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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G06F
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G06F
管理番号 1128897
異議申立番号 異議2003-73651  
総通号数 74 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2006-02-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-30 
確定日 2005-10-31 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3428979号「有償情報の流通方法」の請求項1ないし7に係る特許に対する特許異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3428979号の請求項1ないし7に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第3428979号の請求項1〜7に係る発明についての出願(特願2001-535868号)は,2000年10月25日(優先権主張1999年10月29日,日本国,2000年1月14日,日本国)を国際出願日とする出願であって,平成15年5月16日にその特許の設定登録がなされ,その後,特許異議申立人中林猛季より特許異議の申立てがなされ,取消理由通知がなされ,その指定期間内である平成17年7月29日に訂正請求(後日取り下げ)がなされた後,再度取消理由通知がなされ,その指定期間内である平成17年9月26日に訂正請求がなされたものである。

第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は,特許時の特許請求の範囲である
「【請求項1】 有償情報の購入を選択して購入要求する際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,受信された認証依頼に基づきユーザー認証し,購入要求された有償情報の課金種別に応じて課金し,有償情報流通者のサーバー装置のURL情報を該ユーザー端末に送信する機能を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と,該有償情報を保持する有償情報記憶部を有する前記有償情報流通者のサーバー装置とを備えた有償情報流通システムにおける有償情報流通者のサーバー装置において,
前記購入要求を受信した前記複数のプロバイダーのサーバー装置から送信されたアクセスキー発行依頼データにより,それぞれ異なるアクセスキーを含むURL情報を生成するアクセスキー生成部と,
該アクセスキーの発行情報を登録するアクセス管理情報記憶部と,
生成された該URL情報を前記プロバイダーのサーバー装置に送信する送信部と,
前記ユーザー端末から送信された該URL情報を受信すると,該URL情報からアクセスキーを抽出し,抽出した該アクセスキーと前記アクセス管理情報記憶部に登録されたアクセスキーの発行情報を対比して,該アクセスキーの正当性を判別するアクセスキー判別部と,
前記アクセスキー判別部によって,該アクセスキーが正当と判別された場合には,該URL情報で特定された有償情報をユーザー端末に送信する有償情報送信部と
を有することを特徴とする有償情報流通者のサーバー装置。
【請求項2】 前記有償情報に対するユーザーのアクセス状況を表わすアクセス情報を予め設定された第1の条件に従って抽出する手段と,
抽出された前記アクセス情報を基に,予め設定された第2の条件に従って有償情報提供者への有償情報実績報告情報を作成する手段と,
前記有償情報実績報告情報を出力する手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の有償情報流通者のサーバー装置。
【請求項3】 前記アクセスキー判別部は,正当なアクセスキーを最初に受けたときに,前記URL情報の送信側の送信アドレスを記憶し,同一のアクセスキーを再度受けた際に,記憶した前記送信アドレスが同一か否かによる正当性判断をさらに行う
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の有償情報流通者のサーバー装置。
【請求項4】 有償情報の購入を選択して購入要求する際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と,受信されたアクセスキー発行依頼データにより,それぞれ異なるアクセスキーを含むURL情報を生成するとともに,正当なURL情報を送信したユーザー端末に該有償情報を送信する機能を有する有償情報流通者のサーバー装置とを備えた有償情報流通システムにおけるプロバイダーのサーバー装置において,
ユーザーの認証依頼を受信すると,認証するか否かを判別する認証判別部と,
認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて,該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するアクセスキー発行依頼部と,
アクセスキーを含むURL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置から受信すると,前記会員情報記憶部に当該ユーザーの課金情報を有償情報の課金種別に応じて記録する課金情報記録部と,
該URL情報をユーザー端末に送信する送信部と
を有することを特徴とするプロバイダーのサーバー装置。
【請求項5】 有償情報の購入を選択して購入要求する際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,
ユーザーの認証依頼を受信すると,認証するか否かを判別する認証判別部と,認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて,該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するアクセスキー発行依頼部と,アクセスキーを含むURL情報を受信すると,プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部に当該ユーザーの課金情報を有償情報の課金種別に応じて記録する課金情報記録部と,前記URL情報をユーザー端末に送信する送信部とを有するプロバイダーのサーバー装置と,
前記購入要求を受信した前記複数のプロバイダーのサーバー装置から送信されたアクセスキー発行依頼データにより,それぞれ異なるアクセスキーを含むURL情報を生成するアクセスキー生成部と,該アクセスキーの発行情報を登録するアクセス管理情報記憶部と,生成された該URL情報を前記プロバイダーのサーバー装置に送信する送信部と,前記ユーザーの端末から送信された該URL情報を受信すると,該URL情報からアクセスキーを抽出し,抽出した該アクセスキーとアクセス管理情報記憶部に登録されたアクセスキーの発行情報とを対比して,該アクセスキーの正当性を判別するアクセスキー判別部と,前記アクセスキー判別部によって該アクセスキーが正当と判別された場合には,該URL情報で特定された有償情報をユーザー端末に送信する有償情報送信部とを有する有償情報流通者のサーバー装置と
を備えることは特徴とする有償情報流通システム。
【請求項6】 有償情報の購入を選択して,購入要求をする際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と,該有償情報を保持する記憶部を有する有償情報流通者のサーバー装置とを備えた有償情報流通システムを利用して,前記ユーザー端末が有償情報を取得する方法であって,
ユーザーの認証依頼を受信すると,認証するか否かを判別するステップと,
認証されたユーザーから選択された有償情報の購入要求を受信するステップと,
アクセスキー発行依頼データを前記有償情報流通者のサーバー装置に送信するステップと,
受信された前記アクセスキー発行依頼データから,それぞれ異なるアクセスキーを含むURL情報を生成し,該URL情報を前記プロバイダーのサーバー装置に送信するステップと,
該URL情報を受信すると,購入要求された有償情報の課金種別に応じて課金し,前記ユーザー端末に該URL情報を送信するステップと,
該URL情報を受信したユーザー端末から該URL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置に送信するステップと,
受信された該URL情報からアクセスキーを抽出し,抽出した該アクセスキーをもとに該アクセスキーの正当性を判別し,該URL情報で特定された有償情報を該URL情報を送信したユーザー端末に送信するステップと
を有することを特徴とする有償情報取得方法。
【請求項7】 有償情報の購入を選択して購入要求をする際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,
プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と,該有償情報を保持する記憶部と,アクセスキーの発行情報を登録するアクセス管理情報記憶部とを有する有償情報流通者のサーバー装置とを備えた有償情報流通システムを利用して,前記有償情報流通者のサーバー装置から該有償情報をユーザー端末に送信する方法であって,
前記購入要求を受信したプロバイダーのサーバー装置からアクセスキー発行依頼データを受信するステップと,
受信された前記アクセスキー発行依頼データから,それぞれ異なるアクセスキーを含むURL情報を生成し,該アクセスキーの発行情報を前記アクセス管理情報記憶部に登録し,該URL情報を前記プロバイダーのサーバー装置に送信するステップと,
該URL情報を受信したユーザー端末から,該URL情報を受信するステップと,
受信された該URL情報からアクセスキーを抽出し,抽出した該アクセスキーと前記アクセス管理情報記憶部に登録されたアクセスキーの発行情報を対比して,該アクセスキーの正当性を判別し,正当な場合,該URL情報で特定された有償情報をユーザー端末に送信するステップと
を有することを特徴とする有償情報送信方法。」
を,
「【請求項1】 有償情報の購入を選択して購入要求する際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,
ユーザー端末から受信した認証依頼に基づきユーザー認証し,認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて,該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を有償情報流通者のサーバー装置に要求し,アクセスキーを含むURL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置から受信すると,購入要求された有償情報の課金種別に応じて当該ユーザーに課金するとともに,該受信したアクセスキーを含む前記有償情報流通者のサーバー装置のURL情報を前記購入要求のなされたユーザー端末に送信する機能を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と,
該有償情報を保持する有償情報記憶部を有する前記有償情報流通者のサーバー装置と
を備えた有償情報流通システムにおける有償情報流通者のサーバー装置において,
前記購入要求を受信した前記複数のプロバイダーのサーバー装置から送信されたアクセスキー発行依頼データに含まれるプロバイダーを識別するためのプロバイダーID,有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーの付与したユーザーID,要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDに基づいて,有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成するアクセスキー生成部と,
該アクセスキーの発行情報を登録するアクセス管理情報記憶部と,
生成された該URL情報を前記アクセスキー発行依頼データの送信を行ったプロバイダーのサーバー装置に送信する送信部と,
前記ユーザー端末から送信された該URL情報を受信すると,該URL情報からアクセスキーを抽出し,抽出した該アクセスキーと前記アクセス管理情報記憶部に登録されたアクセスキーの発行情報を対比して,該アクセスキーの正当性を判別するアクセスキー判別部と,
前記アクセスキー判別部によって,該アクセスキーが正当と判別された場合には,該URL情報で特定された有償情報をユーザー端末に送信する有償情報送信部とを有することを特徴とする有償情報流通者のサーバー装置。
【請求項2】 前記有償情報に対するユーザーのアクセス状況を表わすアクセス情報を予め設定された第1の条件に従って抽出する手段と,
抽出された前記アクセス情報を基に,予め設定された第2の条件に従って有償情報提供者への有償情報実績報告情報を作成する手段と,
前記有償情報実績報告情報を出力する手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の有償情報流通者のサーバー装置。
【請求項3】 前記アクセスキー判別部は,正当なアクセスキーを最初に受けたときに,前記URL情報の送信側の送信アドレスを記憶し,同一のアクセスキーを再度受けた際に,記憶した前記送信アドレスが同一か否かによる正当性判断をさらに行う
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の有償情報流通者のサーバー装置。
【請求項4】 有償情報の購入を選択して購入要求する際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,
プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と,
プロバイダーのサーバー装置から受信したアクセスキー発行依頼データに含まれる情報に基づいて,有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成するとともに,正当なURL情報を送信したユーザー端末に該有償情報を送信する機能を有する有償情報流通者のサーバー装置と, を備えた有償情報流通システムにおけるプロバイダーのサーバー装置において,
ユーザー端末からユーザーの認証依頼を受信すると,認証するか否かを判別する認証判別部と,
認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて,該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するデータであって,プロバイダーを識別するためのプロバイダーID,有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーが付与したユーザーID,要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDを含むアクセスキー発行依頼データを発行するアクセスキー発行依頼部と,
アクセスキーを含むURL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置から受信すると,前記会員情報記憶部に当該ユーザーの課金情報を有償情報の課金種別に応じて記録する課金情報記録部と,
該URL情報をユーザー端末に送信する送信部と
を有することを特徴とするプロバイダーのサーバー装置。
【請求項5】 有償情報の購入を選択して購入要求する際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,
ユーザー端末からユーザーの認証依頼を受信すると,認証するか否かを判別する認証判別部と,認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて,該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するデータであって,プロバイダーを識別するためのプロバイダーID,有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーが付与したユーザーID,要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDを含むアクセスキー発行依頼データを発行するアクセスキー発行依頼部と,アクセスキーを含むURL情報を受信すると,プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部に当該ユーザーの課金情報を有償情報の課金種別に応じて記録する課金情報記録部と,前記URL情報をユーザー端末に送信する送信部とを有する複数のプロバイダーのサーバー装置と,
前記購入要求を受信した前記複数のプロバイダーのサーバー装置から送信されたアクセスキー発行依頼データに含まれる情報に基づいて,有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成するアクセスキー生成部と,該アクセスキーの発行情報を登録するアクセス管理情報記憶部と,生成された該URL情報を前記アクセスキー発行依頼データの送信を行ったプロバイダーのサーバー装置に送信する送信部と,前記ユーザーの端末から送信された該URL情報を受信すると,該URL情報からアクセスキーを抽出し,抽出した該アクセスキーとアクセス管理情報記憶部に登録されたアクセスキーの発行情報とを対比して,該アクセスキーの正当性を判別するアクセスキー判別部と,前記アクセスキー判別部によって該アクセスキーが正当と判別された場合には,該URL情報で特定された有償情報をユーザー端末に送信する有償情報送信部とを有する有償情報流通者のサーバー装置と
を備えることを特徴とする有償情報流通システム。
【請求項6】 有償情報の購入を選択して,購入要求をする際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と,該有償情報を保持する記憶部を有する有償情報流通者のサーバー装置とを備えた有償情報流通システムを利用して,前記ユーザー端末が有償情報を取得する方法であって,
プロバイダーのサーバー装置が,ユーザー端末よりユーザーの認証依頼を受信すると,認証するか否かを判別するステップと,
前記プロバイダーのサーバー装置が,認証されたユーザーから選択された有償情報の購入要求を受信するステップと,
前記プロバイダーのサーバー装置が,前記有償情報の購入要求に基づいて,該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するデータであって,プロバイダーを識別するためのプロバイダーID,有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーが付与したユーザーID,要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDを含むアクセスキー発行依頼データを前記有償情報流通者のサーバー装置に送信するステップと,
