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審決分類 審判 一部申し立て 特120条の4、2項訂正請求(平成8年1月1日以降)  H01R
審判 一部申し立て 2項進歩性  H01R
管理番号 1128943
異議申立番号 異議2003-73128  
総通号数 74 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1999-10-15 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-15 
確定日 2005-10-19 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3451393号「プラグコネクタ及びソケットコネクタ」の請求項10ないし17に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3451393号の請求項10ないし15に係る特許を維持する。 
理由 1.訂正の適否について
(1)訂正の内容
平成17年8月4日付け訂正請求書による訂正請求(以下、「本件訂正」という。)は、別紙「訂正の内容」に示すとおりである(別紙「訂正の内容」参照)。

(2)訂正の適否
訂正事項aの内の請求項10についての訂正は、「第1の相手側コネクタ嵌合部」につき、「前記第1の相手側コネクタ嵌合部は、インシュレータに保持された複数の第1のソケットコンタクトと、第2のソケットコンタクトとを備え、前記第1及び第2のソケットコンタクトは、夫々2本ずつを1つのペアとして備えた夫々複数の第1の接触部及び第2の接触部を夫々備え、前記第1の接触部のペアと前記第2の接触部のペアとが前記第2の相手側コネクタ嵌合部を前記第1の方向及び当該ソケットコネクタの幅方向である第2の方向に交差する第3の方向に挟み込むように、互いに対向して配置され、」と限定するとともに、「第1のソケットコンタクト」につき「前記第1のソケットコンタクトは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に配置され前記相手側シグナルコンタクトと弾性的に接触する前記複数の第1の接触部と前記基板に半田付け接続するための第1の半田付端子部とを有」することを明らかとし、同じく「第2のソケットコンタクト」につき「前記第2のソケットコンタクトは、前記第2の方向である幅方向に延在する連結部と、前記連結部から、前記第3方向における前記第1のソケットコンタクトが配設される側とは反対側の端部から前記第1の相手側コネクタ嵌合部まで前記第1の方向の前方に延在するとともに前記相手側グランドコンタクトに弾性的に接触する前記複数の第2の接触部と、前記連結部から前記各第2の接触部とは、前記第1の方向に対して反対側に延在する基板に接続するための第2の半田付端子部とで構成されたグランドプレートからなり、前記連結部は、前記ソケットコネクタの第3の方向である厚さ方向に起立した細長い板状の平面として前記第2の方向に沿って配置され」たものであることを明らかとするとともに、「前記第1の半田付端子部の2本が前記第2の半田付け端子部の2本の間に前記第2の方向で挟み込まれるように、前記第2の方向に沿う一平面上に配置されていること」を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮又は明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。
また、上記と同じ訂正内容であるところの訂正事項aの内の段落【0042】についての訂正は、特許請求の範囲の記載の訂正に伴い、発明の詳細な説明の記載を整合させるものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。
訂正事項bは、明細書の請求項11、12及び段落【0043】、段落【0044】を削除し、訂正前の請求項13〜17をそれぞれ請求項11〜15と番号を繰り上げるとともに、訂正後の請求項11、12、14、15において訂正前に「請求項10又は11記載」と引用していたところを「請求項10に記載」と引用するものに訂正し、同様に訂正後の請求項13の「請求項14記載」を「請求項12に記載」と訂正するものであるから、特許請求の範囲の減縮又は明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。
訂正事項c〜hは、明らかな誤記を訂正するものである。

そして、訂正事項a〜hの訂正内容は、いずれも特許明細書に記載されていた事項の範囲内のものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではないといえる。
以上のことから、訂正事項a〜hは、特許法第120条の4第2項ただし書き第1号ないし第3号の規定、並びに特許法第120条の4第3項で準用する特許法第126条第2項ないし第3項の規定に適合するものである。
したがって、本件訂正を認める。

2.特許異議申立の理由及び取消理由の概要
(1)特許異議申立の理由の概要
特許異議申立人・坂本聡は、訂正前の請求項10〜17に係る発明は、甲第1号証ないし甲第4号証に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項に該当し、特許法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである旨を主張する。
(証拠)
甲第1号証:登録実用新案第3027048号公報
甲第2号証:特開平1-221875号公報
甲第3号証:特開平9-55265号公報
甲第4号証:特開平5-144521号公報

(2)取消理由の概要
平成17年5月30日付けの当審による取消理由の概要は、訂正前の請求項10〜17に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。

刊行物1:特開平1-221875号公報(特許異議申立の甲第2号証である。)
刊行物2:登録実用新案第3027048号公報(同上甲第1号証である。)
刊行物3:特開平9-55265号公報(同上甲第3号証である。)
刊行物4:特開平5-144521号公報(同上甲第4号証である。)

3.当審の判断
(1)本件発明
上記のとおり、本件訂正は認められるから、本件特許の請求項10〜請求項15係る発明(以下順に、「本件発明10」〜「本件発明15」という。)は、平成17年8月4日付け訂正請求書に添付された訂正明細書の特許請求の範囲の請求項10〜15に記載されたとおりの次のものである。

(本件発明10)
「相手側コネクタであるプラグコネクタと第1の方向に嵌合する第1の相手側コネクタ嵌合部と、基板に半田付するための基板接続部とを備えたソケットコネクタにおいて、前記プラグコネクタは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に嵌合する第2の相手側コネクタ嵌合部に、相手側コンタクトを備え、前記第1の相手側コネクタ嵌合部は、インシュレータに保持された複数の第1のソケットコンタクトと、第2のソケットコンタクトとを備え、前記第1及び第2のソケットコンタクトは、夫々2本ずつを1つのペアとして備えた夫々複数の第1の接触部及び第2の接触部を夫々備え、前記第1の接触部のペアと前記第2の接触部のペアとが前記第2の相手側コネクタ嵌合部を前記第1の方向及び当該ソケットコネクタの幅方向である第2の方向に交差する第3の方向に挟み込むように、互いに対向して配置され、前記相手側コンタクトは前記第1及び第2のソケットコンタクトの各々と接続する相手側シグナルコンタクトと相手側グランドコンタクトとを備え、前記第1のソケットコンタクトは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に配置され前記相手側シグナルコンタクトと弾性的に接触する前記複数の第1の接触部と前記基板に半田付け接続するための第1の半田付端子部とを有し、前記第2のソケットコンタクトは、前記第2の方向である幅方向に延在する連結部と、前記連結部から、前記第3方向における前記第1のソケットコンタクトが配設される側とは反対側の端部から前記第1の相手側コネクタ嵌合部まで前記第1の方向の前方に延在するとともに前記相手側グランドコンタクトに弾性的に接触する前記複数の第2の接触部と、前記連結部から前記各第2の接触部とは、前記第1の方向に対して反対側に延在する基板に接続するための第2の半田付端子部とで構成されたグランドプレートからなり、前記連結部は、前記ソケットコネクタの第3の方向である厚さ方向に起立した細長い板状の平面として前記第2の方向に沿って配置され、前記第1の半田付端子部の2本が前記第2の半田付け端子部の2本の間に前記第2の方向で挟み込まれるように、前記第2の方向に沿う一平面上に配置されていることを特徴とするソケットコネクタ。」

(本件発明11)
「請求項10に記載のソケットコネクタにおいて、前記グランドプレートの前記連結部と前記複数の接触部と前記半田付端子部とが一枚板の打ち抜きによって一体形成されていることを特徴とするソケットコネクタ。」
(本件発明12)
「請求項10に記載のソケットコネクタにおいて、周囲に導電性のシェルを備え、前記グランドプレートは、前記接触部の一面側において、前記相手側グランドコンタクトと接触するとともに、前記接触部の他面側において、前記シェルと接触していることを特徴とするソケットコネクタ。」
(本件発明13)
「請求項12に記載のソケットコネクタにおいて、前記シェルは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部において、折り返し部が設けられているとともに、前記グランドプレートの接触部を収容するための切り欠き部が設けられていることを特徴とするソケットコネクタ。」
(本件発明14)
「請求項10に記載のソケットコネクタにおいて、前記グランドプレートの接触部は、前記連結部の下端から前方に折曲して前方に延在するとともに、前記半田付端子部は前記連結部の上端から後方に延在していることを特徴とするソケットコネクタ。」
(本件発明15)
「請求項10に記載のソケットコネクタにおいて、前記グランドプレートの接触部は、前記連結部の下端から前方に折曲して前方に延在するとともに、前記半田付端子部は前記連結部の下端から後方に延在していることを特徴とするソケットコネクタ。」

