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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 C12N |
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管理番号 | 1121083 |
異議申立番号 | 異議2001-72959 |
総通号数 | 69 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1998-02-17 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2001-10-25 |
確定日 | 2005-05-11 |
異議申立件数 | 3 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3160802号「真核発現系用エンハンサー」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第3160802号の請求項1に係る特許を取り消す。 |
理由 |
〔1〕本件特許3160802号は、特願昭60-185632号の出願(優先権主張1984.8.24DE)をもとの出願として分割した特願平9-132529号の特許出願であって、平成13年2月23日に特許権の設定登録がなされ、その後ロンザ・アーゲー、沢村嘉朗及び間山世津子から特許異議の申立てがなされたところ、当審において平成16年5月24日付で取消理由の通知がなされ(同年6月1日発送)、その指定期間内の平成16年12月1日に意見書が提出されると共に明細書の訂正請求がなされたものである。 〔2〕訂正の請求について: 本件訂正の趣旨は、本件特許の明細書を請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正を求めるにあり、その訂正の要旨は、特許請求の範囲の減縮を目的として、特許請求の範囲第1項及び第2項における「DNA断片、またはそのエンハンサーの活性部分であって-524〜-118、-524〜-263、-524〜-458、-458〜-118、-458〜-263または-263〜-118、・・・を含むDNA断片」の記載を、「DNA断片、またはそのエンハンサーの活性部分であって-524〜-118、-524〜-263、-458〜-118または-458〜-263、・・・からなるDNA断片」と訂正することを求めるものである。 当該訂正は、願書に添付した明細書に記載された事項の範囲内において特許請求の範囲を減縮するものであって、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものとは認められないから、上記訂正請求は適法なものである。 〔3〕特許法第29条第2項違反についての判断: 1.本件発明: 上述の如く前記訂正が認められることから、本件特許発明の要旨は、訂正明細書の特許請求の範囲第1項に記載された下記のとおりのものであると認められる。 「構造遺伝子又は調節領域の上流又は下流において、ヒトサイトメガロウィルス(HCMV)のPstI-m断片の転写開始点の上流に位置するPstI切断部位から該断片の-118位に存在するエンハンサー活性を有するDNA断片、またはそのエンハンサー活性部分であって-524〜-118、-524〜-263、-458〜-118または-458〜-263、好ましくは-118〜-458または-263〜-524位からなるDNA断片を組込むことからなり、DNA断片が構造遺伝子または調節領域の5'末端または3'末端の部位から7000bp以下の上流又は下流に組込まれる、真核発現系における外来遺伝子の発現方法。」 2.引用文献との対比判断: (2-1)本件発明のエンハンサー活性を有するDNA断片について: 下記刊行物2の第3図には、HCMVの転写開始点(capサイト)の上流側の塩基配列(-490〜+1)が記載されており、これは本願明細書のFig.1bに記載されたHCMVの塩基配列(-737〜+193)の一部配列に相当する。 そして、当該配列のうち、真核細胞プロモーター領域の特徴を有する領域におけるCAAT boxの上流の、19と18塩基からなる2種の4回ずつの繰り返し配列がある-100〜-468位については、遺伝子発現の相対量をシス作用性で調節する配列である可能性が示唆されており(第662頁右欄〜左欄)、HeLa細胞の細胞抽出物を用いたin vitro実験でCATTボックスの上流に位置するHincII部位(約-65位)の上流側配列を除くと、転写は可能であるが転写量はほぼ半分になることが記載されている(同第661頁右欄)。 