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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  H01R
管理番号 1121131
異議申立番号 異議2003-72495  
総通号数 69 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1998-09-11 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-10-10 
確定日 2005-05-27 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3396622号「弾球遊技機の中継端子基板」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3396622号の請求項1に係る特許を取り消す。 
理由 1.手続の経緯
特許第3396622号(請求項の数1)に係る発明についての出願は、平成1年5月17日に特許出願された平成1年特許願第123468号の分割出願であって、平成15年2月7日にその発明について特許権の設定登録がなされ、その後、請求項1に係る特許について、申立人・田中秀幸より特許異議の申立てがなされ、平成16年11月16日付けで取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成17年1月25日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
訂正事項aは、特許請求の範囲の請求項1を以下のとおり訂正するものである。
「始動入賞口に関連して設けられる始動入賞玉検出器の検出信号があることを条件として特定遊技状態を発生せしめる弾球遊技機に設けられる中継端子基板において、
前記中継端子基板は、制御基板からの配線が接続される制御基板接続端子と、弾球遊技機に設けられる電気的遊技装置のうち主遊技装置からの配線を接続する主遊技装置接続端子と、前記電気的遊技装置のうち副遊技装置からの配線を接続する副遊技装置接続端子と、を含み、
前記副遊技装置接続端子の各接続端子の色を、当該接続端子に接続される電気的装置の配線に係る色と同一とすると共に、前記中継端子基板のほぼ中央にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記主遊技装置接続端子が2列に配列され、該主遊技装置接続端子の外側上下にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記制御基板接続端子がそれぞれ配置され、さらに該制御基板接続端子の外側であって中継端子基板の上下端辺部にその差込みピンが中継端子基板と平行となるように植立される前記副遊技装置接続端子が配置されたことを特徴とする弾球遊技機の中継端子基板。」

訂正事項bは、明細書の段落【0004】を以下のとおり訂正するものである。
「【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明においては、始動入賞口に関連して設けられる始動入賞玉検出器の検出信号があることを条件として特定遊技状態を発生せしめる弾球遊技機に設けられる中継端子基板において、前記中継端子基板は、制御基板からの配線が接続される制御基板接続端子と、弾球遊技機に設けられる電気的遊技装置のうち主遊技装置からの配線を接続する主遊技装置接続端子と、前記電気的遊技装置のうち副遊技装置からの配線を接続する副遊技装置接続端子と、を含み、前記副遊技装置接続端子の各接続端子の色を、当該接続端子に接続される電気的装置の配線に係る色と同一とすると共に、前記中継端子基板のほぼ中央にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記主遊技装置接続端子が2列に配列され、該主遊技装置接続端子の外側上下にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記制御基板接続端子がそれぞれ配置され、さらに該制御基板接続端子の外側であって中継端子基板の上下端辺部にその差込みピンが中継端子基板と平行となるように植立される前記副遊技装置接続端子が配置されたことを特徴とするものである。」

訂正事項cは、明細書の段落【0005】を以下のとおり訂正するものである。
「上記のように構成することにより、中継端子基板に設けられる副遊技装置接続端子の色を、接続される電気的装置に使用されている配線に係る色と同一としたので、接続端子の色と同じ色に係る配線を接続すれば良いので、誤配線を確実に防止することができる。また、中継端子基板の上下に配置されるそれぞれの制御基板接続端子が主遊技装置接続端子と副遊技装置接続端子とによって挟まれるように配置されるので、中継端子基板にプリント配線される接続ラインが最短の距離で構成することができる。」

訂正事項dは、明細書の段落【0035】を以下のとおり訂正するものである。
「【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明に係る弾球遊技機の中継端子基板は、副遊技装置接続端子の色を、接続される電気的装置に使用されている配線に係る色と同一としたので、接続端子の色と同じ色に係る配線を接続すれば良いので、誤配線を確実に防止することができる。また、中継端子基板の上下に配置されるそれぞれの制御基板接続端子が主遊技装置接続端子と副遊技装置接続端子とによって挟まれるように配置されるので、中継端子基板にプリント配線される接続ラインが最短の距離で構成することができる。」

