世 勝之 |
代理人 | 三好 秀和 |
代理人 | 久田原 昭夫 |
代理人 | 原 裕子 |
代理人 | 廣田 雅紀 |
代理人 | 鹿又 弘子 |
代理人 | 清水 正三 |
代理人 | 岩崎 幸邦 |