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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G21K
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 G21K
審判 査定不服 特174条1項 特許、登録しない。 G21K
審判 査定不服 特17 条の2 、4 項補正目的 特許、登録しない。 G21K
管理番号 1156114
審判番号 不服2004-16118  
総通号数 90 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-08-04 
確定日 2007-04-17 
事件の表示 特願2000-556379「物品を搬送するコンベヤ装置のループ内の放射線遮蔽材製中間壁部を有する物品照射装置」拒絶査定不服審判事件〔平成11年12月29日国際公開、WO99/67793、平成14年7月2日国内公表、特表2002-519647〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、1998年(平成10年)6月23日に米国に出願されたUS09/102942号の特許出願を優先権主張の基礎として1999年(平成11年)6月15日に国際出願されたPCT/US99/13437の日本国への特許出願である特願2000-556379号の出願であって、その翻訳文である国内書面が平成12年12月25日に提出されるとともに、同日の平成12年12月25日に明細書を補正する手続補正書が提出され、原審において平成15年8月15日付の拒絶理由を通知したところ、出願人から平成15年11月25日付で期間延長願が提出されるも、前記拒絶理由通知に対する何らの応答もなく、前記拒絶理由により平成16年4月26日付で拒絶査定がなされ、その後、前記拒絶査定を不服として平成16年8月4日に拒絶査定不服審判が請求され、その請求の日から30日以内の平成16年9月3日に明細書を補正する手続補正書が提出されたものである。

第2 平成16年9月3日付の手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]
平成16年9月3日付の手続補正を却下する。

[理由]
1 補正の内容
平成16年9月3日付の手続補正(以下、この補正を「本件補正」という。)は、平成12年12月25日付の手続補正に基づく明細書の特許請求の範囲についての
「【請求項1】 放射線遮蔽材から作られた壁部により構成された室と、
室内に放射線を供給するように構成された放射線源と、
物品が室内の放射線を受けるために物品を室内のループ内で搬送するように構成されたコンベヤ装置と、
源から放射線を受けるために、且つ源からの放射線から室内で光子およびオゾンのうちの少なくとも一方を誘導するために室内に配置された第1手段と、
室におけるループ内に配置され、室を構成する壁部からエアギャップにより分離され、放射線遮蔽剤から作られ、且つ室を構成する壁部に対する寸法を備え、室内の放射線から誘導されたオゾンおよび光子のうちの少なくとも一方の室を通る流れを制限するための第2手段とを備えたことを特徴とする物品を照射するための照射装置。
【請求項2】 第2手段は光子およびオゾンのうちの少なくとも一方の強さを最小にするように室におけるループ内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の照射装置。
【請求項3】 放射線源は第2手段を通って延びており、
室は両側壁部を有しており、
第2手段は室の両側壁部間の距離のほとんどを通って延びており、
室は天井を有しており、
第2手段は天井を支持していることを特徴とする請求項1または2に記載の照射装置。
【請求項4】 室を構成する壁部のうちの1つは放射線源とは反対の室の側に配置されており、
室を構成する壁部のうちの上記1つにはビームストッパが配置されており、
室は両側壁部を有しており、
中間壁部は室の両側壁部に対して横の方向に延びていることを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれかの項に記載の物品照射装置。
【請求項5】 室から変位したし装填領域と、
室および装填領域から変位した取り出し領域と、
装填領域から室内のループまで延びている第1経路と、
室内のループから取り出し領域まで延びている第2経路とを備え、
第1および第2経路は互いにに隣接した関係および室と連通関係で配置されており、且つ室を構成する壁部うちの特定の1つに第1および第2経路の長さの少なくとも一部だけ室から分離されており、
室の外側に追加の壁部が配置されており、
第1および第2経路は特定の壁部と追加の壁部との間に制限されており、
特定の壁部および追加の壁部は源からの放射線が装填領域および取り出し領域に達するのを防ぐように装填領域および取り出し領域に対して配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のうちのいずれかの項に記載の照射装置。
【請求項6】 コンベヤ装置は放射線源により走査される目標領域を含む実質的に閉鎖されたループにおいて物品を搬送するために配置されており、
放射線遮蔽材が室を構成し、室は実質的に閉鎖されたループ、放射線源、目標領域およびコンベヤ装置の一部を実質的に包囲しており、
放射線源はコンベヤ装置により構成された実質的に閉鎖されたループの内側で特定の軸線上に配置されており、且つ目標領域を含む実質的に閉鎖されたループにおいて搬送されている物品を目標領域においてコンベヤ装置による物品の搬送方向に対して横方向の平面で走査される放射線で走査するようになっていることを特徴とする請求項1ないし5のうちのいずれかの項に記載の照射装置。
【請求項7】 ビームストッパは室の壁部のうちの1つにおける凹部に配置されており、
ビームストッパは電子を吸収する材料から作られており、電子のエネルギーを光子に変換し、
ビームストッパは、光子の幾つかが壁部のうちの1つに配置され、室に入るのが防がれるように壁部のうちの1つにおける凹部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の物品照射装置。
【請求項8】 複数の壁部により構成された室を設け、
物品装填領域を室から変位した位置に設け、
物品取り出し領域を室および装填領域から変位した位置に設け、
放射線源を室に設け、該源は室において光子を生じる特性を有しており、
物品が装填領域から源を通越して室内にループにおいて移動移動するためのコンベヤ経路を設け、
室を構成する壁部の厚さを最小にするために室を構成する壁部までの光子の移動を抑制するための部材を室に設け、該部材は室を構成する壁部からエアギャップだけ間隔を隔てられていることを特徴とする物品を照射する方法。
【請求項9】 部材は室を構成する壁部と間隔を隔てた関係で室におけるループ内に配置されている中間壁部であり、
室は両側壁部を有しており、
中間壁部は室の両側壁部間の距離のほとんどにわたって延びており、
複数の壁部および中間壁部は放射線遮蔽材で作られていることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】 室内で装填領域から取り出し領域まで第1経路が延びており、
室内のループから取り出し領域まで第2経路が第1経路と隣接関係で延びており、
第1および第2経路に対して制限関係を示すように追加の壁部が室を構成する壁部のうちの特定の1つと協働関係で室の外側に配置されていることを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】 室を構成する壁部のうちの第2の特定の1つは室において放射線源と反対側にあり、
壁部のうちの第2の特定の1つには、ビームストッパが配置されていることを特徴とする請求項8ないし10のうちのいずれかの項に記載の方法。
【請求項12】 ビームストッパは壁部のうちの第2の特定の1つにおける凹部に配置されており、
ビームストッパは電子を吸収し且つ電子のエネルギーを光子に変換する材料で作られており、
ビームストッパは、光子の幾つかが壁部のうちの第2の特定の1つに配置され、室に入るのが防がれるように壁部のうちの第2の特定の1つにおける凹部に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の方法。」
の記載を、
「【請求項1】 放射線遮蔽材から作られた壁部により構成された室と、
室内に放射線を供給するように構成された放射線源と、
物品が室内の放射線を受けるために物品を室内の実質的に閉じた経路内で搬送するように構成されたコンベヤ装置と、
源から放射線を受けるために、且つ源からの放射線から室内で光子およびオゾンのうちの少なくとも一方を誘導するための中間壁部と、を備え、
中間壁部は室における実質的に閉じた経路の内側に配置され、室を構成する壁部から分離され、放射線遮蔽材から作られ、且つ室内の放射線から誘導されたオゾンおよび光子のうちの少なくとも一方の室を通る流れを制限するための室を構成する壁部に対する寸法を備えることを特徴とする物品を照射するための照射装置。
【請求項2】 中間壁部は光子およびオゾンのうちの少なくとも一方の強さを最小にするように室における実質的に閉じた経路の内側に配置されており、室を構成する壁部から分離されていることを特徴とする請求項1に記載の照射装置。
【請求項3】 放射線源は中間壁部を通って延びており、
室は両側壁部を有しており、
中間壁部は室の両側壁部間の距離のほとんどを通って延びており、
室は天井を有しており、
中間壁部は天井を支持していることを特徴とする請求項1または2に記載の照射装置。
【請求項4】 室を構成する壁部のうちの1つは放射線源とは反対の室の側に配置されており、
室を構成する壁部のうちの上記1つにはビームストッパが配置されており、
室は両側壁部を有しており、
中間壁部は室の両側壁部に対して横の方向に延びていることを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれか1項に記載の物品照射装置。
【請求項5】 室から変位した装填領域と、
室および装填領域から変位した取り出し領域と、
装填領域から室内の実質的に閉じた経路まで延びている第1経路と、
室内の実質的に閉じた経路から取り出し領域まで延びている第2経路とを備え、
第1および第2経路は互いにに隣接した関係および室と連通関係で配置されており、且つ室を構成する壁部うちの特定の1つに第1および第2経路の長さの少なくとも一部だけ室から分離されており、
室の外側に追加の壁部が配置されており、
第1および第2経路は特定の壁部と追加の壁部との間に制限されており、
特定の壁部および追加の壁部は源からの放射線が装填領域および取り出し領域に達するのを防ぐように装填領域および取り出し領域に対して配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のうちのいずれか1項に記載の照射装置。
【請求項6】 コンベヤ装置は放射線源により走査される目標領域を含む実質的に閉じた経路において物品を搬送するために配置されており、
放射線遮蔽材が室を構成し、室は実質的に閉じた経路、放射線源、目標領域およびコンベヤ装置の一部を実質的に包囲しており、
放射線源はコンベヤ装置により構成された実質的に閉じた経路の内側で特定の軸線上に配置されており、且つ目標領域を含む実質的に閉じた経路において搬送されている物品を目標領域においてコンベヤ装置による物品の搬送方向に対して横方向の平面で走査される放射線で走査するようになっていることを特徴とする請求項1ないし5のうちのいずれか1項に記載の照射装置。
【請求項7】 ビームストッパは室の壁部のうちの1つにおける凹部に配置されており、
ビームストッパは電子を吸収する材料から作られており、電子のエネルギーを光子に変換し、
ビームストッパは、光子の幾つかが壁部のうちの1つに配置され、室に入るのが防がれるように壁部のうちの1つにおける凹部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の物品照射装置。
【請求項8】 複数の壁部により構成された室を設け、
物品装填領域を設け、
物品取り出し領域を設け、
放射線源を室に設け、該源は室において光子を生じる特性を有しており、
物品が装填領域から源を通越して室内に実質的に閉じた経路において移動するためのコンベヤ経路を設け、
室を構成する壁部の厚さを最小にするために室を構成する壁部までの光子の移動を抑制するための部材を室に設け、該部材は室を構成する壁部から間隔を隔てられていることを特徴とする物品を照射する方法。
【請求項9】 部材は室を構成する壁部と間隔を隔てた関係で室における実質的に閉じた経路の内側に配置されている中間壁部であり、
室は両側壁部を有しており、
中間壁部は室の両側壁部間の距離のほとんどにわたって延びており、
複数の壁部および中間壁部は放射線遮蔽材で作られていることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】 室内で装填領域から取り出し領域まで第1経路が延びており、
室内の実質的に閉じた経路から取り出し領域まで第2経路が第1経路と隣接関係で延びており、
第1および第2経路に対して制限関係を示すように追加の壁部が室を構成する壁部のうちの特定の1つと協働関係で室の外側に配置されていることを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】 室を構成する壁部のうちの第2の特定の1つは室において放射線源と反対側にあり、
壁部のうちの第2の特定の1つには、ビームストッパが配置されていることを特徴とする請求項8ないし10のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】 ビームストッパは壁部のうちの第2の特定の1つにおける凹部に配置されており、
ビームストッパは電子を吸収し且つ電子のエネルギーを光子に変換する材料で作られており、
ビームストッパは、光子の幾つかが壁部のうちの第2の特定の1つに配置され、室に入るのが防がれるように壁部のうちの第2の特定の1つにおける凹部に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の方法。」
と補正することを含むものである。