(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、訂正前明細書の段落【0028】の「中継端子基板90のほぼ中央には、主遊技装置としての可変入賞球装置50からの配線73が接続される主遊技装置コネクタ群91が植立される。図示の実施形態では、主遊技装置コネクタ群91として、4つの主遊技装置コネクタ91a〜91dが上下2列に配列される。また、主遊技装置コネクタ群91の外側上下には、前記制御基板ボックス46に収納される制御基板からの配線47が接続される制御基板コネクタ群92が植立される。図示の実施形態では、制御基板コネクタ群92として、3つの制御基板コネクタ92a〜92cが主遊技装置コネクタ群91の上下に配列される。更に、制御基板コネクタ群92の外側上下には、前記した副遊技装置からの配線がそれぞれ接続される副遊技装置コネクタ群93が植立される。」との記載及び段落【0029】の「上記したコネクタ群のうち中継端子基板90の内側に配列される主遊技装置コネクタ群91と制御基板コネクタ群92とは、図4に示すように、その差込みピンが中継端子基板90と直交するように植立され、副遊技装置コネクタ群93は、その差込みピンが中継端子基板90と平行となるように植立されている。このように植立することにより、それぞれの配線の接続作業を行い易くしている。」との記載に基づいて、「前記制御基板接続端子が前記主遊技装置接続端子と前記副遊技装置接続端子とによって挟まれるように配置された」という中継端子基板に係る事項を、「前記中継端子基板のほぼ中央にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記主遊技装置接続端子が2列に配列され、該主遊技装置接続端子の外側上下にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記制御基板接続端子がそれぞれ配置され、さらに該制御基板接続端子の外側であって中継端子基板の上下端辺部にその差込みピンが中継端子基板と平行となるように植立される前記副遊技装置接続端子が配置された」と限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

また、上記訂正事項bないし訂正事項dは、訂正前明細書の上記記載事項に基づいて、明細書全体の整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3)むすび
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.取消理由ついての判断
(1)本件発明
上記2.で示したように本件訂正が認められるから、本件の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、本件訂正に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである(上記2.(1)の訂正事項a参照)。

(2)引用刊行物に記載された発明
ア.当審が通知した取消しの理由で引用した実願昭61-101845号(実開昭63-8076号)のマイクロフィルム(申立人の提出した甲第1号証、以下「刊行物1」という。)には、第1図〜第7図と共に以下の事項が記載されている。
a.「第5図乃至第7図は本考案に係るパチンコ機の一実施例の概略がそれぞれ示されており、このパチンコ機1は前面枠2、金枠3、ガラス扉枠4を有し、ガラス扉枠4の背面側に遊技盤5が配設されている。」(明細書第5頁第19行〜第6頁第3行)
b.「前記遊技盤5の遊技領域5aには遊技に供される装置として入賞口14、始動入賞口15、16、17、ランプ付チューリップ式の入賞玉装置18、可変入賞玉装置19、可変表示装置20、状態表示装置21が設けられている。」(明細書第7頁第5〜9行)
c.「可変入賞玉装置19はセグメント表示器からなる可変表示装置20が予め定める表示状態を表示したときに後述するソレノイド51の駆動によりその表面に開閉自在に軸支された開閉扉19aが所定時間または所定個数の入賞玉があるまで開放する構造であり、また前記ランプ装置21a及び状態表示装置21は可変表示装置20が予め定める表示態様になったときに点滅して遊技場の従業員及び遊技者にその状態を報知するものである。」(明細書第7頁第13行〜第8頁第2行)
d.「入賞玉集合カバー部材40は第3図に示すようにその前面に前記入賞口14、各始動入賞口15、16、17に対応して、それぞれの入賞口に入った入賞玉を導く経路41、42、43、44が形成され、特に始動入賞口15〜17に対応する経路42〜44の末端には入賞玉検出スイッチ45〜47が介挿されている。」(明細書第9頁第18行〜第10頁第4行)
e.「中継基板70はその表面側にプリント配線がなされるとともにその裏面側に入賞玉検出スイッチ45〜47、状態表示装置21、可変入賞玉装置19、制御回路基板80等に対応する接続端子71a〜71gが固着されている。より詳細に説明すると、接続端子71aは前面枠2に設けられるランプ装置21a用、接続端子71bはランプ付チューリップ式の入賞玉装置18用、接続端子71cは制御回路基板80用、接続端子71dは状態表示装置21用、接続端子71eは入賞玉検出スイッチ45〜47用、接続端子71fは可変入賞玉装置19用、接続端子71gは開閉扉19aを開閉駆動するソレノイド51用である。」(明細書第10頁第13行〜第11頁第5行)
f.第2図には、接続端子71cが、接続端子71fと接続端子71a及び接続端子71bとによって挟まれるように配置されることが示されている。
上記記載事項及び図示内容を総合すると、刊行物1には、以下の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。
「可変表示装置20が予め定める表示状態を表示したときにソレノイド51の駆動によりその表面に開閉自在に軸支された開閉扉19aが所定時間または所定個数の入賞玉があるまで開放するパチンコ機に設けられる中継基板70において、中継基板70は前面枠2に設けられるランプ装置21a用接続端子71a、ランプ付チューリップ式の入賞玉装置18用接続端子71b、制御回路基板80用接続端子71c、状態表示装置21用接続端子71d、入賞玉検出スイッチ45〜47用接続端子71e、可変入賞玉装置19用接続端子71f、開閉扉19aを開閉駆動するソレノイド51用接続端子71gが固着され、制御回路基板80用接続端子71cが、可変入賞玉装置19用接続端子71fと前面枠2に設けられるランプ装置21a用接続端子71a及びランプ付チューリップ式の入賞玉装置18用接続端子71bとによって挟まれるように配置されるパチンコ機の中継基板70。」

