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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1084837
異議申立番号 異議2002-70750  
総通号数 47 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1994-03-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2002-03-20 
確定日 2003-07-30 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3213073号「弾球遊技機」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3213073号の請求項1に係る特許を取り消す。 
理由 第一.手続の経緯
本件特許第3213073号の請求項1に係る発明は、平成4年8月31日に特許出願され、平成13年7月19日にその特許権の設定登録がなされ、その後、舟橋直昭より特許異議の申立がなされ、当審から特許取消理由が通知されてその指定期間内である、平成14年9月24日に訂正請求がなされたものである。

第二.訂正の適否
[1].訂正の内容
訂正事項A
特許請求の範囲の請求項1の記載中「前記始動入賞口を、前記可変入賞球装置の開放時間とほぼ同じ回転周期で回転して打玉を始動入賞とする回転体付始動入賞口として構成すると共に、」とあるのを「前記始動入賞口を、前記可変入賞球装置の開放時間とほぼ同じ回転周期で回転することにより遊技盤の遊技領域に臨む玉入口から回転体の玉受部に直接受け入れた1個の打玉を前記開放時間間隔で間欠的に始動入賞とする回転体付始動入賞口として構成すると共に、」と訂正し、全体を
「特定入賞領域への打玉の入賞に基づいて特定遊技状態となり、該特定遊技状態の継続中に打玉が始動入賞口に入賞する毎に可変入賞球装置を所定期間開放し、その開放が始動入賞を条件として最大限予め定められた回数行うことが許容されると共に、その許容回数に達する以前に打玉が前記特定入賞領域に再度入賞したことに基づいて前記特定遊技状態を消滅するように制御される弾球遊技機において、
前記始動入賞口を、前記可変入賞球装置の開放時間とほぼ同じ回転周期で回転することにより遊技盤の遊技領域に臨む玉入口から回転体の玉受部に直接受け入れた1個の打玉を前記開放時間間隔で間欠的に始動入賞とする回転体付始動入賞口として構成すると共に、前記可変入賞球装置よりも上方の遊技領域に配置する一方、
前記特定遊技状態の継続中に、打玉が前記特定入賞領域に誘導され難い遊技状態を出現する特定遊技状態消滅防止制御手段を設けたことを特徴とする弾球遊技機。」と訂正する。
訂正事項B
明細書の段落【0003】に記載されている「特定入賞領域が形成される入賞球装置(一般的に遊技盤の中央に配置される)に打玉が誘導されない打ち方、例えば、弾発力を最大限にして遊技盤の右側を打玉が流下するようにようにしていたが、」とあるのを、「特定入賞領域が形成される入賞球装置(一般的に遊技盤の中央に配置される)に打玉が誘導されない打ち方、例えば、弾発力を最大限にして遊技盤の右側を打玉が流下するようにしていたが、」に訂正する。
訂正事項C
明細書の段落【0004】に記載されている「前記始動入賞口を、前記可変入賞球装置の開放時間とほぼ同じ回転周期で回転して打玉を始動入賞とする回転体付始動入賞口として構成すると共に、」とあるのを、「前記始動入賞口を、前記可変入賞球装置の開放時間とほぼ同じ回転周期で回転することにより遊技盤の遊技領域に臨む玉入口から回転体の玉受部に直接受け入れた1個の打玉を前記開放時間間隔で間欠的に始動入賞とする回転体付始動入賞口として構成すると共に、」に訂正する。

(なお、上記の下線部分は訂正請求における訂正個所)

[2].訂正要件充足性の検討
訂正事項Aは、特許請求の範囲の請求項1の減縮を目的とするものであり、前記訂正個所は、【0024】、【0025】に記載されているから、当該訂正は請求項1の減縮を目的とした訂正に該当し、
訂正事項Cは、上記訂正事項aと整合を図るものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、
訂正事項Bは、誤記の訂正に該当するものである。
そして、前記の訂正は、何れも新規事項の追加には該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

[3].訂正のまとめ
したがって、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)付則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。


第三.特許異議申立についての判断
[1].請求項1の発明
前記「第二」で示したように前記訂正が認められるものであるから、本件の請求項1に係る発明(以下「本件発明」という)は、前記訂正に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものである(前記第二.[1].訂正事項A参照)

[2].第29条第2項について
<1>.当審で通知した取消理由に引用された刊行物(特開平3-261492号公報、特開昭63-262169号公報)記載事項
(1).特開平3-261492号公報(異議申立人 舟橋直昭提出の甲第1号証、以下「刊行物1」という)には、以下の事項が記載されている。
(1-1).「入賞装置30に入賞した入賞玉が権利発生入賞口44に誘導されて特定入賞玉検出器45をONさせると、権利発生遊技状態が出現しその権利発生遊技状態中に打玉が始動入賞口13に入賞して始動入賞玉検出器14をONさせると、後述する遊技制御基板22に含まれるマイクロコンピュータ80によってソレノイド71が一定期間(例えば、10秒経過するまで、あるいは入賞玉検出器72が10個の入賞玉を検出するまで)開閉板70を開成するように制御する。」(第3頁左上欄第19行〜同頁右上欄第8行)
(1-2).「そして、上記したような開閉板70の一定期間の開放回数は、始動入賞口13に入賞する8個の打玉に対して有効とされているため、最高8回まで繰り返すことができるが、その8回の途中で入賞装置30に入賞した入賞玉が再度権利発生入賞口44に入賞したり、あるいは開閉板70が7回目の開成を行う前に打玉が連続して始動入賞口13に8個入賞すると、その回又は次の回で開成状態が終了してしまうようになっている。したがって、開放回数が最高8回まで許容されているとしても、入賞装置30に入賞した入賞玉が再度権利発生入賞口44に入賞したり、あるいは始動入賞口13に8個目の打玉が入賞したり(ただし、7個目までの打玉までは記憶されるようになっているので、8個目の打玉が入賞しない限り権利発生遊技状態は解消されない)した場合には、権利発生遊技状態は途中で解消されてしまうことになる。」(第3頁右上欄第8行〜同頁左下欄第5行)
(1-3).「したがって、第1の回転板47が上下動している場合には、第1の回転板47によって搬送される入賞玉が権利発生入賞口44に導かれたり、あるいは導かれない場合も生じ、権利消滅を免れることができる場合もある。」(第6頁右下欄第4〜8行)
(1-4).してみると、刊行物1には、入賞玉が権利発生入賞口44に誘導されると、権利発生遊技状態が出現し、その権利発生遊技状態中に打玉が始動入賞口13に入賞すると、ソレノイド71が一定期間(例えば、10秒経過するまで、あるいは入賞玉検出器72が10個の入賞玉を検出するまで)開閉板70を、始動入賞口13への入賞に応じて最高8回まで繰り返し開成可能とするが、開閉板70の開成が8回に達する前に権利発生入賞口44に再度入賞すると、権利発生遊技状態は途中で解消されてしまう弾球遊技機において、入賞装置30に入賞した入賞玉が再度権利発生入賞口44に入賞しない場合が生じるようにして、開閉板の開成が8回に達する前に当該権利が消滅するのを避けることが(以下「引用発明」という)が記載されている。

(2).刊行物2:特開昭63-262169号公報(異議申立人 舟橋直昭提出の甲第2号証、以下「刊行物2」という)には、以下の事項が記載されている。
(2-1).本発明のパチンコ遊技機は、一定のゲーム結果により権利発生信号を出力する権利発生手段と、権利発生手段からの権利発生信号を受けて、打球を受入れないか受入れ難い第1状態から打球を受け入れやすい第2状態に一定時間変換する第1入賞装置であって、当該第1入賞装置に受け入れられた入賞球を貯留する入賞球貯留部と、該入賞球貯留部に貯留された入賞球を一個宛所定間隔で自動的に排出する球排出装置とを備えた第1入賞装置と、該第1入賞装置の球排出装置から入賞球が一個宛排出されることによって、打球を受入れないか受入れ難い第1状態から打球を受け入れ易い第2状態に一定時間変換される第2入賞装置とを有し、第2入賞装置の第1状態から第2状態への変換動作が球排出装置から排出される入賞球の個数分だけ継続的に繰返されるようにしたことを特徴とするものである。」(第2頁左上欄第17行〜同頁右上欄第13行)
(2-2).「球排出装置25は、モータMにより軸27を中心として第2図の矢印方向に常時回転される回転盤26と、この回転盤26を左右から囲む湾曲した案内枠28とを有する。回転盤26の周面の1箇所には、球1個分の凹部から成る球保持部26Aが設けてある。
回転盤26は、モータMにより第2図の矢印方向に常時一定速度(この実施例では10rpm)で回転しており、その球保持部26Aが入賞球貯留部21の貯留球待機部23Aと一致したときに、該貯留球待機部23A内に待機している入賞球を、球保持部26A内に取り込む。この球保持部26A内に取り込まれた入賞球は、球保持部26Aと案内枠28との間で案内されつつ下方に導かれ、案内枠28の下部に設けた導出口29より下方に落下する。球排出装置25は、このようにして、入賞球貯留部21の入賞球を1個宛自動的に一定間隔(この実施例では0.6秒間隔)で払い出す。この払い出される入賞球は、導出口29に設けたカウント検出器SW3によって検出され計数される。」(第4頁左上欄第17行〜同頁右上欄第17行)
