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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  B62D
管理番号 1151662
異議申立番号 異議2003-73544  
総通号数 87 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-03-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-25 
確定日 2006-03-01 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3458867号「電動式パワーステアリング装置」の請求項1ないし4に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3458867号の請求項1ないし4に係る特許を取り消す。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第3458867号は、平成6年9月9日に特許出願され、平成15年8月8日にその特許権の設定登録がなされた後、特許異議申立人・北村二郎より、その請求項1ないし4について、特許異議の申立てがなされたものである。
その後、特許権者に取消理由が通知されたのに対して、平成17年8月9日付けで訂正請求がされると同時に、特許異議意見書が提出された。
そして、この訂正請求について、訂正拒絶理由が通知されたのに対して、平成17年11月4日付けで手続補正書が提出された。

第2 訂正の適否についての判断
平成17年8月9日付けでされた訂正請求に関する平成17年11月4日付け手続補正書による補正は、訂正事項3の削除を目的とするものであって、当該訂正請求の要旨を変更するものではない。
そして、上記補正後の訂正請求に係る訂正事項1及び訂正事項2は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)による改正前(以下、「平成6年改正前」という。)の特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とし、訂正事項3(補正前の訂正事項4)は、同ただし書き第3号に掲げる「明りょうでない記載の釈明」を目的とするものであり、かつ、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされていない旨の事実は認められず、さらには、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものである旨の事実は認められないから、平成6年改正前の特許法第126条第1項ただし書き、及び第2項に違反するものではない。
また、請求項1ないし4は、いずれも特許異議の申し立てがされている請求項であるから、平成6年改正前特許法第126条第3項の規定は、適用されない。
よって、上記補正後の訂正請求については、その訂正事項1ないし3は、いずれも、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年改正前の特許法第126条第1項ただし書き、第2項及び第3項の規定に違反しないものと認められるから、当該請求に係る訂正を認める。

第3 本件発明
本件特許第3458867号の請求項1ないし4に係る発明(以下、それぞれ、本件発明1ないし4という。)は、訂正請求により訂正された明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された次のとおりのものと認める。
「 【請求項1】 ハウジングと、
該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、
車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、
ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、
該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段に動力伝達可能に係合する従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、
該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段と、を含み、
該トルクリミット手段が、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して弾性力を付与するリング部材を含んで構成され、
前記他方に対して付与される弾性力の調整を、前記リング部材単独で行なえるようにしたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
【請求項2】 ハウジングと、
該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、
車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、
ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、
該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段に動力伝達可能に係合する従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、
該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段と、を含み、
該トルクリミット手段が、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して所定の弾性力を付与可能に締め代の調整を行うため選別されたリング部材を含んで構成されたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
【請求項3】 ハウジングと、
該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、
車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、
ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、
該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段に動力伝達可能に係合する従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、
該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段と、を含み、
該トルクリミット手段が、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して、該当する前記従動手段或いは前記出力軸に設けられた円周溝を介して軸方向において位置決めされつつ固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して当接する突起を介して弾性力を付与するリング部材を含んで構成されたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
【請求項4】 前記リング部材が、前記他方に対して所定の弾性力を付与可能に選別されることを特徴とする請求項3に記載の電動式パワーステアリング装置。」

第4 引用刊行物及びその記載事項
刊行物1:実願昭63-94306号(実開平2-15576号)のマイクロフィルム
刊行物2:米国特許第3061386号明細書
刊行物3:英国特許出願公開第2076112号明細書

1.刊行物1の記載事項
(a1)「2.実用新案登録請求の範囲
(1).操舵時に発生する負荷トルクを検出し、この負荷トルクに応じて電動機を駆動して操舵補助力を操舵出力軸に付与する電動式パワーステアリングにおいて、前記電動機と操舵出力軸との間に、一定トルク以上の負荷が加わった際に前記操舵出力軸に対して空転する機械的トルク伝動装置を設けたことを特徴とする電動式パワーステアリング。
(2).前記トルク伝動装置は前記一定トルク以上の負荷に対して働くすべり接触部を有することを特徴とする請求項第1項記載の電動式パワーステアリング。」(第1頁第4-15行)
(a2)「〔産業上の利用分野〕
本考案は自動車用電動式パワーステアリングに関し、特に操舵補助力の付与動作中にタイヤ側からの過大負荷に対して空転するトルク伝達機構を備えた電動式パワーステアリングに関する。」(第1頁第17行-第2頁第1行)
(a3)「〔作用〕
本考案においては前記電動機と操舵出力軸とを減速ギヤ群から成るトルク伝動機構で連結し、前記電動機の出力を前記トルク伝動機構を経て前記操舵出力軸に与えるが、このトルク伝動機構は前記操舵出力軸との連結部で一定トルク以上のトルクによりすべり等の空転を起すように構成されており、これによってタイヤ側から過大な負荷がかかったときこの負荷を空転部で逃がすことができ、したがってトルク伝動機構の内部あるいは電動機に無理な力が作用しない。空転部はトルク伝動機構の内部あるいは前記電動機との連結部に設けてもよい。空転部はすべり接触機構等で形成できるので装置全体がきわめてコンパクトになり、電磁クラッチなど大がかりな機構は不要となる。」(第4頁第20行-第5頁第14行)
(a4)「第1図および第2図を参照すれば、1はパワーアシストのための電動機であって、その出力軸3には減速用の第1の小歯車4が同軸固定されている。小歯車4に噛合した第1の大歯車5が中間軸6の一端部に同軸固定され、中間軸6の他端部に減速用の第2の小歯車7が同軸固定されている。ピニオン軸9は操舵出力軸となる部材であり、ステアリングリンケージ(図示省略)にラック17を介して連結されている。
前記第2の小歯車7と噛合する第2の大歯車8は前記ピニオン軸9の外周部に圧入固定され、またその片端面はピニオン軸9のフランジ部9aに当接し、他方の片端部はピニオン軸9の外周の凹溝に嵌着させたリングワイヤ22で拘束され、これによって軸方向の位置が固定されている。第2の大歯車8とピニオン軸9の圧入力は、前記電動機1の最大出力までは両者の間にすべりを起さず、つまり大歯車8が空転せず、タイヤ側からピニオン軸9にこれを超える負荷トルクがかかったときにはすべりを起して空転するように設定されている。前述の第1の小歯車4、第1の大歯車5,中間軸6、第2の小歯車7および前記第2の大歯車8によって本考案に係るトルク伝動機構を構成し、電動機1からの出力軸を減速してピニオン軸9に伝える。この場合、ステアリング軸25から入力を与えた時は正常に電動機1からの操舵補助力をピニオン軸9に伝達でき、タイヤ側からトルク伝動機構を破損させるような過大トルクが入ってきた時には第2の大歯車8とピニオン軸9との間で空転し、トルク伝動機構および電動機1側に無理な力を伝えないようになっている。第2の大歯車8は前述の如く軸方向には固定されているため、歯車8とピニオン軸9が空転した後でも再び電動機1からのトルクをピニオン軸9に伝達できる。」(第5頁第19行-第7頁第12行)
(a5)「第3図は本考案の他の実施例を示した部分的な拡大断面図である。この実施例では前記第2の大歯車8はピニオン軸9の外周に遊嵌されており、かつその両端面に摩擦板28,29が配置されている。一方の摩擦板29はピニオン軸9のフランジ部9aに当接し、他方の摩擦板28は、ピニオン軸9に螺着されたナット26との間に皿ばね27を介して該大歯車8の端面に押し付けられている。皿ばね27の押し付け力は、ナット26の締付力で調整され、通常の負荷トルクの際は皿ばね27の押圧力で第2の大歯車8とピニオン軸9が一体となってトルク伝達が行われ、電動機1の最大出力を超える過大負荷トルクがかかったときには摩擦板28,29がすべりを起して空転するようになっている。」(第10頁第4-18行)
(a6)図面第1図?第3図には、上記の記載事項に関して図示されている。

