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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 H04N |
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管理番号 | 1104384 |
異議申立番号 | 異議2003-73207 |
総通号数 | 59 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1995-06-23 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-12-19 |
確定日 | 2004-08-09 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3430592号「出力処理内容指示装置および方法」の請求項1ないし12に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第3430592号の請求項1ないし10に係る特許を維持する。 |
理由 |
1.手続の経緯 特許第3430592号の請求項1乃至12に係る発明についての出願は、平成5年12月6日に出願され、平成15年5月23日に設定登録され、その後、特許異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成16年7月12日に訂正請求がなされたものである。 2. 訂正の適否 ア.訂正事項 a.訂正事項a 請求項1における 「ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示装置であって、指定された出力装置における出力可能領域を獲得する領域獲得手段と、出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出する原稿サイズ抽出手段と、 前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域を表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズに応じて表示する表示制御手段と、 前記表示制御手段によって表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集する編集手段と、 前記編集手段によって編集された編集情報を含めたジョブを生成する生成手段とを具備したことを特徴とする出力処理内容指示装置。」 を、 「ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示装置であって、 指定された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得する領域獲得手段と、 出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出する原稿サイズ抽出手段と、 前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズに応じて表示する表示制御手段と、 前記表示制御手段によって表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集する編集手段と、 前記編集手段によって編集された編集情報を含めたジョブを生成する生成手段とを具備し、 前記編集手段は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とすることを特徴とする出力処理内容指示装置。」 と訂正する。 b.訂正事項b 請求項2を削除する。 c.訂正事項c 請求項3について 請求項2に繰り上げると共に、文頭に「さらに」を追加する。 d.訂正事項d 請求項4について 請求項3に繰り上げると共に、文頭に「さらに」を追加する。 e.訂正事項e 請求項5について 請求項4に繰り上げると共に、文頭に「さらに」を追加する。 f.訂正事項f 請求項6について 請求項5に繰り上げると共に、文頭に「さらに」を追加する。 g.訂正事項g 請求項7について 請求項6に繰り上げると共に、 「ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示方法であって、 指定された出力装置における出力可能領域を獲得し、 出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出し、 前記出力可能領域を表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズに応じて表示し、 該表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集し、該編集した編集情報を含めたジョブを生成することを特徴とする出力処理内容指示方法。」 を、 「ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示方法であって、 指定された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得し、 出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出し、 前記出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズに応じて表示し、 該表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集し、該編集した編集情報を含めたジョブを生成し、 前記編集は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とする出力処理内容指示方法。」 と訂正する。 h.訂正事項h 請求項8を削除する。 i.訂正事項i 請求項9について 請求項7に繰り上げ、文頭に「さらに」を追加し、請求項6に従属させる。 j.訂正事項j 請求項10について 請求項8に繰り上げ、文頭に「さらに」を追加し、請求項6に従属させる。 k.訂正事項k 請求項11について 請求項9に繰り上げ、文頭に「さらに」を追加し、請求項6に従属させる。 l.訂正事項l 請求項12について 請求項10に繰り上げ、文頭に「さらに」を追加し、請求項6に従属させる。 m.訂正事項m 段落【0010】について 「【課題を解決するための手段】本発明は,ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示装置であって、指定された出力装置における出力可能領域を獲得する領域獲得手段と、出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出する原稿サイズ抽出手段と、前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域を表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズに応じて表示する表示制御手段と、前記表示制御手段によって表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集する編集手段と、前記編集手段によって編集された編集情報を含めたジョブを生成する生成手段とを具備したことを特徴とする。