(2)取消理由通知で引用された刊行物に記載された発明
a.刊行物1に記載された発明
刊行物1には、「フラットケーブル用コネクタ」の発明に関して、図面の第1図〜第8図とともに、次の事項が記載されている。
(イ)「〔産業上の利用分野〕
本発明はケーブル用コネクタに関し、より具体的には、複数の導体間の間隔が微小であり、複数の導体が交互に信号導体及び接地導体として使用され、それにより、高速信号伝送用の高密度ケーブルを使用でき、又、接地導体をコネクタのハウジングに取り付けたケーブル用コネクタに関する。」(公報第1頁右下欄の第2〜8行)
(ロ)「〔実施例〕
以下に説明する本発明の実施例は、特に、第1図に示すようなフラットリボンケーブル10に使用するためのものであり、複数の導体を平行並置状態で備えており、それらの導体は交互に信号導体14と接地導体12として使用される。
この実施例のコネクタは2つの部分から構成されており、一方の部分が可動コネクタ部分1であり、他方の部分が固定コネクタ部分又はヘッダ3である。
可動コネクタ部分1はソケット組立体2と、接地シェル16,18と、フラットリボンケーブル10とを備えており、ケーブル10は、以下に説明する如く予め間隔を隔てた状態で、ソケット組立体2及びシェル16に固定されている。フラットリボンケーブル10は複数の絶縁信号導体14を備えており、それらの導体は、2個の隣接する信号導体14の間に少なくとも1個の接地導体12が位置する状態で設けてある。」(公報第2頁右下欄の第9行〜第3頁左上欄の第7行)
(ハ)「第3図には組み立ての完了した可動コネクタ部分の横断面側面図が示してあり、図示の構造では、薄い絶縁層を設けたフラットリボンケーブル10が信号接点ピン8においてソケット組立体2に接合されている。その接合部では、信号導体14が信号接点ピン8に半田付されている。接地導体12は上向きに折り曲げてあり、接地シェル16の上半部に半田付されている。接地シェル18の下半部は導体-接点接合部の底部を覆ってそれを完全に包むとともに、接地シェル16の上半部に電気的に接触している。両シェルで形成される包囲体にはプラスチックのような材料を充填することもでき、その場合には、環境保護構造を実現できる。
第4図には完全に組み立てられた状態の可動コネクタ部分1と固定コネクタ部分3とが斜視図で示してある。下部接地シェル18は上部接地シェル16に合わせてあり、信号導体-接点接合部を有するリボンケーブルの領域とソケット組立体2を完全に囲んでいる。更に斜視図には、ソケット組立体2のソケット20と、それにはめ合わせられるヘッダ3のはめ合い接点32も示してある。
第1図には、コネクタの固定部分(ヘッダ3)も分解状態で示してある。ヘッダ3は絶縁ハウジング30を備えており、その内部にはめ合わせ接点32が互いに平行な2列状態で設けてある。はめ合わせ接点32は間隔を隔てて設けてあり、コネクタを完全に組み立てた状態では、可動コネクタ部分1のソケット20内にはめ込まれるようになっている。
第1図には1列に並んだばね状フィンガ34も示されている。フィンガ34は絶縁ハウジング30の内部に設けてあり、はめ合わせ接点32の列の上側に位置している。1列状態のばね状フィンガ34と列状態のはめ合わせ接点32において、隣接する列の間には1.27ミリ(50ミル)の中心間隔を隔てることが好ましい。ばね状フィンガは接地シェル16、18に電気的及び機械的に接触するようになっている。第5a図には、1個のばね状フィンガ34(1列のばね状フィンガの一部)がハウジング30内のはめ合わせ接点32の上側に位置する状態が横断側面図として示してある。
第1図及び第3図に示す絶縁ハウジング30は熱可塑性プラスチックで構成し、全体の幅を約5.08ミリ(0.2インチ)にすることが好ましい。2列の信号接点の各列において間隔を1.27ミリ(0.050インチ)にすることにより、上記幅によると、25.4ミリ(1インチ)当り40の信号位置が可能となる。それにより、ケーブル組立体では、コネクタの固定部分3を取り付ける基板において、6.4516平方センチ(1平方センチ)当り200の信号接点が設けられる。」(公報第3頁右下欄の第2行〜第4頁右上欄の第12行)
(ニ)「〔発明の効果〕
本発明は、複数の信号及び接地導体を備えたフラットケーブル用の電気的コネクタであって、ソケット組立体を有する可動コネクタ部を備え、該ソケット組立体が少なくとも1列の一定間隔を隔てた信号接点ピンとソケットとを有し、又、複数の信号導体と接地導体が、接地導体が接地シェルに取り付けられるとともに、信号導体がソケット組立体に対して信号接点ピンに接合することにより固定される状態で間隔を隔てて設けてあり、可動コネクタ部を包むシェルが設けてあり、列状のはめ合わせ接点と少なくとも1列のばね状フィンガを有する絶縁ハウジングを備えた固定コネクタ部が設けてある。固定コネクタ部は可動コネクタ部に対して接点をソケットにはめ合わせることにより固定されている。」(公報第5頁左上欄の第1〜16行)

b.刊行物2に記載された発明
刊行物2には、「FFC/FPC用コネクタ」に関して、明細書の段落【0013】に「【実施例】 以下、本考案の実施例を添付図面に基づき詳細に説明する。 図1,図2に示した様に、本考案のFFC/FPC用コネクタは、ハウジング1とハウジング1に横並びに配設された複数の端子2及び上記複数の端子2各々のコンタクト部4に対向する位置に設けられた板状の弾性体6より成るものであって、上記複数の端子2各々のコンタクト部4と板状の弾性体6の圧接部7との間の空間をFFC/FPC18の挿入空間Sと成し、この挿入空間SにFFC/FPC18を挿入することによって、その保持・固定が行われると同時に、上記FFC/FPC18の導体部分19を複数の端子2各々のコンタクト部4に対して圧接し、FFC/FPC18とプリント回路基板P等との電気的接続が行われる様に構成されているものである。」、段落【0018】〜【0022】に「次に、上記ハウジング1に配設される複数の端子2の各々は、その一端にコンタクト部4、他端にテール部5を有する導電性材料より成る端子本体3によって構成されているものであり、上記ハウジング1に形成された溝部14に対して収容され、その保持・固定が行われているものであって、この時、上記コンタクト部4は、溝部14が形成された収容部20の底面から突出する様に成されているものである。
そして、上記板状の弾性体6は、上記ハウジング1に配設される複数の端子2に向ってFFC/FPC18を押し付ける様に構成されている(複数の端子2側に向かって折り曲げられている)と共に、その左右両端に脚部8を有して成るものであって、その先端部分9は、上方に向かって立ち上がる様に折り曲げられているものであり、この折り曲げられた部分の最下部がFFC/FPC18を上記複数の端子2各々のコンタクト部4に押し付ける為の圧接部7を成している。
そして、上記ハウジング1に形成された収容部20への収容は、板状の弾性体6の後端部分10をハウジング1の保持穴15に挿入すると共に、脚部8をハウジング1の側部21に位置させることによって行われるものであり、ハウジング1の収容部20に収容された板状の弾性体6と収容部20の底面の溝部14に収容された複数の端子2との間の空間、即ち、板状の弾性体6の圧接部7と複数の端子2各々のコンタクト部4との間の空間がFFC/FPC18の挿入空間Sを構成しているものである。
さらに、上記上部カバー11は、上記板状の弾性体6の上方に位置し、板状の弾性体6を保護するものであって、その前方には板状の弾性体6の先端部分9の立ち上げをかわす為の逃げ穴13が形成されていると共に、その前方端の裏面にはテーパー部22が形成されており、また、その左右両端の前方には係合片12が形成されているものであり、この係合片12を上記ハウジング1の上部前方に形成された係合溝16に係合させることによって、上記上部カバー11のハウジング1への係止・装着が行われるものである。
そして、上記板状の弾性体6及び上部カバー11は、絶縁材料あるいは導電性材料によって形成されるものであり、板状の弾性体6及び上部カバー11のいずれか一方を導電性材料で形成することにより、FFC/FPC用コネクタのシールド性が向上するものであり、また、上記FFC/FPC用コネクタを積層化する場合には、上部カバー11を絶縁材料で形成することにより、FFC/FPC用コネクタの積層化の際に重ね合わされるFFC/FPC用コネクタ間の独立性(絶縁性)が保たれることとなり、FFC/FPC用コネクタの積層化時の信頼性が向上するものである。」との記載、段落【0024】に「上記プリント回路基板Pに実装されたFFC/FPC用コネクタは、FFC/FPC用コネクタに配設された複数の端子2各々のテール部5をプリント回路基板Pの導体部分(図示せず)に半田付け等によって接続して成るものであり、この複数の端子2を介してFFC/FPC18の導体部分19とプリント回路基板Pの導体部分との接続が行われるものである。」との記載がある。

c.刊行物3に記載された発明
刊行物3には、「フィルタ素子を備えたコネクタ」の発明に関して、公報第3頁右欄の段落【0016】に「さらに、FPC要素52のそれぞれは、相手コンタクト4に第1の導電体55を一対一に接続させるよう形成した接触部60と、基板70に形成されている信号線路用の信号パターン(図示せず)に一対一に接続するための接続部61とを有している。」との記載、同じく【0020】に「図1に戻り、ハウジング10は、第1の面12、この第1の面12に平行な第2の面13を有するベース部14と、第1の面12上に設けられグランドプレート部材2の一部及びフィルタ素子5の一部を受け入れる第1の嵌合口部15と、第2の面13上に設けられ相手コネクタ3を嵌合する第2の嵌合口部16と、第1の面12から直角にのびて基板70に設置される設置部17とを有している。」との記載、公報第4頁左欄の段落【0023】〜【0024】に「グランドプレート部材2は、プレート接触部21を有する第1のプレート部22と、第1のプレート部22に平行な第2のプレート部23と、プレート接触部21とは反対側の第1及び第2のプレート部21、22の端を相互に接続したプレート接続部24とを有している。 第1のプレート部22は、FPC要素52にグランド接続するためのプレート接触子25を有している。プレート接触子25には、ネジ穴25aが形成されている。第2のプレート部23は、プレート取付部32にグランド接続するラグ接触子26を有している。ラグ接触子26には、ネジ穴26aが形成されている。」との記載、同頁右欄の段落【0031】に「なお、ハウジング10は、相手コネクタ3を第2の嵌合口部16から嵌合したとき、フィルタ素子5の第1の導電体55は、グランドプレート部材2のプレート接触部21の弾性による押上力により接触し電気的に接続される。」との記載がある。

