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審決分類 審判 訂正 2項進歩性 訂正する G02F
審判 訂正 特29条の2 訂正する G02F
管理番号 1121875
審判番号 訂正2005-39086  
総通号数 70 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1994-02-25 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2005-06-01 
確定日 2005-06-28 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2823993号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第2823993号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 
理由 1.手続の経緯
平成 4年 8月 3日 特許出願
平成10年 6月15日 手続補正
平成10年 9月 4日 設定登録
平成14年 8月29日 ベンクジャパン株式会社より無効審判2002- 35360請求
平成15年 3月31日 無効審判2002-35360につき、請求項2 にかかる特許を維持、請求項1、3に係る特許を 取り消すとの審決
平成15年 4月16日 無効審判2002-35360につきシャープ株 式会社出訴(平成15年(行ヶ)147号)
平成15年 4月18日 ベンキュージャパン株式会社より無効審判200 3-35158請求
平成15年 4月23日 シャープ株式会社より訂正審判2003-390 78請求
平成15年 4月30日 無効審判2002-35360につきベンクジャ パン株式会社出訴(平成15年(行ヶ)176号 )
平成15年 6月30日 訂正審判2003-39078につき訂正を認め るとの審決
平成15年 8月 7日 平成15年(行ヶ)147号につき訂正確定によ り審決を取り消すとの判決
平成15年11月14日 ベンキュージャパン株式会社より無効審判200 3-35468請求
平成16年 3月17日 ベンキュージャパン株式会社より無効審判200 4-35138請求
平成16年 5月31日 無効審判2003-35468につき請求項1〜 3にかかる特許を維持するとの審決
平成16年 7月22日 平成15年(行ヶ)176号につき審決を取り消 すとの判決
平成16年12月 9日 平成15年(行ヶ)176号の上告棄却、上告受 理申立て却下
平成17年 3月30日 無効審判2002-35360における訂正審決 が確定した旨の通知書(平成17年2月25日) に対し請求人が回答書提出
平成17年 4月19日 無効審判2004-35138につき、請求項1 〜3にかかる特許を維持するとの審決
平成17年 5月17日 無効審判2002-35360につき、請求項1 にかかる特許を維持し、請求項2、3に係る特許 を無効とするとの審決
平成17年 5月30日 無効審判2002-35360につき請求人出訴
平成17年 6月 1日 本件訂正審判(2005-39086)請求

2.請求の要旨
本件審判の請求の要旨は、特許第2823993号発明(平成4年8月3日特許出願、平成10年9月4日設定登録)の明細書を平成17年6月1日付審判請求書に添付した訂正明細書のとおり、すなわち下記(1),(2)のとおり訂正することを求めるものである。
(1)特許請求の範囲の請求項1を下記のように訂正する。
「液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、
前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、
該光源保持体は、前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされ、
前記スライド機構は、前記保持筺体の端部に形成された案内レールを有し、前記光源保持体が該案内レールに前記光源の長手方向に対してスライド自在に配置され、
前記スライド機構により、前記導光板から離間する方向に対して前記光源保持体の移動が制限されていることを特徴とする液晶表示装置。」
(2)特許請求の範囲の請求項2を下記のように訂正する。
「液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、
前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、前記光源の両端から電力供給用配線が引き出され、
該光源保持体は、前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされ、
前記光源保持体に前記光源の電力供給用配線の保持機構が設けられ、
前記電力供給用配線の一方は、前記保持機構に保持され、前記光源保持体の前記導光板と逆側において他方の電力供給用配線側に向けて配置されたことを特徴とする液晶表示装置。」

3.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
(1)の訂正事項について
上記(1)の訂正は、訂正前に記載されていた「スライド機構」を、「前記スライド機構は、前記保持筺体の端部に形成された案内レールを有し、前記光源保持体が該案内レールに前記光源の長手方向に対してスライド自在に配置され、前記スライド機構により、前記導光板から離間する方向に対して前記光源保持体の移動が制限されている」と限定することにより、スライド機構を具体的に規定するとともに、光源保持体の移動方向を規定したものである。
上記訂正事項は、特許明細書(願書に最初に添付された明細書も同じ)に、「【0018】そして、反射体14は、スライド機構22により導光板12に対して着脱自在とされている。該スライド機構22は、前記保持筺体15の端部に形成された案内レールであり、該案内レール22の端部は、反射体14を出し入れ可能とするよう開放されている。」、「【0021】・・・反射体14を、スライド機構22により挿入方向へ案内しながら挿入するので、位置決めがしやすくなり、作業効率を向上できる。」との記載があり、また図1,2からは案内レールであるスライド機構22に沿って光源保持体が移動し、導光板から離間する方向に対しては案内レールであるスライド機構22自身が移動を拘束していることが明らかである。
よって、上記(1)の訂正は、特許明細書及び図面の記載に基づき、スライド機構を具体的に規定するとともに、光源保持体の移動方向を規定したものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものであって、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。

(2)の訂正事項について
上記(2)の訂正は、訂正前の請求項の光源保持体が、保持筐体に対して着脱自在と規定されていたのを、「前記保持筺体および前記導光板」と限定することにより、導光板に対しても着脱自在であることを規定するとともに、光源の電力供給用配線の保持機構に関連して、光源と電力供給用配線の関連構成を規定したものである。
上記訂正事項は、特許明細書(願書に最初に添付された明細書も同じ)に、「【0013】前記光源13は、直管型冷陰極管(CCFT)等が使用され、その両端部はゴム等の樹脂製保護部材16で保護されるとともに、電力供給用リード線17が引き出される。」、「【0014】前記反射体14は、高反射樹脂材料を用いて、押し出し成型法にて形成されたものであり、内周が断面円弧状とされ光源13を一体的に保持する光源保持部18と、光源13の電力供給用リード線17の保持機構(以下、リード線保持部という)19と、前後両方向(図中の上下方向)から前記導光板12の端部を挟み込んで保持する導光板保持部20とが設けられている。」、「【0016】前記リード線保持部19は、リード線17を嵌合する嵌合溝であり、反射体14の導光板12と逆側に配される。」、「【0018】そして、反射体14は、スライド機構22により導光板12に対して着脱自在とされている。該スライド機構22は、前記保持筺体15の端部に形成された案内レールであり、該案内レール22の端部は、反射体14を出し入れ可能とするよう開放されている。」との記載があり、上記「反射体14」は光源を保持しており、これが導光板12に対して着脱自在とされているのであるから、光源保持体も導光板12に対して着脱自在になっていることになる。
また、図1は、本発明の一実施例の液晶表示装置を示す図であって、光源13および反射体14が、液晶11及び保持筐体15に対して、引き出されている様子がみてとれ、またその際に、導光板12が引き出されていないこともみてとれる。
さらに、配線の保持機構に関しては、両端から引き出された電力供給用リード線17が反射体14の導光板12と逆側において配置されていることが明記され(【0016】)、保持機構19により組み立て時および光源交換時にリード線17が邪魔にならないように設けられている(【0010】)ことから、電力供給用配線の一方が、他方の電力供給用配線側に向けて配置されていることも記載されているに等しい事項である。
よって、上記(2)の訂正は、特許明細書及び図面の記載に基づき、光源保持体が導光板に対しても着脱自在であることを規定するとともに、光源と電力供給用配線の関連構成を規定したものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものであって、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。

4.独立特許要件
独立特許要件を検討するにあたり、関連事件である無効2002-35360号事件(以下、単に「関連事件」という。)において提出された刊行物等を検討する。
4-1.訂正発明
本件訂正にかかる発明は、添付された特許明細書及び図面の記載からみて、次のものである。
「【請求項1】液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、
前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、
該光源保持体は、前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされ、
前記スライド機構は、前記保持筺体の端部に形成された案内レールを有し、
前記光源保持体が該案内レールに前記光源の長手方向に対してスライド自在に配置され、
前記スライド機構により、前記導光板から離間する方向に対して前記光源保持体の移動が制限されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、
前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、前記光源の両端から電力供給用配線が引き出され、
該光源保持体は、前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされ、
前記光源保持体に前記光源の電力供給用配線の保持機構が設けられ、
前記電力供給用配線の一方は、前記保持機構に保持され、前記光源保持体の前記導光板と逆側において他方の電力供給用配線側に向けて配置されたことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項3】前記光源保持体は、前記光源からの発散光を前記導光板へ向けて反射する反射体であることを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置。」(以下、「本件訂正発明1」ないし「本件訂正発明3」という。)

4-2.関連無効審判事件における無効理由
4-2-1.無効理由の要点
関連事件である無効2002-35360事件における無効理由の要点は以下のとおりである。
(以下、該関連事件の請求人を単に「請求人」という。また、該関連事件における無効理由及び甲号証については、同じ称呼により記載する。さらに、本項及び次項においては、請求人の主張に従い、訂正2003-39078により訂正が確定した請求項に係る発明を、「本件発明1」ないし「本件発明3」として記載している。)
(1)審判請求時の無効理由の要点
本件無効事件の無効理由の要点は、以下の理由により平成5年改正法前の特許法第123条第1項第1号の規定により本件発明1ないし3を無効とすべきというものである。(無効理由1ないし3は、主張が取り下げられた。)

無効理由4:
本件発明1ないし3は、下記甲第1号証に記載の発明と同一であるから、特許法第29条の2の規定により無効である。
無効理由5:
本件発明1ないし3は、下記甲第3、4号証から容易になし得たものであるから、特許法第29条第2項の規定により無効である。

