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審決分類 審判 全部申し立て 発明同一  A63F
管理番号 1083154
異議申立番号 異議2002-72160  
総通号数 46 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2000-02-02 
種別 異議の決定 
異議申立日 2002-09-04 
確定日 2003-07-02 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3262229号「遊技機」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3262229号の請求項1に係る特許を取り消す。 
理由 1・手続の経緯
特許第3262229号に係る発明についての特許出願は、昭和60年6月26日に出願された実用新案登録出願(実願昭60-96828号)の一部が、(旧)実用新案法第9条第1項の規定で準用する特許法第44条第1項の規定により、平成4年4月21日に新たな実用新案登録出願(実願平4-33789号)とされ、この新たな実用新案登録出願が、特許法第46条第1項の規定により、平成4年4月21日に特許出願(特願平4-129453号)に変更され、この変更された特許出願の一部が、特許法第44条第1項の規定により、平成8年5月7日に新たな特許出願(特願平8-137508号)とされ、この新たな特許出願の一部が、同規定により、平成11年5月14日に新たな特許出願(特願平11-133938号)とされ、この新たな特許出願の一部が、同規定により、平成11年6月14日に新たな特許出願(特願平11-166284号)とされ、この新たな特許出願の一部が、同規定により、平成11年7月14日に新たな特許出願とされたものであって、平成13年12月21日にその特許権の設定登録がなされ、その後、鈴木暁子、篠原敏明よりそれぞれ特許異議の申立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成15年2月17日に訂正請求がなされたものである。
2・訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
ア・訂正事項a
「入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤に取り付けた遊技機において、
前記ユニットは、更に、複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を球通路と所定の空間を隔てて設置したことを特徴とする遊技機」とある特許請求の範囲の記載を、
「入賞口、駆動部材及び透光性カバーを有し遊技盤の前面側に取り付けられる入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付けた遊技機において、
前記ユニットは、更に、前記駆動部材を駆動させるソレノイド及び前記透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを含む複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置したことを特徴とする遊技機」と訂正する。
イ・訂正事項b
明細書の段落【0004】の記載について、
「・・・入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤に取り付けた遊技機において、前記ユニットは、更に、複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を球通路と所定の空間を隔てて設置したことを特徴とする・・・」とあるのを、
「・・・入賞口、駆動部材及び透光性カバーを有し遊技盤の前面側に取り付けられる入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付けた遊技機において、前記ユニットは、更に、入賞口への入賞を検出する球検出スイッチ、前記駆動部材を駆動させるソレノイド及び前記透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを含む複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置したことを特徴とする・・・」と訂正する。
ウ・訂正事項c
明細書の段落【0012】の記載において、
「・・・組み込まれている・・・」とあるのを、
「・・・組み込まれている。図1〜3,図6,7に示すように、入賞装置後方ユニット1は入賞装置本体21と相対向する位置から遊技盤31に沿って上方へ延長した構成となっており、その上方延長位置に中継端子盤10が取り付けられることで、中継端子盤10は入賞通路2と所定の空間が隔てられている・・・」と訂正する。
