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審決分類 審判 訂正 旧特126条1項1号 請求の範囲の減縮 訂正する A61B
管理番号 1106975
審判番号 訂正2004-39103  
総通号数 61 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1995-08-01 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2004-05-21 
確定日 2004-10-04 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3330711号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第3330711号に係る明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。 
理由 1.請求の要旨
本件審判の請求の要旨は、特許第3330711号発明(平成5年12月28日特許出願、平成14年7月19日設定登録)の明細書及び図面を平成16年9月10日付けの手続補正書によって補正された審判請求書に添付した訂正明細書及び図面のとおり、すなわち、下記(1)および(2)のとおり訂正することを求めるものである。
(1)特許請求の範囲の請求項1の記載「【請求項1】 挿入部先端に開口する鉗子チャンネルと、操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる吸引連絡管路とを具備した内視鏡において、前記吸引連絡管路の途中に、注入口を設けたことを特徴とする内視鏡。」を
「【請求項1】 挿入部先端に開口する鉗子チャンネルに対して着脱自在であり、装着した場合に操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる機能を有し、前記操作部の外部に配置された吸引連絡管路を具備した内視鏡において、前記吸引連絡管路の途中に、注入口を設けたことを特徴とする内視鏡。」と訂正する。
(2)特許明細書の段落【0008】(特許公報第2頁3欄36〜42行)の記載を
「【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、挿入部先端に開口する鉗子チャンネルに対して着脱自在であり、装着した場合に操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる機能を有し、前記操作部の外部に配置された吸引連絡管路を具備した内視鏡において、前記吸引連絡管路の途中に、注入口を設けたことを特徴とする内視鏡により達成される。」と訂正する。

2.当審の判断
2.1 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)の訂正は、特許請求の範囲に記載中の「鉗子チャンネルと、操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる吸引連絡管路」を「鉗子チャンネルに対して着脱自在であり、装着した場合に操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる機能を有し、前記操作部の外部に配置された吸引連絡管路」と訂正することによって、「吸引連絡管路」の構成を、鉗子チャンネルに対して着脱自在であって、操作部の外部に配置された構成に限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)の訂正は、訂正された特許請求の範囲の記載に整合するように、特許明細書の記載を訂正するものであり、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。
そして、上記各訂正は、いずれも段落【0016】の「該鉗子栓39を介して前記鉗子チャンネル38と吸引切換弁8とを連通させる吸引連絡管路41」の記載、段落【0022】の「この鉗子栓39は、・・、前記鉗子口部材53とは着脱自在となっている。」の記載、段落【0029】の「吸引連絡管路41が操作部の外側に配設される内視鏡」の記載及び図1ないし図5等の記載を根拠とするものである。
したがって、上記各訂正は、特許請求の範囲の減縮、明りょうでない記載の釈明を目的とし、いずれも、願書に添付した明細書又は図面に記載されている事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

2.2 独立特許要件の判断
訂正後の特許請求の範囲に記載された事項により特定される発明(以下、「本件訂正発明」という。)が特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるか否かを検討する。
訂正前の特許請求の範囲に記載の発明は、特許異議の決定に記載された理由によって、特許すべきものでないものに対して特許をされたものであるとして、特許を取り消された。
したがって、前記訂正発明が前記特許異議の決定に記載された理由を解消し得るか否かについて検討する。

(1)本件訂正発明
「【請求項1】 挿入部先端に開口する鉗子チャンネルに対して着脱自在であり、装着した場合に操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる機能を有し、前記操作部の外部に配置された吸引連絡管路を具備した内視鏡において、前記吸引連絡管路の途中に、注入口を設けたことを特徴とする内視鏡。」

(2)刊行物の記載事項
本件特許明細書の請求項1に係る発明に対し、特許異議の決定で引用された刊行物1ないし2は、以下に示すものであって、各々以下に摘示した記載内容がある。
刊行物1:実願昭60-174151号(実開昭62-82002号)のマイクロフィルム
刊行物2:実願昭55-61820号(実開昭56-163407号)のマイクロフィルム

刊行物1
(1a)「第2図に示すように内視鏡挿入部10には鉗子等が挿通される鉗子チャンネルを兼用する吸引通路20、光学繊維束から成り周囲を照明するライトガイド22、光学繊維束で構成され体内を観察する為のイメージガイド23、送気・送水チャンネル24が形成されている。また手許操作部12においては送気送水ボタン26、吸引ボタン28、鉗子挿入口30、更にイメージガイド23の後端と対向配置される接眼部32が配置されている。鉗子挿入口30は第3図に示すように不使用時においてはキャップ34で覆われ、キャップ34内の部屋36は密閉されている。この部屋36には挿入部10に向かって伸びる吸引通路20を構成する通路20Aと、吸引ボタン28に連動するバルブ28Aに向かって伸びる吸引通路20Bとが開口している。」(第4頁6行〜5頁2行)、
(1b)「吸引通路20を通って吸引される吸引物は、通路20A、20B、20Cの順序で通過して吸引壜に回収される。」(第6頁9〜11行)、
が、それぞれ図面と共に記載されている。
これらの記載から刊行物1には「挿入部先端に開口する鉗子チャンネルと、手許操作部に装備された吸引ボタンに連動するバルブ28Aとこのバルブよりも挿入部側に位置する前記鉗子チャンネルとを連通させる吸引通路20Bとを具備した内視鏡。」が記載されているものと認められる。

刊行物2
(2a)「内視鏡における手許操作部本体外に逆止弁付送水用注入口が開口せしめられた送水管を前記鉗子チャンネルに連通せしめることにより、鉗子チャンネル内に挿通した鉗子にて患部に切開手術等の処置を施すと共に、鉗子チャンネルに洗浄水等を送水して鉗子に沿つて洗浄水等を流し、患部を短時間に正確に洗浄して迅速な切開手術等の処置を可能ならしめる補助送水管付き鉗子チャンネルを備えた内視鏡」(第2頁13行〜3頁1行)、
