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審決分類 審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  C08L
審判 一部申し立て 2項進歩性  C08L
管理番号 1111191
異議申立番号 異議2003-73834  
総通号数 63 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-05-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-25 
確定日 2005-01-26 
異議申立件数
事件の表示 特許第3464822号「水性樹脂分散体組成物および合成皮革の製造法」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第3464822号の請求項1に係る特許を取り消す。 
理由 1.手続の経緯
特許第3464822号は、平成6年5月31日に特許出願されたものであり、平成15年8月22日にその特許権の設定登録がなされ、その後、特許異議申立人 株式会社クラレ(以下、「申立人」という。)より請求項1に対して特許異議の申立てがなされ、取消の理由が通知され、期間を指定して意見書を提出する機会が与えられたが、特許権者はこれに対し応答しなかった。

2.取消理由
当審において通知した取消理由は、
(1)本件請求項1に係る発明は、刊行物1〜4に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に違反して特許されたものである。
(2)本件請求項1に係る発明は、刊行物1〜4に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものである。
<刊行物>
刊行物1:特開昭56-79780号公報(甲第1号証)
刊行物2:特開昭52-28904号公報(甲第2号証)
刊行物3:特開平6-9848号公報(甲第3号証)
刊行物4:特開昭64-14276号公報(甲第4号証)

3.本件発明1
本件発明1は、特許第3464822号明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。
「【請求項1】一定の温度を境界にして親水性と疎水性が可逆的に変化するビニル重合体(A)と水性樹脂分散体(B)を含むことを特徴とする合成皮革用水性樹脂組成物。」

4.当審の判断
上記1.に記載したように、本件発明1に対して取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者からは何らの応答もない。
そして、上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件発明1は、この取消理由によって取り消されるべきものである。

5.むすび
以上のとおり、本件発明1は、取消理由通知で引用した刊行物に記載された発明であるから、本件発明1についての特許は特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。
また、本件発明1は、取消理由通知で引用した刊行物に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明1についての特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
したがって、本件発明1についての特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認める。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2004-12-07 
出願番号 特願平6-142662
審決分類 P 1 652・ 121- ZC (C08L)
P 1 652・ 113- ZC (C08L)
最終処分 一部取消  
前審関与審査官 森川 聡  
特許庁審判長 宮坂 初男
特許庁審判官 船岡 嘉彦
大熊 幸治
登録日 2003-08-22 
登録番号 特許第3464822号(P3464822)
権利者 三洋化成工業株式会社
発明の名称 水性樹脂分散体組成物および合成皮革の製造法  

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