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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  C02F
審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備  C02F
審判 全部申し立て 2項進歩性  C02F
審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備  C02F
管理番号 1121146
異議申立番号 異議2003-72990  
総通号数 69 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1995-02-10 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-09 
確定日 2005-05-18 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3413882号「純水製造方法および装置」の請求項1ないし4に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3413882号の請求項1ないし4に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯

本件特許第3413882号は、平成5年7月27日に特許出願され、平成15年4月4日に特許権の設定登録がなされ、その後、特許異議申立人 オルガノ株式会社(以下「申立人」という)より、特許異議の申立てがなされ、取消通知がなされ、その指定期間内の平成16年9月17日付けで訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否

2-1.訂正の内容

本件訂正の内容は、本件特許明細書を、訂正請求書に添付された訂正明細書のとおりに訂正すること、即ち、下記訂正事項(a)ないし(d)のとおりに訂正しようとするものである。
訂正事項(a)
「【請求項1】 工業用水と半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして純水を製造する方法において、工業用水を軟化したのち半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンすることを特徴とする純水製造方法。」

「【請求項1】 工業用水と半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして純水を製造する方法において、工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化したのち半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして一次純水とすることを特徴とする純水製造方法。」
に訂正をする。

訂正事項(b)
「【請求項2】 工業用水を軟化する軟化装置と、軟化された工業用水を半導体製造排水と混合して混合原水とする混合装置と、混合原水を脱イオンする脱イオン装置とを含むことを特徴とする純水製造装置。」

「【請求項2】 工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化する軟化装置と、軟化された工業用水を半導体製造排水と混合して混合原水とする混合装置と、混合原水を脱イオンして一次純水とする脱イオン装置とを含むことを特徴とする純水製造装置。」
に訂正をする。

訂正事項(c)
「【0006】【課題を解決するための手段】
本発明は次の純水製造方法および装置である。
(1)工業用水と半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして純水を製造する方法において、工業用水を軟化したのち半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンすることを特徴とする純水製造方法。
(2)工業用水を軟化する軟化装置と、軟化された工業用水を半導体製造排水と混合して混合原水とする混合装置と、混合原水を脱イオンする脱イオン装置とを含むことを特徴とする純水製造装置。
(3)軟化装置が強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂を容積比で1:9〜10:1の割合で充填したものである上記(2)記載の装置。
(4)脱イオン装置が膜分離装置を含むものである上記(2)または(3)記載の装置。」

「【0006】【課題を解決するための手段】
本発明は次の純水製造方法および装置である。
(1)工業用水と半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして純水を製造する方法において、工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化したのち半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして一次純水とすることを特徴とする純水製造方法。
(2)工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化する軟化装置と、軟化された工業用水を半導体製造排水と混合して混合原水とする混合装置と、混合原水を脱イオンして一次純水とする脱イオン装置とを含むことを特徴とする純水製造装置。
(3)軟化装置が強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂を容積比で1:9〜10:1の割合で充填したものである上記(2)記載の装置。
(4)脱イオン装置が膜分離装置を含むものである上記(2)または(3)記載の装置。」
に訂正をする。

訂正事項(d)
「【0042】【発明の効果】
本発明の純水製造方法および装置においては、工業用水を軟化したのち半導体製造排水と混合して脱イオンするようにしたので、不溶性塩の生成によるスケール化を防止することができ、脱イオン工程において膜分離装置を用いる場合でも、分離の目詰まりによる処理性能および処理水質の低下を防止することができる。」

「【0042】【発明の効果】
本発明の純水製造方法および装置においては、工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化したのち半導体製造排水と混合し、混合原水を脱イオンして一次純水とするようにしたので、不溶性塩の生成によるスケール化を防止することができ、脱イオン工程において膜分離装置を用いる場合でも、分離の目詰まりによる処理性能および処理水質の低下を防止することができる。」
に訂正する。

