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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G03G
管理番号 1130810
異議申立番号 異議2003-72756  
総通号数 75 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-10-11 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-11-12 
確定日 2005-11-16 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3404971号「電子写真感光体及び画像形成方法」の請求項1、2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3404971号の請求項1、2に係る特許を取り消す。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第3404971号の請求項1及び2に係る発明は、平成7年3月28日に特許出願され、平成15年3月7日にその発明についての特許の設定登録がされた。
本件特許公報が、平成15年5月12日に発行されたところ、本件の請求項1及び2に係る特許に対して、渡辺等、加藤修一及び吉田春男よりそれぞれ特許異議の申立てがあり、取消理由通知がなされ、その指定期間内の平成17年4月28日付けで訂正請求がなされ、審尋がなされ、各特許異議申立人より回答書が提出された。

第2 訂正の適否について
1 訂正事項
(1) 訂正事項a
特許請求の範囲の記載を、
「【請求項1】 陽極酸化皮膜を有する導電性支持体上に、電荷発生層及び電荷輸送層を有する接触帯電用電子写真感光体において、前記電荷輸送層がバインダー樹脂及び電荷輸送物質を含有し、かつ、該電荷輸送層に前記電荷輸送物質に対して0.5ないし5重量%未満のフェノール系酸化防止剤を含有させることを特徴とする接触帯電用電子写真感光体。
【請求項2】 接触帯電を含む画像形成方法において、感光体として請求項1記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。」と訂正する。

(2) 訂正事項b
明細書の段落【0007】の記載を、
「【0007】 すなわち、本発明の要旨は、陽極酸化皮膜を有する導電性支持体上に、電荷発生層及び電荷輸送層を有する接触帯電用電子写真感光体において、前記電荷輸送層がバインダー樹脂及び電荷輸送物質を含有し、かつ、該電荷輸送層に前記電荷輸送物質に対して0.5ないし5重量%未満のフェノール系酸化防止剤を含有させることを特徴とする接触帯電用電子写真感光体、及び、該電子写真感光体を用いた画像形成方法にある。」と訂正する。

2 新規事項の有無、訂正の目的の適否及び拡張・変更の存否
(1) 訂正事項aは、請求項1に記載された「導電性支持体」を、特に「陽極酸化皮膜を有する」ものに限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする明細書の訂正に該当する。そして、「導電性支持体」が、「陽極酸化皮膜を有する」ことは、明細書の段落【0009】及び【0018】にとして、願書に添付した明細書に記載されていたことであるから、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。

(2) 訂正事項bは、訂正事項aによって特許請求の範囲が訂正されたことに合わせて、発明の詳細な説明に記載されていた対応箇所を、特許請求の範囲の記載に一致させるためのものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とする明細書の訂正に該当する。そして、訂正事項bは、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。

3 むすび
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、及び第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

第3 本件発明
前項に記載したとおり、本件訂正は認められるから、本件特許に係る発明は、平成17年4月28日付訂正請求書に添付した全文訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された以下のとおりのものである。以下、「本件発明1」及び「本件発明2」という。
「【請求項1】 陽極酸化皮膜を有する導電性支持体上に、電荷発生層及び電荷輸送層を有する接触帯電用電子写真感光体において、前記電荷輸送層がバインダー樹脂及び電荷輸送物質を含有し、かつ、該電荷輸送層に前記電荷輸送物質に対して0.5ないし5重量%未満のフェノール系酸化防止剤を含有させることを特徴とする接触帯電用電子写真感光体。
【請求項2】 接触帯電を含む画像形成方法において、感光体として請求項1記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。」
第4 取消理由の概要
平成17年2月24日付けで通知した取消理由における理由(3)の概要は、以下のとおりである。
請求項1及び2に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物1ないし17に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

刊行物1:特開平5-224435号公報
刊行物2:特開昭57-122444号公報
刊行物3:特開昭61-156052号公報
刊行物4:特開平1-118137号公報
刊行物5:特開昭64-44949号公報
刊行物6:特開平6-273951号公報
刊行物7:特開昭63-271455号公報
刊行物8:特開平2-54272号公報
刊行物9:特開昭62-105151号公報
刊行物10:特公昭50-33857号公報
刊行物11:電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」コロナ社(昭和 63年6月15日 初版第1刷発行)第48〜53頁、第21 2〜220頁、第437〜446頁
刊行物12:電子写真学会誌第30巻第3号(1991)第312〜317 頁
刊行物13:特開平6-161134号公報
刊行物14:特開平5-100458号公報
刊行物15:特開平5-34964号公報
刊行物16:特開平6-313973号公報
刊行物17:特開平5-66599号公報

