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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  B23K
管理番号 1079613
異議申立番号 異議2002-71321  
総通号数 44 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-05-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2002-05-27 
確定日 2003-04-04 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3232917号「ダイヤフラム付鋼管柱」の請求項1ないし4に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3232917号の請求項1ないし3に係る特許を取り消す。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第3232917号発明は、平成6年11月8日の出願であって、平成13年9月21日にその特許権の設定登録がなされ、その後、特許異議申立人柳井重民、三浦和男及び平居博美より、それぞれ全請求項である請求項1〜4に対して、3件の特許異議の申立てがなされた。これに対し、当審より平成14年9月3日付で取消しの理由を通知したところ、その指定期間内である平成14年11月8日に特許権者より意見書及び訂正明細書を添付した訂正請求書が提出された。
第2 訂正の適否についての判断
1 訂正事項
(1)訂正事項a
本件登録時の明細書(以下「特許明細書」という。)の特許請求の範囲に記載の
「【請求項1】鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、前記ダイヤフラムの開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して4〜6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【請求項2】鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成され、前記ダイヤフラムは一体型の環状に形成され、その開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して4〜6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【請求項3】鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成され、前記ダイヤフラムは2個の半割りダイヤフラムを鋼管の外面に管周方向に沿って配置し、これら半割りダイヤフラムの突合わせ部分が溶接接合されて環状に形成され、その開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して4〜6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【請求項4】前記鋼管は直径400mm、管厚15mmのものから直径1500mm、管厚50mmのものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のダイヤフラム付鋼管柱。」
を、請求項4を削除して、
「【請求項1】鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、前記ダイヤフラムの開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【請求項2】鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成され、前記ダイヤフラムは一体型の環状に形成され、その開□部の内径を前記鋼管の平均外径に対して6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【請求項3】鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成され、前記ダイヤフラムは2個の半割りダイヤフラムを鋼管の外面に管周方向に沿って配置し、これら半割りダイヤフラムの突合わせ部分が溶接接合されて環状に形成され、その開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。」
と訂正する。
