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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G09F 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G09F |
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管理番号 | 1200174 |
審判番号 | 不服2006-1326 |
総通号数 | 116 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2009-08-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2006-01-19 |
確定日 | 2009-07-09 |
事件の表示 | 特願2002- 19011「広告システム、本部センター端末、広告配信方法」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 7月30日出願公開、特開2003-216086〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
I.手続の経緯 本願手続の概要は、次のとおりである。 特許出願 平成14年 1月28日 拒絶理由通知書発送 平成17年 1月 4日 意見書・手続補正書提出 平成17年 3月 7日 拒絶査定謄本送達 平成17年12月20日 審判請求 平成18年 1月19日 手続補正書提出 平成18年 1月19日 拒絶理由通知書発送 平成18年 9月19日 意見書・手続補正書提出 平成18年11月15日 II.平成18年11月15日付け手続補正についての補正却下の決定 [I]補正却下の決定の結論 平成18年11月15日付け手続補正を却下する。 [II]理由 1.本件補正の内容 平成18年11月15日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成14年法律第24号による改正前の特許法(以下「平成14年改正前特許法」という。)第17条の2第1項第2号の規定に基づく補正であって、本願明細書の特許請求の範囲の請求項2を 「【請求項2】 広告出稿端末より広告情報を含む広告申請情報を受信し、 表示装置設置場所に立ち寄る者に関する情報に基づいて出稿可否を判断し、前記広告出稿端末へ出稿可否情報を送信し、 前記広告情報の配信に係る決済に基づく出稿確認情報を受信し、 前記広告申請情報と前記表示装置設置場所に立ち寄る者に関する情報とを比較し、合致する表示端末を特定し、前記決済に基づく出稿確認情報の受信に基づいて、広告を行う表示端末の広告スケジュールを更新し、前記広告情報を配信する本部センター端末。」と補正することを含み、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであると認められるので、以下に、本件補正後の請求項2に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)について、独立特許要件の検討を行う。 2.引用例 原査定の拒絶の理由に引用された特開2001-273435号公報(以下、「引用例」という。)には、図とともに次の記載がある。 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンテンツ配信システム、特に、広告を主たるコンテンツとして複数の表示端末に配信するシステムに関する。 【0002】 【従来の技術と課題】従来、不特定多数を相手方とする広告の掲示はプリントされた紙が主流であった。しかし、近年では、液晶等を使用して薄くて表示領域の広いペーパライクな表示装置が種々開発され、紙を使用した広告に代えて、この種の表示装置を用いた広告表示システムが提案されている。 【0003】… 【0004】…、本発明の目的は、複数の表示端末に種々のコンテンツを効率よく表示させることのできるコンテンツ配信システムを提供することにある。 【0005】さらに、本発明の他の目的は、前記目的に加えて、コンテンツの管理や通信の負担を軽減することのできるコンテンツ配信システムを提供することにある。」 「【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係るコンテンツ配信システムの実施形態について、添付図面を参照して説明する。 