第5 各刊行物の記載事項
1 刊行物2には、次の事項が記載されている。
(2a)「酸化防止剤を含有する感光層を有することを特徴とする電子写真感光体。」(特許請求の範囲)
(2b)「本発明のかかる目的は、酸化防止剤を含有する感光層を有する電子写真感光体によって達成される。特に、本発明は、電荷発生層と電荷輸送層の積層構造からなる感光層における電荷輸送層中に酸化防止剤を含有せしめることが好ましく、酸化防止剤の添加により感度の低下を招くことなく、感光層の酸化による劣化を防止することができる。」(第1頁右下欄第15行〜第2頁左上欄第2行)
(2c)「本発明で用いる酸化防止剤は、一度に緩還元剤が好ましく,例えばジブチルヒドロキシトルエン、2,2’-メチレンビス(6-t-ブチル-4-メチルフエノール)、4,4’-ブチリデン-ビス(6-t-ブチル-3-メチルフエノール)、4,4-チオビス(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、2,2’-ブチリデンビス(6-t-ブチル-4-メチルフエノール),α-トコフェロ-ル、β-トコフェロール、2,2,4-トリメチル-6-ヒドロキシ-7-t-ブチルクロマンなどのフェノール類、・・・・・などのヒドロキジアニソール類、・・・・・などのハイドロキノン類、・・・・・などの硫黄化合物、・・・・・などの有機リン化合物、・・・・・などのパラフェニレンジアミン類などを用いることができる。これらの化合物は、感度を低下させないので特に好ましいものである。これらの酸化防止剤の添加量は、一般に用いる化合物の種類によって変化するが、下述の電荷輸送物質に対して0.01〜4重量%、好ましくは0.04〜2重量%である。」(第2頁左上欄第3行〜右上欄第14行)
(2d)「本発明によれば、電子写真感光体感度を低下させることなく、オゾンなどの酸化雰囲気による感光体表面の劣化を防止できることに特徴を有している。」(第3頁左下欄第5〜8行)
(2e)「実施例1
β型銅フタロシアニン顔料(東洋インキ(株)製)を水、エタノール、メチルエチルケトンで順次熱濾過して精製した。この顔料10重量部を、ヒドロキシプロピルメチルセルロース樹脂(商品名:ナトローズ60SH50,信越化学(株)製)5重量部を水50重量部とメタノール50重量部からなる溶剤に溶解し、混合した。次いで、ガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散した。こうして得られた分散液を80φ×300mmのアルミニウムシリンダーに浸漬法で塗布し、100℃で10分間乾燥した。この時、0.2ミクロン厚の電荷発生層が形成された。
次に、1-〔ピリジル-(2)〕-3-(4-N,N-ジエチルアミノスチリル)-5-(4-N,N-ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン10重量部、ポリカーボネート樹脂(商品名:テイジンパンライト・帝人(株)製)10重量部および3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシトルエン0.1重量部をクロルべンゼン80重量部に混合し、この混合液を電荷発生層の上に浸漬法によって塗布し、100℃で熱風乾燥した。この時、11ミクロン厚の電荷輸送層が形成された。
こうして作成した電子写真感光体を電子写真複写機(CanonNP5500,キャノン(株))に取り付けて感度(初期感度)を測定したところ、5.3ルックス・秒であった。尚、電子写真複写機は、-5.6KVコロナ帯電、画像露光、乾式トナー現像、普通紙へのトナー転写、ウレタンゴムブレード(硬度70゜、圧力5gw/cm、感光体に対する角度20゜)によるクリーニング工程を有する構成で形成されており、また感度は表面電位が半減するに必要な露光量によって評価した。
次に、この電子写真感光体を10,000回繰り返し使用した後の感度を前記と同様の方法によって測定したところ、5.8ルックス・秒であった。
比較例1
前記実施例1の電子写真感光体を作成した時に用いた3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシトルエンの使用を省略したほかは、全く同様の方法によって比較用の電子写真感光体を作成した。
この比較用の電子写真感光体の初期感度と、10,000回使用後の感度を実施例1と同様の方法によって測定したところ、初期感度は5.3ルックス・秒であったが、10,000回使用後の感度は6.8ルックス・秒に低下していることが判明した。しかも、カブリ発生が実施例1のものと比較して極めて大きいものであった。
実施例1と比簾例1から明らかな様に、本発明の電子写真感光体は、感光体表面の劣化がほとんど無く、しかも高感度である。さらに、本発明の電荷発生層の塗布液は、比較例1のものに較べて安定性が良好であった。
実施例2
前記実施例1と同様にして作成した電荷発生層の上に、下記処方の塗布液を用いて膜厚11ミクロンの電荷輸送層を形成した。
〔塗布液〕
1-〔キノリノ-(2)〕-3-(4-N,N-ジエチルアミノスチリル)-5-(4-N,N-ジエチルアミノフエニル)ピラゾリン 10重量部
ポリスチレン樹脂(商品名:スタイロン,旭ダウ(株)製) 10重量部
3-t-ブチル-4-ヒドロキシアニソ-ル 0.2重量部
クロルべンゼン 70重量部
上記塗布液を塗布した後は、80 ℃で熱風乾燥した。
こうして作成した電子写真感光体の初期感度と10,000回使用後の感度を前記実施例1と同様の方法によって測定した。この結果を第1表に示す。
第1表
初期感度 10,000回使用後の感度
6.0ルックス・秒 6.1ルックス・秒
比較例2
前記実施例2の電子写真感光体を作成した時に用いた3-t-ブチル-4-ヒドロキシアニソールの使用を省略したほかは、全く同様の方法によって比較用の電子写真感光体を作成した。
この比較用の電子写真感光体の初期感度と、10,000回使用後の感度を実施例1と同様の方法によって測定した。この結果を第2表に示す。
第2表
初期感度 10,000回使用後の感度
6.0ルックス・秒 8.0ルックス・秒
実施例3〜10
前記実施例1で用いた3.5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシトルエンに代えて、下記第3表に示す各実施例の酸化防止剤を用いたほかは、全く同様の方法で電子写真感光体を作成し,これらについて実施例1と同様の方法によって初期感度および10,000回、使用後の感度を測定した。
これらの結果を第3表に示す。」(第3頁左下欄第10行〜第4頁右下欄第8行)