また、本発明は、ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示方法であって、指定された出力装置における出力可能領域を獲得し、出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出し、前記出力可能領域を表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズに応じて表示し、該表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集し、該編集した編集情報を含めたジョブを生成することを特徴とする。」 を、 「【課題を解決するための手段】本発明は、ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示装置であって、指定された出力装置における出力可能領域を獲得する最大用紙サイズに対応した領域獲得手段と、出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出する原稿サイズ抽出手段と、前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズに応じて表示する表示制御手段と、前記表示制御手段によって表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集する編集手段と、前記編集手段によって編集された編集情報を含めたジョブを生成する生成手段とを具備し、前記編集手段は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とする。また、本発明は、ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示方法であって、指定された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得し、出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出し,前記出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズに応じて表示し、該表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集し、該編集した編集情報を含めたジョブを生成し、前記編集は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とする。」 と訂正する。 n.訂正事項n 段落【0011】について 「【作用】本発明では、領域獲得手段は、指示された出力装置における出力可能領域を獲得する。また、原稿サイズ抽出手段が複写すべき原稿に関する情報から該原稿サイズに関する情報を抽出する。そして、表示制御手段は、前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域および前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズを表示画面上に表示出力する制御を行う。その後、編集手段は、表示出力された前記出力可能領域内に前記複写すべき原稿を所望の状態で配置し、該原稿の出力形式、例えば移動、拡大/縮小、回転、マージ、オーバレイ等の編集を行い、生成手段が、この編集結果を編集情報としてジョブの内容に含めてジョブを生成する。」 を、 「【作用】本発明では、領域獲得手段は、指示された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得する。また、原稿サイズ抽出手段が複写すべき原稿に関する情報から該原稿サイズに関する情報を抽出する。そして、表示制御手段は、前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域、複数の用紙サイズ位置および前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズを表示画面上に表示出力する制御を行う。その後、編集手段は、表示出力された前記出力可能領域内に前記複写すべき原稿を所望の状態で配置し、該原稿の出力形式を該原稿が出力可能領域内で移動すべく編集し、さらに移動、拡大/縮小、回転、マージ、オーバレイ等の編集を行い、生成手段が、この編集結果を編集情報としてジョブの内容に含めてジョブを生成する。」 と訂正する。 o.訂正事項o 段落【0012】について 「【0012】また、本発明では、指示された出力装置における出力可能領域を獲得するとともに、複写すべき原稿に関する情報から該原稿サイズに関する情報を抽出する。そして、獲得した出力可能領域および抽出した原稿サイズを表示画面上に表示出力する制御を行う。その後、表示出力された前記出力可能領域内に前記複写すべき原稿を所望の状態で配置し、該原稿の出力形式、例えば移動、拡大/縮小、回転、マージ、オーバレイ等の編集を行い、この編集結果を編集情報としてジョブの内容に含めてジョブを生成する。」 を、 「【0012】また、本発明では、指示された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得するとともに、複写すべき原稿に関する情報から該原稿サイズに関する情報を抽出する。そして、獲得した出力可能領域、複数の用紙サイズ位置および抽出した原稿サイズを表示画面上に表示出力する制御を行う。その後、表示出力された前記出力可能領域内に前記複写すべき原稿を所望の状態で配置し、該原稿の出力形式を該原稿が出力可能領域内で移動すべく編集し、さらに移動、拡大/縮小、回転、マージ、オーバレイ等の編集を行い、この編集結果を編集情報としてジョブの内容に含めてジョブを生成する。」 と訂正する。 イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否 上記訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 また、発明の詳細な説明の訂正は、特許請求の範囲の訂正と整合性をとるための訂正であるので、明りょうでない記載の釈明である。 ウ.むすび 以上のとおりであるから、上記訂正は特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。 3.特許異議の申立てについての判断 ア.申立ての理由の概要 申立人加藤虎男は、請求項1乃至請求項12に係る発明は、甲第1号証(特開平1-241266号公報)、甲第2号証(特開昭62-118364号公報)、甲第3号証(特開平4-245247号公報)をもとに容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものであるから、特許を取り消すべきと主張している。 イ.本件発明 上記のとおり、訂正は認められるから、本件特許の発明(請求項1〜請求項10)は、訂正された特許明細書に記載された次のとおりのものである。 【請求項1】ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示装置であって、 指定された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得する領域獲得手段と、 出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出する原稿サイズ抽出手段と、 前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズに応じて表示する表示制御手段と、 前記表示制御手段によって表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集する編集手段と、 前記編集手段によって編集された編集情報を含めたジョブを生成する生成手段とを具備し、 前記編集手段は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とすることを特徴とする出力処理内容指示装置。 (以下、「本件発明1」という。) 【請求項2】さらに前記編集手段は、 前記電子原稿のサイズ変更指示を受け付け、該電子原稿の変更後のサイズに応じて、該電子原稿を拡大若しくは縮小すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項1記載の出力処理内容指示装置。 【請求項3】さらに前記編集手段は、 前記電子原稿の回転指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する回転量に応じて、該電子原稿を回転すべ〈前記編集情報を編集することを特徴とする請求項1記載の出力処理内容指示装置。 【請求項4】さらに前記編集手段は、 出力すべき電子原稿が複数存在した場合には、該複数の電子原稿の相対位置に応じて、該複数の電子原稿を合成すべ〈前記編集情報を編集することを特徴とする請求項1記載の出力処理内容指示装置。 【請求項5】さらに前記編集手段は、 出力すべき電子原稿が複数存在した場合には、該複数の電子原稿の相対位置に応じて、該複数の電子原稿を重ね合わせるべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項1記載の出力処理内容指示装置。 【請求項6】 ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示方法であって、 指定された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得し、 出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出し、 前記出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズに応じて表示し、 該表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集し、該編集した編集情報を含めたジョブを生成し 前記編集は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とする出力処理内容指示方法。 【請求項7】さらに前記電子原稿のサイズ変更指示を受け付け、該電子原稿の変更後のサイズに応じて、該電子原稿を拡大若しくは縮小すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項6記載の出力処理内容指示方法。 【請求項8】さらに前記電子原稿の回転指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する回転量に応じて、該電子原稿を回転すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項6記載の出力処理内容指示方法。 【請求項9】さらに出力すべき電子原稿が複数存在した場合には、該複数の電子原稿の相対位置に応じて、該複数の電子原稿を合成すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項6記載の出力処理内容指示方法。 【請求項10】さらに出力すべき電子原稿が複数存在した場合には、該複数の電子原稿の相対位置に応じて、該複数の電子原稿を重ね合わせるべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項6記載の出力処理内容指示方法。 ウ.取消理由通知で引用された刊行物に記載された発明 刊行物1(甲第1号証)(特開平1-241266号公報) (1)「ROMにはプリント用紙の原稿サイズに対応して設定した制限領域に係る情報を各原稿サイズ毎に格納する。またこのような制限領域に係わる情報は複数のプリンタ9a、9b、9c…9nに対応して各プリンタ毎に格納される。」(刊行物1の3頁上左欄16〜20行) (2)「このIPU90は、画像情報の拡大及び縮小を行なう拡大縮小部91と、画像情報の回転を行う縦横変換部93とを内蔵している。」(刊行物1の4頁上右欄5〜7行)」 (3)「キーボード101は文書作成等を行なう際に文字情報を入力して複数のプリンタ9a,9b,9c…9nのうち特定のプリンタを指定するとともに、この特定のプリンタによりプリントアウトを行なうためのプリント用紙の原稿サイズを指定することができる。」(刊行物1の3頁上右欄16行〜同頁下左欄1行) (4)「具体的に説明すると、プリンタ9に組み込まれた複数のディップスイッチの開閉状態を判別することにより、プリンタ9の機種及びプリンタ9に装項されたプリント用紙の原稿サイズ等に関する情報を読み取る。」(刊行物1の5頁下左欄1〜5行) (5)「ステップ207では第3図2示すように判別したプリンタ9の機種と原稿のサイズとに対応する制限領域に係る情報をROMからRAMへ転送する。」(刊行物1の5頁下左欄10〜12行) (6)「これらの画像情報は表示メモリ73、表示制御部75を介してディスプレイ装置77へ与えられる。このときディスプレイ装置77では前述したRAMから読取った制限領域に係る情報に基づいてプリント用紙のプリント枠を表示する。これにより、ディスプレイ装置77に表示されたプリント枠を確認しながら、画像情報がプリント枠内に収まるように編集処理等を行うことができる。」(刊行物1の5頁下左欄18行〜下右欄5行) (7)「編集処理等が終了し、キーボード101を用いてハードコピーを所望する旨の指定と出力枚数等を設定することにより、ディスプレイ装置77に表示された画像情報がプリンタ9からプリントアウトされる。」(刊行物1の5頁下右欄11〜15行) (8)「原稿サイズに対応して設定された受発光素子等を用いて光学的に検出するようにしてもよい。」(刊行物1の6頁上左欄5〜8行) 「プリント用紙の原稿サイズに対応して設定した制限領域にかかる情報を各原稿サイズ毎に格納し、その情報を必要に応じて送出する情報出力手段と、プリント枠に相応する情報に基づいてプリント用紙のプリント枠を表示するディスプレイ装置とを備えた情報処理装置であって、 キーボードにより複数のプリンタのうち特定のプリンタを指定するとともに、この特定のプリンタによりプリントアウトを行なうためのプリント用紙の原稿サイズを指定すると、ディスプレイ装置では、プリント用紙のプリント枠を表示すると共に、表示メモリの画像情報を表示し、ディスプレイ装置に表示されたプリント枠を確認しながら、画像情報がプリント枠内に収まるように編集処理を行なうことを特徴とする情報処理装置」の発明が記載されている。 刊行物2(甲第2号証)(特開昭62-118364号公報)には、 「所要の複写サイズを指定ボタン3によって指示する」(刊行物2の2頁上左欄11〜12行) 「原稿サイズの輪郭13aと複写用紙の輪郭12がその2辺X,Yを共通にしてオーバーラップして表示される。」(刊行物2の2頁上左欄16〜18行) 「表示スクリーン11を見ながら倍率指定装置4を調節して適切な倍率が信号4aとして制御部1に入力されるとその結果は直ちに信号1eとして表示装置5に出力されその表示スクリーン11上に倍率変化後の原稿像の輪郭13bが前記輪郭12、13aとオーバーラップして表示さ’れ、原稿全体を所定の複写用紙に包含する複写のレイアウトを決定することができる。」(刊行物2の2頁上右欄4〜11行) 「本実施例では表示スクリーンの大きさは原稿台の4分の1に縮めたものを使用し、原稿及び複写用紙の大きさも実際の寸法の4分の1に縮尺してあるが、特にこの縮尺に限定はしない。」