(2b)「図において、1は手許操作部本体2、可撓管部3、彎曲管部4および先端硬質部5からなる内視鏡にして、内視鏡1内には手許操作部本体2における鉗子挿入口6から先端硬質部5における先端開口部7に至る鉗子チャンネル8が内蔵されており、該鉗子チャンネル8を通して各種の鉗子を挿入し、内視鏡観察下で生体腔内における各種の処置を施すことが可能となっている。また、鉗子チャンネル8には、通常の内視鏡と同様に先端開口部7から生体腔内の体液、異物、あるいは使用済みの洗浄水などを吸引するための吸引管9が手許操作部本体2において連通せしめられている。10は手許操作部本体2外に開口せしめられた逆止弁付送水用注入口にして、送水管11を介して鉗子チャンネル8に連通せしめられている。逆止弁付き送水用注入口10は、底部近傍の側面において送水管11に連通した開口12を有する有底円筒状体13に注射器嵌入用部材14を螺合することにより形成されており、該注射器嵌入用部材14には、洗浄水等をもれなく圧入するための注射器嵌入用凹部15およびこれに連通する洗浄水通路16が軸芯線に沿つて設けられていると共に、有底円筒状体13との間隙から洗浄水等が漏れることを防止するためのOリング17を保持する凹部が外周に沿って設けられている。」(第3頁4行〜4頁8行)、
(2c)「本考案に係る補助送水管付鉗子チャンネルを備えた内視鏡の使用にあたつては、注射器嵌入用部材14の凹部15に洗浄水等を充?した注射器を嵌入し、逆流防止弁18に抗して洗浄水等を圧入することにより、有底円筒状体13、開口12および送水管11を通して鉗子チャンネル8に送水し、先端開口部7より鉗子に沿わせて洗浄水を流し、患部を短時間に洗浄することができる。」(第4頁19行〜5頁6行)
が、それぞれ図面と共に記載されている。
これらの記載から刊行物2には「先端硬質部5に開口する鉗子チャンネル8と、手許操作部本体2と、前記鉗子チャンネル8に連通される吸引管9とを具備した内視鏡において、前記吸引管9の途中に、送水管を介して逆止弁付送水用注入口10を設けた内視鏡。」が記載されているものと認められる。

(3)対比・判断
本件訂正発明と刊行物1および2に記載の発明とをそれぞれ対比すると、本件訂正発明では、吸引連絡管路が、鉗子チャンネルに対して着脱自在であって、操作部の外部に配置された構成を有するのに対し、刊行物1および2に記載の発明はいずれも前記構成に対応する構成を有していない点で相違する。

そこで、上記相違点について検討する。
吸引連絡管路が鉗子チャンネルに着脱自在である構成に関しては、刊行物1のものにおいては、吸引通路20B(本件訂正発明の「吸引連絡管路」に相当)は鉗子チャンネルに結合した状態で手許操作部の内部に設けられており、図面からみる限りにおいては、吸引通路を鉗子チャンネルからはずすことは可能と思われるが、そのためには操作部を解体しなければならず、吸引通路が着脱自在に結合されているものとはとうてい言い難い。また、刊行物2のものにおいては、図面からも明らかなように吸引管9(本件訂正発明の「吸引連絡管路」に相当)は鉗子チャンネルとは固定的に結合された状態で操作部の内部に一体的に組み込まれている。
次に、吸引連絡管路が操作部の外部に配置されている点に関しては、刊行物1のものおよび刊行物2のものは、いずれも吸引連絡管路は操作部の内部に配置されており、これを操作部の外部に配置するべき根拠は何ら示されておらず、吸引連絡管路を操作部の外部に配置することが容易に想到できたものとする根拠も認められない。

以上のとおり、刊行物1および2には、いずれにも鉗子チャンネルに対して着脱自在であり、操作部の外部に配置された吸引連絡管路の構成に関しては記載も示唆もされていないから、上記相違点が刊行物1および2に記載のものから容易に想到できたものと認めることはできない。

そして、本件訂正発明は、請求項1に記載の吸引連絡管路が鉗子チャンネルに対して着脱自在であり、操作部の外部に配置された構成を有することによって、他の構成と相俟って、症例間の洗浄時間の短縮等(特許明細書段落【0026】)の明細書記載の効果を奏するものと認められる。

それ故、本件訂正発明が、前記刊行物1ないし2のいずれかに記載された発明であるとも、それらに記載のものから容易に発明をすることができたものともすることはできない。
また、他に本件訂正発明が特許を受けることができない発明であるとする理由を発見しない。
したがって、本件訂正発明は、本件特許出願持に独立して特許を受けることのできない発明であるとすることはできない。

3.むすび
以上のとおりであるから、本件審判の請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定により、訂正についてはなお従前の例によるとされる、平成6年法律第116条による改正前の特許法第126条第1項ただし書き第1号ないし第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第2項および第3項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
内視鏡
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 挿入部先端に開口する鉗子チャンネルに対して着脱自在であり、装着した場合に操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる機能を有し、前記操作部の外部に配置された吸引連絡管路を具備した内視鏡において、
前記吸引連絡管路の途中に、注入口を設けたことを特徴とする内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、挿入部先端に開口する鉗子チャンネルと、操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる吸引連絡管路とを具備した内視鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡検査においては、観察像が良く見えるようにするために、内視鏡の挿入部を体腔内に挿入した状態で、該挿入部内に配設されたチャンネルを用いて洗浄水を送ったり、色素散布を行って微小な凹凸にコントラストをつける事が良く行なわれる。これを行うために、専用の送液チャンネルを装備したものも開発されたが、そのような構成にすると、その分、挿入部径が太くなるという欠点があった。
【0003】
これを解決するために、上記送液チャンネルをなくして、吸引チャンネルを兼用する鉗子チャンネルの鉗子栓から直接送液することが試みられている。ところが、このような対応では、送液のためのシリンジ等を着脱する操作が繰り返されることで鉗子栓が傷みやすく、鉗子栓の寿命が短くなるという問題が生じる。これを解決するためには、送液のためにシリンジ等を着脱する口金を鉗子栓とは別の位置に装備することが必要となる。
【0004】
一方、実開昭62-82002号公報には、別の目的ではあるが、鉗子口部の側壁にブラシ挿入用の口金を貫通させた構成が示されている。この場合の内視鏡は、挿入部先端に開口する鉗子チャンネルと、操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる吸引連絡管路とを具備した構成で、鉗子チャンネルが吸引管路としても利用される。そして、前記ブラシ挿入用の口金は、吸引切換弁側から鉗子チャンネルに合流した吸引連絡通路と中心軸線がほぼ一致するように設けられており、該口金によって、吸引連絡通路へのブラシ挿入が可能にされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、鉗子口部の側壁部に別の口金を貫通形成する構成とすれば、該口金から送液することが可能になり、送液専用のチャネルの装備を省いて挿入部の径の縮小を図ることが可能になるとともに、鉗子栓の寿命の短縮といった問題を解決することもできる。
【0006】
