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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F |
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管理番号 | 1174940 |
審判番号 | 不服2004-12360 |
総通号数 | 101 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2008-05-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-06-17 |
確定日 | 2008-03-12 |
事件の表示 | 平成11年特許願第 74904号「物流情報管理システム」拒絶査定不服審判事件〔平成12年 9月29日出願公開、特開2000-268101〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成11年3月19日の出願であって、平成16年5月14日付で拒絶査定がされ、これに対し、同年6月17日に拒絶査定不服審判が請求され、平成18年7月25日付けで当審により最後の拒絶理由が通知され、同年9月21日付けで意見書が提出されたものである。 2.本願発明について 本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成15年11月17日付手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。 「【請求項1】 移動体通信機と、物流監視制御手段とで構成される物流情報管理システムであって、 前記移動体通信機は、固有のメールコードを持ち、特定のジョブデータに割り当てられ、該ジョブデータで指定された配送先への配送完了ごとに、該配送先に対応する配送済コードを、メールコードと共に発信するものであり、 前記物流監視制御手段は、 移動体通信機からの配送済コードを、メールコードと共に受信するメールサーバと、荷主のホームページ上での照会操作を受信し、当該荷主に対応する閲覧データをホームページ上に表示するインターネットサーバと、 荷物の配送状況を管理する物流管理コンピュータとを備え、かつ、 前記物流管理コンピュータは、 荷主の配送依頼による配送計画に基づいて入力された荷主、配送先などの各種配送情報により、複数の配送先により構成される配送ルートを単位とするジョブデータを作成し、これによりテーブルを作成しメモリに記憶させ、複数の配送先毎に配送順とともに出送予定時刻が表示できるようにしたジョブ作成手段と、 移動体通信機からの配送済コードをメールサーバから取得し、移動体通信機の固有のメールコードによりメモリの当該ジョブデータを特定し、該ジョブデータに配送済データを書き加え、これにより出送予定時刻と配送先実績時刻の時間差に基づいて以後の配送先の予測時刻が表示できるようにした更新されたジョブデータのテーブルを作成しメモリに記憶させるジョブデータ更新手段と、 この更新されたジョブデータのテーブルに基づいてインターネット上のホームページで閲覧可能な照会データのテーブルを作成しメモリに記憶させる照会データ更新手段と、 インターネットサーバからの荷主の照会操作に起因して当該荷主に対応する閲覧データによりをメモリの当該閲覧データを特定し、該閲覧データをインターネットサーバに転送し荷主の各配送先毎にその配送順とともに出送予定時刻と配送先実績時刻の時間差に基づいて各配送先の予測時刻が表示され閲覧に供する閲覧データ生成手段とを備えることを特徴とする物流情報管理システム。」 3.引用例 (1)当審の拒絶の理由に引用された「日経コンピュータ,第387号,日経BP社」(1996年3月18日)第163頁?169頁「ソリューション最前線第10回 宅配便 時間刻みの荷物追跡システムフェデラルの攻勢で競争激化」(佐竹 三江)(以下、「引用例1」という。)には、下記アないしオの事項が開示されている。 ア.「FedExWorldはフェデラルエクスプレス社内で使っている荷物追跡用ソフトを改良したもの。