(刊行物2の2頁下右欄7〜10行) と記載されている。 また、刊行物3(甲第3号証)(特開平4-245247号公報)には、 刊行物3の段落0076には、「2値データ用ルックアップテーブル16Aのアドレス『2n-1』は素抜けビットがセットされているので、図26の例では、着目素材Gのマスクが素材CとDの間にもぐり込んで、その部分(2n-1のデータ領域)に穴が開いていることになる。」と、 段落0040には、「オフセットを任意に変更することにより、着目素材Gを指定した素材間にもぐり込ませた状態で移動表示することができる。」と記載されている。 エ.対比・判断 本件発明1と上記刊行物1乃至刊行物3に記載の発明とを対比すると、刊行物1乃至3に記載の発明は、本件発明を特定する事項である、「指定された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得する領域獲得手段」と、「前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズに応じて表示する表示制御手段」とを備えておらず、当該事項により本件発明1は、分散配置された場所からでも、従来の複写機のプラテン上における操作と同様な簡易な複写指示入力操作を実現することができるという顕著な効果を奏するものであり、本件発明1が上記刊行物1、刊行物2又は刊行物3に記載のものから容易に発明をすることができたものとはいえない。 さらに、付け加えると、刊行物1では、プリントアウトを行なうため指定したプリント用紙のプリント枠を表示することが記載されており、指定したプリント用紙のプリント枠を表示すればその所望の目的は達成できるのであり、わざわざ、プリンタの出力できる最大サイズの出力可能領域を表示する必要性は認められず、そのことを考える契機も認められない。また、刊行物2では、表示スクリーンに原稿台の4分の1に縮尺したものを用いて、原稿台上にその基準線に合わせて所要の原稿を置き、所要の複写用紙サイズを指定ボタンによって指示することが記載されているが、この刊行物2の表示スクリーンに原稿台を縮尺したものを表示することだけを、刊行物1に記載のものに用いることは容易に考えられることではない。 オ.訂正明細書の請求項2乃至請求項10に係る発明について 訂正明細書の請求項2乃至請求項5に係る発明は、訂正明細書の請求項1(本件発明1)を引用したものであるから、上記訂正明細書の請求項1に係る発明(本件発明1)についての判断と同様に、上記刊行物1、刊行物2又は刊行物3に記載のものから容易に発明をすることができたものとはいえない。 また、訂正明細書の請求項6は、訂正明細書の請求項1の装置発明(本件発明1)を方法発明としたものであり、請求項1と同様の理由により上記刊行物1、刊行物2又は刊行物3に記載のものから容易に発明をすることができたものとはいえない。さらに、訂正明細書の請求項7乃至請求項10に係る発明は、訂正明細書の請求項6を引用したものであるから、上記訂正明細書の請求項6に係る発明についての判断と同様に、上記刊行物1、刊行物2又は刊行物3に記載のものから容易に発明をすることができたものとはいえない。 4.むすび 以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては本件請求項1乃至10に係る発明の特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1乃至10に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、特許法の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 出力処理内容指示装置および方法 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示装置であって、 指定された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得する領域獲得手段と、 出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出する原稿サイズ抽出手段と、 前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズに応じて表示する表示制御手段と、 前記表示制御手段によって表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集する編集手段と、 前記編集手段によって編集された編集情報を含めたジョブを生成する生成手段とを具備し、 前記編集手段は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とすることを特徴とする出力処理内容指示装置。 【請求項2】 さらに前記編集手段は、 前記電子原稿のサイズ変更指示を受け付け、該電子原稿の変更後のサイズに応じて、該電子原稿を拡大若しくは縮小すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項1記載の出力処理内容指示装置。 【請求項3】 さらに前記編集手段は、 前記電子原稿の回転指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する回転量に応じて、該電子原稿を回転すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項1記載の出力処理内容指示装置。 【請求項4】 さらに前記編集手段は、 出力すべき電子原稿が複数存在した場合には、該複数の電子原稿の相対位置に応じて、該複数の電子原稿を合成すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項1記載の出力処理内容指示装置。 【請求項5】 さらに前記編集手段は、 出力すべき電子原稿が複数存在した場合には、該複数の電子原稿の相対位置に応じて、該複数の電子原稿を重ね合わせるべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項1記載の出力処理内容指示装置。 【請求項6】 ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示方法であって、 指定された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得し、 出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出し、 前記出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズに応じて表示し、 該表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集し、該編集した編集情報を含めたジョブを生成し、 前記編集は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とする出力処理内容指示方法。 【請求項7】 さらに前記電子原稿のサイズ変更指示を受け付け、該電子原稿の変更後のサイズに応じて、該電子原稿を拡大若しくは縮小すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項6記載の出力処理内容指示方法。 