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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C01B
管理番号 1163395
審判番号 不服2004-7195  
総通号数 94 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-04-08 
確定日 2007-08-30 
事件の表示 平成 7年特許願第 47649号「オゾン発生装置」拒絶査定不服審判事件〔平成 8年 9月24日出願公開、特開平 8-245203〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続きの経緯
本願は、平成7年3月7日に出願した特許出願であって、平成16年3月3日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成16年4月8日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年4月28日付けで手続補正がなされたものである。

2.平成16年4月28日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)について
[補正却下の決定の結論]
平成16年4月28日付けの手続補正を却下する。
[理由]
(1)本件補正により、平成15年4月30日付けで提出された手続補正書により補正された本願明細書の【特許請求の範囲】【請求項1】が、次のように補正された。
【請求項1】ほぼ円筒状の接地金属電極と、この接地金属電極の内部にほぼ同心的に挿入され内周面に導電被膜を有する誘電体からなるほぼ円筒状の高電圧電極からなり、上記導電被膜に高電圧を印加することによって、上記接地金属電極と高電圧電極との間に形成された放電間隙内に供給される空気に放電しオゾンを発生させるオゾン発生装置において、放電空間に供給される放電電力をその放電空間の放電面積によって除算した放電電力密度を0.2W/cm2 以上0.5W/cm2 以下とし、上記放電間隙長を0.4mm以上1.0mm以下とし、上記放電間隙内の放電空間の圧力を2気圧以上5気圧以下とし、さらに上記放電間隙長を小さくした場合には上記放電圧力を高くし、上記放電圧力を大きくした場合には上記放電間隙長を小さくしたことを特徴とするオゾン発生装置。
(2)そして、上記【特許請求の範囲】【請求項1】の補正を検討すると、「放電空間に供給される放電電力をその放電空間の放電面積によって除算した放電電力密度を0.2W/cm2 以上0.5W/cm2以下とし、」を加える補正は、平成15年4月30日付けで提出された手続補正書により補正された請求項3に記載された事項を同項で引用された請求項1に取り込み新たに請求項1とするもので請求項の削除に該当する。そして、「さらに上記放電間隙長を小さくした場合には上記放電圧力を高くし、上記放電圧力を大きくした場合には上記放電間隙長を小さくした」を加える補正は、「放電間隙長」と「放電空間の圧力」の関係を規定する限定的減縮を目的とするものであるから、特許法第17条の2第4項第2号に規定する補正の要件を満たしているといえる。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものかについて検討する。
(i) 原査定の拒絶の理由において引用された特開昭51-110494号公報(以下、「引用文献1」という。)には次の事項が記載されている。
(ア)「(1)高周波電源を有し、放電空隙長をd、放電空隙内ガス圧をPとして、Pが1.4気圧以上、P・dが5mm気圧以下の範囲になるようにしたことを特徴とするオゾン発生装置。」(特許請求の範囲第1項)
(イ)「 従来の一般的なオゾン発生装置の概略的な構成を第1図に示す。
図において、(1)はオゾン発生器の缶体、(2)は水冷金属管電極、(3)は放電空隙、(4)は誘電体管、(5)は誘電体管(4)の内面に密着して設けられた高電圧電極層、(6)は給電子、(7)はブッシング、(8)は冷却水入口管、(9)は冷却水出口管、(10)は原料空気入口管、(11)はオゾン化空気出口管を示し、原料空気入口管(10)を通じて缶体(1)に入った原料空気(乾燥空気)は放電空隙(3)を通過する時に無声放電によって酸素の一部がオゾン化され、オゾン化空気としてオゾン化空気出口管(11)より排出される。このオゾン化する際の無声放電は水冷金属管電極(2)を接地電極とし、高電圧電極層(5)を高電圧極として誘電体管(4)を介して放電空隙(3)で起こることになる。なお、高電圧(交流高電圧)はブッシング(7)、給電子(6)を通して高電圧電極層(5)に印加され、また、無声放電による放電空隙(3)での発熱は水冷金属管電極(2)を通して冷却水によって放散されるように構成されている。」(第1頁左下欄第17行?同右下欄第17行)
(ウ)「放電空隙長dを小さくすることによってオゾン収率を低下させることなく高放電密度化が可能であることが明確である。原理的には放電間隙長dをさらに小さくすることによって、より高放電密度化が可能であるが、実用上、dを極端には小さくすることは不可能である。すなわち、dを小さくし、誘電体管の全周面にわたってdをある割合内で一定にしようとする(放電が均一になるために必要)と誘電体管の寸法精度が非常にきびしくなり、製作が不可能となるからで、したがって放電空隙長dも実用上2mm前後にしかとれず、dのみの変更では充分な高放電密度化は行えないという結論に達した。」(第3頁右上欄第12行?同左下欄第5行)