【0013】(コンテンツ配信システムの全体構成、図1?3参照)図1は第1実施形態であるコンテンツ配信システムを示し、概略、ホストサーバ1と、中継サーバ2と、表示端末3とで構成されている。 【0014】ホストサーバ1は、広告代理店あるいは本システムの運用者である企業体、例えば、電鉄会社に設置されており、不特定多数の広告主からインターネットを介して広告コンテンツ及びその掲載条件を受信する。さらに、ホストサーバ1は、各中継サーバ2にコンテンツをその掲載条件を付加して転送する。 【0015】中継サーバ2は、複数の表示端末3を備え、各所に配置されている。例えば、各ビルに一つずつ、あるいは各駅や車両ごとに配置されている。電車の路線ごとに配置してもよく、配置個所は任意である。 【0016】この中継サーバ2はホストサーバ1から転送されたコンテンツをその掲載条件に基づいて自己の管理下にある表示端末3に選択的に配信し、表示させる。掲載条件とは、広告掲載期間、掲載位置等である。掲載位置とは、例えば、車両であれば、車内の吊り掲示板、壁面掲示板等を意味する。また、中継サーバ2はコンテンツの掲載期間が終了すれば表示端末3での表示を終了させる。このように、中継端末2が各表示端末3での表示スケジュールを管理するため、ホストサーバ1の管理負担が軽減される。 【0017】表示端末3は、ビルであれば正面玄関、各フロアのエレベータホール等、電車であれば吊り掲示板、壁面掲示板等任意の位置に設置されている。表示媒体としては、TFT液晶、ネマティック液晶、カイラルネマティック液晶、LED、EL発光素子等が用いられる。特に、カイラルネマティック液晶等のメモリ性を有する表示媒体を用いれば、電力の供給を停止しても表示を維持でき、省エネルギー化に寄与する。」 「【0023】(ホストサーバでの処理、図4?6参照)ここで、ホストサーバ1での処理手順の一例を図4に示す表示画面、図5,6に示すフローチャートを参照して説明する。ここで説明する処理手順は各表示端末3が電車内での広告掲示板として設けられていることを前提としている。 【0024】広告主がパソコンによってインターネットを介してホストサーバ1の広告受付けホームページにアクセスすると、図4に示す画面例1が広告主のパソコン上に表示される。 【0025】広告主が画面上で各種掲載希望条件(車両、種類、期間等)を入力して「OK」の表示をクリックすると、掲載希望条件がホストサーバ1へ送信される。各種条件はプルダウンリストにより選択することで行われる。このとき、必ずしも全条件を入力する必要はない。空白の条件欄があると、ホストサーバ1から条件の空き状況(例えば、区間大阪?京都は空きがないが、区間大阪?神戸は空いている)が送られてきて表示されるので、それを見ながら追加入力することができる。 【0026】ホストサーバ1は広告主から掲載希望条件を受信すると、図5に示す掲載条件受付けの処理を実行する。 【0027】まず、条件をホストコンピュータに入力し(ステップS101)、全条件が入力されたか否かを判定する(ステップS102)。全条件が入力されていない場合(ステップS102でNO)、入力されている条件について掲載可能か否かをチェックすると共に、空き条件を検索する(ステップS106)。空き条件が無い場合には掲載が「不可」であると判断し(ステップS107)、その旨を広告主へ送信する(ステップS108)。空き条件がある場合には、空き条件をリスト化して広告主へ送信する(ステップS109)。 【0028】また、ステップS109での処理の後、広告主が空き条件リストを参照して条件欄に入力し、再度送信してきた場合も、前記ステップS101からの処理が実行される。 【0029】一方、全条件が入力されていると(ステップS102でYES)、掲載可能か否かをチェックし(ステップS103)、不可であればその旨を広告主へ送信する(ステップS104でYES、ステップS108)。許可できる状況であれば、その掲載条件での掲載料金を演算して広告主へ送信する(ステップS105)。 【0030】広告主は返信された料金を見てOKであれば、「料金決定」の表示(図4には図示されていない)をクリックする。このクリック信号はホストサーバ1へ通知され、同時にコンテンツと掲載条件もホストサーバ1へ送信される。 【0031】前記「料金決定」が通知されると、ホストサーバ1では図6に示す料金決定入力の処理を実行する。 【0032】まず、掲載条件とコンテンツをホストコンピュータへ入力して記憶させ(ステップS201)、掲載条件をスケジュール管理テーブルに記録する(ステップS202)。