【請求項8】 さらに前記電子原稿の回転指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する回転量に応じて、該電子原稿を回転すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項6記載の出力処理内容指示方法。 【請求項9】 さらに出力すべき電子原稿が複数存在した場合には、該複数の電子原稿の相対位置に応じて、該複数の電子原稿を合成すべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項6記載の出力処理内容指示方法。 【請求項10】 さらに出力すべき電子原稿が複数存在した場合には、該複数の電子原稿の相対位置に応じて、該複数の電子原稿を重ね合わせるべく前記編集情報を編集することを特徴とする請求項6記載の出力処理内容指示方法。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ネットワーク上に複写プリント処理の諸機能が分散配置された分散複写システムにおける出力処理内容指示装置および方法に関し、特に分散配置された複写機のプラテンをエミュレートしたユーザインターフェースを実現して、確実な複写処理の実行を行う出力処理内容指示装置および方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の複写機では、複写したい原稿をプラテン上の所定領域に載置し、あるいは自動載置されることにより、複写機の設定パネルで選択された所望の用紙(出力媒体)に複写が実行されていた。 【0003】例えば、A4サイズの原稿をA4サイズの出力媒体に複写する場合、A4サイズの原稿をプラテン上の原点位置に合わせることにより、等倍の複写が実行されていた。 【0004】ここで、A4サイズの原稿の一部分をA4サイズの出力媒体に複写したい場合は、プラテン上において、A4サイズの原稿をプラテン上のA4サイズの複写領域から所望量だけ移動させることにより、原稿の一部分を複写することができた。すなわち、原稿の一部分を選択した出力媒体に複写を可能とする領域に重ね合わせるという簡易な操作で複写を行うことができた。 【0005】ところで、従来の複写機の有する各種機能、すなわち原稿入力機能、複写指示機能、複写処理実行機能等をネットワーク上に分散融合することにより、従来の使い勝手のよい複写機能をネットワークシステムとして実現する分散複写システムが提案されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来の複写機が有する原稿入力機能、複写指示機能、複写処理実行機能等の各種機能をネットワーク上に分散配置された分散複写システムが提案されているが、この分散環境下においては、従来の複写機と異なり、複写出力を希望する複写機のプラテンが存在しない場合があり、従来の複写機を使用するような使い勝手のよいものであるとは必ずしも言えない。 【0007】ここで、分散環境下における原稿入力機能と複写指示機能とを有する装置で、従来の複写機が有した設定指示パネルをユーザインターフェースとして実現することが考えられている。 【0008】しかし、例えば従来の複写機において複写すべき原稿をプラテン上で移動させて複写を行わせることと同様な処理を分散複写システムで行おうとする場合、分散複写システムでは、上述した設定指示パネルのユーザインターフェースの移動選択のためのシフトキーを選択し、シフト量をテンキーで入力したり、あるいは複写すべき原稿そのものを編集処理した後に複写指示する必要があり、従来の複写機と同様な良好な操作性を有しておらず、簡易に各種の複写処理を実現できるものではないという問題点があった。 【0009】そこで、本発明は、かかる問題点を除去し、従来の複写機のプラテン上における操作と同様な操作を分散環境下においても実現して、簡易に各種の複写処理指示を行うことができる出力処理内容指示装置および方法を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示装置であって、指定された出力装置における出力可能領域を獲得する最大用紙サイズに対応した領域獲得手段と、出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出する原稿サイズ抽出手段と、前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズに応じて表示する表示制御手段と、前記表示制御手段によって表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集する編集手段と、前記編集手段によって編集された編集情報を含めたジョブを生成する生成手段とを具備し、前記編集手段は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とする。また、本発明は、ネットワーク上に分散して配置された出力装置を指定して電子原稿と出力内容を示すデータとを含むジョブ情報を送信して印刷出力させる分散出力システムにおける出力処理内容指示方法であって、指定された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得し、出力すべき電子原稿に関する情報から原稿サイズに関する情報を抽出し、前記出力可能領域を複数の用紙サイズ位置を含んで表示するとともに、前記電子原稿を前記原稿サイズに応じて表示し、該表示された出力可能領域内に前記電子原稿を所望の状態で配置し、該配置に基づいて該電子原稿の出力形式の編集情報を編集し、該編集した編集情報を含めたジョブを生成し、前記編集は、前記電子原稿の移動指示を受け付け、該電子原稿の前記出力可能領域に対する移動量に応じて、該電子原稿を前記出力可能領域内で移動すべく前記編集情報を編集することを特徴とする。 【0011】 【作用】本発明では、領域獲得手段は、指示された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得する。また、原稿サイズ抽出手段が複写すべき原稿に関する情報から該原稿サイズに関する情報を抽出する。そして、表示制御手段は、前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域、複数の用紙サイズ位置および前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズを表示画面上に表示出力する制御を行う。その後、編集手段は、表示出力された前記出力可能領域内に前記複写すべき原稿を所望の状態で配置し、該原稿の出力形式を該原稿が出力可能領域内で移動すべく編集し、さらに拡大/縮小、回転、マージ、オーバレイ等の編集を行い、生成手段が、この編集結果を編集情報としてジョブの内容に含めてジョブを生成する。 【0012】また、本発明では、指示された出力装置における最大用紙サイズに対応した出力可能領域を獲得するとともに、複写すべき原稿に関する情報から該原稿サイズに関する情報を抽出する。そして、獲得した出力可能領域、複数の用紙サイズ位置および抽出した原稿サイズを表示画面上に表示出力する制御を行う。その後、表示出力された前記出力可能領域内に前記複写すべき原稿を所望の状態で配置し、該原稿の出力形式を該原稿が出力可能領域内で移動すべく編集し、さらに拡大/縮小、回転、マージ、オーバレイ等の編集を行い、この編集結果を編集情報としてジョブの内容に含めてジョブを生成する。 【0013】これにより、分散配置された場所からでも、従来の複写機のプラテン上における操作と同様な簡易な複写操作を行うことができる。 【0014】 【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例について説明する。 