d.刊行物4に記載された発明
刊行物4には、「フレキシブルプリントケーブル」の発明に関して、公報第2頁左欄の段落【0003】に「または、フレキシブルプリントケーブルの中心部にベースフィルムを設け、そのどちらか一方の側に信号パターンが配設され、他方の側にグランドパターンが配設され、それらのパターンを被膜するためのカバーフィルムで覆われている。」との記載、同頁右欄の段落【0010】に「図2と図3はフレキシブルプリントケーブルが折り曲げ部30にもとずいて折り曲げられた状態を示すものであり、図2はグランドパターン40と信号パターン20とが上面に向く方向から見たもので、図3は図2とは反対に全面グランドパターン10が上面に向く方向から見たものである。ここで、全面グランドパターン10は図4で示すコネクタ50と接続されるような幅を持たせている。したがって、コネクタ50と接続される部分の幅は2重構造になっている。」との記載がある。

(3)対比・判断
a.本件発明10について
本件発明10が備えるところの「前記第1の相手側コネクタ嵌合部は、インシュレータに保持された複数の第1のソケットコンタクトと、第2のソケットコンタクトとを備え、前記第1及び第2のソケットコンタクトは、夫々2本ずつを1つのペアとして備えた夫々複数の第1の接触部及び第2の接触部を夫々備え、前記第1の接触部のペアと前記第2の接触部のペアとが前記第2の相手側コネクタ嵌合部を前記第1の方向及び当該ソケットコネクタの幅方向である第2の方向に交差する第3の方向に挟み込むように、互いに対向して配置され、」るとともに、上記「第1のソケットコンタクト」につき「前記第1のソケットコンタクトは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に配置され前記相手側シグナルコンタクトと弾性的に接触する前記複数の第1の接触部と前記基板に半田付け接続するための第1の半田付端子部とを有」すること、同じく「第2のソケットコンタクト」につき「前記第2のソケットコンタクトは、前記第2の方向である幅方向に延在する連結部と、前記連結部から、前記第3方向における前記第1のソケットコンタクトが配設される側とは反対側の端部から前記第1の相手側コネクタ嵌合部まで前記第1の方向の前方に延在するとともに前記相手側グランドコンタクトに弾性的に接触する前記複数の第2の接触部と、前記連結部から前記各第2の接触部とは、前記第1の方向に対して反対側に延在する基板に接続するための第2の半田付端子部とで構成されたグランドプレートからなり、前記連結部は、前記ソケットコネクタの第3の方向である厚さ方向に起立した細長い板状の平面として前記第2の方向に沿って配置され」たものであることを前提として、「前記第1の半田付端子部の2本が前記第2の半田付け端子部の2本の間に前記第2の方向で挟み込まれるように、前記第2の方向に沿う一平面上に配置されていること」とした構成は、刊行物1〜4、すなわち特許異議申立書で提示された各証拠のいずれにも開示されていないし、示唆もされていないといえる。
また、上記した構成が、本件特許出願日前に、本件発明の属する技術分野において周知ないし公知の技術であったといえる証拠も他に見出すことができない。
そして、本件発明は、上記した構成を備えることにより特許明細書記載の作用ないし効果を奏するものといえる。
したがって、本件発明10は、刊行物1〜4に記載された発明に基いて、いいかえれば特許異議申立書で提示された各証拠に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものということができない。

b.他の請求項に係る発明について
本件発明11〜15は、本件発明10を更に限定するものといえるから、上記と同様の理由により、刊行物1〜4に記載された発明に基いて、いいかえれば特許異議申立書で提示された各証拠に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。

4.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立の理由及び証拠によっては、本件発明10〜15に係る特許を取り消すことができない。
また、本件発明10〜15に係る特許につき、他の取り消すべき理由も見出すことができない。
よって、結論のとおり決定する。
 
別掲 別紙「訂正の内容」

訂正事項:
a.明細書の請求項10及び段落【0042】の「相手側コネクタと…ことを特徴とするソケットコネクタ」を「相手側コネクタであるプラグコネクタと第1の方向に嵌合する第1の相手側コネクタ嵌合部と、基板に半田付するための基板接続部とを備えたソケットコネクタにおいて、前記プラグコネクタは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に嵌合する第2の相手側コネクタ嵌合部に、相手側コンタクトを備え、前記第1の相手側コネクタ嵌合部は、インシュレータに保持された複数の第1のソケットコンタクトと、第2のソケットコンタクトとを備え、前記第1及び第2のソケットコンタクトは、夫々2本ずつを1つのペアとして備えた夫々複数の第1の接触部及び第2の接触部を夫々備え、前記第1の接触部のペアと前記第2の接触部のペアとが前記第2の相手側コネクタ嵌合部を前記第1の方向及び当該ソケットコネクタの幅方向である第2の方向に交差する第3の方向に挟み込むように、互いに対向して配置され、前記相手側コンタクトは前記第1及び第2のソケットコンタクトの各々と接続する相手側シグナルコンタクトと相手側グランドコンタクトとを備え、前記第1のソケットコンタクトは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に配置され前記相手側シグナルコンタクトと弾性的に接触する前記複数の第1の接触部と前記基板に半田付け接続するための第1の半田付端子部とを有し、前記第2のソケットコンタクトは、前記第2の方向である幅方向に延在する連結部と、前記連結部から、前記第3方向における前記第1のソケットコンタクトが配設される側とは反対側の端部から前記第1の相手側コネクタ嵌合部まで前記第1の方向の前方に延在するとともに前記相手側グランドコンタクトに弾性的に接触する前記複数の第2の接触部と、前記連結部から前記各第2の接触部とは、前記第1の方向に対して反対側に延在する基板に接続するための第2の半田付端子部とで構成されたグランドプレートからなり、前記連結部は、前記ソケットコネクタの第3の方向である厚さ方向に起立した細長い板状の平面として前記第2の方向に沿って配置され、前記第1の半田付端子部の2本が前記第2の半田付け端子部の2本の間に前記第2の方向で挟み込まれるように、前記第2の方向に沿う一平面上に配置されていることを特徴とするソケットコネクタ」に訂正する。
b.明細書の請求項11、12及び段落【0043】、段落【0044】を削除し、請求項13〜17をそれぞれ請求項11〜15と改める。改められた請求項11、12、14、15の「請求項10又は11記載」を「請求項10に記載」に訂正し、改められた請求項13の「請求項14記載」を「請求項12に記載」に訂正する(下記対応表参照)。
特許査定時 訂正後
請求項 訂正の対象となる記載 請求項 訂正後の記載
10 全文 10 訂正事項a参照
11 全文 削除 なし
12 全文 削除 なし
13 「請求項10又は11記載」 11 「請求項10に記載」
14 「請求項10又は11記載」 12 「請求項10に記載」
15 「請求項14記載」 13 「請求項12に記載」
16 「請求項10又は11記載」 14 「請求項10に記載」
17 「請求項10又は11記載」 15 「請求項10に記載」

c.明細書段落【0017】の「高さ必要で」を「高さが必要で」に改める。
d.明細書段落【0069】の「インシユレータ2」を「インシュレータ1」に改める。
e.明細書段落【0082】の「切欠部35g」を「切欠部34g」に訂正する。
f.明細書段落【0094】の「シェル35」(2箇所)を「シェル34」に訂正する。
g.図面の図11内の符号「20」を「2c」に訂正する。
h.明細書段落【0066】及び【0067】の「スライダー部2bの当接し」を「スライダー部2bに当接し」にそれぞれ訂正し、【図11】及び【図12】の「インシュレータ2への」を「インシュレータヘの」にそれぞれ訂正する。