この記録内容は前記ステップS103,106での判断に使用される。 【0033】次に、掲載条件に基づいてコンテンツとその掲載条件を対応する中継サーバ2へ送信する。例えば、車両の種類や区間の条件に基づいて対応する中継サーバ2が決定され、送信される(ステップS203)。」 「【0041】(中継サーバでの処理、図7,8参照)次に、中継サーバ2での処理手順の一例を図7,8に示すフローチャートを参照して説明する。 【0042】各中継サーバ2は、ホストサーバ1からコンテンツと掲載条件とが送信されてくると、それらを管理テーブルに記録する(ステップS301)。 【0043】その後、中継サーバ2はコンテンツの表示更新をチェックする。即ち、中継サーバ2は日付けが変わったか否か(ステップS401)、時刻が変わったか否か(ステップS402)、区間が変わったか否か(ステップS403)を判定し、いずれかが変更されると、管理テーブルをチェックする(ステップS404)。 【0044】ステップS404では、「日付け」、「時刻」、「区間」の組み合わせで、管理テーブル内のコンテンツを検索し、掲載を開始させる条件と一致するコンテンツを抽出する。同時に、既に掲載されているコンテンツのうちで掲載を終了させるものを抽出する。 【0045】新規に掲載を開始するコンテンツがある場合には(ステップS405でYES)、対応する表示端末3へコンテンツを配信すると共に、表示更新を指示する(ステップS406)。掲載を終了するコンテンツがある場合には(ステップS407でYES)、対応する表示端末3へ表示消去を指示する(ステップS408)。 【0046】中継サーバ2から表示端末3へのコンテンツの配信は、各表示端末3へ同時に行われる。配信先の表示端末を指定して順次選択的に配信することも可能であるが、通信時間を節約する点では同時配信が好ましい。また、無線LANを利用してもよい。」 「【0058】(表示端末での処理、図9参照)次に、表示端末3での処理手順の一例を図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、表示端末3としてカイラルネマティック液晶等のコレステリック相を示す液晶を含む表示素子を用いていることとして説明する。コレステリック相を示す液晶はメモリ性を有するため、一旦表示した後は電力の供給を停止する。これにて省エネルギーの効果を発揮する。 【0059】コンテンツと端末グループ名又は端末IDを受信すると(ステップS501)、受信した端末グループ名又は端末IDが自身のものか否かを判定する(ステップS502)。自身のものであれば、表示更新動作を行うために各部への電力供給を開始する(ステップS503)。 【0060】ここで、消去が指示されているのであれば(ステップS504でYES)、現在表示されているコンテンツを消去し(ステップS507)、電源をオフする(ステップS508)。一方、消去の指示でなければ(ステップS504でNO)、受信したコンテンツをメモリに記憶し(ステップS505)、表示の更新を行う(ステップS506)。その後、電源をオフする(ステップS508)。」 上記記載によれば、引用例には、次の事項が記載されているものと認められる。 イ コンテンツ配信システムは、概略、ホストサーバ1と、中継サーバ2と、表示端末3とで構成されている。(【0013】) ロ ホストサーバ1は、不特定多数の広告主からインターネットを介して広告コンテンツ及びその掲載条件を受信し、各中継サーバ2にコンテンツをその掲載条件を付加して転送する。(【0014】) ハ 中継サーバ2はホストサーバ1から転送されたコンテンツをその掲載条件に基づいて自己の管理下にある表示端末3に選択的に配信し、表示させる。(【0016】) ニ 中継端末2が各表示端末3での表示スケジュールを管理するため、ホストサーバ1の管理負担が軽減される。(【0016】) ホ 広告主はパソコンによって掲載希望条件をホストサーバ1へ送信する。(【0024】、【0025】) ヘ ホストサーバ1は広告主から掲載希望条件を受信すると、掲載希望条件について掲載可能か否かをチェックし、不可であればその旨を広告主へ送信し、許可できる状況であれば、その掲載条件での掲載料金を演算して広告主へ送信する。(【0026】?【0029】) ト 広告主は返信された料金を見てOKであれば、「料金決定」の表示をクリックし、このクリック信号はホストサーバ1へ通知され、同時にコンテンツと掲載条件もホストサーバ1へ送信される。