しかし、その口金の装備によって鉗子チャンネル内に開口する部分が増え、例えば、カテーテルのような細くて軟かいチューブを鉗子口部の鉗子チャンネル入口から挿入する時、その曲がり癖によっては、該鉗子チャンネルに連通しているブラシ挿入用の口金にチューブが引っ掛かったり、あるいは、該口金側にチューブが進入してしまうという不都合が起こり、操作性が低下するという問題が生じる。
【0007】
そこで、本発明の目的は上記課題を解消することにあり、鉗子チャンネルを送液に利用することができ、しかも鉗子チャンネル内に余分な開口を増やさず、鉗子等の処置具を鉗子チャンネルに挿入する際に、処置具の引っ掛かりや別の開口への誤進入といった不都合の発生を防止することができ、挿入部の径の縮小、処置具挿入時等における操作性の向上、観察性能の向上等を図ることのできる内視鏡を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、挿入部先端に開口する鉗子チャンネルに対して着脱自在であり、装着した場合に操作部に装備された吸引切換弁と前記鉗子チャンネルとを連通させる機能を有し、前記操作部の外部に配置された吸引連絡管路を具備した内視鏡において、前記吸引連絡管路の途中に、注入口を設けたことを特徴とする内視鏡により達成される。
【0009】
【作用】
本発明の上記構成によれば、吸引連絡管路の途中であって、鉗子チャンネルよりも吸引切換弁側に設けた注入口が、前記吸引連絡管路を介して鉗子チャンネルに連通するため、鉗子チャンネルを送液に利用することができ、専用の送液チャネルを用意しなくても送液や色素散布が可能になる。しかも、前記注入口からの送液や色素散布は、鉗子を鉗子栓に挿入しているときでも行うことができる。また、注入口自体は、鉗子チャンネルに合流する吸引連絡管路の途中であって、前記鉗子チャンネルよりも吸引切換弁側に設けているため、鉗子チャンネル内に余分な開口を増やさずに済み、鉗子等の処置具を鉗子チャンネルに挿入する際に、処置具の引っ掛かりや別の開口への誤進入といった不都合の発生を防止することもできる。
【0010】
【実施例】
(第1実施例)
図1は、本発明に係る内視鏡の第1実施例の全体を示したものである。この内視鏡は、挿入部1、操作部2、ユニバーサルコード部3、コネクター部4より構成されている。
【0011】
そして、前記挿入部1の先端には先端構成部5が設けられ、この先端構成部5には、図示されない観察光学系、撮像素子、照明光学系、ノズルが設けられている。さらに先端構成部5には鉗子チャンネル出口6が設けられている。また、この先端構成部5の基端側には、弾性体、例えばフッ素ゴムでおおわれた湾曲部7が設けられ、後述の操作部2のアングルノブ操作で自由に湾曲がかけられるようになっている。
【0012】
前記操作部2は、スイッチ部10、操作部本体11、把持部12、鉗子口部13で構成されている。
ここに、前記スイッチ部10には、リモートスイッチ14が複数個設けてあり、内視鏡の外部装置の動作を制御できるようになっている。
【0013】
前記操作部本体11には、着脱自在の吸引切換弁8、送気送水切換弁9、第2のリモートスイッチ15が設けられている。また、操作部本体11には、さらに先端の湾曲部7を操作するための合成樹脂製(例えば、変性ポニフェニレンオキサイド製)のアングルノブ16が設けられている。そして、このアングルノブ16は、通常時は回動自在に構成されているが、この回動を止めるブレーキ機構も内蔵されており、上下方向のブレーキのON/OFFを行うエンゲージレバー17、左右方向のブレーキのON/OFFを行うエンゲージノブ18も設けられている。
【0014】
前記把持部12は、やはり、合成樹脂製のグリップ19で構成され、例えば変性ポニフェニレンオキサイドやポリサルフォンで構成されている。
前記鉗子口部13には、鉗子チャンネル入口20が設けられており、鉗子やカテーテル等の処置具が挿入できるようになっており、前述の鉗子チャンネル出口6と連通している。
前記ユニバーサルコード部3は、主として、ポリウレタン樹脂でコーティングされたユニバーサルコード21で構成されている。
【0015】
前記コネクター部4には、高周波処置時に漏れ電流を回収するためのアース端子22、図2に示す送水タンク23に連通する送水口金24、送気口金25が設けられている。そして、この送気口金25のコネクター側にはコネクター内部に分岐26(図2)があり、そのコネクター側には送気管27が設けられている。また、このコネクター部4は、光源装置28のコネクター受29に接続することで、上記送気管27が光源装置28のポンプと接続され送気可能となるとともに、コネクターのライトガイド接続部30とも接続される。
そして、このコネクター部4の接続端側外周部には、光源装置28との電気的接続を行う接点31が所定数設けられている。さらに、前記コネクター部4には、中間部に電気コネクター部32が備えられており、この電気コネクター部32が電気ケーブル33を介してビデオプロセッサー34に接続されている。このビデオプロセッサー34はモニター35と接続され、挿入部1の先端の撮像素子で撮像された画像がモニター35に映し出されて、観察可能となっている。
【0016】
次に管路構成を、図2に基づいて説明する。
吸引管路は、吸引切換弁8に対して挿入部1側に位置した挿入部側吸引管路36と、吸引切換弁8に対してユニバーサルコード部3側に位置した手元側吸引管路37とを備えた構成とされている。ここに、手元側吸引管路37は、塩化ビニル樹脂チューブやシリコンチューブ等の軟性樹脂で構成されている。
前記挿入部側吸引管路36は、挿入部先端に開口する鉗子チャンネル38と、操作部2側に開口した鉗子チャンネル38の鉗子チャンネル入口20に装着される鉗子栓39と、該鉗子栓39を介して前記鉗子チャンネル38と吸引切換弁8とを連通させる吸引連絡管路41とを備えた構成とされている。そして、この吸引連絡管路41には前記手元側吸引管路37と同様な材質の軟質チューブが使用されており、また、この吸引連絡管路41の中間部には、後述するシリンジが接続できるような注入口金40が設けられている。
【0017】
送気管路は、送気送水切換弁9に対して挿入部1側に位置した挿入部送気管路42と、送気送水切換弁9に対してユニバーサルコード部3側に位置したユニバーサルコード側送気管路43とを具備した構成とされている。ここに、ユニバーサルコード側送気管路43は、コネクター部4の分岐26の部分で送気管27側と送気口金25側とに分かれている。
【0018】
送水管路は、送気送水切換弁9に対して挿入部1側に位置した挿入部側送水管路44と、送気送水切換弁9に対してユニバーサルコード部3側に位置したユニバーサルコード側送水管路45とを備えた構成とされている。ここに、ユニバーサルコード側送水管路45は、そのコネクター側開口部に前記送水口金24が設けられたものである。
また、挿入部1の途中には挿入部送気管路42と挿入部側送水管路44とを連通させる分岐部46があり、その先端側は共通管47となり、さらにその先にはノズル48が設けてある。
これら共通管47、挿入部送気管路42、挿入部側送水管路44、ユニバーサルコード側送水管路45、ユニバーサルコード側送気管路43は、四弗化エチレン樹脂(例えばテフロン)等の撥水性の良い化学的に安定な樹脂で形成されている。
【0019】
上記コネクター部4の送水口金24、送気口金25には、送水タンク23の接続口金49が設けられ、この接続口金49を介して、前記送水口金24には送水チューブ50が、送気口金25には送気チューブ51が接続される。これらの送水チューブ50,送気チューブ51は、それぞれ、送水タンク23のキャップ52を水密的に貫通している。
【0020】
次に本発明の要部である挿入部側吸引管路36の部分について詳しく説明する。
先端構成部5に開口した鉗子チャンネル38の鉗子口部13の付近は、図3に示す如きである。即ち、鉗子チャンネル38の基端側は、前記鉗子チャンネル入口20を提供する鉗子口部材53の円筒部54に外嵌するとともにエポキシ系接着剤により接着され、そのチューブの上を糸55により巻かれ、その上をさらに接着剤56によりほつれ止めされている。