インターネットを利用した配送状況の即時把握、各種伝票の作成や印刷、過去の利用履歴の管理など、ユーザー企業の出荷にかかわるすべての業務を支援する。」(163頁右下段9行目?16行目) イ.「「パソコンで荷物の所在がすぐわかる FedExWorldの最大の特徴は、荷物追跡機能である。 例えば「昨日依頼したヒューストンあての荷物が今どこにあるのか確認したい」という場合を想定しよう。ユーザーはまずWindowsパソコンでFedExWorldを起動する。メニューの中からマウスで「荷物追跡」を選び、出荷伝票の控えに印字してある「トラッキング・ナンバー」と呼ぶ8ケタの数字と、荷物の行き先の国名を入力する。 FedExWorldはフェデラルエクスプレスのWWWサーバーを介して、米国にあるホスト・コンピュータの配送情報データベースにアクセスし、トラッキング・ナンバーをキーにした検索処理を指示する。トラツキング・ナンバーを入力してからわずか数秒で検索結果が戻ってくる(図1)。 画面には探している荷物が確認された場所や時刻などが、最近のものから順番に表示される。」(163頁右下段27行目?164頁中段3行目) ウ.「フェデラルエクスプレスは以前からフリー・ダイヤルによる問い合わせ窓口を開設している。ここで回答を担当する社員も、実はこのFedExWorldを使って荷物を追跡している。そのため手元のパソコンでFedExWorldを利用するユーザーは、電話で問い合わせた場合と同じ鮮度の検索結果を得られる。」(163頁中段18行目?右段7行目) エ.「強力な基幹システムが後ろ盾に フェデラルエクスプレスがこれだけ高度な顧客サービスを提供できるのは、単にFedExWorldというソフトを無償配布するからではない。その裏にはメインフレーム数十台という巨大な基幹システム「COSMOS」の存在がある。COSMOSの強力なリアルタイム荷物追跡機能があってこそ、FedExWorldはユーザー企業のオフィスでそのカを発揮できる。 COSMOSは米国のメンフィスにあるコンピュータ・センタ一のIBMメインフレームの上で毎日24時間稼慟している(図2)。このシステムは世界中の荷物追跡データや顧客データ、気象データ、配車データなど、運送業務に必要なあらゆるデータを集中管理する。」(164頁右段22行目?第165頁左段2行目) オ.「米国ではリアルクイム追跡が可能 全世界を網の目のようにカバーするCOSMOSだが、リアルタイムで追跡できるのは米国内の荷物の動きに限られる。 米国内で配送する荷物については、客先で荷物を受け取ったり、受取人に荷物を渡したドライバが配送車に戻るのとほほ同時に、集荷データや配達完了データがホストのデータべースに記録される仕組みが整っている。それを可能にしているのが、衛星通信の利用によるリアルタイムのデータ配信だ。 配達を完了したドライバは、「スーパートラッカー」と呼ぶ専用の携帯端末で配達伝票めバーコードを読み取り、さらに受取人の名前をキー入力する。ここまでは日本国内でも同じである。 しかしここからが日米で異なる。米国ではドライバは配送車に戻ると、配送完了データが入っている携帯端末をDADSと呼ぶ車載端末に装着する。このDADSが配達完了データを携帯端末から吸い上げ、衛星経由でメンフィスにあるCOSMOSのホストに送る。 このような仕組みがあるからこそ、米国内に荷物を送るユーザーは、FedExWorldでほほリアルタイムに荷物の所在を把握できる。」(第165頁左段22行目?中段14行目) (2) 以上の記載内容から引用例1には、 「携帯端末及び車載端末を用い、インターネットを利用した配送状況の即時把握可能な荷物追跡機能などための手段を有するシステムであって、 携帯端末及び車載端末は、配達を完了した際に、配達完了データを衛星通信の利用により、ホストに送り、配達完了データをホストのデータべースに記録するための手段と、 荷物追跡機能のための手段は、ユーザーからの荷物追跡のためのトラッキング・ナンバーの入力により、WWWサーバを介してホストコンピュータの配送情報データベースにアクセスし、荷物の追跡情報をユーザーの画面に提供するための手段を有し、荷物の追跡データ、配車データなど運送業務に必要なあらゆるデータを集中管理するシステム」の発明(以下「引用発明」という)が記載されている。 