2-2.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否

上記訂正事項(a)及び(b)は、訂正前の【請求項1】及び【請求項2】の「軟化手段」を「アニオン交換することなくカチオン交換」によると限定し、かつ、混合原水の脱イオン水を純水製造の「一次純水」に限定したものであるから、上記訂正事項(a)及び(b)は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
上記訂正事項(c)及び(d)は、上記訂正事項(a)及び(b)に対応して、【請求項1】及び【請求項2】の訂正に整合させるためであって、明りようでない記載の釈明を目的とする訂正に該当するものである。
そして、上記訂正事項(a)〜(d)のうち、「軟化手段」については、特許明細書の【請求項3】、段落【0010】、【0024】、【0038】及び【0039】の記載に基づくものであり、また、「一次純水」については、段落【0037】の記載に基づくものであり、いずれも願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてなされたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

2-3.まとめ

以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立てについての判断

3-1.本件発明

本件請求項1ないし4に係る発明(以下、「本件発明1ないし4」という)は、上記2.で示したように、上記訂正が認められるから、上記訂正請求に係る訂正明細書の特許請求の範囲請求項1ないし請求項4に記載された次のとおりのものである。(上記2-1.の訂正事項参照)
「【請求項1】 工業用水と半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして純水を製造する方法において、工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化したのち半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして一次純水とすることを特徴とする純水製造方法。
【請求項2】 工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化する軟化装置と、軟化された工業用水を半導体製造排水と混合して混合原水とする混合装置と、混合原水を脱イオンして一次純水とする脱イオン装置とを含むことを特徴とする純水製造装置。
【請求項3】 軟化装置が強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂を容積比で1:9〜10:1の割合で充填したものである請求項2記載の装置。
【請求項4】 脱イオン装置が膜分離装置を含むものである請求項2または3記載の装置。」

3-2.特許異議の申立ての理由の概要

申立人は、証拠として甲第1ないし3号証を提示し、下記の理由により、訂正前の本件請求項1ないし4に係る特許を取り消すべきと主張している。
【理由】訂正前の本件請求項1ないし4に係る発明は、下記の刊行物1に記載された発明であるか、刊行物1ないし3の記載に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、訂正前の本件請求項1ないし4に係る特許は、特許法第29条第1項または同条第2項の規定に違反してなされたものである。
刊行物1:「配管と装置」第32巻第3号(1992)2〜9頁(甲第1号証)
刊行物2:「電子材料」第21巻第8号33〜37頁(甲第2号証)
刊行物3:特公昭61-1192号公報(甲第3号証)
また、申立人は、訂正前の本件請求項1、2に係る発明が、工業用水と混合されるべき半導体製造排水にフッ素が存在することを前提とし、フッ化カルシウムやフッ化マグネシウム等のスケールの発生を防ぐことにあるのに、【請求項1】及び【請求項2】並びにこれらを支持すべき【発明の詳細な説明】に、この点の記載がないことは、発明の必須構成要件の記載を欠き、発明の目的、構成及び効果の明瞭な記載がないことになるので、訂正前の本件請求項1、2に係る発明は、旧特許法第36条第4項又は第5項の規定に違反していると主張している。

3-3.刊行物の記載

3-3-1.刊行物1には以下の事項が記載されている。
(a)「(1)超純水製造システムの構成 半導体工場における水処理設備の全体構成を図1に示す。一般に水処理設備は、工業用水や井水を原水として超純水を製造する超純水製造系、半導体製造工程から排出された稀薄排水を回収する排水回収系および濃厚排水を他の排水とともに処理し系外に排出する排水処理系から構成される。」(第2頁右欄第16〜22行)
(b)「(4)1次純水装置 1次純水装置では、主として電解質を除去する2床3塔型イオン交換ユニット(2B3T)および混床型ポリシャー(MBP)、溶存酸素を除去する真空脱気塔(VD)、電解質とともに微粒子、バクテリア、有機物を除去する逆浸透ユニット(RO)などを組合わせて、原水中の不純物を極微量まで低減する。これらのユニットの組合せについては、図2に示したように、主として原水のシリカ濃度の高低によって、前段に2B3Tを配するプロセスとROを配するプロセスとを使い分ける。」(第4頁右欄第3〜末行)
(c)第3頁の「図2 超純水製造系の構成例」の構成をみると、工業用水を前処理した高濃度シリカ含有水は、「1次純水装置」において、2床3塔型イオン交換ユニット(2B3T)で脱イオンした後、回収水(記載(a)よりみて、この回収水は半導体製造工程から排出された排水回収水と解される)と混合処理されている。