2 本件補正についての検討
(1)本件補正が特許法第17条の2第4項の規定に適合するか否か、すなわち、同法第17条の2第1項第4号の規定によりなされた特許請求の範囲についてする補正が、同法第17条の2第4項の第1号ないし第4号に掲げる事項を目的とする補正に該当するか否かについて検討する。

(2)当審の判断
ア 本件補正における特許請求の範囲に記載されている請求項1(これを「新請求項1」という。以下同じ。)ないし新請求項12についての補正は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1(これを「旧請求項1」という。以下同じ。)ないし旧請求項12を、新請求項1ないし新請求項12としたものに相当するところ、特に、新請求項1及び新請求項8の補正について検討する。
(ア)まず、本件補正のうちの新請求項1についての補正は、
a 旧請求項1に記載されていた「ループ」を、新請求項1の「実質的に閉じた経路」に補正し、
b また、旧請求項1に記載されていた「誘導するために室内に配置された第1手段」を、新請求項1の「誘導するための中間壁部」に補正し、
c そして、旧請求項1に記載されていた「室におけるループ内に配置され、室を構成する壁部からエアギャップにより分離され、放射線遮蔽剤から作られ、且つ室を構成する壁部に対する寸法を備え、室内の放射線から誘導されたオゾンおよび光子のうちの少なくとも一方の室を通る流れを制限するための第2手段とを備えたこと」を、新請求項1の「中間壁部は室における実質的に閉じた経路の内側に配置され、室を構成する壁部から分離され、放射線遮蔽材から作られ、且つ室内の放射線から誘導されたオゾンおよび光子のうちの少なくとも一方の室を通る流れを制限するための室を構成する壁部に対する寸法を備えること」に補正することを、その内容とするものである。