【0021】
そして、前記鉗子口部材53の外周の中間部には、鍔状に回転規制部57が突設されており、この回転規制部57を操作部本体の座ぐり部150に嵌め込み、その上を操作部本体に螺合するネジ部材58で押えることで、鉗子口部材53の操作部本体(鉗子口部13)への固定がなされている。このような鉗子口部材53の操作部本体(グリップ19)から突出した端部の開口が前述した鉗子チャンネル入口20となっている。
なお、前記回転規制部57は、図4に示すように、円形の周縁部の一部を平坦に切断した形状を呈しており、この平坦面が前記座ぐり部150の内周面に係合することによって、変性ポリフェニレンオキサイドやポリサルフォンのような合成樹脂製のグリップ19や操作部本体11に対する回転止めを果たしている。
また、前記鉗子口部材53の外部側に突出した端部は、鉗子栓39の嵌合部となるが、この端部の外周部には、フランジ形状の抜け止め部59が設けられており、この抜け止め部59が鉗子栓39に係合するために、鉗子栓39は簡単には脱落しない。
【0022】
そして、この鉗子栓39は、シリコンゴム等の弾性部材で形成されており、前記抜け止め部59に係合する端部の弾性変形により、前記鉗子口部材53とは着脱自在となっている。また、鉗子栓39の先端側には、鉗子チャンネル38に臨む小孔60を塞ぐためのキャップ体61が取り付けられている。このキャップ体61は、鉗子栓39に係合する大径部62を備えることで抜け止めされているが、鉗子栓39と同様にシリコンゴム等の弾性部材で形成されているので、着脱自在である。また、上記キャップ体61には、鉗子等の処置具の挿入を許容するとともに挿入された処置具の周囲に不必要に隙間が開口することを防止するスリット63が設けられ、その直下の小孔60とともに汚物の飛散防止、吸引時のもれ防止を果たす。
【0023】
さらに、上記鉗子栓39には、前述の注入口金40と鉗子チャンネル38とを連通させる第1の接続管64が一体的に形成してある。この第1の接続管64は、前記吸引連絡管路41の一部を構成するもので、この実施例では鉗子栓39に一体的に形成しているが、特に一体でなくてもよく、別体である軟性チューブを上記鉗子栓39に水密的に接着した構成としてもよい。
【0024】
前記吸引連絡管路41は、図5に示すように、上記第1の接続管64と、注入口金40と吸引切換弁8とを連通させる第2の接続管151とから構成されており、注入口金40を介して、第1の接続管64と第2の接続管151とが互いに接続されている。ここに、注入口金40は、第1乃至第3の3つの管接続部68,69,70を有した三方活栓で、図6に示すように、内蔵の切換弁65によって、第1の管接続部68と第3の管接続部70とを連通状態にしたり、第1の管接続部68と第2の管接続部69とを連通状態にしたり、第2の管接続部69と第3の管接続部70とを連通状態にするなど、連通相手を選択的に切り換える。
【0025】
この実施例では、図6に示すように、管接続部68に第1の接続管64を接続し、第2の管接続部69に第2の接続管151を接続し、第3の管接続部70にシリンジ66を接続している。ただし、シリンジ66の第3の管接続部70への接続は、図5に示すように直接的にして接続してもよいし、また、図6に示すように、接続チューブ体67を介して接続するようにしてもよい。
接続チューブ体67を介在させた場合には、該接続チューブ体67の長さを適当に設定しておくことによって、シリンジ操作をする人と内視鏡の術者との距離をとることができて、術者と補助者のような分業制における検査では操作性が大変良くなる。
【0026】
また、この実施例の注入口金40の場合、第1および第2の管接続部68,69はいずれも外周にテーパ部71,72が備えられ、第3の管接続部70においては内周にテーパ部73が備えられ、いずれも、テーパ部への嵌合によって管路を着脱自在に固定する。このように、テーパ部への嵌合によって管路を固定させる構造は、症例間の洗浄時間を短縮するためのもので、1例毎に新品もしくは清潔なものと簡単に交換可能となっている。
【0027】
なお、シリンジ66を第3の管接続部70に接続する前記接続チューブ体67は、軟性チューブ等で形成された中継チューブ75の一端に先端口金74を連結するとともに他端に手元口金76を連結したものである。そして、先端口金74は先端側外周にテーパ部が設けられ、また、手元口金76は基端側外周および先端側内周にそれぞれテーパ部77,78が設けられている。
そして、テーパ部同士の嵌合により、先端口金74は第3の管接続部70に着脱自在かつ水密に固定され、手元口金76はシリンジ66に着脱自在かつ水密に固定されている。なお、中継チューブ75の他端とこれに嵌合する手元口金76の端部とは、接着固定されている。
【0028】
このような注入口金40による管路相互の接続において、シリンジ66が装着されていない時は、吸引もれを防ぐため、通常、第2の接続管151と第1の接続管64とを連通させた状態としておくことは言うまでもない。
【0029】
上記グリップ19には、図7に示すように、管路固定部79が設けられている。これは、吸引連絡管路41が操作部の外側に配設される内視鏡において、管路が固定されずにいて把持しにくくなることのないように操作性の向上を狙ったものである。これにより、管路が固定されるので、操作時に把持した手にまとわりつくという違和感もなく、操作性も維持できる効果がある。
【0030】
ここに、前記管路固定部79は、図7にも示すように、吸引連絡管路41を収容する溝部80と、収容された吸引連絡管路41を溝部80に押え込むオーバーハング部81とからなる。吸引連絡管路41を溝部80に押込めれば、オーバーハング部81が吸引連絡管路41を押える役割を果たして、吸引連絡管路41の固定がなされる。なお、この管路固定部79は、グリップ19上のどこにあってもよく、複数あってもよい。また理想的には、鉗子口部材53の反対側に設ける方が、前記第1の接続管64の曲率が大きくなるので、望ましい。操作性の点から言えば、グリップ19の中心からできるだけ距離が離れた4隅のいずれかに配設するのがよい。これは、手で把持した時、実質的に支える大きな平面もしくは曲面の変化する場所が4隅であるため、ここに装備すれば、管路固定部79の装備によって多少の凹凸が生じても、違和感が一番生じにくいからである。
【0031】
前記管路固定部79は、操作部本体11および把持部12等の外周部に布設される管路の固定にも有効である。また、グリップ19における管路固定部79では、図7にも示したように、溝部80の両側にオーバーハング部81を設けるようにしたが、溝部80の片側だけにオーバーハング部81を設けた構成としても、管路固定の効果を得ることができる。
図8は、操作部本体11上の管路の布設状態を示している。図8のC-C断面の位置に設けられた管路固定部79は、図9に示すように、オーバーハング部81が吸引連絡管路41に対して片側にしかないため、矢印(イ)方向に対してしか、十分な固定効果がえられない。
【0032】
一方、図8のD-D断面の位置に設けられた管路固定部79は、図10に示すように、操作部ケーシング82(グリップ19と同様の合成樹脂で形成されている)と操作部カバー83との突き合せ部に形成されたもので、この場合は、C-C断面の場合とは角度が90°ずれた方向にオーバーハング部81が存在し、その結果、前述の矢印(イ)とは直交する矢印(ロ)方向に対してしか、十分な固定効果が得られない。
【0033】
しかし、C-C断面で示したような管路固定部79と、D-D断面で示したような管路固定部79とのそれぞれの固定作用が、互いに他方に欠如している固定効果を補い合うため、吸引連絡管路41をしっかりと固定することが可能になる。なお、固定効果をより高めるには、図9に示した管路固定部79と図10に示した管路固定部79との離間距離を小さく設定することが好ましい。