(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aの内「駆動部材及び透光性カバーを有し遊技盤の前面側に取り付けられる入賞装置本体」に関連する記載として、願書に添付した明細書又は図面(以下、特許明細書等という。平成13年8月31日付け手続補正によって補正されたもの)の発明の詳細な説明の段落【0006】には「遊技盤31の表面に取り付けられる入賞装置本体・・・入賞装置本体21について説明すると、取付基板29上には、中央と両側に合計3個の役物22,24が取付けられている」と、同じく段落【0007】には「両側の役物24は・・・開閉体27を有し・・・開閉部材を構成している」と、同じく段落【0008】には「取付基板29の中央下部及び両側には・・・表示ランプ13が配置され、該表示ランプ13には、透光性のカバー28が設けられている」と、それぞれ記載されていることから、「駆動部材及び透光性カバーを有し遊技盤の前面側に取り付けられる入賞装置本体」は、特許明細書等に記載されていたものと認められ、上記訂正事項aの内「入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付け」に関連する記載として、特許明細書等の発明の詳細な説明の段落【0006】には「入賞装置Aは、遊技盤31の表面に取り付けられる入賞装置本体21と該入賞装置本体21の後方部に取り付けられるユニットである入賞装置後方ユニット」と、同じく段落【0013】には「まず、入賞装置本体21を遊技盤31の前面から止着し、その後、遊技盤31の後面側から入賞装置後方ユニット1の前面に形成された筒状体14を入賞装置本体21の裏面に形成される筒体30内に嵌合し・・・これによって・・・入賞装置A全体を遊技盤31に組み付けることができる」と、それぞれ記載されていることから、「入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付け」は、特許明細書等に記載されていたものと認められ、上記訂正事項aの内「前記ユニットは、更に、前記駆動部材を駆動させるソレノイド及び前記透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを含む複数の電装部品・・・備え」に関連する記載として、特許明細書等の発明の詳細な説明の段落【0010】には「入賞装置後方ユニット1内には、前記入賞装置本体21の両側の役物24の開閉体27を作動させるために駆動部品であるソレノイド6が左右に各々設けられている」と、同じく段落【0012】には「入賞装置後方ユニット1内に設けられたマイクロスイッチ5やソレノイド6,表示ランプ13等の電装部品」と、それぞれ記載されていることから、「前記ユニットは、更に、前記駆動部材を駆動させるソレノイド及び前記透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを含む複数の電装部品・・・備え」は、特許明細書等に記載されていたものと認められ、上記訂正事項aの内「基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置」に関連する記載として、特許明細書等の図面の【図1】〜【図3】、【図6】、【図7】を総合的に見ると、入賞装置後方ユニット1は入賞装置本体21と相対向する位置から遊技盤に31沿って上方へ延長した構成となっており、その上方延長位置に中継端子盤10が取り付けられることで、中継端子盤10は入賞通路2と所定の空間を隔てられていることは明らかであるものと認められるから、「基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置」は、特許明細書等に記載されていたものと認められる。
そうすると、上記訂正事項aは、特許明細書等に記載された事項の範囲内において、「入賞装置本体」が「駆動部材及び透光性カバーを有し遊技盤の前面側に取り付けられる」こと、「ユニット」が「入賞装置本体とは独立して」「遊技盤の裏面に」取り付けられること、「複数の電装部品」が「前記駆動部材を駆動させるソレノイド及び前記透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを含む」こと、「基板」を、「前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に」取り付けること、を限定したものであるから、特許請求の範囲の減縮に該当するものであり、新規事項の追加に該当しない。
上記訂正事項bは、上記訂正事項aと整合を図ると共に電装部品に入賞口への入賞を検出する検出スイッチが含まれることを明らかにする(特許明細書等の発明の詳細な説明の段落【0009】には「入賞装置後方ユニット1内には、前記入賞装置本体21の入賞口23,25,26に対応するように開口3を形成した入賞通路2が各々設けられている・・・各入賞通路2の開口3の下部には、各々検出部品であるマイクロスイッチ5が設けられており・・・入賞球の検出がなされる」と記載されている)ものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当するものであり、新規事項の追加に該当しない。
上記訂正事項cは、上記訂正事項aの内の「基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置」と整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当するものであり、新規事項の追加に該当しない。