イ.同じく引用した実願昭61-133156号(実開昭63-39872号)のマイクロフィルム(申立人の提出した甲第3号証、以下「刊行物2」という。)には、第1図〜第2図と共に以下の事項が記載されている。
a.「複数個の入出力装置を接続するための複数個の接続口雌コネクタを有し、これらの雌コネクタの夫々に、前記複数個の入出力装置の夫々に接続するケーブル端の雄コネクタを嵌合接続する端末装置において、この端末装置側の雌コネクタと前記ケーブル側の雄コネクタとの対応する対毎に、これらに目視により区別できる異なる色付を施したことを特徴とする端末装置。」(実用新案登録請求の範囲)
b.「以上に説明したように、本考案によれば、各コネクタを色分けして識別させることにより、簡単に一目見て接続位置を確認することができ、何人でも迅速かつ誤りなくケーブルの接続を行えるという効果がある。」(明細書第5頁第12〜16行)
上記記載事項及び図示内容を総合すると、刊行物2には、以下の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されているものと認められる。
「迅速かつ誤りなくケーブルの接続を行えるようにするために、端末装置側の雌コネクタとケーブル側の雄コネクタとの対応する対毎に、これらに目視により区別できる異なる色付を施した端末装置。」

(3)対比・判断
本件発明と引用発明1とを対比すると、後者における「パチンコ機」は、その作用・機能からみて前者における「弾球遊技機」に相当し、以下同様に、「中継基板70」は「中継端子基板」に、「制御回路基板80用接続端子71c」は「制御基板からの配線が接続される制御基板接続端子」に、「可変入賞玉装置19用接続端子71f」は「弾球遊技機に設けられる電気的遊技装置のうち主遊技装置からの配線を接続する主遊技装置接続端子」に、そして「前面枠2に設けられるランプ装置21a用接続端子71a」及び「ランプ付チューリップ式の入賞玉装置18用接続端子71b」は「電気的遊技装置のうち副遊技装置からの配線を接続する副遊技装置接続端子」に相当すると認められる。
してみれば、本件発明と引用発明1とは、
「弾球遊技機に設けられる中継端子基板において、
前記中継端子基板は、制御基板からの配線が接続される制御基板接続端子と、弾球遊技機に設けられる電気的遊技装置のうち主遊技装置からの配線を接続する主遊技装置接続端子と、前記電気的遊技装置のうち副遊技装置からの配線を接続する副遊技装置接続端子と、を含む弾球遊技機の中継端子基板。」
である点で一致し、次の点で相違する。
相違点1:本件発明は、副遊技装置接続端子の各接続端子の色を、当該接続端子に接続される電気的装置の配線に係る色と同一としているのに対して、引用発明1は、そのような構成となっているかどうか明らかでない点
相違点2:本件発明は、中継端子基板のほぼ中央に主遊技装置接続端子が2列に配列され、該主遊技装置接続端子の外側上下に制御基板接続端子がそれぞれ配置され、さらに該制御基板接続端子の外側であって中継端子基板の上下端辺部に副遊技装置接続端子が配置されているのに対して、引用発明1は、制御基板接続端子が主遊技装置接続端子と副遊技装置接続端子とによって挟まれるように配置される点
相違点3:本件発明は、主遊技装置接続端子は、差込みピンが中継端子基板と直交するように植立され、制御基板接続端子は、差込みピンが中継端子基板と直交するように植立され、副遊技装置接続端子は、差込みピンが中継端子基板と平行となるように植立されるのに対して、引用発明1は、そのような構成となっているかどうか明らかでない点
相違点4:弾球遊技機の種類について、本件発明は、始動入賞口に関連して設けられる始動入賞玉検出器の検出信号があることを条件として特定遊技状態を発生せしめるものであるのに対して、引用発明1は、可変表示装置が予め定める表示状態を表示したときにソレノイドの駆動によりその表面に開閉自在に軸支された開閉扉が所定時間または所定個数の入賞玉があるまで開放するものである点

相違点1について検討するに、上記相違点1に相当する構成は、引用発明2も備えるものである。そして、引用発明2は、その構成により、配線接続の誤りをなくそうとするものである。引用発明1においても、配線接続の誤りをなくそうとすることは当業者にとって、自明な課題であるから、引用発明1に引用発明2の上記相違点1に相当する構成を付加することに格別の困難性はない。

相違点2について検討するに、本件発明の相違点2に係る構成は、言い換えれば、制御基板接続端子が主遊技装置接続端子と副遊技装置接続端子とによって挟まれるような配置を、上下に線対称に2組配置した構成と言える。接続端子の個数は、遊技機が備える主遊技装置、副遊技装置の個数、複雑さ等に応じて決まるものであり、主遊技装置、副遊技装置の個数が増え、構成が複雑になれば、制御基板接続端子、主遊技装置接続端子及び副遊技装置接続端子の数も増えて、必然的に2組以上必要になるものである。そして、引用発明1の制御基板接続端子、主遊技装置接続端子及び副遊技装置接続端子の組を2組設ける場合に、その組の配置の態様は、上下に線対称に配置する、上下に同じ向きに配置する、左右に配置する等が通常の選択肢と考えられるところ、どの選択肢を採用するかは、中継端子基板自体の形状の制約、接続端子の接続の容易さ等を考慮して、当業者が適宜決定する設計的事項である。
本件発明において、制御基板接続端子、主遊技装置接続端子及び副遊技装置接続端子の組を上下に線対称に配置したことに格別の技術的意義があるとは認められず、相違点2に係る本件発明の構成は当業者が容易に想到し得たことである。

相違点3について検討するに、一般的な接続端子において、そのピンの植立方向が、基板に平行なものも基板に垂直なものも従来より知られているところであり、植立方向をどちらのものとするかは、接続端子の接続の容易さ等を考慮して、当業者が適宜決定する設計的事項である。
そして、基板の中央部分に配置される接続端子は、基板と平行方向からの差し込みが困難であり、基板の周辺部分に配置される接続端子は、基板と平行方向からの差し込みも容易であることも、当業者にとって明らかな事項である。