甲第1号証 特開平4-288526号公報
甲第3号証 特開平4-102888号公報
甲第4号証 実願昭55-159055号(実開昭57-82344号)のマイクロフィルム

(2)訂正後の特許請求の範囲に対する回答書における無効理由の要点
本件特許に係る発明の明細書について訂正審判の請求がなされたところ、訂正審判2003-39078において平成15年6月30日付けで訂正が確定した訂正後の特許請求の範囲の請求項1及び3に係る各発明は、なお以下のように無効理由を有している。
なお、請求項2に係る発明については、無効である旨の判決が既に確定している。

無効理由A:
明細書の訂正がなされても、訂正後の本件特許発明は、当業者が、上記甲第3号証の発明と下記甲第6号証の発明とに基づいて、又は上記甲第3号証の発明と下記甲第6号証の発明と下記甲第8号証の発明とに基づき、あるいは、甲第3号証の発明と甲第8号証の発明とに基づいて、容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当し特許を受けることができないものであり、平成5年改正の特許法第123条第1項第2号の規定により無効とすべきである。
無効理由B:
明細書の訂正がなされても、訂正後の本件特許発明は、当業者が、甲第6号証の発明と甲第3号証の発明とに基づいて、又は甲第6号証の発明と甲第3号証の発明と周知技術とに基づき、あるいは甲第6号証の発明と甲第3号証の発明と甲第8号証の発明とに基づき、容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当し特許を受けることができないものであり、平成5年改正の特許法第123条第1項第2号の規定により無効とすべきである。

甲第6号証 実願昭59-121751号(実開昭61-36911号)のマイクロフィルム
甲第7号証 実願平2-58638号(実開平4-18821号)のマイクロフィルム
甲第8号証 大韓民国実用新案公報 登録番号 実1993-0006131
甲第9号証 大韓民国実用新案公開公報 公開番号 実1991-0020720
甲第10号証 実願平1-149227号(実開平3-89476号)のマイクロフィルム
甲第11号証 実願昭63-164722号(実開平2-85421号)のマイクロフィルム
甲第12号証 実願昭61-185952号(実開昭63-174376号)のマイクロフィルム
甲第13号証 フラットパネル・ディスプレイ1992、日経マイクロデバイス編、1992、1991年11月19日日経BP社発行
甲第14号証 小林駿介編著「カラー液晶ディスプレイ」産業図書株式会社、平成2年12月14日初版発行

4-2-2.無効理由の詳細
請求人の主張する無効理由の詳細は以下のとおりである。
なお、請求人は、無効理由5については、訂正が確定したことから、主張が適切とはいえなくなったので、関連事件における回答書において、無効理由A,Bとして意見を主張するとともに証拠を補充した。そのうち、請求人の主張する無効理由Bについては、証拠がいずれも甲第3号証を含むものであるから、当然に、実質的な判断は無効理由Aにおいてなされることになる。よって、無効理由5に替え、無効理由Aについての理由の詳細を以下に記載した。
(1)無効理由4について
<本件発明1について>
本件特許の出願日が平成4年8月3日であるとして、それ以前の平成3年2月19日に出願され平成4年10月13日に公開された甲第1号証の明細書及び図面に記載されている発明は、請求項1に係る特許発明と同一又は実質的に同一であり、且つ出願人及び発明者のいずれもが同一でないので、請求項1に係る本件発明は特許法第29条の2の規定に該当し、特許を受けることができない。
<本件発明2について>
請求項2の発明は、請求項1の発明において、光源保持体に、光源の電力供給用配線の保持機構が設けられたものであるが、甲第1号証中にも、蛍光灯15a、15bのソケット9a、9bからリード線13a、13bが引き出され点灯装置に結線されている旨記載があり、光源保持体であるバックライトケース8によって保持されているから、電力供給用配線の保持機構が設けられている。
よって、請求項2の特許発明も、特許法第29条の2の規定に該当し、特許を受けることができない。

<本件発明3について>
請求項3の特許発明は、請求項1または2の特許発明において、光源保持体が、光源からの発散光を導光板へ向けて反射する反射体であることを特徴としたものであるが、甲第1号証に開示されているバックライト4においても反射板7a、7bが設けられているから、請求項3の特許発明も、特許法第29条の2の規定に該当し、特許を受けることができない。

(2)無効理由Aについて
<本件発明1について>
本件発明1は、訂正審判請求書に添付された訂正明細書の特許請求の範囲の記載からみて、下記構成要件A、B、C及びDを具備する液晶表示装置である。
A)液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、
B)前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、
C)該光源保持体は、前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされたことを特徴とする
D)液晶表示装置。

(ア)本件発明1と甲第3号証に記載された発明とを対比すると、甲第3号証には、
「液晶ディスプレイ12を後方から照明するバックライト装置10と、バックライト装置10を収容、保持するためのケース24とを備え、バックライト装置10は、液晶ディスプレイ12の後方(裏面)に配された導光板14と、該導光板14の端部に配置された蛍光灯20と、蛍光灯20を保持するホルダ22とを備えた液晶表示装置」が記載されている。
この構成は、本件発明1の構成要件Aに一致している。
(イ)甲第3号証の発明では、ホルダ22に蛍光灯20の両端がゴムキャップ26の穴に通されて支持されていること(第3頁下右欄第10行〜同第15行、第2図)、及び「ケース24を分解することなく蛍光灯20を支持したホルダ22を取り外し、取り付けできる。」(第4頁上右欄第7行〜同第9行)とあることから、その交換の目的で蛍光灯20がホルダ22に一体に保持されていることは明白であって、この構成は、本件発明1の構成要件Bに一致している。
(ウ)甲第3号証に開示されている光源保持体であるホルダ22は、その第1の実施例の構成では、上面プレート24a及び導光板14の側部14aとによって案内されてケース24内の溝状空間内に収容されることによりケース24内に装着され光源20の交換の場合には、ケース24内の該溝状空間からホルダ22を脱出させる構成となっている。
すなわち、ユニット化された光源を、導光板14の側部14aに沿って延び両端が開口している溝状空間内に、着脱可能に収容するという技術的思想が開示されており、このユニット化された光源は、溝状空間の開口部から差し入れて溝状空間内へ収容し、該開口から脱出させるというスライド式の着脱構成により、導光板及びケースに対して着脱自在となっている。
また、その第2の実施例では、導光板14とケース24との間には、ホルダ22の一対のフランジ22X,22Yがそれぞれ入り込む溝が形成されており、フランジ22X,22Yは対応する溝に対して着脱自在となっていて、ケース24の一端に設けられた溝内に、スライド式にホルダ22の一部が着脱自在とされる構成となっている。
このように、ホルダ22は、溝状空間への出し入れにより、ケース24及び導光板14に対して着脱される構成となっており、特に第2の実施例にあっては、ユニット化光源がケース24の一端に形成された溝内にスライド式に着脱自在となる構成となっている。
(エ)しかし、ホルダ22が光源20の長手方向に可動するスライド機構によってホルダ22及び導光板14に対して着脱自在とされていない点で、甲第3号証の発明は、本件発明1と相違している(構成要件C:相違点)。
なお、溝状空間内に収容されたホルダ22は、クリップ28又は爪30によって固定されるが、クリップ28又は爪30は単なる固定手段であって、本件発明1においても、この種の固定手段はスライド機構とは別に必要となるものである。
本件発明1においては、スライド機構の機能が光源の長手方向に可動させることであるとの記載はあるが、スライド機構がユニット化された光源を固定する機能までをも有しているとの記載は一切なく、それを示唆するような記載も一切ない。
したがって、本件発明1においては、クリップ28又は爪30と対比すべき構成要件は存在しない。
(オ)甲第3号証の発明はバックライト装置の発明であるが、その実施例として開示されているのはこれを用いた液晶表示装置であり、これは構成要件Dに一致している。
(カ)以上の次第で、甲第3号証に記載された発明は、構成要件A、B、Dを備えている点で本件発明1と一致しており、構成要件Cを備えていない点で本件発明1と相違している。