3-3-2.刊行物2には以下の事項が記載されている。
(a)「洗浄排水をpHまたは導電率によって回収装置へ送るかどうかを決め、弱塩基性陰イオン交換樹脂またはモノベッド装置で処理して1次純水貯槽で原水系列の処理水に加える。」(第37頁右欄第16〜19行)

3-3-3.刊行物3には以下の事項が記載されている。
(a)「超純水製造工程から得られた高純度洗浄水を使用して、被洗浄物を洗浄することにより排出される、主としてフッ素で汚染された高純度洗浄廃水を、活性炭層、弱塩基性陰イオン交換樹脂層、強酸性陽イオン交換樹脂層、及び強塩基性陰イオン交換樹脂の順に通水処理し、超純水製造で使用できる処理水を得ることを特徴とする高純度洗浄廃水の回収方法。」(特許請求の範囲)
(b)「通常高純度洗浄廃水は、硝酸、硫酸を含有しているためpHは2〜4程度であり、そのためフッ素はフッ酸として存在しているため弱塩基性陰イオン交換樹脂に効率良く吸着して大部分のフッ素が除去され、しかも硝酸や硫酸も同時に除去されるので、処理水のpHは8〜10付近になる。この処理水はついで強酸性陽イオン交換樹脂により(る)処理に付される。強酸性陽イオン交換樹脂で処理されることにより、高純度洗浄廃水中のカルシウム、マグネシウム及びその他のカチオン成分が吸着除去されるが、その際にこれらが樹脂に吸着され濃縮されても前段の処理でフッ素が大部分除去されているため、樹脂表面へのフッ化物の生成はなく、また強酸性陽イオン交換樹脂には、前段の弱塩基性陰イオン交換樹脂により、pH8〜10になった液を接触させることになり、そのイオン交換能力が有効に利用されるため処理水純度は向上し、処理水量も増大する。」(第2頁右欄第9〜26行)

3-4.当審における判断

3-4-1.本件発明1について

上記刊行物1の記載(b)及び(c)によれば、「前処理された工業用水を、カチオン交換樹脂塔、アニオン交換樹脂塔及び脱炭酸塔からなる2床3塔型イオン交換ユニットでカチオン交換とアニオン交換した後、半導体製造工程から排出された回収水と混合し、混床型ポリシャーで脱イオンして一次純水を得る方法」(以下、「刊行物1発明」という)が記載されていると言える。
そこで、本件発明1と刊行物1発明とを本件発明1の記載に則って整理して対比すると、刊行物1発明は「工業用水と半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして純水を製造する方法」であり、刊行物1発明の「前処理された工業用水を、カチオン交換樹脂塔、アニオン交換樹脂塔及び脱炭酸塔からなる2床3塔型イオン交換ユニットでカチオン交換とアニオン交換する」工程は「工業用水をイオン交換により軟化する」工程であるので、両者は、「工業用水と半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして純水を製造する方法において、工業用水をイオン交換により軟化したのち半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして一次純水とすることを特徴とする純水製造方法」である点で一致し、
本件発明1では工業用水をイオン交換により軟化するのに「アニオン交換を行うことなくカチオン交換のみ行う」方法を採用しているのに対し、刊行物1発明では工業用水をイオン交換により軟化するのに「カチオン交換とアニオン交換を行うことを必須とする」方法を採用している点で相違している。

相違点について検討する。

本件発明1と刊行物1発明は相違しているのであるから、本件発明1は刊行物1に記載されている発明ではない。

次に、刊行物2、3の記載についてみるに、「アニオン交換を行うことなくカチオン交換のみ行う」ことは刊行物2、3のいずれにも記載されておらず示唆もされていない。
そして、本件発明1は「アニオン交換を行うことなくカチオン交換のみ行う」という相違点の構成を採用することにより、明細書に記載の「不溶性塩の生成を防止でき、脱イオン工程において膜分離装置を用いる場合でも、分離の目詰まりによる処理性能および処理水質の低下を防止することができる」という作用効果を奏するものである。

