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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C12G
管理番号 1116148
異議申立番号 異議2003-73336  
総通号数 66 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2001-10-09 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-22 
確定日 2005-02-23 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3455158号「焼酎の製造方法」の請求項1ないし5に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3455158号の請求項1ないし4に係る特許を取り消す。 
理由 I.手続の経緯
本件特許第3455158号の請求項1ないし5に係る発明についての出願は、平成12年3月29日に特願2000-91461号として出願され、平成15年7月25日にその特許の設定登録がなされ、その後、平田裕紀子より特許異議申立がなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成16年9月27日に訂正請求がなされたものである。

II.訂正請求
1.訂正の内容
(a)特許請求の範囲の請求項1を削除する。
(b)特許請求の範囲の請求項2を、
「【請求項1】焼酎もろみの醸造において、1次仕込みを行うことなく、原料の仕込みと同じ仕込みに直接下記の焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌を使用することを特徴とする焼酎の製造方法。
焼酎用酵母ケーキ:
培養した焼酎用酵母を培地から分離し、クリーム状の酵母(イーストクリーム)を作成した後、これを脱水して得た酵母ケーキ(酵母密度1×1010ケ/g以上、水分65〜70%、生菌率100%)
焼酎用乾燥酵母生菌:
焼酎用酵母ケーキを圧扁及び/又は造粒した後、これを品温40℃以下で乾燥して得た乾燥酵母生菌(酵母密度4×1010ケ/g以上、水分10%以下、生菌率50%以上)」と訂正する。
(c)特許請求の範囲の請求項3を、
「【請求項2】焼酎もろみの醸造に用いる焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌がサッカロマイセス属の酵母であることを特徴とする請求項1に記載の焼酎の製造方法。」と訂正する。
(d)特許請求の範囲の請求項4を、
「【請求項3】焼酎もろみの醸造に用いる焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌がカンジダ属の酵母であることを特徴とする請求項1に記載の焼酎の製造方法。」と訂正する。
(e)特許請求の範囲の請求項5を、
「【請求項4】焼酎もろみの醸造において、請求項1に記載の仕込みの焼酎酵母数が、最終もろみ醸造に於ける焼酎酵母の初発酵母数と同等以上の酵母数を用いることを特徴とする請求項1に記載の焼酎の製造方法。」と訂正する。
(f)明細書の段落【0001】の「焼酎用酵母ケーキ及び/又は焼酎用乾燥酵母生菌」との記載を、「焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌」と訂正する。
(g)明細書の段落【0008】の「焼酎酵母ケーキ及び/又は焼酎乾燥酵母生菌」との記載を、「焼酎酵母ケーキ又は焼酎乾燥酵母生菌」と訂正する。
(h)明細書の段落【0011】の「焼酎用酵母ケーキ及び/又は焼酎用乾燥酵母生菌」との記載を、「焼酎酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌」と訂正する。
(i)明細書の段落【0018】の「酵母ケーキ及び/又は乾燥酵母生菌」との記載を、「酵母ケーキ又は乾燥酵母生菌」と訂正する。

2.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
訂正事項(a)は、請求項を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当する。訂正事項(b)は、「1次仕込みを行うことなく」という事項を直列的に付加するとともに、「焼酎用酵母ケーキ」及び「焼酎用乾燥酵母生菌」の製造方法及び性状をそれぞれ特定するものであり、また、請求項1を削除したことに伴い、請求項の項番号を整理し、「焼酎用酵母ケーキ」及び「焼酎用乾燥酵母生菌」を別途特定したため「下記」を追加して明りょうにするとともに、「及び/又は」を「又は」として明りょうにしたものであるから、特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当する。
訂正事項(c)及び(d)は、請求項1を削除したことに伴い、請求項の項番号を整理するとともに、「及び/又は」を「又は」と訂正して明りょうにしたものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当する。訂正事項(e)は、請求項1を削除したことに伴い、請求項の項番号を整理したものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当する。訂正事項(f)ないし(i)は、上記訂正事項(a)ないし(e)と整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当する。
そして、上記訂正事項(a)ないし(i)は、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

3.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正請求は、特許法120条の4、2項及び同条3項で準用する126条2項及び3項の規定に適合するので、請求のとおり当該訂正を認める。