前記有償情報流通者のサーバー装置が,受信された前記アクセスキー発行依頼データに含まれる情報に基づいて,有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成し,該URL情報を前記アクセスキー発行依頼データの送信を行ったプロバイダーのサーバー装置に送信するステップと,
前記プロバイダーのサーバー装置が,該URL情報を受信すると,購入要求された有償情報の課金種別に応じ購入要求を行った前記ユーザーに課金し,前記ユーザー端末に該URL情報を送信するステップと,
該URL情報を受信したユーザー端末が,該URL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置に送信するステップと,
前記有償情報流通者のサーバー装置が,該URL情報を受信したユーザー端末から該URL情報を受信するステップと, 前記有償情報流通者のサーバー装置が,受信された該URL情報からアクセスキーを抽出し,抽出した該アクセスキーをもとに該アクセスキーの正当性を判別し,該URL情報で特定された有償情報を該URL情報を送信したユーザー端末に送信するステップと
を有することを特徴とする有償情報取得方法。
【請求項7】 有償情報の購入を選択して購入要求をする際に,プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と,
プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部を有し,ユーザーの端末から受信した認証依頼に基づきユーザー認証し,認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて,該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を有償情報流通者のサーバー装置に要求し,アクセスキーを含むURL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置から受信すると,購入要求された有償情報の課金種別に応じて当該ユーザーに課金するとともに,該受信したアクセスキーを含むURL情報を前記購入要求のなされたユーザー端末に送信する機能を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と,
該有償情報を保持する記憶部と,アクセスキーの発行情報を登録するアクセス管理情報記憶部とを有する有償情報流通者のサーバー装置と
を備えた有償情報流通システムを利用して,前記有償情報流通者のサーバー装置から該有償情報をユーザー端末に送信する方法であって,
前記有償情報流通者のサーバー装置が, 前記購入要求を受信したプロバイダーのサーバー装置から,プロバイダーを識別するためのプロバイダーID,有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーが付与したユーザーID,要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDを含むアクセスキー発行依頼データを受信するステップと,
受信された前記アクセスキー発行依頼データに含まれる情報に基づいて,有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成し,該アクセスキーの発行情報を前記アクセス管理情報記憶部に登録し,該URL情報を前記アクセスキー発行依頼データの送信を行ったプロバイダーのサーバー装置に送信するステップと,
該URL情報を受信したユーザー端末から,該URL情報を受信するステップと,
受信された該URL情報からアクセスキーを抽出し,抽出した該アクセスキーと前記アクセス管理情報記憶部に登録されたアクセスキーの発行情報を対比して,該アクセスキーの正当性を判別し,正当な場合,該URL情報で特定された有償情報をユーザー端末に送信するステップと
を実行することを特徴とする有償情報送信方法。」
と訂正するものである。(訂正箇所に下線を付した。)

2 訂正の目的の適否,新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正は,特許時の請求項1〜7について特許請求の範囲を減縮するとともに,明りょうでない記載の釈明をするものである。
また,上記訂正は,新規事項の追加に該当せず,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではない。

3 むすび
以上のとおりであるから,上記訂正は,平成15年法律第47号附則第2条第7項により,なお従前の例によるとされる特許法第120条の4第2項及び同条第3項で準用する同法第126条第2項及び第3項の規定に適合するので,当該訂正を認める。

第3 特許異議申立てについての判断
1 申立ての理由の概要
特許異議申立人は,請求項1〜7に係る発明は,甲第1〜5号証の刊行物に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり,また,請求項1〜7は,その記載が不明確であるので,請求項1〜7に係る発明の特許は,特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり,また,特許法第36条第6項に規定する要件を満たしていない出願に対してなされたものであるから取り消すべき旨主張している。

2 特許法第29条第2項違反について
2-1 本件発明
本件特許第3428979号の請求項1〜7に係る発明(以下「本件発明1」〜「本件発明7」という。)は,訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1〜7に記載された事項により特定されるとおりのものである(上記第2,1参照)。

2-2 刊行物に記載された発明
(1) 特許異議申立人が提出した甲第1〜5号証は,次のとおりである。
甲第1号証:特開平11-149502号公報(以下「刊行物1」という。)
甲第2号証:特開平9-325930号公報(以下「刊行物2」という。)
甲第3号証:大竹剛「凸版印刷がコンテンツ流通に新手法 複数のISPへのコンテンツ配給が可能に」[online]1999年7月8日,日経BP社[2001年12月26日検索]インターネット<URL:http://www11.nikkeibp.co.jp/nnb/NEWS/9907/99070802.html>(以下「刊行物3」という。)
甲第4号証:特開平11-41230号公報(以下「刊行物4」という。)
甲第5号証:特開平9-73480号公報(以下「刊行物5」という。)
(2) 刊行物1には,プロバイダーと,このプロバイダーに加入している会員の会員端末と,有償コンテンツの提供を行うWWWサーバとから構成されたシステムであって,WWWサーバがユーザに対して有償コンテンツを提供する際に,入力された会員のID及びパスワードをプロバイダーが認証すると共に,ユーザに提供した有償コンテンツに関する決済を,ユーザが加入しているプロバイダの決済の仕組みを利用して行うシステムが記載されている。
(3) 刊行物2には,サービス提供装置(HE)がユーザ(STB)に対して動画等のコンテンツ等サービスを提供する際に,サービス管理ノード(SMN)が,予めサービス提供装置(HE)により発行されたアクセスキー及び当該サービス提供装置(HE)のアドレス情報が組となったデータを記憶しておき,STBからのサービス提供要求に基づいてサービス管理ノード(SMN)がアクセスキーを送信すると共に,これを受け取ったSTBが当該アクセスキーを所定の関数fにより関数変換したアクセスキーをサービス提供装置(HE)に対して送信することでサービス要求するシステムが記載されている。
(4) 刊行物3には,あらかじめ凸版印刷が複数のインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)と契約して販売窓口を用意してもらうことで,複数のISPのWebサイトでコンテンツを販売できるようになること,及びコンテンツ制作者は凸版印刷にコンテンツを預けるだけでよく,個別にISPと交渉する必要がなくなること,そして,コンテンツの課金は各ISPの決済システムを活用し,ユーザーはISPが発行しているIDとパスワードを入力することでコンテンツを購入でき,代金の支払いはISPの利用料金と一緒に徴収することが記載されている。
(5) 刊行物4には,Webサーバ1がリンクされた認証Webサーバ12とブラウザ(クライアント,ユーザ端末)20との間に,認証マネージャー11を介在させ,認証マネージャー11による認証後に,認証Webサーバ12によりWebサーバ1のコンテンツをブラウザ20に提供するようにしたシステムが記載されている。
(6) 刊行物5には,ユーザのパソコンと,各種コンテンツ提供者とコンテンツ受け入れ契約を締結したコンテンツ流通事業者のSDセンタと,ユーザのパソコンとSDセンタとを接続するネットワークサービス会社から構成されたシステムにおいて,SDセンタがコンテンツ提供者と契約したコンテンツを暗号化して記録したCD-ROMを作成し,このCD-ROMを取得したユーザがこれをパソコンにセットすることによりネットワークサービス会社を介してSDセンタに接続し,SDセンタからコンテンツを復号化するための鍵等を取得することによりコンテンツを取得すると共に,当該代金の決済をネットワークサービス会社が行うようにしたシステムが記載されている。

2-3 対比・判断
(1) 本件発明1について
本件発明1と刊行物1〜刊行物5に記載された発明とを対比すると,刊行物1〜刊行物5に記載された発明のいずれも,本件発明1の「ユーザー端末から受信した認証依頼に基づきユーザー認証し,認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて,該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を有償情報流通者のサーバー装置に要求し,アクセスキーを含むURL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置から受信すると,購入要求された有償情報の課金種別に応じて当該ユーザーに課金するとともに,該受信したアクセスキーを含む前記有償情報流通者のサーバー装置のURL情報を前記購入要求のなされたユーザー端末に送信する機能を有する複数のプロバイダーのサーバー装置」及び「前記購入要求を受信した前記複数のプロバイダーのサーバー装置から送信されたアクセスキー発行依頼データに含まれるプロバイダーを識別するためのプロバイダーID,有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーの付与したユーザーID,要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDに基づいて,有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成するアクセスキー生成部」を有する「有償情報流通者のサーバー装置」を具備しておらず,刊行物1〜5には,これらを示唆する記載もない。
本件発明1は,上記構成を具備することにより,異議意見書記載の「複数のプロバイダーのサーバー装置を販売窓口として,有償情報を提供することができ,プロバイダーにおけるユーザー情報の保護に優れ,ユーザーは安心して有償情報を購入することができる」という顕著な作用効果を奏するものと認められる。
してみると,本件発明1は,刊行物1〜刊行物5に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない。
(2) 本件発明2,3について
本件発明2,3は,本件発明1の構成特定事項を全て含み,更に他の構成特定事項を付加したものに相当するから,上記(1)で述べたと同様の理由により,刊行物1〜刊行物5に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない。
(3) 本件発明4について
本件発明4と刊行物1〜刊行物5に記載された発明とを対比すると,刊行物1〜刊行物5に記載された発明のいずれも,本件発明4の「プロバイダーのサーバー装置から受信したアクセスキー発行依頼データに含まれる情報に基づいて,有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成するとともに,正当なURL情報を送信したユーザー端末に該有償情報を送信する機能を有する有償情報流通者のサーバー装置」及び「ユーザー端末からユーザーの認証依頼を受信すると,認証するか否かを判別する認証判別部と,認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて,該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するデータであって,プロバイダーを識別するためのプロバイダーID,有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーが付与したユーザーID,要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDを含むアクセスキー発行依頼データを発行するアクセスキー発行依頼部」を有する「複数のプロバイダーのサーバー装置」を具備しておらず,刊行物1〜5には,これらを示唆する記載もない。
本件発明1は,上記手段を具備することにより,上記(1)に記載した作用効果と同じ顕著な作用効果を奏するものと認められる。
してみると,本件発明4は,刊行物1〜刊行物5に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない。
(4) 本件発明5について
本件発明5は,本件発明1に係る有償情報流通者のサーバ装置及び本件発明4に係るプロバイダーのサーバ装置を備えた有償情報流通システムの発明であるから,上記(1),(3)で述べたと同様の理由により,刊行物1〜刊行物5に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない。
(5) 本件発明6,7について
本件発明6,7は,それぞれ,本件発明5,1に対応する方法発明であるから,上記(1),(4)で述べたと同様の理由により,刊行物1〜刊行物5に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない。

3 特許法第36条第6項違反について
(1) 特許異議申立人が主張する請求項1〜7の記載不備は,次のとおりである。
(i) 請求項1,4,5に「アクセスキー発行依頼データにより,それぞれ異なるアクセスキーを含むURL情報を生成する」と記載され,請求項6,7に「アクセスキー発行依頼データから,それぞれ異なるアクセスキーを含むURL情報を生成する」と記載されているが,「それぞれ異なるアクセスキー」は何に応じてそれぞれ異なるのか,明らかでない。また,「アクセスキー発行依頼データにより」の「により」という文言がどこに係るのか不明確である。
(ii) 請求項1〜7の「有償情報流通者」が本件発明の他の構成要素である「有償情報提供者」或いは「プロバイダー」といかなる関係にあるのか,不明確である。
(2) 上記(i)の主張について検討するに,請求項1の上記記載は,「アクセスキー発行依頼データに含まれるプロバイダーを識別するためのプロバイダーID,有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーの付与したユーザーID,要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDに基づいて,有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成する」と訂正されたので,構文上の不明確さは解消し,また,「それぞれ異なるアクセスキー」は,アクセスキー発行依頼データに含まれるプロバイダーID,ユーザーID及びコンテンツIDに応じてそれぞれ異なることが明らかとなった。
請求項4,5,6,7についても同様に訂正されたので,構文上の不明確さは解消し,また,「それぞれ異なるアクセスキー」は,アクセスキー発行依頼データに含まれるプロバイダーID,ユーザーID及びコンテンツIDに応じてそれぞれ異なることが明らかとなった。
(3) 上記(ii)の主張について検討するに,請求項1〜7には,「有償情報流通者のサーバー装置」と「プロバイダーのサーバー装置」が記載されており,「有償情報流通者のサーバー装置」を管理・運営するものが「有償情報流通者」であり,「プロバイダーのサーバー装置」を管理・運営するものが「プロバイダー」であることは,訂正明細書の記載に照らし明らかである。
そして,訂正明細書の段落【0007】に,「そこで本発明は,有償情報提供者とプロバイダーとの間にあらたに有償情報流通者を介在させ,該有償情報流通者を介して有償情報提供者から提供された有償情報をユーザーに提供することにより,有償情報提供者は自分の有償情報を単に有償情報流通者に提供するだけでプロバイダーの会員ユーザー全てを対象として当該有償情報を送信できることとなり,かつプロバイダーが有する課金,請求等の代金決済方法を利用することができる有償情報流通方法を提供する。」と記載され,段落【0082】に,「・・・また,有償情報流通者(200)が有償情報提供者(100)を兼ねて,自身の有償情報(1)をサーバー(201)に登録することもできる。」と記載されているところ,「有償情報流通者」自体が有償情報を保有する場合があることは,容易に推測できることであるから,段落【0084】は,本件発明1〜7の実施の態様として,有償情報流通者が有償情報提供者を兼ねる場合を述べたものであることは明らかであり,これによって本件発明1〜7が不明確となることはない。
本件発明2の「有償情報提供者」と「有償情報流通者のサーバー装置」との関係についてみても,「有償情報流通者」と「有償情報提供者」が異なる場合には,「有償情報流通者のサーバー装置」が(有償情報流通者と異なる)有償情報提供者への有償情報実績報告情報を作成するということであり,「有償情報流通者」が「有償情報提供者」を兼ねる場合には,「有償情報流通者のサーバー装置」が(有償情報流通者と同一である)有償情報提供者への有償情報実績報告情報を作成するということであるから,「有償情報流通者」と「有償情報提供者」の関係は明確である。
(4) したがって,請求項1〜7の記載には,特許異議申立人が主張する不備はない。

4 むすび
以上のとおりであるから,請求項1〜7に係る発明の特許は,特許異議申立ての理由及び証拠によっては取り消すことはできない。
また,他に請求項1〜7に係る発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