なお、申立人は、上記刊行物3に「この洗浄廃水は電子部品の製造工程で用いられるフッ素、硝酸、硫酸、カルシウム、マグネシウム、有機溶剤等を含有しており・・・特にフッ素は超純水製造装置内でスケールを発生させ装置機能低下という重大な障害発生の要因となるので、洗浄廃水の再利用に際しこのような障害発生防止のためにフッ素を1ppm以下程度にする特別の処理が必要である。」(第1頁右欄第9〜19行)と記載されているところから、洗浄廃水の再利用にあたっては、洗浄廃水中のフッ素をスケール発生の原因となるカルシウムイオンやマグネシウムイオンと接触させないようにすることが必要であることを述べたものである旨主張するが、刊行物3は半導体製造における電子部品の洗浄排水の処理についてのものであり、半導体製造における電子部品の洗浄排水との混合前に工業用水からカチオンのみを除去しようと意図するものではなく、また、刊行物3には半導体製造における電子部品の洗浄排水との混合前に工業用水から「アニオン交換を行うことなくカチオン交換のみ行う」ことの必然性についても何も記載されていないのであるから、刊行物3の上記記載は半導体製造における電子部品の洗浄排水におけるフッ素の除去について述べたものと解すのが自然であり、工業用水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンの除去について述べたものと解することはできない。

したがって、本件発明1は、上記刊行物1〜3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

3-4-2.本件発明2について

本件発明2は、方法の発明にかかる本件発明1を装置の発明として規定したもので、上記3-4-1.で指摘した本件発明1の特徴を備えた本件発明2は、上記刊行物1に記載された発明ではなく、また、上記刊行物1〜3に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

3-4-3.本件発明3及び4について

本件発明3及び4は、請求項2を引用したものであるから、上記3-4-2.で指摘した本件発明2の特徴を備えた本件発明3及び4は、上記刊行物1に記載された発明ではなく、また、上記刊行物1〜3に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

3-5.明細書の記載不備について

申立人は、本件特許発明が、工業用水と混合されるべき半導体製造排水にフッ素が存在することを前提とし、フッ化カルシウムやフッ化マグネシウム等のスケールの発生を防ぐことにあるのに、【請求項1】及び【請求項2】並びにこれらを支持すべき【発明の詳細な説明】に、この点の記載がないのは明細書の記載不備であると主張するが、【発明の詳細な説明】の段落【0008】を始め半導体製造排水中のフッ素の存在は明記されており、また、半導体製造排水中にフッ素が存在することは自明であって請求項1、2にフッ素の存在を改めて記載する必要があるとは認められないので、申立人の上記主張は是認することができない。

