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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1164721
審判番号 不服2006-25668  
総通号数 95 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-11-14 
確定日 2007-09-19 
事件の表示 特願2000- 83059「遊技機、大当り確率変動方法及び情報記憶媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成13年10月 2日出願公開、特開2001-269453〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は平成12年3月23日の出願であって、平成18年10月24日付けで拒絶の査定がされたため、これを不服として同年11月14日付けで本件審判請求がされるとともに、同日付けで明細書についての手続補正(以下「本件補正」という。)がされたものである。

第2 補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成18年11月14日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.補正内容
本件補正は、補正前請求項5,6を削除(それに伴い、補正前請求項7?10の項番が2ずつ繰り上がる)する(この補正自体は、平成18年改正前特許法17条の2第4項1号に該当する。)とともに、請求項1,4?8の記載を変更するものである。「遊技機」の発明として記載された請求項1,4及び「大当り確率変動方法」の発明として記載された請求項5,6(補正前では請求項7,8)についてみるに、本件補正前後の記載は次のとおりである。
(補正前の請求項1,4,7,8)
【請求項1】数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となると共に、前記変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機において、
他の遊技機から大当り発生確率を変動させるための情報を入手する情報入手手段と、
前記変動表示ゲームにおいて、ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする中央制御部とを具備し、
前記中央制御部は、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること、
を特徴とする遊技機。
【請求項4】数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となると共に、前記変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機において、
他の遊技機から大当り発生確率を変動させるための情報を入手する情報入手手段と、
前記変動表示ゲームにおいて、ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする中央制御部とを具備し、
前記中央制御部は、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも低い低確率変動レベル2に低下させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記低確率変動レベル2との中間の確率である低確率変動レベル1に設定すること、
を特徴とする遊技機。
【請求項7】数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となると共に、前記変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機の大当り確率変動方法において、
他の遊技機から大当り発生確率を変動させるための情報を入手する第1ステップと、
前記変動表示ゲームにおいて、ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする第2ステップとを含み、
前記第2ステップは、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること、
を特徴とする大当り確率変動方法。
【請求項8】数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となると共に、前記変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機の大当り確率変動方法において、
他の遊技機から大当り発生確率を変動させるための情報を入手する第3ステップと、
前記変動表示ゲームにおいて、ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする第4ステップとを含み、
前記第4ステップは、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも低い低確率変動レベル2に低下させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記低確率変動レベル2との中間の確率である低確率変動レベル1に設定すること、
を特徴とする大当り確率変動方法。

(補正後の請求項1,4?6)
【請求項1】数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となると共に、前記変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機であって、個々の前記遊技機の遊技状態を管理する管理装置により、複数の前記遊技機の中から指定された遊技機同士を仲間モード及び対戦モードにグループ化され、グループ内の遊技機の大当り発生状況により、設定モードに従って他の遊技機の大当り発生確率を変動させる遊技機において、
他の遊技機から報告を受けた大当り発生確率を変動させるための情報を前記管理装置から入手する情報入手手段と、
前記変動表示ゲームにおいて、ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする中央制御部とを具備し、
前記中央制御部は、前記情報入手手段が前記管理装置から入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、
前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること、
を特徴とする遊技機。
【請求項4】数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となると共に、前記変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機であって、個々の前記遊技機の遊技状態を管理する管理装置により、複数の前記遊技機の中から指定された遊技機同士を仲間モード及び対戦モードにグループ化され、グループ内の遊技機の大当り発生状況により、設定モードに従って他の遊技機の大当り発生確率を変動させる遊技機において、
他の遊技機から報告を受けた大当り発生確率を変動させるための情報を前記管理装置から入手する情報入手手段と、
前記変動表示ゲームにおいて、ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする中央制御部とを具備し、
前記中央制御部は、前記情報入手手段が前記管理装置から入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも低い低確率変動レベル2に低下させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記低確率変動レベル2との中間の確率である低確率変動レベル1に設定すること、
を特徴とする遊技機。
【請求項5】数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となると共に、前記変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機であって、個々の前記遊技機の遊技状態を管理する管理装置により、複数の前記遊技機の中から指定された遊技機同士を仲間モード及び対戦モードにグループ化され、グループ内の遊技機の大当り発生状況により、設定モードに従って他の遊技機の大当り発生確率を変動させる遊技機の大当り確率変動方法において、
他の遊技機から報告を受けた大当り発生確率を変動させるための情報を前記管理装置から入手する第1ステップと、
前記変動表示ゲームにおいて、ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする第2ステップとを含み、
前記第2ステップは、前記情報入手手段が前記管理装置から入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること、
を特徴とする大当り確率変動方法。
【請求項6】数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となると共に、前記変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機であって、個々の前記遊技機の遊技状態を管理する管理装置により、複数の前記遊技機の中から指定された遊技機同士を仲間モード及び対戦モードにグループ化され、グループ内の遊技機の大当り発生状況により、設定モードに従って他の遊技機の大当り発生確率を変動させる遊技機の大当り確率変動方法において、
他の遊技機から報告を受けた大当り発生確率を変動させるための情報を前記管理装置から入手する第3ステップと、
前記変動表示ゲームにおいて、ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする第4ステップとを含み、
前記第4ステップは、前記情報入手手段が前記管理装置から入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも低い低確率変動レベル2に低下させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記低確率変動レベル2との中間の確率である低確率変動レベル1に設定すること、
を特徴とする大当り確率変動方法。