III.特許異議申立
1.本件請求項1ないし4に係る発明
上記「II.」で示したように、上記訂正は認められるから、本件の請求項1ないし4に係る発明(以下、「本件発明1ないし4」という。)は、次のとおりのものである。
「【請求項1】焼酎もろみの醸造において、1次仕込みを行うことなく、原料の仕込みと同じ仕込みに直接下記の焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌を使用することを特徴とする焼酎の製造方法。
焼酎用酵母ケーキ:
培養した焼酎用酵母を培地から分離し、クリーム状の酵母(イーストクリーム)を作成した後、これを脱水して得た酵母ケーキ(酵母密度1×1010ケ/g以上、水分65〜70%、生菌率100%)
焼酎用乾燥酵母生菌:
焼酎用酵母ケーキを圧扁及び/又は造粒した後、これを品温40℃以下で乾燥して得た乾燥酵母生菌(酵母密度4×1010ケ/g以上、水分10%以下、生菌率50%以上)
【請求項2】焼酎もろみの醸造に用いる焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌がサッカロマイセス属の酵母であることを特徴とする請求項1に記載の焼酎の製造方法。
【請求項3】焼酎もろみの醸造に用いる焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌がカンジダ属の酵母であることを特徴とする請求項1に記載の焼酎の製造方法。
【請求項4】焼酎もろみの醸造において、請求項1に記載の仕込みの焼酎酵母数が、最終もろみ醸造に於ける焼酎酵母の初発酵母数と同数以上の酵母数を用いることを特徴とする請求項1に記載の焼酎の製造方法。」

2.当審の判断
(1)本件発明1について
(i)引用刊行物の記載内容
当審で通知した取消理由で引用した刊行物3(「バイオサイエンスとインダストリー」57巻6号47〜49頁)(以下、「引用例」という。)には、「乾燥酵母で清酒をつくる」との表題の下に、(a)「乾燥酵母を使用すると製造に必要な準備期間を短縮することができ、しかもいつも同質・同量の酵母を使用できるのでもろみの発酵を均一にすることができる。」(47頁左欄)、(b)「秋の酒造の始めの時期は、酒母づくりからの仕事始めとなり、本格的なもろみの製造は2週間以上先になる。この準備期間をなくして、いきなり本発酵に入ることができるなら、人件費の圧縮、工場のユーティリティーの節約につながる。・・・(略)・・・乾燥酵母スターターを用いるとこれらの問題点を解決できる。乾燥酵母は、保存性に優れているので、1年以上経っても性能を維持している。・・・(略)・・・もろみの初期発酵に必要な酵母数を仕込めば、いきなり本発酵を開始することができる。蔵人
の労働条件を改善すると共にコストダウンが可能である。」(47頁右欄〜48頁左欄)、(c)「最終タンクでの酵母の培養は、約12時間で終了し、遠心分離器で酵母菌体を回収し、洗浄後、ロータリーフィルターで脱水して水分約65%にして、いわゆるイーストケーキとした。次にドラム式の温風乾燥機で水分約9%まで乾燥させ、乾燥酵母スターターの製品を得た(表2)。」(48頁右欄)、(d)「乾燥酵母の生菌数は、製品の目標としていた75%を越えていた。乾燥酵母1gには、約800億個の生きた酵母が含まれている。」(49頁左欄)、(e)「ある蔵の仕込み方法は、協会901号乾燥酵母750gを麹米1kgを入れた10lの40〜42℃の湯に投入して水戻しした。水戻し後は、すぐに活発な発酵が始まり、10分もすれば二酸化炭素の泡が旺盛に発生するのを確認できた。一方、もろみタンクには、30℃で5時間放置した水麹(麹米120kg、汲水300l)を準備し、これに水戻しした酵母を投入した。翌朝、掛米300kgと汲水400lを入れて初添とした。留添以降の工程については、いずれも従来の三段仕込みと同様に行った。もろみ中の酵母の数は、発酵の進行とともに急速に増加した。留添後数日で、2×108cfu/mlのレベルでほぼ一定となった。いずれのもろみも発酵は順調で、発酵の後半においてもボーメの切れはよく、留添後約14日で日本酒度ゼロとなり、その後も切れはよく順調な発酵経過をたどり、いずれも優良な原酒を得た。(49頁左欄〜右欄)及び(f)「アルコール濃度が高くなったもろみ後半においても、酸度もアミノ酸度も安定して推移し、乾燥酵母と従来の酒母との差はみられず、製造上同等の酒質の原酒を得た。・・・(略)・・・乾燥酵母を使用した場合は、仕込み操作が容易で、加えて、製造日数を短縮できた。」(49頁右欄)と記載され、更に「図1 清酒製造略図および乾燥酵母仕込みと従来法の酵母仕込みの比較」として、(g)「乾燥酵母法」の場合、麹と水に乾燥酵母を直接加えてもろみを製造すること、及び(h)乾燥酵母スターター製品として、「生菌数(YPD培地、個/g)」が「8.1×1010」及び「8.8×1010」、「生菌率(CFU/細胞数)」が「84%」及び「82%」、「生菌率(メチレンブルー)」が「77%」及び「78%」、並びに「水分含量」がともに「9%」である、「乾燥・清酒酵母協会901号」及び「乾燥・清酒酵母協会701号」が記載されている。
上記記載によると、引用例には、清酒もろみの醸造において、酒母を調製することなく、原料の仕込みと同じ仕込みに直接、清酒用乾燥酵母を使用して清酒を醸造すること、この場合仕込み操作が容易で製造日数が短縮され、従来の酒母を用いたのと同等の酒質の原酒が得られたこと、上記乾燥酵母は酵母生ケーキをドラム式の温風乾燥機で乾燥して得られること、 及び乾燥・清酒酵母協会901号(生菌数(YPD培地、個/g)が8.1×1010 、生菌率(メチレンブルー)が77%、水分含量が9%)或いは乾燥・清酒酵母協会701号(生菌数(YPD培地、個/g)が8.8×1010 、生菌率(メチレンブルー)が78%、水分含量が9%)を乾燥酵母スターターとして使用できることが記載されているといえる。

