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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1101067
異議申立番号 異議2003-70691  
総通号数 57 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1999-08-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-03-17 
確定日 2004-05-17 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3325844号「パチンコ遊技機」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3325844号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1・手続の経緯
特許第3325844号の請求項1に係る発明(本件発明)についての特許出願(本件出願)は、平成2年8月23日に出願された特願平2-221651号(原出願)の一部が特許法第44条第1項の規定により、平成10年12月7日に新たな特許出願とされたものであって、平成10年12月28日付け、平成13年1月15日付け、平成13年4月23日付け及び平成14年2月4日付けの各手続補正がなされ、平成14年7月5日にその特許権の設定登録がなされ、その後、小林澄より特許異議の申立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成16年1月19日に訂正請求(後日取下げ)がなされた後、再度の取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成16年3月3日に訂正請求がなされたものである。
2・訂正の適否についての判断
(2-1)訂正の内容
ア・訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1中の「・・・可変表示領域のそれぞれに複数の図柄を変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、複数の・・・」を「・・・可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の・・・」と訂正する。
イ・訂正事項b
明細書の段落【0007】中の「・・・可変表示領域のそれぞれに複数の図柄を変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、複数の・・・」を「・・・可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の・・・」と訂正する。
ウ・訂正事項c
明細書の段落【0008】中の「・・・可変表示領域のそれぞれに複数の図柄を変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、複数の・・・」を「・・・可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の・・・」と訂正する。
エ・訂正事項d
明細書の段落【0033】中の「・・・その後のダウンスクロールは、上段の図柄の組合せが「0,0,2」で下段の図柄の組合せが「2,2,0」→上段の図柄の組合せが「2,2,0」で下段の図柄の組合せが「1,1,1」→上段の図柄の組合せが「1,1,1」で下段の図柄の組合せが「3,3,?」→上段の図柄の組合せが「3,3,?」で下段の図柄の組合せが「2,2,0」→上段の図柄の組合せが「2,2,0」で下段の図柄の組合せが「4,4,Z」→上段の図柄の組合せが「4,4,Z」で下段の図柄の組合せが「3,3,?」・・・」を「その後のダウンスクロールは、上段の図柄の組合せが「2,2,0」で下段の図柄の組合せが「1,1,1」→上段の図柄の組合せが「3,3,?」で下段の図柄の組合せが「2,2,0」→上段の図柄の組合せが「4,4,Z」で下段の図柄の組合せが「3,3,?」→上段の図柄の組合せが「5,5,%」で下段の図柄の組合せが「4,4,Z」・・・」と訂正する。
オ・訂正事項e
明細書の段落【0441】中の「・・・可変表示領域のそれぞれに複数の図柄を変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、複数の・・・」を「・・・可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の・・・」と訂正する。
(2-2)訂正の目的、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、「可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ」が願書に添付された【図19】に記載されているから、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、上記訂正事項b、c及びeは、上記訂正事項aと整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、上記訂正事項dは、誤記の訂正を目的とした明細書の訂正に該当し、いずれも、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張し、変更するものではない。
(2-3)むすび
したがって、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
3・特許異議の申立てについての判断
(3-1)特許異議の申立ての理由の概要
申立人は、
(3-1-1)上記平成14年2月4日付けの手続補正による明細書の段落【0033】についての補正事項は、願書に添付した明細書又は図面の要旨を変更するものであるから、本件出願の出願日は、平成14年2月4日であるとし、
(3-1-2)甲第1号証(特開平11-226203号公報)を引用し、
本件発明は、当業者が甲第1号証に記載された発明に基いて容易に発明をすることことができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるとし、
(3-1-3)甲第2号証(特開平2-13487号公報)、甲第3号証(実願昭62-86912号(実開昭63-195891号)のマイクロフィルム)、甲第4号証(特開平2-124190号公報)、甲第5号証(特開平2-142580号公報)、甲第6号証(特開平1-201286号公報)、甲第7号証(特開平1-297089号公報)を引用し、
本件発明は、当業者が甲第2号証〜甲第7号証に記載された発明に基いて容易に発明をすることことができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるとし、
(3-1-4)本件特許明細書には、
(ア)最終的に停止表示される図柄が何になるかを不確定にするために必要な手段が記載されておらず、
(イ)ダウンスクロールの意味するところが明確に記載されておらず、
(ウ)大当り表示態様でのリーチとはどんなものであるかが明確に記載されていないから、
本件出願は、特許法第36条第3項及び第4項に規定する要件を満たしていないものであるとし、
本件発明についての特許は、取り消されるべきものであると主張している。
(3-2)本件発明
上記(2-3)の所に記したように、上記訂正が認められるので、本件発明は、上記訂正請求に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される下記の通りである。「可変表示領域が同一の表示部上に複数形成される可変表示装置を備え、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき該複数の可変表示領域において複数の図柄を変動表示させ、該変動表示の停止により該複数の可変表示領域のそれぞれに停止表示された図柄の組合せが大当り表示態様となった場合に、変動入賞装置が開状態に変換可能な大当り状態を発生させるパチンコ遊技機において、
前記複数の可変表示領域のそれぞれに複数の図柄を変動表示させる制御を行う可変表示制御手段を備え、
前記可変表示制御手段は、
前記複数の可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の可変表示領域のそれぞれの図柄を一緒に低速でダウンスクロールさせ、該一緒に低速でダウンスクロールしていたそれぞれの図柄を同時に停止表示させることで、該同時に停止された図柄の組合せにより大当り表示態様、又は外れ表示態様として確定表示することを特徴とするパチンコ遊技機」
(3-3)本件出願の出願日について
明細書の段落【0033】については、上記(2-1)エ・訂正事項dの所に記したように訂正され、当該訂正事項dは、上記(2-2)の所に記したように、誤記の訂正を目的とした明細書の訂正に該当し、上記(2-3)の所に記したように、その訂正が認められるので、要旨変更であるという申立人の主張は解消され、したがって、本件出願の出願日は、原出願の出願日である平成2年8月23日である。
(3-4)甲第1号証について
甲第1号証は、平成11年8月24日に公開されたものであり、上記(3-3)の所に記したように、本件出願の出願日は、平成2年8月23日であるから、甲第1号証は、特許法第29条にいう刊行物に該当しない。
したがって、本件発明は、甲第1号証に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないという上記(3-1-2)の主張は採用できない。
(3-5)甲第2号証〜甲第7号証に記載された各発明
甲第2号証には、
「回転ドラム10a〜10cが複数形成される可変表示装置9を備え、始動入賞口19a〜19cへの遊技球の入賞に基づき該複数の回転ドラム10a〜10cにおいて複数の識別情報を可変表示させ、該可変表示の停止により該複数の回転ドラム10a〜10cのそれぞれに停止表示された識別情報の組合せが特定態様となった場合に、可変入賞球装置14が特定遊技状態となる弾球遊技機において、
前記複数の回転ドラム10a〜10cのそれぞれに複数の識別情報を可変表示させる制御を行うマイクロコンピュータ53を備え、
前記マイクロコンピュータ53は、
前記複数の回転ドラム10a〜10cに識別情報を可変表示させると共に、停止された識別情報の組合せにより特定態様として確定表示する弾球遊技機」を構成とする発明が記載されているものと認められる。
甲第3号証には、
「リール1a〜1cが複数形成され、該複数のリール1a〜1cにおいて複数の絵柄を回転させ、該回転の停止により該複数のリール1a〜1cのそれぞれに停止表示された絵柄が特定絵柄となった場合に、特別当りを発生させるスロットマシンにおいて、
前記複数のリール1a〜1cのそれぞれに複数の絵柄を回転させる制御を行うCPU18を備え、
前記CPU18は、
前記複数のリール1a〜1cに絵柄を回転させると共に、該回転が停止して特別当りが生じた場合に、リール1a〜1cを自動的に一斉回転させ入賞絵柄で自動的に一斉停止させる入賞ゲームを5回繰り返すスロットマシン」を構成とする発明が記載されているものと認められる。
甲第4号証には、
「画面44a〜44cが同一の可変表示部44上に複数形成される可変表示装置4を備え、特定入賞口6a〜6cへの遊技球の入賞に基づき該複数の画面44a〜44cにおいて複数の図柄を移動表示させ、該移動表示の停止により該複数の画面44a〜44cのそれぞれに停止表示された図柄の組合せが大当り表示態様となった場合に、変動入賞装置5が開状態に変換可能な大当り状態を発生させるパチンコ遊技機において、
前記複数の画面44a〜44cのそれぞれに複数の図柄を移動表示させる制御を行う制御装置76を備え、
前記制御装置76は、
前記複数の画面44a〜44cに図柄を移動表示させると共に、該移動表示が上から下にスクロールして通常の移動時間が終了する際に、複数の画面44a〜44cのそれぞれの図柄を低速で上から下にスクロールさせ、該低速で上から下にスクロールしていたそれぞれの図柄を画面44a、44b、44cの順に停止表示させ、停止された図柄の組合せにより大当り表示態様、又は外れ表示態様として確定表示するパチンコ遊技機」を構成とする発明が記載されているものと認められる。
甲第5号証には、
「画面44a〜44cが同一の可変表示部44上に複数形成される可変表示装置4を備え、特定入賞口6a〜6cへの遊技球の入賞に基づき該複数の画面44a〜44cにおいて複数の図柄を移動表示させ、該移動表示の停止により該複数の画面44a〜44cのそれぞれに停止表示された図柄の組合せが大当り表示態様となった場合に、変動入賞装置5が開状態に変換可能な大当り状態を発生させるパチンコ遊技機において、
前記複数の画面44a〜44cのそれぞれに複数の図柄を移動表示させる制御を行う制御装置87を備え、
前記制御装置87は、
前記複数の画面44a〜44cに図柄を移動表示させると共に、該移動表示が上から下にスクロールして通常の移動時間が終了する際に、複数の画面44a〜44cのそれぞれの図柄を低速で上から下にスクロールさせ、該低速で上から下にスクロールしていたそれぞれの図柄を画面44a、44b、44cの順に停止表示させ、停止された図柄の組合せにより大当り表示態様、又は外れ表示態様として確定表示するパチンコ遊技機」を構成とする発明が記載されているものと認められる。
甲第6号証には、
「表示手段3l、3c、3rが複数形成される表示装置1を備え、始動口41への遊技球の入賞に基づき該複数の表示手段3l、3c、3rにおいて複数の図柄を変動表示させ、該変動表示の停止により該複数の表示手段3l、3c、3rのそれぞれに停止表示された図柄の組合せが役となった場合に、役物23が遊技者にとって有利な第2状態に所定の時間変換するパチンコ遊技機において、
前記複数の表示手段3l、3c、3rのそれぞれに複数の図柄を変動表示させる制御を行う制御手段13を備え、
前記制御手段13は、
前記複数の表示手段3l、3c、3rに偶数個の図柄を変動表示させると共に、該変動表示がスクロールして通常の変動時間が終了する際に、複数の表示手段3l、3c、3rのそれぞれの図柄を低速でスクロールさせ、該低速でスクロールしていたそれぞれの図柄を表示手段3l、3c、3rの順に停止表示させ、停止された図柄の組合せにより役として確定表示するパチンコ遊技機」を構成とする発明が記載されているものと認められる。
甲第7号証には、
「領域A、B、Cが同一の可変表示部5a上に複数形成される可変表示装置5を備え、始動入賞口6,8への遊技球の入賞に基づき該複数の領域A、B、Cにおいて複数の数字を変化させ、該変化の停止により該複数の領域A、B、Cのそれぞれに停止表示された数字の組合せが特定の表示の組合せとなった場合に、変動入賞装置7が開状態に変換可能な特別遊技態様を発生させるパチンコ遊技機において、
前記複数の領域A、B、Cのそれぞれに複数の数字を変化させる制御を行う中央処理装置100を備え、
前記中央処理装置100は、
前記複数の領域A、B、Cに数字を変化させると共に、該変化が上から下にスクロールして通常の変化時間が終了する際に、複数の領域A、B、Cのそれぞれの図柄を低速で上から下にスクロールさせ、該低速で上から下にスクロールしていたそれぞれの図柄を領域A、B、Cの順に停止表示させ、停止された数字の組合せにより特定の表示の組合せ、又は外れとして確定表示するパチンコ遊技機」を構成とする発明が記載されているものと認められる。
(3-6)本件発明と甲第2号証〜甲第7号証に記載された各発明との対比及び判断
本件発明(前者)と甲第2号証〜甲第7号証に記載された各発明とを対比すると、
甲第2号証に記載された発明の
「回転ドラム10a〜10c」、「識別情報」、「可変表示」、「特定態様」、「可変入賞球装置14」、「特定遊技状態となる」、「弾球遊技機」及び「マイクロコンピュータ53」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「可変表示領域」、「図柄」、「変動表示」、「大当り表示態様」、「変動入賞装置」、「開状態に変換可能な大当り状態を発生させる」、「パチンコ遊技機」及び「可変表示制御手段」
に相当するものと認められ、
また、
甲第3号証に記載された発明の
「リール1a〜1c」、「絵柄」、「回転」、「特定絵柄」、「特別当り」及び「CPU18」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「可変表示領域」、「図柄」、「変動表示」、「大当り表示態様」、「大当り状態」及び「可変表示制御手段」
に相当するものと認められ、
また、
甲第4号証に記載された発明の
「画面44a〜44c」、「可変表示部44」、「特定入賞口6a〜6c」、「移動表示」、「制御装置76」、「上から下に」及び「移動」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「可変表示領域」、「表示部」、「始動入賞口」、「変動表示」、「可変表示制御手段」、「ダウン」及び「変動」
に相当するものと認められ、
また、
甲第5号証に記載された発明の
「画面44a〜44c」、「可変表示部44」、「特定入賞口6a〜6c」、「移動表示」、「制御装置87」、「上から下に」及び「移動」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「可変表示領域」、「表示部」、「始動入賞口」、「変動表示」、「可変表示制御手段」、「ダウン」及び「変動」
に相当するものと認められ、
また、
甲第6号証に記載された発明の
「表示手段3l、3c、3r」、「表示装置1」、「始動口41」、「役」、「役物23」、「遊技者にとって有利な第2状態に所定の時間変換する」及び「制御手段13」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「可変表示領域」、「可変表示装置」、「始動入賞口」、「大当り表示態様」、「変動入賞装置」、「開状態に変換可能な大当り状態を発生させる」及び「可変表示制御手段」
に相当するものと認められ、
また、
甲第7号証に記載された発明の
「領域A、B、C」、「可変表示部5a」、「数字」、「変化」、「特定の表示の組合せ」、「特別遊技態様」、「中央処理装置100」及び「上から下に」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「可変表示領域」、「表示部」、「図柄」、「変動表示」、「大当り表示態様」、「大当り状態」、「可変表示制御手段」及び「ダウン」
に相当するものと認められるから、
当業者が、甲第2号証〜甲第7号証に記載された各発明を総合して、前者の内、
「可変表示領域が同一の表示部上に複数形成される可変表示装置を備え、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき該複数の可変表示領域において複数の図柄を変動表示させ、該変動表示の停止により該複数の可変表示領域のそれぞれに停止表示された図柄の組合せが大当り表示態様となった場合に、変動入賞装置が開状態に変換可能な大当り状態を発生させるパチンコ遊技機において、
前記複数の可変表示領域のそれぞれに複数の図柄を変動表示させる制御を行う可変表示制御手段を備え、
前記可変表示制御手段は、
前記複数の可変表示領域に偶数個の図柄を変動表示させると共に、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に、複数の可変表示領域のそれぞれの図柄を低速でダウンスクロールさせ、該低速でダウンスクロールしていたそれぞれの図柄を停止表示させ、停止された図柄の組合せにより大当り表示態様、又は外れ表示態様として確定表示する」
というところまでは構成し得ても、
前者の特徴となる、
「複数の可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の可変表示領域のそれぞれの図柄を一緒に低速でダウンスクロールさせ、該一緒に低速でダウンスクロールしていたそれぞれの図柄を同時に停止表示させることで、該同時に停止された図柄の組合せにより大当り表示態様、又は外れ表示態様として確定表示する」
という構成は、甲第2号証〜甲第7号証に記載された各発明のいずれにも備わっておらず、
しかも、前者は、前者の特徴となる構成によって、
「最終的に図柄が停止されるまで、どの図柄で大当りとなるのかという期待感を保つことができる」
という格別顕著な効果を奏するものと認められるから、
前者は、当業者が甲第2号証〜甲第7号証に記載された各発明に基いて容易に発明をすることができたものであるということはできない。
したがって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないという上記(3-1-3)の主張は採用できない。
(3-7)特許法第36条第3項及び第4項の規定について
(ア)最終的に停止表示される図柄が何になるかを不確定にするために必要な手段は、上記(2-1)の訂正事項aによって明確になったものと認められる。
(イ)ダウンスクロールの意味するところは、上記(2-1)の訂正事項dによって明確になったものと認められる。
(ウ)大当り表示態様でのリーチとは、上記(2-1)の訂正事項a及び訂正事項dによって明確になったものと認められる。
したがって、特許法第36条第3項及び第4項に規定する要件を満たしていないという上記(3-1-4)の主張は採用できない。
(3-8)まとめ
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件発明についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。
なお、申立人が提出した平成16年2月12日付けの上申書を見たが、上記結論に影響を与えない。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
パチンコ遊技機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 可変表示領域が同一の表示部上に複数形成される可変表示装置を備え、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき該複数の可変表示領域において複数の図柄を変動表示させ、該変動表示の停止により該複数の可変表示領域のそれぞれに停止表示された図柄の組合せが大当り表示態様となった場合に、変動入賞装置が開状態に変換可能な大当り状態を発生させるパチンコ遊技機において、
前記複数の可変表示領域のそれぞれに複数の図柄を変動表示させる制御を行う可変表示制御手段を備え、
前記可変表示制御手段は、
前記複数の可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の可変表示領域のそれぞれの図柄を一緒に低速でダウンスクロールさせ、該一緒に低速でダウンスクロールしていたそれぞれの図柄を同時に停止表示させることで、該同時に停止された図柄の組合せにより大当り表示態様、又は外れ表示態様として確定表示することを特徴とするパチンコ遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変表示領域が同一の表示部上に複数形成される可変表示装置を備え、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき該複数の可変表示領域において複数の図柄を変動表示させ、該変動表示の停止により該複数の可変表示領域の各々に停止表示された図柄の組合せが大当り表示態様となった場合に、変動入賞装置が開状態に変換可能な大当り状態を発生させるパチンコ遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の図柄(0〜9までの数字やアルファベット等)を可変表示し得る可変表示領域を複数有する可変表示装置を備え、該各可変表示領域(例えば、左可変表示領域、中可変表示領域、右可変表示領域)の各々に複数の図柄を変動させる可変表示ゲームを行うようにしたパチンコ遊技機として、例えば、スリーセブンタイプのパチンコ遊技機が一般的に知られている。