2.補正目的違反
(1)管理装置について
本件補正前後を通じて、請求項1,4は「遊技機」の発明を記載した請求項であって、管理装置は遊技機の一部ではない。
補正前請求項1,4には「他の遊技機から大当り発生確率を変動させるための情報を入手する情報入手手段」とあり、個々の遊技機が他の遊技機から情報を入手するためには、個々の遊技機を情報入手元と通信可能にしておかなければならず(当然、自機の情報を他機に伝えるためにも通信可能の必要があり、その場合には通信相手は情報通知先である。)、本件補正後の「遊技機から報告を受けた大当り発生確率を変動させるための情報を前記管理装置から入手する情報入手手段」との記載は、通信相手が「管理装置」であることを限定するものであるが、それだけならば、通信相手が他の遊技機そのものではないことを限定しただけである。
ところが、管理装置については、「個々の前記遊技機の遊技状態を管理する管理装置により、複数の前記遊技機の中から指定された遊技機同士を仲間モード及び対戦モードにグループ化され、グループ内の遊技機の大当り発生状況により、設定モードに従って他の遊技機の大当り発生確率を変動させる」とあるところ、遊技機にとって必要なことは、自機の情報を通信相手に送信することと、大当り発生確率を変動させるための情報を通信相手から入手することだけであって、通信相手(遊技機の一部ではない管理装置)が「複数の前記遊技機の中から指定された遊技機同士を仲間モード及び対戦モードにグループ化」することなど関係のない事項である。
したがって、補正後の請求項1,4の「個々の前記遊技機の遊技状態を管理する管理装置により、複数の前記遊技機の中から指定された遊技機同士を仲間モード及び対戦モードにグループ化され、グループ内の遊技機の大当り発生状況により、設定モードに従って他の遊技機の大当り発生確率を変動させる」との事項は、遊技機を特定するものではない。すなわち、この追加記載は特許請求の範囲の減縮に該当しないから、平成18年改正前特許法17条の2第4項2号に該当せず、同項1号、3号又は4号の何れにも該当しないことが明らかである。

(2)請求項1,5と「対戦モード」の関係
「対戦モード」とは、情報入手手段が入手した情報に基づいて他の遊技機の大当り発生確率を低くするモードである(本願明細書の段落【0038】、【0050】等による。)。
ところが、補正前請求項1には「前記中央制御部は、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定する」と、補正前請求項7には「前記第2ステップは、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること」とそれぞれ記載されており、「大当りを発生させる確率を変動させる」に当たっては必ず大当りを発生させる確率を高くし、すなわち、対戦モードの設定を排除している。
そうであるならば、対戦モードの設定を排除した補正前請求項1,7に対して「遊技機の中から指定された遊技機同士を仲間モード及び対戦モードにグループ化」との記載を追加することは、特許請求の範囲の減縮に該当しないから、平成18年改正前特許法17条の2第4項2号に該当せず、同項1号、3号又は4号の何れにも該当しないことが明らかである。