(ii)対比・判断
本件発明1と引用例に記載された発明(以下、「引用発明」という。)を対比すると、前者の「1次仕込み」は、後者の「酒母の調製」に相当し、また、前者の「酵母密度」は、後者の摘示事項(h)における「g」当たりの生菌数に他ならないから、両者は、酒類もろみの醸造において、1次仕込みを行うことなく、原料の仕込みと同じ仕込みに直接、乾燥酵母生菌を使用することを特徴とする酒類の製造方法であって、乾燥酵母生菌が、酵母ケーキを乾燥して得た乾燥酵母生菌(酵母密度4×1010ケ/g以上、水分10%以下、生菌率50%以上)である点で一致し、(1)酒類が、前者は焼酎であるのに対し、後者は清酒である点、(2)乾燥酵母生菌が、前者では焼酎用であるのに対し、後者では清酒用である点、及び(3)前者では、酵母ケーキを圧扁及び/又は造粒した後、これを品温40℃以下で乾燥するのに対し、後者では、酵母ケーキをドラム式の温風乾燥機で乾燥する点で相違している。
相違点(1)及び(2)について
焼酎と清酒は、前者が蒸留酒であるのに対し、後者が醸造酒である点で異なるものの、焼酎は、醸造された酒を蒸留工程に付して製造されるものであることは周知のことであるので、蒸留工程前までは、焼酎と清酒は、その醸造工程において軌を一にしているというべきである。すなわち、両者とも、1次仕込みにおいて、酵母の増殖を図り、そして増殖した酵母(酒母)を麹、蒸米及び水からなる原料に加え、2次仕込み(主発酵)として並行複発酵によりアルコールを生成するものである。したがって、清酒の醸造において1次仕込みを省略し、2次仕込みに直接、乾燥酵母生菌を加えることが知られているのであれば、焼酎もろみの醸造においても、乾燥酵母生菌を使用してみることは、当業者にとって格別困難なことではない。
そして、焼酎もろみの醸造において用いる乾燥酵母生菌を焼酎用のものにすることは当然のことである。
特許権者は、特許異議意見書において、「両者は、もろみの発酵システムが全く相違致します。焼酎もろみは、解放系において高温発酵(23〜30℃程度)にて製造致します。高温発酵、しかも解放系で行うため、汚染され易いことは多言を要しません。そのため、焼酎もろみの醸造を2回に分けて行うことが必須となるのであります。・・・(略)・・・これに対して、清酒醸造は低温発酵でありますから(7〜20℃程度)、汚染の危険性も焼酎の場合に比べ格段に低くなっておりますので、このような技術がそのまま焼酎の製造に当てはまるものではありません。」(6頁4行〜15行)と主張している。
しかし、上記したように、焼酎と清酒のもろみの発酵システムは相違するところはなく、かつ、本件発明1と引用発明とでは、発酵期間の短縮という課題においても共通する(本件明細書4欄34行あたり)以上、引用例に記載された清酒に係る手段を焼酎に適用することを阻害する要因はないというべきであり、上記特許権者の主張は失当といわざるを得ない。
(付言するならば、清酒よりも焼酎の醸造において、雑菌汚染の危険性が高いならば、敢えて、もろみの醸造を2回に分けることなく、雑菌の汚染が懸念される1次仕込みを省略し、増殖された酵母である乾燥酵母生菌を原料の仕込みと同じ仕込みの段階で使用することは、当業者が容易に想到し得ることであるといえ、むしろ、上記特許権者の主張は、引例発明から本件発明に想到するための動機付けになるといえる。)
相違点(3)について
刊行物の摘示事項(c)によると、引用例に記載の乾燥酵母生菌は、酵母ケーキを圧扁や造粒することなくドラム式の温風乾燥機で乾燥しているが、酵母ケーキを圧扁や造粒することは、当業者が必要に応じ適宜実施し得る事項であり、また、品温40℃以下で乾燥することも、高温に曝せば酵母が死滅することが明らかであるから、当業者が当然に考慮すべき品温であるといえる。
そして、本件明細書の「発明の効果」の項に記載の本件発明1に係る効果のうち、「冷蔵保管が不要となる」、「取り扱いやすい形態で流通できる」及び「酵母の入手予定あるいは入手後の消費期限のなかで拘束される事が無くなる」ということは、乾燥酵母生菌という形態で用いたことにより奏される当然の効果であり、また、「もろみの酵母フローラの均一性を失う危惧のある差しモトによる酵母の継続的な使用が回避できる」についても、1次仕込みを行うことなく、原料の仕込みと同じ仕込みに直接乾燥酵母生菌を使用する方法を採用したことに基づく当然の効果である。
したがって、本件発明1は、引用例に記載された事項から予測できない格別の効果を奏するとはいえない。
以上のとおり、本件発明1は、引例発明及び周知の事項に基づき当業者が容易に発明をすることができたといえる。