(2-3).「球排出装置25から球の排出があることを条件として、第2変動入賞装置6を開成動作させる仕方としては、幾つかの具体的方法が考えられる。
第1の方法は、・・・。
第2の方法は、球排出装置25からの球の排出間隔よりも第2変動入賞装置6の1回の開成動作期間が短いことを前提として、球排出装置25からの排出球がカウント検出器SW3で或いは機械的な検知レバー等で検出される度に、第2変動入賞装置6を開成動作させるものである。」(第7頁右下欄第18行〜第8頁左上欄末行)
(2-4).「第17図の実施例が第16図と異なる点は、回転盤26が、第2変動入賞装置6の開成時間5.8秒より 1.2秒だけ長い1回転7.0秒の速度で回転されること、」(第11頁右下欄第1〜4行)
(2-5).してみると、刊行物2には、権利が発生した後に、第1入賞装置は、その入賞球を球1個を保持する凹部を備えた回転盤26により一定間隔で一個排出し、当該排出の度毎に、第2入賞装置は開閉扉の開成動作を行って打球を受け入れ易い第2状態に一定時間変換するようにしたパチンコ機において、当該回転円盤26の1回転に要する時間と前記開閉扉の開閉時間とをほぼ同一とする入賞装置開成手段が記載されており、しかも、刊行物2の「第2入賞装置」は、第1入賞装置にて入賞球が検出されると開閉扉を一定時間開成して打球を受け入れ易く変換するものであるから、本件発明において、同様に始動入賞口に入賞すると、打球を受け入れやすくするために所定期間開放する「可変入賞装置」に対応付けることができ、さらに、刊行物2における、第2入賞装置の状態変更を開始させる入賞球が第1入賞装置の入賞球であるから、当該第1入賞装置は、本件発明において、「可変入賞装置」の状態変更を開始させる「始動入賞口」に対応付けることができる。


第四.引用発明(前者)と本願発明(後者)との比較
[1].構成の対応関係
前者の「権利発生入賞口」、「権利発生遊技状態」、「始動入賞口」、「入賞装置」「開閉板70を、始動入賞口13への入賞に応じて最高8回まで開成可能」は、各々後者の「特定入賞領域」、「特定遊技状態」、「始動入賞口」、「可変入賞装置」、「その開放が始動入賞を条件として最大限予め定められた回数行うことが許容される」に、その機能から見て対応する。

[2].両者の一致点、相違点
両者の一致点を本件発明の記載に則って記載すると、
「特定入賞領域への打玉の入賞に基づいて特定遊技状態となり、該特定遊技状態の継続中に打玉が始動入賞口に入賞する毎に可変入賞球装置を所定期間開放し、その開放が始動入賞を条件として最大限予め定められた回数行うことが許容されると共に、その許容回数に達する以前に打玉が前記特定入賞領域に再度入賞したことに基づいて前記特定遊技状態を消滅するように制御される弾球遊技機において、
前記特定遊技状態の継続中に、打玉が前記特定入賞領域に誘導され難い遊技状態を出現する特定遊技状態消滅防止制御手段を設けたことを特徴とする弾球遊技機。」の点でで一致し、以下の点で相違する。
相違点1
(ア).始動入賞口の構成として、後者は、可変入賞装置の開放時間とほぼ同じ回転周期で回転して、玉入口から直接受け入れた1個の打玉を間欠的に始動入賞させているのに対し、後者は、始動入賞口の作用は記載されているものの、入賞球を直接受け入れた後、入賞球が移動するための具体的構成は記載されていない点
相違点2
(イ).始動入賞口の配置として、後者は玉入口が遊技盤の遊技領域に臨み、かつ可変入賞装置より上方に配置されているのに対し、前者は、玉入口が遊技盤の遊技領域に臨んで配置されているが、可変入賞装置の下方である点

[3].相違点の検討
相違点1について、
刊行物1において、入賞装置の開閉板を開成して打球を受け入れ易い状態に変換する為の始動入賞口の構成として、同様に入賞装置の開閉扉を開成して打球を受け入れやすい状態に変換する、刊行物2に示された入賞装置開閉手段を代替適用する点に格別の困難性は認められず、しかも、当該適用による効果も予測の範囲内のものである。
したがって、当該相違点は格別のものではない
相違点2について、
遊技盤には、始動入賞口、可変入賞装置が配設されるものであるから、両者の配置関係は、上下方向の相違、左右方向の相違、上下左右方向の相違の何れかであり、特に始動入賞口を可変装置の上方に配設することによる格別の効果は認められないのみならず、刊行物2にも同様な配置関係とした点が示されているから、刊行物1に示される始動入賞口の配置個所として、可変入賞球装置の上方に特定することは、当業者ならば適宜為し得る程度のことであるから、当該相違点も格別のものではない。

[4].被請求人の主張、及びそれに対する当審の見解
<1>.刊行物1の弾球遊技機に刊行物2の「始動入賞口」である「球排出装置25」を適用したとしても、その始動入賞口としての構造は、開閉翼と入賞貯留部とを有した回転体付き始動入賞口となるものであり、遊技盤の遊技領域から直接回転体の凹状の球受部打玉が導かれる構造のものではない旨主張する。(平成14年9月24日付意見書第4頁(ハ))
*当審の見解
刊行物2で引用した事項は、入賞球が入賞装置を開放させる具体的構成、すなわち、可変入賞装置の開放時間と始動入賞口の回転周期を一致させる具体的構成等であり、当該具体的構成を刊行物1の始動入賞口の構成に代替適用する点で、開閉翼、入賞貯留部等は引用していないものであるから、当該主張は理由がない。

<2>.本件発明は、回転体付き始動入賞口が遊技盤の遊技領域から直接打玉を受け入れる構造であるため、可変入賞球装置の開放が予め定められた最大限の回数だけ確実に行われるものである旨、及び始動入賞口を可変入賞装置より上方に配置することにより、可変入賞装置の開放時間とほぼ同時に始動入賞があることになり、可変入賞装置の開放と開放の時間を短くすることができ、遊技の進行のテンポが良く、遊技者の興趣を引き付けることができる旨主張する。(平成14年9月24日付意見書第4頁(ニ))
*当審の見解
前記「[3].相違点の検討」に記載したように、刊行物1に刊行物2に記載された入賞装置開閉手段を適用すること、及び始動入賞口の配置を特定することにより、本件発明と同様の構成を成すから、本件発明と同様、可変入賞球装置の開放が予め定められた最大限の回数だけ確実に行われること、遊技の進行のテンポが良く、遊技者の興趣を引き付けることができるものであることも明らかである。
したがって、当該主張は理由がない。


第五.むすび
以上のとおり、本件発明は、前記刊行物、1,2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本件発明についての特許は、特許法第113条第2項に該当し、取り消されるべきものである。
よって結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
弾球遊技機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 特定入賞領域への打玉の入賞に基づいて特定遊技状態となり、該特定遊技状態の継続中に打玉が始動入賞口に入賞する毎に可変入賞球装置を所定期間開放し、その開放が始動入賞を条件として最大限予め定められた回数行うことが許容されると共に、その許容回数に達する以前に打玉が前記特定入賞領域に再度入賞したことに基づいて前記特定遊技状態を消滅するように制御される弾球遊技機において、
前記始動入賞口を、前記可変入賞球装置の開放時間とほぼ同じ回転周期で回転することにより遊技盤の遊技領域に臨む玉入口から回転体の玉受部に直接受け入れた1個の打玉を前記開放時間間隔で間欠的に始動入賞とする回転体付始動入賞口として構成すると共に、前記可変入賞球装置よりも上方の遊技領域に配置する一方、
前記特定遊技状態の継続中に、打玉が前記特定入賞領域に誘導され難い遊技状態を出現する特定遊技状態消滅防止制御手段を設けたことを特徴とする弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、特定入賞領域への打玉の入賞に基づいて特定遊技状態となり、該特定遊技状態の継続中に打玉が始動入賞口に入賞する毎に可変入賞球装置を所定期間開放し、その開放が始動入賞を条件として最大限予め定められた回数行うことが許容されると共に、その許容回数に達する以前に打玉が前記特定入賞領域に再度入賞したことに基づいて前記特定遊技状態を消滅するように制御される弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、打玉が特定入賞領域に入賞したことに基づいて遊技状態が特定遊技状態となり、その特定遊技状態が継続されているときに、始動入賞口への打玉の入賞に基づいて可変入賞球装置を一定時間(例えば、10秒)が経過するまで、またはその一定時間の経過前であって所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放し、そのような可変入賞球装置の開放を始動入賞口への打玉の入賞がある毎に最大限所定回数(例えば、16回)繰り返し行うことが許容される弾球遊技機(この場合には、パチンコ遊技機)が提案されていた。このような弾球遊技機にあっては、可変入賞球装置の開放回数が許容回数以前であっても、打玉が再度特定入賞領域に入賞したときには、特定遊技状態が消滅するように制御されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、従来においては、一旦特定遊技状態になると、特定入賞領域が形成される入賞球装置(一般的に遊技盤の中央に配置される)に打玉が誘導されない打ち方、例えば、弾発力を最大限にして遊技盤の右側を打玉が流下するようにしていたが、このような弾発方法の変更を知らない遊技者にとっては、不利であり、弾発方法の変更を知っている遊技者であっても、いちいち弾発方法を変更するのは、煩わしいという問題があった。本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、遊技者が何らの操作をしなくても途中で特定遊技状態が消滅し難い弾球遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、