(3)請求項4,6と「仲間モード」の関係
「仲間モード」とは、情報入手手段が入手した情報に基づいて他の遊技機の大当り発生確率を高くするモードである(本願明細書の段落【0038】、【0050】等による。)。
ところが、補正前請求項4には「前記中央制御部は、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも低い低確率変動レベル2に低下させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記低確率変動レベル2との中間の確率である低確率変動レベル1に設定する」と、補正前請求項8には「前記第4ステップは、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも低い低確率変動レベル2に低下させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記低確率変動レベル2との中間の確率である低確率変動レベル1に設定すること」とそれぞれ記載されており、「大当りを発生させる確率を変動させる」に当たっては必ず大当りを発生させる確率を低くし、すなわち、仲間モードの設定を排除している。
そうであるならば、仲間モードの設定を排除した補正前請求項4,8に対して「遊技機の中から指定された遊技機同士を仲間モード及び対戦モードにグループ化」との記載を追加することは、特許請求の範囲の減縮に該当しないから、平成18年改正前特許法17条の2第4項2号に該当せず、同項1号、3号又は4号の何れにも該当しないことが明らかである。

(4)補正目的についての結論
以上のとおりであるから、本件補正は平成18年改正前特許法17条の2第4項の規定に違反している。

3.独立特許要件の判断
2.で説示したとおり、本件補正は平成18年改正前特許法17条の2第4項の規定に違反しているが、仮に同項2号に該当する(請求項5,6の削除を除いては、それ以外の補正目的に該当することはあり得ない。)としても、本件補正後の請求項1,4?6に係る発明は特許出願の際独立して特許を受けることができない。
なぜなら、本件補正後の請求項1,5には「仲間モード及び対戦モードにグループ化」することと、「大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定する」ことが発明特定事項として混在しており、そのような発明が発明の詳細な説明に記載されていると認めることができず(特許法36条6項1号非該当)、大当りを発生確率向上と「対戦モードにグループ化」を両立するのかが不明確(特許法36条6項2号非該当)であるとともに、当業者にとって上記両立を容易とする記載が発明の詳細な説明に存在しない(平成14年改正前特許法36条4項非該当)からである。
同じことは、本件補正後の請求項4,6についてもいうことができ、仲間モードにグループ化することと、大当り発生確率低下が発明特定事項として混在しており、そのような発明が発明の詳細な説明に記載されていると認めることができず(特許法36条6項1号非該当)、これら2つの発明特定事項をどのようにして両立するのかが不明確(特許法36条6項2号非該当)であるとともに、当業者にとって上記両立を容易とする記載が発明の詳細な説明に存在しない(平成14年改正前特許法36条4項非該当)からである。
したがって、仮に補正目的が適法(平成18年改正前特許法17条の2第4項2号該当)としても、本件補正後の請求項1,4に係る発明は特許出願の際独立して特許を受けることができないから、本件補正は平成18年改正前特許法17条の2第5項で準用する同法126条5項の規定に違反している。

[補正の却下の決定のむすび]
以上のとおり、本件補正は平成18年改正前特許法17条の2第4項の規定に違反しており、仮に同項2号の規定に該当するとしても、同条5項で準用する同法126条5項の規定に違反しているから、同法159条1項で読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されなければならない。
よって、補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本件審判請求についての判断
1.本願発明の認定
本件補正が却下されたから、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成18年9月13日付けで補正された明細書の特許請求の範囲【請求項1】に記載された事項によって特定されるものであり、同記載は「第2[理由]1」において、補正前【請求項1】として記載したものであるから、ここでは再掲しない。