(以上)
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
プラグコネクタ及びソケットコネクタ
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】インシュレータの一端に相手側コネクタと第1の方向に沿って嵌合する相手側コネクタ嵌合部と、前記インシュレータの他端に同様に第1の方向に沿ってFPC又はFFCに嵌合するためのFPC嵌合部とを備えたプラグコネクタにおいて、前記FPC嵌合部には、複数の第1のプラグコンタクトと、夫々グランド信号を送るための第2のプラグコンタクトとが、前記第1のプラグコンタクトの2本づつを1ペアとし、この1ペア間に前記第2のプラグコンタクトが配置されるように、前記インシュレータ内の前記第1の方向に交差する第2の方向に並設され、前記第2のプラグコンタクトの夫々は、一枚の導電板からなるグランドプレートに形成され、前記第1のプラグコンタクトと、前記グランドプレートとで、前記インシュレータを挟み込んで構成されていることを特徴とするプラグコネクタ。
【請求項2】インシュレータの一端に相手側コネクタと第1の方向に沿って嵌合する相手側コネクタ嵌合部と、前記インシュレータの他端に同様に第1の方向に沿ってFPC又はFFCに嵌合するためのFPC嵌合部とを備えたプラグコネクタにおいて、前記FPC嵌合部には、前記第1の方向に交差する第2の方向に並んだ第1のプラグコンタクトの2本のペアと、前記ペアの間に配置されたグランド信号を送るための第2のプラグコンタクトとからなるコンタクト群の複数が、前記インシュレータ内に配置され、前記第2のプラグコンタクトの夫々は、一枚の導電板からなるグランドプレートに形成され、前記第1のプラグコンタクトは、夫々前記第1の方向に延長した延長部を形成し、前記相手側コネクタ嵌合部は、前記延長部と、前記インシュレータと、前記延長部に対して前記第1及び第2の方向に交差する第3の方向に前記インシュレータを介して対向した前記グランドプレートとを備えた板形状を有することを特徴とするプラグコネクタ。
【請求項3】請求項2記載のプラグコネクタにおいて、前記相手側コネクタ嵌合部は、ノンピンタイプのプラグ側嵌合部として形成されていることを特徴とするプラグコネクタ。
【請求項4】請求項1乃至3の内のいずれかに記載のプラグコネクタにおいて、前記グランドプレートは、前記第2のプラグコンタクトによって、それ自体でFPCを挟み込むことが可能な形状を有していることを特徴とするプラグコネクタ。
【請求項5】請求項1乃至3の内のいずれかに記載のプラグコネクタにおいて、外周部に前記第1の方向にスライド移動可能なシェルを備え、前記シェルは、前記FPCが嵌合の際に、前記FPCを前記コンタクト群に接触させるように、前記第1の方向に移動させるスライダー部を備えていることを特徴とするプラグコネクタ。
【請求項6】請求項5記載のプラグコネクタにおいて、前記シェルは、前記FPCが嵌合の際、抜けを防止する抜止手段を備えていることを特徴とするプラグコネクタ。
【請求項7】請求項6記載のプラグコネクタにおいて、前記FPCの抜けを防止するロック手段を備え、前記ロック手段は、前記インシュレータの前記第2の方向に突出する突出部と、前記インシュレータの突出部に対応して前記シェルに設けられた孔を備えたバネ部を持ち、前記ロック手段は、治具を用いて容易に解除可能に形成されていることを特徴とするプラグコネクタ。
【請求項8】請求項5乃至7の内のいずれかに記載のプラグコネクタにおいて、前記シェルは、前記スライダー部とともに一体の部品で形成されていることを特徴とするプラグコネクタ。
【請求項9】請求項8記載のプラグコネクタにおいて、前記スライダー部は1個の部品のみによって形成された板状の電気材料からなることを特徴とするプラグコネクタ。
【請求項10】相手側コネクタであるプラグコネクタと第1の方向に嵌合する第1の相手側コネクタ嵌合部と、基板に半田付するための基板接続部とを備えたソケットコネクタにおいて、前記プラグコネクタは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に嵌合する第2の相手側コネクタ嵌合部に、相手側コンタクトを備え、
前記第1の相手側コネクタ嵌合部は、インシュレータに保持された複数の第1のソケットコンタクトと、第2のソケットコンタクトとを備え、
前記第1及び第2のソケットコンタクトは、夫々2本ずつを1つのペアとして備えた夫々複数の第1の接触部及び第2の接触部を夫々備え、前記第1の接触部のペアと前記第2の接触部のペアとが前記第2の相手側コネクタ嵌合部を前記第1の方向及び当該ソケットコネクタの幅方向である第2の方向に交差する第3の方向に挟み込むように、互いに対向して配置され、
前記相手側コンタクトは前記第1及び第2のソケットコンタクトの各々と接続する相手側シグナルコンタクトと相手側グランドコンタクトとを備え、
前記第1のソケットコンタクトは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に配置され前記相手側シグナルコンタクトと弾性的に接触する前記複数の第1の接触部と前記基板に半田付け接続するための第1の半田付端子部とを有し、
前記第2のソケットコンタクトは、前記第2の方向である幅方向に延在する連結部と、前記連結部から、前記第3方向における前記第1のソケットコンタクトが配設される側とは反対側の端部から前記第1の相手側コネクタ嵌合部まで前記第1の方向の前方に延在するとともに前記相手側グランドコンタクトに弾性的に接触する前記複数の第2の接触部と、前記連結部から前記各第2の接触部とは、前記第1の方向に対して反対側に延在する基板に接続するための第2の半田付端子部とで構成されたグランドプレートからなり、
前記連結部は、前記ソケットコネクタの第3の方向である厚さ方向に起立した細長い板状の平面として前記第2の方向に沿って配置され、
前記第1の半田付端子部の2本が前記第2の半田付け端子部の2本の間に前記第2の方向で挟み込まれるように、前記第2の方向に沿う一平面上に配置されていることを特徴とするソケットコネクタ。
【請求項11】請求項10に記載のソケットコネクタにおいて、前記グランドプレートの前記連結部と前記複数の接触部と前記半田付端子部とが一枚板の打ち抜きによって一体形成されていることを特徴とするソケットコネクタ。
【請求項12】請求項10に記載のソケットコネクタにおいて、周囲に導電性のシェルを備え、前記グランドプレートは、前記接触部の一面側において、前記相手側グランドコンタクトと接触するとともに、前記接触部の他面側において、前記シェルと接触していることを特徴とするソケットコネクタ。
【請求項13】請求項12に記載のソケットコネクタにおいて、前記シェルは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部において、折り返し部が設けられているとともに、前記グランドプレートの接触部を収容するための切り欠き部が設けられていることを特徴とするソケットコネクタ。
【請求項14】請求項10に記載のソケットコネクタにおいて、前記グランドプレートの接触部は、前記連結部の下端から前方に折曲して前方に延在するとともに、前記半田付端子部は前記連結部の上端から後方に延在していることを特徴とするソケットコネクタ。
【請求項15】請求項10に記載のソケットコネクタにおいて、前記グランドプレートの接触部は、前記連結部の下端から前方に折曲して前方に延在するとともに、前記半田付端子部は前記連結部の下端から後方に延在していることを特徴とするソケットコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速伝送に対応したコネクタに関し、詳しくは、プリント配線基板に接続するためのプラグコネクタと、フレキシブルプリント配線基板(FPC)又はフレキシブルフラットケーブル(FFC)を前記ソケットコネクタに接続するためのプラグコネクタと、これらのコネクタを備えた高速伝送用コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ノートパソコン等に使用されるシールド機能付きコネクタが提案されている(特願平9-81129号、以下、単に従来技術と呼ぶ、参照)。従来技術によるシールド機能付きコネクタコネクタは、互いに嵌合するケーブル側コネクタと、基板側コネクタとを備えている。以下の説明において、従来技術によるシールド機能付きコネクタのケーブル側コネクタを単にプラグコネクタ、また、基板用コネクタをピンタイプコネクタと呼ぶ。
【0003】
図20乃至図23は従来技術によるFPC又はFFCに接続される中継コネクを示す図であり、図20はプラグコネクタを示す斜視図であり、図21は図20のプラグコネクタの断面図であり、スライドインシュレータを用いた状態を示している。また、図22は図20のプラグコネクタのFPCとの嵌合状態を示す断面図、図23は図20のプラグコネクタのピンタイプコネクタとの嵌合状態を示す断面図である。
【0004】
図20乃至図23に示すように、従来技術によるプラグコネクタ100は、並設された複数のコンタクト101と、複数のコンタクト101を収容する収容部105を備えたベースインシュレータ102と、ベースインシュレータ102の周囲に設けられたシェル103と、シェル103の一端(図21では右側)の下部に収容され、シェル103と共にベースインシュレータ102に対して前後方向(図21では左右方向)にスライド移動可能なスライドインシュレータ104とを備えている。
【0005】
コネクタ100の一端(図21では右端)には、フレキシブル配線基板(以下、FPCと呼ぶ)120が嵌合され、コネクタ100の他端(図21では左端)には、ピンタイプのコネクタ110が嵌合される。
【0006】
コネクタ100において、図23に最も良く示されるように、べースインシュレータ102の収容部105は、一端側が開口しており、他端には、ピンタイプのコネクタ110のピンコンタクト115の先端部115aが挿入できるように、他端の先端から収容部105まで貫通した挿入孔106が設けられている。
