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審決分類 |
審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 F01N 審判 全部申し立て 特174条1項 F01N |
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管理番号 | 1089761 |
異議申立番号 | 異議2003-70163 |
総通号数 | 50 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1999-10-05 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-01-20 |
確定日 | 2003-10-27 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3304871号「触媒コンバータ」の請求項1、2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第3304871号の請求項1、2に係る特許を維持する。 |
理由 |
【1】手続の経緯 本件特許第3304871号の請求項1、2に係る発明についての出願は、平成10年3月23日に出願され、平成11年12月21日付け手続補正により明細書の補正がなされたものであって、その請求項1、2に係る発明に対して、平成14年5月10日に特許権の設定登録がなされたものである。 そして、本件の請求項1、2に係る特許に対して、井上豊より特許異議の申立てがなされた後、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成15年6月17日に訂正請求がなされ、その後、訂正拒絶理由通知がなされたところ、平成15年8月27日に手続補正書が提出されたものである。 【2】補正の適否についての判断 ア.補正の要旨(補正事項) 訂正請求書に添付された訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された「触媒を装着し触媒を装着し、」を、「触媒を装着し、」と補正する。 イ.補正の目的の適否、拡張・変更の存否、及び新規事項の有無 上記補正事項は、明らかな誤記の補正、軽微な瑕疵の補正であり、訂正請求における訂正事項を実質的に変更するものではない。 ウ.むすび 以上のとおり、上記補正は適式であるので、当該補正を認める。 【3】訂正の適否についての判断 ア.訂正の要旨 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1、2の記載を、 「【請求項1】 触媒保持筒内の中央部に、外周に熱膨張性マットまたはスチールネット等の保持材を配置した触媒を装着し、該中央部の軸方向前後の触媒保持筒を縮径してディフューザとするとともに、前記触媒保持筒の外周に保護筒を設け、該保護筒の前後をスピニング加工により縮径して前記ディフューザと対応するコーン状部としたことを特徴とする触媒コンバータ。 【請求項2】 触媒保持筒の中央部を触媒保持部としてその内部に、外周に熱膨張性マットまたはスチールネット等の保持材を配置した触媒を装着し、前記触媒保持部の軸方向前後の触媒保持筒を縮径してディフューザとするとともに、前記触媒保持筒の外周に保護筒を設け、該保護筒の前後を縮径して前記ディフューザと対応するコーン状部とし、触媒保持筒の一方のディフューザと該ディフューザに対応する保護筒のコーン状部とをフランジに固着し、他方のディフューザと該ディフューザに対応するコーン状部との間にスプリング等の弾性材を介して触媒保持筒と保護筒とを保持し、かつ該他方のディフューザかコーン状部のいずれかにフランジを固着したことを特徴とする触媒コンバータ。」、 と訂正する。 (当審註:下線部が、今回新たに付け加えられた訂正箇所である。) (2)訂正事項2 上記訂正事項1に伴って、願書に添付した明細書の段落【0006】に記載される「触媒保持筒内の中央部に触媒を装着し、」(特許公報第3欄第27〜28行参照)を、「触媒保持筒内の中央部に、外周に熱膨張性マットまたはスチールネット等の保持材を配置した触媒を装着し、」に訂正する。 イ.訂正の目的の適否、拡張・変更の存否、及び新規事項の有無 (1)上記訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とする明細書の訂正に該当し、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものではなく、かつ、新規の事項を含まない。 (2)上記訂正事項2は、上記訂正事項1に伴って、発明の詳細な説明の記載を特許請求の範囲の記載に整合させるものであって、明りょうでない記載の釈明を目的とする明細書の訂正に該当し、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものではなく、かつ、新規の事項を含まない。 ウ.むすび 以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法第120条の4第2項及び同第3項で準用する第126条第2、3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。 【4】本件発明 前述したように、訂正請求による訂正が認められたから、本件の請求項1、2に係る発明(以下、それぞれ、「本件発明1」、「本件発明2」という。)