したがって、刊行物1には
「モータ出力軸3を回転させる電動機1と、操舵出力軸となるピニオン軸9と、ステアリング軸25が結合されたスリーブ12と、モータ出力軸3に取り付けられた第1の小歯車4と、中間軸6の一端部に同軸固定された第1の大歯車5には第1の小歯車4が噛合し、中間軸6の他端部に固定された第2の小歯車7には第2の大歯車8が噛合し、タイヤ側からトルク伝動機構を破損させるような過大トルクが入ってきた時には第2の大歯車8とピニオン軸9の間で空転する機構を有する電動式パワーステアリング」
が、記載されている。

2.刊行物2の記載事項(訳は、特許権者が、平成17年8月9日付け特許異議意見書に添付したものを採用する。)
(b1)「The present invention relates to springy tolerance sleeve or ring for fitting a component of circular peripheral outline in a receiver opening of also circular peripheral outline with a tight or pressure seating or fit, that is, a fit such that the comopnent to be fitted will not turn within the opening.」(第1欄第11-16行)
(訳)「本発明は、周縁部の外形が円形の部品を、これもまた円形の周縁外形を有するレシーバ開口部に、隙間なく、または圧力をもって取り付けるか嵌合させるための、すなわち取り付けられる部品が開口部内で回転しないように嵌合させるための、弾力を有するトレランススリーブまたはリングに関するものである。」
(b2)「Accordingly, one of the objects of the invention is to provide a novel and improved springy tolerance sleeve which compensates for variations in the diameters of the component and the receiving opening within an economically satisfactorily wide range.
Another object of the invention is to provide a novel and imporoved springy tolerance sleeve which engages the surfaces to be held stationary relative to each other with a force of retention high enough to prevent slipping or turning of the seated component without scoring or marring either of the surfaces.
Still another object of the invention is to provide a novel and improved springy tolerance sleeve, the structuer of which is such that the sleeve is capable of absorbing the stationary or dynamic loads for which it is designed without experiencing a permanent deformation that may cause a collapse of the sleeve.
A further object of the invention is to provide a novel and improved springy tolerance sleeve, the design of which prevents a deformation of the sleeve such that the axis of the component becomes eccentric relative to the center axis of the opening to an unacceptable extent.」(第1欄第54行-第2欄第3行)
(訳)「したがって本発明の目的のひとつは、経済的に満足のいく広い範囲において、部品とレシーバ開口部との直径の変化を補正する、新しくかつ改良された弾力を有するトレランススリーブを提供することである。
本発明の別の目的は、各面に傷や跡をつけることなく、取り付けた部品が外れたり回転したりしないようにするだけの十分に強い保持力をもって、静止した状態で保持される両面を互いに噛合させる、新しくかつ改良された弾力を有するトレランススリーブを提供することである。
本発明のさらに別の目的は、スリーブが壊れるおそれのあるような永続的な変形を受けることなく、設計対象となる静的または動的負荷をスリーブが吸収可能な構造を有する、新しくかつ改良された弾力を有するトレランススリーブを提供することである。
本発明のさらに別の目的は、部品軸が開口部の中心軸に関して容認できない程度まで偏心するようなスリーブの変形を防ぐように設計された、新しくかつ改良された弾力を有するトレランススリーブを提供することである。」
(b3)「The ring has a circumferential middle portion and two circumferential outer portions. The middle portion is corrugated along its entire circumference to form corrugations 11 whereas the outer portions 12 and 13 are smooth strips.」(第5欄第67-71行)
(訳)「このリングは、円周上の中間部および円周上の2つの外側部を有する。上記中間部は、円周全体にわたって波形がつけられて波形部11を形成する。一方、上記外側部12および13は滑らかなストリップである。」
(b4)FIG.1?FIG.12には、上記記載事項に関して、図示されている。