有償情報の流通方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】有償情報の購入を選択して購入要求する際に、プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と、
ユーザー端末から受信した認証依頼に基づきユーザー認証し、認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて、該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を有償情報流通者のサーバー装置に要求し、アクセスキーを含むURL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置から受信すると、購入要求された有償情報の課金種別に応じて当該ユーザーに課金するとともに、該受信したアクセスキーを含む前記有償情報流通者のサーバー装置のURL情報を前記購入要求のなされたユーザー端末に送信する機能を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と、
該有償情報を保持する有償情報記憶部を有する前記有償情報流通者のサーバー装置と
を備えた有償情報流通システムにおける有償情報流通者のサーバー装置において、
前記購入要求を受信した前記複数のプロバイダーのサーバー装置から送信されたアクセスキー発行依頼データに含まれるプロバイダーを識別するためのプロバイダーID、有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーの付与したユーザーID、要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDに基づいて、有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成するアクセスキー生成部と、
該アクセスキーの発行情報を登録するアクセス管理情報記憶部と、
生成された該URL情報を前記アクセスキー発行依頼データの送信を行ったプロバイダーのサーバー装置に送信する送信部と、
前記ユーザー端末から送信された該URL情報を受信すると、該URL情報からアクセスキーを抽出し、抽出した該アクセスキーと前記アクセス管理情報記憶部に登録されたアクセスキーの発行情報を対比して、該アクセスキーの正当性を判別するアクセスキー判別部と、
前記アクセスキー判別部によって、該アクセスキーが正当と判別された場合には、該URL情報で特定された有償情報をユーザー端末に送信する有償情報送信部とを有することを特徴とする有償情報流通者のサーバー装置。
【請求項2】前記有償情報に対するユーザーのアクセス状況を表わすアクセス情報を予め設定された第1の条件に従って抽出する手段と、
抽出された前記アクセス情報を基に、予め設定された第2の条件に従って有償情報提供者への有償情報実績報告情報を作成する手段と、
前記有償情報実績報告情報を出力する手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の有償情報流通者のサーバー装置。
【請求項3】前記アクセスキー判別部は、正当なアクセスキーを最初に受けたときに、前記URL情報の送信側の送信アドレスを記憶し、同一のアクセスキーを再度受けた際に、記憶した前記送信アドレスが同一か否かによる正当性判断をさらに行う
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の有償情報流通者のサーバー装置。
【請求項4】有償情報の購入を選択して購入要求する際に、プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と、
プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と、
プロバイダーのサーバー装置から受信したアクセスキー発行依頼データに含まれる情報に基づいて、有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成するとともに、正当なURL情報を送信したユーザー端末に該有償情報を送信する機能を有する有償情報流通者のサーバー装置と、
を備えた有償情報流通システムにおけるプロバイダーのサーバー装置において、
ユーザー端末からユーザーの認証依頼を受信すると、認証するか否かを判別する認証判別部と、
認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて、該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するデータであって、プロバイダーを識別するためのプロバイダーID、有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーが付与したユーザーID、要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDを含むアクセスキー発行依頼データを発行するアクセスキー発行依頼部と、
アクセスキーを含むURL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置から受信すると、前記会員情報記憶部に当該ユーザーの課金情報を有償情報の課金種別に応じて記録する課金情報記録部と、
該URL情報をユーザー端末に送信する送信部と
を有することを特徴とするプロバイダーのサーバー装置。
【請求項5】有償情報の購入を選択して購入要求する際に、プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と、
ユーザー端末からユーザーの認証依頼を受信すると、認証するか否かを判別する認証判別部と、認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて、該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するデータであって、プロバイダーを識別するためのプロバイダーID、有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーが付与したユーザーID、要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDを含むアクセスキー発行依頼データを発行するアクセスキー発行依頼部と、アクセスキーを含むURL情報を受信すると、プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部に当該ユーザーの課金情報を有償情報の課金種別に応じて記録する課金情報記録部と、前記URL情報を前記ユーザー端末に送信する送信部とを有する複数のプロバイダーのサーバー装置と、
前記購入要求を受信した前記複数のプロバイダーのサーバー装置から送信されたアクセスキー発行依頼データに含まれる情報に基づいて、有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成するアクセスキー生成部と、該アクセスキーの発行情報を登録するアクセス管理情報記憶部と、生成された該URL情報を前記アクセスキー発行依頼データの送信を行ったプロバイダーのサーバー装置に送信する送信部と、前記ユーザーの端末から送信された該URL情報を受信すると、該URL情報からアクセスキーを抽出し、抽出した該アクセスキーとアクセス管理情報記憶部に登録されたアクセスキーの発行情報とを対比して、該アクセスキーの正当性を判別するアクセスキー判別部と、前記アクセスキー判別部によって該アクセスキーが正当と判別された場合には、該URL情報で特定された有償情報をユーザー端末に送信する有償情報送信部とを有する有償情報流通者のサーバー装置と
を備えることを特徴とする有償情報流通システム。
【請求項6】有償情報の購入を選択して、購入要求をする際に、プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と、プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と、該有償情報を保持する記憶部を有する有償情報流通者のサーバー装置とを備えた有償情報流通システムを利用して、前記ユーザー端末が有償情報を取得する方法であって、
プロバイダーのサーバー装置が、ユーザー端末よりユーザーの認証依頼を受信すると、認証するか否かを判別するステップと、
前記プロバイダーのサーバー装置が、認証されたユーザーから選択された有償情報の購入要求を受信するステップと、
前記プロバイダーのサーバー装置が、前記有償情報の購入要求に基づいて、該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するデータであって、プロバイダーを識別するためのプロバイダーID、有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーが付与したユーザーID、要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDを含むアクセスキー発行依頼データを前記有償情報流通者のサーバー装置に送信するステップと、
前記有償情報流通者のサーバー装置が、受信された前記アクセスキー発行依頼データに含まれる情報に基づいて、有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成し、該URL情報を前記アクセスキー発行依頼データの送信を行ったプロバイダーのサーバー装置に送信するステップと、
前記プロバイダーのサーバー装置が、該URL情報を受信すると、購入要求された有償情報の課金種別に応じ購入要求を行った前記ユーザーに課金し、前記ユーザー端末に該URL情報を送信するステップと、
該URL情報を受信したユーザー端末が、該URL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置に送信するステップと、
前記有償情報流通者のサーバー装置が、該URL情報を受信したユーザー端末から該URL情報を受信するステップと、
前記有償情報流通者のサーバー装置が、受信された該URL情報からアクセスキーを抽出し、抽出した該アクセスキーをもとに該アクセスキーの正当性を判別し、該URL情報で特定された有償情報を該URL情報を送信したユーザー端末に送信するステップと
を有することを特徴とする有償情報取得方法。
【請求項7】有償情報の購入を選択して購入要求をする際に、プロバイダー会員情報によりユーザーの認証を求める認証依頼を送信するユーザー端末と、
プロバイダー会員情報を保持する会員情報記憶部を有し、ユーザーの端末から受信した認証依頼に基づきユーザー認証し、認証されたユーザーからの有償情報の要求に基づいて、該有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を有償情報流通者のサーバー装置に要求し、アクセスキーを含むURL情報を前記有償情報流通者のサーバー装置から受信すると、購入要求された有償情報の課金種別に応じて当該ユーザーに課金するとともに、該受信したアクセスキーを含むURL情報を前記購入要求のなされたユーザー端末に送信する機能を有する複数のプロバイダーのサーバー装置と、
該有償情報を保持する記憶部と、アクセスキーの発行情報を登録するアクセス管理情報記憶部とを有する有償情報流通者のサーバー装置と
を備えた有償情報流通システムを利用して、前記有償情報流通者のサーバー装置から該有償情報をユーザー端末に送信する方法であって、
前記有償情報流通者のサーバー装置が、
前記購入要求を受信したプロバイダーのサーバー装置から、プロバイダーを識別するためのプロバイダーID、有償情報の購入要求をするユーザーに対し該プロバイダーが付与したユーザーID、要求された有償情報を識別するためのコンテンツIDを含むアクセスキー発行依頼データを受信するステップと、
受信された前記アクセスキー発行依頼データに含まれる情報に基づいて、有償情報へのアクセスの正当性を判断するためのそれぞれ異なるアクセスキーを生成して該アクセスキーを含むURL情報を生成し、該アクセスキーの発行情報を前記アクセス管理情報記憶部に登録し、該URL情報を前記アクセスキー発行依頼データの送信を行ったプロバイダーのサーバー装置に送信するステップと、
該URL情報を受信したユーザー端末から、該URL情報を受信するステップと、
受信された該URL情報からアクセスキーを抽出し、抽出した該アクセスキーと前記アクセス管理情報記憶部に登録されたアクセスキーの発行情報を対比して、該アクセスキーの正当性を判別し、正当な場合、該URL情報で特定された有償情報をユーザー端末に送信するステップと
を実行することを特徴とする有償情報送信方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピューターシステムを用いてネットワーク上で有償情報を流通させる方法、システム、及びプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ネットワーク上で、有償情報をネットワークのサーバーからユーザーへ送信することは広く行われている。このとき問題となるのは、当該有償情報を提供する者にとっては、有償情報の送信、ユーザーへの課金、請求を含めた対価の回収などをどのように行うかということである。すなわち有償情報提供者がユーザーに対するこれらのシステムを独自に構築することは大変な労力とコストが必要となる。
【0003】
そこで、有償情報提供者は既存の特定のプロバイダーに有償情報を提供し、該プロバイダーからその登録会員であるユーザーに対して前記有償情報を送信することが考えられる。そして、当該プロバイダーがネットワーク接続料金等の利用料金を会員ユーザーに請求する際に、有償情報の送信による対価を当該利用料金に加算して請求してもらうことにより、有償情報提供者は有償情報の提供に応じた対価の回収を行うという方法がとられている。
【0004】
しかしながら、この方法では、特定のプロバイダーの登録会員ユーザーにしか有償情報を提供することができず、有償情報提供者にとっては、有償情報の受信が可能となるユーザー数をそれほど広げることができなかった。そこで、有償情報提供者としては、有償情報の受信が可能なユーザーを増やすために複数のプロバイダーに有償情報を提供することも考えられるが、この場合は各々プロバイダーのサーバーに有償情報を登録してもらうためには、各々のプロバイダーの仕様等に合わせた有償情報を作成して各々のプロバイダーにこれを提供しなければならず、有償情報提供者にとっては非常にわずらわしい作業となっていた。さらに、プロバイダー毎に、その課金処理や対価の請求、支払い処理方法が異なるため、これらに対応するためには初期段階においても労力、コスト、及び技術的ノウハウが必要であり、また運用においても多くの人員とコストが必要となった。
【0005】
また、有償情報提供者としては、プロバイダーの会員数の増減状況を見ながらユーカラからのアクセス回数を増やすために、有償情報の提供をある特定のプロバイダーから他の特定のプロバイダーへ切り替える場合や、ある特定のプロバイダーの登録会員ユーザーに対してのみ先行して有償情報の送信を行うといった流通戦略をとろうとする場合にも、前記したように、プロバイダー毎に対応した課金処理や対価の請求、支払等の処理のしかたに個別に対応しなければならないという問題が生じた。
【0006】
一方、ユーザーとしては有償情報にアクセスする時に問題となるのが、ID、パスワードといった認証情報等の入力のわずらわしさである。通常ユーザーはプロバイダーの登録会員に与えられている会員IDだけでなく、課金、請求等の代金決済を行う際に必要となるクレジット会社の会員IDなども入力する必要があった。しかも、これらの入力作業は有償情報にアクセスする毎に毎回行わなければならず、ユーザーにとっては非常に煩わしいものであった。また、プロバイダーの会員ID及びクレジット会社の会員IDは非常に機密性の高い情報であり、これをインターネットなどのようなネットワーク上で送受信するのは、安全面で問題があった。
【0007】
そこで本発明は、有償情報提供者とプロバイダーとの間にあらたに有償情報流通者を介在させ、該有償情報流通者を介して有償情報提供者から提供された有償情報をユーザーに提供することにより、有償情報提供者は自分の有償情報を単に有償情報流通者に提供するだけでプロバイダーの会員ユーザー全てを対象として当該有償情報を送信できることとなり、かつプロバイダーが有する課金、請求等の代金決済方法を利用することができる有償情報流通方法を提供する。
【0008】
また、ユーザーが端末からネットワークを通して有償情報流通者のサーバーに送信してくるアクセス要求を有償情報流通者のサーバーが作成した固有情報のみとすることで、ユーザーにとっては有償情報のアクセス要求時における入力作業を軽減し、かつネットワーク上における情報の安全性を高めた有償情報流通方法を提供する。
【0009】
また、本発明は、既存のサービスにおいてユーザーを獲得しているプロバイダーを販売チャネルとして活用し、かつ当該プロバイダーの料金決済手段を活用することができ、有償情報提供者だけでなく有償情報流通者にとってもユーザー管理業務や課金処理、請求、および回収等の代金決済業務において過度の負担をかけることなく、またユーザー認証や決済に関わる情報の安全性を確保し、不正アクセス等による有償情報の流出やそれに伴う販売機会の損失を防止し、低コストのネットワーク構成により実現可能である有償情報の流通方法、有償情報流通システム、サーバー、およびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ネットワーク上での有償情報の流通方法であって、有償情報提供者の有償情報を記録した有償情報流通者のサーバーと、該有償情報流通者のサーバーと接続した複数又は選択されたプロバイダーのサーバーと、該プロバイダーのサーバーと接続したプロバイダー会員情報を有するユーザーの端末とを用いて、前記プロバイダーのサーバーを介して前記ユーザーの端末から有償情報要求情報を受信した有償情報流通者のサーバーが、前記ユーザーの端末に有償情報を提供し、前記ユーザーに対して課金処理を行い、該課金処理されたデータに基づき前記プロバイダーを選択処理し、該選択したプロバイダーに請求処理を行う有償情報の流通方法を要旨とする。
【0011】
このような本発明によれば、有償情報提供者は有償情報流通者のサーバーにのみ有償情報を記録するだけで、該有償情報流通者のサーバーから複数の又は選択されたプロバイダーを介して該プロバイダーの会員情報を有する多数のユーザーに対して有償情報の提供を行うことができる。
【0012】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、前記有償情報流通者のサーバーは有償情報要求情報に基づき認証処理するところの有償情報の流通方法である。
【0013】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、前記有償情報要求情報が、ユーザーの端末から送信するプロバイダー会員情報と、該プロバイダー会員情報を受信したプロバイダーのサーバーが有償情報流通者のサーバーに送信する有償情報会員情報であるところの有償情報の流通方法である。