よって、相違点3に係る本件発明の構成は、上記の当業者にとって明らかな事項に基づき、当業者が通常の設計を行った結果得られるものに過ぎず、その点に格別の困難性があるとは言えない。

相違点4について検討するに、始動入賞口に関連して設けられる始動入賞玉検出器の検出信号があることを条件として特定遊技状態を発生せしめる弾球遊技機は、例えば実願昭61-62888号(実開昭62-174575号)のマイクロフィルム(申立人の提出した甲第2号証)にも記載されているように、従来より周知のものである。そして、引用発明1において、弾球遊技機の種類は適宜変更できるものであることは明らかであり、それを、上記周知ものにした点に格別の困難性があるとは言えない。

そして、本件発明により奏される効果も、引用発明1及び引用発明2から当業者が予測し得るものである。
したがって、本件発明は、引用発明1及び引用発明2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

(4)むすび
以上のとおりであるから、本件発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本件発明についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認める。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
弾球遊技機の中継端子基板
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 始動入賞口に関連して設けられる始動入賞玉検出器の検出信号があることを条件として特定遊技状態を発生せしめる弾球遊技機に設けられる中継端子基板において、
前記中継端子基板は、制御基板からの配線が接続される制御基板接続端子と、弾球遊技機に設けられる電気的遊技装置のうち主遊技装置からの配線を接続する主遊技装置接続端子と、前記電気的遊技装置のうち副遊技装置からの配線を接続する副遊技装置接続端子と、を含み、
前記副遊技装置接続端子の各接続端子の色を、当該接続端子に接続される電気的装置の配線に係る色と同一とすると共に、前記中継端子基板のほぼ中央にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記主遊技装置接続端子が2列に配列され、該主遊技装置接続端子の外側上下にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記制御基板接続端子がそれぞれ配置され、さらに該制御基板接続端子の外側であって中継端子基板の上下端辺部にその差込みピンが中継端子基板と平行となるように植立される前記副遊技装置接続端子が配置されたことを特徴とする弾球遊技機の中継端子基板。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤に配設される始動入賞口に関連して設けられる始動入賞玉検出器の検出信号があることを条件として特定遊技状態を発生せしめる弾球遊技機に設けられる中継端子基板であって前記始動入賞玉検出器からの配線を接続する始動用接続端子を含む複数の接続端子が設けられる弾球遊技機の中継端子基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば、遊技盤に設けられる可変表示装置、可変入賞球装置等の電気的部品を含んだ主遊技装置や遊技盤及び前面枠に設けられる入賞装置、表示(ランプ)装置、音声装置等の電気的部品を含んだ副遊技装置をマイクロコンピュータを含む制御回路で制御して、より複雑な遊技を楽しむ弾球遊技機が市場に提供されている。このような弾球遊技機にあっては、電気的部品を含んだ電気的装置と上記制御回路が形成される制御基板とを直接配線で接続するのではなく、例えば、遊技盤の裏面、又は遊技盤の裏面に固着される入賞玉集合カバー体の裏面に固着される中継端子基板を介してそれぞれが接続されるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、遊技盤や前面枠に多く電気的装置が設けられる場合には、その配線も必然的に多くなり、このため、その配線の先端に設けられるコネクタと中継基板に設けられる接続端子の接続作業の際には、熟練者でも誤配線をする場合があった。この発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、誤配線を確実になくすことができる弾球遊技機の中継端子基板を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明においては、始動入賞口に関連して設けられる始動入賞玉検出器の検出信号があることを条件として特定遊技状態を発生せしめる弾球遊技機に設けられる中継端子基板において、前記中継端子基板は、制御基板からの配線が接続される制御基板接続端子と、弾球遊技機に設けられる電気的遊技装置のうち主遊技装置からの配線を接続する主遊技装置接続端子と、前記電気的遊技装置のうち副遊技装置からの配線を接続する副遊技装置接続端子と、を含み、前記副遊技装置接続端子の各接続端子の色を、当該接続端子に接続される電気的装置の配線に係る色と同一とすると共に、前記中継端子基板のほぼ中央にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記主遊技装置接続端子が2列に配列され、該主遊技装置接続端子の外側上下にその差込みピンが中継端子基板と直交するように植立される前記制御基板接続端子がそれぞれ配置され、さらに該制御基板接続端子の外側であって中継端子基板の上下端辺部にその差込みピンが中継端子基板と平行となるように植立される前記副遊技装置接続端子が配置されたことを特徴とするものである。
【0005】