3.刊行物3の記載事項(訳は、特許権者が、平成17年8月9日付け特許異議意見書に添付したものを採用する。)
(c1)「This invention relates to slip clutches for interposition between a rotary shaft and an element carried on the shaft such as gear, cam, pulley or the like.
It has heretofore been common practice to mount elements, such as gears, cams, pulleys, cranks and the like on a shaft, the element or the shaft providing the power input if desired. The elements may be freely rotatable with respect to the shaft or may be held against rotation by a key or set screw.」(第1頁第3-13行)
(訳)「本発明は、回転シャフトと、上記シャフトが有するギア、カム、プーリなどといった要素との間に介在させるスリップクラッチに関するものである。
従来、ギア、カム、プーリ、クランクなどの要素をシャフトに取り付け、必要であればこの要素またはシャフトがパワーインプットを供給するようにすることは、一般的な慣例であった。上記要素は、上記シャフトに対して自由に回転可能であってもよいし、キーまたは取り付けられたねじを用いて回転に対して保持されるようにしてもよい。」
(c2)「In U.S. Patent No.3,061,386 a tolerance ring is described comprising a corrugated elastic shim or expansion sleeve in which each corrugation acts as a compression spring to create a frictional grip on the parts it contacts. Such devices have been employed to secure synthetic plastic devices which may lack dimensional stability, distortion during curing and incompatible thermal expansion rates, to shafts. Such devices have also been employed to mount anti-friction bearings in stamped or drawn sheet metal housings and in die cast housings, and to mount knobs to levers.」(第1頁第31-42行)
(訳)「米国特許第3,061,386号は、波形になった弾性シムまたは伸張スリーブを包含するトレランスリングについて記述しており、上記トレランスリングにおいては、各波形部は圧縮ばねとして作用して、接触するパーツとの摩擦による噛合を生み出している。このような装置は、寸法の安定性がなく、硬化中に変形し、熱膨張率に互換性がないような合成プラスティック装置をシャフトに固定するために用いられてきた。また上記装置は、打ち抜きまたは引き伸ばしされた薄板金属ハウジングおよびダイカストハウジング内に耐摩擦軸受けを取り付けるため、およびノブをレバーに取り付けるためにも用いられている。」
(c3)「Reffering now more particularly to Figures 1 and 2 of the drawings, one embodiment of the invention is there shown.
A rotatable operating element or shaft 10 is provided having a shaft portion 10a of predetermined diameter and a shoulder 11 from which a shaft portion 10b, of reduced diameter extends.
A rotatable operating element 14 in sorrounding relation to the shaft 10 is shouwn generally at 14, and may be a gear, cam, pulley, crank or the like. Dependent upon the specific mechanism either the shaft 10 or the element 14 may be the driving component with the other being the driven component.
The operating element 14 has a bore 15 of the same internal diameter as the external diameter of the shaft portion 10b and an axially aligned bore 15 extending from the bore 14 toward the shoulder 11 of substantially the same diameter as that of the shaft portion 10a thus providing an inwardly extending rim 17.
Within the bore 16 a split sleeve 18 is provided, preferably rectangular in transverse cross section with its outer peripheral face 19 in engagement with the bore 16 and having an inner face 20.
Interposed between the split sleeve 18 and the exterior of the shaft portion 10b a split circumferentially disposed ring 25 is provided of the type known as a tolerance ring. The ring 25 is an elastic metallic shim, made of thin flat spring steel, with a plurality of transverse corrugations 26 extending outwardly from one face thereof and with the ends of the corrugations terminated inwardly of the side margins so that each corrugation can act as a compression spring to exert a frictional grip, when forced in place, against the ring 18 and its inner face 20. The ring 25 may be as shown in U.S. Patent No.3,061,386.
A key 27 is provided, perferably rectangular in cross section and carried in a keyway 28 in the shaft 10, is interposed between the ends of the split ring 18, and of the force applying ring 25, to limit their circumferential movement.
It will be noted that the split sleeve 18, the ring 25, and the key 27 are confined against longitudinal movement with respect to the shaft 10 by the shoulder 11 and the rim 17.
The element 14 is restrained against longitudinal movement on the shaft 10 in one direction by the sleeve 18 and the key 27 and in the other direction by a split retainer ring 30 in a circumferential groove 31 on the shaft portion 10b.(第1頁第101行-第2頁第27行)」
(訳)「さて、上記図面のうち図1および図2をさらに詳しく参照すると、図1および図2には本発明の一実施例が示されている。
回転可能な作動要素すなわちシャフト10は、所定の直径を有するシャフト部分10aおよび肩部11を有しており、上記肩部11からは直径の減じられたシャフト部10bが延在している。
上記シャフト10を取り囲むような関係にある回転可能な作動要素14は概して14で表され、ギア、カム、プーリ、クランクなどである。一定の機構に応じて、シャフト10または要素14の一方は駆動部品、他方が被駆動部品であってもよい。
上記作動要素14は、上記シャフト部10b外径と同じ内径の孔15を有しており、軸方向に整列する孔15は孔14から実質的にシャフト部10aと同じ直径を有する肩部11へ向かって延びて、内側に延びるリム17を提供している。
孔16内にはスプリットスリーブ18が設けられる。上記スプリットスリーブ18は横断面が矩形であって、その外周面19が孔16と噛合しているとともに内面20を有することが好ましい。
上記スプリットスリーブ18と上記シャフト部10bの外側部分との間には、トレランスリングとして公知の型であるスプリット円周配置リング25が介在している。このリング25は弾性金属シムであって、薄く平らなばねスチールからできており、その一面から外側に延びる複数の横方向の波形部と、適切に力が加えられれば、リング18とその内面20とに対して各波形部が圧縮ばねとして作用して摩擦によって噛み合うように働くことができるように、サイドマージンの内側で終結する波形部端とを有する。上記リング25は、米国特許第3,061,386号に示されるようなものであって構わない。
キー27は、断面が矩形であってシャフト10内のキー溝28に収容されることが好ましく、スプリットリング18の端部と力付加リング25の端部との間に介在して、その円周上の運動を制限する。
スプリットスリーブ18とリング25およびキー27は、肩部11およびリム17によってシャフト10に関して縦方向の運動が制限されることを述べておく。
要素14は、一方向においてはスリーブ18およびキー27によって、他方向においてはシャフト部10bの円周溝31内のスプリット保持装置リング30によって、シャフト10上の縦方向の運動が制限される。
図3に示される本発明の実施例においては、シャフト10の直径は不変である。
先と同じように、スリーブ18が孔16と噛合した状態でスプリットスリーブ18およびリング25が設けられている。キー27は、シャフト10のキー溝28に噛合している。
スプリット保持装置リング32は、シャフト10のリング溝33と噛合しており、シャフト10の要素14の縦方向における変位を防ぐ。」
(c4)「Upon driving either the shaft 10 or the element 14 relative rotary movement between the two is normally prevented by the frictional engagement of the sleeve 18 in the bore 16 or with the exterior surface of the shaft 10. The frictional engagement is maintained by the force exerted by the corrugations 26 of the ring 25. Relative rotation of the sleeve 18 and the ring 25 is prevented by the key 27.
In the event that an undue force is exerted either on the shaft 10 or the element 14, the frictional engagement between the split sleeve 18 and the element 14 or the shaft 10 will be overcome and slipping will occur thereby avoiding injury to the shaft 10 or the element 14.」(第2頁第55-69行)
(訳)「シャフト10または要素14のいずれかを駆動する際には、上記2つの部品間の相対的な回転運動は、通常はスリーブ18の孔16への、またはシャフト10の外面への摩擦による噛合によって防止される。上記摩擦による噛合は、リング25の波形部26が作用する力によって維持される。スリーブ18とリング25との相対的な回転は、キー27によって防止される。
シャフト10または要素14のいずれかに過度の力が働いた場合には、スプリットスリーブ18と要素14またはシャフト10との間の摩擦による噛合は打ち負かされてスリップが生じ、これによってシャフト10または要素14への損傷は回避される。」
(c5)FIG.1?FIG.5には、上記記載事項に関して図示されている。