上記請求項1〜3の訂正箇所は、アンダーライン部分である。
なお、特許明細書の請求項3「形成され、、その開口部」の記載は、「形成され、その開口部」の誤記と認めた。
(2)訂正事項b
特許明細書の段落【0005】を、下記の通り訂正する。
「【課題を解決するための手段】
本発明に係るダイヤフラム付鋼管柱を構成する鋼管は、鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、鋼管の外面に取付けてなるダイヤフラムの開口部の内径を鋼管の平均外径に対して6mm大きくしている。さらに、ダイヤフラム付鋼管柱を構成するダイヤフラムは、一体型の環形状に形成されている。また、ダイヤフラム付鋼管柱を構成するダイヤフラムは、2個の半割りダイヤフラムを鋼管の外面周方向に沿って配置し、これら半割りダイヤフラムの突合わせ部分が溶接接合されて環状に形成されている。」
(3)訂正事項c
特許明細書の段落【0016】を、下記の通り訂正する。
「【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ダイヤフラムが取付けられる鋼管は、鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、鋼管の外面に取付けてなるダイヤフラムの開口部の内径を鋼管の平均外径に対して6mm大きくしているので、ダイヤフラムと鋼管外面の間隔を小さく抑えることができ、しかも鋼管をダイヤフラムに嵌入する作業が問題なく行え、同時にダイヤフラムを鋼管に固定するための隅肉溶接を問題なく容易に行なうことができるという効果を有する。また、ダイヤフラムを一体型、分割型のいずれか一方を、鋼管及びダイヤフラムの寸法に応じて選択することにより、ダイヤフラムの取り付け能率が向上するという効果を有する。」
2 訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
(1)訂正事項a
訂正事項aについては、請求項4を削除し、特許明細書の請求項1〜3に記載された「4〜6mm」を、「6mm」とさらに数値限定したものであり、何れも特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、上記請求項1〜3の訂正事項である、ダイヤフラムの開口部の内径を鋼管の平均外径に対して「6mm」大きくしたことは、特許明細書の段落【0010】具体例1の「鋼管は直径750mm、管厚30mm」、段落【0013】具体例2の「鋼管は直径910mm、管厚32mm」及び段落【0011】の表1の具体例1に対応する「ダイヤフラム開口部直径756mm」と、具体例2に対応する表1の「ダイヤフラム開口部直径916mm」の記載に基づいている。
上記訂正事項aは、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
(2)訂正事項b及びc
訂正事項b及びcについては、上記の特許請求の範囲の請求項1〜3を訂正することに伴い、明細書の発明の詳細な説明における記載の整合性を確保しようとするものであり、これらの訂正は、明りようでない記載の釈明を目的とするものである。
また、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
3 むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項、及び同第3項で準用する特許法第126条第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
第3 特許異議の申立てについての判断
1 特許異議申立ての理由の概要
特許異議申立ては、上記の如く3件なされており、その特許異議申立ての理由の概要は、次の(1)〜(3)の如きものである。
(1)特許異議申立人柳井重民によるもの
特許異議申立人柳井重民は、甲第1号証として特開平6-101302号公報を、甲第2号証として実公昭58-35373号公報を、甲第3号証として「溶接用語活用事典」、応和俊雄、浜崎正信共著、1977年5月20日発行、発行所 株式会社産報、第320頁を提出して、本件特許の請求項1〜4に係る発明は、甲第1〜3号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、また、本件特許の請求項1〜3の記載に関連する記載が不明であり、特許法第36条第6項の規定に違反していて特許を受けることができないものであるから、本件特許は、特許法第113条第1項第2号及び第4号の規定により取り消すべきものであると主張している。
(2)特許異議申立人三浦和男によるもの
特許異議申立人三浦和男は、申立ての具体的理由として、次のア〜ウを挙げている。