2 刊行物6には、次の事項が記載されている。
(6a)「【特許請求の範囲】
(請求項1) 導電性支持体上に電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有する感光層を設けた電子写真感光体において、下記一般式(I)・・・・・で表わされる含フッ素N,N,N’,N’-テトラアリールベンジジン誘導体を電荷輸送物質とし、さらに下記一般式(II)・・・・・で表わされる基を1分子中に1個以上有するヒンダードフェノール化合物を含有する電子写真感光体。」
(6b)「【0029】本発明における前記一般式(II)で表わされる基を1分子中に1個以上有するヒンダードフェノール化合物の添加量は、用いる電荷輸送物質や前記ヒンダードフェノール化合物の種類によってことなるが、通常、電荷輸送物質に対して0.05〜100重量%、好ましくは1〜50重量%、特に好ましくは1〜20重量%である。添加量がこの範囲よりも少ない場合は耐酸化性が劣り、短期間で画像の流れやボケが生じ易い。逆に添加量が多い場合は、長時間繰り返し使用しても画像の流れやボケ等は生じないが、感度の低下、残留電位の増加する傾向がある。」

3 刊行物13には、次の事項が記載されている。
(13a)「【請求項1】 少くとも電子写真感光体と該感光体の外周に帯電、露光、現像、転写及びクリーニングの各手段を有する画像形成装置において、該装置内のオゾン濃度が0.5ppm以下であり、且つ前記感光体の最上層が電荷輸送層で構成され、該電荷輸送層の単位膜厚当りの酸素ガス透過係数が1.0×10-7(cc/cm2・S・cmHg)以下であることを特徴とする画像形成装置。」
(13b)「【0001】 【産業上の利用分野】本発明はオゾン対策が施されて繰返し像形成の過程で疲労劣化がなく安定した画像形成が可能な画像形成装置に関する。」
(13c)「【0006】ここで前記有機感光体の研究、開発に当り、帯電又は転写用のコロナ放電器から発生するオゾンはCTM、特に電子写真特性に優れたCTMを破壊して感光層を劣化させる外、人体にも有害であることからオゾン対策が重要な課題となっている。」
(13d)「【0013】一方画像形成装置において、オゾンの発生を少なくするため種々の試みがなされている。例えば帯電又は転写において、放電ワイヤによるコロナ放電方式に代えてバイアス電圧が印加された導電ローラを用いる接触方式が注目されている。このような接触方式とすることにより画像形成装置内のオゾンの発生量は減少するが、感光体の一層の高耐久性化が要請され、これに対しては、画像形成装置内のオゾンの発生および作用の反応論的対策のみでは不十分である。
【0014】本発明者の鋭意検討の結果、前記のように電子写真性能、特に感度特性に優れてはいるが、オゾン劣化の大きいCTMを表面層に有する感光体を画像形成装置に組込み、多数回に亘る繰返し像形成を行い安定して高画質をうるためには、装置内のオゾン濃度をある限度内に抑制すると共に、これと組合せて、感光層自体の物性を改良する必要がある。」
(13e)「【0050】CTL,CGLに酸化防止剤を含有せしめることができる。これにより放電発生するオゾンの影響を抑制でき、繰返し使用時の残留電位上昇や帯電電位の低下を防止できる。
【0051】酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等が挙げられる。」

4 刊行物15には、次の事項が記載されている。
(15a)「【請求項1】 潜像保持部材と該潜像保持部材に接触させて帯電させる帯電部材とからなる帯電装置に於いて、前記潜像保持部材が、表面を陽極酸化処理したアルミニウム基体上に光導電層を設けたものであることを特徴とする帯電装置。
【請求項2】 帯電部材を潜像保持部材に接触させて帯電させる帯電方法に於いて、該潜像保持部材が表面を陽極酸化処理したアルミニウム基体上に光導電層を設けたものであることを特徴とする帯電方法。」
(15b)「【0020】また電荷移動層には、必要に応じて酸化防止剤、増感剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。・・・・・」
(15c)「【0028】実施例1.アルミニウム押出し管を、しごき加工により、肉厚0.75mm、外径30mm、長さ246mmのアルミニウムシリンダーを作製した。このアルミシリンダーの最大表面粗さを測定したところ0.5μmであった。このアルミニウムシリンダーを脱脂剤NG-#30(キザイ(株)製)の30g/l水溶液中で60℃、5分間脱脂洗浄を行なった。続いて水洗を行なった後7%硝酸に25℃で1分間浸漬した。更に水洗後、180g/lの硫酸電解液中(溶存アルミニウム濃度7g/l)で、1.0A/dm2 の電流密度で陽極酸化を行ない、平均膜厚6μmの陽極酸化被膜を形成した。次いで水洗後、酢酸ニッケルを主成分とする高温封孔剤トップシールDX-500(奥野製薬工業(株)製)の10g/lの水溶液に90℃で20分間浸漬し封孔処理を行なった。続いて水洗を行なった後、95℃の純水熱水浴に10分間浸漬した後、取り出し乾燥した。
【0029】一方、オキシチタニウムフタロシアニン10重量部、ポリビニルブチラール(積水化学工業社製、エスレックBH-3)5重量部に1,2-ジメトキシエタン500重量部を加え、サンドグラインドミルで粉砕・分散処理を行なった。この分散液に、先に形成した陽極酸化被膜を設けたアルミニウムシリンダーを浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように電荷発生層を設けた。
【0030】次にこのアルミニウムシリンダーを次に示すヒドラゾン化合物56重量部と
【0031】(式の記載を省略する。)
【0032】次に示すヒドラゾン化合物14重量部
【0033】(式の記載を省略する。)
【0034】次に示すシアノ化合物1.5重量部
【0035】(式の記載を省略する。)
【0036】パラ-3,5-ジ(タ-シャリ-ブチル)ヒドロキシトルエン8重量部及びポリカーボネート樹脂(三菱化成(株)製、ノパレックス(登録商標)7025A)100重量部を1,4-ジオキサン1000重量部に溶解させた溶液に浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が17μmとなるように電荷移動層を設けた。」

