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審決分類 |
審判 査定不服 特174条1項 特許、登録しない。 B28D |
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管理番号 | 1123988 |
審判番号 | 不服2003-4997 |
総通号数 | 71 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1996-01-09 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2003-03-27 |
確定日 | 2005-09-30 |
事件の表示 | 平成 6年特許願第167420号「単結晶インゴット切断片の落下防止治具」拒絶査定不服審判事件〔平成 8年 1月 9日出願公開、特開平 8- 1659〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯・本願発明 本願は、平成6年6月27日の出願であって、「単結晶インゴット切断片の落下防止治具」に関するものと認められる。 2.原査定の理由 一方、原査定の拒絶の理由の概要は、次のとおりである。 「平成13年6月12日付でした手続補正は、平成15年1月24日付でした手続補正を経ても依然として、下記の点で出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものではないから、特許法第17条第2項に規定する要件を満たしていない。 記 上記手続補正により、単結晶以外のインゴット、及び単結晶インゴットとほぼ同径でないダミーブロック、が明細書に記載されることになったが、これらの事項は出願当初の明細書又は図面に記載がなく、また、その記載から自明の事項でもない。」 3.当審の判断 出願当初の明細書及び図面には、ダミーブロックを、単結晶インゴットとほぼ同径でないものとすることについて、明記は見当たらない。 そこで、出願当初の明細書又は図面に、ダミーブロックの径について、単結晶インゴットとほぼ同径でないものとすることが実質的に記載されていたということができるか、検討する。 出願当初の明細書及び図面において、ダミーブロックの径に関する記載は、明細書の段落【0011】と図1及び図4に見出すことができる。 このうち、図1及び図4には、ダミーブロックを単結晶インゴットと同径にすることが示されている。 明細書の段落【0011】には、「この治具の場合、ダミーブロック5と吸着パッド1とが一体に構成されているので、単結晶インゴット6の端面に吸着パッド1を押しつけて吸着させるだけでよいが、特定の直径のインゴットに対する専用治具となる。なお、上記の第1実施例、および、第2実施例の切断片落下防止治具12はダミーブロック5の直径を切断する単結晶インゴット6に合わせることにより、広範囲の直径に適合できることは言うまでもない。」と記載されている。この記載からは、いずれの実施例においても、ダミーブロックの直径を単結晶インゴットの直径に合わせる、すなわちほぼ同径とすることが前提とされていると理解され、むしろ、ダミーブロックを単結晶インゴットとほぼ同径でないものとすることとは、逆を意味しているというべきである。 よって、出願当初の明細書又は図面に、ダミーブロックを単結晶インゴットとほぼ同径でないものとすることが実質的に記載されていたということはできないから、単結晶インゴットとほぼ同径でないダミーブロックを明細書に記載することは、出願当初の明細書又は図面に記載した範囲内においてしたものではない。 6.むすび したがって、単結晶以外のインゴットについて検討するまでもなく、本願は特許法第17条第2項の規定に違反するため、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2005-07-20 |
結審通知日 | 2005-07-26 |
審決日 | 2005-08-08 |
出願番号 | 特願平6-167420 |
審決分類 |
P
1
8・
55-
Z
(B28D)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 紀本 孝 |
特許庁審判長 |
西川 恵雄 |
特許庁審判官 |
岡野 卓也 豊原 邦雄 |
発明の名称 | 単結晶インゴット切断片の落下防止治具 |
代理人 | 田中 秀晴 |