(イ)つぎに、本件補正のうちの新請求項8についての補正は、
d 旧請求項8に記載されていた「ループ」を、新請求項8の「実質的に閉じた経路」に補正し、
e また、旧請求項8に記載されていた「移動移動」を、新請求項8の「移動」に補正し、
f そして、旧請求項8に記載されていた「物品装填領域を室から変位した位置に設け、」を、新請求項8の「物品装填領域を設け、」に補正し、
g 続けて、旧請求項8に記載されていた「物品取り出し領域を室および装填領域から変位した位置に設け、」を、新請求項8の「物品取り出し領域を設け、」に補正し、
h さらに、旧請求項8に記載されていた「該部材は室を構成する壁部からエアギャップだけ間隔を隔てられていること」を、新請求項8の「該部材は室を構成する壁部から間隔を隔てられていること」に補正することを、その内容とするものである。

イ 上記の新請求項1及び新請求項8の補正についての検討
(ア)新請求項1の補正について
上記補正aは、旧請求項1の中の「ループ」の記載を「実質的に閉じた経路」のように明りよう化するための補正であるから、明りようでない記載の釈明を目的とする補正といえる。
しかし、上記補正bにより旧請求項1の中の「第1手段」が具体的な「中間壁部」に限定されているが、旧請求項1にもともと記載されていた「室内に配置された」の文言が削除されているから、補正bは、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正ということができない。
また、上記補正cも、補正cの中で旧請求項1の中の「放射線遮蔽剤」を「放射線遮蔽材」に補正して明らかな誤記の訂正を図り、旧請求項1の中の「ループ」の明りようでない記載を「実質的に閉じた経路」のように明りよう化しつつ、文全体の語順を組み替えて明りようでない記載の釈明を目的とする補正をし、また旧請求項1の中の「第2手段」が具体的に「中間壁部」に限定されているが、旧請求項1にもともと記載されていた「エアギャップにより」の文言が削除されているから、補正cは、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正ということができない。

(イ)新請求項8の補正について
上記補正dは、旧請求項8の中の「ループ」の記載を「実質的に閉じた経路」のように明りよう化するための補正であるから、明りようでない記載の釈明を目的とする補正といえる。
また、上記補正eは、旧請求項8の中の「移動移動」の記載を「移動」に補正することにより、明らかな誤記の訂正を目的とする補正といえる。
しかし、上記補正fでは、旧請求項8にもともと記載されていた「室から変位した位置に」の文言が削除されているから、補正fは、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正ということができない。
同じく、上記補正gでも、旧請求項8にもともと記載されていた「室および装填領域から変位した位置に」の文言が削除されているから、補正gは、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正ということができない。
そして、上記補正hも、旧請求項8にもともと記載されていた「エアギャップにより」の文言が削除されているから、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正ということができない。

ウ まとめ
そうすると、本件補正のうちの少なくとも新請求項1の補正b及び補正c、並びに、新請求項8の補正f、補正g及び補正hは、特許法第17条の2第4項の第1号、第2号、第3号及び第4号に規定されているところの、
第1号:第三十6条第5項に規定する請求項の削除
第2号:特許請求の範囲の減縮(第三十6条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限る。)
第3号:誤記の訂正
第4号:明りようでない記載の釈明(拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものに限る。)
のいずれの目的にも該当しない補正であることが明らかである。
したがって、本件補正のうちの少なくとも新請求項1及び新請求項8についての補正は、特許法第17条の2第4項の第1号ないし第4号に掲げる事項を目的とする補正のいずれにも該当しない補正である。

(3)むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第4項の規定に適合していない補正を含んでいるから、本件補正は、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願について
上記「第2」欄に前述した理由により、平成16年9月3日付の手続補正が却下されたことにより、本願明細書及び図面は、平成12年12月25日付の手続補正に基づいて補正された明細書及び図面の記載のとおりのものである。

1 原審における拒絶査定の理由の概要
(1)原審における拒絶査定の理由としていた理由1、理由2及び理由3の概要は、次のとおりのものである。
(理由1):
この出願の請求項1ないし7に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された刊行物である特開昭53-25797号公報に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

(理由2):
この出願は、特許請求の範囲の記載が次のアないしカの点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
ア 請求項1には「物品を室内のループ内で搬送するように構成されたコンベヤ装置」及び「室におけるループ内に配置」との記載があるが、それぞれにおいて述べられている「ループ」の定義が不明である。
イ 請求項1には「室を構成する壁部に対する寸法を備え・・第2手段」との記載があるが、「壁部に対する寸法」とはどのような寸法であるのか不明確である。
ウ 請求項1には「源から放射線を受けるために、且つ源からの放射線から室内で光子およびオゾンのうちの少なくとも一方を誘導するために室内に配置された第1手段」との記載があるが、「源から放射線を受けるための第1手段」とは具体的どのような手段であるのか、「源からの放射線から室内で光子およびオゾンのうちの少なくとも一方を誘導するために室内に配置された第1手段」も具体的にどのような手段であるのか、当業者にとっても、その具体的手段が想定できない。
エ 請求項1には「室内の放射線から誘導されたオゾンおよび光子のうちの少なくとも一方の室を通る流れを制限するための第2手段」との記載があるが、どのような手段であるのか、当業者にとっても、その具体的手段が想定できない。
オ 請求項8には「物品装填領域を室から変位した位置に設け」、「物品取り出し領域を室および装填領域から変位した位置に設け」との記載があるが、「変位した位置」とは、どのような位置関係であるのか不明である。
カ 請求項8には「物品が・・室内にループにおいて移動移動するためのコンベヤ経路を設け」との記載があるが、「ループにおいて」及び「移動移動」の意味が不明である。

(理由3):
平成12年12月25日付けでした手続補正は、次のアないしウの点で願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
ア 請求項1には「放射線遮蔽材」との記載の他に、「放射線遮蔽剤」との記載があるものの、願書に最初に添付した明細書には「放射線遮蔽材」との記載があるのみであり、「材」を「剤」とした「放射線遮蔽剤」の記載は認められない。
イ 請求項1には「エアギャップ」、「第1手段」、「第2手段」なる記載があるが、願書に最初に添付した明細書には当該記載は認められない。
ウ 請求項8には「エアギャップ」なる記載があるが、願書に最初に添付した明細書には当該記載は認められない。

