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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G09B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G09B
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 G09B
管理番号 1135442
審判番号 不服2003-7906  
総通号数 78 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2002-09-11 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-05-07 
確定日 2006-04-26 
事件の表示 特願2001- 58466「画像記録装置及び方法及び記録媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 9月11日出願公開、特開2002-258740〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は平成13年3月2日の出願であって、平成15年4月2日付けで拒絶の査定がされたため、これを不服として同年5月7日付けで本件審判請求がされるとともに、同年6月6日付けで明細書についての手続補正(平成14年改正前特許法17条の2第1項3号の規定に基づく手続補正であり、以下「本件補正」という。)がされたものである。

第2 補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成15年6月6日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.新規事項追加
(1)補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正後の【請求項5】,【請求項8】,【請求項9】及び【請求項10】の記載は次のとおりである。
【請求項5】 撮影画像を用いてウォークスルー可能な仮想空間を構築するための画像記録装置であって、
撮影装置によって撮影された撮影画像を保存する撮影画像保存部と、
前記撮影画像の位置データの測定結果を保存する位置データ保存部と、
地図データを保存する地図データ保存部と、
前記地図データで示される地図イメージおよび前記位置データのプロットを表示する地図表示部と、
前記位置データを用いて、前記地図データと前記撮影画像の対応づけを行う画像・地図対応づけ部と、
前記位置データを得ることができなかった撮影画像の位置データを、他の撮影画像の位置データを用いて補間処理を行うことにより求める補間手段とを有することを特徴とする画像記録装置。
【請求項8】 撮影画像を用いてウォークスルー可能な仮想空間を構築するための画像記録方法であって、
撮影装置によって撮影された撮影画像を保存する撮影画像保存部と、前記撮影画像の位置データの測定結果を保存する位置データ保存部と、地図データを保存する地図データ保存部とを有し、
前記地図データで示される地図イメージおよび前記位置データのプロットを表示する地図表示工程と、
前記位置データを用いて、前記地図データと前記撮影画像の対応づけを行う画像・地図対応づけ工程と、
前記位置データを得ることができなかった撮影画像の位置データを、他の撮影画像の位置データを用いて補間処理を行うことにより求める補間工程とを備えることを特徴とする画像記録方法。
【請求項9】 複数の撮影装置によって撮影された画像データおよび該画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果を格納する画像データ格納部に格納された画像データを用いてウォークスルー可能な仮想空間を構築するための画像記録方法をコンピュータに実行させるための制御プログラムを格納する記録媒体であって、該画像記録方法が、
地図データと、該地図データによって表される地図上に設定された複数の区分点および2つの区分点で挟まれた区間を示す情報をメモリに格納する地図情報格納工程と、
前記地図データに基づいて地図イメージおよび前記位置計測結果を表示する地図表示工程と、
前記地図表示工程によって表示された地図上の所望の位置を指定することにより前記区分点を設定する区分点設定工程と、
前記画像データ格納部に格納された画像データを再生し、前記区分点へのフレームの対応付けを指示する指示工程と、
前記指示工程の指示に基づいて区分点とフレームを対応付ける対応付けデータを生成する生成工程と、
前記生成工程で生成した対応付けデータをメモリに格納する対応付けデータ格納工程とを備え、
前記生成工程は、前記複数の撮影装置によって同時期に撮影された画像データを同一の区分点に対応づけることを特徴とする記録媒体。
【請求項10】 撮影画像を用いてウォークスルー可能な仮想空間を構築するための画像記録方法をコンピュータに実行させるための制御プログラムを格納する記録媒体であって、該画像記録方法が、
撮影装置によって撮影された撮影画像を保存する撮影画像保存部と、前記撮影画像の位置データの測定結果を保存する位置データ保存部と、地図データを保存する地図データ保存部にアクセスするアクセス工程と、
前記地図データで示される地図イメージおよび前記位置データのプロットを表示する地図表示工程と、
前記位置データを用いて前記地図データと前記撮影画像の対応づけを行う画像・地図対応づけ工程と、
前記位置データを得ることができなかった撮影画像の位置データを、他の撮影画像の位置データを用いて補間処理を行うことにより求める補間工程とを備えることを特徴とする記録媒体。

