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審決分類 審判 一部申し立て 発明同一  G03G
管理番号 1130806
異議申立番号 異議2003-73570  
総通号数 75 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-09-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-26 
確定日 2005-11-16 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3470244号「電子写真用重合トナーおよびその製造方法」の請求項1ないし3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3470244号の請求項1ないし3に係る特許を取り消す。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第3470244号の請求項1ないし4に係る発明は、平成7年3月7日に特許出願され、平成15年9月12日にその発明についての特許の設定登録がされた。
本件特許公報が、平成15年11月25日に発行されたところ、平成15年12月26日付けで、佐藤正より、本件の請求項1ないし4に係る特許に対して特許異議の申立てがなされたが、平成16年5月25日付け手続補正書によりその特許異議申立書が補正され、該申立ては、実質、本件の請求項1ないし3に係る特許に対するものとなった。
当審において取消理由を通知したところ、その指定期間内の平成17年7月23日付で訂正請求がなされた。

第2 訂正の適否について
(1) 訂正事項
訂正事項a
特許請求の範囲の請求項2に「水中に分散し、」とあるのを、「水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、」と訂正する。

訂正事項b
明細書の段落【0011】に「水中に分散し、」とあるのを、「水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、」と訂正する。

(2) 新規事項の有無、訂正の目的の適否及び拡張・変更の存否
訂正事項aは、本件の願書に添付された明細書の段落【0024】の「トナー重量の20倍量のd1なる導電性の水で洗浄工程を繰り返し、」という記載に基づいて、請求項2に記載の「得られる濾液の導電率d2」を規定するのに不可欠な、重合トナーの量と洗浄水との量比を明確にするものである。
よって、該訂正は、願書に添付された明細書に記載した事項の範囲内の訂正であって、明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当し、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。
また、訂正事項bは、前記請求項2の記載の訂正に合わせて、それに対応する発明の詳細な説明の項の記載を訂正するものであるから、該訂正は、願書に添付された明細書に記載した事項の範囲内の訂正であって、明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当し、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。

(3) むすび
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き及び同条第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1 本件発明
前項に記載したとおり、本件訂正は認められるから、異議の申立てのあった本件の請求項1ないし3に係る発明は、前記訂正請求書に添付した全文訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載されたとおりのものと認める。以下、「本件発明1」ないし「本件発明3」という。
「【請求項1】 重合性単量体を重合して得られた電子写真用重合トナーにおいて、該重合トナーを、導電率が30μS/cm以下であってD1なる水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、充分撹拌して平衡状態にしてから、該重合トナーを濾過した濾液の導電率をD2とすると、
5μS/cm≦D2-D1≦50μS/cm
なる関係を有することを特徴とする電子写真用重合トナー。
【請求項2】 重合性単量体を重合することによる電子写真用重合トナーの製造方法において、重合後の洗浄工程で該重合トナーを、導電率が30μS/cm以下であってd1なる水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、充分撹拌して平衡状態にしてから、該重合トナーを濾過し、得られる濾液の導電率d2が、下記の数式を満足するまで、導電率d1なる水による分散、撹拌、濾過を繰り返すことを特徴とする電子写真用重合トナーの製造方法。
5μS/cm≦d2-d1≦50μS/cm
【請求項3】 前記重合性単量体が着色剤を含有することを特徴とする請求項2記載の電子写真用重合トナーの製造方法。」

2 取消理由の概要
平成17年5月6日付けで通知した取消理由のうち、理由1の概要は、以下のとおりである。
(理由1)
本件請求項1ないし3に係る発明は、その出願前の日前の特許出願であって、その出願後に出願公開された下記の特許出願の願書に最初に添付された明細書(以下、「先願明細書」という。)に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の特許出願に係る上記発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものである。
よって、本件の請求項1ないし3に係る特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してなされたものである。

先願明細書:特願平6-115325号出願の願書に最初に添付された明細 書(特開平7-319205号公報参照)