以下、上記相違点について検討する。
甲第6号証の第1図及びこれに対応する明細書の記載を、上述した出願時の技術水準を考慮して検討するに、反射板をライトガイドにスライド式に着脱自在とした構成と、この構成に呼応する蛍光ランプの交換が容易と言う効果との関係は、当該スライド機構を利用したユニット化光源の着脱機構の採用によるランプ交換の容易化を言っていることに外ならない。
したがって、当業者であれば、甲第3号証に開示されている導光板及びケースに対してユニット化光源を着脱自在とするための構成を、甲第6号証に開示されている一体化光源ユニットの導光板に対する光源の長手方向に可動するスライド機構に置き換えて、光源20の長手方向に可動するスライド機構によってホルダ22がケース24及び導光板14に対して着脱自在となるようにすることは、容易になしえたことである。何故ならば、甲第6号証に開示されているところから、甲第3号証のユニット化光源を導光板のエッジにおいて光源の長手方向にスライドさせて交換するという着想を容易に得ることができるからである。
よって、本件発明1は、甲第3号証の発明と甲第6号証の発明とに基づいて当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当しており、特許を受けることができないので、特許法第123条第1項第2号の規定により無効とすべきである。
本件発明1は、また、甲第3号証の発明と甲第6号証の発明とに加えて、甲第8号証の発明をさらに考慮することにより、当業者が容易に発明できたものでもある。
甲第8号証には、直下方式の光源についての構成が開示されている。光源の交換の容易性を目的としたもので、ここでは、ユニット化された光源を、ケースに設けたスライド機構により光源の長手方向にスライドさせて、ユニット化光源をケース及び光拡散部材に対して着脱自在とした構成が開示されている。
したがって、当業者であれば、甲第3号証に開示されているようなエッジライト式のユニット化光源の容易交換と言う課題が与えられた場合、甲第3号証の構成において、甲第6号証に開示されているところから、甲第3号証のユニット化光源を導光板のエッジにおいて光源の長手方向にスライドさせて交換するという着想を容易にうることができ、甲第3号証の第2実施例に示されるケースのエッジにおけるユニット化光源の着脱用のスライド溝機構に代えて、甲第8号証に開示されているように、ケースにスライド用のチャネルを設けるなどして、これにより、「光源の長手方向に可動するスライド機構」として、ユニット化光源が「保持筺体(ケース)および導光板に対して着脱自在」とすることは、容易になしえた程度のことであると言うことができる。
よって、本件発明1は、甲第3号証の発明と甲第6号証の発明と甲第8号証の発明とに基づいて当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当しており、特許を受けることができないので、特許法第123条第1項第2号の規定により無効とすべきである。
本件発明1は、また、甲第3号証の発明と甲第8号証の発明とに基づいて、当業者が容易に発明できたものでもある。
甲第8号証には、直下方式の光源についての構成が開示されている。ここでは、ユニット化された光源を、ケースに設けたスライド機構により光源の長手方向にスライドさせて、光源の交換の容易性を果たすことができるようにした構成が開示されている。この構成によれば、ユニット化光源は、ケースに着脱自在となっており、且つ、光拡散部材に対しても着脱自在となっている。
したがって、「光源のユニット化」と「ユニット化による光源の容易交換」と言う共通点を有する甲第3号証と甲第8号証とに基づき、甲第3号証の第2実施例に示されるケースのエッジにおけるユニット化光源の着脱用のスライド溝機構に代えて、甲第8号証に開示されているように、ケースにスライド用のチャネルを設けるなどして、これにより、「光源の長手方向に可動するスライド機構」として、ユニット化光源が「保持筺体(ケース)および導光板に対して着脱自在」とすることは、当業者が容易になしえた程度のことである。
ここで、甲第3号証におけるユニット化光源の着脱方向が光源の長手方向と直角の方向であるのに対し、甲第8号証におけるユニット化光源の着脱方向が光源の長手方向と一致しており、その着脱方向が相違する。しかし、この種の装置にあっては、その着脱方向は別個の独立した設計条件、たとえば、着脱のために必要な空間がどのように確保できるか等に大きく依存するものであり、着脱方向をどの様にするのかは、設計上の選択的事項である。
そして、本件発明1においては、ユニット化光源の着脱方向を光源の長手方向としたことにより、他の構成要件と相まって格別の効果を奏するとの記載もなければ、それを示唆するような記載も一切ないので、甲第3号証におけるユニット化光源の着脱方向が、甲第8号証におけるユニット化光源の着脱方向と相違していることが、組合せ阻害要因となるとの根拠は全く見出せない。
よって、本件発明1は、甲第3号証の発明と甲第8号証の発明とに基づいて当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当しており、特許を受けることができないので、特許法第123条第1項第2号の規定により無効とすべきである。

<本件発明3について>
本件発明3は、「前記光源保持体は、前記光源からの発散光を前記導光板へ向けて反射する反射体であることを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置。」であるから、本件発明1において光源保持体を反射体としたものであるところ、甲第3号証に開示されている反射板は、光源と一体に保持すると共にその内面が反射面となっていることは上述の通りである。
したがって、本件発明3は、本件発明1についてそれぞれ説明した無効とすべき理由と同様の理由によって、当業者が容易に発明できたものである。
よって、本件発明3は、特許法第29条第2項の規定に該当しており、特許を受けることができないので、特許法第123条第1項第2号の規定により無効とすべきである。

4-3.甲号証の記載事項
以下においては、関連無効審判事件である無効2002-35360事件における証拠を、読替をせず、そのまま甲第1号証等と称呼して、検討することとする。
甲第1号証(特開平4-288526号公報)には、次のことが記載されている。
「【特許請求の範囲】
【請求項1】液晶パネルとバックライトの各部品で構成する液晶モジュールにおいて、上記バックライト、またはそれを構成する一部の部材が、他の部品と独立して意匠ケースに装着したことを特徴とする液晶表示装置。」、
「【0001】【産業上の利用分野】この発明は液晶表示装置に関し、液晶表示モジュールを構成するバックライトを簡易に交換可能にして、液晶表示装置の使用寿命を延ばすことに関する。」、
「【0003】図8は、例えばパーソナルコンピュータ用液晶表示装置の従来例を示す分解斜視図である。・・・9a,9b・・・は蛍光ランプ5のソケットで、ソケット9からリード線13a,13b・・・が引き出され、点灯装置(図示を省略)に結線されている。・・・
【0004】なお、蛍光ランプ5を動作させる点灯装置(図示省略)は、液晶表示装置200内に設置してもよいし、液晶表示装置外に設置してもよい。」、
「【0008】【課題を解決するための手段】この発明に係る液晶表示装置は、液晶モジュールを構成するバックライト全体または一部の部材をLCDパネルとは独立させて意匠ケースに装着したものである。
【0009】【作用】この発明における液晶表示装置は、高価な精密部品である液晶パネルに手を触れずに、バックライトのみの交換が容易に行える。
【0010】【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明する。図1は本発明の液晶表示装置を、パーソナルコンピュータに応用した実施例を示す。図において1はLCDセル、2はこれを納める額縁状金属ケース、3はLCDパネル、4はバックライトで蛍光ランプ5a、5b、導光体6、反射板7a、7b、及びこれら部材の収納用バックライトケース8で構成される。9a、9b…は蛍光ランプ5のソケットで、ソケット9からリード線13a、13bが引き出され、点灯装置(図示を省略)に結線されている。14は意匠ケース本体で14aは意匠ケース、14bは意匠ケース蓋で構成される。なお、蛍光ランプ5は、冷陰極管の場合を例に以下の説明を行う。
【0011】LCDパネル3及びバックライト4は、それぞれ独立に、例えばプリント基板のカードバスケット方式で、意匠ケース14aに挿入され、意匠ケース蓋14bで覆う構成になっている。意匠ケース14aと意匠ケース蓋14bとは嵌合で固定する。
【0012】次に本発明の表示装置において、バックライト4の交換方法を説明する。まず、意匠ケース蓋14bを外し、バックライトケース8の耳を指でつまみこれを上部に引き上げる。点灯装置(図示を省略)からのリード線13を外し、使用寿命に達したバックライトが取り出せる。新しいバックライトの収納は、上記説明の逆手順で行えばよい。
【0013】なお、意匠ケース14aとバックライト4間にオス・メスの固定コネクタを設置すれば、バックライト収納ケース8の引き上げ又は挿入動作時に、点灯装置(図示を省略)との結線も、同時に切/入できる。
【0014】また、LCDパネル3は、抜き差しは不要であるので、意匠ケース14aに固定されていてもよい。要はバックライト4がLCDパネル3と独立して、意匠ケース14a内に挿入できればよい。」、
「【0024】【発明の効果】以上のように、この発明によれば、バックライトまたはそれを構成する蛍光ランプをLCDパネルとは独立に意匠ケースに装着したので、従来蛍光ランプの衰損によりLCDモジュール全体を交換したような不経済さを解消するとともに、簡便なバックライト交換が可能になった。」
図1には、バックライトケース8の耳があることが、また意匠ケース14aには該耳に係合する切り込みのあることがみてとれ、また収納用バックライトケース8の中に反射板7a、7bがあり、その反射板の内側に蛍光ランプ5a、5bが配置されていることがみてとれ、さらに比較的短いリード線13a、13bは、バックライトケース8の内側のコーナー部に配置されていることがみてとれる。