4.まとめ

以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件発明1ないし4についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1ないし4についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明1ないし4についての特許は拒絶の査定をしなけれ
ばならない特許出願に対してされたものと認めない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
純水製造方法および装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 工業用水と半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして純水を製造する方法において、
工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化したのち半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして一次純水とすることを特徴とする純水製造方法。
【請求項2】 工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化する軟化装置と、
軟化された工業用水を半導体製造排水と混合して混合原水とする混合装置と、
混合原水を脱イオンして一次純水とする脱イオン装置と
を含むことを特徴とする純水製造装置。
【請求項3】 軟化装置が強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂を容量比で1:9〜10:0の割合で充填したものである請求項2記載の装置。
【請求項4】 脱イオン装置が膜分離装置を含むものである請求項2または3記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は工業用水と半導体製造排水を原水として純水を製造するための純水製造方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程等に使用される超純水は、一般にイオン交換および膜分離からなる一次純水製造工程と、紫外線酸化、混床式イオン交換および限外濾過からなる二次純水製造工程(サブシステムとも呼ばれる)とを経て製造される。このような超純水製造工程に供給される原水としては、工業用水のほか、半導体製造工場等においては、半導体製造工程から排出される半導体製造排水を回収して原水としている。
【0003】
ところが両者は含まれる成分が異なるため、別の処理法により純水を製造している。すなわち半導体製造排水を原水とする場合は活性炭処理、弱塩基性アニオン交換、強酸性カチオン交換、強塩基性アニオン交換、膜分離の各工程を経て一次純水を製造している。これに対して工業用水を原水とする場合は活性炭処理、強酸性カチオン交換、脱気、強塩基性アニオン交換、膜分離の各工程を経て一次純水を製造している。しかし原水ごとに別の処理法により一次純水を製造すると、処理装置および操作が複雑となり、製造コストが高くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで工業用水と半導体製造排水を混合して処理を行うと、膜分離装置等においてスケールが付着して、処理水量が低下するとともに、処理水質が低下する。特に膜分離装置の脱塩機能を活かし、膜分離装置を前段に設置する場合に、その傾向が大きい。
【0005】
本発明の目的は、半導体製造排水と工業用水を混合して原水としても、膜分離装置等におけるスケールの生成による処理水量および処理水質の低下を防止することができ、これにより簡単な処理装置と操作により、高水質の純水を高処理水量で製造することができる純水製造方法および装置を提案することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は次の純水製造方法および装置である。
(1)工業用水と半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして純水を製造する方法において、
工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化したのち半導体製造排水を混合し、混合原水を脱イオンして一次純水とすることを特徴とする純水製造方法。
(2)工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化する軟化装置と、
軟化された工業用水を半導体製造排水と混合して混合原水とする混合装置と、
混合原水を脱イオンして一次純水とする脱イオン装置と
を含むことを特徴とする純水製造装置。
(3)軟化装置が強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂を容量比で1:9〜10:0の割合で充填したものである上記(2)記載の装置。
(4)脱イオン装置が膜分離装置を含むものである上記(2)または(3)記載の装置。
【0007】
本発明において原水として用いる工業用水は、水道水、地下水、河川水など、一般に純水製造の原水として用いられるものが、そのまま使用できる。この工業用水は、凝集沈殿処理等の前処理を行うことができる。これらの工業用水は、通常カルシウム、マグネシウム等の硬度成分を含んでいる。
他の原水として用いる半導体製造排水は、半導体製造工程から排出される洗浄排水その他の排水であって、フッ素イオンを含む排水である。半導体製造排水は予め活性炭処理等の前処理を行うことができる。
【0008】
このような工業用水および半導体製造排水を混合して脱イオン処理を行うとスケールが生成し、特に膜分離装置においてスケールが生成すると、分離膜が目詰まりし、処理水量および処理水質が低下する。その原因を調べたところ、半導体製造排水中のフッ素イオンと工業用水中のカルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンが反応してフッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化アルミニウムナトリウム等のコロイドが生成するためであることがわかった。このようなフッ化カルシウム等のスケールが分離膜に付着すると、薬品洗浄を行っても容易に性能が回復せず、処理水量が低下するとともに、付着物が少しずつ溶出して、処理水質が低下する。
【0009】
本発明では、このようなフッ化カルシウム等の生成を防止するために、予め工業用水を軟化したのち、半導体製造排水と混合して混合原水とする。両者の混合割合は任意である。混合は両者を貯槽に導入することにより行うことができる。