そして、上記何れの訂正事項も実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(3)むすび
したがって、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
3・特許異議の申立てについての判断
(1)本件発明
上記2・示したように上記訂正が認められるから、本件発明の要旨(以下、本件発明という)は、上記訂正に係る訂正明細書及び願書に添付された図面の記載からみて、訂正明細書の特許請求の範囲に記載されたとおりのものである(上記2・(1)ア・訂正事項a参照)。
(2)先願明細書に記載された発明
ア・当審が通知した取消しの理由で引用した、本件出願の日前の他の実用新案登録出願(実願昭60-59645号)であって本件出願後に出願公開(実開昭61-177683号)がされたものの願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、先願明細書1という)には、
特に、
(ア)「パチンコ機39は・・・遊技盤40の前面に・・・遊技部42を形成し・・・その中央に変動入賞装置43・・・を設定する。上記変動入賞装置43は・・・ゼロ戦型の装飾部45の両翼46,46を開閉することにより打球の入賞状態を変換でき、装飾部45の下方には・・・第1特定入賞口47と・・・第2特定入賞口48,48を開設する。そして、遊技盤40の裏面には・・・球集合樋38を組付ける。この球集合樋38は・・・略中央に上記変動入賞装置43の後部を嵌め込むための取付口49を開設した基板50に・・・複数の流路52を形成する。この流路52は・・・第1特定入賞口47に連通する第1流路52aと、第2特定入賞口48に連通する左右の第2流路52b、52bとを有し」(明細書第14頁第3行〜第15頁第2行)の記載から、
パチンコ機は、第1特定入賞口47,第2特定入賞口48、ゼロ戦型の装飾部45の両翼46、46及びこの両翼46,46を開閉させる駆動源を有し遊技盤40の前面側に取り付けられる変動入賞装置43とは独立して、前記第1特定入賞口47,第2特定入賞口48に入賞した入賞球を導く第1流路52a、第2流路52bを備えた球集合樋38を、遊技盤40の裏面に取り付けているものと認められること、
(イ)「各流路52a,52b内に通過球検出装置1・・・を・・・取付け」(明細書第16頁第1,2行)、「変動入賞装置43の第1特定入賞口47に入賞した打球は遊技盤40の裏面に導かれて第1流路52aを通って第2流路52bに流下し・・・第1流路52a内の第1通過球検出装置1aで検出された後、第2流路52b内の第2通過球検出装置1bで再度検出され」(明細書第16頁第9〜14行)、「変動入賞装置43の第2特定入賞口48,48に入賞した打球は第2流路52bを流下し・・・第2流路52b内の第2通過球検出装置1bで検出され」(明細書第17頁第2〜5行)、「基板50の上部には・・・配線ターミナル53の取付部54を形成する」(明細書第15頁第4〜6行)、「各流路52a,52b内に通過球検出装置1・・・を・・・取付け、検出スイッチ4・・・に電気コネクタ7を接続する。そして、電気コネクタ7のリード線25を・・・基板50の取付部54に取付けた配線ターミナル53にリード線25の他端に接続した他のコネクタ27を接続する」(明細書第16頁第1〜8行)及び図面第10図の記載から、
球集合樋38は、更に、第1通過球検出装置1a、第2通過球検出装置1bと、これら第1通過球検出装置1a、第2通過球検出装置1bからのリード線25を集約する配線ターミナル53とをユニット化した状態で備えているものと認められること、
(ウ)「基板50の上部には・・・配線ターミナル53の取付部54を形成する」(明細書第15頁第4〜6行)、図面第9図及び図面第10図の記載から、
配線ターミナル53を、球集合樋38を変動入賞装置43と相対向する領域位置から遊技盤40に沿って上方へ延長した取付部54に取り付けることで、第1流路52a、第2流路52bと所定の空間を隔てて設置しているものと認められること、
からみて、
「第1特定入賞口47,第2特定入賞口48、ゼロ戦型の装飾部45の両翼46、46及びこの両翼46,46を開閉させる駆動源を有し遊技盤40の前面側に取り付けられる変動入賞装置43とは独立して、前記第1特定入賞口47,第2特定入賞口48に入賞した入賞球を導く第1流路52a、第2流路52bを備えた球集合樋38を、遊技盤40の裏面に取り付けたパチンコ機において、
前記球集合樋38は、更に、第1通過球検出装置1a、第2通過球検出装置1bと、これら第1通過球検出装置1a、第2通過球検出装置1bからのリード線25を集約する配線ターミナル53とをユニット化した状態で備えており、前記配線ターミナル53を、前記球集合樋38を前記変動入賞装置43と相対向する領域位置から遊技盤40に沿って上方へ延長した取付部54に取り付けることで、第1流路52a、第2流路52bと所定の空間を隔てて設置したパチンコ機」を構成とする発明が記載されているものと認められる。
イ・当審が通知した取消しの理由で引用した、本件出願の日前の他の実用新案登録出願(実願昭60-84022号)であって本件出願後に出願公開(実開昭61-200091号)がされたものの願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、先願明細書2という)には、