(エ)「第2図においてpの増加によりオゾン発生量が低下しているが、その原因を調べた結果、pの増加によって無声放電の状態が正常なグロー状の放電に、ストリーマ状の電流密度の集中した放電柱が散在するように変化し、オゾン収率の低下をきたしていることが明らかになった。さらに無声放電の状態が変化するのはpのみでなく、pとdの積pdによること(dを小さくするとpを大きくしても無声放電の状態変化によるオゾン発生量の低下が防止できる)も確認できた」(第3頁左下欄第8?18行)
(オ)「dが小さい場合のpの効果を調べた。
第4図はその一例を示すもので、・・・。この第4図に示す曲線C、D、Eより明らかなようにpの増加に従って放電密度の小さい所ではオゾン収率が低下するのは第2図の場合と同様であるが、dが小さいため低下の割合が小さくなっている。
一方pの増加に従ってオゾン発生量が飽和するところの放電密度が増加するため、放電密度の高い所ではpの大きい方がオゾン発生量が大きくなっている。」(第3頁左下欄第18行?同右下欄第13行)
(カ)「ここでいう高放電密度オゾン発生装置とは少なくとも商用周波オゾン発生装置の放電密度0.12?0.14watt/cm2 の2倍以上の放電密度をもつものである。なお、第5図中で実用範囲のpを5気圧以下に限定して示しているのは、空気乾燥装置を含めて、一般的に空気供給系統が通常5気圧以下であり、5気圧以上にすると更に加圧装置を附加する必要があり、単に、経済的な面から実用的には成立しないであろうと考えたためである。 」(第4頁左上欄第17行?同右上欄第6行)
(ii)対比・判断
引用文献1には、記載事項(ア)?(カ)からみて、「接地電極である水冷金属管電極と内面に高電圧電極層を設けた誘電体管との間の放電空隙を原料空気が通過する時に無声放電によって酸素の一部をオゾン化するオゾン発生装置において、放電密度0.12?0.14watt/cm2 の2倍以上の放電密度をもち、放電空隙長をd、放電空隙内ガス圧をPとして、Pが1.4気圧以上5気圧以下とし、P・dが5mm気圧以下の範囲になるようにし、dを小さくするとpを大きくしてもオゾン発生量の低下が防止でき、dが小さい場合放電密度の高い所ではpの大きい方がオゾン発生量が大きくなっていることを特徴とするオゾン発生装置」(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。
そこで、本願補正発明と引用発明を対比すると、引用発明の「接地電極である水冷金属管電極」、「内面に高電圧電極層を設けた誘電体管」、「放電空隙」、「放電密度」、「放電空隙内ガス圧」及び「オゾン発生装置」が、それぞれ、本願補正発明の「ほぼ円筒状の接地金属電極」、「内周面に導電被膜を有する誘電体からなるほぼ円筒状の高電圧電極」、「放電間隙」、「放電空間に供給される放電電力をその放電空間の放電面積によって除算した放電電力密度」、「放電空間の圧力」及び「オゾン発生装置」に相当し、引用発明における「高電圧電極層」には当然「高電圧が印加」され、引用発明において「水冷金属管電極」と「誘電体管」との間は「放電空隙」が設けられているから、これらは「ほぼ同心的に挿入され」て配置されているということができる。また、引用発明における「放電間隙を原料空気が通過する時に無声放電によって酸素の一部をオゾン化する」は本願補正発明の「放電間隙内に供給される空気に放電しオゾンを発生させる」に相当することも明らかである。さらに、引用発明における「Pが1.4気圧以上5気圧以下とし」ていることは本願補正発明の「上記放電間隙内の放電空間の圧力を2気圧以上5気圧以下とし」ていることと外ならない。
してみると、本願補正発明と引用発明とは、「ほぼ円筒状の接地金属電極と、この接地金属電極の内部にほぼ同心的に挿入され内周面に導電被膜を有する誘電体からなるほぼ円筒状の高電圧電極からなり、上記導電被膜に高電圧を印加することによって、上記接地金属電極と高電圧電極との間に形成された放電間隙内に供給される空気に放電しオゾンを発生させるオゾン発生装置において、上記放電間隙内の放電空間の圧力を2気圧以上5気圧以下としたことを特徴とするオゾン発生装置。」
である点で一致し、以下の点で相違する。
(a)本願補正発明では「放電電力密度を0.2W/cm2 以上0.5W/cm2 以下とし」ているのに対して、引用発明では「放電密度0.12?0.14watt/cm2 の2倍以上」となっている点。
(b)本願補正発明では「放電間隙長を0.4mm以上1.0mm以下とし」ているのに対して、引用発明においては「放電空隙をd、放電空隙内ガス圧をPとしてPが1.4気圧以上5気圧以下とし、P・dが5mm気圧以下の範囲になるようにし」ており、具体的に放電空隙長を明示していない点。
(c)本願補正発明では「放電間隙長を小さくした場合には上記放電圧力を高くし、上記放電圧力を大きくした場合には上記放電間隙長を小さくした」のに対して、引用発明においては「dを小さくするとpを大きくしてもオゾン発生量の低下が防止でき、dが小さい場合放電密度の高い所ではpの大きい方がオゾン発生量が大きくなっている」点。
そこで、上記各相違点について検討する。
相違点(a)については、引用発明の放電密度を計算すれば「放電密度0.24?0.28watt/cm2 」となり、本願補正発明の放電電力密度に含まれる値であり、実質的に異なるものではない。