3 当審の判断
(1)原審の拒絶査定の理由1について
ア 本願発明
上記「第2」欄に前述した理由により、平成16年9月3日付の手続補正が却下されたことにより、平成12年12月25日付の手続補正により補正された明細書及び図面の記載からみて、請求項1に係る発明(以下、これを「本願発明1」という。)は次のとおりのものである。
「【請求項1】 放射線遮蔽材から作られた壁部により構成された室と、
室内に放射線を供給するように構成された放射線源と、
物品が室内の放射線を受けるために物品を室内のループ内で搬送するように構成されたコンベヤ装置と、
源から放射線を受けるために、且つ源からの放射線から室内で光子およびオゾンのうちの少なくとも一方を誘導するために室内に配置された第1手段と、
室におけるループ内に配置され、室を構成する壁部からエアギャップにより分離され、放射線遮蔽材から作られ、且つ室を構成する壁部に対する寸法を備え、室内の放射線から誘導されたオゾンおよび光子のうちの少なくとも一方の室を通る流れを制限するための第2手段とを備えたことを特徴とする物品を照射するための照射装置。」
なお、上記請求項1における「放射線遮蔽剤」の記載は、「放射線遮蔽材」の誤記であることが明らかであるから、本願発明1を上記記載のとおり認定した。

イ 引用刊行物及び周知技術文献
(ア)本願の拒絶査定の理由に引用された本願の優先日前に頒布された刊行物である特開昭53-25797号公報(以下、これを「引用刊行物1」という。)には、「回転搬送照射線照射装置」に関して、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「本願の発明は、円筒状物、棒状物の外周表面を照射線照射させる装置に関するものである。
近年電子線、紫外線の照射線照射硬化形樹脂を塗料、構成複合材等に用いる例が多くなり、硬化時間の短縮、無溶剤による無公害化等に寄与しつつある。本願は、それらのうち形状が円筒状、棒状の細長い被処理物の外周表面又は表層部の照射処理装置に関するもので、特に照射硬化中に曲り、歪み等が生じないための照射装置に関するものである。」(1頁右欄8行?17行)
「1例として炭素繊維のシートに樹脂を含浸させ、テーパ付鉄芯に巻きつけて、その状態にて熱風炉に1時間乃至5時間入れ、樹脂の硬化後炉より取出し、鉄芯から拔き取り炭素繊維中空筒を得る現行方式では、樹脂の硬化に時間がかかり、かつ炉中において曲り、歪みが生じ、そのために歩留りが悪く、問題となっている。ところが電子線照射硬化形樹脂を用いて該炭素繊維シートに含浸させ、鉄芯に巻き付け、これを本発明装置に供給し、連続的に回転させながら所定量の電子線照射を行うと、秒単位にて硬化し、かつ曲り、歪み等が発生せず歩留を著しく向上し得るものである。従って本発明はこのような処理に適用して大きな効果を発揮できるものである。」(2頁左上欄20行?2頁右上欄14行)
「以上のような構造よりなるので、駆動モータ(50)(78)を一斉に駆動すれば中心軸(41)の回転に従ってローラ(39)(40)が回転し、これに張設されたエンドレスベルト(53)(54)を駆動するから、これと接触状態にあるバーベル状の遊星ローラ(55)(56)と(60)(61)群は同一方向に同一速度で回転しつつエンドレスチェーン(66)(67)に保持されながら徐々に公転を行うから、円筒状又は棒状の被処理物(83)を互いに近接する遊星ローラ(55)(56)と(60)(61)との間に載置すれば、被処理物は接触回転しつつ徐々に順次搬送されその間において所望量の照射線照射処理を受ける。
第9図は以上の回転搬送機構を電子線照射装置に組込んだ状態を示すものである。(84)は電子線照射装置で周囲を遮蔽壁(85)にて囲まれ、回転搬送機構は電子線照射装置の直下に据えられている。(86)は遮蔽壁の通路(87)に配置された左右一対の供給用のエンドレス・チェーンコンベアで、受け具(88)を一定間隔をおいて取付け、スプロケットホイール(89)により低速駆動される。該エンドレス・チェーンコンベアの後端は回転搬送機構の前端直上に位置している。(90)は遮蔽壁の通路(91)に配置された搬送用のコンベアで、ローラ(92)(93)に張架されている。
このような装置を使用するときは、受け具(88)に保持された被処理物(94)が順次回転搬送機構の遊星ローラ間に供給され、照射線照射処理を受けた後搬出用のコンベア上に移乗し、順次取出される。」(3頁右下欄12行?4頁左上欄20行)
また、添付の第9図には、「周囲を遮蔽壁(85)により画成されてとり囲まれた電子線照射室の中央に電子線照射装置(84)が配設され、前記電子線照射装置(84)の下部を取り囲むように、前記遮蔽壁(85)が電子線照射室の天井部から垂下していて、さらにその電子線照射装置(84)の直下に回転搬送機構が据えられており、電子線照射室の左側の遮蔽壁(85)に開口された通路(87)に設けられた供給用のエンドレス・チェーンコンベア(86)により被処理物(94)が前記回転搬送機構に順次供給されるとともに、電子線照射装置(84)により電子線照射処理を受けた被処理物(94)は、回転搬送機構から電子線照射室の右側の遮蔽壁(85)に開口された通路(91)に設けられた搬出用のエンドレス・チェーンコンベア(90)に移乗して、被処理物(94)が電子線照射室から順次取り出される機構を備えた照射線照射装置」の記載が認められる。

そうすると、上記摘記事項及び図面の記載からみて、上記引用刊行物1には、次の発明(以下、これを「引用発明」という。)の記載が認められる。
「周囲を遮蔽壁(85)により画成されてとり囲まれた電子線照射室の中央に電子線照射装置(84)が配設され、前記電子線照射装置(84)の下部を取り囲むように、前記遮蔽壁(85)が電子線照射室の天井部から垂下していて、さらにその電子線照射装置(84)の直下に回転搬送機構が据えられており、電子線照射室の左側の遮蔽壁(85)に開口された通路(87)に設けられた供給用のエンドレス・チェーンコンベア(86)により被処理物(94)が前記回転搬送機構に順次供給されるとともに、電子線照射装置(84)により電子線照射処理を受けた被処理物(94)は、回転搬送機構から電子線照射室の右側の遮蔽壁(85)に開口された通路(91)に設けられた搬出用のエンドレス・チェーンコンベア(90)に移乗して、被処理物(94)が電子線照射室から順次取り出される機構を備えた照射線照射装置」

(イ)本願の優先日前に頒布された刊行物である実願昭49-90983号(実開昭51-19199号)の願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影したマイクロフィルム(以下、これを「周知技術文献1」という。)には、「電子線照射装置」に関して、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「搬送装置で搬送される被照射物に電子線を照射するものにおいて、前記被照射物に対し電子線取出部と反対の側にビームキャッチャーを配設したことを特徴とする電子線照射装置。」(明細書1頁5行?8行)
「この考案は、搬送装置で搬送される例えば被加工物、被溶解物等の被照射物に電子線を照射する電子線照射装置に関するものである。」(明細書1頁10行?12行)
「即ち第1図の場合、電子線の消失点は第3図の曲線のA点で、このA点までの間の全面積に比例したオゾンを発生する。この考案ではかゝる実情に鑑みてなされたもので、オゾン発生を抑制することを目的とする。本考案の一実施例を示すのが第2図で、電子線は、被照射物(5A)(5B)に対し電子線取出部(4)と反対の側に配設され接地されたビームキャッチャー(7)で阻止される。」(明細書2頁4行?12行)