特に、
(ア)「入賞装置4は、入賞空間13と・・・入賞口14・・・と・・・入賞空間13を開閉する翼状体17,17と、この翼状体17,17を駆動するソレノイド18・・・と・・・装飾用のランプ22,22とを有し」(明細書第6頁第9行〜第7頁第3行)、「27は集合樋であり、この集合樋27の中央には、入賞装置4の前面形状と略同一形状でかつ若干大きめの孔28が形成されている。入賞装置4は、この孔28内に位置し、集合樋27と共に遊技盤1の裏側のベニヤ板29に取り付けられている」(明細書第9頁第10〜15行)及び図面第1図の記載から、
パチンコ機は、入賞口14、翼状体17,17、この翼状体17,17を駆動するソレノイド18及び装飾用ランプ22,22を有し遊技盤1の裏面に取り付けられる入賞装置4とは独立して、前記入賞口14に入賞した入賞球を導く球通路を備えた集合樋27を、遊技盤1の裏面に取り付けているものと認められること、
(イ)「集合樋27には10カウント用のスイッチ30,30が取り付けられている」(明細書第9頁第15〜17行)、「集合樋27の一周縁部には、ベニヤ中継基板51が取り付けられており・・・スイッチ30のコネクタ35・・・は、ベニヤ中継基板51のコネクタ・・・に夫々接続されている」(明細書第10頁第2〜10行)及び図面第1図の記載から、
集合樋27は、10カウント用のスイッチ30,30と、これら10カウント用のスイッチ30、30からの配線35,35を集約するベニヤ中継基板51とをユニット化した状態で備えているものと認められること、
(ウ)「集合樋27の一周縁部には、ベニヤ中継基板51が取り付けられており」(明細書第10頁第2,3行)及び図面第1図の記載から、
ベニヤ中継基板51を、集合樋27を入賞装置4と相対向する領域位置から遊技盤1に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置しているものと認められること、
からみて、
「入賞口14、翼状体17,17、この翼状体17,17を駆動させるソレノイド18及び装飾用ランプ22,22を有し遊技盤1の裏面に取り付けられる入賞装置4とは独立して、前記入賞口14に入賞した入賞球を導く球通路を備えた集合樋27を、遊技盤1の裏面に取り付けたパチンコ機において、
前記集合樋27は、更に、10カウント用のスイッチ30,30と、これら10カウント用のスイッチ30、30からの配線35,35を集約するベニヤ中継基板51とをユニット化した状態で備えており、前記ベニヤ中継基板51を、前記集合樋27を前記入賞装置4と相対向する領域位置から遊技盤1に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置したパチンコ機」を構成とする発明が記載されているものと認められる。
(3)対比及び判断
ア・本件発明(前者)と先願明細書1に記載された発明(後者)とを対比すると、
後者の
「第1特定入賞口47,第2特定入賞口48」、「ゼロ戦型の装飾部45の両翼46、46」、「開閉」、「駆動源」、「変動入賞装置43」、「第1流路52a、第2流路52b」、「球集合樋38」、「パチンコ機」、「第1通過球検出装置1a、第2通過球検出装置1b」、「リード線25」、「配線ターミナル53」及び「取付部54」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「入賞口」、「駆動部材」、「駆動」、「ソレノイド」、「入賞装置本体」、「球通路」、「ユニット」、「遊技機」、「複数の電装部品、各電装部品」、「接続配線」、「基板」及び「構成としてその上方延長位置」
に相当するものと認められるから、
両者は、
「入賞口、駆動部材を有し遊技盤の前面側に取り付けられる入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付けた遊技機において、
前記ユニットは、更に、複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置した遊技機」である、
点において一致し、
(ア)前者においては、入賞装置本体が透光性カバーを有し、その透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプが電装部品としてユニットに備えられている、
のに対し、
後者においては、かかる構成が明らかではない、
(イ)駆動部材を駆動させるソレノイドが、
前者は、電装部品としてユニットに備えられている、
のに対し、
後者は、入賞装置本体に備えられている、
点において一応相違しているものと認められる。
しかし、相違点(ア)についてみるに、
入賞装置本体が透光性カバーを有し、その透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを電装部品としてユニットに備えるという構成、すなわち、相違点(ア)の前者の構成、は、遊技機において従来周知の構成(実願昭57-162283号(実開昭59-68578号)のマイクロフィルム(「可動片6を備えたチャッカー4」が「透光性カバーを有する入賞装置本体」に、「箱枠14を備えた取付板1」が「ユニット」に、それぞれ相当するものと認められる)、実願昭57-165465号(実開昭59-69782号)のマイクロフィルム(「可動片7を備えたチャッカー4」が「透光性カバーを有する入賞装置本体」に、「案内箱14を備えた取付板1」が「ユニット」に、それぞれ相当するものと認められる))であり、かつ、本件発明の目的・効果に格別な差異を生じさせるものではないから、相違点(ア)は、単なる構成の変更程度のことであり、実質的な相違ではないというべきである。