2.引用刊行物の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された特開平10-15169号公報(以下「引用例」という。)には、以下のア?オの記載が図示とともにある。
ア.「遊技媒体を使用した遊技に応じて入賞状態となったときに所定個数の遊技媒体を放出する形式の遊技機を複数台備えた遊技場用の遊技システムにおいて、
2台以上の遊技機を互いに関連付けた連結グループとして登録可能な登録手段と、
前記連結グループ内の2台以上の遊技機についてそれぞれの遊技内容が互いに影響を及ぼし合うように制御する遊技制御手段とを備えたことを特徴とする遊技場用の遊技システム。」(【請求項1】)
イ.「前記遊技機として、遊技に伴い所定条件が成立したときに多量の遊技媒体を放出する大当たり状態を呈するものが設けられ、
前記遊技制御手段は、前記連結グループ内の1台の遊技機において大当たり状態が発生した場合に、当該連結グループ内の全ての遊技機が同様に大当たり状態を呈するように制御する構成とされていることを特徴とする請求項1記載の遊技場用の遊技システム。」(【請求項4】)
ウ.「図2には、パチンコ遊技機1の電気的構成が概略的に示されている。この図2において、送受信部23は、パチンコ遊技機1の中枢をなす制御部24(本発明でいう遊技制御手段に相当)と、集中管理装置4との間での信号授受を行うために設けられている。上記制御部24はマイクロコンピュータを含んで構成されたもので、予め記憶したプログラム並びに操作部14からの操作信号及び入賞検知部25からの検知信号などに基づいて、当該操作部14内の残高表示器22(図3参照)、前記表示部15、払出部26、パチンコ玉発射機構27などの制御を行う構成となっている。」(段落【0035】)
エ.「図6には、パチンコ遊技機1が有する制御部24の制御内容のうち、遊技モードとしてAモード(同一の連結グループ内のパチンコ遊技機1の何れかで特賞状態が発生した場合に、当該連結グループ内の全てのパチンコ遊技機1が同様に特賞状態を呈する遊技モード)が選択された場合の例が示され、図7には同制御内容のうち、遊技モードとしてBモード(同一の連結グループ内のパチンコ遊技機1の何れかで特賞状態が発生した場合に、当該連結グループ内において特賞発生回数が最も少ないパチンコ遊技機1を選択的に特賞状態に切り替える遊技モード)が選択された場合の例が示されており、以下これらについて説明する。」(段落【0055】)
オ.「Aモードについての処理を示す図6において、・・・集中管理装置4側から後述のように出力される特賞指令の入力の有無を判断する(ステップA2)。・・・特賞指令が入力された場合には、特賞表示処理ルーチンA7及び特賞処理ルーチンA8を順次実行した後にステップA1へ戻る。上記特賞表示処理ルーチンA7では、対応するパチンコ遊技機1が有する表示部15のルーレット部15aに対して、当たり図柄(例えば「777」、「555」のような図柄)を表示する制御を行う。」(段落【0056】?【0058】)

3.引用例記載の発明
引用例の記載ア,イは「遊技場用の遊技システム」について記載したものであるが、同システムに用いられる「遊技機」も引用例には記載されており、特に記載イのシステムに用いられる遊技機は次のようなものである。
「送受信部及び制御部を有する遊技機であって、
前記送受信部は前記制御部と集中管理装置との間での信号授受を行うために設けられたものであり、
前記集中管理装置から特賞指令が入力された場合に、前記制御部は特賞処理を実行し、当たり図柄を表示して、遊技機を特賞状態に切り替えるように制御する遊技機。」(以下「引用発明」という。)