相違点(b)については、引用発明の圧力最大値5気圧の場合P・dの関係式からdは1mmとなり、本願補正発明の「1.0mm以下」と重なるといえる。
一方、引用文献1の記載事項(ウ)には「放電空隙長dも実用上2mm前後にしかとれず」と記載されるものの、同記載事項に「放電空隙長dを小さくすることによってオゾン収率を低下させることなく高放電密度化が可能であることが明確である。原理的には放電間隙長dをさらに小さくすることによってより高放電密度化が可能であるが、実用上、dを極端に小さくすることは不可能である。すなわち、dを小さくし、誘電体管の全周面にわたって、dをある割合内で一定にしようとする(放電が均一になるために必要)と誘電体管の寸法精度が非常にきびしくなり、製作が不可能となるからで」と記載され、原査定の拒絶の理由において引用された欧州特許第253131号明細書(以下、「引用文献2」という。)のClaimsの1.に「1. Process for operating an ozone installation habving an electrical ozone generator, through whose discharge gaps a feed gas containing nitrogen and oxygen is passed under elevated pressure, and a pressure generator in the flow path of the feed gas, characterised in that the feed gas contains 30 to 98% by weight, preferably 85 to 95% by weight, of oxygen, the remainder being essentially nitrogen, the ozone generator has approximately the same gap width of at most 1 mm everywhere and is operated at power density of between 2.5 and 5 kW per m2 of active electrode suraface area in the cooling of the electrodes on one side, and at power density, which is greater by a factor of 4 to 5, in the case of cooling of the electrodes on both sides, and in that the pressure in the ozone genarator is maintained at a value of at least 2 bar aboslute by means of a pressure generator which is located upstream of the ozone genarator, as viewed in the direction of flow of feed gas. (翻訳文:クレーム1.その放電間隙を、窒素と酸素を含有する供給ガスを高圧のかかった状態で通過させる電気式オゾン発生器及び供給ガスの流れ経路内に設けられた圧力発生器をもつオゾン設備の運転方法において、供給ガスが30-98重量%好ましくは85-95重量%の酸素と主として窒素からなる他の成分を含有し、オゾン発生器があらゆる箇所においてほぼ同一のたかだか1mmの間隙幅をもち、電極の片側に冷却装置が付いている場合はアクチィブな電極表面1平方メートル当たり2.5-5kWの出力密度で、電極の両側に冷却装置が付いている場合はそれよりファクター4乃至5高い出力密度で運転されること、オゾン発生器内の圧力が冷却ガスの流れ方向にみてオゾン発生器の前に配置されている圧力発生器によって少なくとも2barの絶対圧力に維持されることを特徴とする方法。)」が記載され、同公報の第4欄第45行に記載されたドイツ公開公報第3220018号が上記電極の片側に冷却装置が付いている従来技術に相当し、その第9図には、本願発明及び引用発明が対象とするオゾン発生器と同じ構成要素を有するものが開示されるから、技術分野が共通するものと認められ、引用文献2のクレーム1.の「ほぼ同一のたかだか1mmの間隙幅」は、実用上の下限を当然有するから、本願補正発明の「放電間隙長を0.4mm以上1.0mm以下」に相当する。したがって、引用文献2に記載された「ほぼ同一のたかだか1mmの間隙幅」が引用発明における「放電間隙長」を「1.0mm以下」と限定することを現実的に示唆するものと認められる。
そして、相違点(c)も結局、引用発明の「dを小さくするとpを大きくしてもオゾン発生量の低下が防止でき」が本願補正発明の「上記放電圧力を大きくした場合には上記放電間隙長を小さくした」に、引用発明の「dが小さい場合放電密度の高い所ではpの大きい方がオゾン発生量が大きくなっている」が本願補正発明の「放電間隙長を小さくした場合には上記放電圧力を高くし」にそれぞれ相当するものであるから実質的な相違とは認められない。
してみると、本願補正発明と引用発明の相違点に係る構成は、引用文献2に記載された発明により当業者であれば容易に想到し得ることにすぎない。
そして、本願補正発明の効果も引用発明で既に達成されたものであって、格別のものとすることもできない。
したがって、本願補正発明は、上記引用文献1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