甲第3号証(特開平4-102888号公報)には、次のことが記載されている。
(イ)「[概要]バックライト装置に関し、
使用者が光源を簡便に交換できるようにすることを目的とし、
光源を支持するホルダを設けるとともに、このホルダを導光板の両端部に脱着可能に固定する脱着可能な固定手段を設け、該脱着可能な固定手段の脱着をケースの外側からできるようにした構成とする。」(2頁左上欄2行〜10行)、
(ロ)「[実施例]
第4図を参照すると、本発明によるバックライト装置10は例えば液晶ディスプレイ12の裏面側に配置され、液晶ディスプレイ12の表示の輝度を向上させるためのものである。
バックライト装置10はサイドライト式と呼ばれるものであり、導光板14と、導光板14の表面側及び裏面側にそれぞれ接着された拡散板16及び反射膜18と、導光板14の側部に配置される直線状の光源20とからなる。光源20はホルダ22に支持され、ケース24がこれらの部材を内部に収容する。ケース24は液晶ディスプレイ12に取りつけられる。光源20は直線型の蛍光灯からなり、以後蛍光灯20と呼ぶ。」(3頁左上欄下から2行〜同頁右上欄12行)、
(ハ)「導光板14は透明な樹脂材料で作られ、表面から見て基本的に四角形の形状を有し、導光板14の側部14aは蛍光灯20を取り巻くように四分円状曲面により形成されている。さらに、導光板14は側部14aの部分の両端が基本的な四角形の形状から横方向に突出した支持部14bを含み、この支持部14bには穴14cが設けられる。この支持部14bは導光板14の底部近くに形成され、側部14aの曲面は支持部14bよりもわずかに上方に位置する。
蛍光灯20を支持するホルダ22は金属の板で形成され、中間部分22aと両端部分22bとからなる。中間部分22aは直角に接合された垂直辺部22c及び水平頂部22dからなり、導光板14に対して前面及び下面が開いていて、導光板14の側部14aの四分円状曲面と協働して蛍光灯20を包囲する(第4図)。これらの垂直辺部22c及び水平頂部22dの内面には反射膜が設けられ、蛍光灯20から光が直接に導光板14に入射するばかりでなく、蛍光灯20からホルダ22に向かった光がその反射膜で反射して導光板14に入射するようになっている。」(3頁右上欄18行〜同頁左下欄末行)、
(ニ)「ホルダ22の両端部分22bはそれぞれ中間部分22aの垂直辺部22c及び水平頂部22dから延長された2辺とともに、さらに垂直辺部22cと対向し且つ垂直頂部22dと直角に接合された垂直辺部22fを含み、下部が開口したコの字形状をなす。ホルダ22の両端部分22bにおいてはそれぞれ垂直辺部22c及び垂直辺部22fに穴22gが設けられる。両端部分22bにはゴムキャップ26が取りつけられ、蛍光灯20の両端の端子が各ゴムキャップ26に設けた穴に通され、よって蛍光灯20がホルダ22に支持される。
第1図に示されるように、概略W字状のクリップ28が備えられ、このクリップ28によってホルダ22を導光板14に脱着可能に固定する。すなわち、ホルダ22を導光板14の側部14a上にもっていくと、ホルダ22の両端部分22bの垂直辺部22c及び垂直辺部22fの下端部が導光板14の支持部14bを跨いで同支持部14bと同じ高さの位置になるようになっており、そこでクリップ28の中央の上向き突起を導光板14の支持部14bの穴14cに係合させ、クリップ28の両端の下向き突起をホルダ22の垂直辺部22c及び垂直辺部22fの穴22gに係合させる(第3図)。これによってホルダ22が導光板14に固定される。」(3頁右下欄5行〜4頁左上欄9行)、
(ホ)「第4図及び第5図に示されるように、・・・この側面プレート24dは導光板14の側部14aとは直角方向の両側部14n(第1図)を覆い、ケース24の導光板14の側部14aに対応する部位は開口している。・・・
このようにして、ケース24を分解することなく蛍光灯20を支持したホルダ22を取り外し、取りつけできる。さらに、ケース24の下面プレート24bの導光板14の支持部14bに対応して位置する部分14pが削除され、よってクリップ28の脱着をケース24の下側からできるようになっている。」(4頁左上欄12行〜同頁右上欄13行)、
(ヘ)「蛍光灯20を支持するホルダ22は中空円筒にスリットを設けた形状に形成される。このホルダ22のスリットを形成するように上下一対の平行なフランジ22x、22yが設けられ、これらのフランジ22x、22yが導光板14の側部14aに当接せしめられるようになっている。ホルダ22には前の実施例と同様に反射膜が設けられる。
ホルダ22のフランジ22x、22yの両端部にはそれぞれ上下に延びる爪30が設けられる。また、導光板14の側部14aの端部には爪30に係合可能なノッチ状の爪係合部32が設けられる。従って、ホルダ22を導光板14に向かって押しつけると爪30が弾性変形しつつ爪係合部32の手前の山を乗り越えて爪係合部32に係合し、ホルダ22を導光板14に固定できる。ホルダ22を導光板14から引き抜くと爪30が爪係合部32から外れる。このときにホルダ22を少し捩じるようにすると爪30が爪係合部32から外れやすい。このようにしてホルダ22を導光板14に脱着可能に固定することができる。」(4頁左下欄1行〜末行)

甲第4号証(実願昭55-159055号(実開昭57-82344号)のマイクロフィルム)には、次のことが記載されている。
「この種の反射板は、蛍光灯の交換を容易に行えられるようにするため、該蛍光灯と一体にファクシミリや複写機等の被取付板に装着したり取外したりすることができるように構成されている。」(明細書1頁末行〜2頁3行)、
「ところが、上述の従来の反射板は、反射板本体aの一部を切り起こして取付耳部cを設けるため・・・反射効率がなお一層低下する。」(明細書2頁下から5行〜3頁3行)、
「図中、1は蛍光灯、2は反射板本体、8および9は取付板である。
前記反射板本体2は、・・・スリット16を設ける。」(明細書4頁4行〜14行)、
「前記2枚の取付板8、9は・・・前記反射板本体2および蛍光灯1を挿入し得る大きさの開口部11,12を設ける。」(明細書5頁9行〜12行)、
「このガイド板4は反射板本体2および蛍光灯1を2枚の取付板8、9に装着する際のガイドとなり」(明細書5頁下から2行〜6頁1行)、
「蛍光灯1を反射板本体2のソケット3、3に着脱可能に取付け」(明細書6頁9行〜10行)、
「また、反射板本体に透孔が形成されないから、蛍光灯の反射効率を低下せしめるような虞れはない。」(明細書7頁下から2行〜8頁1行)

甲第6号証(実願昭59-121751号(実開昭61-36911号)のマイクロフィルム)には、第1図とともに、次のことが記載されている。
「本考案は、一側端を円弧状の光導入部とし、かつこの光導入部から他側端に向かって徐々に薄くなるように形成して光導入部より入光した光を表面方向に反射させる平板状のライトガイドと、このライトガイドの光導入部に沿って配置した直管形の蛍光ランプと、この蛍光ランプの前記ライトガイド光導入部側を除いた部分を覆うように配設した反射板とを備えてなることを特徴とするものである。
[実施例]
第1図及び第2図は本考案の一実施例を示すもので、1は直管形の蛍光ランプ、2はこの蛍光ランプ1の略半周を覆うように配設した反射板であり・・・蛍光ランプ1の直径1.1〜3倍の直径を持つ円弧部分を有するように形成している。
3は一側端を円弧状の光導入部3Aとした平板状のライトガイドで、・・・光導入部3Aは、・・・円弧状としている。
また、光導入部3Aの近くに前記反射板2の側縁と係合する溝3Bを形成している。」(明細書2頁8行〜3頁12行)、
「更に、ライトガイドの反射板取付部にレール状の凹凸部を設け、これに反射板側縁の折曲部をスライド可能に嵌合して着脱自在としたので、蛍光ランプの交換が容易である。」(4頁17行〜20行)

甲第7号証(実願平2-58638号(実開平4-18821号)のマイクロフィルム)には、光源を着脱しやすい液晶表示装置を提供するものであること(明細書2頁17行〜18行)、反射シートと線状光源とを内包して導光体に固定されるランプハウスを設けること(明細書3頁4行〜7行)、及び、線状光源を内包したランプハウスは、蝶番部を開閉することにより、押え枠と液晶セルと導光体と回路基板とを一体化している基台から分離できるようになっていること(明細書3頁12行〜15行)が記載されている。また、第1図には、導光体3の側部に、線状光源7と反射シート6とを内包したランプハウス10を取り付けた構成が示されている。

甲第8号証(大韓民国実用新案公報 登録番号 実1993-0006131)には、バックライト内蔵型液晶表示モジュールに関し、図面の第1図及び第2図に、液晶パネル10を後方から照明するために、バックライト20を収容する反射板18が、リアカバー14に設けられているチャネル17によってスライド案内されるようにした構成が開示されている。すなわち、ケースとして働くリアカバー14にチャネル17を設け、これにより形成される案内溝によって、反射板18と線状光源であるバックライト20とを含んで構成されるユニット化光源の外向きフランジ19をスライド式に案内している。これにより、ユニット化光源はケーシング及びディフューザ21に対して着脱可能となっている。
(甲第8号証は、1993年(平成5年)9月13日に公告されたものであるが、1991年(平成3年)12月20日に公開されている(公開番号:実1991-0020720、甲第9号証参照)ことが認められる。)

甲第10号証(実願平1-149227号(実開平3-89476号)のマイクロフィルム)には、次のことが記載されている。
「また陰極線管6の寿命・・・により輝度が低下したとき、・・・ユーザが簡単にバックライトを交換することができないという問題があった。
本考案は・・・組立性の向上及び保守性の向上を可能とした液晶表示装置を提供することを目的とする。」(明細書5頁3行〜11行)、
「本実施例は、第1図に示すように、・・・光源6を収容したバックライトモールド5とを具備することは第4図で示した従来例と同様」(明細書7頁6行〜10行)。
「第3図は、・・・液晶パネル2及び拡散板4が・・・固定されている。また拡散板4には、・・・レール9となる凹状の溝が形成され、バックライトモールド5には拡散板4のレール9に摺動可能に係合するレール10が形成されている。・・・バックライトモールド5が拡散板4に・・・摺動自在に係合しているため、・・・光源6の交換は極めて容易となる。」(明細書8頁8行〜19行)

甲第11号証(実願昭63-164722号(実開平2-85421号)のマイクロフィルム)には、ランプの交換性が良好でランプ保持強度が十分な液晶ディスプレイ用バックライト装置を提供することを目的としたものであること(明細書5頁4行〜7行)、その目的達成のため、蛍光ランプを反射板に複数のランプホルダーを介して保持し、かつ、反射板を外部筺体に着脱可能に取付けたものであること(明細書5頁13行〜15行)、及び、この結果、ランプ交換時、装置全体の分解を省くことができ、ランプ交換作業の容易化が図れて交換性を向上させることができること(明細書5頁最終行〜同頁6頁2行)が記載されている。
また、第1図〜第3図には、反射板13にランプ12を保持させたユニットを、バックカバー15とフロントマスク19とにより構成される外部筺体に着脱自在に取り付けた構成が開示されている(第1図〜第3図及び明細書7頁8行〜8頁5行)。