第5 当審の判断
1.本件発明1について
(1)対比
刊行物1記載の発明において、ハウジングに関して特に言及はないが、第1図あるいは技術常識から電動機1が取り付けられるハウジングが存在することは明らかである。
刊行物1記載の発明の「電動機1」、「モータ出力軸3」、「ピニオン軸9」、「スリーブ12」、「第1の小歯車4」、及び「第2の大歯車8」は、それぞれ、本件発明1の「モータ」、「回転軸」、「出力軸」、「入力軸」、「駆動手段」及び「従動手段」に相当する。
そして、「タイヤ側からトルク伝動機構を破損させるような過大トルクが入ってきた時には第2の大歯車8とピニオン軸9の間で空転する機構」は、第2の大歯車8とピニオン軸9との間で、タイヤ側からトルク伝動機構を破損させるような値のトルクが入ってきた時はトルクを伝達せず、それ以下の値のトルクの時はトルクを伝達するものと認められるから、本件発明1の「トルクリミット手段」に相当するものと認められる。
したがって、本件発明1と刊行物1記載の発明は、以下のアの点で一致し、イの点で相違するものと認められる。

ア.一致点
「ハウジングと、該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段により動力が伝達される従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段を備えた」電動式パワーステアリング装置。

イ.相違点
(A)本件発明1の従動手段が、駆動手段に動力伝達可能に係合しているのに対して、刊行物1記載の発明においては、本件発明1の駆動手段に相当する第1の小歯車4が、本件発明1の従動手段に相当する第2の大歯車8と、第1の大歯車5、中間軸6、及び第2の小歯車7を介して動力を伝達されている点
(B1)本件発明1のトルクリミット手段が、「前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して弾性力を付与するリング部材を含んで構成され、前記他方に対して付与される弾性力の調整を、前記リング部材単独で行なえるようにした」のに対して、刊行物1記載の発明のトルクリミット手段においては、かかるリング部材は採用されていない点。

(2)判断
ア.相違点(A)について
動力伝達機構において、必要な変速比、あるいはスペースを考慮して、歯車あるいは軸の配置を適宜選択することは、設計上、当業者が普通に行う事項であり、刊行物1記載の発明のように、駆動手段と従動手段を歯車を介して動力を伝達する構成に代えて、本件発明1のように駆動手段と従動手段を直接係合することに、格別の創意は認められない。

イ.相違点(B1)について
刊行物2には、周縁部の外形が円形の部品を、円形の周縁外形を有するレシーバ開口部に隙間なく、または圧力をもって取り付けるか嵌合させるための弾力を有するトレランススリーブあるいはリングについて記載され、その技術的事項を具現化したものとして、円周全体に波形部が形成されたリングの構成が開示されている。
刊行物3には、シャフト(10)と要素(14)の間のトルクリミット機構として、スプリットスリーブ(18)と、要素(14)またはシャフト(10)との間の摩擦による噛合が、シャフト(10)に取り付けられた力付加リング(25)の波形部(26)が作用する力によって維持され、シャフト(10)または要素(14)のいずれかに過度の力が働いた場合には、この摩擦による噛合が打ち負かされてスリップが生じる機構が記載されており、また、シャフト(10)と、要素(14)間のトルクリミット手段として、上記刊行物2に開示されたトレランスリングが公知例として挙げられている。
したがって、刊行物3には、シャフト(10)に対して取り付けられた力付加リング(25)について記載され、さらには、この力付加リング(25)が、組み付けられた際に、スプリットスリーブ(18)と要素(14)の摩擦による噛合を維持する弾性力を付与することが記載され、これは、力学的な観点からみて、力付加リング(25)が、スプリットスリーブ(18)を介して、要素(14)に対して弾性力を付与することが示されているのに等しいから、本件発明1の構成要件に対応して、「従動手段或いは出力軸の一方に対して取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して弾性力を付与するリング部材」と、当該リング部材を「含んで構成され」るトルクリミット手段が、開示されているものと認められる。
さらに、刊行物3には、「キー27は、断面が矩形であってシャフト10内のキー溝28に収容されることが好ましく、スプリットリング18の端部と力付加リング25の端部との間に介在して、その円周上の運動を制限する。スプリットスリーブ18とリング25およびキー27は、肩部11およびリム17によってシャフト10に関して縦方向の運動が制限されることを述べておく。」との記載があり、スプリットリング18及び力付加リング25は、シャフト10に関して、円周方向及び縦方向(軸方向)の運動が制限されることが示されており、この記載に接した当業者が、力付加リング25を、シャフト10に対して固定的に取り付けるように構成することに、格段の創意は認められない。
また、刊行物1記載の発明において、トルクリミット機構について、2つの実施例(第1?2図と第3図に図示のもの。)が、記載されていることからみても、刊行物1記載の発明の発明において採用しうるトルクリミット手段が、特定の態様のものに限られないことが、明らかであるし、刊行物3においては、要素(14)として、本件発明1に係る従動手段の具体例であるギアが例示されている。
したがって、刊行物1記載のトルクリミット機構において、相違点(B1)に関し、刊行物2及び刊行物3記載の発明に基づいて、「前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して弾性力を付与するリング部材を含んで構成」することは、当業者が容易に想到し得た程度のことである。
そして、個々の部品の選別により、装置の特性を調整することは、日常的に行われていることであり、当該リング部材の選別により「弾性力の調整」を「リング部材単体で行える」ことは、当業者にとって、自明な事項に過ぎない。
特許権者は、特許異議意見書において、本件発明1は、「トルクリミッタ作動時にトレランススリーブ表面を積極的に滑らせるという新たな思想」に基づくものであるから、「刊行物1,2,3から本件発明1を容易に想到しうるものとは認められない。」と主張する。
しかしながら、明細書及び図面の記載を検討しても、本件発明1が、「トルクリミッタ作動時にトレランススリーブ表面を積極的に滑らせるという新たな思想」に基づくものである旨の記載はなく、請求項の記載を検討しても、リング部材は、トルクリミット手段に含まれるという位置づけにとどまり、そのような思想を直接的に具現化したものとも認められない。

