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| 審決分類 |
審判 全部申し立て 特36 条４項詳細な説明の記載不備 B32B 審判 全部申し立て ５項１、２号及び６項 請求の範囲の記載不備 B32B |
|---|---|
| 管理番号 | 1128997 |
| 異議申立番号 | 異議2003-70438 |
| 総通号数 | 74 |
| 発行国 | 日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 | 特許決定公報 |
| 発行日 | 1994-01-18 |
| 種別 | 異議の決定 |
| 異議申立日 | 2003-02-18 |
| 確定日 | 2005-11-24 |
| 異議申立件数 | 1 |
| 事件の表示 | 特許第3314819号「空洞含有ポリエステル系フィルム」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
| 結論 | 特許第3314819号の請求項1に係る特許を取り消す。 |
| 理由 |
1.手続の経緯 本件特許第3314819号は、平成4年6月25日に出願され、平成14年6月7日にその特許権の設定登録がされたものであって、これに対して東レ株式会社より平成15年2月18日付け特許異議申立書が提出され、平成16年10月29日付け取消理由通知書(以下、「本件取消理由通知書」という。)を発送したところ、平成17年1月11日付け訂正請求書(以下、「本件訂正請求書」という。)と共に同日付特許異議意見書(以下、「本件意見書」という。)が提出され、本件訂正請求書に対し平成17年5月20日付け訂正拒絶理由通知書(以下、「本件拒絶理由通知書」という。)を発送し、期間を指定して意見を求めたが、権利者からは、何らの応答もなかったものである。 2.本件訂正請求書による訂正の適否 2-1.本件拒絶理由通知書の内容 本件拒絶理由通知書で通知した訂正拒絶理由は、概要、以下のとおりである。 「本件訂正請求書による訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き又は第2項に規定する要件に違反するから、拒絶すべきである。」 2-2.当審の判断 先に「1」で述べたように、本件拒絶理由通知書を発送し、期間を指定して意見を求めたが、権利者からは、何らの応答もなかったものである。 そして、本件拒絶理由通知書で通知した訂正拒絶理由は妥当であるから、本件訂正請求書による訂正は認められない。 3.本件取消理由通知書の内容 本件拒絶理由通知書において通知した取消理由は、以下のとおりである。 「本件請求項1に係る特許は、下記に示すように明細書の記載が不備な、特許法第36条第4項又は第5項及び第6項の規定に違反した特許出願に対して、なされたものであるから、取り消されるべきものである。 記 1.請求項1には、「表面から深さ3μmまでの表層に含まれる空洞含有率が4体積%以下であり、」(以下、「本件記載」という。)と記載されているが、含有率が表層に含まれる、という技術的に意味を為さない不明確な記載となっている。 2.請求項1には本件記載が記載され、本件記載は、「1」で述べたように、不明確な記載ではあるが、少なくとも、表面から深さ3μmまでの表層に係る空洞含有率なるものを、同項に係る発明を規定する事項としている。 しかしながら、発明の詳細な説明には、空洞含有率を具体的に測定する手段が記載されておらず、当業者が容易に発明を実施できる程度に記載が為されていない。」 4.当審の判断 本件意見書において、権利者は、実質的に、本件訂正請求書による訂正が認められることを前提に、本件取消理由通知書において通知した取消理由は妥当ではない旨を主張をしており、該主張に理由がないのは、上記訂正が認められないことから明らかである。 そして、本件取消理由通知書において通知した、取消理由は妥当である。 5.まとめ 本件に係る出願は、特許法第36条第4項又は第5項及び第6項に規定する要件を満たしていないものであって、本件請求項1に係る特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものであるから、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令205号)第4条第2項の規定により、取り消されるべきである。 よって、結論のとおりに決定する。 |
| 異議決定日 | 2005-09-29 |
| 出願番号 | 特願平4-167563 |
| 審決分類 |
P
1
651・
531-
ZB
(B32B)
P 1 651・ 534- ZB (B32B) |
| 最終処分 | 取消 |
| 前審関与審査官 | 川端 康之 |
| 特許庁審判長 |
鈴木 由紀夫 |
| 特許庁審判官 |
滝口 尚良 芦原 ゆりか |
| 登録日 | 2002-06-07 |
| 登録番号 | 特許第3314819号(P3314819) |
| 権利者 | 東洋紡績株式会社 |
| 発明の名称 | 空洞含有ポリエステル系フィルム |