3 先願明細書に記載された発明
先願明細書には、
(1)「湿式造粒法により製造された静電潜像現像用トナーにおいて、前記トナー10重量部を100重量部の脱イオン水中に添加して攪拌することによって得た溶液の電導度が1〜100μS/cmであることを特徴とする静電潜像現像用トナー。」(【請求項1】)
(2)「【発明が解決しようとする課題】しかしながら、湿式造粒法により製造されたトナーは、常温常湿環境下では良好な帯電特性を示していても、高温高湿環境下で長期間保管した後に改めて帯電特性を測定すると十分な性能を示さなくなることが認められた。このため、トナーが製品として出荷・輸送される間に高温高湿環境下にさらされると、もはや十分な帯電特性を示さなくなり、画像品質が劣化する虞があった。」(段落【0007】)
(3)「本発明は上記事情に鑑みなされたもので、高温高湿下に長期間保管した後も、良好な帯電特性を示す静電潜像現像用トナーを提供することを目的とする。」(段落【0008】)
(4)「本発明者らは、種々検討した結果、上記高温高湿環境下でのトナーの帯電特性の変化が、トナー表面に残存する製造工程上不可避な微量なイオン量に依存していることを見い出した。」(段落【0010】)
(5)「本発明者らは、上記知見に基づいてさらに検討を重ねた結果、湿式造粒によって得た微粒子を、水洗浄し、乾燥する前の最終段階で脱イオン水によって洗浄することにより、微粒子表面に残存する不純なイオン成分量を所定の範囲にまで減少させて、トナーを脱イオン水中に添加して攪拌して得た溶液の電導度を所定の範囲とすることによって、高温高湿環境下で長期保管した後にも良好な帯電特性を維持させることが可能であることを見い出し、本発明に至ったものである。」(段落【0013】)
(6)「懸濁重合法においては、重合性単量体、重合開始剤、着色剤、および必要に応じて添加される荷電制御剤、磁性粉、オフセット防止剤などの添加物からなる重合組成物を、分散媒体中に懸濁させて油滴分散粒子を形成する。そして、加熱して重合させることにより造粒を行う。」(段落【0047】)
(7)「本発明においては、こうして湿式中で造粒された樹脂微粒子を洗浄することにより、前記トナー10重量部を100重量部の脱イオン水中に添加して攪拌して得た溶液の電導度が1〜100μS/cm、好ましくは1〜50μS/cmとなるようにする。」(段落【0054】)
(8)「樹脂微粒子の洗浄を行うには、水洗浄を行い、最終段階で脱イオン水によって数回洗浄することが好ましい。その際に使用する脱イオン水の電導度は0.5μS/cm以下であることが好ましい。」(段落【0055】)(9)「<実施例8>
・スチレン 100部
・nーブチルメタクリレート 35部
・メタクリル酸 5部
・2,2-アゾビスイソブチロニトリル 0.5部
・カーボンブラック顔料(三菱化成工業社製) 8部
・荷電制御剤(アイゼンスピロンブラックTRH:保土ケ谷化学社製)3部・低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業社製) 3部
上記材料をサンドスターラーで混合することにより重合組成物を調製した。この重合組成物を、水500部、水酸化リン酸カルシウム20部、ドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬社製)0.1部を溶解させた水性分散液に投入しTKホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて毎分8000回転で撹拌しながら、60℃で5時間重合させ、さらに温度を75℃に昇温し1時間重合させた。冷却後、濃塩酸により水酸化リン酸カルシウムを溶解し、ろ過することにより樹脂微粒子を得た。
この樹脂微粒子を10倍量の水道水中で30分懸洗し、ろ過した。続いて、5倍量の水道水中で30分懸洗し、ろ過する操作を2回繰り返した。さらに、5倍量の脱イオン水(電導度0.2μS/cm)で30分懸洗し、ろ過する操作を3回繰り返し行った。そして、実施例1と同様にして乾燥を行って平均粒径6μmのトナー8を得た。」(段落【0072】〜【0073】)
(10)「〈諸特性の評価〉上記のようにして得られた実施例および比較例のトナーについて、以下のようにして諸特性の評価を行った。
(1)電導度の測定
トナー10部を100部の脱イオン水(電導度0.1μS/cm)に添加して湿潤させた後、スターラーで30分間攪拌した。そして、ろ過してトナーを取り除いた後の溶液をビーカーにとり、液温を23±2℃にして、電導度計(ポケット電導度計SC-51型:横河北辰電機社製)により電導度の測定を行った。」(段落【0083】〜【0084】)
と記載され、
(11)【表1】には、実施例8により得られたトナー8の電導度は、48μS/cmであったことが記載されている。

4 対比・判断
(1) 本件発明1について
先願明細書には、湿式中で造粒された樹脂微粒子を、乾燥する前の最終段階で脱イオン水によって洗浄することにより、微粒子表面に残存する不純なイオン成分量を減少させて、トナーを脱イオン水に中に添加して撹拌して得た溶液の電導度を所定の範囲にすることにより、高温高湿環境下で長期保管した場合にも良好な帯電特性を維持させることを可能にすることが記載されており、実施例8として、重合性単量体であるスチレン、n-ブチルアクリレート及びアクリル酸を含有する重合性組成物を懸濁重合して得られた樹脂微粒子からなるトナー8について記載されている。

そこで、本件発明1と、先願明細書の実施例8に記載された発明(以下、「先願発明」という)とを対比する。
ア 先願発明における「トナー8」は、重合性単量体を懸濁重合して得られ た樹脂微粒子からなるものであるから、本件発明1と同様に、「重合性単 量体を重合して得られた電子写真用重合トナー」である。
イ 本件明細書の記載から明らかなように、本件発明1は、重合時に用いら れた分散剤、界面活性剤等の親水性物質が洗浄工程でも完全には除去でき ずトナー表面に残存するために、トナーの摩擦帯電特性が悪く、安定した 帯電性が得られず、特に高温高湿の条件下においては充分に行われなくな ったりするという問題を、トナー粒子の表面にある分散剤やイオン性物質 を水洗浄により除去することにより解決するものである。
これに対し、摘記事項(2)ないし(5)から明らかな如く、先願発明も、 帯電特性に悪影響をもたらす物質を、水洗浄により除去し、高温高湿環境 下での保存安定を有するトナーを得ることを目的とするものであるから、 本件発明1と先願発明とは、同様の目的及び解決手段を有しているもので ある。
ウ 先願発明においては、摘記事項(10)から明らかなように、該「トナー8 」を電導度0.1μS/cmの脱イオン水に分散させて電導度を測定した ものであるから、該脱イオン水は、本件発明1の「その導電率が30μS /cm以下の水」に相当し、先願発明における、本件発明1の「D1」に
相当する値は「0.1」である。
エ 先願発明では、摘記事項(10)、(11)から明らかなように、トナー10部 を100部の脱イオン水に湿潤させた後、30分間攪拌し、その後濾過し して得られた溶液の電導度を測定し、得られた値が「48μS/cm」で あるが、これを、本件発明1と同様にトナー1gに対して20mlの割合 、すなわち2倍の脱イオン水を用いた場合には、得られる電導度は、およ そ24μS/cmになるものと認められる。
オ 本件発明1では、導電率「D2」は、「充分撹拌して平衡状態にしてか
ら」のものであると規定しているのに対して、先願明細書には、単にトナ ーを水中に分散させて30分攪拌後濾過して、その濾液を測定したとしか 記載されておず、平衡状態にしてから測定した旨の記載はない。
しかしながら、例えば、取消理由の理由(2)において引用した、特開昭 56-99365号公報の第4頁左下欄下から第4行ないし右下欄第4行 にも記載されているごとく、トナー粒子の水洗が十分に行われたかどうか の判断は、トナー粒子をイオン交換水に分散させて、表面に残存する親水 性物質をイオン交換水中に溶出させ、そのイオン交換水の電導度を測定す ることで行われることは、この出願前に既に周知であり、特に該刊行物第 4頁左下欄末行〜右下欄第1行に「・・・イオン交換水200重量部に浸 漬して平衡させ、その特の水の比電導度が・・・」と記載されているとお り、その際には、平衡に達した状態で測定することも周知であるから、先 願明細書に具体的な記載がなくても、平衡状態にして測定していることは 明らかである。
また、一方、本件明細書に記載された実施例、比較例においても、平衡 に達せしめるための特段の操作はなく、単にトナーを0.5時間(30分 )分散攪拌するだけのことであることからして、先願発明の導電率測定法 においても、当然に平衡に達している状態で測定されているものと考えら れる。
よって、先願発明における、本件発明1の「D2」に相当する値は、上記 ウで計算したおよそ「24」(μS/cm)になるといえる。
カ してみると、先願発明のトナーにおける、本件発明1の「D2-D1」に 相当する値は、およそ24-0.1=23.9 (μS/cm)と計算さ れるから、先願明細書に記載されたトナー8の「D2-D1」は、少なくと も、本件発明1で規定する5〜50μS/cmの範囲内に含まれることは 明らかである。