【0015】図2は、本発明の一実施例である分散複写システムの概要構成を示す図である。図1において、エンドシステムA〜Dは、それぞれローカルエリアネットワーク(LAN)10上に分散配置されている。そして、各エンドシステムA〜Dは、複写処理実行部21、紙原稿入力部22、電子原稿入力部23、および処理内容指示部24のうちの1つあるいは複数を組合せた構成としている。 【0016】エンドシステムAは、コンピュータ11とプリンタ12で構成され、複写処理実行部21として機能する。エンドシステムBは、コンピュータ11と複写装置13または複写装置14とで構成され、複写処理実行部21として機能するとともに、紙原稿入力部22、電子原稿入力部23、処理内容指示部24としても機能する。 【0017】エンドシステムCは、コンピュータ11で構成され、電子原稿入力部23および処理内容指示部24として機能する。エンドシステムDは、コンピュータ11およびスキャナ15で構成され、紙原稿入力部22、電子原稿入力部23および処理内容指示部24として機能する。 【0018】エンドシステムA〜Dのいづれの形態においても、説明の都合上、コンピュータとプリンタもしくはスキャナを分離して図示しているが、コンピュータがプリンタもしくはスキャナに内蔵される構成をとることもできる。 【0019】なお、エンドシステムAとBとは、複写処理実行部21を備えている点で共通性があり、エンドシステムCまたはDと対比される。この点をわかり易くするため、図1においてはエンドシステムAおよびBを破線31で囲んで示している。 【0020】また、エンドシステムDは、紙原稿入力部22(スキャナ15)と電子原稿入力部23の双方を備えている。これに対し、エンドシステムCは、電子原稿入力部23のみを備えている。この違いをわかり易くするため、エンドシステムCとDとを、それぞれ破線32,33で囲んで示している。 【0021】図3は、エンドシステムDの構成を示すブロック図である。この図3に示す各ブロックで、図2に示した紙原稿入力部22、電子原稿入力部23および処理内容指示部24が実現される。 【0022】図1は、エンドシステムAの構成を示すブロック図である。この図1に示す各ブロックで、複写処理実行部21が実現される。なお、エンドシステムBの各部(21〜24)は、図1および図3の双方に示される各ブロックで実現される。 【0023】さて、図1において、処理起動部3は、図4に示す選択ウィンドウ51を備える。この選択ウィンドウ51は、各コンピュータ11のディスプレイ16の表示画面上に表示されるユーザインターフェースであり、アイコン52〜56を備える。 【0024】選択ウィンドウ51のアイコン52は、図2に示す複写装置13を表している。同様にアイコン53〜56は、それぞれ複写装置14、プリンタ12、スキャナ15、および電子原稿保持部4を表している。このアイコン56に対応する電子原稿保持部4は、各コンピュータ11内の図示しない外部記憶装置によって実現され、電子原稿のファイルを保持する。 【0025】処理起動部3は、これらの各アイコン52〜56に対するユーザの操作を検出し、その操作内容に関する情報を処理内容入力部5に供給し、処理内容入力部5を起動する。 【0026】処理内容入力部5は、図4に示す複写機パネルウィンドウ61を備える。 【0027】この複写機パネルウィンドウ61は、各コンピュータ11のディスプレイ16の表示画面上に表示されるもので、ウィンドウ内に各種ボタンおよび表示部を備える。すなわち、62〜68は、複写処理内容の選択ボタンで、従来の複写機に備えられているものと同種のものである。それぞれのボタンの上に図示しないカーソルを置き、マウス17のボタン18をクリックすることで、複写処理内容を選択することができる。 【0028】このボタン62〜68により操作できる複写処理項目は、各ボタンに対応して表示される。また、各複写処理項目には、デフォルト値が定められ、このデフォルト値は、図示しない複写パラメータテーブルに格納されている。そして、このデフォルト値は、更新された場合に該更新した値がデフォルト値として設定される。 【0029】ボタン69〜73は、操作ボタンであり、同様にマウスで操作する。領域81は、装置状態表示部であり、従来の複写機と同様に、複写可否、複写枚数、エラーの内容などを表示する。領域82は、電子原稿表示部で、選択されている電子原稿の表示に使用する。ここには、電子原稿のファイル名が表示され、表示される電子原稿が多数ある場合、ボタン84、85で表示をスクロールさせ、選択されている全てのファイル名を表示することができる。 【0030】なお、領域87は、処理実行部名表示部で、現在選択された複写処理実行部12〜14の名称が表示される。図4においては、複写装置13が選択され、その名称「copier13」が表示されている。 【0031】さて、図1に戻り、電子原稿管理部6は、スキャナ15で読み取ったイメージデータの電子原稿保持部4への格納、その読み出しなどを行う。電子原稿管理部6は、ユーザインターフェースとして、イメージデータを電子原稿ファイルとして電子原稿保持部4に格納する際に使用する図示しないイメージ格納ウィンドウ、および電子原稿保持部4に格納されている電子原稿ファイルの一覧、検索、読み出しに使用する図5に示す電子原稿選択ウィンドウ92を有している。なお、この電子原稿選択ウィンドウ92で選択された電子原稿を処理内容指示部に登録するために、図4の複写機パネルウィンドウ61の電子原稿選択部83が使用される。 【0032】画像読み取り部1は、スキャナ15およびそのドライバで構成され、スキャナ15に載置された紙原稿のイメージを読み取る。画像処理部2は、このイメージデータに対し、ノイズ除去、データ圧縮など所定の画像処理を施す。処理されたイメージデータは、電子原稿として保存されるとき電子原稿管理部6に供給され、また複写処理されるときジョブ生成部7に供給される。 【0033】出力可能サイズ問合せ部5aは、処理内容入力部5において、選択指示された複写機(複写処理実行部)の複写機パネルウィンドウ61の領域E1(プラテン表示)が選択されると、LAN10を介して、この選択した複写処理実行部に問い合わせ、該複写機の出力可能な用紙サイズ情報を取得する。そして、この取得した用紙サイズ情報を出力用編集部5bに供給する。なお、この複写機の出力可能な用紙サイズ情報の取得は、直接、個々の複写処理実行部に問い合わせず、複写機の情報を集中管理している管理装置に問い合わせるようにしてもよい。 【0034】電子原稿サイズ抽出部5cは、電子原稿管理部6の電子原稿選択ウィンドウ92で複写すべき原稿が選択されると、この原稿の本文データである原稿データは、ジョブ生成部7に供給されるとともに、電子原稿サイズ抽出部5cにも供給される。また、画像読み取り部1で読み取られた原稿に対して画像処理部2が処理を行わない場合も、この原稿データはジョブ生成部7に供給されるが、同時に電子原稿サイズ抽出部5cにも供給される。 【0035】電子原稿サイズ抽出部5cは、入力された原稿データから該原稿データのサイズを抽出する。例えば、ページ記述言語であるポストスクリプト(Postscript)で記述されたデータであれば、「%%BoundingBox」の大きさから該原稿データを大きさを抽出することができる。ここで、「%%BoundingBox」なる記述がない場合には、ポストスクリプトのデータ内容の構文解析を行って原稿サイズを抽出する。また、ポストスクリプト以外のページ記述言語やプリント言語で記述されている場合も、同様に、サイズを示す記述があればそれを参照し、サイズを示す記述がなければ構文解析を行って、原稿サイズを抽出する。