次に、相違点(イ)についてみるに、
駆動部材を駆動させるソレノイドを、前者のように、ユニットに備える構成も、後者のように、入賞装置本体に備える構成も、何れも従来周知の構成であり(ユニットに備えるものとして特開昭58-175582号公報(「入賞装置20」が「入賞装置本体」に、「駆動機構30」が「ユニット」に、それぞれ相当するものと認められる)、入賞装置本体に備えるものとして特開昭58-116376号公報(「可変入賞球可変表示装置30」が「入賞装置本体」に、「玉ガイド部材46」が「ユニット」に、それぞれ相当するものと認められる))、かつ、本件発明の目的・効果に格別な差異を生じさせるものではないから、ソレノイドを、ユニット、入賞装置本体、の何れに備えるかは、単なる構成の変更程度にすぎないというべき(なお、本件特許明細書の段落【0016】にも、「上記した実施形態においては、入賞装置Aに設けられる電装部品がたまたま入賞装置後方ユニット1側にすべて設けられる入賞装置Aを示したが、電装部品の一部が入賞装置本体21側に設けられる入賞装置であっても良い」と記載されている)であり、相違点(イ)は、実質的な相違ではないというべきである。
したがって、前者は、後者と実質的に同一である。
イ・本件発明(前者)と先願明細書2に記載された発明(後者)とを対比すると、
後者の
「翼状体17,17」、「装飾用ランプ22,22」、「入賞装置4」、「集合樋27」、「パチンコ機」、「10カウント用のスイッチ30,30」、「配線35,35」及び「ベニヤ中継基板51」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「駆動部材」、「表示ランプ」、「入賞装置本体」、「ユニット」、「遊技機」、「複数の電装部品」、「接続配線」及び「基板」
に相当するものと認められるから、
両者は、
「入賞口、駆動部材を有し遊技盤に取り付けられる入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付けた遊技機において、
前記ユニットは、更に、複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置した遊技機」である、
点において一致し、
(ア)駆動部材を駆動させるソレノイドが、
前者は、電装部品としてユニットに備えられている、
のに対し、
後者は、入賞装置本体に備えられている、
(イ)前者においては、入賞装置本体が透光性カバーを有し、その透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプが電装部品としてユニットに備えられている、
のに対し、
後者においては、入賞装置本体が透光性カバーを有しているのか否か明らかではなく、表示ランプが入賞装置本体に備えられている、
(ウ)入賞装置本体が、
前者は、遊技盤の前面側に取り付けられている、
のに対し、
後者は、遊技盤の裏面に取り付けられている、
点において一応相違しているものと認められる。
しかし、相違点(ア)についてみるに、
駆動部材を駆動させるソレノイドを、前者のように、ユニットに備える構成も、後者のように、入賞装置本体に備える構成も、何れも従来周知の構成であり、かつ、ソレノイドを、ユニット、入賞装置本体、の何れに備えるかが単なる構成の変更程度のことにすぎないことは、上記ア・の相違点(イ)の判断の所に記したとおりであるから、相違点(ア)は、実質的な相違ではないというべきである。
次に、相違点(イ)についてみるに、
入賞装置本体が透光性カバーを有し、その透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプが電装部品としてユニットに備えるという構成、すなわち、相違点(イ)の前者の構成、が遊技機において従来周知の構成であるものと認められることは、上記ア・の相違点(ア)の判断の所に記したとおりであり、かつ、表示ランプを、ユニット、入賞装置本体、の何れに備えるかは、単なる構成の変更程度にすぎないものと認められる(なお、ア・の相違点(イ)の判断の所に記したように、本件特許明細書の段落【0016】も、参照されたい)から、相違点(イ)は、実質的な相違ではないというべきである。
最後に、相違点(ウ)についてみるに、
要するにこの点は、入賞装置本体の取付部として遊技盤の何処を選ぶかという相違であるものと認められるところ、取付部として遊技盤の表面側を選ぶか遊技盤の裏面を選ぶかは、必要に応じて適宜選択し得る単なる構成の変更程度のことにすぎないものと認められるから、相違点(ウ)は、実質的な相違ではないというべきである。
したがって、前者は、後者と実質的に同一である。
(4)むすび