(ウ)本願の優先日前に頒布された刊行物である実願平1-116166号(実開平3-55599号)の願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影したマイクロフィルム刊行物(以下、これを「周知技術文献2」という。)には、「電子線照射装置」に関して、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「被処理物に電子線を照射する際に、被処理物の背後に設けられたビームコレクタにより、照射された電子線を受けとめて吸収する電子線照射装置において、電子線を照射する処理空間の床面にX線遮蔽が施された凹部を形成し、該凹部の底部にビームコレクタを配置したことを特徴とする電子線照射装置。」(明細書1頁5行?11行の実用新案登録請求の範囲)
「〔産業上の利用分野〕 本考案は、被処理物にカーテン状の電子線を照射する電子線照射装置に関するものである。」(明細書1頁13行?15行)
「〔作用〕 本考案は前記の構成によって、搬送路の照射空間の床面に鉛板等のX線吸収部材で囲まれた凹部が設けられ、その凹部の底部にはビームコレクタが配置されているので、電子線がビームコレクタに衝突した際に発生するX線を凹部の側壁等に設けられた鉛板等で吸収することができ、搬送路内へ飛び出すX線の量を極めて少量に抑えることができる。これにより、搬送路の側壁等に設けるX線遮蔽のための鉛等の金属の使用量を減らし、装置の軽量化を図ることができる。」(明細書3頁18行?4頁8行)

(エ)本願の優先日前に頒布された刊行物である特開平8-179100号公報(以下、これを「周知技術文献3」という。)には、「電子線照射装置」に関して、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「【0002】【従来の技術】図3,図4は、被照射物が例えば絶縁層で被覆された電線、ケーブルである電子線照射装置の一例について、互いに直交関係にある断面での照射室部分の構成図である。電子線照射装置は自己遮蔽構造に構成されており、照射室1は、固定遮蔽室2と、その開口部を蔽う遮蔽扉3によって形成されており、電子線発生部4は固定遮蔽室の奥、遮蔽扉との対向位置に取り付けられている。固定遮蔽室2は枠組み5の上に固定して取り付けられており、遮蔽扉3は、同扉と支え部材6に取付けた車輪7によって案内レール上を移動可能に構成されている。
【0003】電子線発生部4における電子源、加速管からの電子線は、同発生部の走査管8から、照射室1内に搬送される電線、ケーブル等の被照射物9に照射される。被照射物を搬送するキャプスタン或いはローラ(以下、キャプスタンという)10は、軸受11、軸受カバー部材12、支持部材13によって固定遮蔽室2に取り付けられている。電線、ケーブル等の被照射物9は、固定遮蔽室2の被照射物入口14から転動ローラ15を経て二つのキャプスタン10の間に複数回掛け渡されて照射領域内に搬送され、転動ローラ16、転動ローラ15と同一軸線上の異なる位置にある転動ローラを経て固定遮蔽室の被照射物出口に至る。被照射物9に対する照射領域を通過した電子線は遮蔽扉3に取り付けたビームキャッチャ17で捕捉する。」

(オ)本願の優先日前に頒布された刊行物である特表平8-508100号公報(以下、これを「周知技術文献4」という。)には、「コンベヤ移動物品キャリヤを利用する照射システム」に関して、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「発明の詳細な説明
図1および図2を参照すると、本発明に係わる照射システムの好適な実施例は、放射源10と、天井輸送コンベヤ12、積載コンベヤ13、操作コンベヤ14および別ルートコンベヤ15からなるコンベヤシステムと、多数の物品キャリヤ17、システム制御回路18およびハウジング19とを含む。システム制御回路18はハウジング19の外側に配置されている。
放射源10は、一千万電子ボルトの線形加速器からなり、操作コンベヤ14で放射源10を通過される物品を照射する電子ビームを提供する。放射源10は、略水平軸線上に配置されていて、操作コンベヤ14で移動される物品キャリヤ10内の物品に対して、この移動物品がその移動方向に直交する平面内で所定量を走査される放射ビームをもって走査する。
輸送コンベヤ12は、トラック20およびスロット付きチューブ21(図4,5B,6Bおよび9)を含むパワーアンドフリーコンベヤからなり、前記チューブ21は、積込み領域34および積下し領域98-ここでは、トラック20はチューブ21とは別の経路上に配置されている-並びにトラック20が積載コンベヤ13および操作コンベヤ14上を通過する位置-ここでは、チューブ21はトラック20から上昇されている-を除いて、トラック20に隣接して配置されるドッグ55付きの連続被動チェーン54を有する。なお、トラック20もスロット付きチューブからなる。
パワーアンドフリーコンベヤを輸送コンベヤ12として使用することにより、異なる物品キャリヤ17を、コンベヤシステムの全体に亘って、このコンベヤシステム内で移動されている前記物品キャリヤ17の位置に応じた異なる所要速度で移動することが可能となる。何となれば、このようなシステムにおける異なる部分の移動は、輸送コンベヤ12の駆動による速度によっても、或いは輸送コンベヤには駆動されない輸送コンベヤ12の速度とは無関係な速度によっても駆動されることができ、しかも後者の場合には、輸送コンベヤ12のトラック20とは接触を維持されていて、輸送コンベヤ12による各物品キャリヤ17の移動が、この物品キャリヤ17が輸送コンベヤ12で移動されていない間の中断の後で再び開始されることができるからである。
ハウジング19は、床22,天井(図示せず)および一連の壁部23,24,25,26,27,28を含み、そして、これらは全て強化コンクリート等の放射遮蔽材料から形成されている。ビームストップ29が、操作コンベヤ14の、放射源10とは反対側に配置されている。ハウジング19は、放射源10および輸送コンベヤ12の一部分が配置される操作室30と、この操作室30への輸送コンベヤ12用の入口31およびこの操作室30入口31へ通じる輸送コンベヤ12用の通路32とを画定している。輸送コンベヤ12の別の部分は、一連の壁部23,24,25,26,27,28の外側の積込み領域34内に配置され、そしてこの一連の壁部23,24,25,26,27,28によって放射源10からの放射を遮蔽されている。
第一壁部23は、放射源10の前面に配置され、放射源10から直接受領される放射を吸収する。第一壁部23は約10フィートの厚さを有する。
第二壁部24は、放射源10の背後に第一壁譜23と対向するよう配置され、放射源10からの、操作室30内で反射された放射を吸収する。第二壁部24は約7フィートの厚さを有する。
第三壁部25は、放射源10の一方の側方に第一壁譜23および第二壁部24と連結されるよう配置され、反射された放射を吸収する。第三壁部25は約7フィートの厚さを有する。
第四壁部26は、放射源10の他方の側方に配置され、反射された放射を吸収する。第四壁部26は、第一壁部23に連結されると共に第二壁部24からは分離され、輸送コンベヤ12の操作室30への入口31を画定している。第四壁部26は約7フィートの厚さを有する。
第五壁部27は、第四壁部26に連結されると共に、第二壁部24に関してこの第二壁部24と当該第五壁部27との間に輸送コンベヤ12の通路32が画定されるよう配置され、そして、操作室30から入口31を通り更に反射される前記反射放射を吸収する。第五壁部は、入口31に隣接して約7フィートの厚さを、また通路32に隣接して約3フィートの厚さを有する。
第六壁部28は、第二壁部24に連結されると共に、第五壁部27に関してこの第五壁部27と当該第六壁部28との間に輸送コンベヤ12の通路32の開口部36が画定されるよう配置され、そして、操作室30から通路32を通り更に反射される前記反射放射を吸収する。第六壁部28は約1フィートの厚さを有する。
操作室30の大きさおよび従って遮蔽材料の所要量を最少にするため、輸送コンベヤトラック20は、幾つかの90°転換部一物品キャリヤ17が操作コンベヤ14上に配置される直前のものを含めて-を有する。」(17頁2行?19頁9行)