このように、別々の部位に、オーバーハング部81の突出方向を互いに違えて管路固定部79を形成すると、オーバーハング部81が溝部80の片側だけであっても、良好に吸引連絡管路41を固定できるようになる。そして、その場合には、それぞれの部材を成形型で作る際、アンダーカット部がなくなり部品成形コストが下がるというメリットが得られる。
【0034】
また、吸引連絡管路41が軟性チューブなので、その可撓性を利用して、固定方向の違う部分に納まりよく押込むことができる。なお、図10に示した構造では、溝部80を操作部カバー83側に形成し、該操作部カバー83に突き合わせられる操作部ケーシング82と操作部カバー83との間にはOリング84を介在させることによって、操作部ケーシング82と操作部カバー83との間の水密性を確保している。また、前記Oリング84の脱落防止のために、Oリング押え85が装備されている。
【0035】
上記吸引連絡管路41は図8、図11に示すようにアングルノブ16とユニバーサルコード21の間に配設されており、ユニバーサルコード21側に寄っている。これは、操作性を向上させる目的であり、図12に示すように、把持した時にアングルノブ16を操作する親指のつけ根側に寄せた事となるため、親指操作においては支障が最も少なくて済むものである。
さらに、図8にも示したように、吸引連絡管路41は、グリップ19に対応する部分と操作部ケーシング82に対応する部分の角度がθ異っている。これは管路を固定する部品の形状に合わせて管路をできるだけ飛び出さないようにするための工夫である。
【0036】
そしてさらに、図13に示すように、溝部80はユニバーサルコード21を結合するために操作部カバー83に設けた凸部86の部分まで来ると、該凸部86の一部がチューブの固定のための壁88として機能し、チューブを固定する方向もさらに増え、チューブである吸引連絡管路41がさらに動きにくくなるように規制される。
図10でも述べたが、上記操作部ケーシング82と操作部カバー83とは、Oリング84により水密固定されており、両者の係合部は、上記操作部カバー83とOリング84とによって押えられた状態で操作部ケーシング82に挿入されるので、その際にOリング84が破損しないように斜面89により係合している。
【0037】
図14は、上記図13に示した溝部80を別の方向から見た図である。溝部80の深さは、グリップ19側(図14では、左側)からスイッチ部10側に行くに従って浅くなっていき、最後には消失する。
これはグリップ側に近い部分は、図12に示すように、アングル操作をする親指が動く部分に対応するので、できるだけ操作性を良くするために吸引連絡管路41を深く操作部カバー83の溝部80に入れる事が望ましい。ところが、スイッチ部10側へ行くに従っては、上記親指はアングル操作中は触りにくくなるので溝部80は浅くてもかまわない。この溝部80を浅くすると操作部ケーシング82内の空間が広く使えるために、リード線等の内蔵物の収容時には組立性が向上する。また、操作部カバー83は合成樹脂製なので、図14のように操作部カバー83の上面90と溝部80の形成する面が略平行である方が、型成型時には成形全体作業が短縮されるので、部品のコストをおさえることができる。
【0038】
また、上記吸引連絡管路41は、前記溝部80に沿って配設され、溝部80が消失した後に操作部カバー83の凸部86のスイッチ部寄りを通り、第2のリモートスイッチ15のアングルノブ16寄りを通過して、吸引切換弁8に接続される。
そして、吸引切換弁8は、手元側吸引管路37と接続し、ユニバーサルコード部3を介して吸引チューブ113を通り、その基端側は図示しない吸引ビンを経由して吸引ポンプに至る。この手元側吸引管路37も上記凸部86のスイッチ部10寄りを通過し、ほぼユニバーサルコード21に沿って配設され、チューブ固定具(図1)87にてユニバーサルコード21に固定され、手元側吸引管路37が操作中に邪魔にならないようになっている。
【0039】
上記吸引切換弁8は、図15の(a)および(b)に示すようになっている。
この図15の(a)は通常状態を示し、(b)は押し込んで吸引動作をした時の状態を示す。
即ち、吸引切換弁8は、シリンダ91と、ピストン92と、弾性体93と、規制ピン94とで構成されている。ここに、シリンダ91は、変性ポリフェニレンエーテルあるいはポリサルフォン等の合成樹脂製で、挿入部側管路口金部95とポンプ側管路口金部96とが設けられている。そして、挿入部側管路口金部95は、吸引連絡管路41のチューブの弾性力によって、吸引連絡管路41に着脱自在に連結されている。また、ポンプ側管路口金部96は、手元側吸引管路37と同様にチューブの弾性力で連結されている。そして、前記シリンダ91は、有底筒状形状をしており、内筒部97が形成されている。そして、この内筒部97に嵌合するようにピストン92の摺動筒部98が設けられている。
【0040】
上記摺動筒部98には、第1の連通孔99と、第2の連通孔100とが設けられている。これらの連通孔99、100は、連通管路105により連通している。さらに、前記ピストン92には、弾性体93(例えば金属コイルバネ)を収容するための弾性体収容部101が設けてあり、ここに前記弾性体93が収容され、シリンダ91の弾性体固定部102に固定されている。
一方、ピストン92には、回転止めとストロークを規制するための規制ピン94がシリンダ91にエポキシ接着剤のような強固な接着剤により固定されている。そして、以上のような構成をなす吸引切換弁8は、操作部本体11に対して着脱自在に構成されている。
【0041】
次に、この吸引切換弁8の組立方法を述べる。
シリンダ91の弾性体固定部102に弾性体93の一端側を装着し、ピストン92の摺動筒部98をシリンダ91の内筒部97に挿嵌する。そして、図15の(b)に示すように、ピストン92の第1の連通孔99が挿入部側管路口金部95の内筒部103に連通し、かつピストン92の第2の連通孔100がポンプ側管路口金部96の内筒部104に連通する位置まで押込んだ状態にして、前記規制ピン94をシリンダ91の所定位置に接着固定することで完了する。
【0042】
次に、前記吸引切換弁8の動作について説明する。
通常は、手元側吸引管路37を介してポンプからの負圧がかかり、ピストン92に設けられたリーク部106より大気の空気を吸っている。この時の経路はリーク部106から第1の連通孔99、連通管路105を通って内筒部104に至りポンプへと続く。
吸引動作をしたい時は、指でピストン92を押し込んで、図15の(b)の状態にする。そうすると、第1の連通孔99および第2の連通孔100を介して内筒部103と内筒部104とが連通状態となり、吸引連絡管路41を介して先端側から吸引することができる。
このピストン92を押込んだ時の吸引切換弁8の高さは、第2のリモートスイッチ15の高さよりも高くなっている。これは吸引切換弁8の押し込み時に第2のリモートスイッチ15にふれても、第2のリモートスイッチ15がONとならないようする誤動作防止策のためである。
【0043】
次に第2のリモートスイッチ15について説明する。
第2のリモートスイッチ15の位置は、図8において、術者が把持部12を左手でもった時の凸部86上の人差指当接面107の延長上よりも、第2のリモートスイッチ15の頭部108が吸引切換弁8寄りになるように付設されている。
これは、スイッチ動作が支障なく行えるようにするためのもので、これにより第2のリモートスイッチ15のスイッチ操作は、さらに押し易くなる。
【0044】
ここで吸引動作の補足をする。
吸引切換弁8に対して、挿入部側の管路吸引連絡管路41を軟性チューブで形成しているので、指で吸引連絡管路41をつぶした状態にして、吸引切換弁8のピストン92を押し込むと、ポンプの負圧が指でつぶしたチューブの近傍まできていることになる。ここで一気に指をはなすと負圧が一気にかかることとなり、一気に吸引できるようになり吸引性能が向上する。通常はリークしているところから管路を切換えて別管路に連通させるために、このタイムラグによりポンプ負荷が変動し、どうしても過渡現象がおきるので、上記指でつぶして一気に離す場合よりは、初期性能は落ちることとなるので上記効果は絶大である。