したがって、本件発明は、先願明細書1及び2に記載された各発明と同一であると認められ、しかも、本件発明の発明者が上記先願明細書1及び2に記載された各発明の発明者と同一であるとも、また、この出願の時において、その出願人が上記他の各出願の出願人と同一であるとも認められないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない。
以上のとおりであるから、本件発明についての特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認める。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 入賞口,駆動部材及び透光性カバーを有し遊技盤の前面側に取り付けられる入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付けた遊技機において、
前記ユニットは、更に、前記駆動部材を駆動させるソレノイド及び前記透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを含む複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置したことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電装部品から延びる各配線を接続する中継端子盤(基板)を備えたパチンコ機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、パチンコ機は、周知のように電子制御回路を使って遊技動作を制御するものが一般的となり、これにともなって入賞球を検出するマイクロスイッチ等の検出部品や、役物を一定時間作動させるソレノイド等の駆動部品、装飾効果を高めたり数値を表示したりするランプや表示器等の表示部品、等の電装部品を数多く備えた入賞装置が使用されるようになってきた。そして、これらの電装部品から延びる配線は、電子制御回路を組込んだ基盤と直接的に接続されるか、あるいは遊技盤の裏面に止着された中継端子盤に間接的に接続されるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特に、中継端子盤を介して間接的に接続する場合において、各電装部品から延びる配線を中継端子盤に接続する際には、配線間違いも起きやすく、又組立作業員に高い電気知識が必要とされる等の問題があった。また、中継端子盤には電気回路があり、電気配線が集約された部位で熱やノイズ混入による影響を受けると誤動作のおそれがある。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、複数の電装部品から延びる配線の配線作業が容易であると共に、外乱による誤動作を低減し得る遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、入賞口,駆動部材及び透光性カバーを有し遊技盤の前面側に取り付けられる入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付けた遊技機において、前記ユニットは、更に、前記入賞口への入賞を検出する球検出スイッチ,前記駆動部材を駆動させるソレノイド及び前記透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを含む複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置したことを特徴とするものである。
【0005】
球通路、複数の電装部品、基板等を含めたユニットとして、遊技盤に組み込むようにしたので、部品の組み付け作業や配線作業を遊技盤への組み込み前に行うことができ、これらの作業が容易になる。しかも、電気配線が集約される基板を球通路と所定の空間を隔てて設置した場合には、球通路を通過する球の静電気等によるノイズの影響を受け難くなり、電気回路基板の誤動作を回避することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面について説明する。まず、図1を参照して実施形態に係る入賞装置について説明する。図1は、入賞装置の分解斜視図である。本実施形態に係る入賞装置Aは、遊技盤31の表面に取り付けられる入賞装置本体21と該入賞装置本体21の後方部に取り付けられるユニットである入賞装置後方ユニット1とから構成されている。そこで、まず、説明の便宜上、入賞装置本体21について説明すると、取付基板29上には、中央と両側に合計3個の役物22、24が取付けられている。中央の役物22は、上部に入賞口23を有し、ゲ-ム始動口となっている。
【0007】
一方、両側の役物24は、上下部に入賞口25、26を有し、下部入賞口26には、柄杓状の開閉体27を有し、開閉体27の開閉によって打球が入賞しやすい状態を作り出すように構成されている。つまり、開閉体27が左右に開くことにより両側の役物24の左右に流れた打球が開閉体27で受け止められ、開閉体27が閉じているときより下部入賞口26により入りやすい状態を作り出すようになっている。また、開閉体27の裏側には、連結ピン15が取付基板29裏面に突出するように設けられている。連結ピン15は、リンク17を介して支軸19に接合され、支軸19を中心に回動するようになっている。支軸19には、前記連結ピン15と略直角にリンク18を介して係合ピン16が接合されている。係合ピン16は、後述する入賞装置後方ユニット1に装着されたソレノイド6の駆動が伝達されるようになっている。そして、この連結ピン15、係合ピン16及びこれらを接合するリンク17、18は、左右の開閉体27に合わせて一対設けられ、相互をバネ20で連結され開閉部材を構成している。