以上のことから、先願発明と本件発明1とは、実質的に、
「重合性単量体を重合して得られた電子写真用重合トナーにおいて、該重合トナーを、導電率が30μS/cm以下であってD1なる水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、充分攪拌して平衡状態にしてから、該重合トナーを濾過した濾液の導電率をD2とすると、
5μS/cm≦D2-D1≦50μS/cm
なる関係を有する電子写真用重合トナー。」
である点で一致しており、異なる点はない。
よって、本件発明1は、先願明細書に記載された発明である。

(2) 本件発明2について
先願明細書には、湿式中で造粒された樹脂微粒子を、乾燥する前の最終段階で脱イオン水によって洗浄することにより、微粒子表面に残存する不純なイオン成分量を減少させて、トナーを脱イオン水に中に添加して撹拌して得た溶液の電導度を所定の範囲にすることにより、高温高湿環境下で長期保管した場合にも良好な帯電特性を維持させることを可能にすることが記載されており、実施例8として、重合性単量体であるスチレン、n-ブチルアクリレート及びアクリル酸を含有する重合性組成物を懸濁重合して得られた樹脂微粒子からなるトナー8について記載されている。

そこで、本件発明2と、先願明細書の実施例8に記載された発明(以下、「先願発明」という)とを対比する。
ア 先願発明における「トナー8」は、重合性単量体を懸濁重合して得られ た樹脂微粒子からなるものであるから、本件発明2と同様に、「重合性単 量体を重合して得られた電子写真用重合トナー」である。
イ 本件明細書の記載から明らかなように、本件発明2は、重合時に用いら れた分散剤、界面活性剤等の親水性物質が洗浄工程でも完全には除去でき ずトナー表面に残存するために、トナーの摩擦帯電特性が悪く、安定した 帯電性が得られず、特に高温高湿の条件下においては充分に行われなくな ったりするという問題を、トナー粒子の表面にある分散剤やイオン性物質 を水洗浄により除去することにより解決するものである。
これに対し、摘記事項(2)ないし(5)から明らかな如く、先願発明も、 帯電特性に悪影響をもたらす物質を、水洗浄により除去し、高温高湿環境 下での保存安定を有するトナーを得ることを目的とするものであるから、 本件発明1と先願発明とは、同様の目的及び解決手段を有しているもので ある。
ウ 先願発明では、該「樹脂微粒子」を縣洗し、ろ過する工程を繰り返して おり、これらの工程は、本件発明2における「重合後の洗浄工程」に相当 するものである。そして、先願発明では、少なくとも5倍量の電導度0. 2μS/cmの脱イオン水で30分懸洗し、ろ過する操作を3回繰り返し 行って、トナー8を得ており、このことは、本件発明2における「導電率 が30μS/cm以下であってd1なる水中に分散し、導電率d1なる水
による分散、攪拌、濾過を繰り返す」ことに相当するものである。
エ 先願発明では、摘記事項(10)から明らかなように、得られたトナー8の 10部を電導度0.1μS/cmの脱イオン水100部に分散させて電導 度を測定するものであって、洗浄工程で用いた電導度0.2μS/cmの 脱イオン水に分散し、濾過して得られる濾液の導電度ではないから、先願 発明においては、洗浄工程における「d2-d1」についてまでは明らかに されていないといえる。
しかしながら、洗浄工程における「d2-d1」は、トナー粒子にお
る「D2-D1」と大きく異ならないことは、本件明細書の段落【0024 】及び【表1】の記載から明らかであり、そして、既に前項「(1) 本件 発明1について」において記載したとおり、先願発明のトナー8は、本件 発明1の「5μS/cm≦D2-D1≦50μS/cm」を満たしている
から、先願発明の洗浄工程における「d2-d1」も、本件発明2におけ
る「5μS/cm≦d2-d1≦50μS/cm」を満たしていることは
明らかである。

以上のことから、先願発明と本件発明2とは、実質的に、
「重合性単量体を重合することによる電子写真用重合トナーの製造方法において、重合後の洗浄工程で該重合トナーを、導電率が30μS/cm以下であってd1なる水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、充分撹拌して平衡状態にしてから、該重合トナーを濾過し、得られる濾液の導電率d2が、下記の数式を満足するまで、導電率d1なる水による分散、撹拌、濾過を繰り返すことを特徴とする電子写真用重合トナーの製造方法。
5μS/cm≦d2-d1≦50μS/cm 」
である点で一致しており、異なる点はない。
よって、本件発明2は、先願明細書に記載された発明である。