ア 新規事項について
平成13年7月10日付手続補正書によって追加された「前記ダイヤフラムの開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して4〜6mm大きくした」という記載は、出願当初の明細書又は図面に記載されておらず、新規事項の追加に当たるので、特許法第17条第2項の規定に違反しており、本件特許は特許法第113条第1号の規定により取り消すべきものである。
イ 記載不備について
本件特許はその明細書の請求項1〜3における「前記ダイヤフラムの開ロ部の内径を前記鋼管の平均外径に対して4〜6mm大きくした」という構成と、発明の詳細な説明の記載に矛盾があり、発明が不明瞭であるから、特許法第36条第4項または第6項の規定に違反し、特許法第113条第4号の規定により取り消すべきものである。
進歩性について
異議申立の証拠として次ぎの甲第1〜7号証を提出している。
甲第1号証 特開平6一101302号公報
甲第2号証 実公昭58-35373号公報
甲第3号証 「建築工事標準仕様書・同解説6 鉄骨工事」、編集 社 団法人日本建築学会、発行所 社団法人日本建築学会、発 売所 丸善株式会社、1993年4月15日発行、第86 〜87頁
甲第4号証 特開平5一255972号公報
甲第5号証 「鋼管構造設計施工指針・同解説」、編集 社団法人日本 建築学会、発行所 社団法人日本建築学会、発売所 丸善 株式会社、1990年1月15日発行、第112〜124 頁
甲第6号証 「建設用鋼材資料集 1985」、編者 日本鋼構造協会 、発行所 日本鋼構造協会、1985年5月20日発行、 第83〜113頁
甲第7号証 特開平5一131316号公報
そして、本件特許の請求項1〜4に係る発明は、甲第1号証と甲第2号証、またはこれらと周知技術あるいは甲第3〜6号証の何れかとの組み合わせによって、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当し、特許を受けることができないものであり、したがって特許法第113条第2号の規定により取り消すべきものであると主張している。
(3)特許異議申立人平居博美によるもの
特許異議申立人平居博美は、甲第1号証として「NKK技報」、No.146、1994年6月発行、第61〜62頁を、甲第2号証として「NKK技報」、No.143、1993年発行、第1〜8頁を、甲第3号証として「建築工事標準仕様書・同解説6 鉄骨工事」、編集 社団法人日本建築学会、発行所 社団法人日本建築学会、発売所 丸善株式会社、1991年2月1日発行、第86頁を、甲第4号証として特開平6-101302号公報を、甲第5号証として実公昭58-35373号公報を、それぞれ提出して、本件特許の請求項1〜4に係る発明は、甲第1〜5号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は、同法第113条第1項第2号の規定により取り消されるべきであると主張している。
2 取消しの理由の概要
当審の平成14年9月3日付取消しの理由は、上記特許異議申立人三浦和男の申立ての理由に沿ったものであり、特許法第17条第2項の規定、及び同第36条第4項及び第6項の規定に違反しており、また、同第29条第2項の規定に該当するというものである。
3 取消理由についての判断
取消理由に引用された、特許異議申立人三浦和男の上記第3の1(2)ウの理由について判断する。
(1)本件特許発明
上記のように本件特許については訂正が認められており、本件特許の請求項1〜3に係る発明(以下「本件発明1〜3」という。)は、上記第2の1(1)に記載された、訂正後の請求項1〜3に記載されたとおりのものと認める。
(2) 引用各甲号証の記載内容
ア 甲第1号証
甲第1号証(以下「刊行物1」という。)には、次の事項が記載されている。
(ア) 「鋼管柱の所定部分に、該鋼管柱に嵌合する内径を有し且つ所定の肉厚を有した厚肉鋼管を該厚肉鋼管の軸に垂直な面で所定の厚さに切断してなる一体環状のダイアフラムが、嵌合され、互いに隅肉溶接されていることを特徴とするダイアフラム付鋼管柱。」(請求項1)
(イ) 「円形又は角形の鋼管柱にダイアフラムを取り付ける場合、従来は円形又は角形の鋼管柱の横断面輪郭形状に合致した一体又は分割小片からなるダイアフラムを鋼板から切り出して、鋼管柱の側壁に溶接することが一般的であった。」(段落0002)
(ウ) 「図7に示す通り、円形鋼管柱に装着される従来のダイアフラム1は、図7のように鋼板2により切り出し、中央部に鋼管柱に嵌合する貫通穴3を切り出す。」(段落0005)
(エ) 「図8のようにダイアフラムla〜ldを幾つかに分割して切り出した場合には、切り出したダイアフラムの各部分を互いに溶接してリング状にする」