【0007】
また、ピンコンタクト101の一端は、FPC120の一面121に設けられたコンタクトパターンと接触する接触片101aとFPC120がスライドインシュレータとともにコネクタ100との嵌合の際に、スライドインシュレータ104を挿入方向と直交する方向に接触片101aに向かって押圧するための押圧片101bを備えており、これらの接触片101aと押圧片101bとによって、FPC嵌合部101cを構成する。
【0008】
ピンタイプのコネクタ110は、嵌合側端部である一端に開口が形成された中空部112を備えたインシュレータ113と、このインシュレータ113の他端側に設けられた後壁114を他端側から貫通して、中空部112内に突出した先端部115aを有するピンコンタクト115を備え、このピンコンタクト115は、コネクタ110の幅方向に互いに離れて複数並設されている。
【0009】
また、FPC120は、一端の一面側にコンタクト101の接触片と接触するコンタクトをなす図示しない裏側パターン(グランドパターン)及び表側パターン(信号パターン)が設けられている。
【0010】
この従来技術によるプラグコネクタ100に、FPC120を挿入する際には、図21に示す開放状態で、FPCを内部に挿入の後、スライドインシュレータ104をシェル103を介して図20に示すように押し込むと、押圧片101bがスライドインシュレータ104を介してFPC120の他面(裏面)側を押し、一面側に設けられた表側パターンを接触片101aに押圧することによって、コネクタ100とFPC120とが完全に結合される。
【0011】
一方、コネクタ100に、ピンタイプのコネクタ110を嵌合する際には、図23に示す状態から、互いのコネクタの一端を嵌合させると、ピンコンタクト115の先端部115aが挿入孔106を通過し、二又状のコンタクト嵌合部101d間に挟み込まれて、電気接続がなされるとともに、バネ片103aによって、べースインシュレータ102の下端部がインシュレータ113の中空部内の下側面に圧接されて固定された状態となる。
【0012】
図24は、従来技術によるソケットコネクタを示す一部切り欠き斜視図である。図24を参照すると、従来技術によるソケットコネクタ130は、外郭を形成するシェル131と、シェル内に設けられたインシュレータ132と、インシュレータに埋設されたコンタクト133とを備えている。シェル131の一面側には、開口135が形成されて、相手側のプラグコネクタと嵌合される。また、他面側には、コンタクト一端が露出して基板接続部134が形成され,基板に半田付け可能となっている。
【0013】
図25は、図24のコネクタに嵌合されるプラグコネクタのプラグコンタクトを示す斜視図である。図25に示すように、プラグコンタクト140は、断面U字状で、相手コンタクト嵌合部は先端部がやや広がる形状となっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来技術によるプラグコネクタ100は、コンタクト101が複雑な断面形状を有するので、インピーダンスの整合が困難であるという欠点を有している。
【0015】
また、FPC120の表側のグランドパターンに接触するコンタクト101の接触片101aは、FPC120の裏側1面のグランド面とは、電気的に無関係なので、グランドが完全でないという欠点を有した。
【0016】
また、基板側コネクタとの嵌合可能な構造が、ピンタイプのコネクタとの嵌合なので、嵌合挿抜時に、ピンコタクトによるコンタクトの嵌合部の座屈、変形が起こりやすいという欠点を有している。
【0017】
さらに、従来技術によるプラグコネクタは、スライドインシュレータ104を使用しているので、部品点数がその分多くなり、また、スライドインシュレータ104の嵌合分だけ高さが必要であるので、高さが低くならないという欠点を有した。
【0018】
また、従来のソケットコネクタは、ピンタイプの為に、相手側コネクタであるプラグコネクタの嵌合挿抜時にピン曲がりが発生しやすい。また、図25に示すように、相手側コンタクトは、ピンを覆うような箱型形状の複雑なコンタクトになる為、インピーダンスマッチングしにくいという欠点を有した。
【0019】
また、ソケットコネクタにおいて、コンタクト数本にグランド信号を流したとしても、シェルとのつながりが無く、1本、1本のコンタクトが分離しているので、グランドコンデションが良くないという欠点を有した。
【0020】
また、ソケットコネクタは、シェル1枚で相手コネクタを全面で誘う為、誘い難く、変形し易いという欠点を有した。
【0021】
そこで、本発明の第1の技術的課題は、コンタクトによるインピーダンスの変動が少いプラグコネクタを提供することにある。
【0022】
また、本発明の第2の技術的課題は、FPCのグランドパターンに接続の際に、確実になおかつ完全にグランド信号の伝送を行うことができるプラグコネクタを提供することにある。
【0023】
また、本発明の第3の技術的課題は、嵌合・挿抜時の座屈変形に強いコンタクトを備えたプラグコネクタを提供することにある。
【0024】
また、本発明の第4の技術的課題は、コネクタの高さが薄くでき部品点数も少くて済むプラグコネクタを提供することにある。
【0025】
また、本発明の第5の技術的課題は、FPCとの嵌合後、FPCが簡単に抜けのない構造を備え、ドライバーなどの治具を使う事で、FPC離脱の為のスライダ操作が簡単にできる構造を備えたプラグコネクタを提供することにある。
【0026】
また、本発明の第6の技術的課題は、相手側コネクタ嵌合挿抜時の座屈、変形に強いソケットコネクタを提供することにある。
【0027】
また、本発明の第7の技術的課題は、グランドコンディションが良く、グランドが正確に、且つ完全なものとすることができるソケットコネクタを提供することにある。
【0028】
また、本発明の第8の技術的課題は、インピーダンスがマッチングし易いソケットコネクタを提供することにある。
【0029】
また、本発明の第9の技術的課題は、相手側コネクタが誘い易く、また、グランドプレートに接触部先端が座屈その他の変形しにくくなり、また、強度アップにもなり、製品の高さが低減されるソケットコネクタを提供することにある。
【0030】
また、本発明の第10の技術的課題は、高速伝送に対応し、小型で操作性の良いソケットコネクタを提供することにある。
【0031】
さらに、本発明の第11の技術的課題は、上記利点を備えたプラグコネクタとソケットコネクタを備えた高速伝送コネクタを提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、インシュレータの一端に相手側コネクタと第1の方向に沿って嵌合する相手側コネクタ嵌合部と、前記インシュレータの他端に同様に第1の方向に沿ってFPC又はFFCに嵌合するためのFPC嵌合部とを備えたプラグコネクタにおいて、前記FPC嵌合部には、複数の第1のプラグコンタクトと、夫々グランド信号を送るための第2のプラグコンタクトとが、前記第1のプラグコンタクトの2本づつを1ペアとし、この1ペア間に前記第2のプラグコンタクトが配置されるように、前記インシュレータ内の前記第1の方向に交差する第2の方向に並設され、前記第2のプラグコンタクトの夫々は、一枚の導電板からなるグランドプレートに形成され、前記第1のプラグコンタクトと、前記グランドプレートとで、前記インシュレータを挟み込んで構成されていることを特徴とするプラグコネクタが得られる。
【0033】
【0034】
また、本発明によれば、インシュレータの一端に相手側コネクタと第1の方向に沿って嵌合する相手側コネクタ嵌合部と、前記インシュレータの他端に同様に第1の方向に沿ってFPC又はFFCに嵌合するためのFPC嵌合部とを備えたプラグコネクタにおいて、前記FPC嵌合部には、前記第1の方向に交差する第2の方向に並んだ第1のプラグコンタクトの2本のペアと、前記ペアの間に配置されたグランド信号を送るための第2のプラグコンタクトとからなるコンタクト群の複数が、前記インシュレータ内に配置され、前記第2のプラグコンタクトの夫々は、一枚の導電板からなるグランドプレートに形成され、前記第1のプラグコンタクトは、夫々前記第1の方向に延長した延長部を形成し、前記相手側コネクタ嵌合部は、前記延長部と、前記インシュレータと、前記延長部に対して前記第1及び第2の方向に交差する第3の方向に前記インシュレータを介して対向した前記グランドプレートとを備えた板形状を有することを特徴とするプラグコネクタが得られる。
【0035】
また、本発明によれば、前記プラグコネクタにおいて、前記相手側コネクタ嵌合部は、ノンピンタイプのプラグ側嵌合部として形成されていることを特徴とするプラグコネクタが得られる。
【0036】
また、本発明によれば、前記いずれかのプラグコネクタにおいて、前記グランドプレートは、前記第2のプラグコンタクトによって、それ自体でFPCを挟み込むことが可能な形状を有していることを特徴とするプラグコネクタが得られる。
【0037】
また、本発明によれば、前記いずれかのプラグコネクタにおいて、外周部に前記第1の方向にスライド移動可能なシェルを備え、前記シェルは、前記FPCが嵌合の際に、前記FPCを前記コンタクト群に接触させるように、前記第1の方向に移動させるスライダー部を備えていることを特徴とするプラグコネクタが得られる。
【0038】
また、本発明によれば、前記プラグコネクタにおいて、前記シェルは、前記FPCが嵌合の際、抜けを防止する抜止手段を備えていることを特徴とするプラグコネクタが得られる。
【0039】
また、本発明によれば、前記プラグコネクタにおいて、前記FPCの抜けを防止するロック手段を備え、前記ロック手段は、前記インシュレータの前記第2の方向に突出する突出部と、前記インシュレータの突出部に対応して前記シェルに設けられた孔を備えたバネ部を持ち、前記ロック手段は、治具を用いて容易に解除可能に形成されていることを特徴とするプラグコネクタが得られる。
【0040】