(3) 本件発明3について
本件発明3は、本件発明2の構成に加えて、さらに「前記重合性単量体が着色剤を含有する」という構成を有するものである。
そこで、本件発明3と、先願明細書の実施例8に記載された発明(以下、「先願発明」という)とを対比すると、先願発明においては、重合組成物の1つの材料に「カーボンブラック顔料」が用いられており、先願発明においても、本件発明3と同様に、重合性単量体が着色剤を含有するものである。
よって、本件発明3は、前項「(2) 本件発明2について」に記載したと同じ理由により、先願明細書に記載された発明である。

5 結び
以上のとおり、本件発明1ないし本件発明3は、先願明細書に記載された発明であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の特許出願に係る上記発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものであるから、本件の請求項1ないし3についての特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対して特許されたものと認められる。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第1項及び第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
電子写真用重合トナーおよびその製造方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】重合性単量体を重合して得られた電子写真用重合トナーにおいて、該重合トナーを、導電率が30μS/cm以下であってD1なる水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、充分撹拌して平衡状態にしてから、該重合トナーを濾過した濾液の導電率をD2とすると、
5μS/cm≦D2-D1≦50μS/cm
なる関係を有することを特徴とする電子写真用重合トナー。
【請求項2】重合性単量体を重合することによる電子写真用重合トナーの製造方法において、重合後の洗浄工程で該重合トナーを、導電率が30μS/cm以下であってd1なる水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、充分撹拌して平衡状態にしてから、該重合トナーを濾過し、得られる濾液の導電率d2が、下記の数式を満足するまで、導電率d1なる水による分散、撹拌、濾過を繰り返すことを特徴とする電子写真用重合トナーの製造方法。
5μS/cm≦d2-d1≦50μS/cm
【請求項3】前記重合性単量体が着色剤を含有することを特徴とする請求項2記載の電子写真用重合トナーの製造方法。
【請求項4】着色剤を重合性単量体を重合した後、洗浄工程の前に添加することを特徴とする請求項2記載の電子写真用重合トナーの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用トナー及びその製造方法に関し、更に詳しくは着色剤を含有した電子写真用重合トナー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真の現像に用いられるトナーは、一般に熱可塑性樹脂中に着色剤(カーボンブラック、磁性粉、顔料等)、電荷制御剤、及びその他添加剤を溶融混練し、次いで粉砕、分級することにより製造されている。
【0003】しかしながら、上記の粉砕によりトナーを製造する方法には種々の欠点が存在する。第一には樹脂製造の為の重合装置、混練の為の装置、粉砕機、分級機、等の多くの工程に伴う装置が必要であり、工程数も多くエネルギー消費も大きいことがコストが高くなる原因となっている。特に近年、高画質化の為、更に小粒径、シャープな粒度分布の傾向が強まり、より高コストとなっている。第二には、混練工程で着色剤やその他添加剤が樹脂に均一に分散するのが極めて困難であり、故にこの方法で製造されたトナーは、着色剤、電荷制御剤等が分散不良の為に各粒子の帯電特性が異なり、これが解像度低下につながっている。
【0004】これらの粉砕法によるトナーにみられるさまざまな欠点を改良する為に、乳化重合法や懸濁重合法等による重合トナーの製造方法が提案されている(特公昭36-10231号、特公昭47-518305号、特公昭51-14895号等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、重合トナーにもさまざまな問題がある。重合時に用いられた分散剤、界面活性剤等の親水性物質が洗浄工程でも完全には除去できずトナー表面に残存する。このためトナーの摩擦帯電特性が悪く、安定した帯電性が得られず、特に高温高湿の条件下においては充分な行われなくなったりした。この結果、逆電荷性トナーや飛散トナーが生じ、これにより形成される画像に汚れやかぶりが発生するという問題があった。
【0006】これらの現象を改良するためにさまざまな提案がなされている。懸濁重合で得られた粒子をシランカップリング剤またはチタンカップリング剤で処理する(特開昭59-152446号)、トナー表面に残存する分散安定剤及びイオン性物質をイオン交換能を有する固体表面と接触させる(特開昭63-247759号)、アルデヒド類で表面処理する事により、分散安定剤のポリビニルアルコールをアセタール化する(特開平1-137268号)、懸濁重合粒子をフッ化カーボン基を有する有機酸で処理(特開平3-188466号)する方法などがある。しかしながらこれの方法では未反応の分散剤が必ず存在し、上記欠点を多少軽減させてはいるものの、未だ十分な効果を発揮していないのが現状である。また、トナー粒子表面には分散剤以外にも同じ様な悪影響をおよぼす物質(主にイオン性物質)も多く存在しており、分散剤のみに着目しただけでは不十分である。
【0007】本発明の目的は、上記欠点を改良し、耐湿性がよく、かぶりが発生しないような電子写真用重合トナーおよびその製造方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、帯電性に優れ、画像濃度が充分でかつ繰り返し性のよい電子写真用トナーおよび製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
【0010】1)重合性単量体を重合して得られた電子写真用重合トナーにおいて、該重合トナーを、導電率が30μS/cm以下であってD1なる水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、充分撹拌して平衡状態にしてから、該重合トナーを濾過した濾液の導電率をD2とすると、
5μS/cm≦D2-D1≦50μS/cm
なる関係を有することを特徴とする電子写真用重合トナー。
【0011】
2)重合性単量体を重合することによる電子写真用重合トナーの製造方法において、重合後の洗浄工程で該重合トナーを、導電率が30μS/cm以下であってd1なる水中にトナー1gに対して水20mlの割合で分散し、充分撹拌して平衡状態にしてから、該重合トナーを濾過し、得られる濾液の導電率d2が、下記の数式を満足するまで、導電率d1なる水による分散、撹拌、濾過を繰り返すことを特徴とする電子写真用重合トナーの製造方法。
【0012】5μS/cm≦d2-d1≦50μS/cm
【0013】3)前記重合性単量体が着色剤を含有することを特徴とする前記2記載の電子写真用重合トナーの製造方法。
【0014】4)着色剤を重合性単量体を重合した後、洗浄工程の前に添加することを特徴とする前記2記載の電子写真用重合トナーの製造方法。
【0015】以下に本発明の詳細を説明する。重合トナーを得る方法としては、重合性単量体を乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈澱重合法、界面重合法等が知られており、水相もしくは非水相中に分散剤と共に分散(場合によっては溶解)して重合を行う。重合後、ろ過、洗浄、乾燥工程を経てトナー粒子として得られる。トナー特性として悪影響をおよぼす粒子表面に存在する分散剤やイオン性物質は主に洗浄工程にて除去される為、十分に洗浄する必要がある。
【0016】このトナー粒子の表面に存在する分散剤やイオン性物質が特定の量の範囲にあるときに本発明のトナーとして得ることができる。この特定の量とは、トナー粒子を水に分散させ、トナーを濾過したその前後での、水の導電率の差でみることが可能である。