は、平成15年8月27日付け手続補正書により適式に補正された訂正明細書の、特許請求の範囲の請求項1、2に記載されたとおりの上記事項により特定されるものと認める。(【3】の「訂正事項1」参照。) 【5】特許異議申立の概要 特許異議申立人は、証拠として、甲第1号証(特許第3304871号公報)、甲第2号証(特開平11-270335号公報)を提示し、 『本件は、原審審査の過程において、平成11年12月21日付けの手続補正により、請求項1、2の記載に関して明細書が補正されたものである。 しかしながら、上記手続補正書により補正された明細書(特許査定時の明細書と同じ)において、 (a)請求項1、2に記載される「触媒保持筒」及び「保護筒」が、「一本」に限定されていない点、 (b)請求項1に記載される触媒コンバータの触媒が、「外周に熱膨張性マットまたはスチールネット等の保持材を配置」していない点、 (c)請求項1に記載される触媒コンバータが、「触媒保持筒の一方のディフューザと該ディフューザに対応する保護筒のコーン状部とをフランジに固着し、他方のディフューザと該ディフューザに対応するコーン状部との間にスプリング等の弾性材を介して触媒保持筒と保護筒とを保持し、かつ該他方のディフューザかコーン状部のいずれかにフランジを固着した」事項を備えていない点、 (d)請求項1に記載された事項のみによって発明が成立し、かつ、有用な効果を奏する点、 以上の点(a)〜(d)は、いずれも出願当初の明細書又は図面に全く記載がなく、しかも直接かつ一義的に導き出せるものではない。したがって、上記手続補正は、出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものではなく、新規事項の追加にあたることは明白であるから、本件特許は、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願に対してされたこととなり、特許法第113条第1項第1号の規定により取り消されるべきものである。』 旨主張している。 (以下、新規事項の追加にあたるとする上記(a)〜(d)の点を、それぞれ、「理由(a)」〜「理由(d)」という。) 【6】出願当初の明細書の記載の一部抜粋 「【0004】 【発明が解決しようとする課題】すなわち、上述の従来の触媒コンバータにあっては、セラミック担体を保持するテーパ形状の外筒、アウターシェルおよびディフューザが別部材から成っているものを一体化しており、製造の手間がかかりコストアップの要因となる。また、インナーシェルの部分はアウターシェルと併せて二重構造となっているが、熱膨張性マットの部分はシェルが二重構造となっていないので断熱や防音が不十分である等の問題があった。」 「【0005】 この発明は、以上の問題点を解決するものであって、前後ディフューザを溶接等で一体にする作業を省いてコストダウンが図れ、また、断熱および防音の効果が向上し、かつ熱膨張の差を吸収することができる触媒コンバータを提供することを目的とする。」 「【0011】 以上の構成において、触媒保持筒1および保護筒8とも一本の筒状体から前後を縮径してディフューザ6,7ないしはコーン状部9,10としたので(ディフューザ6,7は触媒保持筒1と一体、コーン状部9,10は保護筒8と一体となる)、溶接等の固着作業を省くことができて安価となすことができ、触媒保持筒1および保護筒8とが二重構造となっているので断熱および防音の効果が向上する。また、未浄化の排気ガスが触媒4,5で燃焼浄化されるので、触媒保持筒1の方が保護筒8より高温となり熱膨張が大きくなるが、触媒保持筒1と保護筒8の一方はスプリング等の弾性材12を介してフリーに保持されているので熱膨張差を吸収することができるといった優れた効果がある。」 「【0012】 【発明の効果】以上の構成によれば、触媒保持筒および保護筒とも一本の筒状体から前後を縮径してディフューザないしはコーン状部としたので、溶接等の固着手段を省くことができて安価となすることができ、触媒保持筒および保護筒とが二重構造となっているので断熱および防音の効果が向上する。また、未浄化の排気ガスが触媒で燃焼浄化されるので、触媒保持筒の方が保護筒より高温となり熱膨張が大きくなるが、触媒保持筒と保護筒の一方はスプリング等の弾性材を介してフリーに保持されているので熱膨張差を吸収することができる。」 【7】特許異議の申立てについての当審の判断 ・理由(a)について; 「一本の触媒保持筒」や「一本の保護筒」とせずに、単に「触媒保持筒」及び「保護筒」とすることにより、「触媒保持筒」及び「保護筒」は、文理解釈上、複数(本)の「触媒保持筒」及び複数(本)の「保護筒」を排除していない。 しかし、本件発明1,2は、「触媒コンバータ」という「もの」の発明であって、ディフューザと一体化した「触媒保持筒」及びコーン状部と一体化した「保護筒」は、たとえ、製造過程において複数の筒体を接合することがあったとしても、製造後の触媒コンバータの構成要素である筒体として、それぞれ、「一本」(一つ)であることは明らかであるから、本件発明1,2の「触媒保持筒」及び「保護筒」は、その技術的意味からみて、複数(本)のものを含むことなどあり得ないものと認められる。 また、「触媒保持筒」及び「保護筒」が、それぞれ「一本」でしかない場合、通常は「一本の触媒保持筒」や「一本の保護筒」と記載しないものである。 それゆえ、「触媒保持筒」及び「保護筒」は、「一本の触媒保持筒」及び「一本の保護筒」と実質的に同じことであるから、この点は出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものと認められる。 ・理由(b)について; 本件発明1の触媒は、上記訂正により、外周に熱膨張性マットまたはスチールネット等の保持材を配置したものとなったから、結果として、異議申立人が主張する理由(b)に何らの根拠もないことは明らかである。 ・理由(c)、(d)について; 【6】の箇所において抜粋した出願当初の明細書の記載によれば、本件発明の「発明が解決しようとする課題」は、(x)前後ディフューザを溶接等で一体にする作業を省いてコストダウンが図れることであり、また、(y)断熱および防音の効果が向上し、かつ(z)熱膨張の差を吸収することができることである。 しかし、段落【0011】、【0012】の記載における「また、」という接続詞の用い方からみて、上記課題(x)(y)と課題(z)が、全て同時に、併せて達成されねばならないという訳ではなく、これらの課題は、選択的に並記された課題であると解される。 そして、課題(x)(y)を達成するためには、上記理由(c)の事項は格別必要のないものであり、理由(c)の事項を具備していなくても、上記課題(x)(y)は達成できるものであるといえる。 したがって、理由(c)で述べた事項を特定事項としない本件発明1も、1つの発明として、出願当初の明細書又は図面に記載された事項から十分に把握できるものである。 してみれば、本件発明1の特定事項は、出願当初の明細書又は図面に記載されていたというべきであって、異議申立人の、本件発明1の特定事項のみによって「発明が成立する」ことは、出願当初の明細書又は図面に記載されていない、とする上記理由(d)の主張は、採用できない。 それゆえ、本件発明1の特定事項は、出願当初の明細書又は図面に記載された事項から当業者にとって自明なことといえるから、この点は、出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであると認められる。 (まとめ) したがって、請求項1、2に係る特許は、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願に対してされたものであるとすることはできない。 【8】むすび 以上のとおりであるから、特許異議申立人の主張する理由及び証拠方法によって、請求項1、2に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1、2に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 触媒コンバータ (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 触媒保持筒内の中央部に、外周に熱膨張性マットまたはスチールネット等の保持材を配置した触媒を装着し、該中央部の軸方向前後の触媒保持筒を縮径してディフューザとするとともに、前記触媒保持筒の外周に保護筒を設け、該保護筒の前後をスピニング加工により縮径して前記ディフューザと対応するコーン状部としたことを特徴とする触媒コンバータ。 【請求項2】 触媒保持筒の中央部を触媒保持部としてその内部に、外周に熱膨張性マットまたはスチールネット等の保持材を配置した触媒を装着し、前記触媒保持部の軸方向前後の触媒保持筒を縮径してディフューザとするとともに、前記触媒保持筒の外周に保護筒を設け、該保護筒の前後を縮径して前記ディフューザと対応するコーン状部とし、触媒保持筒の一方のディフューザと該ディフューザに対応する保護筒のコーン状部とをフランジに固着し、他方のディフューザと該ディフューザに対応するコーン状部との間にスプリング等の弾性材を介して触媒保持筒と保護筒とを保持し、かつ該他方のディフューザかコーン状部のいずれかにフランジを固着したことを特徴とする触媒コンバータ。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 この発明は、車両排気系等に装着される触媒コンバータに関する。 【0002】 【従来の技術】 この種の触媒コンバータは、特開平9-242533号公報に開示されていることからも知られている。この公報に開示されている触媒コンバータは、前部から後部にわたって口径が順次小径となるテーパ形状の外筒と、該外筒内に圧入、充填された熱膨張性マットを介して当該外筒内に保持されたセラミック担体と、外筒の前部に取り付けられるアウターシェルと、セラミック担体と同軸上に装着されるインナーシェルと、外筒の後部に取り付けられるディフューザとからなっている。インナーシェルには、後側周縁部に、熱膨張性マットの前側端部に当接してこれをセラミック担体の軸方向に押圧する環状のフランジ部が形成されている。 【0003】 しかしながら、実際には以下に説明する技術課題があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 すなわち、上述の従来の触媒コンバータにあっては、セラミック担体を保持するテーパ形状の外筒、アウターシェルおよびディフューザが別部材から成っているものを一体化しており、製造の手間がかかりコストアップの要因となる。また、インナーシェルの部分はアウターシェルと併せて二重構造となっているが、熱膨張性マットの部分はシェルが二重構造となっていないので断熱や防音が不十分である等の問題があった。 【0005】 この発明は、以上の問題点を解決するものであって、前後ディフューザを溶接等で一体にする作業を省いてコストダウンが図れ、また、断熱および防音の効果が向上し、かつ熱膨張の差を吸収することができる触媒コンバータを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】 前記目的を達成するために、この発明は、触媒保持筒内の中央部に、外周に熱膨張性マットまたはスチールネット等の保持材を配置した触媒を装着し、該中央部の軸方向前後の触媒保持筒を縮径してディフューザとするとともに、前記触媒保持筒の外周に保護筒を設け、該保護筒の前後をスピニング加工により縮径して前記ディフューザと対応するコーン状部としたことを特徴とする。 