(【0030】) チ 「料金決定」が通知されると、ホストサーバ1は、掲載条件をスケジュール管理テーブルに記録し、掲載条件に基づいてコンテンツとその掲載条件を対応する中継サーバ2へ送信する。(【0031】?【0033】) リ 中継サーバ2は、ホストサーバ1からコンテンツと掲載条件とが送信されてくると、それらを管理テーブルに記録し、対応する表示端末3へコンテンツを配信すると共に、表示更新を指示する。(【0041】?【0045】) ヌ 指示された表示端末3は、表示の更新を行う。(【0058】?【0060】) 以上のことから、引用例には、 「不特定多数の広告主のパソコンからインターネットを介して広告コンテンツ及びその掲載条件を受信し、(上記ロ、ホ参照) 受信した掲載条件について掲載可能か否かをチェックし、不可であればその旨を広告主へ送信し、許可できる状況であれば、その掲載条件での掲載料金を演算して広告主へ送信し、(上記ヘ参照) 広告主がその掲載条件での掲載料金についてOKとした旨の信号を受信し、(上記ト参照) 同時に広告主が送信したコンテンツと掲載条件を受信し(上記ト参照)、掲載条件をスケジュール管理テーブルに記録し、掲載条件に基づいてコンテンツとその掲載条件を対応する中継サーバへ送信する(上記チ参照)ホストサーバ。」の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。 3.対比 本願補正発明と引用発明を対比するに、引用発明の「ホストサーバ」、「パソコン」、「広告コンテンツ」及び「広告コンテンツ及びその掲載条件」がそれぞれ、本願補正発明の「本部センター端末」、「広告出稿端末」、「広告情報」及び「広告情報を含む広告申請情報」に相当するところであり、引用発明の「不特定多数の広告主のパソコンからインターネットを介して広告コンテンツ及びその掲載条件を受信し、」との事項は、本願補正発明の「広告出稿端末より広告情報を含む広告申請情報を受信し、」との事項に相当する。 また、引用発明の「受信した掲載条件について掲載可能か否かをチェックし、不可であればその旨を広告主へ送信し、許可できる状況であれば、その掲載条件での掲載料金を広告主へ送信し、」との事項は、本願補正発明の「出稿可否を判断し、前記広告出稿端末へ出稿可否情報を送信し、」との事項に相当する。 また、引用発明における「広告主がその掲載条件での掲載料金についてOKとした旨の信号」は、本願補正発明でいう「広告情報の配信に係る出稿確認情報」のことであるから、引用発明の「広告主がその掲載条件での掲載料金についてOKとした旨の信号を受信し、」との事項は、「広告情報の配信に係る出稿確認情報を受信し、」との点で本願補正発明と一致する。 また、引用発明の「掲載条件をスケジュール管理テーブルに記録し、」及び「掲載条件に基づいてコンテンツとその掲載条件を対応する中継サーバへ送信する」との事項は、それぞれ、本願補正発明の「広告を行う表示端末の広告スケジュールを更新し、」及び「広告情報を配信する」との事項に相当するとともに、これらは、「広告主がその掲載条件での掲載料金についてOKとした旨の信号を受信」したことを受けて行われるものであるから、本願補正発明でいう「出稿確認情報の受信に基づいて」行われるものである。 以上のことから、両者は、ともに 「広告出稿端末より広告情報を含む広告申請情報を受信し、 出稿可否を判断し、前記広告出稿端末へ出稿可否情報を送信し、 前記広告情報の配信に係る出稿確認情報を受信し、 前記出稿確認情報の受信に基づいて、広告を行う表示端末の広告スケジュールを更新し、前記広告情報を配信する本部センター端末。」の発明である点で一致する。 一方、両者は、次の点で相違する。 a.出稿可否の判断が、本願補正発明では、「表示装置設置場所に立ち寄る者に関する情報に基づいて」行われるのに対し、引用発明は、そのようなものでない点。 b.出稿確認情報について、本願補正発明は「決済に基づく」とされているのに対し、本願補正発明では、この点が不明である点。 c.広告を行う表示端末について、本願補正発明は、「前記広告申請情報と前記表示装置設置場所に立ち寄る者に関する情報とを比較し、合致する表示端末を特定」したものであるのに対し、引用発明はこのようなものでない点。 4.相違点についての検討 まず、相違点bについて検討するに、引用例には広告主が支払う料金について具体的にどのように決済がなされるのか明記されていないが、一般に有料サービスの提供に当たって、その料金を前払い方式とするか後払い方式とするかは適宜選択できる設計事項にすぎず、引用発明において、前払い方式を採用して、「広告主がその掲載条件での掲載料金についてOKとした旨の信号」について、決済に基づくものとすることは当業者が容易に採用し得るものである。 