4.本願発明と引用発明との一致点及び相違点の認定
引用発明は、当たり図柄を表示して特賞状態に切り替えるのであるから、「特賞状態」は本願発明の「数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となる」ことと異ならない。
引用発明の「送受信部」及び「制御部」は、本願発明の「情報入手手段」及び「中央制御部」に相当する。
引用発明が「変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機」かどうかは明らかでなく、入手する情報も「大当り発生確率を変動させるための情報」とはいえないが、引用発明の「特賞状態」がそうでない状態よりも遊技者にとって有利な状態であること、及び本願発明の「高確率で大当りを発生させる確率変動状態」が「大当りを発生させる確率が低確率の通常状態」よりも遊技者にとって有利な状態であることは明らかであって、「入手する情報」(本願発明では「大当り発生確率を変動させるための情報」であり、引用発明では「特賞指令」)が遊技者にとっての有利度を変動させるための情報である点では、本願発明と引用発明に相違はない。
本願発明は「他の遊技機から大当り発生確率を変動させるための情報を入手する」としているけれども、他の遊技機と直接通信するとまでは限定していない(実施例においても直接通信しておらず、遊技機とは別の管理装置から大当り発生確率を変動させるための情報を入手している。)。直接通信しないのであれば、遊技機からみれば、情報入手元が「他の遊技機」かどうかは無関係であるばかりか、引用発明も、同一の連結グループ内のパチンコ遊技機の何れかで特賞状態が発生した場合に、集中管理装置から特賞指令が入力されることを前提としているから、「他の遊技機から」との事項は、本願発明と引用発明との相違点にはならず、以下では一致点として扱う。
そして、引用発明において「前記集中管理装置から特賞指令が入力された場合に、前記制御部は特賞処理を実行し、当たり図柄を表示して、遊技機を特賞状態に切り替える」ことと、本願発明において「前記中央制御部は、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること」は、情報入手手段が入手した情報に基づいて、遊技機を遊技者にとって有利な状態に切り替える限度で一致する。
したがって、本願発明と引用発明とは、
「数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態となる遊技機において、
他の遊技機から遊技者にとっての有利度を変動させるための情報を入手する情報入手手段と、
中央制御部とを具備し、
前記中央制御部は、前記情報入手手段が入手した情報に基づいて、遊技機を遊技者にとって有利な状態に切り替える遊技機。」である点で一致し、以下の各点で相違する。
〈相違点1〉本願発明が「変動表示ゲームにおいて、大当りを発生させる確率が低確率の通常状態と、前記通常状態よりも高確率で大当りを発生させる確率変動状態にして、大当りを発生させる確率を変動させる遊技機」であるのに対し、引用発明は「変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態」となる遊技機ではあるものの、「大当りを発生させる確率を変動させる遊技機」かどうかは明らかでない点。
〈相違点2〉本願発明が「遊技者にとっての有利度を変動させるための情報」を「大当り発生確率を変動させるための情報」とし、入手した情報に基づく制御を「前記中央制御部は、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること」と特定しているのに対し、引用発明の上記情報は「特賞指令」であり、入手した情報に基づく制御は「特賞状態に切り替える」ことである点。
〈相違点3〉本願発明の「中央制御部」が「変動表示ゲームにおいて、ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする」としているのに対し、引用発明の「制御部」がそのような制御をするのかどうか明らかでない点。

5.相違点の判断及び本願発明の進歩性の判断
(1)相違点1,3について
「変動表示ゲームを開始し、前記図柄が所定の数だけ揃うことにより大当り状態」となる遊技機においては、何らかの条件に基づいて大当りを発生させる確率を高確率又は低確率に変動させることや、遊技機の制御部において「ハズレ、リーチまたは普通図柄や特別図柄での大当りの発生や大当りを発生させる確率をコントロールする」ことは周知であり、相違点1,3に係る本願発明の構成は単にこれら周知技術を採用しただけであるから、設計事項というよりない。