【0010】
本発明において、工業用水の軟化に用いる軟化装置としては、工業用水中のカルシウムイオン、マグネシウムイオン等の硬度成分を除去し、あるいはナトリウムイオン等とイオン交換できるものであればよい。このような軟化装置にはH形強酸性カチオン交換樹脂、Na形強酸性カチオン交換樹脂、H形弱酸性カチオン交換樹脂などを充填することができる。
【0011】
このうち弱酸性カチオン交換樹脂は再生が容易であるが、中性塩分解能がないので、強酸性カチオン交換樹脂と組合せて使用するのが好ましい。強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂は、容量比で1:9〜10:0の割合で使用できるが、強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂、特にH形強酸性カチオン交換樹脂とH形弱酸性カチオン交換樹脂を容量比で2:8〜8:2とするのが好ましい。軟化装置の通水速度はSV10〜30hr-1、再生剤使用量はカルシウムおよびマグネシウムイオンの170当量%以下とすることができる。
【0012】
工業用水処理系には、軟化装置の後に脱炭酸装置を設けるのが好ましい。この脱炭酸装置は酸性下に炭酸を除去する装置であり、気液接触式、真空式など任意の形式のものが使用できる。気液接触式の場合、G/L比(N-m3/m3)5〜20の範囲が好ましい。
【0013】
混合原水を得るための混合装置は工業用水の軟化処理水と半導体製造排水を混合できるものであればよく、一般的には混合水槽が用いられるが、単にパイプを接続するだけでもよい。脱炭酸装置を用いる場合は、脱炭酸処理水が得られる水槽を混合水槽として用いることができる。
【0014】
混合原水を脱イオンする脱イオン装置としては、逆浸透(RO)膜分離装置等の膜分離装置、イオン交換装置あるいはこれらの組合せからなるものが使用できる。本発明では工業用水を軟化してフッ化カルシウム等の生成を防止するため、膜分離装置を使用してもスケール化による性能低下は少ない。脱イオン装置として膜分離装置を採用すると、イオン交換装置における再生工程が省略できる利点がある。
【0015】
脱イオン用の膜分離装置としては、RO膜を用いて膜分離によりイオンを分離するRO装置があげられる。このような膜分離装置としては、スパイラル型、チューブラー型、ホローファイバ型など、任意の形式のモジュールを備えたものを用いることができるが、生物濾過装置を組合せて用いるときは、後述のような集水管の外周に波形板のスペーサを介してRO膜を巻付けたスパイラル形モジュールを備えたものが好ましい。
膜分離装置はイオン交換装置と組合せて用いることができる。膜分離装置のみを脱イオン装置とする場合は、複数のものをシリーズに接続することにより、処理水純度を高くすることができる。
【0016】
脱イオン用のイオン交換装置としては、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を用いる2塔式、複床式、混床式、これらを組合せたものなど、任意のものが用いられる。またRO装置と組合せて使用するときは混床式を用いるのが好ましい。
【0017】
工業用水および/または半導体製造排水が有機物、懸濁物等の不純物を含む場合には、混合原水とする前または混合原水とした後脱イオン前に、前処理装置を設けてこれらの不純物を除去するのが好ましい。このような前処理装置としては、ミリポアフィルタ(MF)膜、限外濾過(UF)膜等を用いた膜分離装置、生物濾過装置、紫外線(UV)酸化装置、活性炭吸着装置等が使用できるが、生物濾過装置と波形板スペーサを用いた膜分離装置の組合せが好ましい。
【0018】
生物濾過装置は、固定床もしくは流動床を形成する粒状の担体または空隙率の高い充填材に生物汚泥を付着させたり、あるいは生物汚泥を浮遊状態で保持した濾過槽に、好気状態で混合原水を通過させて、有機物を生物分解するとともに、懸濁物を捕捉するように構成される。
【0019】
波形板スペーサを用いた膜分離装置は、特開昭64-47404号、特開昭64-51105号に開示されているように、集水管の外周の波形板のスペーサを介してUF膜等の分離膜をスパイラルに巻付けた構造で、スペーサは巻付方向と交差する方向に、波形によって形成される連続した被処理水路を有し、被処理水路はその延長方向に対して蛇行流路となるか、あるいは凹凸部によって乱流を生じ、固形物が被処理液流路内に堆積して閉塞しないようになったものが好ましい。
【0020】
【作用】
本発明の純水製造装置による純水製造方法は、軟化装置において工業用水を軟化したのち、混合装置において半導体製造排水と混合し、混合原水を脱イオン装置において脱イオンして純水を製造する。このとき軟化により工業用水中のカルシウムイオン、マグネシウムイオン等の硬度成分が除去されるので、半導体製造排水と混合しても不溶性のフッ化物は生成せず、スケール化は起こらない。
【0021】
軟化装置に強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂を混合して用いる場合は、強酸性カチオン交換樹脂により中性塩が分解されて、酸性となるため、弱酸性カチオン交換樹脂によるカルシウムの除去も可能になる。そして弱酸性カチオン交換樹脂を用いるため、再生は容易になる。
【0022】
脱イオン装置として膜分離装置を用いると、イオン交換装置に比べて再生操作は軽減される。そしてこの場合、軟化により硬度成分が除去されるから、スケールは生成せず、分離膜の目詰まりは防止される。このため処理水量および処理水質を高くすることができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
図1および図2はそれぞれ別の実施例による純水製造装置を示すフローシートである。
図において、1は工業用水供給路、2は半導体製造排水供給路、3は軟化装置、4は脱炭酸装置、5は生物濾過装置、6は調整槽、7はUF膜分離装置、8は調整槽、9、10はRO膜分離装置、11は純水取出路である。
【0024】
軟化装置3はH形強酸性カチオン交換樹脂とH形弱酸性カチオン交換樹脂を容量比で1:9〜10:0の割合で混合した軟化材層12が充填され、工業用水を軟化するように構成されている。脱炭酸装置4は上部に設けられた充填材層13上に軟化水を導入し、ブロア14によって下部から導入されるガスと気液接触させて、炭酸ガスを放出するように構成されている。脱炭酸装置4の下部には混合水槽15が形成されている。
【0025】