このことは、まさに、「シスに作用して真核細胞系用プロモータの転写効率を増強する配列」である周知の「エンハンサー領域」(例えば刊行物3〜7、特に刊行物6)が、HCMVの主要IE遺伝子のプロモーターの上流配列中の「約-65〜-490位」の特に「-100〜-468位」のDNA配列中に存在していることを明確に示唆しているといえる。 一方、本件特許発明における「DNA断片のエンハンサー活性部分」としては、転写開始点に対して「-524〜-118、-524〜-263、-458〜-118または-458〜-263、好ましくは-118〜-458または-263〜-524位」からなるDNA断片であることが規定されているが、このうち特に好ましいとされた「-458〜-118位」断片は、上記刊行物2でエンハンサー活性部位として示された「-468〜-100位」の位置とほぼ一致している。 ところで、典型的なSV40エンハンサーが72bpという短い長さであることが刊行物6などにより周知である以上、HCMVのエンハンサー活性部分が「-468〜-100位」という300bp中に存在する旨の教示に接した当業者にとって、当該300bp中の真のエンハンサー位置を確定すべく両端の塩基の一部を除去してエンハンサー活性の有無を検討することは必要に応じて適宜行う事柄に過ぎない。当該300bpの断片の両端からたかだか10〜18bpの塩基を除去した「-458〜-118位」断片にエンハンサー活性があることを確認した程度のことには何らの困難性も見出せない。そして、本件明細書の記載からは、そのDNA断片両端の「-458位」及び「-118位」という数値に格別臨界的意義があるともいえない。 してみれば、本件発明のエンハンサー活性を有するDNA断片として「-118〜-458位」のDNA断片を用いることは当業者が容易に想到し得ることである。 (2-2)本件発明において、上記エンハンサー活性DNA断片を真核発現系発現ベクターへ組み込む位置を、「構造遺伝子または調節領域の5'末端または3'末端の部位から7000bp以下の上流又は下流」と規定したことについて: 刊行物6では、典型的なSV40エンハンサーの組込み位置に関して、「転写開始点から5'上流及び3'下流にそれぞれ1000及び3000塩基対以上離れた位置に存在しても機能すること」が記載されており、同じSV40エンハンサーについて刊行物4の第308頁左欄には「あまりに距離が離れていると(数キロbp)その転写効率は減少する。」と記載されている。また、刊行物5では、「ポリオーマウイルスのエンハンサー」が、形質転換後のマウス3T6細胞及びヒトHeLa細胞中で1400塩基を越える離れた位置のウサギ由来β-グロビン遺伝子の転写レベルを強く増強したことが記載されており、こられの記載も考え合わせると、当業者がエンハンサーを発現ベクターに組み込む際には当然に「プロモーターから数千bp以内」とするはずであり、本件発明において「DNA断片が、構造遺伝子または調節領域の5'末端または3'末端の部位から7000bp以下の上流又は下流に組込まれる」とした点にも何らの困難性は見出せない。 (2-3)なお、刊行物4では、「SV40エンハンサー」のin vitroでの転写増強効果を観察し、in vivoでのそれと比較した結果、「エンハンサーのin vivoでの効果の多くはin vitroと良く類似していた(同第308頁「要約」の項)。」と記載されており、このことは、エンハンサー領域についてin vitroで観察された効果がin vivoにおいても十分期待できることが示唆されていることに他ならない。加えて、特許権者が本件の拒絶査定不服審判において審判請求理由補充書に添付した参考資料3には「エンハンサー効果は生細胞において最も明白であるが、ある効果は無細胞転写抽出物においても見られる」と記載されており(第229頁右欄下から第18行〜第16行)、また上記刊行物4の「エンハンサーのin vivoでの効果の多くはin vitroと良く類似していた(ABSTRACT)。」の記載、「このin vitroでの刺激は、in vivoのSV40エンハンサーの公知の性質の多くのものと一致している(DISCUSSIONの第5行〜第7行)。」、「イン・ビトロでの刺激の程度はイン・ビボでの刺激の程度よりも少なくとも1桁低い(DISCUSSIONの第12行〜第15行)。」との記載を考え合わせれば、エンハンサーについては、in vitroとin vivoでその効果は類似しており、in vivoで観察されたエンハンサー効果がin vitroで見られない場合があるとしても、in vitroですら観察されたエンハンサー効果であればin vivoではむしろ当然に見られることが予測される。 