(2)本件発明2について
本件発明2は、本件発明1に係る「焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌」を「サッカロマイセス属の酵母」に限定したものであるところ、焼酎の醸造で使用する酵母は、サッカロマイセスセレビシエを始めとするサッカロマイセス属に属する微生物であることは周知であるから、本件発明1に係る焼酎用乾燥酵母を「サッカロマイセス属の酵母」と限定することに格別の意義は見いだせない。
したがって、本件発明2は、本件発明1において検討したのと同じ理由により引用発明及び周知の事項に基づき当業者が容易に発明をすることができたといえる。

(3)本件発明3について
本件発明2は、本件発明1に係る「焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌」を「カンジダ属の酵母」に限定するものであるところ、当審で通知した取消理由で引用した刊行物6(IFO LIST OF CULTURES 1992 MICROORGNISMS,NINTH EDITION 17,61頁)には、「Candida robusta See Sacharomyces cerevisiae」との記載があり、この記載によれば、「カンジダ ロブスタ」は「サッカロマイセス セレビシエ」に分類されるものであることがわかる。
そうすると、本件発明3は、本件発明2において検討したのと同じ理由により、引用発明及び周知の事項に基づき当業者が容易に発明をすることができたといえる。

(4)本件発明4について
本件発明4は、本件発明1に係る「仕込みの焼酎酵母数」を「最終もろみ醸造に於ける焼酎酵母の初発酵母数と同数以上の酵母数を用いること」に限定するものであるが、従来法においては、2次もろみ工程がアルコールを生成させる主発酵工程に該当することは、当業者ならば直ちに理解できることであるから、従来必須であった1次もろみ工程を省略して、焼酎酵母を原料の仕込みと同じ仕込みに直接使用していきなり主発酵を行うに際して、その焼酎酵母の使用菌体数を、主発酵に相当する従来法の2次もろみ工程(最終もろみ醸造)に於ける焼酎酵母の初発酵母数と同等の酵母数とすることは、当業者において格別困難なことではない。
してみると、本件発明4は、本件発明1において検討したのと同じ理由により、引用発明及び周知の事項に基づき当業者が容易に発明をすることができたといえる。