また、図14のように、溝部80が途中で消失しているので、その消失している境界部あたりで吸引連絡管路41を押すことができるので押しやすい。
【0045】
次に、前記吸引連絡管路41を操作部2やユニバーサルコード部3などに固定する固定手段の別の実施例をあげる。
本実施例は、安価で確実な固定を行うためのもので、粘着テープを用いたものである。
図16に示すように、粘着テープ109を用いて管路を固定している。上記粘着テープ109は、ここでは、把持部12のグリップ19および鉗子口部13に対する吸引連絡管路41の固定、ユニバーサルコード21に対する手元側吸引管路37の固定に、複数用いられている。
図16におけるグリップ19と吸引連絡管路41との固定部の断面を図17に示す。グリップ19の溝部80の上に吸引連絡管路41を載せ、その上から粘着テープ109で固定している。この時、粘着テープ109と吸引連絡管路41との間には空間110が生じている。この空間110は、洗浄時テープをはがす際に引っかけ部となり、ここより粘着テープ109を浮かせて簡単に取り外すことができるようになっている。
また、上記粘着テープ109は、外観を美しく見せるためには、グリップ19と同じ色、例えば黒にしても良い。そして、これら粘着テープ109は、着脱可能であり、外した時に該粘着テープ109の粘着層が残らないものが選定されている。これは洗浄時の粘着層の洗い落とし時間の短縮を狙ったものである。このような粘着テープ109として、病院に置いてある一般的なセロハンテープや、ビニールテープも利用可能である。
【0046】
別のテープの実施例としては、図18に示すように、粘着テープ109の中の一部(例えば、一端部)に非粘着部111を形成しているものがある。これは、はがす時に、この非粘着部111を持てば簡単にはがす事ができて、着脱が極めて容易となる。
以上の粘着テープ109は、例えば、図19に示すように、複数の粘着テープ109を一枚の台紙112にはって供給される。この台紙112に貼ってあるテープ109の数は、少なくとも1症例に使用する数以上となっており、一検査当たり1枚の台紙112に貼りついたテープを用意すれば良くなっている。また、上記粘着テープ109の形状は、実施例の形状(長方形)に限定するものではなく、また、幅や長さの異なった粘着テープ109を混在させて一枚の台紙に貼った状態で供給するようにしても良い。
【0047】
これによりいろいろなところへ物を貼ることができる。例えば透明なテープを用いれば病院内での管理番号を書き込んだ上に、消えるのを防止するために貼りつけても良い。
また、固定されるものとしては予備の鉗子栓39を粘着テープ109によってコネクター部4等に貼っておいても良い。その他付属品類をなくさないためにも粘着テープ109を用いて操作のじゃまにならないところに貼っても良い。
上記テープの実施例は前述のような形態で構成しても良いが、これらを組み合わせて構成しても良い。
【0048】
次に、吸引連絡管路41の固定等にも利用することのできるチューブ固定手段として、図1に示したチューブ固定具87について説明する。
図20は該チューブ固定具87の正面図であり、図21は図20のH-H断面図、図22は図21のI-I断面図である。
このチューブ固定具87は、シリコンゴム等のゴム弾性体製固定部材114と、該固定部材114をユニバーサルコード21に固定するための円筒ピン115と、ポリサルフォンあるいは変性ポリフェニレンエーテル等の合成樹脂で形成された中継部材116とで構成されている。
【0049】
上記固定部材114は、図23に示すように、平坦なベルト状をなした巻き付け部152を有しており、この巻き付け部152の一端側には単一の係合片124が連設されるとともに、他端側には一端側の係合片124を挟む間隔をあけて二つの係合片124が連設されている。それぞれの係合片124には、前記円筒ピン115を挿通するための貫通孔117が設けられている。このような構造をなした固定部材114は、巻き付け部152の弾性力を利用してユニバーサルコード21に巻き付けて、該固定部材114の両端部の係合片124を互いに嵌合させた状態にし、重なり合った係合片124相互の貫通孔117の位置を一致させて、その貫通孔117に前記円筒ピン115を挿通させることによって、図20に示すように、ユニバーサルコード21へ固定する。
【0050】
前記円筒ピン115は、感電防止のために、ポリサルフォンや変性ポリフェニレンエーテル等の絶縁性の合成樹脂でできている。この円筒ピン115は、両端にフランジ118(図22)が設けてあり、重なり合った3つの係合片124の貫通孔117に嵌入させたとき、図22に示すように、該フランジ118が重なり合った3つの係合片124を挟み付けるように、係合片124の外表面に係合して、容易には抜け落ちないようになっている。また、この円筒ピン115の内周面は、図22に示すように、テーパ面119となっている。
【0051】
また、前記中継部材116は、略円筒状の中継路122と、該中継路122の外周部からかぎ型に突出したベント部120とを備えた構成となっている。ここに、前記ベント部120は、前記円筒ピン115の内周のテーパ面119に対応したテーパ状を成した先端部が図22に示す如く円筒ピン115に緊密嵌合し、このテーパ部同士の嵌合によって、中継部材116は着脱可能に円筒ピン115に連結固定される。即ち、前記中継部材116は、前記円筒ピン115および固定部材114を介してユニバーサルコード21に連結固定される。
前記中継部材116の中継路122の両端部は、外周がテーパ面である口金部123となっており、これらの口金部123には、手元側吸引管路37と吸引チューブ113とがそれぞれ嵌合により連結されている。
【0052】
このチューブ固定具87は、予めユニバーサルコード21の所定位置に取り付けた状態としておけば、ユニバーサルコード21からぶら下がった状態にある中継部材116に対応する手元側吸引管路37や吸引チューブ113を差し込むだけで、簡単にチューブをユニバーサルコード21に固定することができる。
【0053】
また、吸引チューブ113は予め中継部材116に連結した状態で保存しておき、検査毎に内視鏡側の手元側吸引管路37を中継部材116に連結するという利用もでき、その場合には、予め固定部材114のみをユニバーサルコード21の所定位置に固定しておき、その後、中継部材116と吸引チューブ113とが一体化したものを円筒ピン115によって固定し、その後に手元側吸引管路37を接続するようにしてもよい。
【0054】
また、前記固定部材114は、ディスポーザブルとして内視鏡には毎回取りつけるようにしても良い。このようにすると、片手でポンプ側のチューブも固定でき、内視鏡側のチューブも固定でき、非常に操作性が良い。そしてこのような場合、手元側吸引管路37を取り付ける方向に力を加えても、上記中継部材116は抜ける方向ではないので、固定は確実に力を入れて行える。即ち、力の入れる方向を考えて、選択的に中継部材116の挿入方向を変えるように取り扱えばよい。
【0055】
なお、本実施例ではユニバーサルコード21にチューブを固定する場合として説明したが、この中継部材116を用いてコネクター側のオレドメ125(図1参照)や、操作部側のオレドメ126(図1参照)に固定しても良く、固定箇所を限定するものではない。
また、本実施例のチューブ固定具87では、軟性チューブを固定することを前提としているため、中継部材116は、円筒状の中継路122とこの中継路122に突設されたベント部120とを備えた構造とした。しかし、図24に示すように、中継部材116を、軸線に沿って周壁の一部を切り離したすり割127とベント部120との連結構造に改造して利用することも可能である。このように、すり割127を装備した中継部材116の場合には、例えばファイバースコープに用いられる外部TVカメラのコードを固定して操作性を向上させることもできる。なお、図24の(a)は中継部材116の正面図、(b)は側面図である。