そうであるから、上記刊行物2に記載のin vitroでの転写増強効果は当然にin vivoでも奏されると期待するはずであって、予測されたエンハンサー活性を単にin vivoで確認した点をもって格別のこととはいえない。 3.以上述べたとおり、本件特許発明は、刊行物1乃至7の記載に基づいて当業者が容易に想到し得る範囲内のものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることはできない。 <引用文献> 刊行物2:Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81(Feb.1984)p.659-663 (申立人ロンザ・アーゲーが提出した甲第4号証、申立人沢村嘉朗が提出した甲第2号証、申立人間山世津子が提出した甲第1号証) 刊行物3:Cell,27(1981)p.299-308 (申立人沢村嘉朗が提出した甲第3号証) 刊行物4:Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81(Jan.1984)p.308-312 (申立人ロンザ・アーゲーが提出した甲第17号証、申立人沢村嘉朗が提出した甲第4号証、申立人間山世津子が提出した甲第4号証) 刊行物5:Nucleic Acids Res.,9(1981)p.6251-6264 (申立人沢村嘉朗が提出した甲第5号証) 刊行物6:生化学辞典、東京化学同人発行(1984年4月10日) (申立人沢村嘉朗が提出した甲第6号証、申立人間山世津子が提出した甲第3号証) 刊行物7:Cell,36,(April.1984)p.983-992 (申立人ロンザ・アーゲーが提出した甲第5号証、申立人間山世津子が提出した甲第2号証) 〔4〕結語: 以上のとおりであるから、本件発明についての特許は、特許法第113条第2項の規定により取り消されるべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 真核発現系用エンハンサー (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 構造遺伝子又は調節領域の上流又は下流において、ヒトサイトメガロウィルス(HCMV)のPstI-m断片の転写開始点の上流に位置するPstI切断部位から該断片の-118位に存在するエンハンサー活性を有するDNA断片のエンハンサー活性部分であって-524〜-118、-524〜-263、-458〜-118または-458〜-263、好ましくは-118〜-458または-263〜-524位からなるDNA断片を組込むことからなり、DNA断片が構造遺伝子または調節領域の5′末端または3′末端の部位から7000bp以下の上流又は下流に組込まれる、真核発現系における外来遺伝子の発現方法。 【請求項2】 DNA断片が、構造遺伝子または調節領域の5′末端または3′末端の部位から3000bp未満の上流又は下流に組込まれる、特許請求の範囲第1項に記載の方法。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、真核発現系用エンハンサーおよびその使用にかかる真核発現系の改良方法に関するものである。 【0002】 【発明が解決しようとする課題および課題を解決するための手段】 本発明による真核発現系用エンハンサーは、ヒトサイトメガロウィルス(Human Cytomegalie-Virus)(HCMV)の「主要イメディエート・アーリー」(major immediate early(IE))遺伝子の「上流」領域からのDNAを有するものである。このエンハンサーの具体例は、HCMVのIE領域からのDNA音波処理による約300bp断片の形成、CV1サル細胞及びエンハンサー不存在SV40ゲノムのコトランスフェクション、溶菌増殖性を示す組換え体の単離、および挿入HCMV DNA及びこのDNAのエンハンサー活性変異体の単離によって得ることができる。 【0003】 本発明による真核発現系の改良方法は、構造遺伝子又は調節遺伝子の上流又は下流において上記の本発明エンハンサーを組込むこと、からなるものである。本発明による真核発現系の改良方法の具体例は、エンハンサーを所定部位から約7000bp以下、特に3000bp未満、の上流又は下流に組込むことからなるものである。 【0004】 従って、本発明は下記に関するものである。 