【0003】
これら可変表示装置を備えたパチンコ遊技機にあっては、遊技領域に設けられている始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて可変表示装置における各可変表示領域の各々に複数の図柄による変動表示を開始し、一定時間の経過により各可変表示領域における変動表示を、例えば、左→中→右の順に停止させ、各可変表示領域に停止した図柄が大当りの表示態様(例えば、「7,7,7」等のぞろ目)を形成した場合に、変動入賞装置が開状態に変換可能な大当り状態を発生させるようになっている。
【0004】
そして、例えば、左可変表示領域および中可変表示領域での変動表示が停止した時点で、大当り表示態様を形成し得るリーチ表示態様となった場合に、未だ変動表示している右可変表示領域の変動表示を低速にして大当り表示態様を形成し得る図柄で停止することに対する期待感を高めるリーチ変動表示を行うようなパチンコ遊技機も考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のパチンコ遊技機の可変表示装置では、複数の可変表示領域における変動表示を停止させる態様が、左→中→右といった停止順で常に固定的に停止されていたため、変動表示の停止態様が変化性のない単調なものとなり、長く遊技を継続すると興趣が低下してしまうといった問題点があった。
また、可変表示ゲームが行われても、リーチが発生した場合において最後に停止する可変表示領域の停止図柄のみに興味が集中するだけであり、大当り表示態様の形成に対する期待感を十分に向上させ得るものではなかった。
更に、遊技店においては、特別表示状態(大当り表示態様)が発生した場合に、その特別表示態様の種類により、所定のサービス(例えば、7,7,7の場合は、出球を交換することなくそのまま使用して遊技を継続可能とするサービス等)を行う場合があり、このような遊技店の場合、遊技者にとっては、特別表示態様の発生だけに限らず、特別表示態様の種類に対しても興味が集まるが、上記従来のリーチ可変表示では、リーチ状態が発生した時点でサービスを提供できる図柄であるか否か等が分かってしまって、どのような図柄の組合せで特別表示態様が発生するかの興味を最後まで惹きつけられるようなものではなかった。
【0006】
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、大当り表示態様の表示に対する期待感を高めることができるとともに、変動表示の興趣を十分に向上させることができるパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
請求項1記載の発明は、可変表示領域が同一の表示部上に複数形成される可変表示装置を備え、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき該複数の可変表示領域において複数の図柄を変動表示させ、該変動表示の停止により該複数の可変表示領域のそれぞれに停止表示された図柄の組合せが大当り表示態様となった場合に、変動入賞装置が開状態に変換可能な大当り状態を発生させるパチンコ遊技機において、前記複数の可変表示領域のそれぞれに複数の図柄を変動表示させる制御を行う可変表示制御手段を備え、前記可変表示制御手段は、前記複数の可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の可変表示領域のそれぞれの図柄を一緒に低速でダウンスクロールさせ、該一緒に低速でダウンスクロールしていたそれぞれの図柄を同時に停止表示させることで、該同時に停止された図柄の組合せにより大当り表示態様、又は外れ表示態様として確定表示することを特徴とする。
【0008】
本発明では、可変表示制御手段が、複数の可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の可変表示領域のそれぞれの図柄を一緒に低速でダウンスクロールさせ、該一緒にダウンスクロールしていたそれぞれの図柄を同時に停止させることで、該同時に停止された図柄の組合せが大当り表示態様、又は外れ表示態様として確定表示を行う。従って、変動表示がダウンスクロールして終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に継続して、それぞれの図柄が一緒に低速でダウンスクロールされ、該一緒に低速でダウンスクロールされているそれぞれの図柄が同時に停止されるので、最終的に図柄が停止されるまで、どの図柄で大当りとなるのかという期待感を保つことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明が適用されたパチンコ遊技機1の部分前面の構成例を示すもので、その遊技盤13の前面には、図示省略の操作ダイヤルにより駆動される打球発射装置(後述)によって発射された打球を遊技盤13の上方部まで案内するガイドレール3が配設され、遊技盤13前面のガイドレール3とガラス板とによって囲まれた空間内に遊技領域2が設けられている。
【0010】
そして、この遊技領域2の中央には大当りの遊技(特別遊技)の権利の発生のための補助遊技(可変表示ゲーム)を行なう可変表示装置20が設置されている。この可変表示装置20の上方部には天入賞口と呼ばれる一般入賞口22、および始動入賞口4,5,6に入賞して未だ可変表示ゲームが行われていない入賞記憶個数を表示する、複数(例えば、4個)の入賞個数記憶表示ランプLED1〜4が設置されている。
【0011】
前記可変表示装置20中央の可変表示部21の左右両側寄り位置と入賞個数記憶表示ランプLED1〜4の上方位置には、それぞれ飾りランプL1,L1,L1が設置されている。
【0012】
また、前記入賞個数記憶表示ランプLED1〜4の左右両側位置には飾りランプLED5〜9,10〜14が、また、それら飾りランプLED5〜9,10〜14の上方位置には飾りランプLED15〜18,19〜22が、それぞれ設置されている。
【0013】
前記可変表示装置20の下部側には、遊技球を中央に集めて始動入賞口6中に流入し易くさせる案内部23が手前側に突出した状態で設けられている(図6参照)。そして、可変表示装置20の前面部の左右両側にはその案内部23に遊技球を導く案内樋24,24が設けられている。
【0014】
可変表示装置20の左右両側で、前記ガイドレール3の内側隣接部には飾りランプ(サイドランプ)L2,L2が、また、これら飾りランプL2,L2の斜め上方で、前記ガイドレール3の外側隣接部には複数の当たり表示ランプL3,L3‥‥が、それぞれ設置されている。
【0015】
また、パチンコ遊技機1の前面枠11の上部前面側には大当り動作表示ランプL4,L4が取付けられている。
【0016】
前記可変表示装置20の下方には、該可変表示装置20による可変表示装置ゲームを行なった結果大当りが発生したときに、遊技球を入賞させ易い状態に変換される変動入賞装置50が設置されている。この変動入賞装置50の上部には一対の可動部材51,51によって開閉される大入賞口(入賞部)52が設けられている。
【0017】
そして、この大入賞部口52の中央部には継続入賞口53が設けられ、その継続入賞口53に打球が入賞することを条件として前記可動部材51,51の開放のサイクル(大当り遊技のサイクル)が継続して行われるようになっている。
【0018】
変動入賞装置50の上部前面側には継続条件成立表示ランプL5が、また、中央下部には飾りランプL1がそれぞれ取り付けられている。
【0019】
前記可変表示装置20の下部寄りの左右両側位置と直下位置には、それぞれ始動入賞口4,5,6が配設されている。
【0020】
前記変動入賞装置50の左右両側部とそれらの斜め上方位置にはそれぞれ一般入賞口55,55、7,7が配設されている。そして、一般入賞口7,7には、飾りランプL6,L6が取付けられている。なお、遊技盤13の上部には、パチンコ遊技機裏側の貯留タンク(後述)中に貯留されている予備球(賞品球)が不足したときに点灯する球不足表示ランプ14が設置されている。
【0021】
また、可変表示装置20の周りには風車と呼ばれる打球方向変換部材8a,8a,8b,8bが回転自在に複数設置されており、遊技領域2の適宜位置には障害釘9が多数植設されている。遊技領域2の中央下部にはアウト球回収口12が設けられている。
【0022】
遊技盤13には、その裏面図として図2に示すように、貫通孔1A〜1K等が設けられている。
【0023】
これらのうち、中央上部の貫通孔1Aは可変表示装置20を、中央下部の貫通孔1Bは変動入賞装置50を、それぞれ取り付けるために設けられている。貫通孔1C〜1Eは始動入賞口を、貫通孔1F,1Gは一般入賞口7,7を、貫通孔1H,1Iは飾りランプ(サイドランプ)L2,L2を、それぞれ取り付けるために設けられている。また、貫通孔1Jはアウト球回収口12と連通させて設けられ、貫通孔1Kは球不足表示ランプ14を設置するために設けられている。
【0024】
そして、遊技盤13前面の各入賞口4,5,6,7,7,22,52,55,55等に流入し貫通孔1A〜1Gを介して遊技盤13の裏側に至った入賞球は、遊技盤13の裏側に突設された入賞球案内樋1a〜1o、および遊技盤13の裏側に、遊技球がその内部を通過できるように、少なくとも球1個分の間隔を開けて設置された集合樋15とによって、それぞれ点線の矢印で示す方向に流下されて集められ、その下端の流下樋15aにより後述の入賞球処理装置850に導かれるようになっている。そして、前記始動入賞口4,6に流入して貫通孔1C,1Eを介して遊技盤13の裏側に至った入賞球を集合させて流下案内する集合案内通路1rには、該集合案内通路1rを流下する入賞球を検出する始動入賞検出スイッチ1s(SW1)が設置されている。また、前記始動入賞口5に流入して貫通孔1Dを介して遊技盤13の裏側に至った入賞球を所定の方向に流下案内する流下案内通路1tには、該流下案内通路1tを流下する入賞球を検出する始動入賞検出スイッチ1u(SW1)が設置されている。また、貫通孔1Bの裏側に臨んだ変動入賞装置20裏側には大入賞口52中の継続入賞口53に流入した入賞球を検出する継続入賞スイッチ56(SW2)、および大入賞口52中に流入した入賞球を全て検出する入賞個数検出スイッチ57(SW3)が設けられている。
【0025】
このパチンコ遊技機1の発明に係る主要部分は、後述する制御系統を除き概略上記のように構成されていて、該パチンコ遊技機1に設置されたマイクロコンピュータ等の制御手段によって概ね次のように作用動作する。
【0026】
図外の電源スイッチ操作によりパチンコ遊技機1に電気が供給されると、先ず通常遊技が開始される。この通常遊技時には可変表示部21にはランダムに抽出された図柄が停止した状態で表示されていて、該可変表示部21のベースの色彩はこの実施の形態では桜色で各図柄は白色になっている。ところで、上記可変表示部21は縦に3分割、上下に2分割(上段、下段)されて、全体として6分割されている。そしてこのように分割された各々の領域に、即ち、左から順に左図柄、中図柄、右図柄が夫々2段ずつ表示される。
【0027】
このように可変表示部21の図柄が停止しているときには、その通常遊技状態(普段の状態)を示す表示として、可変表示装置20の飾りランプLED5〜14が内側から外側、外側から内側へと交互に、飾りランプLED15〜22が外側から内側にそれぞれ流れるような点滅表示状態にされるとともに、可変表示装置20および変動入賞装置30の飾りランプL1,L1,L1が点滅表示状態にされる。また、可変表示部21背後の白色の蛍光灯(後述)が点灯されて可変表示部21のベースの色彩が桜色に見えるようにされている。
【0028】
この通常遊技時に、打球発射装置(後述)によって遊技領域2中に打ち込まれた遊技球が始動入賞口4,5,6のうちのいずれかに入賞すると、その入賞がそれらの内部流路に設置された始動入賞検出スイッチSW1,SW1によって検出され、その検出に基づいて可変表示装置20の入賞個数記憶表示ランプLED1〜4がその入賞した個数分だけ点灯される。これは、補助遊技中や大当り遊技中においても同様である。
【0029】
そして、通常遊技中であれば、所定時間経過後に、入賞個数記憶表示ランプLED1〜4の点灯しているもののうちの1つが消灯されて、可変表示装置20による補助遊技(可変表示ゲーム)が開始される。
【0030】
この補助ゲーム(可変表示ゲーム)は例えば次のようにして行われる。
【0031】
即ち、先ず、可変表示部21の左図柄、中図柄、右図柄がそれぞれランダムに変動される(図柄が変動するに当たっては、上段に表示された図柄が順次下段にて表示されるようになっている)。
【0032】
そして、その変化の開始後所定時間経過するか、又はストップボタンが備えられている場合にはストップボタン(図外)が押された後に、それら左図柄、中図柄および右図柄がダウンスクロール状態に変換され、さらに所定時間経過した時点でそれぞれ停止される。
【0033】
が、その補助遊技(可変表示ゲーム)が繰り返して行われているうちに、左図柄、中図柄、および右図柄が共にダウンスクロールに変換されて変動してその通常の変動時間が終了したときに左図柄、中図柄および右図柄の上段又は下段の図柄のうちのいずれか一方が一致して大当りの発生の可能性が生じたとき、即ち、リーチ状態となったときには、その補助遊技のダウンスクロールの継続時間が通常時に比べて延長される。その延長時には左図柄、中図柄および右図柄の3つの図柄が一緒にゆっくりしたダウンスクロールで変動される。この変動を図19の図柄配列、左図柄(A)、中図柄(B)、右図柄(C)に従って説明すると、例えば、上段の図柄の組合せが「1,1,1」で下段の図柄の組合せが「0,0,2」となって、大当たり態様でのリーチが発生したとすると、その後のダウンスクロールは、上段の図柄の組合せが「2,2,0」で下段の図柄の組合せが「1,1,1」→上段の図柄の組合せが「3,3,?」で下段の図柄の組合せが「2,2,0」→上段の図柄の組合せが「4,4,Z」で下段の図柄の組合せが「3,3,?」→上段の図柄の組合せが「5,5,%」で下段の図柄の組合せが「4,4,Z」………………の如く変動する。
【0034】
そして、その延長時間が経過した時点で補助遊技(可変表示ゲーム)が終了して左図柄、中図柄および右図柄の変動が同時に停止される。その停止時の上段又は下段の図柄が3つとも一致した状態とならなかったときには“外れ”となって、上記補助遊技(可変表示ゲーム)が始動入賞口4,5,6への入賞又はその入賞記憶に基づいて繰返し行われる。が、その停止時の上段又は下段の図柄が3つとも一致したときには“大当り”となってサイクル遊技を所定回数行うことが可能な特別遊技状態(大当りの遊技)が行われる。
【0035】
ここに、特別遊技状態とは、遊技者に多くの賞品球獲得のチャンスを与える遊技態様で、この実施の形態の場合、変動入賞装置50の可動部材51,51の所定時間(例えば、22秒間)の開放を1サイクル(ただし、その所定時間が経過する前に変動入賞装置50の大入賞口52中に遊技球が所定個数(例えば、10個)入賞したときにはその時点までの開放を1サイクル)とし、各サイクル遊技中に変動入賞装置50の大入賞口52中の継続入賞口53中に遊技球が流入してその中の継続入賞検出スイッチ56(SW2)に検出されることを継続条件(サイクルの更新条件)として、最高10サイクルまで継続して行われる。
【0036】
前記可変表示ゲームが行なわれるときには、可変表示の図柄の変動、リーチ、変動の停止、“外れ”の各状態が上記各種表示ランプLED5〜22,L1〜L6等の表示の変化とスピーカ(後述)のメロディ音の変化とによって報知される。
【0037】
また、前記大当りが発生したときには大当り発生時の大当り遊技開始ウェイトタイマ(W1)、大当り遊技の第1〜第9サイクル目までにおける継続条件成立前の大入賞口52の開放、その継続条件成立後の開放、各サイクル間のインタバルウェイトタイム(W2)、第10サイクル目(最終サイクル目)の大入賞口52の開放、第10サイクルの終了の各状態等が、上記各種表示ランプLED1〜22、L1〜L6等の表示の変化とスピーカ(後述)のメロディ音の変化によって報知される。
【0038】
また、大当り遊技のサイクルの継続回数は可変表示部21の左側画面部に表示され、各サイクル中における大入賞口52への入賞個数は可変表示部21の右側画面に、所定時間経過ごとに、前記図柄に代えて断続的に表示される。
【0039】
図3〜図8には前記可変表示装置20の詳しい構成例を示す。
【0040】
そして、それらのうち、図3にはその正面図を、図4には前枠部200と本体部300とを分離させた可変表示装置20の分解斜視図を、図5には遊技盤13に可変表示装置20を設置した状態の縦断側面図を示す。
【0041】
可変表示装置20は、図4に示すように、前枠部200と該前枠部200の後端部に一体的に取り付けられる本体部300とから構成されている。そして、その前枠部200前面側のフランジ状取付板部211の背面部が遊技盤13中段の貫通孔1Aの周縁部の前面部に密着するようにして取り付けられている。それによって、その前面部側が図5に示すように遊技盤13の前面側に突出する一方、その後部側が遊技盤13の背面側に突出した状態となる。そして、その背面側に突出した前枠200の後端部に、図5に示すように本体部300が取り付けられている。
【0042】
図6には前記前枠部200の分解斜視図を示す。
【0043】
この前枠部200は、その前側にその前側外形の主要部を構成する前枠210を具えている。
【0044】
この前枠210の前面側周囲には前記取付板部211がフランジ状に設けられ、中央部には表示用開口部212が設けられている。そして、その表示用開口部212の上段前面側には円弧状の鎧部213が前方に突出して設けられている。この鎧部213によって上下に分割された表示用開口部212の下側部分がメイン表示用開口部212aとなり、上側部分がサブ表示用開口部212bとなっている。
【0045】
また、前記表示用開口部212はその周りが、取付板部211の後方に突出する包囲枠214によって囲まれていて、該包囲枠214の内側下端部中央には同包囲枠214内に至った遊技球を前記遊技領域2中央の始動入賞口6(図1,図7参照)上に導いて落下させる案内棚23が手前が低くなるように傾斜して設けられている。
【0046】
また、前枠210の前面側中段部の左右両側位置には遊技領域2を流下する遊技球の一部を図7に示すように前記包囲枠214中に導き入れる球導入樋24,24が設けられている。その包囲枠214中に導き入れられた遊技球は図7に示すように包囲枠214の内周に沿ってその下部の案内棚23上に流下する。そして、その案内棚23に案内されて遊技盤13中央の始動入賞口6上に流下される。
【0047】
前記サブ表示用開口部212b中には、表示ユニット220がその前面側を半透光性の表示カバー221によって覆われた状態でその裏側から設置されている。そして、その表示ユニット220の前側の中央には飾りランプL1が取り付けられ、その左右両側には飾りランプLED15〜18,19〜22が取り付けられている。
【0048】
一方、前記メイン表示用開口部212aの後端部には窓枠230が窓カバー240によりその前面側を覆われた状態で取り付けられている。そして、その窓カバー240の中央部には透明(又は半透明)なメイン表示窓部241が設けられ、上端部中央には半透光性の記憶表示窓部242が設けられている。他方、前記窓枠230の中央部にはメイン表示開口窓231が設けられている。また、その窓枠230の上枠部中央には記憶表示用開口孔232が設けられ、その左右両側には飾り表示用開口孔233が設けられている。
【0049】
そして、その窓枠230の上枠部の裏側には表示ユニット250が取り付けられ、左右の側枠部の裏側には表示ユニット260(一方のみ図示)がそれぞれ取り付けられている。そして、その表示ユニット250の前側中央には入賞個数記憶表示ランプLED1〜4が取り付けられ、その左右両側には飾りランプLED5〜9,10〜14が取り付けられている。そして、入賞個数記憶表示ランプLED1〜4の先端部が前記窓枠230の記憶表示用開口孔232中に、飾りランプLED5〜9,10〜14の先端部が飾り表示用開口孔233中にそれぞれ臨んだ状態となっている。一方、前記表示ユニット260の前側には飾りランプL1が取り付けられている。そして、その飾りランプL1の点灯光が半透光性の窓枠230の側枠部および窓カバー240の側枠部を介して遊技者に視認し得るようになっている。
【0050】
図8には前記可変表示装置20の本体部300の分解斜視図を示す。
【0051】
本体部300は、前記前枠部200の後端部に取り付けられる本体前枠310と、該本体前枠310の後端部に取り付けられた液晶表示ユニット400と、前記液晶表示ユニット400をその後部側から覆った状態で前記本体前枠310の後端に取付けられた本体ケース330と、該本体ケース330の後方に臨んだ前記液晶表示ユニット400の後端部に取付けられた蛍光照明ユニット320と、該蛍光照明ユニット320をその後側から覆う状態に取り付けられたノイズ防止枠340と、該ノイズ防止枠340の裏側に取り付けられた中継基板350とを具えている。
【0052】
前記本体前枠310は本体部300を前記前枠部200に取り付けるためのもので、その前端部には前記前枠部200の前枠210の後端部に取り付けられる取付板部311がフランジ状に設けられている。この本体前枠310の内側は包囲枠312によって囲まれた開口部313となり、その上端部には天(一般)入賞口22に入賞した遊技球(入賞球)を遊技盤13の裏側の側方に導く入賞球案内樋314が設けられている。この入賞球案内樋314によって導かれた入賞球は遊技盤13の裏面に突設された案内樋1a〜1fによって集合樋15の下端の流下樋15aに導かれる(図2)。
【0053】
前記液晶表示ユニット400は、前記本体前枠310の後部に取付けられた表示ケース410と、該表示ケース410の前端部に取付けられた液晶パネル420と、前記表示ケース410の上側に取り付けられた接続基盤430と、同表示ケース410の下側に取り付けられた可変表示制御基盤(可変表示制御手段)500と、同表示ケース410の左右両側に配置されたコネクタケーブル440,450と、同表示ケース410の内側の左右両壁部に設置された反射板460,470とを具えている。
【0054】
前記表示ケース410は前記液晶パネル420を保持するもので、前端部および後端部が開口した中空状の枠体として作られている。そして、その後端部には蛍光灯設置部411,411が設けられている。
【0055】
この表示ケース410の前端開口部に液晶パネル420が取付けられている。
【0056】
前記液晶パネル420は可変表示制御手段たる後述の第2の制御手段(図15参照)からの表示制御指令に基づいて可変表示ゲーム用の各種図柄(数字や文字、記号等を含む。)を液晶表示(画像表示)するもので、前記表示ケース410の前端開口部に取り付けられた状態で、前記本体前枠310の開口部313中に臨まされている。