特定入賞領域への打玉の入賞に基づいて特定遊技状態となり、該特定遊技状態の継続中に打玉が始動入賞口に入賞する毎に可変入賞球装置を所定期間開放し、その開放が始動入賞を条件として最大限予め定められた回数行うことが許容されると共に、その許容回数に達する以前に打玉が前記特定入賞領域に再度入賞したことに基づいて前記特定遊技状態を消滅するように制御される弾球遊技機において、
前記始動入賞口を、前記可変入賞球装置の開放時間とほぼ同じ回転周期で回転することにより遊技盤の遊技領域に臨む玉入口から回転体の玉受部に直接受け入れた1個の打玉を前記開放時間間隔で間欠的に始動入賞とする回転体付始動入賞口として構成すると共に、前記可変入賞球装置よりも上方の遊技領域に配置する一方、
前記特定遊技状態の継続中に、打玉が前記特定入賞領域に誘導され難い遊技状態を出現する特定遊技状態消滅防止制御手段を設けたことを特徴とするものである。
【0005】
【作用】
打玉が特定入賞領域に入賞したことに基づいて特定遊技状態になると、特定遊技状態消滅防止制御手段が作用して打玉が特定入賞領域に誘導され難い遊技状態を出現させるので、遊技者が弾発操作等の変更をしなくても、打玉の特定入賞領域への再度の入賞に基づく特定遊技状態の消滅を抑制することができる。
【0006】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。なお、本実施例における弾球遊技機は、その一例としてパチンコ遊技機1を例示するが、本発明は、これに限らず、例えば、アレンジ式パチンコ遊技機等の弾球遊技機にも応用できるものである。しかして、本実施例に係るパチンコ遊技機1は、カード処理器70が臨設して設けられるものであり、このため、以下の説明では、図18及び図19を参照しながらパチンコ遊技機1とカード処理器70とを関連づけて構成及び作用を同時に説明する。図18は、パチンコ遊技機1及びカード処理器70の正面図であり、図19は、パチンコ遊技機1及びカード処理器70の背面図である。
【0007】
図において、パチンコ遊技機1の左右方向一側部(図面では左側)には、カード処理器70がパチンコ遊技機1に対し分離可能な状態で設けられている。図中、71は、処理器使用可表示器であり、カード処理器70が作動中で使用可能である旨を点灯表示するためのものである。カード処理器70には、カードリーダライタが設けられたカードリーダライタ制御部76が設けられており、カード挿入・排出口75からカードを挿入すれば、そのカードに記録されている記録情報がこのカードリーダライタにより読み取られる。その読み取られたカード情報に含まれている挿入時のカード残額が残金額表示器8により表示される。このカード処理器70には、CPU、ROM、RAM等が内蔵されたカード処理器制御部77が設けられており、このカード処理器制御部77によりカード処理器70全体が制御される。また、カード処理器70には、接続方向表示器72a,72bが設けられており、カード処理器70側で予め設定された接続方向の表示器が点灯表示され、遊技者がカード挿入時にどちらの遊技機で遊技が可能かが判断できる。
【0008】
遊技者がパチンコ遊技機1により遊技を行いたい場合には、カード残額等の遊技者所有の有価価値が記録されている記録媒体の一例のカードをカード挿入・排出口75に挿入する。その挿入されたカードが適正で且つカード残額が残っている場合で玉貸操作が可能な場合には、カード処理器制御部77からパチンコ遊技機1側に玉貸可表示器点灯用の制御信号が出力されて打球供給皿6に設けられている玉貸可表示器9が点灯される。この玉貸可表示器9は、玉貸操作ができる旨を点灯表示するものである。遊技者がこの玉貸可表示器9が点灯していることを確認して玉貸ボタン11を押圧操作する。すると、カード処理器70側からパチンコ遊技機1側の払出制御用マイクロコンピュータに玉払出指令信号が出力されて後述する例えばロータリスイッチ等からなる貸玉額設定スイッチ78(図19参照)によって予め設定されている1回の玉貸操作により払い出される貸玉額(以下、単に貸玉額という)分の遊技玉(パチンコ玉)が打球供給皿6内に払い出される。この貸玉額分の払出が終了するまでは、玉貸可表示器9が消灯すると共に貸出中表示器10が点滅表示される。そして、貸玉額分のパチンコ玉の払出が終了した段階でカード処理器70内に挿入されているカードのカード残額が貸玉額分減額更新される。カード処理器70により遊技者所有の有価価値を特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み取る記録媒体処理装置が構成されている。
【0009】
図中、12は、返却ボタンであり、玉貸可表示器9の点灯している期間中操作が有効なものである。この返却ボタン12が遊技者によって押圧操作されることにより、カード処理器70内に挿入されているカードがカード挿入・排出口75から遊技者側に返却される。また、図中、74は、カード挿入ランプであり、カード挿入・排出口75にカードが挿入されている所定位置に保持された状態で点灯するものである。
【0010】
カード挿入時のカード残額と、玉貸が行われ減額更新された後のカードの残金額とが打球供給皿6に設けられている残金額表示器8により表示される。打球供給皿6内でパチンコ玉が払い出された状態で遊技者が操作ハンドル13を操作すれば、パチンコ玉が遊技盤15の遊技領域81(後に詳述する)内に打ち込まれる。遊技領域81内には、後に詳述するように入賞球装置等の遊技装置が多数配置されている。そして、打ち込まれたパチンコ玉がいずれかの入賞球装置に入賞したときには、所定数の景品玉が打球供給皿6に払い出され、その景品玉の払出中に払出ランプ17が点灯又は点滅表示される。
【0011】
打球供給皿6内に払い出される景品玉は、後述する玉タンク22(図19参照)内に貯留されているのであり、この玉タンク22内の貯留玉がなくなれば、タンク玉センサ23a,23bが玉を検出しなくなり、その時点で玉切れ表示器16が点灯表示して貯留玉がなくなったことを表示する。打球供給皿6が景品玉で満杯となりそれ以上貯留できなくなった余剰玉は、余剰玉受皿14内に払い出される。この余剰玉受皿14も満杯になった場合(満タンスイッチ33で検出される)に、それ以降払い出すべき景品玉が生じたときにその景品玉の個数又はその景品玉に相当する金額等を記憶して表示するクレジット得点表示器を打球供給皿6に設けても良い。その場合には、打球供給皿6や余剰玉受皿14内のパチンコ玉が少なくなった後において、このクレジット得点表示器に表示されている得点分の全部又は一部の景品玉を払い出す。残金額表示器8は、7セグメント表示器で構成されているが、その代わりに、複数の発光ダイオードを貸玉額や100円単位に対応させて設けても良い。また、残金額表示器8により貸玉額を表示しても良く、更に、別の表示器を設けてそれに1回の玉貸操作により貸し出される貸玉額を表示したり、貸玉額が印刷されたシールを貼りつけたりしても良い。なお、図中、7は、スピーカであり、大当り時(特定遊技状態時)の効果音等が発せられる。
【0012】
カード処理器70の正面側には、端数表示スイッチ73が設けられている。この端数表示スイッチ73は、残金額表示器8により表示される挿入カードの現時点における残額に予め定められる単位数(例えば、100円)未満の端数を表示させるためのものである。つまり、貸玉レートが変更されて貸し出されるパチンコ玉の金銭等価価値が変わったこと等に起因して予め定められた単位数(例えば、100円)未満のカード残額が生ずる場合に、この端数表示スイッチ73を切り換えると、まず1万円単位の残額がある場合には、端数を切り捨てて残金額表示器8により点滅表示され、1万円単位の残額がなくなった時点で自動的に表示器が切り換わり100円未満の端数まで点灯表示される。この残金額表示器8は、パチンコ遊技機1を設置する設置島台上部の幕板等に設けても良い。
【0013】
ところで、図19に示すように、カード処理器70のカード処理器制御部77とパチンコ遊技機1に設けられているインタフェース基板48とは電気的に接続されており、カード処理器制御部77とインタフェース基板48とが互いに情報の送受信ができるように構成されている。また、このインタフェース基板48と払出制御基板ボックス45内に収納されている払出集中制御基板46が電気的に接続されている。更に、インタフェース基板48と中継端子基板49とは電気的に接続されており、この中継端子基板49と、ゲーム制御基板ボックス内に収納されているゲーム制御用基板41、遊技機用ターミナルボックス50、玉払出器28の払出モータ29が、それぞれ電気的に接続されている。更に、打球供給皿6に設けられている前述した各種表示器や各種操作ボタンのスイッチがインタフェース基板48に接続されている。なお、カード処理器制御部77と打球供給皿6に設けられている各種表示器や各種操作ボタンのスイッチ並びに払出制御基板ボックス45内の払出集中制御基板46とをインタフェース基板48や中継端子基板49を介することなく直接配線により接続し、払出集中制御基板46と払出モータ29とを中継端子基板49を介して接続するようにしても良い。また、カード処理器制御部77と払出集中制御基板46とを直接コネクタにより接続するようにしても良い。
【0014】
カード処理器70の裏面側には、1回の玉貸操作により払い出される貸玉額を予め入力設定するための貸玉額設定スイッチ78が設けられており、図示するように、100円、200円、300円、400円、500円の5種類の金額が入力設定できるようになっている。例えば、遊技場の係員により図示のように貸玉額が300円に設定されれば、その300円が貸玉額としてカード処理器制御部77のマイクロコンピュータ(図示せず)に記憶される。そして、遊技者がカードをカード挿入・排出口75に排出し、玉貸ボタン11を押圧操作することにより自動的にこの玉貸額(300円)分のパチンコ玉が打球供給皿6内に払い出されてカード残額から減額されることになる。図中、76は、カードリーダライタ及びその制御回路を含むカードリーダライタ制御部である。
【0015】