甲第12号証(実願昭61-185952号(実開昭63-174376号)のマイクロフィルム)には、液晶テレビのバックライト構造に関し、蛍光管の交換を簡単にするため、ライトガイド部材の一部を蛍光管と一体化してユニットとして取扱うよう構成することが(明細書2頁1行〜16行)、また第2図〜第4図には、ライトガイド3にスリット3aを設け、蛍光灯2と一体化されたホルダー6をライトガイド3の開口から滑り込ませることによりそのレール部6aをスリット3aと噛み合わせ固定するようにした構成が開示されている(第2図〜第4図及び明細書3頁6行〜15行)。

甲第13号証(フラットパネル・ディスプレイ1992、日経マイクロデバイス編、1992、1991年11月19日日経BP社発行、100頁)には、液晶パネルの光源は、直下方式とサイドライト方式とがあり、一長一短があることが記載されている。

甲第14号証(カラー液晶ディスプレイ 小林駿介編著 産業図書株式会社 平成2年12月14日初版発行、256〜262頁)には、面光源化の方式として、直下式とエッジライト式とがあり、何れにしても、拡散部材を使って点光源または線光源を面光源化するための工夫であり、一長一短があること及びそれらの特長や問題点について記載されている。

なお、同じく関連事件である無効2003-35468事件には、上記文献以外に、次の文献特開平2-195379号公報(以下、「参考文献」という。)があげられており、該参考文献には、液晶表示装置のバック照明に使用される照明装置に関し、次のことが記載されている。
「従来この種の照明装置は第3図a,bに示すような構成である。図において1は支持台で、この支持台1の内部に冷陰極管2が配設されており・・・支持台1に固定されている。冷陰極管2の両端から引き出されたリード線5,6,7及び8は,支持台1の角溝9より支持台1の一方の側面に引き出されている。」(1頁左下欄下から1行〜同頁右下欄8行)、
「実施例
以下、本発明の一実施例を示す第1図、第2図の図面を用いて説明する。
・・・このうちリード線16,18は、一旦支持台12の底面の溝21から支持台12の外部に引き出され、支持台12の裏面を通って配線され、再び溝22を通って支持台12内に引き込まれ、リ-ド線17,19と共に結束して、一方に引き出されている。ここで、支持台12の裏面の端には第2図に示すような凹部23aを有した突起23が複数個設けられており、この凹部21(23aの誤記:審決註)にリード線16,18がはめ込まれ配線されている。」(2頁左上欄下から5行〜同頁右下欄17行)

4-4.当審の判断
関連事件である無効2002-35360事件における上記無効理由を主とし、上記参考文献を加味して、以下判断する。
[本件訂正発明1について]
<無効理由4について>
本件訂正発明1と甲第1号証記載の発明を対比する。
(1)両者はともに液晶表示装置に係るものである。そして、甲第1号証の「LCDパネル3」「蛍光ランプ5a、5b」「導光体6」がそれぞれ本件訂正発明1の「液晶表示素子」「光源」「導光板」に相当することは明らかである。
(2)甲第1号証には、「【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明する。図1は本発明の液晶表示装置を・・・4はバックライトで蛍光ランプ5a、5b、導光体6、反射板7a、7b、及びこれら部材の収納用バックライトケース8で構成される。」と記載されており、甲第1号証では「導光体6」「反射板7a、7b」「収納用バックライトケース8」が「バックライト4」を構成していることから、甲第1号証記載の発明の「バックライト4」は本件訂正発明1の「後方照明装置」に相当するとともに、甲第1号証記載の発明は、「液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた」に相当する技術的事項を有するものである。
また収納用バックライトケース8の中に反射板7a、7bがあり、その反射板の内側に蛍光ランプ5a、5bが収納され配置されていることが図1にみてとれ、バックライトケース8は、反射板の内側に光源である蛍光ランプ5a、5bを収納・保持していることから、甲第1号証の「収納用バックライトケース8」が本件訂正発明1の「光源保持体」に相当するとともに、甲第1号証記載の発明は、本件訂正発明1の「光源は、光源保持体に一体的に保持」に相当する技術的事項を有するものである。
(3)甲第1号証の意匠ケース14aは、後方照明装置であるバックライト4を保持しているから、甲第1号証記載の発明は本件訂正発明1の「少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体」に相当する技術的事項を有するものである。
(4)甲第1号証には、「【0012】・・・バックライト4の交換方法を説明する。まず、意匠ケース蓋14bを外し、バックライトケース8の耳を指でつまみこれを上部に引き上げる。点灯装置・・・からのリード線13を外し、使用寿命に達したバックライトが取り出せる。」と記載されており、また図1から、バックライトケース8の耳及び該耳に係合する意匠ケース14aに付された切り込みからなるスライド機構がみてとれるから、甲第1号証記載の発明も、本件訂正発明1の「光源保持体・・・光源の長手方向に可動するためのスライド機構」に相当する技術的事項及び「光源保持体は・・・保持筺体に対して着脱自在とされた」及び「前記保持筺体の端部に形成された案内レールを有し、前記光源保持体が該案内レールに前記光源の長手方向に対してスライド自在に配置され」に相当する技術的事項を有するものである。

したがって、両者は、「液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、該光源保持体は、前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、前記保持筺体に対して着脱自在とされ、前記保持筺体の端部に形成された案内レールを有し、前記光源保持体が該案内レールに前記光源の長手方向に対してスライド自在に配置された液晶表示装置」である点で一致し、次の点で相違する。

相違点:
本件訂正発明1の光源保持体がスライド機構によって、「導光板」に対しても着脱自在とされており、「前記スライド機構により、前記導光板から離間する方向に対して前記光源保持体の移動が制限されている」のに対し、甲第1号証記載の発明は、導光体6が収納用バックライトケース8に収納され、全体が引き出されているので、導光板に対して着脱自在とはいえないものであり、またバックライト4が導光体6と分離しているものではないことから、スライド機構により導光板から離間する方向に対して光源保持体の移動が制限されているともいえない点。

上記相違点について検討すると、甲第1号証のものは、バックライト4、蛍光ランプ5a、5b、導光体6、反射板7a、7bなどの部材が収納用バックライトケース8に一体的に収容され着脱自在とされているものであるから、バックライトケース8を引き出す際に、当然に導光体6も引き出されることになるのであって、導光体を分離して残置させることを意図しておらず、また、これを示唆する記載もない。そして、請求人の提出した他の証拠を参酌しても、バックライトケース8を引き出す際に、導光体に対して着脱自在にすることが周知であるとはいえない。
また、バックライト4が導光体6と分離しているものではなく、別々に移動可能なものではないことから、スライド機構により導光板と光源保持体が離間する方向に移動を制限するというような概念を生ずるものではなく、この点は甲第1号証に記載されているとすることはできない。
そして、上記相違点は周知技術の付加とも、設計的事項とも認めることはできない。

よって、上記相違点は、甲第1号証に記載されているとはいえないから、本件訂正発明1は甲第1号証記載の発明と同一とはいえない。

<無効理由Aについて>
次に、容易性につき検討するに、訂正後の特許請求の範囲に対する無効理由Aが訂正前の無効理由5に替わるものであるから、無効理由Aについて検討する。

そこで、本件訂正発明1と甲第3号証に係る発明を対比すると、甲第3号証の「液晶ディスプレイ12」「バックライト装置10」「ケース24」「導光板14」「光源20」「ホルダ22」が、本件訂正発明1の「液晶表示素子」「後方照明装置」「保持筺体」「導光板」「光源」「光源保持体」に相当することは明らかであるから、両者は、「液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、前記液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされた液晶表示装置」である点で一致し、次の点で相違する。

相違点:
本件訂正発明1は、前記光源保持体が、「前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、」前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされており、さらに「前記スライド機構は、前記保持筺体の端部に形成された案内レールを有し、前記光源保持体が該案内レールに前記光源の長手方向に対してスライド自在に配置され、前記スライド機構により、前記導光板から離間する方向に対して前記光源保持体の移動が制限されている」との事項を有するのに対し、甲第3号証のものは、光源の長手方向に可動するスライド機構を有するものではなく、したがって案内レール等に関する上記限定を有するものではない点。