【0057】
前記接続基盤430は前記液晶パネル420を前記可変表示制御基盤500に電気的に接続するための配線基盤で、前記表示ケース410の上側に取り付けられている。この接続基盤430の前端部と左右両端部にはそれぞれ端子接続穴群431,432,433が設けられている。そして、その前端の端子接続穴群431中に前記液晶パネル420上端の端子群421が嵌挿されてハンダ付けされている。
【0058】
前記可変表示制御基盤500は前記液晶パネル420への表示の制御を行なう表示制御装置を構成する各種電子部品等が設置された配線基盤で、前記表示ケース410の下端部に取り付けられている。この可変表示基盤500の前端部と左右両端部にはそれぞれ端子接続穴群501,502,503が設けられている。そして、その前端の端子接続穴群501中に前記液晶パネル420下端の接続端子群422が嵌挿されてハンダ付けされている。
【0059】
前記コネクタケーブル440,450は前記液晶パネル420と可変表示制御基盤500に配設された可変表示制御手段との相互を前記接続基盤430および可変表示制御基盤500を介して電気的に接続するもので、前記表示ケース410の左右両側部に配設されている。そして、それらコネクタケーブル440,450の上端の接続端子群441,451が前記接続基盤430の左右の接続穴群432,433中に、また、それらの下端の接続端子群442,452が前記制御基盤500の左右の接続穴群502,503中にそれぞれ嵌挿されてハンダ付けされている。
【0060】
前記反射板460,470は、表示ケース410後端の蛍光灯設置部411,411に設置される蛍光灯323,324の光を有効に反射させて表示ケース410前端の液晶パネル420側に送ったり、蛍光灯323,324のノイズを防止したりするもので、例えば、アルミ板等の反射効率の高い金属によって構成されている。
【0061】
これら反射板460,470は反射板部461,471と取付板部462,472とから構成されていて、反射板部461,471が表示ケース410内部の左右の側壁部にそれぞれ密着した状態で取り付けられ、取付板部462,472が表示ケース410後端の蛍光灯設置部411,411の内周壁面に密着した状態で取り付けられている。
【0062】
前記本体ケース330は前記液晶表示ユニット400を収容するもので、その収容した状態でその前端開口部が前記本体前枠310の後端開口部に取り付けられている。この本体ケース330は前後が開口した中空状に作られている。
【0063】
前記蛍光照明ユニット320は前記ノイズ防止枠340に保持された状態で本体ケース330の後端開口部に設置されている。この蛍光照明ユニット320は、インバータ321と、該インバータ321の隣に一体に設けられた蛍光基盤322と該蛍光基盤322の前面部に取り付けられた一対の冷陰極管(蛍光灯)323,324とを具えていて、この実施の形態の場合、下側の冷陰極管323が白色で、上側の冷陰極管324が青色となっている。それら冷陰極管323,324の左右両側端子部分には前記反射板460,470の取り付け板部462,472に対する絶縁用のゴムキャップ323a,324aがそれぞれ嵌着されている。
【0064】
蛍光照明ユニット320は上記のように構成されていて、前記ノイズ防止枠340に保持されて本体ケース330の後端開口部に設置された状態において、その冷陰極管323,324のゴムキャップ323a,324aの嵌着された左右両側端子部分が前記表示ケース410後端の蛍光灯設置部411,411中に嵌合された状態となっている。
【0065】
前記ノイズ防止枠340はその前側に前記蛍光照明ユニット320を保持した状態で前記本体ケース330の後端開口部に取り付けられるもので、その後板部341の前面部の一端側には前記蛍光照明ユニット320のインバータ321の取付部342が設けられている。また、このノイズ防止枠340の他端部と上端部にはそれぞれノイズ防止用板部343,344がそれぞれ前向きに設けられている。
【0066】
このノイズ防止枠340は上記のように構成されていて、その後板部341前面の取付部342に前記蛍光ユニット320が設置された状態で、その前側のノイズ防止用板部343,344が本体ケース330内に入り込むように後板部341を本体ケース330の後端開口部に押し付けてフック331,331で止着させてある。
【0067】
前記中継基盤350は前記制御基盤500のリード線504や蛍光照明ユニット320のリード線325およびアース線327を一旦中継接続させてからパチンコ機制御装置(図示省略)やアース部に電気的に接続させるもので、前記ノイズ防止枠340の後部に取り付けられている。
【0068】
この中継基盤350の背部には前記制御基盤500のリード線504の接続コネクタ505を接続させるコネクタ351や蛍光照明ユニット320のリード線325の接続コネクタ326を接続させるコネクタ352が設けられるとともに、蛍光照明ユニット320のアース線327のコネクタ328を接続するコネクタ(図示省略)等が一体に設けられている。また、同中継基盤350の背面部には前記コネクタ326,505と電気的に接続されたリード線353が取り付けられ、そのリード線353にはパチンコ機制御装置(図示省略)のコネクタと接続される接続コネクタ354が取り付けられている。
【0069】
図9には前記変動入賞装置50の全体斜視図を示す。
【0070】
変動入賞装置50は構成基枠510を具え、該構成基枠510の後背部には前記遊技盤13の貫通孔1B(図2)の周縁部の前面部に密着状態に取り付けられる取付板部511が設けられている。
【0071】
前記構成基枠510の中央部には前記遊技盤13の貫通孔1Bと連通する大入賞口52が設けられ、その上部中央には上下開口の通過型継続入賞口53が設けられている。そして、その継続入賞53中には通過型の継続入賞スイッチ56(SW2)が設置され、大入賞口52の左右両端部上には前記大入賞口52および継続入賞口53の上方空間を開閉する一対の可動部材51,51がそれぞれ基部51a,51aを軸支された状態で回動自在に設置されている。それら可動部材51,51は図示は省略するが、変動入賞装置50の後側に取り付けられた左右一対のソレノイドにより連動機構(図示省略)を介して開閉動作されるようになっている。
【0072】
また、この変動入賞装置50の左右両側には一般入賞口55,55が設けられ、大入賞口52の集合流路には該大入賞口52中に流入した全入賞球をカウントする入賞個数検出スイッチ57(SW3)(図2に示す)が設置されている。
【0073】
図10にはこのパチンコ遊技機1の背部に取り付けられる2系統の賞球排出系の裏機構盤800を裏側から見た構成例を示す。
【0074】
この裏機構盤800は2系統の賞球排出(例えば、7個と13個排出)の処理機構を構成するもので、裏機構盤800の裏面上部には、予備球(払出し前の賞品球)を貯留する貯留タンク801が設定され、この貯留タンク801の下端開口部に臨むように誘導樋802が設置されている。誘導樋802の始端には球補給用踏板レバー803がピン803aを軸心として回動可能に設置され、上記貯留タンク801が空になると、この踏板レバー803の自由端側図示省略のばねの力で上昇してそれを球不足検出器804が検出し、図外の集中管理室へ球補給要求を行なうようになっている。
【0075】
上記誘導樋802は緩やかに下り傾斜しながらUターンし、その流下端部にこれと連続するような形で、二系統賞球排出装置810を構成する球鞘ケース811が回動軸811aを軸心として回動可能に配設されている。
【0076】
そして、上記誘導樋802のUターン部分には、球抜き装置820が設けられており、この球抜き装置820が作動されると、貯留タンク801内の予備球が誘導樋802の途中から球抜き樋824を通って外部へ抜き取られるようになっている。
【0077】
また、前記誘導樋802のUターン部分より若干下流側には賞球処理停止用の踏板レバー826が、ピン827を軸心とし先端側が上昇する方向への復帰力を他端側の重錘828によって与えられた状態で、回動自在に設置されている。この踏板レバー826の下端部に連結竿829の一端が連結されている。
【0078】
連結竿829は、前記Uターン部分より下流側の誘導樋802の下側に沿わせてスライド自在に設置され、その他端部に係止爪831の先端側が連結されている。係止爪831はピン832を軸心として回動自在に設置され、前記球鞘ケース811の上流側下端部に設けられた係合片811bと係合可能な位置にある。
【0079】
そして、前記誘導樋802中への予備球の補給が充分なときにはその予備球の重みで前記踏板レバー826の先端側が下降されることにより、連結竿829を介して係止爪831が球鞘ケース811の係合片811bと係合し得ない角度位置まで回動されていて、球鞘ケース811の賞球排出動作が可能となっている。
【0080】
反対に前記誘導樋802中への予備球の補給が不充分となったときには、前記踏板レバー826の先端側が重錘828の重みで上昇される方向へ回動し、それに伴い、連結竿829を介して係止レバー831が球鞘ケース811の係合片811bと係合し得る位置まで回動して球鞘ケース811の賞球排出処理動作を阻止するようになっている。
【0081】
前記流下樋15aの流下端部には、入賞球処理装置850が揺動可能に配設されている。この入賞球処理装置850は、その中に、入賞球が流下樋15aを流下して入ってきたときに、ピン851を軸芯として時計方向周りに一段階回動し、その入賞球を保持したままで一旦停止する。
【0082】
その入賞球処理装置850の回動によりスイッチセンサSWAがオンされて賞球排出モータ860(後述)が駆動され、該モータ860により、駆動制御機構を構成するクランクカム861および連チャンカム862が駆動(回動)される。そして、クランクカム861により作動レバー865、連結竿866、およびピン819aを軸心とするリンク機構819を介して球鞘ケース811が傾動されて賞球排出処理が行なわれる。これと同時に、連チャンカム862により、入賞球処理装置850がピン851を軸心として時計方向へさらに回動(さらに回動)されて、その中に保持していた入賞球を前記流下樋15aの下方に設置された下流側の流下樋15b上へ放出させる。その放出された入賞球はさらに入賞球導出樋871を介し流下して回収される。
【0083】
上記の如く、球鞘ケース811が傾動されることにより該ケース811から排出された賞品球は、その落下のショックを吸収するクッションレバー872上、および賞品球導出樋873の下流側、さらに流出口873aを介して、パチンコ遊技機1の賞品球受皿874(図1)へ排出される。その賞品球受皿874が一杯になると、オーバーフロー樋875を通って別の賞品球受皿(図示省略)へ排出される。
【0084】
上記の如く球鞘ケース811が傾動されて賞球排出を行なった時点で、上記傾動状態にあった入賞球処理装置850が連チャンカム862により連チャンレバー864を介して元の状態に回動復帰され、しかる後、上記の如く傾動状態にあった球鞘ケース811が連結竿866を介して前記クランクカム861によって元の状態に回動復帰される。
【0085】
センサSWBは連チャンカム862の回転角度位置を検出するセンサ、センサSWCはクランクカム861の回転角度位置を検出するセンサである。
【0086】
そして、連チャンカム862は、入賞球処理装置850が定位置に復帰しているときに、センサSWBの出力がオンとなるようにその検出部862aが形成され、一方、クランクカム861は、賞球排出装置810が賞球排出動作中のときにセンサSWCの出力がオンとなるようにその検出部861aが形成されている。
【0087】
図11は、上記球鞘ケース811を主体とする賞球排出装置810の係止状態を示す説明図である。
【0088】
遊技盤13の裏側に設置される裏機構盤800(図10)の上部には第1賞球数設定手段812を構成するホルダ812aが固定されている。このホルダ812aの下面には複数面のスリット812bが略鉛直向きに形成されており、これらスリット812bのいずれか2つには、一対の規制片812c,812dが挿入され、ねじ812eによって、着脱可能に取り付けられている。
【0089】
上記規制片812c,812dのうちの一方、(図では812c)は、誘導樋802に合わせて2条の収納部811b,811cを有するように形成された球鞘ケース811の内側の収納部に突出するような爪を有するように形成されている。このように構成することによって、上記一対の規制片812c,812dを挿入するスリット812bを選択して、球鞘ケース811の収納部811b,811c内に流入される球の数、つまり一回に排出され得る賞品球の数を、例えば、13個とすることができる。
【0090】
なお、811aで示されているのが球鞘ケース811の回動軸、811eで示されているのが球鞘ケース811を同図中反時計方向に回動復帰させるウェイトが挿入されるウェイト収納部である。また、この球鞘ケース811の先端には、球鞘ケース811が排出のため同図中反時計方向に傾動されてその上流側(同図中右側)が上昇された際に誘導樋811内の後続の予備球が流出しないように阻止するための阻止片811fが設けられている。
【0091】
また、この球鞘ケース811の先端(上流側端)の両側には支持片811g,811g(一方のみ図示)が立設され、これら支持片811g,811gにより基部側支軸811hが支持されて、この状態で先端側が昇降する方向に回動可能な流下阻止レバー813が取り付けられている。この流下阻止レバー813は図示省略の復帰用スプリングによりその自由端側が上昇する方向への回動復帰力が与えられている。また、球鞘ケース811の分離壁811dの中央には、上記流下阻止レバー813の先端の係止爪813aを嵌入させる切欠き部811eが形成されている。また、上記流下阻止レバー813は球鞘ケース811内の2つの収納部811b,811cにまたがって配設されている。
【0092】
そして、このように配設された流下阻止レバー813はその先端の係止爪813aが切欠き部811e中に嵌入するように下方へ回動されると、球鞘ケース811が同図中反時計方向に回動されたときに、係止片813aよりも上流側の2つの収納部811b,811c内の賞品球B1〜B7のみ排出されるようになっている(図12)。また、上記流下阻止レバー813の上方には、ピン815を軸心として、裏機構盤800と一体の支柱815先端の支軸815aに回動自在に取付けられた回動レバー814aと、その駆動源たるリミットソレノイド814bが配設され、それらは相互に作動レバー814cによってピン814f,814gを介して回動自在に連結されている。一方、流下阻止レバー813の上面には円弧状の突起813bが形成されている。
【0093】
そして、リミットソレノイド814bが消磁状態にあるときには、ばね814dによりプランジャ814eが伸び、作動レバー814cを介して回動レバー814aがその先端側が下降される方向に回動され、その先端部で突起813bが押圧されて流下阻止レバー813の係止爪813aが切欠き部811e中に嵌入し、球鞘ケース811中の下流側の賞品球のみ流出可能な状態となる。
【0094】
リミットソレノイド814bが励磁されると、プランジャ814eが縮み、作動レバー814cを介して回動レバー814aがその先端側が上昇される向きに回動され、それに伴い、流下阻止レバー813が図示省略の回動復帰ばねによる復帰力によって先端側が上昇する方向に回動して、係止爪813aが切欠き部811eから脱した状態となって、球鞘ケース811中の全ての賞品球の流出が可能な状態となる。
【0095】
上記球鞘ケース811は、図13に示す如く、下流側の一側に固設されたピン819aに前記リンク機構819が連結されており、前述の如く前記クランクカム861によって、作動レバー865、連結竿866、およびピン819aを軸心とするリンク機構819を介して下流側が下がる方向へ傾動されて賞球排出を行なうようになっている。
【0096】
図14にはパチンコ遊技機1の背面図を示す。
【0097】
パチンコ遊技機1の裏側に前記裏機構盤800が設置されている。
【0098】
裏機構盤800の裏面基盤900にはランプ情報に関与する外部接続端子901、球の補給情報に関与する外部接続端子902、および発射装置制御に関与する外部接続端子903等が配設され、電源端子904には一端に電源(図外)への差込みプラグ906を有するコード907が接続されている。
【0099】
また、裏機構盤800の裏面中断左側には役物制御装置(遊技制御手段)910が設置され、その下方には賞球排出用モータ860、および打球発射装置920を構成する打球発射用モータ921が設置されている。
【0100】
また、パチンコ遊技機1の裏面の右側下部にはスピーカ930が設置されている。
【0101】
図15には、上記の如く構成されたパチンコ遊技機1の効果音作成系統(第1〜第14効果音信号発生手段、アンプ654およびスピーカ930)の制御、変動入賞装置50の制御、可変表示装置20の制御および2系統の賞球排出系統の制御を行なう第1の制御手段と、第2の制御手段とによる制御装置として例示する制御装置として例示する制御システムの制御ブロック図を示す。
【0102】
効果音出力制御手段として機能する第1の制御手段700(役物制御装置910)は、主として、パチンコ遊技機1に設置されたスピーカ930(図14)より発生する効果音の作成、変動入賞装置50および賞球排出装置810の制御を行なうもので、始動入賞口4,5,6への入賞の記憶と可変表示装置20の作動の開始と停止および効果音の作成等の制御に関与する演算記憶手段701、開始指令信号発生手段702、停止指令信号発生手段703、記憶表示制御手段704および賞球排出制御手段761と、可変表示ゲームのリーチ状態やゲーム結果の判定および効果音の作成等に関係するリーチ判定手段711、リーチ信号発生手段712、ハズレ信号発生手段714、ハズレウェイトタイム終了信号発生手段715、大当り信号発生手段716および大当りウェイトタイム終了信号発生手段717と、変動入賞装置50の開閉制御や効果音の作成等に関与する開放開始信号発生手段721、開放終了信号発生手段722、入賞個数加算手段723、入賞個数判定手段724、継続入賞判定手段725、インターバル開始信号発生手段726、インターバル終了信号発生手段727、継続回数判定手段728、最終サイクル信号発生手段729及び大当り終了ウェイトタイム信号発生手段730と、3つに大別される通常遊技、補助遊技(可変表示ゲーム)および大当りの遊技にて行なわれる14種類の細別された遊技状態に夫々対応して設けられた第1〜第14効果音信号発生手段741〜754とを備えている。
【0103】
ところで上記第1〜第14効果音信号発生手段741〜754は、以下の如く、14種類の遊技状態に応じた14種類の効果音(θ〜ωの記号にて表わされている)を夫々発生させるように、それらに対応して設けられている。
【0104】
即ち、効果音としては詳細は後述するように、
(1)始動入賞口入賞音[θ;ブュゥ]
(2)図柄変動音[ι;メロディー1]
(3)リーチ音[κ;メロディー2]
(4)大当り発生時ウェイト音[μ;ファンファーレ]
(5)継続条件成立前開放音[ξ;メロディー4]
(6)継続入賞口入賞音[π;段階音]
(7)継続条件成立後開放音[ρ;メロディー5]
(8)インターバルウェイト音[ν;メロディー3]
(9)大入賞口入賞音[ο;ビィュッ]
(10)大入賞口開放終了音[σ;メロディー6]
(11)不正音[τ;ピィーコ]
(12)停止音[υ;プー]
(13)ハズレ音[φ;ブー]
(14)大当り終了ウェイト音[ω;メロディー7]の14種類が用意されており、上述の第1〜第14効果音信号発生手段から夫々発せられる14種類の効果音信号を受信したアンプ(効果音作成手段)654が夫々の効果音信号に対応させてスピーカ930より上記14種類の音(θ〜ω)を発生させるようになっている。
【0105】
図15に戻り、前記演算記憶手段701および第1効果音信号発生手段741には、始動入賞口4,5,6への入賞球を検出して始動入賞検出信号を発生する始動入賞信号発生手段(例えば、始動入賞検出スイッチ)SW1が接続されており、継続入賞口53への入賞球を検出して継続入賞検出信号を発生する継続入賞信号発生手段(例えば、継続入賞検出スイッチ)56(SW2)が表示制御装置として機能する前記第2の制御装置830,前記第5,第6および第7効果音信号発生手段745,746,747に接続されている。更にまた大入賞口52への入賞球を検出して大入賞口入賞検出信号を発生する大入賞口入賞信号発生手段(例えば、入賞個数検出スイッチ)57(SW3)が前記入賞個数加算手段723及び第9効果音信号発生手段749に接続されている。
【0106】
また、遊技者が磁石や発信機などを用いて不正を行なった場合に当該不正状態を検出して不正状態検出信号を発生する不正信号発生手段760が前記第11効果音信号発生手段751に接続されている。また、前記第1〜第14効果音信号発生手段741〜754にはアンプ(効果音作成手段)654、スピーカ930が接続されている。また、前記開始指令信号発生手段702、停止指令信号発生手段703および継続入賞信号発生手段56(SW2)に第2の制御手段830の入力側が接続され、該第2の制御手段830の出力側には前記大当り判定手段713、リーチ判定手段711及び継続入賞判定手段725が接続されている。前記第2の制御手段830には更に可変表示装置20が電気的に接続され、可変表示装置20は第2の制御手段830からの信号に基づいてその作動を行ない、該可変表示装置20の作動状態を表わす信号が第2の制御手段830にフィードバックされるようになっている。
【0107】
一方、前記記憶表示制御手段704には入賞個数記憶表示手段770(例えば、LED1〜4)が、前記賞球排出制御手段761には賞球排出装置810がそれぞれ接続されている。
【0108】
次に、上述のように構成される制御システムよる各種制御のうち、始動入賞口に遊技球が入賞してから“大当り”が発生するまでに行なわれる第1効果音信号発生手段741〜第6効果音信号発生手段746によるアンプ(効果音作成手段)654の作動制御の様子について詳細に説明する。
【0109】
上記構成の制御システムにおいて、電源が投入され、遊技機1が通常の作動状態となったときには、先ず、第2の制御手段830により可変表示装置20に初期の図柄表示(数字や記号等も含む。)がなされる。このとき、第1〜第14効果音信号発生手段は全て不作動となっていて、アンプ(効果音作成手段)654からスピーカ930へは如何なる出力信号も発生されず、従って、このときスピーカ930から効果音は全く発生しない。
【0110】
また、電源が投入された直後の初期状態においては、演算記憶手段701から小排出未処理個数がない旨を表わす信号が賞球排出制御手段761に送られる。ここで小排出未処理個数とは、7個排出が行なわれる入賞口(本実施の形態では始動入賞口4,5,6)に入賞した遊技球の総数のうち、未だ対応する排出処理(小排出処理)が完了していない分の入賞球の個数である。従って小排出未処理個数があるときには、賞球排出装置810による賞品球の排出を、通常個数排出(13個排出)に優先させて、小排出(7個排出)とすべく、前述のリミットソレイド814b(図11)を励磁する処理が行なわれる。
【0111】
上述のように小排出未処理個数なしを示す信号が演算記憶手段701から送られてきているときには、前記リミットソレイド814bは消磁されており、賞球排出装置810は1つの入賞球に対して通常個数(例えば13個)の排出を行なう状態となる。