【0014】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、前記有償情報流通者のサーバーは、前記有償情報提供者に対して有償情報の売上処理をし、該売上処理されたデータに基づき前記有償情報提供者へ支払い処理を行うものであるところの有償情報の流通方法である。
【0015】
また、本発明は、コンピューターシステムを用いた有償情報の流通方法であって、決済手段および情報提供手段を有するプロバイダーを通じて、ユーザーからの要求を受け、予め記憶しておいた有償情報の中から前記要求に対応する有償情報を前記ユーザーに提供する有償情報の流通方法を要旨とする。
【0016】
このような発明により、プロバイダーを販売チャネルとして活用して、より幅広いマーケットにおいて有償情報を販売することが可能となるとともに、既にプロバイダーにおいて構築されている代金決済手段利用することができるため、決済のための新たな仕組みを構築する必要がない。
【0017】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、前記プロバイダーは、複数のプロバイダーの中からユーザーによって選択された任意のプロバイダーであるところの有償情報の流通方法である。
【0018】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、前記プロバイダーを通じて当該有償情報の提供に対する代金決済を前記ユーザーとの間で行うとともに、前記有償情報の提供者との間で当該有償情報の提供に対する代金決済を行うところの有償情報の流通方法である。
【0019】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、前記ユーザーに対してアクセス許可情報を予め付与しておき、当該ユーザーからの要求を受けたときに、予めユーザーと関連付けて記憶したアクセス許可情報と当該要求に含まれるアクセス許可情報とを比較して当該ユーザーがアクセス許可されていると判別したときは、当該要求に対応する有償情報を提供するところの有償情報の流通方法である。
【0020】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、前記アクセス許可情報にはプロバイダーに関する情報が含まれているところの有償情報の流通方法である。
【0021】
また、本発明は、コンピューターシステムを用いた有償情報の流通方法であって、情報提供者から提供された有償情報を記憶しておき、決済手段および情報提供手段を有するプロバイダーを通じてユーザーからアクセス許可の要求を受けたとき、アクセス許可情報を生成して当該ユーザーに提供するとともに、当該ユーザーと関連付けて前記アクセス許可情報を記憶し、ユーザーからアクセス許可情報に基づく有償情報要求情報を受けたとき、当該有償情報要求情報に含まれるアクセス許可情報を記憶されたアクセス許可情報とを比較して、当該ユーザーがアクセス許可されていると判別した場合には前記有償情報要求情報に対応する有償情報を提供し、前記プロバイダーを通じて当該有償情報の提供に対する代金決済をユーザーとの間で行うとともに、情報提供者との間で有償情報の提供に対する代金決済を行う有償情報の流通方法を要旨とする。
【0022】
また、本発明は、コンピューターシステムを用いた有償情報の流通方法であって、情報提供者から提供された有償情報を記憶しておき、決済手段および情報提供手段を有する複数のプロバイダーのうちユーザーによって選択された任意のプロバイダーを通じて当該ユーザーからアクセス許可の要求を受けたとき、アクセス許可情報を生成して当該ユーザーに提供するとともに、当該ユーザーおよび当該プロバイダーと関連付けて前記アクセス許可情報を記憶し、ユーザーからアクセス許可情報に基づく有償情報要求情報を受けたとき、当該有償情報要求情報に含まれるアクセス許可情報と記憶されたアクセス許可情報とを比較して、当該ユーザーがアクセス許可されていると判別した場合には前記有償情報要求情報に対応する有償情報を提供し、前記アクセス許可情報に関連付けられたプロバイダーを通じて有償情報の提供に対する代金決済をユーザーとの間で行うとともに、情報提供者との間で有償情報の提供に対する代金決済を行う有償情報の流通方法を要旨とする。
【0023】
これらの発明により、不正アクセス等による有償情報の流出やそれに伴う販売機会の損失を防止することができる。また、これによって有償情報の経済的価値を適切に維持することが可能となる。
【0024】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、前記アクセス許可情報には、ユーザーを特定するためのユーザー識別情報と有償情報を特定するためのコンテンツ識別情報とが含まれるところの有償情報の流通方法である。
【0025】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、前記アクセス許可情報には、当該アクセス許可情報が生成された日時に関する情報が含まれるところの有償情報の流通方法である。
【0026】
また、本発明は、上記の有償情報の流通方法において、ユーザーからアクセス許可情報に基づく有償情報要求情報を受けたとき、当該有償情報要求情報に含まれるアクセス許可情報から当該アクセス許可情報が生成された日時に関する情報を抽出し、この日時に関する情報に基づいて有償情報提供の可否を判別するところの有償情報の流通方法である。
【0027】
また、本発明は、有償情報提供者の有償情報を保持する有償情報流通者のサーバーと、該有償情報流通者のサーバーと接続されたプロバイダーのサーバーとを用いたネットワーク上での有償情報の流通方法であって、前記有償情報流通者のサーバーは、ユーザーの端末から送られる情報に基づく有償情報要求情報を前記プロバイダーのサーバーから受信し、前記有償情報要求情報に基づいて前記ユーザーの端末に有償情報を提供するとともに、当該有償情報に基づく課金データを前記プロバイダーのサーバーに送信する有償情報の流通方法を要旨とする。
【0028】
この発明により、プロバイダーを通じて有償情報をユーザーの端末に提供するとともに、この有償情報に関する課金データを基にプロバイダーに対して請求を行うことができる。
【0029】
また、本発明は上記の有償情報の流通方法において、前記有償情報流通者のサーバーは、前記有償情報要求情報に基づいて前記有償情報のユーザー端末への提供の可否を判断するところの有償情報の流通方法である。
【0030】
また、本発明は上記の有償情報の流通方法において、前記有償情報要求情報は、前記ユーザーの端末から送られるプロバイダー会員資格に関する情報と、前記プロバイダーのサーバーによって管理されているプロバイダー会員資格に関する情報とに基づくものであるところの有償情報の流通方法である。
【0031】
また、本発明は上記の有償情報の流通方法において、前記有償情報流通者のサーバーは、前記課金データに基づき、有償情報提供者に対する有償情報の提供に関する対価の支払に関する処理を行うところの有償情報の流通方法である。
【0032】
また、本発明は、有償情報の提供実績情報を管理するために、ネットワークを有償情報流通者における有償情報の提供実績運用方法として、前記有償情報に対する前記ユーザーのアクセス状況を表すアクセス情報を予め設定された第1の条件に従って抽出する第1のステップと、抽出された前記アクセス情報を基に、予め設定された第2の条件に従って前記有償情報提供者への有償情報実績報告情報を作成する第2のステップと、前記有償情報実績報告情報を前記有償情報提供者に出力する第3のステップからなる有償情報の提供実績情報運用方法を発明の要旨とする。
【0033】
これにより、第1のステップにおいては、予め設定された第1の条件に従ってアクセス情報を抽出する。また、第2のステップにおいては、第1のステップで抽出されたアクセス情報を基に、予め設定された第2の条件に従って有償情報実績報告情報を作成する。また、第3のステップにおいては有償情報実績報告情報を出力することにより有償情報提供者がこの有償情報実績報告情報を参照することが可能となる。
【0034】
また、本発明は、上記の有償情報の提供実績情報運用方法において、前記有償情報実績報告情報は前記有償情報提供者への支払情報を含むものであるところの有償情報の提供実績情報運用方法である。
【0035】
また、本発明は、上記の有償情報の提供実績情報運用方法において、前記第2の条件は前記有償情報提供者に応じて設定されるものであるところの有償情報の提供実績情報運用方法である。
【0036】
また、本発明は、上記の有償情報の提供実績情報運用方法において、前記第2の条件は前記有償情報流通者より設定されるものであるところの有償情報の提供実績情報運用方法である。
【0037】
また、本発明は、上記の有償情報の提供実績情報運用方法において、前記第1の条件に従って抽出された前記アクセス情報は、少なくともアクセス日時とユーザー識別情報とプロバイダー識別情報と有償情報識別情報とを含むものであるところの有償情報の提供実績情報運用方法である。
【0038】
また、本発明は、上記の有償情報の提供実績情報運用方法において、前記有償情報実績報告情報は、前記有償情報毎に作成され、前記プロバイダー毎に集計されたアクセス情報を含むものであるところの有償情報の提供実績情報運用方法である。
【0039】
また、本発明は、上記の有償情報の提供実績情報運用方法において、前記支払情報は、前記プロバイダー毎に作成され、前記有償情報別に集計されたアクセス情報を含むものであるところの有償情報の提供実績情報運用方法である。
【0040】
また、本発明は、上記の有償情報の提供実績情報運用方法において、前記アクセス情報に基づいて前記有償情報の表示を変更するところの有償情報の提供実績情報運用方法である。
【0041】
また、本発明は、上記の有償情報の提供実績情報運用方法において、前記アクセス情報から抽出された前記有償情報へのアクセス数、アクセス時間により前記有償情報へのリンク広告の表示を変更するところの有償情報の提供実績情報運用方法である。
【0042】
また、本発明は、上記の有償情報の提供実績情報運用方法において、前記アクセス情報から抽出された前記有償情報へのアクセス数、アクセス時間により前記有償情報の内容変更を行うところの有償情報の提供実績情報運用方法である。
【0043】
また、本発明は、情報提供者から提供された有償情報を記憶しておく有償情報記憶部と、決済手段および情報提供手段を有するプロバイダーを通じて受信したユーザーからの要求に基づき有償情報を送信する有償情報送信部と、当該有償情報の提供に対するユーザーとの間の代金決済データおよび前記有償情報の提供に関する情報提供者との間の代金決済データを生成する決済データ生成部とを備える有償情報流通システムを要旨とする。
【0044】
また、本発明は、情報提供者から提供された有償情報を記憶しておく有償情報記憶部と、決済手段および情報提供手段を有する複数のプロバイダーのうちユーザーによって選択された任意のプロバイダーを通じて受信したユーザーからの要求に基づき有償情報を送信する有償情報送信部と、当該有償情報の提供に対するユーザーとの間の代金決済データを当該ユーザーによって選択されたプロバイダーごとに生成するとともに有償情報の提供に対する情報提供者との間の代金決済データを生成する決済データ生成部とを備える有償情報流通システムを要旨とする。
【0045】
これらの発明により、プロバイダーを通じて受信したユーザーからの要求に基づき、有償情報をユーザーに提供するとともに、上記代金決済データを用いることによって当該有償情報の代金を決済することが可能となる。
【0046】
また、本発明は、上記の有償情報流通システムにおいて、前記ユーザーに対して予め付与されたアクセス許可情報を当該ユーザーと関連付けて記憶するアクセス許可情報記憶部と、ユーザーからの要求を受けたときに、当該要求に含まれるアクセス許可情報とアクセス許可情報記憶部に記憶されたアクセス許可情報とを比較して、当該ユーザーがアクセス許可されているか否かを判別するアクセス許可判別部とを備え、アクセスが許可されていると判別した場合には当該要求に対応する有償情報を提供するところの有償情報流通システムである。
【0047】
また、本発明は、上記の有償情報流通システムにおいて、前記アクセス許可情報には、プロバイダーに関する情報が含まれるところの有償情報流通システムである。
【0048】
また、本発明は、情報提供者から提供された有償情報を記憶しておく有償情報記憶部と、決済手段および情報提供手段を有するプロバイダーを通じて受信したユーザーからの要求に基づき、アクセス許可情報を生成するとともに当該ユーザーに提供するアクセス許可情報生成部と、当該アクセス許可情報を当該ユーザーと関連付けて記憶するアクセス許可情報記憶部と、ユーザーからアクセス許可情報に基づく有償情報要求情報を受けたとき、当該有償情報要求情報に含まれる前記アクセス許可情報と記憶された前記アクセス許可情報とを比較して、当該ユーザーがアクセス許可されているか否かを判別するアクセス許可判別部と、アクセスが許可されていると判別した場合には前記有償情報要求情報に対応する有償情報を提供する有償情報送信部と、有償情報の提供に対するユーザーとの間の代金決済データおよび有償情報の提供に関する情報提供者との間の代金決済データを生成する決済データ生成部とを備える有償情報流通システムを要旨とする。
【0049】
また、本発明は、情報提供者から提供された有償情報を記憶しておく有償情報記憶部と、決済手段および情報提供手段を有する複数のプロバイダーのうちユーザーによって選択された任意のプロバイダーを通じて受信したユーザーからの要求に基づきアクセス許可情報を生成するとともに当該ユーザーに提供するアクセス許可情報生成部と、当該ユーザーおよび当該プロバイダーと関連付けて当該アクセス許可情報を記憶するアクセス許可情報記憶部と、ユーザーからアクセス許可情報に基づく有償情報要求情報を受けたとき、当該有償情報要求情報に含まれるアクセス許可情報と記憶されたアクセス許可情報とを比較して、当該ユーザーがアクセス許可されているか否かを判別するアクセス許可判別部と、アクセスが許可されていると判別した場合には前記有償情報要求情報に対応する有償情報を提供する有償情報送信部と、有償情報の提供に対するユーザーとの間の代金決済データを当該ユーザーによって選択されたプロバイダーごとに生成するとともに有償情報の提供に対する情報提供者との間の代金決済データを生成する決済データ生成部とを備える有償情報流通システムを要旨とする。
【0050】
また、本発明は、上記の有償情報流通システムにおいて、前記アクセス許可情報には、ユーザーを特定するためのユーザー識別情報と有償情報を特定するためのコンテンツ識別情報とが含まれるところの有償情報流通システムである。
【0051】
また、本発明は、上記の有償情報流通システムにおいて、前記アクセス許可情報には、ユーザーを特定するためのユーザー識別情報と有償情報を特定するためのコンテンツ識別情報とが含まれるところの有償情報流通システムである。
【0052】
また、本発明は、上記の有償情報流通システムにおいて、前記アクセス許可情報には、当該アクセス許可情報が生成された日時に関する情報が含まれるところの有償情報流通システムである。
【0053】
また、本発明は、上記の有償情報流通システムにおいて、前記アクセス許可情報には、当該アクセス許可情報が生成された日時に関する情報が含まれるところの有償情報流通システムである。
【0054】
また、本発明は、上記の有償情報流通システムにおいて、前記アクセス許可判別部は、ユーザーからアクセス許可情報に基づく有償情報要求情報を受けたとき、当該有償情報要求情報に含まれるアクセス許可情報から当該アクセス許可情報が生成された日時に関する情報を抽出し、この日時に関する情報に基づいて有償情報提供の可否を判別するところの有償情報流通システムである。
【0055】
また、本発明は、上記の有償情報流通システムにおいて、前記アクセス許可判別部は、ユーザーからアクセス許可情報に基づく有償情報要求情報を受けたとき、当該有償情報要求情報に含まれるアクセス許可情報から当該アクセス許可情報が生成された日時に関する情報を抽出し、この日時に関する情報に基づいて有償情報提供の可否を判別するところの有償情報流通システムである。
【0056】
また、本発明は、有償情報を保持する有償情報記憶部と、該有償情報へのアクセス管理のための情報を保持するアクセス情報記憶部と、ユーザーからの購入要求に基づくアクセスキー発行依頼データを第1の通信ネットワークを通して受信するアクセスキー発行依頼受信部と、前記アクセスキー発行依頼データに基づきアクセスキーを生成し、該アクセスキーに関する情報をアクセスキー情報記憶部に記憶し、該アクセスキーを送信するアクセスキー生成部と、アクセスキーに基づいて生成された有償情報要求データを受信し、該有償情報要求データから該アクセスキーを抽出し、抽出した該アクセスキーをもとにアクセスキー情報記憶部を検索することによって、この有償情報要求データの正当性を判別するアクセスキー判別部と、アクセスキー判別部によって有償情報要求データが正当と判別された場合には、要求された有償情報を有償情報記憶部から読み出して、第2の通信ネットワークを通じて送信する有償情報送信部とを有する有償情報流通者のサーバーと、ユーザーに関する情報およびユーザーに対する課金情報を保持する会員情報記憶部と、ユーザーからの購入要求に基づく情報を会員情報記憶部に書き込む有償サービス登録処理部と、購入要求に基づいて、有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するアクセスキー発行依頼データを送信するアクセスキー発行依頼部と、アクセスキー発行依頼データに対応するアクセスキーを受信するアクセスキー受信部と、アクセスキーに基づくデータをユーザーに送信するアクセスキー送信部とを有するプロバイダーのサーバーとを備え、前記アクセスキー発行依頼受信部は、前記アクセスキー発行依頼部が送信するアクセスキー発行依頼データを受信し、前記アクセスキー受信部は、前記アクセスキー生成部が送信するアクセスキーを受信する有償情報流通システムを要旨とする。
【0057】
また、本発明は、ユーザーに関する情報およびユーザーに対する課金情報を保持する会員情報記憶部と、ユーザーからの購入要求に基づく情報を前記会員情報記憶部に書き込む有償サービス登録処理部と、前記購入要求に基づいて、有償情報にアクセスするためのアクセスキーの発行を要求するアクセスキー発行依頼データを送信するアクセスキー発行依頼部と、アクセスキー発行依頼データに対応するアクセスキーを受信するアクセスキー受信部と、アクセスキーに基づくデータをユーザーに送信するアクセスキー送信部とを備えるプロバイダーのサーバーを要旨とする。
【0058】
また、本発明は、上記のプロバイダーのサーバーにおいて、前記アクセスキー発行依頼データには、ユーザーを識別するユーザー識別情報と購入対象となる有償情報を識別するコンテンツ識別情報とが含まれているところのプロバイダーのサーバーである。