4.むすび
以上のとおりであるから、本件発明1乃至4に係る特許は、特許法29条2項の規定に違反してされたものである。
したがって、本件発明1乃至4に係る特許は、特許法113条2号に該当し、取り消されるべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
焼酎の製造方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 焼酎もろみの醸造において、1次仕込みを行うことなく、原料の仕込みと同じ仕込みに直接下記の焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌を使用することを特徴とする焼酎の製造方法。
焼酎用酵母ケーキ:
培養した焼酎用酵母を培地から分離し、クリーム状の酵母(イーストクリーム)を作成した後、これを脱水して得た酵母ケーキ(酵母密度1×1010ケ/g以上、水分65〜70%、生菌率100%)
焼酎用乾燥酵母生菌:
焼酎用酵母ケーキを圧扁及び/又は造粒した後、これを品温40℃以下で乾燥して得た乾燥酵母生菌(酵母密度4×1010ケ/g以上、水分10%以下、生菌率50%以上)
【請求項2】 焼酎もろみの醸造に用いる焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌がサッカロマイセス属の酵母であることを特徴とする請求項1に記載の焼酎の製造方法。
【請求項3】 焼酎もろみの醸造に用いる焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌がカンジダ属の酵母であることを特徴とする請求項1に記載の焼酎の製造方法。
【請求項4】 焼酎もろみの醸造において、請求項1に記載の仕込みの焼酎酵母数が、最終もろみ醸造に於ける焼酎酵母の初発酵母数と同等以上の酵母数を用いることを特徴とする請求項1に記載の焼酎の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、酒類の醸造、特に省力化と酒質の安定化を目指したものであって、焼酎用酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌を用いた焼酎もろみの醸造方法に関するものである。更にはこの焼酎もろみを用いた焼酎の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的な焼酎醸造は、1次、2次ともろみの醸造を2回に分けて行うものであって、例えば図3に示すように、麹に仕込み水と酵母培養液(清酒醸造の場合における酒母に相当する)を用いて、23〜30℃で約5〜10日間をかけて発酵し、1次もろみを製造する。1次もろみ製造ののち、1次もろみの全量に対し主原料と仕込み水を加え、23〜30℃で7〜14日発酵させ、2次もろみとする。これを常圧蒸留法等により蒸留し、焼酎を製造する方法がとられることが多い。
【0003】
従来は一次もろみと称する段階で、仕込水と麹からなる組成中で純粋培養した焼酎酵母を増殖させるとともに、麹菌由来の糖化酵素の溶出と雑菌汚染の防止に有効な乳酸などの有機酸を溶出させ、微生物そうの中で圧倒的に酵母を優位とし、仕込を安定化するという手法が採られて来た。あるいは、一次もろみに懸濁状あるいは泥状酵母を多量に加えるという方法も一部では行われてきた。また、純粋な酵母が容易かつ多量に入手できないことから、1次もろみを調製する手間を省くために2次もろみの一部を再使用する差しモトという手法もとられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
純粋培養した焼酎酵母は、たとえこれを入手したとしても、腐敗、汚染しやすく、また、焼酎の主産地が温暖地であるだけでなく焼酎もろみの醸造が開放条件下で行われることとも相まって、このような焼酎酵母を直接焼酎もろみの醸造に使用することは工業的に行われていない。
【0005】
もろみの製造に用いられる酵母が懸濁液状あるいは泥状である場合には、当該酵母を頒布する場合にも、液状あるいは半液状であるために容量的に多くなるばかりか、液漏れの無い容器に封入して流通させなければならない。さらに、酵母の活性を維持するために冷蔵する必要があり、入手後も冷蔵し、比較的短い期間に消費しなければならない。また、製造計画においても酵母の入手予定あるいは入手後の消費期限のなかで拘束される。
【0006】
さらに、開放条件下で醸造されるという特性上、もろみの酵母フローラが均一性を失う危惧もあり、特に差しモトを行なう場合には2回目以降のバッチが予期しない汚染を受ける可能性もある。醸造もろみにおける酵母フローラの均一性は香気生成能の高さを期待した菌株など、酒質に特徴的な付加価値を求める場合には重要な項目である。
【0007】
本発明は、焼酎の主産地である九州地方の様な高温地域にあっても純粋培養された焼酎酵母が取り扱いやすい形態で流通でき、醸造者にとっても製造計画の柔軟性がもたらされる形態とするとともに、差しモトという手法を取らずに常に純粋で均質な酵母による焼酎醸造を可能にする方法をもたらすことを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために種々検討を行った結果、焼酎酵母ケーキを、又は、焼酎酵母を生きたまま乾燥化した(以下焼酎乾燥酵母生菌)酵母を原料の仕込みと同じ仕込みに直接添加して発酵せしめたところ、良好な焼酎もろみが得られることをはじめて見出した。そして、検討の結果、焼酎酵母ケーキ又は焼酎乾燥酵母生菌を直接使用することにより、従来必須であった1次もろみ工程を省略することができ、きわめて短時間にしかも開放条件下においても汚染や腐敗をひき起すことなく高品質もろみを醸造できること、つまり酒母を使用することなく高品質の焼酎もろみが醸造できるという従来予想することもできなかった有用な新知見を得た。
【0009】
そして更に研究を行った結果、焼酎酵母を原料の仕込みと同じ仕込みに直接使用するに際して、その焼酎酵母の使用菌体数は、従来法の2次もろみ工程の仕込み(原料の仕込みと同じ仕込み)に生存する焼酎酵母の菌体数と同数以上とするのが好適であることをはじめて確認した。そのうえ、焼酎酵母としては、例えばサッカロミセス属やカンジダ属に属する酵母が好適に使用されるが、その他既知の焼酎酵母が適宜使用可能であることも確認した。
【0010】
更にまた、引き続き、作用効果の面から検討を行い、以下の諸点をはじめて確認した。すなわち、通常の場合、酵母ケーキは、流通、貯蔵においては、冷蔵保存しなければならないが、容量的には大幅に減少し、取り扱いは容易となる。一方、焼酎乾燥酵母生菌は、常温においても流通および使用する上でも容易となり、常に純粋な焼酎乾燥酵母生菌が常備できることで常に均一な酵母フローラで焼酎醸造を行うことが可能となった。さらに、多量の酵母を容易に利用できることから、図3に示す従来法の、仕込に一次もろみを使用する仕込方法における一次もろみの代わりに使用して、一次もろみより優れた効果をもたらすことができる。即ち、発酵期間の短縮、あるいは生酸性麹菌である白麹菌あるいは黒麹菌による静菌作用を借りた純粋酵母育成を目的とした一次もろみの廃止が可能となり、全般的に、焼酎のもろみ発酵期間の短縮がはかられる。以上により、焼酎の生産方法に自由度をもたらすことができる。