第6 当審の判断
1 本件発明1について
(1) 対比
刊行物2には、電子写真感光体において、電荷発生層と電荷輸送層の積層構造からなる感光層における電荷輸送層中に酸化防止剤を含有せしめることが好ましいこと(摘記事項(1b))、及びその含有量は、電荷輸送物質に対して0.01〜4重量%、好ましくは0.04〜2重量%であること(摘記事項(1c))が記載されており、例示化合物(摘記事項(1c))及び実施例(摘記事項(2e))の記載から明かなように、刊行物2記載の発明においても、フェノール系酸化防止剤が用いられている。
また、刊行物2記載の発明においては、実施例(摘記事項(2e))の記載から明かなように、コロナ帯電を用いている。
そこで、本件発明1と刊行物2に記載されたものを対比すると、両者は、
「導電性支持体上に、電荷発生層及び電荷輸送層を有する電子写真感光体において、前記電荷輸送層がバインダー樹脂及び電荷輸送物質を含有し、かつ、該電荷輸送層に前記電荷輸送物質に対して0.5ないし5重量%未満のフェノール系酸化防止剤を含有させる電子写真感光体」である点で一致し、
次の2点において相違する。
相違点a:
本件発明1が、導電性支持体が「陽極酸化皮膜を有する」ことを規定するのに対して、刊行物2に記載のものは、陽極酸化皮膜について記載していない点。
相違点b:
本件発明1が、電子写真感光体が「接触帯電用」であることを規定するのに対して、刊行物2のものは、コロナ帯電を用いている点。

(2) 相違点について
以下、相違点について検討する。
(1) 相違点aについて
電子写真感光体において最も一般的な導電性支持体材料である金属アルミニウム製あるいはアルミニウム合金製のドラムにおいて、その表面をアルマイト加工して使用することは、本件発明が出願される以前から当業界において周知であり、慣用されていることである(必要ならば、刊行物15(15a,c)の他に、特開昭63-179365号、特開昭63-298250号、特開平1-79754号、特開平2-18159号、特開平2-293856号、特開平4-172360号、特開平4-174860号、特開平4-253061号、特開平5-11476号、特開平6-3833号、特開平7-5715号各公報参照のこと。)。このアルマイト加工とは、酸溶液中で陽極酸化して酸化物被膜を形成するものであるから、導電性支持体として、「陽極酸化皮膜を有する導電性支持体」を使用することは、感光体の設計に当たり当業者が適宜採用しうることにすぎない。
そして、本件明細書の記載をみても、導電性支持体に陽極酸化皮膜を設けることによって、本件発明の目的、効果に関していかなる利得が得られるのか全く記載されておらず、実施例において陽極酸化皮膜を有する導電性支持体を使用していたという程度のことにすぎないから、上記相違点aに係る構成を採用したことにより、格別な効果を奏しているとも認められない。
よって、刊行物2に記載された発明において、相違点aに係る構成を採用するは、当業者が容易になしうることにすぎない。

(2) 相違点bについて
刊行物2の電子写真感光体は、コロナ放電による帯電に使用されているとはいえ、本件発明1で規定する、電荷輸送層に前記電荷輸送物質に対して0.5ないし5重量%未満のフェノール系酸化防止剤を含有させるという低濃度レベルを具体化している。
一方、接触帯電においても、コロナ放電による帯電ほどではないにしても、オゾンや、NOx(以下、「オゾン等」という)の発生があること、それにより感光体の変質を招き、画像ボケや劣化を進行させることは、本件出願前より周知のことである。必要ならば、特開平3-9380号公報(特許異議申立人 渡辺等が提出した甲第2号証)の第2頁左上欄第10〜15行の「また、接触帯電方に於ても帯電の際に放電がおこり、コロナ帯電におけるよりも1/10から1/100と少ないがオゾンやNOxが発生する。オゾンやNOx等は感光体を変質させ、画像ボケや劣化を進行させる。またオゾン、NOx等は帯電部材に吸着し、感光体に圧接されて劣化を進行させる。」という記載、特開平2-148059号公報(同じく甲第3号証)の第2頁左上欄第19行〜右上欄第4行「また、接触帯電によってもコロナ生成物が多少発生するものであり、帯電部材と感光体が接触しているために、このコロナ生成物が感光体表面にこすりつけられるように付着してしまう。このため、接触帯電法においてもコロナ生成物による感光体の劣化は避けられない。」という記載等を参照されたい。
したがって、刊行物2に記載された発明において、電子写真感光体を接触帯電用とすることは、当業者が容易になし得ることである。