(段落0006)
(オ) 「鋼管柱14として、内径(「外径」の誤記と認められる。)600mm、肉厚32mm、長さ12,000mmを使用し、外ダイアフラム11は、内径604mm」(段落0015)
(カ) 図1を参照すると、鋼管柱14に嵌合するダイアフラム11には、開口部が認められる。
一般に鋼管柱は、鋼板を円筒形状に成形して長手方向を接合して作られるものであること、及び上記(ア)〜(カ)の記載事項より、刊行物1には、実質的に次ぎの第1〜3の発明が記載されているものと認める。
鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に接合してなり、前記ダイヤフラムの開口部の内径を前記鋼管の外径に対して4mm大きくしたダイヤフラム付鋼管柱。(「刊行物1の第1発明」という。)
鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に接合してなり、前記ダイヤフラムは一体型の環状に形成され、その開口部の内径を前記鋼管の外径に対して4mm大きくしたダイヤフラム付鋼管柱。(「刊行物1の第2発明」という。)
鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に接合してなり、前記ダイヤフラムは幾つかに分割したダイヤフラムを鋼管の外面に管周方向に沿って配置し、これら幾つかに分割したダイヤフラムの突合わせ部分が溶接接合されて環状に形成され、その開口部の内径を前記鋼管の外径に対して4mm大きくしたダイヤフラム付鋼管柱。(「刊行物1の第3発明」という。)
イ 甲第2号証
甲第2号証(以下「刊行物2」という。)には、次の事項が記載されている。
(ア) 「本考案は電縫管,潜弧溶接管等の溶接管の内面ビードを切削除去するバイトの切削状況を監視する装置に関する。溶接管の溶接接合部に形成されるビードは、溶接管の内外面を平滑化し、且つその肉厚を一定にするために、内外面共に切削除去される。」(第1頁第1欄第28〜33行)
(イ) 第4頁の第2図に内外面のビードを切削除去し、肉厚を一定にした状態が示されている。
ウ 甲第3号証
甲第3号証(以下「刊行物3」という。)には、次の事項が記載されている。
第87頁の付表1に、名称「(1)T継手のすきま(隅肉溶接)e」に関し、管理許容差が「e≦2mm」、限界許容差が「e≦3mm」との記載があり、第86頁にこれらが鉄骨精度検査基準の合否判定値として用いられている旨の記載がある。
エ 甲第4号証
(ア) 「鉄骨柱と鉄骨梁とを結合してなる鉄骨構造体の仕口において、鉄骨柱が閉鎖型断面の鋼材で形成され、環状体が鋼材により形成され、環状体の開口が鉄骨柱の外周の寸法より少々大きくされ、二つの環状体が鉄骨柱に嵌められ、それらの環状体が鉄骨梁のフランジの取付位置に対応する鉄骨柱の部分にそれぞれ隅肉溶接され、環状体の周縁部に鉄骨梁のフランジが溶接されていることを特徴とする鉄骨構造体の仕口。」(請求項1)
(イ) 「鉄骨柱を構成する閉鎖型断面の鋼材が鋼管または角形鋼管であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の鉄骨構造体の仕口。」(請求項3)オ 甲第5号証
第118頁の解説図4.68の(b)に、鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱について、4分割されたダイアフラムとそれらを溶接していることを示す溶接記号が記載されている。
カ 甲第6号証
第88頁の図-2、図-3に、それぞれアーク溶接(ローラー曲げ)製管方式、アーク溶接(UOE)製管方式が記載されており、少なくとも第96頁の上の表、(3)アーク溶接(UOE)鋼管や、第104頁の表、(3)アーク溶接(UOE)鋼管は、上記方式によって製造されたものである。
キ 甲第7号証
「溶接鋼管は、搬送を容易にするためあるいは塗覆装を正確に行うために、溶接後内外面のビードを切削等により除去するようにしている。」(段落0002)
(3) 対比・判断
ア 本件発明1について
本件発明1(前者)と刊行物1の第1発明(後者)を対比すると、前者と後者は、
鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に接合してなり、前記ダイヤフラムの開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して数mm大きくしたダイヤフラム付鋼管柱。
である点で一致している。