【0056】
また、図25に示すように、チューブ固定具87に使用する円筒ピン115の内周部に、前記テーパ面119とは傾斜が逆の第2のテーパ128を設けて、中継部材116がどちらからでも入れられるようにしても良い。
また、前述のチューブ固定具87の場合、図21に示すように、円筒ピン115が挿入される係合片124の外縁が前記貫通孔117を中心とした円弧状に設定されており、円筒ピン115にベント部120を嵌合させた中継部材116は、前記円筒ピン115を中心に係合片124の回りを旋回して固定位置を変えることができ、チューブ等の布設位置の調整や変更に柔軟に対応することができる。
【0057】
さらに、固定部材114自体は、巻き付け部152の部分の長さをユニバーサルコード21の外径に合せて適正に設定すれば、ガタ等の要因となす隙間が生じないように緊密にユニバーサルコード21に巻き付けることができ、ユニバーサルコード21に対して確実な固定がなし得る。
次に、図26乃至図28に、チューブ固定具87の別の実施例を挙げる。
本実施例は、ユニバーサルコード部3と直交する方向から中継部材116を装着し得るようにしたもので、固定部材114に装備される貫通孔117の貫通方向が、図20乃至図23に示したものとは、90°変更されている。なお、図20乃至図23に示したものに対応する部位には、同じ番号を付している。
【0058】
ただし、図26乃至図28に示したものの場合、固定部材114は、図28に示すように、ユニバーサルコード21に巻き付ける巻き付け部152に、ゴム弾性が良く発揮されるように、細幅部129を設けている。この細幅部129は、巻き付け部152を伸び易くし、少し伸ばした状態でユニバーサルコード21に巻き付ける操作が簡単になり、この伸ばした状態で位置を合せた貫通孔117相互に中継部材116のベント部120を挿通させれば、挿通後に巻き付け部152の伸びが戻ったときに、より緊密に巻き付け部152がユニバーサルコード21に巻き付き、ユニバーサルコード21への固定がよりしっかりとしたものになる。また、装着状態から取り外す場合にも、前記細幅部129があれば、巻き付け部152が伸び易いため、取り外しも容易になる。
【0059】
そして、本実施例では中継部材116の装着方向をユニバーサルコード21と略直角方向としており、装置の使用中に、中継部材116に接続された手元側吸引管路37や吸引チューブ113などに張力が作用しても、中継部材116の固定部材114への着脱方向がチューブ等への張力の作用方向とは異なるため、中継部材116の抜け落ち等の不都合が起こらず、固定具としての信頼性が高い。
また、中継部材116の口金部は、図27に示すように挿入部側口金部130の外径dよりもポンプ側口金部131の外径Dの方が大きく設定されている。これは、吸引チューブ113の径を大きくすることで、管路損失をできるだけなくすための配慮である。従って、内径もテーパ132が設けてあり、漸次内径も小さくなっている。
【0060】
一方、吸引量が大きすぎるのを好まない場合は、D<dとしてもよい。その場合、D<dのものと、D>dのものとを簡単に判別可能にするために、固定部材114は共通部品とし、円筒ピン115の内径(即ち、テーパ面119の径)のみを個別にして、誤使用を避けることも考えれる。
以上の実施例では、図5および図6に示した注入口金40は、通常は、第1の接続管64と第2の接続管151とを連通させる状態としている。これにより自由に吸引切換弁8の操作により吸引動作ができる。
また、切換弁65を切換えることによって、吸引連絡管路41の一部である前記第1の接続管64を介して注入口金40の第3の管接続部70を鉗子チャンネル38に連通させることができ、鉗子チャンネル38を送液に利用することが可能になる。
【0061】
従って、例えば、視野が体腔内の泡等で見にくくなった時には、前記切換弁65を切換えてから、注入口金40の第3の管接続部70に接続したシリンジ66によって、直ちに、消泡剤等の散布を行うことができる。その他、微小な陥凹病変、平坦型病変の表面構造をコントラストをつけて観察したい時も色素をシリンジ66に入れて前記第3の管接続部70から送ることができ、また、鉗子を鉗子栓39から挿入している状態でも上記の色素散布等ができるので、観察性能の向上を図ることができる。
【0062】
しかも、注入口金40自体は、鉗子チャンネル38に合流する吸引連絡管路41上に装備されているため、鉗子チャンネル38内に余分な開口を増やさずに済み、鉗子等の処置具を鉗子チャンネル38に挿入する際に、処置具の引っ掛かりや別の開口への誤進入といった不都合の発生を防止することもできる。
従って、挿入部の径の縮小、処置具挿入時等における操作性の向上、観測性能の向上等を同時に達成することができる。
【0063】
(第2実施例)
図29は、本発明に係る内視鏡の第2実施例の要部を示したものである。この第2実施例の内視鏡は、注入口金40の構造が第1実施例とは異なっている。
即ち、この第2実施例における注入口金40には、シリンジ66と接続するためのシリンジテーパ133が設けられており、外径側にはルアーロック口金134が設けられている。この注入口金40は、軽量化のために、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等の安価な汎用プラスチック樹脂製とされている。また、ルアーロック口金134の外側には、連通した管路からの漏れを防ぐためのシリコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム弾性体からなるキャップ135が着脱自在に設けられている。さらに、このキャップ135には、図30に示すように、キャップ135を使用時に外さなくてもシリンジ66をそのまま差し込めば使用できるスリット142が設けられており、通常はゴム弾性により水密となっている。
【0064】
また、上記スリット142がない場合は、キャップ135をルアーロック口金134と同様な合成樹脂で形成し、ルアーロック口金134で係合させても良い。
また、上記シリンジテーパ133には、図31に示すように、管路の連通方向を変更するための接続部材143を設けてもよい。この方向は、いろいろなものがあり、使用者の都合で選択可能となっている。この接続部材143にもシリンジテーパ133と係合するテーパ面144が設けられており、水密的に接続される。反対の端面には、ルアーロック口金134が設けられて、キャップ135、シリンジ66が取りつくようになっている。
これにより、接続部材143は使用者の使い易い位置に自由に固定できる。
【0065】
また、上記接続部材143は。前述のようにアナログ的に位置を換えられるものでも良いが、図32のように接続部材143と注入口金40の接続部に凸部145と円周上に複数設けた凹部146により、デジタル式に、例えば20°おきに固定できるようにしても良い。こうすると係合部があるので、脱落しにくくなるという効果が得られる。
以上の第2実施例においても、第1実施例と同様の作用・効果を得ることができる。しかも、この第2実施例の場合は、注入口金40の部分に切換弁を設けていないため、換え操作が必要なく、適時送液操作等を行うことができ、操作が楽になる。
【0066】
また、注入口金40全体がプラスチック製なので軽量で操作時支障をきたさない。さらに、図31に示したように、接続部材143で管路の接続方向が使用者の思いのまま変えることができるので、使用時の手技に応じて、最適の方向に配置する事ができるので、操作性が大変良い。
また、シリンジ66を注入口金40に取り付ける時、ゴム栓を外さなくても良いので操作性が良い。そして、全ての部品が着脱可能に構成されるので、洗浄の手間を極力減らそうとするとディスポーザブルにもできるので洗浄の手間が省ける。