【0112】
この状態でパチンコ遊技が行われて始動入賞口4,5,6のいずれかに遊技球が入賞すると、その入賞が始動入賞信号発生手段SW1により検出されて検出信号が演算記憶手段701及び第1効果音信号発生手段741に送られる。
【0113】
演算記憶手段701はその検出信号に基づいて始動入賞口に入賞した入賞球の個数の加算値(総数)を算出すると共に、前記賞球排出制御手段761からの、1つの入賞球に対応して行なわれる1回の賞品球排出処理が完了したことを示す信号の入力毎に、前記加算値を1宛減算する処理を行なって小排出未処理個数(未だ賞品球の小排出(例えば、7個排出)が行われていない入賞球の未処理個数)を演算する。
【0114】
前記小排出未処理個数が残っていることを示す信号(小排出未処理個数有り信号)が前記演算記憶手段701から、賞球排出制御手段761に送られると、前述のリミットソレノイド814bが励磁されて、賞球排出装置810が小排出(例えば、7個排出)を行なう状態に切換えられる。
【0115】
又、一方で演算記憶手段701は、始動入賞口に入賞した入賞球の個数を別途加算しておき、その加算値を所定限度内(例えば最大値を「4」として)で記憶する。このように記憶された加算値は、前記開始指令信号発生手段702から送られてくる信号(該信号は可変表示ゲームが1回行なわれる毎に発生する)が入力される毎に1宛減算され、当該減算された値を表わす信号は前記指令信号発生手段702に送られて、減算値が「0」となるまで可変表示ゲームが繰り返し行なわれると共に、該減算値を表わす信号(可変表示ゲーム未処理個数信号)が記憶表示制御手段704に送られて、その未処理個数が(入賞記憶個数)が入賞個数記憶表示手段770に表示される。
【0116】
一方前記始動入賞信号発生手段SW1からの検出信号を受けた前記第1効果音信号発生手段741は前記記憶表示制御手段704に記憶されている入賞個数記憶が4より小さいという条件の下で始動入賞信号発生手段(SW1)からの信号発生タイミングに合わせて、遊技球が始動入賞口に入賞した旨を示す効果音(始動入賞口入賞音[θ;ブュゥ])をスピーカ930より発生させるべく前記アンプ(効果音作成手段)654側に効果音信号を送るようになっている。
【0117】
上述の如く演算記憶手段701から可変表示ゲームの未処理個数信号が開始指令信号発生手段702に送られてくると、該開始指令発生手段702は開始指令信号を第2の制御手段830に出力する。この開始指令信号を受けた第2の制御手段830は表示制御指令信号を可変表示装置20側に出力して該装置20に可変表示図柄の変動を行なわせる。
【0118】
その一方で、その開始指令信号を第2の制御手段830に送ったという信号が前述のように演算記憶手段701に送られて、前記加算値より減算され、その演算結果を示す信号が記憶表示制御手段704に送られて入賞個数記憶表示手段770にその減算された個数の表示がなされる。
【0119】
又、前記開始指令信号発生手段702からの指令信号は、第2効果音信号発生手段742に送られ、該第2効果音信号発生手段742は、前記アンプ(効果音作成手段)654に、可変表示装置の可変表示図柄が回転中であることを示す信号(回転中信号)を出力し、この信号を受けたアンプ654は該回転中信号に基づいて、図柄が回転中であることを示す効果音(図柄変動音[ι;メロディー1])を発生させるべくスピーカ930に効果音信号を送信する。
【0120】
更に又、開始指令信号発生手段702からの前記開始指令信号は停止指令信号発生手段703に送られる。この停止指令信号発生手段703は、可変表示図柄の変動が開始されてから所定時間経過した時点で、第2の制御手段830による可変表示装置20の可変表示の図柄変動制御を停止させるべく停止指令信号を第2の制御手段830に送るようになっている。
【0121】
更に前記停止指令信号発生手段703からの停止指令信号は可変表示図柄の変動が停止された旨を示す信号として第2、第3および第12効果音信号発生手段742,743,752に送られる。
【0122】
このうち第2効果音信号発生手段742は、該停止指令信号を受けて、アンプ(効果音作成手段)654による前記図柄変動音の発生を終了させるべく停止信号をアンプ654に送信する。一方、第3効果音信号発生手段743は、前記停止指令信号を受けている状態で、更に、後述のリーチ信号発生手段712からリーチ状態発生を示す信号(リーチ信号)を受けたときに、可変表示ゲームのリーチ状態が発生したことを示す効果音(リーチ音[κ;メロディー2])を発生させるべく(リーチ状態識別音の発生)、アンプ(効果音作成手段)654に効果音を送信する。更に第12効果音信号発生手段752は前記停止指令信号を受けて、可変表示装置20による可変表示ゲームが終了したことを表わす効果音(可変表示ゲーム停止音[υ;プー])を発生させるべく、アンプ654に効果音を送信する。
【0123】
尚、上記リーチ信号は、前記可変表示の変動中に第2の制御手段830からリーチ判定手段711に送られてくる可変表示装置の変動状況を示す信号が、“大当り”発生の可能性を含んでいるか否か(リーチ状態となったか否か)をリーチ判定手段711が判定してこれを出力するようになっている。
【0124】
即ち、リーチ判定手段711が、前記第2の制御手段830からの信号に基いてリーチ状態であると判定したときには、そのリーチの判定信号がリーチ信号発生手段712に送られ、該リーチ信号発生手段712から第3効果音信号発生手段743にリーチ信号が送られて、前記停止指令信号とリーチ信号とを同時に受けたとき初めて第3効果音信号発生手段743はアンプ(効果音作成手段)654に効果音信号を送信するようになっている。
【0125】
このリーチ音の発生制御は、後述の第4効果音信号発生手段744、更には、第13効果音信号発生手段753に基づく各種効果音の発生制御に優先して行なわれるもので、所定時間に亘って継続される。そして上記所定時間が経過してリーチ音の発生が終了する時点までには、可変表示装置20による可変表示ゲームが“大当り″であるか“ハズレ”であるかの結果が出ることとなり、その結果に基づいて、当該リーチ音が発生し終った後、第4効果音信号発生手段744、第13効果音信号発生手段753の何れかによる効果音の発生(大当り発生時ウェイト音[μ;ファンファーレ],ハズレ音[φ;ブー]の発生)が行なわれることとなる。
【0126】
一方、前記停止指令信号発生手段703より停止指令信号が発生したときに、前記リーチ信号発生手段712よりリーチ信号が発生していなかったときには、第3効果音信号発生手段743による効果音(リーチ音)は行なわれず、その代りに第13効果音信号発生手段753が作動して、可変表示装置による可変表示ゲームが終了した旨を示す効果音(ハズレ音)を発生させるべくアンプ654に効果音信号が送信される。
【0127】
ところで前記可変表示装置20による可変表示ゲームが“大当り”であるか“ハズレ”であるかの判別は以下の様にして行なわれる。即ち、前記可変表示装置20による可変表示ゲームが行なわれると、その結果を表わす信号が第2の制御手段830から大当り判定手段713に送られる。大当り判定手段713は前記信号に基いて“大当り”/“ハズレ”の判定を行ない、可変表示ゲームの結果が“大当り”となったときには、大当り信号発生手段716に大当り信号を発生させるべく判定信号を出力し、一方、“ハズレ”となったときには、ハズレ信号発生手段714にハズレ信号を発生させるべく判定信号を出力するようになっている。尚、前述の如く“大当り”発生の可能性があるときには、第3効果音信号発生手段743によるリーチ音の発生が行なわれ、反対にリーチ音の発生が行なわれないときには、必ず可変表示ゲームは“ハズレ”となるので第13効果音信号発生手段753による効果音(ハズレ音)の発生制御が行なわれる。
【0128】
前記大当り判定手段713により“ハズレ”と判定されたとき、前記ハズレ信号発生手段714はハズレ信号を第13効果音信号発生手段753及びハズレウェイトタイム終了信号発生手段715に送るようになっている。
【0129】
このうち第13効果音信号発生手段753はハズレ信号を受けて、ハズレ音を発生させるべくアンプ654に効果音信号を送信するようになっている。一方、前記ハズレウェイトタイム終了信号発生手段715からは所定時間経過後第13効果音信号発生手段753にハズレウエイトタイム終了信号が送られる。このハズレウエイトタイム終了信号を受けて、第13効果音信号発生手段753は、前記アンプ(効果音作成手段)654をして、ハズレ音の発生を停止させるべく停止信号を出力するようになっている。
【0130】
一方、大当り判定手段713が第2の制御装置830からの信号に基づいて、“大当り”であると判定したときには、前述のように判定信号が大当り信号発生手段716に送られる。
【0131】
大当り信号発生手段716は前記判定信号を受けて大当り信号を第4効果音信号発生手段744に送り、第4効果音信号発生手段744は効果音信号を出力して、アンプ(効果音作成手段)654に、大当り遊技開始のウェイトタイム状態を知らせる大当り発生時ウェイト音[μ;ファンファーレ]の発生を行なわせる。
【0132】
尚、前述したように、第3効果音信号発生手段743によるリーチ音の発生制御が行なわれているときには、その表示の終了を待って、該第4効果音信号発生手段744による大当り発生時ウェイト音の作成処理が行なわれる。
【0133】
前記大当り信号発生手段716からの大当り信号は、更に大当りウェイトタイム終了信号発生手段717にも送られる。この大当りウェイトタイム終了信号発生手段717は前記大当り信号を受けてから所定時間経過した時点で大当りウェイトタイム終了信号を発生させるものである。このように発生した大当りウェイトタイム終了信号は、第4効果音信号発生手段744に送られ、該第4効果音信号発生手段744は、アンプ(効果音作成手段)654に、大当り発生時ウェイト音の発生を停止させる。
【0134】
前記大当りウェイトタイム終了信号発生手段717からの大当りウェイトタイム終了信号は同時に開放開始信号発生手段721にも送られ、開放開始信号発生手段721は該大当りウェイトタイム終了信号に基いて開放開始信号を出力する。
【0135】
このように出力された開放開始信号は変動入賞装置50に送られて該変動入賞装置50の大入賞口52が開放され、これによって実質的な“大当り”状態が発生することとなる。更に前記開放開始信号発生手段721からの開放開始信号は、第5効果音信号発生手段745にも送られ、該発生手段745は大入賞口52が開放した状態(但し継続条件は未だ成立していない)であることを示す効果音(継続条件成立前開放音[ξ;メロディー4])を発生させるべくアンプ654に効果音信号を送信するようになっている。
【0136】
それと同時に、開放開始信号は、詳細は後述する開放終了信号発生手段722、更には継続回数判定手段728にも送られて“大当り”発生後の各種制御に用いられる。
【0137】
次に、一旦“大当り”が発生した後に行なわれる第6〜第10効果音信号発生手段746〜750及び第14効果音信号発生手段754からの効果音信号に基づくアンプ(効果音作成手段)654の効果音作成処理手順について変動入賞装置50の作動の変化と併せて説明する。
【0138】
上述したように、“大当り”が発生して開放開始信号発生手段721より開放開始信号が発生すると前記変動入賞装置50の大入賞口52が開放される。
【0139】
このように大入賞口52が開放された状態で遊技球が当該大入賞口52内の継続入賞口53に入賞すると、その遊技球が継続入賞信号発生手段56(SW2)により検出され、該継続入賞信号発生手段56(SW2)から継続入賞検出信号が前記第5,第6効果音信号発生手段745,746および第7効果音信号発生手段747に送られる。
【0140】
このうち前記第6効果音信号発生手段746は、大入賞口52の1回の開放動作(1サイクル)が行なわれている間に継続入賞口52に入った遊技球のうち最初に入賞した遊技球を検出し、この入賞によって継続条件が成立したことを示す効果音(継続入賞口入賞音)を一時的にスピーカ930より発生させるべくアンプ654に効果音信号を送信するようになっている。
【0141】
又、第5効果音信号発生手段745は上記継続入賞信号を受けて、前記アンプ(効果音作成手段)654をして、前記継続条件成立前開放音の発生制御を終了せしめる。
【0142】
一方、第7効果音信号発生手段747は、前記大当りの継続条件が成立したことを示す効果音(継続入賞口入賞音[π;段階音])が発生した後、継続条件が成立した状態で大入賞口が依然開放していることを示す効果音(継続条件成立後開放音[ρ;メロディー5])を発生させるべく、効果音信号をアンプ654に送信する。
【0143】
上記継続入賞信号発生手段56からの継続条件成立を示す信号は第2の制御手段830に送られ、該第2の制御手段830は該信号に基いて継続条件が成立した旨を可変表示装置20にて表示(液晶パネルの色を青色から桜色に変える)させるようになっている。又、前記開放開始信号発生手段721からの開放開始信号は開放終了手段722に送信され、該開放終了信号発生手段722は、前記入賞個数判定手段724からの信号(該信号は大入賞口への入賞個数が所定個数(例えば10個)以上となったか否かの判定結果を表わす)を入力するか、或いは、前記開放開始信号発生手段721からの開放開始信号を入力してから所定時間が経過するか、何れか早い方の条件が成立したときに、前記大入賞口52の開放を終了させる旨を指示する信号(開放終了信号)を変動入賞装置50に送ってその開放を終了させる。又、開放終了信号発生手段722からの開放終了信号は前記第7効果音信号発生手段747に送られ、それまで行なわれていた該第7効果音信号発生手段747による継続条件成立後開放音の発生制御が終了するようになっている。
【0144】
更に前記開放終了信号は第10効果音信号発生手段750に送られ、第10効果音信号発生手段750は、詳細は後述する大入賞口52の開放処理が終了することを表わす効果音(大入賞口開放終了音[σ;メロディー6])の発生を停止させるべくアンプ654に制御信号を送信するようになっている。
【0145】
ところで上記入賞個数判定手段724からの判定結果を表わす信号は、以下のようにして出力されるようになっている。
【0146】
即ち、上述の開放開始信号発生手段721からの開放開始信号に基づいて変動入賞装置50の大入賞口52が開放しているときに、遊技球が該大入賞口52に入賞すると、その旨が大入賞口入賞信号発生手段57(SW3)により検出され、その検出ごとに大入賞口入賞検出信号が発生する。この入賞検出信号の発生回数は入賞個数加算手段723により加算され、遊技球の入賞個数を示す加算値が所定値以上となったか否かが入賞個数判定手段724によって判定される。
【0147】
ところで前記大入賞口入賞信号発生手段57からの大入賞口入所信号は第9効果音信号発生件数手段759にも送られ、該第9効果音信号発生手段759は該信号を受けて大入賞口52への遊技球の入賞を表わす効果音(大入賞口入賞音[ο;ビィュッ])を発生べくアンプ654に送信する。
【0148】
一方、前述の開放終了信号発生手段722からの開放終了信号は、更にインターバル開始信号発生手段726および大当たり終了ウェイトタイム信号発生手段730にも送られるようになっている。
【0149】
又、これらインターバル開始信号発生手段726及び大当り終了ウェイトタイム信号発生手段730には、継続入賞判定手段725からの継続入賞判定信号が入力される。
【0150】
このうち大当り終了ウェイトタイム信号発生手段730は、前記開放終了信号を入力した時点で前記継続入賞判定手段725から継続入賞判定信号が未だ入力されていない場合に、“大当り”状態が間もなく終了してしまうことを所定時間に亘って報知すべく(大当り終了ウェイト音[ω;メロディー7]を発生させるべく)、第14効果音信号発生手段754に大当り終了ウェイトタイム信号を送信する。前記第14効果音信号発生手段754は、大当り終了ウェイトタイム信号を受けて、前記大当り終了ウェイト音を所定時間に亘って発生させるべくアンプ654に効果音信号を送信するようになっている。
【0151】
ところで、上述の継続入賞判定手段725は、第2の制御手段830に入力された継続入賞信号発生手段56(SW2)からの信号を前記第2の制御手段830を介して受信し、継続条件が満たされたか否かを判定するように構成されている。
【0152】
インターバル開始信号発生手段726開放終了信号が送信されていると云う条件下で継続入賞口53に遊技球が入賞したとの判定信号が継続入賞判定手段725から該手段726に入力されていれば、該インターバル開始信号発生手段726からインターバル開始信号が第8効果音信号発生手段748に送られ、該第8効果音信号発生手段748によってアンプ(効果音作成手段)654が、そのインターバルのウェイトタイム中であることを示すインターバルウェイト音[ν;メロディー3]を発生させる。
【0153】
このインターバルのウェイトタイムは所定の継続条件が成立した場合に開放終了信号の発生により大入賞口52が閉じてから開放開始信号の発生により大入賞口52が再び開放されるまで所定時間のインターバルをあけるためのものである。前記インターバル開始信号発生手段726からのインターバル開始信号は同時にインターバル終了信号発生手段727にも送られ、インターバル終了信号発生手段727は上記信号が送られてから所定時間経過した時点で、インターバル終了信号を前記第8効果音信号発生手段748に送り、該手段748はアンプ(効果音作成手段)654によるインターバルウェイト音の発生制御を停止せしめる。
【0154】
尚、このインターバルウェイト音の発生が終了したときには、再び大入賞口開放音の発生制御又は、後述の第14効果音信号発生手段754による大当り終了ウェイト音の発生制御の何れかが行なわれるようになっている。又、インターバル終了信号は前記開放開始信号発生手段721にも送られ、該信号に基づいて変動入賞装置50による大入賞口52の新たな開放(次回サイクルにおける開放)が許可されるようになっている。
【0155】
このように、一旦“大当り”が発生して大入賞口52が開放されると、上述した一連の制御(アンプ(効果音作成手段)654、可変表示装置20、変動入賞装置50の各制御)が、遊技球が変動入賞装置50内の継続入賞口53に入賞することを条件として、所定回数のサイクル(例えば10サイクル)を限度として繰り返し行なわれる。
【0156】
即ち、前記継続入賞判定手段725によって継続条件が成立したとの判別がなされると、その旨が、インターバル開始信号発生手段726、インターバル終了信号発生手段727を介して(インターバル終了信号の入力により)、開放開始信号発生手段721に伝えられる。
【0157】
開放開始信号発生手段721は、この継続条件成立を示す信号(インターバル終了信号が用いられる)又は、“大当り”発生時に入力される大当り発生を示す信号(大当りウェイトタイム終了信号が用いられる)に基づいて、開放開始信号を出力して前述の如く変動入賞装置50の大入賞口の開放制御を行なうと共に、一方で、大入賞口の開放回数を計数すべく当該開放開始信号を継続回数判定手段728に送る。
【0158】
継続回数判定手段728は、開放開始信号の入力回数、即ち“大当り”発生後大入賞口が実際に開放した回数が、所定回数(例えば10回)に達したか否かを判定するもので、該判定手段728によって、未だ所定回数に達していないとされたとき、即ち、第1〜第9サイクルまでは、各サイクル共、大入賞口52が開放されたときの大入賞口開放音の発生制御(継続条件成立前と成立後の双方を含む)やそれが閉じられたインターバルウェイトタイムのときのインターバルウェイトタイム音の発生制御が上述の手順に従って行なわれる。
【0159】
一方、最終(第10)サイクル時に至って、継続回数判定手段728から最終サイクルである旨を表わす判定信号が最終サイクル信号発生手段729に送られると、該最終サイクル信号発生手段729は第10効果音信号発生手段750に最終サイクル信号を送るようになる。
【0160】
第10効果音信号発生手段750は、最終サイクルであることを示す信号を受けると同時に、前記アンプ(効果音作成手段)654による大入賞口開放終了音の発生行なう(該大入賞口開放終了音は、前述したように開放終了信号発生手段722からの開放終了信号の発生時に停止させる)。
【0161】
更にまた、前記アンプ(効果音作成手段)654には、不正信号発生手段760からの信号を入力する第11効果音信号発生手段751が接続されており、該第11効果音信号発生手段751は前記不正信号発生手段760からの不正発生を示す信号(不正信号)に基いて、前記アンプ(効果音作成手段)654に不正を表わす効果音(不正音)の作成を行なわせしめるようになっている。なお、この第11効果音信号発生手段751による不正音の発生に優先は上述した他の効果音信号発生手段(741〜751,753,754)による各種効果音の発生に優先して行なわれるようになっている。
【0162】
尚、本実施の形態では第2の制御手段830によって可変表示ゲーム手段が構成され、第3効果音信号発生手段743によってリーチ状態識別音発生制御手段が構成されている。
【0163】
図16には図15に示した第1の制御手段(役物制御手段)700にて行われる効果音作成処理のメインルーチンのフローチャートが示されている。
【0164】
この効果音作成処理においては、遊技状態の変化に応じた種々の効果音が、前記第1〜第14効果音信号発生手段741〜754及びアンプ(効果音作成手段)654の働きによってスピーカ930より発生し、上記各種効果音によって遊技状態の変化が遊技者に逐一告知されるようになっている。
【0165】
上記効果音作成処理のメインルーチンが開始すると、先ず、ステップS4において、入賞未処理記憶があるか否か(「1」以上の値であるか否か)が判別される。この入賞未処理記憶とは、遊技球が始動入賞口4,5,6に入賞したにも拘らず未だ可変表示ゲームが行われていない入賞未処理の回数の記憶値である。従って、遊技球が始動入賞口に入賞して入賞未処理記憶があると判定された後に初めてステップS6以降の処理が実行されるようになっている。
【0166】
次のステップS6では可変表示装置20による可変表示ゲームが開始されたか否か(可変表示の変動開始)の判別が行なわれ、この判別結果が“Yes”に転じるのを待って、可変表示ゲームが実行中であることを表わす効果音の作成処理(図柄変動音作成処理)が行なわれる(ステップS8)。
【0167】
続くステップS10では、上記可変表示ゲーム中に大当り発生の可能性が生じたか(リーチ状態となったか)否かが判定される。この判別の結果、大当り発生の可能性が生じなかった(リーチ状態にならなかった)とされたときには、ステップS12以降の処理を、一方、大当り発生の可能性が生じた(リーチ状態になった)とされたときには、ステップS18以降の処理を行なうようになっている。
【0168】
先ず、ステップS12では可変表示装置の可変表示ゲームの図柄の変動が終了したか否かが判別され、この判別結果が“Yes”に転じるのを待ってからステップS14の図柄停止音作成処理を実行する。この図柄停止音作成処理は、可変表示装置20による可変表示ゲームが終了することを、スピーカ930から発生する効果音(図柄停止音)によって遊技者に告知する処理である。
【0169】
次のステップS16では、可変表示ゲームのゲーム結果がハズレであったことを示すべく、ハズレ音の作成処理が行なわれ、その後前記ステップS4より処理を再実行する。
【0170】