4.対比 本願発明と引用発明とを対比する。 引用発明の「システム」は、運送業務の管理に係るシステムであることから、本願発明における「物流情報管理システム」に相当することは当業者に明らかである。 引用発明の「配達」は、荷物を届けるものであり、本願発明の「配送」に相当する。 また、引用発明の「携帯端末及び車載端末」は、配達の情報を通信により送信するものであることから、本願発明の「移動体通信機」に相当する。 そして、引用発明の「配達完了データをホストのデータべースに記録するための手段」は、端末から送られた「配達完了データ」を受信して保存しているものであることから、本願発明の「動体通信機からの配送済コードを、受信する」サーバに相当する。 また、引用発明の「荷物追跡機能のための手段」はインターネットを利用した配送状況の即時把握可能なものであることから、本願発明の「物流監視制御手段」に相当する。 そして、引用発明の「ユーザーからの荷物追跡のためのトラッキング・ナンバーの入力により、WWWサーバを介してホストコンピュータの配送情報データベースにアクセスし、荷物の追跡情報をユーザーの画面に提供するインターネットを利用した荷物追跡機能を提供する」ための手段は、WWWサーバを用いてユーザへの情報の入力提示を行っているものであり、WWWサーバはインターネットで用いられるWWWプロトコルを対象としたサーバであることから、インターネットサーバと言え、また、ユーザからの入力はすなわち照会操作であり、当該照会に係る処理は、照会のための情報を特定して、当該情報をインターネットサーバに提供することによりユーザの画面に提供できるものであることから、本願発明の「インターネットサーバからの荷主の照会操作に起因して当該荷主に対応するメモリの当該閲覧データを特定し、該閲覧データをインターネットサーバに転送し、閲覧に供する閲覧データ生成手段」に相当し、また、引用発明は、本願発明の「荷主のホームページ上での照会操作を受信し、当該荷主に対応する閲覧データをホームページ上に表示するインターネットサーバ」に相当するものを有しているものである。 さらに、引用発明の「荷物の追跡データ、配車データなど運送業務に必要なあらゆるデータを集中管理する」ための手段が、荷物の追跡データは荷物の配送状況を示すものであるから、「荷物の配送状況を管理する物流管理コンピュータ」に相当する。 なお、「当該荷主に対応する閲覧データによりをメモリの当該閲覧データを特定し、」の記載は、「当該荷主に対応する「メモリの当該閲覧データ」を特定し、」と解釈できる。 以上を踏まえると、本願発明と引用発明とは、次の一致点及び相違点が認められる。 [一致点] 「移動体通信機と、物流監視制御手段とで構成される物流情報管理システムであって、 前記移動体通信機は、配送先への配送完了ごとに、該配送先に対応する配送済コードを、発信するものであり、 前記物流監視制御手段は、 移動体通信機からの配送済コードを、受信するサーバと、荷主のホームページ上での照会操作を受信し、当該荷主に対応する閲覧データをホームページ上に表示するインターネットサーバと、 荷物の配送状況を管理する物流管理コンピュータとを備えかつ、 前記物流管理コンピュータは、 インターネットサーバからの荷主の照会操作に起因して当該荷主に対応する閲覧データによりをメモリの当該閲覧データを特定し、該閲覧データをインターネットサーバに転送し、閲覧に供する閲覧データ生成手段とを備えることを特徴とする物流情報管理システム。」 [相違点] (1)相違点1 配送済コードを送受信に係り、本願発明は、「移動体通信機は固有のメールコードを持」っているものであり、「メールコード」と共に受発信し、また「メールサーバ」により受信するのに対し、引用発明は「メールコード」を用いておらず「メールサーバ」を有していない点。 (2)相違点2 本願発明は、「荷主の配送依頼による配送計画に基づいて入力された荷主、配送先などの各種配送情報により、複数の配送先により構成される配送ルートを単位とするジョブデータを作成し、これによりテーブルを作成しメモリに記憶させ、複数の配送先毎に配送順とともに出送予定時刻が表示できるようにしたジョブ作成手段」、および「移動体通信機からの配送済コードをメールサーバから取得し、移動体通信機の固有のメールコードによりメモリの当該ジョブデータを特定し、該ジョブデータに配送済データを書き加え、これにより出送予定時刻と配送先実績時刻の時間差に基づいて以後の配送先の予測時刻が表示できるようにした更新されたジョブデータのテーブルを作成しメモリに記憶させるジョブデータ更新手段と、」を有するのに対し、引用発明はそのような手段を有していない点。 (3)相違点3 本願発明は「この更新されたジョブデータのテーブルに基づいてインターネット上のホームページで閲覧可能な照会データのテーブルを作成しメモリに記憶させる照会データ更新手段」と、「インターネットサーバからの荷主の照会操作に起因して当該荷主に対応する閲覧データによりをメモリの当該閲覧データを特定し、該閲覧データをインターネットサーバに転送し荷主の各配送先毎にその配送順とともに出送予定時刻と配送先実績時刻の時間差に基づいて各配送先の予測時刻が表示され閲覧に供する閲覧データ生成手段」を備えているのに対し、そのような手段を有していない点。 5.当審の判断 (1)相違点1について 例えば、当審の拒絶の理由に引用された「日経情報ストラテジー、第7巻 第6号、日経BP社」(1998年 6月24日)第56?63頁「バイク便業界の情報化戦争 配車システムで先行するタクシー業界GPSとカーナビを駆使する神奈中ハイヤー」(川上 潤司)には、運送業務に係るシステムにおいて、メールサーバを有し、配送状況を示す情報を携帯端末から電子メールにより送信することが記載されているように、引用発明と同一技術分野において、配送に係る情報を送信する際に電子メールを用いることは周知の技術である。また、メールで送信する際にはメールコード、メールアドレス等の何らかの固有の情報を有し、当該情報とともに送信していることは普通のことである。 してみれば、引用発明において、携帯端末及び車載端末から配送に係る情報を送信する際に、上記周知技術を用いて、端末が固有のメールコードを持つものとし、配送済コードをメールコードと共に発信し、受信するメールサーバを有するとすることは当業者が容易になし得る事項である。 (2)相違点2について 例えば、当審の拒絶の理由に引用された特開平2-90361号公報に、荷物配送業務に係る配送情報を管理するコンピュータシステムにおいて、配送情報として、荷物の到着が予定時間帯を含む配送スケジュールからはずれた場合に、現在時刻と予定時間帯を含む運行表を用いて各経由拠点の予定通過時間帯を含む修正された配送スケジュールを決定し記憶する事が記載されるように、物流情報を管理するシステムにおいて、配送スケジュールを含む情報を管理し、予定と実績の時刻とを用いて、その後の修正したものである予測スケジュールを求めて管理し表示可能することは周知の事項である。また、配送スケジュールを処理する際に、配送に係る各種情報を用いること、複数の配送先により構成される配送ルートを作成して用いること、また配送に係るスケジュールとして配送先毎に配送順や予定時刻を有することは一般的に行われている事項であると認められる。 さらに、各地点を移動していくもののある地点以降の予測スケジュールを求める際に、ある地点の到着予定時刻と、当該ある地点への実際の到着時刻の時間差に基づいて、以後の各地点の到着の予測時刻を求めることは、例えば、当審の拒絶の理由に引用された、特開平8-308006号公報にも記載されるように、周知の事項にすぎず、そして、同じくスケジュールに係る処理であることから、これらを運送業務の配送のスケジュールに係る処理を行う際に用いるとすることに特段の困難性は認められない。 また、スケジュールすなわち、配送状況が変更になった際の処理として、配送状況の更新に必要な情報を含むメールを受信したメールサーバから必要な情報である配送コードを取得し、当該情報に基づき、配達状況を表示するための情報を更新して作成しメモリに記憶する手段を有する構成とすることは当業者が適宜なし得る単なる設計事項である。 そして、複数の機能を併せて行うコンピュータシステムは周知であることから、引用発明においてデータの管理に加え当該データに係る処理である運送業務務の管理等の配送業務に必要な処理をも併せて行うコンピュータシステムとすることに特段の困難性はない。 