【0059】
また、本発明は、上記のプロバイダーのサーバーにおいて、前記アクセスキー送信部からユーザーに送信されたデータには、ユーザー端末に対し前記アクセスキーに基づく有償情報へのアクセスの処理を強制的に実行するデータが含まれているところのプロバイダーのサーバーである。
【0060】
また、本発明は、上記のプロバイダーのサーバーにおいて、前記アクセスキー送信部からユーザーに送信されたデータには、前記アクセスキーに基づくユニフォームリソースロケーターデータが含まれているところのプロバイダーのサーバーである。
【0061】
また、本発明は、上記のプロバイダーのサーバーにおいて、前記アクセスキー受信部は、前記アクセスキーを正常に受信した際に、前記会員情報記憶部に課金情報を書き込むものであるところのプロバイダーのサーバーである。
【0062】
また、本発明は、上記のプロバイダーのサーバーにおいて、前記課金データに基づきユーザーへの有償情報の料金請求のためのデータを生成する請求処理部を有するところのプロバイダーのサーバーである。
【0063】
また、本発明は、有償情報を保持する有償情報記憶部と、該有償情報へのアクセス管理のための情報を保持するアクセス情報記憶部と、アクセスキー発行依頼データを第1の通信ネットワークを通して受信するアクセスキー発行依頼受信部と、アクセスキー発行依頼データに基づきアクセスキーを生成し、該アクセスキーに関する情報をアクセス情報記憶部に記憶し、該アクセスキーを送信するアクセスキー生成部と、アクセスキーに基づいて生成された有償情報要求データを受信し、該有償情報要求データからアクセスキーを抽出し、抽出した該アクセスキーをもとにアクセス情報記憶部を検索することによって、この有償情報要求データの正当性を判別するアクセスキー判別部と、アクセスキー判別部によって有償情報要求データが正当と判別された場合には、要求された有償情報を有償情報記憶部から読み出して、第2の通信ネットワークを通して送信する有償情報送信部とを備える有償情報流通者のサーバーを要旨とする。
【0064】
また、本発明は、上記有償情報流通者のサーバーにおいて、前記第1の通信ネットワークは、前記第2の通信ネットワークと異なるものであるところの有償情報流通者のサーバーである。
【0065】
また、本発明は、上記有償情報流通者のサーバーにおいて、前記アクセスキー発行依頼受信部は、ユーザーを識別するユーザー識別情報と有償情報を識別するコンテンツ識別情報とを含む前記アクセスキー発行依頼データを受信し、前記アクセスキー生成部は、当該ユーザー識別情報と当該コンテンツ識別情報とに基づきアクセスキーを生成するところの有償情報流通者のサーバーである。
【0066】
また、本発明は、上記有償情報流通者のサーバーにおいて、前記アクセスキー生成部は、日時に基づきアクセスキーを生成し、該日時に関する情報を前記アクセス情報記憶部に記憶し、前記アクセスキー判別部は、有償情報要求データから抽出したアクセスキーに基づき当該アクセスキーの生時の日時を得て、当該日時とアクセスキー判別時点の日時との比較結果に基づいて、前記有償情報要求データの正当性を判別するところの有償情報流通者のサーバーである。
【0067】
また、本発明は、上記有償情報流通者のサーバーにおいて、前記アクセスキー判別部は、アクセスキーに基づく有償情報要求データを受信する都度、送信元のユーザー端末の通信アドレスに関する比較結果に基づいて、前記有償情報要求データの正当性を判別するところの有償情報流通者のサーバーである。
【0068】
また、本発明は、上記有償情報流通者のサーバーにおいて、前記アクセスキー発行依頼受信部は、前記有償情報要求データの送信時に用いられるユーザー端末の通信アドレスに関する情報を含む前記アクセスキー発行依頼データを受信し、前記アクセスキー判別部は、前記アクセスキー発行依頼データから抽出されたユーザー端末の通信アドレスと当該有償情報要求データの送信元となるユーザー端末の通信アドレスとを比較して前記有償情報要求データの正当性を判別するところの有償情報流通者のサーバーである。
【0069】
これらのサーバーあるいはシステムを用いることにより、プロバイダーを介した有償情報の流通およびその代金の決済を実現することができる。
【0070】
また、本発明は、アクセスキー発行依頼データを受信するアクセスキー発行依頼受信処理と、少なくとも前記アクセスキー発行依頼データに基づきアクセスキーを生成し、該アクセスキーに関する情報をアクセス情報記憶部に記憶し、該アクセスキーを送信するアクセスキー生成処理と、アクセスキーに基づいて生成された有償情報要求データを受信し、該有償情報要求データから該アクセスキーを抽出し、抽出した該アクセスキーをもとに前記アクセスキー情報記憶部を検索することによって、この有償情報要求データの正当性を判別するアクセスキー判別処理と、前記アクセスキー判別処理によって前記有償情報要求データが正当と判別された場合には、要求された有償情報を送信する有償情報送信処理とをコンピューターに実行させるプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体を要旨とする。
【0071】
このような発明により、ユーザーの端末から受信するアクセスキー発行依頼データに基づきアクセスキーを生成し、ユーザーの端末からこのアクセスキーを伴って有償情報要求データを受信した際にはその正当性を判別してから有償情報を送信する処理をコンピューターによって実現し、有償情報を安全に流通せしめることが可能となる。
【0072】
また、本発明は、上記のコンピューター読み取り可能な記録媒体であって、前記アクセスキー発行依頼受信処理においては、前記アクセスキー発行依頼データから、ユーザーを識別するユーザー識別情報と有償情報を識別するコンテンツ識別情報とを抽出し、前記アクセスキー生成処理においては、当該ユーザー識別情報と当該コンテンツ識別情報とに基づくアクセスキーを生成するところのコンピューター読み取り可能な記録媒体である。
【0073】
また、本発明は、上記のコンピューター読み取り可能な記録媒体であって、前記アクセスキー生成処理においては、その処理時点の日時に基づいてアクセスキーを生成し、該日時に関する情報を前記アクセスキー情報記憶部に記憶し、前記アクセスキー判別処理においては、前記有償情報要求データから抽出したアクセスキーに基づいて当該アクセスキーが生成された日時を得て、当該日時とアクセスキー判別時点の日時との比較結果に基づいて、前記有償情報要求データの正当性を判別するところのコンピューター読み取り可能な記録媒体である。
【0074】
また、本発明は、上記のコンピューター読み取り可能な記録媒体であって、前記アクセスキー判別処理においては、アクセスキーに基づく前記有償情報要求データを受信する都度、送信元のユーザー端末の通信アドレスに関する比較結果に基づいて、前記有償情報要求データの正当性を判別するところのコンピューター読み取り可能な記録媒体である。
【0075】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しこの発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。図2は、第1の実施形態の詳細構成を示すブロック図である。図3は、第1の実施形態における情報の流れを示すフローチャートである。図4は、第1の実施形態におけるユーザー端末の入力手段を示す参考図である。図5は、本発明の第2の実施形態による有償コンテンツへのアクセスのための手順を示すフローチャートである。図6は、第2の実施形態による有償コンテンツへのアクセスのための手順を示す処理シーケンス図である。図7は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償コンテンツトップページの例を示す図である。図8は、第2の実施形態による有償コンテンツの表示画面例を示す図である。図9は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダーのWWWトップページの例を示す図である。図10は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダーのコンテンツサービスガイドの画面例を示す図である。
【0076】
図11は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダーのエンターテイメントコンテンツ一覧の画面例を示す図である。図12は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償コンテンツの入口ページの例を示す図である。図13は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償サービス認証画面の例を示す図である。図14は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償コンテンツの入会案内画面の例を示す図である。図15は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示される会員用有償サービス登録ページの例を示す図である。図16は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダー非会員用のサービス登録ページの例を示す図である。図17は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダー非会員用のサービス登録ページの例を示す図である。図18は、第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償サービス停止処理のための画面の例を示す図である。図19は、本発明の第3の実施形態において、有償情報提供者、有償情報流通者、プロバイダー、およびユーザーの相互関係を示す図である。図20は、第3の実施形態において有償情報提供者、有償情報流通者、プロバイダー、およびユーザーの相互関係を示す図である。
【0077】
図21は、本発明の第4の実施形態の構成を示すブロック図である。図22は、第4の実施形態による販売報告情報の作成および配布の手順を示すフローチャートである。図23は、第4の実施形態による販売報告情報の作成のための中間データの構造およびデータ例を示す図である。図24は、第4の実施形態による販売報告情報の第1の例を示す図である。図25は、第4の実施形態による販売報告情報の第2の例を示す図である。図26は、第4の実施形態による有償情報提供者別のフォーマットおよびサイクル定義情報の構造およびデータ例を示す図である。図27は、第4の実施形態による請求照合情報を用いた決済管理の手順を示すフローチャートである。図28は、第4の実施形態による請求照合情報の例を示す図である。図29は、第4の実施形態によるコンテンツ属性情報の構造およびデータ例を示す図である。図30は、第4の実施形態による支払明細書の例を示す図である。
【0078】
図31は、第4の実施形態によるアクセス情報を利用した有償情報の販売促進方法を実現するための構成を示すブロック図である。図32は、第4の実施形態におけるバナー選択手段によって選択されたバナー広告が表示された画面例を示す図である。図33は、第4の実施形態におけるコンテンツ生成手段によって生成されたランキング情報が表示された画面例を示す図である。
【0079】
発明を実施するための最良の形態(第1の実施形態)本発明をネットワーク上での有償情報の流通方法に適用した場合の実施の形態について説明する。全体のシステム構成の一例を図1に従い説明すると、有償情報(1)の作成及び又は提供主である有償情報提供者(100)と、該有償情報提供者(100)から流通を依頼され提供された有償情報(1)を記録した有償情報流通者(200)のサーバー(201)と、複数のプロバイダー(300)のサーバー(301)と、該プロバイダー(300)の会員ユーザーとしてユーザーID、パスワード等のプロバイダー会員情報(302)を持つユーザー(400)の端末(401)とからなる。前記有償情報流通者のサーバー(201)とプロバイダーのサーバー(301)との間に他のプロバイダーのサーバーが介在しても構わない。
【0080】
ここでネットワークとは有線、又は無線も対象とし、電話線、専用線、衛星通信等のネットワークを含む。また、有償情報とは写真等の静止画像、映像、映画等の動画像、及び又は小説等の文字、等の有償コンテンツや、パソコン、カメラ、等の有償商品、航空チケット、コンサートチケット、等の有償チケット、等の購入を画像及び又は文字等で表した物販に関する情報や、有償運送、等の有償サービスの申込みを画像及び又は文字等で表したサービス提供に関する情報等でユーザーと提供者との間で有償取引される全てのものに関わる情報のことを言う。ユーザーへの有償情報の提供とは、当該情報のダウンロードや当該情報をユーザーの端末へ送信し表示することで行われる。なお、有償商品、有償チケットの提供は郵便等の手段によって行われ、有償サービスはサービスの種類によってことなるが、サービスをユーザーに提供することで行われる。
【0081】
また、「プロバイダー」には、消費者となり得る者等に対してサービスを提供するサービスプロバイダーが相当する。このサービスプロバイダーには、例えばネットワークへの接続サービスを提供するサービスプロバイダーが含まれ、典型的にはインターネットへの接続サービスを提供するISP(インターネットサービスプロバイダー)が該当する。但し、「プロバイダー」はこのネットワーク接続サービスを提供するインターネットサービスプロバイダー等に限定されず、銀行、証券会社、クレジットカード会社、その他決済サービス提供者、貸金業者、その他金融関連サービス提供者、電子マネー関連事業者、前払い証票関連事業者、地上波や衛星波やケーブル等による放送事業者あるいは放送類似事業を営む者、電力事業者、流通業者、輸送業者など、会員・契約者・口座保持者など(これらを総称してユーザーと呼ぶ)に関する情報を管理し、当該ユーザーに直接的あるいは間接的に有償情報を提供する手段及び当該有償情報の代金決済手段とを有するものであれば良い。
【0082】
本発明の形態の構成及び情報の流れを図2、図3により説明すると、有償情報提供者(100)は有償情報(1)を有償情報流通者(200)に提供する。当該有償情報流通者は、提供された有償情報をサーバー(201)に登録する。有償情報(1)は、有償情報提供者の端末からネットワークを通じて有償情報流通者のサーバー(201)に送信することもできるし、CD、FD、DVD等の記録媒体に有償情報(1)を記録し、この記録媒体(1)を介して有償情報流通者のサーバー(201)に登録させることもできる。また、有償情報流通者(200)が有償情報提供者(100)を兼ねて、自身の有償情報(1)をサーバー(201)に登録することもできる。
【0083】
また有償情報流通者のサーバー(201)はある特定の有償情報提供者からの複数の有償情報の提供を受けることもできるし、複数の有償情報提供者から1以上の有償情報の提供を受けることもできる。
【0084】
本実施の形態はいくつかのステップで各処理を行うが、まずユーザーと有償情報流通者との間の有償情報の提供処理について説明する。ユーザー(400)は端末(401)から有償情報要求情報をプロバイダー(300)のサーバー(301)を介して有償情報流通者(200)のサーバー(201)へ送信し、前記有償情報要求情報を受信した該サーバ(201)はユーザーの端末(401)へ、有償情報(1)を送信し、表示する。なお、本説明では有償情報(1)を有償コンテンツとして説明する。
【0085】
ユーザー(400)が有償情報の提供を要求する場合は、各有償情報(1)に対応した有償情報会員情報(202)を有償情報流通者(200)のサーバー(201)から取得し、該有償情報会員情報(202)は当該ユーザー(400)に関する情報等と関連付けて有償情報流通者(200)のサーバー(201)に記録される。
【0086】
より詳細に説明すると、ユーザーの端末(401)は、有償情報流通者(200)のサーバー(201)もしくはプロバイダー(300)のサーバー(301)から提供される有償情報告知表示を表示してユーザーに有償情報(1)の提供要求を促す。ユーザー(400)が提供を要求する場合に、まず、有償情報告知表示に表示された有償情報認可情報の取得を要求する入力を受け付ける入力手段に入力(クリック)することで、図4に示す、プロバイダーのサーバー(301)から提供を受けたプロバイダー会員情報入力を受け付けるプロバイダー会員情報入力手段(402)に、ユーザーID、パスワードから成るプロバイダー会員情報(302)を入力する。該プロバイダー会員情報(302)はプロバイダーのサーバー(301)に送信され、該サーバー(301)において当該ユーザーがプロバイダーの会員かどうか等に関し認証処理される。認証された前記プロバイダー会員情報(302)は、専用線若しくはVPN(Virtual Private Network,仮想専用線網)を介して有償情報流通者のサーバー(201)へ送信される。該サーバー(201)は、前記プロバイダー会員情報(302)と前記有償情報(1)とに対応した有償情報会員情報(202)を作成する。該有償情報会員情報(202)は、当該ユーザー(400)に関する情報及びプロバイダー(300)に関する情報とを関連付けて前記サーバー(201)に記録される。有償情報会員情報(202)は、プロバイダー識別子、ユーザー識別子(プロバイダー会員情報の一部で、例えばユーザーID等)、作成日等で構成され、前記プロバイダー会員情報との対応づけが可能である。
【0087】
有償情報会員情報(202)を取得した後の、ユーザーへの有償情報(1)の提供処理を説明する。ユーザー(400)の端末(401)は、有償情報流通者(200)のサーバー(201)もしくはプロバイダー(300)のサーバー(301)から提供される有償情報告知表示(402)を表示してユーザーに有償情報(1)の提供要求を促す。ユーザー(400)は、有償情報の提供を要求する場合には該入力手段(404)に要求情報及びプロバイダー会員情報(302)を入力する。該プロバイダー会員情報(302)はプロバイダーのサーバー(301)に送信され、該サーバー(301)において当該ユーザー(400)が会員かどうか等に関し認証処理される。該認証処理は同時に前記プロバイダー会員情報(302)が有償情報会員情報(202)を取得しているか否かを認証する。認証後、取得している場合には有償情報会員情報(202)を有償情報流通者のサーバー(201)へ送信する。該サーバー(201)は受信した有償情報会員情報(202)を該サーバー(201)に記録された前記有償情報会員情報(202)と対比して認可処理、すなわち有償情報の送信に関する許可が付与されたユーザーか否かの判別を行う。そして、有償情報会員情報を取得し許可されたユーザーであると判別できた場合は、有償情報(1)を前記ユーザーの端末(401)へ送信し、該端末(401)に表示する。
【0088】
有償情報要求情報とはユーザーの端末から送信されるプロバイダー会員情報(302)と、プロバイダーのサーバー(301)から送信される有償情報会員情報(202)とに基づき構成される情報を指す。また、有償情報会員情報(202)は暗号化して送信することもできる。このとき、該有償情報会員情報(202)を受信した有償情報流通者のサーバー(201)でこれを解読し、認証等の処理を行う。