一方、前記ステップS10の判別結果が“Yes”即ち、可変表示ゲームの結果に、大当り発生の可能性が生じていると判定したとき(リーチ状態になったとき)には、ステップS18に進んでリーチ状態を表わす効果音(リーチ音)の作成処理を行ない、次のステップS20で可変表示装置20の表示の変動の終了を待ってからステップS22に進む。ステップS22では前記ステップS14と同様に可変表示装置20の可変表示ゲームが終了したことを表わす図柄変動停止音の作成処理を行なってステップS24の判別を行なう。
【0171】
ステップS24においては可変表示装置20による可変表示ゲームの結果が、大当りの態様(「7,7,7」などのぞろ目が表示される態様)になっているか否かが判別される。この判別の結果、大当りが発生していないと判断されたときには前記ステップS16でハズレ音の作成処理を行なった後ステップS4に戻って再び処理を繰り返す。
【0172】
一方、前記ステップS24の判別結果が“Yes”のとき、即ち可変表示ゲームの結果大当りが発生したと判断されたときには、ステップS26に進んで、大当りの発生から変動入賞装置50の大入賞口52が実際に開放されるまでのウェイトタイム(大当りウェイトタイム)に移行したことを表わす効果音(大当りウェイトタイム音)の作成処理を行なってステップS30移行の処理に進む。
【0173】
ステップS30では、大当り発生後に開始された変動入賞口52の開放動作が、最終サイクルの開放動作であるか否かが判別される。この判別結果が“No”、即ち、変動入賞口52の開放動作が最終サイクルの動作でないと判断されたときには、ステップS32移行の処理を行なう。
【0174】
先ず、ステップS32では大当りの継続条件が成立する前の開放状態を表わす効果音(継続条件成立前開放音)の作成処理が行なわれ、次いでステップS34が実行される。
【0175】
ステップS34では、大当りの発生によって大入賞口52が開放されて遊技球が入賞し得る状態となった継続入賞口53に、開放後初めて遊技球が入賞したか(1回目の入賞)が問われ、この判別結果が“No”のときにはステップS35以降の処理が実行され、反対に“Yes”のときにはステップS39以降の処理が実行される。
【0176】
ステップS36においては、前記大入賞口52が開放されてから所定時間が経過するか或いは大入賞口52への遊技球の入賞個数が10個(10カウント)になるかの何れか一方の条件が成立したか否かが判別される。
【0177】
この判別結果が“No”となっているうちは前記ステップS32,S34,S36のみが繰り返し実行されることとなる。
【0178】
この状態から前記ステップS36の判別結果が“Yes”に転じると変動入賞口52の開放動作は終了されることとなるので(説明省略の役物制御装置側にて別途制御されている)その旨を表わす特別遊技状態終了音としての効果音(大当り終了ウェイトタイム音)を発生させるべく大当りウェイトタイム音作成処理(ステップS38)を行なった後前記ステップS4に戻って一連の処理を繰り返す。
【0179】
また、上述したようにステップS32,S34,S36のみが繰り返し実行されているときに、前記継続入賞口53に、大入賞口52の開放後初めて遊技球が入賞すると(このときステップS34の判別結果は“Yes”に転じる)、先ず、大当たり遊技状態の継続条件が成立したことを表わす効果音(継続入賞口入賞音)の作成処理(ステップS39)が行なわれる。次いでステップS40では、この時点に於ける大入賞口52の開放動作が、上記継続条件が成立した後の開放動作であることを表わす効果音(継続条件成立後開放音)の作成処理が行なわれ、その後ステップS42の判別が行なわれる。
【0180】
ステップS42では、前記ステップS36と同様に、大入賞口52が開放されてから所定時間が経過するか或いは大入賞口52への遊技球の入賞個数が10個(10カウント)になるかの何れか一方の条件が成立したか否かが判別される。
【0181】
この判別結果が“No”のときには前記ステップS40に戻って、継続条件成立後開放音の作成処理を繰り返し行ない、判別結果が“Yes”に転じるのを待ってステップS44に進む。
【0182】
ステップS42が“Yes”となったときに(このとき変動入賞装置の大入賞口52は閉じられる)実行されるステップS44では、インターバルウェイトタイム音の作成処理が行なわれる。このインターバルウェイトタイム音は、大当りが継続されると云う条件の下でそれ迄行なわれていた大入賞口52の開放動作が終了したときに、その後再び該大入賞口52が開放されるまでの間、その状態を表わす効果音である。
【0183】
このインターバルウェイトタイム音の作成処理が終了すると再び前記ステップS30より制御が行なわれるようになっている。
【0184】
このように大当りが発生したときの制御処理は大入賞口52の開放動作が10回(10サイクル)に達するまで繰り返し行なわれる。
【0185】
そして、最終サイクル(10回目の開放動作)となって前記ステップS30の判別結果が“Yes”に転じると、その時点での大入賞口52の開放動作が最終サイクルのものであることを表わす他のサイクルとは異なるメロディーの効果音(大入賞口開放終了音)の作成処理が行なわれ、その後再び前記ステップS4より制御を繰り返すこととなる。
【0186】
図17には、図16に示す前述のメインルーチンが行なわれているときに適宜割り込まれる割込み処理が示されている。
【0187】
この割込み処理は、始動入賞口4,5,6に遊技球が入賞したときの入賞音(始動入賞口入賞音)の作成、大入賞口52に遊技球が入賞したときの入賞音(大入賞口入賞音)の作成、及び不正発生時に出力される不正音の作成処理を行なうためのプログラムである。
【0188】
この割込み処理が開始されると、先ず、ステップS60で始動入賞口4,5,6への入賞があったか否かを判別し、入賞がなかったときにはそのままステップS63に進み、入賞があったときには続くステップS61に進む。
【0189】
ステップS61では、この時点で記憶表示手段704(図15)に記憶されている入賞個数記憶が4より小さいか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、可変表示ゲームの開始条件が成立したことを表わす効果音(始動入賞口入賞音)の作成処理を行ない(ステップS62)、その後ステップS63に進む。一方、前記ステップS61の判別結果が“No”のとき、即ち、この時点までに既に4個以上の入賞球の始動入賞口への入賞が前記記憶表示制御手段704に記憶されているときには、入賞球が始動入賞口に入賞した旨を表わす効果音(始動入賞口入賞音)の作成を行なうことなくそのままステップS63に進む。
【0190】
ステップS63では大当りが発生したときに開放される変動入賞装置50の大入賞口52内に遊技球が入賞したか否かが判別され、この判別結果が“Yes”のときにはステップS64にて大入賞口52への遊技球の入賞を表わす効果音(大入賞口入賞音)の作成処理を行なった後ステップS65に進み、一方、判別結果が“No”のときには前記ステップS64をスキップしてそのままステップS65に進む。
【0191】
ステップS65では不正が発生したか否かが判別される。この判別結果が“Yes”、即ち遊技者などによって不正遊技が行なわれていると判断したときにはステップS66に進んで当該不正発生を係員に告知するための不正音の作成処理を行なうとともにその状態を維持(ホールド)し、判別結果が“No”のときにはそのまま本ルーチンを終了する。
【0192】
次に、図18に示す役物制御手段による制御ブロック図に基づいて、上記のように構成されたパチンコ遊技機1の入賞個数記憶表示手段770としての入賞個数記憶表示ランプLED1〜4、状態変化表示手段780としての各種表示ランプLED5〜22,L1〜L6,323,324、変動入賞装置50、可変表示装置20(可変表示手段)、アンプ(効果音作成手段)654等の制御を行なう遊技制御手段としての第1のコンピュータシステム(第1の制御手段700)600、および、可変表示制御手段としての第2のコンピュータシステム(第2の制御手段830)660による制御システムの一実施の形態について説明する。
【0193】
この実施の形態では、役物としての入賞個数表示ランプLED1〜4、各種表示ランプLED5〜22,L1〜L6,323,324、可変表示装置20および変動入賞装置50等の制御を制御手段としての第1および第2のコンピュータシステム600,660が行なうようになっている。
【0194】
第1のコンピュータシステム600は、第1のマイクロコンピュータとしてのマイクロコンピュータ(MPU)610、読出し専用メモリたる第1のROMとしての外部ROM620、随時読出しと書込みが可能なメモリたる外部RAM630等を有している。
【0195】
前記ROM620には、乱数テーブル、大当り遊技(特別遊技)パターンおよび各種表示ランプの表示パターン、スピーカ930からの音声の発生パターン等の固定データが記憶されている。
【0196】
一方、RAM630には始動入賞口4,5,6への入賞球を検出する始動入賞検出スイッチSW1や変動入賞装置50の継続入賞検出スイッチ56(SW2)および入賞個数検出スイッチ57(SW3)による検出信号、可変表示図柄の停止表示態様を定めるデータ等を一時的に記憶する記憶領域、ソフトタイマを構成するレジスタ領域およびコンピュータシステム600の作業領域などが設けられている。
【0197】
マイクロコンピュータ610には、該マイクロコンピュータ610に電気を供給する電源回路641や電源電圧が許容電圧値から外れたときにORゲート645を介してリセット端子RSTにリセット信号を送る電圧検出回路643、クロックパルスを発生させる発信回路642、該発信回路642のクロックパルスを分周しORゲート645を介してリセット端子RSTにリセット信号を送る分周器644等が接続されている。
【0198】
マイクロコンピュータ610の入力側には、チャタリングを防止するための波形整形回路651を介して始動入賞口4,5,6への入賞球を検出する始動入賞検出スイッチSW1、継続入賞口53への入賞球を検出する継続入賞検出スイッチSW2、および大入賞口52への入賞球の個数を検出する入賞個数検出スイッチSW3が接続されている。
【0199】
一方、このマイクロコンピュータ610の他の入出力側にはI/O回路652が接続され、該I/O回路652には第2の制御手段として作用する第2のコンピュータシステム660、一対の冷陰極管323(白色),324(青色)がインバータ321を介して接続されると共に、更に入賞個数記憶表示ランプLED1〜4、飾りランプL1、飾りランプL2、当たり表示ランプL3、大当り動作表示ランプL4、継続条件成立表示ランプL5、飾りランプL6、飾りランプLED5〜14、飾りランプLED15〜22、変動入賞装置50の可動部材開閉用ソレノイドAおよび賞球排出装置810のリミットソレノイドB(814b)が接続されている。また、MPU610にはサウンドジェネレータ653,アンプ654を介してスピーカ930が接続されている。
【0200】
一方、I/O回路に接続された前記第2のコンピュータシステム660は、第2のマイクロコンピュータとしての可変(液晶)表示用マイクロコンピュータ661とコントローラドライバ663とを具えていて、そのコントローラドライバ663に液晶パネル420が接続されている。液晶表示用マイクロコンピュータ661の記憶手段として例示する第2のROMとしてのROM662中には液晶パネル420への可変表示データ、その表示パターンおよび大当りの表示態様等の固定データが記憶されている。
【0201】
前記ROM662中に記憶された可変表示データの左図柄、中図柄、右図柄の例を図19(A)、(B)、(C)にそれぞれ20組の表示として示す。また、大当りの表示態様の例を図20に(1)〜(40)までの40通りの組み合わせを表示として示す。
【0202】
上記構成の制御システムにあっては、先ず、図示省略の起動スイッチが投入されて電源回路641からマイクロコンピュータ610に電気が供給されると、マイクロコンピュータ610からI/O回路652を介して表示指令信号が可変表示用マイクロコンピュータ661に送られ、該可変表示用マイクロコンピュータ661により液晶パネル420に初期の図柄表示が停止した状態でなされる。
【0203】
また、マイクロコンピュータ610からの通常遊技状態を示す表示指令信号がI/O回路652に送られ、通常遊技状態を表わす通常遊技状態表示として、飾りランプLED5〜14を内側から外側、外側から内側へと交互に、飾りランプLED15〜22を外側から内側にそれぞれ流れるように点滅移動させるとともに、飾りランプL1を点滅させ、かつ、白色の冷陰極管323を点灯させる。
【0204】
また、常時、ROM620中の乱数テーブルの乱数が分周器644からの分周信号が立ち上がってリセット端子RSTに入力されるごとに更新された状態で発生されている。
【0205】
この状態で遊技が行なわれて始動入賞口4,5,6のいずれかに遊技球が入賞すると、その入賞ごとに始動入賞検出スイッチSW1がオンされてそのオン信号が波形整形回路651により処理された後、マイクロコンピュータ610に入力されその入力時のROM620から発生されている乱数を拾ってその乱数をRAM630に順に記憶させる。そのRAM630に記憶される乱数はこの実施の形態の場合可変表示ゲーム実行中のものも含めて最高5個とする。そして、その記憶された乱数のうち可変表示ゲーム実行中のものを1つ差し引いた乱数の記憶個数分の入賞個数記憶表示ランプLED1〜4が点灯される。そして、そのRAM630に最初に記憶された乱数に基づいて、可変表示用マイクロコンピュータ661により液晶パネル420の可変表示の変動が行なわれる。その可変表示の変動の開始ごとに、入賞記憶個数表示ランプLED1〜4の点灯しているもののうちの1つが消灯される。
【0206】
可変表示ゲームはそのゲームが行なわれる乱数に応じて、大当りを発生させ得ない(リーチ状態が生じない)通常の可変表示ゲームと大当りを発生させ得る(リーチ状態が生ずる)リーチの可変表示ゲームに分けられる。
【0207】
そして、それが通常の可変表示ゲームのときには、液晶パネル420に、図19(A)、(B)、(C)に示した20組ずつの左図柄、中図柄および右図柄がそれぞれ1組ずつランダムに変動され、所定時間経過するか、又はストップボタンが備えられているときにはストップボタンが押された後にそれら3つの組図柄がダウンスクロール状態に変換され、さらに所定時間経過したところで左図柄、中図柄、右図柄の順に停止されて、停止図柄が確定される。
【0208】
この通常可変表示ゲーム中は、マイクロコンピュータ610からの表示指令に基づき、図柄変動中表示として、飾りランプLED15〜22が外側から内側に流れるようにそれぞれ点滅されるとともに、飾りランプL1およびL2が点滅される、通常遊技時と同様、白色の冷陰極管323が点灯されて液晶パネル420の画面が桜色に見える状態に保たれる。
【0209】
一方、通常のダウンスクロールの終了時に、左図柄、中図柄および右図柄3つの図柄が揃って(上段、下段何れが揃っていても良い)大当り発生の可能性が生じたとき(リーチ状態になったとき)にはその通常のダウンスクロールを継続(延長)させつつディスプレイ用ダウンスクロールをゆっくりした速度で行なう。このリーチ状態のときには、特に、マイクロコンピュータ610からの指令に基づき、リーチ表示として、当りランプL3が点滅されるとともに、白色の冷陰極管323が点滅される。
【0210】
そして、それら左図柄、中図柄および右図柄が停止されると、それがリーチ状態であったか否かに拘らず、マイクロコンピュータ610からの指令に基づき、図柄変動停止表示として、飾りランプLED5〜14,15〜22、飾りランプL1,L2,L3,L6が消灯されるとともに、白色の冷陰極管323が点灯した状態に戻される。
【0211】
そして、その停止図柄の態様がマイクロコンピュータ610によりハズレであると判定されたときには、マイクロコンピュータ610からの表示指令に基づき、ハズレ表示として、飾りランプLED5〜14が同時点滅されるとともに飾りランプLED15〜22が外側から内側に流れるように点滅される。
【0212】
上記停止図柄の態様が偶発的に大当りの態様可変表示装置20が図20の(1)〜(40)のうちのいずれかの表示となる態様となったとき、即ちマイクロコンピュータ610により“大当り”であると判定されたときには、マイクロコンピュータ610からの表示指令に基づいて、大当り発生の判定時から大当り遊技(特別遊技)の終了時に至までるまでの間、次のような段階的な大当り表示がなされる。
【0213】
即ち、先ずその大当りの発生の判定時から大当りの遊技が開始される(大入賞口52が最初に開放される)までの間においては、大当り発生時ウェイトタイム状態表示として、飾りランプLED5〜14が同時点滅に、飾りランプL1,L2,L6,当り表示ランプL3、大当り動作表示ランプL4が点滅状態に変換される。また、可変表示用マイクロコンピュータ661からの表示指令に基づいて、液晶パネル420に、先ず、その大当りを発生させた図柄の点滅がなされ、次いで、図21に示すように、キャラクタ画像としての人形がバンザイを繰り返す表示がなされ、その後、さらに、図22に示す“ヨッ!日本一”のメッセージの表示がアップスクロールでなされる。そして、その間、そのメッセージに合わせて白色の冷陰極管323と青色の冷陰極管324が交互に適宜点灯される。
即ち、マイクロコンピュータ610からの表示指令信号に基づき可変(液晶)表示用マイクロコンピュータ660はROM662に記憶されたデータにより、大当り発生時の表示態様として、人形のキャラクタがバンザイを繰り返す動作表示や、“ヨッ!日本一”のメッセージのスクロール表示を行うのである。
【0214】
そして、第1〜第9サイクルまでの大入賞口52の開放時においては、上記液晶パネル420は左図柄の位置に継続サイクル数を、中図柄の位置にバー記号を、右図柄の位置に各サイクル中に大入賞口52中に入賞した遊技球の個数をそれぞれ表示した状態と、その大当りを発生させた図柄を表示した状態とに適宜交互に変換される。
【0215】
この第1〜第9サイクルまでの大入賞口52の開放時において継続入賞口53への入賞がないうちは、継続条件成立前開放状態表示として、飾りランプLED5〜14が同時点滅状態に、また、飾りランプL1,L2,L6、当り表示ランプL3、大当り動作表示ランプL4が点滅状態に維持される他、白色の冷陰極管323が消灯されて青色の冷陰極管324が点灯されて液晶パネル420が藤色に見える状態となる。
【0216】
この第1〜第9サイクルまでの大入賞口52の開放時に継続入賞口53中に遊技球が入賞したときには、液晶パネル420に継続条件が満たされた表示として、キャラクタ画像としての人形のキャラクタが3回バンザイをする表示(図21)に一時的に変換され、その後、左図柄の位置に継続サイクル数を、中図柄の位置にバーを右図柄の位置に各サイクル中に大入賞口52中に入賞した遊技球の個数をそれぞれ表示した状態と、その大当りを発生させた図柄を表示した状態とに適宜交互に変換される表示に戻される。即ち、マイクロコンピュータ610からの表示指令信号に基づき可変(液晶)表示用マイクロコンピュータ660はROM662に記憶されたデータにより、継続条件が満たされた表示態様として、人形のキャラクタが3回バンザイをする動作表示を行うのである。また、継続条件成立開放状態表示として、継続入賞口53中に入賞した時点からそのサイクルの終了時に大入賞口53が閉じるまでの間、飾りランプLED5〜14が同時点滅状態でかつ飾りランプLED15〜22が外側から内側に流れるように点滅する状態に維持される他、特に、ランプL1,L3とランプL2,L5,L6とが交互に点滅されてからそれらランプL1〜L6が全て点灯された状態に変換され、さらにその後、ランプL1,L3とランプL2,L5,L6との交互点滅と飾りランプL4の点滅が行なわれる状態に変換される。また、このときには、青色の冷陰極管324が消灯されて白色の冷陰極管323が点灯される。
【0217】
また、大当りの遊技の各サイクルのウェイトタイム中(このとき大入賞口51が閉じている)には、液晶パネル420には大当りを発生させた表示図柄(図20)が表示され、このとき上段、下段のうちのぞろ目となっている方の図柄が点滅するとともに、ぞろ目でない方の図柄が点灯した状態に変換される。また、このときには、インターバルウェイトタイム状態表示として、飾りランプLED5〜14が同時点滅状態で、飾りランプL15〜L22が外側から内側に流れる状態にされる他、ランプL1〜L6が点滅状態にされ、白色の冷陰極管623が点灯した状態にされる。
【0218】
また、第1〜第9サイクルまでの大入賞口52の開放時において、継続入賞口52への入賞がないうちに所定時間が経過するか、又は大入賞口52中への10個入賞があった場合には、その時点で大入賞口52が閉じられて大当りの遊技が終了される。
【0219】
また、第10(最終)サイクル目の大入賞口52の開放時には、第1〜第9サイクルにおけるのと同様、液晶パネル420は、その左図柄の位置に継続サイクル数を、中図柄の位置にバーを、右図柄の位置に各サイクル中に大入賞口52中に入賞した遊技球の個数をそれぞれ表示した状態と、その大当りを発生させた図柄を表示した状態とに交互に変換される。また、飾りランプLED5〜14が同時点滅状態に、飾りランプLED15〜22が外側から内側に流れるように点滅される状態にされる。また、最終サイクル大入賞口開放状態表示として、ランプL1,L3とランプL2,L5,L6とが交互に点滅されてからランプL1〜L6が全て点灯された状態に変換され、さらにその後、ランプL1,L3とランプL2,L5,L6との交互点滅とが繰り返してなされ、大当り動作表示ランプL4の点滅される表示がなされる。
【0220】
そして、第10サイクル(最終サイクル)が終了して大入賞口52が閉じたときには、その閉じたときから一定時間が経過するまでの期間、液晶パネル420に、最終サイクル迄継続したことを知らせる、図23に示す“大勝利”のメッセージが右から左に流れるようにスクロール表示され、その後、人形のキャラクタが現れて停止し、その人形のキャラクタが図24に示すようなバンザイを6回する表示がなされる。即ち、マイクロコンピュータ610からの表示指令信号に基づき可変(液晶)表示用マイクロコンピュータ660はROM662に記憶されたデータにより、最終サイクルまで継続した表示態様として、“大勝利”のメッセージのスクロール表示や、人形のキャラクタが6回バンザイをする動作表示を行うのである。また、この期間中は、最終サイクル終了ウェイトタイム状態表示としてランプL1,L3とランプL2,L5,L6との交互点滅がされた後に、それらランプL1〜L6の全ての点灯がなされ、さらにその後、ランプL1,L3とランプL2,L5,L6との交互点滅が繰り返してなされ、ランプL4の点滅がなされる。そして、白色の冷陰極管323が点灯した状態に維持される一方で、飾りランプLED5〜14およびLED15〜22が消灯された状態となる。
【0221】
そして、その一定時間が経過した時点で、上記投入時における通常遊技状態表示、即ち、飾りランプLED5〜14が内側から外側、外側から内側へと交互に、飾りランプLED15〜22が外側から内側にそれぞれ流れるように点滅表示されるとともに、ランプL1が点滅し、入賞個数記憶表示ランプLED1〜4およびランプL2〜L6が消灯しかつ白色の冷陰極管323が点灯した表示に戻される。
【0222】