玉払出器28には、払出モータ29が設けられており、玉誘導レール24から供給されてきたパチンコ玉がこの払出モータ29の回転力により横送りされ、その横送りされたパチンコ玉が1つずつ下方に落下して打球供給皿6内に払い出される。この玉払出器28は、機構板26に設けられる金属板30に取り付けられている。そして、玉払出器28の下方には、玉払出器28から払い出される玉に帯電した静電気を除去するための金属カバー板31が設けられており、この金属カバー板31には、アース線32が取り付けられている。
【0016】
前記玉誘導レール24は、玉タンク22内の貯留玉を2列に整列させながら流下させるものであり、その2列の流下径路にそれぞれタンク玉切れスイッチ23a,23bとレール玉切れスイッチ27a,27bとが設けられており、玉タンク22内に貯留玉がなくなったこと及び玉誘導レール24上の流下玉がなくなったことが検出され、その検出信号が遊技機用ターミナルボックス50、中継端子基板49を介して払出制御用基板ボックス45内の払出集中制御基板46に入力される。このタンク玉切れスイッチ23a,23bが玉を検出しなくなった時点で玉切れ表示器16を点灯表示させると共に、玉の払出速度が減速される。
【0017】
前記タンク玉切れ検出スイッチ23a,23bの下手側で且つこのレール玉切れ検出スイッチ27a,27bの上手側箇所において玉詰まりが生じた場合には、タンク玉切れ検出スイッチ23a,23bからは玉切れ状態の検出が何らされないにも拘らず、レール玉切れ検出スイッチ27a,27bからは玉切れ状態の検出が行われるのであり、そのような場合には、玉切れ表示器16が点滅するように構成されており、玉詰まりが発生したことが容易に認識できるように構成されている。玉誘導レール24により玉流下径路が構成されており、前記タンク玉切れ検出スイッチ23a,23bにより、前記玉流下径路の所定箇所に設けられ流下玉の存否を検出可能な第1の検出手段が構成されている。また、前記レール玉切れ検出スイッチ27a,27bにより、前記第1の検出手段よりも下手側の前記玉流下径路に設けられ、流下玉の存否を検出可能な第2の検出手段が構成されている。更に、玉切れ表示器16により、前記玉流下径路の流下玉の存否の状態を報知するための流下玉状態報知手段が構成されている。
【0018】
玉タンク22には、島に設けられる補給樋19からパチンコ玉を補給玉検出器を含む補給装置20を介して供給される。この玉タンク22に供給される補給玉が補給装置20の補給玉検出器により検出されるものであり、所定個数a(例えば、10個)のパチンコ玉が供給されたことを検出して1パルスの検出信号がこの補給玉検出器から出力される。この出力信号は、コネクタ21に伝達される。カード処理器70からの玉貸要求信号を受けてタンク22内のパチンコ玉を打球供給皿6に払い出すのではなく遊技者が玉貸機から購入してきた貸玉を打球供給皿6内に投入して遊技を行う従来の一般的なパチンコ遊技機の場合には、コネクタ21とホール用管理コンピュータに接続されている配線60のコネクタ52と接続し、補給玉検出器からの検出信号をホール用管理コンピュータに送信し、ホール用管理コンピュータではその送信されてきた検出信号に基づいて遊技場にとって不利益となる不利益球数を集計する。ところが、本実施例のように、カード処理器70からの玉貸要求信号に基づいて玉タンク22内の貯留玉の一部を打球供給皿6内に払い出す方式のパチンコ遊技機においては、その遊技場にとって何ら不利益球数とはならない貸玉が補給樋19から玉タンク22に供給されることになり、その供給された貸玉が補給玉検出器により検出されてしまって不利益球数情報としてホール用管理コンピュータに入力されてしまい、ホール用管理コンピュータで正確な不利益球数を集計できない不都合が生じる。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1においては、ホール用管理コンピュータに接続されている配線60のコネクタ52を補給装置20の補給玉検出器に接続される配線のコネクタ21から外して遊技機用ターミナルボックス50に接続されている配線のコネクタ51に接続する。そして、パチンコ玉の入賞に基づいて払い出される景品玉が所定個数a(例えば、10個)に達する毎に払出集中制御基板46から所定のパルス信号を出力してその所定のパルス信号が遊技機用ターミナルボックス50、コネクタ51、コネクタ52、配線60を介してホール用管理コンピュータに伝送されるように構成されている。このように構成することにより、パチンコ玉の貸出については何ら不利益球数情報としてのパルス信号がホール用管理コンピュータに出力されることがなく、入賞に伴う景品玉の払出に関してのみパルス信号がホール用管理コンピュータに送信され、ホール用管理コンピュータでは正確な不利益球数情報を集計できる。
【0019】
遊技盤15の遊技領域81内に打ち込まれて入賞口に入賞した入賞玉とアウト口110に回収されたアウト玉が、合流して打込玉タンク34に落下し、その打込玉が打込玉検出器35により検出された後、放出ホース36を介して設置島台に設けられている集球樋37上に落下する。図中、53、54は、遊技機用ターミナルボックス50とホール用管理コンピュータを接続するコネクタであり、単位額売上信号がこのコネクタ53、54及び配線61を介してホール用管理コンピュータに送信される。この単位額売上信号とは、カード処理器70に挿入されたカードに記録されているカード残額を使用して玉貸が行われた場合の一単位の売上額のことであり、一単位の売上額に相当するカード残額(例えば、100円)が使用される度にこの単位額売上信号がホール用管理コンピュータに送信され、ホール用管理コンピュータにおいて玉貸による売上額を集計できるようになっている。
【0020】
図中、55は、ユニットボックスであり、カード処理器用の電源の機能と単位額売上信号の伝送機能とを併せ持つ。このユニットボックス55には、AC100V用のコンセント56が設けられており、このコンセント56を介してAC100Vの電圧がユニットボックス55に供給されて、このユニットボックス55で所定の電圧に変圧された電圧が接続ケーブル62を介してカード処理器制御部77に供給される。また、このカード処理器制御部77から接続ケーブル62を介してユニットボックス55に単位額売上データ等が伝送される。ユニットボックス55では、伝送されてきた単位額売上信号を、配線59を介してホール用管理コンピュータに送信すると共に、配線63を介してカード処理器用ターミナルボックスに送信する。このように、単位額売上信号は、パチンコ遊技機1からとカード処理器70からとの両方からホール用管理コンピュータに送信されることになる。その結果、いずれか一方が故障したり誤動作したりして一方の単位額売上信号が狂った場合には、他方の単位額売上信号と食い違うために、異常が発生したことが即座に判断でき、売上の正確な管理が可能となる。このユニットボックス55には、通電状態を表示するための通電中表示器58と、カード処理器70に異常が生じた場合等に手動操作により電源を再立上げするためのリセットスイッチ57とが設けられている。なお、前記単位額売上信号をホール用管理コンピュータに送信する場合には、どのカード処理器での売上かを特定するためにカード処理器番号等のIDデータをも併せてホール用管理コンピュータに送信するのが望ましい。そのIDデータをユニットボックス55からホール用管理コンピュータに送信する場合には、カード処理器70をパチンコ遊技機1に接続する度に又は電源が投入される度にカード処理器制御部77に記憶されているIDデータをパチンコ遊技機1側に送信し、払出集中制御基板46やゲーム制御用基板41にその送信されてきたIDデータを記憶し、その記憶されているIDデータをユニットボックス55からホール用管理コンピュータに送信するようにする。
【0021】
また、ゲーム制御基板41は、遊技盤15に設けられる特別可変入賞球装置120(後に詳述する)や各種ランプ・LED・センサ等が接続されている中継端子基板44と配線により接続されている。ゲーム制御用基板ボックス40の背面右側には、キースイッチ42が設けられる場合がある。このキースイッチ42は、可変表示器122a,122bの可変停止時の表示結果が特定の識別情報の組合せ(例えば、7・7又は3・3)となる確率を可変設定するためのものであり、ノーマル位置、設定位置、確認位置の3つの位置に切換操作ができる。このキースイッチ42に所定の鍵を挿入して切換操作をすることにより確率が変更設定できるのであり、この切換操作回数に応じて異なった確率を設定することができる。なお、キースイッチ42に代えて、例えば、スライドスイッチ、押ボタンスイッチ、スナップスイッチ、プッシュプルスイッチ、ロータリスイッチ、ディジタルスイッチ等でも良い。更に、ゲーム制御基板ボックス40内には、キースイッチ42の操作により設定された確率を表示するための設定確率表示器43a,43b,43cが設けられている。なお、本実施例における後に詳述する遊技内容においては、上記した確率の変更設定(ソフト的に高確率になったり低確率になったりはするが)を行えないものとして説明する。また、図中、38は、打球発射装置であり、打球モータ39を備えている。更に、図中、26aは、機構板26に形成された開口であり、遊技盤15の裏面突出構造物がこの開口26a内に収まるように構成されている。また、図中、25は、電源スイッチであり、これを操作することにより電源を一旦切った後再投入することができ、電源の立ち上げに伴うゲーム制御基板41のゲーム制御用マイクロコンピュータ160をリセットすることができる。
【0022】
以上、弾球遊技機の一例としてカード処理器70が付設されたパチンコ遊技機1について説明したが、このパチンコ遊技機1の遊技盤15の具体的な構成について図1を参照して説明する。図1は、遊技盤15の正面図である。図において、遊技盤15のほぼ円状に設けられた誘導レール80の内側が遊技領域81として構成され、該遊技領域81のほぼ中央に特別可変入賞球装置120が配置されている。特別可変入賞球装置120は、可変表示装置を構成する複数(2つ)の可変表示器122a,122bと、特定入賞領域135と、可変入賞球装置を構成する一対の玉受部材140a,140bと、を含み、可変表示器122a,122bの表示結果が予め定めた特定表示結果となったことに関連して特別可変入賞球装置120に導かれた入賞玉が特定入賞領域135に誘導されて後述する特定入賞玉検出器136をONさせたときに、特定遊技状態の一種である権利発生遊技状態を生起せしめるようになっている。なお、特別可変入賞球装置120の構成については、後に詳述する。