生物濾過装置5は粒状担体に生物汚泥を付着させた生物濾過層16を備え、好気性下に混合原水を通過させて、有機物を生物分解するようになっている。UF膜分離装置7は、集水管の外周に蛇行する被処理水路を形成した波形板からなるスペーサを介してUF膜をスパイラル形に巻付けたUF膜モジュール17を有し、有機物および懸濁物等の不純物を分離するように形成されている。
【0026】
RO膜分離装置9、10は2段にシリーズに接続されて脱イオン装置を構成している。それぞれのRO膜モジュール18、19はスパライル型、チューブラー型、ホローファイバ型など任意のものが使用できるが、集水管の外周に蛇行する被処理水路を形成した波形板からなるスペーサを介してRO膜をスパイラルに巻付けたものが好ましい。
【0027】
図1では工業用水供給路1が連続する軟化装置3と脱炭酸装置4は連絡路21で連絡し、半導体製造排水供給路2は混合水槽15に連絡している。混合水槽15、生物濾過装置5、調整槽6、UF膜分離装置7、調整槽8、RO膜分離装置9、10はそれぞれ連絡路22〜27でシリーズに連絡している。28、29、30、31はポンプ、32、33は濃縮液取出路、34は循環路である。
【0028】
図2では、半導体製造排水供給路2はポンプ28を介して生物濾過装置5に連続し、UF膜分離装置7から連絡路25が混合水槽15に連絡している。そして混合水槽15から連絡路26がポンプ30を介してRO膜分離装置9に連絡し、循環路34はRO膜分離装置10から混合水槽15に連絡している。他の構成は図1と同様である。
【0029】
上記の純水製造装置による純水製造方法は次の通りである。図1では工業用水供給路1から供給される工業用水は、軟化装置3を通過することにより、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の硬度成分が除去されて軟化される。軟化水は連絡管21から脱炭酸装置4に入り、充填材層13を通る間にブロア14から吹込まれるガスと交液接触して脱炭酸され、混合水槽15に落下する。
【0030】
混合水槽15では半導体製造排水供給路2から供給される半導体製造排水と脱炭酸水が混合され、混合原水となる。この場合硬度成分は除去されているので、フッ化カルシウム等の不溶性塩は生成しない。混合原水はポンプ28により生物濾過装置5に供給され、好気性下に生物濾過層16を通過することにより、有機物は生物分解され、懸濁物は除去される。生物濾過水は調整槽6に貯留され、ここで重質の懸濁物は沈降して除去される。
【0031】
調整槽6内の生物濾過水はポンプ29でUF膜分離装置7に供給され、生物汚泥等の固形物および有機物がUF膜分離により分離される。このときモジュール17の被処理水路は波形板スペーサにより蛇行流路となっているため固形物は堆積せず、分離膜の目詰まりは生じない。そして膜分離による濃縮液は濃縮液取出路32から取出され、透過液は連絡路25から調整槽8に導入される。
【0032】
調整槽8の被処理水はポンプ30によりRO膜分離装置9に供給され、膜分離により脱イオンされ、濃縮液は濃縮液取出路33から取出され、透過液はポンプ31によりRO膜分離装置10に供給される。RO膜分離装置10ではさらに膜分離による脱イオンが行われ、濃縮液は循環路34から調整槽8に循環し、透過液は純水取出路11から純水として取出される。モジュール18、19として波形板スペーサを用いたスパライルモジュールを用いた場合は乱流により固形物の堆積は防止される。
【0033】
軟化装置3は酸を通液とすることにより再生されるが、弱酸性カチオン交換樹脂を用いると再生は容易になる。Na形で用いる場合は食塩で再生することができる。脱イオン装置としてイオン交換装置を採用する場合も、カチオン交換樹脂は酸により、アニオン交換樹脂はアルカリにより再生することができる。UF膜分離装置7、RO膜分離装置9、10の性能が低下した場合は、逆方向に水を透過させたり、物理的または化学的に洗浄を行うなどの方法により性能を回復することができる。
【0034】
上記の方法においては、軟化装置3において工業用水中の硬度成分が除去されるため、半導体製造排水中にフッ素イオンが含まれている場合でも、スケール化が防止される。このためUF膜分離装置7、RO膜分離装置9、10において、スケール化による処理能力や処理水質の低下は防止される。このため脱イオン装置として膜分離装置9、10を用いることができ、これによりイオン交換装置におけるようなはん雑な再生操作を省略することができる。もちろんイオン交換装置を用いることは差支えない。
【0035】
図2の装置においては、半導体製造排水はポンプ28により生物濾過装置5に供給され、ここで有機物を分解し、懸濁物を除去した後UF膜分離装置7で、流出する有機物および固形物を膜分離により除去する。そして透過液を連絡路25から混合水槽15に導入し、脱炭酸水と混合して混合原水とする。混合原水はポンプ30によりRO膜分離装置9に導入し、前記と同様に膜分離により脱イオンして純水取出路11から純水を得る。
【0036】
図1の装置は工業用水と半導体製造排水の両方に有機物が多量に含まれる場合に適し、図2の装置は半導体製造排水だけに有機物が多量に含まれる場合に適する。両方の排水とも有機物が多量に含まれない場合には、生物濾過装置および/またはUF膜分離装置を省略することができる。
【0037】
上記図1および図2を中心とした純水製造装置の説明は、1次純水製造工程に関する説明であったが、超純水を製造する場合は、さらにUV酸化、混床式イオン交換、膜分離などの2次純水製造工程による処理を行うことができる。
【0038】
試験例1
強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂を容量比2:8で混合して軟化装置に充填し、樹脂1literあたり60gの塩酸で再生してH形とした。これにCa:60mg/l、Mg:22mg/l、HCO3:50mg/l(いずれもCaCO3として)の工業用水をSV70hr-1で通水して軟化を行った。3サイクル目の処理水の電導度(μS/cm)、pH、硬度TH(mg/l CaCO3として)の変化を図3に示す。
【0039】
試験例2
弱酸性カチオン交換樹脂のみを充填して試験例1と同様に試験した結果を図4に示す。
以上の結果から、弱酸性カチオン交換樹脂と強酸性カチオン交換樹脂を混合使用することにより、低再生レベルで効率よく硬度成分を除去できることがわかる。
【0040】
試験例3
図1の装置において、工業用水を濾過したのち、試験例1で用いた軟化装置に通水して軟化し、脱炭酸した処理水に半導体製造排水を混合した。混合原水を生物濾過およびUF膜分離し、2段RO膜分離(全体の水回収率85%)して純水を製造したところ、スケール生成による処理性能および処理水質の低下は発生しなかった。このときの各部の水質を表1に示す。
【0041】
【表1】