一方、画像読み取り部1により読み取られたイメージ情報である場合には、原稿を読み取った際の原稿サイズの大きさを原稿読み取り部1のセンサー等で検出し、この検出した原稿サイズを、該イメージ情報に原稿サイズ情報として付加し、この原稿サイズ情報が付加された原稿データを電子原稿サイズ抽出部5cに供給することにより、電子原稿サイズ抽出部5cが原稿サイズを抽出することになる。 【0036】出力用編集部5bは、出力可能サイズ問合せ部5aから出力可能な用紙サイズ情報が入力されると、図4に示す仮想プラテンウィンドウ91を開き、入力された用紙サイズ情報をもとにして、ウィンドウ91の中に問い合わせた複写機の仮想プラテン93を表示出力する。この仮想プラテン93は、問い合わせた複写機のプラテンをエミュレートしたものであり、表示画面上に表示される大きさは、問い合わせた実際の複写機のプラテンを所定の相似形の縮小率Rである。ここで、仮想プラテン93の左下に表示した矢印は、電子原稿のレジストレーションの位置を示している。従って、通常の複写出力を行う場合は、このレジストレーションの位置を原点として原稿が配置されることになる。また、仮想プラテン93の外側には、従来の複写機に表示されていたのと同様に、B5、A4、A3等の位置情報が表示される。この位置情報も、実際の複写機のプラテンの縮小率Rと同じ縮小率で表示出力される。 【0037】例えば、処理内容指示部の表示画面が15インチの画面であれば、縮小率1/4に縮小表示することが考えられる。この場合、「297ミリ×420ミリ」のA3サイズは、「74ミリ×105ミリ」のサイズで表示出力されることになる。また、17インチの画面であれば、縮小率1/2とすると適切な仮想プラテンとなる。 【0038】また、出力用編集部5bは、電子原稿サイズ抽出部5cから原稿サイズ情報が入力されると、この原稿サイズを縮小率Rで縮小した原稿サイズの電子原稿アイコン94を仮想プラテン93内に表示出力する。この電子原稿アイコン94の表示出力のタイミングは、電子原稿選択ウィンドウ92で所望の電子原稿をマウスでクリックした後、電子原稿サイズ抽出部5cで原稿サイズが抽出された後になる。そして、マウス等を用いて、この電子原稿アイコンを移動、拡大/縮小、回転等の編集処理を指示することにより、実際のプラテン上で操作すると同じ複写出力の編集指示を行うことができる。この編集指示は、編集情報としてジョブ生成部7に供給される。 【0039】転送用原稿処理部8は、データ圧縮その他、データ転送を効率よく実施するための処理を行う。 【0040】ジョブ生成部7は、画像処理部2、電子原稿管理部6、出力用編集部5b等から入力された原稿データおよび編集データをもとに、必要がある場合は、転送用原稿処理部8によりデータ圧縮等の処理を行ってジョブを生成し、この生成したジョブをLAN10を介して指定された複写処理実行部21に供給する。 【0041】次に、図3に示した複写処理実行部21の構成について説明する。ジョブ受付部41は、各エンドシステム上のジョブ送出部9から送出されたジョブを受け付け、正規化をしてジョブ制御部42に供給する。ここで、正規化とは、各種フォーマットで送られてきたジョブを、この複写処理実行部21で定めるジョブのフォーマットに統一することをいう。 【0042】このジョブ受付部41は、n個設けられており(ジョブ受付部41-1〜41-n)、各エンドシステム上のジョブ送出部9から送出されたジョブは、そのジョブフォーマットに適合するジョブ受付部41が受け付ける。 【0043】このような構成により、各処理内容指示部24側に置かれているジョブ生成部7は、そのエンドシステム等で定める既存のジョブフォーマットでジョブを生成して送信することができ、新たなシステム開発が不要になる。 【0044】次に、ジョブ制御部42は、正規化されたジョブが渡されると、このジョブの内容を解析し、各ジョブ処理部43を使用して、指示された複写処理に対応する処理を実行する。どのような処理を可能とするかは任意である。 【0045】ここでは、n個のジョブ処理部43を配置し(ジョブ処理部43-1〜43-n)、文書等のフォーマット変換(ジョブ処理部43-1)、イメージ処理(ジョブ処理部43-2)、ノティファイ処理(ジョブ処理部43-n)などを行う。 【0046】また、このジョブ処理部43で必要な処理が施された複写対象データは、指定されたジョブ出力部44に供給され、ここで複写出力される。もちろん、ジョブ処理部43による処理が不必要な場合は、そのままジョブ出力部44が指定される。 【0047】ジョブ出力部44は、n個配置され(ジョブ出力部44-1〜44-n)、ジョブの出力、すなわち出力媒体への記録(ジョブ出力部44-1,44-2)、リダイレクト出力(ジョブ出力部44-n)等を実行する。 【0048】ここで、出力媒体への記録とは、実際に用紙に複写出力すること、すなわち静電潜像の形成、現像、転写、定着などを行うことをいう。これを実行する出力部は、複写処理実行部が制御する記録装置に対応して存在する。図2のエンドシステムA,Bでは、記録装置が1台づつ付属した例を示しているが、これが複数付属しても、複写処理実行部は、対応するジョブ出力部を起動することで、これらを制御することができる。 【0049】また、リダイレクトとは、当該複写処理実行部21で処理ができない場合に、他の複写処理実行部21が稼動していないなどのとき、そのジョブを他のエンドシステム上の複写処理実行部21に転送することをいう。 【0050】次に、出力用編集部5bの編集機能について説明する。出力用編集部5bは、主として次の4つの編集機能を有している。 【0051】(1)移動機能プラテン上で複写すべき電子原稿の位置を平行移動させる機能である。図6(a)は、移動機能を説明する図であり、この移動機能を選択したか否かは、電子原稿アイコン94aの置かれた位置から判断される。原稿のレジストレーションの位置である原点(0,0)は、仮想プラテン93aの左下であり、この原点と電子原稿アイコン94の位置が異なる場合は、この原点からの相対移動量を移動量(X,Y)として移動機能が選択されることになる。この移動量の計算は、仮想プラテン93aの縮小率Rを用いて、逆変換を行って実際の移動量を算出する。例えば、縮小率1/4で、仮想プラテン上で10ミリの相対移動があった場合、実際の移動は、40ミリとなる。 【0052】(2)拡大/縮小機能電子原稿を拡大/縮小する機能である。図6(b)は、拡大/縮小機能を説明する図であり、この拡大/縮小機能は、複写機パネルウィンドウ61上で拡大/縮小指示を行うことにより選択指示される。そして、複写パネルウィンドウ61上で指定された拡大/縮小の大きさの電子原稿アイコンに編集される。この点で、実際のプラテン上で操作する場合と異なる。すなわち、拡大/縮小された仕上がりのイメージの大きさが仮想プラテン上に表示出力される。 【0053】(3)回転機能電子原稿を回転させる機能である。図6(c)は、回転機能を説明する図であり、仮想プラテンウィンドウ91の回転ボタンB1をマウスでクリックすることにより回転が選択され、所望の電子原稿アイコンをクリックしてカーソルを移動させることにより、電子原稿アイコンの左下を回転中心点P1として回転する。 【0054】(4)マージオーバレイ機能2種類の電子原稿をマージオーバレイする機能である。図6(d)は、マージ機能を、図6(e),(f)は、オーバレイ機能を説明する図である。通常は、トランスペアレントモード(透明モード)であり、このトランスペアレントモードでは、下の原稿のイメージとこの原稿の上に重ねられた原稿のイメージの両方とも、複写出力される。一方、オペークモード(不透明モード)では、上に重ねた原稿のイメージは複写出力されるが、この重ねた原稿により隠れた下の原稿の部分は、複写出力されない。