【0011】
本発明は、上記した有用な新知見及び新規確認事項に基づき更に研究した結果、遂に完成されたものであって、焼酎の仕込みに焼酎酵母ケーキ又は焼酎用乾燥酵母生菌という酵母生菌を使用して、焼酎を製造する点を基本的技術思想とするものである。本発明において、焼酎用酵母ケーキとは次のものをいう:培養した焼酎用酵母を培地から分離し、クリーム状の酵母(イーストクリーム)を作成した後、これを脱水して得た酵母ケーキ(酵母密度1×1010ケ以上、水分65〜70%、生菌率100%)。同じく、本発明において、焼酎用乾燥酵母生菌とは次のものをいう:焼酎用酵母ケーキを圧扁及び/又は造粒した後、これを品温40℃以下で乾燥して得た乾燥酵母生菌(酵母密度1×1010ケ/g以上、水分10%以下、生菌率50%以上)。
【0012】
本発明において、焼酎酵母としては既知のものが適宜使用されるが、例えばサッカロマイセス属やカンジダ属の生菌が使用され、その非限定例としては、下記の生菌が挙げられる。
【0013】
Saccharomyces cerevisiae IFO 0233、Saccharomyces cerevisiae IFO 2373、Saccharomyces cerevisiae(Saccharomyces formoosensiss)IFO 0216、Saccharomyces cerevisiae(Saccharomyces coreanus)IFO 1833、Saccharomyces cerevisiae(Saccharomyces batatae)IFO 0282等、Candida robusta(Saccharomyces awamori)IFO 0279等。
【0014】
本発明を実施するには、これらの菌体の少なくともひとつの焼酎酵母ケーキを直接仕込みに加えるか、又はそのケーキを水に溶かした後加える。又、生きた焼酎乾燥酵母を使用し、直接仕込みに添加するか、又は、それに温水(37〜40℃)を加え、1時間以内で復水し、それに米麹と主原料及び仕込み水を加えて仕込みを行う。その仕込みは30℃前後で約7日程度発酵する焼酎の製造方法である。あるいは、米麹由来の糖化酵素の溶出を促進させるためには米麹に仕込み水を加えて酵素の溶出を図る水麹を調製した後に焼酎酵母を復水液に加え、主原料を加える焼酎の製造方法である。主原料としては、甘藷、米、麦、蕎麦、黒糖その他多様な原料を同一の製法で仕込む。
【0015】
この焼酎酵母ケーキ又は焼酎乾燥酵母生菌を使用し、焼酎を製造する方法は、従来から行われていた1次仕込みを短縮あるいは省略できるため醸造期間が大幅に短縮される上、醸造作業が容易となる。更に、焼酎乾燥酵母生菌を使用すれば、常に純粋な酵母が常備できること、で常に均一な酵母フローラで焼酎を製造できる優れた特徴がある。
【0016】
焼酎乾燥酵母生菌は貯蔵性(発酵力が常温で1年程度保持)が優れているため、醸造業者が必要なときに必要な量を使用できる。この為、酵母が無駄にならず醸造業者にとって大きなメリットとなる。該酵母の酵母ケーキを使用する方法は、保管管理上(0〜5℃保存)で1ケ月程度の貯蔵期間でしかその発酵能力が発揮できず、その後徐々に発酵能力は低下する欠点があるので使い勝手が乾燥酵母生菌に比べ悪くなる。
【0017】
酵母の製造は、純粋な培養物の少量から開始し、順次スケールアップして行い、圧縮酵母を得た後、遠心分離によって液体培地から酵母を分離し、洗浄し、クリーム状の酵母(イーストクリーム:約15〜25重量%乾燥分含量)を得る。イーストクリームを脱水して圧縮酵母に加工し、酵母ケーキ(約27〜33重量%乾燥分含量)を得る。これをベルトドライヤー、ドラムドライヤー、あるいは流動床式乾燥法等によって乾燥して、6〜8重量%あるいは2〜8重量%水分の乾燥酵母生菌を得る。
【0018】
焼酎乾燥酵母生菌の製造工程の具体例のひとつを図1、図2に示すが、本発明による酵母ケーキ及び乾燥酵母の製造工程はこれに限定されるものではない。なお、本発明においては、図1、図2に示す酵母ケーキ又は乾燥酵母生菌を使用する。酵母ケーキは、製品培養後製品分離し、製品クリームを作成し、それを真空脱水して酵母ケーキ(酵母密度1×1010ケ以上、水分65〜70%、生菌率100%)を作る。
【0019】
焼酎乾燥酵母生菌の製造法を説明すると、酵母ケーキを圧扁及び/又は造粒し、温風乾燥機、ガス乾燥機、電気乾燥機等常用される乾燥機を用いて、品温40℃以下、好ましくは35℃以下で、酵母水分10%まで、好ましくは5〜8.5%迄乾燥する。そして必要あれば、篩いにかけ粒度10〜40メッシュ、好ましくは14〜35メッシュとする。又、所望するのであれば、低温(40℃以下、好ましくは35℃以下)で顆粒化してもよい。
【0020】
この様に製造された焼酎乾燥酵母生菌は、その使用目的の焼酎に適したものが採用されるが、次の性状を示すものが使用される。
酵母密度 4×1010ケ/g以上
水分 10%以下
生菌率 50%以上
焼酎酵母ケーキ及び焼酎乾燥酵母生菌とも、火落菌:不検出、生酸菌:不検出である。
【0021】
【実施例1】
(焼酎酵母の培養方法)
ラボスケールでのSaccharomyces cerevisiae IFO 0273の焼酎乾燥酵母生菌の調製法を以下に示す。種菌スラントから1白金耳をイーストエキス1%、ペプトン2%、グルコース2%で構成されるYPDブロス10mlに接種し、30℃で1日間の第1段前培養を行なう。これを引き続きYPDブロス100mlに移植し、30℃で2日間の第2段前培養した後、硫安0.5%、燐酸1カリウム0.075%、硫酸マグネシウム0.075%、コーンスティープリカー0.2%で構成され、発酵性糖分として3.75%を添加した糖蜜培地10Lに移植し、30度で2日間の通気撹拌培養を行う。
【0022】
培養終了後、遠心分離にて回収し滅菌水にて洗浄した後、乾物重量、菌体窒素および燐酸含量を測定する。本培養は、20L発酵槽に滅菌水8Lを仕込み水として加え、硫安と燐酸1カリウムをそれぞれ最終菌体窒素含量6〜8%、菌体燐酸含量2〜4%となるように添加する。始発種菌量を発酵性糖分を20%含む糖蜜を比増殖速度0.1〜0.2の範囲で菌体の増殖に合わせて5時間の指数流加を行い、5時間目以降は5時間目の流加量を維持し、全11時間の培養を行なう。
【0023】
一例として比増殖速度を0.165に設定して培養した場合の酵母増殖量とそれに対応する所要糖蜜量を表す流加表を表1として示した。
【0024】