【0023】
また、遊技領域81には、複数の入賞口82、86、89、99a,99b、100(この100は、正確な意味で入賞口ではない)、109a〜109cと、ランプを内蔵する風車ランプ111a,111bと、風車(符号なし)と、サイドランプ112a,112bと、アウト口110と、障害釘(符号なし)等とがそれぞれ配設されている。まず、複数の入賞口のうち、入賞口82は、特別可変入賞球装置120の上部に1つの取付板に受口式の入賞口85と一対の玉受部材83を有する入賞口とを一体的に配置される可変入賞球装置82を構成するもので、下部の玉受部材83は、ソレノイド84によって開閉され、閉じた状態で上部に位置する入賞口85によって打玉の入賞が阻止されるようになっている。ところで、玉受部材83は、後に詳述する通過口装置100に打玉が通過して特別可変入賞球装置120に設けられる可変表示器122a,122bが予め定めた特定表示結果となったときに、所定時間(例えば、5.9秒)開放し、その開放中に受け入れた入賞玉を特別可変入賞球装置120に導くようになっている。ただし、権利発生遊技状態の継続中においては、可変表示器122a,122bが予め定めた特定表示結果となっても、玉受部材83の開放時間が極めて短い時間(例えば、0.5秒)となるように制御される。したがって、玉受部材83の上記したような制御は、特定遊技状態消滅防止制御手段(以下、権利発生遊技状態消滅防止制御手段という)を構成するものである。
【0024】
また、特別可変入賞球装置120の左側方に配置される入賞口89は、始動入賞口89と言われるもので、図5に示すように、遊技盤15の表面に取り付けられる取付基板90を有し、該取付基板90の外周部に円状に障害枠91が突設され、該障害枠91の内部に図示しないモータ98(図9のブロック図に符号を表示)によって正逆回転せしめられる回転体93が設けられている。障害枠91の上部には、玉入口92が形成され、左側方には、玉出口95が形成されている。また、回転体93には、打玉を1個受け入れる玉受部94が形成され、前記玉入口92の位置と若干ずれた位置の取付基板90に入球口96が穿設されている。また、入球口96の裏面下方には、始動入賞玉検出器97が設けられている。
【0025】
しかして、上記のように構成される回転体付始動入賞口89においては、図6に示すように、通常時反時計方向に回転しているので、玉入口92から入った打玉Pが玉受部94に受け入れられた場合においても、玉出口95から再度遊技領域81に放出されて入賞玉として処理されないので、通常の遊技状態において始動入賞口89への打玉の入賞に基づく出玉率が必要以上に高くなることを抑制している。一方、権利発生遊技状態になると、回転体93が時計方向に回転せしめられるため、玉入口から入った打玉Pが玉受部94に受け入れられた場合には、入球口96に受け入れられて始動入賞玉検出器97をONせしめる。そして、始動入賞玉検出器97をONさせると、特別可変入賞球装置120に設けられる可変入賞球装置を構成する玉受部材140a,140bが一定時間(例えば、9.5秒)が経過するまで、又はその一定時間が経過するまでの間に所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放する。なお、回転体93の回転周期は、玉受部材140a,140bの開放時間とほぼ同じように設定されている。
【0026】
ここで、権利発生遊技状態における遊技内容を簡単に説明すると、前記したように、可変表示器122a,122bの表示結果が予め定められた表示結果となって打玉が特定入賞領域135に誘導され特定入賞玉検出器136をONさせると、権利発生遊技状態(制御的には、特別装置が作動すると言う)となる。そして、権利発生遊技状態が継続しているときに、打玉が始動入賞口89に入賞して始動入賞玉検出器97をONさせると、玉受部材140a,140bが上述した開放動作を行う。そして、そのような開放動作は、権利発生遊技状態が継続している限り、打玉が始動入賞口89に入賞する毎に繰り返される。ただし、権利発生遊技状態の継続は、権利発生遊技状態中に再度可変表示器122a,122bの表示結果が予め定められた表示結果となって打玉が特定入賞領域135に誘導され特定入賞玉検出器136をONさせたとき、又は、始動入賞口89に所定個数(例えば、16個)の打玉が入賞したときに終了するようになっている。
【0027】
なお、始動入賞口89への入賞は、「所定個数-1」個までの入賞玉が記憶され、その記憶値に基づいて玉受部材140a,140bが開放動作されるが、所定個数に達して権利発生状態が消滅した時には、所定個数に達した時点での開放動作(それが16回以下の開閉動作であっても)が終了した後には、以降の開放動作が行われない。したがって、始動入賞口89への入賞と玉受部材140a,140bの開放動作とが交互に行われることが望ましいが、本実施例においては、前記したように、回転体93の回転周期によって始動入賞口89への入賞が玉受部材140a,140bの開放時間とほぼ等しい間隔でしか入賞しないようになっているので、始動入賞口89への入賞と玉受部材140a,140bの開放動作とが交互に行われる可能性が高くなっている。また、本実施例においては、権利発生遊技状態となったときには、可変入賞球装置82の玉受部材83の開放時間が短くなるので、再度の特定入賞領域135への入賞も生じ難いようになっている。
【0028】
一方、特別可変入賞球装置120の右側方に配置される入賞口86は、それ自体単なる入賞口であるが、その前面に臨むように作動回数表示LED87が設けられている。この作動回数表示LED87は、本実施例においては、後述するように権利発生遊技状態が短い間隔を置いて連続して複数回(3回)生起する可能性が高いので、その複数回の表示をカウントダウン方式で表示するものである。また、入賞口86には、肩ランプ88を内蔵している。
【0029】
また、特別可変入賞球装置120の斜め左右下部側方に設けられる入賞口99a,99bは、袖入賞口99a,99bと言われるもので、その内部に袖ランプ99c,99dを内蔵している。更に、遊技領域81の下方に横方向に配置される入賞口109a〜109cは、単に打玉を入賞させる通常の入賞口109a〜109cを構成するものである。ただし、このうちの左右の入賞口109b,109cへの打玉の入賞に基づいて払い出される景品玉数は、他の入賞口への入賞に基づいて払い出される景品玉数(例えば、15個)よりも少なくなる(例えば、7個)ように設定されている。
【0030】
上記した入賞口99aの右側に配置される入賞口100は、通過口装置100と言われるもので、取付基板101に突設された中空正方形状の通過枠102に通過スイッチ103を内蔵している。しかして、打玉が通過枠102を通過して通過スイッチ103をONさせたときには、前記可変表示器122a,122bの変動を開始させ、一定時間(例えば、5.5秒以上)が経過したときに、表示結果を導出させるものである。なお、通過口装置100は、通過した打玉を再度遊技領域81に放出させるものであるが、これを入賞口として形成しても良い。また、通過口装置100は、上述したように可変表示器122a,122bを変動させ、間接的に可変入賞球装置82の玉受部材83を開放せしめるものであるため、打玉が特別可変入賞球装置120の特定入賞領域135に導かれるか否かに大きく関与している。しかして、図7に示すように、通過枠102の上部の取付基板101の後面からソレノイド106の作動により出没する可動部材105を設け、通常の状態においては、図8に示すように、ソレノイド106をOFFとしてプランジャ108に周設されたスプリング107の付勢力により可動部材105を取付基板101の後方に退避させ(図7(B)の状態)、権利発生遊技状態の継続中においては、ソレノイド106をONとしてスプリング107の付勢力に抗してプランジャ108を吸引して可動部材105を取付基板101の前方に突出させる(図7(C)の状態)。このように通過口装置100を構成することにより、権利発生遊技状態消滅防止制御手段を構成することができる。ただし、前記した玉受部材83の制御による権利発生遊技状態消滅防止制御手段とこの通過口装置100による権利発生遊技状態消滅制御手段との両方を同時に採用しても良いが、いずれか一方を採用すれば十分である。なお、通過口装置100の取付基板101には、通過枠102の上部に打玉の通過し得る間隔で一対の障害突起104が突設されている。
【0031】
遊技領域81に設けられる風車のうち、前記可変入賞球装置82の左右側方に設けられる風車ランプ111a,111bは、前記した肩ランプ88、袖ランプ99c,99d、及び遊技領域81の両端部に設けられるサイドランプ112a,112b等共に、権利発生遊技状態中等に所定の態様で表示制御されるようになっている。なお、それらのランプと同じ機能を有するものとして遊技領域81の外周を飾るレール飾りランプ113や、パチンコ遊技機1の上部を飾る前記遊技効果ランプ18がある。また、遊技領域81の最下方には、いずれの入賞口又は入賞装置にも入賞しなかったアウト玉を回収するアウト口110が設けられている。
【0032】
一方、遊技盤15の裏面には、図示しないが、入賞玉集合カバー体が取り付けられ、該入賞玉集合カバー体に特別可変入賞球装置120の特定入賞領域135に誘導された入賞玉を検出する特定入賞玉検出器136や、可変入賞球装置を構成する後述する玉受部材140a,140bに入賞した入賞玉を検出する入賞玉検出器144が設けられている。このうち、入賞玉検出器144は、玉受部材140a,140bの開放中に受け入れられた入賞玉を計数するために使用されるもので、玉受部材140a,140bの開放時間を規制するものである。