なお、前者の「平均外径」は、後者の「外径」と同内容の用語である。これは、前者の平均外径に関する、訂正明細書の段落0011の表1における、鋼管詳細の寸法、「直径750mm」、「直径910mm」の記載からみて、前者の平均外径と、後者の外径の用語間には、格別の差異は認められないことより明らかである。
そして、両者は、次のA、Bの2点で相違している。
A 前者は、鋼板の長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接した後、外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成するのに対し、後者は、この構成が不明である点。
B ダイヤフラムの開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して数mm大きくする際に、前者は、「6mm」大きくしているのに対して、後者は、「4mm」大きくしている点。
上記相違点Aについては、刊行物2に、鋼板の長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接した後、外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0mmに切削して形成する事項が記載されており、この点を後者に適用して前者の如くすることは、当業者であれば容易である。
上記相違点Bについては、一般に溶接で接合される2つの部材のすきまは、試行錯誤的に決定されるものであり、刊行物3には、T継手のすきま(隅肉溶接)eに関し、管理許容差が「e≦2mm」、限界許容差が「e≦3mm」との記載があるから、これを後者の隅肉溶接のすきまに応用して、後者の鋼管の外径に対して4mm大きくしている、即ち管理許容差内に当たるものを、試行錯誤的に、ダイヤフラム取付け作業時の、位置決めの作業性や溶接結果の良好性を考慮して、前者の如く鋼管の外径に対して6mm大きくすること、即ち限界許容差内のものにすることは、当業者であれば容易である。
イ 本件発明2について
本件発明2と、刊行物1の第2発明とを対比すると、上記本件発明1における相違点A及びBで相違しているものであるから、上記本件発明1と同様に刊行物1および刊行物2に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められる。
ウ 本件発明3について
本件発明3と刊行物1の第3発明を対比すると、上記本件発明1における相違点A及びBで相違しているものであるから、上記本件発明1と同様に刊行物1および刊行物2に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められる。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件発明1〜3は、刊行物1〜3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。したがって、本件請求項1〜3に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に該当するものであり、同法第113条第1項第2号に該当し、特許を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ダイヤフラム付鋼管柱
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、前記ダイヤフラムの開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【請求項2】 鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成され、前記ダイヤフラムは一体型の環状に形成され、その開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【請求項3】 鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成され、前記ダイヤフラムは2個の半割りダイヤフラムを鋼管の外面に管周方向に沿って配置し、これら半割りダイヤフラムの突合わせ部分が溶接接合されて環状に形成され、その開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は梁が接続されるダイヤフラム付鋼管柱に係り、さらに詳しくは中央に開口部を有する一体型、又は半割り型ダイヤフラムの開口部に鋼管を嵌入して形成されるダイヤフラム付鋼管柱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のダイヤフラム付鋼管柱の一例は特開平5-255972号公報に開示されている。