(3) 接触帯電用電子写真感光体における酸化防止剤の含有量について
本件発明1では、接触帯電用の電子写真感光体において、フェノール系酸化防止剤の料を「0.5ないし5重量%未満」と特定している。
しかしながら、接触帯電によって感光体を帯電させる場合にも、感光体の感光層中にフェノール系酸化防止剤を含有せしめることは、刊行物15にも見られるとおり、本件の出願前にすでに公知である(摘記事項(15b)、(15c))。
もっとも、刊行物15の実施例に記載された感光体の場合、フェノール系酸化防止剤「パラ-3,5-ジ(ターシャリーブチル)ヒドロキシトルエン」の添加量「8重量部」は、電荷輸送物質の使用量(56+14+1.5=71.5重量部)に対して、11.1重量%となり、本件発明1で規定する範囲よりも過多ではあるが、一般に、有機感光層を有する感光体の、感光層に酸化防止剤を含有させる場合に、酸化防止効果が十分発揮できる範囲で、できるだけ低濃度の方が好ましいことも、本件発明の出願前から公知である(摘記事項(6b))。そして、前項(2)において記載したとおり、コロナ帯電等の非接触帯電方式に比べて、オゾン等の発生が少ないことが知られているのであるから、接触帯電用電子写真感光体においては、微量発生するオゾン等の影響に対処することをヒントとして、さらに、選択する酸化防止剤、電荷輸送物質やバインダー樹脂の種類や物性に応じて、酸化防止剤の含有量を吟味することで、より低含有量で望ましい範囲とすることは、当業者であればごく容易になしうることである。

(4) まとめ
したがって、相違点a及びbはいずれも、当業者にとって容易に想到し得たものであるから、本件発明1は、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が、刊行物2、6、13及び15に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものである。