相違点について検討する前に、甲第3号証の一致点以外の具体的な構成がどのようになっているかを考察する。
甲第3号証には、「光源を支持するホルダを設けるとともに、このホルダを導光板の両端部に脱着可能に固定する脱着可能な固定手段を設け、該脱着可能な固定手段の脱着をケースの外側からできるように」(「4-3.甲号証の記載事項」の甲第3号証記載(イ)、以下同様)するとの目的を有し、また甲第3号証の「導光板14は・・・突出した支持部14bを含み、この支持部14bには穴14cが設けられる。この支持部14bは導光板14の底部近くに形成され・・・ホルダ22の両端部分22bにおいては・・・ 第1図に示されるように、概略W字状のクリップ28が備えられ、このクリップ28によってホルダ22を導光板14に脱着可能に固定する。・・・クリップ28の中央の上向き突起を導光板14の支持部14bの穴14cに係合させ、クリップ28の両端の下向き突起をホルダ22の垂直辺部22c及び垂直辺部22fの穴22gに係合させる(第3図)。これによってホルダ22が導光板14に固定される。」(上記記載(ニ))との記載に見られるように、光源保持体であるホルダ22の両端部分22bは、導光板14の支持部14bに概略W字状のクリップ28を用いて固定されることにより、蛍光灯20がホルダ22ごとケース24に取り付けられる構造を有するものであって、光源がホルダ22ごと取り外せるとはいえ、本件訂正発明1とは、その具体的な取り付け構造が相違する。
また、甲第3号証の「第4図及び第5図に示されるように、・・・この側面プレート24dは導光板14の側部14aとは直角方向の両側部14n(第1図)を覆い、ケース24の導光板14の側部14aに対応する部位は開口している。」(上記記載(ホ))との記載に見られるように、光源の取り付けは「ケース24の導光板14の側部14aに対応する部位」である開口において側方から行うことは明らかであって、その場合には光源の取り付け方向がスライド方向とは異なることになるから、甲第3号証には、光源をスライドさせて取り外すための動機付けに関して記載があるとはいえない。
さらに、甲第3号証の上記記載から、第1実施例のホルダ22は、中間部分22aが、直角に接合された垂直辺部22c及び水平頂部22dからなるほぼL字状であり、両端部分22bは、さらに垂直辺部22fを含み下部が開口したコの字形状をなしている。また甲第3号証の次の記載「ホルダ22を導光板14の側部14a上にもっていくと、ホルダ22の両端部分22bの・・・下端部が導光板14の支持部14bを跨いで同支持部14bと同じ高さの位置になるようになっており、・・・クリップ28の両端の下向き突起をホルダ22の・・・穴22gに係合させる(第3図)。」(上記記載(ニ))を参酌すると、ホルダ22の両端部分22bの垂直辺部22fの下端部は、導光板14の支持部14bと同じ高さの位置になっているのであるから、仮にこれを蛍光灯の長手方向にスライドさせようとすれば、該垂直辺部22fの下端部は、支持部14bに対応して位置し削除された部分14pにおいて衝突してしまい、取り外し自体ができないものである。また、導光板14に対してホルダ22をスライドさせようとすれば、垂直辺部22fは導光板14の側部14aに衝突することにもなる。

そこで、上記相違点について検討するに、甲第6号証には、ライトガイド3の光導入部3Aに配置された蛍光ランプ1を略半周覆う反射板2が設けられていること、及び、この反射板2は、ライトガイドの反射板取付部に溝3Bから成るレール状の凹凸部が設けられ、これに反射板側縁の折曲部をスライド可能に嵌合して着脱自在としたので、蛍光ランプの交換が容易であることが開示されているが、該甲号証は、単に導光板(ライトガイド3)から反射板2をスライド可能にすることを開示するにすぎず、反射板と光源の相対的な関係、すなわち反射板2をスライドさせることにより蛍光ランプも一体的に導光板に対してスライドすることを開示するものではないから、甲第6号証は、光源が反射板2に一体的に保持されるものと解することはできない。なお、甲第6号証の「ライトガイド・・・にレール状の凹凸部を設け・・・反射板側縁の折曲部をスライド可能に嵌合して着脱自在としたので、蛍光ランプの交換が容易である。」との記載は、反射板を着脱自在としたので、反射板を取り外した状態で、ライトガイドに沿って配置した蛍光ランプを横方向から交換可能であることを開示するとも解することができる。
仮に、甲第6号証に、導光板に対して光源をスライド可能にすることが開示されているとしても、甲第6号証においては、ライトガイドにレール状の凹凸部3Bを設け、これに反射板側縁の折曲部をスライド可能に嵌合することが記載されるのみであるから、スライド機構に関する具体的構成のうちせいぜい「案内レール」との事項及び「光源の長手方向に対してスライド自在に配置され、前記スライド機構により、前記導光板から離間する方向に対して前記光源保持体の移動が制限されている」との事項が記載されているのみであって、筐体等の構造については何ら記載がないから、保持筐体の端部に案内レールを形成し、これにより光源保持体がスライドするようなスライド機構を構成することは、記載されておらず示唆されてもいないことは明らかである。
加えて、上記のように甲第3号証には、光源をその長手方向にスライドするには困難な形状のケース24及び導光板14が記載されているから、両者を寄せ集めようとしても適用の困難性を有するものである。
さらに、甲第6号証を主引用例とし、これに甲第3号証の筐体構造を適用したとしても、スライド機構はライトガイドに設けられたレール状の凹凸部3Bを有するものとなるだけであり、筐体の端部に案内レールを形成することが、当業者にとって容易に想到し得るとはいえない。
したがって、甲第3号証及び甲第6号証のいずれを主引用例とした場合においても、甲第3号証及び甲第6号証から本件訂正発明1の構成を導くことができるとはいえない。

また上記相違点に関し、甲第4号証には、光源をファクシミリや複写機等の被取付板に装着する際に、反射板本体2および蛍光灯1をガイド板4によりガイドさせることにより、2枚の取付板8,9に装着することが記載されているが、これは技術分野が相違するだけではなく、具体的な構造においても相違し、また導光板との関連を見出すこともできない。

さらに上記相違点に関し、甲第10号証のものは、拡散板4の左右両端を後方に突出させて、その部分に凹状の溝のレール9を設け、更に拡散板4の後方に配置された光源6を収容したバックライトモールド5にレール10を形成して、拡散板4のレール9とバックライトモールド5のレール10とを摺動可能に係合させるスライド機構を有してはいるが、光源を液晶表示素子の直下に配置する直下ライト式の後方照明装置(甲第10号証3頁下から3〜2行)であり、導光板を有するものではない。この点については、甲第8,9号証も同様である。
よって、甲第8〜10号証に、スライド式の光源が記載されているとしても、導光板が存在しないことから、「光源保持体は、光源の長手方向に可動するスライド機構によって、保持筺体および導光板に対して着脱自在とされている」という本件訂正発明1の構成を導くことはできない。

たとえ、甲第4,8〜10号証に光源をスライドさせて交換することが一般的な事項として記載され、それを甲第3号証に適用して光源の部分をスライドさせようとしても、その場合に、甲第3号証のケース24の構造、ホルダ22の両端部の構造、導光板14の支持部14bの構造及びクリップ28を用いた取り付け構造といった構造全体を見直す必要があり、それは単なる置換ないしは設計事項におさまるものではないから、上記相違点を有する本件訂正発明1を、甲第3号証から容易ということはできない。
また、同様に、甲第4、8〜10号証に記載された事項を甲第6号証に適用しようとしても、甲第6号証は既にライトガイドに設けられたレール状の凹凸部3Bによるスライド機構を有しているのであり、これを筐体の端部に案内レールを形成するように変更するには、甲第6号証の構成要件であるライトガイドの凹凸部3Bや反射板側縁の折曲部を削除し、甲第6号証に全く記載されていない筐体を付加した後に、長手方向に対してスライド自在で、導光板から離間する方向に対しての移動が制限されるように、筐体の端部に案内レールを形成し、反射板の構造を変更する必要があるのであり、このような変更を施すことが、当業者にとって容易に想到し得る事項とはいえない。

なお、他の各甲号証に「4-3.甲号証の記載事項」に記載の事項があるとしても、個別の構成があることを示すのみであって、上記理由を覆すだけのものはない。

そして、本件訂正発明1は、上記相違点により本願明細書記載の作用効果を奏するものである。

よって、甲第3〜14号証を寄せ集めることにより本件訂正発明1が容易になし得たとはいえず、したがって特許法第29条第2項の規定に該当するとはいえない。

[本件訂正発明2について]
<無効理由4について>
無効理由4について判断する。
本件訂正発明2と甲第1号証記載の発明を対比する前に、甲第1号証記載の発明が「光源の電力供給用配線の保持機構」を有するといえるかどうかを検討する。