(2)請求項5,8,10はカテゴリーこそ異なるものの、共通して「撮影画像の位置データの測定結果を保存」、「前記位置データを用いて、前記地図データと前記撮影画像の対応づけを行う」及び「位置データを得ることができなかった撮影画像の位置データを、他の撮影画像の位置データを用いて補間処理を行う」を発明特定事項としており、他方「画像データを再生」すること(それに伴い、再生手段により再生中の所望の画像のフレームと地図表示手段上に表示された2つの区分点を指示することにより、両区分点に挟まれた区間と指示された画像フレームとの対応を指示することを含む)を発明特定事項としていない。
願書に最初に添付した明細書(以下、添付図面を含めて「当初明細書」という。)には、「撮影画像の位置データ」につき「GPSによる位置計測結果」(【請求項10】等)が記載されている(それ以外は記載されていない。)ことは認める。当初明細書の特許請求の範囲において、「撮影画像の位置データ」又は「GPSによる位置計測結果」に関する記載があるのは、「画像記録装置」の発明としては請求項10,45,46だけであり、「画像記録方法」の発明としては請求項20,47,48だけである。「記録媒体」又はその前提となる「制御プログラム」の発明としては、請求項20,47,48を引用する請求項57,59が該当する。そして、請求項45,46は請求項10を引用し、その請求項10は請求項3を引用しているから、「画像記録装置」の発明として特許請求の範囲に記載された発明はすべて、請求項3記載の「前記画像データ格納手段に格納された画像データを再生する再生手段」及び「前記再生手段により再生中の所望の画像のフレームと前記地図表示手段上に表示された2つの区分点を指示することにより、両区分点に挟まれた区間と指示された画像フレームとの対応を指示すること」の存在が前提となっている。同じく、請求項47,48は請求項20を引用し、その請求項20は請求項13を引用しているから、「画像記録方法」の発明として特許請求の範囲に記載された発明はすべて、請求項13記載の「前記画像データ格納手段に格納された画像データを再生する再生工程」及び「前記再生工程により再生中の所望の画像のフレームと前記地図表示工程で表示された2つの区分点を指示することにより、両区分点に挟まれた区間と指示された画像フレームとの対応を指示すること」の存在が前提となっている。「記録媒体」又はその前提となる「制御プログラム」の発明としても、請求項20,47,48を引用しているから同様である。したがって、本件補正後の請求項5,8,10は当初明細書の特許請求の範囲には記載されていない。次に、これら発明が当初明細書の発明の詳細な説明又は添付図面に記載されているかどうか検討する。

(3)当初明細書における発明の名称は「画像記録装置及び画像再生装置とそれらの方法」であり、当初明細書には<第1の実施形態>〜<第4の実施形態>が記載されているところ、第3及び第4の実施形態は「画像再生装置とその方法」に関する実施形態であって、上記発明とは関係がない。「画像記録装置とその方法」に関する実施形態は第1の実施形態(段落【0017】〜【0048】)及び第2の実施形態(段落【0049】〜【0068】)である。そして、段落【0017】〜【0048】には撮影画像の位置データやGPSに関する記載が皆無であるから、第2の実施形態(段落【0049】〜【0068】)のみ検討すれば十分である。
当初明細書の段落【0049】には「第2の実施形態では、実写画像データと現実空間の位置データの対応付けを行う際に、GPSによって位置データが得られなかった部分や、得られた位置データの誤差が大きい部分などへ位置データの対応付けを行う。すなわち、第1の実施形態で説明したGUIを用いた位置データの対応付けを、GPSで得られた位置データを補完するのに用いる。」と記載されており、「GUIを用いた位置データの対応付け」が必須とされている。そして、「GUIを用いた位置データの対応付け」の説明として、「図15に示すように、地図、GPSデータのプロット、区分点及び道が表示されることになる。」(段落【0055】)、「区分点に対応するフレームが見つからなかった場合はステップS110へ進み、マニュアルによるフレームの割当てが行なわれる。この処理は、第1の実施形態で説明したのと同様の処理である。即ち、ビデオフレームを再生して指定された道の両端に対応する終了及び開始フレームを指定する。」(段落【0058】)、「図15において、区分点1511と1512を両端にもつ道1513を選択し、上述のごとく両区分点とビデオフレームとの対応付けを行えば、GPSによる測定誤差の大きかった1501の部分について、より正しくビデオフレームと位置データとを対応付けることができる。また、区分点1521と1522を両端にもつ道1523を選択し、上述のごとく両区分点とビデオフレームとの対応付けを行えば、GPSによる測定が不能であった1502の個所を含むビデオフレーム群を正しく位置データに対応付けることができる。」(段落【0062】)及び「第2の実施形態によれば、GPSによって位置データを得られない場合や、位置データに含まれる誤差が無視できないほど大きい場合でも、簡易的に位置データを求め、画像データと位置データとの対応付けを行うことができる。」(段落【0064】)との各記載がある。これら記載を総合すると、「GUIを用いた位置データの対応付け」とはマニュアル操作による対応付けであり、マニュアル操作を簡易にする補助手段としてGPSによる位置データが用いられている(GUIを用いた位置データが信用できる場合に、そのまま採用することを含む。信用できるかどうかの判定のために、地図、GPSデータのプロット、区分点及び道を表示している。)。
もとより、当初明細書の「本発明は・・・実写画像データと現実空間の位置とを簡易な操作で対応づけ可能とすることを目的とする。また、本発明の他の目的は、GPSを用いて実写画像データと現実空間との位置の対応づけを行った場合に、適正に対応づけが出来なかった部分について簡易な操作で対応づけを可能とすることにある。」(段落【0007】)との記載に照らしても、マニュアル操作を必須としていることは明らかである。
本件補正後の請求項5,8,10が「画像データを再生」等を発明特定事項としていないということは、これら請求項に係る発明がマニュアル操作を必須としないということでもあるから、これら発明が当初明細書に記載されておらず、自明でもないことは明らかである。