2 本件発明2について
刊行物2には、刊行物2に記載された感光体を使用して画像を形成する方法も記載されている(摘記事項(2e))から、本件発明2も、同じ理由で、刊行物2、6、13及び15に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第7 結び
以上のとおり、本件発明1及び本件発明2は、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が、刊行物2、6、13及び15に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項に規定により特許をうけることができないものであるから、本件発明1及び本件発明2についての特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対して特許されたものと認められる。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第1項及び第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
電子写真感光体及び画像形成方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】陽極酸化被膜を有する導電性支持体上に、電荷発生層及び電荷輸送層を有する接触帯電用電子写真感光体において、前記電荷輸送層がバインダー樹脂及び電荷輸送物質を含有し、かつ、該電荷輸送層に前記電荷輸送物質に対して0.5ないし5重量%未満のフェノール系酸化防止剤を含有させることを特徴とする接触帯電用電子写真感光体。
【請求項2】接触帯電を含む画像形成方法において、感光体として請求項1記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型電子写真感光体に関するものである。詳しくは、繰り返し特性、寿命の優れた積層型電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
C.F.カールソンの発明による電子写真技術は、即時性、高品質かつ保存性の高い画像が得られることなどから、近年では複写機の分野にとどまらず、各種プリンタやファクシミリの分野でも広く使われ、大きな広がりを見せている。電子写真技術の中核となる感光体については、最近では、その光導電材料として無公害で成膜が容易、製造が容易である等の利点を有する有機系の光導電材料を使用した感光体が開発、実用化されている。有機系感光体の中でも電荷発生層、及び電荷輸送層を積層した、いわゆる積層型感光体が考案され、実用化の主流となっている。
【0003】
積層型感光体は、それぞれ効率の高い電荷発生物質、及び電荷輸送物質を組み合わせることにより高感度な感光体が得られること、材料の選択範囲が広く安全性の高い感光体が得られること、また塗布の生産性が高く比較的コスト面でも有利なことから感光体の主流として鋭意開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
電子写真感光体は、通常、帯電、画像露光、現像、転写、クリーニング等のプロセスを繰り返すので、その間、安定な特性を示すことが要求されている。
オゾン発生量の多いコロナ放電による非接触帯電(コロトロン、スコロトロン等)のプロセスを使用した装置で感光体の繰り返し特性を安定させるために、特定の電荷輸送物質に対しフェノール系酸化防止剤が5重量%ないし20重量%含有させることが提案されている(特公平5-33392号公報等参照)。
【0005】
一方、環境保全のため、オゾン発生量の少ないブラシ、ローラ等の接触帯電が実用化されている。接触帯電を使用した装置で該感光体を使用して電子写真プロセスを繰り返すと、感光体表面電位の上昇が起こり、得られたコピーの品質低下という劣化又は疲労と呼ばれる現象が生じて、使用に耐えられなくなってしまう。
これらの劣化或いは疲労の原因については明らかではなく、これを解決することが望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、この種の劣化を解決すべく鋭意検討した結果、電荷輸送層中に含有させるフェノール系酸化防止剤を従来より少量とすることによって著しく劣化を抑えることができ、その結果繰り返し特性の安定性および耐久性を改善することができることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は、陽極酸化被膜を有する導電性支持体上に、電荷発生層及び電荷輸送層を有する接触帯電用電子写真感光体において、前記電荷輸送層がバインダー樹脂及び電荷輸送物質を含有し、かつ、該電荷輸送層に前記電荷輸送物質に対して0.5ないし5重量%未満のフェノール系酸化防止剤を含有させることを特徴とする接触帯電用電子写真感光体、及び、該電子写真感光体を用いた画像形成方法にある。
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光体は、導電性支持体上に電荷発生層及び電荷輸送層からなる感光層を設ける。導電性支持体としては、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料が挙げられる。更に表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化すず、酸化インジウム等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、紙、ガラス等の絶縁性基体も使用できる。
【0009】
導電性支持体と感光層の間には硫酸溶液、シュウ酸等を用いた陽極酸化被膜、もしくはポリアミド、ポリウレタン;エポキシ樹脂等のバリア層が設けられてもよい。感光層は、電荷発生層と電荷輸送層のどちらが導電性支持体側でもよいが、電荷発生層が導電性支持体側にある構造の方が、通常好ましく、また、本発明の効果も発現し易い。