【0089】
次に、有償情報の提供に伴う有償情報流通者からユーザーへの課金、請求処理について説明する。有償情報流通者のサーバー(301)は、ユーザーの端末(401)から当該プロバイダーのサーバー(301)を介して送信された有償情報要求情報を受信し、認証処理を行い、有償情報(1)を提供するとともに、認証した有償情報会員情報(202)に基づき、当該ユーザーに対して有償情報の提供に介在したプロバイダー(300)に関する情報となる有償情報怪異情報と関連付けて当該有償情報の対価の加算を行う等の課金処理を行う。そして該課金処理されたデータに基づき、前記有償情報会員(202)に対応するプロバイダー(300)を識別して選択し、該プロバイダー(300)に対して、前記プロバイダー会員情報(302)を持つユーザー(400)に対する有償情報の対価の請求処理といった代金決済処理を行う。プロバイダーの識別は、有償情報会員情報(202)がプロバイダー識別子を有していれば処理が容易となる。また、プロバイダー識別子は有償情報流通者のサーバーで自動的に作成することも可能である。
【0090】
ここで、有償情報流通者(200)からプロバイダー(300)への請求処理は、有償情報流通者のサーバー(201)からプロバイダーのサーバー(301)へネットワークを介して行うことも、サーバー(201)から書面を作成し送付する、銀行、クレジット会社等の金融機関を経由する等の周知の処理を採用できる。
【0091】
また、有償情報流通者のサーバー(201)から請求処理されたプロバイダー(300)は、ユーザー(400)に対し、該ユーザー(400)とプロバイダー(300)との間ですでに行われている接続料金等の代金決済処理を行うデータに、前記有償情報流通者のサーバー(201)から請求処理を受けた有償情報の料金のデータを加えて、前記ユーザー(400)への代金決済処理を行う。従ってプロバイダーとしてはユーザーに対して有償情報の提供に伴う対価の回収に関する請求を別途行う必要はない。
【0092】
また、ユーザー(400)もプロバイダーからの料金請求に対して、支払い処理を行うだけでよいため、有償情報にアクセスすることによる料金支払いを行う等の特別な煩わしい処理は必要がない。
【0093】
そして、有償情報流通者のサーバーから有償情報の提供に伴う対価に関する請求データを受け取ったプロバイダーは、プロバイダー会員情報を持つユーザー(400)に対して請求処理を行う。該請求処理は、前記有償情報流通者(200)とプロバイダー(300)間の請求処理と同様に周知の処理を採用することができる。
【0094】
次に、有償情報流通者(200)と有償情報提供者(100)との間の有償情報の提供に対する対価の支払いに関する代金決済処理を説明する。有償情報流通者のサーバー(201)は、ユーザーの端末(401)から有償情報要求情報を受け、認証処理を行い、有償情報(1)を提供した実績に応じて、該有償情報(1)の提供者(100)への売上に対応した代金決済処理を行う。すなわち有償情報流通者(200)は有償情報のユーザーへの提供実績に応じて売上処理されたデータに基づいて有償情報提供者(100)への対価の支払い処理を行う。売上処理は、有償情報提供者と有償情報流通者との間で取り決められた料金に基づき処理する。その取り決めとしては、有償情報の提供数に応じたロイヤリティ、有償情報を有償情報流通者のサーバーに記録した時の固定料金、月額料金等の期限毎の固定料金等が考えられる。
【0095】
有償情報流通者(200)から有償情報提供者(100)への支払い処理は、有償情報流通者のサーバー(201)から該有償情報提供者のサーバーにネットワークを介して行うことも、サーバー(201)から書面を作成し送付する、銀行、クレジット会社等の金融機関を経由する等の周知の処理を採用できる。
【0096】
また、有償情報流通者のサーバー(201)は、ユーザーの端末(401)からプロバイダーのサーバー(201)を介して有償情報要求情報を受け、認証処理を行い、有償情報(1)を提供するといった前記有償情報の提供に伴う、ユーザー及び有償情報提供者への代金決済処理を行っているため、当該代金決済処理に用いられたデータに基づき、プロバイダー毎の有償情報の提供状況、ユーザー別の有償情報の提供状況、時間毎の有償情報の提供状況、等の流通情報を集計することができることになる。従って、これらの流通情報を有償情報提供者(100)に対して、流通情報提供処理を行うこともできる。
【0097】
ここで、流通情報提供処理は、有償情報流通者のサーバー(201)から有償情報提供者(100)の端末に対してネットワークを介して行うこともできるし、有償情報流通者のサーバー(201)から報告書等の書面を作成し報告することもできる。ネットワークを介して行うことで、リアルタイムな流通情報提供処理を行うことができる。
【0098】
有償情報流通者のサーバーで行われる各処理は、1台のサーバーで行うこともできるし、各処理に応じて複数のサーバーに振り分けることもできる。本発明の形態において、有償情報流通者のサーバーと接続するプロバイダーのサーバーは、複数のプロバイダーのサーバーでも、複数の中から任意に選択した1以上のプロバイダーのサーバーでもよい。
【0099】
(第2の実施形態)以下に述べる第2の実施形態の説明には、ユーザーから見た操作手順、アクセスキー(アクセス許可情報)を用いたアクセス制御、アクセスキーの流出防止、コンテンツの表示方法、特性に応じた複数のネットワークの使い分け、有償コンテンツの流出防止等に関する詳細な技術事項が含まれる。
【0100】
図5は、ユーザーが有償コンテンツにアクセスするまでの操作手順を示すフローチャートである。この図に示す操作手順は、ユーザー端末にプロバイダー(ISP)のWWWのトップページから開始する(ステップ701)。このトップページ上からユーザーが「コンテンツ」を選択すると、ユーザー端末上には「コンテンツサービスガイド」の画面が表示され、この画面上の「ジャンル別コンテンツ一覧」の中から任意のジャンルが選択可能となる。この中から「エンターテインメントコンテンツ」を選択する(ステップ702)と、ユーザー端末にはエンターテインメントコンテンツ一覧が表示される(ステップ703)。この一覧から、ユーザーがある特定のコンテンツ(以下、コンテンツAと呼ぶ)を選択する(ステップ704)と、コンテンツAの入口ぺージが表示される(ステップ705)。この入口ページ自体は無料のコンテンツであり、この段階ではユーザーへの課金等はなされない。
【0101】
このユーザーがコンテンツA中の有償コンテンツダウンロードサービスといった有償サービスにサービス受信資格者として未登録であるならば(ステップ706)、コンテンツA入会案内のページ(ステップ711)から登録の操作を行う。このユーザーがこのプロバイダーと契約している会員であるならば(ステップ712)、ユーザーとプロバイダーとの間には既に料金の決済手段が確立されているので、ユーザーがコンテンツAの有償サービス登録ページにおいて必要事項を入力し(ステップ713)、プロバイダーのサーバーには当該ユーザーを有償サービスの受信資格者として登録処理を行う(ステップ714)。この段階でプロバイダーのサーバー301によって管理されている会員情報データベース351(会員情報記憶部)に、当該会員は有償サービス登録済である旨が記録される。
【0102】
このようなユーザーの要求に基づく登録処理の後(直後であっても、時間をおいた後であっても可)は、ユーザーからアクセスキー(アクセスキーについての詳細は後述する)を要求された際に、登録された情報に基づいて、アクセスキーの発行を行い、アクセスキーを用いることにより、ユーザーは有償情報にアクセスできる。
【0103】
このユーザーがプロバイダーの会員でない場合(ステップ712)は、非会員用のユーザーID取得ページにおいて、例えばクレジットカード番号を入力するなどの方法によって決済手段を確立する(ステップ715)ことによって、プロバイダーのサーバーから非会員用のユーザーIDの発行を受けて(ステップ716)から、ステップ713および714の登録処理を行う。
【0104】
コンテンツAの有償サービスを登録したユーザーは、コンテンツAの入口ページ(ステップ705)から、有償サービス認証画面に移りここで認証に必要な情報を入力する(ステップ708)ことにより、コンテンツAの有償コンテンツページにアクセスする(ステップ709)。
【0105】
図9は、上記ステップ701においてユーザー端末のブラウザー画面に表示されるプロバイダーのWWWトップページの例を示す図である。本例において、このトップページのデータは「t-net.ne.jp」というドメインに存在する「www」というサーバーによって提供されている。このトップページ上に表示されている「コンテンツ」の項目が次の「コンテンツサービスガイド」のページにリンクされている。
【0106】
図10は、上記の「コンテンツサービスガイド」の画面例を示す図である。この中の「ジャンル別コンテンツ一覧」内の一項目として「エンターテイメント」が存在している。
【0107】
図11は、上記ステップ703においてブラウザー画面に表示される「エンターテイメントコンテンツ一覧」の例を示す図である。本例のこの画面では、「占い」、「アイドルCLUB」、「芸能ニュース」の3種のコンテンツの概略が説明されている。
【0108】
図12は、上記ステップ704において「アイドルCLUB」が選択された場合にステップ705において表示される「アイドルCLUB」の入口ぺージの画面例を示す図である。既にこのコンテンツの有償サービスに登録済のユーザーは「MEMBER」を選択して認証画面に進むことができ、未登録のユーザーは「入会案内」を選択することによって入会手続きを行うことができる。また、登録済みのユーザーが「退会案内」を選択して退会手続を行うこともできる。
【0109】
図13は、上記ステップ708においてユーザー端末に表示される有償サービス認証画面の例を示す図である。登録済みのユーザーはこの画面においてユーザー名およびパスワードを入力することにより認証手続きを行うことができる。
【0110】
図14は、上記ステップ711においてユーザー端末に表示される「アイドルCLUB」の入会案内画面の例を示す図である。この図に示す画面において、プロバイダーのユーザーIDを持っているユーザーは「サービス登録へ」の項目を選択することにより有償情報サービスの購入および登録を行うことができ、その他のユーザーは「入会手続き開始」の項目を選択して入会手続きを行った後で有償情報サービスの購入および登録を行うことができる。
【0111】
図15は、上記ステップ713においてユーザー端末に表示される会員用サービス登録ページの例を示す図である。プロバイダーのユーザーIDおよびパスワードを入力することにより有償情報サービスのユーザーとしての登録を行うことができる。また、本例における有償情報は月額固定料金の課金となっており、この画面における登録をトリガーとして代金決済のためのデータが生成される。
【0112】
図16は、上記ステップ715においてユーザー端末に表示される非会員用サービス登録ページの第1ページ目の例を示す図である。また図17は、同じく非会員用サービス登録ページの第2ページ目の例を示す図である。この図17に示す画面では、ユーザーの氏名や住所やクレジットカード情報など、代金決済に必要な情報を入力することによってプロバイダーの接続会員以外のユーザーにも有償サービスを受けるためのプロバイダー会員としてのユーザーIDを付与できるようになっている。
【0113】
図18は、上記ステップ710のサービス停止処理においてユーザー端末に表示される画面の例を示す図である。この図に示す画面においてユーザーIDおよびパスワードを入力することにより、有償情報サービスに登録済みのユーザーは退会手続きを行うことができる。
【0114】
次に、アクセスキーを用いたアクセス制御の詳細について説明する。図6は、有償サービス登録済のユーザーが有償コンテンツの配信を受けるまでの端末およびサーバーの処理手順を示す処理シーケンス図である。なお、この処理手順は図5におけるステップ708からステップ709における処理に相当する。
【0115】
図6において、ユーザーが有償サービスの認証画面においてユーザーIDおよびパスワードをプロバイダー会員情報として入力して送信操作を行うことにより、ユーザーの端末401からプロバイダーのサーバー301に有償サービス認証依頼が送られる(ステップS1)。プロバイダーのサーバーは、受信した情報をもとに会員情報データベース351にアクセスしてこのユーザーが登録済のユーザーであるか否かを判別する。当該判別により、登録済であることを確認してから(ステップS2)、有償情報流通者のサーバー201にアクセスキー発行依頼を送信する。このアクセスキー発行依頼は、プロバイダーによって付与されたユーザーID、有償情報流通者によって付与されておりプロバイダーを識別するためのプロバイダーID、および有償情報流通者によって付与されており要求コンテンツを識別するためのコンテンツIDが付加されて送信される(ステップS3)。このプロバイダーIDとユーザーIDの組み合わせによってユーザーの人格がユニークに特定される。
【0116】
ここで、コンテンツIDには、課金種別およびコンテンツカテゴリーを示す情報が含まれる。課金種別は、アクセスの都度料金が発生する件数課金や、一定期間(例えば、1週間、1ヶ月間など)回数に関係なく自由にアクセスを許す期間課金などの別を示す。またコンテンツカテゴリーは、コンテンツの分野分類を示すものであり、アクセスパターンを分析する際や、ギャンブル情報など特定の年齢層のみにアクセスを許可する際などのキー情報として利用される。
【0117】
アクセスキー発行依頼を受信した有償情報流通者のサーバー201は、受信した情報に基づき、アクセスキーを生成する。アクセスキーとは、有償コンテンツへのアクセスの正当性を判断するためのデータの並びであり、容易に偽造されることを防ぐために、アクセスキーの生成ロジックには暗号技術等を援用するようにする。本実施形態では、少なくとも、図7に示すように、プロバイダーID(501)、ユーザーID(502)、コンテンツID(503)、アクセスキー発行日時をもとに所定の演算を行い、その結果得られる文字列をアクセスキーとしている。なお、この演算過程は少なくとも部分的には可逆的であり、生成されたアクセスキーをもとに少なくともプロバイダーID、ユーザーID、コンテンツID、アクセスキー発行日時を得ることのできる逆演算が存在するように上記演算を選択する。
【0118】
次に、有償情報流通者のサーバー201は、アクセスキー発行情報をアクセス管理データベース251(アクセス管理情報記憶部)に登録する(ステップS4)。ここで登録される情報は、プロバイダーID、ユーザーID、コンテンツID、アクセスキー発行日時、課金種別、発行されるアクセスキーである。
【0119】
この登録が完了すると、有償情報流通業者のサーバー201は、プロバイダーのサーバー301に生成したアクセスキーを含むURL情報を返答する(ステップS5)。ここで、ユーザーから要求されているコンテンツがアクセスの都度課金するタイプのものである場合は、この段階で、プロバイダーのサーバー301は、会員情報データベース351に課金情報を記録する(ステップS6)。また、ユーザーに一定期間自由にアクセスすることを許すタイプのコンテンツの場合であっても、アクセスのパターンを分析するための基礎データとして情報を記録するようにしても良い。
【0120】
また、何らかの原因によってアクセスキーが正しく発行されず、ステップS5のアクセスキー返答においてエラーのステータスが返された場合には、プロバイダーのサーバー301はステップS6の課金記録を行わない。
【0121】
アクセスキーが正常に返答された場合は、プロバイダーのサーバー301はそのアクセスキーをユーザーの端末401に渡し(ステップS7)、ユーザーの端末401はこのアクセスキーが含まれたURL情報を用いて有償情報流通者のサーバーにアクセスする(ステップS8)。これを受信した有償情報流通者のサーバー201は、URL情報の中かからアクセスキーの文字列を取り出し、このアクセスキーの正当性をチェック(判別)する。そして、当該チェックの結果、正当なアクセスキーであることが確認された場合には、このURL情報を用いて送信してきたユーザーの端末401のIPアドレス(通信アドレス)をこのアクセスキーと関連づけてアクセス管理データベース251に登録してから(ステップS9)、要求された有償コンテンツをユーザーの端末401に送信する(ステップS10)。
【0122】
ステップS7において送信されるデータは、この有償コンテンツのトップページに相当するものである。図8は、このトップページのユーザーの端末上での表示例を示す図である。「アドレス」の欄に示されているURL情報内に含まれる「4880dg33333」という文字列が、アクセスキーに相当する。ユーザーは、このトップページからさらにハイパーリンクされたページにアクセスすることができるが、リンク先へアクセスときも、トップページにアクセスしたときと同一のアクセスキーが含まれたURL情報を用いてアクセスすることになる。有償情報流通者のサーバー201はこのリンク先へのアクセスについてもURL情報の中からアクセスキーの文字列を取り出して、このアクセスキーの正当性をチェックしてからコンテンツを送信するようにしている。トップページからのリンク先はいくつであっても良く、また間接的に複数段階にリンクされていても良いが、有償コンテンツの各ぺージへのアクセスは、ページが変わる都度アクセスキーの正当性をチェックする必要がある。
【0123】
なお、本実施の形態においては、図6に示す端末・サーバー間およびサーバー・サーバー間の通信は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)によって行っている。また、ステップS7においては、発行されたアクセスキーは有償コンテンツのトップページを示すURL情報の一部に埋め込まれており、さらにこのURL情報はハイパーテキスト内の「<META>」タグに埋め込まれる形式で送られて、ユーザーの端末401上で稼働するブラウザーの機能により、ユーザーが意識して前記URL情報を入力したりアクセスのためのトリガーを与えたりすることなく、このハイパーテキストの受信から一定時間(例えば、0.5秒)経過後に、自動的にこのURL情報によるステップS8の要求を出すようになっている。
【0124】
また、本実施例において、有償情報流通者のサーバー201は、ステップS8の要求をユーザーの端末から受けたとき、一般的な暗号技術によるアクセスキーのチェックの他に、次のようなチェックも行っている。
【0125】
その第1は、日時のチェックである。各サーバーにおける処理時間、ユーザーの端末における処理時間、上述した「<META>」タグにおいて指定される待ち時間、および伝送遅延時間の総和は、通常は数秒〜数十秒のオーダーであるので、これを前提として、前述のアクセスキー発行日時から所定時間以上経過して到着するアクセス要求に対しては、正当と判別せずエラーを返している。