【0025】
【実施例2】
(焼酎乾燥酵母生菌の調整法)
収得した酵母は数分含量を65%程度まで脱水した後、サランネット等の酵母の付着しない素材に挟んで圧扁し、酵母ケーキを作成した。更にそのケーキをドラムドライヤー中で酵母の品温33〜35℃で乾燥造粒する。この様にして調製した焼酎乾燥酵母生菌は菌体窒素含量6.66%、菌体燐酸含量2.61%、全炭水化物含量39.06%、トレハロース含量14.43%、含水率10.5%であり、生菌率は89.6%であった。
【0026】
【実施例3】
(焼酎乾燥酵母生菌の生菌率)
実施例1、2の製造法と同様な方法で製造した他の焼酎酵母についても製造直後の生菌率(メチレンブルー染色法)を測定した。その結果を表2に示す。
【0027】

【0028】
これらの焼酎乾燥酵母生菌の貯蔵性は、パン乾燥酵母生菌から推定すると常温で1年程度の生菌率が保持されることが予想される。尚、25℃、遮光の条件で1ヶ月貯蔵し、生菌率を測定した結果、測定値結果はほぼ同じであった。
【0029】
1次もろみ工程を伴う従来の製造方法(以下、従来法(図3)とする。)と1次もろみ工程を省いた1次・2次統合もろみとした製造方法(以下、統合法(図4)とする。)により焼酎の醸造を比較した。何れの場合においても、乾燥酵母は40℃の温水に5%(重量パーセント)となるよう加え、復水した後に使用した。
【0030】
従来法では、1次もろみの麹米を300g(75g×週4日)、汲み水360mlとし、2次もろみは掛米700g(175g×週4日)、汲み水1,240ml(310ml×週4日)とした。1次もろみには従来法の焼酎酵母培養液の代りに乾燥酵母1.5g(麹米比0.5%)相当を復水して使用した。
【0031】
1次もろみを省いた統合法では麹米300g、掛米700g、汲み水160mlとし、汲み水の1部360mlを麹米と合わせ2時間経過した後、乾燥酵母25g相当を復水して使用した。この場合の乾燥酵母使用量は1次もろみ工程を持つ焼酎醸造工程の酵母量とほぼ等しい量とするため、以下の推定を行って算出した。
【0032】
通気量0の場合に酵母は対糖収量約10%で増殖すると仮定することができる(White,J.,Yeast Technology(1954))。これにより麹米の澱粉価を75%とした場合(野白喜久雄ら、醸造の辞典(朝倉書店))、麹米300g中225gの澱粉が糖化して、1.5gの酵母から得られる酵母量は10%水分の乾燥酵母で約25gとなることから算出した。蒸留は、常圧蒸留とし、蒸留器はキリヤマガラス製AB24C-1ユニット水蒸気蒸留装置(蒸留可能量200ml)を使用した。
【0033】
もろみの品温経過は、従来法と統合法とも表3に示すとおりの経過とした。
【0034】