【0033】
次に、遊技領域81の中央に配置される特別可変入賞球装置120の構成について図2乃至図4を参照して説明する。図2は、特別可変入賞球装置120の正面図であり、図3は、特別可変入賞球装置120の入賞空間44内に設けられる回転体130の構造を示す部分斜視図であり、図4は、回転体130の他の構造を示す平面図である。図において、特別可変入賞球装置120は、前記遊技盤15の表面に取り付けられる取付基板121を有し、その取付基板121に可変表示器122a,122bと可変入賞球装置を構成する玉受部材140a,140bとが一体的に形成されている。具体的には、取付基板121の上部前面に可変表示器122a,122bが設けられ、その左右に通過記憶表示LED123が複数(4つ)設けられている。この通過記憶表示LED123は、可変表示器122a,122bの変動中に前記通過口装置100を通過した打玉を記憶表示するもので、可変表示器122a,122bの変動を留保するものである。
【0034】
しかして、可変表示器122a,122bは、ドット・マトリックスLEDで構成され、左側の可変表示器122aは、0〜9の10種類の数字を順次変動表示し、右側の可変表示器122bは、0〜9までの数字とFの英文字の11種類の数字を順次変動表示するようになっている。そして、それらの停止時の図柄の組合せ(表示結果)が「3・3」「7・7」の組合せとなったときには、特定表示結果が表示されたと判定されて前記したように玉受部材83を一定時間開放する。また、この特定表示結果が表示される確率は、変化するように制御され、例えば、通常の遊技状態においては、1/330の低確率で特定表示結果が導出され、奇数回目の権利発生遊技状態が終了した時点で1/33の高確率に変更され、その高確率となった後の権利発生遊技状態の成立により低確率に変更する。なお、当りであるか否かの決定、及び停止時に可変表示器122a,122bに表示される図柄の決定は、通過スイッチ103の作動時又は変動開始時に予め定めたランダム数の中から1つの値を抽出することにより行われる。また、当りであるか否かの決定は、実際に可変表示器122a,122bに表示される図柄の組合せを判定することにより行っても良い。なおまた、上記した高確率及び低確率の値を前記したキースイッチ42で変更できるものでも良い。例えば、低確率を1/330〜1/300の範囲、高確率をそれに対応する1/33〜1/30の範囲でそれぞれ複数段階(例えば、3段階)で変更設定しても良い。
【0035】
また、可変表示器122a,122bの下方には、入賞空間124が形成されている。この入賞空間124には、前記可変入賞球装置82の玉受部材83によって受け止められた入賞玉が誘導されてモータ137(図示しない;図9のブロック図に符号を表示)によって回転する回転体130によって通常入賞領域129又は特定入賞領域135のいずれかに振り分けられるものである。しかして、入賞空間124内の構成を図3を参照して説明すると、前記玉受部材83に受け入れられた入賞玉は、コ字状に形成された玉通路125を流下して玉転動板128の中央部に誘導されて玉出口126から回転体130に導かれるものである。この玉転動板128は、前後から前方寄りに形成される通常入賞領域129に向かって下り傾斜するように入賞空間124内に形成されるものである。ところで、玉通路125は、流下する入賞玉を一列に整列して誘導するものであるが、先頭の入賞玉P1が回転体130に到達して停止したときに、その先頭の入賞玉P1から4個目の入賞玉P4が停留する位置の両側に玉流出口127a,127b(127aは図示せず)が形成され、図3の矢印によって示されるように、玉転動板128の両側方を通って通常入賞領域129に導かれるようになっている。したがって、玉通路125には、3個の入賞玉P1〜P3が待機貯留され、それ以上の入賞玉は、貯留されることなく通常入賞領域129に誘導される。
【0036】
上記した玉通路125の流下端に形成される玉出口126には、回転体130が臨んでいる。この回転体130は、囲い枠131に囲まれて水平方向に回転するもので、その外周に入賞玉を1個受け入れる受入凹部132a,132b、133が複数(3つ)形成されている。この受入凹部のうち、2つの受入凹部132a,132bは、上下方向に貫通しており、1つの受入凹部133には、底板が形成されている。このため、受入凹部132a,132bに受け入れられた入賞玉は、移動する過程で回転体130を載置している底板に形成される通常入賞開口134から落下して前記通常入賞領域129に導かれる。一方、受入凹部133に受け入れられた入賞玉は、通常入賞開口134から落下することなく、玉転動板128の前方中央に形成される特定入賞領域135に誘導される。
【0037】
また、回転体130は、上記したように図示しないモータ137によって回転駆動せしめられるが、該モータ137は、常時一定速度(例えば、10rpm)で回転しており、前記玉受部材83が開放される前後の期間に亘って所定の位置で一時停止され、その後、回転を継続する。この場合、玉通路125に3個の入賞玉が貯留された場合には、その3個の入賞玉のうちいずれか1つの入賞玉が確実に受入凹部133に受け入れられて特定入賞領域135に導かれて権利発生遊技状態を生起せしめる。なお、回転体130を所定の位置で停止するために、図示しない停止位置検出器138(図9のブロック図に符号を表示)が設けられている。
【0038】
ところで、図4に示すように、囲い枠131の左側方部に切欠部131aを形成し、回転体130を正逆回転可能に制御できるようにすることにより、権利発生遊技状態消滅防止制御手段とすることができる。即ち、通常の遊技状態においては、回転体130を時計回転方向に回転制御しておけば、上記で説明した通りに受入凹部132a,132b、133によって入賞玉が通常入賞領域129か特定入賞領域135のいずれかに振り分けられる。しかし、権利発生遊技状態の継続中においては、回転体130を反時計回転方向に回転制御せしめることにより、すべての受入凹部132a,132b、133に受け入れられた入賞玉は、切欠部131aから通常入賞領域129に導かれて、特定入賞領域135に決して導かれることはない。このため、特定入賞領域135への再入賞に基づく権利発生遊技状態の消滅を防止することができる。また、この場合にも、前記した玉受部材83の制御による権利発生遊技状態消滅防止制御手段、通過口装置100による権利発生遊技状態消滅制御手段、及びこの回転体130による権利発生遊技状態消滅制御手段のすべてを同時に採用しても良いが、いずれか1つ又は2つを組合せたものを採用すれば十分である。なお、権利発生遊技状態の継続中に回転体130を反時計方向だけでなく、時計方向と反時計方向とを交互に回転制御せしめても、権利発生遊技状態の消滅を抑制することができる。
【0039】
入賞空間124の構成は、以上の通りであるが、入賞空間124の下方の取付基板121の下方には、入賞領域139が形成され、該入賞領域139への打玉の入賞を制御するために一対の玉受部材140a,140bが開閉自在に設けられている。具体的には、玉受部材140a,140bは、周知のリンク機構を介して開閉ソレノイド141a,141bに連結され、該開閉ソレノイド141a,141bよって開閉駆動されるものである。即ち、開閉ソレノイド141a,141bがONしたときには、玉受部材140a,140bが開放され、遊技領域81を落下する打玉を受け止めて入賞領域139に導いて入賞玉とし、その入賞玉を前記した入賞玉検出器144によって検出している。なお、上記した入賞領域139の前方は、下部装飾板145によって覆われている。また、本実施例においては、可変入賞球装置を構成する玉受部材140a,140bを特別可変入賞球装置120と一体的に設けたものを示したが、これを別体に構成して遊技盤15に配置しても良い。同様に可変表示器122a,122bも特別可変入賞球装置120と別体に構成して配置しても良い。
【0040】
また、上記した入賞領域139内の後面壁には、7セグメントLEDからなる表示器142、143が設けられている。一方(図示左側)の表示器142は、開成回数表示LED142と言われるもので、権利発生中における玉受部材140a,140bの開放回数を表示するものである。また、他方(図示右側)の表示器143は、入賞個数表示LED143と言われるもので、始動入賞に基づく玉受部材140a,140bの1回の開放中に受け入れられた入賞玉数を表示するものである。
【0041】
しかして、開成回数表示LED142は、権利発生遊技状態が生起されたときに「6」という数字を点滅表示し、玉受部材140a,140bの開放状態が終了する毎に順次点滅する数字をカウントダウンして「0」の点滅とし、更に、玉受部材140a,140bの開放状態が終了する毎に「9」〜「1」の点灯状態の数字をカウントダウンするものである。つまり、数字の点滅状態は、二桁の数字の一の位の数値を表示するものであり、数字の点灯状態は、一桁の数字の一の位の数値を表示するものである。これにより、玉受部材140a,140bの開放回数の残余回数を容易に理解することができる。また、入賞個数表示LED143は、権利発生遊技状態時には、玉受部材140a,140bの1回の開放中に受け入れられた入賞玉数を表示するものであるが、異常発生時には、異常の種類に応じた数字を表示するようになっている。なお、開成回数表示LED142も異常発生時に「E」の文字を表示するようになっている。
【0042】
特別可変入賞球装置120には、上記した構成以外に、特別可変入賞球装置120の装飾効果を高めるために、図2に示すように、役物ランプ146、147飾りLED148〜151が主として入賞空間124及び入賞領域139内に設けられている。
【0043】