【0126】
また、その第2は、IPアドレス(通信アドレス)のチェックである。ある正当なアクセスキーによってコンテンツ要求を最初に受けたときに端末側のIPアドレスをアクセス管理データベース251に登録し、同一のアクセスキーによる2回目以降のコンテンツ要求を受けた際には、IPアドレスが同一であるかどうかをチェックし、異なる場合にはエラーを返している。
【0127】
このように、日時およびIPアドレスを用いたチェックにより、アクセスキーの流出等を原因とする不正手段によるアクセスを防止するとともに有償情報の窃用を防止するなどのセキュリティの強化につながっている。
【0128】
なお、上述したIPアドレスチェックは、図6におけるステップS8のコンテンツ要求の時点のIPアドレスをアクセス管理データベース251に登録して以後のアクセス要求の際にチェックするようにしているが、その代わりに、ステップS3のアクセスキー発行依頼の際にユーザーの端末401のIPアドレスの情報を取得するようにして、ステップS4のアクセスキー発行情報登録時にそれをアクセス管理データベース251に登録し、ステップS8およびそれ以降のコンテンツ要求を受けた際にチェックするようにしても良い。
【0129】
次に、本実施の形態におけるコンテンツ表示方法について説明する。図8は、ユーザーの端末401の画面におけるコンテンツ表示の概要を示す図である。この図において、符号601はブラウザー画面、611,612,・・・はそれぞれブラウザー画面601内のフレームである。図示するような画面構成は、一般的なハイパーテキスト記述言語によって提供されるフレーム機能によって実現している。ここで、フレーム611には有償情報流通者のサーバー201によって供給される有償情報(コンテンツA)が表示され、その周辺のフレーム612にはこのユーザーの契約先のプロバイダーのサーバー301によって供給されるプロバイダー固有情報が表示されている。なお、図8に示すフレーム構成は一例であり、これに限定されず、他の形態の構成によってプロバイダー固有の情報と複数のプロバイダーに共通な情報とを表示するようにしても良い。
【0130】
このような表示方法とすることにより、有償情報流通者は、各プロバイダー固有の情報については何ら配慮する必要がないため、複数のプロバイダーを通じてコンテンツを提供する場合であっても、コンテンツの作成および維持のコストを抑制することができる。また、プロバイダー固有の表示情報の中に、プロバイダーのトップページへのリンクや、コンテンツ一覧のページへのリンクを含ませることもできるため、他の有償コンテンツの販売機会にもつながるというメリットがある。
【0131】
次に、上で説明した有償コンテンツの流通における複数のネットワークの使い分けについて説明する。図6に示したサーバー・端末間およびサーバー・サーバー間の通信のうち、ステップS1、S3、S5、S7における通信では伝送情報量が比較的小さいため通信容量をそれほど考慮する必要はないが、ユーザーの認証情報などを伝えるため高い秘匿性を必要とする。それに対して、ステップS8およびS10における通信では画像、音声、映像などといったコンテンツの実データが送信されるため伝送情報量は多いが秘匿性はそれほど必要がない。そこで、本例では、有償情報流通者のサーバー201とプロバイダーのサーバー301との間のアクセスキーの発行等に関する通信は専用回線等を用いたクローズドなネットワーク(第1の通信ネットワーク)で行い、有償情報流通者のサーバー201とユーザーの端末401との間はオープンなネットワーク(第2の通信ネットワーク)を経由して行うようにしている。ここで、オープンなネットワークとは例えばインターネットである。
【0132】
なお、プロバイダーのサーバー301とユーザーの端末401との間の通信に関しては、プロバイダーおよびユーザーの都合に応じて種々の通信手段が用いられる。具体的には電話回線網、CATV網、専用回線などの利用が多い。
【0133】
上記のように各々の特性に応じたネットワークの使い分けをすることにより、必要な情報秘匿性を確保し、コンテンツ送信のためには比較的低コストのネットワークを用いることがかのうとなるため、必要な通信回線のコストを抑制することができる。
【0134】
(第3の実施形態)図19および図20は、第3の実施形態による有償情報提供者、有償情報流通者、プロバイダー、およびユーザーの相互関係を示す図である。図19に示すように、本実施の形態によれば、有償情報流通者は、複数の多様な有償情報提供者から提供される有償情報を流通させる市場を創造し、複数のプロバイダーとの接続によって同市場を拡大し、低コストで同市場を維持・運営することができるため、有償情報流通者にとっては自己の所有する情報を安価な流通コストで販売する機会が得られる。また、ユーザーにとっては、プロバイダーとの間で既に確立されている決済手段を用いて、手軽にしかも安全に、多種多様な有償情報を購入することが可能になる。また、プロバイダーにとっては、有償情報流通に伴うコミッション収益を得ることが可能となるため、自己が創り上げた会員組織の資産価値を高めることが可能となる。
【0135】
また、図20に示すように、有償情報提供者と有償情報流通者との間では流通させる有償情報のやりとりおよびその対価の決済が行われる。また、プロバイダーとユーザーとの間では有償情報アクセスに必要な手続きおよびその代金の決済が行われる。この代金決済は、有償情報流通者からプロバイダーへの課金、請求処理に基づいて行われる場合やプロバイダーの会員情報データベースに記録された課金情報に基づいて行われる場合がある。また、有償情報流通者とプロバイダーとの間では、ユーザーからの有償情報アクセス要求の処理およびプロバイダーが回収した代金の決済が行われる。また、有償情報流通者とユーザーとの間では、処理されたアクセス要求に基づいて実際に有償情報の配布が行われる。
【0136】
(第4の実施形態)この第4の実施形態は、ネットワークを介して販売された有償情報に関する販売実績分析方法を提供するものである。データベース技術を用いて販売実績データを蓄積し、そのデータを様々な観点から分析することにより販売促進や商品企画などに結びつけるいわゆるデータベースマーケティングが行われている。このような販売実績分析においては、基礎となるデータの正確さや緻密さとともに、最新の実績情報を用いた分析によりタイムリーなアクションを起こすための速報性が求められる。
【0137】
本実施形態は、上記のような要求を満たすことを目的とするものであり、ネットワークを介した有償情報の流通という業態において、当該流通事業者が、プロバイダー等からなる下流の販売チャネルから正確な販売実績情報をリアルタイムで取得し、その情報を加工・分析し、下流の販売チャネルおよび上流の有償情報提供者にタイムリーに提供することによって、売上増に結びつけることができ、また有償情報提供料金の決済の管理にも用いることのできる有償情報販売実績分析方法を提供する。
【0138】
以下では、有償情報流通者のサーバーにおいて発生する情報を用いた販売実績分析システムについて説明する。なお、ここで有償情報流通者のサーバーの典型例は、前記第1〜第3の実施形態において述べたようなものである。
【0139】
図21は、同実施形態による販売情報分析システムの構成を示すブロック図である。図21において、符号201は有償情報流通者のサーバー、100は有償情報提供者、300はプロバイダー、400はユーザーである。また、1291は有償情報流通者のサーバー201に設けられたアクセス管理データベースである。有償情報提供者100によって提供される有償情報は、有償情報流通者のサーバー201に置かれ、ユーザー400は、プロバイダー300における認証処理を経て有償情報流通者のサーバー201にアクセスし有償情報を取得する。このとき、ユーザー毎の詳細なアクセスログがアクセス管理データベース1291に蓄積される。
【0140】
また、1010はアクセス管理データベース1291に蓄積されたログ情報を利用する販売実績分析システムである。この販売実績分析システム1010には、抽出手段(抽出部)1011、作表手段(作表部)1012および1013、送付手段(送付部)1014、印刷手段(印刷部)1015が設けられており、印刷手段1015は帳票1050を出力する。ここで、抽出手段1011は、アクセス管理データベース1291から予め設定された抽出条件1021(第1の条件)に従って情報を抽出し、アクセス情報1031を作成する。
【0141】
また、作表手段1012および1013によって有償情報実績報告情報が作成される。この有償情報実績報告情報には、販売報告情報1032および請求照合情報1033(支払情報)が含まれる。作表手段1012は、アクセス情報1031を基に予め設定された作表条件1022(第2の条件)に従って、有償情報提供者100に提供するための販売報告情報1032を作成する。また、作表手段1013は、アクセス情報1031を基に予め設定された作表条件1023(第2の条件)に従って、有償情報提供者100やプロバイダー300との間の決済管理のために用いられる請求照合情報1033を作成する。また、印刷手段1015は作成された販売報告情報1032や請求書号情報1033を紙などの印刷媒体に印刷して、帳票1050を出力する。また、送付手段1014は作成された販売報告情報1032を、各々の有償情報提供者100に送付する。送付手段1014は、ウェブシステムによる表示を行うなど通信ネットワークを介して有償情報提供者100に電子メール等に添付して送付しても良く、また有償情報提供者100自身が送付手段1014にアクセスして有償情報実績報告情報を閲覧しても良いし、磁気記録媒体に記録されたデータの形式や紙などに印刷された帳票の形式で販売報告情報1032を有償情報提供者100に送付しても良い。
【0142】
抽出条件1021は、アクセス管理データベース1291に蓄積された明細レベルのログ情報から、少なくともアクセス日時とユーザーを識別する情報とプロバイダーを識別する情報と有償情報を識別情報とを抽出するように設定されている。これにより、作成されるアクセス情報1031は、明細レベルで上に挙げた情報項目を保持することになり、きめ細かな販売実績情報の分析が可能となる。
【0143】
作表条件1022は、各々の有償情報提供者100に応じて個別に設定することができるようになっている。これにより、有償情報提供者100に応じて設定される作表条件1022に従って作成される販売報告情報の形式等を、有償情報提供者100に応じて固有のものとすることが可能となる。また、作表条件1022は、有償情報流通者のサーバー201によって設定することができるようになっている。これにより、有償情報流通者のサーバー側に設けられ、必要に応じて他の機能と連携する機能あるいは他の機能と統合された機能によって作表条件1022を設定し、設定された条件に応じた販売報告情報を作成することが可能となる。有償情報流通者のサーバー201側の機能と統合した形で作表条件1022の設定のためのインタフェースを提供することが可能となる。さらに、上記の条件設定機能の利用を有償情報提供者に開放することにより、有償情報流通者が手間をかけることなく、有償情報提供者の個別ニーズに応じた条件設定が可能となる。
【0144】
また、販売報告情報1032は、各々の個別のコンテンツ(有償情報)毎に、アクセス情報をプロバイダー別に集計して作成されるようになっている。これにより、コンテンツ単位でのきめ細かなアクセス情報を分析することができるようになるとともに、各プロバイダーの販売チャネルとしての特性などを分析することも可能となる。このような構成により、販売報告情報を用いて、各々の有償情報毎に、プロバイダー別の販売実績の分析を行うことが可能となる。
【0145】
また、請求照合情報1033は、各々の個別のプロバイダー毎に、アクセス情報をコンテンツ別に集計して作成されるようになっている。これにより、請求照合情報1033を各プロバイダーから有償情報流通者に届けられる売上明細書との照合検証に用いることができるようになるとともに、当該プロバイダーにおけるコンテンツの売れ筋などを分析することも可能となる。
【0146】
次に、販売報告情報の配布手順について説明する。図22は、販売報告情報の配布手順を示すフローチャートである。まず、抽出手段1011がアクセス管理データベース1291から抽出条件1021に基づいてアクセス情報を抽出する(図22のステップS11)。このアクセス情報には、少なくとも日時情報とユーザー識別情報とプロバイダー識別情報とコンテンツ識別情報(有償情報識別情報)とが含まれる。これにより、アクセス情報を基に、日時、ユーザー、プロバイダー、有償情報をキーとした分析を行うことが可能となる。なお、ユーザー識別情報はプロバイダーによってユーザーに割り振られる識別情報である。
【0147】
次に、作表手段1012が、作表条件1022を基にアクセス情報1031の集計を行い、販売報告情報1032を作成する(図22のステップS12)。また、送付手段1014が、作成された販売報告情報を有償情報提供者に送信する(同、ステップS13)。
【0148】
図23は、販売報告情報1032の作成のための中間データの例を示す図である。図23の例では、「2U003」というコードで表されるコンテンツ分類に属する「2U0030001」〜「2U0030005」の5個のコンテンツが集計対象となっている。そして、アクセス情報1031内で、所定の期間における件数がコンテンツ別かつプロバイダー別にクロス集計されている。
【0149】
図24は、作表手段1012によって作成され、ウェブ画面に表示する形で作成された販売報告情報1032の例である。図24の例では、ある特定のコンテンツについて、ISP(インターネットサービスプロバイダー)別に集計されたアクセス情報(新規登録件数)が、他の付加情報(月間累計件数、前月継続件数、当日有効件数、前月比増加率)とともに表示されている。なお、ISPとは、ユーザーに対してインターネットアクセスを提供する事業者であり、本実施形態で言う「プロバイダー」の一例である。
【0150】
また、図25は、作表手段1012によって作成される販売報告情報1032の他の形式の例である。図25に示す販売報告情報は、1ヶ月間のうちのそれぞれの旬間のアクセス件数のテーブルと、アクセス件数推移に関する記述と、ランキング情報とからなっている。
【0151】
上述したように、販売報告情報は、異なる複数のフォーマットで作成することが可能であり、また例えば、日報、週報、月報というように異なるサイクルで作成することができるようになっている。これら各々のフォーマットに応じた作表条件1022が予め設定されている。また、各々の有償情報提供者に応じて、異なるフォーマットおよび異なるサイクルで販売報告情報を作成することもできる。図26は、有償情報提供者毎のフォーマット定義データの例を示す表図である。図26に示すフォーマット定義データ例は、有償情報提供者別のフォーマットIDと販売報告情報を日報、週報、および月報作成するか否かを示すデータを保持している。
【0152】
次に、有償情報流通に伴う決済管理のために請求照合情報を利用する手順について説明する。図27は、請求照合情報を用いた決済管理の手順を示すフローチャートである。まず、抽出手段1011がアクセス管理データベース1291から抽出条件1021に基づいてアクセス情報を抽出する(図27のステップS21)。次に、作表手段1013が、アクセス情報1031および作表条件1023に基づいて集計処理を行い、請求照合情報1033を作成する(同、ステップS22)。
【0153】
図28は、ウェブ画面に表示する形で作成された請求照合情報1033の例である。図28の例では、ある特定のISPについて、コンテンツ別に集計されたアクセス情報(月刊新規登録件数)が、他の付加情報(定価、ISP売上、情報提供流通者売上、前月比増加率)とともに表示されている。次に、有償情報流通者においては、ISPから送られてくる売上明細書を解析し、その中からコンテンツ毎のアクセス数を抽出する(図27のステップS23)。そして、ISPからの売上明細書と請求照合情報との間でアクセス数を比較確認する(同、ステップS24)。そして、販売実績情報分析システム内に保持されているコンテンツ属性情報から支払単価情報を読み出し(同、ステップS27)、支払単価情報とアクセス件数から支払金額を算出し(同、ステップS28)、支払金額およびその他の必要事項が記入された支払明細書を作成して(同、ステップS29)、この支払明細書を有償情報提供者に送付する(同、ステップS30)。なお、有償情報実績報告情報に常に請求照合情報が含まれる必要はなく、含まれるときは有償情報提供者または有償情報流通者により設定することができる。
【0154】
なお、図29は、上記ステップS27で用いられたコンテンツ属性情報の構造とデータ例を示す表図である。図29に示すように、このデータはコンテンツ毎のコンテンツ分類名称、コンテンツ名称、支払方法、および金額(単価)などの情報を保持する。
【0155】
また、図30は、上記ステップS29で作成された支払明細書のデータ例を示す図である。図30に示す例では、コンテンツ毎にこの支払明細書が作成され、各コンテンツの単価、支払方法、当月アクセス件数、契約ユーザー数、および前記単価に前記契約ユーザー数を乗じて算出された支払金額が、この支払明細書に含まれている。
【0156】
次に、アクセス情報を用いた有償情報の販売促進方法について説明する。図31は、有償情報の流通者のサーバー201および販売実績分析システム1010における有償情報の販売促進方法を実現するための構成を示すブロック図である。販売実績分析システム1010には分析手段(分析部)1018が設けられ、有償情報流通者のサーバー201にはバナー選択手段1292およびコンテンツ生成手段1293が設けられている。分析手段1018は、抽出条件1021に従って抽出されたアクセス情報1031に基づいた分析処理を行い、この分析結果に基づいて、バナー選択手段(バナー選択部)1292またはコンテンツ生成手段(コンテンツ生成部)1293は、下に述べるように有償情報へのリンク情報の表示を変更する。
【0157】
ここで、分析手段1018、バナー選択手段1292、およびコンテンツ生成手段1293の具体的な作用例について説明する。分析手段1018は、アクセス情報31を基に、プロバイダー別、コンテンツ別、日時別の販売傾向を分析する。日時別の分析とは、例えば、「朝」、「昼」、「夕方」、「夜間」、「深夜〜未明」といった1日の中の時間帯別の分析や、よりきめ細かい60分単位あるいは30分単位といった時間帯別の分析や、「昼間」、「夜間」、「深夜」などといった通信料金のベースとなる時間帯別の分析や、1週間の中の曜日別の分析や、1ヶ月の中の「月初」、「月中」、「月末」といった区切りでの分析や、1年の中の季節別あるいは月別の分析や、あるいは、「正月期間」、「バレンタインデー」、「ゴールデンウィーク」、「クリスマス期間」などといった特殊な時期あるいはその前後期間での分析などである。これらの各々の区切りでの日時毎にユーザーの購入傾向やインターネットにアクセスするユーザー層が異なるために販売量の増減の波があるため、これを統計的に処理することにより、広告等、有効な販売促進策の実施に結びつけることができる。また、プロバイダー毎にユーザー層が異なる傾向があるため、その行動パターンや趣味・嗜好が異なり、これを分析することにより同じく有効な販売促進策の実施に結びつけることができる。