【0042】
【発明の効果】
本発明の純水製造方法および装置においては、工業用水をアニオン交換することなくカチオン交換により軟化したのち半導体製造排水と混合し、混合原水を脱イオンして一次純水とするようにしたので、不溶性塩の生成によるスケール化を防止することができ、脱イオン工程において膜分離装置を用いる場合でも、分離の目詰まりによる処理性能および処理水質の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施例の純水製造装置のフローシートである。
【図2】
他の実施例の純水製造装置のフローシートである。
【図3】
試験例1の結果を示すグラフである。
【図4】
試験例2の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 工業用水供給路
2 半導体製造排水供給路
3 軟化装置
4 脱炭酸装置
5 生物濾過装置
6、8 調整槽
7 UF膜分離装置
9、10 RO膜分離装置
11 純水取出路
12 軟化材層
13 充填材層
14 ブロア
15 混合水槽
16 生物濾過層
17 UF膜モジュール
18、19 RO膜モジュール
21〜27 連絡路
28〜31 ポンプ
32、33 濃縮液取出路
34 循環路
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-04-20 
出願番号 特願平5-185336
審決分類 P 1 651・ 531- YA (C02F)
P 1 651・ 113- YA (C02F)
P 1 651・ 534- YA (C02F)
P 1 651・ 121- YA (C02F)
最終処分 維持  
特許庁審判長 板橋 一隆
特許庁審判官 野田 直人
中村 泰三
登録日 2003-04-04 
登録番号 特許第3413882号(P3413882)
権利者 栗田工業株式会社
発明の名称 純水製造方法および装置  
代理人 柳原 成  
代理人 結田 純次  
代理人 三輪 昭次  
代理人 柳原 成  
代理人 高木 千嘉  

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