また、始動入賞口4,5,6の始動入賞検出スイッチSW1からの検出信号が波形形成回路651を介してマイクロコンピュータ610に入力されると、それがRAM630に記憶され、その記憶に基づいてマイクロコンピュータ610から小排出切換信号がI/O回路に送られて賞球排出装置830のリミットソレノイドBが消磁され、それによって賞球排出装置810が小排出状態に変換され、小排出がなされる。
【0223】
また、パチンコ遊技機1に異常が発生したときには、飾りランプL1のみ点滅されて、例えば液晶パネル420の表示、およびランプLED1〜4、LED15〜22、L2〜L6、白色および青色の冷陰極管323,324は全て消灯された状態となる。
【0224】
図25には、図18のコンピュータシステム600および660によって行われるメイン処理の制御処理手順を示す。
【0225】
このメイン処理は、パチンコ遊技機1の各スイッチSW1,SW2,SW3等の状態を入力してチャタリング除去を行なって他のフェーズで使用できる形式に整える入力処理(フェーズ0)、電源投入による起動か否かの判定と特定RAM630領域を検査してRAM630が正常であるか否かの判定とを行なって電源投入による起動であるか又はRAM630領域が異常である場合にRAM630領域の初期化を行なう初期化処理(フェーズ1)、編集された出力情報をI/O回路652に出力して二系統賞球処理を行なう出力処理(フェーズ2)、ゲーム動作処理、不正監視処理およびスイッチSW1,SW2,SW3の入力監視処理等の処理(フェーズ3)、出力編集、音の編集・出力及び乱数の生成等の処理(フェーズ4)の5つのフェーズに区分される。
【0226】
このメイン処理が開始されると、まず、ステップS100でスイッチ(SW1,SW2,SW3等)の読み込みを行なってからステップS101に移行する。
【0227】
ステップS101においては、電源投入による起動か否かを判定し、否と判定したときにはステップS101に移行してメモリ検査(特定RAM630領域の検査)を行なってRAM630が正常であるか否かの判定を行なう。
【0228】
その結果、電源投入による起動であると判定するか、又はRAM630が正常でないと判定したときには、ステップS110でRAM630領域の初期化処理を行なってからステップS111に移行して乱数更新を行なう。
【0229】
が、電源投入による起動でなく、かつ、メモリ(RAM630)が正常であると判定したときには、ステップS103で出力処理をし、次のステップS104で二系統賞球処理を行なってからステップS105に移行する。
【0230】
ステップS105においては不正があるか否かを判定し、不正がなければステップS106でゲーム処理をし次のステップS107で出力編集を行なってからステップS109に移行するが、不正があればステップS108で不正処理を行なってステップS109に移行する。そして、いずれの場合も、ステップS109で効果音の編集とその出力を行なってから、次のステップS111に移行して乱数更新を行なう。
【0231】
この一連のメイン処理は分周器644からのリセット信号がマイクロコンピュータ610のリセット端子RSTに入力されるごとにステップS100に戻って開始される。
【0232】
図26には、図25のメイン処理のうちの入力処理(フェーズ0)の制御処理手順を示す。
【0233】
このフェーズ0の入力処理では各スイッチSW1,SW2,SW3等のチャタリングの除去を行ない、現状態(論理レベル)、アクティブ状態(立上りエッジ)の検出を行なう。
【0234】
このフェーズ0の入力処理が開始されると、先ず、ステップS120〜S122で、RAM630のスタックポインタの設定、スイッチ(SW1,SW2,SW3等)の物理状態の読込み、アクティブ論理を正論理に変換の各処理を行なう。
【0235】
そして、その後、ステップS123〜S126で、チャタリングの除去処理、現在の論理状態の算出、現状態をRAM630にストア、アクティブステータスのRAM630への記憶の各処理を行なってからステップS127に移行する。
【0236】
ステップS127ではチャタリング時間は終了したか否かの判定を行ない、終了していないと判定したときにはそのまま次のフェーズ1の初期化処理に移行し、終了したと判定したときにはステップS128〜S130でチャタリング時間の初期化、RAM630のアクティブステータス記憶領域のクリア、アクティブ状態記憶領域の初期化の各処理を行なってから次のフェーズ1の初期化処理に移行する。
【0237】
図27には、図25のメイン処理のうちの初期化処理(フェーズ1)の制御処理手順を示す。
【0238】
このフェーズ1の初期化処理はパワーモニタを検査して電源投入時か処理の継続かを判定しその判定の結果が電源投入時であったり、或いはRAM630検査領域が異常であったりした場合にRAM630領域を初期化する処理である。
【0239】
このフェーズ1の処理が開始されると、先ず、ステップS140で電源の投入時であるか否かを判定し、電源の投入時であればステップS141に移行し、電源の投入時でなければステップS142に移行する。
【0240】
その結果、ステップS141に移行したときには、該ステップS141でRAM630検査領域は正常であるか否かを判定し、正常であれば次のフェーズ2の出力処理に移行し、正常でなければステップS142に移行する。
【0241】
しかして、ステップS142に移行したときには、該ステップS142でRAM630領域の初期化をしてからステップS143に移行して該RAM630領域に乱数(RANDOM)の初期値を設定する。
【0242】
その後、ステップS144で可変表示部(420)に普段動作を設定し、次のステップS145で可変表示部(420)の電源の投入の遅延時間を設定してステップS146に移行する。
【0243】
そして、ステップS146でディジタルの初期表示値(初期表示図柄)を設定し、次のステップS147でRAM630の検査領域に検査データを設定して図54のステップS800に移行する。
【0244】
図28〜図30は、図25のメイン処理のうちの出力処理(フェーズ2)の制御処理手順を示す。
【0245】
このフェーズ2の出力処理は、余り時間で更新された表示カウンタの判定に基づく該当図柄記憶領域へのセット、編集された出力情報の該当ポートへの出力、入力領域に合わせた二系統の賞球排出処理等を行なう処理である。
【0246】
このフェーズ2の処理が開始されると、先ず、図28のステップS150で表示カウンタの判定処理(JUDGE1処理)を行なって次のステップS152に移行する。
【0247】
ステップS152では大当り図柄か否かを判定し、大当り図柄であると判定したときにはステップS154で大当り図柄領域を指示してステップS158に移行し、大当り図柄でないと判定したときにはステップS156で外れ図柄領域を指示してステップS158に移行する。
【0248】
ステップS158に移行すると、該ステップS158〜S164で、順に、表示カウンタを該当図柄領域にセット、スキャンカウンタを更新、該当セグメントデータの格納アドレスを算出、全表示ランプLED1〜22を消灯等の処理を行なってからステップS166に移行する。
【0249】
そして、ステップS166〜S172で、順に、セグメントデータを出力、ソレノイドA,B等のデータを出力、ランプデータを出力、冷陰極管(LCD)のコントロールデータを出力等の各処理を行なってからステップS174に移行する。
【0250】
ステップS174では不正中であるか否かを判定し、不正中でないと判定したときにはステップS176でスキャンカウンタのデジットデータを出力してから図29のステップS178に移行し、不正中であると判定したときにはそのまま図29のステップS178に移行する。
【0251】
図29のステップS178では始動入賞口4,5,6への入賞があったか否かを判定し、なかったと判定したときにはそのままステップS186に移行し、あったと判定したときにはステップS180で小排出未処理記憶回数を更新(+1カウントアップ)してからステップS182に移行する。
【0252】
ステップS182で小排出未処理記憶回数が“256”未満であると判定したときにはそのままステップS186に移行し、“256”未満でないと判定したときにはステップS184で小排出未処理記憶回数を“256”未満に留めてからステップS186に移行する。
【0253】
そして、ステップS186〜S190で二系統制御番号が“0”、“1”、“2”、“3”のいずれに該当するかを判定する。その結果、“0”と判定したときには賞球開始時の小排出未処理記憶回数のチェックとソレノイドBの制御を行なうべく図30のステップS192に移行し、“1”と判定したときにはクランクカム861(図10)の位置検出センサSWC(図10)の立上りのチャタリング除去を行なうべくステップS204に移行する。また、“2”と判定したときには小排出未処理記憶回数のディクリメント処理を行なうべく図23(C)のステップS216に移行し、“3”と判定したときにはクランクカム861(図10)の位置検出センサSWC(図10)の立上りチャタリング除去を行なうべく図30のステップS224に移行する。
【0254】
その結果、“0”と判定して図30のステップS192に移行したときには、該ステップS192でソレノイドBのオン情報を設定してからステップS194に移行する。
【0255】
ステップS194ではクランクカム861(図10)の位置検出センサSWC(図10)が“H”レベル(ハイレベル)になっているか(賞球排出動作中である)否かを判定し、“H”レベル(ハイレベル)になっていれば(賞球排出動作中であれば)ステップS196に移行するが、“H”レベル(ハイレベル)になっていなければ(賞球排出動作中でなければ)そのままステップS234に移行する。
【0256】
ステップS196では小排出未処理記憶回数が“0”より大になっているか否かを判定し、“0”より大になっていないと判定したときにはそのままステップS200に移行し、“0”より大になっていると判定したときにはソレノイドBのオフ情報を設定してからステップS200に移行する。
【0257】
かくして、ステップS200に移行すると、該ステップS200でチャタリング除去時間(300ms)を設定し、次のステップS202で二系統制御番号を“1”に設定してからステップS234に移行する。
【0258】
しかして、ステップS234に移行したときはに、該ステップS234でRAM630のレジスタ内の制御情報を制御領域に格納してからフェーズ3の処理に移行する。
【0259】
“1”と判定して図30のステップS204に移行したときには、該ステップS204で二系統制御番号を“0”に設定してからステップS206に移行する。
【0260】
ステップS206ではクランクカム861(図10)の位置検出センサSWC(図10)が“H”レベル(ハイレベル)になっている(賞球排出動作中である)か否かを判定する。その結果、“H”レベル(ハイレベル)になっている(賞球排出動作中である)と判定したときには、ステップS208に系統制御番号を“1”に設定し、次のステップS210でチャタリング除去タイマを更新してステップS212に移行する。が、“H”レベル(ハイレベル)になっていない(賞球排出動作中でない)と判定したときにはそのままステップS234に移行する。
【0261】
ステップS212ではチャタリング除去時間が終了したか否かを判定し、終了したと判定したときにはステップS214で二系統制御番号を“2”に設定してからステップS234に移行し、終了していないと判定したときにはそのままステップS234に移行する。
【0262】
しかして、ステップS234に移行したときには、該ステップS234でRAM630のレジスタ内の制御情報を制御領域に格納してからフェーズ3の処理に移行する。
【0263】
“2”と判定して図30のステップS216に移行したときには、該ステップS216でソレノイドBがオンとなっている(通常個数の排出状態となっている)か否かを判定し、オンとなっていない(小排出状態になっている)と判定したときにはステップS218で小排出未処理回数をデイクリメント(-1)してからステップS220に移行し、オンとなっている(通常個数の排出状態になっている)と判定したときにはそのままステップS220に移行する。
【0264】
そして、ステップS220でチャタリング除去時間150msを設定し次のステップS222で二系統制御番号を“3”に設定してステップS234に移行する。
【0265】
しかして、ステップS234に移行したときには、該ステップS234でRAM630のレジスタ内の制御情報を制御領域に格納してからフェーズ3の処理に移行する。
【0266】
“3”と判定して図30のステップS224に移行したときには、該ステップS224でクランクカム861(図10)の位置検出センサSWC(図10)が“H”レベル(ハイレベル)になっている(賞球排出動作中である)か否かを判定する。その結果、“H”レベル(ハイレベル)になっている(賞球排出動作中である)と判定したときには、前記記憶数更新処理のステップS220に移行し、ステップS220,S222,S234の処理を順に行なってからフェーズ3の処理に移行する。が、“H”レベル(ハイレベル)になっていない(賞球排出動作中でない)と判定したときには、ステップS226,S228でソレノイドBのオン情報を設定する処理、チャタリング除去タイマを更新する処理を順に行なってからステップS230に移行する。
【0267】
ステップS230ではチャタリング除去時間が終了したか否かを判定し、終了していないと判定したときにはそのままステップS234に移行し、終了したと判定したときには二系統制御番号を“0”に設定してからステップS234に移行する。
【0268】
しかして、ステップS234に移行したときには、該ステップS234でRAM630のレジスタ内の制御情報を制御領域に格納してフェーズ3の処理に移行する。
【0269】
図31〜図34には、図25のメイン処理のうちの不正監視処理、スイッチSW2,SW3の入力監視処理、ゲーム動作処理およびステップS分岐処理(フェーズ3)の制御処理手順を示す。
【0270】
このフェーズ3の処理が開始されると、先ず、ステップS250で入賞個数検出スイッチSW3の入力があったか否かを検出し、入力があればステップS252でノーカウント不正フラグをクリアしてからステップS254に移行し、入力がなければそのままステップS254に移行する。そして、ステップS254で不正の監視情報を取り出してからステップS256に移行する。
【0271】
ステップS256では不正を検出すべき該当スイッチSW(SW2,SW3)のステータスが“H”レベル(ハイレベル)となっているか否かを判定し、“H”レベル(ハイレベル)となっていると判定したときにはステップS258に移行するが、“H”レベル(ハイレベル)になっていないと判定したときにはステップS262で監視タイマをクリアしてそのままステップS264に移行する。
【0272】
ステップS258では、2.9秒経過したか否かを判定し、経過していないと判定したときにはステップS260で監視タイマを更新してステップS264に移行し、経過したと判定したときにはステップS268で該当不正フラグをセットしてそのままステップS270に移行する。
【0273】
ステップS264に移行したときには、ステップS264,S266で監視タイマをセーブする処理、該当フラグをクリアする処理を順に行なってステップS270に移行する。
【0274】
ステップS270では不正監視が終了したか否かを判定し、終了していなければステップS256に戻ってステップS256〜S270のループを繰返し、終了したと判定した時点でステップS272に移行して不正フラグをセーブし、しかる後、ステップS274に移行する。
【0275】
ステップS274では不正があるか否かを判定する。その結果、不正がないと判定したときには図32のステップS282に移行する。が、不正があると判定したときには不正除去監視処理を行なうべくステップS276に移行する。そして、ステップS276〜S280で不正タイマを更新する処理、表示ランプL1の点滅情報とソレノイドBの出力データを出力域にセットする処理、冷陰極管323,324の出力データの出力要求をセットする処理を順に行なってから図51のS600に移行する。ステップS276〜S280の不正監視処理は全ての不正が除去されるまで行われ、そのときにはゲーム処理が停止される。
【0276】
図32のステップS282に移行すると、ステップS282で不正音制御領域を初期化して不正除去監視処理を終了する。
【0277】
そして、入賞個数検出スイッチSW3の入力監視を行なうべくステップS284に移行する。
【0278】
かくして、ステップS284に移行すると、該ステップS284でスイッチSW(SW1,SW2,SW3等)の入力情報の取出し処理を行なってステップS286に移行する。
【0279】
ステップS286では大当り遊技の動作中か否かを判定し、動作中でなければそのまま図33のステップS328に移行し、動作中であればステップS288に移行する。
【0280】
ステップS288では入賞個数検出スイッチSW3の入力か否かを判定し、入賞個数検出スイッチSW3の入力でなければそのままステップS304に移行し、入賞個数検出スイッチSW3の入力であればステップS290に移行する。
【0281】
ステップS290では入賞個数検出スイッチSW3の入力が10カウント以上あるか否かを判定し、10カウント以上の入力でなければステップS292,S294で順に入賞個数検出スイッチSW3の入賞カウンタを更新する処理、カウント数の表示要求をセットする処理を行なってからステップS296に移行するが、10カウント以上の入賞があればそのままステップS304に移行する。
【0282】
ステップS296では大入賞口53がクローズ(閉)中であるか否かを判定し、クローズ(閉)中でないと判定したときにはステップS298で入賞個数検出スイッチSW3の入力音を出力してステップS300に移行するが、クローズ(閉)中であると判定したときにはそのままステップS304に移行する。
【0283】
ステップS300では入賞個数検出スイッチSW3からの10カウント目の入力であるか否かを判定し、10カウント目の入力であると判定したときにはステップS302で大当り遊技における大入賞口53の開放時間を定めるシーケンスタイマを初期化してからステップS304に移行するが、10カウント目の入力でないと判定したときにはそのままステップS304に移行する。
【0284】
しかして、ステップS304に移行したときには継続入賞スイッチSW2の入力監視処理が行われる。
【0285】
即ち、この継続入賞スイッチSW2の入力監視処理が開始されると、先ず、ステップS304でスイッチSW(SW1,SW2,SW3)の入力情報を取り出す処理を行なってからステップS306に移行する。
【0286】
ステップS306では継続入賞スイッチSW2の入力であるか否かを判定し、継続入賞スイッチSW2の入力であると判定したときにはステップS308で通過不正監視要求をセットしてステップS310に移行するが、継続入賞スイッチSW2の入力でない判定したときにはそのまま図33のステップS328に移行する。
【0287】
ステップS310では継続条件成立後開放状態表示の実行中であるか否かを判定し、実行中でないと判定したときにはステップS312,S314で継続条件開放状態成立後表示を開始する処理、2秒タイマを起動する処理を順に行なってステップS316に移行するが、実行中であると判定したときにそのまま図33のステップS328に移行する。
【0288】
ステップS316では有効時間中であるか否かを判定し、有効時間中であると判定したときにはステップS318,S320でインターバルウェイトタイム状態表示を開始する処理、インターバル音を出力する処理を順に行なって図33のステップS328に移行するが、有効時間中でないと判定したときにはステップS322〜S326で可変表示部(420)の交互表示禁止情報セットの処理、継続条件成立後表示を開始する処理、継続音を出力する処理を順に行なって図33のステップS328に移行する。
【0289】
しかして、図33のステップS328に移行したときには始動入賞スイッチSW1の入力監視処理が行われる。
【0290】
即ち、この始動入賞スイッチSW1の入力監視処理が開始されると、まず、ステップS328でスイッチSW(SW1,SW2,SW3)の入力情報を取り出す処理を行なってからステップS330に移行する。
【0291】
ステップS328では始動入賞スイッチSW1の入力であるか否かを判定し、始動入賞スイッチSW1の入力であると判定したときにはステップS332に移行するが、始動入賞スイッチSW1の入力でないと判定したときにはそのまま図34のステップS340に移行する。
【0292】
ステップS332では始動入賞口4,5,6への入賞記憶個数が“4”(ただし、可変表示ゲーム実行中のものは除く。)以上か否かを判定し、“4”未満であればステップS334,S336,S338で順に入賞記憶個数を更新する処理、乱数(RANDOM)の値を記憶する処理、始動入賞口4,5,6への入球音の出力処理をして図34のステップS340に移行するが、“4”以上であればそのまま図34のステップS340に移行する。
【0293】
図34のステップS340に移行すると、該ステップS340でシーケンス制御タイマが“0”か否かを判定し、“0”でないと判定したときにはステップS342でシーケンス制御タイマを更新してそのまま図46のフェーズ4の処理のステップS400に移行するが、“0”であると判定したときにはステップS344に移行する。
【0294】
ステップS344では不適当な実行ステップ番号となっているか否かを判定し、適当であればそのままステップS348に移行し、不適当な実行ステップ番号であればステップS346で実行ステップ番号を初期化してからステップS348に移行する。
【0295】
しかして、ステップS348に移行すると、該ステップS348でステップ番号に対応したゲーム処理のステップS00(貯留監視処理)、ステップS01(可変表示変動処理)、ステップS02(ランダム時間の終了監視)、ステップS03(リーチ判定処理)、ステップS04(大当り/外れ判定処理)、ステップS05(外れ動作処理)、ステップS06(ファンファーレ動作処理(1秒))、ステップS07(ファンファーレ動作処理(7.5秒))、(大入賞口52のクローズ監視処理)、ステップS09(有効時間の終了監視)に移行してそのゲーム処理を行なってから第30図のフェーズ4の処理のステップS400に移行する。
【0296】
図35には上記ゲーム処理のステップS00〜S09の流れの制御処理手順の概要を示す。
【0297】
ゲーム処理の流れとしては、先ず、始動入賞口4,5,6への入賞記憶(始動入賞口4,5,6に入賞して未だ可変表示ゲームが行われていないものの記憶)があるか否かを監視する貯留監視処理(ステップS00)を行なう。
【0298】
この貯留監視処理(ステップS00)は始動入賞口検出スイッチSW1の入力を検出するまで継続して行なわれ、その入力があった時点で次の可変表示の変動処理(ステップS01)に移行する。
【0299】
可変表示の変動処理(ステップS01)は所定時間継続され、所定の継続時間が終了した時点で次のランダム時間の終了監視(ステップS02)に移行する。
【0300】
ランダム時間の終了監視処理(ステップS02)は所定の左図柄・中図柄停止時間が終了するまで継続され、その時間が終了した時点で次のリーチ判定処理(ステップS03)の処理に移行する。
【0301】
リーチ判定処理(ステップS03)は所定の右図柄停止時間が終了するまで継続され、その時間が終了した時点で次の大当り/外れ判定処理(ステップS04)に移行する。
【0302】