(カ)本願の優先日前に頒布された刊行物である特開昭50-15000号公報(以下、これを「周知技術文献5」という。)には、「放射線照射装置」に関して、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「遮蔽壁によって構成された照射室内に配設せる被照射体を線源の外側に移動せしめる移送体と、遮蔽壁によって構成された迷路に設けた被照射体の移送体とを、被照射体を移行する移送体にて接続せしめたことを特徴としてなる放射線照射装置。」(1頁左欄4行?8行の特許請求の範囲)
「本発明は、例えば農産物などを放射線に照射する装置に関する。」(1頁左欄10行?11行)
「図面について実施例の詳細を説明すると、(1)は遮蔽壁(2)によって構成された平面形状が略正方形状の照射室であって、該照射室(1)の中央部には線源(3)が配設してある。(4)は遮蔽壁(2),(5)により形成された迷路でこれの外側には被照射体(6)の搬入、搬出用の移送体(7),(8)並に被照射体(6)の反転用部材(9)などが配設してある。上記照射室(1)内には線源(3)を中心としたドーナツ状で且つ平面枠状のターンテーブル(10)が配設してあり、図示してない駆動機構によって回転される。又上記迷路(4)中にも上記移送体(7),(8)に連る被照射体の搬入及び搬出用の移送体(7'),(8')が配設されている。(11)は照射室(1)と迷路(4)とを連通する被照射体(6)の出入口で、この出入口(11)を貫通するようにターンテーブル(10)と移送体(7'),(8')とを接続する移送体(A)が介在してある。」(1頁右欄11行?2頁左上欄13行)
そして、添付の第1図の記載からみて、周知技術文献5には、「遮蔽壁(5)が配設された迷路(4)を形成する遮蔽壁(2)の壁の厚さが、その遮蔽壁(5)の存在により、中央部に線源(3)が配設してある平面形状が略正方形状の照射室(1)を形成する遮蔽壁(2)の壁の厚さよりも、壁厚が薄く形成されていること」の記載が看取できる。

(キ)本願の優先日前に頒布された刊行物である特開平2-77698号公報(以下、これを「周知技術文献6」という。)には、「放射線しゃ蔽室」に関して、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「(1).一つの入力扉と、この入力扉に対向した一方向の迷路構造を形成する中壁とを備えた放射線しゃ蔽室において、前記中壁の入口扉側部分に、小通路を設けたことを特徴とする放射線しゃ蔽室。」(1頁左欄4行?8行の特許請求の範囲)
「〔産業上の利用分野〕 本発明は、放射線しゃ蔽室に係り、とくに迷路構造を備えた放射線しゃ蔽室に関する。
〔従来の技術〕 従来より、放射線しゃ蔽室は、入口扉に対する放射線防護を容易とするため、所謂迷路構造となっている。この放射線しゃ蔽室の迷路構造は、放射線発生源から入口扉に対して直接作用する漏洩線と床面等の反射からの散乱線を減弱又は阻止するために、仕切壁(中壁)が放射線発生源側の入口扉の根元から垂直に、正面突き当りの照射室への入口通路を残して設けるという形態となっている。」(1頁左欄10行?1頁右欄3行)
「〔発明の実施例〕 以下、本発明の一実施例を第1図ないし第3図に基づいて説明する。この第1図ないし第3図の実施例において、放射線照射室1は、周囲が比較的厚いコンクリート画壁2によりとり囲まれた状態で形成されている。放射線照射室1の一部には入口扉3が形成されている。この入口扉3に直交するコンクリート画壁2A部分に略平行に中壁4が設けられている。この中壁4は、前述したコンクリート画壁2A部分に対向して入口扉3の幅とほぼ同一の間隔をおいて配設されている。中壁4の第1図における右側部分には迷路用開口部4Aが設けられている。この迷路用開口部4Aの反対側に位置する中壁4部分には、コンクリート画壁2B部分に沿って、及び入口扉3に近接して比較的幅の狭い作業従事者用の小通路4Bが形成されている。」(2頁左上欄10行?2頁右上欄7行)

(ク)本願の優先日前に頒布された刊行物である特開平2-173600号公報(以下、これを「周知技術文献7」という。)には、「医療用放射線遮蔽室」に関して、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「出入り口扉に通じる第一の通路と放射線照射室に通じる第二の通路とが直交し、これらの通路がL字型通路構造を形成している医療用放射線遮蔽室において、前記放射線照射室からの放射線の一次散乱線が前記出入り口扉に直接到達しないように、前記L字型通路の壁面に凸部を設けたことを特徴とする医療用放射線遮蔽室。」(1頁左欄5行?12行の特許請求の範囲)
「[産業上の利用分野] この発明は、L字型通路を有する医療用放射線遮蔽室に関し、特に、L字型通路の構造に特徴のある医療用放射線遮蔽室に関する。
[従来の技術] 従来のL字型通路を有する医療用放射線遮蔽室の平面配置図を第4図に示す。医療用放射線遮蔽室には、放射線照射室10と操作室17とが設けられている。この放射線照射室10は、その出入り口を除いて、一部に鉄板14を内蔵しているコンクリート壁13によって囲まれている。このコンクリート壁13は、放射線照射室10からの放射線を遮蔽する働きをする。そして、操作室17は、コンクリート壁13の外側に設置されている。放射線照射室10の出入り口に通じる通路18と、医療用放射線遮蔽室の外部との出入り口扉16に通じる通路19とは、出入り口扉16から放射線照射室10が直接、見通せないように直交している。つまり、通路18と通路19とで、L字型通路構造を形成している。このL字型通路構造により、放射線照射室10から出入り口扉16へ直接、放射線が照射されることはない。さらに、通路18には、天井面から下に向かって、人や機材が通れる高さまで、下り壁15が設けられている。」(1頁左欄13行?1頁右欄17行)