【0158】
バナー選択手段1292は、分析手段1018の分析結果に基づき、あるプロバイダーのユーザーに対して現在の時間帯に販売できる可能性が高いと思われるバナー広告(リンク広告)を選択し、当該プロバイダーのユーザー向けに表示する。
【0159】
図32は、プロバイダーのホームページの画面表示例を示す図である。この画面においてバナー広告1091の領域は、有償情報流通者が流通させるコンテンツの広告のために確保されている。この広告領域に、前述した分析結果に基づきバナー選択手段1292によって選択されたバナーが表示されることにより、コンテンツ販売売上を極大化されるという効果が得られる。なお、ここでは、プロバイダーのホームページにおけるバナー広告を例にとって説明したが、プロバイダーのホームページに限定されず、上述した方法をネットワーク等の上での他の広告に適用しても良い。例えば、ポータルサイトのホームページや有償情報流通者のホームページなどにおいても、バナー選択手段1292によって選択されたバナー広告を表示しても良い。
【0160】
また、コンテンツ生成手段1293は、分析手段1018の分析結果に基づいたコンテンツを生成する。図33は、コンテンツ生成手段1293によって生成されるコンテンツの表示例を示す図である。図33に示す例は、販売される有償コンテンツのアクセス数のランキング情報であり、アクセス数の多い順にその有償コンテンツへのリンク情報1092(リンク広告)と関連する付加情報とが表示されている。コンテンツ生成手段1293は、リアルタイムであるいは一定時間間隔毎にこのランキングを更新する。このように、コンテンツ生成手段1293がランキング情報を生成してユーザーに表示することにより、人気のある売れ筋のコンテンツへのユーザーの購入意欲や興味をいだかせることにより、販売機会が益々高まり、全体として売上が増大するという効果が得られる。
【0161】
また、単にランキング情報を生成するだけでなく、アクセス数やアクセス時間の分析結果に基づき、有償情報の内容そのものを変更するようにしても良い。例えば、アクセス数が少ない有償情報あるいはアクセス数が減少傾向にあるとみられる有償情報を、他の有償情報によって置き換えることにより、販売機会の増加を図ることが可能となる。
【0162】
また、単に過去の販売実績のみに基づいてバナーを選択したりランキング等のコンテンツを生成したりするだけでなく、過去の販売実績から得られる分析結果と、新規有償コンテンツの販売時期やあるいは販売促進キャンペーンの実施時期と関連付けてリンク情報の表示を変更するようにしても良い。これにより、アクセス情報を用いた販売実績の分析を行い、その分析結果に応じて、例えばプロバイダーのホームページやポータルサイトのホームページなどにおけるバナー広告の内容を変更したり、有償情報のアクセスランキング情報を変更したりすることができる。これにより、より多くのユーザーが時間帯やユーザー特性などに応じた「売れ筋」の有償情報に誘導されるため、有償情報の販売機会が増加する。
【0163】
上の説明における「有償情報流通者のサーバー」、「プロバイダーのサーバー」、「ユーザーの端末」、「販売実績情報分析システム」は、コンピューターシステムにより実現されている。そして、上述した各処理の全部または一部は、プログラムの形式でコンピューター読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピューターが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピューターシステムの記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気ハードディスク、磁気テープ、半導体メモリ等をいう。
【0164】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから電気通信回線等の伝送媒体を介して他のコンピューターシステムに伝送されるものであっても良い。ここで電気通信回線の伝送媒体とは、電気あるいは電磁波等による信号を伝える物理的性質を持つ、金属線、光ファイバー、電磁場等のことをいう。
【0165】
また、上の説明における会員情報記憶部(会員情報データベース)、アクセス管理情報記憶部(アクセス管理データベース)、有償情報記憶部などは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気ハードディスク、磁気テープ、半導体メモリ等の媒体を用いて実現される。
【0166】
また、上の説明において、「有償情報流通者のサーバー」で行われる各処理や「プログラムのサーバー」で行われる各処理や「ユーザーの端末」で行われる各処理や「販売実績分析システム」で行われる各処理については、それぞれ、その処理すべてを1台のコンピューターで行っても良いし、それらの処理を複数のコンピューターまたは情報処理装置に分散して行っても良い。また逆に、「有償情報流通者のサーバー」の処理と「プロバイダーのサーバー」の処理と「ユーザーの端末」の処理と「販売実績分析システム」の処理の一部または全部を1台のコンピューターに統合して行うようにしても良い。ここで「情報処理装置」とは、コンピューターに限らず通信装置や記憶装置や表示装置なども含む。
【0167】
【発明の効果】
以上のように、ネットワーク上での有償情報の流通方法において、有償情報提供者の有償情報を記録した有償情報流通者のサーバーと接続した複数のプロバイダーのサーバー、該プロバイダのサーバーと接続した、プロバイダーの会員情報を有するユーザーの端末との間で有償情報の提供処理を行うことができるため、有償情報提供者は有償情報流通者のサーバーにのみ有償情報を記録するだけで、該有償情報流通者のサーバーから複数の又は選択されたプロバイダーを介して該プロバイダーの会員情報を有する多数のユーザーに対して有償情報の提供を行うことができる。
【0168】
また、有償情報提供者は有償情報流通者のサーバーを介して、特定のプロバイダーに対して有償情報を提供する場合に、あるプロバイダーから他のプロバイダーへ有償情報の提供を変える場合や、特定プロバイダーのユーザーに対して先行して有償情報の提供を行うといった提供方法を容易に実施することができる。
【0169】
さらに、有償情報流通者のサーバーは、有償情報の提供に伴う、各ユーザーに対する課金処理を一括して行い、かつ該課金処理されたデータに基づき、該ユーザーの持つプロバイダー会員情報に対応したプロバイダーを選択し、該プロバイダーに対して請求処理をするため、有償情報提供者、及び有償情報流通者は、一元的に各プロバイダーを介して各ユーザーへの課金請求処理を行うことができる。
【0170】
また、有償情報流通者のサーバーは、有償情報要求情報を認証処理することで、有償情報流通者のサーバーが許可しないプロバイダーの排除、プロバイダーの会員情報は取得していてもプロバイダーの課金請求処理には対応していないユーザーの排除を容易に行うことができる。
【0171】
また、ユーザー端末から送信する有償情報要求情報を、プロバイダーのサーバーへ送信するプロバイダー会員情報と、プロバイダーのサーバーから有償情報流通者のサーバーに送信する有償情報会員情報とを分け別のものとしたため、機密情報であるプロバイダー会員情報をユーザー端末、プロバイダーサーバー、有償情報流通者サーバーのネットワーク上で使用しないため、プロバイダー会員情報の安全性を確保することができる。また、ユーザーは有償情報提供要求をする際に、プロバイダー会員情報を入力するだけで、プロバイダーのサーバーが端末に入力するだけで、有償情報会員情報は、プロバイダーのサーバーが認証処理後自動的に有償情報流通者のサーバーに送信するため、ユーザーは、有償情報の提供を受けるための特別な操作をすることがなく煩わしくない。
【0172】
また、有償情報提供者は有償情報流通者のサーバーに有償情報を記録するだけで、有償情報の提供に伴う有償情報の売上処理及び該売上処理されたデータに基づいた支払い処理を受けることができる。
【0173】
また、プロバイダー等を通して、有償情報をそのプロバイダー等が管理する多数のユーザーに流通させることができるため、プロバイダーを販売チャネルとして活用して、より幅広いマーケットにおいて有償情報を販売することが可能となる。
【0174】
また、既にプロバイダーにおいて構築されている代金決済手段を利用することができるため、決済のための新たな仕組みを構築する必要がない。よって、有償情報流通者や有償情報提供者に代金決済のための過度の負担がかからない。しかも、秘匿性、安全性の確立された既存の代金決済を利用するため、情報の安全性に関して完全とは言えないインターネット等の上でクレジットカード番号などといった決済のための情報を流すことなく、有償情報を販売することが可能となる。
【0175】
また、ユーザーIDやパスワードなど、ユーザーの認証に関わる情報を専用回線等クローズドなネットワークの上でやりとりするため、情報の安全性に関して完全とは言えないインターネット等の上でこれらの情報をやりとりする必要がない。
【0176】
また、有償情報流通者のサーバーによってアクセスキーを発行し、有効なアクセスキーを用いたアクセスに対してのみ有償情報を提供するため、不正アクセス等による有償情報の流出やそれに伴う販売機会の損失を防止することができる。また、これによって有償情報の経済的価値を適切に維持することが可能となる。
【0177】
また、アクセスキーの内部に日時情報を持たせて、このアクセスキーを用いた有償情報の要求があったときに、日時によるチェックを行うため、アクセスキー自体の流出に伴う不正アクセスを防止することができる。
【0178】
また、アクセスキーとそのアクセスキーを用いた有償情報の要求を発したユーザーの端末の通信アドレスとの関連をチェックするため、アクセスキー自体の流出に伴う不正アクセスを防止することができる。
【0179】
また、認証情報の伝送のために秘匿性が高い専用回線を利用し、コンテンツ自体の伝送のためにインターネット等比較的低コストのネットワークを利用するため、有償情報流通システム全体として、ネットワークに関する伝送速度、セキュリティの強度、およびコストのバランスが良い。
【0180】
また、第4の実施形態のような構成により、第1のステップにおいては、予め設定された第1の条件に従ってアクセス情報を抽出し、第2のステップにおいては、第1のステップで抽出されたアクセス情報を基に、予め設定された第2の条件に従って有償情報実績報告情報を作成し、第3のステップにおいては第2のステップで作成された有償情報実績報告情報を出力する。上記アクセス情報は、有償情報流通者がリアルタイムで取得した販売実績情報に基づいており、この販売実績情報を上記手順により加工・分析し、有償情報提供者にタイムリーに提供することができるため、この情報に基づいた商品企画や販売促進策を実施することが可能となり、売上増に結びつけることができる。
【0181】
また、有償情報実績報告情報は有償情報提供者への支払情報を含むため、出力される有償情報実績報告情報を用いた決済管理が可能となる。
【0182】
また、第2の条件は前記有償情報提供者に応じて設定されるため、この第2の条件に従って作成される販売報告情報の形式等を有償情報提供者に応じて固有のものとすることが可能となり、個々の有償情報提供者のニーズにきめ細かに応えることが可能となる。
【0183】
また、第2の条件は前記有償情報流通者より設定されるため、有償情報流通者のサーバー側に設けられ必要に応じて他の機能と連携する機能あるいは他の機能と統合された機能によって第2の条件を設定し、設定された条件に応じた販売報告情報を作成することが可能となる。よって、システム全体としての利便性が向上するという効果がある。
【0184】
また、第1の条件に従って抽出されたアクセス情報は、少なくともアクセス日時とユーザー識別情報とプロバイダー識別情報と有償情報識別情報とを含むため、アクセス情報を基に、日時、ユーザー、プロバイダー、有償情報をキーとした分析を行うことが可能となり、日時別、ユーザー個別、ユーザー層別、プロバイダー別の各種マーケティングに利用することができる。
【0185】
また、有償情報実績報告情報は有償情報毎に作成されプロバイダー毎に集計されたアクセス情報を含むため、このような有償情報実績報告情報を用いて、各々の有償情報毎に、プロバイダー別の販売実績の分析を行うことが可能となる。これにより、プロバイダー別の傾向を把握したり、プロバイダー別の各種マーケティングに利用したりすることができる。
【0186】
また、支払情報はプロバイダー毎に作成され有償情報別に集計されたアクセス情報を含むため、このような支払情報を用いて、各々のプロバイダー毎に有償情報別の販売実績の分析を行うことが可能となるとともに、各々のプロバイダーから有償情報流通者に対して送られる売上明細書の確認を行うことが可能となる。
【0187】
また、アクセス情報に基づいて有償情報の表示を変更するため、ユーザーのアクセス特性や有償情報のアクセス状況などに応じて、有償情報の販売機会増を図ることが可能となる。
【0188】
また、アクセス情報から抽出されたアクセス数、アクセス時間により有償情報へのリンク広告の表示を変更するため、ユーザーの時間帯別のアクセス特性などに応じて、より多くのユーザーを「売れ筋」の誘導することが可能となり有償情報の販売機会増を図ることが可能となる。
【0189】
また、アクセス情報から抽出されたアクセス数、アクセス時間により有償情報の内容変更を行うため、ユーザーの時間帯別のアクセス特性やアクセス数推移などに応じて有償情報の内容を変更し、有償情報の販売機会増を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態における情報の流れを示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態におけるユーザー端末の入力手段を示す参考図である。
【図5】本発明の第2の実施形態による有償コンテンツへのアクセスのための手順を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施形態による有償コンテンツへのアクセスのための手順を示す処理シーケンスである。
【図7】第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償コンテンツトップページの例を示す図である。
【図8】第2の実施形態による有償コンテンツの表示画面例を示す図である。
【図9】第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダーのWWWトップページの例を示す図である。
【図10】第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダーのコンテンツサービスガイドの画面例を示す図である。
【図11】第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダーのエンターテイメントコンテンツ一覧の画面例を示す図である。
【図12】第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償コンテンツの入口ぺージの例を示す図である。
【図13】第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償サービス認証画面の例を示す図である。
【図14】第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償コンテンツの入会案内画面の例を示す図である。
【図15】第2の実施形態においてユーザー端末に表示される会員用有償サービス登録ページの例を示す図である。
【図16】第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダー非会員用のサービス登録ページの例を示す図である。
【図17】第2の実施形態においてユーザー端末に表示されるプロバイダー非会員用のサービス登録ページの例を示す図である。
【図18】第2の実施形態においてユーザー端末に表示される有償サービス停止処理のための画面の例を示す図である。
【図19】本発明の第3の実施形態において、有償情報提供者、有償情報流通者、プロバイダー、およびユーザーの相互関係を示す図である。
【図20】第3の実施形態において有償情報提供者、有償情報流通者、プロバイダー、およびユーザーの相互関係を示す図である。
【図21】本発明の第4の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図22】第4の実施形態による販売報告情報の作成および配布の手順を示すフローチャートである。
【図23】第4の実施形態による販売報告情報の作成のための中間データの構造およびデータ例を示す図である。
【図24】第4の実施形態による販売報告情報の第1の例を示す図である。
【図25】第4の実施形態による販売報告情報の第2の例を示す図である。
【図26】第4の実施形態による有償情報提供者別のフォーマットおよびサイクル定義情報の構造およびデータ例を示す図である。
【図27】第4の実施形態による請求照合情報を用いた決済管理の手順を示すフローチャートである。
【図28】第4の実施形態による請求照合情報の例を示す図である。
【図29】第4の実施形態によるコンテンツ属性情報の構造およびデータ例を示す図である。
【図30】第4の実施形態による支払明細書の例を示す図である。
【図31】第4の実施形態によるアクセス情報を利用した有償情報の販売促進方法を実現するための構成を示すブロック図である。
【図32】第4の実施形態におけるバナー選択手段によって選択されたバナー広告が表示された画面例を示す図である。
【図33】第4の実施形態におけるコンテンツ生成手段によって生成されたランキング情報が表示された画面例を示す図である。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-10-11 
出願番号 特願2001-535868(P2001-535868)
審決分類 P 1 651・ 537- YA (G06F)
P 1 651・ 121- YA (G06F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 菅原 浩二  
特許庁審判長 小林 信雄
特許庁審判官 篠原 功一
久保田 健
登録日 2003-05-16 
登録番号 特許第3428979号(P3428979)
権利者 凸版印刷株式会社
発明の名称 有償情報の流通方法  
代理人 鈴木 三義  
代理人 西 和哉  
代理人 志賀 正武  
代理人 鈴木 三義  
代理人 渡邊 隆  
代理人 渡邊 隆  
代理人 村山 靖彦  
代理人 高橋 詔男  
代理人 村山 靖彦  
代理人 西 和哉  
代理人 青山 正和  
代理人 高橋 詔男  
代理人 志賀 正武  
代理人 青山 正和  

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