【0005】 構造遺伝子又は調節領域の上流又は下流においてヒトサイトメガロウィルス(HCMV)における主要イメディエート・アーリー遺伝子の上流領域からのDNAを有する真核発現系用エンハンサーを組込むことからなる真核発現系の改良方法。 【0006】 エンハンサーが、所定部位から約7000bp以下の上流又は下流に組込まれる、上記の方法。 【0007】 エンハンサーが、所定部位から3000bp未満の上流又は下流に組込まれる、上記の方法。 【0008】 本発明は下記のものが関連する。 【0009】 ヒトサイトメガロウィルス(HCMV)の主要イメディエート・アーリー(IE)遺伝子の上流領域からのDNAを有する真核発現系用エンハンサー。 【0010】 HCMVのIE領域からのDNA音波処理による約300bp断片の形成、CV1サル細胞及びエンハンサー不存在SV40ゲノムのコトランスフェクション、溶菌増殖性を示する組換え体の単離、および挿入HCMV DNAおよび該DNAのエンハンサー活性変異体の単離により得ることができる、上記のエンハンサー。 【0011】 「エンハンサー・トラップ(enhancer trap)」はエフ・ウェーバーら、「セル」、第36巻、1984年、第983-992頁〔F.Weber etal.,Cell36(1984)983-992〕に記載されており、HCMV DNAに関しては、ジー・ジャーンら、「ジャーナル・オブ・バイロロジー」、1984年2月、第49巻、第363-370頁(G.Jahnet al.,J.Virology,Feb.1984,Vol.49,363-370)及びそこで引用された文献、並びにディー・アール・トムセンら、「プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ」第81巻、1984年、第659-663頁〔D.R.Thomsen et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81(1984),659-663〕及びピー・ジェイ・グリーナウェーら、「ジーン」、第18巻、1982年、第355-360頁〔P.J.Greenaway et al.Gene18(1982)355-360〕を参照されたい。 【0012】 HCMV DNAにおいて、エンハンサーはPstIm断片(約2.1Kb)を含むHindIII E断片〔グリーナウェーら、上記文献(Greenaw-ay et a1.,loc.cit.)〕に位置している。 【0013】 二つの組換え体は前述のように単離されたが、公表されたDNA鎖〔グリーナウェーら、上記文献(Greenaway et al.,loc.cit.)〕上のそれぞれ部位-118〜-458及び-263〜-524に位置する341及び262bpのHCMV DNAを含有していた。196bpの重複箇所は、エンハンサーの必須部分を含んでいる。欠失変異体、たとえばAhaIIによりかつ断片の各種組合せの再連結により得られたもの、は同様にエンハンサー活性を持つ。 【0014】 本発明は、また、再単離されたHCMV特異的エンハンサーDNAと少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%が相同するDNA鎖あるいはそれとハイブリッド形成されたDNAに関する。 【0015】 このエンハンサーは、適切な遺伝子の下流に組込まれると、方向性とは無関係に、少なくとも2ケタのオーダーでHeLa細胞におけるウサギβ-グロビンの発現を増大させる。このように、このエンハンサーは、SV40のそれよりも3〜5倍優れている(宿主系に依存する)。 【0016】 HCMVエンハンサーは、広範囲の宿主細胞(霊長類、マウス、ラット及びカエルの細胞)において活性をもつ。これは真核系でのタンパク質発現を促進し、このため変性タンパク質、例えば糖タンパク質、の産生を促進する。 【0017】 例えば、Bal31を用いて、SacI制限部位以外の約100bpを除去することにより、HCMVに固有のプロモーターを除去することも可能である。必要に応じて、エンハンサー配列はアダプター又はリンカーを連結させることにより改変してもよい。 【0018】 固有のプロモーターと一緒に用いられる場合には、例えば発現すべき遺伝子の「スプライス・アクセプター配列」前に存在するIE遺伝子の第一「スプライス・ドナー・コンセンサス配列」とともに組込むことにより、真核プロモーターが置き換えられてもよい。 【0019】 本発明は、下記の例において詳細に説明されている。 【0020】 【実施例】 「エンハンサー・トラップ」を、ウェーバーらの上記文献(Weber.et al.,loc.cit.)の方法に従い、SV40ゲノムから72bp反復領域(XbaI及びKpnIで制限)を除去して得た。