この従来例はダイヤフラムである環状体を鋼管に嵌め込んでなるダイヤフラム付鋼管柱に関するもので、環状体の開口は鋼管の外周寸法より少々大きいことが開示されている。そして、環状体の開口を鋼管の外周寸法より少々大きくすることにより、鋼管と環状体との隅肉溶接が容易になると述べられているが、環状体と鋼管の間隙は環状体の開口の寸法のみならず鋼管の外周寸法によっても影響されるのは当然である。
特に、環状体の開口は一般に機械加工で製作されるのに対し、鋼管はその軸に平行な方向またはスパイラル状の溶接部を持つことが多く、環状体の開口と鋼管外周の間隙は場所によって異なる。その場合、この間隙をどの程度に設定するかが重要となるが、その従来例を記載した特開平5-255972号公報には具体的な記載がなく、実際にダイヤフラム付鋼管柱を製造する際には問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、鋼管柱として梁が取り付けられる鋼管は、通常大径厚肉であり、鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接して製造される場合が多い。該鋼管においては溶接部の厚みは鋼管母材の厚みよりも厚くすることが常識で、溶接部の少なくとも外面側をほぼ全長にわたり切削して余盛を除去することは一般的でない。それは溶接部が母材部に比べ強度、破壊抵抗に関して信頼性が低いためである。
しかし、鋼管柱に荷重が加わった場合の鋼管柱の変形挙動を詳細に解析した結果、溶接部を母材とほぼ同じ厚みにしてもその性能上問題はないとの知見を得た。
【0004】
そこで、本発明はダイヤフラムと鋼管外面の間隔を小さく抑えるようにしてダイヤフラムを鋼管に固定するための溶接を問題なく行うことができるようになったダイヤフラム付鋼管柱を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るダイヤフラム付鋼管柱を構成する鋼管は、鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、鋼管の外面に取付けてなるダイヤフラムの開口部の内径を鋼管の平均外径に対して6mm大きくしている。さらに、ダイヤフラム付鋼管柱を構成するダイヤフラムは、一体型の環形状に形成されている。また、ダイヤフラム付鋼管柱を構成するダイヤフラムは、2個の半割りダイヤフラムを鋼管の外面周方向に沿って配置し、これら半割りダイヤフラムの突合わせ部分が溶接接合されて環状に形成されている。
【0006】
【作用】
本発明においては、鋼管の外面溶接部の高さが母材の外面に対し、0〜0.5mmの範囲になるよう切削することによって生じる作用を説明すると、以下の通りである。
まず、外面溶接部の高さの母材の外面に対する下限を0mmとしたのは、もしそれがマイナスになると、溶接部の厚みが隣接する母材の厚みより薄くなり、溶接部から破壊することが懸念されるためである。
また、外面溶接部の高さの母材の外面に対する上限を0.5mmとしたのは、それ以上を越えると、鋼管をダイヤフラムの開口部に嵌入したとき、ダイヤフラムと鋼管外面との隙間が大きくなり過ぎ、ダイヤフラムを固定する溶接が困難になるとともに溶接できたとしても欠陥が多くなってしまうためである。
従って、外面溶接部の高さが母材の外面に対し、0〜0.5mmの範囲になるように切削することにより、鋼管の平均外径に対し、ダイヤフラムの開口部の内径を6mm程度大きくすれば、鋼管をダイヤフラムに嵌入する作業が問題なく行え、同時に該ダイヤフラムを鋼管に固定する隅肉溶接も容易に行えることとなった。
【0007】
この場合、鋼管とダイヤフラムの開口部の内径との差が8mmであれば、鋼管外面とダイヤフラム内周面の隙間は、鋼管の外面溶接部では3.5mm、それ以外の部分では4mmとなり、この大きさの隙間は、鋼管をダイヤフラムに嵌入する作業および隅肉溶接の両方にとって好ましい大きさである。
また、ダイヤフラムは一体型の環状であるから、ダイヤフラムを鋼管に取り付けるための取扱いが容易になる。即ち、ダイヤフラムが一体型であれば、位置決めは一回やればよく施工能率がよい。なお、一体型は鋼管への取付けの際、鋼管の端をダイヤフラムの開口部に挿入し、ダイヤフラムを鋼管の軸に沿って滑らせて所定位置までもっていかねばならない煩わしさがある。
さらに、ダイヤフラムを2個の半割りダイヤフラムからなる分割型としたときには、2個の半割りダイヤフラムを直接鋼管の取付け位置へ持っていき、そのまま溶接することにより、ダイヤフラムを構成して取り付けることができ、一体型のダイヤフラムに比べて施工が容易となる。
どちらの形式がよいかは、鋼管、ダイヤフラムの寸法により異なり、必要に応じて各場面でいずれか適当な能率の良い方法を採用することができる。