また、本発明によれば、前記いずれかのプラグコネクタにおいて、前記シェルは、前記スライダー部とともに一体の部品で形成されていることを特徴とするプラグコネクタが得られる。
【0041】
また、本発明によれば、前記プラグコネクタにおいて、前記スライダー部は1個の部品のみによって形成された板状の電気材料からなることを特徴とするプラグコネクタが得られる。
【0042】
また、本発明によれば、相手側コネクタであるプラグコネクタと第1の方向に嵌合する第1の相手側コネクタ嵌合部と、基板に半田付するための基板接続部とを備えたソケットコネクタにおいて、前記プラグコネクタは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に嵌合する第2の相手側コネクタ嵌合部に、相手側コンタクトを備え、前記第1の相手側コネクタ嵌合部は、インシュレータに保持された複数の第1のソケットコンタクトと、第2のソケットコンタクトとを備え、前記第1及び第2のソケットコンタクトは、夫々2本ずつを1つのペアとして備えた夫々複数の第1の接触部及び第2の接触部を夫々備え、前記第1の接触部のペアと前記第2の接触部のペアとが前記第2の相手側コネクタ嵌合部を前記第1の方向及び当該ソケットコネクタの幅方向である第2の方向に交差する第3の方向に挟み込むように、互いに対向して配置され、前記相手側コンタクトは前記第1及び第2のソケットコンタクトの各々と接続する相手側シグナルコンタクトと相手側グランドコンタクトとを備え、
前記第1のソケットコンタクトは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部に配置され前記相手側シグナルコンタクトと弾性的に接触する前記複数の第1の接触部と前記基板に半田付け接続するための第1の半田付端子部とを有し、前記第2のソケットコンタクトは、前記第2の方向である幅方向に延在する連結部と、前記連結部から、前記第3方向における前記第1のソケットコンタクトが配設される側とは反対側の端部から前記第1の相手側コネクタ嵌合部まで前記第1の方向の前方に延在するとともに前記相手側グランドコンタクトに弾性的に接触する前記複数の第2の接触部と、前記連結部から前記各第2の接触部とは、前記第1の方向に対して反対側に延在する基板に接続するための第2の半田付端子部とで構成されたグランドプレートからなり、前記連結部は、前記ソケットコネクタの第3の方向である厚さ方向に起立した細長い板状の平面として前記第2の方向に沿って配置され、前記第1の半田付端子部の2本が前記第2の半田付け端子部の2本の間に前記第2の方向で挟み込まれるように、前記第2の方向に沿う一平面上に配置されていることを特徴とするソケットコネクタが得られる。
【0043】
【0044】
【0045】
また、本発明によれば、前記グランドプレートの前記連結部と前記複数の接触部と前記半田付端子部とが一枚板の打ち抜きによって一体形成されていることを特徴とするソケットコネクタが得られる。
【0046】
また、本発明によれば、前記ソケットコネクタにおいて、周囲に導電性のシェルを備え、前記グランドプレートは、前記接触部の一面側において、前記相手側グランドコンタクトと接触するとともに、前記接触部の他面側において、前記シェルと接触していることを特徴とするソケットコネクタが得られる。
【0047】
また、本発明によれば、前記ソケットコネクタにおいて、前記シェルは、前記第1の相手側コネクタ嵌合部において、折り返し部が設けられているとともに、前記グランドプレートの接触部を収容するための切り欠き部が設けられていることを特徴とするソケットコネクタが得られる。
【0048】
さらに、本発明によれば、前記ソケットコネクタにおいて、前記グランドプレートの接触部は、前記連結部の下端から前方に折曲して前方に延在するとともに、前記半田付端子部は、前記連結部の上端から後方に延在しているか又は前記連結部の下端から後方に延在していることを特徴とするソケットコネクタが得られる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0050】
図1は本発明の実施の形態によるプラグコネクタを示す斜視図である。図2及び図3は、図1のプラグコネクタの1A-1A線及び1B-1B線における部分断面図である。
【0051】
図1乃至図3を参照すると、プラグコネクタ10は、図示しない基板側コネクタであるソケットコネクタと嵌合方向である第1の方向に沿って嵌合するためのソケットコネクタ嵌合部5、及びFPC又はFFCと同じく第1の方向に沿って嵌合するためのFPC嵌合部4の双方をこの第1の方向である嵌合方向両端に持ち合わせている。ここで、以後説明の便宜上、第1の方向において、プラグコネクタ10のFPC嵌合部4側を前側、ソケットコネクタ嵌合部5側を後側と呼ぶ。
【0052】
プラグコネクタ10は、絶縁材料からなるインシュレータ1と、インシュレータ1の周囲を覆うシェル2と、インシュレータ1中に、第1の方向とは直交する第2の方向である幅方向に並んで差し込まれる複数のプラグコンタクト(以下、第1のプラグコンタクトと呼ぶ)3と、インシュレータ1中に第1のプラグコンタクト3とは接点を持たないように差し込まれるグランドプレート7とを備えている。この第1のプラグコンタクト3は板ばねで形成されているので、接続の際のインピーダンス変化が小さい。
【0053】
また、インシュレータ1は、第1及び第2の方向に直交する第3の方向、即ち、厚み方向に上板1e,中板1f,下板1gとで互い違いに端部を重ね合わせた断面が略横Y字形状を有する。上板1eの下端には、第1の方向に延びる突条が設けられて、FPCの一端側のコンタクトの収容溝1dをその間に形成している。
【0054】
シェル2は後端に開口を有する導電材料からなる箱型で、前端は、後方に折り込まれた平板からなるスライダー部2bを備えた開口2aを形成するとともに、開口2aにインシュレータ1の前端部が突出して、スライダー部2bとインシュレータ1の上板1eの前端部とによりFPCを挿入するためのFPC嵌合部4が形成されている。
【0055】
また、スライダー部2bの両側には、図示しないFPCの挿入を案内するとともに、FPCの抜け止めを防止する抜止手段としての抜け止め片2cが設けられている。また、シェル2の上面両側に切り込みによって形成されたバネ片2dが設けられている。
【0056】
図2に最も良く示されるように、夫々の第1のプラグコンタクト3は、インピーダンス変化の少い1枚の単純な板バネ構造を備え、インシュレータ1に圧入支持される圧入部3cと、圧入部3cから前方に延在し先端がU字状に屈曲するとともに、FPC嵌合部4に突出したFPC接触部3aと、圧入部3cからインシュレータ1の面に沿って後方に延在し、インシュレータ1の後端の斜面に沿って下方に屈折するコンタクト接触部3bとを備えている。
【0057】
複数の第1のプラグコンタクト3は、幅方向に並設して設けられているが、特に、作動信号を意識し、第1のプラグコンタクト3の2本づつ1ペアとし、この例では、合計7ペアの配列をとっている。
【0058】
コンタクト接触部3bは、インシュレータ1の後端の中板1fの上面側に設けられた溝1c内に挿入されている。ソケットコネクタと嵌合するソケットコネクタ嵌合部5において、第1のプラグコンタクト3の裏面には、インシュレータ1を挟んでグランドプレート7が一面に位置している。
【0059】
このインシュレータ1を挟み込むように設けられたコンタクト接触部3b及びグランドプレート7が一枚の板状に形成されて、プラグコネクタ10の後端に、ピン端子のないノンピン構造のソケットコネクタ嵌合部5を構成している。
【0060】
図3に最も良く示されるように、グラントプレート7は、前側は、スライダー部2bとインシュレータ1の間に挟み込まれて配置されているとともに、後側は、インシュレータ1の後端の下面に露出して、後方にインシュレータ1の中板1fの下方に突出した突出部1aまで延在している。また、グランドプレート7は、切り込みによって形成された切り込み片を板面から起立させ前方に折り曲げ、FPC接触部3a同様に先端をU字状に屈曲させるとともに、FPC嵌合部4に突出させたコンタクト状のバネ接触部7a(以下、第2のプラグコンタクトと呼ぶ)を有している。このグランドプレート7の第2のプラグコンタクト7aは、FPCの表側パターンの内のグラウンドパターンとの接触の為に設けられ、プラグコンタクト3の各ペアのFPC接触部3a間に配置されている。
【0061】
図4は図1〜図3で示したグランドプレートのみを示す斜視図である。
【0062】
図4に示すように、FPCの表側パターンの内のグランドパターンとの嵌合接触の為のバネ接触部(第2のプラグコンタクト)7aが数か所に位置している。これは、前述したように、第1のプラグコンタクト3のペア間に1か所づつあり、この第2のプラグコンタクト7aからなるバネ接触部は、嵌合するFPCをそれ自体に挟みこめる形状となっており、FPCの表裏両面のグランドパターンと接触して、FPCのグランド信号を確実に伝達することができる。また、図示しないソケットコネクタと嵌合するソケットコネクタ嵌合部側7cは、一枚の板状になっているので、グランド信号を広い面積にして伝送できる構成となっている。
【0063】
図5乃至図7は図1乃至図4に示したプラグコネクタのスライド部を開放した状態(以下、単に開放状態と呼ぶ)を示す図であり、図5は斜視図、図6は図2と同様な位置における断面図、図7は図3と同様な位置における断面図である。図5乃至図7に示すように、プラグコネクタの開放状態において、第1のプラグコンタクト3及びグランドプレート7を装着したインシュレータ1に対して、シェル2を前方にスライド移動することによって、プラグコネクタ10は、開放状態となる。
【0064】
図8乃至図10は、図1乃至図7に示したプラグコネクタのFPCと嵌合状態を示す図であり、図8は斜視図、図9は図2と同様な位置における部分断面図、図10は図3と同様な位置における部分断面図である。
【0065】