2.本件発明2について
(1)対比
本件発明2と刊行物1記載の発明の一致点については、1.(1)ア.と同じである。そして、相違点については、1.(2)で挙げた(A)に加えて、次に挙げる(B2)が存在するが、相違点(A)に関する判断は、本件発明1に対するものと共通であるので、以下、相違点(B2)に関する判断について、論述する。

(B2)本件発明1のトルクリミット手段が、「前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して所定の弾性力を付与可能に締め代の調整を行うため選別されたリング部材を含んで構成された」のに対して、刊行物1記載の発明のトルクリミット手段においては、かかるリング部材は採用されていない点。

(2)判断[相違点(B2)について]
刊行物2には、周縁部の外形が円形の部品を、円形の周縁外形を有するレシーバ開口部に隙間なく、または圧力をもって取り付けるか嵌合させるための弾力を有するトレランススリーブあるいはリングについて記載され、その技術的事項を具現化したものとして、円周全体に波形部が形成されたリングの構成が開示されている。
刊行物3には、シャフト(10)と要素(14)の間のトルクリミット機構として、スプリットスリーブ(18)と、要素(14)またはシャフト(10)との間の摩擦による噛合が、シャフト(10)に取り付けられた力付加リング(25)の波形部(26)が作用する力によって維持され、シャフト(10)または要素(14)のいずれかに過度の力が働いた場合には、この摩擦による噛合が打ち負かされてスリップが生じる機構が記載されており、また、シャフト(10)と、要素(14)間のトルクリミット手段として、上記刊行物2に開示されたトレランスリングが公知例として挙げられている。
したがって、刊行物3には、シャフト(10)に対して取り付けられた力付加リング(25)について記載され、さらには、この力付加リング(25)が、組み付けられた際に、スプリットスリーブ(18)と要素(14)の摩擦による噛合を維持する弾性力を付与することが記載され、これは、力学的な観点からみて、力付加リング(25)が、スプリットスリーブ(18)を介して、要素(14)に対して弾性力を付与することが示されているのに等しいから、本件発明2の構成要件に対応して、「従動手段或いは出力軸の一方に対して取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して弾性力を付与するリング部材」と、当該リング部材を「含んで構成され」るトルクリミット手段が、開示されているものと認められる。
さらに、刊行物3には、「キー27は、断面が矩形であってシャフト10内のキー溝28に収容されることが好ましく、スプリットリング18の端部と力付加リング25の端部との間に介在して、その円周上の運動を制限する。スプリットスリーブ18とリング25およびキー27は、肩部11およびリム17によってシャフト10に関して縦方向の運動が制限されることを述べておく。」との記載があり、スプリットリング18及び力付加リング25は、シャフト10に関して、円周方向及び縦方向(軸方向)の運動が制限されることが示されており、この記載に接した当業者が、力付加リング25を、シャフト10に対して固定的に取り付けるように構成することに、格段の創意は認められない。
そして、個々の部品の選別により、装置の特性を調整することは、日常的に行われていることであり、所定の弾性力を付与可能に締め代の調整を行うために、リング部材が選別されることは、設計上、当然に考慮される事項であるし、刊行物2記載の発明についても、外形が円形の部品を、円形のレシーバ開口部に隙間なく、圧力をもって取り付け、あるいは嵌合させることを目的としているものであるから、リング部材の弾性力により締め代の調整が試みられることは、当業者の常識の範囲を越えるものではない。
また、刊行物1記載の発明において、トルクリミット機構について、2つの実施例(第1?2図と第3図に図示のもの。)が、記載されていることからみても、刊行物1記載の発明の発明において採用しうるトルクリミット手段が、特定の態様のものに限られないことが、明らかであるし、刊行物3においては、要素(14)として、本件発明2に係る従動手段の具体例であるギアが例示されている。
したがって、刊行物1記載のトルクリミット機構において、相違点(B2)に関し、刊行物2及び刊行物3記載の発明に基づいて、「前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して弾性力を付与可能に締め代の調整を行うため選別されたリング部材を含んで構成」することは、当業者が容易に想到し得た程度のことである。

3.本件発明3及び本件発明4について
(1)対比
本件発明3及び4と刊行物1記載の発明の一致点については、1.(1)ア.と同じである。そして、相違点については、1.(2)で挙げた(A)に加えて、次に挙げる(B3)及び(B4)が存在するが、相違点(A)に関する判断は、本件発明1に対するものと共通であるので、以下、相違点(B3)及び(B4)に関する判断について、論述する。

(B3)本件発明3及び本件発明4のトルクリミット手段が、「前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して、該当する前記従動手段或いは前記出力軸に設けられた円周溝を介して軸方向において位置決めされつつ固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して当接する突起を介して弾性力を付与するリング部材を含んで構成された」のに対して、刊行物1記載の発明においては、かかるリング部材は採用されていない点。
(B4)本件発明4のトルクリミット手段のリング部材が、「所定の弾性力を付与可能に選別される」のに対して、刊行物1記載の発明のリング部材については、かかる特定はされていない点。