【0008】
取付基板29の中央下部及び両側には、表示部品としての表示ランプ13が配置され、該表示ランプ13には、透光性のカバ-28が設けられている。
【0009】
一方、入賞装置Aの後方部を構成する入賞装置後方ユニット1は、次のような構造を有している。即ち、入賞装置後方ユニット1内には、前記入賞装置本体21の入賞口23、25、26に対応するように開口3を形成した入賞通路2が各々設けられている。この入賞通路2の仕切枠4は、合成樹脂により入賞装置後方ユニット1に一体的に製作されている。各入賞通路2の開口3の下部には、各々検出部品であるマイクロスイッチ5が設けられており、通路内に臨む検出板により、入賞球の検出がなされるようになっている。
【0010】
更に、入賞装置後方ユニット1内には、前記入賞装置本体21の両側の役物24の開閉体27を作動させるために駆動部品であるソレノイド6が左右に各々設けられている。そして、ソレノイド6のプランジャ7には、係合部材8の両端には、係合孔9が穿設されている。この係合孔9へは、前述の開閉部材を構成する係合ピン16が係合されるようになっている。しかして、係合ピン16を係合孔9に係合した状態でソレノイド6を駆動させると、ソレノイド6のプランジャ7の上下動により、係合ピン16が支軸19を中心に回動し、これにともなって連結ピン15が回動する。連結ピン15は、役物24の開閉体27に一体に係合されているので、連結ピン15の動きに合わせて開閉体27が開閉するようになっている。なお、開閉体27は、開閉部材のバネ20により常時下方に位置するようになっている。また、バネ20によりソレノイド6のプランジャ7は、常時下方に付勢されている。
【0011】
入賞装置後方ユニット1の前面両側には、筒状体14が突出して形成され、該筒状体14には、表示ランプ13が挿入されるようになっている。この筒状体14は、入賞装置本体21裏面に突出して形成される筒体30の内側にちょうど嵌合するようになっている。そして、筒体30は、入賞装置本体21のカバ-28に連通し、表示ランプ13がカバ-28内に臨むように形成されている。
【0012】
更に、図4に示すように、これら入賞装置後方ユニット1内に設けられたマイクロスイッチ5やソレノイド6、表示ランプ13等の電装部品は、その接続線12が同じく入賞装置後方ユニット1内に設けられた電気回路基板或いは基板としての中継端子盤10に接続されている。即ち、中継端子盤10と電装部品との接続配線12は、予め入賞装置Aを構成する入賞装置後方ユニット1内に組み込まれている。図1〜3、図6、7に示すように、入賞装置後方ユニット1は入賞装置本体21と相対向する位置から遊技盤31に沿って上方へ延長した構成となっており、その上方延長位置に中継端子盤10が取り付けられることで、中継端子盤10は入賞通路2と所定の空間が隔てられている。
【0013】
以上、入賞装置Aを構成する入賞装置本体21と入賞装置後方ユニット1の構成について説明してきたが、本実施形態における入賞装置Aをパチンコ機の遊技盤31に取り付けるためには、まず、入賞装置本体21を遊技盤31の前面から止着し、その後、遊技盤31の後面側から入賞装置後方ユニット1の前面に形成された筒状体14を入賞装置本体21の裏面に形成される筒体30内に嵌合し、ソレノイド6のプランジャ7に装着された係合部材8の係合孔9に係合ピン16を係合させることにより固定する。これによって、図6及び図7に示すように、入賞装置A全体を遊技盤31に組み付けることができるようになっている。
【0014】
しかして、上記のようにして入賞装置Aを遊技盤31に取り付けた後には、各電装部品と中継端子盤10とを接続する配線作業は、入賞装置Aを構成する入賞装置後方ユニット1に既に組み込まれているので、入賞装置Aを遊技盤31に組付ける際に不要となり、配線作業が非常に楽になり、また、配線間違いを起こすこともない。
【0015】
なお、本実施形態における中継端子盤10は、図4に示すように、さらに接続線が電子制御回路を組み込んだ基盤32に接続されるようになっている。また、中継端子盤10を、入賞装置後方ユニット1内に設けられる電装部品だけでなく、球切れランプやその他の遊技盤31に取り付ける電装部品の中継端子盤10として利用してもよい。このように利用した場合において、遊技盤31の電装部品の配線は、この中継端子盤10ですべてチェックすることが可能となる。もちろん、中継端子盤10には、入賞装置Aに具備される電装部品に対応する端子11(コネクタ)だけが少なくともあれば良い。更に、本実施形態における中継端子盤10は、図5に示すように、各端子11に接続すべき電装部品の部品名の表示が付されているので、配線間違いを起こすことがなく、高い電気知識を持たない人であっても、容易に配線することができる。
【0016】