(3)「位置データを得ることができなかった撮影画像の位置データを、他の撮影画像の位置データを用いて補間処理を行う」(請求項5,8,10)ことにつき、当初明細書には「画像フレームよりもGPSデータが疎にサンプリングされた場合、GPSデータの得られない画像フレームについて、取得されたGPSデータを補間して位置情報を得る」(【請求項46】)等の記載がある。しかし、これは「撮影画像の位置データ」が「GPSデータ」であり、GPSデータが画像フレームよりも疎にサンプリングされる場合のみである。「位置データを得ることができなかった撮影画像の位置データ」はそれ以外も当然含むものであり、それは当初明細書に記載されておらず、自明でもない。

(4)請求項9は「画像記録方法をコンピュータに実行させるための制御プログラムを格納する記録媒体」の発明であるから、「前記地図表示工程によって表示された地図上の所望の位置を指定することにより前記区分点を設定する区分点設定工程」及び「前記画像データ格納部に格納された画像データを再生し、前記区分点へのフレームの対応付けを指示する指示工程」は制御プログラムの一部として記録されていなければならない。そうである以上、「区分点設定工程」及び「指示工程」は、制御プログラムに従って実行される工程であり、操作者(以下、対応付けを行う操作者を「ユーザ」という。)が行うと解することはできない。
当初明細書の特許請求の範囲に、「記録媒体」又は「制御プログラム」の発明として記載されているのは、請求項57,59であるが、これらは「制御プログラム」につき「請求項11乃至20、39乃至44、47及び48のいずれかに記載の画像記録方法をコンピュータによって実現するための制御プログラム。」と限定しているだけであって、ここでいう「画像記録方法」がユーザによる操作を含むものであっても、ユーザに対する指示工程やユーザの操作を記録に反映させる工程が制御プログラムの一部であればよいのだから、上記の意味での「区分点設定工程」及び「指示工程」が「制御プログラム」の一部として記載されていることにはならない。
当初明細書の発明の詳細な説明及び図面によっても、「区分点設定工程」及び「指示工程」が「制御プログラム」の一部として記載されていると認めることはできないし、自明の事項でもない。

(5)以上述べたとおり、本件補正は当初明細書に記載した事項の範囲内においてされたものではないから、特許法17条の2第3項の規定に違反している。

2.補正目的
本件補正が特許請求の範囲の減縮(特許法17条の2第4項2号該当)を補正目的に含んでいることは明らかであるから、本件補正後のいくつかの請求項に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるかどうか、以下において検討する。

3.記載不備に基づく独立特許要件欠如
(1)本件補正後の【請求項5】,【請求項8】及び【請求項10】の記載は1.(1)のとおりであり、これら請求項が「画像データを再生」すること(それに伴い、再生手段により再生中の所望の画像のフレームと地図表示手段上に表示された2つの区分点を指示することにより、両区分点に挟まれた区間と指示された画像フレームとの対応を指示することを含む)を発明特定事項としていないこと、及びそのことがマニュアル操作を要しないことに等しいことは既に述べたとおりである。
他方、これら請求項は「前記地図データで示される地図イメージおよび前記位置データのプロットを表示する」地図表示部又は地図表示工程を発明特定事項としている。
マニュアル操作をするのであれば、地図イメージと位置データのプロットを表示することに技術的意義があることは理解できるが、マニュアル操作を一切しない場合に、かかる表示をすることの技術的意義は発明の詳細な説明に記載されていないし、皆目見当がつかない。
したがって、これら請求項に係る発明についての発明の詳細な説明の記載は、「発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が発明の技術上の意義を理解するために必要な事項を記載」(特許法施行規則24条の2)したに該当しないから、平成14年改正前特許法36条4項に規定する要件を満たしていない。

(2)本件補正後の【請求項8】及び【請求項10】の記載は1.(1)のとおりであり、ここには、「画像記録方法」が「撮影装置によって撮影された撮影画像を保存する撮影画像保存部と、前記撮影画像の位置データの測定結果を保存する位置データ保存部と、地図データを保存する地図データ保存部」を有する又は備える旨記載されている。
しかし、「撮影画像保存部」、「位置データ保存部」及び「地図データ保存部」は、画像記録装置に備わるものであって、画像記録方法に備わるものではない。
したがって、【請求項8】及び【請求項10】の記載は著しく不明確であり、特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていない。