(2)相違点2について
相違点2に関して、請求人は「引用文献1(審決注;審決の引用例)に記載された発明の目的は、「同一グループの遊技客が同時に遊技する場合でも、それら遊技客の遊技終了タイミングをほぼ一致させることが可能になる…」(第0003段落)であり、たとえ「大当りを発生させる確率を変動させることは周知」であったとしても、引用文献1に記載された発明に「大当りを発生させる確率を変動させる構成」を適用すると、遊技終了タイミングをほぼ一致させるという目的達成は不可能であって、当該目的と反することから、引用文献1に周知技術を組み合わせることに阻害要因があります(審査基準:平8(行ケ)91参照)。」(平成18年9月13日付け意見書3頁44行?末行)と主張しており、引用例に請求人が摘記した記載があることは認める。
しかし、グループ内の遊技機の何れかで特賞状態が発生した場合に、連結グループ内のすべての遊技機を特賞状態にすれば、あまりにも多くの遊技機が特賞状態となり、経営面での問題が生じることが明らかである。経営面の問題を回避するために、グループ内の遊技機の特賞発生率を極度に下げるか、特賞価値を極度に低下することが考えられるが、それでは興味を削ぐことが明らかである。
他方、引用例にはBモードとして、「同一の連結グループ内のパチンコ遊技機1の何れかで特賞状態が発生した場合に、当該連結グループ内において特賞発生回数が最も少ないパチンコ遊技機1を選択的に特賞状態に切り替える遊技モード」(記載エ)の記載もあり、Bモードの場合には、連結グループを設定しない場合よりは遊技客の遊技終了タイミングの差が縮まるであろうが、Aモード(引用発明)に比べれば遊技終了タイミングの差は大きい。加えて、請求人が引用する段落【0003】には、請求人が摘記した記載に続けて「複数の遊技客が遊技の興を削ぐことなく連帯感をもって遊技可能となり」との記載もあり、遊技の興を削ぐことなく遊技することの重要性が指摘されているところ、特賞指令により特賞状態に切り替えられたとしても、その特賞状態は自身が獲得した特賞状態ではないから、遊技の興を削ぐおそれが十分ある。以上のとおりであるから、請求人の上記主張を採用して、引用発明に周知技術を組み合わせることに阻害要因があると認めることはできない。
引用例の全記載によるならば、連結グループを設定しない場合よりは遊技客の遊技終了タイミングの差を縮めることができ、かつ遊技の興を削がない遊技機が望まれていると解すべきであり、前者はグループ内の特賞発生を、連結グループを設定しない場合よりもグループ内で均一化することで達成されている。
ところで、特賞は当たり図柄により発生するのであるから、特賞発生が当たり図柄発生率に依存すること、すなわち「大当りを発生させる確率」に依存することが明らかであって、「大当りを発生させる確率」を高くした場合にも、特賞発生数の増加は見込める。
そして、(1)で述べたように何らかの条件に基づいて大当りを発生させる確率を高確率に変動させることは周知であるから、上記何らかの条件の1つを同一の連結グループ内の遊技機の何れかで特賞状態が発生した場合として、集中管理装置からの指令を、大当りを発生させる確率を高確率に変動させる指令に変更することにより、連結グループ内の特賞発生を均一化する(連結グループを設定しない場合よりも)ことに格別困難性があると認めることはできない。しかも、大当りを発生させる確率を高確率に変動させる場合には、自動的に特賞状態になるのではないから、他の遊技者が特賞を発生した場合の達成感が、自動的に特賞状態になる(引用発明)よりも大きいことは十分予測でき、そうである以上、集中管理装置からの指令を上記のとおり変更することには十分合理性がある。そして、引用発明は集中管理装置からの特賞指令があれば、遊技の進行とは無関係に遊技機を特賞状態にするのだから、集中管理装置からの指令が確率変動指令に変更された場合にも、同指令に従うのは当然である。
残る検討項目は「中央制御部は、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること」である。ここで「特別図柄での大当りのとき」及び「普通図柄での大当りのとき」につき、これらが確率変動後の制御対象なのか、それとも確率変動の契機となる確率変動条件なのか請求項1の記載のみからは明らかでない。そこで、発明の詳細な説明を参酌するに、「管理装置20は、中央制御部14からパチンコ遊技機A1が特別図柄の「7、7、7」で揃った特別大当り状態になった旨の報告を受けると、仲間モードに設定されたパチンコ遊技機A2乃至Anの大当り確立を通常確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる。なお、パチンコ遊技機A1が「1、1、1」などの普通図柄で揃った普通大当りの場合には、管理装置20は通常確率と高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定する。」