なお、上記した実施形態においては、入賞装置Aを構成する入賞装置本体21と入賞装置後方ユニット1とを別々に遊技盤31に止着する入賞装置を示したが、これらを予め一体的に組み付け構成し、この組み付け構成した入賞装置を遊技盤に取り付けるようにしても良い。また、上記した実施形態においては、入賞装置Aに設けられる電装部品がたまたま入賞装置後方ユニット1側にすべて設けられる入賞装置Aを示したが、電装部品の一部が入賞装置本体21側に設けられる入賞装置であっても良い。更に、入賞装置に含まれる複数の電装部品が同一種類の電装部品から構成されるものでも良い。
【0017】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明によれば、球通路、複数の電装部品、基板等を含めたユニットとして、遊技盤に組み込むようにしたので、部品の組み付け作業や配線作業を遊技盤への組み込み前に行うことができ、これらの作業が容易になる。また、電気配線が集約される基板を球通路と所定の空間を隔てて設置しているので、球通路を通過する球の静電気等によるノイズの影響を受け難くなり、電気回路基板の誤動作を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
入賞装置を構成する入賞装置本体と入賞装置後方ユニットとを分離した状態で示す斜視図である。
【図2】
入賞装置後方ユニット前面からの正面図である。
【図3】
入賞装置本体の裏面からの正面図である。
【図4】
入賞装置後方ユニットの裏面からの正面図である。
【図5】
図4の部分拡大図である。
【図6】
入賞装置を遊技盤に取り付けた状態を示す背面図である。
【図7】
入賞装置を遊技盤に取り付けた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
A 入賞装置
1 入賞装置後方ユニット
2 入賞通路
5 マイクロスイッチ
6 ソレノイド
10 中継端子盤
11 端子
13 表示ランプ
21 入賞装置本体
31 遊技盤
 
訂正の要旨 ▲1▼ 訂正事項a
明細書において、【特許請求の範囲】の【請求項1】欄を、特許請求の範囲の減縮を目的として、
「入賞口,駆動部材及び透光性カバーを有し遊技盤の前面側に取り付けられる入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付けた遊技機において、
前記ユニットは、更に、前記駆動部材を駆動させるソレノイド及び前記透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを含む複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置したことを特徴とする遊技機。」
と訂正する。
▲2▼ 訂正事項b
明細書において、【0004】欄における【課題を解決するための手段】の記載を、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「上記した目的を達成するために、本発明においては、入賞口,駆動部材及び透光性カバーを有し遊技盤の前面側に取り付けられる入賞装置本体とは独立して、前記入賞口に入賞した入賞球を導く球通路を備えたユニットを、遊技盤の裏面に取り付けた遊技機において、前記ユニットは、更に、前記駆動部材を駆動させるソレノイド及び前記透光性カバーを介して点灯表示させる表示ランプを含む複数の電装部品と、これら各電装部品からの接続配線を集約する基板とをユニット化した状態で備えており、前記基板を、前記ユニットを前記入賞装置本体と相対向する領域位置から遊技盤に沿って上方へ延長した構成としてその上方延長位置に取り付けることで、球通路と所定の空間を隔てて設置したことを特徴とするものである。」
と訂正する。
▲3▼ 訂正事項c
明細書において、【0012】欄の記載を、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「更に、図4に示すように、これら入賞装置後方ユニット1内に設けられたマイクロスイッチ5やソレノイド6、表示ランプ13等の電装部品は、その接続線12が同じく入賞装置後方ユニット1内に設けられた電気回路基板或いは基板としての中継端子盤10に接続されている。即ち、中継端子盤10と電装部品との接続配線12は、予め入賞装置Aを構成する入賞装置後方ユニット1内に組み込まれている。図1〜3、図6、7に示すように、入賞装置後方ユニット1は入賞装置本体21と相対向する位置から遊技盤31に沿って上方へ延長した構成となっており、その上方延長位置に中継端子盤10が取り付けられることで、中継端子盤10は入賞通路2と所定の空間が隔てられている。」
と訂正する。
異議決定日 2003-05-16 
出願番号 特願平11-199712
審決分類 P 1 651・ 161- ZA (A63F)
最終処分 取消  
前審関与審査官 瀬津 太朗  
特許庁審判長 村山 隆
特許庁審判官 榎本 吉孝
渡部 葉子
登録日 2001-12-21 
登録番号 特許第3262229号(P3262229)
権利者 株式会社三洋物産
発明の名称 遊技機  
代理人 川口 光男  
代理人 山田 強  
代理人 川口 光男  
代理人 山田 強  

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