(3)本件補正後の【請求項9】の記載は1.(1)のとおりであり、同じく【請求項7】の記載は次のとおりである。
「【請求項7】 複数の撮影装置によって撮影された画像データおよび該画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果を格納する画像データ格納部を有し、撮影画像を用いてウォークスルー可能な仮想空間を構築するための画像記録方法であって、
地図データと、該地図データによって表される地図上に設定された複数の区分点および2つの区分点で挟まれた区間を示す情報をメモリに格納する地図情報格納工程と、
前記地図データに基づいて地図イメージおよび前記位置計測結果を表示する地図表示工程と、
前記地図表示工程によって表示された地図上の所望の位置を指定することにより前記区分点を設定する区分点設定工程と、
前記画像データ格納部に格納された画像データを再生し、前記区分点へのフレームの対応付けを指示する指示工程と、
前記指示工程の指示に基づいて区分点とフレームを対応付ける対応付けデータを生成する生成工程と、
前記生成工程で生成した対応付けデータをメモリに格納する対応付けデータ格納工程とを備え、
前記生成工程は、前記複数の撮影装置によって同時期に撮影された画像データを同一の区分点に対応づけることを特徴とする画像記録方法。」
ここには、「画像記録方法」が「複数の撮影装置によって撮影された画像データおよび該画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果を格納する画像データ格納部を有」する旨記載されている。しかし、「画像データ格納部」は画像記録装置が有するのであって、画像記録方法が有するものではない。
したがって、【請求項7】及び【請求項9】の記載は著しく不明確であり、特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていない。

(4)以上によれば、本件補正は平成15年改正前特許法17条の2第5項で準用する同法126条4項の規定に違反している。

4.進歩性欠如に基づく独立特許要件欠如
(1)補正発明の認定
本件補正後の請求項7に係る発明(以下「補正発明」という。)は、本件補正により補正された明細書の特許請求の範囲【請求項7】(その記載内容は上記のとおりである。)に記載された事項によって特定されるものである。
ただし、【請求項7】には前記のとおりの記載不備があるため、「複数の撮影装置によって撮影された画像データおよび該画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果を格納する画像データ格納部を有し、」とあるのは、「複数の撮影装置によって撮影された画像データおよび該画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果を格納する画像データ格納部を有する画像記録装置を用いて、」の意味に解釈する。

