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審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 C09D 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 C09D 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 取り消して特許、登録 C09D |
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管理番号 | 1158233 |
審判番号 | 不服2005-2395 |
総通号数 | 91 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2007-07-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2005-02-10 |
確定日 | 2007-06-12 |
事件の表示 | 特願2002- 80289「紫外線硬化型塗料組成物及び塗装物品」拒絶査定不服審判事件〔平成15年10月 2日出願公開、特開2003-277684、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成14年3月22日の出願であって、平成15年6月23日付けで拒絶理由が通知され、その指定期間内である同年9月16日に意見書及び手続補正書が提出されたが、平成16年12月8日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成17年2月10日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年3月9日付けで手続補正がなされたものである。 2.平成17年3月9日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成17年3月9日付けの手続補正を却下する。 [理由] (1)補正の内容 上記補正により、特許請求の範囲は、補正前に 「【請求項1】 (A)(メタ)アクリロイル基を1分子中に4個以上有する数平均分子量が300?2,000の紫外線硬化可能な4官能以上の多官能(メタ)アクリレートと、 (B)ε-カプロラクトン開環付加物を20?60質量%含み、ラクトン変性に由来する水酸基価が120?180mgKOH/gであるラクトン変性多価アルコールモノ(メタ)アクリレート重合体と、 (C)非黄変型ポリイソシアネート化合物とを、 (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量に対して(A)成分が10?50質量%、(B)成分及び(C)成分が90?50質量%であり、かつ(B)成分の水酸基1当量に対して(C)成分のイソシアネート基が0.5?1.5当量である割合で含有すると共に、 (D)光安定剤、及び (E)光重合開始剤を含有する紫外線硬化型塗料組成物であって、該紫外線硬化型塗料組成物から得られる硬化塗膜のヌープ硬度が10?18であり、かつ硬化塗膜の架橋間分子量が150?300であることを特徴とする紫外線硬化型塗料組成物。 【請求項2】 請求項1記載の紫外線硬化型塗料組成物を塗装して得られる塗装物品。」 であったものが、補正後に 「【請求項1】 (A)(メタ)アクリロイル基を1分子中に4個以上有する数平均分子量が300?2,000の紫外線硬化可能な4官能以上の多官能(メタ)アクリレートと、 (B)ε-カプロラクトン開環付加物を25?60質量%含み、ラクトン変性に由来する水酸基価が120?180mgKOH/gであるラクトン変性多価アルコールモノ(メタ)アクリレート重合体と、 (C)非黄変型ポリイソシアネート化合物とを、 (A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量に対して(A)成分が10?50質量%、(B)成分及び(C)成分が90?50質量%であり、かつ(B)成分の水酸基1当量に対して(C)成分のイソシアネート基が0.5?1.5当量である割合で含有すると共に、 (D)光安定剤、及び (E)光重合開始剤を含有する紫外線硬化型塗料組成物であって、該紫外線硬化型塗料組成物から得られる硬化塗膜のヌープ硬度が10?18であり、かつ硬化塗膜の架橋間分子量が150?300であることを特徴とする紫外線硬化型塗料組成物。 【請求項2】 ヌープ硬度が11?18であり、かつ硬化塗膜の架橋間分子量が170?280である請求項1に記載の紫外線硬化型塗料組成物。 【請求項3】 請求項1又は2に記載の紫外線硬化型塗料組成物を塗装して得られる塗装物品。」 となった。 (2)補正の適否について 上記補正により、請求項数は、補正前に2であったものが補正後に3となり、増加した。 ところで、上記補正は、特許法第17条の2第1項第4号の規定によりなされたものであるから、同法同条第4項の規定に適合せねばならないところ、同法同条第4項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」とは、「第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するもの」であるから、補正前の請求項と補正後の請求項とは、一対一又はこれに準ずるような対応関係に立つものでなければならない。 しかしながら、増加された請求項が補正前のどの請求項とも一対一又はこれに準ずる対応関係にないことは明らかであるから、請求項数を増加する補正は、特許法第17条の2第4項第2項に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものではない。また、請求項の削除、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明を目的とするものでもない。 (3)むすび したがって、上記補正は、特許法第17条の2第4項の規定に違反するので、その余のことを検討するまでもなく、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 3.本願発明について 平成17年3月9日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?2に係る発明は、平成15年9月16日付けの手続補正書により補正された明細書の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?2に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることができない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2007-05-28 |
出願番号 | 特願2002-80289(P2002-80289) |
審決分類 |
P
1
8・
572-
WY
(C09D)
P 1 8・ 113- WY (C09D) P 1 8・ 121- WY (C09D) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 安藤 達也 |
特許庁審判長 |
西川 和子 |
特許庁審判官 |
鈴木 紀子 井上 彌一 |
発明の名称 | 紫外線硬化型塗料組成物及び塗装物品 |
代理人 | 折口 信五 |