【0010】
本発明における電荷発生層は公知の方法により形成される。電荷発生層に用いられる電荷発生物質としては、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ビスアゾ系顔料などの有機色素類などが使用される。これらの電荷発生物質は、例えば、蒸着、スパッタリングなどによる均一な層、又は、微粒子を、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等のバインダー中に分散させてなる層などの形で通常、約0.1μないし1μの膜厚で形成される。
【0011】
電荷輸送層も公知の方法により設けられる。
電荷輸送層に用いる電荷輸送物質としては、2,4,7-トリニトロフルオレノン、テトラシアノキノジメタンなどの電子吸引性物質、カルバゾール、チアドール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、などの複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体等が挙げられ、更にこれらの化合物からなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合体などの電子供与性物質が挙げられる。これらの電荷輸送物質がバインダー樹脂に結着した形で電荷輸送層が形成される。
【0012】
電荷輸送層に使用されるバインダー樹脂としては、スチレン、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のビニル化合物の重合体及び共重合体、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、セルロースエステル、セルロースエーテル、ケイ素樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル等の電荷輸送物質と相溶性のある樹脂が使用される。
【0013】
バインダー樹脂と電荷輸送物質との混合比は、バインダー樹脂100重量部に対して、通常、30〜200重量部、好ましくは50〜130重量部の範囲で使用される。また、電荷輸送層の膜厚は10ないし45μmがよい。
本発明において、電荷輸送層中に使用されるフェノール系酸化防止剤としては公知のものが使用できるが、分子中のフェノール環にt-ブチル基を1個以上有するもの、特に該t-ブチル基がフェノール性水酸基の隣接した位置に結合したものが好適である。具体的には、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシトルエン、2,6-ジ-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、n-オクタデシル-3-(4′-ヒドロキシ-3′,5′-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネートなどのモノフェノール系酸化防止剤、2,2′-メチレン-ビス-(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス-〔メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンなどのポリフェノール系酸化防止剤などがあげられる。
【0014】
フェノール系酸化防止剤の添加量は電荷輸送物質に対して、0.5ないし5重量%未満で使用され、好ましくは1〜4.5重量%で使用される。添加量が多すぎると明部電位の上昇を起こし、少なすぎると暗部電位の減少が生じる。
更に、本発明の電荷発生層、電荷輸送層には成膜性、可とう性、機械的強度を向上させるためには周知の可塑剤などの周知の添加剤を含有させていてもよい。
【0015】
これらの感光層は、浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布等の公知の方法により形成し得る。
得られた本発明の電子写真感光体は、接触帯電を含む画像形成方法に用いられる。接触帯電は、帯電部材と感光体とを接触させる方法であればいずれでもよく、特にブラシ帯電、ローラ帯電が好ましい。画像形成は、例えば、帯電、トナー現像、転写媒体へのトナー転写およびトナー定着を含む方式が採用できる。
【0016】
【発明の効果】
かくして得られる本発明の電子写真感光体は、接触帯電を採用する繰り返し使用時の安定性にすぐれ、従って耐久性が極めて良好である。
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機のほか、レーザー、LED等を光源とするプリンターの感光体など電子写真の応用分野にも広く用いることができる。
【0017】
【実施例】
以下本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらに限定されるものではない。なお、実施例中「部」とあるのは「重量部」を示す。
【0018】
実施例1
オキシチタニウムフタロシアニン1部とポリビニルブチラール(電気化学工業社製#6000C)0.5部を4-メトキシ-4-メチルペンタノン-2の10部とジメトキシエタン90部の混合溶液に加え、サンドグライダーで分散処理した後、アルミニウムを陽極酸化処理したアルミニウムシリンダーに乾燥後の塗布量が0.3g/m2になるように塗布し、電荷発生層を形成させた。
【0019】
この様にして得られた電荷発生層上に、下記構造を有するヒドラゾン化合物95部、ポリカーボネート樹脂(三菱化学(株)製:「ノバレックス」(商標)7030A)100部、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバガイギー社製:「イルガノックス1076」)2部をテトラヒドロフラン900部に溶解した溶液を乾燥後の膜厚17μmになるように塗布して電荷輸送層を形成した。
【0020】
【化1】