上記のように構成することにより、中継端子基板に設けられる副遊技装置接続端子の色を、接続される電気的装置に使用されている配線に係る色と同一としたので、接続端子の色と同じ色に係る配線を接続すれば良いので、誤配線を確実に防止することができる。また、中継端子基板の上下に配置されるそれぞれの制御基板接続端子が主遊技装置接続端子と副遊技装置接続端子とによって挟まれるように配置されるので、中継端子基板にプリント配線される接続ラインが最短の距離で構成することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。まず、図5及び図6に基づいて、実施形態に係る弾球遊技機について説明する。図5及び図6は、弾球遊技機の一例としてのパチンコ遊技機を示し、図5は、その正面図であり、図6は、その背面概略図である。
【0007】
図5において、パチンコ遊技機1の額縁状に形成された前面枠2の開口には、扉保持枠3が周設され、該扉保持枠3の一側にガラス板4a,4b(図4参照)を収納するガラス扉枠4および前面扉板5が開閉自在に枢着される。前記前面枠2の裏面には、遊技盤10及び図示しない発射レール等を取り付ける遊技盤保持枠26(図6参照)が固着される。前記前面扉板5には、打球供給皿6が取り付けられている。打球供給皿6は、後述する景品玉払出装置36から排出された景品玉を貯溜し、且つ貯溜されたパチンコ玉を1個宛打球発射レールに誘導するように構成されている。また、打球供給皿6の上流側の下方の空間内に音声発生装置としてのスピーカー7が収納されている。このスピーカー7は、特定遊技状態になったときや、後述する始動入賞口14a〜14cや特定入賞口56等に入賞玉が発生したときに、遊技の雰囲気を盛り上げるための効果音を発生するためのものである。
【0008】
前記前面枠2の下部には、パチンコ玉を遊技盤10の遊技領域12に打ち出す操作ハンドル8と、余剰の景品玉を貯溜する余剰玉受皿9とが取り付けられている。そして、上記操作ハンドル8に対応するように前記前面枠2の下部裏面には、打球発射装置40が固着される。この打球発射装置40は、取付基板41上に、一定速度で回転する打球モータ42と、該打球モータ42の回転軸に固定される回転カム43と、該回転カム43と係合することにより往復回動して打玉を弾発する打球杆44と、該打球杆44の下端と係合して図示しない打球供給装置の玉送り片を動作せしめる玉送り摺動杆45とから成る。
【0009】
前記遊技盤10の表面には、打玉を遊技領域12に導く誘導レール11、図示しない多数の障害釘、各種の入賞球装置等が設けられている。より詳しく説明すると、遊技盤10の遊技領域12には、主遊技装置としての可変入賞球装置50、副遊技装置としての始動入賞装置13、風車ランプ装置16a,16b、遊技効果表示装置21a,21b、入賞口18a,18b、19a,19b、風車20、及びアウト口25等がそれぞれ配設される。
【0010】
前記主遊技装置としての可変入賞球装置50は、図7にその詳細を示すように、遊技盤10に取付けられる取付基板51を有し、その取付基板51の中央に長方形状の入賞領域52が形成されている。入賞領域52の中央左右には、一対の可動部材53a,53bが回動軸65a,65bによって回動自在に軸支され、この可動部材53a,53bが入賞領域52へ打玉を受け入れ易い第1の状態と打玉を受け入れない第2の状態とに変化自在に構成されている。すなわち、可動部材53a,53bは、後述する電気的駆動源であるソレノイド66a,66bによって開閉制御されるものである。また、入賞領域52の内部には、上部誘導板54a,54bと振分け装置55とが配置されている。
【0011】
振分け装置55は、電気的駆動源である後述する駆動モータ70によって中央部分で上下に口を開けるように駆動され、その駆動されたときに上部誘導板54a,54bで誘導された入賞玉の一部がその口の中に入って後述する特定入賞口56に誘導されるようになっている。また、上部誘導板54a,54bに誘導された入賞玉は、後方に導かれるようになっている。
【0012】
更に、入賞領域52の下方には、上記可動部材53a,53bによって受け入れられた打玉の一部が入賞する入賞口が複数設けられ、その中央が特定入賞口56とされ、その左右が通常入賞口57a,57bとされる。特定入賞口56には、特定入賞玉検出器74(図1参照)が一体的に設けられる。
【0013】
更に、可変入賞球装置50の上部には、前面装飾板58が突設して設けられ、その前面装飾板58の上部後面に入賞口59が形成され、その前面に後述する特定遊技状態となって所定の開閉サイクルを行っているときに、その開閉サイクルの繰返し回数を表示する継続回数表示器60や、特別遊技状態である旨を報知する遊技効果LED61が設けられている。また、取付基板51の中央左右が横方向に延設されるように形成されるが、その延設部に1回の開閉サイクル中に可変入賞球装置50に入賞した入賞玉数を表示する入賞個数表示器62a,62bが設けられるとともに、特別遊技状態である旨を報知する遊技効果ランプ64a,64bが設けられている。この遊技効果ランプ64a,64bの前面には、着色した透光性材料で形成された装飾レンズカバー63a,63bが貼着されている。
【0014】
一方、可変入賞球装置50の背面は、図1に示すような構造となっている。すなわち、前記可動部材53a,53bの回動軸65a,65bの後端には、作動部材68a,68bが係合しており、この作動部材68a,68bにソレノイド66a,66bのプランジャ67a,67bが連結されている。そして、作動部材68a,68bに連結された復帰スプリング69a,69bによって常に可動部材53a,53bが閉じる方向へ付勢され、ソレノイド66a,66bが励磁されたときにプランジャ67a,67bを吸引して回動軸65a,65bを回動し、可動部材53a,53bを開成させる。また、ソレノイド66a,66bの前方には、前記振分け装置55を駆動する駆動モータ70が配置され、この駆動モータ70とソレノイド66a,66bとの間に中継端子基板71が取付けられている。
【0015】
そして、この中継端子基板71に設けられるコネクタ群72に前記ソレノイド66a,66b、駆動モータ70、継続回数表示器60、遊技効果LED61、入賞個数表示器62a,62b、及び遊技効果ランプ64a,64bからの配線が一旦接続され、そのコネクタ群72のうちの外部端子に後述する中継端子基板90の主遊技装置コネクタ群91と接続する配線73が接続される。