(2)引用刊行物の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された特開2000-244812号公報(以下「引用例」という。)には、以下のア〜ケの記載が図示とともにある。
ア.「あらかじめ用意した、背景となる画像およびビデオ映像あるいは音声等時系列をもつマルチメディア情報を蓄積し、
前記背景となる画像上の座標値と複数の前記蓄積された時系列をもつマルチメディア情報の再生位置を関連づけた連結情報を生成及び蓄積しておき、
前記背景となる画像に前記複数の蓄積された時系列をもつマルチメディア情報を前記連結情報によって関連づけたマルチメディアマップを利用者に提示し、
前記マルチメディアマップの特定の領域に関する利用者の選択をマルチメディアマップの座標値として入力し、
前記座標値に対応する前記連結情報を用いて、前記蓄積された時系列をもつマルチメディア情報の再生位置を取得し、
前記マルチメディア情報の再生位置を用いて、前記蓄積された時系列をもつマルチメディア情報を処理してその結果を利用者に提示する、ことを特徴とするマルチメディア情報統合方法。」(【請求項4】)
イ.「予め蓄積した画像の特定の座標と、時系列をもつマルチメディア情報の特定の時間におけるマルチメディア情報を対応づけ、たとえばマウスのような入力機器を用いて利用者が選択することで、対応づけられた特定の時間におけるマルチメディア情報を利用者に提示する技術が知られている。」(段落【0003】)
ウ.「蓄積された画像の特定の座標値と特定の時間におけるマルチメディア情報を関連づける従来の第1の技術として、ハイパーメディアが知られている。ハイパーメディアは、予め蓄積した複数のマルチメディア情報を関連づけることで、関連を参照して他のマルチメディア情報を提示する技術である。たとえば、GPS(GlobalPositioningSystem)等を利用してビデオ映像のフレーム毎に撮影地点の現在地点を記録し、GPSより得た撮影地点の座標値と地図を対応づけておく。地図の特定座標を利用者が指定することで、その地点の映像を参照することが可能である。」(段落【0004】)
エ.「上記技術を用いてマルチメディア情報の関連づけを行うためには、予めGPS等による座標値等、他の機器を用いて情報を記録しておく必要があり、一般の機器で記録したマルチメディア情報をそのまま利用できないという問題がある。」(段落【0006】)
オ.「図1は、本発明によるマルチメディア情報統合装置の一実施形態例を説明するブロック図である。・・・103は、あらかじめ用意した、背景となる画像およびビデオ映像あるいは音声等の時系列をもつマルチメディア情報を蓄積するマルチメディア情報蓄積手段である。102は、マルチメディア情報蓄積手段103に蓄積された背景となる画像とマルチメディア情報を制作者が関連づけることによって、連結情報を生成するマルチメディア情報連結手段である。101は、マルチメディア情報連結手段102で生成された連結情報を蓄積する連結情報蓄積手段である。」(段落【0018】〜【0019】)
カ.「特に断りのない限り、背景となる画像の座標値と、複数の前記蓄積された時系列をもつマルチメディア情報の再生位置を関連づけたマルチメディアマップを、単にマルチメディアマップと呼ぶ。」(段落【0024】)
キ.「予め移動しながら撮影したビデオ映像を、連続しているシーン毎にマルチメディア情報蓄積手段103によって、ID番号を付与し蓄積する。このときID番号は一意に定める。また、ビデオを撮影した地域の地図を用意し、この地図をマルチメディア情報蓄積手段103によって、画像として蓄積する。このとき、地図は、たとえば実際の地域を精密に測量し作成したものであってもよいし、デフォルメして特徴的な建物を強調した観光マップのようなものであってもよい。」(段落【0025】)
ク.「マルチメディア情報連結手段102は、背景となる地図上に直線もしくは曲線を仮想的に設定し、この直線もしくは曲線とビデオ映像の時間軸を対応づけることによってマルチメディア連結情報を生成する。背景となる地図上への直線もしくは曲線は、あらかじめ画面に背景となる地図を表示し、たとえばマウス等の座標入力装置を用いて、マルチメディアマップ制作者が所望の直線や曲線を実際に描画し、直線の場合は始点および終点の、曲線の場合はたとえばB一スプライン曲線等の曲線に変換し始点および終点および制御点の座標値を、それぞれ背景となる地図上における座標値に変換して設定する。」(段落【0027】)
ケ.「前記設定された直線もしくは曲線を重ねて描画した地図および対応づけるビデオ映像を画面に表示し、たとえばビデオ映像の各フレームを一覧表示した中から所望のフレームを選択する、あるいはビデオ映像を再生し所望の位置で再生を停止しフレームを選択する等の手段を用いて任意のフレームを選択し、このフレーム位置と、たとえばマウス等の座標入力装置を用いてマルチメディアマップ制作者が直線もしくは曲線を選択することで得た任意の座標値を関連づける。」(段落【0029】)

(3)引用例記載の発明の認定
引用例の記載アにおける「マルチメディア情報統合方法」は、マルチメディアマップ生成・蓄積工程とマルチメディアマップ利用工程(再生工程を含む)からなるものであるが、このうちマルチメディアマップ生成・蓄積工程をマルチメディアマップ作成方法という1つの発明として捉えることができる。
記載アの「背景となる画像」は地図であってもよく、地図を表示した状態で、始点及び終点並びに始点及び終点を結ぶ直線若しくは曲線が設定される(記載キ,ク,ケ)。
記載アの「ビデオ映像」は「予め移動しながら撮影したビデオ映像」であり、画像として蓄積される(記載キ)。
記載ケには「任意のフレームを選択し、・・・直線もしくは曲線を選択することで得た任意の座標値を関連づける。」とあるが、1つのフレームに関連づけられるのは1つの点であるから、「直線もしくは曲線」を構成する1つの点の座標値に関連づけるとの趣旨であることは明らかであり、その1つの点に「始点及び終点」が含まれることも明らかである。そして、記載アの「マルチメディア情報の再生位置」の具体例が、記載ケの「フレーム」であることも明らかである。さらに、「始点及び終点」に対して1つのフレームを関連づけるに当たり、画像として蓄積されたビデオ映像を再生している。
したがって、引用例に記載されたマルチメディアマップ作成方法は次のようなものと認めることができる。
「地図及び移動しながら撮影したビデオ映像を蓄積し、
前記地図を表示した状態で、始点及び終点並びに始点及び終点を結ぶ直線若しくは曲線を設定し、
前記ビデオ映像を再生し、前記始点及び終点に対して、所望の位置で再生を停止しフレームを選択することにより、前記ビデオ映像のフレームを関連づけた連結情報を生成及び蓄積するマルチメディアマップ作成方法。」(以下「引用発明」という。)