甲第1号証には、リード線13a,13bに関し、「【0010】【実施例】実施例1.・・・9a,9b…は蛍光ランプ5のソケットで、ソケット9からリード線13a,13bが引き出され、点灯装置(図示を省略)に結線されている。」(甲第1号証)との記載があり、その図1にはソケット9から引き出されたリード線13a,13bが描かれているものの、そのほかにその具体的な接続の態様を直接的に記載しているところはない。
しかしながら、甲第1号証には、次の記載がある。
「【0012】次に本発明の表示装置において、バックライト4の交換方法を説明する。まず、意匠ケース蓋14bを外し、バックライトケース8の耳を指でつまみこれを上部に引き上げる。点灯装置(図示を省略)からのリード線13を外し、使用寿命に達したバックライトが取り出せる。新しいバックライトの収納は、上記説明の逆手順で行えばよい。
【0013】なお、意匠ケース14aとバックライト4間にオス・メスの固定コネクタを設置すれば、バックライト収納ケース8の引き上げ又は挿入動作時に、点灯装置(図示を省略)との結線も、同時に切/入できる。」
この記載によれば、甲第1号証においては、リード線13が何らかの形で任意に設けられる点灯装置と結線されることも開示されている。
また、甲第1号証には、「【0003】図8は、例えばパーソナルコンピュータ用液晶表示装置の従来例を示す分解斜視図である。・・・・9a,9b・・・は蛍光ランプ5のソケットで、ソケット9からリード線13a,13b・・が引き出され、点灯装置(図示を省略)に結線されている。・・・」、「【0004】なお、蛍光ランプ5を動作させる点灯装置(図示省略)は、液晶表示装置200内に設置してもよいし、液晶表示装置外に設置してもよい。」との記載があり、「従来技術」についてではあるものの、先願発明と近似した構成である図8においてリード線13a,13bが描かれるとともに、当該リード線が液晶表示装置200内又は外部に置かれた点灯装置に接続されていることが記載されている。
これらの点を総合すると、甲第1号証においては、リード線13a,13bがソケット9a,9bから引き出され、何らかの形でコネクタに結線された上で点灯装置と接続される、との発明が開示されているものと認められる。そして、先願発明の意匠ケース14aとバックライト4間にオス・メスのコネクタを設置し、バックライト収納ケース8の引き上げ又は挿入動作時にコネクタの接続/解除がなされることからすれば、バックライト4の底部にコネクタが配置されると理解するのが自然であり、合理的であるから、リード線13a,13bは、ソケット9から引き出され、バックライトケース8の上面から同ケース内に引き込まれ、バックライト4の底部に配置されたコネクタまで同ケース内を通って延びているものと認められる。
また、本件明細書の「【0010】・・・反射体14に、光源13の電力供給用リード線17の保持機構19を設けているので、組み立て時および光源交換時にリード線17が邪魔にならず、かつコンパクトな液晶表示装置を得られる。」、「【0016】前記リード線保持部19は、リード線17を嵌合する嵌合溝であり」、「【0026】そして、光源保持体にリード線の保持機構を設けているので、組み立て時および光源交換時にリード線が邪魔にならず、光源の取り付け作業および交換作業が容易となる。」との記載、及び本件明細書の【図2】からすれば、本件訂正発明2における「前記光源保持体に、前記光源の電力供給用配線の保持機構が設けられた」との構成における「保持機構」とは、組立て時及び光源交換時にリード線が邪魔にならないようにするため、光源保持体からはみ出さないように、光源保持体に設けられたリード線を保持する機構であればよい。
してみれば、先願発明におけるバックライトケース8は、リード線をそのケース内に通すことにより、これをバックライトケース内に保持するものであり、バックライトを交換するときには、甲第1号証の「意匠ケース蓋14bを外し、バックライトケース8の耳を指でつまみこれを上部に引き上げる。点灯装置(図示を省略)からのリード線13を外し、使用寿命に達したバックライトが取り出せる。新しいバックライトの収納は、上記説明の逆手順で行えばよい。」(【0012】)との記載から明らかなように、バックライトケース内にリード線を保持し、交換作業の邪魔とならないようにしたものであるから、本件訂正発明2における「光源の電力供給用配線の保持機構」に当たるものということができる。
よって、甲第1号証記載の発明は「光源の電力供給用配線の保持機構」を有するといえる。

したがって、両者は、上記考察、本件訂正発明1と同様の相当関係及び蛍光ランプ5a,bの両端から電力供給用配線が引き出されることは技術常識であることを勘案すると、「液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、前記光源の両端から電力供給用配線が引き出され、該光源保持体は、前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、前記保持筺体に対して着脱自在とされ、前記光源保持体に前記光源の電力供給用配線の保持機構が設けられた液晶表示装置」である点で一致し、次の点で相違する。

相違点1:
本件訂正発明2の光源保持体は、スライド機構によって、「導光板」に対しても着脱自在とされているのに対し、甲第1号証記載の発明のものは、導光体6が収納用バックライトケース8に収納され、全体が引き出されており、したがって導光板に対して着脱自在とはいえない点。
相違点2:
本件訂正発明2は、「前記電力供給用配線の一方は、前記保持機構に保持され、前記光源保持体の前記導光板と逆側において他方の電力供給用配線側に向けて配置された前記光源の電力供給用配線の保持機構が設けられ」との事項を有しているのに対し、甲第1号証のものは、上記保持機構について記載がない点。

上記相違点について、以下判断する。
相違点1について:
相違点1については、[本件訂正発明1について]の<無効理由4について>で検討したと同様であるから、相違点1は周知技術の付加とも設計的事項とも認めることはできない。

相違点2について:
甲第1号証記載の発明が「光源の電力供給用配線の保持機構」を有するといえるとしても、甲第1号証は、光源の電力供給用配線の保持機構の具体的な構造を何ら開示するものではない。本件訂正発明はその点を、光源の電力供給用配線の保持機構が、「前記光源保持体の前記導光板と逆側において他方の電力供給用配線側に向けて配置された」と規定することにより、具体的に保持機構の位置を規定したものであるが、甲第1号証では、リード線は導光体6の方に引き出され、反射板7a,7bの方には引き出されていないことから、光源保持体が「前記光源保持体の前記導光板と逆側において他方の電力供給用配線側に向けて配置された」との点が、甲第1号証に記載されているとすることはできない。

よって、本件訂正発明2は、甲第1号証記載の発明と同一とはいえない。

<無効理由Aについて>
本件訂正発明1と同様に、本件訂正発明2の容易性につき、無効理由Aを検討する。
なお、甲第6号証は、ライトガイド(導光板)3、蛍光ランプ(光源)1及び反射板2に関する記載しかないものであるから、電力供給用配線及び筐体に設けたその保持機構の関係構造を規定する訂正発明2に対する、主引用例になるものではない。

本件訂正発明2と甲第3号証に記載された発明を対比すると、本件訂正発明1と同様の相当関係から、両者は、「液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、前記光源の両端から電力供給用配線が引き出され、該光源保持体は、前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされた液晶表示装置」である点で一致し、次の点で相違する。

相違点1:
本件訂正発明2の「光源保持体」は、「前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、」前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされているのに対し、甲第3号証のものは、光源の長手方向に可動するスライド機構を有するものではない点。
相違点2:
本件訂正発明2は、「前記光源保持体に前記光源の電力供給用配線の保持機構が設けられ、前記電力供給用配線の一方は、前記保持機構に保持され、前記光源保持体の前記導光板と逆側において他方の電力供給用配線側に向けて配置され」との事項を有するのに対し、甲第3号証のものは、上記事項を有さない点。

相違点について検討する前に、[本件訂正発明1について]の<無効理由Aについて>における甲第3号証の考察を同様に参酌すると、甲第3号証は、光源保持体であるホルダ22の両端部分22bは、導光板14の支持部14bに概略W字状のクリップ28を用いて固定されることにより、蛍光灯20がホルダ22ごとケース24に取り付けられる構造を有するものであって、光源がホルダ22ごと取り外せるとはいえ、本件訂正発明2とは、その具体的な取り付け構造が相違するばかりでなく、光源の取り付けは「ケース24の導光板14の側部14aに対応する部位」である開口において側方から行うことから、光源の取り付け方向がスライド方向とは異なることになるので、甲第3号証には、光源をスライドさせて取り外すための動機付けに関して記載があるともいえない。さらに、甲第3号証の上記記載(ニ)等を参酌すると、ホルダ22の両端部分22bの垂直辺部22fの下端部は、導光板14の支持部14bと同じ高さの位置になっているのであるから、仮にこれを蛍光灯の長手方向にスライドさせようとすれば、該垂直辺部22fの下端部は、支持部14bに対応して位置し削除された部分14pにおいて衝突してしまい、取り外し自体ができないものである。また、導光板14に対してホルダ22をスライドさせようとすれば、垂直辺部22fは導光板14の側部14aに衝突することにもなるので、結局、甲第3号証には、スライド構造に対して不適な構造が記載されている。

そこで、上記相違点について検討する。
相違点1について:
相違点1については、[本件訂正発明1について]について検討したと同様であって、甲第6号証に、導光板に対して反射板をスライド可能にすることが記載されているとしても、甲第3号証及び甲第6号証のいずれを主引用例とした場合においても、甲第3号証及び甲第6号証並びに上記各甲号証等から本件訂正発明2の構成を導くことができるとはいえない。

また同様に、甲第4,8〜10号証に光源をスライドさせて交換することが一般的な事項として記載され、それを甲第3号証に適用して光源の部分をスライドさせようとしても、その場合に、甲第3号証のケース24の構造、ホルダ22の両端部の構造、導光板14の支持部14bの構造及びクリップ28を用いた取り付け構造といった構造全体を見直す必要があり、それは単なる置換ないしは設計事項におさまるものではないから、上記相違点1を有する本件訂正発明2を、甲第3号証から容易ということはできない。

なお、他の各甲号証に「4-3.甲号証の記載事項」に記載の事項があるとしても、個別の構成があることを示すのみであって、上記理由を覆すだけのものはない。

相違点2について:
無効2002-35360事件において提出されている証拠には、上記相違点2に関し適切なものはない。そこで、関連する無効2003-35468事件における証拠である上記参考文献(特開平2-195379号公報)を検討する。
上記参考文献には、液晶表示装置用の照明装置が記載されており、第1図には、リード線16,18が、支持台12の底面の溝21から支持台12の外部に引き出され、第2図に示されるような突起23の凹部23aにはめ込まれ配線されることが記載されているが、該照明装置は、導光板を用いない液晶表示装置に係るものであって、導光板の端部に配置されるものではないから、甲第3号証及び甲第6号証とは基本的な構造が相違するばかりでなく、液晶表示装置としての組立方については明記はないものの、その構造がスライドして交換するに適した構造とはいえないことから、スライド機構に適用する際には阻害要因を有するものである。
また、参考文献のものは導光板を有さないものであるから、電力供給用配線の一方を「前記光源保持体の前記導光板と逆側において他方の電力供給用配線側に向けて配置され」との事項は導くことはできないばかりでなく、仮に参考文献を甲第6号証に適用するにしても、基本的な構造が異なることから、適用した構成を想到することが困難である。
よって、甲第3号証及び甲第6号証並びに上記各甲号証等から、相違点2の事項を導くことは困難である。

そして、本件訂正発明2は、上記相違点により本願明細書記載の作用効果を奏するものである。

よって、参考文献である特開平2-195379号公報を加味しても各甲号証から本件訂正発明2が容易になし得たとはいえず、したがって特許法第29条第2項の規定に該当するとはいえない。