以上、特別可変入賞球装置120を含む弾球遊技機の遊技盤15の構成について説明してきたが、それらの遊技装置は、図9に示す遊技制御回路によって制御される。図9は、遊技制御回路をブロック構成で示す回路図であり、MPU、ROM、RAM、入出力回路を含む基本回路160によって制御される。しかして、基本回路160は、スイッチ回路161を介して始動入賞玉検出器97、入賞玉検出器144、特定入賞玉検出器136、通過スイッチ103、及び停止位置検出器138からの検出信号が入力され、アドレスデコード回路162から基本回路160及びスイッチ回路161にチップセレクト信号が与えられる。また、電源投入時に初期リセット回路163から基本回路160にリセット信号が与えられ、所定時間毎に定期リセット回路164から基本回路160に定期リセット信号が与えられる。
【0044】
一方、基本回路160からは、以下の装置及び回路に制御信号が与えられる。即ち、モータ回路169を介してモータ98、137に駆動信号が与えられ、音回路170を介してスピーカ7に音声信号が与えられる。また、基本回路160からは、外部に大当り信号(本実施例の場合は、権利発生信号)を出力する大当り情報出力回路171に駆動信号が与えられる。また、LED回路172を介して可変表示器122a,122b、作動回数表示LED142、通過記憶表示LED123、入賞個数表示LED143、開成回数表示LED142、及び飾りLED149〜151に表示制御信号が与えられ、ソレノイド回路173を介してソレノイド84、106及び開閉ソレノイド141a,141bに駆動信号を与えている。更に、ランプ回路174を介して遊技効果ランプ18、肩ランプ88、袖ランプ99c,99d、風車ランプ111a,111b、サイドランプ112a,112b、レール飾りランプ113、及び役物ランプ146、147に表示制御信号が送られる。なお、上記した装置や回路には、電源回路175から各種の電圧を有する電力が供給されている。
【0045】
以上、説明した遊技制御回路の具体的な動作の一例を図10乃至図16に示すタイミングチャート及び説明図を参照して説明する。まず、図10乃至図13を参照して可変表示器122a,122bの可変表示動作について説明する。図10は、通過口装置100を打玉が通過したときの可変表示器122a,122bの可変表示制御を示すタイミングチャートである。図11及び図12は、打玉が通過口装置100を通過したときに決定される当り図柄の選択方法を説明する説明図である。図13は、可変表示器122a,122bが特定表示結果を導出する確率の変化を示すタイミングチャートである。
【0046】
図において、通過口装置100に打玉が通過して通過スイッチ103をONさせ、通過信号T1が導出されると、その通過信号T1の立ち上がり時に高確率時であればランダムAから、低確率時であればランダムBからそれぞれ1つの値が抽出される。ランダムAは、図11に示すように、高確率時に当り図柄か否かを決定するためのランダム数であり、電源投入後「0〜32」の33通りの数値が刻々と変動しており、ランダムBは、図12に示すように、低確率時に当り図柄か否かを決定するためのランダム数であり、電源投入後「0〜329」の330通りの数値が刻々と変動している。また、図10に示すように、通過信号T1導出後、0.008秒又は0.014秒経過したときにランダム1及びランダム2から1つの値が抽出される。このランダム1及びランダム2は、それぞれ可変表示器122a,122bに表示される図柄を決定するもので、図11及び図12に示すように、ランダム1の場合には、「0〜9」までの10通りの数値が刻々と変化し、ランダム2の場合には、「0〜10」までの11通りの数値が刻々と変化している。しかして、ランダムA又はランダムBから抽出された数値が例えば、「2」であるときには、当りと判断され、その時抽出されたランダム1の値が奇数のときに可変表示器122a,122bに「3・3」を表示し、ランダム1の値が偶数のときに可変表示器122a,122bに「7・7」を表示する。一方、ランダムA又はランダムBから抽出された数値が「2」以外のときには、外れと判断され、その時抽出されたランダム1とランダム2の値がそのまま可変表示器122a,122bに表示される図柄となる。ただし、偶然当り図柄と一致した場合には、ランダム1に「1」を加算して、外れ図柄にして表示するようになっている。
【0047】
ところで、高確率時と低確率時では、当り図柄が表示される確率が大きく異なるが、この確率の変動は、図13に示すように制御される。即ち、電源投入後、最初の権利発生遊技状態の終了(特別装置の作動停止)までは、低確率による可変表示動作が行われるが、最初の特別装置の作動停止に基づいて低確率から高確率に変更される。このため、2回目の権利発生遊技状態が極めて短い周期で生起する可能性がある。しかして、2回目の権利発生遊技状態が生起すると、高確率から低確率に変更され、その後、2回目の権利発生遊技状態の終了に基づいて低確率から高確率に変更される。この結果、3回目の権利発生遊技状態も極めて短い周期で生起する可能性がある。そして、3回目の権利発生遊技状態が生起すると、高確率から低確率に変更されるが、3回目の権利発生遊技状態が終了しても、今度は、低確率から高確率への変更が行われない。つまり、本実施例においては、一度権利発生遊技状態になると、短い周期で権利発生遊技状態が3回出現し、以後、その動作を繰り返すように制御されるものである。なお、上記のような確率変動は、任意に設定すれば良く、必ずしも、上記した実施例のように制御する必要はない。
【0048】
上記したように、通過信号T1の導出時に、可変表示器122a,122bに表示される図柄が当りか否かが決定されると共に、停止時に表示される図柄も決定され、それらの決定が終了した後(本実施例においては、通過信号T1導出後0.016秒〜0.022秒経過後)、可変表示器122a,122bの変動が同時に開始される。しかして、一方の可変表示器122aの変動表示においては、基本時間(5.504秒)の間、1図柄の変動時間が0.128秒で1周期が1.280秒(変動速度Aと表示)に設定されて、基本時間が経過すると、停止図柄がセットされてその変動表示が停止される。
【0049】
一方、他方の可変表示器122bの変動表示においては、最初に停止する可変表示器122aに表示される停止図柄が当り図柄でないとき(リーチ状態でないとき)と、当り図柄であるとき(リーチ状態のとき)とでは、異なる態様で変動表示される。そこで、まずリーチ状態でないときの変動表示について説明すると、基本時間として最初に停止する可変表示器122aの変動が停止するまでの時間が設定され、その基本時間の間1図柄の変動時間が0.128秒で1周期が1.408秒(変動速度Bと表示)に設定されて変動表示している。そして、基本時間終了後、一定時間(1.544秒)経過後に、停止図柄がセットされてその変動表示が停止される。なお、基本時間経過後の一定時間における変動速度も変動速度Bに設定されている。
【0050】
次に、リーチ状態のときの変動表示について説明すると、最初に停止する可変表示器122aの変動が停止するまでの間、変動速度が変動速度Bに設定されて変動表示しており、その時間が経過した後、1図柄の変動時間が0.384秒で1周期が4.224秒(変動速度Cと表示)の最も変動速度の遅い速度が設定されて、相対的に長い一定時間(4.608秒)変動表示して停止する。ただし、停止図柄の設定は、前記基本時間が経過したときに設定されている。
【0051】
上記のようにして可変表示器122a,122bが変動表示を停止した以降の遊技が図14及び図15に示される。図14は、停止図柄が当りとなった場合の可変入賞球装置82の動作を示すタイミングチャートであり、図15は、停止図柄が外れとなった場合であって通過記憶がある場合の可変表示器122a,122bの変動表示態様を示すタイミングチャートである。そこで、先に図15を参照して、外れの場合について説明すると、2つの可変表示器122a,122bの変動表示が停止した後、一定時間(0.512秒)が経過した時点で確認のため、停止図柄の組合せが当りであるか否かの判定が行われる。その結果、外れと判定されたときには、微少時間(0.016秒)の経過後に再度可変表示器122a,122bの変動表示を開始する。
【0052】
次に図14を参照して、当りの場合について説明すると、2つの可変表示器122a,122bの変動表示が停止した後、一定時間(0.512秒)が経過した時点で確認のため、停止図柄の組合せが当りであるか否かの判定が行われる。その結果、通常の遊技状態において当りと判定されたときには、判定後比較的長く設定された一定時間(6.000秒)が経過した後に可変入賞球装置82の一定時間(5.888秒)の開放動作が行われる。このため、比較的多くの打玉が可変入賞球装置82に入賞する可能性がある。そして、開放時間の経過した後において、通過記憶がある場合でも直ちに可変表示器122a,122bの変動表示が開始されるのではなく、比較的長く設定された一定時間(8.016秒)が経過した後に変動表示が開始される。また、権利発生遊技状態の継続中において当りと判定されたときには、一定時間(6.000秒)が経過した後に可変入賞球装置82の比較的短い一定時間(0.500秒)の開放動作が行われる。このため、ほとんど打玉が可変入賞球装置82に入賞しないか、あるいは入賞しても1〜2個となる可能性が高い。このため、権利発生遊技状態の継続中に再度入賞玉が特定入賞領域135に導かれる可能性が低くなり、権利発生遊技状態の消滅を抑制することができる。なお、通常時の可変入賞球装置82の開放を0.5秒×10回としても良い。更に、通常時と権利発生遊技状態時とでは、可変入賞球装置82の玉受部材83の開口角度が異なるようにしても良い。
【0053】
ところで、可変入賞球装置82の一定時間の開放の前後において、常時回転していた特別可変入賞球装置120の回転体130の回転が停止されるが、その停止制御は、停止位置検出器138の検出信号に基づいて実行される。しかして、判定後の停止位置検出器138の検出信号の導出(この場合、0〜6.000秒の巾がある)に基づいて回転体130のモータ137が停止される。そして、そのような停止状態は、少なくとも可変入賞球装置82の開放動作が終了するまで継続され(このため、停止時間は5.888秒〜11.888秒の巾を有することになる)、更に、可変入賞球装置82の開放動作が終了した後、2秒経過したときに、回転体130の回転が開始される。また、権利発生遊技状態になると、回転体130が反時計方向に回転制御せしめることにより、図4に示すような構造の場合には、権利発生遊技状態の継続中に可変入賞球装置82に受け入れられて特別可変入賞球装置120に到達した入賞玉は、すべて切欠部131aから通常入賞領域129に導かれて、権利発生遊技状態が消滅することがない。