【0017】本発明で測定する導電率は、比較的小さい値なので、分散に用いる水の導電率(D1)も小さい必要があり、30μS/cm以下、好ましくは10μS/cm以下がよい。このような水は、純水製造装置にて得ることができ、純水を得る方法としては、蒸留法、イオン交換法、逆浸透法、ろ過法、およびこれらの併用、などが用いられる。トナー合成での水洗浄工程で用いる水も同様である。
【0018】このような水を用いて、トナー1gに対して水20mlの割合で分散を行う。通常のトナーは表面が疎水性であるため、水に対する濡れ性が小さいため十分な撹拌をする必要がある。例えば、マグネチックスターラー、機械式プロペラ撹拌機などが用いられる。ただし、分散によりトナー粒子を破壊させてしまうぐらいの強い撹拌は好ましくない。
【0019】分散後充分撹拌して平衡状態にしてから、トナーをろ別するが、ろ過用フィルター(ろ紙等)は導電率を変化させないものを用いなければならない。ろ液の導電率(D2)の測定値は、導電率が一定値に達し変化しない値とする。一定値に達するまでの分散時間は、トナーの水に対する濡れ性、撹拌力、処理量等の違いから一概には決められない。
【0020】導電率の差(D2-D1)が5μS/cmより小さいと、トナー粒子表面の抵抗が大きくなりすぎて、帯電量が過大になったり、かぶりが発生したり、環境(温湿度)の小さな変化でも帯電性が大きく変わったりしてしまう。(D2-D1)が50μS/cmを越えると、トナー表面に残存する分散剤やイオン性物質が空気中の水分を吸着するために、耐湿度に対しる帯電性への悪影響となる。
【0021】本発明の重合トナーは前記の如く、どのような方法で製造しても構わないが、従来知られている乳化重合、懸濁重合、分散重合の製造方法が好ましい。重合性単量体と着色剤を分散剤の入った水相中に撹拌により乳化もしくは懸濁させ(分散重合では非水相中もしくは水と親水性溶媒の混合相で溶解させる)、重合開始剤を添加して重合反応を行う。乳化重合ではトナー粒子よりかなり微粒子(1μm以下)なため粒子同士を凝集させるもしくは膨潤させる工程が必要である。
【0022】懸濁重合では水相への懸濁工程でほぼ粒径が決まる。本発明の重合トナー粒子の平均粒径(体積平均)は、1〜10μmが好ましく、3〜8μmがさらに好ましい。
【0023】重合終了後のトナー分散液をろ過し、分散剤を除去する。さらにトナー粒子表面にある過剰の分散剤を水等で洗浄する。
【0024】この水による洗浄工程では、導電率の小さな水(30μS/cm以下)を用いる。本発明における導電率はこの洗浄工程で前記のような導電率の小さな水で制御するのが好ましくかつ効率的である。具体的には、トナー重量の20倍量のd1なる導電率の水で洗浄工程を繰り返し、トナーを分散させろ過後の、ろ液の導電率(d2)を測定し、(d2-d1)が本発明の導電率の範囲の5〜50μS/cmになるまで、洗浄工程を繰り返す。この後、乾燥工程、外添処理工程等を経て現像剤として調製されるが、本発明の導電率(D2-D1)は、ほぼ保持されほとんど変化しない場合がほとんどである。
【0025】本発明の重合トナーを得るための、重合性単量体としては、疎水性単量体、親水性単量体、架橋性単量体等の公知のものが用いられる。
【0026】(1)疎水性単量体
単量体成分を構成する疎水性単量体としては、特に限定されるものではなく従来公知の単量体を用いることができる。また、要求される特性を満たすように、1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0027】具体的には、モノビニル芳香族系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を用いることができる。
【0028】ビニル芳香族系単量体としては、例えば、スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-フェニルスチレン、p-クロロスチレン、p-エチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、3,4-ジクロロスチレン等のスチレン系単量体およびその誘導体が挙げられる。
【0029】アクリル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸-2-エチルヘキシル、β-ヒドロキシアクリル酸エチル、γ-アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
【0030】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。
【0031】ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。
【0032】モノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン等が挙げられる。
【0033】ジオレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0034】(2)親水性単量体
単量体成分を構成する親水性単量体としては、特に限定されるものではなく従来公知の単量体を用いることができる。また、要求される特性を満たすように、1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0035】例えば、カルボキシル基含有単量体、スルホン酸基含有単量体、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニウム塩等のアミン系の化合物を用いることができる。
【0036】カルボン酸基含有単量体としては、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等が挙げられる。
【0037】スルホン酸基含有単量体としては、スルホン酸スチレン、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル等が挙げられる。
【0038】アミン系の化合物としては、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタアクリレート、3-ジメチルアミノフェニルアクリレート、2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
【0039】(3)架橋性単量体
重合粒子の特性を改良するために架橋性単量体を添加しても良い。架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するものが挙げられる。
【0040】〔重合開始剤〕本発明に用いられる重合開始剤は公知のものを使用できるが、懸濁重合法、分散重合法の場合は油溶性ラジカル重合開始剤、乳化重合法の場合は水溶性ラジカル重合開始剤が用いられる。油溶性ラジカル重合開始剤の例として、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロイルニトリル等が挙げられる。水溶性のラジカル重合開始剤の例として、過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(4,4′-アゾビス4-シアノ吉草酸及びその塩、2,2′-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩等)、パーオキサイド化合物等が挙げられる。
【0041】更に上記ラジカル性重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事が可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が期待できる。
【0042】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば50℃から80℃の範囲が用いられる。但し、常温開始の重合開始剤例えば過酸化水素-還元剤(アスコルビン酸等)の組み合わせを用いる事で室温またはそれ以上の温度で重合する事も可能である。
【0043】〔連鎖移動剤〕分子量を調整する目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤が用いることが可能である。
【0044】連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert-ドデシルメルカプタン等のメルカプタンが使用される。