この大当り/外れ判定処理(ステップS04)による判定の結果、外れであれば外れ動作処理(ステップS05)に移行する。そして、その外れ動作処理(ステップS05)が所定の外れ動作時間が終了するまで行なわれ、その時間が終了した時点で最初の貯留監視処理(ステップS00)に戻って、再びステップS00以下の処理がなされる。
【0303】
が、その大当り/外れ判定処理(ステップS04)による判定の結果、大当りであればファンファーレ動作(1秒)処理(ステップS06)に移行する。このファンファーレ動作(1秒)処理(ステップS06)は所定のファンファーレ時間(1秒)が経過するまで行なわれ、その時間が経過した時点で次のファンファーレ動作(7.5秒)処理に移行する。
【0304】
ファンファーレ動作(7.5秒)処理は所定のファンファーレ時間(7.5秒)が経過するまで行なわれ、その時間が経過した時点で次の大入賞口クローズ監視処理(ステップS08)に移行する。
【0305】
大入賞口クローズ監視処理(ステップS08)は大入賞口52のクローズ(閉)条件が成立するまで行なわれ、そのクローズ(閉)条件が成立した時点で次の有効時間の終了監視処理(ステップS09)に移行する。
【0306】
有効時間の終了監視処理(ステップS09)は入賞個数検出スイッチSW3の所定の有効時間が終了するまで行なわれる。
【0307】
そして、その有効時間が終了するまでの間に継続入賞検出スイッチSW2の入力があった場合には、その有効時間が終了した時点で前記ファンファーレ動作(7.5秒)処理(ステップS07)に戻って、ステップS07〜S09のループを繰り返す。この場合のファンファーレ動作(7.5秒)処理(ステップS07)から大入賞口クローズ(閉)監視処理(ステップS08)への移行は所定のインターバル時間が終了したときに行なわれる。
【0308】
が、その入賞個数検出スイッチSW3の所定の有効時間が終了するまでの間に継続入賞検出スイッチSW2の入力がなかった場合には、その有効時間が終了した時点で前記外れ動作処理(ステップS05)に移行する。そして、大当り終了動作時間が終了してから最初の貯留監視処理(ステップS00)に戻って、再びステップS00以下の処理がなされる。
【0309】
図36〜図45には上記ステップS00〜S09のゲーム処理の詳しい制御処理手順を示す。
【0310】
図36に示すステップS00の貯留監視処理は始動入賞口4,5,6への入賞記憶個数(始動入賞口4,5,6に入賞して未だ可変表示ゲームが行われていない記憶個数)の有無を判定する処理で、この処理が開始されると、先ず、ステップS1000,S1002で、順に、各種表示ランプの普段動作表示(通常遊技状態表示)を起動する処理、ステップ番号を“00”に変更する処理を行なってステップS1004に移行する。
【0311】
ステップS1004では貯留(始動入賞口4,5,6に入賞して未だ可変表示ゲームが行われていない入賞記憶)が有るか否かを判定する。その結果、有りと判定したときにはステップS1006〜S1012で、順に、貯留情報を更新する処理、大当り乱数の記憶領域を更新する処理、可変表示の変動情報を可変表示部(420)に転送する処理、および各種ランプ(LED、L)の変動動作を起動する処理を行なう。次いで、ステップS1014〜S1018で、順に、変動音を出力する処理、自動停止時間(4秒)をセットする処理、およびステップS番号を“1”に変更する処理を行なってから図46のフェーズ4の処理のステップS400に移行する。が、無いと判定したときにはそのまま図46のフェーズ4の処理のステップS400に移行する。
【0312】
図37には、ステップS01の可変表示変動処理の制御手順を示す。
【0313】
このステップS01の可変表示変動処理は可変表示変動時間のセットする処理で、この処理が開始されると、先ず、ステップS1050でランダム時間(可変表示の変動時間)をセットし、次のステップS1052でステップ番号を“02”に変更する。
【0314】
しかる後、図46のフェーズ4の処理のステップS400に移行する。
【0315】
図38には、ステップS02のランダム時間(変動時間)の終了監視処理を示す。
【0316】
このステップS02のランダム時間の終了監視処理は可変表示の停止図柄を確定したり、スクロール情報を可変表示部(420)に送ったりする処理で、この処理が開始されると、先ず、ステップS1100,S1102で、順に、停止図柄を確定する処理(FETCHの処理)、図柄の判定を行なう処理(JUDGEOの処理)をしてステップS1104に移行する。
【0317】
ステップS1104では可変表示の変動図柄がリーチ図柄か否かを判定し、リーチ図柄であればステップS1106〜S1110でリーチの駒送り数を算出する処理、駒送り数データを可変表示部(420)に転送する処理、リーチのスクロール情報を可変表示部(420)に転送する処理を行なってステップS1114に移行し、リーチ図柄でなければステップS1112で通常のスクロール情報を可変表示部(420)に転送する処理を行なってからステップS1114に移行する。
【0318】
しかして、ステップS1114に移行すると、該ステップS1114で中図柄停止迄の時間をセットする処理をし、次のステップS1116でステップ番号を“03”に変更する処理を行ない、しかる後、図46のフェーズ4の処理のステップS400に移行する。
【0319】
図39にはステップS03のリーチ判定処理の手順を示す。
【0320】
ステップS03のリーチ判定処理はリーチ状態を表現するための処理で、この処理が開始されると、先ず、ステップS1150で可変表示の停止図柄判定処理(JUDGEOの処理)をしてステップS1152に移行する。
【0321】
ステップS1152ではリーチか否かを判定し、リーチであればステップS1154〜S1158各種表示ランプ(LED、L)のリーチ表現を起動する処理、リーチ音を出力する処理、駒送り数よりスクロール時間を算出する処理を順に行なってからステップS1162に移行し、リーチでなければステップS1160で通常のスクロール時間をセットする処理を行なってからステップS1162に移行する。
【0322】
しかして、ステップS1162に移行すると、該ステップS1162でシーケンス時間をセットし、次のステップS1164でステップ番号を“04”に変更する処理を行なって、図46のフェーズ4の処理のステップS400に移行する。
【0323】
図40には、ステップS04の大当り/外れ判定処理の制御処理手順を示す。
【0324】
このステップS04の大当り/外れ判定処理は大当り/外れの判定を行なって該当動作の開始情報を設定する処理で、この処理が開始されると、先ず、ステップS1200,S1202で音の出力を停止する処理、大当りの判定処理(JUDGEOの処理)を順に行なってからステップS1204に移行する。
【0325】
ステップS1204では大当りか否かを判定する。その結果、大当りであれば、ステップS1206,S1208,S1210で、順に、大当り図柄の表示位置を記憶する処理、各種表示ランプ(LED、L)のファンファーレ表現を起動する処理、継続回数をクリアする処理を行ない、次いで、ステップS1212〜S1216で、順に、ファンファーレ音を出力する処理、シーケンス時間(1秒)をセットする処理、ステップ番号を“06”に変更する処理を行ない、しかる後、図46のフェーズ4の処理のステップS400に移行する。が、外れであれば、ステップS1218〜S1222で順にシーケンス時間(1秒)をセットする処理、ステップ番号を“05”に変更する処理を行ない、しかる後、図46のフェーズ4の処理のステップS400に移行する。
【0326】
図41には、ステップS05の外れ動作処理の制御処理手順を示す。
【0327】
このステップS05の外れ動作処理は、可変表示部(420)の表示を普段動作表示に変換したり、音の出力を停止したりする処理で、この処理が開始されると、ステップS1250,S1252で順に可変表示部(420)の普段動作表示を起動する処理、音の出力を停止する処理を行ない、次いで、ステップS1254,S1256で順に継続入賞スイッチSW2の入力カウンタをクリアする処理、表示ランプLED13〜22の普段動作表示(通常遊技状態表示)を起動する処理を行なう。
【0328】
そして、その後、第30図フェーズ4のステップS400に移行する。
【0329】
図42には、ステップS06のファンファーレ動作(1秒)処理の制御処理手順を示す。
【0330】
このファンファーレ動作(1秒)処理は液晶表示部(420)がファンファーレ表現を開始するまでの時間(1秒)を監視する処理で、この処理が開始されると、ステップS1300〜S1304で、順に、可変表示のファンファーレ情報を可変表示部(420)に転送する処理、シーケンス時間(7.5秒)をセットする処理、ステップ番号を“07”に変更する処理を行なう。
【0331】
そして、その後、図45のステップS1470に移行する。
【0332】
ステップS07のファンファーレ動作(7.5秒)処理の制御処理手順を図43に示す。
【0333】
このファンファーレ動作(7.5秒)処理は大当り表現の開始情報を設定する処理である。
【0334】
この処理が開始されると、先ず、ステップS1350〜S1354で、順に、継続回数を更新する処理、継続回数の表示情報を可変表示部(420)に転送する処理、カウント数の表示情報を可変表示部(420)に転送する処理を行なってからステップS1356に移行する。
【0335】
ステップS1356では大当りの遊技動作のサイクルが10回目であるか否かを判定し、10回目にならないうちはステップS1364,S1366で、順に、大当りの遊技動作の第1〜第9サイクル目の表示情報をセットする処理、第1〜第9サイクル目の動作音をセットする処理を行なってステップS1368に移行し、10回目になったときにはステップS1358〜S1362で、順に、2秒タイマを起動する処理、大当り10回目の表示情報をセットする処理、10回目の動作音をセットする処理を行なってステップS1368に移行する。
【0336】
ステップS1368に移行すると、ステップS1368〜S1372で順に各種表示ランプ(LED、L)の表示情報をセットする処理、可変表示の大当り表現データを転送する処理、音の出力情報をセットする処理を行ない、次のステップS1374〜S1378で順に可変表示部(420)の交互の表示領域のクリア処理、シーケンス時間(22秒)をセットする処理、ステップ番号を“08”に変更する処理を行なう。
【0337】
そして、その後、図45のステップS1470に移行する。
【0338】
図44には、ステップS08の大入賞口53のクローズ(閉)監視処理の制御手順を示す。
【0339】
この大入賞口53のクローズ(閉)監視処理は継続入賞スイッチSW2および入賞個数検出スイッチSW3の有効時間の開始情報を設定する処理である。
【0340】
この処理が開始されると、先ず、ステップS1400で大当り動作音の出力を停止させる処理を行なってからステップS1402に移行する。
【0341】
ステップS1402では大当りの遊技動作のサイクルが10回目か否かを判定する。その結果、10回目になっていないと判定したときには、ステップS1406に移行して継続表現を行なっているか否かを判定する。そして、この判定の結果、継続表現を行なっていればステップS1408,S1410で順にインターバル音を出力する処理、インターバル情報を可変表示部(420)に転送する処理を行なってからステップS1412に移行し、継続表現を行なっていなければそのままステップS1412に移行する。一方、ステップS1402における判定の結果、10回目に達したときにはステップS1404で10回目の終了情報を可変表示部(420)に転送してステップS1412に移行する。
【0342】
ステップS1412に移行すると、該ステップS1412でシーケンス時間(1.9秒)をセットする処理を行ない、次のステップS1414でステップ番号を“09”に変更する処理を行なう。
【0343】
そして、その後、図45のステップS1470に移行する。
【0344】
図45ステップS09の継続入賞スイッチSW2および入賞個数検出スイッチSW3の有効時間の終了監視処理の制御処理手順を示す。
【0345】
この有効時間の終了監視処理は大当り遊技のサイクルの終了動作やインタバル動作の開始情報を設定する処理である。
【0346】
この処理が開始されると、先ず、ステップS1450で通過不正監視終了フラグをクリアする処理を行なってからステップS1452に移行する。
【0347】
ステップS1452では入賞個数検出スイッチSW3の入力があったか否かを判定し、あったと判定したときにはステップS1454でノーカウント不正フラグをクリアしてからステップS1456に移行し、なかったと判定したときにはそのままステップS1456に移行する。
【0348】
ステップS1456では継続表現を行なっているか否かを判定する。その結果、行なっていると判定したときにはステップS1462に移行して大当りの遊技動作のサイクルが10回目であるか否かを判定し、10回目に達しないうちにはステップS1464で第1〜第9回目の大当り遊技のサイクルの終了情報を可変表示部(420)に転送してからステップS1466に移行し、10回目に達したときにはそのままステップS1466に移行する。そして、ステップS1466,S1468で順にシーケンス時間(4.1秒)をセットする処理、ステップ番号を“05”に変更する処理を行なってステップS1470に移行する。
【0349】
しかして、ステップS1470に移行したときには該ステップS1470でシーケンス時間を制御し、次のステップS1472でステップ番号をRAM630領域にセットする。
【0350】
そして、その後、図46のフェーズ4の出力編集、音の編集・出力及び乱数の生成処理に移行する。
【0351】
図46〜図53にはフェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示す。
【0352】
図46はそのフェーズ4の処理の内、最初に行なわれる表示ランプ(L1〜L6)の点滅制御の処理手順である。
【0353】
フェーズ4の処理が開始されると、ステップS400,S402で表示タイマを更新する処理、表示番号より点滅制御データのアドレスを算出する処理を行ない、次いで、ステップS404,S406で表示ランプの点滅データの取出しの処理(DTGETOの処理)、点滅データを出力域にセットする処理を行なってからステップS408に移行する。
【0354】
ステップS408では2秒タイマが起動されているか否かを判定し、起動されていないと判定したときにはそのまま図47のステップS430に移行し、起動されていると判定したときにはステップS410で2秒タイマを更新してステップS412に移行する。
【0355】
ステップS412では1024m秒経過したか否かを判定し、経過していないと判定したときにはステップS414に移行し、経過したと判定したときにはステップS418で表示ランプL1,L2,L3,L5,L6の点滅情報をセットする処理を行なってステップS422に移行する。
【0356】
ステップS414では64m秒経過したか否かを判定し、経過していないと判定したときにはステップS420で表示ランプL3,L5,L6の点灯情報をセットしてステップS422に移行し、経過したと判定したときには表示ランプL1,L2の点灯情報をセットしてステップS422に移行し、経過していないと判定したときには表示ランプL1,L2の点灯情報をセットしてステップS422に移行する。
【0357】
しかして、ステップS422に移行すると、該ステップS422で点灯情報を出力域にセットする処理を行なって図47のステップS430に移行する。
【0358】
図47はフェーズ4の処理の内、表示ランプLED1〜4の点灯制御と表示ランプLED5〜14の点滅制御の処理手順である。
【0359】
この図47のステップS430に移行すると、ステップS430〜S434で順に、始動入賞口4,5,6に入賞して未だ可変表示ゲームが行われていない貯留数をLLCBにセットする処理、表示ランプLED1〜4の点灯データを取り出す処理、表示ランプLED1〜4のデータをダイナミック点灯領域にセットする処理を行なってステップS436に移行する。
【0360】
ステップS436では普段動作(通常遊技)中であるか否かを判定する。
【0361】
その判定の結果、普段動作(通常遊技)中であるときには、ステップS438,S440でタイマを更新する処理、タイマの2.5秒毎に変化するビットを取り出す処理を順に行なってステップS442に移行する。
【0362】
次いで、該ステップS442で“6”以上であるか否かを判定し、“6”以上でなければそのままステップS446に移行し、“6”以上であればステップS444でタイマの下位桁をクリアしてからステップS446に移行する。
【0363】
そして、該ステップS446でタイマの上位桁をポインタとして時間テーブルのアドレス算出を行なってからステップS448に移行して規定時間が経過したか否かを判定する。
【0364】
その結果、規定時間を経過していなければそのままステップS452に移行するが、経過していればステップS450でポインタを更新してからステップS452に移行する。
【0365】
そして、該ステップS452でポインタより点滅データテーブルのアドレス算出を行ない、次のステップS454で表示ランプLED5〜14の点滅データの取り出しを行なって図48のステップS470に移行する。
【0366】
一方、ステップS436の判定の結果、普段動作中でないときにはステップS456で表示ランプLED5〜14の点滅データの取出し処理(DTGETOの処理)を行なって、図48のステップS470に移行する。
【0367】
図48にはフェーズ4の処理のうちの表示ランプの点滅制御とソレノイドAのオン/オフ制御を行なう処理手順を示す。
【0368】
この処理のステップS470に移行すると、先ず、ステップS470で表示ランプLED15〜22の点滅データの取出し処理(DTGETOの処理)を行ない、次のステップS472で点滅データをダイナミック点灯域にセットする。
【0369】
そして、次のステップS472に移行して大当り遊技の動作中であるか否かを判定する。
【0370】
その結果、大当り遊技の動作中であればソレノイドAのオン情報をセットする処理を行なってから図49のステップS500に移行し、大当り遊技の動作中でなければソレノイドAのオフ情報をセットする処理を行なってから図49のステップS500に移行する。
【0371】
図49はフェーズ4の処理のうちの大当り時の交互表示制御の処理手順を示す。
【0372】
この処理のステップS500に移行すると、該ステップS500で大当り遊技の動作中であるか否かを判定し、大当り遊技の動作中でなければ大当り時の交互表示制御は行なわずにそのまま図50のステップS550に移行し、大当り遊技の動作中であれば大当り時の交互表示制御を行なうべくステップS502で継続条件成立および入力個数カウントの表示コマンドおよび時間をセットする処理を行ってステップS504に移行する。
【0373】
ステップS504では表示切替え禁止中か否かを判定する。その結果、表示切替え禁止中でなければステップS506に移行し、表示切替え禁止中であればステップS512でタイマ更新だけ行ってステップS514に移行する。
【0374】
ステップS506では大当り図柄の表示か否かを判定し、大当り図柄の表示でなければステップS510,S512で表示コマンドを制御領域にセットする処理、タイマを更新する処理の2つだけを順に行ってステップS514に移行し、大当り図柄の表示であればステップS508〜S512で大当り図柄表示コマンド及び時間をセットする処理、表示コマンドを制御領域にセットする処理、タイマを更新する処理の3つを順に行ってステップS514に移行する。
【0375】
ステップS514では規定時間かを判定し、規定時間であればステップS516〜S520で順にタイマをクリアする処理、表示切替えフラグを更新する処理、表示切替え禁止フラグをクリアする処理を行ってから図50のステップS550に移行するが、規定時間でなければそのまま図50ステップS550に移行する。
【0376】
図50はフェーズ4の処理のうちの蛍光灯の制御処理の手順である。
【0377】
この処理のステップS550に移行すると、該ステップS550で青の点灯情報をセットする処理をしてからステップS552に移行する。
【0378】
ステップS552ではリーチ動作中か否かを判定し、リーチ動作中でなければステップS554に移行し、リーチ動作中であればステップS562に移行する。
【0379】
その結果、ステップS554に移行したときには、該ステップS554で大当り動作中であるか否かを判定し、大当り動作中であるか否かを判定し、大当り動作中でなければステップS568で白の点灯情報をセットして図51のステップS600に移行するが、大当り動作中であけばステップS556に移行する。
【0380】
ステップS556では大当り遊技の10サイクル目の動作中であるか否かを判定し、10サイクル目の動作中でなければステップS558に移行し、10サイクル目の動作中であればステップS568で白の冷陰極管323の点灯情報をセットして図51のステップS600に移行する。
【0381】
ステップS558では終了動作中であるか否かを判定し、終了動作中でなければステップS560に移行し、終了動作中であればステップS568で白の冷陰極管323の点灯情報をセットして図51のステップS600に移行する。
【0382】
一方、前記ステップS552でリーチ動作中であると判定されてステップS562に移行したときには、該ステップS562で起動から2秒経過したか否かを判定し、2秒経過していなければステップS568で白の冷陰極管323の点灯情報をセットして図51のステップS600に移行し、2秒経過していればステップS564に移行する。
【0383】
ステップS564では起動から3秒経過したか否かを判定し、3秒経過していないと判定したときにはそのまま図51のステップS600に移行し、3秒経過したと判定したときにはステップS566に移行する。
【0384】
ステップS566では128m秒ごとに変化するビットは“H”レベル(ハイレベル)であるか否かを判定し、“H”レベル(ハイレベル)であればステップS568で白の点灯情報をセットしてから図51のステップS600に移行し、“H”レベル(ハイレベル)でなければそのまま図51のステップS600に移行する。
【0385】
図51にはフェーズ4の処理のうちの可変表示データ転送制御の処理手順を示す。
【0386】
図51のステップS600に移行すると、該ステップS600で可変表示装置20の電源がオフ中であるか否かを判定し、オフ中であると判定したときにはこの可変表示データ転送制御の処理を行わずにそのまま図52のステップS700に移行し、オフ中でないと判定したときにはステップS602に移行する。
【0387】
ステップS602ではステータス信号は規定レベルか否かを判定し、規定レベルであればステップS604に移行し、規定レベルでなければステップS642に移行する。
【0388】
その結果、規定レベルであると判定されてステップS604に移行したときには、該ステップS604で監視タイマを初期化してステップS606に移行する。
【0389】
ステップS606ではデータ転送中であるか否かを判定し、転送中でないと判定したときにはステップS608に移行し、転送中であると判定したときにはそのままステップS624に移行する。
【0390】
ステップS608では不正中であるか否かを判定し、不正中でなければステップS610に移行し、不正中であればステップS618で不正コマンドをセットする処理を行ってそのままステップS620に移行する。