(2)判断[相違点(B3)及び(B4)について]
刊行物2には、周縁部の外形が円形の部品を、円形の周縁外形を有するレシーバ開口部に隙間なく、または圧力をもって取り付けるか嵌合させるための弾力を有するトレランススリーブあるいはリングについて記載され、その技術的事項を具現化したものとして、円周全体に波形部が形成されたリングの構成が開示されている。
刊行物3には、シャフト(10)と要素(14)の間のトルクリミット機構として、スプリットスリーブ(18)と、要素(14)またはシャフト(10)との間の摩擦による噛合が、シャフト(10)に取り付けられた力付加リング(25)の波形部(26)が作用する力によって維持され、シャフト(10)または要素(14)のいずれかに過度の力が働いた場合には、この摩擦による噛合が打ち負かされてスリップが生じる機構が記載されており、また、シャフト(10)と、要素(14)間のトルクリミット手段として、上記刊行物2に開示されたトレランスリングが公知例として挙げられている。
したがって、刊行物3には、シャフト(10)に対して取り付けられた力付加リング(25)について記載され、さらには、この力付加リング(25)が、組み付けられた際に、スプリットスリーブ(18)と要素(14)の摩擦による噛合を維持する弾性力を付与することが記載され、これは、力学的な観点からみて、力付加リング(25)が、スプリットスリーブ(18)を介して、要素(14)に対して弾性力を付与することが示されているのに等しいから、本件発明3及び本件発明4の構成要件に対応して、「従動手段或いは出力軸の一方に対して取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して弾性力を付与するリング部材」と、当該リング部材を「含んで構成され」るトルクリミット手段が、開示されているものと認められる。
そして、刊行物2記載のトレランススリーブあるいはリング、あるいは刊行物3記載の力付加リングは、その波形部の当接により、駆動側と従動側の間に弾性力を付与していることが明らかであるから、本件発明3及び本件発明4に関し、「当接する突起を介して弾性力を付与する」ことが示唆されている。
さらに、刊行物3には、「キー27は、断面が矩形であってシャフト10内のキー溝28に収容されることが好ましく、スプリットリング18の端部と力付加リング25の端部との間に介在して、その円周上の運動を制限する。スプリットスリーブ18とリング25およびキー27は、肩部11およびリム17によってシャフト10に関して縦方向の運動が制限されることを述べておく。」との記載があり、スプリットリング18及び力付加リング25は、シャフト10に関して、円周方向及び縦方向(軸方向)の運動が制限されることが示されており、この記載に接した当業者が、力付加リング25を、シャフト10に対して固定的に取り付けるように構成することに、格段の創意は認められないし、この取付にあたって、円周溝を介して軸方向に位置決めした点は、一般に軸に嵌合するリング部材を軸方向に位置決めするために円周溝を介することは常套手段に過ぎないから、当業者が必要に応じてなし得たことである。
そして、個々の部品の選別により、装置の特性を調整することは、日常的に行われていることであり、所定の弾性力を付与可能に、リング部材が選別されることは、設計上、当然に考慮される事項である。
また、刊行物1記載の発明において、トルクリミット機構について、2つの実施例(第1?2図と第3図に図示のもの。)が、記載されていることからみても、刊行物1記載の発明の発明において採用しうるトルクリミット手段が、特定の態様のものに限られないことが、明らかであるし、刊行物3においては、要素(14)として、本件発明3及び本件発明4に係る従動手段の具体例であるギアが例示されている。
したがって、刊行物1記載のトルクリミット機構において、相違点(B3)及び相違点(B4)に関し、刊行物2及び刊行物3記載の発明に基づいて、「前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して、該当する前記従動手段或いは前記出力軸に設けられた円周溝を介して軸方向において位置決めされつつ固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して当接する突起を介して弾性力を付与するリング部材を含んで構成」すること、及び「前記リング部材が、前記他方に対して所定の弾性力を付与可能に選別されること」は、当業者が容易に想到し得た程度のことである。