(ケ)本願の優先日前に頒布された刊行物である特開平2-25798号公報(以下、これを「周知技術文献8」という。)には、「放射線遮蔽装置」に関して、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「(産業上の利用分野) 本発明は放射線の取扱い施設などにおける放射線遮蔽装置に関する。
(従来の技術) 放射線の取扱い施設または放射線源あるいは放射線源を内蔵する機器を配置する放射線取扱機器室内へ保守,点検,管理などのために入室する場合がある。このような場合、かかる放射線取扱機器室内への立入りを可能にするとともに外部へ有害な放射線を漏洩させないようにするため、従来は例えば第3図に示すような迷路構造が設計,施工されている。すなわち、第3図は放射線源を内蔵する機器1,2が配置された放射線取扱機器室3内の平面図である。この機器室3内は機器1,2を区画する放射線遮蔽固定壁4が立設されており、この固定壁4の先端部位に迷路構造を形成する迷路用放射線遮蔽壁5が立設固定されている。この迷路用放射線遮蔽壁5は出入口扉6を覆うようにして機器1または2から発生する放射線が外部へ漏洩するのを防止するとともに出入口扉6の近傍の放射線レベルを上昇させないようにしている。」(1頁左欄15行?1頁右欄16行)

ウ 対比
本願発明1と引用発明とを比較すると、引用発明の「周囲を遮蔽壁(85)により画成されてとり囲まれた電子線照射室」、「電子線照射室の中央に配設された電子線照射装置(84)」、「被処理物(94)」、「被処理物(94)の供給用エンドレス・チェーンコンベア(86)と回転搬送機構と搬出用のエンドレス・チェーンコンベア(90)」、「電子線照射室の周囲を画成する遮蔽壁(85)」及び「照射線照射装置」のそれぞれが、本願発明1の「壁部により構成された室」、「室内に放射線を供給するように構成された放射線源」、「物品」、「物品が室内の放射線を受けるために物品を搬送するように構成されたコンベヤ装置」、「室を構成する壁部」及び「物品を照射するための照射装置」にそれぞれ相当する。
そうすると、本願発明1と引用発明とは、「壁部により構成された室と、室内に放射線を供給するように構成された放射線源と、物品が室内の放射線を受けるために物品を搬送するように構成されたコンベヤ装置とを備えた物品を照射するための照射装置」である点で一致し、次の点で構成が相違する。
相違点1:本願発明1の壁部が「放射線遮蔽材から作られた」のに対し、引用発明では、遮蔽壁の構成材料が不明である点。
相違点2:コンベヤ装置の物品を搬送する場所が、本願発明1では「室内のループ内」であるのに対し、引用発明では、電子線照射室の中ではあるが、ループ内ではない点。
相違点3:本願発明1が、「源から放射線を受けるために、且つ源からの放射線から室内で光子およびオゾンのうちの少なくとも一方を誘導するために室内に配置された第1手段」を備えるのに対し、引用発明は、前記構成を具備していない点。
相違点4:本願発明1が、「室におけるループ内に配置され、室を構成する壁部からエアギャップにより分離され、放射線遮蔽材から作られ、且つ室を構成する壁部に対する寸法を備え、室内の放射線から誘導されたオゾンおよび光子のうちの少なくとも一方の室を通る流れを制限するための第2手段」を備えるのに対し、引用発明は、前記構成を具備しない点。

エ 相違点の検討
(ア)相違点1について
例えば、周知技術文献4に「ハウジング19は、床22,天井(図示せず)および一連の壁部23,24,25,26,27,28を含み、そして、これらは全て強化コンクリート等の放射遮蔽材料から形成されている。」(18頁3行?5行)と記載されているように、物品を照射するための照射装置を構成する遮蔽壁体が放射線遮蔽材から作られていることは、当業者における周知慣用技術であり、技術常識でもある。
したがって、引用発明における遮蔽壁(85)が、この技術分野の技術常識として、放射線遮蔽材から作られていることは当然のことといえるから、引用刊行物1に明示の記載はないが、引用発明の遮蔽壁(85)が放射線遮蔽材から作られていることは、引用刊行物1に記載されているに等しい事項であるといえる。
そうすると、相違点1は、実質的な相違点ではない。

(イ)相違点2について
例えば、周知技術文献4に「ハウジング19は、放射源10および輸送コンベヤ12の一部分が配置される操作室30と、この操作室30への輸送コンベヤ12用の入口31およびこの操作室30入口31へ通じる輸送コンベヤ12用の通路32とを画定している。輸送コンベヤ12の別の部分は、一連の壁部23,24,25,26,27,28の外側の積込み領域34内に配置され、そしてこの一連の壁部23,24,25,26,27,28によって放射源10からの放射を遮蔽されている。」(18頁6行?12行)と記載され、また、周知技術文献5に「上記照射室(1)内には線源(3)を中心としたドーナツ状で且つ平面枠状のターンテーブル(10)が配設してあり、図示してない駆動機構によって回転される。」(2頁4行?7行)と記載されているように、コンベヤ装置の物品を搬送する場所を、一連の壁部で画定されている照射室内に配置される放射源の周囲の経路内に設定することは、周知技術である。
したがって、引用発明に前記周知技術を適用することにより、本願発明1の相違点2に係る前記構成とすることは、格別の困難を要せずに当業者が容易に想到できたものである。