【0045】〔分散剤〕分散剤としては公知の無機・有機分散剤、界面活性剤を用いることができる。有機分散剤としては、ゼラチン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなど、無機分散剤としては、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、燐酸カルシウム、燐酸マグネシウムなどが挙げられる。界面活性剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、など)、硫酸エステル塩(テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなど)などが挙げられる。
【0046】〔着色剤〕着色剤としては無機顔料、有機顔料、染料等を挙げることができる。
【0047】(無機顔料)無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。どのような顔料でも使用することができるが、具体的な無機顔料を以下に例示する。
【0048】黒色の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
【0049】これらの無機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して約2から約20重量%であり、好ましくは約3から15重量%が選択される。
【0050】(有機顔料)有機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。どのような顔料でも使用することができるが、具体的な有機顔料を以下に例示する。
【0051】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0052】オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、等が挙げられる。
【0053】グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0054】これらの有機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して約2から約20重量%であり、好ましくは約3から15重量%が選択される。
【0055】本発明の電子写真用重合トナーは、着色剤の他に、荷電制御剤、定着向上剤、流動化剤等を用いてもよい。これらの成分は、重合性単量体中に所望の含量を添加しても、必要に応じてトナーに外添して使用する事も可能である。
【0056】(定着向上剤)定着向上剤としては、公知のものが用いられる。一般的には、ポリオレフィン系が用いられる。例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、酸化処理されたポリエチレン及びポリプロピレン、酸変成処理されたポリエチレン及びポリプロピレン等が用いられる。
【0057】(荷電制御剤)荷電制御剤としては、プラス帯電性としてニグロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩、アルキルアミド、金属錯体、顔料、フッ素処理活性剤等、マイナス帯電性として電子受容性の有機錯体、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン等が挙げられる。
【0058】(外添剤)外添剤には、例えば流動化剤、帯電制御剤及び滑剤等の微粒子がある。流動化剤としては、無機微粉末、例えば疎水性シリカ、酸化チタン、アルミナ及びこれらの硫化物、窒化物及び炭化ケイ素等が挙げられる。帯電制御剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン粉末、ポリメチルメタクリレート粉末及びポリエチレン微粒子等が挙げられる。
【0059】(滑剤)滑剤には、例えばステアリン酸のバリウム、ニッケル、コバルト、ストロンチウム、銅、マグネシウム、カルシウム塩等、オレイン酸亜鉛、マンガン、鉄、コバルト、銅、鉛、マグネシウム塩、パルミチン酸の亜鉛、コバルト、銅、マグネシウム、ケイ素、カルシウム塩、リノール酸の亜鉛、コバルト、カルシウム塩、リシノール酸の亜鉛、カプリル酸の鉛塩、カプロン酸の鉛塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。これらは必要に応じて添加される。
【0060】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0061】実施例1
〔重合トナー1〕スチレン60g、アクリル酸ノルマルブチル40g、アクリル酸8g、以上のモノマー混合物を水100ml、ノニオン乳化剤(エマルゲン950)1g、アニオン乳化剤(ネオゲンR)1.5g、過硫酸カリウム0.5gの水溶液混合物に添加し、撹拌70℃で8時間重合させて固形分50%のエマルジョンを得た。
【0062】このエマルジョン92gと、クロム染料(ボントロンE-81)0.5g、カーボンブラック(リーガル330R)3.5g、水153ml、以上の混合物をスラッシャーで分散撹拌しながら約30℃に2時間保持した。その後、さらに撹拌しながら70℃に加温して2.5時間保持した。樹脂微粒子とマグネタイトのコンプレックスをレーザー回折粒度分布測定装置SALD-1100(島津製作所(株)製)を用い粒径を測定した(以後の粒径は、すべてこの測定機を使用)結果、平均粒径は6.2μmであった。得られた分散液をろ過した。ろ別されたトナー粒子のウェットケーキを導電率10μS/cmの水1000mlに0.5時間、分散撹拌してろ過した。この洗浄工程を計5回繰り返しおこなった。最後のろ液の導電率は、25μS/cmであった。この後、45℃真空乾燥10時間おこないトナー粒子を得た。
【0063】〔比較トナー1-a〕洗浄工程での洗浄回数を3回にした以外は〔重合トナー1〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程3回目のろ液の導電率は70μS/cmであった。
【0064】〔比較トナー1-b〕洗浄工程での洗浄回数を10回にした以外は〔重合トナー1〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程10回目のろ液の導電率は13μS/cmであった。
〔重合トナー2〕スチレン70g、アクリル酸ノルマルブチル30g、カーボンブラック(MA-100)8g、帯電制御剤(スピロンブラックTRH)1g、ジビニルベンゼン0.3g、2,2′-アゾビスイソブチロニトリル2g、の混合物をTK式ホモミキサー(特殊機化工社製)により6000rpmの回転数で撹拌、混合して均一分散した重合性単量体組成物を調製した。
【0065】次に、水170mlに10%燐酸三カルシウム液、150mlと0.18%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液40mlを含む分散媒を調製し、前記重合性単量体組成物を加えTKホモミキサーで8000rpmで撹拌して懸濁液を調製した。この懸濁液を65℃、8時間撹拌して重合反応をおこなった。重合後、トナー粒径を測定したところ、5.8μmであった。
【0066】冷却後、塩酸により燐酸三カルシウムを溶解し、その状態で0.5時間撹拌を続け、ろ過により水を分離した。さらにこのトナー粒子ウエットケーキに導電率10μS/cmの水2000mlを加え0.5時間、分散撹拌しろ過した。この洗浄工程を4回繰り返した。最後のろ液の導電率を測定したところ、51μS/cmであった。この後、45℃真空乾燥10時間おこないトナー粒子を得た。
【0067】〔比較トナー2-a〕塩酸を加えたあと0.5時間撹拌しなかった以外は〔重合トナー2〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程後のろ液の導電率は82μS/cmであった。
【0068】〔比較トナー2-b〕洗浄工程での洗浄回数を10回にした以外は〔重合トナー1〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程10回目のろ液の導電率は12μS/cmであった。
【0069】〔重合トナー3〕スチレン75g、アクリル酸ノルマルブチル25g、カーボンブラック(MA100)8g、以上の単量体混合物をボールミルを用いて24時間分散、混合したのち、この分散液に2,2′-アゾビスイソブチロニトリル1.5gを溶解した。一方、ヨウ化カリウム0.3g、ポリビニルアルコール8.0gを水400mlに溶解し水媒体を作成した。この中に前記単量体組成物を加えてTKホモミキサーを使用し、回転数7000rpmで撹拌した。この懸濁分散液を温度70℃にて7時間重合させた。トナー粒子の粒径を測定したところ、7.3μmであった。