【0016】
なお、可変入賞球装置50の可動部材53a,53bは、ソレノイド66a,66bによって開閉制御されるものであるが、横方向に摺動されるものであってもよいし、あるいは、遊技盤10の表面に対して垂直方向に開閉する開閉板で構成しても良い。
【0017】
上記した構成からなる可変入賞球装置50においては、始動入賞口14a〜14cに打玉が入賞すると、始動入賞口14a〜14cに関連して設けられた後述する始動入賞玉検出器75a〜75cの検出出力に応答して前記可変入賞球装置50の可動部材53a,53bを所定の第1の規制条件に基づいて相対的に短い時間間隔で開閉動作させるようになっている。すなわち、始動入賞口14a〜14cに打玉が入賞することによって、可動部材53a,53bが1回又は2回開閉動作を行うように駆動制御される。そして、この開閉動作中に可動部材53a,53bによって導かれた入賞玉が可変入賞球装置50内に設けられた前記特定入賞口56に入賞して特定入賞玉検出器74をONしたときには、いわゆる特定遊技状態となり、可動部材53a,53bの相対的に短い時間間隔の開閉動作を18回行うか、あるいは18回の開閉動作中に後述する入賞個数検出器87が10個の入賞玉を計数するまで開閉動作を行い(以下、開閉サイクルという)、更に、18回の開閉動作中に再度特定入賞口56に入賞玉が入賞して特定入賞玉検出器74をONさせると、その入賞した時点で開閉動作を直ちに停止し、次の開閉サイクルに移行する。ただし、この開閉サイクルの繰り返しは、入賞玉が特定入賞口56に入賞することを条件として、最高8回に設定される。また、特定遊技状態になると、副遊技装置としての前記遊技効果表示装置21a,21bの遊技効果ランプ22a,22b及び前記前面枠2の上部に設けられた枠表示装置23の枠ランプ24が点滅してその旨を遊技者に報知するようになっている。なお、この実施形態においては、上記した特定入賞玉検出器74及び入賞個数検出器87も副遊技装置を構成し、それらの配線が中継端子基板90の副遊技装置コネクタ93e,93fにそれぞれ接続される。
【0018】
遊技領域12に設けられる主遊技装置としての可変入賞球装置50の構造及び動作は上記の通りであるが、遊技領域12には、副遊技装置としての始動入賞装置13、風車ランプ装置16a,16b、遊技効果表示装置21a,21bや、単なる入賞口18a,18b、チューリップ式入賞口19a,19b、及び風車20等が設けられている。副遊技装置としては、後述する制御基板ボックス46に収納される制御基板に形成される制御回路によって制御される電気的部品を備えたものであり、前記始動入賞装置13は、複数の始動入賞口14a〜14cを有するとともに、該始動入賞口14a〜14cに一体的に設けられる始動入賞玉検出器75a〜75c(図1参照)と、始動入賞口14a〜14cとの間に設置される表示ランプ15とを備えている。表示ランプ15は、図1に示すようにランプ基板76に設けられ、それぞれのランプ基板76が電気的に接続されて接続端子77から配線79によって後述する中継端子基板90の副遊技装置コネクタ93gに接続される。また、始動入賞玉検出器75a〜75cから延びる配線78も中継端子基板90の副遊技装置コネクタ93hに接続される。なお、表示ランプ15は、始動入賞口14a〜14cに打玉が入賞したときや、特定遊技状態となったときに点灯、あるいは点滅してその旨を報知するようになっている。
【0019】
また、副遊技装置としての風車ランプ装置16a,16bは、表示ランプ17a,17bを含み、その配線が中継端子基板90の副遊技装置コネクタ93dに接続される。この表示ランプ17a,17bも特定遊技状態のときに点灯、あるいは点滅してその旨を報知する。更に、副遊技装置としての遊技効果表示装置21a,21bは、遊技効果ランプ22a,22bを含み、その配線が中継端子基板90の副遊技装置コネクタ93bに接続される。この遊技効果ランプ22a,22bも特定遊技状態となったときに点灯、あるいは点滅してその旨を報知する。また、上記した表示ランプ17a,17b、遊技効果ランプ22a,22bと同じ機能を有する枠ランプ24を備えた枠表示装置23が遊技盤10ではなく、前記前面枠2の上部に設けられている。この枠表示装置23も副遊技装置であり、その配線が中継端子基板90の副遊技装置コネクタ93aにコネクタ95を介して接続される。
【0020】
上記で説明した各種の入賞口に入らなかった打玉は、誘導レール11の最下部に設けられたアウト口25に取り込まれる。
【0021】
次に、図6に基づいてパチンコ遊技機1の背面について説明する。図6において、前記遊技盤10は、取付具27によって遊技盤保持枠26に着脱自在に固定されている。この遊技盤10の裏面には、前記の各入賞口の裏面を覆うように入賞玉集合カバー体80a,80bが取り付けられている。この入賞玉集合カバー体80a,80bについては、後に詳述する。
【0022】
一方、遊技盤10の裏面全体を覆うように機構板28が開閉自在に設けられている。この機構板28には、図6において、一点鎖線で示すように、その前面側に入賞玉を処理するための入賞玉処理機構が形成され、その後面側に景品玉を払出すための景品玉払出機構が形成されている。入賞玉処理機構は、前記入賞玉集合カバー体80a,80bに誘導されて左右に落下した入賞玉や前記可変入賞球装置50内に入賞した入賞玉を受けて、一側に集合せしめる入賞玉集合樋29と、該集合樋29によって集められた入賞玉を1個づつ処理する入賞玉処理器30と、該入賞玉処理器30から排出される入賞玉を受けて、図示しない自動杆を作動させて後述する景品玉払出装置36を作動させるための入賞玉払出通路31等から成る。また、機構板28の前面側には、前記アウト口25から排出されるアウト玉を誘導するアウト玉払出通路32も形成されている。
【0023】