(ウ)相違点3について
本願発明1の「源から放射線を受けるために、且つ源からの放射線から室内で光子およびオゾンのうちの少なくとも一方を誘導するために室内に配置された第1手段」の意味は、必ずしも明確であるとはいえないが、請求項7の「ビームストッパは室の壁部のうちの1つにおける凹部に配置されており、ビームストッパは電子を吸収する材料から作られており、電子のエネルギーを光子に変換し、ビームストッパは、光子の幾つかが壁部のうちの1つに配置され、室に入るのが防がれるように壁部のうちの1つにおける凹部に配置されている」の記載を参照すると、本願発明1の前記「第1手段」が、具体的には「電子を吸収する材料から作られており、電子のエネルギーを光子に変換するビームストッパ」を意味すると類推されるところ、本願発明1の前記「第1手段」に関して、例えば、周知技術文献1に「ビームキャッチャー(7)」が記載され、周知技術文献2に「ビームコレクタ」が記載され、周知技術文献3に「ビームキャッチャ17」が記載され、そして、周知技術文献4に「ビームストップ29」が記載されていることは、上記「イ 引用刊行物及び周知技術文献」欄の(イ)ないし(オ)に摘記したとおりである。
そして、照射室内に配置されるビームキャッチャー、ビームコレクタ、あるいはビームストップにより、放射線源から放射線を受けて、放射線源の放射線から室内で光子およびオゾンのうちの少なくとも一方を誘導することは、前記周知技術文献1に「電子線は、被照射物(5A)(5B)に対し電子線取出部(4)と反対の側に配設され接地されたビームキャッチャー(7)で阻止される。」と記載され、前記周知技術文献2に「電子線がビームコレクタに衝突した際に発生するX線を凹部の側壁等に設けられた鉛板等で吸収することができ、搬送路内へ飛び出すX線の量を極めて少量に抑えることができる。」と記載され、また、前記周知技術文献3に「被照射物9に対する照射領域を通過した電子線は遮蔽扉3に取り付けたビームキャッチャ17で捕捉する。」と記載されているように、当業者における周知技術である。
したがって、引用発明に前記周知技術を適用することにより、本願発明1の相違点3に係る前記構成を得ることは、格別の困難を要せずに当業者が容易に想到できたものである。

(エ)相違点4について
上記「(ウ)相違点3について」欄において言及したところの、放射線源からの放射線を受けて、該放射線を光子およびオゾンのうちの少なくとも一方に誘導するために、照射室内にビームキャッチャー、ビームコレクタ、あるいはビームストップが配置されることが、周知技術であることから、オゾンおよび光子が、照射室内の放射線源から照射される放射線から誘導される事象も、周知の技術事項にすぎないことである。
そして、周知技術文献5、周知技術文献6、周知技術文献7、周知技術文献8に、それぞれ「遮蔽壁(5)」、「中壁4」、「下り壁15」及び「迷路用放射線遮蔽壁5」が記載されていると、上記「イ 引用刊行物及び周知技術文献」欄の(カ)ないし(ケ)で摘記したように、照射室の周囲を画成する遮蔽壁とは別体の壁体として、前記した放射線源の放射線から誘導される光子又はオゾンの照射室内での流れを制限するための、前記遮蔽壁から離隔された状態で壁体を照射室内に設けておくことも、周知技術である。
しかも、上記周知技術文献5には、「遮蔽壁(5)が配設された迷路(4)を形成する遮蔽壁(2)の壁の厚さが、その遮蔽壁(5)の存在により、中央部に線源(3)が配設してある平面形状が略正方形状の照射室(1)を形成する遮蔽壁(2)の壁の厚さよりも、壁厚が薄く形成されていること」を示す第1図の平面図が記載されており、遮蔽壁(5)を照射室(1)を構成する遮蔽壁(2)から空間間隔を以て分離して設けることにより、遮蔽壁(5)が配設された迷路(4)を形成する遮蔽壁(2)の壁の厚さが、前記遮蔽壁(2)の壁の厚さよりも、壁厚が薄く形成されることからみて、前記遮蔽壁(5)は、「遮蔽壁(2)に対する寸法を備えている」といえるものである。
これらのことから、照射室を構成する遮蔽壁から離隔された状態で照射室内に配置され、放射線遮蔽材から作られ、且つ照射室を構成する遮蔽壁に対する寸法を備え、照射室内の放射線から誘導されたオゾンおよび光子のうちの少なくとも一方の照射室を通る流れを制限するための技術手段は、周知技術であるといえる。
そうすると、引用発明に前記周知技術を適用することにより、本願発明1の相違点4に係る前記構成を得ることは、格別の困難を要せずに当業者が容易に想到できたものである。

そして、本願発明1の奏する作用効果は、引用発明及び周知技術が奏する作用効果から予測される範囲内のものであって、格別のものと認めることができない。

オ まとめ
したがって、本願発明1は、本願特許出願前に引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

(2)原審の拒絶査定の理由2について
ア 請求項8に記載されている「物品装填領域を室から変位した位置に設け」及び「物品取り出し領域を室および装填領域から変位した位置に設け」の中の技術用語「変位」の意味が、通常の日本語の意味の「物体がその位置を変えること。また、その変化の大きさと向きを表す量。」〔『広辞苑第五版』岩波書店〕、「物理で、物体が位置を変えること。位置の移動。その変化の量。」〔『国語辞典』講談社〕、「物理で、物体が位置を変えること。また、その変化の量。」〔『新明解国語辞典第三版』三省堂〕とはまったく違う意味で使用されているにも拘わらず、明細書の発明の詳細な説明にも、その技術用語「変位」についての定義が記載されていない。
したがって、請求項8における「変位した位置」では、物品装填領域と室との位置関係が明確であるとはいえず、同じく、物品取り出し領域と室および装填領域との位置関係も明確であるとはいえない。
よって、請求項8に係る発明は、明確であるとはいえない。

イ まとめ
以上のとおりであり、本願明細書の特許請求の範囲の請求項8の記載が、原審の拒絶査定の理由2において指摘した点で不備であるので、本願は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしているということができない。

(3)原審の拒絶査定の理由3について
平成12年12月25日付でした手続補正により補正された請求項1及び請求項8には、「エアギャップ」が記載されている。
しかしながら、願書に最初に添付した明細書、すなわち平成12年12月25日付提出の「国内書面」には、前記「エアギャップ」の文言の記載がない。また、前記「エアギャップ」の文言が「国内書面」の記載から自明であるともいえない。
したがって、平成12年12月25日付の手続補正は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した範囲内においてした補正ということができないので、上記手続補正は、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしているということができない。

第5 むすび
以上のとおり、本願発明1は、引用発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
また、本願は、その特許請求の範囲の請求項8に係る発明が明確でないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
さらに、平成12年12月25日付の手続補正は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した範囲内でした補正ということができないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
したがって、本願は、特許法第49条の規定により、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-11-14 
結審通知日 2006-11-20 
審決日 2006-12-01 
出願番号 特願2000-556379(P2000-556379)
審決分類 P 1 8・ 55- Z (G21K)
P 1 8・ 537- Z (G21K)
P 1 8・ 121- Z (G21K)
P 1 8・ 57- Z (G21K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 加藤 隆夫林 靖大熊 靖夫  
特許庁審判長 佐藤 昭喜
特許庁審判官 江塚 政弘
辻 徹二
発明の名称 物品を搬送するコンベヤ装置のループ内の放射線遮蔽材製中間壁部を有する物品照射装置  
代理人 宍戸 嘉一  
代理人 箱田 篤  
代理人 小川 信夫  
代理人 西島 孝喜  
代理人 中村 稔  
代理人 村社 厚夫  
代理人 熊倉 禎男  
代理人 大塚 文昭  
代理人 今城 俊夫  

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