【0008】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1.
図1は本発明の一実施例に係るダイヤフラム付鋼管柱の鋼管柱軸に沿う断面図、図2は同ダイヤフラム付鋼管柱の鋼管柱軸に直角な断面図、図3は同ダイヤフラム付鋼管柱の溶接部とダイヤフラムの位置関係を示す断面図である。
図において、1は鋼管で、鋼板を円筒形状にプレス成形後、鋼板の合わせ目を内面及び外面から潜弧溶接にて溶接して製造されている。その潜弧溶接の手順は、プレス成形された鋼板の合わせ目部分に予め形成された内面の開先部分を溶接し、次いで外面にグラインダ等で開先を形成してその部分を潜弧溶接するのが一般的であるが、プレス成形された鋼板の合わせ目部分の内面と外面に予め形成されている開先にそれぞれ潜弧溶接を行う場合もある。
そして、鋼管1の潜弧溶接された溶接部2の外面側はグラインダで切削される。
2は鋼管1の溶接部、2aは溶接部2の外面側を切削する前の状態を示し、2bは溶接部2の外面側を切削した後の状態を示している。
【0009】
3はダイヤフラムで、本実施例では一体型で内周と外周が円環状に鍛造で成形されている。このダイヤフラム3はその中央の開口部から鋼管1の所定位置まで挿入し、ダイヤフラム3の内周縁部と鋼管1の外周面との隙間に溶接して隅肉溶接部4を形成し、鋼管1の所定の位置にダイヤフラム3を固定している。5はダイヤフラム3と鋼管1の外面との隙間である。鋼管1に固定されたダイヤフラム3の外周部は、鋼管1が小径の場合は梁を接続するときにその梁が接続される一部が現場で切断されるが、鋼管1が大径の場合は梁が接続されるその一部が予め製作工場で切断されているか、始めから切断された形状で製作されている。
なお、この実施例ではダイヤフラムの固定のための溶接は半自動の炭酸ガスシールドアーク溶接を採用したが、ほかに手溶接、潜弧溶接などが適用可能である。
【0010】
以下に具体例を示す。
(具体例1)
用いた鋼管は直径750mm,管厚30mmで,鋼板を円筒形に曲げた後、合わせ目を内外面からそれぞれ潜弧溶接で溶接して鋼管にした。この時の外面溶接部の余盛高さは3.1mmであった。
この鋼管に開口部直径が2種類のダイヤフラムを適用し、かつ外面溶接部の余盛高さを変化させて組立試験を実施した。用いたダイヤフラムは一体型である。
結果を表1の試験番号Aに示す。また、その比較例をa-1〜a-3に示す。
【0011】
【表1】

【0012】
試験番号Aでは余盛高さが0.3mmになるように砥石で切削し、内径756mmのダイヤフラムを用いた。そのため、鋼管とダイヤフラムの隙間は2.7mm〜3mmの範囲におさまっており、ダイヤフラムの位置決め作業、溶接作業とも順調であった。
一方、余盛高さを1.5mmと本発明の範囲より高くすると、a-1に示すように外面溶接部の頂部との隙間が1.5mmと著しく小さくなり、ダイヤフラムの位置決め作業に大幅な支障が生じた。また、外面溶接部付近で隙間が1.5mm〜3mmと急激に変化するため、溶接はできたものの欠陥が多発した。a-2は外面溶接部を切削しない場合で、内径756mmのダイヤフラムは挿入不可能であった。a-3は、ダイヤフラムを挿入可能とするために、ダイヤフラムの内径を760mmと大きくした結果で、位置決め作業は順調に行えたが、ダイヤフラムと鋼管との隙間が大きすぎること及び外面溶接部付近で該隙間の変化が急激であるため溶接が不可能であった。
【0013】
(具体例2)
用いた鋼管は直径910mm、管厚32mmで、鋼板を円筒形に曲げた後、合わせ目を内外面からそれぞれ潜弧溶接で溶接して鋼管にした。この時の外面溶接部の余盛高さは3.2mmであった。
この鋼管を用いて具体例1と同様の組立試験を行った。用いたダイヤフラムは一体型である。組立試験の結果を表1の試験番号Bに示す。また、その比較例をb-1〜b-3に示す。
本実施例においても、余盛高さを0.5mm以下となるように余盛を切削してやれば、ダイヤフラムの位置決め及び溶接が順調であったのに対し、余盛高さが0.5mmを越えるb-1〜b-3ではa-1〜a-3で述べたと同じような問題点が生じた。
【0014】
なお、ここで外面溶接部の余盛高さの切削には砥石を用いたが、余盛高さの切削方法は、これに限定されるものではなく、ミリングカッターによる切削でも構わない。また、上記具体例の鋼管は直径750mm、管厚30mmと直径910mm、管厚32mmのものであるが、本発明は直径400〜1500mm、管厚15〜50mmの鋼管にも適用可能であり、それに伴いダイヤフラムもその内径が大きくなり、ダイヤフラムはその内径が鋼管の直径に最大3mm加えたものが用いられることとなる。
【0015】
実施例2.