【0070】重合終了後、生成したトナー粒子をろ過した。トナー粒子のウエットケーキに導電率10μS/cmの水を2000ml加え、0.5時間分散撹拌しろ過した。この洗浄工程を6回繰り返しおこなった。最後の洗浄ろ液の導電率を測定したところ、22μS/cmであった。この後、45℃真空乾燥10時間おこないトナー粒子を得た。
【0071】〔比較トナー3-a〕洗浄工程での洗浄回数を4回にした以外は〔重合トナー1〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程4回目のろ液の導電率は68μS/cmであった。
【0072】〔比較トナー3-b〕洗浄工程での洗浄回数を12回にした以外は〔重合トナー1〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程12回目のろ液の導電率は14μS/cmであった。
【0073】〔重合トナー4〕スチレン85g、アクリル酸ノルマルブチル15g、カーボンブラック7g(三菱化成、#44)、帯電制御剤1g(スピロンブラックTRH)、低分子量ポリエチレン2g(三井ハイワックス210P)をボールミルで8時間分散した重合性単量体組成物に2,2′-アゾビスイソブチロニトリル2gを加えたものを、燐酸三カルシウム10g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1g、水400mlを混合したものに加えた。この混合物をTKホモミキサーで回転数10000rpmにておこなった。この懸濁液を75℃で8時間重合反応を行わせた。このトナー粒子の粒径を測定したところ、6.8μmであった。塩酸により燐酸三カルシウムを溶解し、その状態で0.5時間撹拌を続け、ろ過により水を分離した。このウエットケーキに導電率10μS/cmの水を2000ml加え、0.5時間分散撹拌しろ過した。この洗浄工程を5回繰り返しおこなった。最後の洗浄ろ液の導電率を測定したところ、38μS/cmであった。この後、45℃真空乾燥10時間おこないトナー粒子を得た。
【0074】〔比較トナー4-a〕洗浄工程での洗浄回数を3回にした以外は〔重合トナー4〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程3回目のろ液の導電率は71μS/cmであった。
【0075】〔比較トナー4-b〕洗浄工程での洗浄回数を10回にした以外は〔重合トナー4〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程10回目のろ液の導電率は14μS/cmであった。
【0076】〔重合トナー5〕エタノール1200ml、ポリメタクリル酸20g、スチレン80g、アクリル酸ノルマルブチル20gの混合物に、別に用意したエタノール200ml、カーボンブラック5g(リーガル660)、ニグロシン染料2g(ボントロンN-01)をTKホモミキサーで回転数8000rpmで撹拌しスリラーとしたものを加えた。撹拌をして70℃のところで2,2′-アゾビスイソブチロニトリル3gを添加し24時間重合反応させた。トナー粒子の粒径を測定したところ5.2μmであった。生成したトナー粒子をろ過し、エタノール2000mlで2回洗浄ろ過をおこなった。さらに得られたウエットケーキを導電率10のμS/cmの水2000mlを加え、0.5時間分散撹拌しろ過した。この洗浄工程を3回繰り返した。最後のろ液の導電率を測定したところ、19μS/cmであった。この後、45℃真空乾燥10時間おこないトナー粒子を得た。
【0077】〔比較トナー5-a〕洗浄工程での洗浄回数を2回にした以外は〔重合トナー5〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程2回目のろ液の導電率は63μS/cmであった。
【0078】〔比較トナー5-b〕洗浄工程での洗浄回数を5回にした以外は〔重合トナー5〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程5回目のろ液の導電率は12μS/cmであった。
【0079】〔重合トナー6〕メタノール250mlにポリビニルピロリドン4g、を溶解させ、スチレン55g、アクリル酸メチル45g、エチレングリコールメタクリレート0.3g、t-ドデシルメルカプタン0.8gを加え、65℃に昇温したところで、2,2′-アゾビスイソブチロニトリル1.5g、メタノール30mlを添加して重合開始した。重合開始から20時間重合させた後、室温に冷却して樹脂粒径を測定したところ、5.7μmであった。この分散液に水90mlを混合、撹拌している中に次の染料分体、オイルブラック860;8.1gと、オイルオレンジ201;2gを約30分掛けて添加した。染料投入後そのまま室温で10時間撹拌した。この染着液を75μmのフィルターに通して未溶解染料の凝集物を取り除いた。その後染着液を遠心沈降し、上澄みを取り除き、メタノール400ml、水140mlの混合溶媒に分散ろ過の工程を4回おこなった。この後導電率10μS/cmの水2000mlで0.時間分散後ろ過した。この洗浄工程を3回繰り返した。最後のろ液の導電率を測定したところ、55μS/cmであった。この後、45℃真空乾燥10時間おこないトナー粒子を得た。
【0080】〔比較トナー6-a〕洗浄工程での洗浄回数を1回にした以外は〔重合トナー6〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程1回目のろ液の導電率は95μS/cmであった。
【0081】〔比較トナー6-b〕洗浄工程での洗浄回数を6回にした以外は〔重合トナー5〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程6回目のろ液の導電率は14μS/cmであった。
【0082】〔重合トナー7〕カーボンブラック(リーガルR330)8.7gに対してドデシル硫酸ナトリウム2.3g、水100mlを混和した後、加圧型分散器(RANNIE社製Model MINI-LAB、type8.30H)を用い、カーボンブラック分散液を調製した。着色剤の分散粒径は0.23μmであった。
【0083】水700mlに上記着色剤分散液を添加し、更にスチレン79g、アクリル酸ノルマルブチル15g、メタクリル酸6g、t-ドデシルメルカプタン0.6gを加え、内温を70℃に昇温させた。内温が70℃になった時点で、過硫酸カリウム1.7gを200mlに溶解した重合開始剤水溶液を添加し、7時間重合させた後室温まで冷却した。こうして得た着色剤複合重合体粒子分散液を希薄塩化ナトリウム水溶液を添加し、pHを9.0に調整した。
【0084】上記着色剤複合重合体粒子分散液を室温下250rpmで撹拌する。ここに塩化カリウム51.8gを水300mlに溶解した塩化カリウム水溶液を添加し、次いでイソプロパノール158mlを添加した。この混合液を85℃まで昇温し、6時間反応を行い室温まで冷却した。このトナー粒子の粒径を測定したところ4.7μmであった。生成したトナー粒子をろ過し、得られたウエットケーキを導電率10のμS/cmの水2000mlを加え、0.5時間分散撹拌しろ過した。この洗浄工程を7回繰り返した。最後のろ液の導電率を測定したところ、32μS/cmであった。この後、45℃真空乾燥10時間おこないトナー粒子を得た。
【0085】〔比較トナー7-a〕洗浄工程での洗浄回数を5回にした以外は〔重合トナー5〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程5回目のろ液の導電率は73μS/cmであった。
【0086】〔比較トナー7-b〕洗浄工程での洗浄回数を12回にした以外は〔重合トナー5〕と同様にしてトナー粒子を得た。なお洗浄工程12回目のろ液の導電率は13μS/cmであった。
【0087】以上のようにして得られたトナー100重量部に対して疎水性シリカ(R972、日本アエロジル社)0.5重量部を添加し混合してトナーを調製した。調製後のトナー1gを導電率(D1)1μS/cmの水20mlの割合で十分に分散撹拌した。トナーをろ過した後のろ液の導電率が飽和した時点の導電率(D2)を測定した。
【0088】トナー5重量部に対し、平均粒径60μmのフェライト粒子にスチレン/メチルメタクリレート共重合体でコートしたキャリア95重量部を混合させ現像剤を得た。これらの現像剤を異なる環境下(低温低湿、高温高湿)で帯電量を測定した。結果は、以下の表1に示した。
【0089】
【表1】