(iii)
以上のとおりであるから、本願補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。そうすると、平成16年4月28日付けで提出された手続補正書によりなされた補正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項によりなお従前の例によるものとされた同法第1条の規定による改正前の特許法第17条の2第4項において読み替えて準用する同法第126条第3項の規定に違反してなされたものである。
(3)むすび
上記(2)の理由により、平成16年4月28日付けで提出された手続補正書によりなされた補正は、特許法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
平成16年4月28日付けで提出された手続補正書によりなされた補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成15年4月30日付けで提出された手続補正書により補正された本願明細書の特許請求の範囲請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
【請求項1】 ほぼ円筒状の接地金属電極と、この接地金属電極の内部にほ
ぼ同心的に挿入され内周面に導電被膜を有する誘電体からなるほぼ円筒状の高電圧電極からなり、上記導電被膜に高電圧を印加することによって、上記接地金属電極と高電圧電極との間に形成された放電間隙内に供給される空気に放電しオゾンを発生させるオゾン発生装置において、上記放電間隙長を0.4mm以上1.0mm以下とし、上記放電間隙内の放電空間の圧力を2気圧以上5気圧以下としたことを特徴とするオゾン発生装置。

4.引用文献
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献(特開昭51-110494号公報)及びその記載事項は、「前記2(2)(i)」に記載したとおりである。

5.対比・判断
本願発明は、前記2で検討した本願補正発明に関して、「放電空間に供給される放電電力をその放電空間の放電面積によって除算した放電電力密度を0.2W/cm2 以上0.5W/cm2以下とし、」を削除し、「さらに上記放電間隙長を小さくした場合には上記放電圧力を高くし、上記放電圧力を大きくした場合には上記放電間隙長を小さくした」を削除するものである。
してみると、本願発明の構成を含み、さらに前記の二つの構成を付加したものである本願補正発明が、上記2に記載したとおり、上記引用文献1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、本願補正発明と同様の理由により、上記引用文献1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

6.請求人の主張について
審判請求人は、平成16年4月28日付け手続補正書の(c)本願発明と引用文献との対比において「また、引用文献2及び引用文献3には、本願発明の要件Aにおいて、放電圧力Pが1.4気圧以上であり、本願発明の要件Dを含む範囲のものが記載されており、さらに、P・d(dは放電空隙長)を5mm気圧以下とし、Pとdとの間に一定の関係があることが記載されていますが、dに関しては、「実用上、dを極端には小さくすることは不可能であ」り、「放電空隙長dも実用上2mm前後しかとれ」ないと記載されており、また、実際のデータも、dが2.3mmの場合のみが示されていることから、上述のP・dの関係はdが2mm前後以上であることが前提とされています。したがって、引用文献2、3は、本願発明の要件Cを備えておらず、要件Cに対する圧力Pの最適な範囲については何ら記載も示唆もされていません。したがって、引用文献2、3は要件Dを備えているとはいえません。また、本願発明の要件C、Dに対するP・dの関係についても何ら記載も示唆もされていません。したがって、引用文献2、3は要件Eを備えるものではありません。また、これら要件D、Eを示唆する記載もありません。よって引用文献2、3より本願発明を容易に推考することはできません」と主張するが、この主張は放電間隙の限界を定める加工精度について引用文献の出願当時(昭和50年)のものを基準とし、さらに「P・dの関係についても何ら記載も示唆もされていません」等と引用文献を正解しないでなされたものであるから、当を得たものでなく採用することができない。

7.むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、引用文献1及び2に記載された発に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-06-29 
結審通知日 2007-07-03 
審決日 2007-07-17 
出願番号 特願平7-47649
審決分類 P 1 8・ 121- Z (C01B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 平塚 政宏後藤 政博  
特許庁審判長 松本 貢
特許庁審判官 斎藤 克也
中村 敬子
発明の名称 オゾン発生装置  
代理人 高橋 省吾  
代理人 中鶴 一隆  
代理人 稲葉 忠彦  
代理人 村上 加奈子  

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