【0391】
ステップS610ではデータの転送要求が有りか否かを判定し、なければステップS612に移行し、あればそのままステップS620に移行する。
【0392】
ステップS612では全データの監視を終了したか否かを判定し、終了しなければステップS610に戻り、終了すればその時点でステップS614に移行する。
【0393】
ステップS614に移行すると、該ステップS614でスキャンカウンタを更新する処理をし、次のステップS616で該当転送データの取出し処理をしてステップS620に移行する。
【0394】
ステップS620に移行すると、該ステップS620で転送データをセットする処理をし、次のステップS622で転送途中フラグをセットする処理を行ってステップS624に移行する。
【0395】
ステップS624に移行すると、該ステップS624で転送データの取出し処理をし、次のステップS626でタイマ更新の処理を行ってステップS628に移行する。
【0396】
ステップS628では32m秒経過したか否かを判定し、経過していなければそのままステップS634に移行し、経過すればステップS630,S632で順にタイマをクリアする処理、データ転送途中フラグをクリアする処理を行ってからステップS634に移行する。
【0397】
ステップS634では8m秒経過したか否かを判定し、経過していなければそのまま図52のステップS700に移行し、経過していればステップS636に移行する。
【0398】
ステップS636では24m秒経過したか否かを判定し、経過していなければそのまま図52のステップS700に移行し、経過していればステップS638,S640で順にストローブ信号をセットする処理、出力域(可変表示部420)に転送データをセットする処理を行ってから図52のステップS700に移行する。
【0399】
一方、前記ステップS602でステータス信号が規定レベルでないと判定されてステップS642に移行したときには、該ステップS642で監視タイマを更新する処理をしてステップS644に移行する。
【0400】
ステップS644では4.5秒経過したか否かを判定し、経過していなければ前記ステップS606に移行し、経過していればステップS646〜S650で順に監視タイマを初期化する処理の電源オフ時間をセットする処理、全データの出力要求をセットする処理を行って図52のステップS700に移行する。
【0401】
図52にはフェーズ4の処理のうちの可変表示装置電源の制御処理手順である。
【0402】
この処理のステップS700に移行すると、該ステップS700で可変表示装置20の電源オン情報をセットする処理を行ってステップS702に移行する。
【0403】
ステップS702では電源オフタイマが有るか否かを判定し、なければそのまま図53のステップS750に移行し、あれば、ステップS704で電源オフタイマを更新する処理をしてステップS706に移行する。
【0404】
ステップS706では100m秒経過したか否かを判定し、経過していなければステップS708での電源オフ情報をセットしてから図53のステップS750に移行し、経過していればそのまま図53のステップS750に移行する。
【0405】
図53はフェーズ4の処理のうちの音の出力編集および音の出力を行う制御処理手順である。
【0406】
この処理のステップS750に移行すると、該ステップS750で不正中であるか否かを判定し、不正中でなければステップS752で通常時の音制御領域を設定してからステップS756に移行するが、不正中であればステップS754で不正時の音制御領域を設定してからステップS756に移行する。
【0407】
ステップS756では音出力実行中であるか否かを判定し、実行中でなければステップS758,S760でEXECBITのセット処理、タイマの初期化処理を行ってステップS768に移行し、音出力実行中であればステップS762でタイマの更新処理をしてステップS764に移行する。
【0408】
ステップS764ではタイマが終了したか否かを判定し、終了していなければそのまま図54のステップS800に移行し、終了したと判定したときにステップS766でポインタを更新してステップS768に移行する。
【0409】
ステップS768に移行すると、ステップS768〜S774で、順に、音番号より音データテーブルの先頭アドレス取出し処理、アッテネーションデータの取出し処理、ポインタより楽音データテーブルのアドレス算出処理、タイマをセットする処理を行なってステップS776に移行する。
【0410】
ステップS776では繰返しコードか否かを判定し、繰返しコードであれば繰返しコードでなくなるまでステップS758に戻ってステップS758〜S776のループ処理を繰返し、繰返しコードでなくなった時点でステップS776からステップS778に移行する。
【0411】
ステップS778では終了コードか否かを判定し、終了コードでなければステップS782,S784で順に音データのアドレスを算出する処理、アッテネーションデータを出力する処理を行なってステップS786に移行するが、終了コードであればステップS780〜S784で、順に、音停止情報をセットする処理、音データのアドレスを算出する処理、アッテネーションデータを出力する処理を行なってステップS786に移行する。
【0412】
ステップS786ではノイズチャンネルの制御か否かを判定し、ノイズチャンネルの制御でなければステップS788でチャンネルアドレス及び周波数データを出力する処理、周波数データを出力する処理を行なって図54のステップS800に移行し、ノイズチャンネルの制御であればステップS792に移行する。
【0413】
ステップS792ではノイズデータは変化したか否かを判定し、変化していなければそのまま図54のステップS800に移行し、変化していればステップS794,S796で、順に、ノイズコントロールデータを記憶する処理、チャンネルアドレスおよびノイズコントロールデータを出力する処理を行なってから図54のステップS800に移行する。
【0414】
図54にはフェーズ4の処理のうちのスイッチアクティブ情報をクリアする処理、リフレッシュレジスタの値をセーブする処理、大当り乱数の更新をする処理および表示用カウンタの更新をする処理の制御処理手順を示す。
【0415】
この処理のステップS800に移行すると、ステップS800〜S804でスイッチSW(SW1,SW2,SW3等)のアクティブ情報をクリアする処理、リフレッシュレジスタの値をセーブする処理、大当り乱数の更新をする処理を行ってからステップS806に移行して表示用乱数を更新する処理を行う。
【0416】
前記ステップS806の表示用乱数を更新する処理は図18に示したマイクロコンピュータ610のリセット端子RSTに分周器644からのリセットパルスが入るまで行われ、そのリセットパルスが入るごとに図26のステップS120に戻ってフェーズ0〜フェーズ4の処理を行う。
【0417】
図55には、図38,図39,図40のステップS1102,S1150,S1202のJUDGE0およびJUDGE1の制御処理手順をしめす。
【0418】
これらJUDGE0およびJUDGE1の処理は図柄データの判定サブルーチンである。
【0419】
JUDGE0の処理ではステップS1500のデジタル表示図柄領域をセットする処理を、JUDGE0の処理ではステップS1502で表示カウンタ領域をセットする処理をそれぞれ行ってからステップS1504に移行する。
【0420】
そして、ステップS1504〜S1508で順に左図柄の表示図柄を取り出す処理、中図柄の表示図柄を取り出す処理、右図柄の表示図柄を取り出す処理を行ってステップS1510に移行する。
【0421】
ステップS1510では左図柄と中図柄が一致しているか否かを判定し、一致していなければそれぞれ図38,図39,図40のステップS1104,S1152,S1204に移行し、一致していればステップS1512に移行する。
【0422】
ステップS1512ではリーチか否かを判定し、リーチでなければそれぞれ図38,図39,図40のステップS1104,S1152,S1204に移行し、リーチであればステップS1514,S1516で順にリーチフラグをセットする処理、大当りテーブルのアドレスを算出する処理を行ってステップS1518に移行する。
【0423】
ステップS1518では上段の図柄が大当りか否かを判定し、大当りであればステップS1520で上段の大当りフラグをセットして図38,図39,図40のステップS1104,S1152,S1204に移行するが、大当りでなければステップS1522に移行する。
【0424】
ステップS1522では下段の図柄が大当りか否かを判定し、大当りでなければそのまま図38,図39,図40のステップS1104,S1152,S1204に移行するが、大当りであればステップS1524で下段の大当りフラグをセットする処理をしてから図38,図39,図40のステップS1104,S1152,S1204に移行する。
【0425】
図56には図38のステップS1100のFETCHの制御処理手順を示す。
【0426】
この処理は停止図柄取込みのサブルーチンである。
【0427】
この処理は先ずステップS1550で大当りか否かを判定し、大当りであればステップS1552で大当り図柄領域を指示する処理をしてステップS1556に移行し、外れ(ハズレ)であればステップS1554で外れ図柄領域を指示する処理をしてステップS1556に移行する。
【0428】
そして、ステップS1556で該当図柄を可変表示部に転送してから図38のステップS1102に移行する。
【0429】
図57には、図46,図47,図48のステップS404,S432,S456,S470のDTGETOの制御処理手順を示す。
【0430】
この処理が開始されると、先ず、ステップS1600で規定時間が経過したか否かを判定し、経過していなければそのままステップS1606に移行し、経過していればステップS1602に移行する。
【0431】
ステップS1602ではポインタ更新が禁止となっているか否かを判定し、禁止となっていればそのままステップS1606に移行し、禁止となっていなければステップS1604でポインタを更新する処理を行ってからステップS1606に移行する。
【0432】
ステップS1606ではポインタの上限値になっているか否かを判定し、上限値になっていなければそのままステップS1610に移行し、上限値になっていればステップS1608でポインタを初期化してからステップS1610に移行する。
【0433】
そして、ステップS1610〜S1614で順にポインタをデータ長さ倍する処理、点滅データのアドレスを算出する処理、点滅データを取り出す処理を行ってから図46,図47,図48のステップS406,S434,S458,S472に移行する。
【0434】
以上詳述したように本実施の形態に係るパチンコ遊技機は、可変表示装置20と、始動入賞口に遊技球が入賞したことを条件として可変表示装置20に可変表示ゲームを行なわせしめる可変表示ゲーム手段(第2の制御手段)と、前記可変表示ゲームの結果に応じた複数種類の効果音を発生させ得るアンプ(効果音作成手段)とを備え、前記可変表示ゲーム手段は可変表示ゲームの結果に基いてリーチ状態が発生したと判定したときに前記可変表示装置20をリーチ遊技状態にするようになっており、一方で前記可変表示ゲーム手段からの信号を受けた第1の制御手段が、リーチ状態を判別すると共に該リーチ状態を表わす信号に基いて前記アンプにリーチ状態を示す効果音を発生させるように構成されているため、遊技者は遊技機に設置されたスピーカからの効果音によって少なくともリーチ状態を含む遊技状態を聴覚によって認識できるようになりパチンコ遊技の興趣が高められることとなる。
【0435】
なお、本実施の形態においては、横方向に3分割された可変表示装置20の3つの図柄が全て揃う表示状態(大当り状態)に先行して、左側の図柄と中央の図柄とが一致する可変表示ゲーム状態を、通常の可変表示ゲームに引き続いて発生させ、これをリーチ状態としているが、所定の条件(実施の形態では2つの図柄が一致すること)を満たしこのときに通常の大当り発生確率より高い大当り発生確率となるように限定された遊技状態であれば、如何なる可変表示ゲーム状態でもリーチ状態とし得る。
【0436】
また、本実施の形態では効果音を発生させる遊技状態(14種の遊技状態)に夫々対応させて多くの効果音(14種の効果音)を別途発生させるようにしているが、複数の効果音を遊技状態に応じて組合せて複数発生させ、もって効果音の種類自体を少なくして多くの遊技状態を表わすことも可能である。
【0437】
また、本実施の形態の可変表示装置においては図柄表示は、液晶ユニット400の液晶パネルにて液晶表示されるようになっているが、これに限ることなく、可変表示装置として、例えば回転ドラムを用い、該回転ドラムに予め図柄をプリントしておいてこれにより図柄表示してもよい。
【0438】
また、本実施の形態においては、可変表示装置20は、その表示面が横方向に3列(各々の列に左図柄、中図柄、右図柄が表示される)に分割され、更に上下2段(上段、下段)に分割されて計6つの領域で各々可変表示が行なわれるようになっているが、要は少なくとも2つ以上の領域で各々図柄が可変表示され、それらが所定の関係(例えば、リーチ状態)となってるか否かが認識できるものであれば、その表示面は幾つに分割されていてもよい。
【0439】
また、本実施の形態の可変表示装置20は、表示図柄を0〜9までの数字及び数種のアルファベットを可変表示しているが、表示される図柄としては、遊技者がその形状/色彩等を識別できるものであれば如何なる図柄であってもよい。
【0440】
更にまた、本実施の形態のリーチ状態は「大当り」が発生する場合にのみ行なわれるようになっているが、これに限ることなく、「小当り」、「中当り」等、他の特別遊技状態の発生前にリーチ状態を発生させ、当該リーチ状態を示す効果音を発生させるようにしてもよい。
【0441】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、可変表示制御手段が、複数の可変表示領域の一以上の領域に偶数個の図柄を特定の順序で変動表示させると共に、他の領域に前記偶数個の図柄を前記特定の順序と逆の順序で変動表示させ、該変動表示がダウンスクロールして通常の変動時間が終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に、その変動表示のダウンスクロールの継続時間を延長させて、複数の可変表示領域のそれぞれの図柄を一緒に低速でダウンスクロールさせ、該一緒にダウンスクロールしていたそれぞれの図柄を同時に停止させることで、該同時に停止された図柄の組合せが大当り表示態様、又は外れ表示態様として確定表示するので、変動表示がダウンスクロールして終了する際に大当り表示態様でのリーチが生じた場合に継続して、それぞれの図柄が一緒に低速でダウンスクロールされ、該一緒に低速でダウンスクロールされているそれぞれの図柄が同時に停止され、最終的に図柄が停止されるまで、どの図柄で大当りとなるのかという期待感を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】
遊技盤の裏面図である。
【図3】
可変表示装置の正面図である。
【図4】
遊技盤への可変表示装置の取付け説明を示す可変表示装置の前枠部と主体部との分離状態斜視図である。
【図5】
遊技盤に設置された可変表示装置の縦断側面図である。
【図6】
可変表示装置の前枠部の分解斜視図である。
【図7】
遊技盤に設置された可変表示装置の前枠部によるその直下の始動入賞口への遊技球の誘導状態を示す斜視図である。
【図8】
可変表示装置の本体部の分解斜視図である。
【図9】
変動入賞装置の斜視図である。
【図10】
裏機構盤の裏面図である。
【図11】
賞球排出装置の斜視図である。
【図12】
賞球排出装置の平面図である。
【図13】
賞球排出装置の斜視図である。
【図14】
パチンコ遊技機の裏面図である。
【図15】
役物たる可変表示装置の作動制御を行なう第1の制御手段及び効果音作成制御を行なう第2の制御手段による制御ブロック図である。
【図16】
図15に示した第1の制御手段によって行なわれる効果音作成処理手順を示すフローチャートである。
【図17】
上記効果音作成処理実行時に行なわれる割込み処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】
役物制御手段による制御ブロック図である。
【図19】
液晶パネル420に表示される可変表示制御手段660のROM662中に記憶された20組ずつの左図柄、中図柄および右図柄を示す図である。
【図20】
大当りの図柄の組合わせ態様を示す図である。
【図21】
大当りが発生したときに人形がバンザイを繰り返す表示を示す図である。
【図22】
大当りが発生したときの“ヨッ!日本一”のメッセージの表示を示す図である。
【図23】
大当りの遊技が完了したときの“大勝利”のメッセージと人形のキャラクタを示す図である。
【図24】
大当りの遊技が完了したときに人形がバンザイを繰り返する表示を示す図である。
【図25】
図18のコンピュータシステムによって行なわれるメイン処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図26】
図25のメイン処理のうちの入力処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図27】
図25のメイン処理のうちの初期化処理(フェーズ1)の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図28】
図25のメイン処理のうちの出力処理(フェーズ2)の制御処理手順を示すフローチャートの一部である。
【図29】
図25のメイン処理のうちの出力処理(フェーズ2)の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図30】
図25のメイン処理のうちの出力処理(フェーズ2)の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図31】
図25のメイン処理のうちの不正監視処理、スイッチの入力監視処理、ゲーム動作処理(フェーズ3)の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図32】
図25のメイン処理のうちの不正監視処理、スイッチの入力監視処理、ゲーム動作処理(フェーズ3)の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図33】
図25のメイン処理のうちの不正監視処理、スイッチの入力監視処理、ゲーム動作処理(フェーズ3)の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図34】
図25のメイン処理のうちの不正監視処理、スイッチの入力監視処理、ゲーム動作処理(フェーズ3)の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図35】
ゲーム処理のステップS00〜S09の流れの制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図36】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図37】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図38】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図39】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図40】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図41】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図42】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図43】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図44】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図45】
ステップS00〜S09ゲーム処理の詳しい制御処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図46】
フェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図47】
フェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図48】
フェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図49】
フェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図50】
フェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図51】
フェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図52】
フェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図53】
フェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図54】
フェーズ4の出力編集、音の編集・出力および乱数の生成処理の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図55】
JUDGE0およびJUDGE1の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図56】
FETCHの制御処理手順を示すフローチャートである。
【図57】
DTGET0の制御処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
4,5,6 始動入賞口
20 可変表示装置
50 変動入賞装置
500 可変表示制御基盤(可変表示制御手段)
600 第1のコンピュータシステム(遊技制御手段)
660 第2のコンピュータシステム(可変表示制御手段)
700 第1の制御手段(遊技制御手段)
830 第2の制御手段(可変表示制御手段)
910 役物制御装置(遊技制御手段
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2004-04-20 
出願番号 特願平10-347389
審決分類 P 1 651・ 121- YA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 瀬津 太朗土屋 保光  
特許庁審判長 村山 隆
特許庁審判官 渡戸 正義
塩崎 進
登録日 2002-07-05 
登録番号 特許第3325844号(P3325844)
権利者 株式会社ソフィア
発明の名称 パチンコ遊技機  
代理人 後藤 政喜  
代理人 後藤 政喜  
代理人 荒船 博司  
代理人 荒船 博司  

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