【0035】
(比較試験結果)
米1kgに換算した純アルコール収得量は、従来法で471ml/kg、統合法で475ml/kgと、ほぼ同等であった。
【0036】
表4には、Saccharomyces cerevisiae IFO 2373の醸造法の比較試験(従来法、統合法)で製造された米製焼酎における香気成分をガスクロマトグラフィーで測定した結果を示した。香気成分において両者に差は見られず、同等の品質を持つ焼酎が製造できることが確認できた。乾燥酵母を使用することによる、醸造上のデメリットは見られず、大量の純粋酵母を簡便に随時用いる事ができ、製造計画に柔軟性がもたらされるメリットは大きい。
【0037】

【0038】
【発明の効果】
純粋培養した酵母を乾燥した形態とすることで、酵母の活性を維持するための冷蔵保管が不要となり、焼酎の主産地である九州地方の様な高温地域にあっても純粋培養された焼酎酵母が取り扱いやすい形態で流通できる。
【0039】
焼酎の製造計画を立てる場合においても酵母の入手予定あるいは入手後の消費期限のなかで拘束される事が無くなる。
【0040】
純粋培養酵母を常備できることから、もろみの酵母フローラの均一性を失う危惧のある差しモトによる酵母の継続的な使用が回避でき、香気生成能の高さを期待した菌株を用いた場合など、酒質に特徴的な付加価値を求める場合にはメリットが大きく、本発明は、比較的家内工業的な小規模生産が多い焼酎の製造を大規模化、工業化するのに成功したものである。もちろん、所望するのであれば、従来法においても該ケーキ、生菌を使用することは充分可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
焼酎酵母ケーキ及び焼酎乾燥酵母生菌の製造工程を示す。
【図2】
その続きを示す。
【図3】
焼酎もろみ製造工程(従来法)を示す。
【図4】
焼酎もろみ製造工程(統合法:本発明法)を示す。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-01-06 
出願番号 特願2000-91461(P2000-91461)
審決分類 P 1 651・ 121- ZA (C12G)
最終処分 取消  
前審関与審査官 鈴木 恵理子  
特許庁審判長 田中 久直
特許庁審判官 柿沢 恵子
河野 直樹
登録日 2003-07-25 
登録番号 特許第3455158号(P3455158)
権利者 日本甜菜製糖株式会社
発明の名称 焼酎の製造方法  
代理人 戸田 親男  
代理人 戸田 親男  

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