次に、相違点a及びcについて検討するに、広告を表示する際に、当該広告の対象とする者の目に触れやすい場所に広告を表示することは、広告手法として当然考慮されるべきことであり、広告コンテンツが例えば、「女性向け夏用化粧品」である場合に、広告主にすれば、広告効果を考えて「女性客が立ち寄ることの多い場所の表示端末を対象に、掲載期間は6月?8月」のような掲載条件を希望するであろうことは、普通に考えられるところである。 そして、この要求に対しては、女性客が立ち寄ることの多い場所の表示端末について、その期間中利用可能であるかをチェックして出稿可否情報とするとともに、出稿確認情報を受信した場合には、この女性客が立ち寄ることの多い場所の表示端末に対して、6月?8月の期間中、提示のコンテンツを表示するようにすればよいことが明らかであるから、引用発明のホストサーバについて、表示装置設置場所に立ち寄る者に関する情報に基づいて出稿可否の判断をするようになすとともに、これにより特定された表示端末に対し、広告情報を配信するようにして、上記相違点a及びcに係る本願補正発明の発明特定事項となすことは、当業者が容易に成し得たものと認められる。 また、本願補正発明が奏するとする効果についても、上記引用例に記載された事項に基づいて当業者が予測可能なものであって格別のものとはいえない。 したがって、本願補正発明は、引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 5.むすび したがって、本件補正は、平成14年改正前特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第4項の規定に違反するので、同法第159条第1項で準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 III.本願発明について 1.本願発明 平成18年11月15日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成18年1月19日付け手続補正書により補正された本願明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された事項によって特定されるものであるところ、その請求項2に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりである。 「【請求項2】 広告出稿端末より広告情報を含む広告申請情報を受信し、 前記広告出稿端末へ出稿可否情報を送信し、 前記広告情報の配信に係る決済に基づく出稿確認情報を受信し、 前記広告申請情報と前記出稿確認情報の両方に基づいて表示端末に前記広告情報を配信する本部センター端末。」 2.判断 本願発明と本願補正発明をみれば明らかなように、本願補正発明は、本願発明にさらに限定を加えたものである。 そして、本願発明にさらに限定を加えたものである本願補正発明が上記II.[II]4.での検討のとおり、上記引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであることを考えれば、本願発明が同様の理由により上記引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであることは明らかである。 3.むすび したがって、本願発明は、上記引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2009-04-30 |
結審通知日 | 2009-05-12 |
審決日 | 2009-05-25 |
出願番号 | 特願2002-19011(P2002-19011) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(G09F)
P 1 8・ 575- WZ (G09F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 木村 史郎、櫻井 茂樹 |
特許庁審判長 |
稲積 義登 |
特許庁審判官 |
三橋 健二 服部 秀男 |
発明の名称 | 広告システム、本部センター端末、広告配信方法 |
代理人 | 浅井 俊雄 |
代理人 | 木村 明隆 |
代理人 | 机 昌彦 |