【0090】本発明のトナーは帯電性に優れ、かつ低温低湿及び高温高湿条件下でも変化が少なかった。一方比較トナーでは、D2-D1が大きい場合は、高温高湿での帯電が小さくなってしう、D2-D1が小さい場合は、低温低湿下でチャージアップしてしまい帯電量が大きく増加してしまった。
【0091】上記現像剤を用い、熱ローラー定着器とクリーニングブレードを備えた電子写真複写機『U-Bix3035』(コニカ(株)製)により、コピー像を形成する実写テストを行い下記項目に関して、初期と1万コピー連続した時を評価した。結果を表2に示す。
【0092】(1)帯電量
常温常湿環境下(温度20℃、相対湿度50%)で連続してコピー画像を形成し、トナーを分取し、常法に従い帯電量を測定した。
【0093】(2)かぶり
常温常湿環境下(温度20℃、相対湿度50%)で連続してコピー画像を形成し「サクラデンシトメーターPDA-60」(コニカ(株)製)により白地部分の反射濃度を測定し、かぶりを判定した。
【0094】(3)画像濃度
常温常湿環境下(温度20℃、相対湿度50%)で連続してコピー画像を形成し「サクラデンシトメーターPDA-60」(コニカ(株)製)により黒地部分の反射濃度を測定し、画像濃度を判定した。
【0095】
【表2】

【0096】以上より、本発明のD2-D1値より大きい場合は、かぶりが発生し耐久性に乏しい。また小さい場合は、画像濃度の低下がおこり、やはり耐久性に乏しい。
【0097】
【発明の効果】本発明により、トナー粒子表面に存在する活性剤やイオン性物質が少なく、耐湿性、帯電性にすぐれ、画像濃度が充分でかつ繰り返しの良好な電子写真用トナーが得られた。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-09-27 
出願番号 特願平7-47168
審決分類 P 1 652・ 161- ZA (G03G)
最終処分 取消  
前審関与審査官 淺野 美奈  
特許庁審判長 江藤 保子
特許庁審判官 秋月 美紀子
前田 佳与子
登録日 2003-09-12 
登録番号 特許第3470244号(P3470244)
権利者 コニカミノルタホールディングス株式会社
発明の名称 電子写真用重合トナーおよびその製造方法  
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