図8乃至図10を参照すると、図6に示す開放状態において、FPC20を差し込み、次にシェル2をインシュレータ1側に押し込み、シェル2の底部2eの先端がインシュレータ1の下側の突出段部1bに当接することによって、シェル2の移動が阻止され、嵌合が完成している。
【0066】
この時に、図9にて最も良く示されるように、FPC20の表面パターン21は、第1のプラグコンタクト3のFPC接触部3aに接触し、一方、FPC20の裏面パターン22は、シェル2のスライダー部2bに当接し、これを介してグランドプレート7に電気的に接続している。
【0067】
また、図10に最も良く示されるように、シェル2のスライダー部2bが、FPC20の下方に入り込むことによって、FPC20を上方に押し上げ、グランドプレート7のバネ接触部7aと、FPC20の表面パターン21とが接触する。また、前述と同様に、FPC20の裏面パターン22は、シェル2のスライダー部2bに当接し、これを介してグランドプレート7に電気的に接続している。シェル2は、FPCとの嵌合の際には、スライダー部2bと、FPC20の裏側のグランドパターンと電気的に接触することで、FPC20のグランド信号を確実に伝達することができる。
【0068】
図11はシェル2のインシュレータ1へのロック部11を主に示す部分斜視図である。図12は、ロック部を主に示す平面図である。
【0069】
図11及び図12に示すように、シェル2に形成されたロック手段としてのロック部11は、シェル2の側部寄りに形成されたバネ部13と、バネ部13に形成された長四角の孔部12と、シェル2のバネ部13の外側に対向形成されたバネ変位止め部14とを有し、また、インシュレータ1の側面の突出部15とを備えている。
【0070】
図12に最も良く示されるように、FPC20が嵌合の際に、バネ部13の孔部12内に、インシュレータ1の突出部15が挿入することによって、シェル2とインシュレータ1との移動が阻止、即ち、ロックされる。一旦ロックされれば、FPC20をインシュレータに対して引っ張っても抜けない構成である。
【0071】
しかし、図12に示すように、ドライバ等の治具26を、プラグコネクタ10の両側に後方に形成された隙間16に挿入して、バネ部13を図12において、下方外側に移動させると、バネ部13の孔部12と、インシュレータ1の突出部15との係合が解除されて、シェル2が移動し、FPC20を容易に離脱させることができる。
【0072】
また、図13は、抜止手段としてシェル2に設けられた抜止機構を示す斜視図である。図13に示すように、FPC20の前面両側には、幅方向に突出した抜止部24が形成されており、嵌合の際に、シェル2の両側に設けられた抜止片2cが、抜止部24に当接して、FPC20の抜けることが阻止される抜止機構が構成される。
【0073】
以上、本発明の実施の形態によるプラグコネクタは、FPC20と嵌合するFPC嵌合部のみについて説明したが、このFPC嵌合部は、FFCについても同様に用いることができることは明らかである。
【0074】
図14は本発明の実施の形態によるソケットコネクタの外観図である。図15は図14のソケットコネクタの一部切り欠き部分断面図である。図14及び図15を参照すると、ソケットコネクタ30は、前端に先に説明したプラグコネクタに嵌合方向である第1の方向に嵌合するためのプラグコネクタ嵌合部32を備え、後端に基板に半田付けするための基板接続部31を備えている。ここで、以後説明の便宜上、第1の方向において、ソケットコネクタ30のプラグコネクタ嵌合部32側を前側、基板に接続するための基板接続部31側を後側と呼ぶ。
【0075】
ソケットコネクタ30は、断面横L字型のインシュレータ33と、インシュレータ33に植設されたシグナルソケットコンタクト(以下、第1のソケットコンタクトと呼ぶ)35と、グランドプレート36と、インシュレータ周囲に設けられ、ソケットコネクタの外郭をなすシェル34とを備えている。
【0076】
インシュレータ33は、天井板33aと、ソケットコネクタ30の後端側に天井板33aと一体に設けられた底板33bとを備えている。天井板33aと底板33bとの間に、シグナルコンタクト35が植設されている。
【0077】
シェル34は、箱型で、前端に開口34aを備え、インシュレータ33を覆うように設けられた上板34eと、第1の方向に直交する第2の方向である幅方向の両端にU字をなすように突出した基板用固定部34dと、底板34bとを備えている。基板用固定部34dは、PCBに対する半田固定部をなし、シェル34は、電気的にはグランド機能を有する。
【0078】
シェル34において、底板34bは、前端部が折り返されて2重になった折り返し部34iと、後に詳しく説明するグランドコンタクト36の接触部36fに対応して切り欠かれた切り欠き部34gとを備えている。折り返し部34iは、ソケットコネクタの相手側コネクタであるプラグコネクタ嵌合部を誘い且つこの部分での強度が高められている。シェル34の切り欠き部34gは、後に述べるグランドプレート36の接触部35f先端の保護をしている。
【0079】
図15に最も良く示されるように、シグナルコンタクトである第1のソケットコンタクト35は、バネ弾性を備え、また、インピーダンスマッチングに対応した細長い板形状を有する。第1のソケットコンタクト35は、一端がプラグコネクタ嵌合部に収容され相手側コンタクトに接触するためにくの字状に屈曲して形成された接触部35cと、接触部35cからコネクタの後方に延在するとともにインシュレータ33に固定されて支持される支持部35bと、支持部35bからソケットコネクタ30の後方外部に第1の方向に沿って延在して折曲して、第1及び第2の方向に直交する第3の方向である下方に延び、さらに水平方向である第1の方向に折曲って水平に延在してプリント配線基板に半田付するための半田付端子部35aを形成している。この様に、シグナルコンタクト35は、板状にシンプルな構造を有し、したがって、容易にインピーダンスマッチングさせる事ができる。
【0080】
図16は図14及び図15のグランドプレート36を示す斜視図である。図16を参照すると、グランドプレート36は、導電材料の一枚板を打ち抜き、プレス加工した物からなり、ソケットコネクタ30の幅方向である第2の方向に延在する連結部36cと、連結部36cから折れ曲がって後方に延在する半田付端子部36aと、半田付端子部36aと同じ位置から上方に延在して前方に屈曲するインシュレータに固定するための固定部36bと、これら半田付端子部36a及び固定部36bの対間に配置されたバネ弾性を備えたコンタクト基部36eと、コンタクト基部36eから前方に並んで延在する一対の接触部(第2のソケットコンタクト)36fとを有している。
【0081】
図14及び図15を再び参照して、シグナルコンタクトである第1のソケットコンタクト35が一対づつ並んで具体的には7対がインシュレータ33に支持されている。即ち、このソケットコネクタ30の第1のソケットコンタクト35は、7ペアの差動信号伝送用に用いられる。
【0082】
ソケットコネクタ30のプラグコネクタ嵌合部32内において、第1のソケットコンタクト35の接触部35cは、天井面側に設けられており、これに第3の方向に対向して底部側には、グランドプレート36の接触部からなる第2のソケットコンタクト36fが設けられている。第2のソケットコンタクト36fは、シェル34の切欠部34g内に収容されている。これらの第1のソケットコンタクト35の接触部35c及び第2のソケットコンタクト36fは、プラグコネクタが嵌合された時に、プラグコネクタの嵌合部を上下から挟み込むように設けられている。
【0083】
また、ソケットコネクタ30の後方に突出したシグナル用の第1のソケットコンタクト35の半田付端子部35a,35aを第2の方向(ソケットコネクタ30の幅方向)に挟み込む位置となるように、グランドプレート36の半田付端子部36aが配置されている。尚、グランドプレート36から半田付端子部36aを出来るだけ多くだすことで、グランドコンディションを良くすることができる。
【0084】
図17は図16のグランドプレートの変形例を示す斜視図である。図17を参照すると、グランドプレート36´は連結部36c´の両端に固定部36b´が形成され、連結部36c´の上部から半田付端子部36a´が延在して形成されており、また、連結部36c´の下部からは、図16に示したものと同様に、接触部基部36e´及びそれに連続する接触部36f´,36f´が形成されている。
【0085】
図18は図14及び図15に示されたプラグコネクタの断面の一例を示す図で、図1乃至図13で説明したものと同様の構成を有している。図18に示すように、プラグコネクタ10は、一端側にFPC嵌合部4を備え、他端部にソケットコネクタ嵌合部5とを備えている。尚、符号20は、FPC嵌合部4に接続されロックされたFPCである。
【0086】
次に、図19を用いて、本発明の実施の形態によるソケットコネクタとプラグコネクタとの嵌合について説明する。
【0087】
図19は、図14のソケットコネクタ30と図18のプラグコネクタ10とを嵌合させた状態を示す部分断面図である。
【0088】
図19に示すように、プラグコネクタ嵌合部32内に第3の方向にソケットコネクタ30のシグナルコンタクトであるペアの第1のソケットコンタクト35の接触部35bとソケットコネクタ30のグランドプレート36の接触部である第2のソケットコンタクト36fとが対向配置されている。
【0089】
プラグコネクタ10のソケットコネクタ嵌合部5とソケットコネクタ30のプラグコネクタ嵌合部32とが嵌合する事で、プラグコネクタ嵌合部32内に第3の方向に対向配置された一対の第1のソケットコンタクト35の接触部35bと第2の接触部36f間に挟み込まれる。
【0090】
この時に、プラグコネクタ10のシグナルコンタクトである第1のプラグコンタクト3の接触部3bとソケットコネクタ30のシグナルコンタクトである第1のソケットコンタクトの接触部35cとが接触する。
【0091】
一方、プラグコネクタ10のグランドプレート7のグランド接触部7fとソケットコネクタ30のグランドプレート36の接触部36fが接触する。また、ソケットコネクタ30のグランドプレート36の接触部基部が裏面でシェル34の底部34fに接触する。