第6 結論
以上のとおりであるから、本件発明1ないし4は、上記刊行物記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、本件発明1ないし4についての特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
電動式パワーステアリング装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、
車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、
ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、
該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段に動力伝達可能に係合する従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、
該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段と、を含み、
該トルクリミット手段が、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して弾性力を付与するリング部材を含んで構成され、
前記他方に対して付与される弾性力の調整を、前記リング部材単独で行なえるようにしたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
【請求項2】
ハウジングと、
該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、
車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、
ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、
該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段に動力伝達可能に係合する従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、
該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段と、を含み、
該トルクリミット手段が、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して所定の弾性力を付与可能に締め代の調整を行うため選別されたリング部材を含んで構成されたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
【請求項3】
ハウジングと、
該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、
車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、
ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、
該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段に動力伝達可能に係合する従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、
該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段と、を含み、
該トルクリミット手段が、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して、該当する前記従動手段或いは前記出力軸に設けられた円周溝を介して軸方向において位置決めされつつ固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して当接する突起を介して弾性力を付与するリング部材を含んで構成されたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
【請求項4】
前記リング部材が、前記他方に対して所定の弾性力を付与可能に選別されることを特徴とする請求項3に記載の電動式パワーステアリング装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電動式パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来技術】
車両の電動式パワーステアリング装置として、補助操舵トルクとなる電動モータの回転出力を歯車装置により減速して操舵機構の出力軸に伝達し、ステアリングホィールの手動力を補助して該出力軸を所定範囲内で往復動作させることにより、車輪の操舵を行なうように構成したものが知られている。このような電動式パワーステアリング装置の作動時に、車輪が路面から受ける突発的な力が電動モータの出力に対向して、衝撃力を発生することがある。このような衝撃力は、電動モータや動力伝達機構の損傷を招く恐れがある。
【0003】
【解決すべき課題】
この衝撃力を緩和もしくは解消するために、従来技術においては、例えば電動モータの回転軸に電磁クラッチを配置する等の方策がとられていた。しかしながら、このような電磁クラッチは一般的にコストが高く、また作動時に常に電力を供給する必要があるため省エネの観点からも好ましくないこと、及び電動モータの定格出力が増大すれば、電磁クラッチのコイル等をも相当大きくしなければならないという問題点がある。
【0004】
一方、減速ギヤ部に別体のトルクリミッタを設けることも考えられるが、同様にコスト高、取付スペースの制限等の問題点がある。
【0005】
本願発明は、簡素な構成でありながら、電動モータや動力伝達系の損傷を防止することのできる電動式パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する手段】
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明に係る電動式パワーステアリング装置は、
ハウジングと、
該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、
車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、
ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、
該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段に動力伝達可能に係合する従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、
該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段と、を含み、
該トルクリミット手段が、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して弾性力を付与するリング部材を含んで構成され、
前記他方に対して付与される弾性力の調整を、前記リング部材単独で行なえるようにした。
請求項2に記載の発明に係る電動式パワーステアリング装置は、
ハウジングと、
該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、
車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、
ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、
該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段に動力伝達可能に係合する従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、
該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段と、を含み、
該トルクリミット手段が、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して所定の弾性力を付与可能に締め代の調整を行うため選別されたリング部材を含んで構成される。
前記リング部材は、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して、該当する前記従動手段或いは前記出力軸に設けられた円周溝を介して軸方向において位置決めされつつ固定的に取り付けられることができる。
請求項3に記載の発明に係る電動式パワーステアリング装置は、
ハウジングと、
該ハウジングに取り付けられ、回転軸を回転させるモータと、
車輪を操舵する為に操舵力を伝達する出力軸と、
ステアリングホィールと該出力軸とを連結する入力軸と、
該回転軸に取り付けられた駆動手段と、該駆動手段に動力伝達可能に係合する従動手段と、を含んで構成される動力伝達機構と、
該従動手段と該出力軸との間に設けられ、所定値以下のトルクの伝達はするが、該所定値を越えるトルクの伝達はしないトルクリミット手段と、を含み、
該トルクリミット手段が、前記従動手段或いは前記出力軸の一方に対して、該当する前記従動手段或いは前記出力軸に設けられた円周溝を介して軸方向において位置決めされつつ固定的に取り付けられ、組み付けられた際にその他方に対して当接する突起を介して弾性力を付与するリング部材を含んで構成される。
前記リング部材は、前記他方に対して所定の弾性力を付与可能に選別されることができる。
【0007】
【作用】
本願発明の電動式パワーステアリング装置によれば、前記トルクリミット手段は、該従動手段と該出力軸との間に設けられているため、該トルクリミット手段を取り付けても従来の構成に対して特に装置の大型化を招かず、またトルク伝達に必要な摩擦力を発生する為に出力軸もしくは従動手段と別体のリング部材を用いるようにしたので、その締め代等の調整を別途行えるため、製造コストが低くなっている。
【0008】
【実施例】
以下、本願発明の実施例を図面を参照して以下に詳細に説明する。
図1は、本願発明の実施例である電動式パワーステアリング装置100の軸線方向一部断面図である。
【0009】
図1において、電動式パワーステアリング装置100は、ハウジング本体101とそれから延在するラックコラム110を有する。ハウジング本体101及びラックコラム110は、不図示のブラケットにより不図示の車体に固定されており、それらによりハウジングを一体的に形成している。ハウジング本体101の内側には、一端をステアリングシャフト及びステアリングホィール(図示せず)に連結するようになっている入力軸111が上方から斜めに延在し、一方ハウジング本体101及びラックコラム110内には出力軸であるラック軸112が延在している。入力軸111の下方端には不図示のピニオンが形成され、ラック軸112のラックに噛合しており、入力軸111の回転によりラック軸112は左右に移動するようになっている。なお、ラック軸112は、中空軸112aと、外面にラックを形成した中実軸112bとを連結してなる。