(段落【0050】)及び「管理装置20は、大当りの発生確率を左右する分母の値を変更指示した場合には、高確率変動レベル・・・に設定した旨を各パチンコ遊技機に報告する。」(段落【0052】)との各記載があり、これら記載によると、「特別図柄での大当り」であるか「普通図柄での大当り」であるかは、確率変動後の制御対象ではなく、確率変動条件とされている。また、高確率変動レベル2を選ぶか高確率変動レベル1を選ぶかは、遊技機外の「管理装置」の役割であって、各遊技機(の中央制御部)は、管理装置から受信した情報に従って確率制御をするだけである。すなわち、「中央制御部は、大当りを発生させる確率を変動させる場合、前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること」との事項については、「大当り発生確率を変動させるための情報」(管理装置からの情報)が、高確率変動レベル2に向上させるべき情報であるか、高確率変動レベル1に設定すべきかの情報に従って、中央制御部が高確率変動レベル2又は高確率変動レベル1に設定する結果として、「前記特別図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率よりも高い高確率変動レベル2に向上させる一方、前記普通図柄での大当りのとき、前記通常状態の確率と前記高確率変動レベル2との中間の確率である高確率変動レベル1に設定すること」が実現されると解すべきである。
ところで、大当りを発生させる確率を通常よりも高確率に変動させるこが周知であることは(1)で述べたとおりであるが、高確率の程度を複数段階とすることも、特開平11-267308号公報(【要約】の【解決手段】に「大当り確率を通常時の低確率、中確率、高確率の3種類設定する」と記載されている。)又は特開平11-146952号公報(段落【0049】に「高確率をそれに対応する1/33?1/39の範囲でそれぞれ複数段階(例えば、3段階)で変更設定しても良い。」と記載されている。)に見られるように周知(相対的に高確率の段階が本願発明の「確率変動レベル2」に、相対的に低確率の段階が本願発明の「確率変動レベル1」にそれぞれ該当する。)であるから、引用発明に確率変動を採用(相違点1に係る本願発明の構成を採用)する場合に、通常よりも高確率の確率変動状態を2段階以上とし、どの段階の確率変動状態とするかを、集中管理装置からの指令に基づいて制御することは設計事項というべきである。
なお、「特別図柄での大当り」であるか「普通図柄での大当り」であるかと、高確率変動レベルの関係を定めるのは、前示のとおり遊技機ではないから、この点については検討する必要がないのだが、仮にその点を検討対象に含めるとしても、「特別図柄での大当り」は「普通図柄での大当り」よりも高価値であって、価値に応じて遊技機を遊技者に有利な状態にすることは、遊技機の技術分野における常套手段といえるから、高価値に当たる「特別図柄での大当り」発生時の確率変動を、相対的に低価値に当たる「普通図柄での大当り」発生時の確率変動よりも、高確率状態にすることも設計事項というべきである。
以上のとおりであるから、相違点2に係る本願発明の構成を採用することは当業者にとって想到容易である。

(3)本願発明の進歩性の判断
相違点1?3に係る本願発明の構成を採用することは設計事項であるか又は当業者にとって想到容易であり、これら構成を採用したことによる格別の作用効果を認めることもできない。
すなわち、本願発明は引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

第4 むすび
本件補正は却下されなければならず、本願発明が特許を受けることができない以上、本願のその余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶を免れない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-07-20 
結審通知日 2007-07-23 
審決日 2007-08-03 
出願番号 特願2000-83059(P2000-83059)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 572- Z (A63F)
P 1 8・ 536- Z (A63F)
P 1 8・ 537- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大浜 康夫  
特許庁審判長 津田 俊明
特許庁審判官 藤田 年彦
小林 俊久
発明の名称 遊技機、大当り確率変動方法及び情報記憶媒体  

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