【0092】
以上説明したように、本発明の実施の形態によるソケットコネクタ30においては、シグナルコンタクト35の接触部35cとグランドプレート36の接触部36fがプラグコネクタ嵌合部32の上下に位置するノンピンタイプのソケットコネクタなので、プラグコネクタ10の嵌合挿抜の際の座屈や変形に強い。
【0093】
また、グランドプレート36が、グランド嵌合接触部として、多数の接触部を有し、また、多数の半田付端子部36aを1個の部品としての1枚のプレートに形成されている為、グランドコンディションが良く、グランドが正確に、且つ完全なものになる。また、そのグランドプレート36の接触部36fは、シェル34に多点で接触するので、更に、グランドコンディションを良好に保つ事ができる。
【0094】
また、本発明の実施の形態によるソケットコネクタ30のシグナルコンタクト35は、板状のシンプルな形状なので、インピーダンスマッチングが容易である。また、シェル34のプラグコネクタ10との嵌合端側の底部には、折り返し部35iが形成されているので、相手側コネクタが誘い易く、また、底部には、切欠部35gが設けられているので、グランドプレート36に接触部先端が座屈その他の変形を防止することができる。また、シェル34に、折り返し部35iのあることで、強度アップにもなり、この部分のインシュレータ33の存在が必要なく、製品の高さを低減することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コンタクトが一枚の板ばねからなるので、コンタクトによるインピーダンスの変化が少いプラグコネクタを提供することができる。
【0096】
また、本発明によれば、FPCの一面のグランドパターンとFPCの他面のグランドパターンとに一枚のグランドプレートが接触するので、確実になおかつ完全にグランド信号の伝送を行うことができるプラグコネクタを提供することができる。
【0097】
また、本発明によれば、ソケットコネクタとの嵌合するコネクタ嵌合部は、ノンピン構造であるので、嵌合・挿抜時の座屈変形に強いプラグコネクタを提供することができる。
【0098】
また、本発明によれば、FPCの表側グランドパターンに接触するグランドプレートの第2のコンタクトは、FPCをそれ自身単体で挟み込む接触構造なので、接触信頼性が高いプラグコネクタを提供することができる。
【0099】
また、本発明によれば、ZIFタイプとして嵌合する為のスライダー部として、シェルの一部分が機能を持っているが、それ単体のみで機能するので、製品の高さが薄くでき部品点数も少くて済むプラグコネクタを提供することができる。
【0100】
また、本発明によれば、スライダー部としての機能を持つシェルは、あらゆるロック機能を持っているので、FPCの嵌合後、FPCが簡単に抜けのない構造であり、しかもドライバーなどの治具を使う事で、FPC離脱の為のスライダー操作が簡単にできる構造を備えたプラグコネクタを提供することができる。
【0101】
また、本発明によれば、シグナルコンタクトとグランドプレート嵌合接触部が上下に位置するノンピンタイプのソケットコネクタなので、相手側コネクタ嵌合挿抜時の座屈、変形に強いソケットコネクタを提供することができる。
【0102】
また、本発明によれば、グランドプレートが、グランド嵌合接触として、多数の接触部を有し、また、多数の半田付端子を1枚のプレートとして(1個の部品として)有している為、グランドコンディションが良く、グランドが正確に、且つ完全なものになる。また、そのグランド接触部のバネ部は、シェルとも多点で接触するので、更に、グランドコンディションが良いソケットコネクタを提供することができる。
【0103】
また、本発明によれば、シグナルコンタクトが、板状のシンプルな形状なので、インピーダンスがマッチングし易いソケットコネクタを提供することができる。
【0104】
また、本発明によれば、シェルの相手側プラグコネクタとの嵌合部には、折り返しがあるので、相手側コネクタが誘い易く、また、切り欠きにより、グランドプレートに接触部先端が座屈その他の変形しにくくなっている。折り返しのあることで、強度アップにもなり、この部分のインシュレータの存在が必要なく、製品の高さが低減されるソケットコネクタを提供することができる。
【0105】
したがって、本発明によれば、高速伝送に対応し、小型で操作性の良いソケットコネクタを提供することができる。
【0106】
さらに、本発明によれば、上記利点を備えたプラグコネクタとソケットコネクタを備えた高速伝送コネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施の形態によるプラグコネクタを示す斜視図である。
【図2】
図1のプラグコネクタの1A-1A線における部分断面斜視図である。
【図3】
図1のプラグコネクタの1B-1B線における部分断面斜視図である。
【図4】
図1〜図3で示したグランドプレートのみを示す斜視図である。
【図5】
図1乃至図4に示したプラグコネクタのスライド部を開放した状態(以下,単に開放状態と呼ぶ)を示す斜視図である。
【図6】
図5のプラグコネクタの図2と同様な位置における部分断面斜視図である。
【図7】
図5のプラグコネクタの図3と同様な位置における部分断面斜視図である。
【図8】
図1乃至図7に示したプラグコネクタのFPCと嵌合状態を示す斜視図である。
【図9】
図8に示した状態のプラグコネクタの図2と同様な位置における部分断面斜視図である。
【図10】
図8に示した状態のプラグコネクタの図3と同様な位置における部分断面斜視図である。
【図11】
本発明の実施の形態によるプラグコネクタのシェル2のインシュレータへのロック部11を主に示す部分斜視図である。
【図12】
本発明の実施の形態によるプラグコネクタのシェル2のインシュレータへのロック部11を主に示す部分平面断面図である。
【図13】
本発明の実施の形態によるプラグコネクタの抜止手段としてシェル2に設けられた抜止機構を示す斜視図である。
【図14】
本発明の実施の形態によるソケットコネクタの外観図である。
【図15】
図14のソケットコネクタの一部切り欠き部分断面図である。
【図16】
図14及び図15のグランドプレート36を示す斜視図である。
【図17】
図16のグランドプレートの変形例を示す斜視図である。
【図18】
図14及び図15に示された相手側プラグコネクタの断面の一例を示す図である。
【図19】
図19は、図14のソケットコネクタと図18のプラグコネクタとを嵌合させた状態を示す部分断面図である。
【図20】
従来技術によるFPC又はFFCに接続される中継コネクを示す斜視図である。
【図21】
図20のプラグコネクタの断面図であり,スライドインシュレータを用いた状態を示している。
【図22】
図20のプラグコネクタのFPCとの嵌合状態を示す断面図である。
【図23】
図20のプラグコネクタのピンタイプコネクタとの嵌合状態を示す断面図である。
【図24】
従来技術によるソケットコネクタを示す一部切り欠き斜視図である。
【図25】
図24のコネクタに嵌合されるプラグコネクタのプラグコンタクトを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 インシュレータ
1a 突出部
1b 突出段部
1c 溝
1d コンタクトの収容溝
1e 上板
1f 中板
1g 下板
2 シェル
2a 開口
2b スライダー部
2c 抜け止め片
2d バネ片
2e 底部
3 第1のプラグコンタクト
3a FPC接触部
3b コンタクト接触部
3c 圧入部
4 FPC嵌合部
5 ソケットコネクタ嵌合部
7 グランドプレート
7a 第2のプラグコンタクト(バネ接触部)
10 プラグコネクタ
11 ロック部
12 孔部
13 バネ部
14 バネ変位止め部
15 突出部
20 FPC
21 表面パターン
22 裏面パターン
24 抜止部
26 治具
30 ソケットコネクタ
31 基部接続部
32 プラグコネクタ嵌合部
33 インシュレータ
33a 天井板
33b 底板
34 シェル
34a 開口
34b 底板
34e 上板
34d 基板用固定部
34g 切り欠き部
34i 折り返し部
35 第1のソケットコンタクト(シグナルコンタクト)
35a 半田付端子部
35b 支持部
35c 第1のソケットコタクトの接触部
36,36´ グランドプレート
36c,36c´ 連結部
36a,36a´ 半田付端子部
36b,36b´ 固定部
36e,36e´ コンタクト基部
36f,36f´ 第2のソケットコンタクト
100 プラグコネクタ
101 ピンコンタクト
101a 接触片
101b 押圧片
101c FPC嵌合部
102 べースインシュレータ
103 シェル
103a バネ片
104 スライドインシュレータ
105 収容部
106 挿入孔
110 コネクタ
112 中空部
113 インシュレータ
114 後壁
115 ピンコンタクト
115a 先端部
120 フレキシブル配線基板(FPC)
130 ソケットコネクタ
131 シェル
132 インシュレータ
133 コンタクト
135 開口
140 プラグコンタクト
【図面】

























 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-09-30 
出願番号 特願平10-235225
審決分類 P 1 652・ 832- YA (H01R)
P 1 652・ 121- YA (H01R)
最終処分 維持  
前審関与審査官 栗田 雅弘  
特許庁審判長 大元 修二
特許庁審判官 山本 信平
平上 悦司
登録日 2003-07-18 
登録番号 特許第3451393号(P3451393)
権利者 日本航空電子工業株式会社
発明の名称 プラグコネクタ及びソケットコネクタ  
代理人 池田 憲保  
代理人 池田 憲保  

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