【0067】
(第3実施例)
図33は、本発明に係る内視鏡の第3実施例の管路図を示したものである。本実施例の内視鏡は、吸引管路が内視鏡内に内装されるタイプのものである。
即ち、鉗子チャンネル38と吸引切換弁8とを連通させる吸引連絡管路41は、操作部内吸引管路として、操作部内を挿通している。また、手元側吸引管路37は、吸引切換弁8より出て、ユニバーサルコード21内を通り、コネクター部4の吸引口金137に連通している。
【0068】
上記吸引連絡管路41の途中には、接続管路138が設けられ、その先に注入口金40が設けられている。この注入口金40の付近を、図34に示している。
即ち、この第3実施例の場合は、鉗子チャンネル38と接続管路138と吸引連絡管路41とは、シリコン樹脂や四フッ化エチレン樹脂製のチューブで形成され、一体的に成形されている。
そして、接続管路138は、注入口金40の円筒部139に接着剤で接着されている。そして、この注入口金40は、さらにフランジ140の部分でグリップ19に接着固定されている。また、注入口金40には、シリンジ66と接続するシリンジテーパ141を設けてある。そして前実施例と同じく、キャップ135が設けてある。
なお、鉗子口部13に装着されている鉗子口部材53は、第1実施例に示したもの(即ち、図3に示したもの)と同一のものであり、図4に示した断面形状の回転規制部57を有している。
【0069】
この第3実施例の場合は、吸引切換弁8をONにすると、鉗子チャンネル出口6から、鉗子チャンネル38、吸引連絡管路41を通り、吸引切換弁8を経由して手元側吸引管路37を通って吸引口金137に繋がり、その先は図示しない吸引ポンプに繋がり、吸引可能になる。
このような吸引状態の時、注入口金40にはキャップ135があり、鉗子チャンネル入口20には鉗子栓39が係合しているため、漏れがない。
そして、キャップ135を外して、シリンジ66をシリンジテーパ141に接続して、清浄水、消泡剤、色素を散布できる。
【0070】
従って、前述の第1および第2実施例と同様に、専用の送液チャネルを用意しなくても送液や色素散布が可能になる。しかも、前記注入口金40からの送液や色素散布は、鉗子を鉗子栓39に挿入しているときでも行うことができる。また、注入口金40自体は、鉗子チャンネル38に合流する吸引連絡管路41上に装備されているため、鉗子チャンネル38内に余分な開口を増やさずに済み、鉗子等の処置具を鉗子チャンネル38に挿入する際に、処置具の引っ掛かりや別の開口への誤進入といった不都合の発生を防止することもできる。
【0071】
従って、挿入部1の径の縮小、処置具挿入時等における操作性の向上、観測性能の向上を同時に達成することができる。
また、さらに、接続管路138の管路が斜めに付設されているので、吸引切換弁8側からのブラシ洗浄時、接続管路138側の管路への誤進入が発生しにくくなり、管路内を確実に洗うことができる。
【発明の効果】
本発明の内視鏡によれば、吸引連絡管路の途中であって、鉗子チャンネルよりも吸引切換弁側に設けた注入口が、前記吸引連絡管路を介して鉗子チャンネルに連通するため、鉗子チャンネルを送液に利用することができ、専用の送液チャネルを用意しなくても送液や色素散布が可能になる。しかも、前記注入口からの送液や色素散布は、鉗子を鉗子栓39に挿入しているときでも行うことができる。また、注入口自体は、鉗子チャンネルに合流する吸引連絡管路の途中であって、前記鉗子チャンネルよりも吸引切換弁側設けているため、鉗子チャンネル内に余分な開口を増やさずに済み、鉗子等の処置具を鉗子チャンネルに挿入する際に、処置具の引っ掛かりや別の開口への誤進入といった不都合の発生を防止することもできる。
従って、挿入部の径の縮小、処置具挿入時等における操作性の向上、観測性能の向上を同時に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る内視鏡の第1実施例の全体構成を示す斜視図である。
【図2】
第1実施例における管路構成を示す概略図である。
【図3】
第1実施例における鉗子口部の縦断面図である。
【図4】
図3のA-A断面図である。
【図5】
第1実施例における注入口金および吸引連絡管路の構成説明図である。
【図6】
第1実施例における注入口金へのシリンジ接続構造の変形例を示す断面図である。
【図7】
図5のBーB断面図である。
【図8】
第1実施例の操作部本体上の管路の布設状態を示している。
【図9】
図8のC-C断面図である。
【図10】
図8のD-D断面図である。
【図11】
図8のF矢視図である。
【図12】
第1実施例の操作状態の説明図である。
【図13】
図8のE-E断面図である。
【図14】
第1実施例の凸部周辺の溝部の説明図である。
【図15】
第1実施例の吸引切換弁の動作説明図である。
【図16】
吸引連絡管路を操作部等に固定する固定手段の他の実施例を示す説明図である。
【図17】
図16のG-G断面図である。
【図18】
チューブ固定手段としての粘着テープの説明図である。
【図19】
チューブ固定手段としての粘着テープの説明図である。
【図20】
図1に示したチューブ固定具の正面図である。
【図21】
図20のH-H断面図である。
【図22】
図21のI-I断面図である。
【図23】
図1に示した手元側吸引管路における固定部材の構造説明図である。
【図24】
本発明の内視鏡に使用するチューブ固定具のチューブ固定具の具体例の説明図である。
【図25】
本発明の内視鏡に使用するチューブ固定具の円筒ピンの説明図である。
【図26】
本発明の内視鏡に使用するチューブ固定具の別の実施例を示す断面図である。
【図27】
図26に示したチューブ固定具の正面図である。
【図28】
図26に示したチューブ固定具の固定部材を示す斜視図である。
【図29】
本発明の第2実施例の要部の縦断面図である。
【図30】
図29のJ矢視図である。
【図31】
本発明の第2実施例における要部の別の例の縦断面図である。
【図32】
本発明の第2実施例における要部のさらに別の例の縦断面図である。
【図33】
本発明の第3実施例における管路図である。
【図34】
本発明の第3実施例の要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 挿入部
2 操作部
3 ユニバーサルコード部
4 コネクター部
5 先端構成部
6 鉗子チャンネル出口
7 湾曲部
8 吸引切換弁
10 スイッチ部
11 操作部本体
12 把持部
13 鉗子口部
14 リモートスイッチ
16 アングルノブ
19 グリップ
20 鉗子チャンネル入口
21 ユニバーサルコード
28 光源装置
34 ビデオプロセッサー
35 モニター
36 挿入部側吸引管路
37 手元側吸引管路
38 鉗子チャンネル
39 鉗子栓
40 注入口金
41 吸引連絡管路
53 鉗子口部材
61 キャップ体
64 第1の接続管
65 切換弁
66 シリンジ
79 管路固定部
80 溝部
81 オーバーハング部
87 チューブ固定具
109 粘着テープ
133 シリンジテーパ
134 ルアーロック口金
135 キャップ
144 テーパ面
151 第2の接続管
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2004-09-22 
出願番号 特願平5-354566
審決分類 P 1 41・ 811- Y (A61B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 門田 宏  
特許庁審判長 渡部 利行
特許庁審判官 水垣 親房
長井 真一
登録日 2002-07-19 
登録番号 特許第3330711号(P3330711)
発明の名称 内視鏡  
代理人 酒井 宏明  
代理人 酒井 宏明  

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