一方、景品玉払出機構は、図示しない補給機構から補給される景品玉を貯溜する景品玉タンク33と、該景品玉タンク33に貯溜されている景品玉を二列に整列させて流下させる景品玉整列樋34と、該整列樋34からの景品玉の流下方向を180度変化させるとともにその玉圧を弱める屈曲樋35と、該屈曲樋35からの景品玉を所定個数(13個)受け入れて、1つの入賞玉に対応してその所定個数の景品玉を払出す景品玉払出装置36と、該景品玉払出装置36から払出された景品玉を図示しない景品玉排出通路を介して前記打球供給皿6に払出すための連通口37(前記遊技盤保持枠26の下方部分である支持板部に形成される)と、前記前面枠2の裏面に固定される接続樋38を介して前記余剰玉受皿9に払い出すための図示しない余剰玉通路とから成る。
【0024】
また、機構板28のほぼ中央には、前記入賞玉集合カバー体80a,80bよりもやや小さい窓開口39が開設され、前記可変入賞球装置50の後方突出部が後方へ突き出るようにしている。更に、機構板28の裏面には、制御基板を収納する制御基板ボックス46が着脱自在に取り付けられ、この制御基板には、前記可変入賞球装置50等の動作を制御すべくマイクロコンピュータを含む制御回路が構成されている。そして、制御基板からの延びる配線47の先端に固着されるコネクタ47a〜47cが後述する中継端子基板90の制御基板コネクタ群92の制御基板コネクタ92a〜92cに接続されるようになっている。
【0025】
ところで、前記遊技盤10の裏面に固着される入賞玉集合カバー体80a,80bには、この実施形態の要部である中継端子基板90が設けられているが、この構成について図1を参照して説明すると、入賞玉集合カバー体80a,80bは、上下2つに分割形成され、その中央には、前記可変入賞球装置50の後部突出部分を突出させる開口81が形成されている。また、入賞玉集合カバー体80a,80bのそれぞれには、遊技盤10に取付けるための取付片82a,82b、83a,83bが設けられるとともに、上部の入賞玉集合カバー体80aの取付片82a,82bには、前記遊技効果表示装置21a,21bの遊技効果ランプ22a,22bが取付られるようになっている。また、その外周に沿って、遊技効果ランプ22a,22bから延びる配線が収納される配線処理溝を構成する配線処理溝形成部材84a,84bが突設されている。また、下方の入賞玉集合カバー体80bにも配線を処理するための配線処理部材85aや配線係止片85bが形成されている。
【0026】
一方、入賞玉集合カバー体80a,80bの前面には、遊技盤10に設けられる入賞口から入賞した入賞玉を誘導する誘導径路86a〜86cが形成されるが、入賞玉集合カバー体80a,80bの中央下部の誘導径路86cには、入賞個数検出器87が設けられて、可変入賞球装置50の可動部材53a,53bによって受け入れられた入賞玉を検出するようになっている。
【0027】
また、上部の入賞玉集合カバー体80aの裏面には、この実施形態の要部である中継端子基板90が取り付けられている。すなわち、入賞玉集合カバー体80aの一側には、図4に示すように取付部88が突設され、該取付部88にビスで中継端子基板90を固定するようになっている。このように突出した取付部88に中継端子基板90を取付けるようにしたのは、中継端子基板90にハンダ付けされるコネクタ群91〜93の後面に突出するピンを収納するように取付空間89を形成するためである。これにより、中継端子基板90をスムーズに取付けることができる。なお、下部の入賞玉集合カバー体80bには、やや大きな中継端子基板90でも安定して取付けることができるように、中継端子基板90の裏面を支持する突起88aが形成され、また、上部の入賞玉集合カバー体80aには、中継端子基板90の上端と当接する位置決め突片88bが突設されて、中継端子基板90の取付作業が行い易いようにしている。
【0028】
上記のようにして取付けられる中継端子基板90の構造について図2ないし図4を参照して説明すると、中継端子基板90のほぼ中央には、主遊技装置としての可変入賞球装置50からの配線73が接続される主遊技装置コネクタ群91が植立される。図示の実施形態では、主遊技装置コネクタ群91として、4つの主遊技装置コネクタ91a〜91dが上下2列に配列される。また、主遊技装置コネクタ群91の外側上下には、前記制御基板ボックス46に収納される制御基板からの配線47が接続される制御基板コネクタ群92が植立される。図示の実施形態では、制御基板コネクタ群92として、3つの制御基板コネクタ92a〜92cが主遊技装置コネクタ群91の上下に配列される。更に、制御基板コネクタ群92の外側上下には、前記した副遊技装置からの配線がそれぞれ接続される副遊技装置コネクタ群93が植立される。図示の実施形態では、8つの副遊技装置コネクタ93a〜93hが制御基板コネクタ群92の上下に4個づつ配列される。なお、前記した説明の中では、副遊技装置コネクタ群93の中で副遊技装置コネクタ93cについての説明をしていないが、この副遊技装置コネクタ93cは、特定遊技状態(大当りともいう)となったときに、遊技場に設置される管理コンピュータ、又はパチンコ島台の上部に設置されるトップランプに信号を送るための大当り情報出力線96に接続されるようになっている。
【0029】
上記したコネクタ群のうち中継端子基板90の内側に配列される主遊技装置コネクタ群91と制御基板コネクタ群92とは、図4に示すように、その差込みピンが中継端子基板90と直交するように植立され、副遊技装置コネクタ群93は、その差込みピンが中継端子基板90と平行となるように植立されている。このように植立することにより、それぞれの配線の接続作業を行い易くしている。また、副遊技装置コネクタ群93の近傍には、その接続コネクタに接続される副遊技装置の種別と配線の色を示す情報が印刷され、誤配線を起こさないように配慮されている。なお、色の情報としてコネクタ自体に着色しても良い。
【0030】
また、上記した効果を奏する構成以外に、本実施形態における中継端子基板90には、制御基板コネクタ群92と主遊技装置コネクタ群91及び副遊技装置コネクタ群93とを電気的に接続するように接続ライン94がプリント配線されている。しかして、この実施形態においては、3つの制御基板コネクタ92a〜92cのうち、上部一側に設けられる制御基板コネクタ92aに上部に位置する副遊技装置コネクタ93a〜93dと上部一側に位置する主遊技装置コネクタ91a、及び下部他側に位置する主遊技装置コネクタ91dが接続するように配線され、上部他側に設けられる制御基板コネクタ92bに上部他側に位置する主遊技装置コネクタ91bが接続され、下部に設けられる制御基板コネクタ92cに下部に位置する主遊技装置コネクタ91c,91dと下部に位置する副遊技装置コネクタ93e〜93hが接続されている。このため、相互の接続ライン94が制御基板コネクタ92aと主遊技装置コネクタ91dとを接続する接続ライン94を除いて最短距離で接続されている。