[本件訂正発明3について]
本件訂正発明3は、本件訂正発明1または本件訂正発明2をさらに「前記光源保持体は、前記光源からの発散光を前記導光板へ向けて反射する反射体である」と限定するものである。そして、本件訂正発明1及び本件訂正発明2が、甲第1号証に記載の発明と同一であるとも、甲第3,4,6〜14号証及び特開平2-195379号公報から容易であるともいうことができないのであるから、上記限定を有する本件訂正発明3も同様に、甲第1号証に記載の発明と同一であるとも、各甲号証等から容易であるともいうことができない。

5.むすび
以上のとおりであるから、本件審判の請求は、平成6年法律第116号附則第6条第1項の規定によりなお従前の例とされる特許法126条第1項ないし第3項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
液晶表示装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、
前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、
該光源保持体は、前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされ、
前記スライド機構は、前記保持筺体の端部に形成された案内レールを有し、
前記光源保持体が該案内レールに前記光源の長手方向に対してスライド自在に配置され、
前記スライド機構により、前記導光板から離間する方向に対して前記光源保持体の移動が制限されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】液晶表示素子を照明する後方照明装置と、少なくとも該後方照明装置を保持する保持筺体とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子の後方に配された導光板と、該導光板の端部に配された光源と、該光源を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、
前記光源は、前記光源保持体に一体的に保持され、前記光源の両端から電力供給用配線が引き出され、
該光源保持体は、前記光源の長手方向に可動するスライド機構によって、前記保持筺体および前記導光板に対して着脱自在とされ、
前記光源保持体に前記光源の電力供給用配線の保持機構が設けられ、
前記電力供給用配線の一方は、前記保持機構に保持され、前記光源保持体の前記導光板と逆側において他方の電力供給用配線側に向けて配置されたことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項3】前記光源保持体は、前記光源からの発散光を前記導光板へ向けて反射する反射体であることを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータ等の表示に使用される液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の液晶表示装置の断面図である。図中、2は光源、3は光源電力供給用リード線、4は液晶表示素子、5は回路基板、6は保持筺体、7は導光体、8は反射シートである。
【0003】従来の液晶表示装置では、図3の如く、光源2からの光を反射する機構として、上述の如く、高反射率な反射シート8と、それを保持する筺体6にて構成されおり、光源2と反射機構8,6とが一体化された光源ユニットはなく、また、光源2の分離も困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の液晶表示装置では、後方の照明装置の組み立て作業が複雑であった。また、光源2の交換も、反射シート8や筺体6をその都度取り外さなければならず、作業が困難であった。
【0005】また、筺体6は、主に鋼、アルミ等の板金にて構成されているため、構造上、光源電力供給用リード線3の保持機構を設定しにくく、故に、光源2の交換時に、リード線3の扱いに手間取っていた。
【0006】本発明は、上記課題に鑑み、組み立てが容易で、光源の交換も容易に行え、また、高輝度でコンパクトな液晶表示装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手段は、図1,2の如く、液晶表示素子11を照明する後方照明装置と、後方照明装置を保持する保持筺体15とを備え、前記後方照明装置は、液晶表示素子11の後方に配された導光板12と、該導光板12の端部に配された光源13と、該光源13を保持する光源保持体とを備えた液晶表示装置において、前記光源13は、光源保持体に一体的に保持され、該光源保持体は、光源13の長手方向に可動するスライド機構22により保持筺体15に対して着脱自在とされたものである。
【0008】そして、光源保持体に、光源13の電力供給用リード線17の保持機構19が設けられたものである。また、光源保持体は、光源13からの発散光を導光板12に向けて反射する反射体14である。
【0009】
【作用】上記課題解決手段において、組み立て時および光源交換時には、光源13と一体化された光源保持体である反射体14を、スライド機構22にて保持筺体15から分離するだけで作業を行える。そうすると、交換が容易となる。
【0010】そして、反射体14に、光源13の電力供給用リード線17の保持機構19を設けているので、組み立て時および光源交換時にリード線17が邪魔にならず、かつコンパクトな液晶表示装置を得られる。
【0011】
【実施例】本実施例の液晶表示装置は、図1,2の如く、液晶表示素子11を照明する後方照明装置を備え、該後方照明装置は、液晶表示素子11の後方(図中の下方)に平行に配された導光板12と、該導光板12の端部に配された光源13と、該光源13からの発散光を導光板12へ向けて反射する反射体14とを備え、更に液晶表示装置は、これらを保持する保持筺体15とを備えている。
【0012】前記導光板12は、主として透明度の高いアクリル板が使用され、液晶表示素子11より大面積とされている。
【0013】前記光源13は、直管型冷陰極管(CCFT)等が使用され、その両端部はゴム等の樹脂製保護部材16で保護されるとともに、電力供給用リード線17が引き出される。
【0014】前記反射体14は、高反射樹脂材料を用いて、押し出し成型法にて形成されたものであり、内周が断面円弧状とされ光源13を一体的に保持する光源保持部18と、光源13の電力供給用リード線17の保持機構(以下、リード線保持部という)19と、前後両方向(図中の上下方向)から前記導光板12の端部を挟み込んで保持する導光板保持部20とが設けられている。
【0015】前記光源保持部18は、内周が断面円弧形状とされ、その導光板12側は光を照射すべく開放されている。
【0016】前記リード線保持部19は、リード線17を嵌合する嵌合溝であり、反射体14の導光板12と逆側に配される。
【0017】前記導光板保持部20は、光源保持部18の開放側の前後両部分(図中の上下両部分)に延設された一対の保持片で、該保持部20の前後(上下)の間隔は、導光板12に対して遊嵌するようその厚さより大とされる。該導光板保持部20と前記光源保持部18の接続点には、内側に向けてストッパ21が突出形成される。
【0018】そして、反射体14は、スライド機構22により導光板12に対して着脱自在とされている。該スライド機構22は、前記保持筺体15の端部に形成された案内レールであり、該案内レール22の端部は、反射体14を出し入れ可能とするよう開放されている。
【0019】図1,2中、24は回路基板、25は光源と反射体が一体化された光源ユニットである。
【0020】上記構成の液晶表示装置において、光源13の組み立て時には、まず、光源13を反射体14の光源保持部18に挿入するとともに、そのリード線17をリード線保持部19に嵌合し、これらを一体化する。
【0021】次に、保持筺体15内の導光板12の端部に反射体14の導光板保持部20を対応させながら、光源13を反射体14ごと保持筺体15に取り付ける。この際、反射体14を、スライド機構22により挿入方向へ案内しながら挿入するので、位置決めがしやすくなり、作業効率を向上できる。特に、光源13はガラス管を有することから割れやすく、故に反射体14と一体化して取り扱うことで、安全性を向上できる。
【0022】また、光源13の交換時には、反射体14を導光板12に対して分離し、交換作業をなす。この場合、スライド機構22を設け、導光板保持部20の一対の保持片の離間距離を導光板12の厚さより大としているので、反射体14をスライド機構22で導光板12からスライドさせるだけで分離でき、安全性を向上でき、交換作業が容易となる。
【0023】この際、リード線17はリード線保持部19に保持されたままであり、反射体14とともに導光板12から分離される。
【0024】なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明によると、光源を光源保持体に一体化し、光源保持体をスライド機構にて保持筺体に着脱自在としているので、組み立て時に光源を取り付けるとき、スライド機構を通じて光源保持体ごと保持筺体に取り付けることができる。また、光源交換時に、光源を光源保持体ごと保持筺体から分離するだけで交換作業を行える。したがって、光源の取り付け作業および交換作業が容易となる。また、割れやすい光源を保護したまま取り扱うことで、安全性を向上できる。
【0026】そして、光源保持体にリード線の保持機構を設けているので、組み立て時および光源交換時にリード線が邪魔にならず、光源の取り付け作業および交換作業が容易となる。また、光源保持体にてリード線のはみ出しを防止できる分、液晶表示装置がコンパクトになるといった優れた効果がある。しかも、光源保持体を反射板とすることにより、部品を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の液晶表示装置を示す図であって、(A)は光源および反射体を取り付けた状態を示す分解斜視図、(B)は光源および反射体の取り外し途中の状態を示す分解斜視図
【図2】本発明の一実施例の液晶表示装置を示す断面図
【図3】従来の液晶表示装置を示す断面図
【符号の説明】
11 液晶表示素子
12 導光板
13 光源
14 反射体
17 電力供給用リード線
19 リード線保持機構
22 スライド機構
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2005-06-23 
出願番号 特願平4-206460
審決分類 P 1 41・ 16- Y (G02F)
P 1 41・ 121- Y (G02F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 井口 猶二  
特許庁審判長 平井 良憲
特許庁審判官 瀧本 十良三
稲積 義登
吉田 禎治
向後 晋一
登録日 1998-09-04 
登録番号 特許第2823993号(P2823993)
発明の名称 液晶表示装置  
代理人 安國 忠彦  
代理人 長沢 幸男  
代理人 安國 忠彦  
代理人 中尾 俊輔  
代理人 永島 孝明  
代理人 山本 光太郎  
代理人 明石 幸二郎  
代理人 中尾 俊輔  
代理人 寺尾 鮎子  
代理人 磯田 志郎  
代理人 長沢 幸男  
代理人 伊藤 晴國  
代理人 伊藤 高英  
代理人 伊藤 晴國  
代理人 中村 閑  
代理人 明石 幸二郎  
代理人 山本 光太郎  
代理人 伊藤 高英  
代理人 中村 閑  
代理人 寺尾 鮎子  
代理人 永島 孝明  
代理人 磯田 志郎  
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