このオペークモードの選択を電子原稿アイコンをクリックすることにより、クリックされた電子原稿アイコンの電子原稿がトランスペアレントモードからオペークモードに変わり、再度クリックすることによりオペークモードからトランスペアレントモードに移行することになる。 【0055】次に、出力用編集部5bにおける編集手順について説明する。図7は、出力用編集部5bの編集処理手順を示すフローチャートである。図7において、まず仮想プラテンウィンドウを開く指示があったか否かを判断し(ステップS1)、指示があった場合は、仮想プラテンウィンドウを表示する(ステップS2)。そして、出力可能サイズ問合せ部5aから用紙サイズ情報が入力されたか否かを判断し(ステップS3)、入力された場合は、出力可能な最大用紙サイズ情報をもとに仮想プラテンを仮想プラテンウィンドウ内に所定の縮小率で表示する(ステップS4)。さらに、電子原稿サイズ抽出部5cから原稿サイズ情報が入力されたか否かを判断し(ステップS5)、入力されている場合は、所定の縮小率で電子原稿アイコンを仮想プラテン上に表示出力する(ステップS6)。ここで、複写機パネルウィンドウのデフォルト値が設定されている場合は、このデフォルト値により電子原稿アイコンを修正する。 【0056】次に、移動の編集操作があったか否かを判断し(ステップS7)、操作があった場合は、移動量の算出およびその設定を行う(ステップS8)。さらに拡大/縮小の編集操作があったか否かを判断し(ステップS9)、操作があった場合は、倍率計算およびその設定を行う(ステップS10)。次に、回転の編集操作があったか否かを判断し(ステップS11)、操作があった場合は、回転量の算出およびその設定を行う(ステップS12)。さらに、マージまたはオーバレイの編集操作があったか否かを判断し(ステップS13)、操作がなかった場合はステップS18に移行し、操作があった場合は、一方の原稿をフォームとして登録する(ステップS14)。さらに、オペークモードが選択されたか否かを判断し(ステップS15)、選択された場合は、オペークモードに設定する(ステップS16)。そして、フォームオーバレイ処理を行い、その設定を行い(ステップS17)、ステップS18に移行する。 【0057】ステップS18では、編集処理を終了する指示があったか否かを判断し、終了する指示があった場合は、これまでの編集設定を編集情報としてジョブ生成部7に送出し(ステップS19)、本処理を終了する。 【0058】このようにして、本実施例においては、複写機の諸機能が分散配置されていても、あたかも従来の複写機のプラテン上で操作していると同様な簡易な編集操作を仮想プラテンというユーザインターフェースを設けることにより実現することができる。 【0059】なお、上述した実施例において、電子原稿アイコンは、電子原稿のサイズを枠でもって表示出力しているが、単なるアイコンではなく、電子原稿の内容の全部あるいは一部の簡易表示を行うようにしてもよい。これにより、トランスペアレントモードとオペークモードの編集操作を、より仕上がりに近い形で編集することができる。 【0060】また、上記実施例において、仮想プラテンの表面を、露光される側としているが、これに限定されることなく、実施のプラテンのように複写される側を下向きにした状態を想定した仮想プラテンとしてもよく、これを任意に設定できるようにしてもよい。 【0061】さらに、上記実施例においては、移動機能、拡大/縮小機能、回転機能、マージオーバレイ機能を主とした編集機能について説明したが、これに限定されず、種々の編集機能を行うことができるようにしてもよい。この付加する編集機能は、ユーザインターフェース例えば仮想プラテンウィンドウに選択メニューを付加することにより実現することができる。 【0062】図8は、追加する編集機能を説明する図である。図8(a),(b)は、マージ機能と複数枚の原稿との重ね合わせ機能を説明する図であり、図8(a)では、複数枚の電子原稿アイコンと1枚の電子原稿アイコンとを表示することにより、マージおよびオーバレイ機能の編集を行うことができる。このように、複数枚の電子原稿に対しても編集することができる。 【0063】また、図8(b)は、複数枚の電子原稿のサイズが異なる場合の編集を示しており、電子原稿のサイズが異なっていても編集することができる。 【0064】また、図9は、仮想自動原稿送り装置による複写指示を説明する図である。図9において、仮想自動原稿送り装置I10なるグラフィックユーザインターフェースを設け、この仮想自動原稿送り装置に所望の電子原稿アイコンをドラッグアンドリリースすることにより、複数枚の原稿あるいは複数のジョブを一度の指示により、複写指示することができる。この場合、ミックスドオリジナルモードなるボタンとノーマルなるボタンを設け、ミックスドオリジナルモードを選択することにより、異なる原稿サイズであっても全て特定の用紙サイズに揃えて出力することができる。 【0065】 【発明の効果】以上説明したように、本発明では、領域獲得手段が、指示された出力装置における出力可能領域を獲得し、原稿サイズ抽出手段が複写すべき原稿に関する情報から該原稿サイズに関する情報を抽出する。そして、表示制御手段は、前記領域獲得手段が獲得した出力可能領域および前記原稿サイズ抽出手段が抽出した原稿サイズを表示画面上に表示出力する制御を行い、その後、編集手段が、表示出力された前記出力可能領域内に前記複写すべき原稿を所望の状態で配置をし、該原稿の出力形式、例えば移動、拡大/縮小、回転、マージ、オーバレイ等の編集を行い、生成手段が、この編集結果を編集情報としてジョブの内容に含めてジョブを生成するようにしている。 【0066】これにより、分散配置された場所からでも、従来の複写機のプラテン上における操作と同様な簡易な複写指示入力操作を実現することができるという利点を有する。 【図面の簡単な説明】 【図1】紙原稿入力部22、電子原稿入力部23および処理内容指示部24の構成を示す図。 【図2】本発明の一実施例である分散複写システムの概要構成を示す図。 【図3】複写処理実行部21の構成を示す図。 【図4】選択ウィンドウ、複写機パネルウィンドウ、仮想プラテンを含む仮想プラテンウィンドウが表示された表示画面を示す図。 【図5】電子原稿選択ウィンドウ、仮想プラテンおよび電子原稿アイコンを含む仮想プラテン選択ウィンドウが表示された表示画面を示す図。 【図6】編集機能を説明する図。 【図7】出力用編集部5bの編集処理手順を示すフローチャート。 【図8】拡張編集機能を説明する図。 【図9】仮想自動原稿送り装置による複写指示を説明する図。 【符号の説明】 1 画像読み取り部 2 画像処理部 3 処理起動部 4 電子原稿保持部 5 処理内容入力部 6 電子原稿管理部 7 ジョブ生成部 8 転送用原稿処理部 9 ジョブ送出部 5a 出力可能サイズ問合せ部 5b 出力用編集部 5c 電子原稿サイズ抽出部 10 LAN 21 複写処理実行部 22,23 原稿入力部 24 処理内容指示部 41 ジョブ受付部 42 ジョブ制御部 43 ジョブ処理部 44 ジョブ出力部 |
異議決定日 | 2004-07-21 |
出願番号 | 特願平5-305377 |
審決分類 |
P
1
651・
121-
YA
(H04N)
|
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 堀井 啓明 |
特許庁審判長 |
小川 謙 |
特許庁審判官 |
井上 信一 加藤 恵一 |
登録日 | 2003-05-23 |
登録番号 | 特許第3430592号(P3430592) |
権利者 | 富士ゼロックス株式会社 |
発明の名称 | 出力処理内容指示装置および方法 |
代理人 | 特許業務法人アイ・ピー・エス |
代理人 | 特許業務法人アイ・ピー・エス |