【0031】
これに対して、従来の中継端子板90においては、図8に示すように、制御基板からの配線が接続される制御基板コネクタ群92の上下外側に主遊技装置(例えば、可変入賞球装置50)からの配線を接続する主遊技装置コネクタ群91が配列され、さらに主遊技装置コネクタ群91の上下外側、すなわち中継端子基板90の上下端部に副遊技装置からの配線が接続される副遊技装置コネクタ群93が配置されていたので、制御基板からの配線を制御基板コネクタ群92に接続しようとする際に、主遊技装置から主遊技装置コネクタ群91に接続されている配線が邪魔となって、その配線をかき分けながら接続しなければならず、接続しずらいという欠点があった。そこで、これを解決するために図9に示すように、同種類のコネクタ群を集合せしめて、例えば、中央に主遊技装置コネクタ群91を配置し、下方に制御基板コネクタ群92を配置し、上方に副遊技装置コネクタ群93を配置するような構造が考えられる。しかしながら、このような配置構造であると、制御基板コネクタ群92と副遊技装置コネクタ群93とを接続する接続ライン(パターン配線)94を制御基板コネクタ群92と主遊技装置コネクタ群91とを接続する接続ライン94を迂回して形成する必要があるため、中継端子基板90自体が大型化するという欠点が生ずる。
【0032】
しかしながら、本実施形態における中継端子基板90は、前述したように構成されるので、主遊技装置としての可変入賞球装置50からの配線73を主遊技装置コネクタ群91に接続した状態においても、制御基板コネクタ群92がその外側に配列されているので、図8に示す従来の中継基板90に比べて制御基板からの配線47を制御基板コネクタ群92に接続する作業が極めて容易に行えるとともに、制御回路によって制御される主遊技装置及び副遊技装置が接続される主遊技装置コネクタ群91及び副遊技装置コネクタ群93が制御基板が接続される制御基板コネクタ群92を挟むように配置されるので、図9に示すものに比べて中継端子基板90にプリント配線される接続ライン94が最短の距離で構成することができ、このため、中継端子基板90自体を小型化することができる。
【0033】
なお、上記した実施形態においては、中継端子基板90上に主遊技装置コネクタ群91、制御基板コネクタ群92、及び副遊技装置コネクタ群93とがそれぞれ2列となるものを示したが、制御回路によって制御される主遊技装置の電気的部品、及び副遊技装置の電気的部品が少ない場合には、1列となる場合がある。このような場合でも、制御基板コネクタ92を挟むように主遊技装置コネクタ91及び副遊技装置コネクタ93を配置すれば良い。
【0034】
また、上記した実施形態においては、主遊技装置として可変入賞球装置50を例示したが、これに限らず、例えば、可変表示装置や内部に電気的部品が配置された入賞球装置であってもよい。更に、中継端子基板90を入賞玉集合カバー体80aの裏面ではなく、遊技盤10の裏面又は機構板28の裏面に取付けてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明に係る弾球遊技機の中継端子基板は、副遊技装置接続端子の色を、接続される電気的装置に使用されている配線に係る色と同一としたので、接続端子の色と同じ色に係る配線を接続すれば良いので、誤配線を確実に防止することができる。また、中継端子基板の上下に配置されるそれぞれの制御基板接続端子が主遊技装置接続端子と副遊技装置接続端子とによって挟まれるように配置されるので、中継端子基板にプリント配線される接続ラインが最短の距離で構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施形態に係る中継端子基板が取付けられる入賞玉集合カバー体を含む遊技盤裏面の背面概略図である。
【図2】
入賞玉集合カバー体の要部拡大図である。
【図3】
中継端子基板の正面図である。
【図4】
中継端子基板を取付けた状態を示す断面図である。
【図5】
実施形態に係る中継端子基板が適用される弾球遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の正面図である。
【図6】
パチンコ遊技機の背面概略図である。
【図7】
主遊技装置としての可変入賞球装置の正面図である。
【図8】
従来の主遊技装置と中継端子基板との関係を示す部分背面図である。
【図9】
従来の中継端子基板の正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機(弾球遊技機)
46 制御基板ボックス
50 可変入賞球装置(主遊技装置)
90 中継端子基板
91 主遊技装置コネクタ群(主遊技装置接続端子)
92 制御基板コネクタ群(制御基板接続端子)
93 副遊技装置コネクタ群(副遊技装置接続端子)
副遊技装置として、
13 始動入賞装置
16a,16b 風車ランプ装置
21a,21b 遊技効果表示装置
23 枠表示装置
74 特定入賞玉検出器
87 入賞個数検出器
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-04-04 
出願番号 特願平10-95310
審決分類 P 1 651・ 121- ZA (H01R)
最終処分 取消  
前審関与審査官 瀬津 太朗  
特許庁審判長 田中 秀夫
特許庁審判官 山本 信平
平上 悦司
登録日 2003-02-07 
登録番号 特許第3396622号(P3396622)
権利者 株式会社三共
発明の名称 弾球遊技機の中継端子基板  
代理人 今崎 一司  
代理人 今崎 一司  
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