HCMV、即ちAD169株、由来のPstIm断片(2.1Kb)を音波処理で破壊して約300bpの大きさの断片とし、「エンハンサー・トラップ」とのコトランスフェクションを行なった。組換えDNAを、最大の溶菌増殖性を示すコロニーから単離した。配列を調べることにより、HCMV DNAの262bp断片は、その一端で末端相互の連結が起こり、一方他端で、HCMV(ヌクレオチド-531〜-526、図1)及びSV40(ヌクレオチド67〜72)間の6bp相同部分を介して組換えが生じていることが見出された。これは、SV40の「アーリー・プロモーター」の21bp反復配列双方に影響を及ぼすSV40DNAの27bp(ヌクレオチド73〜99)を欠損していた。262bp断片は、制限地図(図1)及びDNA配列(図2)において四角括弧で符号が付されたC4により示されている。 【0021】 HCMV DNAの341bpとの別のエンハンサー活性組換え体は、直鎖「エンハンサー・トラップ」分子(おそらく、トランスエクションを受けた細胞内で連結される前に、数個の塩基がSV40DNAのKpnI及びXbaI未満から除去されていた)の両端を有する連結生成物であることが判明した。この組換え体のHCMV DNAは図1及び図2において「C2」で示され、-188〜-458に存在する。このように断片C2及びC4は196bpの領域で重複している。 【0022】 C4が挿入された組換えウィルスのHindIII C断片及びHCMVのPstIm断片を、まず、pUC8〔ジェイ・ビエーラら:「ジーン」、第19巻、1982年、第259-268頁(J.Vieira et al.,Gene19(1982)259-268)〕において両方向にクローン化し、HindIII-SalI断片として切り出し、pβX14のHindIII及びXhoIの制限部位間、即ちウサギβ-グロビン遺伝子の下流で再クローン化した〔ジェイ・バネルジら:「セル」、第27巻、1981年、第299-308頁(J.Banerji et al.,Cell27(1981)299-308)、ジェイ・デ・ヴィリエールら:「ヌクレイック・アシッズ・リサーチ」、第9巻、1981年、第6251-6254頁(J.de Vi-lliers et al.,Nucl.Acids Res.9(1981)6251-6254)、エス・ルスコニら:「プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ」第78巻、1981年、第5051-5055頁(S.Rusconi et al.,Proc.Natl.,Acad.Sci.USA78(1981)5051-5055)、エッチ・ウェーバーら:「ICN-UCLAシンポジウム・オブ・モレキュラー・アンド・カルラー・バイオロジー」、第33巻、1981年、第367頁(M.Weber et al.,ICN-UCLA Symp.Mol.Cell.Biol.33(1981)367)、ビー・ワシリクら:「セル」、第32巻、1983年、第503-514頁(B.Wasylyk et al.,Cell32(1983)503-514)〕。β-グロビン転写におけるエンハンサーの作用を、HeLa細胞での一時的発現後に、細胞質RNAのS1ヌクレアーゼ分析によって測定した。 【0023】 すべての組換え体を、標準条件下で、SV40のエンハンサーを有する相同組換え体と比較した。HCMVエンハンサーは、方向性とは無関係に、少なくとも2ケタのオーダーでβ-グロビン合成を増大させることが明らかとなった。 【図面の簡単な説明】 【図1】 HCMVの制限地図を示す説明図である。 【図2】 DNA配列を示す説明図である。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2004-12-20 |
出願番号 | 特願平9-132529 |
審決分類 |
P
1
651・
121-
ZA
(C12N)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 河野 直樹、鵜飼 健、中木 亜希 |
特許庁審判長 |
佐伯 裕子 |
特許庁審判官 |
種村 慈樹 田村 聖子 |
登録日 | 2001-02-23 |
登録番号 | 特許第3160802号(P3160802) |
権利者 | ヘキスト・アクチェンゲゼルシャフト |
発明の名称 | 真核発現系用エンハンサー |
代理人 | 佐藤 一雄 |
代理人 | 鈴江 武彦 |
代理人 | 佐藤 一雄 |
代理人 | 橋本 良郎 |
代理人 | 堀内 美保子 |
代理人 | 小野寺 捷洋 |
代理人 | 小野寺 捷洋 |