この実施例は本発明の一つである分割型のダイヤフラムを鋼管に取り付けた例で、2個の半割りダイヤフラムを用いており、2個の半割りダイヤフラムを鋼管の外面に管周方向に沿って配置し、これら半割りダイヤフラムの突合わせ部分を溶接接合して円環形状に形成される。なお、鋼管及びダイヤフラムの寸法は実施例1の具体例の場合と同様である。本実施例はダイヤフラムが分割型であるため、ダイヤフラムの位置決め作業が実施例1の場合に比べ容易であった。
【0016】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ダイヤフラムが取付けられる鋼管は、鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、鋼管の外面に取付けてなるダイヤフラムの開口部の内径を鋼管の平均外径に対して6mm大きくしているので、ダイヤフラムと鋼管外面の間隔を小さく抑えることができ、しかも鋼管をダイヤフラムに嵌入する作業が問題なく行え、同時にダイヤフラムを鋼管に固定するための隅肉溶接を問題なく容易に行なうことができるという効果を有する。また、ダイヤフラムを一体型、分割型のいずれか一方を、鋼管及びダイヤフラムの寸法に応じて選択することにより、ダイヤフラムの取り付け能率が向上するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は本発明の一実施例に係るダイヤフラム付鋼管柱の鋼管柱軸に沿う断面図である。
【図2】
図2は同ダイヤフラム付鋼管柱の鋼管柱軸に直角な断面図である。
【図3】
図3は同ダイヤフラム付鋼管柱の溶接部とダイヤフラムの位置関係を示す断面図である。
【符号の説明】
1 鋼管
2 溶接部
3 ダイヤフラム
4 隅肉溶接部
5 ダイヤフラムと鋼管外面との隙間
 
訂正の要旨 ▲1▼特許請求の範囲を、下記の通り訂正する。
「 【請求項1】 鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、前記ダイヤフラムの開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【請求項2】 鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成され、前記ダイヤフラムは一体型の環状に形成され、その開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。
【請求項3】 鋼管の外面にダイヤフラムを取付けてなるダイヤフラム付鋼管柱において、
前記鋼管は鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成され、前記ダイヤフラムは2個の半割りダイヤフラムを鋼管の外面に管周方向に沿って配置し、これら半割りダイヤフラムの突合わせ部分が溶接接合されて環状に形成され、、その開口部の内径を前記鋼管の平均外径に対して6mm大きくしたことを特徴とするダイヤフラム付鋼管柱。」
▲2▼明細書の段落【0005】を下記の通り訂正する。
「 【課題を解決するための手段】
本発明に係るダイヤフラム付鋼管柱を構成する鋼管は、鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、鋼管の外面に取付けてなるダイヤフラムの開口部の内径を鋼管の平均外径に対して6mm大きくしている。さらに、ダイヤフラム付鋼管柱を構成するダイヤフラムは、一体型の環形状に形成されている。また、ダイヤフラム付鋼管柱を構成するダイヤフラムは、2個の半割りダイヤフラムを鋼管の外面周方向に沿って配置し、これら半割りダイヤフラムの突合わせ部分が溶接接合されて環状に形成されている。」
▲3▼明細書書の段落【0016】を、下記の通り訂正する。
「 【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ダイヤフラムが取付けられる鋼管は、鋼板を円筒形状に成形し、次いで長手方向に少なくとも外面側を潜弧溶接してなり、その外面側溶接部の高さを母材の外面に対して0.5mmを上限に切削して形成し、鋼管の外面に取付けてなるダイヤフラムの開口部の内径を鋼管の平均外径に対して6mm大きくしているので、ダイヤフラムと鋼管外面の間隔を小さく抑えることができ、しかも鋼管をダイヤフラムに嵌入する作業が問題なく行え、同時にダイヤフラムを鋼管に固定するための隅肉溶接を問題なく容易に行なうことができるという効果を有する。また、ダイヤフラムを一体型、分割型のいずれか一方を、鋼管及びダイヤフラムの寸法に応じて選択することにより、ダイヤフラムの取り付け能率が向上するという効果を有する。」
異議決定日 2003-02-14 
出願番号 特願平6-273511
審決分類 P 1 651・ 121- ZA (B23K)
最終処分 取消  
前審関与審査官 神崎 孝之  
特許庁審判長 小林 武
特許庁審判官 鈴木 孝幸
三原 彰英
登録日 2001-09-21 
登録番号 特許第3232917号(P3232917)
権利者 日本鋼管株式会社
発明の名称 ダイヤフラム付鋼管柱  
代理人 佐々木 宗治  
代理人 小林 久夫  
代理人 佐々木 宗治  
代理人 大村 昇  
代理人 小林 久夫  
代理人 草野 浩一  
代理人 大村 昇  
代理人 木村 三朗  
代理人 木村 三朗  
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