または、触媒保持筒の中央部を触媒保持部としてその内部に、外周に熱膨張性マットまたはスチールネット等の保持材を配置した触媒を装着し、前記触媒保持部の軸方向前後の触媒保持筒を縮径してディフューザとするとともに、前記触媒保持筒の外周に保護筒を設け、該保護筒の前後を縮径して前記ディフューザと対応するコーン状部とし、触媒保持筒の一方のディフューザと該ディフューザに対応する保護筒のコーン状部とをフランジに固着し、他方のディフューザと該ディフューザに対応するコーン状部との間にスプリング等の弾性材を介して触媒保持筒と保護筒とを保持し、かつ該他方のディフューザかコーン状部のいずれかにフランジを固着したことを特徴とする。 【0007】 【発明の実施の形態】 以下、この発明の好適な実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。図1はこの発明の触媒コンバータの断面図、図2はコーン状部にフランジを固着した部位の拡大図、図3はディフューザにフランジを固着した部位の拡大図である。 【0008】 図1に示されているように、一本の触媒保持筒1の中央部を触媒保持部2としてその内部に、外周に保持材としての熱膨張性マット3(またはスチールネット)を配置した触媒4,5を直列状態で装着し、触媒保持部2の軸方向(図中、左右方向)前後の触媒保持筒1をスピニング等で縮径してディフューザ6,7とする。 【0009】 そして、触媒保持筒1の外周に一本の保護筒8を設け、保護筒8の前後をスピニング等で縮径して前記触媒保持筒1のディフューザ6,7と対応したコーン状部9,10とする。触媒保持部2の一方のディフューザ6と該ディフューザ6に対応するコーン状部9とをフランジ11に固着する一方、他方のディフューザ7と該ディフューザ7に対応するコーン状部10との間にはスプリング等の弾性材12を介して触媒保持筒1と保護筒8とを保持し、コーン状部10にフランジ13を固着している。 【0010】 フランジ13は、図3に示すようにディフューザ7に固着してもよい。また、図1ではディフューザ6とこれに対応するコーン状部9をフランジ11に固着した図を示したが、ディフューザ7とコーン状部10とをフランジ13に固着し、ディフューザ6とこれに対応するコーン状部9との間にスプリング等の弾性材12を介して触媒保持筒1と保護筒8とを保持し、コーン状部9にフランジ11を固着してもよい。この場合、フランジ11は、ディフューザ6に固着してもよい。 【0011】 以上の構成において、触媒保持筒1および保護筒8とも一本の筒状体から前後を縮径してディフューザ6,7ないしはコーン状部9,10としたので(ディフューザ6,7は触媒保持筒1と一体、コーン状部9,10は保護筒8と一体となる)、溶接等の固着作業を省くことができて安価となすことができ、触媒保持筒1および保護筒8とが二重構造となっているので断熱および防音の効果が向上する。また、未浄化の排気ガスが触媒4,5で燃焼浄化されるので、触媒保持筒1の方が保護筒8より高温となり熱膨張が大きくなるが、触媒保持筒1と保護筒8の一方はスプリング等の弾性材12を介してフリーに保持されているので熱膨張差を吸収することができるといった優れた効果がある。 【0012】 【発明の効果】 以上の構成によれば、触媒保持筒および保護筒とも一本の筒状体から前後を縮径してディフューザないしはコーン状部としたので、溶接等の固着手段を省くことができて安価となすることができ、触媒保持筒および保護筒とが二重構造となっているので断熱および防音の効果が向上する。また、未浄化の排気ガスが触媒で燃焼浄化されるので、触媒保持筒の方が保護筒より高温となり熱膨張が大きくなるが、触媒保持筒と保護筒の一方はスプリング等の弾性材を介してフリーに保持されているので熱膨張差を吸収することができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】 この発明による触媒コンバータの断面図である。 【図2】 同触媒コンバータのコーン状部にフランジを固着した部位の拡大図である。 【図3】 同触媒コンバータのディフューザにフランジを固着した部位の拡大図である。 【符号の説明】 1 触媒保持筒 2 触媒保持部 3 熱膨張マット 4,5 触媒 6,7 ディフューザ 8 保護筒 9,10 コーン状部 11,12 フランジ |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2003-10-03 |
出願番号 | 特願平10-74349 |
審決分類 |
P
1
651・
55-
YA
(F01N)
P 1 651・ 851- YA (F01N) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 亀田 貴志 |
特許庁審判長 |
舟木 進 |
特許庁審判官 |
鈴木 充 清田 栄章 |
登録日 | 2002-05-10 |
登録番号 | 特許第3304871号(P3304871) |
権利者 | 東京濾器株式会社 |
発明の名称 | 触媒コンバータ |
代理人 | 一色 健輔 |
代理人 | 原島 典孝 |
代理人 | 黒川 恵 |
代理人 | 一色 健輔 |
代理人 | 黒川 恵 |
代理人 | 原島 典孝 |