なお、引用発明は、当該システムは業務に係るデータを、社員だけではなく、ユーザ、すなわち、クライアントからの照会をも可能としているといえ(前掲ア、ウ参照)、業務に係るデータを必要に応じてクライアントに提示するためのコンピュータシステムは周知である。 してみれば、引用発明に上記各周知の事項等を採用して、荷主の配送依頼による配送計画に基づいて入力された荷主、配送先などの各種配送情報により、複数の配送先により構成される配送ルートを単位とするジョブデータを作成し、これによりテーブルを作成しメモリに記憶させ、複数の配送先毎に配送順とともに出送予定時刻が表示できるようにしたジョブ作成手段、移動体通信機からの配送済コードをメールサーバから取得し、移動体通信機の固有のメールコードによりメモリの当該ジョブデータを特定し、該ジョブデータに配送済データを書き加え、これにより出送予定時刻と配送先実績時刻の時間差に基づいて以後の配送先の予測時刻が表示できるようにした更新されたジョブデータのテーブルを作成しメモリに記憶させるジョブデータ更新手段、この更新されたジョブデータのテーブルに基づいてインターネット上のホームページで閲覧可能な照会データのテーブルを作成しメモリに記憶させる照会データ更新手段を有するとすることは当業者が容易になし得る事項である。 (3)相違点3について 情報の照会が可能であるコンピュータシステムにおいて、関連する各種情報をも併せて照会対象とすることは一般的に行われている周知の技術であることから、引用発明において、配送状態を示す情報とともに、これと関連する配送に係るものであるスケジュールの情報や予測したスケジュールである「予測時刻」等をも照会の対象として含むとすることは、当業者が容易になし得る事項である。そして、その照会の表示に際し、各配送先毎に配送順とともに各配送先の予測時刻が表示されるようにすることも、当業者が適宜採用すべき事項である。 また、インターネットを用いて、情報を提供するもの、すなわち、照会により閲覧可能とするシステムにおいて、提供しようとする情報そのものを閲覧に用いるのではなく、その情報を基にして、インターネット上で閲覧用のデータを別途作成し、インターネットサーバに作成した閲覧用のデータをテーブル等として保存し、インターネットサーバ上の閲覧用のデータを閲覧に供するとすることは一般的に行われている周知の手法であり、また、閲覧対象に係る情報が更新された場合に、閲覧用のデータを更新することも当然に行われる事項である。 してみれば、引用発明において、上記周知技術等を用いて、「更新されたジョブデータのテーブルに基づいてインターネット上のホームページで閲覧可能な照会データのテーブルを作成しメモリに記憶させる照会データ更新手段と、インターネットサーバからの荷主の照会操作に起因して当該荷主に対応する閲覧データによりをメモリの当該閲覧データを特定し、該閲覧データをインターネットサーバに転送し荷主の各配送先毎にその配送順とともに出送予定時刻と配送先実績時刻の時間差に基づいて各配送先の予測時刻が表示され閲覧に供する閲覧データ生成手段」を有するとすることは、当業者が容易になし得る事項である。 (4)作用効果について 本願発明の奏する作用効果は当業者が引用例及び周知技術から予測し得るものであり、格別顕著な作用効果は認められない。 6.むすび 以上のとおり、本願発明は、引用例に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたもので、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2006-10-17 |
結審通知日 | 2006-10-24 |
審決日 | 2006-11-07 |
出願番号 | 特願平11-74904 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(G06F)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 金子 幸一 |
特許庁審判長 |
田口 英雄 |
特許庁審判官 |
鈴木 明 青柳 光代 |
発明の名称 | 物流情報管理システム |
代理人 | 花田 吉秋 |