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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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平成6ワ23360 | 判例 | 特許 |
無効200035215 | 審決 | 特許 |
不服20061739 | 審決 | 特許 |
不服200515563 | 審決 | 特許 |
不服200728891 | 審決 | 特許 |
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審決分類 |
審判 査定不服 (訂正、訂正請求) 取り消して特許、登録 A61K |
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管理番号 | 1188646 |
審判番号 | 不服2007-28889 |
総通号数 | 109 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2009-01-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-10-24 |
確定日 | 2008-12-17 |
事件の表示 | 特許権存続期間延長登録願2006-700037号拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願については、特許権の存続期間の延長登録をすべきものとする。 特許番号 特許第3750023号 延長の期間 00年01月07日 特許法第67条第2項の政令で定める処分の内容 平成19年6月18日付手続補正書により補正された願書に記載の とおり |
理由 |
上記手続補正書により、本件延長登録願の延長を求める期間は1月7日と補正され、そして、特許法第67条第2項の政令で定める処分(21800AMZ10011000)の対象となった「物」は一般名「アリピプラゾール」と補正された。 1.原査定の理由 原査定の理由は、概略、本件特許の請求項1?25には、特定の製法により得られた特定のX線回折スペクトルを有するアリピプラゾール無水物のC、D、E、F、G型結晶、及び当該結晶を含む医薬組成物等が記載されているのに対し、処分の承認申請書には、当該アリピプラゾールの結晶型については「本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である」と記載されているのみで、X線回折スペクトル及び結晶の製造方法については何ら記載がなく、製剤原料としての処分を受けた「アリピプラゾール」の結晶型が上記C?Gのいずれと一致し、どのような製法により製造されたものであるのかを確認できないから、本件特許発明である「特定の製法により得られた特定のX線回折スペクトルを有するアリピプラゾール結晶」の実施に当該処分を受けることが必要であったとは認めらないので、特許法第67条の3第1項第1号に該当し本件延長登録出願は拒絶すべきものであるというものである。 2.当審の判断 本件出願の添付書類である医薬品製造承認書によれば、本件処分の対象となった有効成分は、アリピプラゾールであり、その性状は白色の結晶又は結晶性の粉末であるのに対し、本件特許発明は、アリピプラゾールの特定の製法により得られた特定のX線回折スペクトル等を有する無水物のC?G型結晶、及び当該結晶を含む医薬組成物であり、両者は、結晶型が特定されているかどうかで相違する。 しかし、本件特許明細書によれば、本件特許発明は、低吸湿性のアリピプラゾール無水物のC?G型結晶であり、保存安定性を高め、アリピプラゾール医薬品の単位服用量を生産するのに必要な薬学的処理及び処方操作を容易とするものである。一方、本件処分の審査報告書をみても、結晶型の特定の有無により効能効果が異なるものとは認められない。 してみると、本件特許発明のアリピプラゾール無水物のC?G結晶は、結晶型の特定により、本件処分の対象となった有効成分と比べ、保存・製剤等の取り扱い上の利点をもたらすとしても、本件処分の医薬用途における有効成分として差異はなく、同等であると認められるので、本件処分の対象となったアリピプラゾールと本件特許発明のアリピプラゾール無水物のC?G結晶は、有効成分として実質的に同じものといえる。 それゆえ、その効能効果が同じ有効成分の結晶型を特定する特許発明の実施に、薬事法第14条第1項に定める承認(第67条第2項の政令で定める処分)に際し結晶型が特定されていないとしても、その承認処分を受けることが必要であったと認められる。 3.むすび したがって、本件処分は、本件出願にかかる特許発明の実施に必要な処分であった認められるから、本件出願は特許法第67条の3第1項第1号の規定に該当するものではない。 また、他に拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2008-12-04 |
出願番号 | 特願2006-700037(P2006-700037) |
審決分類 |
P
1
8・
71-
WY
(A61K)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小堀 麻子 |
特許庁審判長 |
川上 美秀 |
特許庁審判官 |
穴吹 智子 塚中 哲雄 |
発明の名称 | アリピプラゾール無水物結晶、それらの製造方法及びそれらを含む製剤 |
代理人 | 林 雅仁 |
代理人 | 中野 睦子 |
代理人 | 三枝 英二 |
代理人 | 田中 順也 |