【0021】
この様にして得られた感光体サンプルを1Aとし感光体の特性を次のようにして測定した。
まず暗所で、感光体を一定速度(35.0mm/sec)で通過させ、初期帯電圧が650(-V)になるようセルロースにカーボンブラックを添加させた導電性ブラシに約1.1kVの印加電圧をかけた。次に光源波長780nmで0.51μJ/cm2の露光量で露光し、感光体明部電位VLを得た。その結果を表1に記した。
【0022】
前期感光体を用いて、帯電→除電→次の帯電の繰り返しを10,000回行い、繰り返し後の感光体の特性を測定した。尚、除電には、感光体に約300μJ/cm2の光量が一定に通過するLEDランプを使用した。その結果を初期特性と繰り返し後との間の変化量と共に、まとめて、表1に記した。
【0023】
実施例2
「イルガノックス1076」の添加量を4部とする以外は前記サンプル1Aと同様にしてサンプル作成し、1Bとした。また、比較例としてイルガノックス1076の添加量を6部、8部、0部のサンプルを同様に作成し、各々を1C,1D,1Eとした。
【0024】
各サンプルの特性評価を実施例1と同様にして行った。
その結果を表1に記した。
表1から、電荷輸送物質に対してフェノール系酸化防止剤であるイルガノックス1076を5%以上添加させた2つのサンプルについては、VLの上昇が見られた。また、フェノール系酸化防止剤を含有しないサンプルだと暗部電位(V0)の低下が大きい。
【0025】
以上のように、本発明の電子写真感光体である1A,1Bについては、V0低下が少なく、かつVLの上昇が少ないことで繰り返し安定性が改良されたことが判る。
【0026】
【表1】

 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-09-29 
出願番号 特願平7-69854
審決分類 P 1 651・ 121- ZA (G03G)
最終処分 取消  
前審関与審査官 菅野 芳男  
特許庁審判長 江藤 保子
特許庁審判官 秋月 美紀子
阿久津 弘
登録日 2003-03-07 
登録番号 特許第3404971号(P3404971)
権利者 三菱化学株式会社
発明の名称 電子写真感光体及び画像形成方法  
代理人 長谷川 曉司  
代理人 長谷川 曉司  
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