(4)補正発明と引用発明との一致点及び相違点の認定
引用発明の「地図」、「移動しながら撮影したビデオ映像」、「始点及び終点」及び「連結情報」は、補正発明の「地図データ」、「撮影装置によって撮影された画像データ」、「複数の区分点」及び「対応付けデータ」にそれぞれ相当し、引用発明(マルチメディアマップ作成方法)を「画像記録方法」ということができる。
データを「蓄積」することと「格納」することに表現上以外の相違はない。引用発明は「マルチメディア情報の再生位置を用いて、前記蓄積された時系列をもつマルチメディア情報を処理してその結果を利用者に提示する」(記載ア)ために記録しており、撮影画像を再生する以上「仮想空間」と「現実空間」の区別はない(本願明細書に「仮想空間は現実空間をもとに生成された空間であるので、仮想空間内の位置は、現実空間の位置と換言できる。」(段落【0004】)と記載されているとおりである。)。補正発明の「ウォークスルー可能」については、ユーザが任意の視線方向を選択できるとの趣旨であれば、引用発明との相違点になるが、「複数の撮影装置によって同時期に撮影された画像データを同一の区分点に対応づける」との構成を採用しておれば、再生時にユーザが任意の視線方向を選択できる(例えばパノラマ画像とする)から、上記構成につけ加えるべきものはない。以下では「ウォークスルー可能」であることを、補正発明と引用発明との一致点として扱うが、仮に相違点としても後記相違点2につけ加えるべき独立した相違点にはならないから、独立特許要件の判断には影響を及ぼさない。したがって、「撮影装置によって撮影された画像データを格納する画像データ格納部を有する画像記録装置を用いて、撮影画像を用いてウォークスルー可能な仮想空間を構築するための画像記録方法」である点で、補正発明と引用発明は一致する。また、引用発明では地図を蓄積しているから、「地図データをメモリに格納する地図情報格納工程」を備えるといえる(蓄積する媒体を「メモリ」というかどうかは、表現上の問題であるか、そうでないとしてもせいぜい設計事項程度の微差である。)。
引用発明は、地図を表示(「地図イメージ」の表示と認める。)した状態で始点及び終点を設定するのであるから、補正発明の「前記地図表示工程によって表示された地図上の所望の位置を指定することにより前記区分点を設定する区分点設定工程」を備える。
引用発明は「前記ビデオ映像を再生し、前記始点及び終点に対して、所望の位置で再生を停止しフレームを選択することにより、前記ビデオ映像のフレームを関連づけた連結情報を生成及び蓄積する」のであるから、補正発明の「前記画像データ格納部に格納された画像データを再生し、前記区分点へのフレームの対応付けを指示する指示工程」、「前記指示工程の指示に基づいて区分点とフレームを対応付ける対応付けデータを生成する生成工程」及び「前記生成工程で生成した対応付けデータをメモリに格納する対応付けデータ格納工程」を備える。
したがって、補正発明と引用発明とは、
「撮影装置によって撮影された画像データを格納する画像データ格納部を有する画像記録装置を用いて、撮影画像を用いてウォークスルー可能な仮想空間を構築するための画像記録方法であって、
地図データをメモリに格納する地図情報格納工程と、
前記地図データに基づいて地図イメージを表示する地図表示工程と、
前記地図表示工程によって表示された地図上の所望の位置を指定することにより前記区分点を設定する区分点設定工程と、
前記画像データ格納部に格納された画像データを再生し、前記区分点へのフレームの対応付けを指示する指示工程と、
前記指示工程の指示に基づいて区分点とフレームを対応付ける対応付けデータを生成する生成工程と、
前記生成工程で生成した対応付けデータをメモリに格納する対応付けデータ格納工程とを備える画像記録方法。」である点で一致し、以下の各点で相違する。
〈相違点1〉「地図情報格納工程」において、補正発明では地図データだけでなく、「地図データによって表される地図上に設定された複数の区分点および2つの区分点で挟まれた区間を示す情報」を格納しているのに対し、引用発明では「複数の区分点および2つの区分点で挟まれた区間」(区間に相当するのは「始点及び終点を結ぶ直線若しくは曲線」である。)を設定しているものの、格納しているとまではいえない点。
〈相違点2〉補正発明の「画像データ」は複数の撮影装置によって撮影されたものであり、「生成工程は、前記複数の撮影装置によって同時期に撮影された画像データを同一の区分点に対応づける」のに対し、引用発明のそれが複数の撮影装置によって撮影されたものとはいえない点。
〈相違点3〉補正発明では、「画像データ格納部」が「画像データ」だけでなく「画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果」をも格納し、「地図表示工程」において「地図イメージ」だけでなく「位置計測結果」を表示するのに対し、引用発明では「画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果」が格納されているとはいえず、当然「地図表示工程」において「位置計測結果」を表示するともいえない点。