【0010】
トルク検出装置113がハウジング本体101内に設けられている。このトルク検出装置113は、トーションバーを利用して入力軸111に加わったトルクを検出し、それに対応する信号値を出力するものである。
【0011】
更に、ハウジング本体101内には、入力軸111に連結された動力伝達機構(後述するハイポイドギヤ列)が設けられ、ハウジング本体101に取り付けられた電動モータ114の回転軸(図2)からの動力を減速して入力軸111に伝達するようになっている。なお、トルク検出装置113及び電動モータ114は、不図示の制御装置に接続されている。
【0012】
ラック軸112の両端にはボールジョイント115、116が取り付けられており、ボールジョイント115、116にはそれぞれタイロッド117、118の端部が枢動自在に取り付けられている。ボールジョイント115、116の周囲には防塵用のブーツ119、120が取り付けられている。
【0013】
図2は、図1の電動式パワーステアリング装置のII部の拡大部分断面図である。図2において、ハウジング101は、カバー101aとベース101bとからなる。カバー101a内を入力軸111が延在している。中空の入力軸111は、軸受122によりカバー101aに対して回転自在に支持されている。入力軸111内を、一端を入力軸111に他端を出力軸121に連結したトーションバー123が延在している。
【0014】
入力軸111の中央部周囲において、受けたトルクに比例してトーションバー123がねじれることに基づき、操舵トルクを検出する検出装置113が設けられている。この検出装置113は、入力軸111に対して相対回転及び軸線方向に移動可能に外嵌されたスライダ124と、内方端を出力軸121の上方端に形成された孔に嵌合させかつ外方端をスライダ124の下方端に形成した縦溝内に挿入したピン125と、入力軸111の下方端外周に形成された螺旋溝とスライダ124の凹部とにより形成された空間内を転動自在なボール126と、スライダ124を上方へ付勢するスプリング127と、スライダ124の外周と連結されスライダ124の軸線方向移動量を測定するポテンショメータ128とから、構成されている。なお、このような検出装置は、例えば実開昭60-179944号公報において代表されるように公知であり、よってその構成については以下に詳細を記載しない。
【0015】
出力軸121の上方端には、後述するようにして大ハイポイドギヤ129が取り付けられている。出力軸121の上方端における大ハイポイドギヤ129の近傍に上方軸受131が嵌合している。出力軸121の下方端には下方軸受132が嵌合している。下方軸受132の外周は、ベース101bに螺合された第1スリーブ133を介してベース101bに支持されている。上方軸受131と下方軸受132との外輪間には、第2スリーブ134が設けられている。出力軸121の下端の雄ねじにはナット135が螺合されている。
【0016】
従動手段である大ハイポイドギヤ129は、電動モータ114に連結された回転軸に形成された駆動手段である小ハイポイドギヤ136に噛合している。第1スリーブ133はベース101bに対して回転させることにより、ベース101b内に出入り自在となっており、それにより大ハイポイドギヤ129と小ハイポイドギヤ136との歯面間隔即ちバックラッシュの調整をすることができる。
【0017】
ハウジング101のカバー101aは、その内側において、下端が大ハイポイドギヤ129の上面近くまで延在した内側円筒部101cを設けている。大ハイポイドギヤ129の上面は、環状の平面129aとなっており、平面129aには、内側円筒部101cの下端に取り付けられたシール137が密封的に当接している。内側円筒部101cの側壁には、小ハイポイドギヤ136と同軸の孔101dが形成されており、小ハイポイドギヤ136の先端はニードル軸受150により、孔101dに対して回転自在に支持されている。なお、大小ハイポイドギヤの軸線は、直交状態からオフセットしている。
【0018】
図3は、図2の電動式パワーステアリング装置のIII-III線に沿って切断して得られた部分断面図である。図4は、リング部材201の拡大部分切断斜視図である。図2において、出力軸121の上端部近傍には、2本の円周溝121aが形成されている。リング部材201は、内周に円周突起201a(図4)を有し、この円周突起201aを円周溝121aに係合させることにより、リング部材201は出力軸121に固定的に取り付けられている。一方大ハイポイドギヤ129は、内周に円周溝129bを形成している。リング部材201は、外周に軸線方向に延在する多数のアキシャル突起201b(図3、図4)を有する。このアキシャル突起201bは、組付時に大ハイポイドギヤ129の円周溝129bの底部に弾性的に当接して、適切な摩擦力を大ハイポイドギヤに印加するものである。なお、円周溝129bとリング部材201とでトルクリミット手段を構成する。
【0019】
次に、本実施例である電動式パワーステアリング装置の動作につき図1を参照して以下に説明する。運転者が図示しないステアリングホィールを回転させると入力軸111が回転し、出力軸121を介してラック軸112にトルクが伝達される。この場合において、トルク検出装置113で検出されたトルクの値は、図示しない制御回路に送られ、そこで所定値と比較される。該トルクが所定値を超えた場合には、補助操舵力を必要とする場合であるので、電動モータ114を駆動すべく駆動指令が出される。駆動指令により駆動された電動モータ114は、ハイポイドギヤを介して出力軸121を回転させ、ラック軸112を軸線方向に移動させる。トルク検出装置113で検出されたトルクの値が所定値より低い場合には、補助操舵力は不要であるので、電動モータ114は駆動されない。
【0020】
ところで、このような電動式パワーステアリング装置において、高速でステアリングギヤが回転しつつストロークエンドに到達した場合、大ハイポイドギヤ129の回転の減速比倍の速さで回転している電動モータ114が急に停止することとなり、電動モータの慣性により生じる大きな衝撃力が減速機構に伝達され、動力伝達系の破損や機能低下を将来する恐れがある。しかし強度上問題となるような衝撃力は通常使用するトルクよりはるかに大きいこと、及びこのような特に過大な衝撃力の発生頻度は極めて低いことから、大ハイポイドギヤ129と出力軸121の間で滑りを生じさせることによりこの衝撃力を吸収することができる。すなわち本実施例においては、摩耗等の経時変化を考慮しつつ、リング部材201のアキシャル突起201bから大ハイポイドギヤ129の円周溝129bに印加される弾性力に基づき発生する摩擦力が、通常使用時に伝達されるトルクより大きく且つ上記衝撃力よりも低くなるよう、円周溝129bの内径およびアキシャル突起201bの突出量を設定してある。従って、通常作動時には、円周溝129bとアキシャル突起201bとの間で滑りを生じないため、大ハイポイドギヤ129より出力軸121への動力伝達が支障なく行えるようになっている。一方、上記衝撃力が生じたときには、円周溝129bに対してアキシャル突起201bをすべらせて、それにより大ハイポイドギヤ129と出力軸121との間の動力伝達はしないようになっている。
【0021】
なお、リングギヤ部材201の円周突起201aは、組み込み容易性をねらったものである。すなわち、リング部材201は大ハイポイドギヤ129と共に組み込まれるが、出力軸121に対する上下方向の相対位置が適切となったときに、円周突起201aは出力軸121の円周溝121bにパチンと係合し、それにより出力軸121と大ハイポイドギヤ129との相対位置関係を一義的に決定することができるのである。更に、多数のアキシャル突起201bを設けたことにより、リング部材201から大ハイポイドギヤ129に印加される弾性力を、寸法公差のばらつきに対し鈍感にしている。すなわち、アキシャル突起201bの突出量が多少変化しても、印加される弾性力は大きく変化しないようになっている。
【0022】
以上、本発明を実施例を参照して説明してきたが、本発明は上記実施例に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、リング部材201のアキシャル突起は外側でなく内側に設けられていても良い。またこの電動式パワーステアリング装置においては、大ハイポイドギヤ129の円周溝129bの底面は円筒面であるが、リング部材201のアキシャル突起201bに対応する凹凸を形成すれば、大ハイポイドギヤ129と出力軸121の相対滑り時のトルクをあげることができる。更にハイポイドギヤはベベルギヤであってもよく、或いは摩擦伝動要素であってもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本願発明の電動式パワーステアリング装置によれば、
トルクリミット手段は、従動手段と出力軸との間に設けられているため、該トルクリミット手段を取り付けても従来の構成に対して特に装置の大型化を招かず、またトルク伝達に必要な摩擦力を発生する為に出力軸もしくは従動手段と別体のリング部材を用いるようにしたので、その締め代等の調整を別途行えるため、製造コストが低くなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本願発明の実施例である電動式パワーステアリング装置100の軸線方向一部断面図である。
【図2】
図1の電動式パワーステアリング装置のII部の拡大部分断面図である。
【図3】
図2の電動式パワーステアリング装置のIII-III線に沿って切断して得られた部分断面図である。
【図4】
リング部材201の拡大部分切断斜視図である。
【符号の説明】
101………ハウジング本体
101c………内側円筒部
111………入力軸
112………ラック軸
114………電動モータ
121………出力軸
121a………円周溝
129………大ハイポイドギヤ
129b………円周溝
136………小ハイポイドギヤ
201………リング部材
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2006-01-10 
出願番号 特願平6-216100
審決分類 P 1 651・ 121- ZA (B62D)
最終処分 取消  
前審関与審査官 大谷 謙仁  
特許庁審判長 鈴木 久雄
特許庁審判官 田々井 正吾
柴沼 雅樹
登録日 2003-08-08 
登録番号 特許第3458867号(P3458867)
権利者 日本精工株式会社
発明の名称 電動式パワーステアリング装置  
代理人 臼井 伸一  
代理人 産形 和央  
代理人 越智 隆夫  
代理人 岡部 正夫  
代理人 高橋 誠一郎  
代理人 提中 清彦  
代理人 吉澤 弘司  
代理人 岡部 讓  
代理人 本宮 照久  
代理人 加藤 伸晃  
代理人 岡部 正夫  
代理人 松井 孝夫  
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