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審決分類 審判 査定不服 産業上利用性 特許、登録しない。 A61N
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 A61N
管理番号 1196978
審判番号 不服2006-9327  
総通号数 114 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-06-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-04-07 
確定日 2009-05-26 
事件の表示 平成 7年特許願第165273号「微弱磁気再生医療抗菌用品。」拒絶査定不服審判事件〔平成 9年 3月 4日出願公開、特開平 9- 56834〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 I.手続の経緯
本願は、特許法第41条に基づく優先権主張を伴う平成7年6月30日(優先日、平成7年2月23日)の出願であって、平成18年3月8日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成18年4月10日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、同日付けで明細書についての手続補正がなされたものである。

II.平成18年4月10日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成18年4月10日付けの手続補正(以下、「本件補正」という)を却下する。

[理由]
本件補正は、補正事項として、特許請求の範囲の請求項1を、次のように補正することを含むものである(以下、本件補正に係る同項記載の発明を、「本願補正発明」という)。
「1mTの微弱磁気を有し再生医療に用いる微弱磁気再生医療抗菌用品。」

しかしながら、本願補正発明は、願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、「当初明細書」という)に記載されておらず、かつこれらから自明な事項でもない。
まず、当初明細書には、「1mTの微弱磁気を有し再生医療に用いる微弱磁気再生医療抗菌用品」についての明示的記載はない。
そこで、これが、当初明細書の記載より自明のものであるかについて、以下検討する。
当初明細書の【0025】?【0027】段落等には、微弱磁気服飾品の素材(以下、「微弱磁気製品」という)は、抗菌性、抗かび性があるため、傷口の化膿防止に有効である旨記載されている。そして、【0029】段落には、これに続いて、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌等の菌種による化膿口に、該微弱磁気製品をパッド等の形態で用いると、化膿口の治癒に有効である旨の記載がある。
ところで、一般に創傷は、消毒等による創傷の保護下で肉芽組織が増殖して治癒に至るものであるが、この肉芽組織の増殖による自然治癒に依存する従来の治療は、いわゆる「再生治療」として知られる治療とは異なるものである。
当初明細書に記載された実施例8(【0052】段落)によれば、感染症MRSA(S状結腸碧室症術後[「S状結腸憩室症術後」の誤記と思われる])腹壁膿症が磁気繊維の装着により治癒した旨述べられているが、実施例7に、微弱磁気製品のメチシリン耐性ブドウ球菌等に対する抗菌性効果について述べられていることから、微弱磁気製品に抗菌、あるいは殺菌効果があるとすれば、その作用により、創傷が細菌の活動から保護され、腹壁膿症が肉芽組織の増殖により治癒したとも考えられるので、この実施例のみからでは、直ちに、本願発明に係る微弱磁気製品の積極的な組織再生作用を認めることはできず、したがって、微弱磁気製品が「再生医療」に用いられるものであることが、当初明細書の記載より当業者にとり自明であったとはいえない。
以上のとおり、本件補正に係る「1mTの微弱磁気を有し再生医療に用いる微弱磁気再生医療抗菌用品」は、当初明細書に記載されたものではなく、また、当初明細書の記載より自明のものであるともいえない。

したがって、この手続補正は、平成6年改正前特許法第17条第2項の規定に適合しないので、特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により、却下する。

III.本願発明
本件補正は、上記のとおり却下され、また、平成17年12月13日付けの手続補正は、平成18年3月8日付けで原審によりすでに却下されているので、本願の請求項1に係る発明(以下、同項記載の発明を、「本願発明」という)は、平成17年9月6日付けの手続補正書により補正された明細書の、特許請求の範囲の請求項1に記載された、以下のとおりのものである。
「2?20ガウスの微弱磁気を有する保健衛生用品を、傷口、又は化膿部に装着使用することを特徴とする、細胞再生方法。」

V.判断
本願発明は、微弱磁気を有する保健衛生用品を「傷口、又は化膿部に装着使用する」「細胞再生方法」に係るものであり、本願発明が、実際に細胞を再生するものであるか否かはさておき、本願発明は、実質上医師が患者に対して行う医療行為として実施される発明といえる。
したがって、本願発明は、特許法第29条第1項柱書でいう産業上利用することができる発明に該当しない(審査基準『「産業上利用することができる発明」に該当しないものの類型』参照)。

VI.むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項柱書に規定する要件を満たしていないので、特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-06-17 
結審通知日 2008-06-24 
審決日 2008-06-26 
出願番号 特願平7-165273
審決分類 P 1 8・ 14- Z (A61N)
P 1 8・ 561- Z (A61N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中田 誠二郎  
特許庁審判長 山崎 豊
特許庁審判官 川本 真裕
新井 克夫
発明の名称 微弱磁気再生医療抗菌用品。  
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