(5)相違点についての判断
〈相違点1について〉
引用発明では、地図を表示した状態で、始点及び終点並びに始点及び終点を結ぶ直線若しくは曲線を設定し、ビデオ映像のフレームを関連づけた連結情報を生成するのであるが、一般に「始点及び終点並びに始点及び終点を結ぶ直線若しくは曲線」は1つの地図内で複数あり、すべての「始点及び終点並びに始点及び終点を結ぶ直線若しくは曲線」に対して、短時間でビデオ映像のフレームを関連づけることが困難であるのは明らかである。そして、一般に、コンピュータ等を対象として、各種入力・操作を行う場合、短時間に実行することが困難な場合に、途中段階のものを保存(格納)することは極めてありふれた手法である。引用発明では、設定してから関連づけた連結情報を生成するのであるから、設定が途中段階に当たる。
そうである以上、途中段階の「地図データによって表される地図上に設定された複数の区分点および2つの区分点で挟まれた区間を示す情報」を「地図データ」とともに格納すること、すなわち相違点1に係る補正発明の構成を採用することは設計事項というべきである。

〈相違点2について〉
本願明細書には、出願当初から一貫して「【従来の技術】移動体に搭載された撮影装置によって現実空間を撮影し、撮影された実写画像データをもとに、撮影した現実空間を計算機を用いて仮想空間として表現する試みが提案されている(例えば遠藤、片山、田村、廣瀬、渡辺、谷川:“移動車輌搭載カメラを用いた都市空間の電脳映像化について”(信学ソサイエティ、PA-3-4、pp.276-277、1997年)(審決注:「従来文献1」という。)、または廣瀬、渡辺、谷川、遠藤、片山、田村:“移動車輌搭載カメラを用いた電脳映像都市空間の構築(2)-実写画像を用いた広域仮想空間の生成-”(日本バーチャルリアリティ学会第2回大会論文集、pp.67-70、1997年)(審決注:「従来文献2」という。)などを参照)。」(段落【0002】)との記載があり、補正発明はこれら従来文献記載の技術の延長上にあり「実写画像データと現実空間の位置とを簡易な操作で対応づけ可能」(段落【0007】)としたものである。ここに紹介された従来文献1には、「ビデオカメラにはSONY社製のDCR-VX1000を7台使用し、見回し方向の自由度を確保した。前方および側方の計6台はカメラのレンズ中心がなるべく近接するように配置した。なお、後方のカメラは離れた位置に配置しても良い。・・・数フレーム後の画像を利用すれば、レンズ中心が近接するように配置した場合と同等と見なせるからである。」(277頁左欄29〜35行)と、並びに従来文献2には「実写画像ウォークスルーシステムの原理」(67頁右下欄10行)及び「今回開発したのは、見回し方向の自由度も確保するために水平方向60゜のビデオカメラを全周方向に7台配置した車輌搭載型の撮影システムである。」(68頁左欄本文17〜19行)とそれぞれ記載がある。
これら従来文献1,2の記載によれば、実写画像ウォークスルーシステム(補正発明及び引用発明はそのための記録装置である。)では、レンズ中心が近接配置した複数台のカメラで撮影することが周知であり、この周知技術を引用発明に採用することは設計事項というべきである。
そして、複数の撮影装置(実質的に同一位置に配された場合)によって撮影された画像データを用いる場合には、特定の区分点と対応付けるフレームは同一位置で撮影されたフレームでなければならない。撮影装置が移動している以上、同一位置で撮影されたフレームは同時期に撮影されたフレーム(画像データ)である。
したがって、相違点2に係る補正発明の構成を採用することも設計事項というべきである。

〈相違点3について〉
引用発明では、「画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果」を対応付けに用いていないが、引用例には従来技術として、「GPS(GlobalPositioningSystem)等を利用してビデオ映像のフレーム毎に撮影地点の現在地点を記録し、GPSより得た撮影地点の座標値と地図を対応づけておく。」(記載ウ)ことも記載されている。
引用発明において、上記従来技術を採用しない理由は、「予めGPS等による座標値等、他の機器を用いて情報を記録しておく必要があり、一般の機器で記録したマルチメディア情報をそのまま利用できないという問題がある。」(記載エ)であるが、フレーム毎に撮影地点の現在地点を取得できる機器であれば、「画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果」を利用してもよいことは当然である。
ここで、「画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果」が確実に各フレームに対して取得され、その計測精度の信用性が高ければ、すべての区分点とフレームの対応付けを、マニュアル操作なしに行うことができる(引用例の記載ウや本願明細書の段落【0005】に記載されているとおりである。)。
ところで、引用発明では、すべての区分点とフレームの対応付けをマニュアル操作で行うのであるが、フレームの数は膨大であるから、特定の区分点に対応するフレームを選択することはさほど容易ではない。そうであれば、「画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果」が取得される場合に、そのデータを利用する(「画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果」を「画像データ格納部」に格納する。)ことが現実的対応であって、設計事項というべきである。
また、「画像データの各フレームのGPSによる位置計測結果」が取得され、そのデータの信用性が高ければ、マニュアル操作は不要であるから、「地図表示工程」において「地図イメージ」だけでなく「位置計測結果」を表示する必要はないであろう。しかし、上記従来文献2に「時速30kmで走行した場合、1フレームで約28cm移動」(68頁右欄下から6〜5行)とあるとおり、フレーム間の撮影位置の差はわずか28cm程度であり、GPSによる位置計測データの精度が常にこれよりも高いとは到底考えられないから、マニュアル操作を完全に省略した場合には、区分点とフレームとの対応付け精度が低下することが予測できる。そして、GPSによる位置計測データをどの程度信用できるかは、「地図イメージ」に「位置計測結果」を重ねて表示することで判明することであるから、そのような表示をすることは当業者が容易に想到できることがらである。そればかりか、すべての対応付けをマニュアル操作で行う場合であっても、「地図イメージ」に「位置計測結果」を重ねることで、膨大なフレームから区分点近傍での撮影フレーム群をたやすく選択でき、その撮影フレーム群から最も区分点に近いものをユーザが選択することにより、精度を低下させずに選択を簡易にできるから、「地図イメージ」に「位置計測結果」を重ねることはこの観点からみても、当業者にとって想到容易である。
以上のとおりであるから、相違点3に係る補正発明の構成を採用することは当業者にとって想到容易である。