【0054】
上記のように可変入賞球装置82の開放中に受け入れられた打玉が特別可変入賞球装置120内の回転体130に形成される受入凹部133に誘導されて特定入賞領域135に入賞して特定入賞玉検出器136をONさせると、権利発生遊技状態となる。そして、この権利発生遊技状態中に遊技領域81を落下する打玉が始動入賞口89に入賞して始動入賞玉検出器97をONさせると、図16に示すように、始動信号S1が導出される。図16は、始動入賞口89に打玉が入賞したときの可変入賞球装置としての玉受部材140a,140bの動作を示すタイミングチャートである。図において、始動信号S1が導出されると、玉受部材140a,140bが連続して一定時間(9.504秒)開放される。そして、この開放時間を含めてそれより僅かに長い時間(0.304秒だけ長い)が経過するまでの間に打玉が始動入賞口89に入賞しても、それに基づく開放が直ちに行われることはなく、玉受部材140a,140bの開放動作が終了した後に、権利発生遊技状態が継続していることを条件として、前記始動入賞口89への入賞に基づく玉受部材140a,140bの開放動作が行われる。ただし、本実施例においては、始動入賞口89への打玉の連続入賞が不可能であり且つ開放時間とほぼ同じ周期でしか始動入賞口89への打玉の入賞が許容されないので、玉受部材140a,140bの開放中に打玉が始動入賞口89に入賞することは、ほとんどあり得ない。
【0055】
上記した実施例(第1実施例)においては、入賞玉が特定入賞領域135に入賞することが権利発生遊技状態の発生・消滅に直接的に影響するものを示したが、図17に示すように、間接的に権利発生遊技状態の発生・消滅に影響するものでも良い。図17に示す遊技内容について簡単に説明する。なお、図17に示す実施例(第2実施例)における遊技盤15aに配置される遊技装置は、第1実施例に係る遊技盤15に配置される遊技装置と、始動入賞口を除いてほぼ同じである(このため、同一の符号を付した)が、動作において、大きく異なる。即ち、通過枠102を打玉が通過すると、可変入賞球装置82の玉受部材83が直ちに短い時間(例えば、0.5秒)開放する。そして、その短い時間の開放中に玉受部材83に受け入れられた入賞玉が特定入賞領域135に導かれたときには、可変表示器122aが変動を開始し、その停止時の表示結果が予め定めた特定表示図柄(例えば、7)となったときに、権利発生遊技状態となる。このように権利発生遊技状態を特定入賞領域135への入賞玉の入賞に基づいて間接的に発生させている。
【0056】
そして、権利発生遊技状態の継続中に、打玉が通過始動口89aを通過して通過スイッチ89bをONすると、可変表示器122bが変動を開始し、一定時間(例えば、10秒)経過したときにその変動を停止し、その表示結果が例えば、奇数であるときに玉受部材140a,140bが一定時間(例えば、9.8秒)が経過するまで、あるいは所定個数の入賞玉が発生するまで開放し、以下、通過始動口89aを通過する毎に上記した動作を繰り返す。また、権利発生遊技状態の継続中は、通過口装置100の可動部材105が前方に突出するので、打玉が通過枠102を通過することができず、このため、可変入賞球装置102の玉受部材83が開放せず、結果的に入賞玉を特定入賞領域135に導くことができないので、権利発生遊技状態の消滅が防止される。なお、可動部材105を突出させることに代えて、権利発生遊技状態の継続中は、通過スイッチ89bの検出機能を不能動化させるか、あるいは所定個数だけ記憶させてそれ以上を無効とするようにしても良い。この点については、第1実施例も同様である。
【0057】
なお、上記した第2実施例においては、入賞玉が特定入賞領域135を通過して可変表示器122aが特定表示図柄となったときに、ただちに権利発生遊技状態となるものとして説明したが、特定入賞領域135の下流側に入賞玉を一時的に停留する振分装置(この振分装置の上流側に変動表示開始用のスイッチを設ける)を配置し、可変表示器122aが特定表示図柄を表示したときに振分装置で停留していた入賞玉を特定入賞玉検出器に向けて流下させ、その特定入賞玉検出器がONしたときに権利発生遊技状態とし、一方、可変表示器122aが特定表示図柄以外の図柄を表示したときに振分装置で停留していた入賞玉を通常の入賞通路に導くように構成しても良い。この場合における権利発生遊技状態消滅防止手段としては、権利発生遊技状態の継続中は、振分装置を停止させ且つ変動表示開始用スイッチの検出信号を可変表示器122aを変動させることなく記憶するか、あるいは権利発生遊技状態の継続中は、変動表示開始用スイッチを不能動化させるか、又は変動表示開始用スイッチは能動化させたままで、振分装置による入賞玉の誘導を常時通常の入賞通路に導き可変表示器122aに特定表示図柄が表示されないようにソフト的に制御する。
【0058】
以上、実施例に係るパチンコ遊技機1の構成及び作用について説明してきたが、本実施例によれば、打玉が特定入賞領域135に入賞したことに基づいて権利発生遊技状態になると、権利発生状態消滅防止制御手段が作用して打玉が特定入賞領域135に誘導され難い遊技状態、即ち、可変入賞球装置82の玉受部材83の開放時間を極めて短くした遊技状態、可変入賞球装置82を開放させるための通過口装置100に可動部材105を突出させて打玉を通過枠102に通過させない遊技状態、あるいは特別可変入賞球装置120内に設けられる回転体130を逆回転させて特別可変入賞球装置120に入賞した入賞玉を特定入賞領域135に導かない遊技状態を出現させるので、遊技者が弾発操作等の変更をしなくても、打玉の特定入賞領域135への再度の入賞に基づく特定遊技状態の消滅を完全に防止又は抑制することができる。
【0059】
なお、上記した実施例においては、特定遊技状態消滅防止制御手段として、各種の態様を示したが、それ以外の態様、例えば、特定入賞領域135に蓋をしたり、あるいは特定入賞玉検出器136を不能動化したり、更に、特定遊技状態の発生・消滅に係る可変表示装置の動作を不能動化したりすることが考えられる。また、上記した実施例においては、パチンコ遊技機1としてカード処理器70を付設したものを示したが、通常のパチンコ遊技機であっても良い。
【0060】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明においては、打玉が特定入賞領域に入賞したことに基づいて特定遊技状態になると、特定遊技状態消滅防止制御手段が作用して打玉が特定入賞領域に誘導され難い遊技状態を出現させるので、遊技者が弾発操作等の変更をしなくても、打玉の特定入賞領域への再度の入賞に基づく特定遊技状態の消滅を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施例に係る弾球遊技機の一例としてのパチンコ遊技機に設けられる遊技盤の正面図である。
【図2】
遊技盤に設けられる特別可変入賞球装置の正面図である。
【図3】
特別可変入賞球装置の内部構造を示す斜視図である。
【図4】
同じく特別可変入賞球装置の内部構造を示す平面図である。
【図5】
遊技盤に設けられる回転体付始動入賞口の正面図である。
【図6】
回転体付始動入賞口の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】
遊技盤に設けられる通過口装置を示す正面図と側方断面図である。
【図8】
通過口装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図9】
遊技動作を制御する制御回路のブロック図である。
【図10】
通過口装置を打玉が通過したときの可変表示器の可変表示制御を示すタイミングチャートである。
【図11】
打玉が通過口装置を通過したときに決定される当り図柄の選択方法を説明する説明図である。
【図12】
同じく打玉が通過口装置を通過したときに決定される当り図柄の選択方法を説明する説明図である。
【図13】
可変表示器が特定表示結果を導出する確率の変化を示すタイミングチャートである。
【図14】
可変表示器の表示結果が当りとなったときの可変入賞球装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図15】
可変表示器の表示結果が外れのときの可変表示器の動作を示すタイミングチャートである。
【図16】
始動入賞時の可変入賞球装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図17】
他の遊技内容を奏する遊技盤の正面図である。
【図18】
パチンコ遊技機とカード処理器の正面図である。
【図19】
パチンコ遊技機とカード処理器の背面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機(弾球遊技機)
15 遊技盤
82 可変入賞球装置
83 玉受部材
84 ソレノイド
100 通過口装置
102 通過枠
103 通過スイッチ
105 可動部材
120 特別可変入賞球装置
135 特定入賞領域
140a,140b 玉受部材
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2003-06-06 
出願番号 特願平4-257498
審決分類 P 1 651・ 121- ZA (A63F)
最終処分 取消  
前審関与審査官 澤田 真治  
特許庁審判長 中村 和夫
特許庁審判官 藤井 靖子
瀬津 太朗
登録日 2001-07-19 
登録番号 特許第3213073号(P3213073)
権利者 株式会社三共
発明の名称 弾球遊技機  
代理人 今崎 一司  
代理人 今崎 一司  

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