(6)補正発明の独立特許要件の判断
相違点1〜3に係る補正発明の構成を採用することは設計事項であるか、当業者にとって想到容易であり、これら構成を採用したことによる格別の作用効果を認めることもできない。
したがって、補正発明は引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。すなわち、本件補正は平成15年改正前特許法17条の2第5項で準用する同法126条4項の規定に違反している。

[補正の却下の決定のむすび]
以上のとおり、本件補正は平成15年改正前特許法17条の2第3項及び同条5項で準用する同法126条4項の規定に違反しているから、同法159条1項で読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されなければならない。
よって、補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本件審判請求についての判断
1.本願発明の認定
本件補正が却下されたから、本願の請求項13に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成15年2月7日付けで補正された明細書の特許請求の範囲【請求項13】に記載された事項によって特定される次のとおりのものと認める。
「撮影画像を用いてウォークスルー可能な仮想空間を構築するための画像記録方法であって、
地図データと、該地図データによって表される地図上に設定された複数の区分点および2つの区分点で挟まれた区間を示す情報をメモリに格納する地図情報格納工程と、
複数の撮影装置によって撮影された画像データを格納する画像データ格納部に格納された画像データを再生し、前記区分点へのフレームの対応付けを指示する指示工程と、
前記指示工程の指示に基づいて区分点とフレームを対応付ける対応付けデータを生成する生成工程と、
前記生成工程で生成した対応付けデータをメモリに格納する対応付けデータ格納工程とを備え、
前記生成工程は、前記複数の撮影装置によって同時期に撮影された画像データを同一の区分点に対応づけることを特徴とする画像記録方法。」

2.本願発明の進歩性の判断
本願発明と引用発明とは、
「撮影装置によって撮影された画像データを格納する画像データ格納部を有する画像記録装置を用いて、
撮影画像を用いてウォークスルー可能な仮想空間を構築するための画像記録方法であって、
地図データをメモリに格納する地図情報格納工程と、
前記地図データに基づいて地図イメージを表示する地図表示工程と、
前記地図表示工程によって表示された地図上の所望の位置を指定することにより前記区分点を設定する区分点設定工程と、
撮影装置によって撮影された画像データを格納する画像データ格納部に格納された画像データを再生し、前記区分点へのフレームの対応付けを指示する指示工程と、
前記指示工程の指示に基づいて区分点とフレームを対応付ける対応付けデータを生成する生成工程と、
前記生成工程で生成した対応付けデータをメモリに格納する対応付けデータ格納工程とを備える画像記録方法。」である点で一致し、「第2[理由]4(4)」で述べた相違点1及び相違点2で相違する(「補正発明」を「本願発明」と読み替える。)。
そして、相違点1及び相違点2に係る本願発明の構成を採用することが設計事項であることは「第2[理由]4(5)」で述べたとおりであり(「補正発明」を「本願発明」と読み替える。)、これら構成を採用したことによる格別の作用効果を認めることもできない。
したがって、本願発明は引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

第4 むすび
本件補正は却下されなければならず、本願発明が特許を受けることができない以上、本願のその余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶を免れない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-02-28 
結審通知日 2006-03-03 
審決日 2006-03-14 
出願番号 特願2001-58466(P2001-58466)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G09B)
P 1 8・ 121- Z (G09B)
P 1 8・ 561- Z (G09B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 松川 直樹  
特許庁審判長 津田 俊明
特許庁審判官 藤井 勲
番場 得造
発明の名称 画像記録装置及び方法及び記録媒体  
代理人 木村 秀二  
代理人 大塚 康弘  
代理人 高柳 司郎  
代理人 大塚 康徳  
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